経済産業省
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審議会・研究会

ものづくりを支える人材関連サービスの高度化に向けた研究会(第3回)  議事概要

日時:平成18年1月12日(木)10:00~12:00
 
場所:経済産業省本館17階西3国際会議室
 
主な議題:
(1)人材関連サービスの現状と課題について
  -ユーザー企業における視点を中心に-
(2)ユーザーアンケート調査結果報告
(3)事業モデルの在り方について
 
概要:
【人材関連サービスの現状と課題について】
(ユーザー企業における、期間工・派遣社員の活用状況)
  •  生産変動に対して、外部人材で対応するというのが基本的考え方。短期・中期の生産変動は期間従業員、短期の生産変動については製造派遣を活用しているが、人数的に見て、期間従業員が中心となっている。製造派遣解禁直後は、派遣会社の数も人数も現在より多く活用していたが、総じて定着率が悪く活用規模は縮小。派遣会社も数社に絞り込んだ。
  •  期間従業員は、有期雇用の期間上限が3年になったことにより活用を拡大。2年目以降、研修を実施のうえ、一段高いレベルの業務を行わせることとし、待遇面も見直している。また、正社員登用制度も設けている。
  •  派遣社員は、業務を教えても期間の途中でやめるケースが多い。期間従業員に比べて、採用基準等の面で、甘い面があるのではないか。期間従業員の採用には相当な人手が係るが、定着率等、総合的にみて期間従業員の方がいい。
  •  職場は良い人に長い期間働いてもらいたいと思っているので、派遣期間が延びることによって長期で優秀な人材の活用が可能になれば製造派遣の活用方法が変わってくる可能性はあるだろう。

(正社員登用について)

  •  派遣社員も、正社員登用の道があればモチベーションの向上が見込まれると思うが、派遣会社の正社員登用も狭き門と聞いている。
  •  モラルを高めるために、正社員登用が効果的という話は
    ユーザー企業として興味深い。ユーザー側、派遣・請負会社の中でそのような取組がされているなら詳しく知りたい。
  •  派遣社員を正社員へ登用することに関しては、派遣会社としっかり話したことはない。優秀な派遣社員は派遣会社にとっても宝物である。そういった社員をユーザー企業が自社社員へ採用してしまうことは、一般的に難しいのではないか。
  •  働いている人のモチベーションをアップさせることを目的として請負会社の社員がユーザー企業に社員として登用されることは良いことだと思っている。また、実際に実績もある。ある会社では、3年以上経過した自社社員が数百人という単位でユーザー企業へ正社員として登用されたケースがあったが、ベンダー企業としては、その後の工程の維持は難しくなる。
  •  従業員本人の将来のこともあるので、よい企業で正社員に登用してもらうことは歓迎しているが、原則は禁止としている。当社は、もともと、期間の定め無き雇用をしており、その中でも約400人は賞与も含めた正社員雇用をしている。技能が習熟して、ユーザー企業においてコア業務を遂行することができる社員は当社にとっても大切である。採用代行業になりたくない。
     

【ユーザーアンケート調査結果報告】
(活用比率を増した場合の影響に関して)

  •  「生産現場で働く人の間の一体感」が「悪化する」との回答が工場長調査と製造課長調査の結果に大きな差がある点について、どうしてこのような違いが生じているか知りたい。現場ではこういったことは非常に重要。

(外部人材を活用することによる問題点について)

  •  技能継承を問題にしていているが、安全衛生や品質への影響をあまり問題と感じていないという点について、意識が低いと感じた。ユーザー企業としてベンダー企業にお願いしたいことは、安全の意識、品質、法律の整合性。
  •  ユーザー側は需要変動への対応やコスト削減といった目的のために外部人材を利用したいといいながら、外部人材の活用に対する問題点として、安全衛生・品質といった点を問題点としてあげるのは矛盾しているのではないか。ユーザーにとって便利な人をベンダーがどう供給していくかというように、人に絞って議論しても何も解決しない。人はミスをするがそのミスが市場に流通しない仕組みをつくるのが、メーカーとしての在り方ではないか。品質が落ちることを外部人材のせいにすることはできない。人に期待しすぎてはいけない。技術に踏み込んだ話が必要。
  •  品質はメーカーにとって生命線である。工程の重要度、施行者の習熟度合などによって、作業者をつける工程を変えたり、システムの面でも不良品が流通しない仕組みを作っているのが実情。
  •  特定の企業が不十分だということではなく、「外部人材を活用すると品質が低下する」と回答している企業があるという現状が問題。コストの話を入れてしまうと、議論が堂々巡りになり、いつまでも問題は解決しないのではないか。
  •  外部人材を活用しても品質の低下がおきていない工場や職場もある。中期的な変動、長期的な仕事など外部人材の活用の場が広がってきている。うまくいっているところと、そうでないところの違いは何かについて、システムと人の両方をみて議論する必要があるだろう。
  •  これまでは外部人材が行うのは補助業務だったがここ数年で高度な業務もまかされるようになってきている。いかに、マニュアル化が進んだとしても製造現場における労働者の習熟度合いがポイントになる。人にしぼらないと解決はできない問題ではないか。
     

