経済産業省
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審議会・研究会

独立行政法人評価委員会経済産業研究所分科会(第15回)  議事録


1.日時:平成17年11月29日(火)14:00~15:40

2.場所:経済産業省第2特別会議室(本館17階西5)

3.出席者:
  <分科会委員>
    小野分科会長、小笠原委員、シェアード委員、西岡委員
  <独立行政法人経済産業研究所>
    及川理事長、吉冨所長、田辺副所長、河津総務ディレクター、
    細谷研究調整ディレクター、米村総務副ディレクター
  <経済産業省官房企画室>
    原企画調査官、足立企画主任
  <経済産業省政策評価広報課>
    小澤企画調査官

4.議題
 (1)独立行政法人経済産業研究所の平成17年度の業務進捗状況
   について(中間報告)
 (2)独立行政法人経済産業研究所の見直しの勧告の方向性を
   踏まえた見直し案について(審議)

5.議事内容 
○小野分科会長 シェアードさんがまだお見えではないのですけれども、定刻を過ぎましたので、始めさせていただきたいと思います。ただいまから第15回の独立行政法人評価委員会経済産業研究所分科会を開催させていただきます。
 皆さん、きょうはお忙しいところを御出席いただき、本当にありがとうございました。
 それでは議事に入ってまいりますけれども、本日は、お手元の議事次第にありますように議題が(1)と(2)と二つあります。一つは「平成17年度の業務推進状況について」ということで中間報告、二つ目が「見直しの勧告の方向性を踏まえた見直し案について」の審議をしていただくということで、以上2点でございます。本日は、藤垣委員が御欠席ですので、あとお一人方をお待ちしてということになりますが、会自体は一応成立しております。したがいまして、説明も少し長い部分がありますので、始めさせていただきたいと考えます。
○小野分科会長 それでは、最初に配付資料の確認をお願いいたしますが、お手元に資料がございます。それでは、事務局の方からよろしくお願い申し上げます。
○原企画調査官 官房の企画調査官の原でございます。よろしくお願いいたします。
 配付資料は、資料1-1から資料2-2まででございます。抜けているものがございましたらお知らせいただければと思いますが、よろしゅうございますか。
 本日の議題は、ただいま会長からもございましたように、最初に独立行政法人経済産業研究所の平成17年度の業務進捗状況について、経済産業研究所から中間報告をいただきます。次に、独立行政法人経済産業研究所の見直し案につきまして、総務省の政策評価独立行政法人評価委員会の勧告の方向性を踏まえて事務局で作成しました見直し案について御説明しました後、御審議いただきたいと考えております。なお、議題(2)の見直しの勧告の方向性を踏まえた案でございますが、この審議の際には経済産業研究所には御退席をお願いいたします。
 また、配付資料、議事録、議事要旨につきましては、独立行政法人評価委員会運営規程の定めに基づき公開することとなっておりますので、御承知おきいただければと存じます。
 以上です。
○小野分科会長 それでは、そういう形で進めさせていただきます。
○小野分科会長 まず一つ目の議題は進捗状況でございますので、経済産業研究所の方から中間報告をお願いいたします。
○及川理事長 経済産業研究所理事長の及川でございます。既に御挨拶には伺っておりますけれども、8月に着任をいたしました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 経済産業研究所は御案内のとおり第1期目標の最終年、5年目の最終コーナーに差しかかったところでございます。これまで試行錯誤の中、いろいろと努力してまいりましたけれども、何とかここまで達成したのもひとえに皆様のおかげと心から感謝申し上げております。この1期をきちんと仕上げまして、2期目、万全の体制で目標をいただきたいと考えている次第でございます。
 本年度の計画につきましては、後ほど所長並びに副所長の方から詳細の御説明を申し上げますけれども、基本的には順調に推移しているというふうに私どもは考えております。昨年度は、御心配をおかけいたしましたけれども、1億円程度の繰り越しが発生をいたしました。どうしても年度末に研究成果等が集まることから、その進行管理が難しいわけでございますけれども、本年は昨年度等の要因をチェックいたしまして進行管理の徹底を図っているところでございます。今の状況でございますと、ディスカッション・ペーパー等は最後の年ということもあって昨年の倍以上出かねない状況でございますけれども、早目早目に状況を把握いたしまして、きちんといたしたいと思っております。
 それから、本日二つ目の議題でもあります2期目の目標でございますけれども、現在、METIの方で御検討中だと思います。先般、総務省の方から私どもの1期目の見直しを踏まえて「勧告の方向性」がございました。RIETI(経済産業研究所)としてさらなるアウトカムの志向を強め、経済産業省とよく交流を行って、さらに事業規模も見直し、優れた政策研究を創出せよと、こういうことではないかと思っております。目標をいただきましたならば、この趣旨に沿って邁進したいと考えている次第でございます。
 御案内のとおり、ついに日本は本格的人口減少が始まる。いろいろな御議論がございますけれども、基本的には近隣諸国のキャッチアップも起きるということで、いかに活力ある日本経済産業を創出し、維持し、それに寄与する経済産業政策を生み出していくか、私どもの研究所にも重い課題がのせられることになるのであろうと思っております。2期目、さらに全力を尽くして所期の目標を達成していきたいと、かように期している次第でございますので、引き続きよろしくお願いを申し上げます。
 本日はよろしく御審議のほど、どうぞお願いいたします。
 どうもありがとうございました。
○小野分科会長 ありがとうございました。
○及川理事長 それでは、資料1-1と1-2に基づきまして、所長、副所長の方から御説明を申し上げたいと存じます。
○吉富所長 研究所長の吉富でございます。資料は1-1、1-2と、それをやや詳しく書いております資料1-3が関連資料です。
 最初に資料1-1、研究の進め方でございます。これについては一度御説明したと思いますけれども、16年度から強化している研究の内容、ディスカッション・ペーパーを中心としたクオリティをどのようにして高めていくか、そして政策現場とのすり合わせをどのようにして高めていくかというところに目的を置いております。
 アナロジーっぽくて申しわけないのですけれども、STIリンケージというのがあります。Science Technology industryあるいはinnovation linkageですけれども、「研究の進め方」の「開始」のところにありますように、ブレイン・ストーミング・ワークショップを必ず設けております。ここには研究がそれぞれチームとして立ち上がっていきます。そのチームの中には、多くの場合、ファカルティフェローの方が入っていらっしゃる。さらに常勤フェローがいて、そういう方々は特定の分野について深い知見を持っているという意味では、サイエンスを持っているというふうに私は考えております。それをこのブレイン・ストーミング・ワークショップで政策担当者も交えて議論をするわけでございます。ただ、サイエンスに強い先生方は特定の分野の深堀りに興味があるわけですが、政策イシューの方は必ずしもそうではない場合があります。我々は、そのサイエンスをなるべくテクノロジー、パテント、あるいは我々の言葉で言うディスカッション・ペーパーのようなものに落としていく。そのためにはどういう研究プロジェクトの内容を持ったらいいのかということで、仮説とか方法論を検討していくのが最初のブレイン・ストーミング・ワークショップの基本的な目的であります。
 そのようにして出発して、半年近くたちますと中間報告となります。この場合も、研究していくと深堀りの仕方が違ってきたり、あるいは研究者は研究者の好む方向に進む。その間に政策イシューも少し動いている可能性がありますし、問題意識も深まっているということで、もう一度、ここで研究の質と政策上のすり合わせを深めていくことにしています。7~8割完成したところでDPの検討会をやりまして、出版物として発表できるような質の高さまで持っていく。
