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審議会・研究会

計量行政審議会計量制度検討小委員会第3WG(平成17年度第3回)  議事録


1.日時:平成17年10月6日(木) 15:00~17:00

2.場所:経済産業省別館11階1120会議室

3.出席者:今井座長、伊藤委員、桑委員、齋藤委員、芝田委員、
       杉山委員、瀬田委員、田畑委員、中野委員、畠山委員、
       松本委員、三浦委員、望月委員、山領委員

4.議題:
  議題1 計量制度検討小委員会第3WG第2回会合議事録に
       ついて
  議題2 関係者ヒアリング
      ○ 認定機関
       ・ 独立行政法人製品評価技術基盤機構認定センター所長 
        瀬田 勝男 委員  
      ○ 認定事業者
       ・財団法人日本品質保証機構理事
        杉山 喬 委員  
       ・社団法人日本計量振興協会認定事業者部会幹事
        山領 泰行 委員
  議題3 その他

5.議事内容

○吉田知的基盤課長 きょうはお忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。まだ時間になっておりませんけれども、皆様おそろいですので、第3ワーキンググループの第3回会合を開会させていただきます。
 きょうは御欠席の委員の方が4名いらっしゃいまして、梶原委員、河村委員、久保田委員、本多委員が御欠席の連絡をいただいております。
 それでは、以降の議事進行は今井座長にお願いをいたします。

座長あいさつ

○今井座長 今井でございます。
 第3ワーキンググループの第3回目の会合を始めさせていただきます。
 前回、第2回目においては、委員の方々からプレゼンテーションしていただきました。その中で、我が国の計量標準の供給体系という意味では、その頂点でありますNMIJ、産業技術総合研究所の計量標準総合センターの機能と、それを支えていただく、あるいは補完していただく指定校正機関あるいはJEMICさんのお立場から現状と問題点あるいは御要望等をお伺いしたわけでございます。その中で、特に国際的な整合性についても幅広くとらえて御紹介いただいたわけでございます。
 そして、きょうの議題でございますJCSS制度を含めて、多様な分野にわたる標準を社会のニーズにあわせて、どうやって供給していくかということについて議論が行われたわけでございます。きょうは、それに引き続きまして、3名の委員の方々から、御専門の立場からプレゼンテーションしていただくということになります。
 なお、再三申し上げますけれども、このワーキンググループでの審議内容については原則公開ということでございますので、その辺、お含みおきいただきたいと思います。

配付資料確認

○今井座長 議事に入ります前に、事務局から配付資料の確認をお願いいたします。
○吉田知的基盤課長 配付資料の確認をさせていただきます。資料1の議事録につきましては、まだ皆様にごらんいただいておりません。次回にこの議事録を確定させていただきたいと思いますので、きょうはお持ち帰りをいただきまして、またこちらからメールでも送らせていただきますので、修正がございましたら事務局にお願いをいたします。
 それから、資料2、資料3、資料4がきょうのプレゼンの資料でお預かりしているものでございます。
 以上、よろしくお願いいたします。

計量制度検討小委員会第3WG第2回会合議事録について

○今井座長 それでは、議事に移りたいと思います。
 今、事務局の吉田課長から御紹介いただきましたように、議事録につきましては、皆さん、きょう初めてごらんになると思います。
 後ほど、電子媒体でお送りしていただけるようですから、それをゆっくりごらんいただいてコメントをいただきたいと思います。
 ということで、議事録確認は次回に回させていただきます。

関係者ヒアリング

○今井座長 次の議題、議題2として、関係者ヒアリング。本日は3名の方々から、全部委員の方でいらっしゃいますけれども、ヒアリングという形で、現状の御紹介あるいは御要望等を述べていただきたいと思います。
 認定機関の立場から瀬田委員、認定事業者の立場から杉山委員、山領委員にそれぞれプレゼンテーションをお願いしたいと存じます。

独立行政法人製品評価技術基盤機構認定センター(NITE)

