経済産業省
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審議会・研究会

流通部会・中小企業政策審議会中小企業経営支援分科会商業部会(第12回合同会議)  議事録


日時:平成17年9月8日(木) 10:00~12:00

場所:経済産業省本館17階国際会議室

開会

○上原議長  ただいまから、第12回合同会議を開催したいと思います。
 本日の議題について説明させていただきます。前回、事務局から合同会議の中間とりまとめの案を提示致しました。その後、書面等により、皆様からご意見をいただき、それらを踏まえた案を提示致しましたので、今回は改定案についてご審議いただきたいと思います。
 また、前回の合同会議の後に、内閣府から小売店舗等に関する世論調査が公表されております。これは、今回の我々の審議に大きくかかわってまいりますので、あわせてこちらの調査結果の報告もしたいと思います。
 議事に入る前に確認をしておきたいと思います。資料5に前回の議事録があります。これは既に修正等をさせていただきましたものでございますので、公表してよろしいでしょうか。――どうもありがとうございます。それでは、議事録を公表することにしたいと思います。
 それでは、議事に入らせていただきますが、事務局から2つの説明、先ほど申し上げました小売店舗等に対する世論調査と中間とりまとめの改定案をご披露願いたいと思います。この改定案につきましては、皆様方から意見をもらった後、若干修正しております。それから、当合同会議開催の直前になって渡したということがありますので、もう一度ここで詳しく説明していただきたいと思います。全体で大体30分から40分でお願いしたいと思います。さらに、今後のスケジュールについてもご説明願いたいと思います。よろしくお願いします。
○河津流通政策課長  それでは、まず世論調査から先にご説明させていただきたいと思います。資料の後ろの方に、参考資料1―1、参考資料1―2がございます。まず参考資料1―1についてご説明させていただきたいと思います。それから、皆様方のお手元には世論調査の公表された冊子そのものも配付させていただいております。恐縮でございますが、傍聴席にはお配りしてございません。
 それでは、参考資料1―1についてご説明をさせていただきたいと思います。まず内閣府の実施いたしました世論調査でございますが、7月16日土曜日に公表されたものでございます。17日の新聞にも若干載りましたので、ごらんいただいた方がおられるかと思います。実はこの調査、私どもと内閣府で相談をしながら実施したものでございまして、本来であれば、事前にこういう調査をやっているというようなことをご報告すべきだったかと思いますが、世論調査のルールで、実際に正式に公表するまでは他言無用ということでございまして、大変申しわけなかったのですが、16日の発表の段階までお知らせできなかった次第でございます。前回のときにこういう調査をやっているということをご紹介できればよかったのかもしれませんが、そういった事情でございますのでご理解下さい。
 この調査そのものは、1枚目の表紙の下に書いてございますが、本年5月に約 3,000人の方を対象に実施されたものでございます。無作為抽出で選びまして、実際に調査員が訪問して対面でアンケートをとるということでございます。ご不在であったり、転居されておられたり、あるいは拒否という方もおられて、実際に回収できたのは70.2%ということになってございます。
 過去同じような趣旨ではございますが、中身は微妙に違っておりますので、単純に比較は難しいのですが、似たような調査も平成9年、あるいは昭和57年にやっておりまして、比較可能なものについては、この中身の方で若干ご説明をしたいと思っております。
 1枚めくっていただきまして、小売に関していろいろなことを聞いております。したがいまして、関連性のある質問もあれば関連性のない質問もございますが、まず最初に、大きく最寄り品と買い回り品はどこでお買い物をされていますかという問についてでございます。最寄り品につきましては、ご覧になっていただければわかりますが、家に近いということが重視されております。家から近い大型店、あるいは家に近い商店街・小売店というところが71.7%でございます。家から離れているという青、紫で示してあるところは非常に少ないということになっております。その満足な点、つまりなぜそこに行っているかということと理解していいと思いますが、やはり便利であるということが一番重視されております。ただ便利だからというだけではなくて、やはり品ぞろえがいいというようなことも満足な点になっております。
 それから、いわゆる買い回り品をどちらで買っていますかという問についてですが、今度は大型店、近いか遠いかではなくてお店が大きいということに一般の方は満足ということを認めているようでございまして、満足な点は品ぞろえ、価格、それから、駐車場ということがポイントとして挙げられております。
 次に、コンビニなどの深夜営業の小売店についての問について、必要かということを聞いております。深夜営業ということで聞いておりますので、コンビニだけではございません。いわゆる深夜営業一般でございますが、それにつきまして、必要だと思う方が、どちらかといえばを含めて56.7%でございます。内訳をみると、世代間の相違が顕著でございます。データを載せておりませんが、やはり若い人の方が多いということになっております。
 それから、どんなことが心配ですかという問についてでございます。回答では、青少年への悪影響、騒音、治安の悪化といったものが挙がっております。これは複数回答でございまして、結果的に多かったものがこういうものということでございます。ただ他方、3割ぐらいの方は心配なことは全くないという回答もございます。
 次に3ページ、買い物の環境に関する問について。4~5年前と比べて買い物は便利になったでしょうかということを聞いております。便利になったという回答が73.4%あるということで、消費者の評価は高いといっていいと思います。実はこの項目、平成9年のときにも同じような調査をしております。5~6年前と比べてどうですかということを聞いておりまして、当時も7割強、ほぼ同じぐらいの割合の方が便利になったと回答しております。そういう意味では、年々便利になってきているということではないかと思います。買い物をする際に何を重視しますかということを聞いておりますが、これは複数回答でして、価格、品ぞろえ、品質といったものが高い回答を得ております。
 次に、大型店の出店について問うております。これは新たな大型店の出店は必要だと思いますかということを聞いております。また、参考として、昭和57年の調査結果も載せております。20年以上前ですが、その時点では必要だと思うという方が半分強、不要と思う方が3割弱おられたわけであります。それに対しまして、今回の調査では、必要だと思う方が10ポイントほど減りまして40.4%、不要だと思う方が二十数ポイントふえまして50.6%が不要だとお答えになってございます。アンケートではここまでしかわかりませんが、上の3の買い物環境等と照らして考えますと、相当便利になってきてもう十分だという感じをもたれる方が増えてきたということだと思います。ただ、4割ぐらいの方はまだ必要だと思っておられるということでございます。
 それから、新たに開く大型店に何を期待しますか、あるいは心配なことは何ですかという問でございます。その下に (2)、 (3)と書いてございますが、新規大型店に期待するのは、品ぞろえ、価格、品質ということでございます。一度の買い物で用が済むというのは3割を少し切るぐらい。他の要素と比べるとやや少ない、という印象でございます。心配なことでございますけれども、交通事故や交通渋滞の発生の割合が高く、6割弱ございます。半分程度の割合でございますが、騒音公害。2割前後で、周辺中小企業者への影響。その次にごみ。ここには入っておりませんが、その後、子供の教育、青少年への影響が18.8%というようなものが続いております。
 次に、大型店の規制について聞いております。これもこのページの一番下に書いてございますが、平成9年のときに同じような項目を聞いてございます。何らかの規制が必要だと思いますかと聞いたのが (1)でございます。必要だと思う、どちらかといえば必要だと思うという方が6割。そういう規制は全く要らないのだという方が2割弱でございました。この数字は、平成9年の調査をご覧になっていただきますと、ほぼ同じといっていいのではないかと思っております。
 然らばどのような問題について規制が必要だと思いますかという問が下の左の方でございます。交通事故や交通渋滞の問題の割合が一番高く、次に騒音公害、それから周辺の中小小売店・商店街への悪影響、子供の教育など青少年への悪影響と続いております。これは上で60.4%の人が必要だとお答えになって、その60.4%の人を 100とした場合のパーセンテージということでございますので、対象者全体ということで考えれば、下の表に、例えば交通事故、渋滞のところが67.9%ございますが、これに上の60.4%を掛けていただいた、6掛けしていただいたものということでお考えいただければと思います。そうしますと、前ページのどんなことが心配ですかというところと交通問題以外のところは大体似たような数字になってくるわけでございます。
 それから、規制が不要とおっしゃられた方について、どうして不要だと思いますかと聞いたのが右側でございます。便利だからとか、大型店が自主的に対応する問題ではないか、あるいはそもそも問題はないと思うというようなお答えもございました。
 最後に、中心市街地に関する意識について、まちの中心部に行かれますか、あるいはどの程度の頻度で中心部に行かれますかという問いかけをいたしました。そのうち、頻度は問わず中心部に行きますとお答えになった方が71.5%でございます。
 その目的は何ですかというのを複数回答で問うたものがこの左下でございます。以前に他のアンケート結果をご紹介させていただきましたが、よく似た結果になっております。買い物をするというのがやはり圧倒的に多いわけでございますが、それ以外の金融機関、あるいは飲食、あるいは病院や福祉施設に行くというようなことも結構なウエートであるということかと思います。ただ、おもしろいというと申しわけないのですが、まちの中心部に行く頻度のところの一番右端、オレンジ色のところで、まちの中心部といえる場所が思いつかないという方も 3.5%おられたということでございます。
