トップページ > 審議会・研究会 > 総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会 > 総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会電力安全小委員会電力設備電磁界対策ワーキンググループ(第4回)−議事録
日時:平成19年10月23日(火)10:00〜12:00
場所:経済産業省別館11階1120共用会議室
おはようございます。定刻少し前でございますけれども、委員の先生、皆さんおそろいいただきましたので、ただいまから第4回電力設備電磁界対策ワーキンググループを開催いたします。本日は、御多忙の中、御出席いただきまして、本当にありがとうございます。
皆さん、おはようございます。それでは、第4回の電力設備電磁界対策ワーキンググループを始めさせていただきたいと思います。
今日は、市民団体の皆様からいただきました意見の御紹介、そして、これまでの議論の整理、今後の論点についてということで議論をさせていただきたいと思います。
最初に2点ほど連絡がございます。
まず、委員でいらっしゃいます藤村さんが、国民生活センターを退職されましたが、引き続き、委員として議論に参加していただきたく思います。引き続きよろしくお願いしたいと思います。
それから、また、本日出席予定でございました電気事業連合会の能見委員が御都合により、急遽出席ができなくなりましたので、代理出席として、電気事業連合会工務部副部長の野端様にお越しいただいておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
それでは、議事に入ります前に、事務局から定足数と配付資料の確認をお願いしたいと思います。
まず、定足数でございますけれども、本日は、全委員12人中8名御出席いただいていますので、定足数を満たしております。
続きまして、配付資料について確認いたします。
まず、議事次第、配付資料一覧、それから、資料1といたしまして「ワーキンググループ委員名簿」、資料2といたしまして「電力設備電磁界対策ワーキンググループに対する意見」、資料3といたしまして「電力設備電磁界対策ワーキンググループにおける議論の整理と今後の論点」、それから、前回の議事録の案でございます。
なお、議事録につきましては、修正がございましたら、後日、事務局の方まで提出をお願いいたします。
以上です。
ありがとうございました。それでは、議事次第に従いまして議事に入りたいと思います。
議題1は、先ほど申し上げました市民団体の皆様からいただきました意見募集についての御報告、議題2は、これまでの議論の整理と今後の論点についてということで、続けて、まとめて事務局からご説明をお願いして、その後、議論をさせていただきたいと思います。
なお、資料は委員の皆様には事前に配付させていただいていると思います。
それでは、事務局の方からご説明をお願いします。
それでは、まず、資料2につきまして御説明させていただきます。
9月28日に第3回のワーキンググループを開催いたしましたが、その中でWHOのファクトシートの322を受けて、超低周波磁界による人体への短期的及び潜在的な長期的影響に対する対応について、市民団体等から意見を募集いたしました。募集期間は10月3日から16日の間でございます。
本日用意させていただいた資料は、いただいた意見に意見者番号を付けて、そのまま添付をしております。ただし、団体名あるいは個人名、その連絡先、それから、資料のいただいた意見の中で、個人、企業、地名などを特定される情報は伏してございます。それ以外はそのまま添付しております。
それから、別添の意見募集のテーマから、別添というのは5ページでございますけれども、当方が募集をしたWHOのファクトシートに従ったテーマですけれども、それから外れていると判断したものについては、これから御説明する取りまとめの4枚紙の中からは外れております。ただし、添付資料の方にはそのまま付けております。
募集期間中には全部で16件、意見提出がございました。
それでは、その概要について御説明させていただきます。
まず、「低周波磁界による人体の短期的な影響に対する対応」についてでございますが、国際的なICNIRPのガイドラインの規制値では不十分という意見。右に1、11と書いてありますのは、別添に付いています意見を出された団体の番号でございます。この場合は、そのような意見を出された団体が2つあると見ていただければと思います。続けます。
規制対象は、電力設備に限定せず環境保健基準が対象とした「すべての磁界発生源」を対象とすべき。
一般公衆対象だけでなく、労働者の対象とした規制値、用心値の設定も導入すべき。
慢性的影響がEHCで科学的に示された以上は、ICNIRPのガイドライン自体を更新するべき。
規制値導入には賛成だが、値に不服。長時間過ごす所は0.4μT以下に規制してほしい。
