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審議会・研究会

産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会容器包装リサイクルワーキンググループ(第29回)  議事要旨


1.日時:平成17年11月10日(木)13:00~16:00
 

2.場所:東海大学校友会館望星の間
 

3.参加者:別紙参照

4.配付資料
資料1 議事次第
資料2 容器包装リサイクルワーキンググループ委員名簿
資料3 パブリックコメント以降の審議会における委員発言
     論点ごとの整理
資料4 容器包装リサイクル制度に関する課題
 
参考資料1 日本鉄鋼連盟加盟企業の製鉄プロセスにおける
        廃プラ等の利用見通し(アンケート結果)
参考資料2 ベールに含まれる塩素や塩ビが含まれていると
        思われる物
参考資料3 本年1月以降、産業構造審議会に寄せられた
                 要望書一覧

添付資料1 マイカップ自販機の設置について
添付資料2 マテリアルリサイクル事業者の再商品化計画
5.議題
(1)全体の論点の整理
(2)その他
6.議事内容
  • 事務局より、配布資料の確認
     

(委員からの主な意見等)
 (1)全体の論点の整理

  • 鉄鋼業界において、一切の設備投資をしない場合、容リプラの受入可能量はどれくらいか。
  • 最近はエネルギー資源の価格が高くなっており、廃プラスチックの価値もそれに応じて高くなってきている。このような現状を踏まえると、鉄鋼業界の提示する再商品化費用は高すぎるのではないか。
  • 「サーマルリサイクル」という言葉の定義が曖昧である。具体的にどのような処理を「サーマルリサイクル」と言っているのか明確にしてほしい。
  • 中間取りまとめにおいて、「サーマルリサイクル補完的に位置づける、熱利用は補完的に位置付ける」とされているが、「補完的」の意味を聞かせて欲しい。
     

(事務局)

  • 紙製容器包装で固形燃料を使っている場合には、ボイラー効率75%以上、エネルギー回収率は70%以上という基準を設けて運用しており、製紙産業あるいはセメントといったところで活用されている。プラスチックの場合は、今後、別の場でより詳細な議論を行う必要があると考えている。
     
  • 資源消費の削減や環境負荷の低減という観点からは、セメント原燃料化やRPF化が、今回の見直しにおける再商品化手法の評価の観点から考えれば、ケミカルリサイクルと比べて、その観点において同等レベルである。
  • 同じレベルであれば、補完的ではなく、きっちりした形で捉えていただきたい
  • 酸化反応と還元反応が裏表の関係にあることを鑑みれば、廃プラがセメント原燃料として酸化される場合と、高炉還元剤として使用される場合との区別をすることが難しいのではないか。
  • 廃プラを高炉還元剤として使用する場合、使用前に塩ビを選別するのか。また、選別には余分な費用がかかっているのか。
  • 廃プラを高炉の還元剤として利用する場合、温室効果ガスの発生量等、環境負荷に対する問題は、他の再商品化手法と比べてどのような違いがあると考えているか。
  • 収集地域と再商品化設備との地理的な条件、運搬費等は、どのようになっているのか。
  • 鉄鋼業界においては、参考資料1に示したような前提条件が整えば、100万tの処理は可能であるという理解でよいか。
  • 日本容器包装リサイクル協会の調査によると、鉄鋼業界における廃プラの受入見込み量は2005年、2006年ともに約29万tとなっている。これは、受入量を増加できない阻害要因があるためか。
  • 資源の価格が高騰した場合、廃プラの価値が上がり、再商品化費用は下がるのではないか。
  • 塩ビは現代生活に欠かせない素材だが、再商品化設備のボイラー等に影響を及ぼすため、選別段階で除去されている。しかし、塩素源としては、塩ビではなく、食品残渣に含まれる塩分や、不適合物の混入による影響が大きいのではないか。
  • 塩ビはリサイクルに悪影響を及ぼすため、リサイクル前に取り除く必要があると理解している。
    ・ 事業者は環境負荷の小さい、容器包装として相応しい素材を選択すべきである。
  • 廃プラに混入する塩ビの量が多く、問題なのであれば、容器包装を製造する段階で塩ビを使用しないことが重要なのではないか。
  • 塩ビには、他の素材にはない特殊な機能があり、代替が難しいケースもある。
  • リサイクルしやすい素材に転換した場合、容器包装の体積が大幅に増えることが予想される。したがって、塩ビや複合素材の使用を一律に禁止するのは難しいと考える。
  • 排出段階で、塩ビが容器包装リサイクルのルートに流れないような仕組みを作るべきである。
  • 容器包装リサイクル法の対象となるもののうち、塩ビが含まれるのは主にラップやトレイである。これらの容器包装については、付着している食品残渣中の塩分のほうが問題である。