 次の最後のページでございますが、中心市街地に関する意識として2番目に、どんな役割を中心部に果たしていますかという問いかけをいたしました。そうしますと、まとまったサービスが提供されることというのが多くございました。その他、生活必需品が買える、地元の人々が集まり話し合うコミュニティとしての役割を期待する、車社会に対応できない高齢者の生活支援、公共機関の充実、防犯活動というようなものが並んでおります。何も期待していません、望んでいるものはございませんという方も13.6%おられたということでございます。
 今後のまちのあり方、中心部のにぎわいを取り戻した方がいいのでしょうか、あるいは郊外を発展させるべきでしょうかというような問いかけを最後にしてございます。その結果をみますと、全体といたしまして33.4%の方が中心部のにぎわいを取り戻すようにすべきだといっておられます。中心部に住んでおられるか、郊外に住んでおられるかということで対象者を分けてみてみますと、当然といえば当然ですが、中心部在住者が中心部のにぎわい維持・回復の期待が大きいわけですけれども、郊外にお住まいの方でも31.3%という方々がやはりまちの中心部のにぎわいの維持・回復というものを志向しておられるということかと思います。ただ、今のままでいいのではないかという方も25%強おられるというのが現実でございます。
 それから、資料1―2ということで、もう少し詳しい質問票でありますとか、回答数の少なかったものを含めてプリントしたものがございます。
 世論調査につきましては以上とさせていただきます。
 次に、資料で行きますとちょっと戻っていただきまして、中間とりまとめについてごらんいただければと思います。
 まず資料3―1ということで、とりまとめそのものについてご説明させていただきながら、必要に応じて参考資料の方を言及させていただきたいと思います。議長からもお話がございましたように前回のご議論、それから文書でいただきました皆様方からのご意見を踏まえまして事務局で修正させていただいたものでございます。文書でもいろいろお出しいただきまして大変ありがとうございました。大きな論点、あるいは考え方についての指摘も多数いただきましたし、事務局の至らない表現ぶりの細かいところまでいろいろご指摘もいただきまして大変ありがとうございました。先週の金曜日の遅くの時点で、暫定版をお送りさせていただきましたけれども、またそれからも若干修正されているところがございますが、基本的には字句の微修正をさらにさせていただいております。
 本日は、大きく修正したところを中心にご説明をさせていただきたいと思っておりますが、その前に今後のスケジュールにつきまして、あわせてご説明をさせていただきます。本日ご議論させていただきまして、大きな方向性、ご異論がなければパブリックコメントにかけて広くご意見をいただきたいと思っております。恐らくパブリックコメントでは多種多様なご意見が寄せられるのではないかと思っております。それを整理して事務局なりの考え方をまとめた上で、さらにこの場でまた議論を深めていただきたいと思っております。
 従いまして、本日ご議論いただく中間とりまとめというのは、そういう意味では、まだ議論過程のものという位置づけになろうかと思います。パブリックコメントで多種多様なご意見をいただくのではないか、前回、指針のときも相当いただきましたが、数倍のご意見が来るのではないかと思っておりまして、そういう意味でも、パブリックコメント後のご議論というのもしっかりしていただかなければいけないと思っている次第でございます。大量な意見が出てまいると思いますが、そうすると整理にも若干時間がかかります。来月、再来月、場合によっては12月の声を聞いてしまう可能性もあると思っております。パブリックコメントの分量等もみた上で、皆様方のご都合もお伺いしてできるだけ早目に次回の日程を決めさせていただきたいと思っております。そのようなスケジュールになるであろうということを念頭に置いて、本日のご議論をお願いできればと思っております。
 それでは、中身に入らせていただきます。資料3―1、実は委員の皆様のお手元にお配りさせていただいておりますものは、前回から修正された部分につきまして赤字でお配りさせていただいております。事前にお送りさせていただいた版はいわゆる見え消しの版でございますが、若干字が小さくなってしまってみにくくなってしまうものですから、消去された部分は落としまして書き加えた部分だけでございますけれども、赤字でお配りさせていただいた次第でございます。
 まず最初に、「はじめに」の部分でございます。ここでは議論に入る経緯、あるいはポイントといったものをまとめさせていただいている部分でございますが、第2パラグラフのところに、いわゆる平成10年の政策転換のところの言及がございます。そこで、行政改革の進展、いわゆる規制緩和の流れがあった、あるいはWTOが発足したというようなことを当時の状況として補足させていただいております。
 次のパラグラフでは、後ろの方のサマリーという意味もございますので、コミュニティの危機という状況だということを強調させていただきました。「はじめに」の大きな修正はそういったところでございます。
 それから、4ページからでございます。ここは、中心市街地を取り巻く状況ということで、成功例もあるけれども、総じて上手くいっていない。その原因は一体何だろうかということを述べた部分でございます。意味を正確にする、あるいは分かり易くするために字句の若干の追加も幾つかございますが、大きな修正点ということで申し上げますと、5ページの小売業の現状というところでございます。前回の審議会のご指摘でもございましたが、小売業の状況として就業者はどうなっているのか、あるいは売場効率の問題などもご議論いただきました。そういった関係につきまして記述を追加してございます。5ページの下のところ、就業者数について「平成11年まではほぼ一貫して伸びてきたが、それ以降横ばい、または微減となっている」ということでございます。
 この点はデータを追加させていただいております。参考資料集の方をごらんいただけますでしょうか。資料3―2でございます。こちらの12ページでございます。小売業に従事する従業員数の推移ということで、昭和37年から縦棒で絶対数、折れ線グラフで小売業就業者の全体の就業者に占める割合、これは推計値でございますけれども、記載してございます。これをご覧になっていただきますと、まず絶対数は総じて伸びてきている。若干のでこぼこが、例えば昭和63年とかございますけれども、大体ずっと伸びてきておりまして、平成11年で頭打ちをしたような格好で、その次が横ばい、16年だと微減といった感じになってございます。
 それから、文章中には言及しておりませんが、小売就業者数の割合をみますと、大体伸びてきていたのですが、昭和の最後の方は11%ぐらいで横ばい、どういうわけか平成3年がぽこんとへこんでおります。これは全就業者が増えたということになるわけでありますが、下がりまして、その後また少し伸びてきて、平成14年が12.2%ということになってございます。逆にいえば、全就業者数が減っているので、絶対数はそう変わらないけれども、ウエートは増えているというのが平成14年の状況でございます。平成16年、全就業者数の中でのそれぞれの業種の内訳がまだ発表されていないのだと思いますが、見つからなかったもので、こういう格好になってございます。
 次、6ページでございます。この部分、全体の状況を述べているところでございますが、最後に先ほどご紹介をさせていただきました小売店舗等に関する世論調査のデータに言及してございます。先ほど申し上げましたように、4、5年前と比べても買い物が便利になったという方が非常に多い、73%ということで、政策転換以降も消費者からみれば買い物の環境ということでは、好意的な評価を受けているのだと理解しております。ただ、このような状況の中、先ほど申し上げましたが、ある意味十分という感じになっておられるということだと思いますが、「新たな大型店の出店を必要と感じる者より不要と感じる者の方が多くなっている」ということをここに加えさせていただきました。
 その下、大型店の出店状況というところに、売り場面積、あるいは販売効率のことについての言及を加えてございます。資料で申し上げますと、次の13ページをごらんいただけますでしょうか。売り場面積でございます。こちらも昭和37年からのデータでございます。実はこれ以前は単位が坪になっておりまして、連続性がないので、平米が単位になった37年からにしてございます。これをご覧になっていただきますと、戦後からほぼ一貫して増加しております。他方で、売り上げの方は最近頭打ち、あるいは減少でございますので、販売額、あるいは販売効率ということになってきますと、また違った姿になってまいります。
 資料1ページ飛ばしていただきまして、15ページをご覧いただけますでしょうか。これは面積規模別にどのぐらいの売り上げをしているか、販売額がどうなっているかというグラフでございます。例えば、一番下の水色の部分が 250平米未満の店ということでございます。平成9年からコンビニとそれ以外に分けられておりますけれども、その部分をみていただきますと、平成3年までは売り上げは伸びてきたが、その後は少し減少傾向にあるということが分かるわけでございます。
 右の図は、それぞれの年度の売り上げを 100として、いわゆるシェアでみたものでございます。こちらをご覧になっていただきますと、小さなお店の売り上げのシェアというのがだんだん減ってきている。これは昭和37年からほぼ一貫した傾向であるということが分かるわけでございます。
 16ページでございますが、今度は面積当たりの売り上げという意味で、販売効率のデータでございます。これも規模別に分かれておりまして、真ん中の黒い線が全体の平均ということになります。これをご覧になっていただきますと、平成3年までは伸びてきたけれども、その後は減少傾向にあるということでございます。これは日本全体トータルの売り上げが平成3年以降横ばいから減少。それに対して、店舗面積の方はほぼ一貫して増えているということから当然にこのようになるということでございます。そういったことをこの部分で追記させていただいております。
