経済産業省
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産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会(第7回)‐議事要旨

平成14年12月17日

今回の小委員会では、今後取り組むべき3R対策の重点課題について審議を行った。各委員からの意見等は以下の通り。

議事概要

1. 重点課題1~4について

  • これまでの取りまとめ全体については評価する。
  • 重点課題1について、EPRを具体化する手法として、自治体からは収集運搬経費の取り扱いやリサイクル費の内部化の問題をこれまで提起してきたが、この中にどのように反映されているのか。3Rの実現に一番欠けているのは静脈物流のシステムが整っていないことであり、今後静脈物流のコストの問題を解決していかないと、市場価値という点から商売にならないのではないか。また、「事業者に一方的に責任を負わせる」という表現は、自治体が一方的に事業者に責任を負わせている印象を与える、きつすぎる表現である。
  • 重点課題2について、有害物質について触れられているが、現状どこまで回収されているかを把握する必要がある。回収されていない代表的なものは、小型の廃棄物である2次電池であり、不法投棄されやすい。こうしたものにはデポジットまで検討するべきである。
  • 重点課題3について、資源有効利用促進法は非常に評価している。しかし、例えば家庭系パソコンについては、資源有効利用促進法に則り回収することになっているが、廃棄物処理法上の処理責任は残るので、自治体に排出されたものは自治体が回収せざるを得ない。現在自治体の収集は無料が半分、せいぜい500円、最高で1500円ではるかに実態よりも安い。家電4品目のように法律で区別されていれば別であるが、市町村の処理が無料で行われている現状では、家庭系パソコンだけ費用を値上げすることはできない。販売価格に内部化して、回収は無料にするほうが流れやすいという考えもある。
  • 静脈物流が出来たとしても、市町村の役割は残る。
  • 市町村が、委託業者も含めて収集運搬のネットワークを一番持っている。これは有効に活用すべきである。しかし、今の前提は全て税金によって行うことになっている。人によって使用量・廃棄量が異なるものまで税金を使うことはいかがなものか。自治体の収集運搬のシステムを利用するのはよいが、費用を誰が負担するかという問題はまた別である。
  • この件は、廃棄物処理法と関連させて考えなければならないテーマである。20年前の話をすれば、道路を走っている車の40%程度は空車であるという調査があった。今もそうであるとすれば、静脈物流の解決策の糸口として考えていく必要がある。
  • 自治体が税金に基づき回収を行うと、インセンティブはなくなってしまう。この辺はブラックボックスになってしまう。環境負荷コストの内部化の仕組みが可能か検討すべきである。
  • 重点課題2について、家電の経験から話すと、リサイクル可能率という指標が出てしまうと、指標が一人歩きしてしまう。処理技術は進歩しており、それに合わせて率も変化している。リサイクルの技術進歩を妨げないように指標作りをしていただきたい。
  • 重点課題2について、「家電業界等は、各企業において~」とあるが、我々業界で自主的に進めているものが、法的拘束力を有する枠組みが必要であるということにつながってしまうのは心外である。ここは、家電に限らず他業界も含めた全般に関する記述であると考えている。
  • 重点課題3について、「数値目標を設定するなどの定量化を行った上で」と書いてあるが、数値指標と連動しないと輸入品に対する措置は難しいと読めてしまう。数値目標と関連がない世界でも、輸入品と国産品は同様の扱いをするようにして欲しい。