<全体の議論の整理について>

  • 3主体の連携強化は非常に重要だと考える。また、特定事業者と再商品化事業者が話合いの機会を持ち、連携を強めることも必要であり、これらの取組を自主行動計画に盛り込む予定である。
  • 適切な分別排出等、自治体から市民への啓蒙活動に対して、事業者もより積極的に協力したい。
  • 消費者から自治体に、もしくは自治体から指定法人に容器包装廃棄物が引渡される際に、分別排出が徹底されておらず、リサイクル不適合物の混入が多い場合は、引き取りを拒否することも検討すべきである。
  • 容器包装リサイクル法の見直し期間は、10年ではなく、3~4年にすべきである。その理由としては、再商品化技術の発展スピードが非常に速いこと、生分解性プラスチックの国内市場規模が2010年には10万tになると予想され、新素材に配慮した法設計が必要になること等が挙げられる。
  • また、見直し期間を3~4年とすべき別の理由としては、京都議定書で定められた温室効果ガス削減目標の達成が挙げられる。目標達成のためには、市民のライフスタイルの変革が重要なポイントとなる。容器包装リサイクル法においても、この点を考慮し、短い期間で見直さなければ、目標達成が難しくなると考える。
  • 分別基準適合物の品質の低いものについては、自治体や指定法人が受け取りを拒否すべきである。
  • 関係3者の責任を連携させることが重要である。
  • 容器包装に係る社会的コスト低減における最大の課題は、分別基準適合物の品質を上げることであり、このためには、適切な分別収集が行われる必要がある。しかし、自治体が市民の排出した廃棄物を取り残すことに対して、市民からの反発が強いことが予想される。引き取り拒否は、市民に対する大きなメッセージにはなるが、ごみ収集作業の中で実際に行うのは難しいことを理解して欲しい。
  • 関係主体として自治体、事業者、消費者の3者が挙げられているが、国の果たすべき責務もあるのではないか。
  • 資料4について、事業者と自治体の繋がりがもう少し強調されてもよいのではないか。


(事務局)

  • 国の果たすべき責務としては、容器包装リサイクル法のシステムを考える以外に、ただ乗り事業者対策や、様々な基準の設定等が考えられる。
  • 資料4では、選別保管から再商品化への段階で、事業者と自治体との連携が図られるよう、点線で囲って表現している。また、消費者への啓蒙活動についても、自治体と事業者が連携できるのではないかと考えている。
     
  • 資料3、4では、費用の役割分担に関する明確な記述がなされていない。消費者はレジ袋や容器包装廃棄物の有料化等といった費用負担を受けるのだから、事業者も何らかの社会的コストを担うべきである。
  • 産業界は、既に再商品化費用を負担している。企業もリサイクル社会の形成に向けて努力しているということを理解して欲しい。
  • 事業者の努力の度合いとして、現在の費用負担では低すぎると考える。
  • 自治体にも努力すべき点はあるが、現行のシステムのままでは制度が崩壊しかねない。産業界にも相応の対応をお願いしたい。
  • 事業者としても、現状のままでよいとは考えておらず、さらにシステムを強化すべきだと主張している。事業者は法人税、所得税、住民税等、様々な税金を負担しており、これらをトータルで考える必要がある。


(座長)

  • 容器包装リサイクル法の目的である廃棄物量の削減、及びリサイクルの高度化を進めるという観点で議論していただきたい。
     
  • 資源の有効利用をさらに促進するためには、リサイクルにおいて、品質の高い資源(容器包装廃棄物)を確保する必要がある。このために分別排出、収集・選別の工程で行うべきことが未だ多く残っているのではないか。
  • 汚れの付着したものを分別収集の対象から外すよう、排出者に指導することは、自治体にとってそれほど困難なことではないように感じる。
  • 循環型社会形成推進基本法の第7条では、環境負荷の低減を考慮しつつ3Rを促進することが原則として定められている。現状では、マテリアルリサイクルの残渣率は50%であり、第7条に則っているのか疑問である。今回の見直しでは、質の高い資源の有効利用促進を目指すべきである。
  • 「熱回収」という言葉の定義が曖昧である。セメント原燃料化、RPF化等といった具体的な処理方法に基づいて議論するべきである。
  • 容器包装リサイクル法上では、プラスチックの再商品化とは、ペレット及びその他の製品(フレーク等)の製造までと定義されており、指定法人の責任範囲も同様の範囲となっているが、日本容器包装リサイクル協会では、製造したペレット等を再商品化製品利用事業者が引き取る段階まで、納品書・受領書等を基に管理を行っている。ただし、現在のシステムでは、再商品化製品利用事業者と指定法人とが契約関係にないため、どのような製品に加工しているのかまでは確認できない。指定法人の責任範囲を、法令等で明確に示して欲しい。