 次の大きな修正ということで申し上げますと、8ページでございます。7ページから中心市街地・商業地区の状況ということで記載しておりますけれども、その後、8ページのところで、中心市街地のコミュニティとしての魅力低下ということを記載してございます。ここの部分におきまして、コミュニティの魅力低下の事例といたしまして、「まちに対する安全・安心への危機感、まちの誇りの喪失」といったようなことを追記させていただきました。
 次の9ページからは、現行施策の評価という部分になります。この部分でもいろいろご指摘をいただきまして、基本的に分かり易くするために、例えば9ページなどは字句の追記を入れさせていただいております。9ページの下のところは中活法の認定件数を少し新しい時点にしてございます。
 10ページのところから中活法の問題点が書いてございますが、修正したのは次の11ページになりますけれども、(注2)ということで総務省の行政評価、あるいは会計検査院の検査においても、10ページに記載されているようなことが指摘されている大きな問題であるということをここに記載させていただきました。
 この現行施策の評価のところで大きく修正いたしましたのが、次の12ページでございます。12ページは大店立地法の部分でございますけれども、前回、7月8日の時点でご議論いただいたときに、この問題点の部分は、小売業以外の集客施設を広げるべきではないか、それから大型店の退店問題についても対応すべきではないかという2点を記載させていただきました。その2点に加えまして、今回は周辺生活環境への影響という範囲を超えて問題を分析すべきではないか、あるいは規制を検討すべきではないかというご指摘もいただいているということをここに明記させていただきました。
 次のページからは、今後の方向性というところでございます。ここにつきましても、字句の修正に加えまして大きな点では、13ページの一番下のところをご覧いただければと思います。まず、持続的な自治体財政ということで、自治体の財政の面からも今のままでは問題があるのではないかということを述べております。その後に、このような視点から自治体においては、特に郊外開発を行う場合には、将来のコスト、あるいは税収、雇用といったものをちゃんと考えた上で判断しなければいけないと記載してございます。安易にどんどん開発をしてしまう、あるいはどんどん誘致をしてしまうということに対する警鐘ということでございます。
 それから、15ページをご覧いただけますでしょうか。基本的な方向性で、コンパクトでにぎわいあふれるまちづくりを目指しましょうということを申し上げているところの冒頭の部分でございますが、車中心社会の見直しも地球温暖化の対策として望ましいといった後、「大都市圏のように市街地が連担している地域においては、市街地の中で特定の区域に集約することは困難であるとの指摘もある」ということをここに1つ言及してございます。実は前回の審議会の際に、大都市についてはどう考えたらいいのだろうかというご意見がございました。事務局内でも議論をし、あるいは何人かの方に個別にご意見をお伺いしたりもしたのですが、大都市の場合にこうすればいいというところは正直申し上げて結論といいますか、出せなかったというのがございます。具体的にどうしたらいいのかが難しいという面と、国が言うことなのだろうかということも両方ございまして、この点では、大都市の場合は集約する際の特定の区域というものを見出すというのは、既に市街地が連担しているので、難しいという指摘があるという点で留めさせていただいているところでございます。正直申し上げてこれ以上書けなかったというのが事務局の限界でございました。
 次の (1)のところでございます。様々な都市機能の市街地集約というように修正してございます。字句の修正でございますが、何回も出てまいりますので、一言だけ申し上げさせていただきます。前回の版では都市機能全般の市街地集約という言葉にしてございました。全般という言葉を使っておりまして、今回は様々なという言い方に変えてございます。これは意味は大きく変わらないといいますか、特段解説をしなければ気がつきもしないのかもしれないところですが、全般といいますといろいろな種類と量とを全部1ヵ所にもってきてしまう。だから、ほかがゼロになってしまうのだと。量の感覚も含めて全部という感じが強くなってしまうのではないかという懸念を若干もちまして、種類という意味が大事だろうということで、ここは様々なという表現に変更させていただいた次第でございます。
 中身の部分といたしましては、その下、真ん中よりちょっと下の部分に1行弱でございますが、「国の役割は」という文章でございますけれども、重点支援を行う、あるいは制度的な問題を改善することを国の役割と記載した後に、「その趣旨・目的を自治体を含む関係者に周知すること」と加えさせていただきました。前回、国の役割をよりはっきりさせるべきというご意見がございまして、先ほど申し上げましたように、それぞれのまちをどうするのかについては国のいうことではない、と私ども事務局としては考えたわけでございます。しかしながら、そういった制度を変えていく、その趣旨、目的、問題意識というものは自治体に正しく理解していただかなければいけないということで、この点を記載させていただきました。
 次、16ページの下のところ(3)ということで、小売店に関する条例という項目がございます。条例の部分につきましては、何人かの委員の方々からやや否定的に受けとめられる記載になっていないか、というご指摘がございまして、その点を踏まえて少し書き直させていただいております。読んでいただければわかるかと思いますが、まずそもそも自治体は法令に違反しない限りにおいてという限定はあるものの条例を活用するということが可能である、ということを記載しております。その後に、こういった動きがあるというようなことを述べた後、17ページ最後の部分でございますが、「地域の特性に応じたまちづくりを行う上で、国の法律や制度を補完する必要がある場合には、自治体は、以上の諸点に留意しつつ、条例の活用を含め主体的な取り組みを検討すべきである」と記載させていただきました。法に違反しない限り、という限定があることは事実でございますが、そのまちをどうするということについては、自治体は主体的な役割があり、その点を明確にさせていただいたところでございます。
 そして、一番大きく修正したところが17ページの大店立地法のあり方の記述でございます。まず17ページの部分。最初のパラグラフで世論調査に若干言及させていただいておりますが、2番目のパラグラフからが大きく変わっております。「他方」というパラグラフでございますが、ここは大店立地法に対しますいろいろなご指摘についてどう考えるかというところでございます。
 まず最初に、「他方」のパラグラフでは、小売業以外にも広げるべきか否やというところでございます。ここにつきましては、前回の案ではサービス業と言いますか、アミューズメント施設が色々あるので、施設ごとにその状況が異なり、一律の規制になじみにくい、という記載をしてございました。それにつきましては、1つの法律の中できめ細かくいろいろ決めることだってできるではないかというようなご指摘もございまして、その部分を大きく見直してございます。
 赤い部分でございますが、一言で申し上げますと理由が2つある、ということでございます。1つは、この規制の対象を拡大するということであるならば、その悪影響の実態や内容を具体的に分析する必要があるということ。しかしながら、少なくとも現時点では、大型の施設だからということで、そういった悪影響が生じているという状況にはないというのが私どもの認識でございます。実はそのような統計があるわけではないのですが、都道府県などを通じまして、商業施設以外で大型のサービス施設、例えばシネマコンプレックスであるとか、そのようなところで実際に交通渋滞が発生している、あるいは大型の飲食店舗などで騒音の苦情が多いというようなことがあるかというのを必ずしも網羅的ではありませんけれども、調査してみました。その際、騒音の例で言いますと、間口一間のスナックでという話ばかりでございまして、大きなお店で特に問題が発生しているというお話は、私どもがいろいろ聞いた、調べた範囲では出てこなかったというところがございます。それが1点でございます。
 2つ目が法律上の問題でございまして、下から6行目ですが、サービス施設を含む大型集客施設全般を対象とする場合には、関係法令、環境影響評価法、いわゆるアセス法。あるいは都市計画体系等を考えなければいけないという法律的な問題もございます。そういう意味では、現時点においては慎重であるべきという案を作らせていただきました。
 次の問題として、退店問題も含めてさまざまな問題があるではないかという点でございます。この点につきましては、17ページの最後の方から次のページにかけての部分でございますけれども、そういったご指摘がある。あるいは今回の世論調査におきましても、周辺の中小小売店がさびれる、買い物が不便になるではないか、あるいは子供の教育等青少年への悪影響を懸念するというのが、先ほど申し上げましたようにそれぞれ2割前後ございました。そういうご指摘があることは事実でございます。
 この点につきまして、この合同会議の2月の時点、指針の見直しをしていただきました際の答申の中でご議論をでいただきましたけれども、社会的責任ということで記述をしております。小売業の地域密着産業としての特性、あるいはその規模のゆえに、大型店に対しては地域貢献についての期待が高い、というご指摘をいただいております。
 立地場所の選定に際して、いろいろな計画を十分検討する、あるいは出店のときに地域貢献など広く情報提供をする、あるいは出店の後も周辺生活環境に配慮して必要な対策を講じる等々、事例を記載してございます。その後には、まちのにぎわいや交流の場を構築するための地域活動に協力する。それから退店の問題も大きいわけでございまして、退店につきましては、パート社員等への再就職のあっせんや後継テナント探しのほか、退店後の検討のための時間的な余裕が生まれるようできるだけ早く情報提供をする、ということでございます。ちなみに、このパート社員等への再就職のあっせん、後継テナント探しというのは、2月のこの審議会での答申では具体的には書かれていなかった項目でございますが、事務局としては社会的責任の一端として、例示として挙げるにふさわしいのではないかということでここに記載させていただいております。