 そういうふうにしてでき上がったディスカッション・ペーパーが数十本、今年のように100本近くになる場合もあり得ると思いますけれども、それだけでは専門家のディスカッション・ペーパーに終わる可能性が強いので、それをなるべくまとめて一つのコンファレンスのようなものにしていきたい。このコンファレンスにどういうものをやったか、あるいは出版にどういう形でまとまったかについては後で田辺が説明いたします。
 それから、もう一つ、今年度から新しく加えたのが「最終報告」の中にあるPAP(Policy Analysis Paper)でございまして、お手元にこれまで出たものをお配りしてあるかと思います。コンファレンスは特定の分野に専門性を持った方々がいらっしゃる場合が強い、出版の場合もそういう方が読む場合が多いんですけれども、PAPの場合には財界、政策担当のトップに限りなく近いところに説明に持っていって理解していただくという目標で出したものであります。これまでのところは、後から申し上げますけれども、ピラーに沿って、その中ででき上がってきたものをまとめた形にしております。
 以上のような形で研究の質を高めて、それを反映したディスカッション・ペーパーをつくって、それを実際に現場に持っていくのが「STI」の「I」、IndustryとかInnovationになって、政策提言と結びついていくという考えでやっております。
 では、具体的にどういう内容がこれまで進んできたか。資料1-2でございますけれども、御存じのようにピラーを6つ立てております。
 ピラーⅠは、この10年間(1992年~2002年)の日本経済の停滞のマクロ面、ミクロ面、供給面、需要面を総合的に分析してみたいということでやっております。とりわけデフレからの脱却のメカニズムは、今回見られているように過去の大恐慌とか19世紀のデフレの脱却メカニズムと違うようですので、そういうところと比較しながら研究している。
 また、そういうマクロ経済的な側面に加えて、TFPの問題がどうなっていったかということも大問題なので、それを研究する。また、構造改革の一環としての規制緩和、とりわけ電力改革については、発電に加えてさらに送電、配電の自由化、規制緩和をどう進めるのか、そういう議論をしております。
 ピラーⅡは、アジアの経済統合の深化と新たな世界の経常収支不均衡の解決の中で考えていくということで、いわば貿易、直接投資、金融、通貨、そういった3~4つの各分野のリンケージを考えていくプロジェクトであります。
 冒頭にあります日本企業の国際化の研究というのは、METIでしか利用できないようなマイクロデータを使って研究をしている得意な分野であります。個々の企業のFDIがどういう技術あるいはマネジメントのトランスファーを行っているかという研究がここで細かく行われつつあります。
 それから、通貨制度については、アジアの通貨調整、経常収支不均衡の調整が世界的に行われる中でどうあるべきかということを中心にやっております。
 WTOと貿易の関係については、ここにありますように、一つにはWTOの中で行われている貿易と環境との関係とか食品の安全性との関係をどう考えていったらよいのかということを進めております。
 それから、FTAが非常に広がっておりますけれども、我々はFTAとかEPAをもう少し客観的に評価してみたい。ここでいつも問題になりますrules of originとかCoverageの問題を、少し総合的に、各地で行われていた代表的なFTAを取り上げて比較研究を始めようとしているところであります。
 ピラーⅢは公的債務と社会保障全体の問題であります。第1の問題は日本の財政・債務の持続性という問題であります。通常の経済学ですと、GDP比で100%の公的債務であればサステイナブルかどうか、150%ではどうかといった問題についてはちゃんとした回答がないわけであります。GDP比で特定の水準のところ以上に膨らんでいかなければサステイナブルだという議論が一般的ですけれども、我々はそのレベルがどういう問題を持つかということを明らかにしたいと思っております。
 それから、年金制度については、2004年の改革をめぐって国内では年金崩壊説が強いわけですが、IMFとかOECDとかワールドバンクを回ってくると、2004年の改革についてはかなり高い評価が得られている。こういう評価の二極化はどこから来ているのだろうかということがありまして、この12月の15~16日には国際シンポジウムを開き、04年度の改革について統合的に考えたいと思っております。それで年金制度についての新たな原理、保険の原理で行くのか所得再配分の原理で行くのかということを詰めていきたいと考えております。
 次のページのピラーⅣは、新たな金融市場、コーポレート・ガバナンスのあり方で、とりわけ金融につきましては、企業金融の中でも中小金融についてはこのところ新しいデータ、CRD(Credit Risk Database)のようなものが出てきておりますので、それを使ってこれまで言われている仮説等々に対してかなりチャレンジングな、それとは違う回答を見出しつつあります。例えば中小企業の場合、担保というものが非常に重要な意味を持ってきたのではないかとか、あるいは金利の設定は将来デフォルトを起こしていたようなものに対しては事前に高目の金利を貸していた形成があるとか、日本の金融機関はあまりワークしていなかったという議論が強いのですけれども、この新しいデータを使って、ボロワーが中小企業の場合を見ていきますと必ずしもそうではないのではないかという大きな問題提起もできつつあります。
 コーポレート・ガバナンスについては、シェアードさんも参加していただきましたコーポレート・ガバナンスのシンポジウム、そしてM&Aがガバナンスへどういう影響を持つか、企業価値を高めるかどうかということも中心に研究しております。
 それから、ピラーⅣの一番下にあります企業の価値創造力に関しては、インタンジブルなインテレクチャル・アセットを企業が持っておりますけれども、それが今どういうふうにアカウンティングに反映されなくてはいけないのか。あるいは価値創造、これがequity priceかどうかは必ずしもわかりませんけれども、そういうものにどう結びついていくかということを研究して、外国でこの方面の研究をしている人と一緒にシンポジウムを明後日に行う予定であります。
 ピラーⅤは新たなイノベーション・システムの探究でありまして、STIのSとTのリンケージとTとIのリンケージを一応峻別して、サイエンスがテクノロジーの一つの形態、パテントにどのような形で対価されているかというような研究を進めていて、そこではバイオの持つS・Tリンケージの重要性が浮かび上がってきております。それから、T・Iについては、パテントその他の技術をどうやって実際の新商品やイノベーションに結びつけていくかというのはビジネスモデルのあり方にもよりますので、そこを別途に研究しております。
 各論になりますと、その下にありますように、モノづくりの観点では藤本先生などを中心としたモジュラー型やインテグラルとの対比、それが日本の輸出に及ぼしている影響の度合、それから半導体産業は一般的に日本の企業は90年代に競争力を喪失したように言われておりますけれども、なぜそうなったのかといったことを研究しております。また、41番に「日本企業のグローバル経営とイノベーション」とありますけれども、この場合もモノづくりの方面とバイオとかソフトの方面での経営やイノベーションのあり方、それからグローバルな経営とか、インターナショナルな経営のあり方、あるいは今やトランスナショナルな経営のあり方を比較研究しております。
 最後のピラーⅥは、先ほどちょっと申し上げたデータの充実化で、METIが強い個表、マイクロデータを時系列的かつプールとして使えるような形でつくり上げていて、それをデータにして、エコノメトリックス上の解析が行われるようにしております。
 それから、先ほど年金について申し上げましたけれども、年金についても、ごく最近、新しいRIETIモデルが開発できました。例えば今の年金制度を変えた場合、基礎年金のところを全部税金で賄った場合はどうなるか、あるいは基礎年金は廃止して基本的にすべて今で言う2階建て、所得比例型の年金にして、それで年金が不足するところだけ最低年金保障を与えてみたらどうなるかといったような計算が可能なRIETIモデルがほぼ完成して、その数量的な効果も評価できるようになりつつあります。それを15~16日の国際年金シンポジウムでちょっと御披露しようかなと考えております。
