経済産業省
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審議会・研究会

独立行政法人評価委員会日本貿易保険部会(第11回)
議事録


1. 日時:平成17年11月29日(火) 14:00~16:00

2. 場所:経済産業省本館17階第1特別会議室

3. 出席者
   委員:岩村部会長、阿部委員、岡本委員、川村委員、木村委員、
       清水委員、伴委員、横田委員
   独立行政法人日本貿易保険:
       今野理事長、北爪理事、大林理事、大木監事、
       板東総務部長、大野債権業務部長、近藤営業第一部長、
       船矢営業第二部長、南雲審査部長、他
   事務局:富吉貿易保険課長、他

4. 議題
 (1)平成16年度業績評価及び中期目標期間業績評価の経済産業省
   評価委員会結果について
 (2)平成17年度上期運営状況等について
 (3)独立行政法人日本貿易保険の財務及び会計に関する省令の
   一部を改正する省令について
 (4)その他

5.議事録
 ○富吉貿易保険課長  定刻も過ぎましたので、これから経済産業省独立行政法人評価委員会第11回日本貿易保険部会を開催させて頂きます。
 本日は委員の皆様方におかれましては、お忙しいところご参集頂きましてありがとうございます。
 本日の議題ですが、お手元にもございますとおり、最初に平成16年度の業績評価及び中期目標期間業績評価について、経済産業省の評価委員会に岩村部会長から評価結果をご報告しておりますので、この報告をお願いします。それから、平成17年度上期の日本貿易保険の運営状況。それから、3番目に独立行政法人日本貿易保険の財務及び会計に関する省令の一部改正。この3点を予定しておりますので、ご審議のほどよろしくお願いいたします。
 本日は、まず議題に入ります前に、委員の変更がございましたので、ご紹介をさせて頂きたいと存じます。前々回にご紹介をさせて頂いておりますが、まずは、辻山委員が辞職されまして、そのご後任といたしまして横田委員にご就任をお願いしております。また新たに阿部委員、川村委員、清水委員が委員にご就任されております。
 簡単で結構でございますので、一言ずつ自己紹介をお願い頂けませんでしょうか。それでは阿部委員からお願いいたします。
○阿部委員  現在、三菱商事の顧問をしております阿部でございます。この6月までずっと営業一筋でやってまいりまして、NEXIさんにはいろいろな面でお世話になっておりまして、いろいろありますが、とにかく日本の貿易を伸ばすため、NEXIの今までの方針は私どもも非常に高く評価しております。今後は、また別の目でいろいろお話しできればと思っております。よろしくお願いいたします。
○富吉貿易保険課長  それでは川村委員、お願いいたします。
○川村委員  みずほコーポレート銀行のプロジェクトファイナンス部の部長をいたしております川村でございます。
 私どもプロジェクトファイナンスとして、いわゆる海外における長期の融資といったものをご支援させて頂いているという民間の立場で、阿部委員と同様、NEXIさんには大変営業面でご一緒させて頂きまして、かつ活用させて頂いているという立場でございます。今回、委員ということで拝命いたしまして、また一つパブリックな立場から、NEXIさんのご活動を評価させて頂くということになりましたので、引き続きよろしく申し上げます。
○富吉貿易保険課長  清水委員、お願いいたします。
○清水委員  日揮の清水でございます。私どもの仕事の7~8割が海外の仕事でございまして、私自身も海外の仕事を長年やっておりまして、その後、今の公的支援スキームのいろいろな活用ということで担当させて頂いております。そういう意味で、これまでNEXIさんにはいろいろな形でその支援制度を活用させて頂きました。今後は、評価委員としてお役に立てればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
○富吉貿易保険課長  横田委員、お願いいたします。
○横田委員  慶應義塾大学の横田です。よろしくお願いいたします。岡本委員と同様の商学部に所属しています。このお仕事には門外漢なので、いろいろ勉強させて頂きながらの活動になると思いますけれども、よろしくお願いいたします。
○富吉貿易保険課長  ありがとうございました。新たにご就任頂きました4名の委員の方々におかれましては、今後ともよろしくお願いいたします。
 それでは、本題に入らせて頂きます。まずは、配付資料のご確認でございます。お手元に配付資料の一覧がございますけれども、議題(1)で3つ、資料1-1、1-2、1-3とございます。1-1と1-2は多分一つにとじられていると思います。
 議題(2)につきましては、資料2-1というA4の横、それから資料2-2、A3の横のものでございます。
 次に議題(3)の資料3でございますが、これは、A4縦の紙でございます。
 それから、参考資料といたしまして、平成16年度、第一期中期目標期間の業務実績表をご参考までに付けさせて頂いております。
 資料の過不足等がございましたら、事務局までお知らせ頂きたいと存じます。
 それでは、議事に入りたいと存じますが、ここからの議事進行につきましては、岩村部会長にお願いしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
○岩村部会長  それでは、議事を進行させて頂きます岩村でございます。本日の議題は、ただ今富吉課長からも説明がございましたようにまず、平成16年度業績評価、それから中期目標期間の業績評価に関しまして、経済産業省の評価委員会に評価結果を報告いたしましたので、その模様を簡単にご報告申し上げます。
 それから、平成17年度上期の運営状況、それからさらに、独立行政法人日本貿易保険の財務及び会計に関する省令の一部の改正がございます。論点は3点でございます。
 まず、議題の1でございますが、ちょうど新任委員の方もいらっしゃいますので、多少の説明をいたしますと、日本貿易保険は発足してちょうど第1回の中期目標期間が終了したところでございました。
 その中期目標期間とその前年度の業績評価ですけれども、どうも、独立行政法人という制度は試行錯誤の中で進んでいるようなところがございます。それから、法人の数の問題もございます。この経済産業省の管下で独立行政法人の制度がスタートしたときはたしか5つだったわけでございますが、今は十幾つかになっております。
 そういう状況での評価でございましたので、平成16年度の評価につきましては、各法人について部会ないし分科会が評価を行い、その評価を通称「親委員会」、正確には経済産業省独立行政法人評価委員会でございますが、そこが原則として追認し、その分科会ないし部会の評価を親委員会の評価とする措置を採っておりました。その関係で、日本貿易保険につきましても、この日本貿易保険部会で6月28日に評価を出したわけでございます。それが資料1-2に要点が書いてございますように、昨年度のNEXIの評価になりました。
 したがって、9月に開催されました親委員会の場では、それについての審議ではなくて、報告という形になりました。来年度もこの形になるかどうかは、検討しなければいけないところもあるようで、文字どおり試行錯誤を繰り返しているわけですが、少なくとも平成16年度につきましては、当委員会での評価を親委員会の決定にいたしましたので、親委員会に対して私が行いましたのは結果の説明、報告でございまして、審議を受けたわけではございません。
 どのような内容で報告したかということは、資料1-1及び1-2に出ております。資料1-1は、全法人についての評価結果の一覧表でございます。それから、資料1-2は、特に今年度、正確には昨年度での評価において中期目標期間が終了している、一つの節目を超えた法人として当日本貿易保険と産業技術総合研究所がございますので、それについての中期目標期間を通じた評価というものが載っております。
 ご覧頂ければおわかりになると思いますが、日本貿易保険については、部会の評価、当部会での評価もいろいろな見方はあるとはいいながら、よくやっているという評価が大勢でございましたし、それから親委員会においても、この部会に参加していらっしゃらない、ユーザーの方や金融機関の方もいらっしゃるわけでございますので、その方々についても日本貿易保険は大変受けがいいというのでしょうか、よくやっている、経営努力をしている、あるいは政府から「独立行政法人」という形で政府の機能から切り離して、組織的にも非公務員型というものを採用した成果をよく出しているという評価が、これは実は発足時からほぼ定着しておりまして、その結果といたしまして、部会長としては、大変楽な報告をさせて頂きました。