対象とする「超低周波磁界」の周波数帯の定義について明確にするべき。
医学的根拠があれば規制値は導入するべき。その際、根拠は明確に示すべき。
短期的曝露とは言え、影響は磁界強度と曝露時間で決まると考えられる。従って曝露時間との関係を決めるべきである。
短期的曝露による非熱効果の存在を指摘する研究者もおり、この点も考慮に入れるべきである。
それから、既設につきまして、一義的に規制値を定めるのではなく、既設の改修時に適用する数値、新設時に設計上考慮すべき数値に分けて設定すべきだというコメントもございました。
それから、慢性環境については科学的証拠は不確かなので、規制値は時限的なものとして見直しの余地を明記すべき。この先も見直しを明記すべきという意見でございます。
それから、急性影響とはどのような状態か具体的に明記すべきである。
これまで、ICNIRPのガイドラインをあたかも慢性影響へのガイドラインかのように専門家が説明し混同していたので、急性影響と瞑した上で規制値を提示すべき。
規制値を導入するのであれば、その値に対して曝露時間的な値をセットにして導入すべき。
ICNIRPのほかに主だった国際的ガイドラインがないので、このガイドラインが適正かわからないというご意見もございました。
2ページ目に移ります。「超低周波磁界による人体への潜在的な長期的影響に対する対応」についてのコメントでございます。これは3つのファクトシートの推奨分野に分けて意見を募集いたしました。
まず、1番目が「研究」についてでございます。
まずは、ファクトシートの内容には賛成。
研究プログラムには段階を定め、期限ごとに結果を公表し、ガイドラインに反映すべき。
また、交流磁界以外に、直流磁界に対する検討もすべき。
政府及び産業界だけでなく中立的な立場の研究者も参加した研究プログラムを推進すべきという意見もございました。
研究分野につきましては、疫学調査を行うべきというのがかなりの数きております。
電磁波過敏症の治療法などについて研究すべき。
全国の送電線からの電磁波測定を実施すべき。
高圧送電線近くで白血病が多いと噂されている所は、政府は調査行い国民に説明するべき。
常時高電磁界曝露環境での就労者の実態と健康調査及び研究を行うべき。
妊娠期間中による曝露の実態調査及び研究をすべき。
電磁波曝露の時間的な累積量の計測調査を行うべき。
従来の大半の規制値は成人を基準としたものであり、それをそのまま妊婦や子どもに適用することは問題。
胎児、新生児、乳幼児などの脆弱性の最新成果を踏まえ、基準値づくりをすべき。
電力会社の研究は短期的曝露影響に関するものしかないので、長期的曝露影響に対しての研究をすべき。
各国で人体への危険値が異なるのはおかしい。日本で研究を行わないのであれば、各国の研究データを研究というか、分析するべき。
以上が「研究」に関しての市民団体等からのコメント、意見でございます。
続きまして、「コミュニケーション」についてでございます。
まず、科学的・医学的根拠があいまいなままで、設備計画プロセスにコミュニケーション・プログラムを導入しても、調整・協議を促進させることは難しい。
ファクトシートにある「超低周波磁界を発する設備の計画プロセスに産業界等々との間の調整と協議を増進することも盛り込んでも良い」ということに賛成します。
相談窓口を設置してほしい。広く国民に情報提供できる体制をつくるべきだ。
審議会等の設置時は市民もメンバーとして入れ、オープンな議論を保障すべき。
住民の要求を聞き、行政、業界、市民での協議の場を設けるべき。
新設時は住民に情報を開示し合意を得ること。
国民が予防原則に沿った行動を個人レベルで行える程度の情報提供をすべき。
送電線等からの磁場発生強度の公開を義務化すべきという意見もございました。
現段階において、慢性影響に関する確立したガイドラインは存在しないことを明記すべきである。
本ワーキンググループは電力会社の問題のある広報に対しては勧告すべき。
当事者の声を反映できるようなコミュニケーションを行い、曝露当事者の不安を取り除くことを最重要目的とすべき。
次のページでございますが、EHCにある「国家当局は、すべての投資家が十分に情報を与えられた上で意志決定できるように、効果的でオープンな情報戦略を実施すべきである。」そして「地方当局は、超低周波電磁場を発生する施設の建設計画の立て方について、例えば、主要な超低周波電磁場の発生源の位置を決める際、産業界と地方行政と市民との間でより良い協議をはかるなど改善すべきである。」が実現されることを望む。
以上でございます。
それから、「低費用の対策」についてでございますが、もし低周波電磁界が病気の原因であることが将来的に立証されたときに必要となる治癒費や対策費に要する膨大なコストも考慮すべきである。
ファクトシートが低費用に限定していることに疑問あり。