 大雑把ですけれども、大体こういうことが17年度にやっている仕事でございます。
○田辺副所長 それでは、引き続きまして主に成果普及などのアウトプットの状況がどうなっているかということを御説明したいと思います。その総括表を32ページの1枚の資料でお示ししております。いわばアウトプットの数値目標でございます。
 左側に指標の項目がございまして、その横に中期計画の目標、5年でどのぐらいやるかという目標がございまして、13年度以来の実績が掲げられております。右側の方に、今年度(17年度)の目標と、そして17年度も現在まで約8カ月を経過したわけでございますが、その成果を記してございます。
 まず研究成果に基づく出版物でございます。今年度は6冊の目標を持っておりますけれども、これまで4冊刊行いたしました。それぞれこういうものでございまして、別途お送りしているかと思いますが、ごらんいただけたらと思います。その4冊はどういうものかというのが40ページに掲げられております。
 それから、ディスカッション・ペーパーですが、今年度の目標が66件でございまして、これまでオープンにいたしましたものが23件でございます。これは例年のことですが、年度末にたまる傾向がございまして、これから続々と出てまいりますので、この66件はクリアできるであろうと思っております。
 それから、ホームページからダウンロードされた論文の件数は、現在までのところディスカッション・ペーパー1本当たり3378件ということで、目標の1500件をクリアしております。
 それから、コンファレンスの関係で、一つ下に17年度の目標が8件とございますが、これまで4回の実績を上げておりまして、そのコンファレンスの実績が46ページに書いてございます。その結果の満足度は、目標値が3分の2以上でございますが、84%ということでクリアしてございます。
 それから、ニュースレターの発行、これはweb上のものですが、月3回以上の目標に対して月平均6回発行しております。
 それから、ホームページへのヒット件数ですが、30万件の目標に対しまして現在までに既に41万件ということで、今年度末にはこれよりもっと増えるであろうと思っております。
 政策プラットホームの個数は、23個の実績でございまして、10個の目標をクリアしております。
 政策プラットホームへのアクセス件数は、2万件以上に対して5万9000件ということで、一応クリアしております。
 そういうふうに、私どもは現場でこの数値目標をクリアすることに悪戦苦闘しておりますけれども、おかげさまで順調にアウトプットをしてきているというふうに認識しております。
 また、もちろんアウトプットのみならず、アウトカムを高めるという志向を強めておりまして、政策当局との連携を心がけております。例えばコンファレンスにおいてそういう形でやっておりまして、46ページ以下にこれまでのコンファレンスの概要をお示ししておりますけれども、47ページは先月行いました日中経済討論会でございます。これはJETRO等と共同で行ったコンファレンスでございまして、昨今「政冷経熱」と言われるような日中関係について主に経済の観点から論じ合うということで、世の中に好影響を与えたのではないかと思っております。
 そのほかコンファレンスの関係で言いますと、9月にはシェアードさんにもお越しいただきまして、ヨーロッパの経済学会との共同でコーポレート・ガバナンスについて日本とヨーロッパを比較するというコンファレンスを行いました。この際には、研究者の方々の研究成果の発表とあわせて、政策当局から産業政策局の敵対的防衛のガイドラインをつくりまして、担当者を招いて一緒にディスカッションをしたわけでございます。
 また、7月にはWTO新ラウンドに関するシンポジウムを行いました。これは63ページにプログラムが出ておりますが、経済学者、法学者、政治学者、それも内外の人を集めた研究発表とあわせまして、経済産業省でWTOやFTAの交渉に携わっている者も招いて一緒にディスカッションをしたところでございます。
 それから、6月には中小企業に関するシンポジウムを行いました。95ページにプログラムの概要がございますが、これも私どもの研究チームの研究成果発表とあわせまして、最後のセッションでは中小企業庁長官、そして中小企業から中堅企業に上場して大きくなった実際の企業経営者の方もお呼びしてディスカッションをしたわけでございます。こういう形で、政策的あるいは世の中への浸透力が高まるような形でのコンファレンスを行っております。
 それから、私どもで評判のいいのがBBLでございまして、122ページに最近の開催状況を記しております。そこに№360とありますのは現在まで4年半ちょっとの間に360回やっているということでございまして、すなわち年間70~80回のペースでやっております。今年度はこれまでに55回やっております。ごらんいただきますとおり、例えば直近では、GUELLECさんというヨーロッパのパテントオフィスのエコノミストにヨーロッパのパテントの動向をお話しいただきましたし、Aftab SETHさんという前のインド大使にインドのお話をいただいたり、白石ファカルティフェローに「東アジア共同体と日米関係」というテーマでお話をいただいたりしました。また、キッコーマンの茂木友三郎会長をお招きして、「日本のコーポレートガバナンス;社外取締役の役割」というテーマでお話しいただくなど、多彩な方々から多彩なお話をいただきながらディスカッションしている。こういう形で世の中への貢献を高めているところでございます。
 簡単でございますが、私からは以上でございます。
○小野分科会長 ありがとうございました。
 研究所の方から御説明いただきましたので、御質問あるいは御意見がございましたら、御自由にお願いしたいと思います。
 西岡先生、いかがでございますか。
○西岡委員 特にないですね。特にBBLとか、こういうものを見ていると、人選等も含めて、よくこれだけこなしているなと、そちらの方がちょっと不思議です。二度三度と登場している人は恐らくいないでしょう。
○田辺副所長 複数年度になりますと、あります。
○西岡委員 あり得ますけれどもね。テーマもバラエティに富んでいるし……。
 例えば経済白書の説明とかなんとか、そういうものをやり出すと、普通のものと重なっていってしまうのではないですか。
 これは、いつか、梅谷さんあたりがやっていましたね。
○田辺副所長 はい。
○西岡委員 その差別化みたいなことはどうするんですか。
○田辺副所長 そういう面もございますし、一方、私どもの場で白書なり政府の調査結果のことについてアクセスをしたいという顧客層もいるものですから、それはタイミングなり、その時々のニーズを踏まえて……。もちろん政府のそういうものの発表会だけでは客層が満足しないところもございますので、そこはバラエティを努力しているつもりであります。
○小野分科会長 BBLというのはなかなかおもしろいですね。私も参加させていただいたんですけれども。
○西岡委員 そうですね。
○小野分科会長 小笠原委員、何かございますか。
○小笠原委員 毎年非常に充実して活動されているなということを今回も改めて実感しました。
 フェローの方も、こちらで関与して研究される部分と御自身でやっている部分のワークシェアリング、これはまちまちだと思うのですが、そのあたりはどういうふうにバランスをとっていらっしゃるのかなと、専門家といいますか、そういう方の行動様式にすごく興味があります。
○吉富所長 千差万別であります。大変個性に富んでおりまして、セカンドホームのように足繁くいらっしゃる方と、それから研究会となると必ずきちんとやって本当のブレイン・ストーミング・ワークショップをやって集中される方と、いろいろございます。
 本当にいいのは、先ほど申し上げたピラーごとの縦の線をまとめるような、我々はリサーチ・コーディネーターと呼びたいんですけれども、そういう役割をするのは常勤フェローの方で、その常勤フェローがファカルティフェローと結びついてコーディネーター的な仕事をすると非常にうまくいきます。そういうコーディネーターと一緒になって仕事をしていただけるようなファカルティフェローはまた非常に親密にやっていただけるということで、千差万別でございます。