 最後に「なお」ということで、「退店時の対応として、建物の取り壊し費用など金銭的な出捐を求めるべき」ではないかというご意見がございます。アイデアとしてはこのような手法もあるとは思いますが、この点についても個別にご意見を伺わせていただいた先生もおられますけれども、大型店にだけそれを求めるのだろうかということについては、やはり否定的であったと私どもは受けとめております。そういう意味では、これから都市の人口が減少していくということでいうと、全体としていろいろな建物が余ってくる可能性があるわけでございまして、それは町中も郊外もあるわけでございまして、将来的にはいわば管理者のいなくなった空きビル、空き廃墟みたいなものをどうするかというのは大きな問題だと思いますが、今この時点で大型店だけにということではないということで、中期的な課題として検討すべき事項であろう、と記載させていただいております。
 その他、18ページ以降、中心市街地におけるにぎわい回復ということで記載してございますが、ここの部分も随分大きく変わっております。特に(2)のタウン・マネジメント体制の構築。それから(3)、(4)ということで項目が追加されてございます。
 まず(2)のタウン・マネジメント体制の構築のところにつきましては、少し具体的なイメージを持っていただくべく、真ん中から後の部分、ちょっと長い文章ですが、「具体的には」ということで書いてございます。一言でいえば、多様な民間組織が主体となって、いろいろなまちの構成要素を集約して活性化させるための活動が必要だろう、そういうものを管理していく体制を構築していかなければいけないということを記載してございます。
 次の(3)でございます。これはまちを活性化していくために商業だけではいけないということは、前回も、あるいは上の部分でも記載したわけでございます。しからば商業のところについては今のままでいいのか、というとそうでもなく、そこの部分を明確にするために、これまでご議論があったことをまとめただけでございますけれども、地権者も含めて商業者、地権者がみずからの問題として主体的に取り組む、あるいは中期的なプランを作って、それをプラン・ドゥ・チェック・アクションということで、ちゃんと検証しながら進めていく、あるいはその他との連携をきっちりやっていくということが必要だということをここに記載させていただいております。ある意味、この場の議論では当然のことだと思いますが、記述がなかったものですから、補わせていただきました。また、そういうものについては、公的な支援というものも必要であるということも加筆しております。
 それから、20ページ、先ほど修正のところでもご説明しましたが、改めてここでそれを記載させていただきました。なお、この部分につきましては、委員に事前配付した部分から少し変わっております。ちょっとリダンダントというか、くどいところがありましたので、整理いたしました。
 最後、 (3)でございます。全体が赤字になっておりますので、大修正をしたようにみえるのですが、修正のポイントは2つでございまして、わかりやすくするために変えたというところが1つ目のパラグラフでございます。内容的には変わっておりません。
 内容的な追加の部分は最後のパラグラフでございます。まちづくり三法といわれますが、そのほかにも意見が出ました農地法の関係もございます。あるいは最近、まちづくりに関係の深い景観法もできたわけでございまして、そういったものを一体的、整合的に運用していかなければいけない、縦割りの批判もこの審議会で随分いただいたわけでございまして、そういった観点から中活法を抜本的に改正し、中心市街地活性化の理念、あるいは支援手法を定める基本的な法律にするということ、統括するとともに、考え方、理念を示すという形にするというのも一案ということで、法改正の具体的なイメージの提案を書かせていただきました。
 前回からの修正点、あるいは事前にお配りしたバージョンからの若干の修正点についてご説明させていただきました。
 以上でございます。
○上原議長  どうもありがとうございました。今の報告を基に、ご議論をお願い致します。浅見委員、よろしくお願いいたします。
○浅見委員  1つだけちょっと気になるところがあったので、意見をしたいと思うのですが、11ページの2.都市計画法等と書いてあるところの (2)問題点の(2)に広域的な観点が反映されにくいと書いてあります。趣旨はそうだと思うのですが、文章がちょっとおかしいのかなと思うのです。その2行目から12ページにかけてなのですが、「広域的観点が反映されにくく、必ずしも市町村にとって活用しやすい制度とはなっていない」と書いてあるのですが、ここでいう広域的観点の1つには、市町村を越えてもっと大きい広域的な観点が反映されにくいという部分があるのかなと思うのです。特に大規模店舗だとか、とにかく大規模な施設だと一市町村だけに影響がとどまるものではないと思うのですが、そういう観点をもし含むのだとすると、最後、市町村にとって活用しやすい制度かどうかということではなくて、むしろ例えば市町村が連携して意思決定するような制度になっていないとか、何かそういうニュアンスを入れなければいけないのではないかと思います。
○上原議長  ありがとうございました。篠原委員、お願いいたします。
○篠原委員  ただいま事務局からご説明いただきました修正案につきまして、これまでの議論を入れて修正していただいた点、また、私どもからみますと、その議論がまだまだ十分反映されていない点、多々あります。つきましては、これまでの議論が反映されていない、あるいは我々の提案が記述されていない点を中心に意見を申し上げたいと存じます。ページごとに意見を申し上げます。
 5ページの (1)小売業全体の状況につきまして、先ほどご説明いただきました。小売業の就業者はほぼ横ばい、または微減ということは事実だと思います。ただ、その中身の内訳の内容の分析がないのが残念でございます。これはミスリードするおそれがあると思います。私どもが指摘しましたように、マクロでみれば確かに横ばい、微減で推移しておりますけれども、その中身、特に大型総合スーパー全体では、正社員雇用が減少し、パートなどで代替している。トータルとして雇用の中身が変化しているという点について、ぜひ分析が必要だと思います。
 続きまして、6ページの上から2段目の赤の修正部分のところで、今回、内閣府の実施しました世論調査が引用されております。しかし、これだけでは、全体として世論調査の内容がすべて反映していないように感じます。特に、買い物が便利になったとする部分が強調され過ぎていると思います。先ほどご説明があったように、この世論調査は新たに開店する大型店に対し心配なこととして、「交通事故、交通渋滞の発生」が最も多く、「周辺の中小小売店が寂れ買い物が不便になる」、あるいは、「子供の教育など青少年への悪影響」など現行大店立地法でカバーしていない部分について懸念、心配する声が相当あるという点、さらに出店に対して「何らかの規制が必要とする者」が6割を占めているということ、規制する場合の対策として、「地元住民との話し合い」、「生活環境への影響を緩和するための設備の充実」、あるいは「立地場所の規制」などを求める声が多いことを数字を挙げて記述すべきであると思います。
 続きまして、8ページの中段 (3)中心市街地のコミュニティとしての魅力低下について、いろいろ分析をいただいております。これ自身は結構な話でございますけれども、一方で、私どもがこれまで主張してまいりましたように、大型店やナショナルチェーン等の中には、地域の歴史的、文化的なイベントやコミュニティ活動に参加、あるいは協力しない企業や地域の商慣習、伝統文化に沿わない形でビジネスを行う企業もございまして、これによって地域の人間関係が希薄化し、コミュニティ機能低下の一因になっているという指摘を我々はしておりますが、その指摘はぜひ記述していただきたいと思います。
 続きまして、10ページの真ん中に(2)基本計画等の問題と、(3)タウン・マネジメント活動の問題ということで分析をいただいております。現行の基本計画は市町村の公式な審議会での検討や議会での議決など、策定のプロセスについて規定がございません。したがって、地域のコンセンサスを得て作成されたものかどうかが不明確でございます。このため地域の理解が得られないばかりか実施責任や費用負担の点が不明確でございまして、財政や権限の裏打ちがないままTMO任せ、あるいはTMO丸投げといった事実がございます。こういった問題点を具体的に記述していただきたいと思います。
 続きまして、12ページでございます。3.大店立地法についてでございますけれども、 (2)問題点のところで、「大型店の社会的責任の一環として、退店時の適切な対応を含む地域貢献を求める」という記述がございます。私どもは社会的責任と地域貢献は別物であると考えています。この地域貢献という言葉は不適切であります。削除していただきたいと思います。私どもは、退店時の適切な対応は大型店として当然果たすべき社会的責任でございまして、地域貢献という言葉で位置づけることは間違いだと思います。また、その後で「広く社会的・経済的影響が発生していることを踏まえて問題点を分析した上で必要な規制を検討すべきとの指摘もある」と新たに記述いただきましたけれども、この社会的・経済的影響の内容としまして、具体的に列記していただきたいと思います。例えば、地球環境を含む環境問題、高齢者等の買い物の利便性の低下、青少年の健全な育成に対する悪影響、自治体の税収や地域雇用への影響、地域内経済循環への影響、行政投資効率の悪化、あるいは行政投資の追加負担の問題など、こういった社会的・経済的影響の中身を列記していただきたいと思います。大店立地法において、出店から退店までのこうした問題を解決する仕組みを検討すべきであるということを記述いただきたいと思います。
 続きまして、13ページ、 (2)持続的な自治体財政についてでございます。第3段落、赤い修正部分でございますけれども、郊外開発を行う場合の判断について記述をいただきました。ありがたく思っておりますけれども、だれが行うことについて述べているのか、この文章は主語が不明確でございます。自治体みずからが郊外開発を行う場合なのか、自治体が郊外開発を誘致する場合なのか、民間の開発事業者の郊外開発を自治体が許可する場合の話なのか、そのすべてを対象にしているのかどうかわかるようにしていただければと思います。私どもは、これらのすべてについて、自治体は影響について試算した上で判断すべきと主張したいと思います。また、一部自治体の中には、郊外立地等を誘致する際に、大型店の立地によって地域の雇用が増える、あるいは税収増があるということを理由にする場合がございますけれども、先ほど指摘したように、マクロでみれば小売就業者数は横ばい、微減で推移し、かつその中身は変わっているということでございまして、税収についてもゼロサムゲームになってはいないかということを十分検証する必要があります。そういった点を自治体が分析しなければならないことを提言すべきだと思っております。