 日本貿易保険については、資料1-1をご覧頂ければおわかりになりますとおり、平成16年度の評価としてサービスの向上にはAが2つという最高の評価で、それ以外はAを並べるという評価がこの部会での結果でございます。それを親委員会に報告いたしまして、異議なく、「よくやっている」という声を頂いたということでございます。
 それから、資料1-2では、中期目標期間、平成16年度で終わる4年間の業務期間についての評価でございますが、基本的には、平成16年度の評価とほとんど同じでございます。これも高い評価になりましたということを報告申し上げて、親委員会からもそれでよろしいだろうということでございます。9月26日の評価委員会の雰囲気はそういった状況でございましたので、ご報告申し上げます。
 ご疑問の点等ございますでしょうか。どうぞ、岡本委員。
○岡本委員  ちょっと確認させて頂きたいのですが、この評価を拝見するとNEXIの評価とほかの独法の評価委員会の評価と大体似たような結果になっております。似ているからいいとか、悪いとかという話ではないのですが、この評価をするときにお互いの評価委員会の基準を意識するのかどうか、合わせるのかどうかという話が最初の頃にはあったと思います。
 それで、最初の頃は、まだ独立行政法人ができたばかりでこういうことはできないので、おいおい考えていこうという話であったと記憶しているのですが、第一期中期目標期間が終了した時点で、またその話が親委員会で出ているのか、出ていないのか、その雰囲気を教えて頂ければと思います。
○岩村部会長  出ております。それで「試行錯誤」というお話の仕方をいたしましたのですが、スタートの初年度は5法人でございまして、評価の基準を合わせるという観点もございましたし、各部会、分科会の議論を親委員会でほぼなぞることもできた。それから制度そのものがやはり発足時でしたので、根本から議論しなければという気持ちも強かったのではないかと思いますが、親委員会がかなりのエネルギーをかけて議論をしたわけでございます。
 問題は、その後、特殊法人から独立行政法人になったものを含めまして、法人の数が非常に増えてまいりました。しかも機能も非常に特殊なものが入ってまいりましたので、一昨年当たりから各独立行政法人の評価は部会、分科会に大きく委ねると。それで部会、分科会の議決にするという運用を始めたわけでございますが、こうやって見てまいりますと結果はよく似ているのですが、どのような基準で、あるいは本当にその水準が揃っているのかどうかというのがやはり不安だという面も出てまいります。
 特に、自分が貿易保険の部会長ですから、そこは強気なことをいうわけですが、貿易保険については、やはり「保険」というサービスをしているのと、業務をしているという形がありますので、貿易保険がよくやっているとか、弛んでいるといったそういう言葉はユーザー側から直接に、相当程度は聞こえてくるわけです。それに比べますと、研究機関とか、検査機関のようなものはそういう評価をしにくい部分がありまして、それで部会に任せたのですけれども、現在では、むしろ、国民の目が厳しい折でございますので、特にこういう独立行政法人あるいは特殊法人という制度に対してもう少し基準を揃える必要があるのではないかという議論が現に出ているところでございまして、来年度の評価の進め方については、各委員の皆様に、また別途ご相談やお願いに事務局の方からも伺うことがあろうかと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 ほかにございますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは報告ですので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、資料1-3については事務局からご説明をお願いいたします。
○富吉貿易保険課長  それでは、資料1-3をご覧頂きたいと思います。
 独立行政法人通則法におきまして、各省の評価委員会の評価につきましては、総務省に置かれております政策評価・独立行政法人評価委員会が2次意見を言えることになっておりまして、その2次意見というものが送付されてきており、これを配付した次第でございます。
 日本貿易保険につきましては、一番最後のページに個別の指摘がきております。基本的に、その16年度の評価について特段の意見は書いておりませんで、むしろ今後17年度以降、すなわち第二期中期目標期間の評価におきまして、この総務省の評価委員会から「勧告の方向性」という今後の独法の主要な事務、事業の改廃に関する勧告の中で、日本貿易保険についてもいろいろご指摘を頂いておりまして、これを踏まえて中期目標を作ったわけですので、その中期目標を厳密に審査し評価をして頂きたいという意見がきております。
 当然ではございますけれども、皆様方におかれましてはこういう意見も踏まえまして、これは来年度ですが、今年度17年度以降の評価をよろしくお願いしたいと思っております。事務局からの報告は以上でございます。
○岩村部会長  端的にいえば、具体的には何も指摘はなかったということですか。
○富吉貿易保険課長  16年度の評価についてはなかったということです。
○岩村部会長  ということでございます。ご疑問の点等がございますでしょうか。これはよろしいですね。
 それでは、議題(1)を終了いたしまして、次の議題(2)「平成17年度上期の運営状況等について」でございます。これは状況の報告でございますが、これからの評価作業という点では、まず第一の認識として重要だろうと思います。日本貿易保険からご説明をお願いいたします。
○板東総務部長  それでは、お手元の資料に基づきましてご説明させて頂きます。平成17年度の上期運営状況では、お手元資料の資料2-1、2-2の2つございます。資料2-2は非常に細かい内容になってございますので、これは、また後ほど目を通して頂きまして、私からは資料2-1、概況という形で私どもの運営状況をご報告させて頂きます。
 まず業務運営でございます。保険料収入、保険金支払、保険金回収と3つの大きなアクティビティーが私どもの業務でございますが、そのうちの保険料収入について、まずご説明させて頂きます。3ページをご覧ください。
 保険料収入の状況は、一目でおわかりのとおりでございまして、2005年度上半期実績ベースで169億9,000万円の保険料収入がございました。これは昨年度より少し約9億円強ぐらい増えておりますが、一昨年に比べますと少し減っております。基本的には、この枠に書いてありますように、大型案件の保険引受その他でかなり上下いたしますので、例年並み、通常の収入ではないかと私どもは認識しております。
 4ページにまいりまして、そのうちの上半期の主な引受案件でございます。個別案件の詳細についてはご説明を省略いたしますが、上の3つが貿易代金貸付保険であります。次が貿易一般保険、海外投資保険。中東向けの案件が非常に多いというのが今回上半期の特徴であろうかと思っております。
 そのほか、海外事業資金貸付保険では、トルコの案件といったものがございますが、そのほかインド、これは、旭硝子の日系企業の進出でございますが、その支援のための貸し付け。それからカザフスタンではウラン、あるいはブラジルではメタルということで資源案件といったものに貸付保険を提供してございます。このほかにもいろいろございますが、代表的なものをここに記述してございます。
 次に5ページでございますが、「保険金支払」。これは一目瞭然で、見て頂ければおわかりのとおり、この上期は非常に保険事故が少なかったわけでございます。
 その背景として、世界経済が非常に好調であり、キャッシュも非常に潤沢であるということが1つ。それから、3番目にありますが、損失防止軽減に向けた取組ということで、これは去年来ご紹介いたしましたように、事故を起こさないということがある意味でお客様にとっても、私どもにとっても最も幸せな状況でございまして、事故が起こる前にお客様を支援するという形で損害防止に努めてございます。