  • 重点課題4について、環境JISだけが規格ではないということをご理解いただいた上で柔軟な対応をとっていただきたい。
  • 重点課題1について、非常に内容が曖昧である。関係主体の役割をもっと具体的に記述してほしい。環境負荷コストの価格内部化がないと、役割は出にくいのではないか。
  • 重点課題1の記述で、「リサイクル」という言葉は「3R」に変えるべきである。
  • 重点課題3には、輸入比率が高い製品、輸入事業者の能力を踏まえ、かつ必要に応じて、と猶予条件が3つも入っている。そうすると国内事業者には適用するけれども、零細輸入業者で能力が低い場合には義務付けはしなくてもいいなどと解釈される。しかし、3頁目の結論のところには、原則として輸入と国産品はイコールであるとしている。本来イコールであるべきである。数量が多い、少ない、能力が高い、低いという次元の話ではない。
  • 重点課題1はわかりづらい。拡大生産者責任という観点から循環型社会というものを考えるにあたって、事業者、消費者、国、地方公共団体等の役割をわかりやすく表現すべきではないだろうか。
  • 重点課題2について、有害物質の使用量削減について述べられているが、現在使用中止になった有害物質であっても、既存の製品に含まれる形で残存していることや循環型社会形成が重要課題であることを考えると、クローズドループとかリサイクルといった管理された循環システムの検討が最初にくるべきである。量が少ないと回収に手間がかかり、回収し辛くなる。どのようなものにどのようなものが使われているか、廃棄物統計を充実させ、管理していきながら、少量なものの回収システムを含め、管理された循環システムを検討していくべきである。
  • 有害物質削減を否定しているわけではない。しかし、循環型社会形成のためには、循環システムの構築が第1であり、物質の有効活用を図っていけるようにすることが重要である。
  • 重点課題3に、「輸入業者の能力を踏まえ」とあるが、当然輸入業者の協力が必要である。むしろ輸入業者の協力以前の問題として、海外で設計・製造する段階でアセスメントのようなことを行うことが必要ではないか。
  • 重点課題4について、環境問題は国内外を問わないものであり、「我が国産業の優位性の確保」よりも、むしろ環境産業を双方向化するとか、環境JIS等を広く他国にも理解してもらうといった協調性のほうが必要である。
  • 数値を設定するというのは、業界としてか、企業ごとに設定するのか、製品ごとか。
  • 重点課題2に関連して、有害物質の使用状況の調査が必要である。有害物質に関する目標値的な定量的な評価につながるものを検討していく必要がある。
  • 地方自治体にも受身ではなく積極的な対応をお願いしたい。
  • 以前から強調しているように、EPRに関しては、企業が責任を果たせる環境整備をすることが重要である。既存法が足かせになる事例は多いと思われ、循環型社会の構築へ向けた企業や自治体の努力が報われるように、そういった足かせを洗い出していく必要がある。
  • 輸入品については、国産品と同様の扱いという方向に進んでいくと考えられる。
  • 重点課題4に「我が国産業の優位性確保」と書いてあるが、現実に則して考えると独りよがりな計画である。日本のニーズを諸外国に理解してもらう姿勢が必要がある。
  • 一連の重点課題において「責任」という言葉が重く感じる。取組意欲を削いでしまうのでは。EUのIPPでは、環境ラベルを付与した製品は、付加価値税が減税される。EUのように、リサイクルに取り組んだ事業者や製品には、それなりのインセンティブを与える必要がある。規制とインセンティブをバランスよく活用していく必要がある。