○今井座長 私どもの第3ワーキンググループの課題の中心でありますJCSS制度に関しましては、独立行政法人の製品評価技術基盤機構の認定センターで審査を受けて、それが国際的にマッチしているかどうかという、基準適合という形で登録ということがなされております。
 最初に、委員でもいらっしゃいますけれども、独立行政法人製品評価技術基盤機構認定センター所長の瀬田委員からお願いいたします。
○瀬田委員 よろしくお願いします。瀬田です。
 題を「計量法とNITE認定センター」という資料にさせて頂いたんですけれども、これはちょっと思い入れがありまして、そもそも我々の組織というのは計量法がなければ発足さえしなかったということです。93年の計量法改正のときに、3人の計量法の認定プログラム担当者が、我々、現在65名いますけれども、認定センターの最初の種になりました。逆に、3名から65名ということは、この仕事が世の中の流れとともに非常にニーズがあって大きくなってきたということのあらわれではないかと思っております。
 最初に、認定という言葉、皆さん日本語としての認定という言葉は簡単に御理解いただけると思いますけれども、要するに、ある機関がある機関を何らか権威をつけるような形で、「あなたがたはできますね」というようなプロセス、試験所認定という場合には試験所、校正機関の認定であれば、その校正機関がきちんとその業務をやる能力があるということを認める、そういう権威づけするというプロセスですけれども、この10年ほど、認定という言葉が例えば認証という言葉と全然意味が違うというふうな特殊な業界用語として確立してきております。
 どういうことかといいますと、適合性評価の世界が、EUの発展とかそういうところに伴いまして、経済的、政治的に意味が大きくなってきたことから、定義を明確にして業務の仕分けをしっかりさせようということが進んできた結果、現在、こういう2段階の評価というのがこの分野で存在する。最上段の、2段目の評価を認定と呼びましょうということになっております。
 1段目に関して、括って言うと、これは適合性評価と呼ばれる部分ですけれども、評価対象としては管理システム、これは大企業、組織も含みますね。製品、それから人の質、あるいは何かのサンプル、それから計測機器等々、ある意味で、あるものが規格に合っているかどうか評価する際に、例えば試験試料のちょっとした金属の破片と何万人の企業の品質システムですね、管理システムを同列に並べているところはあるんですけれども、そういうことはしつつも、ある規格があって運営されるとか、評価される対象を適合性評価対象として横並びにし、その上に、それを直接評価するグループを適合性評価機関として位置づけました。この中には認証機関もあれば、例えば品質システムを評価して9000の認証を与える、これは認証機関ですね、検査機関、試験所、校正機関等々がございます。
 特にきょうの話の中で大きく触れるのは校正機関、JCSSのトレーサビリティ制度について主に述べますので、この場合、校正対象、適合性評価される相手というのは計測機器ということになります。適合性というのは目盛りがちゃんと合っているかどうか。その校正機関がちゃんと仕事をやっているかどうかというのを評価する組織として認定があると、認定機関があるということです。
 この認定にどういうメリットがあるかといいますと、試験所側から見れば、第三者が評価して、「あなたのところは大丈夫です」という承認をおろすわけですので、それによる信頼性を外部に言いやすくなる。その試験所のユーザーさんですね、結果を受け取って活用したいという方から見れば、どの試験所が大丈夫かなというのを見るときに一目瞭然で、この認定を取っているところが大丈夫だろうという見方ができます。
 行政側から見れば、こういう機関を活用することによって、もろもろの規制法規の運営の際に、こういう規制をかけるときに、こういう評価をしたい、評価する人の資格として認定を利用すれば、これは非常に透明性もあり国際整合もある形でスッとやれるという面がございます。同時に、それ自体を判断基準にもできますし、許認可等の判断基準にもできますし、調達といったときに利用することもできます。
 特に大事なことは、この流れというのが、この10年、15年というスパンですけれども、完全に国際的な市場の単一化といいますか、市場のグローバル化とよく言われていますけれども、その流れの中で発展し確立してきたな制度という面からどうしても、国際規格を利用して、世界的に見て、ほとんど同じことをやっている。同じようなレベルの信頼性を確保しようという努力がなされているということで、基本的には世界のどこで受けた認定であっても、それなりの条件を満たしていれば同じ程度の信頼性が置ける。であれば、相手の地球の裏側の国の試験所がやった結果であっても、それなりの認定機関が認定した試験所がやった結果であれば、日本でも受け入れ可能でしょうという意味ですね。
 逆に、輸出する場合であれば、よその国から見て、日本から来たこの製品はこういう試験を受けているけれども、これをやった試験所は確かに認定を受けていて、その認定をやった連中は国際的にちゃんとしているらしいということであれば受け入れやすくなると、こういうことがございます。
 実際に、国際的な場といったところでは、我々認定機関も国際的な同業者組合をつくっておりまして、その中で相互承認ということをやっております。この右上のマークは、右側が我々自身のロゴですけれども、左側ですね、ILAC-MRAとありますけれども、これは今年から使用し始めました相互承認参加の認定機関が自分たちで認定した試験所、校正機関に使用を許している相互承認シンボルです。
 ですから、このシンボルがついている校正証明書なり試験成績書なりですと、世界中どこに行っても間接的な、相互承認に参加している大丈夫らしい認定機関が認定した大丈夫らしい試験所が発行したものだという程度の証明には最低限なります。
 それをどの程度受け入れてくれるかというのは、それぞれの国の強制法規の側ですとか、向こうの企業の体質によるということになるんですけれども、一言で言いまして、世界で一番受け入れていない国が日本とアメリカです。
 それはなぜかというと、適合性評価の政府の中に抱えている部分がもともと非常に大きくて、そういう機能があるがために、逆にこういった簡便化というものをしなくてよかったという歴史があります。最近はどちらの政府もだんだんそうでない厳しさというのが出てきているんですけれども。
 こういったマークの一番通りがいいのは基本的に小国。この近所で言えば、シンガポールとかニュージーランドはほとんどフリーパスに近い通り方をします。あるいは、ヨーロッパもEUをつくってきた関係で、だんだん通りがよくなってきているという段階です。ただ、ヨーロッパはちょっと閉鎖性もありまして、ILAC全部は認めない、ヨーロッパの地域的な認定機関の集まりであるEAだけ認めるというところもあっちこっち結構残ってございます。
 目的としましては、最初に述べたように、最終的には国際貿易が自由にいくように、それをもって経済的に世界の人が利益を受けられればいいというところにあるんですけれども、もちろん1段目、2段目とその上にありまして、そもそも認定機関同士が同じような評価をやって、同じ程度の信頼性を持つ認定をきちんと実施できるんだということが第1ステップ。その結果として、認定された試験所なり校正機関が、世界的に見ても同じような信頼性、ちゃんと校正や試験ができるということを確保する。結果として、その結果を受け入れることによって国際貿易がうまくいくだろうという、こういうストーリーになっております。
 現在、ILAC、世界的には40カ国経済圏。経済圏という言い方は香港と台湾を入れてあるということですね。だから、38カ国2経済圏ですけれども、その中の49の認定機関が署名しています。APLACの方は、歴史的には97年で最初に開始したところですけれども、現在、15カ国、13カ国と足す台湾、香港の20の認定機関が署名しているということで、したがって、世界的に、この49の認定機関のロゴが右側にくっついて、左側にILAC-MRAのマークがある試験成績書なりは、基本的に国際パスポートを持った試験成績書ないしは校正証明書ということが言えるかと思います。
 このことは、政府間の協定でも、先ほど私、日本とアメリカが一番受け入れてくれていないということを言いましたけれども、そうは言いながら、道義的に、そちらに向けて努力する必要という、これには参加しているはずですので、義務は負っているということは言えます。
 これはWTO/TBT協定。TBTというのは貿易の技術的障壁を低減、除去するための協定ですけれども、その中の6の1条というところに、相手国ですね、WTO/TBT協定に加盟している輸出加盟国の適合性評価の結果、この場合で言えば校正の結果、試験の結果が継続的に信頼できるものであることについて確信が得られるような輸出加盟国における適合性評価を行う関連する機関の十分かつ永続的な技術的能力、この点に関し認定等によりと、この中に認定が使われているんですね、国際標準化機関によって発表された関連する指針または勧告の遵守が確認されていることが十分な技術的能力を示すものとして考慮される。
 したがって、この協定に加盟している政府は、いずれも相手国が認定機関によって認定され、しかもこういう国際相互承認、今説明しました国際相互承認に加盟しているようなところであるならば、少なくともその有効性についてちゃんと考えてねということは言われているわけです。
 我々がこういう認定をやってくる中で、どういう組織なのかという点を、このページはちょっとコマーシャルっぽいんですけれども、説明させていただきます。
 最初の表紙のところで申し上げましたように、我々はそもそも計量法によって始まった組織です。平成5年に計量法の改正の中で校正機関の認定プログラム、JCSSが開始されました。そのときの担当者名が現在の認定機関の種になっております。
 これが平成13年ですね、NITEが独立行政法人の製品評価技術基盤機構というふうに組織変更されたときに、経産省から、そのときにJIS法に基づく試験所認定プログラム、JNLAって別にあったんですけれども、これも同時にそちらで全部行うようにということで、二つの認定プログラムを抱えて独法化されたということです。
 さらにその中でMLAP実施のための体制整備を行って、これが平成14年に開始されるんですけれども、そのほかに、法制度外の臨機応変な対応もできるようにASNITEという補助的なプログラムも立ち上げて、都合四つのプログラムをもって認定機関として発足したのが平成14年からです。
 現在、我々は計量法のもとで、MLAPとJCSSですね、二つの認定プログラムを、JIS法のもとで一つ、JNLA。それ以外に独自のASNITEというプログラム。MLAPだけ「関係告示」となっておりますけれども、あとは国際規格を使用しながら運営しております。
 現在、こういう数。8月19日現在で1カ月半ほど前のものですけれども、トータルで361事業所の認定をこれまでに行ってきております。現在、継続して認定しているということです。
 組織的には、正職員といいますか、内部の職員は65名ですけれども、それ以外にも、その65名を含めまして、審査員というものをこれだけの数、抱えております。この表の内部というのは、NITE内という意味です。IAJapanでは65名しかおりませんので、こういう数になりません。それ以外、NITEの中でも審査員資格を持っている方がほかの部門にもおりまして、こういう数で、外部の協力を得ながらやっている。特に最近は、外部の審査員と技術アドバイザーの数を伸ばすということに活動の重点を相当置いてきております。
 特に計量法とのかかわりの中で、このワーキンググループの中で最も大事な討議課題かと思いますけれども、校正事業者認定制度、JCSSですね、これがどういうものかといいますと、平成5年から開始されて、基本的には計量法によってトレーサビリティ制度、国の定めた計量標準がきちんと産業界、生活レベルまで行き届いているということを支えるためには柱が二つある。
 一つは計量標準を供給する人。国としてちゃんと確保して供給する方が必要だと。これは産総研のNMIJさんが現在、その中核を担っていますけれども、それ以外にもJEMICさんですとか指定校正機関で、ある意味での複数のNMIによる分担ができている。
 それと同時に、その機関だけですべて国民生活の中における計測機器のトレーサビリティの確保ができるわけでありませんので、中間にさまざまなレベルの校正事業者さんがいらっしゃる。そこの能力証明としてJCSSという認定制度を使っている。そういうことで、これが二つの柱というふうに理解しております。
 JCSSの特徴としては、国家計量標準とトレーサブルであるということと、民間の校正能力ですね、この力を大いに活用させていただくということ。さらに、ここの能力の証明も含めまして、国際整合性を図るということで、基本的には認定される校正機関としては17025を満たし、認定する我々としてはISO/IEC 17011を満たすという条件で運営されているということです。
 頂点にNMIJを初めとする幾つかの国家計量標準を担う機関があるというところで、それがスモールjで始まるjcssでもって、二次標準器の方へ移され、さらにそれが今度はラージJCSSで行き届いていくと、こういうシステムです。この二次標準器以下のことを担う方々に関しては、我々が認定を行うということによって能力証明がなされると、こういうシステムです。