 そういったいろいろな努力、いろいろな要因も合わさったと考えておりますが、今回上期は12.8億円ということで保険金支払が極めて少ない状況でございます。事故が少ないので、ある意味では当然かもしれませんが、信用事故査定期間も全件60日以内、平均45日ということで、中期目標を達成する水準でございます。
 次に6ページ目の保険料の収入であれ、保険金、回収は私どもにとっては収入になるわけでございますが、保険金回収はご覧のとおり、また今期は記録的に高い水準を記録しております。 1,063億円ということでございまして、例年の2倍近い水準でございます。
 これは、そのほとんどが非常事故であり、パリクラブその他を通じた回収です。この中で、ロシア、あるいはナイジェリアとか、いわゆる事故先でございますが、満額はともかくとして残った債務については、前倒しでも払いたいという国が増えてございます。
 私どもとしては、将来を考えたときには頂けるときに頂いた方がいいわけでございますので、積極的にプリペイメントのようなものをお受けして回収に努めておりまして、その結果が 1,063億円ということでございます。これも、いわば世界的な経済の好況さを反映したものでございます。
 他方、こういった形でキャッシュ化して回収はしてございますが、これはある意味で、私どもとしては国から債権という形でお受けしたものがキャッシュ化して戻ってきているという側面もございまして、将来の楽しみがその分減っているという面もあるわけでございます。逆に言えば、在庫がなくなっているということでございまして、今期はよろしいのでありますが、先々を見たときにこれは決して順風満帆ではないというわけでございます。以上が私どもの収益の状況でございます。
 次に、2005年度上半期の主なトピックスを4つほどご紹介申し上げたいと思います。1つは、顧客ニーズに対応した商品サービスの拡充ということでございまして、具体的には、8ページ目に記述してございます。これはもうご案内のとおり、NEXI創設以来4年間、4月、10月の年2回に分けまして、毎度毎度お客様のニーズにお応えする形で私どもはできる限りのサービスの拡充に努めてきたわけでございますが、それもございまして、やや専門的な細かい内容も増えてございます。その中で、大きいもの3つをここにご紹介してございます。
 1つは、海外現地法人向けの貸し付けということで、先ほど旭硝子の件をご紹介いたしましたが、従来、日系の現地法人についての貸し付けについては、私どもは信用リスクをお取りしておりませんでしたが、それを今年の10月から一定の条件の下で引き受けを開始いたしました。
 それから、メーカー保険の対象者の拡大ですが、私どもはメーカーを対象といたしまして、俗称「メーカー保険」という比較的扱い勝手のいい保険をお売りしているわけでございますが、最近、貿易保険利用者部門のリストラだとか、リョーガニゼーションがございまして、いろいろ分社化が進んでございます。そういうわけで、もともとメーカーさんなのですが、その子会社で、専ら商社のような仕事をされている会社が出てまいりましたので、実態に着目いたしまして、メーカー系商社については、この保険が対象になるようにという改正をしております。
 3つ目は、ドル建ての外貨建割増料率。これは、2年以上の案件、私どもではこれを「中長期の案件」と申しておりますが、これがドル建てでございますと、保険金支払時点での為替変動がございますので、27%の割増料率を頂いておりました。保険料負担の軽減という観点から10月からこの割増料率を廃止いたしております。これは、かなり大きな金額になりまして、試算の仕方にもよるわけですが、10億円以上お客様に還元するということになるのではないかと考えてございます。
 以上、3点が新しい主要な見直し項目でございます。
 9ページ目に移らせて頂きまして、もう一つの柱でございます「重点的政策分野への対応」ということについて、ご説明いたします。
 中期計画の中で今年度、第二期中期計画の中では重点的な政策分野への対応というものが記述されているわけでございますが、その中で、具体的に取り上げられたものの中から3つほど。
 1つ目は、「中小企業輸出代金保険の創設」でございます。従来、私どものお客様にも中小企業の方がたくさんいらっしゃいましたが、特に、中小企業向けに手続等が非常に単純な、簡単な保険を販売することにいたしまして、新たに、4月から「中小企業輸出代金保険」という保険を販売してございます。9月末までで引受実績が66件でございますが、いろいろ販売にも工夫はしておりまして、この保険につきましては今後販売量が増えていくことを期待しているところでございます。
 2つ目は「『アジアボンド制度』の拡充」ということで、昨年、アジアボンド、つまりアジア地域において直接現地法人を整備するということの側面支援ということで、アセアン等の日系企業が発行する現地通貨建て債権について保険をお引き受けするという制度ができたわけでございますが、より拡充していきたいということで、対象国あるいは保険料率の引き上げといった工夫をして4月から実施しております。何件か、その後具体的に内諾に近づいている案件もございますし、現実も下期には具体的な事例としてご紹介できるのではないかと期待しております。
 3つ目は「アフリカ対策の実施」ということで、今年G8サミットで「アフリカ対策」が主要議題であったことがございまして、将来の資源の確保という観点もございますので、アフリカ資源国を中心に提携方針の緩和をいたしました。また同時に(2)にありますように、南アフリカ共和国の輸出信用機関との連携を強化していくということ。
 これは、技術あるいは資金というものが、南アフリカが窓口となり得るという認識がございまして、そういったことから今後の私どものお客様のサポートという観点から、南アフリカに一つ拠点と申しますか、取っかかりを設けたいということでこういう枠組みを考えたわけでございます。
 次に3番目の柱でございますが、10ページにまいります。「民間損保会社に対する業務委託の拡大」でございます。これは、昨年来、経済産業省で貿易保険分野への民間参入の議論がなされましたときに、突然「民間参入」といっても、民間損保会社において必ずしも十分な準備ができていない。ある意味でNEXIが積極的な形でその民間参入の環境整備を行うべきではないかというご議論がございました。
 具体的には、私どもの保険の引き受けに当たって民間損保会社に業務委託するという形で、私どものノウハウを移転できないかというコンセプトで業務委託の拡大が提唱されたわけでございます。
 具体的にどういうことをやっているかと申しますと、10ページの下でございますが、販売業務につきまして民間損保保険会社へのアウトソーシングを拡大いたしました。2つの面から拡大しております。1つは委託先の拡大ということで、従来、東京海上日動、損保ジャパン、三井住友海上といった3社を対象にしてございましたが、さらに、ここに書いてございます日本興亜損保、ニッセイ同和、あいおいといった3社を追加してございます。
 この追加の基準は私どもが恣意的にやっているわけではございませんで、むしろ損保会社の方の希望を取りまして、手を挙げて来られた会社を基本的に全てお受けするという形で3社から6社に拡大したわけでございます。
 それから、委託業務の対象としておりました保険種につきましても、従来2種類でありましたものが、右のように投資保険も含めて4種類まで拡大させてございます。
 そういうわけで、一応制度的な拡大は行いましたが、個別、具体的にどれくらいの成果が出るかということは今後の様子を見ていく必要があるわけでございます。
 そして、最後に4番目の柱でございますが、「海外ECAとの再保険協定の締結の進展」であります。元来、国際的なプロジェクトというのは、必ずしも日本単独でやるわけではございませんで、いろいろな国からの、特に先進国を中心にいろいろな国との協調融資であったり、協調輸出であったりするわけですが、そういったときにそれぞれの国ごとにやるECAの信用供与につきましても、これはできる限りワンストップ化する。どこかが代表窓口になって、再保険その他によってリスクを分担していくということで、いわばお客様にとって手続を簡素化していくという側面があるわけでございますが、そういった趣旨を踏まえまして、この再保険協定の締結を進めているわけです。
 実績が左にありますが、イタリアのSACEを初めといたしましてスペインまでの10個ほど今まで進めてございます。その中で、一つだけ最近の例としてご紹介しておりますが、11ページの下にございます。アメリカ輸銀の航空機ファイナンス再保険の引き受けでございます。