 私から見ますと、一般的にかなり満足した方向でやっていただいているなと思っています。
○小野分科会長 シェアードさんからも一言お願いします。
○シェアード委員 多分次の議題(2)の方にかかわってくると思いますが、次を見ると研究所と本省との間のもうちょっと密接な関係をつくり上げるべきだという前提で物事が進んでいるように思うんですが、そういう観点から二、三聞きますと、例えば今年度は6つのピラー、研究プロジェクトがあるんですが、経済産業省が取り組んでいる政策的なテーマという観点から言うと、このピラーの中で、例えばこれから落としたいとか、別にやらなくてもいいのではないかというようなものがあるかどうかというのが一つの質問です。
 もう一つの観点から言いますと、これはRIETIが取り組んでいるプロジェクトのリストですが、例えば他方で経済産業省が取り組んでいる政策的な問題のリストがあるはずですね。そういう本省の方で取り組んでいる政策課題でRIETIが全然取り上げていないものがあるかどうかということも一つの視点です。
 もう一つ、つけ加えて質問しますと、特にマーケットに身を置いている者の目から見た場合、このごろ非常に関心を集めているのが、ポイズンピルとか黄金株とか、いろいろ出ていますが、企業防衛の話ですね。そこで、指針をつくり上げるという意味でMETIの研究会みたいなものがあるわけですね。
 先ほど所長からブレイン・ストーミングとか本省で働いている政策マンを交えていろいろやっているという話がありましたが、例えば具体的にRIETIの方でもコーポレート・ガバナンスという問題に取り組んでいるわけですが、片方の本省の方ではこれから世の中を動かし得る重要な政策を練っているところですが、その二つの間にどれだけの接点があるのかどうかということについてお聞きしたいと思います。
○及川理事長 所長から補足をしてもらいたいと思いますが、ざっくり申し上げますと、おっしゃるとおり経済省との関係をより密接にしろというのが総務省からの勧告の方向性ではないかと私どもは認識しております。1期目は、冒頭の御挨拶でも申し上げましたように、いろいろな試行錯誤の中で、ある意味ではどうやったらいいかということがございましたから経済省も大らかに見守ってくれていたようなところがあると思います。第2期以降は、恐らく後ほど御議論いただくことになると思いますし、評価委員会としての御意見もいただきたいと思うわけでございますけれども、多分、一種の選択と集中的な政策の中でRIETIは特にこういう分野をしっかりやれという御指示が出るものであろうと私どもは思っておりますし、総務省の勧告の方向性もそういうことかなと思います。
 御質問がありましたように、ピラーⅥやMETIの政策リストの中で今やっているもの、やっていないもの等々の議論はあるかもしれませんけれども、その辺は私どもがコメントするのは適切かどうかと思いますので、後ほど御議論をいただければと思います。
 それから、企業防衛等の議論は確かにあると思いますが、極めてホットな政策的事項につきましては、そこまで私どもがやりますとMETIそのものになってしまいますし、御案内のとおり、私どもはそういうもののバックボーンとなる理論的サーチ、そして研究ということになっておりますので、それら私どもの成果を踏まえながら、経済省の方で一方は世論、そして産業界の皆様方の御意見を聞きながら最終的な政策にまとめられるものだと思います。そのパーツあるいは理論的バックボーンになれればいいなということで、問題意識はシェアしながらも、我々の方がやや迂遠な、しかし掘り下げた研究をする、こういうことだろうというふうに認識しております。
○吉富所長 例えばかり申し上げて申しわけありませんけれども、非常に直近の政策イシューについてストレートにポリシー・リコメンデーションをするのはRIETIそのものの仕事ではないだろうと思います。ただ、そういうことに携わっている原局の方々が、それぞれの研究会とかブレイン・ストーミング・ワークショップにいらっしゃるのは全く自由にしております。したがって、先ほどちょっと御紹介しましたけれども、最近のM&Aの研究、企業価値を上げているかどうかというようなときには、企業価値研究会あたりに必ずそういう方々も見えておりますし、そういう方々が実はこういうことを知りたいのだという問題意識の披露などがありますので、それがRIETIの研究目的方針に合っていれば、それはどんどん取り上げていってよろしいのではないかと考えております。先ほどのホスタイル・テイクオーバーの場合の指針をどうしたらいいかというよりも、それが本当に企業価値を上げているのかどうかといった根本的な問題、そういうことはやっている。そういう関連はございます。
 それから、もともとピラーを6つつくりましたのは、御存じのようにその前にクラスターがたくさんありまして、私も先生と議論をいろいろやっておりましたけれども、政策主要課題という形でまとめてみたらどうかということでまとめてみたものであります。問題は、この政策主要課題が経済産業省の大臣も出席している例えば経済財政諮問会議のときにどういうふうな発言内容になってあらわれるかということには、十分影響を及ぼすことができる材料を我々がつくっておかなければならないのではないかと思っています。あの分野はここで言えば多分社会保障の問題なども入ってまいりますし、公的債務の問題なども入ってまいりますから、それも非常に重要ではないか。
 しかし、本来METIがやってきたのはトレードとかイノベーションですから、基本的にはピラーⅤが重要ですし、貿易になりますとピラーⅡのAsian Integrationの中で日本のテクノロジーや貿易やFDI政策をどう考えるかということが非常に重要になってまいります。したがって、そういう観点から見ますと、今のところピラーの中に大体いろいろな問題が全部おさまるような形になっておりますので、それを前提にした上で、及川さんが言ったような集中と選択を考えていったらどうかなと思います。
 それから、こういう研究をした方がいいだろうというときに――現場の人は患者さんだと私は思っているのですけれども、petient、患者さんがこういうところが痛くて困っている、早く何とかしてくれというときに、二つあります。一つは応急措置を施す。もう一つは、長い目で、のどが痛いと言っているけれども実は肺病かもしれないよといったことを教えてあげる。だから、ホームドクターというよりも、もう少しリバティ・ドクター的な仕事をやって、あなたが本当に悩んでいる問題はこれだよというふうにドクターの方が示唆する。そういう関係を樹立することがRIETIにとって一番重要ではないかと思っております。今後の課題です。
○小野分科会長 ありがとうございました。
○吉富所長 それから、やってよさそうでやっていないものは、先ほど電力等々は御紹介しましたけれども、エネルギーそのものはやっておりませんが、ピラーⅡのAsian Integrationの中でアジア共同体の研究もしておりますし、それから来月のASEAN EAST ASIA、SUMMITの初会合でポリティ・リコメンデーションをするグループ、トラック1は政府で、トラック2として民間と政府の中間のような研究組織がアジアにでき上がっておりまして、その中のポリティ・リコメンデーションの一つとして、アメリカの赤字を解決していくときの世界的な不均衡の解消の中で、アジアそのものは何をしたらいいのだろうかといったことを中心にまとめたものがあります。それはNEAT(Network of East Asian Think-Tanks)という集まりですけれども、そのNEATの中の一環としてワーキンググループがエネルギーのことを取り上げてサーベイが出ておりますけれども、そういう中でもう少しエネルギーのことを組み込んでいければ、中国のエネルギー・エフィシェンシーは問題ですから、そういうことについての協力関係もできていく。それによって研究ももっと必要かなと考えておりますけれども、当然METIそのもの、エネルギーとの密接な関係がある分野であります。
○小野分科会長 ありがとうございました。
 中間報告をしていただきましたけれども、先ほどの資料1-4、32ページにありますように、9つのアウトプット指標のうち、既に6つが17年度目標を上回っているということで、残りの3つも非常に順調に進んでいるとのことですので、しっかりした中間報告になっているのではないかと思います。