 ところが、これは国ごとに多少差異がありまして、同じような三角形を三つ並べているんですけれども、ちょっとずつ違いがあります。このちょっとの違いが、この後、講演いただくJQAとミツトヨさんからは、かなり我々のところの不便という形で言われる面もあるかと思うんですが、歴史的にはかなり頑張って解決してきたんですけれども、まだ問題が残っているという面が幾つかあります。
 日本型というのはどういうことかといいますと、この頂点部分は、世界先進国ですね、決して負けるものではない。時間標準によるレーザ波長測定という長さの標準中、最高レベル標準の実現に関しては独、米、日の順で開発に成功した、世界で3番手です。
 明らかにトップレベルの一カ国になっているんですけれども、NMIJの機能というのは、上の方からどこまでサービスができるかというところになってくると、米独が現場用標準器のある部分まで入ってきているのに対して、せいぜい器物の一次標準のごく一部までしか入ってきていない。つまり、上から下に向かって拡張性が余りないという問題があります。
 こちらが1000人単位の試験所であるのに対して、産総研はでかいといっても、その中のNMIJはたかだか300人程度の組織ですので、やむを得ない面、もちろんあります。こっちを維持しようと思えば、こちらのサービスが多少手薄になるところがございます。したがって、JCSSは、発足当初はこの部分を何とかカバーしようというところから始まりました。したがいまして、10年かかって、ここまでやっと頑張ってきたけど、まだサービスできる範囲が米独に比べたら少ないなという現実がございます。
 そうは言いましても、93年の発足当初は、本当にこの辺までしかカバーできていなかったことから比べれば、10年間で、この間の協力もありまして、ここまでは何とか来たということは多少胸を張りたいんですが、まだまだ足らずというところはあると思います。
 途上国型は逆に、上はないけど、下はそれなりにサービスしているという現実はあります。ただ、おもしろいのは、そうは言っても、米独に比べると、下側の広がりも少ないんですね。認定という機能自体がまだ十分に発達していないという面があるかと思います、途上国については。
 そうは言っても頑張って発展させてきたんですよというのはこれでして、事業所数で現在146まできていると思います。延べの認定の区分数ですね、一つの事業所で長さもやっていれば温度もやっているところがございますので、そのトータルで言うと180の認定をおろしております。
 さらに、そこから発行される校正証明書、物理分野で言いますと、発足した年には0、その次の年に三千何百枚でしたかね、現在は4万何千枚、何とかことしの目標は5万枚ぐらいに行きたいと思っておりますけれども、こういう伸び方をしてきていると、順調に推移してきています。
 化学標準の方は、これですね、化学標準というのは、認定手数料の問題で平成6年、7年から、項目数としては全然ふえていないにもかかわらず、ニーズは増えて困っております。前回、一昨年の計量法改正で項目数が非常に増やしやすくなってきたという変化がありますので、今後二、三年はかなり伸びが期待できるという趨勢にあります。こちらの方は物理標準と違って消耗品ですので、発行枚数自体はかなり多くて現在28万枚を超えております。
 成果としては、現在このように基本的にはトレーサビリティを国際的に受け入れられるように確立して、かつ増やしてきたということは間違いなく自慢にしていいかと思います。この後、足らざる分は二人の講師の方に大いに言っていただきたいと思います。
 先ほど日本政府は受け入れてくれたと言いましたけれども、それは国際相互承認も含めての話であって、JCSSに関しては、特にここ二、三年、かつては高圧ガス保安法と計量法しかなかったんですけれども、気象業務法ですとか、電波法ですとか、道路運送車両法とか、他省庁の法規の中でかなり受け入れられるようになってきました。
 さらに言えば、法律レベルではもっと広いところでも受け入れが進んできているという背景があるんですよ。非常に大きな規制法規である薬事法ですとか、まだこの中に入れてないんですけれども、この夏に改正されました農水省のJAS法、ああいうところは17025という試験所規格はじかに読んでないんですが、ガイド65を読み込むことで間接的に17025を利用する形になっております。ただ、認定までは至っていないというところはあります。
 結果として、このようにトップの計量標準と協力しまして、こういう形で国際的に通用するトレーサビリティが確立できているということはあります。一番上の計量標準の相互承認に関しましては、第1回目のときに中野委員から解説があったと思いますので省きますけれども、幾つか認定機関側から言いたい問題点もあります。
 例えば校正できる量が、法規の中に物証の状態の利用という項目があって、そこから始まって政令、省令とおりてくるんですけれども、これは技術の進歩に見合って、さすがに改正はどうしてもペースが遅くなるということで、新分野等で新規申請してくる際に、我々、現にASNITEという機動性のあるプログラムを独自に持っていると言いましたけれども、JCSSで対応できないので、とりあえずASNITEで対応していこうというケースが二、三ございます。そういうのがあるということです。
 あと認定対象が校正のみであるということから、測定機器や標準器の適合性評価、例えば基準器の場合、構造検査の方ができないということがございます。したがって、例えば基準器検査の代替をJCSSで担おうと思っても、100%はできない。かつ、計量器を売る際に、これはこの規格適合という表明ができない。端的な例は分銅でして、質量の校正値だけはE1クラス相当だよとは言えても、これはE1分銅だとは言えない。E1とかいうのは国際法定計量機構による規格なんですけれども、これがJCSSだけではできないという欠点はあります。
 法による認定の要件が国際規格を完全に満たしていないためか、あるいは国際規格のつくりがちょっと悪いということがあります。
 これはどういうことかといいますと、17025は使っていても17011が使われていないために、2年ごとのサーベイランスが義務化できない、法の中では。このために国際相互承認の対象にそのままではならないというのがあって、現実には我々がJCSSを取られている利用者の方と個別に2年ごとのサーベイランスを受けてくれますかという契約を結んで、その方のみが国際相互承認対象ということになります。現状で大体60%。
 したがって、4割の方はJCSSの認定を受けていながら、その方の発行する証明書は、計量法上、明らかに有効ですが、国内トレーサビリティにつながっているんですが、海外に出ると、その校正証明書は紙くずと扱われる不安が多分にあるということになります。
 あとは、認定基準に拡張性がなく、標準物質生産者のガイドISO 34。実際には、それ以外に、例えば現在認定の対象が臨床試験所のISO 15189、これは厚生省の管轄なので当分大丈夫かなと思うんですけれども、そういうところに拡張するところがちょっと厄介だなというのがございます。
 あとは、最初に日本の受け入れもよくないということを言いましたけれども、アメリカの受け入れもよくなくて、実際に認定を取られても、輸出のときに向こうの国の試験を要求されたというケースが多分にある。国内でも、省庁によっては別の法律によって、そちらの証明を取ることが要求されたというような、まだメリットが十分ないということがございます。
 時間が押し迫っておりますけれども、我々が担っていますもう一個の認定制度でありますMLAPについて若干申し添えます。
 これは特定計量証明事業者認定制度と言われるもので、基本的にはダイオキシン等の微量環境物質分析を行う事業者の能力を認定するための制度です。環境ホルモン検出の信頼性に対する社会的要求ですね、これは数年前にはっきり社会問題化しまして、そういう中で、計量法で何とかしろという形で急遽、立ち上げた。短期間で100を超える事業者を認定して制度として立ち上げることができました。
 これですね、実を言いますと、この立ち上げ過程というのは、認定というもののすぐれた側面を如実に示していると思います。仮に国でこういう信頼性を確保するために、すべての試験等を面倒見るような形で一々チェックしたいということになると、単純にスッとはできなかったんですけれども、認定という制度が国の関与する部分が非常に小さいながら、2段目の評価者だけやればいいんだということで、民間にある能力の認定だけだということで、スッとできたという点があります。そういう点では強制法規等に大いに認定を使っていただきたいという一個の好事例ではないかと私は思っております。
 さらに、平成15年度から16年度、一昨年から昨年にかけて産総研の協力を得まして技能試験を実施した結果として、全認定事業者の95%がppbレベルの計測で10%程度のばらつきの中に入ったということで、環境ホルモンが社会問題化した背景の一個の中に、試験所によって2けたぐらい測定結果が違ってくるというふざけた状態があったということを考えれば、それをppbレベルで10%のばらつきまで抑え込んだという点は、認定というものが制度として全うに機能したなという証明になっているかと思います。
 ただ、そうは言いながら、急速に立ち上げたために、我々自身にとって審査員等の数が少なくて大変苦労している。急に立ち上げたために、3年ごとに100個近いところに一気に行かなければならんという、現在、我々自身が解消努力はしているんですけど、そういう問題はあります。
 標準物質の供給は、これだけ認定事業者がいるのに、現在、標準物質を供給しているところが海外の民間企業2社という状態でして、技能試験のときのサンプル調整で産総研にお願いしたんですが、そういうときの手間も含めて、いろんな利便性に問題があります。
 あと、うちの抱えている幾つかの認定プログラムリストの中で、ここだけ国際規格でなかったって、皆さん覚えていらっしゃいますか。ここだけ関係の告示とか資料になっているんですけど、この部分だけ国際規格と全然関係ないため、相互承認の対象に全くならなくて、分析事業者によっては、海外向けの証明書を発行したいというケースに、MLAPの認定を受けた後、別の17025認定を取らなければいけないという二重手間があります。逆に、審査員教育等で、我々も17025の審査員をそのまま使えなくて、それが審査員不足の原因になるという二度手間の不便さがあります。
 以上をまとめまして、計量法によって日本の試験所認定制度が始まりまして現在、計量法の中では二つの認定プログラムを実施しております。これ自体を我々自身もつくってきたということもありますし、IAJapanではこれを運営させていただいておるというところで、特にJCSSは日本のトレーサビリティの確立という中で、特に現在は完全に日本の計測トレーサビリティを支える大きな柱になっていると自負しております。MLAPも、環境計量の中で非常に大きな貢献をしたということは言っていいでしょう。
 そうは言いながら、いずれも制度面での改善をはかっていただきたい点が述べてきた様にありますということです。
 以上です。どうもありがとうございました。
○今井座長 広範にわたる御説明、どうもありがとうございました。
 我が国における認定制度のスタート、特にJCSSを中心とした流れ、そして最近の状況も含めた国際対応について詳しく御説明いただきました。
 ただいまのプレゼンテーションに関しまして、何か御質問、御意見等ございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
 瀬田委員御自身も問題点等も御指摘なさっていますけれども、そういう点、あるいはほかにお気づきの点があれば。それから、制度そのものについての御質問があれば、どうぞお願いいたします。いかがでしょうか。
 望月委員、どうぞ。
○望月委員 計量標準供給制度自体、全体を広めていくという上では、JCSSとNITEさんのASNITE、それから、NITEさん以外にJABさんで行っている17025をあわせてやっていく必要はあると思うんですが、その辺のすみ分けの方針は何かお持ちなんでしょうか。
○瀬田委員 校正に関して言いますと、すみ分けというよりは、現在のところ、我々の抱えている部分が圧倒的に大きいので、JABさんとの間で、そういう協議をしているということはありません。
 それ以外の校正機関の試験所に関しましては、それなりのすみ分けといいますか、我々、民業圧迫はできない立場にありますので、JABさんとの調整等は行わせていただいているという実態です。
 だから、計量法の関係では、今のところ、余りないなという感じはちょっとあります。
○今井座長 適合性評価全体については、日本工業標準調査会、JISCの中に適合性評価部会というのがありまして、その中で我が国における適合性評価制度のあり方ということで報告書を数カ月前に出していただいて、その中で、国内での特に認定機関の相互の共通理解、あるいはルールの解釈において不整合がないように、あるいは国際対応に関しては日本から意見を出していくとか、国際規格の理解の仕方を共通性、それから審査員教育についても協力し合うとか、技能試験についてもお互い協力し合ったり分担し合ったりしましょうと、そんなことを始めていただくために、既に動いていると思いますけれども、仮称ですが、認定機関連絡協議会のようなものをつくることで動いているはずです。