 これは、機体につきまして、我が国の重工メーカーさんが何社か共同で製造にかかわっておられまして、アメリカから飛行機を輸出する際に日本のポーションが中に含まれており、アメリカ輸銀から見ますと、日本のポーションについては可能ならば日本のECAにそのリスクを負って頂きたいという要望がありまして、私どもでは飛行機がアメリカから輸出される際にアメリカの輸銀がそのサポートした部分の一定割合、日本の重工メーカーさんのポーション部分を念頭に再保険という形で引き受けを行ってございます。
 これは、最近始めた新しい枠組みでの再保険協定でございまして、この結果として、実際には日本の重工を中心にメーカーさんの仕事が国際的な形で増えていくということを期待しての対策でございます。これは再保険協定の一つでございますが、こういったこともあるということでご紹介させて頂きました。
 以上、大変簡単でございますが、2005年度上半期の運営状況のご説明でございました。
○岩村部会長  ありがとうございました。それでは「ご質問がございますか」と議事をしてもよろしいのですが、今回は委員の半数ぐらいの方が新しく加わっていらっしゃいますので、先に私から質問をさせてください。
 まずは、保険金回収の状況ですが、上半期の運営状況の6ページで1,063億円の回収がありましたと。そのうち 1,053億円が非常事故で、一見大変嬉しいのですが、将来に向けてという頭の痛い問題にもなりかねないとのお話があったと思います。
 その背景には、貿易保険の成り立ち、国の貿易保険業務を「日本貿易保険」という独立行政法人に切り出したときに国が持っている支払済みの回収すべき保険代債権をこれは現物で出資してもらっている形になっているとおっしゃったのだと思うのですが、この回収があると財務とか資本構成、あるいは利益というところとどのような関係があるのかということをもう少しご説明頂いた方が皆さんの理解が共有できると思うのです。
○板東総務部長  もう少しご説明が必要だったかと思います。まず、回収金の1,063億円あるいは保険料の収入が169億円とご説明いたしましたのは、貿易保険全体の収益でございます。
 それはどういうことかと申しますと、私ども日本貿易保険は、貿易保険をこういう形で受けまして、それを国に90%の再保険をお願いしております。したがいまして、例えば、169 億円の保険料の収入がありましたときに、大ざっぱにいいまして事務費を除いた9割分については、実は国に保険料を納めるという構造をしているわけです。
 実はこの回収金も同様でございまして、1,063億円回収いたしましたけれども、これはいわば国も含めた私ども双方の取り分でございます。まず「先々の」とお話し申し上げたのは、実は2つの側面がありまして、1つは国全体という側面、それからNEXIの財務という両方の側面がございます。
 国全体の側面でいえば、この 1,063億円をどう評価するかということなのですが、実はこの貿易保険というのは事故が起こりましたら、それですぐ回収できるわけではなくて、一回起こりますと10~15年ぐらいかけてゆっくり回収していくと。それが、逆に言えば国でなければできないという最大の理由の一つでありますが、全体の収益バランスというのは10年ぐらい以上かけて回収していくものでございます。
 今、この 1,063億円はその意味では、今から10年近く前にたくさん保険金をお支払したその回収金なわけです。したがって、それは長い目で見た場合返ってきますので、支払っているときは大変です。ただ回収局面に入りますと、どんどんお金が入ってくるという非常に嬉しい時期と悲しい時期が交互に10年ぐらいで押し寄せてくるわけでございます。
 ご覧のとおり、この時期、ずっと656億円、498億円と非常に水準の高い回収金を得ておりまして、そういう意味では今どちらかといえば幸せな時期でございます。その幸せな時期にこの 1,063億円というのが何を意味しているかと言えば、幸せな時期がだんだん終了しつつあるということでございまして、そういう意味で「先々を考えると」と申し上げたのが1つであります。
 それからもう1つ、実は部会長からのご質問の中でいわゆる出資債権の話でございますが、実はNEXIの財務構造というのは、フローでは再保険という形で国に90%、私どもの取り分は10%のリスクと事務費ということになるわけでございますけれども、ストックで見ますと、実は、昔のこの貿易保険債権の相当部分を出資金として、いわば現物出資という形で頂いております。
 ナイジェリアとかイラクなどもそうでございますが、そういう形で頂いている出資金につきましては、出資金元本自体は単に帳簿上はキャッシュになるだけですので何の利益にもならないわけでありますけれども、例えば、それに基づきます金利の部分でありますとか、そういったところについては、いわばある種の利益として「特別利益」という形で実は収益という部分に入っているわけでございます。
 したがって、構造的には貿易保険全体の収益構造と比例的になっているところがございまして、こういうものがどんどん返ってくるということは、NEXIの特別収益には非常にメリットであるわけでありますが、その分段々貯金も減ってきているということです。つまり、特にプリペイメントで返されますと、名目上はいわゆる将来利子の部分が大幅に減るわけでございますので、そういうことで先の楽しみがだんだん減ってきているということでございます。
○岩村部会長  私が質問してはいけないのかもしれないのですが、これには貸倒引当金というのがありましたか。
○板東総務部長  ございます。
○岩村部会長  そうすると、それも返ってくると不要になるわけですね。崩していいわけですね。
○板東総務部長  そういうことです。
○岩村部会長  そうすると、この話が財務に与える影響というのはかなり複雑ですね。
○板東総務部長  複雑です。大変複雑でございます。
○岩村部会長  そうですね。それではそのうちに私にもわかるようにご説明頂ければ嬉しく思います。多分、ほかの委員も、私よりはわかりいいかもしれませんが。一生わからなくなりかねないので、いずれまたそういうのもお願いしたいと思います。今の点についてご質問等ございますか。
○木村委員  慶應義塾大学の木村です。そもそも保険料収入、保険金支払、保険金回収というもののでこぼこをプールするのが保険の役割であるわけで、その上がった、下がったということだけではなくて、長期的にどうなっているかということ。それから、その上がった、下がった原因が何であって、それについて問題がないかどうかをチェックするのが本来の役割だと思うのです。
 ですから、本当はもう少し長いスパンでこういうものがどのように動いていくかというグラフも、ここに入っておりませんが、そういうものも見せて頂いてこうなっていますと。その変わり、上がったり、下がったりしていますけれども、今こういうことですということでご説明頂ければよろしいのではないかと思っております。
○岩村部会長  私も同感ですが、難しいなと思うわけです。
○板東総務部長  それでは、次回ご説明するようにいたします。
○岩村部会長  そうですね。やはり構造とか、実は横田委員の前任という言い方も失礼ですが、辻山委員からはこういう回収金の資本勘定取扱いについてたびたびご意見を頂いていた点でもございますので、その辺も含めて財務会計の長期的な見通しについて落ち着いていずれ議論させて頂くか、あるいは懇談とかそういう形で理解を深めさせて頂ければと思います。
 この点に関してほかにございますか。どうぞ川村委員。
○川村委員  保険料収入の内訳の部分の推移でございますけれども、3ページの貿易一般保険のシェアが一番大きいのですが、趨勢的に海事保険が増えていると考えてよろしいのでしょうか。
○板東総務部長  海事保険自体は年間、年によっては相当な差がございまして、趨勢的に増えているとは必ずしも言えないかと思います。
○岩村部会長  なかなか、来年になるとどうなるかわからないという。どうなるかわからないでは困るのですが、どうなるかわからないなと思って、私も、もうだんだん慣れてきましたので注意しなくなりましたが、ただ、そういう事情ではやはり困ると。一方では、見込みがないながらも長期的な見通しについて、これも努力していきたいと思いますので、またご意見をおっしゃってください。ほかにございますでしょうか。はい、清水委員。