電力設備の新設ある設計変更の際は、0.4μT以上になる空間への立入禁止や施設建設を禁止すべき。あるいは既設建造物がある場合は補償と占有者の合意に基づく移転の前提を認めるべき。また、0.4μT以下であっても利害関係者の話し合いによる意志決定を保障するべき。
送電線と送電線の距離をできるだけ縮めるべき。
また、電線の接近設置を行うべき。
低費用な対策は既に実行されているとのことだが、どこにどれだけ実施しされているのか、コスト、採用方式、不採用になっているところの理由などについて公表すべきである。
子供が長時間滞在する施設から高圧送電線などから回避すべき。
学校、病院周辺にある送電線を移設すべき。
子供や体の弱い住人の近くに電力設備を新設する際は、可能な限り低減策を行うことをルール化すべき。
公的機関などが学校や公共施設の電磁波発生量を計測し公表すべき。
国、自治体が電磁波測定器を購入して貸出制度を設けるべきという意見もございました。
また、その他の潜在的な慢性影響に対する意見といたしまして、以下のようなものがございます。御紹介します。
まず、0.4μT以下となるような規制をすべき。
ファクトシートにある「恣意的に低い曝露限度の採用は是認されない」に賛成。
当面は新規設備の設置の際には、0.3〜0.4μTを規制値または目標値として採用すべき。
慢性影響の視点に立った規制を行うべき。
医者の意見を参考にし、「用心値」または「予防値」を設定すべきである。
規制値導入時は、予防的観点から新設時の方が既設改修時よりも厳しい数値にすべきである。また、規制値は時限的なものとして見直しの余地を明記するべき。
小さな行政区で環境アセスメントを実施してほしい。
予防原則にのっとった対策が必要。
また、電力設備は家電製品と異なり、自ら曝露の選択をできない。よって、既存、新設を問わず、電力会社は対策を講じるべきというご意見がございました。
4ページ目でございますが、我々が募集をしたテーマには必ずしも合致しないと判断しましたものを「その他の意見」としてまとめております。御紹介します。
まず、WHOの見解をファクトシートに限定せず、EHCをベースとして議論すべきてある。
また、WHOのEHCのNo238をわかりやすく周知してほしい。
WHOは「0.3〜0.4μTの小児白血病リスクはプール分析が多数に基づいていることで得られた結果が偶然である確率は低いと思われる」と述べ、本ワーキンググループは疫学のリスクが確定的になっていることを認めるべきである。
それから、当省が行った研究ではございませんけれども、「生活環境中電磁界による小児の健康リスク評価に関する研究」の再評価をしてほしい。
電磁波に敏感な人々がいることについて確認する必要があり、電磁波過敏症の専門家から本ワーキンググループにおいてヒアリングをしてほしい。
電力設備以外の電磁波発生源について、設計段階から電磁波を抑制するよう製造者に義務付けるべき。
磁場の強いIHクッキングヒーターのCMを禁止すべき。
業務用電磁調理器がICNIRPのガイドラインを超えることもあるので、早急な調査、対策を望む。
家電製品の磁界強度、使用注意事項を表示すべきである。
短期的視点ではなく、30年〜50年先を見据えた政策に切り替えるべき。
以上が提案がございました意見の概要でございます。
それから、今御紹介した市民団体等からの意見も踏まえまして、これまでの委員会での御議論等を整理をいたしまして、「議論の整理と今後の論点」という紙を用意いたしました。続けて御説明させていただきます。資料3でございます。
これまでの議論を整理すると次のとおり。
(1)極低周波磁界による人体への短期的な影響に対する対応についてでございますが、WHOのガイダンスによれば、短期的な高レベルの磁界曝露に関連する健康影響が生物物理学的なメカニズムにより説明されていることから、ICNIRPのガイドラインを採用することは適当との見解が示されている。
また、被規制者となる電気事業者においても、「電力会社の電磁界に対する取組み」の説明において、規制導入の理由の明確化、磁界の測定・計算方法、評価条件の明確化を前提に、ICNIRPのガイドラインに基づいた規制を導入することに賛成する旨、電気事業連合会から表明がありました。
また、先ほど御紹介しましたが、市民団体からの意見では、電磁界に対する規制には賛成であるが、規制値は長期的な影響の観点から定めるべき、既設改修時の規制値と新設時の規制値とに分けて設定すべき等の意見があった。
以上の議論を踏まえまして、御議論していただきたい議題といたしまして、WHOのガイダンスを尊重し、ICNIRPのガイドラインに基づく規制を導入することとしてよい。か。
電力設備の規制対象設備としては、送配電線及び変電設備とすることとしてよいか。
続けます。(2)極低周波磁界による人体への潜在的な長期的影響に対する対応。