 続きまして、人口減少社会におけるまちづくりの方向でございます。経済的発展と環境問題などへの対応を両立させ、環境や資源を保全し、持続可能な発展が都市に求められております。したがいまして、14ページ、 (3)コミュニティの維持の後に (4)として、「持続可能な都市の実現」という新しい項目を起こし、各自治体においては、中心市街地の既存ストックを活用したコンパクトなまちづくりを進め、自動車社会に依存しない、エネルギー効率が高く、自然環境との調和をはじめ環境と共生する持続可能な都市、サスティナブルシティの実現を目指すべきであるという点を明記していただければと思います。
 続きまして、16ページ、2)大型店規制との関係でございます。第2段落におきまして、大型店の立地の可否につきましては、ゾーニング手法(用途制限)を基本とすることが期待されると述べられています。しかし、先ほど説明しました大型店の出店、あるいは営業中、あるいは退店時に発生します社会的・経済的な問題については、ゾーニング手法で対応できない問題があります。そういった部分については、個別に対応する必要があるということを明示する必要があると思います。
 続きまして、17ページの(4)大店立地法のあり方についてでございます。第1段落で大店立地法につきまして、先ほどご説明いただきました内閣府の世論調査を引用しながら現在その役割は果たされているというように評価されておりますけれども、それはあくまで現行法の狭い範囲の生活環境の保持についてでございまして、先ほど申し上げましたような「商店街が寂れ、買い物が不便になる」、あるいは、「子供の教育など青少年への悪影響などを心配する」声について対策を検討する必要があるという記述がございません。ぜひその旨を記述すべきだと思います。また、第2段落で、「サービス施設を含みます大規模集客施設全般を対象とする場合には、関係法令(環境影響評価法、都市計画体系等)との再整理や役割分担を行う事が必要で、現段階においては、慎重であるべきと考えられる」という結論になっておりますけれども、そもそも大店立地法が周辺施設の生活環境の保持を目的をするのであれば、物販等サービス施設が建物も駐車場も一体的な構造で運営され、明らかに双方が周辺生活環境に影響を及ぼしているという場合に、なぜ大店立地法の中でサービス部門だけを除外し、放置するのでありましょうか。法律的に問題があると思っております。
 具体的事例で申し上げます。本年春に九州でオープンしたショッピングセンターの事例でございます。店舗面積77,355㎡のうち大店立地法の対象となる小売業面積は60,000㎡、全体の77.6%。対象とならないサービス部門の面積が17,355㎡、22.4%で構成されております。現行法では、この22.4%の部分が法的な対象になっておりません。こういう法体系でいいのでしょうか。私どもは小売売り場とサービス提供部門が一体的に運営されている施設について、少なくとも現行法の周辺地域の生活環境の保全という観点からしても、一体的に法律で対象にすべきだと思っております。
 続きまして、18ページ、第2段落で新しく大型店の社会的責任の具体例を列挙していただきまして、大型店の社会的責任を果たすことへの期待が述べられていますが、期待だけでございます。私どもは、これは単に期待だけで済む話ではないということを主張してまいりました。本審議会で今後これらの点について、具体的にどういう仕組みで担保していくのかを引き続き検討すべきだということをぜひ明記していただきたいと思います。
 続きまして、18ページの3段落目でございますけれども、大型店の退店時の対応は中期的な課題で位置づけて、その理由として、経営破綻や倒産云々、企業も厳しいという指摘がありますが、現に今起こっていることを紹介しますと、立派な黒字決算をしながら出店、退店、スクラップ・アンド・ビルドを繰り返しておられる企業がございます。そういう場合も全て同じに扱っていいのでしょうか。この点について問題提起したいと思います。
 整理して申し上げますと、大店立地法につきましては、法の適用対象について、先ほどいったような一体運営されておりますサービス施設について検討する必要があるというのが第1点。2点目は、社会的責任の問題についてどのような仕組みでこれからそれを担保していくのかについて議論する必要がある。3点目に、現行の大店立地法は事前のアセスメント体系で、営業中、退店について法律が及んでいないこと、さらに社会的・経済的な影響についてどのように扱っていくのかという根本的な問題をまだまだ議論する必要があるということでございます。
 18ページ (2)中心市街地におけるにぎわい回復につきましては、先ほど申し上げましたような自治体の責任、特に実施責任や費用負担が不明確である点、財政や権限の裏打ちがないままにTMO任せになっている点、これらについて解決するための方策の記述が必要だと思っております。
 最後に、本中間とりまとめの位置づけと今後の扱いについて意見を申し述べたいと存じます。まちづくりに関する法律、制度は、相互補完的な関係を有しております。したがいまして、本審議会のみならず、並行して行われております国土交通省の社会資本整備審議会におけます都市計画法、あるいは建築基準法等の諸制度の見直しについて、その議論の推移、あるいは議論の結論を踏まえて、私どもの審議会でも整合性があるような内容にする必要があると思っております。つきましては、今回のとりまとめはその中間段階であるということをきちんと位置づけをしていただきまして、今後、先ほど指摘したような議論をさらに行っていく必要がある、かつ社会資本整備審議会での審議の結論も踏まえながら全体として整合性のあるまちづくり三法の見直しを行う必要があるということを、中間とりまとめの締めに指摘いただければと思います。
 以上でございます。
○上原議長  どうもありがとうございます。参考にさせていただきます。ただし、私たちが非常に注意しなければならないことは、まず、生活者の観点であり、生活者、生活システムをできる限り豊かにしていくということ。もう1つは、商業の発展のイノベーションの基となる競争を極端に制限するような事態に陥ってはならないという観点。また、もう1つは、実現可能性。この3つの観点から只今頂いたご意見を十分に取り入れたいと思っております。
○篠原委員  最後に1つだけ、補足で説明させていただきます。私どもが主張しておりますことは、日本だけ突出したことをやってほしいということではございません。欧米並みのことをやっていただきたいという主張でございます。
 以上です。
○上原議長  どうもありがとうございました。それでは、川島委員、お願いいたします。
○川島委員  日本チェーンストア協会からまちづくり三法の中間とりまとめにつきまして、その後何回か見直しをされた現段階での加筆されたり、あるいは削除された項目がございますが、そういうのを改めまして私どものトータルな考え方を若干かいつまんで申し述べさせていただきたいと思います。もう既にまちづくり三法の見直しの方向に対する協会としての意見書はお出ししてございますが、それは長くなりますので、簡単に申し上げたいと思います。
 基本的な視点といたしまして、今回の加筆部分も含めまして、まちづくり三法のそれぞれの法目的を尊重して、その目的を実現することによって、総体的なまちづくりを進めるということが基本であるべきだという考え方でございます。それから、大型店を含む各施設の適正な立地というのは、都市計画法によるゾーニング、つまり適正な用途制限手法を活用いたしまして、大型店も含む各種施設をまちの中にバランスよく立地させていく、このバランスよくということが大事ではないかと考えております。
 それから、大型店の立地に対する調整は、大型店だからとか、郊外だからという考え方によるのではなくて、ゾーニングを基本とした都市計画に沿って、各種施設をまちの中のどのエリアに配置すべきかという観点から行うことが肝要だろうと思っております。
 具体的に、中間とりまとめ案に対するご意見を申し上げさせていただきますが、郊外地の都市化現象は大型商業施設の進展によると指摘されている部分がございますが、その主たる原因は、中心市街地の土地や店舗にかかわる権利関係の複雑さや高どまりした土地代により、そこに人が住まなくなっている。あるいは店を開かないというのが現状であるということを考えるべきではないかと思います。大型商業施設の郊外立地は、今そのような現象の中で郊外に人が移り住み、あわせて大型店の施設も必要になってきたという経緯があることを一考すべきではないかと考えております。
 中心市街地の活性化にとっては、地権者、あるいはそこに住んで商業を営む経営者を初め、生活者のまちづくりへ取り組む姿勢がキーポイントになるべきであると考えております。消費者、生活者にとって便利で魅力あるまちにするためには、そこに住んでおられる地権者の私権の制限や土地の整理、統合といったような具体的、かつ思い切った方策を導入することが必要であろうかと思います。特に後継者などということも含めまして、事業継承が非常に難しくなっている今日でございますが、例えばそういうことを真剣に取り組む個人、企業に対しましては、例えば承継を促進するための相続税の減免を思い切って導入するということも1つの策ではないかと思います。それがなければ、都市の郊外化を抑制しただけで魅力あるまちづくりを構築することは不可能であると思います。従来の既得権を守ることだけで終わってしまうということになりかねないと思います。消費者、生活者が不便を感じるようなことには絶対してはならないという先ほどの上原先生のお話もまさにそのとおりだと思います。
 次に、大型店の退店問題については、先ほど篠原委員からご指摘もございましたが、大型店であるか否かの前に、企業としての責任や地域住民への影響という意味から、これは重要な問題として当協会も認識しております。また、大型店であるがゆえの役割にも地域からの大きな期待があるということも十分理解した上で、ただし、企業経営上やむを得ず退店、閉店に至るケースもあり得ることも否めないので、そのようなケースの場合には、早期に前後策を含めました地域との協議を図って、計画等の情報を提供していくことを大事にしていく考え方を協会としてはもっております。