○清水委員  先ほどの件に関連してですが、保険金あるいは保険料、収支に非常に波があるということでした。初めてなものでよくわからないのですが、評価の仕方のところで評価項目に収支相償、それから、財務というのがあるわけで、これを例えば半期ごととか、年度ごとに評価するときにそういった波というものを、その限られた期間の中でどのようにこれまで評価をされてきたのか。あるいは、したらいいのかという点についてちょっとお伺いしたかったわけです。
○岩村部会長  大変難しいです。少なくとも短期あるいは1年間でとてもその収支相償と言えないことがございましたし、また繰り返しになりますが、だから国のバックアップによる貿易保険だという、国というのはそういうものだということはあると思います。
 ただ、例えば、財政でもそうですけれども、大きな支出があったときにそれを取り戻すような、いわばほかの政策措置をするかどうかというのは、例えば、財政とか、大きく言えば国家水準とか貨幣価値といったものに影響するのだと思うのです。
 そういう意味で、ここで収支相償というのは、基本的には貿易保険の経営姿勢やその財務政策というものが、大きな足を出してしまったときに、それを取り戻すような経営努力を更に強める傾向があるか。あるいは、そういうことを国との間で交渉していくかどうか。あるいは、その反対に非常に良くなってきたときに、今度はできるだけそれを還元していく姿勢を持っているか、ということを評価するとしか言いようがないと思うのです。それが、木村委員のご指摘になった変動にならした動きを見ないと何とも言えないというところだろうと思います。
 評価委員会という形でお願いしておりますのは、むしろ、これは機械的にできないからこそ皆さんにお集まり頂いて、長期的にバランスさせるような努力がなされているかということをチェックして評価して頂きたいと考えております。よろしくお願いいたします。
 ほかにございますでしょうか。それでは、今度は2番目の点ですね。「2005年度上半期の主なトピックス」というところで4つの施策のご説明がありましたけれども、今日は、比較的時間がございますし、その貿易保険の経営状況あるいは経営課題というものについて認識を共通にさせて頂くいい機会でございますので、一応1、2、3、4の順番に議論すべき点、伺うべき点があるかどうかということをお諮りしたいと思います。
 8ページですね。「(1)顧客ニーズに対応した商品・サービスの拡充」という点で何かご質問とか議論がございますでしょうか。それでは、木村委員。
○木村委員  主な制度の拡充・見直し区分、最初の方で海外現地法人向け貸付というところですけれども、海外現地法人をどうやって定義するのかということです。どういうときにこういう融資を政府系の金融保険機関がサポートすることができるのかというところ。それから、いろいろな国際的なガイドラインがあったときに、それをどのようにクリアしているのかというところがちょっと気になっておりますので、もう少しご説明を頂けましたらと思います。あるいは、同じような例が海外の政府系の保険機関であるのかどうかです。よろしくお願いいたします。
○岩村部会長  お願いいたします。私もちょっと気になっておりまして、例えば、8ページと9ページ。8ページはこういうことを細かくいうこと自体があまり良くないのかもしれないのですが、8ページは「海外現地法人」とありまして、9ページのアジアボンドでは制度の名前で「日系企業」となっているのですが、その辺の違いの問題もありますので、ちょっとご説明ください。
○船矢営業二部長  今のご質問の中で、まず最初に、海外現地法人の定義というところでございますけれども、これは、9ページにまた「日系企業」という言葉遣いが後ろで出てまいりますけれども、こうやって資料の中で違った表現になっているというだけでありまして、意味するところは同じでございます。
 定義につきましては、もともと貿易保険の制度の中で専門的にはより正確には「支配法人」という言葉を使うのですが、海外の現地法人で日本企業が50%以上の株式を所有している企業、又は、後で若干技術的に細かくなりますけれども、25%超保有し、かつ役員も4分の1以上であること。あるいは、それと同等と認められるものが定義がございます。
 一般的には、いわゆる「日系企業」ということで、日本企業が半分以上出資をしているものとイメージして頂ければと思います。
○木村委員  日本企業はどうなっていますか。
○船矢営業二部長  日本企業というか、これも、貿易保険法では「本邦法人」という言い方をしておりまして、要するに日本国内に主たる本社が所在している企業ということでございます。
○木村委員  外資 100%でもいいわけですか。
○船矢営業二部長  はい。日本に所在していれば外資100%でも本邦企業でございます。それから、2点目の質問ですけれども、もともと日本であろうと、あるいは、海外の輸出保険機関であろうと、いわゆるバイヤーズクレジットというそれぞれの国の製品を輸出するに当たって、その輸出先が日系企業と言いますか、それぞれの国の出資する法人であろうと、あるいは、純然たる外国企業であろうと、同等の条件で支援をしていくという仕組みがございます。
 そういう意味では、各国とも同じ条件でやっているわけでございますけれども、日本独自の欧米にはあまりない制度として、アンタイドのローンに対する保険というのがございまして、それが「海外事業資金貸付保険」という保険商品でございますけれども、これについてここに書いてありますように、今年の10月から日系企業向けにもやることにしたという意味では、ある意味でユニークな商品であるということでございます。
 もともと実態を見ますと、海外現地法人と言いますのは、そうは言っても実際上親会社が 100%保証しないと、なかなかそのファイナンスの対象にならないということで、事実上国内金融に等しい実態があったわけですが、最近はここにありますように自立化の動きがあるということを踏まえまして、いわゆる貿易と同じような扱いということで支援の対象にしたものでございます。
 ちょっと質問に対するお答えになっているかどうか自信がありませんので、追加の質問がございましたら、お願いいたします。
○木村委員  ですから、まずどういう慣習で世界的にこういう保険というものをやられているかということは別途置いて、何もない状態で考えたときに、要するに海外にある現地法人に対して日本政府が、外国政府がそのプレファレンシャル・アレンジメントをするということは、ある意味で市場を歪めるという批判を受ける可能性がある。それは、だから言ってみれば、例えば、輸出補助金の域外適用みたいな話なわけで、そもそもそういうことが許されるのか。
 それから、海外現地法人というのはステータスとして日本の法人ではないわけですから、例えば、ある意味ではインドネシアにいる日系の海外現地法人とインドネシア企業を差別待遇するわけですよね。そういうことが市場を歪めるのではないかという批判を受ける可能性があるかもしれないというのがまず1つです。ですから、それは別に日本企業をサポートしたくないと言っているのではなくて、サポートできる範囲でどんどんサポートしたいと思っているのですが、そのように真っさらで考えると、なるかもしれない。しかし、一方で、もちろん輸出信用の場合でもそうですし、貿易保険の場合もそうだし、国際的なガイドラインなり、あるいは、慣習上どのように仕事をしているというのがあって、その範囲内で当然日本の政府は日本の企業をサポートしている。アメリカの政府はアメリカの企業をサポートしているということになっているのだと思うのです。ですから、どの範囲までできるかということですよね。
 日本でレジスターしている企業であれば、無差別的に適用していますよということまではおそらく今までもやってきたと思いますし、その貿易保険で許されている業務に関しては構わないということなのですけれども、形式上であっても海外現地法人に関してとなるとちょっと話が違うかもしれないなということで、お聞きしているわけです。
○船矢営業二部長  済みません。私の方から一つ補足をしますと、もともと海外事業資金貸付保険の対象は外国企業すべてでありまして、日系企業ではない外国企業に対しては我々の支援の対象でありました。その中でむしろ日系企業のみ、先ほど簡単に言いましたけれども、国内金融に近い側面があるということで、むしろ日系企業を対象にしていなかったところを、ある程度純粋な外国企業と同じような条件になってきたと認められるような海外日系現地法人については対象にするようにしたということで、むしろ逆差別的な状況からイコールフッティングな方向に持ってきたという認識をしております。