(事務局)

  • 行政としては、不正事件をきっかけに、再商品化製品が確実、かつ有効に利用されているかどうかの確認を強化すべきという指導を出した。法文に指定法人の責任範囲を明記するのであれば、法制局との相談も必要となるが、いずれにしても、確実な利用をトレースすることは重要だと考えている。
     
  • 関係主体の役割を組み合わせることによって、相乗的な効果を狙うべきである。例えば、消費者がビンを分別排出する際に、企業によってビンの形・大きさが統一されていれば、より分別しやすくなるといった効果が期待できる。これまでは企業が個々に努力をしていたが、これからは企業や業界の枠を越えた取組が求められる。
  • 塩ビの持つ機能や効果は認めるが、リサイクルルートに大量に入ってくれば悪影響が及ぶため、塩ビの使用量は削減されるべきである。このような対策は、塩ビを製造している業種には厳しい条件だが、日本経団連による個別企業の枠を超えた調整が行われるべきではないか。
  • 容器包装リサイクル法における普及啓発は、詰替え容器や軽量化に寄与している容器をPRするだけでは不十分であり、これらの情報が消費者の行動変革に結びつくかどうかが大きな問題となる。分別排出には、洗う、潰す、費用を払う等といった様々な苦労が伴うため、単に印刷物を配布する等といった安易な啓発活動ではなく、システムとしてどのような仕組みにすべきかを検討する必要がある。
  • 事業者が既に再商品化費用を負担しているのは事実だが、リサイクルには収集・選別を含めた費用がかかっているため、再商品化に要する費用がトータルでどの程度なのか、また、この費用をどのように分担して負担するのかを議論すべきである。
  • 資料4には、国の役割を明確に示したほうが良いと考える。国の機能としては、消費者に対する普及啓発の具体的サポートや、不適正な再商品化事業者の排除等が挙げられる。
  • 家庭から排出される廃プラスチックの10~15%を占めるレジ袋の削減と、消費者の行動変革のきっかけを作るのために、レジ袋有料化の法制度化を行うべきである。この際、市民団体やNPO団体と連携し、事業者がきちんとレジ袋を有料化しているかモニタリングする機能を併せて設けるべきである。
  • ただ乗り事業者や過少申告事業者を減らし、金銭の流れの透明化を確保するために、利用事業者が支払っている再商品化費用を公開すべきである。これが難しいのであれば、各企業の容器包装廃棄物排出量を公開すべきである。
  • 社団法人日本アルミニウム協会が自治体に対して行ったアンケート調査によると、回答した自治体のアルミ缶の平均引渡し価格は83円/kgであり、最も高い引渡し価格は138円/kg、最も低い自治体では逆有償と、地域によって差が見られた。入札によって引渡している自治体は全回答自治体の3分の2程度であり、比較的引渡し価格が高く、入札の平均は96円、協議の平均は59円であった。なお、地域による価格差は小さかった。また、別の調査では容器をつぶして排出してもらっている自冶体もあり、これにより減容化・収集コスト低減が図られる。このような情報を提供することにより、自治体間でベストプラクティスとして展開を図ることが可能なのではないか。また、ベストプラクティスの展開にあたっては、廃棄物会計の標準化等、国からの支援が必要である。
  • 自主回収によって集められるアルミ缶は、2003年度は全体の38%であったが、2004年度には47%にまで上昇している。日本アルミニウム協会としては、今後自主回収に係る取組を強化する予定である。
  • 再商品化製品が有効に利用されることによって、社会的コストの低減や、質の高度化が図られる。このためには、再商品化製品の規格の整備や日本容器包装リサイクル協会の権限の明確化等が必要である。
  • 事業者は消費者への情報提供や、自治体との連携をより一層促進する必要がある。容器包装リサイクル法を効果的に運用しているモデル的な自治体の事例を基に、事業者と自治体の連携方法を模索したい。
  • 自らが居住している自治体が廃棄物の有料化に踏み切った際、マンションの理事長として、住民に分別排出の徹底を呼びかけた。廃棄物の有料化は住民に分別排出を呼びかける良いきっかけとなるのではないか。
  • 指定法人の責任範囲をペレットやフレークの利用商品にまで拡大することによって、日本容器包装リサイクル協会が仕事をしやすい環境を整えるべきである。再商品化製品に係る事故が再度起これば、廃棄物政策そのものに対する国民の不信感が高まることは必至である。