 それでは、議題の(2)の方へ移りたいと思いますけれども、経済産業研究所の見直しの勧告の方向性を踏まえた見直し案について審議をしたいと思います。
 どうもありがとうございました。〔経済産業研究所関係者退室〕
○小野分科会長 それでは、議題(2)の資料の方にまいりたいと思います。事務局より御説明をお願いします。
○原企画調査官 議題(2)について御説明をさせていただきます。資料2-1-1ですが、総務省の政策評価独立行政法人評価委員会から11月14日付けで出されました勧告の方向性、題名が「独立行政法人の主要な事務及び事業の改廃に関する勧告の方向性について」でございます。
 「勧告の方向性」の位置づけでございますが、独法通則法上は、中期目標期間の終了の際に総務省の評価委員会から勧告を出すことができることになっております。ただ、一方で、目標期間の終了時期の年度末、経済産業研究所の場合ですと17年度末でございますが、来年度の予算がセットされるタイミングが12月なものですから、予算セットまでのタイミングのところで「勧告の方向性」というものを出します。これを踏まえて、見直し案については夏前以来御審議をいただいているわけですが、年内に見直しの内容を固める。その上で、年明けに中期目標を策定していく。そういう一連の流れの中で、この「勧告の方向性」というものが出されているところでございます。
 今回、この「勧告の方向性」の中でいただいた御指摘の内容でございますが、2-1-1でございます。1枚目、2枚目は前文のようなものですが、3枚目に「別紙」がついておりまして、「独立行政法人経済産業研究所の主要な事務及び事業の改廃に関する勧告の方向性」ということで、この研究所についての御指摘をいただいております。夏までに御審議をいただいておりました見直し案との関係でございますが、これはこれまでの見直し案と反するといったことではなく、むしろその延長上で今回の御指摘をいただいたものではないかというふうに私どもとしては考えております。
 「勧告の方向性」の中身を御説明させていただきたいと思います。資料2-1-2として1枚紙でお配りしていますが、これは今の資料2-1-1の3枚目の「別紙」と基本的に同じものでございます。ただ、指摘の内容について(1)から(7)まで番号を振ってわかりやすくしておりますので、こちらに沿って御説明をさせていただきます。
 第1から第3まで3つの柱を立てて指摘いただいておりますが、まず第1は「法人の任務の明確化と研究領域の重点化」でございます。まず(1)ですが、公共上の見地から確実に実施することが必要な事務及び事業に限定するということでございます。(2)は、経済産業研究所の各業務を最も合理的に説明し得る指標を明確に定めるということでございます。(3)は、これも研究の重点化ということで見直し案の中でも御審議をいただいてきた事項でございますけれども、経済産業省として継続的な取り組みを望む一定の研究領域に対しては、特に経済産業政策との関係を明確にしつつ、研究の質の向上を図るとともに真に必要な研究に重点化をするという御指摘をいただいております。その次に(4)ですが、経済産業研究所としての研究実績を客観的にあらわすため、研究成果に関し、従来の研究者個人の成果の評価のみならず、経済産業研究所というまとまりとしての業績を評価できるような仕組みの構築という御指摘をいただいているわけでございます。
 次の柱の第2ですが、「政策への反映状況に関する客観的な評価の実現」ということで、(5)研究に関する意思決定のあり方や研究の管理工程等についても明確にする。それから、(6)は、研究の個々に関する進捗状況や政策への反映状況等について具体的に把握し、適正に評価を行う。その際には、あらかじめ指標として定めた政策立案への貢献の観点を踏まえるとともに、その結果等についても明らかにするということでございます。
 第3は「財務内容の改善」でございますが、予算の規模が過大で未執行残を生じてきたという反省を踏まえて、抜本的な見直しを行い、運営費交付金の算定ルールに適正かつ確実に反映することによって、予算の規模を適正な水準にまで縮小を図るという御指摘をいただいているところでございます。
 次に資料2-2、「独立行政法人経済産業研究所の組織・業務全般の見直しについて」ということで、これまで数次にわたって御審議をいただいていた資料でございます。今回、「勧告の方向性」をいただいておりますので、御指摘をいただいた点についてはすべて追加、この見直し案の中に入れて修正をしたところでございます。
 追加した点について御説明させていただきます。
 まず、3ページでございます。すべて下線を引いてある部分ですが、3ページの一番上、当省が期待する使命について説明をする文脈の中ですけれども、指摘の(1)に対応いたしまして、「経済産業政策立案への貢献のために、研究所は、公共上の見地から確実に実施することが必要な事務及び事業を実施していくべき」という記述を追加してございます。
 次に、3ページの一番下でございます。これはもともとアウトカム志向を一層高めていくべきという文脈で記載をしていたところですが、最後のところに「研究成果の質の向上を通じてアウトカムを実現するために、意思決定のあり方や研究の管理工程等の明確化を図っていく」という記載を指摘の(5)に対応して追加してございます。
 4ページです。これは項目として「適切な評価方法を通じた使命実現の確保」という部分を追加してございます。幾つかの指摘に対応してございますが、こういった経済産業省が期待する使命を実現していくために、「研究所は経済産業省とともに、研究所の各業務を最も合理的に説明しうる指標を定める」というのが1点目でございます。そして、「その中で、個々の研究成果の経済産業政策への反映状況を適正に評価する方法を確立し、評価結果を明らかにしていく」というのが2点目でございます。
 3点目は指摘の(4)に対応しているところでございまして、これまでも、評価指標として、効果の薄い政策の改善・廃止や政策の導入に資する理論的・分析的基礎を提供したかといったようなことを掲げていたわけでございますが、より客観的に、こういった政策への反映について評価を可能にするための評価方法・指標を検討するということでございます。また、その際、研究者個人の研究のみならず、研究所というまとまりとしての業績についても、政策への反映状況を把握し、適正に評価する仕組みを構築する、こういう記載を追加してございます。
 5ページにまいりまして、「研究領域の重点化」の中で一文を追加しただけでございますけれども、「経済産業政策との関係を明確にしつつ、真に必要な研究に重点化し、研究の質の向上を図る」という記載を加えてございます。
 最後に、少し飛びまして、10ページでございます。これは指摘の最後の「財務内容の改善」のところに対応しての修正でございますが、過去の人員体制と支出実績とを踏まえ、抜本的に事務及び事業の規模を見直し、運営費交付金の算定ルールに反映することにより、予算の規模を適正な水準にまで縮小を図る」という記載を追加してございます。
 「予算規模」のところで若干補足させていただきますと、平成13年度の経済産業研究所創設の時点では年間予算を20億円としておりました。ただ、今回の御指摘でもいただいておりますように当初の予算規模を消化できておりませんで、13年度から16年度にかけて実際の執行額の平均では約18億円であったわけでございます。こういった意味で当初の予算設定が過大であったという反省から、18年度の概算要求では実際の執行額にあわせて18億円と規模を縮小して要求してございます。これは現在財政当局と協議中でございます。
 こういった過去の経緯を踏まえて事業規模の見直しを行った上で要求しているわけでございますが、一方で事業の適正な遂行に支障を来すことのないように、必要な予算規模は確保していきたいと考えております。
 以上が資料の御説明でございます。
 なお、見直しに関して今後のプロセスを一言補足いたしますと、きょうの分科会で御審議いただきました上で、12月2日に評価委員会の親委員会がございますので、ここでまた御審議をいただきまして、その上で、12月に政府の行政改革推進本部の議を経て、本年中に経済産業大臣名で「見直し」の紙を決定するということでございます。そして、この見直しの内容を踏まえまして、来年1月以降に中期目標の案を作成し、またこの分科会で御審議をいただくことになりますけれども、中期目標、中期計画の策定を行っていくということを予定しております。