○北爪理事  ちょっと補足しますと、今の答えはそうなのですが、わかりやすく言いますと、まず純粋な海外法人と支配法人と2種類ありまして、支配法人につきましては、要するにある意味では自分の連結といった企業ですから、そこについて信用を付保するというのは基本的にはおかしい。ですから、非常リスクについてはみるのですけれども、信用リスクについてはみないというのが従来のNEXIの、いわゆる通産省からの慣行でございました。
 純粋にインドネシア法人の場合には、そういう意味で支配性がないわけですから、従来、信用も非常もみてきたということであります。支配法人に対して信用をみるかどうかというのは各ECAの運用の問題でございまして、従来、そういったものについてみているECAもございますし、みていないECAもございます。ただ、日本の場合にはみてこなかったということでございます。
 それで、今、部長が申しましたように、海外に日本企業が結構展開をしておりまして、資金調達がそれなりにローカルでやってくるようになりますと、必ずしもその支配性だけで、要するに、金融の道を閉ざしていいのかどうかという議論がございまして、ケース・バイ・ケースでございますけれども、その道をむしろNEXIとしては開けると。ほかの国の企業並みにすることにしたということでございます。
 ですから、先ほど部長が申しましたように、差別的な扱いではなくて、むしろ差別していたのをやめることにしたというのが正解なところだと思います。
○岩村部会長  よろしいですか。実は私がむしろ納得していなくて、木村委員の質問の趣旨は、私の理解だと、やはり貿易保険と国ごとにサポートされた貿易保険が国際分業とか、マーケットを歪めてはおかしいだろうという実質論の話をされていると思うのですね。
 それに対して、今のお答えは法人格の所在とか、あるいは、海外のこのケースもあるからこちらのケースもやっていいようにしないとおかしいのではないかと。それは、形式論としてはそのとおりなのですが、ただ一方では、貿易保険がどのような形で貿易や産業活動を促進したかについての議論がまだされていない気がします。
○木村委員  最後がよくわからないのですけれども。逆差別を外すという話であれば、少なくとも英語のドキュメントですと、そういうプレゼンテーションをされた方がいいのではないかという気はしますね。日本語はこちらの方が受けるかもしれないです。
○岩村部会長  わかりました。そういう方向での意見ですね。いずれにしても、この辺の話もまた重ねていきたいと思います。
 私も実はちょっと今の話に比べると些末な話なのですけれども、実はこの(1)について少し質問がありまして、ドル建ての話を実は不勉強で知らなかったのですが、ドル建ての場合27%の割増料率を頂いておりました。今度は廃止しますという話で、為替リスクの所在という観点からいうと、貿易保険全体が一つの、貿易保険もまた保険機構ですから、こういう形で為替リスクに関連するプレミアも取っておくということはおかしなことではないのですが、これをゼロにしてしまうということの意味と、それから、そもそもこういうドル建てその他の海外通貨建ての保険引受について、先物その他でのカバーということについてポリシーはあるのかどうかということも、いい機会ですのでお話ししておいて頂いた方がいいと思います。
○北爪理事  こういった為替リスクに対する追加保険料を取っているかどうかということでございますが、世界的にいうとあまり取っているところは多くありません。先進国の中でしたら、多分、ドイツと日本だけでございます。
 それはなぜかと言いますと、例えば、イギリスなどでも彼らの保険の約6割とか7割は全部ドル建てになっておりまして、要するに、ドル建てでやって、ドルで保険料をもらって、ドルで保険料をお支払するということでございます。
 そして、日本の場合には、契約はドル建てになりましても、そこで一回円に換算をしまして、要するに、円で計算をしていきますから、保険料も円でもらえますし、我々が国に再保険料を納付するときも円で払いますし、保険料をもらうときも国からもらうときも円でもらいますし、払うときも円とドルとの換算をしてお支払をするという議論でございます。
 そういう意味では、契約はドルになっているのですけれども、支払といったものは全部円で行われますので、二次的に為替リスクをみて頂きたいというのがメーカーなり、輸出者から出るわけでございます。
 従来、この制度を導入しましたときには、やはり円が結構動いている頃でございますから、要するに、倍にふれてもカバーできるだろうということで27%の保険料を徴収することにいたしました。ただ、現実問題にしますと、そんなに円がふれないということと、それからその27%の追加保険料を取りますと、諸外国との競争上、日本だけが追加保険料を取っているものですから、今のような金融緩和の中では、例えば、商売をやっていらっしゃる商社さんとか、エンジニアリング会社さんといったところの商売に保険料がもろにかかってくるものですから、この追加保険料を何とかしてほしいという議論がございました。
 今回やりましたのは、ドルでございまして、実はドルにつきましても経産省との関係では円でやっておりますけれども、NEXIは、例えば、お金を回収する際に、要するに、ドルで持ってくるという場合が結構ございます。さらに、それを国庫に戻すときは、また円にしなければいけないという議論はあるのですけれども、そういう意味ではドル建ての債権というものはNEXIも結構持っておりますので、とりあえず、今お受けしている範囲内で保険料を払うということを考えましたときに、今NEXIの持っているドルの債権といったものをいろいろ考えますと、保険料を取らなくても何とか内部で処理できるだろうということを考えて今回取らないことにしました。
 ただ、ユーロにつきましては、ユーロ建ての債権というのをほとんどNEXIは持っておりませんで、まだ27%取るということにしております。そういう意味では、今回はとりあえず手始めにドルということで始めまして、その後将来の課題とすると、ユーロであるとか、東南アジアのバーツといったものをどうするかということが将来の課題になっております。以上でございます。
○岩村部会長  私が質問すると本当はいけないのかもしれないのですが、特別会計との関係は、特別会計もこの保険料の再チャージ分を取らなくなるということですか。
○北爪理事  はい、そうです。
○岩村部会長  わかりました。この8ページについて、ほかにご質問やご指摘等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、9ページにまいります。「重点的政策分野への対応」ということで、3つほどの施策が特に掲げられておりますが、この点については、疑問、質問その他ございますでしょうか。よろしいですか。
 それでは、私からまた盛り立てますけれども、中小企業輸出代金保険で「銀行との販売提携」という言葉が出てまいりましたが、保険引受というのは当然審査ということがあると思いますから、こういう形で販売提携をされた場合には、審査というのはあくまでも販売、斡旋だけを銀行が行って、審査は貿易保険が行うということですか。
○板東総務部長  そういうことです。
○岩村部会長  そうすると銀行の方が紹介するという立場なのですか。斡旋、紹介。
○板東総務部長  そうです。
○岩村部会長  それで通らなかった案件というのはないのですか。
○近藤営業一部長  今のところないです。
○岩村部会長  わかりました。それでは(2)の「重点的政策分野への対応」も特にないようでしたら、お聞き頂いたということで次に進ませて頂きます。
 それでは、10ページの「(3)民間損保会社に対する業務委託の拡大」でございますが、この項については如何でございましょうか。よろしいでしょうか。こんなものかなというところでよろしいですか。
 それでは、最後のページ、11ページの「(4)海外ECAとの再保険協定の締結の進展」という項目でございます。これについては如何でしょうか。実は私からちょっとあるのですが、お聞きしてよろしいですか。
 米国の輸銀との関係、あるいは、海外ECAとの関係で、航空機会社の話をご紹介頂いたわけですが、本音に近い感じでお願いいたします。よくわからないのは、日本メーカーの分は、当然日本のECAであるNEXIが引き受けるべきであろうという議論で当方が引き受けることになったというお話だったと思うのですが、私の感じですと、これが、例えば、民間の保険会社同士の関係であれば、分のいい保険案件であれば当然取り合いになるはずで、分の悪いもので営業上どうしようもないものでしたら、当然押しつけ合いになるわけですね。