 現状は、そういう横並びを取ろうということで、国内の整合性を取ろうということで連絡協議会的なものをつくろうという動きはございます。
○瀬田委員 一言つけ加えますと、率直に申しまして、私自身は四つのプログラムを運営しておりまして、どうやったって黒字になりっこないというのが、このJCSSです。したがって、これは民業圧迫に余り行かないだろうなという気はしております。
 ただ、そうは言いましても、ビジネスになる部分でJABさんが大きく展開するということがあれば、そのときには何らかそういう場での調整ということはあろうかということは感じておりますけれども、現状は、むしろ我々のJCSSがしっかりしないと、JABさんの試験所認定のトレーサビリティのもとが途切れてしまうので、むしろ向こうが困るという、そういうある種の協力関係にあるかと理解しております。
○今井座長 よろしいでしょうか。他にいかがでしょうか。
 中野委員、どうぞ。
○中野委員 20ページにJCSSの問題点というのが幾つか書かれてあって、初めのところに、「新分野や組み立て量等で対応できないケースがある」とあるんですが、ここの問題を考えるときに二つ側面があるような気がしております。
 まず(1)がスタートとなる国家計量標準そのものの品ぞろえというか、量が足りないというのが一つある。もう一つは、(2)番目としては、それを受けて民間事業者が多種多様な計量標準を柔軟に組み立てていくというか、フレキシビリティの話があるだろうと思います。
 (1)と(2)はそれぞれ処方せんが違うとは思うんですが、特にNITEさんが関係しているのは、2番目の民間企業が国家計量標準からフレキシブル、柔軟性をもって組み立てていくというようなところと思うんですが、その件に関して何か御意見があればお伺いしたいのです。
○瀬田委員 この件では、ここに書いたことが意見といえば意見ですけれども、何らか新規の量、組み合わせて新たにできた量というのは、例えばこの量とこの量をJCSSの対象にするという中のリストに載っていない場合、認定申請された方が急いでくれと言うと、ASNITEを使わざるを得ないという面があります。
 それはそれで一応認定はできるんですけれども、ブランド力は圧倒的に弱いですし、そういう点で言うと、そういう組み立て量について、ある種、法的な規格の中までさかのぼらなくても立ち上げられるようなことがJCSSでできればありがたいということは感じております。
 ただ、それも告示レベルの話であれば、例えば数カ月とかいうオーダーである程度は解消できるのかなと思っておりますけど。一番困るとすると、この問題で、計量法の第2条に書いてある中からはみ出るような量が来た場合ということはあるでしょうけどね。ただ、この量は原則的に、こんなことはそう滅多にないだろうと思ってはいるんですけれども。
○今井座長 中野委員、よろしいですか。
 芝田委員、どうぞ。
○芝田委員 標準供給機関が、例えば米独と比べて規模が小さいというのは、これまでも説明でお伺いしてきたんですけれども、認定機関としてはどうなんですか。米独と比べると、規模とか。
○瀬田委員 認定機関同士の比較をしますと、世界ばらばらで、非常に言いにくいんですけれども、米独日は似ているんです。複数の認定機関が部分的には競合を含みながら、民間も含めて運営されている。多数の認定機関を抱えている点で、米独日は似ております。
 そういう意味で言うと、他のヨーロッパ諸国と比べると非常に差異があって、1カ国で一つのところが政府からも相当高いレベルの承認を受ける形で運営されているという形態がイギリスですとか、フランスですとか、あと中小国は大概そうですね。そんな感じになろうかと思います。
 認定されている校正機関ということになっていいますと、日本は一番上のNMIJとかのカバーできる話等々ありまして、世界的に比べてみて、レベルは相当高いところまで校正できる校正機関が多いということは言えるかと思います。
 認定機関として比較となると、我々と同業者の比較というのももちろんできるんですけれども、規模的にいえば似たり寄ったりで、数十人から100人程度で運営できる組織です。ただ、外に抱えている審査員でいいますと、発達したところの認定機関は1000人単位で審査員を抱えております。そういう点は、我々に比べて、はるかに高いところはもちろんございます。
○芝田委員 まとめの中の計量法の改善希望というのは、説明の中で言われましたか。
○瀬田委員 幾つか、例えば。そもそもJCSSで校正、認定できるような量に対する対応も、新技術とか新しく発達した部分に対してはフレキシビリティがほしいですとか、現在、JCSSの認定対象は校正行為に限られているけれども、これをもうちょっと広げて計測機器の性能全般までしてほしい。校正は、例えば基準器検査と、すべての代替ということが可能になるのではないかと考えております。
 あとは、JCSSを取った以上、完全に国際相互承認の枠の中に入れるような規定になってくれるとありがたいということはあります。
 この5点ですね。20ページの下の段の5点というのが、JCSSに関する要望というと、こんなところになります。
 一番下の段は計量法の問題ではなくて、むしろ他の強制法規も含めて、外国の強制法規機関との交渉も含めてという別の次元の話になってしまいます。
○今井座長 ほかにいかがでしょうか。
 田畑委員、どうぞ。
○田畑委員 22ページに、まさしくMLAP制度の問題点を書いていただいているんですけれども、3番目ですね、例えばPOPs物質(ダイオキシン等)などに対する相互承認の方向性というのは、どういうふうになっていくのでしょうか。
○瀬田委員 現在、要望としては17025プラス技術基準の形の認定制度に移行してほしい。それから、サーベイランス周期が2年以内になれば、もっとありがたい。つまり、最初の段の要望というのは、それによってMLAPの中の一部の方は、少なくとも我々との契約次第で相互承認に入れるようになる。後の方の要望というのは、JCSS自身がまだいっていないので、2段目になるかと思いますけれども、ここまでやってくれると、MLAPを取れば自動的に国際相互承認の枠の中に入れると、その分析行為というのは国際的なパスポートを持った証明行為になるというふうになろうかと思っております。そういう要望はしたいと考えております。
○今井座長 よろしいですか。
 MLAPの場合には、御説明にもありましたけれども、必要に迫られて急速に立ち上がったということもありますし、基準となるものが物理標準の世界と違ってなかなか難しい標準物質の供給、国内でなかなか難しいという、そこについてもまだ課題が残っていると思いますし、17025対応にできるかどうかという横並びの問題も今後の検討課題だと思います。
 また全体の中で議論していただきたいと思いますけれども、論点として残しておきたいと思います。ここですぐ解決できるわけではないと思います。MLAPについては、そういう問題が出されて、既に御説明いただきましたように、御質問の御趣旨もそうだと思います。
 それから、先ほど説明の中にもありましたし、御質問の中にも出ましたけれども、新しい技術ができてきたときに、あるいは標準の定義が変わったときに、どう対応していくべきかという法律という形で決められてしまって、それを変えるのに時間がかかるとか、手間がかかるというときに、どう対応したらいいかということも計量制度検討小委員会の親委員会の中で論点の一つに出されておりましたので、これも後日、第3ワーキンググループでも議論していただきたいと思います。論点として残しておきたいと思いますが、きょうも指摘があったということにしたいと思います。
 それでは、私の方から一つ。ある時期に階層化がかなり大幅に認められましたね。それに対するデメリットは余りないと思うんですけれども、メリット、デメリットはどんなふうに認定機関としてお考えでしょうか。
○瀬田委員 メリットとしては、相当実用的な現場レベルの校正機器まで認定できるように、そこの校正行為まで我々の側で認定できるようになったというのが非常に大きい。校正事業者もじかに産総研の校正を受けなくていいということで、ある意味では、好評なんです。産総研の校正手数料がお高いケースが多いので、そこまでの精度は要らないけれど、トレーサビリティを確保したいという方にとってメリットが大きかったと思います。
 デメリットは私もほとんど感じてないんですけれども、制度面でせっかく霞が関側にやっていただいたのに、我々と産総研の努力の問題だと思うんですけど、例えば物理標準の方はそれなりにいっていて、ただ、そうは言っても二、三遅れている分野も残っているし、化学に至っては、あれを適用すれば混合標準物質は幾らでもいけるはずなのに、いまだに一個も認定に至っていないという点は、我々自身の自己批判として、デメリットというよりは、階層化という制度的な改善はよかったんだけれど、まだ我々なりの現場の努力が足りていない部分として、ちょっと申し添えておきたいと思います。
○今井座長 今の点に関しましては、これも親委員会で出されたことですけれども、宣伝が足りないということではないかと思います。それから、ここまではいいんですよという共通の理解も十分できていたかどうかということも疑問として残りますので、そこも含めて、ここまではいいんですよ、こういう例がありますよということも具体的に出していっていただいた方がいいんじゃないかと思います。
 計量の世界ではよく言われますように、必要なところに必要な程度で、現場での計測器に近いようなところは、それにふさわしい、階層でいうと、すそ野に近い、現場に近いところで、そこで十分賄えるんだと思いますので、その技術がさらに上の階層でちゃんとチェックされていればいいということだと思いますので、その辺、使い分けをして、不必要なロードとお金というか、経済力を使わないようにした方がいいと思います。
 ちょっと余談になりますけれども、瀬田さんの12ページのトレーサビリティの制度で、まさにそういうことだと思いますけれども、時間標準によるレーザ波長の測定から器物の一次標準ブロックゲージあるいは、もう少し現場の標準器となると、マイクロメーターとかそういう段階になってくると思いますし、これは電気の機器の分野でもそういうことが言えると思います。
 たまたまですけれども、これは全くの余談ですけれども、一昨日、ノーベル物理学賞が発表になりました。アメリカの大学の方とNISTの方、ドイツのマックスプランクの研究者、3人の方がレーザ応用という、大学の方は理論ですけれども、NISTの方とマックスプランクの方は、精密測定への応用、特に原子時計に応用できる、あるいは波長を精密に測定できるというようなことで、頂点はノーベル賞にもつながっています。
 たまたまアメリカのNISTのジョン・ホールさんという方が3人のうちの一人で受けられた。古い話で恐縮ですけれども、計量研究所が外部評価を受けたときに外国人を3人呼んだんですけれども、そのうちの一人がホールさんで、そういうつながりでは頂点まで日本も割と親しい関係となっている。それから、ホールさんと一緒に仕事をしているNMIJの研究者も何人もおりますので、そういう意味では頂点はかなり近いところ、いい仕事も日本でもしているというようなことを、お知らせしたいと思います。
 瀬田さんのプレゼンテーションに関して、ほかにいかがでしょうか。
 中野さん、どうぞ。
○中野委員 ちょうど12ページをあけられていると思うので、1点だけなんですけれども、12ページの絵の中で、左側にNMIJがあって、次に認定事業者があってという絵で、先ほど認定事業者のところで、NMIJから出した標準をある種、範囲を拡張してみたり、組み立ててしてみたりするわけですけれども、その組み立てや拡張は一体だれがオーケーを出すかという問題がきっと、これから出てくるだろうと思っています。
 つまり、NMIJの直下のところは我々の知見がありますから、その組み立てなり拡張がオーケーというのはすぐ出せるんですけれども、だんだん三角形の下に範囲が広がっていきますと、そこが実用的なところなんですけれども、そこに関してはNMIJは知見がないので、我々、判断できない問題がたくさん出てくると思うんです。
 社会の中で、そういう新しいものが出てきたときに、一体だれが「イエス、それは使っていいんだ」というのを持っているのかという議論は必要かなという気がいたします。
○今井座長 問題提起につながると思います。たしか前回も出たと思いますけれども、グレーゾーンがあって、だれがそれを認知するのかという。
 そういう意味では、国として、そういうことを認める。技術的なことがわかる、大げさな形で言えば、委員会のようなものをきちんと国としてつくっていただいて、その中で認知するという決めの問題、その決めの場が必要じゃないかと思っています。
 特に標準物質の場合にもそういうことが出てきますし、物理量あるいは電気量の組み立て量になると、そういう適応ができるんじゃないかと思いますので、そういう幅広い立場で、国として全体をウオッチしながら、きちっと認知していくという場が必要じゃないかと思います。
 ほかはよろしいでしょうか。それでは、瀬田委員、どうもありがとうございました。

