経済産業省
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審議会・研究会

石炭安定供給施策研究会(第1回)  議事要旨



日時:平成17年11月11日(金)14:00~16:00 
場所:経済産業省別館850会議室

○部長挨拶、委員紹介、資料説明

○意見交換
・ 中国内陸部の資源系大学は日本の大学と比較するとその教育の質がまだ十分とは言えない。また中国の資源系大学はどの産業にも行ける教育をしているため、炭鉱ではなく他の業種に行ってしまう傾向があり、保安人材が不足し、炭鉱の保安が確保できていない状況。
・ 日本に研修に来たいという要望も強く、炭鉱保安にお手伝い出来るのではないか。

・ 前々回のエネルギー需給見通しにおける「各主要エネルギーの現状と展望」の議論の中で、石炭はあまり議論されなかった。石油・天然ガス等を含むエネルギー全体の動向を見て、資源論を展開していくことが重要であり、単に燃料としてのみではなく、原料として捉える必要性が急速に高まっている。現在の状況は、オイルショックの時より、エネルギーを巡る局面は厳しいと考えている。石炭についても安易に入手出来るという時代は終わった。
・ 安定供給のキーワードとしては、供給の「分散化」と「多様化」が大事。「分散化」については、供給国の分散化を考えるべき。「多様化」については、低品位炭の利用、未利用資源の活用・開発が重要ではないか。中国とインドの動向もきちんと分析した上で、政策をたてるべき。

・ 今の世界的な石炭需給の問題は急速な逼迫化。ここ1,2年の原因については、ほとんど中国に起因する。中国の石炭需要は今や19億トン以上であり、短期間の間に倍増。中国の石油・天然ガスを含めたエネルギーの需給構造がどうなるかを充分に検証しないと、次の予測がたたない。インドについても同様な分析を早急に行い、必要な対策を考えていくことが重要。
・ 供給先の多様化ということで、ターゲットを広げていきたいと考えている。従来の豪州、インドネシア、ベトナムに加え、モザンビーク、ロシア、モンゴルを石炭資源の供給可能性がある国として、調査の対象に含めてきている。炭鉱技術移転5カ年事業については、中間評価で、費用対効果に着目した対応を今後考えるべきではないかとの意見が多かった。国内での研修は日本のフィールドしか見せらないという偏りがあり、各国では現場の条件が異なるので、より現地での指導に力を入れていくべきではないか。
・ CCTについては、ガス化や未利用炭の有効活用を中心に行っている。技術面では主立った技術開発は相当程度進んできているため、新しいテーマが少なくなってきている。従来の発想とは異なる、視点を変えた取り組みを考えないと現在の諸課題には対応できない。もっと新しい観点からのテーマ、プロジェクトの設定ができれば良い。

・ 中国については、需要面ではいかに効率的に使ってもらうかという視点、環境面では制約をどう乗り越えた形で使ってもらうかという視点が重要。供給面では、いかに安全・効率的な生産してもらうかについて、日本が関わる形で対策を講じていくことが大事。
・ 中国に対処するにあたっては、アメリカとの関係で協調と競合をどう組み合わせていくか考えていくことが必要。

・ 今までこちらはCCTを普及させようと言い、向こうも欲しいと言うがなかなか進んでいなかった。先方のニーズと我々のシーズがかみ合ってなかったのではないか。彼らのニーズを良く聞き、日常的に困っていることを助けていくことから始めていくことが重要。最新技術の移転も重要であるが、発電の管理、教育、メンテナンスといった身近な部分にも彼らの知りたいところがある。

・ 技術移転は、生産・保安と色々あり、効果が現れるタイミングも異なるため、よく考慮して実施する必要がある。また、日本の優秀な技術を継承する人材が不足してきているという現実もあり、国内の人材育成が必要ではないか。