 ところが、この関係というのは、どちらでもないような印象に聞こえたのですけれども、一体こういうときの本音というのは。簡単に言えば、NEXIなら、NEXIはこういう案件というのは取りたいものなのですか、それとも取りたくないものなのですか。この説明ですとその辺がよくわからないので、わかったような、わからないような感じになりましたものですから、それもちょっと説明して頂いた方がいいと思います。
○北爪理事  まず、日本側の理由としましては、先ほど一部説明が出ましたけれども、NEXIは本邦企業しかカバーができません。ところが、今、日本の企業というのはグローバルな展開をしておりまして、例えば、別の案件ですが、建機会社ですけれども、この建機会社はヨーロッパに工場がありまして、そこで造ったものを出すということになりますと、日本にとっては、それは外国製品でございまして、要するに、日本のヨーロッパでの子会社が造っておりながら、日本の企業が造ったものではないということで、基本的にNEXIはカバーができません。それがまず一つです。
 ただ、NEXIには、そういう子会社が造ったものをカバーしてくれないかというニーズが結構きています。ですから、それをどうするかというのはNEXIの考え方一つです。
 それから、外国の方から言いますと、やはり各国ECAはそれぞれナショナルコンテンツの規制というものを政府から与えられておりまして、貴重なるソース、資源を使って外国の企業のものを輸出してどうするのだというのが結構真剣な問題になっています。要するに、例えば、建機会社も日本のパーツを輸入して、そこで組み立てて輸出をするわけですけれども、彼らの目から見ますと、日本のパーツを輸入して日本の企業で組み立てたのだから、それは外国製品だと。それについて、オランダ政府の公的資金を使って輸出してどうするのだという議論がございます。
 ですから、向こうからすると、日本のそのものについては日本で面倒をみてくれという話がくるわけでございます。日本企業の目からしますと、日本のNEXIはできない。それから自分たちが立地している政府のECAもあまりやりたがらない。要するに、制度の狭間に落ちてしまうというところがございます。そういうことがありますことから、再保険協定というのが各ECA間で結構慣行になっておりまして、それぞれがお互いの制度の隙間に落ちているものを救うというのが、この再保険の一番大きな理由でございます。
 この飛行機につきましても、アメリカの米輸銀は日本のパーツについて、その比重が大きくなりますと、制度的に航空機会社に対して支援ができなくなります。ですから、この輸出をするためには、NEXIの支援が必要だということで、NEXIに話がきているのだと思います。
○岩村部会長  そうすると、NEXI自身の経営政策として取りたいとか、取りたくないということとは、別の問題なのでしょうか。
○北爪理事  NEXIサイドからも、外国に展開している日本企業を応援したいという議論はありますけれども、直接的には向こうにある日本の子会社について、その国のECAが使えないというのが、一番大きな理由でございます。
○板東総務部長  詳細につきましては、今おっしゃったようなことも含めてこれからまた大枠といいますか、考え方のようなものは、アメリカの輸銀と意見をすり合わせていかなければいけないと考えております。今のところは、こういうコンセプトで再保険協定を結んでいるということで留まっております。
○岩村部会長  木村委員。
○木村委員  ですから、それは、ECAの間でのガイドラインなり、あるいは、慣習なりがきちんと確立されているということがすごく重要だと思うのです。潜在的に文句を言う人、要するに、アメリカの米輸銀はもちろん文句は言わないですよね。航空機会社も文句は言わないですけれども、日系ではない部品屋さんは文句を言うかもしれないし、それから飛行機会社ではなくて、ヨーロッパの企業は文句を言うかもしれない。ということですから、どういうところまでは大丈夫なのだよというのをよく押さえながらやって頂ければいいのではないかと思います。
○岩村部会長  だから、最初の木村さんのご指摘の点にちょっとつながるなと思ったので、整理を少ししたいと思ったわけです。
○今野理事長  木村先生の中に、ずっと、このWTO補助金協定及びOECDルールが問題意識としてあるように感じますけれども、この航空機については、特に、WTOで航空機協定というのが補助金協定の特則でありまして、それも非常に大まかなものですから、今それの改定が議論されています。いずれにしましても、主なコンペティターであります米航空機会社と欧州航空機会社の間では、これをバックアップする米輸銀と欧州のECAの間では一定のルール、料率も含めてルールがございます。米輸銀はそれに沿ってファイナンスをしているわけです。
 NEXIは、その中で、日本の重工メーカーが造っている分を米輸銀から再保険で受けるわけですので、当然その国際ルールに則った米輸銀のファイナンスの一部を引き受けるということになっております。したがって、今のところ問題は出てきておりません。ただ、これからその国際ルールがどうなるかということは、NEXIもこの航空ファイナンスに参入いたしまして大変な関心事でございますので、現在、特に、欧州ECAの場で細かい議論がなされておりますけれども、うちも、ほかの担当者を出しまして議論に参加しているところでございます。
○岩村部会長  ありがとうございました。今の問題、それから民間開放の話が国内的には出てまいりましたけれども、その観点から言ってもこういう話というのは、どういう側がリスク評価するのかという評価軸というのは、私たちの部会としては、ある程度見えておいた方がいいと思いますので、これからも、是非積極的にご議論をお願いしたいと思います。
 ほかにございますでしょうか。よろしいですか。どうぞ、伴委員。
○伴委員  簡単なことなのですが、ここでご紹介頂いた例は受再の部分ですが、NEXIさんとして、その出再のニーズというのは具体的にあるのでしょうか。
○今野理事長  これはまだ議論していないところですが、実はこの11ページの表にあるように、いろいろな国と再保険協定が結ばれておりますのは、それはNEXIの特徴ではありませんで、各国とも、このようにネットワークを作っております。これは、出再も受再もしております。
 その背景にありますのは、先ほども申し上げましたローカルコンテンツ、純粋にその国の輸出以外はあまりみたくないというのがあるのですけれども、その裏には、やはりリスクの分散というのがあるのだろうと思います。
 今どんどんプロジェクトも大きくなっておりますので、できればファイナンスといいますか、みんなでリスクを分散したいと、それで広く薄くカバーしたいというのが各国の希望だろうと思います。そういう中で、NEXIに、日本に関係あるポーションを受けてくれということで話がきているわけでございます。
 NEXIでは、これを受けております。これは、日本企業支援ということで受けておりますけれども、出再の方はいたしておりません。現在の制度は、9割が国の方に出再をするという仕組みになっているものですから、出再のニーズがないわけでございます。
○岩村部会長  よろしいでしょうか。それでは、全体を通じまして、もう一度質問、議論等がございましたら、お願いしたいと思います。
 特に当てるということでもないのですが、今日は、新任委員の方々、阿部委員、川村委員、清水委員、横田委員にいらして頂いております。確か、川村委員と清水委員からはご発言があったのですけれども、阿部委員、それから横田委員は今のところまだご発言を頂いておりませんので、別に発言しなければいけないというノルマがあるわけではないのですが、むしろ、議論全体の印象やこういう議論の進め方についてもっと砕いてとか、あるいは、くどいといったことがございましたら、それも含めて一言ずつでもお願いできますでしょうか。それでは、目が合いましたので、横田委員。
○横田委員  全体的なことで、進め方などについては特に意見はないのですけれども、あえて一つ、質問だけさせて頂ければと思います。
 民間会社に対する業務委託のところで、こういう使命もあるのかなとは思いますけれども、アウトソーシングということをする場合に、こちらの利益もまた考えないといけないのではないかと思うのです。ここ自身でやるよりもかなり低い料金、だから委託をしているのかどうかというところが、ちょっと低レベルの質問かもしれないですけれども、どういったことなのか。使命だからやっているのか、どうなのかというところをお教え頂ければ有り難いと思います。