財団法人日本品質保証機構(JQA)

○今井座長 いみじくも、階層のことと組立量のことに関しては、どこで決めるかというのが話題になってきましたけれども、その中で2番目のプレゼンテーションとしては、この委員会の委員でもいらっしゃいます財団法人日本品質保証機構の杉山委員にプレゼンテーションしていただきたいと思います。
 日本品質保証機構の中に抱えておりますけれども、ある時期は指定校正機関としての役割も担っていただいて、現在は主として認定事業者の立場でいろいろ御経験と御意見をお持ちだと思いますので、杉山委員、よろしくお願いいたします。 ○杉山委員 ただいま御紹介ありました私、日本品質保証機構の計量計測部門を担当している杉山です。
 これから、認定事業者の立場から業務の実施状況についてお話しさせていただきたいと思います。お話しいたします内容といたしましては、最初に私ども日本品質保証機構の全体像について簡単に紹介させていただきたいと思います。
 続きまして、本テーマのJQAの校正業務のかかわりについてお話しさせていただきます。その後、JQAのJCSS制度とのかかわり、そして認定事業者としての業務の実施状況の説明です。校正証明書発行件数とJCSSにかかわる証明書発行件数の状況について分析した内容を報告したいと思います。それらの報告の後に、今後の計量標準供給、認定品目の拡大、JCSSの啓発・普及策について、多少提案させていただきたいと思います。
 ここにありますのはJQAの全体像です。日本品質保証機構は通称JQAと申しておりますけれども、電子、機械、製品等の輸出検査団体として、当時の通商産業省の認可のもとで1957年10月に設立された団体です。
 設立当時は、名称を日本機械金属検査協会、通称JMIと呼んでおりました。その後、計量法の指定検定機関となることから、1972年4月に名称を機械電子検査検定協会に変更しております。また、1993年10月には試験検査検定を超えて広く品質保証まで業務を拡大していることから、現在の日本品質保証機構に名称を変更しております。概要は、ここに書いてあるとおりです。
 JQA全体の業務内容は、ここにありますように、大まかに8分野になっております。本日、この場において御説明する業務は、計量計測器の校正・検定の中の計測器の校正についてお話しさせていただきたいと思います。計量計測部門は校正のほかに騒音計、大気濃度計等の環境計量器の検定業務を行っております。部門の総人員は120名で、東京、名古屋、大阪、九州で業務を行っております。
 続きまして、JQAの校正業務のかかわりについて御説明したいと思います。JQAは輸出検査団体として設立された関係から、輸出製品の性能の維持と安定、そして向上を図る目的に、電子製品の検査に使用する計測器に限定して校正業務を開始しております。
 その後、1965年にはトレーサビリティ思想の普及と当時の電子技術総合研究所(現在の産業技術総合研究所)の技術指導を得ながら、マイクロ波、エックス線、レーザ領域へと範囲を拡大しております。
 1985年には、長さ計測の分野で当時の計量研究所の指導を得まして、ブロックゲージ、ノギス、マイクロメーター等の校正業務を開始しております。
 1993年11月1日に施行されましたJCSS制度によりまして、指定校正機関として、長さ、電気、電磁波の減衰量及び熱量標準物質について、施行と同時に指定されました。また音圧レベルについても1998年10月に指定を受けております。
 1994年3月には、JCSS認定登録事業者として熱量標準物質の認定を取得いたしました。その後、長さ、電気、質量、温度、力などの認定分野を順次拡大し、幅の広い分野で標準供給を行っております。
 2000年4月には自動車関係のマネジメント規格であるQS-9000を認証取得した顧客の要望にこたえるため、主にJCSS制度でカバーされていない校正分野について米国試験所認定協会、通称A2LAと申しますけれども、この機関よりISO/IEC17025に基づく校正事業者として認定を取得しております。
 QS-9000規格では、自社で使用する計測器はISO/IECガイド25(現在のISO/IEC1702)の品質システムを構築した校正機関で校正すべきとの要求が1999年11月に発行され、QS-9000認定取得企業から、それらに対応すべく要望がJQAにあり、A2LAより認定を取得した次第です。
 指定校正機関につきましては、2002年に長さを、2003年に電気、電磁波の減衰量、音圧レベルを産総研に返上したことによりまして、現在、指定校正業務としては熱量標準物質のみとなっております。
 続きまして、JQAの校正サービスの分野についてご説明いたします。これは、JQAの校正サービス分野を説明している一覧表です。ここでの業務には、JCSSの認定に基づいた校正業務以外のものも含まれております。長さ分野ではブロックゲージ、標準尺、角度、光学素子、伸び計等です。電気分野では直流から低周波、高周波電力・電圧、それに周波数、減衰量、レーザパワー等です。熱力学分野では温度、湿度に関する校正です。物理量については分銅、おもり、はかり、密度など。体積分野についてはピストン式体積計、ガラス製体積計等です。その他といたしましては、風速計あるいは音圧レベル、振動加速度関連の計測器の校正業務を行っております。
 JQAで発行している校正証明書の種類について、ここで御説明したいと思います。校正した場合に発行する種類といたしましては、ここに示します3種類がございます。一番上の左上のJCSSは、NITEの認定機関のJCSSのロゴマークつきの証明書です。真ん中にありますのはアメリカのA2LAの認定機関のロゴマークつきの証明書です。下は上の二つのロゴマークのつけられない証明書です。ただし、ロゴなし証明書ではありますが、校正に使用する標準が国家標準にトレーサブルで、不確かさを明記した証明書ということになります。
 この3種類のJQAでの発行件数の内訳を御説明したいと思います。ここにあります表は2004年度実績での内訳です。認定区分といたしましては、JCSSの区分としておりますけれども、長さ、電気等、その他と大雑把にくくっております。電気等につきましては電気、放射線、減衰量。その他には質量、温度、湿度、密度、力等のものが入っております。
 JQAの校正証明書の発行件数は約4万件です。内訳は長さが1万6500件、電気等が1万4000件、その他が9200件で、あわせて4万件となっております。そのうちJCSSロゴつき証明書は19%の7700件となっております。一番左側の数字です。一方、A2LAは真ん中の数字で45%、1万8000件の証明書を発行しております。ロゴなしは36%ですので、全体としては60%以上にロゴつき証明書が発行されているということになります。
 JQAでは、顧客の要望の有無にかかわらず、ロゴのつけられる証明書にはすべてロゴを付した証明書を発行しております。数字としてあらわしておりませんが、認定区分ごとにロゴマークつきの割合を見ますと、長さでは約60%、電気等では80%弱のロゴつき証明書の発行となっております。
 この表にありますのはJQAの校正品目の一覧です。★印のものにつきましてはJCSSより認定を取得している品目です。○がA2LAの認定品目です。先ほどお話ししましたが、A2LAの認定取得は、取得当時、JCSSにカバーされていない校正分野を対象としていましたが、認定を取得するには基本的に標準も取る必要があるというので、結果として、JCSSの重複もあり、その結果、品目数の比較でA2LAがJCSSより多くなっております。現在では、JCSSの認定範囲も当時と比較にならないほど拡大されておりますが、JQAは当面のところ、A2LAの認定を継続していく予定にしております。
 次に、国内でどういう状況かということで、わかる範囲でまとめたものです。NITEのホームページによりますと、物理標準のJCSS校正発行件数は、グラフにありましたのを概数でとらえた数字で、5万1000件でした。JCSS以外のロゴマークつき及びロゴなし証明書の発行件数は、現状では不明ということになります。そのため、5万1000件が国内全体の校正証明書発行件数に対して、多いのか少ないのかは判断ができないと言えると思います。
 そこで、今後の検討方法ということで、ぜひお願いしたい内容があります。JCSSの普及状況を把握するためには以下の調査が必要かと思われます。ここでJCSS認定登録事業者数で140社の社が会社の社になっておりますが、事業者の者に直していただきたいと思います。JCSSの普及状況を客観的かつ正確の度合いを知る上においては、その事業者から発行されている証明書のうち、JCSS校正以外の証明書の発行件数の把握が必要ではないかと思います。
 二つ目の調査といたしましては、JCSS以外の証明書が発行される理由、例えば顧客が必要としない理由として、不確かさの活用方法がわからない、ロゴの意味を知らない、JCSSの海外での認知度が低いなどがあると思います。一方では、認定品目・範囲が狭い理由として、例えばJCSSでは計量法による校正事業者に使用するための認定事業者が持つべき標準器、特定二次標準器等の種類が限定されているため、校正可能な品目・範囲が狭い。あるいは、生産現場で使用している測定器に対して、JCSSロゴつき証明書が発行できない分野が多いなどですが、ここで挙げております内容は、あくまで例示ということで、調査によって、その理由が明らかになると思います。調査が必要になった時点で具体的な調査内容を検討する必要があると思います。
 以上の調査結果により問題点を分析することで認定品目・範囲の拡大、JCSSの啓発・普及策などを検討してはいかがかと思います。
 以上で終わります。御清聴、ありがとうございました。
○今井座長 杉山委員、どうもありがとうございました。
 具体的な校正証明書の発行件数を含めて、さらに検討方法として三つ挙げていただいています。検討方法の三つについて、すぐ答えを出していただける方がいらっしゃったらお願いしたいんです。例えば、既にこういう調査があるという事例があれば、部分的でも結構ですので御紹介いただければと思います。今後の課題ですか。
○山領委員 この後、私の方で一部の認定事業者に限られますけれども、少し数字的なものをお話しさせていただこうと思っております。
○今井座長 そのときにあわせてということで。
 それでは、御質問、御意見等を受けたいと思いますが、いかがでしょうか。
 一つ私の方からお伺いしたいんですけれども、2004年の校正証明書の発行件数が9枚目の表にありますけれども、2004年度においてもA2LAのロゴつきの方がJCSSよりも大分多いですね。先ほどの御説明では、JCSSで扱っていなかった部分をA2LAでスタートさせたというのが本来であったのかもしれませんけれども、現在でもそういう分野があるということだと思いますが、内容的にはJCSSで扱っているところとかなりオーバーラップしているところもあるんでしょうか、分野として。
○杉山委員 はい、あります。長さ分野につきましては、80%ぐらいはオーバーラップしていると思います。
○今井座長 その場合には、申請される方の御要望に応じて、どっちにしますかということになるわけですね。
○杉山委員 ええ、希望があればです。ただし、JCSSとA2LAが混在した証明書よりも、どちらかに統一してくれという要望の方が強いです。
○今井座長 ただし、現在のところは、先ほど瀬田委員の御説明にあったようなMRA対応を考えると、両方は書けないということですね。
○杉山委員 そうです。
○今井座長 ほかに何か御質問ございますか。
 中野委員、どうぞ。
○中野委員 ちょっと細かなことで恐縮ですけれども、10ページ目にJQAさんの校正品目があって、三つ欄があって、その真ん中の欄に、一番上に電子計測器の校正という欄があって、上から10個か11個ぐらいに、小さくて恐縮なんですが、オシロスコープというのがあって、それをA2LAで校正をしています。
 この例ですけれども、このオシロスコープというのは、オシロスコープの標準器みたいなのがあって、それをどこからか校正してもらうのか。それとも、オシロスコープって、御存じのように、縦軸が電圧で横軸が時間ですから、その二つをJQAさんが持っていれば、その技術をもってオシロスコープの校正ができますというふうにJQAは言うのか。それはどちらになっているんでしょうか。
○杉山委員 オシロスコープの標準器があるわけじゃなくて、組立量という考えで、それがそれぞれ国家標準とトレーサブルだということで、A2LAより認定をいただいているということです。
○今井座長 その場合は、まさに階層化を活用しているという考えでよろしいんですか。
○杉山委員 そうです。
○今井座長 ほかに御質問あるいは御意見ございませんか。
 芝田委員、どうぞ。
○芝田委員 業界のことをよく知らないので、背景というか、業界の話みたいなのをちょっとお伺いしたいんです。
 140社というのが多いのかどうかわからないんですが、これというのはかなり増えてきているとか、減っているとか。
 それぞれ皆さんは事業の拡充というんですか、拡張を希望されているんですか、あるいは民間移管をもうちょっと増やしたいとか、そういったのはどういったお考えが普通なんでしょうか。
○杉山委員 この件についてはNITEさんから説明していただきたいと思います。
○今井座長 瀬田委員、お願いします。
○瀬田委員 確かに、現在、この業界に参加される方は毎年のように増えています。一番大きな理由は、JCSSでカバーできる領域が広がってきたということ。一番基本的な要因は、産総研の方で、特に独法化以降、供給できる標準の数が急激に増えてきた。つまり、頂点が増えることによって、下の方で、今まで欲しかった人が、それを受け取って自分が事業を始めるという形での増加というのは相当あります。
 だから、完全新規という方もいますし、JQAさんのように既に取られている方が分野を拡張して申請されてくるというケースを含めまして、現在、年に30、40という数字が増加分であります。
○今井座長 よろしいですか。
○芝田委員 あとの二つ。業務の拡張を望まれているかということと、民間移管を望まれているかということの二つです。
○今井座長 業務の拡張を組織として望んでいらっしゃるのか、あるいは民間に移管したいと思っていらっしゃるのか。
○杉山委員 私どもは、なるべく認定の取れるものについては積極的に取る予定にしておりまして、JCSSでも範囲の拡大等いろいろやっておりますので、それについては積極的に取り組んでおります。
○今井座長 よろしいでしょうか。
 先ほどどなたかがJCSSの校正を行っているのは決して採算にあわないという御指摘がありましたけれども、組織として、ある意味で使命感というか、国家意識でやっていただくところもあると思います。
 それから、御説明の中にあったと思いますし、表にも出ていますけれども、ロゴなし証明書というのがかなり比率がありますね。その場合には、必ずしもロゴがなくても現場的な機器あるいは技術の確認ができれば、それでいいんだという場合もあると思うんですよね。前から議論になっていますMRA対応かそうでないか、あるいはロゴつきかそうでないかという、それは必要に応じて、ロゴがなくても、十分自分のところの社内標準を確認できればいいというレベルもあると思うんです。
 こういうときにはここまででいいんですよとか、こういうときにはここまで必要ですよということをきちんと啓発して、それを使い分けていただく必要があるんじゃないかと思うんです。その辺はいかがでしょうか、お仕事をなさっていらっしゃって。
○杉山委員 企業の方がJCSSあるいはA2LAのロゴ付き証明書の重みというのがまだまだ理解が不足だということです。しかし、JQAはお客さんから校正を頼まれた場合には、ロゴマークつきの証明書をできる限り、出しており、これによってISO9000等の外部の審査に十分通用する旨伝えるなど、JQAといたしましては、JCSSの普及・促進の一助にしているということです。
○今井座長 ありがとうございます。
 もう一つ確認ですけれども、JCSS制度の初期、立ち上げのときに随分御尽力いただいて、部分的には指定校正機関にもなっていただいたわけですけれども、それは相当のロードだったんでしょうか。それとも、今は、変な言い方ですけれども、認定業務に集中することの方がやりやすいんでしょうか。変な聞き方で恐縮です。
○杉山委員 技術的なものからいたしますと、指定校正機関というものでは技術的な裏づけがきちんと我々としても身につきますので非常にありがたいものなのですけれども、業務として採算とかそういうもので考えますと、かなり重荷になっていたということです。
○今井座長 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。それでは、杉山委員、どうもありがとうございました。