 以上でございます。
○小野分科会長 ありがとうございました。
 総務省からの意見を反映したペーパーをつくっていただいたということです。皆さんから御質問、御意見をお願いいたします。
 西岡委員さん、いかがですか。
○西岡委員 これは、夏ごろまでに我々で多少議論したもので足りなかったところといいますか、そこで弱かったところが総務省の方から指摘されて、詰めていかれているということですね。
○原企画調査官 さようでございます。
○西岡委員 だから、使命みたいなことで言えば、研究領域みたいなものをもう少しクリアカットに、ドメインをきちんとしろというようなことですね。
○原企画調査官 はい。
○西岡委員 それは我々の従来の議論で抜けていましたかね。
○原企画調査官 抜けていたといいますか、その部分はむしろ確認的にという言い方が適切なのかもわかりませんが、それに沿って……。
○西岡委員 予算のところも、執行がちゃんとついていっていないじゃないかというのは最初から言われていたとおりなので、新たな指摘といいますか、見直しに対する指図というのは何がオンされたんですか。
○原企画調査官 御指摘のように従来の見直し案の方向に沿って改めて指摘をいただいたという点も多いのだと思っておりますけれども、あえて従来の見直し案の中で記載されていなかったところで申しますと、柱の第2のところに相当するのかもしれませんが、指標とか客観的な評価をきちんとしていく……。
○西岡委員 全体についてわかるような指標を考える云々というのは、これは確かに従来あまり大きなコンセンサスがあったとは思えない。個々の研究者についての、きっちりやりましょうねとか、何が何本とか何がどうのこうのというのは数値目標がかなりありましたけれども、RIETI全体のパフォーマンスを一本で言えばどうなのだとか、何本かでくくって優れているのかどうであるかというのは最終的に統合した評価はしましたけれども、それに見合う指標的なもの、ここでは考案するみたいなことを言っていますけれども、これは確かにあまりなかったかもしれない。逆に、できるのかしらという気もしますからね。
○原企画調査官 これまで御審議をいただいていた見直し案の方向でいいますと、アウトカム志向を高めていってということの裏側といいますか、それに対応した形で、客観的な評価についてもそういったものもきちんと見られるようにするであるとか、そういった御指摘をいただいたものだと理解しております。
 指標という意味ではこれまでも全くなかったわけではなくて、政策への反映がなされていたかといったことは指標の中に入っておりますけれども、それをさらに客観的にやっていくということだと思います。
○西岡委員 くくり方が細かいといいますか……。それをもう少しざっくりくくってどうなんだというようなニュアンスですか。
○原企画調査官 この御指摘は幾つか要素が入っているんですけれども、その一つが今申し上げた政策への反映状況についてということと、もう一つは研究者個人ではなくて研究所というざっくりとしたまとまりとしての評価の仕方をもうちょっと考えてみたらどうですかという御指摘をいただいている。
 後者の部分につきましても、別にこれまでの評価が全くの個人単位でしかなかったということだとは思っておりませんで、例えばシンポジウム等については個人の研究者の成果がまとまった形で出されて、そのシンポジウム全体について評価するとか、あるいはこれまでの評点をつけて出すようなプロセスの中では基本的に平均点で出して御評価をいただいておりましたので、そういった意味で、これまでは個人でしかやっていなかったということでは決してないと思っております。
 今後のということで申しますと、これまでの見直し案の中でも御審議いただいていた大型研究プロジェクトについても、もう少しまとまった形で成果を出していくようなことも今後はさらに強めていきたいと思っておりますので、それに対応した形での評価のあり方とか、そういったことも検討していくのかなというふうに思っております。
○西岡委員 5年前の最初にできたときから言うと、より経産省にとって役立つようなとか、より公共的なとか、公共的責任は範囲がかなり広いだろうとか、こういう機能を果たすところはほかにないのだから、ここでやってみたらどうなのかといったところのゾーンがみんな埋められていってしまったといいますか、より鮮明になったといいますか、そういう方向ですね。だから、チャンドラーだったかどうか、忘れてしまいましたけれども、「組織は戦略に従う」という有名な言葉がありますが、経産省としての戦略がこういうことであれば組織はそれに従ってついていくものだという感じがクリアになってきているのかなという感じを持ちました。私は概ね了としますが。
○小澤企画調査官 大臣官房の政策評価広報課の小澤と申しますが、補足です。独立行政法人全体をまとめている立場にいる者ですが、総務省内の政策評価委員会の方でも経済産業研究所の評価は総じて非常に高くて、予算の使い残しといったことは改善しながら、基本的にはこれまでの流れを踏襲するという形で、各委員の皆様は研究所がこれまでやってきた実績を非常に高く評価している。独立行政法人という仕組みがようやく定着・安定してきたこともあって、そういった中で法人としての役割をもう一度考えてみようということが大きな流れとしてございます。その中で、そういう位置づけにある経済産業研究所が、公共的な見地、あるいは経済産業省との関係をより強めながら、あるいは重点的にそういったところにも力を入れながら、より研究の蓄積なり、あるいはパワーをつけていってもらおうというのが「勧告の方向性」が出てきた大きな背景でございます。そういう意味においては、総務省の評価の方も非常に高いものであったということは私の方からも補足しておきます。
○小野分科会長 ありがとうございます。
 小笠原さん、いかがですか。
○小笠原委員 今の西岡委員のお話にも関係するのですけれども、先ほど吉富所長さんからお話があった中に、現場が患者さんであり、その患者さんに対しては応急措置でワッとやるよりは示唆を与えるような格好でやるのだという議論があったんですが、その患者に対して、割と乱暴に、西洋医学的にワッとやるのではなくて、示唆を与えるものについて、それなりのアウトカムな指標を見出して評価をするということになると、評価される側も評価する側も非常に難しい部分が出てくるかなと思うんです。例えば、所長さんの意図でいけば示唆も与えたし中長期的に見て正しいベクトルの方に行くであろうということで行った研究が、単年度的なアウトカム指標で評価した結果、あまり大したインパクトが出ていませんねというようなことになったときに、研究所と実際のそれを評価するところで非常にギャップが出てくると思うんです。
 ですから、今回はある種自由闊達にやったというところから、一部、原点に回帰して、本省の意味をくんで政策研究領域を重点的に設定して行うといったときには、少なくともそこの部分についてどういうアウトカムを用意しなければいけないのか。先ほど高い評価を受けているというお話がありましたし、我々もこれまでの実績として評価を高くつけてきていますが、今後、ちょっと課題かなというのが感想としてありました。
 もう一つ、アウトカムの指標については、たしか以前の評価委員会の中で話題になった中に、本省からの満足度といいますか、実際にセッション等に参加されている方の満足度というのはあったんですが、いわゆるダイレクトにアウトカムと言える指標について、どうやって客観性や透明性を出していくかということは、今後、2期目に当たっての課題であろうかなと思っています。
 本省からの回答結果は、たしか過去2年間やっていらっしゃると思いますが、初年度と2年目では認知度にも随分差があったために、そもそも質問に対する答えになっていないような点が幾つかあったと思うんです。その反省も踏まえて、2年目には念入りに説明をされた上で回答に処したと思うのですが、その方法論といいますか、どうやって透明性を出していくのか。
 極端に言うと、我々からしますと、そのプロセスがよくわかりませんので、むしろ本省の局から直接ポンと回答が来れば、これは素のデータかなとか思うのですが、その辺、どうやって許可書を出していくのかということが非常に重要になってくると思います。