 それから、コミュニティの崩壊について記述がございますが、郊外の大型店の立地が原因とする意見もありますが、中心市街地の商店街を構成するすべての事業者と、生活者の対応が地域住民の期待に十分にこたえているかどうかということが問題であるということは先ほど触れました。その問題への対応の際に、大型店の店舗運営上のノウハウがあれば、これは具体的にいろいろあると思いますが、それらノウハウの中には参考になること、あるいは利用していただける策もあると思われますので、その活用を考えていくことも有効だろうと考えております。具体的に各地域との詰めが必要になると思いますが、当協会としてもそういったことも思考しているところを申し述べておきたいと思います。それぞれの地域から具体的な要望があれば、積極的に協力していきたいという考え方でございます。
 次に、コンパクトでにぎわいあふれるまちづくりを大型店の立地との関係で広域的観点の必要性や郊外に行くほど規制が厳しくなる対応を絡ませて論じておりますが、当然のことながら個別業種や個別企業に偏った規制は避けるべきであると考えております。都道府県、または国がこの点をチェックできる体制が大事だろうと思います。つまり条例による安易な変更を許さない体制を構築しておくことも大事であろうと思います。この条例というのは、両刃のやいばというか、時には用途の見直しを積極的に行ったり、農地を変えたり、白地地区も変更してしまうというようなことも安易に行われているのも事実でありますし、幾つかの市町村で現に行われております規制色を強めた、大型店を中心にした規制調整をしたというような条例もあることも事実でございます。ですから、条例が非常にあいまいというか、便利重宝にゆがんだ調整が行われているということを規制するにはやはり国の管理が絶対的に必要ではないかと考えております。
 また、都市機能全般の市街地集約化によるまちづくりにつきましては、都市機能の郊外化が既に進展している。つまり郊外にまちができてしまっている。むしろ必然性の中で郊外にまちが生まれた、あるいは中心市街地が機能しなくなっているという現実があれば、それを自然の流れに逆らうような形で逆行させるようなことは持続的な自治体財政の実現をかえって阻害するのではないかと思います。地域住民の混乱を招くことも起こりかねますので、この辺は慎重にやるべきだと考えております。
 それから、大型小売店舗の立地を制限するために、本来の正しいゾーニング手法とは異なる商業調整のまちづくり、先ほどちょっと触れましたが、条例制定の動きが現にみられております。関係法令との整合性を図ることや実際の運用に当たって、個別業種等を規制することによって、自由経済を後退させるような需給調整にならないようにすべきではないかと考えております。
 なお、地方自治の拡大というのは国の方針でもあり、また時代の要請であることは十分承知しておりますが、少なくてもまちづくり、これはリテールはともかくとしても、ゾーニングというのは都市計画の根幹をなすものでありますので、そのためにも都市計画はおのずから全体のバランスを考慮して責任をもって確固たる対応をすることが必要であろうかと思っております。この点について、郊外の規制をゾーニングですることについての、先ほどもちょっと触れましたが、これは国公省のアドバイザリー会議等でも都市計画案の中で、郊外へ行くほど厳しくなるということの方向性を地方自治にゆだねる部分がございますが、これはある意味では私どもとしてはまちづくり、都市づくりの危機感を感じている部分がございます。
 以上が中間とりまとめの見直しについての協会としての意見でございます。先ほど篠原委員からご指摘された部分、共感する部分がたくさんございますが、4点ほど違和感というか、ご質問をさせていただきたい、触れておきたいことがございますので、申し述べたいと思います。
 1つは、雇用の実態に触れられておりまして、大型店の雇用はふえていない、あるいは実態、中身はパートだけではないかという考え方、これは表面的にはご指摘のとおりの部分がございます。ただし、ほとんどの協会の会員の企業においては、いわゆる社員とパートの境をなくすことに、今、多大な努力を払っているところです。これはパートといえども全く同じ、あるいは同一賃金と同一の仕事、価値等を合わせるというようなことを含めて同質化を図っているということでございますので、これは地域に対する雇用の貢献という意味では、引き続き継続して寄与していく部分であると考えております。それが1点。
 もう1点は、大型店は地域に参加していないというご指摘がございました。これはもう当初からこの審議会でも触れられている部分でございますが、これは私どもの 100社に及ぶ会員企業の実態的な調査をしている中でもほとんどの企業が、一部の例外的な事項、あるいは地域がございますことは認めますが、これはさしたる問題ではないほど参加していることが事実。ただ、先ほど申しましたように、ノウハウを積極的に提供しているとか、共同作業をしているという部分については、今後の問題として取り組んでまいりたいと思っております。
 3点目は、退店時という問題があって、このとりまとめの中にも触れられております。1つには社会的責任、これは最初からのとりまとめの中にも触れられております。社会的責任というのは、当協会としても大型店だけではないだろうということは基本的には思っておりますが、これは悪いことではございませんので、きちんと社会的責任を果たす所存でございます。退店に対する地域貢献というのは、このとりまとめの追加部分でも触れられているか、あるいはもともとの文書にあったかどうかは別として、退店時における社会的貢献というのは非常にあいまいでありまして、時には誤解を受けて金銭的な解決策を地域とする必要があるのではないかというようなことが出てくると、これはまちづくりの根幹に触れる部分になるのではないか。あるいは次に入る新しいテナントを入りにくくする要素にもなるのではないか。退店時に立つ鳥あとを濁さずという思考は、既に権利者との間で話を進めている部分が大部分でございます。これは違約金も含めまして、早期契約外で退店する場合の違約金の責務、あるいは更地にして返すというようなこと。いずれにしても、そういう意味での地域に混乱を起こすことのないような方法が具体的にあるならば、それは協会内部でも話を続けていくべき問題だろうと考えております。
 それから、これは篠原委員にちょっと質問なのですが、大型店規制にはゾーニング以外での対応が必要ではないかというのはどういうことを示すものか。私どもは、ゾーニングというのはいわゆる都市づくりとしてあるべき姿の中で大型店だけでなくて、公共施設も、あるいは病院等も含めまして、それらの郊外にあるべきバランスのとれた規制が必要であるならば、都市計画の中で、あるいは用途制限の中で守るべきだという解釈なのですが、ゾーニング以外の規制の対応が必要だというのはどういうことだかお聞かせいただければと思っております。
 以上でございます。
○上原議長  篠原委員、お願い致します。
○篠原委員  大型店だけではないのですが、ゾーニング規制以外で、大型開発について、社会的・経済的いろいろな影響について審査し、アセスメントすることは欧米では常識だと私どもは思っております。具体的に申し上げますと、先ほど例示を挙げましたが、雇用に対する影響、税収に対する影響、都市のインフラに対する影響、社会的な投資が後々要るのか要らないのか等々いろいろな影響が出るという点について、これは原田先生のご専門で、また後でご説明いただければと思いますが、それらの点について、単に大型店のみということではなく、都市計画法の体系の中でもこれから社会資本整備審議会でご審議の対象にしていただけるとは思いますが、都市計画法でできることはやっていただく、そのうえで都市計画法で解決できない問題があれば、私どもは経済産業省の責任と権限の中でやるべき分野があると理解しております。
○上原議長  原田先生より米国におけるゾーニング以外の規制と、その現実的な効果について、お願いいたします。
○原田委員  欧米と一言でいいましても、もちろんアメリカとヨーロッパ、ヨーロッパはたくさんの国がございますから、また国それぞれで違っているということで、私が専門としているアメリカからいわせてもらいますと、ゾーニング以外という表現が適切であるかどうか非常に疑問に思うわけです。というのは、アメリカの場合には、ゾーニング体系の中で、今、篠原委員のおっしゃった点がほとんど組み込まれているということで、基本的にアメリカのゾーニングは市町村ごとでかなり違いますから、すべての市町村という意味ではありませんけれども、多くの市町村がすべての大型開発については、個別審査を行うというのが一般化しております。
 さらに、その上で大規模小売店舗に関しては、より慎重な個別審査を行う。それは開発者、出店者側の費用負担で第三者が客観的に、例えば市が指定したコンサルタント会社、調査会社等に委託して調査を行う。その中で、雇用問題、税収問題、あるいは地元経済に与える影響等について事前にアセスメントをする。それを受けて大型店の出店を認めるか認めないかについて個別に審査をしていくというケース。これはCIR(コミュニティ・インパクト・レビュー)という形で最近ふえてきている。最も代表的にはロサンゼルスがその制度を昨年10月から採用しておりますけれども、こういうケースはかなりふえつつあるということだと思います。実際にCIRの結果として、条件つき許可ということで計画が変更されているとか、許可されなかったというケースは現実に出ております。
○上原議長  ありがとうございました。岩崎委員、お願い致します。
○岩崎委員  今回でたしか12回目だと思うのですが、大変長々と議論をしてきたわけなのですけれども、皆さんの認識は、今、人口減少社会、あるいは超高齢化社会を目前にして、何かやらなければいかんと。従来の延長線上には社会の発展というのは考えられないという時期に来ているということについてはコンセンサスがあると思うのです。