社団法人日本計量振興協会認定事業者部会

○今井座長 今日の最後になりますけれども、先ほども連携の御発言をいただきましたが、認定事業という立場、いろんな認定事業者さんがいらっしゃいますけれども、そのグループをまとめていただいて御活躍の社団法人日本計量振興協会の認定事業者部会のまとめ役でいらっしゃいます山領委員からお願いいたします。お座りになったままで結構です。
○山領委員 今、御紹介いただきました山領でございます。
 本日は、認定事業者の現状ということで御説明します。サブタイトルとしては、ヒアリングのときに要求されておりましたようなことをここに書いてございます。
 まず報告の内容でございます。冒頭に認定事業者部会について概要を説明した後、校正業務の実施状況ですとか、お客様が校正にどんなことを期待しているのか――これは社会的要請という意味合いからの問題になります。それから、認定事業者側から見た標準供給の実態。それから、国際整合性という意味ではMRA対応についてということで御説明したいと思います。それから、国内のトレーサビリティ体制。そして、最後に、計量法認定制度に対する意見、要望等を御紹介するという形で説明させていただきます。
 まず認定事業者部会についてです。JCSSの制度が計量法の改正によって93年11月から施行され、最初に認定事業者が誕生したのは翌年の3月でございます。そのときに、17社21の事業者が認定事業者として認定書を授与されております。
 その後、数年たったときに、認定事業者としていろいろ要望するようなこともあるけど、どんな場で発言したらいいんだろうか、また現NITEさんですけれども、認定側としても認定事業者の声が聞けたらいいなということがございました。また、量を横断的に見て意見が集約できるような体制も必要なのではないかと、こんなもろもろのお話がございまして、97年に計量管理協会の総会において認定事業者部会が設立されております。
 スタート当時は37社が参加されまして、うち23社が認定事業者、そして申請を予定していたり、趣旨に賛同された方が14社です。なお、これ以外に認定機関であるNITEさん、経済産業省といった方々にはオブザーバーとして参加していただくような形でスタートしております。
 活動の方針としましては、JCSS制度の調査研究をメインにしまして、技術の向上促進、国際化の推進、またJCSS制度の普及・啓発、それから、基準・制度・技術に関する提案や協力といったことを認定事業者の側からいろいろと提案していきたいと、このような形で進めてまいりました。ここには今までの活動の主な経過が書いてございますが、説明は割愛させていただきます。
 現在ですが、会員企業数は58社でございます。そのうち認定事業を取っておられる方が37社ございまして、複数の認定事業所をお持ちの企業がありますので、全部で55の認定事業者、延べでいきますと80の区分になっております。それ以外に、趣旨に賛同した21社という方が含まれて58社になっております。現在、計量振興協会内に設置されております。
 今回のヒアリングに当たりまして、私は認定事業者部会の幹事をやっておりますけれども、一認定事業者の立場でおりましたので、意見が偏るといけないということからアンケートを実施しております。アンケート項目はここに書いてあるような内容でございますけれども、37社にアンケートを出して、22社から回答をいただきました。このアンケートの回答内容から整理したものを今日は御説明したいと思います。
 これはアンケートとは直接関係ありませんが、認定事業者部会に属している方々がどの程度の認定品目を取っているかという、これは品目の割合です。事業の規模ではございません。先ほど80区分と申し上げましたけれども、それがドーナツ型の内側のバランスになります。外側は、ホームページでチェックしましたが、145認定事業者183区分というふうになっておりまして、それが外側に書いてございます。
 ざあっと見ますと、長さ、質量、温度あたりは認定事業者の割合が多い。それに比べて電気量ですとか力関係は割合が少なくなっています。こういった形になっておりますので、私どものアンケート、さらに22社と絞られていますから100%全部を代表しているとは思いませんが、相当数取ったつもりでございますので、ある程度の意見は集約できていると思います。
 最初に校正の件数でございます。そこに書いてある数字は22社の合計で、JCSS校正を行った件数、3万6000件余り。この中で物理量と標準物質との数字を見比べますと、物理量が2万3700件と、標準物質が少ないという状態になっています。先ほどNITEさんの説明では、標準物質が28万件余りということで相当数ありますから、私どもが物理標準に偏っていることが一つ言えると思います。
 もう一つ、3万6000件以外に校正事業をやっておられる方は、どれだけの校正をやったかというのを聞いております。総件数が18万6000件になりますので、JCSSの割合は23%。それから、ここに一般と書いてありますのはロゴなし、またはJCSS以外のロゴがついている部分があるかもしれませんけれども、そういった校正件数について聞いたところ、それもわざと分けて、実際に認定取得している範囲の中で普通にロゴなしを発行している件数と、JCSSの範囲外という聞き方をしましたところ、30%はJCSSの範囲内であるにもかかわらず、普通のロゴなしの校正証明書を発行しているという実態がございました。さらに46%は、残念ながら、JCSSの対象外ということになっている。こういうのが校正件数の実態でございます。
 それから、校正の一般的な社会的要請事項というのは、右側に書いてございますように、まず正確な校正値、信頼性、それから国家標準へのトレーサビリティ、そして、不確かさを含めた確かな技術力、あとは、取引でございますが、価格や納期といったことが要求されるのかなと思います。
 ここで、認定事業者側が認識しているお客さんが求めているものですね、そういう切口で見てみますと、校正値があればいいよと、要するに、値さえしっかりしていればいいというお客様が33%、それに対してトレーサビリティはしっかりしていてほしいというのが44%、不確かさがほしいというのが3%ぐらい、そして、JCSSの校正証明書がほしいという名指しのお客様は20%ぐらいと、こんな割合になろうかなと思っております。
 また、お客様がJCSSの校正証明書をお求めになる場合は、どういう理由が多いかということで確認したのが次のチャートでございます。品質マネジメントシステム等の要求ということで、ISO9001を代表的に、ISO/TS16949、これは先ほど杉山さんからのお話にありましたQS-9000とほぼ同じ要求事項でございますが、そういったところ。その他、原子力や薬事法等々いろいろとございます。そういった要求があるので、JCSSの校正証明書がほしいと。
 また、国家標準のトレーサビリティがはっきりしているからほしいと。また不確かさのついた証明書が必要ということで、お求めになる方もあります。それから、我々認定事業者自身が自分らの項目とは別の校正をするときにはJCSSを優先的に要求していますので、そういった場合もございます。また、お客様が官公庁関連の業務を実施している場合には、JCSSはステータスになりますので、そういった要求でもお求めになります。
 残念ながら、全体的には外圧で、つまりJCSSを取りなさいという要求があるからJCSSの校正証明書を要求しているというお客さんが多いように感じております。
 次に、標準供給の認識度合いでございます。とりあえず、JCSSの現状の品目について満足しているかどうかということで聞いたところ、満足とやや満足で64%。比較的、合格点になるのかなと思いますが、不満もやや不満も多いものですから、非常に難しいバランスかなと判断しています。
 特に、不満、やや不満とおっしゃっている方々の中では、先ほどもちょっと話が出ましたように、認定品目数が少ないということが言えます。具体的にNISTとか名前を挙げた海外と比較して少ないのではないかといった意見もございました。
 それから、認定品目にはなっているけれども、ある程度、範囲が限られているために、もうちょっと範囲を広げてほしいという意見がございます。
 それから、NMIJで依頼試験を実施していると、一応標準供給がなされているという判断をされますが、JCSSの品目にはなっていないといったことも見られます。
 また、階層制が導入されておりますので、トレーサビリティはきちんと追っていけば特定二次標準器につながるように確保できるけれども、JCSSの品目には指定されていないといったものも見受けられる。
 ここまで不足しているとか、足りないという意見ですけれども、もう一つはNMIJが標準供給できないのであれば、海外の標準を使えるようなシステムにしたらどうなんだろうかという意見も出ておりました。
 次に、MRAの対応についてでございます。今の認定事業制度では国際承認に対応している認定事業者と対応していない認定事業者の方がいらっしゃいます。先ほども瀬田委員から話がありましたように、JCSS全体で、私の計算では56%ということになりますけれども、約6割。それに対して、私どもの認定事業者部会の37社では7割ということで、MRAに対する認識は高いグループかなと思います。その中でMRAを取得した理由は、海外から依頼がある、または海外に輸出するような品物を持っている、こういった海外対応ということが圧倒的に多くございました。
 ちょっと変わった意見としては、ここに書いてございますように、ISO/TS16949の要求への対応と。これは、QS-9000の説明がありましたけれども、ISO/IEC17025に対応していなければいけないということに対して、MRAを取っていない認定事業者は、MRA制度ができたときから定期的な審査がなくなってしまっているので、厳密な意味で言うと、17025に適用していないということになろうかなと思います。そういった関係で、国際承認にあわないということから、16494ではMRA要求があります。
 また、定期検査による適切な体制の維持というのは、定期的な審査を受けると、内部の品質管理がおろそかにならないでいいだろうという外圧で、自分たちの品質を守ろうという、ちょっと消極的な意見でございましたけれども、こういったこともございました。
 中には、取得されていない方もいらっしゃいますので聞きますと、お客様の要求がない、そういったことから必要性を感じてないと、こんな話で認定を取得されない企業さんはいらっしゃいます。
 海外に出されている認定事業者に対して、証明書がどう受け入れられているかということでお伺いしましたところ、素直に受け入れられているよという御意見もございました。それから、APLACの域内ではおおむね受け入れられているけれども、欧州では余り受け入れられていない、地域差があるような意見。それから、他の国家標準へのトレーサビリティを求められて、JCSSでは不十分だという話があったと、こういうこともございます。
 残念ながら、JCSSを海外あてに発行していない、せっかくMRAを取っていながらほとんど発行していないという認定事業者さんがかなり多くて、どれだけ受け入れられるのか、自分たちでも理解できていないといった意見の方が、どちらかというと、多数意見を占めておりました。
 その他、ちょっと変わったところでは、MRAの対応と非対応の事業者がいるというのは区別が説明しにくい、この辺の制度は検討していただきたいという意見がございます。
 次に、国内のトレーサビリティ体制についてです。もちろん皆さん御存じのように、トレーサビリティの要件としては、不確かさを伴った国家標準への連鎖であるということで当然、JCSSの制度ではこれを満足していますが、一般的には非常に認知度が低くて、国家標準へきちんと筋がつながっていればいいという形で考えておられる方が非常に多いです。ISO9001の審査でも結構そういう要求がございまして、トレーサビリティがきちっと国家標準へつながっていれば不確かさがなくてもそれでよいという形になっております。現状でトレーサビリティの取れてないもの、不確かさのない校正証明書が非常に多く発行されているということも、この一因ではございます。
 それから、不確かさをお客さんから要求されることはまれで、せっかく書いても、この不確かさをどう使うのかという問い合わせがある等、不確かさについて全く御理解いただけてないようなエンドユーザーさんもいらっしゃいますので、この辺への不確かさの普及また啓発を十分にやっていかないと、トレーサビリティの不確かさを伴ったという部分の認知度が上がらないのかなと、こんなふうに考えております。
 最後の項目になりますが、計量法や認定制度への意見・要望の中から、幾つかピックアップしたものを御紹介したいと思います。
 まず第1に計量法への御意見でございます。法律でトレーサビリティを縛るのは限界に来ているのではないかという意見があります。この内容を幾つかピックアップしますと、まず計量法で規定するのは上位の特定二次標準器ぐらいまででよいとの意見です。2番目の意見と共通しますが、JCSSの制度はNITEさんの方で弾力的に運営することによって、余り計量法で縛らない方がいいんじゃないかという御意見でございます。
 それから、NITEさんの方でもお話しあったように、標準が計量法で縛られているがために追加が容易ではないと、時間がかかるとか、そういった問題がございます。そういったことで、それをまとめると、上の表現になってしまうのかなという感じになります。
 それから、基準器検査制度というのはかなり普及しておりますので、皆さん、よく知られていますが、それとJCSS制度の双方の長所を生かした標準供給の制度をうまく構築したらどうだろうかということで、それの検討の意見が出ておりました。
 これは計量法に限ったことではありませんが、法律用語、我々も非常に難解なものが多くございます。できるだけわかりやすい用語、表現を希望したいということが言われております。
 次に、認定(登録)制度についての意見・要望ということです。まず、この7月に認定制度から登録制度へ変わっております。これについて意見を求めたところ、メリットとしては、費用の低減につながったというのがMRAの認定事業者から出ています。計量法の改正というよりは、どちらかというと、NITEさん自身のシステムの改善なのかなというふうに受け取っておりますけれども、そういったことで費用低減を感じておられる認定事業者さんがいらっしゃいます。