○板東総務部長  基本的には、やはり、ウィン・ウィンでなければいけないと考えております。今日、ご説明したのは使命感の方から説明いたしましたが、もし可能ならば、私どもしてはこういう損保の方々に新しいお客様を見出してきて頂いて、我々の方にお客様を紹介して頂ければ、我々公的な保険としては保険全体の経営もより安定いたしますし、我々の差し上げられるサービスも教示して頂けるということで、それが一番好ましいことだと思っております。
 できることなら、ウィン・ウィンということで考えておりますし、自由契約もそういうものの考え方で進めております。
○岩村部会長  貿易保険の場合、国の信用力というものを使うわけですので、やはり、多少は、いえ、多いほどいいのかもしれませんが、競合したり、乗り入れたりしている領域の存在が、その貿易保険の意義を、世の中に納得して頂くためにも重要なのではないかという気がします。
 こういう領域が、圧倒的に民間保険会社に埋め尽くされるようでしたら、もっとほかの領域でも民間保険会社が出てくる余地があるのかもしれませんし、こういうことをやってみてもほとんど動きがないようでしたら、それこそ、今日の話に出た航空機の国際分業というものについては、とても考えられないだろうという議論になろうかと思うのです。
 いずれにしても、まだ試行錯誤の状態ですので、どうぞよく監視してください。よろしくお願いします。それから、阿部委員からも何か一言頂いてもよろしいですか。
○阿部委員  後ろの方にいわゆる収支、予算計画が出ているわけですけれども、どちらかというと、非常にざっくばらんに大きく収入、支出、回収と出ているのですが、この当たりの半期の収支状況をもうちょっと説明して頂けるとありがたいかなと思います。
○岩村部会長  感覚的にということも含めてですね。
○阿部委員  ここに出ているとおりだとは思いますが。
○岩村部会長  これの一番最後のですね。これは、年間計画ですよね。
○板東総務部長  これは、そこに付けておりますのは、いわゆる年間の予算計画という形で出ておりまして、率直に申し上げますと、業務収入その他こういう形で書いてございますが、私どもも、実際にはなかなかこのとおりにはならないケースが非常に多くございます。
○阿部委員  いわゆる、半期でまとめるということは、やっていないのですか。
○板東総務部長  これは、半期でまとめてございます。実際に、中間決算というものでまとめておりまして、これは別途ございます。もし、可能でしたら、先ほども財務についてのご要望もありましたので、次回に中間決算、構造も含めまして簡単にご説明したいと思います。
○岩村部会長  よろしいでしょうか。
○阿部委員  はい。
○岩村部会長  そもそもの全体の状況感を共有するためにも、とてもいい材料だと思いますので、それでは会を改めまして、多少事務局にも準備して頂いて、改めてご議論頂きたいと思います。他にございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは議題(3)に移りたいと思います。議題(3)は「独立行政法人日本貿易保険の財務及び会計に関する省令の一部を改正する省令について」ということでございます。それでは、これは、事務局からお願いいたします。
○富吉貿易保険課長  それでは、資料3に基づきまして、簡単にご説明をしたいと思います。
 独立行政法人につきましては、できるだけ企業会計原則で財務会計を処理することになっておりますけれども、やはり、その行政事務を司るということもございまして、一部そういう財務会計について、特別な措置を講じるという観点で、これを省令で定めることになっております。
 それを、今回、大きく2点にわたりまして改正をいたしました。資料に書いてありますように、既に10月28日の官報に公示されておりまして、その交付の日から施行されております。
 まず(1)でございます。いわゆるNEXIが保有する出資財産ですが、ご存じのとおり、NEXIについては、設立時に現物出資、いわゆる回収が行われる債権を国から出資をいたしまして、これを評価して資本金等として載せているわけでございますが、これの財産評価の考え方について、改正を行ったものでございます。
 1ページめくって頂きまして次のページ、ちょっと横になっておりますけれども、「別紙(1)」でございます。上の段が旧来のやり方でございまして、出資債権につきましては、すべて財務諸表の貸借対照表に直接計上される、いわゆる損益計算書を通さないという仕組みになっております。
 すなわち、評価済み債権でありましても未評価債権でございましても、評価時あるいはその評価後の評価差額すべて資本剰余金の方を動かすという形にしておりましたところでございますが、これは、今できる限り企業会計原則に揃えようということでやっておりまして、下の「新」というところが現行でございますが、これが正に企業会計原則に則ったやり方でございます。
 いわゆる資産に最初に計上するときでございますけれども、これにつきましては、いわゆる資本剰余金に直接計上いたしまして損益とは関係がないという形を採りますけれども、その計上後に評価をして、評価益、評価損が出る場合、これにつきましては特別損益に計上して損益を通すという形に変えさせて頂いているところでございます。
下に「注」がありますけれども、特に、右の未評価債権につきましては、NEXI設立時にE/Nが締結されておらず、いつになったら評価されるのかわからないような債権が計上されておりまして、これの代表的なものは、当時、ナイジェリア、イラク、北朝鮮。既に、ナイジェリアとイラクはE/Nが締結されましたので、あとは、北朝鮮と幾つかまだ残っているところがございますが、これについては、今後こういう形で最初に計上するときは資本剰余金、その後の変化は特別損益という形でやらせて頂きます。
 次のページの「別紙(2)」でございますが、損益計算書の様式を改めるということで、基本的には、項目をわかりやすく整理するということでございます。新旧対照を見て頂ければおわかりのとおり、特に、経常損益の項目がただベタッと並んでいたところを「保険引受収益」、「資産運用収益」、「その他」の3つに分けまして、それぞれ中項目、小項目という形で整理をしております。
 それから、特別損益のところも、NEXIの事業に沿って、「不動産動産処分益」という言い方から、いわゆる被出資債権の損益計算の評価換えあるいは回収があった場合に利益が出るというところでございますので、資料の表現を変えさせて頂いたというところでございまして、よりNEXIの財務に沿ったわかりやすい損益計算書を作るということで改正したところでございます。
○岩村部会長  如何でしょうか。この点は、実は前辻山委員から繰り返し「なってない」という指摘を受けていた点でもあるのですが、委員が交代された後ですが、ようやく宿題を果たしましたという報告でございます。如何でしょうか。横田委員、よろしいですか。別に、ご後任でという紹介だったものですから。
 それでは、この点については、ご理解頂きましたということで部会を終了させて頂きます。最後に、事務局から連絡等をよろしくお願いいたします。
○富吉貿易保険課長  次回の日本貿易保険部会の開催日でございますが、昨今、行政改革等との動きで独法の評価についても様々な検討がされておりますので、そういう動きも踏まえまして、日程、議題等々を決めさせて頂きたいと思います。また、追って、期日、議題等を連絡調整させて頂きたいと思います。その際、岩村部会長と相談の上決めさせて頂きたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
○岩村部会長  最後によろしいですか。それでは、本日は新しい顔ぶれになって初めての会合でございましたけれども、活発なご審議を頂きありがとうございました。これからもどうぞよろしくご協力をお願いしたいと思います。閉会いたします。どうもありがとうございました。


――了――  

 

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最終更新日:2006.01.20
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