○原企画調査官 いずれも非常に難しい点で、これからしっかり検討していかなければいけないところだと思います。
 アウトカムの仕方は先ほども御議論のあったところですけれども、これはケース・バイ・ケースで、いろいろなやり方が適切な場合があるという中でやっていかざるを得ないと思います。最初にもございましたように、いろいろなプロジェクトをやっていく中で、最初から途中の段階、いろいろな段階でコミュニケーションをしっかりやっていくとか、研究が終わった段階でのコミュニケーションのとり方であるとか、そういった各段階での話し合いといいますか、ディスカッションのやり方なども含めて、示唆を与えるとか、いろいろなやり方でやっていくのではないかと思います。
 したがいまして、指標をどうやって組むのかというところはもちろん非常に難しくなってくると思っておりますが、とりあえず客観性を確保するということで考えますと、政策の実際の担当部局でどの程度の満足度があったのかとか、あるいは単に点数をつけるということではなくて、実際にきちんとした答えが出てくるようなアンケートの仕方みたいなこともさらに精密にやっていかないといけないのだと思いますけれども、そういったことを通じて指標のような形に組み上げていくことを今後の中期目標なり中期計画の策定の中でも検討していくということだと思っております。
○小野分科会長 では、シェアードさん。
○シェアード委員 ちょっと細かい点ですが、先ほどお話が出てきました第1の中の(4)、「研究成果に関し、従来の研究者個人の成果の評価のみならず、研究所というまとまりとしての業績を評価するような仕組みの構築に努める」となっているんですが、この文章を読む限り、あたかも今までは研究者個人の成果を我々が評価してきたようなことになりかねないと思います。ただ、私の意識としては、今までは指数等いろいろなものを勘案しながら、むしろ個人ではなくて研究所全体のまとまりとして評価をしてきたつもりですので、これからどういうふうに変わっていくのかというのが想像しがたいところです。ここは、趣旨は何なのですかね。
○小野分科会長 比較するような研究所がほかにあって、この研究所に比べてどうなのかという見方をもう一つ入れてこいみたいなことなのかもしれないと私は思っていたんですが。
○シェアード委員 議論はかなりやっていましたね。
○小野分科会長 やったと思いますよね。
○西岡委員 議論自体は最初からやっていますよ。ブルッキングスと比べてどうだとか、どこそこはどうだとか、これはポリティカル・アポインティがあるから何だかんだと。そういうことですよね。それは既に消化された話ではないんですか。
○小野分科会長 そう思いますね。
○足立企画主任 シェアード委員の御指摘のとおりでして、総務省もその点は了解をしていただいていると思います。さらに加えて何かしら研究所全体を評価するようなことができないかということを総務省としては考えているようでして、先ほど原が申し上げましたとおり、例えばシンポジウムとか、今後やることになる大型プロジェクトとしての意見の取りまとめというものであれば、個々人の研究者の成果というよりも、まとまりのある研究成果を発表する場になりますので、そういうものへの評価なども加えていけば、総務省の御指摘に沿うような評価をしていけるのではないかと思っています。これまでのものが否定されるわけではなくて、さらにアドオンされるということだと思います。
○シェアード委員 あとは、より大局的なことになりますが、西岡委員が既に指摘されているかと思いますが、今までの目的あるいはイメージとして恐らく皆様が抱いていたのは、今までなかったような研究所をつくること。つまり、今までは日本のいろいろな官庁系の研究所を見ると、かなり縦割的で、各省がほぼ自分の研究所を持っている。非常に従属的な関係にある。正直言いまして、国際的な水準から見たら、あまりインパクトのある優れた研究成果を出していないというのが今までの実績だったと思います。
 これから独立行政法人みたいなものをつくって、非常に高い志で、よい人材を集めて、風通しのいい研究所をつくって、本省からある程度独立させて、使命を与えて、非常にいい研究をやってもらおうと。例えば、あまり狭く、経済産業省がこういうことをやっているからRIETIがそれに追随して同じような研究をやらなくてはいけないということではなくて、例えばピラーⅢのように、社会保障とか財政問題とか、独自の視点で……。本来なら、むしろ財務省あるいは厚生労働省あたりの問題、設定だと思いますが、そうではなくてRIETIの方が真正面から取り組むという研究ができたわけですね。
 もう一つは、非常にネットワーク型ですね。BBLの場が示しているように、霞ヶ関とか、あるいは関連ジャーナリズムとか、いろいろなところから人を集めて多面的な研究や政策課題に取り組むというのが、言ってみればRIETIのおもしろさ、強みだったと思うんです。ですから、私は、資料2-2に出ているように、これからは総務省の締めつけがちょっときつくなってくることは避けられない方向だと思いますが、そういうことをこなしながら、できるだけ今まで目指してきたことをやる。つまり、今までの省庁系の研究所のレベルから一段二段上の方に上昇して、そこで非常にインパクトのある研究をやる。特に第2期目になって、そういう方向性がなくなり、そういう試みがしぼんでしまうと、せっかくここまで来た立派な実績と成績を築き上げたわけですから、非常にもったいないと思っているわけです。ですから、私は毎回同じような発言をさせていただいていると思いますが、これは二者択一的なことではないと思いますので、そういう土台をきっちり残しながら、強化しながら、また本省の方にももうちょっと目を向けるというのがいいのではないかと思っております。
○小野分科会長 ありがとうございます。
○原企画調査官 御指摘いただいた点はそのとおりだと思っております。これまでの方向性を全く否定するということではなくて、政策への貢献ということをもう少ししっかりと意識した上で、より高いレベルの政策研究をやっていきましょうと、そういう方向で今後の中期目標を設定していくということではないかと思っております。
 それから、ピラーⅢについてですけれども、私どもの理解としては、社会保障とか医療とか年金についても、別に他省庁の政策をやっているという認識はございません。これはあくまでも経済産業政策との接点のある分野でございますし、例えば医療についても経済財政諮問会議の場で経済産業大臣がペーパーをつくって発言をしたり、そういうことは実際にごく最近もやっておりますし、そういった我々の政策的な活動の中に生かされているものだと思っております。そういった意味で、今回の見直しの方向性を踏まえてピラーⅢの部分が全然なくなってしまうとか、そんなことは決してないというふうに思っています。
○小野分科会長 ありがとうございます。
 今回は総務省の3つの指摘があるわけですけれども、私の感じでは、それぞれ大きな指摘ということではなさそうだと。一番気になったのはむしろ適正な予算規模みたいなところが、我々は20億と言っていたのが実績は18億ぐらいで、今回も18億で要求するわけで、適正な規模をどこに置くのかということが十分足りていなかったのかなという印象を持っていたんです。
 経済産業研究所のいいところは、我々も議論してきたように、国際水準と照らし合わせてどうかという議論と、経済産業省だけではなくて、シェアードさんは縦割り行政の中の横割り的な見方をと言われていましたけれども、そういう少し広目の見方をしているということ。もう一つは、経済産業研究所の所員の人たちの熱意みたいなものをどう評価できていくのか。そういうことを議論してきたつもりなので、それから大きく外れているというふうには思えない。基本的には「てにをは」の修正みたいなといいますか、そんなふうに思っていたので、総務省の御指摘の勧告という意味では十分こなしていっているのではないかと思っております。
 評価の透明性を高めるというのは、いろいろなデータのとり方があるのかもしれませんけれども、一番よくわかっているのはBBLの参加者の人たちにアンケートに答えてもらって満足度をチェックしていると思うんですけれども、ああいうことがもう少し統計的処理で、参加者の中の経済産業省の人たちから見るとこう見えているとか、一般の人から見るとこう見えているとか、そういうような評価データをとってみると何か傾向が出てくるかもしれませんし、むしろ経済産業省の人たちの方が高い評価をしているのではないかというふうにも思いますので、透明度を高めていくというのは、そういう工夫をこれからしていくということなのかなと思ったりしています。