 その意味で、出てきた具体的な方向性、目標というのは、一言でいえばやはりコンパクトシティづくりだと思うのです。これに向かって施策を集中していくというのがこれからの課題だと思うのです。具体的にいうと、1つは、都市計画に基づくゾーニングだと思うのです。2つは、都市機能を集約していく。3番目には、商業の活性化を中心にまちのにぎわいづくりをやるということにすべての施策を集中していくということが大事だと思うのです。その中でもゾーニングというのは非常に重要だと思います。そのために今までもいろいろ議論したわけでありますけれども、基本的にこれは私権を制限するものなので大きな壁になるとは思いますが、私権の制限は今に始まったことではなく高さ制限とか、容積率とか用途地域という形であるわけです。しかし、新たに導入するに当たっては、これはやはりコンセンサスを十分にとる必要があると思います。議会、あるいは住民の賛成を得るという公的手続きもさることながら、やはり今後中心市街地を核としたまちづくりをどう進めるのか、つまりまちのあるべき姿についての全体的なコンセンサスづくりが重要です。大型店の立地の問題も、その中で市町村や住民が判断するということだと思います。そういったことを具体的に進める段階に来ていると思うのです。あるべきまちづくりを着実に進めていく。そういうことが今までの結論だと思うのです。
 今、随分いろいろと出ましたけれども、また振り出しに戻ったような感じがしたのですが、12回という貴重な時間を費やしたわけでありますから、大きな柱というものはできていると思います。ゾーニングの結果として、私権が制限されることは社会生活をしている以上受け入れることも必要です。但し、コンセンサスを得ながらそれを実施していくということが必要だと思います。条例の話が出ましたが、私は都市計画法がありながら条例でやってしまうということには抵抗を感じます。
 今まで三法の見直しということを長々と議論したわけですが、確かにアンビギュアスな点、境界にまたがる問題あるいは複数の省庁に関わる、いわゆる縦割りの問題などがありますし、そもそもまちづくりの理念というのが法律のどこに出てくるのだという問題もあるわけです。そういう意味で、大店立地法などは物足りないと私は思っているのですけれども、そういう理念の宣言をするとか、広域的調整の具体的方法とか、縦割り行政を解消する何らかの合理的方策を折り込むとか、あるいは各機関の連携、地権者の法律的位置づけなどをとりまとめて、まちづくり基本法のようなものをつくった方がよいと思います。あちこちに散在していますとどうもはっきりしない。今のような問題はここでも随分議論になりましたが、まとめて基本法をつくって、むしろ推進法といった方がいいかもしれませんが、課題解決の円滑化のためにそういうことを考えるべきではないかと思います。現状はあまり悠長に議論している場合ではないというのが私の率直な感じです。一言申し上げておきます。
○上原議長  どうもありがとうございました。遠藤委員、お願いいたします。
○遠藤委員  今、皆さんのお話を聞かせていただきまして、やはりそれぞれの立場で意見を述べられております。もう少し発想を変えてみて、将来どうあるべきかという形と、あわせて今の大店立地法といいましょうか、これは 1,000平米未満、あるいは 1,000平米以上という非常に大ざっぱなくくりで、わかりやすくいえば、大、中、小があって、その上に超大型というような形の、超大型も中小と全く一緒のような形態になっているような気がしてならないわけです。ですから、そういう部分で、業種業態とのいろいろな絡みもありましょうけれども、その点を十分考慮して、お客さん、消費者が一番便利な、楽しいまちづくりということが基本ですので、我々の業界でも郊外がいいに決まっているという部分もあるのですが、郊外が中心市街地のような形でできるような形はどうなのだろうというようなことを自問自答しているケースが多分にあるのです。やはりそういったときにどのような形ならばできるのか。特例を設けろとはいいませんけれども、そのようなコミュニティづくりというものを基本に考えるべきではなかろうかと。
 今までのお話を聞いていますと、業界内でも従来の中での話がどうしても出てきているものですから、やはり新しい都市づくり、まちづくりといいましょうか、そういう部分を十分考慮していけば、何らかの形で解決といいましょうか、望むようなものが出てくるような気がするのです(「もう2点だけ」の声あり)。
○上原議長  岩崎委員、お願いいたします。
○岩崎委員  この13ページの一番下にありますけれども、赤字のところです。「自治体においては」云々、「特に郊外開発を行う場合には」と書いてあるのですけれども、これはゾーニングをやろうということと矛盾する記述だと思うのです。この結果、いかにゾーニングをやっても、結果を変えるのかという非常に紛らわしい感じがしますので、この部分は要らないと思うのです。
 もう1つ、最後にひと言なのですが、今、全国いたるところでまちづくりの問題に直面しているわけですが、このまちづくりは結局国づくりだと私は思うのです。それによっていろいろな問題が解決できると思うのです。そういう意識をもって取り組む必要があるのではないでしょうか。ひと言付け加えさせていただきます。
○上原議長  浅野委員、お願いいたします。
○浅野委員  大変よくまとめていただいていると思うのですけれども、全体として国なり県なり行政と商業の方たちがどう対応するかということでずっと通されています。一方で、来外者なり、住んでいる方が主役といいながら、来外者と住んでいる方たちには責務といいますか、役割はないのでしょうか。精神訓話になってしまうかもしれないのですが、最後のところでもいいのですけれども、歴史的に形成した市街地を大切にしていくとか、にぎわいをもたせようという市民の意識の情勢が必要であるといったことを、これはお話にしかならないのですけれども、少しでも入れておかないと片手落ちかなという気がしますので、よろしくお願いします。
○上原議長  ご指摘の点につきましては多少取り入れたつもりですが、委員の方々の中からまちづくりに対して市民の意識がどのぐらいあるのか、これを奮い立たせていかなければならないのではないか、という意見が出ていますので、その点、十分に考慮したいと思っております。坪井委員、お願いいたします。
○坪井委員  私は広域の調整権限の付与について、ちょっと一言申し上げたいと存じます。今まで全然想定もしていなかったことでございますが、県が大型商業施設を誘致する。これは日本最大級の、今現在考えておりますのが16ヘクタール。これを誘致する。そのうち今度は国が大型商業施設を誘致するのではないかということで心配いたしておりますけれども、それはないと私自身も思っていますが、この広域調整の仕組みの導入ということで、都道府県が調整する仕組みが必要であると記入していただいているわけでございます。最初からお話をさせていただきますと、現在、愛知県中部国際空港の対岸部、前島というのですが、中部臨空都市構想において、東海地区の最大級の大型商業施設を誘致するということで、将来的には日本最大級ということでございます。今、まちづくり三法の見直しが論議されている時期でございまして、県がみずから大型商業施設を、つまり東海三県でございますが、足下の商圏だけで不十分だそうでございまして、隣県まで巻き込んで広域的な商圏を対象にしているというようなことでございます。そんなことはいかがなものかと私自身は思っているわけでございまして、それに対しては私どもも反対していきたいと現在考えております。
 しかも、今回の意見の中にも、総合的なまちづくりの観点から広域調整権限を都道府県に付与するような法改正を論議しているわけでございまして、ついては広域調整権限を都道府県に付与することも必要ではあると思いますが、このように他県も含むような場合には、国においても調整権限をもっていただくとともに、それが私は必要になるのではないかと思うわけでございまして、そのような記述を1つ盛り込んでいただければ非常にありがたいと思います。
 以上です。
○上原議長  ありがとうございます。石原委員、お願いいたします。
○石原委員  この文書という点からいえば、かなりいろいろご配慮いただいているのかなと思いますし、先ほど来お出しいただいているようなご意見、それぞれ一応取り入れるというご回答をいただいておりますので、それで結構かと思うのですが、条例に関連してだけ1つ申し上げたいと思います。
 全体として、ゾーニングで行う規制と条例の関係のような形が少し議論になっているのですが、このゾーニングについてのイメージが前回も話題になったのですけれども、原田委員からご指摘がありましたが、大分違うのではないかということです。先ほどの原田委員のご説明でもありますように、ゾーニングによる規制と個別審査というのは矛盾していないというのがどうも大事なところではないかと思うのです。
 こういう規制にかかわる場合には公平である、公明である、事前にかなり予測ができるということは大事なことだと思うのですけれども、それは決してしゃくし定規に決まってしまうということではないという部分なのです。ここのところは非常にグレーなところというか、微妙なところを含んでしまうのですけれども、そのことだけははっきりさせておかないと、どうもしゃくし定規にがたがたっといってしまうと、そんなまちというのはがんじがらめになって死んでしまうか、野放図になってしまうかどっちかになるということなので、それだけはぜひご配慮いただきたいと思うのです。
 そのために、全国一律のような形で国で縛り上げていくわけにはいかんだろうということが、その下で条例の生きてくるところではないのかと思っております。その意味で、条例で何でもできるというわけではないのですが、条例の役割というか、そのことが位置づけられればいいのかなと思います。
○上原議長  どうもありがとうございました。篠原委員、お願いいたします。
○篠原委員  先ほど13ページの下の自治体において、「特に郊外開発を行う場合には」の部分のところですが、趣旨としては、自治体はいろいろな大型開発、それはまち中でも、郊外でもどこでもそうなのですが、特に場所を特定しなくても、開発に伴う税収、雇用への経済的影響とか、社会的影響をきちんと試算した上で考えろということで、岩崎委員がおっしゃったこともそういう趣旨だと思います。「特に郊外開発を行う場合」と特定するからちょっとおかしくなる。
○上原議長  ありがとうございました。松岡委員、お願いいたします。