2. 重点課題5、6について

  • 重点課題5について、東京都でもエアゾール缶やカセットボンベのような引火性があるものについて年間100件程度の事故が起きており、使い切りキャンペーンを進めている。製造・設計段階の取組が必要だが、単に資源循環というよりも事故を防ぐという意味もある。
  • 在宅医療での注射針について、東京都の薬剤師協会と協力して、モデル事業として薬局ルートで回収・処理を進めている。そういう意味で、単に事業者に任せるのではなく、消費者とも一緒に問題解決にあたりながら、製品ごとのルールをつくっていこうとしている。
  • 重点課題6には、有価物の議論があるが、豊島、江東区、青森・岩手県境の不法投棄の問題などは、当初は有価物を装った形で施設等が操業されていて、いつのまにか発見が遅れて膨大な不法投棄事件になっていったという事実がある。むしろ有価物そのものよりも、実際には有償だけれども運送費として処理していて、書類上は有価物だけれども実際は有価物ではないといった、様々な偽装をチェックしていくということが第一と考えている。
  • 有価物に偽装する事例があるようで、各都道府県が対応を考えている。最近、京都府などでは不法投棄偽装防止を条例に盛り込んでいる。
  • 廃棄物処理法の法改正のときにマニュフェストを義務付けたのだが、自分の事業場に輸送する場合にはマニュフェストはいらないということに愕然とした。自分の事業場に輸送する場合でも、条例で厳しく取り締まろうというのが京都府の取り組みであり、近々兵庫県も同様の対策を行うようである。
  • マニフェストが抜け道になってしまっている。
  • 全てのモノの動きをマニュフェストで管理することは避けられないと考える。
  • 配布資料34ページで、個別品目の処理状況が示されているが、現状自治体が受け入れられないものが多数あることがわかる。自治体が適正な処理技術・プラントを保有していないことが大きな原因である。是非とも業界の方々の自主的な回収ルートにより、消費者から経費を徴収してでも処理してほしい。
  • スプリング入りマットレスなどは許可が下りないので受け入れができないという実態もあるようなので、広域再生利用指定制度などをうまく使って、業界の方々が取組やすいようにすることが重要である。
  • 重点課題5について、購入時点では廃棄のことを考えながらスプリング入りマットレスを購入している消費者はいない。いざ廃棄することになった時に有償でなければ処理できないことを知るという状況である。
  • 消費者は、商品の購入段階で、廃棄のことを考えられる情報を欲しており、そのような情報を環境ラベル等の形で示して欲しい。また、事業者にインセンティブを与えてほしい。

3. 重点課題7、8について

  • 重点課題7について、廃棄物の問題を国際的に捉えることは重要であるが、まだまだ実態がわかっていない部分が多い
  • 海外進出企業が、現地に処理施設がないために廃棄物を持ち帰るという事例がある。そのような動きを調査する必要がある。
  • 廃棄物を輸出することで、再生資源輸入国の産業に影響はないか。
  • 重点課題7について、「ブラウン管ガラスから回収されたガラスが課題になっている」と書かれているが、家電のリサイクル制度ができ、今の制度を維持するために、海外の工場でリサイクルするということが事実上不可欠になっている。バーゼル条約等が障害にならないように対応が必要である。
  • 重点課題7について、日本の技術や施設の能力を把握した上で、海外から廃棄物を日本に持ち込み、日本で適正処理することも日本の役割と言える。使用済み製品・素材の輸出だけでなく、アジアの環をつくる、といった幅広い視点で海外との関係構築を考えてほしい。
  • 従来、世界的な再生資源市場にはなかったようなものを、日本が世界的な市場を構築していくといった積極的な動きを、世界と連携しながら進めていってほしい。
  • 重点課題8について、更に広域的に物を動かす必要がでてくる。海運やリサイクルポートの利用を含めて対応していく必要がある。広範な視点の中でエコタウンを今後どう発展させていくか、検討を進めるべきである。
  • 地方自治体のリサイクルに関する情報開示は自治体の責務であり、自治体には地域住民の協力を得るためにもできる限り詳細な情報を提供していただきたい。
  • エコタウンの評価を行っているが、これだけで十分なのか、また適正配置などについて考えていきたい。
  • 廃棄物処理は地域処理が原則とされてきたが、エコタウン事業の当事者に聞くと、自分以外の地域についても間口を広げたいという意志をもっている。こういった成果が認知されていくことによって、エコタウンが迷惑施設ではないということをPRしていかなければならない。そういった意味で、更なる内容の充実、施設の適正配置を経済産業省、環境省に進めていってほしい。
  • 農林水産省を中心とした「バイオマス・ニッポン総合戦略」策定の動きもあり、良い方向に進んでいると思われる。

4. 全般を通じて

  • 経済産業省として、この課題について、来年度予算をどのように獲得するつもりなのかよくわからない。どこに税金を使うのか、国の役割として何をしようとしているのか、見解を聞きたい。

以上

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