 御意見がありましたら、どうぞ。
○原企画調査官 そういった点は、御指摘も踏まえて、中期目標の検討の中でさらに検討させていただきたいと思います。
○小野分科会長 いずれにしても、来月2日に予定されております評価委員会の親委員会で最終的には御審議いただくわけですけれども、当分科会としては十分な評価を出していいのではないかと思います。
 よろしゅうございますか。
 それでは、もう少し時間の余裕がありますけれども、きょう予定されております分科会はこれで終了させていただいてよろしいですか。何かつけ加えるところがありましたら、お願いします。
○シェアード委員 今の話と全然関係ないんですが、きょうも非常に膨大な資料が出ているわけで、大変参考になるんですが、研究所の命は人材だと思います。ですから、我々のようにふだんから接していない者としては、参考になるデータとして重要研究者のリストみたいなものを出していただくと……。四半期ごと、あるいは半年ごとに、だれが研究所の方から出たのか、新しい人材としてだれが入ってきたのかという基礎的なデータがあれば、こういうふうに研究所が安定的になっているな、あるいはちょっと入れかわりが激しい、いい方向に向いているかどうかということもチェックポイントになりますので、こういう膨大な資料とあわせて、その辺の簡単な資料があれば助かると思います。
○小野分科会長 人材に関するデータについて。
○原企画調査官 研究所と、また……。
○小野分科会長 相談してみてください。
○西岡委員 私はアウトプットの一覧表に感心するんですけれども、ファカルティフェローの方とか、著名な方がたくさんいる。そういう人たちは、慶應大学とか、東大とか、一橋とか、別途、本業か、あるいはもう一つ仕事を持っている。ここでのオリジンの仕事という判断はどうしてやっているのでしょうか。
 例えば、橘木さんなら橘木さんが何かやっている。あの方は一連の仕事をずっと引きずっておられる。ここの仕事をやるときに、それまでのものと全く切り離して新しいテーマでやっているのであれば、それはオリジンということになるでしょうけれども、大体連続してやっているはずですよね。例えば慶應の樋口さんなら、ニートの問題とか女性の労働の問題云々、多分それを引っ張っていって、ここの中で自分の関心のあるテーマで協力するといいますか、コミットする。そういうふうに過去の部分をひきずっているはずですね。
 なぜこういうことを言うかといいますと、論文の数が幾らとか、コンファレンスが幾らとかいうふうにやったときに、足りないときは恐らく数合わせみたいなことが起こるはずなんですよ。人間の常といいますか、新聞社でもどこでも同じだと思いますが。そういうピュアなオリジンがここにあるというものと、七分方はここだとか、そういうことは識別できるんですか。
○小野分科会長 それは難しいかもしれませんね。
○原企画調査官 それは研究所長がいるときにお聞き願いたかったんですが。
○西岡委員 今、ちょっと思ったので。
○原企画調査官 ただ、その問題はここだけではなくて、例えば大学で研究者がある研究についてのお金を取るとか、そういうときにも同じ問題が発生しているはずですので。
○西岡委員 そうですね。ただ、私が一点聞きたいのは、この委員会もそうですが、数値目標・数値目標とものすごく言ってきて、何本以上を超えないとAだとか、何本以下だとCだとか、ぎりぎり言い出してきている。そういうことで、だんだんテンションがそちらの方向に高まっていくと、それをクリアしよう、クリアしようということになりはしないか。
○原企画調査官 そこは、研究の管理といいますか、マネジメントの問題だと思うのですけれども、少なくとも今の体制において、数合わせのためにいいかげんな研究でも同じようなもので通してしまえとか、そんなことは一切ないと思っております。
○西岡委員 もう一つ言うと、RIETI全体の評価を僕らがしてきたけれども、それはざっくり、いい研究をやっているなというのは、あれは樋口さんが慶應のときにやった研究だ、橘木さんはこうだ、浦田さんは日経センターにいたときにこれをやっていたとか、そういうものを頭の中で足し合わせて、彼らがやっているから間違いない研究をやっているだろうみたいなことで、総合点としてAとか……。出てきた論文を見たとき、僕らはファクトを比べてプラスアルファ、アドオンされている業績はここだというようなことはわからない。ということは、名の通った人を無難に集めて、それで自由にやらせれば、我々から見て比較的Aをつけやすいみたいな格好にならないかと。
○原企画調査官 少なくともこれまでの評価の体制の中でも、外部の学識経験のある方に個々の研究についてのレビューをしていただくというようなことはやっておりますので、そこでクリアされている……。
○西岡委員 やっていますね。ただ、外部の専門家の人は識別しているんですか。これは□□先生があそこでやったものだ、これはRIETIでやったものだと。
○原企画調査官 それは論文を個々に評価されているわけなので……。二つの論文で同じことが書いてありますということは、通常、先生方もされていないと思います。
○西岡委員 もちろん裏づけはありませんけどね。ちょっと言ってみただけですが、オールスターキャストみたいになってくると……。
 一言で言うと、日本のエキスみたいな人を集めていますね。それはそれでいいんですが。
○小野分科会長 最近、大学が民営化されて、先生方の評価が幾らお金を持ってきたかということが随分評価されるようになってきましたね。そういう意味では、金額換算をするためには、今までのベースに加えて、これだけアウトプットをつけ加えたから幾らというふうに言わないと説明しにくくなっているのかなとは思います。だから、より付加価値をつけ加える努力をしないといけないというマインドになっているのではないかと思います。
○西岡委員 5年間見ていて、ここまでのベスト3とか、代表的な論文は何だったのだろうと。ここの評価は固まっていって、いい研究所がある、これは認めるとしても、何と何ですというふうに言えるものがあるのかどうか。我々は言えないけれども、専門家の人はみんなこう言っていると。
○足立企画主任 例えば、モノづくりにおける擦り合わせ論というのがありますね。
○西岡委員 藤本さんが書いたものですか。
○足立企画主任 はい。藤本先生は東大にもいらっしゃるわけで、東大にいてもできたのではないかという御指摘も他からあったのですけれども、あの研究はRIETIにおいて本省からの情報提供もあり、またいろいろな領域の先生方が集まることによって確立できたというふうに言われているようですし、そういうものもあります。
○西岡委員 この手の本でいいものがありますよ。それが代表作だと言われれば、そうかなと。その本がこういう環境のもとでないと生まれていなかったかもしれないと言われてみると、それも幾らかは納得しますけどね。
○足立企画主任 それから、全く違う話になりますけれども、日本の一流の研究者の方々が集まっているという御指摘がありましたが、そうではなくて若手もやはり開拓していかなければいけないという意識がありまして、去年からは新聞上で公募をしまして、ポスドクの学生さんを常勤の研究者として初めて採用しましたし、今後もそういう取り組みをやっていきたいと思っております。また、本省の私たちの役所の中にも、余りにも著名な先生方ばかり過ぎるので、大体どういう御意見が出てくるのか想像がついてしまうと言う人もいまして、新しい若い人で、いい人を入れてほしいという意見もありますので、そういう流れは今後もくまれていくのではないかと思います。
○小野分科会長 それでは、きょうの分科会で用意しました議題は以上のとおりでございます。これをもちまして本日の分科会を終了いたします。
 御多忙のところ、本当にありがとうございました。

以上

 

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最終更新日:2006.01.20
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