○松岡委員  それでは、簡単に一言だけ申し上げます。先程、岩崎委員からも発言がございましたが、13ページに「人口減少社会におけるまちづくり」とだけ記載してありますが、もう一つ重要な、高齢化社会という視点が抜けています。高齢化社会への対応と核店舗が存在しない商店街の存続や活性化は非常に困難だろうと、私はかなりの商店街を見て歩いた結果、個人的に結論をもっているのです。そういった観点からも、ここでの記載は、人口減少社会の到来だけでなく、高齢化社会の到来に関しても記載したほうが良いと思います。ここでは方向性をまとめてありますから、むしろ語句をプラスした方が良いのではないでしょうか。
○上原議長  どうもありがとうございます。原田委員、お願いいたします。
○原田委員  中心市街地活性化法がらみというか、中心市街地の活性化にかかわるところですけれども、TMOの問題というのは、何が一番大きい問題かというと現状の制度では、一市一地区になっているということ。それから、実際にTMOをつくった場合に、TMOの権限というのは一体何なのかという点がはっきりしていないというか、実際上はほとんど規定されていない。つまりアメリカのBIDがいいかどうかは別にして、例えばBIDのように特別税をとれるのだとか、準公的な権限までもっているのだというようなことが規定されていないわけです。だから、先ほど市民という言葉を入れていくべきだというお話がありました。そのとおりだと思いますけれども、中心部を活性化したいという商業者や市民が自助努力をやるにしても、その権限が何であるかはっきりしていない形では、実際上何もできないという形になっていると思うのです。そのことについて、今回の合同会議では、私は欠席していたこともあるものですから定かではありませんが、これまで十分論議されていなかったように思うので、結論はここで出せないかもしれないけれども、問題点なり、今後そういうことを考えていかなければいけないということは1行ぜひ入れていただきたい。それが次のきっかけになるだろうと。
 一応20ページのところに、「中心市街地活性化の理念や政策支援手法等を定める基本的な法律とすることも一案である」とありますけれども、これではまだひとつはっきりしないものですから、今いったような程度はぜひ早急に検討していかなければならないというようなニュアンスで入れていただきたいという気がいたします。
 以上です。
○上原議長  どうもありがとうございました。寺田委員、お願いいたします。
○寺田委員  ただいまの松岡委員の高齢化をもう少しクローズアップすべきだという点は私も大賛成でございます。
 それから、これまで何回も意見を申し上げさせていただきましたし、別添で修プランも出していただきまして、部分的に取り上げていただいた点は感謝申し上げたいと思うのですけれども、それ以外の点につきましては中間とりまとめということでございますので、また引き続きパブリックコメントの中身とか、その他を含めて追加的に意見を申し上げたいと思うのです。
 1点だけちょっと申し上げたいと思うのですが、7年前に大店法が廃止されて新しい体系になるに至った背景として、GATSへの加盟とか、欧米諸国からの開放圧力というのが背景にあったことというのは否めない事実だと思うのです。そういったものを受けて、新しい体系に移行して、それを今回見直すということですので、その当時のそういった議論について、現状、国際的にどうなっているのかということについての答えが一切書いていないというところが大変不十分なのではないかと。
 私どもの商工会としても、及ばずながらなのですけれども、海外調査も実施して、そのレポートも提出してあるわけですし、何人かの先生方からも海外の状況についてご説明もいただいたわけですけれども、それについての国際的視野というのを今後時間があればぜひ取り組んでいただきたいということでございます。
 パブリックコメントなのですけれども、もう既に現状世の中いろいろ動いていまして、福岡県とか岩手県とかいろいろなところで、このあり方について、議論、研究会、その他が始まっているのです。ですから、そういった意見をもう少し積極的に取り入れていただく。単にネガティブチェックとして多くの審議会でやっているような義務を果たすという意味でのパブリックコメントではなくて、もっと積極的に世の中の状況、地域の状況を聞いていただくという形で対応していただければということをお願いしたいと思います。
○上原議長  どうもありがとうございました。遠藤委員、お願いいたします。
○遠藤委員  先ほどもちょっとお話ししたのですけれども、私どもの業界といいましょうか、ビジネスはやはり地域密着という部分で大きい小さいも確かにあるのです。それからまた、全国展開している企業も確かにございます。超大型のお店もあるわけですけれども、生活者、あるいはこれから高齢化という形を踏まえたときには、やはりいかに地域に密着していくかということが大事でございます。どうかそういう点は、企業単位の見方というもの、あるいはあり方というもの、もう1つつけ加えますと、私どももアドバイザー制度といいましょうか、高齢化もしていくでしょうけれども、社員も技術、技能というものの知識をもった対応をしていくということがこれから大切になりますので、必ずしもパート化がすべてだとは考えておりません。ぜひそういう点もひとつ考慮していただきたい。
○上原議長  鈴木委員、お願いいたします。
○鈴木委員  タウン・マネジメント体制の構築に触れてありますけれども、私どもきょう、参考資料の中に入っていますが、6月の時点でTMO、全国 365ありますが、8割の回答を得まして、TMOの現状なり課題の中間報告をお配りしていますので、ご参考にしていただければと思います。
○上原議長  川島委員、お願いいたします。
○川島委員  13ページの赤字の部分、これは文章をつくった方を擁護する形になるのですが、岩崎委員が指摘されたようにちょっと違和感があるなと思ったのですけれども、これはかねがねこの委員会の冒頭から藻谷委員がしきりにいっておられた、いわゆる目先の地方自治体によるメリット追求の余り先のことを考えていないというような指摘も多々ございましたので、これは地方自治体の財政というものは大事なことなので、この中に財政に関するものはたくさんあるのですけれども、その中の1つに都市計画、いわゆる郊外開発とか、投資という問題があるので、私は入れておいていいのではないかと考えます。
○上原議長  検討させていただきます。時間が迫っておりますので、この段階で皆様のご意見を集約させまして、パブリックコメントにかけたいと思います。その前に、先ほど篠原委員を中心として制度的な面を含めて細かいご指摘をいただきましたので、その点について、事務局からコメントさせていただきたいと思います。河津課長、よろしくお願いいたします。
○河津流通政策課長  とりまとめ案につきましては、これまで何度か御意見をいただき、事務局としましてはその趣旨を踏まえ修正させていただいたつもりですが、本日もこれだけ多数の御意見を頂戴したということは、必ずしも十分に改定案に反映できていなかった面もあったのではないかと思っております。この点も踏まえまして、篠原委員の御意見のうち、事実関係の部分につきましては、分量のバランスなども考えながら、取り入れさせていただく方向で議長と相談させていただきます。
 また、雇用の内訳の部分について、分析がありませんでしたので、追加的な分析をした上で、間に合えばパブリックコメント前の段階で取り入れたいと思います。また、次回は資料も含めて呈示させていただきたいと思います。
 それから、構成について。持続的なまちの実現という項目を増やす、ご趣旨は理解しているつもりですので、構成をどうするかということについては議長とご相談させていただきたいと思います。
 先ほどの原田先生とかも補足のご発言をいただいたゾーニングで対応できないところを個別で行うということにつきまして、少し整理させていただいた上で、どういう表現が適当か、あるいはどこの部分に記述することが適当なのか、考えさせていただきたいと思っております。
 大型店の大店立地法の、いわゆる併設施設というのでしょうか、商業以外、小売以外も含んだ施設について、約22%が小売以外の部分を含んでいるということでございましたが、実態のご説明が少し足りなかったかもしれないと思いますので、ご報告させていただきます。いわゆる併設施設については、確かに立地法の直接の対象にはなっておりません。先ほど実害という点について、必ずしも実害が生じている実態がないのではないかと申し上げましたが、併設施設につきましても、非物販部分のお客様が多くて交通渋滞を起こしている、あるいは非物販部分について騒音が激しい、あるいは異臭がするということについても、私どもが調べた限りでは事後的に被害が生じているとの実態を把握できていない、と一言申し上げさせていただきます。
 社会的責任のところについて。期待だけではないかという点につきましては、今後引き続き議論をすると思いますので、この部分も検討させていただきたいと思っております。
 以上、とりあえず気づいた点のみ申し上げさせていただきます。
○篠原委員  1点、今の事実認識について反論したいと思います。駐車場も一体、建物も一体、その中に物販だけでなく、シネマコンプレックス、あるいはアミューズメント、レストランが一体運営されていて、これはシネマに来たお客さんの車、これは物販に来たお客さんの車と、分解できますか。地方自治体の担当者が一番悩んでいるのは、今の大店立地法でそこの部分が欠落していること。そこが今、法運用者である都道府県の担当者が一番困っている点ですよね。そこをよくヒアリングしてください。
○上原議長  それでは、これで終わりにいたします。事務局から今後の予定についてお願いいたします。
○河津流通政策課長  本日のご議論を踏まえて議長と相談の上、必要な修正を行った後で、パブリックコメントにかけさせていただきたいと思います。
 スケジュールは、資料4ということでお配りさせていただいております。今後の予定として、パブリックコメントを今月から来月、1ヵ月はかけさせていただきます。その意見をとりまとめて、内容を整理するために、ある程度時間もかかると思いますので、次回、11月か12月になると思います。できるだけ早目に日程を調整させていただきたいと思っておりますが、大筋としてはそう思っていただければ、と思います。
 以上でございます。
○上原議長  どうもありがとうございました。それでは、終わらせていただきます。

閉会

 

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最終更新日:2005.12.16
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