 それから、今までは事業所を移転すると一たん認定事業を返上して、さらに新しく取り直すというシステムになっていましたが、今度の改正で移転時に事業を廃止しないで、移転を変更届出で出せるような形になりましたので、この辺はメリットとして感じている。ただ、多くの認定事業者さんは、この登録制度に移行したことに対するメリットは余り感じてないという意見がございましたので、それはつけ加えておきます。
 次に、デメリットとしては、一番多かったのが認定と登録の言葉のイメージでございます。認定というのは権威があるという感じですが、登録というと、願い出れば何でもすぐ登録されるようなイメージがあるんですね、一般的な言葉のイメージとして。実際にやっていることはといったら全然変わらないわけです。認定を取得するのも登録しておくのも。そういった意味で、イメージダウンであり、何となく世の中に対してうまく説明できない。
 MRA認定事業者に関しましては、Accreditationということで認定書が発行されますので、海外に対しても、国内に対しても認定という言葉を使えますが、一般のMRAに対応していない認定事業者ですと、登録だけということになりますから、その辺がちょっと問題になります。
 次に、維持費用の増大。これはメリットとひっくり返るような形になりますけれども、MRAの非対応認定事業者は今まで、ほとんど維持費としての審査費用がかかっていなかったものが、今後は登録の更新のたびに費用が発生するということで、これでデメリットと感じておられます。
 さらに、新しく登録免許税も取られるというのも、大した額ではありませんが、印象を悪くしている原因です。
 それ以外に、そういった手続で維持工数が増大したという意見もございました。
 それから、この移行に関しては、その他の意見として、移行に関する説明が不十分であった、または情報が遅かったんじゃないかという意見がございましたので、今後は、我々認定事業者部会としても、そういった情報を大いに発信していきたいと思っております。
 それから、NITEさんの方で、かなり認定事業者に有利になるような料金改定をされたがために、逆に今まで不慣れだった方々から見ると、何段階にもなっているので複雑に見えるようでございます。
 私の最後のチャートになります。JCSSの普及という意味で要望が非常に多く出ておりました。JCSS校正の必要性が知られていないというのが非常に多いようでございます。それから、認定事業者側から見ますと、校正証明書のメリットを明確にお客さんに伝えたいけれど、どう伝えていいのかわからない。
 また、ISO9001等の認証機関が、残念ながら、JCSSの校正書を見ながらも上位の校正証明書ですとか、トレーサビリティ体系図を求めるといった事例が、今は大分減ってきていますけれども、残っております。そのような理由から認証機関等へのPRももっとしっかりやっていただきたいという要望が出ております。
 また、海外の対応に対しては、JCSSを使って、貿易における、輸出におけるメリットは何があるのか、よくわからない。ワンステップテスティングと言われているけれども、具体的にどんな事例があるのか、そういったことを教えてもらうことによって、自分たちが海外に出すのにPRできるのではないかいう意見がございました。
 それ以外に、JCSSで下請負契約の認可をしてもらいたいという要望があります。
 最後に届出の簡素化ということで意見が二つ出ております。一つは、変更届ですとか年度報告といったものに会社代表者の氏名や捺印が要求されておりますけれども、複数の認定事業を持っておられるところとか、本社から非常に遠いところで認定事業を展開されているような方々は、そこの事業所の代表者名でいいのではと、こんなことをおっしゃっておりまして、この辺の検討をしていただけないでしょうか。
 また、校正の技術や能力に影響のない手順書を変更するときに届け出なければいけないものもありますが、これは省略化できないか。この辺は、私ども全体像の意見なのか、ごく一部の意見なのか、難しいところですけれども、そんな意見が出ておりました。
 こういったことで、我々もこれから我々認定事業者部会としても、このような声をNITEさん等にいろいろと出せるような形で頑張っていきたいと思っております。
 以上でございます。御清聴ありがとうございました。
○今井座長 どうもありがとうございました。
 非常に限られた時間の中をアンケートという形で認定事業者の最新の声を集めていただきまして、どうもありがとうございました。
 今までの他の方のプレゼンテーションに対する答えの部分もありますし、同じように問題点として、あるいは御要望として挙げていらっしゃる点、それはそれだけの重みづけになるというふうに思います。
 ただいまの御説明に関して御質問、御意見等ございましたら、どうぞお願いいたします。  時間は10分程度、十分取れますので、どうぞ御遠慮なさらずにお願いします。
 中野委員、どうぞ。
○中野委員 13ページですが、3番目にNMIJの依頼試験のことがありますので、初めに、それについて御説明をさせていただいて、次に、13ページの一番下の海外の標準について御質問させていただきたいと思います。
 初めに、この御指摘にあるNMIJの依頼試験ですけれども、我々、依頼試験は三つぐらいのパターンに分かれるかなと思っていて、(1)がそもそも認定事業という形のビジネスになりにくいもの、例えばナノ微粒子の校正とか、もともと認定事業者が立たないようなものを依頼試験で出しているというのが(1)の類型としてあるかなと思います。
 2番目が、いずれはJCSSにするんだけれども、現段階においては関係する機関と意見調整なりフィージビリティスタディをしているので、今のところ依頼試験に落としてやるというのが2番目の類型かなと思います。
 実は3番目の類型が非常に悩ましくて、3番目の類型は、例えば長さを頭に想像していただきたいんですが、長さのトレーサビリティの体系は特定標準器、国の標準器としてはレーザ波長だけを指定してあります。その下はすべて民間の校正事業者が、ブロックゲージでありますとか、ノギスでありますとか、そういうものはみずから校正をして拡張するという形態になっています。
 これは非常に効率的で、我々としては、なるべくこういう形態を取りたいんですが、一方において、例えば我々が平面度という標準をつくったとします。ニーズとしては12インチのシリコンのウエハーの平面度がはかれるというものをつくったとして、それを依頼試験で出すわけです。
 我々の想定としては、その平面度も長さですから、いずれはレーザ波長からトレーサビリティを取って、民間の方々が校正をしていただけると、みずから組み立てて校正をしていただけるということを頭に描くんですが、実際においてレーザ波長から平面度までつなぐというのはなかなか大変な作業でして、民間の方々にとっては、すぐそれをやると言われても困るので、とりあえず、できている平面度の標準を出してもらいたい。つまり、平面度の標準というフラットな平面を出せば、それと比較で値がつけられるので、そういう平面をNMIJが国家標準として出していけば、それはそれで楽になるわけです。
 ここにおいてNMIJの大きなジレンマがあって、ジレンマというものは、平面度の標準を特定標準器にしますと、今の特定標準器の位置づけは大臣が指定するものでありますから、一旦特定標準器にした後に、ある種、民間の校正事業者が成立したので、我々、NMIJのリソースを効率的に展開する観点から、その特定標準器を廃止して、民間側のトレーサビリティに全部移していきますというのは、法律上は読みづらいところもあるかなと思っています。つまり、大臣が指定したものを独法のリソースの観点とか効率的な資源配分の観点から廃止をするというのはなかなか難しくて、今、法律上、どう書かれているかというと、そういう特定標準器は使用するのが不適当となったときに廃止ができるという書き方になっています。
 したがいまして、我々としては、できた依頼試験のものを次々と特定標準器にすると、その特定標準器について、かなり長期間ずうっと維持しなければいけないということになりまして、ここが結構大きなジレンマになっていると思います。
 もう一つは、一旦そういう特定標準器をつくったあとに、民間の企業がその標準を供給できるようになると、他の校正事業者は、供給できるような民間企業の下について、校正を受けることになるわけで、NMIJからではなくて、ある特定の民間企業の下につくことになります。そうすると、そういう業界というのは大体同業他社、競争相手でして、あの会社の下に我々がつくのかということになって、「NMIJさん、ずうっとやってくださいませんか」という声も聞かれます。
 そのような文化もありまして、一旦特定標準器にしてしまうと、なかなか大きな負荷がかかるものですから、我々としても、250、250を整備して、全部それを特定標準器にしてJCSSというのは、なかなか難しいところがあるというのが状況でございます。  それが依頼試験の御説明です。
 質問は、一番下にある海外の標準の採用というところですけれども、この意味が二つあるかなと思っていて、一つは、海外の国の標準研究機関、例えばNISTでありますとか、NPLでありますとか、そういう標準を認めるというのと、海外の校正機関ですね、その下についている校正機関の校正を認めるというのと、レベルが二つあるのかなと思うんです。ここのユーザーさんが言っているのは一体どっちのことを言っていらっしゃるのか、もしわかれば教えていただきたい。
○山領委員 私もどっちになるかというのはわかりづらいのですが、特にこの要望の中では、標準物質については海外の標準をJCSSの特定標準物質として受け入れれば低コストで標準の供給ができると、こういう意見が補足でございました。これは長かったので割愛しています。
 ただ、NMIが出したものなのか、その下の認定機関が出したものかまでは限定されておりません。特定標準物質にという言い方からすれば、NMIから出されないと、つらいのかなと思います。
○今井座長 今のNMIJの依頼試験の分類はわかりやすい御説明だったと思います。なぜ出ていかないかということも含めて。
 それから、海外の標準の採用というのは、両方あるんじゃないかと思います。特に標準物質については、とても日本国内だけでは賄い切れないでしょうから、いいものは受け入れていっていいのではないかという御意見もあろうかと思います。
 ほかはいかがでしょうか。
 芝田委員、どうぞ。
○芝田委員 私がフォローし切れなかったのかもしれませんが、計量法制度への意見・要望、17番目のスライドで、基準器検査制度とJCSS制度双方の長所を生かした標準供給制度の検討というのがあります。これは何か具体的なイメージをお話しなさいましたでしょうか。もう一度説明していただければと思います。
○山領委員 このところは、具体的なイメージを説明するというのはちょっと難しい。逆に言えば、ほかのワーキンググループ等の課題もありますので、私の説明の中では、あえてそこは触れておりません。
 どうしてもということになりますと、今ある基準器検査制度にどうやってJCSSの制度をうまく取り込んでいただくかということが、認定事業者側としては間口が広がるかなという期待につながっております。
○芝田委員 全く新しい制度をつくれということではなくて、イメージとしては、今ある制度の運用みたいな形で何とかなりそうな話なんですか。
○今井座長 これはどなたか法律に詳しい方に御説明いただいた方がいいのかもしれませんけれども、基準器制度というのは日本の計量法にかなり特有な制度でして、JCSS制度ができるときに基準器のトップも国家標準につながるという想定でつくられていったわけですけれども、10年以上たっても、部分的に、量によってはそれにつながっているところもあるんですけれども、そうでないところもあって。
 一方、基準器制度で求めている不確かさというのは、そんなに厳しいものでない場合があるわけですね。製品認証に近いような部分も、かなり大雑把な言い方をしますけれども。ですから、制度そのものが、流れが違うんだと思うんですね。
 ところが、国家標準としては、基準器検査制度であっても、JCSSの制度であっても、国家標準は一つでなければおかしいですから。それから、現実的にも、それへつながるように読んでいるわけです。
 ただし、計量法だけではなくて、国際的な条約であるOIMLの中でも、基準器といいますか、形式承認も含めて、いわゆる法的な機器に関するトレーサビリティの流れというのは、トレーサビリティということは取っておりますけれども、器差という言葉を使っておりまして、これは米協会でやったことあるんですけれども、その器差というのと、いわゆるJCSSの流れで言っている不確かさというのは必ずしも一致していない。部分的には一致というか、非常に近いところがあるんですけれども。
 そういう意味で、国家標準としては、JCSS制度の流れをさかのぼっても、基準器検査をさかのぼっても、同じ国家標準につながるべきだということなんですけれども、先ほど来出ております法的な縛り、あるいは慣習的なことがあって、なかなかそこまで明確に両方とも同じ標準にたどりつくということには現在なっていないというふうに私は理解しています。それがゆえに、私どもではない第1ワーキンググループでも、その辺のところを議論されていると思います。
 ただし、それぞれのワーキンググループがスタートして、何回も開いているのは第3ワーキンググループだと思いますけれども、第1も第2もそんなに回数が開かれていないようですし、ヒアリングという形を委員会として、オブザーバーの方々も含めて開いているわけではないようですので、今後の動き方を見守らなければいけないと同時に、第3グループからも、第1グループあるいは第2グループも関係するかもしれませんけれども、お互いの目的とするところを一致させるために整合を取っていかなければいけないと思っています。
 現在のところ、短時間で説明するのはなかなか難しいんですけれども、法律上での考え方、それから技術的な考え方が必ずしも一致していないために基準器検査制度とJCSS制度のトレースの仕方が若干異なっているという、そういうふうな大雑把な御説明をさせていただきたいと思います。
 ほかに何か御質問ございますでしょうか。
 山領委員、内容的にいろんな現状を知ると同時に、問題点も御指摘いただいていると思いますけれども、いかがでしょうか。
 それでは、ほぼ予定の時間で進行してまいりましたので、きょう、お三方にプレゼンテーションしていただきまして、山領委員、どうもありがとうございました。
 きょうも大分活発な御議論をいただいて、焦点がだんだん絞られてきていると思いますし、それぞれプレゼンテーションしていただいた方々、最後の方で問題点ですとか要望とかまとめていただいていますので、事務局としても議事録を取る上で、あるいは今後の議論のターゲットを絞っていく上で、非常に有効だと思っております。