【事業モデルの在り方について】
(ベンダー・ユーザーのパートナーシップの在り方)

  •  人材不足が顕著になってきており、人の採用ができなくなってきている。その理由としては、労働人口の減少、請負業者が過去にやってきたコンプライアンス軽視、労働者の不当な扱いもあるが、需要が増えており、人材が供給できなくなってきている。ゆえに、一人当たりの生産性を上げることは大切。そのためには、技術を学んで、評価されことが必要。能力を上げていくために、ユーザーとベンダーで話し合いの場をもつ等の協力が必要である。
  •  一人の請負社員が生産性を上げたとしても限界がある。ベンダーがコンサルタントの領域まで踏み込んでいかないといけないだろう。個人が輝くという視点でも、ユーザー企業とベンダー企業とがよく話し合う、連携をとることが必要と思う。今後はベンダー企業を集中・選択していくことになるだろう。
  •  ユーザーとベンダーのパートナーシップに変化がでてきているのではないか。企業が下請から協力会社になり上場していくといったビジネスモデルがあるが、人材の面でもそういったモデルができてくるべきではないか。それが日本の競争力を上げることになるのではないか。そのためには、資本関係、パートナーシップの強化が必要なのではないか。
  •  技術の面でコンサルやもっと踏み込んだ形の業務が企業で今後どのようにできてくるのか、それをつくるためのプラット
    フォームの提案ができるとよいのではないか。
  •  ベンダー企業としては、人の労務管理とコンプライアンスが使命である。またユーザーの強いニーズとして、生産変動への対応、コスト削減もある。その中でどのような形で人材サービスはあるべきなのか。コア業務については請負で行い、生産変動に関わる部分は派遣などでまかなっていくことが考えられる。今後、これらの機能をベンダー企業内の仕組みとして取り入れることも考えたい。
  •  短期の需要変動・中期の需要変動を引き受けるのもベン
    ダー企業の提供機能の1つであるが、その中である程度の人材を定着させるには、特定の企業の仕事だけでは、吸収することはできない。ユーザーの需要変動対応ニーズを引き受けたベンダー企業が労働者に転嫁するのではなく、企業もしくは業界として吸収するしくみをつくれるかが、働く人の定着率の向上、キャリアアップにもつながっていくのではないか。
  •  労働者の側からすると、安心して働くことができればよい仕事ができると思う。専門的な業務をするようになっていった時に、評価をどうすべきかについては今後考えるべきことであるが、安全衛生の確保はもっとも重要である。

(モノ作りの在り方)

  •  外部人材を活用しないときめている業務がある場合の理由については、製造業のありように関係すると思うが、工場長は「コア技術に係る業務のため」「技術流出防止の観点から不適当」が高くなっているが、製造課長では「技術習得にかかる時間が長期なため」が高くなっており、「技術流出防止の観点から不適当」といった政策的意図に基づく部分は低くなっているようにみえる。どのように解釈すればよいのか、業務についての分析などもう少し詳しく知りたい
  •  外部リソースの問題を考える時、グローバル最適生産の中で日本では何をモノ作りするのか、またその中で本体で何をやるのか、外部で何をやるのか等社内のモノ作りの在り方全てが絡んでくることは確か。
  •  モノ作りで残して行かなくてはいけないのは、グローバルマザーなど開発に近いモノ作りやスピードを要するものではないか。

(退職者の影響)

  •  当社ではこれから5年位の間に毎年1,000人以上の者が退職をしていく。そのうち5~6割が再雇用者として現場に残る。数百人単位で人が残るので、要員面でのニーズ等において今後様子が変わってくるかもしれない。
  •  退職者たちをリーダークラスや教育担当者として採用してみてはどうか。そういうつながりもの今後は必要となるのではないか。

以上

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最終更新日:2006.01.27
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