・ 資源論と市場メカニズムは対立概念ではなく、市場メカニズムは資源論の目的を追求していくために活用できる一つの重要なツールである。例えば、地球環境問題では、地球が許容しうるCO2排出枠という限られた資源をどのようにマネージしていくかという中で京都メカニズムを活用し、資源の最適配分と最も効率的な対策を実行していくツールとして市場メカニズムを取り入れている。同じことが出来る可能性が石炭にもある。
・ 石炭市場の問題として指摘されるシッパーの寡占化については、集約化による投資拡大などの良いこともある。市場プレイヤーの減少が問題ならば、例えば、トレーダー(金融機関等)をプレイヤーとして迎え入れることも有効。実際、ヨーロッパではスワップマーケットが成立している。我々の立場でのスワップマーケットのメリットは、量と価格のコミットを分離して管理することができ、取引をより主体的に判断して、マネージできること。
・ 例えば、石炭を販売する時に、CDMのクレジットとパッケージにして販売することも有効である。

・ 日本は、石炭を100%海外に依存している中で、石炭に関する国家戦略を再構築すべき。第一に、国別の戦略マップ作ることが重要。各国別に、ギブ&テイクについてきちんと整理すべき。第二に、システムとして、サプライチェーンの中で何が問題なのかボトルネックは何か、地域別、国別の戦略マップの中で良く見極めていく必要がある。第三に、そういったものを官民協力して進めて行くべき。官民の役割分担について認識共有し、戦略的アプローチにつなげていくことが重要。

・ 欧米の影響がアジアにどのように波及してくるかについて分析する必要がある。ヨーロッパの電力各社はインドネシア炭に目を向け始めている。アジアにとっても、今後インドネシアが一般炭の供給ソースとしてのワイルドカードになりうるのではないかと個人的には考えている。
・ ヨーロッパでは、多くの電力会社がデリバティブとのパッケージで現物を押さえるというトレーディングの世界に足を踏み入れている。アジアにおいても、早い段階で同種の流れが来るであろう。
・ 現在は、エネルギー危機。欧米勢は貪欲であり、アグレッシブである。彼らに立ち向かっていくという気構えを我々も持たないと資源の争奪戦では到底勝ち目はない。官民の役割分担をきちんと行い、どういう仕掛けで、今後10年、20年の資源を押さえていくのかを検討する本当に重要な時期にきている。

・ 政府のエネルギー需給見通しは、リアリティベースの試算ではなく、あくまで政策目標と捉えた方が正しいが、石炭安定供給の議論では、リアリティのある試算を見るべき。

・ 1つ目はエネルギー危機という状況。2つ目は、この問題は世界レベルの問題。3つ目は将来の石炭確保にあたって戦略的な視点から政策を作っていかなければならないという点。その中で、官民の役割分担・協調を模索していくことが必要である。また、国で言えば中国、インドの動向が重要。

・ 中国に対する我が国の協力の価値は大きいと思われる。教育現場にも効率的な技術移転を実施することが重要。
・ 良い原料を他国に先駆けて確保することが日本の競争力の一つ。常に定点観測できる体制をつくりたい。
・ 生産技術移転5カ年事業については、費用対効果について検討していきたい。
・ ガス化、未利用炭の動向についても先進国のニーズ、アイデアをよく見ていきたい。
・ アメリカに対しては、競合と協調をものによって使い分ける視点が重要。
・ CCTの面的な普及を図っていくべきではないか。
・ 生産技術の効果のでる時期は異なるので、タイムラグを座標軸に乗せた上で、政策評価を行うべきと考えている。
・ 先物取引市場について、違った視点からも検討していきたい。
・ 国別の視点を踏まえた、国家戦略を作成していきたい。
・ 必要なときに、必要な情報が必要なところに集まってくる、生きた組織体を構築し、常にネットワークを張ることが今後の課題。
・ 官民の役割分担は重要。実態ベース、個別企業の動向をきちんとみて政策を構築していきたい。

                           以上

 

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最終更新日:2005.11.16
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