その他

○今井座長 議題の2番目を終わりまして、議題3、その他というところに移らせていただきます。
 その他では今後のワーキンググループの進め方ということで、事務局の吉田課長から御説明いただきたいと思います。お願いします。
○吉田知的基盤課長 それでは、資料5で今後の進め方につきまして申し上げます。
 まず次回の第4回会合ですけれども、10月26日の13時30分から16時00分までの時間で開催をいたします。これが資料5の裏のページになりますけれども、第4回というところでございます。プレゼンテーションにつきましては、この4方にお願いをしてございます。これは前回申し上げたとおりでございます。
 第5回以降につきまして、現在決っていることを申し上げます。まず第5回でございますが、11月2日の1時半から4時までということで、「予定」と紙にはなっておりますが、これで決めさせていただきました。第5回も4名の方のプレゼンテーションでございます。
 それから、第6回と第7回でございます。紙には11月上旬と書いてございますけれども、第6回については、まだ未定ではございますが、11月15日の線で調整をさせていただいております。第7回につきましては、同じく12月2日の線で現在、調整をさせていただいております。よろしくお願いいたします。
○今井座長 ただいま今後のスケジュールを御説明いただきましたけれども、何か御質問ございますでしょうか。
 第4回目は環境省、厚生労働省、農林水産省の研究機関関係の方々にプレゼンテーションしていただく予定になっております。
 特にスケジュールに関して御質問がなければ、きょうもまた活発な御意見、質疑等、ありがとうございました。
 冒頭に申し上げましたように、前回の議事録については10月14日までに事務局に御意見をいただきたいと思います。また、それとは別にきょうの議事録が回るかと思いますけれども、それも御検討、よろしくお願いいたします。
 次回は10月26日水曜日、13時30分から16時までということで予定させていただきます。
 

閉会


○今井座長 きょうはこれで終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。


 

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最終更新日:2005.12.27
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