  • 本ワーキンググループは、容器包装が有償で取引されるか否かを議論する場ではなく、全ての資源を社会システム内で循環させるための方策を話し合う場である。
  • これまでの容器包装リサイクル法が一定の効果を挙げていることは、すべての委員が合意しており、本ワーキンググループは、これをさらに深化させるための方策を話し合う場だと認識している。繰り返しの議論ばかりでなく、収集方法や排出区分等、現在のシステムを進展させる具体的な方策を議論すべきである。
  • 自治体の中には、分別収集に熱心に取組んでいるところと、そうでない自治体とが存在し、取組に対する積極性の差が激しい。また、再資源化手法や再資源化事業者を自治体の都合で頻繁に変えるのでは、永続的なシステムが構築できず、問題である。
  • 先日、容器包装リサイクル法の主務5省庁から100程度の団体に対して、容器包装リサイクル法の周知徹底を図るよう、文書が出された。これはただ乗り事業者対策の第一歩として有効である。また、必要に応じて、団体に所属している事業者名リストを日本容器包装リサイクル協会に提供いただければ、ただ乗り事業者か否かについて、容易に照合可能である。
  • 省資源で、かつ環境負荷の低い社会を目指すことは、どの委員も合意しているが、個別の論点については、なかなか合意に達することができない。それぞれの論点について、ある程度整理して議論しなければ、最終的に取りまとめることはできないのではないか。
  • スチール缶リサイクル協会が自治体に対して行ったアンケート調査の結果、スチール缶の引渡し価格については、隣り合う自治体であっても有償、無償の差が大きいことが分かった。
  • 自治体だけでなく、事業者間でも取組に差が見られる。個別の議論だけでなく、どのように法律を変えるべきかといった全体の議論を行う必要がある。
  • 自治体間での取組のばらつきを抑え、全ての自治体にベストプラクティスを展開することが、社会的コストの低減に繋がる。そのためには、先ほど提示した、アルミ缶の引渡し状況に係る情報等が役に立つのではないかという趣旨で発言した。
  • 平成17年3月より、民間企業の監査にあたって、企業から監査法人に支払われた金額の公開が義務付けられた。特定事業者が支払う再商品化費用の公開についても、同様の開示の仕組みが可能なのではないか。
  • 再商品化に係る費用の負担主体を変えても、社会的コストの劇的な低減には繋がらないと考える。「1家庭につき、1ヶ月間でレジ袋を5枚減らす」というような、具体的で分かりやすい目標を設定し、取組むべきではないか。
  • 普及啓発については、企業、学校、家庭といった幅広い場での教育が重要である。
  • 今後は、資料4の下図に示されている各主体が取組むべき事項(実線囲い部分)を基に、具体的、かつ建設的な議論を行うべきである。
  • 容器包装リサイクル法の見直し期間は、10年では長すぎるため、より短い期間での見直しをすべきである。
  • 店頭回収や集団回収は、事業者が自治体や地域の消費者と連携できる、評価すべき取組であるため、拡大していくための政策が必要である。
  • 容器包装リサイクル法の見直しにおいては、透明性と公平性の確保が重要である。透明性については、自治体における廃棄物会計手法の基準等が出来上がりつつあるが、公平性については、製造事業者と利用事業者との負担比率格差が大きく、非合理であり、見直すべきである。
     
  • 容器包装廃棄物の有料化に、事業者側が賛成しているのは評価できる。有料化によってプールされたお金は、社会福祉活動の一部として、市民に分かりやすい形で返還すべきである。したがって、有料制ではなく、「預り金制」という言葉のほうが相応しいと考える。
  • これまで、一部の自治体が廃棄物政策に積極的に取組んできたのは、廃棄物問題をめぐる危機的な状況に追い込まれていたからである。今後は、危機的な状況だからではなく、循環型社会の形成を目指して取り組めるよう、自治体の活力を維持しなくてはならない。このためには、自らの仕事が社会に貢献しているという実感と、実態にそった対応を行うことが重要である。

以上


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最終更新日:2006.01.25
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