WHOのガイダンスによれば、「長期的影響に関しては、極低周波磁界への曝露と小児白血病との関連について証拠が弱いことから、曝露低減に健康上の便益があるかどうか不明。こうした状況から以下の推奨を行う。」との見解が示されています。
また、このワーキンググループで前回御確認していただいたことといたしまして、preventionとprecautionは異なっており、前者は予防であるが、後者は要望ではなく、不確実な懸念に対する「念のため」のものであって、長期的影響への電磁界対策は「念のための措置」であるという整理が行われたと認識しております。
続きまして、3つの分野に推奨事項について整理しております。
まず、「研究」でございます。
WHOのガイダンスでは、「政府及び産業界は、極低周波電磁界曝露の健康影響に関する科学的証拠の不確かさをさらに低減するため、科学を注視し、研究プログラムを推進すべき。」と推奨されている。
研究を推進することは必要であるが、疫学研究や動物実験では限界があるため、今後の研究テーマとしては、人特有の遺伝子の背景を究明するような研究や、小児白血病の原因解明のための研究が望ましいとする意見がワーキンググループでございました。
電気事業連合会から、推奨事項の優先順位から、また不安への的確な対応という観点からも、研究を継続する必要性を認識している。社会の納得性という観点から、国や公的機関が中心とする中立的な研究体制の構築について要望がありました。
また、電気事業者としては、資金面、技術面、特に電磁界の測定やデータの提供などについて全面的に、積極的に協力したいとの表明がありました。
また、市民団体からの意見では、疫学調査、健康調査などを行うべきなどの意見がございました。
以上の議論を踏まえ、電力設備からの電磁界曝露の健康影響に関する科学的証拠の不確かさをさらに低減するための研究テーマや研究体制について、どのように考えるのか、御議論いただきたいと思っております。
次に「コミュニケーション」でございます。
WHOのガイダンスでは、「加盟各国には、情報を提示した上での意志決定を可能とするため、全ての利害関係者との効果的で開かれたコミュニケーション・プログラムを構築することが奨励される。極低周波電磁界を発する設備の計画プロセスに、産業界、地方自治体、市民との間の調整と協議を増進することを盛り込んでもよい。」と推奨されています。
電事連委員からは、電磁界については、日々の取組みとして、お客様宅の磁界測定サービス、ホームページ、パンフレットによる情報提供、照会に対する対応、また、電力設備新設及び変更の工事に際しては、地元の協力、理解を得るために、電磁界問題に限らず、十分なコミュニケーション活動を実施しているとの説明がありました。特に磁界測定サービスなどの各種情報提供活動は非常に有効であって、電気事業者としては、これらの活動の継続、充実を行っていきたいとの表明がございました。
また、電気事業者によるコミュニケーション活動だけでは社会の納得性という意味で不十分と考えるので、従来、国が行っている過度についても継続、さらに充実を図るようにとの要望がございました。
また、ワーキンググループの議論では、電力会社のホームページによる電磁界情報の情報内容に会社間の格差などがある点について、国民全体の知り得る情報の範囲が限定される、新しい情報が掲載されていないことはリスクコミュニケーションが遅れているということの指摘がございました。これに対して、電事連委員からは、指摘を踏まえ、真摯に反省し、的確に改善するとの回答がございました。
また、申し出があれば測定に行くという受け身ではなく、情報発信をしっかり行い、磁界問題に限らず、情報をプールし、第三者が参加したところで、常に見たい情報にアクセスできるような対応があると、社会的に安心感も増すのではないかという意見がございました。
また、WHOのリスクコミュニケーション・ハンドブックの内容、特に電磁界のリスクコミュニケーションの留意点に賛同する意見がございました。
我が国でも電磁界のリスクコミュニケーションを目的とした常設組織を構築し、電磁界の健康影響について受け手との双方向の情報のやりとりを行い、健康リスクの正しい理解を国民と共有する必要があるとの提案が委員からございました。
また、市民団体の意見としては、科学的・医学的根拠があいまいなまま、コミュニケーション・プログラムを導入しても、調整・協議を促進させることは難しいという意見、逆に、住民の要求を聞き、行政、業界、市民での協議の場を設けるべき、また、相談窓口の設置などの意見がありました。
また、国民が予防原則に沿った行動を個人レベルで行える程度の情報提供をすべきである。新設時には住民に情報開示し合意を得るべきだ。送電施設等からの磁界の強さの公開を義務付けるべきとの意見もございました。
以上の議論を踏まえまして、3つ用意しております。
1つ目が、電磁界に関する情報提供については、引き続き、行政や産業界などが、各々の役割に応じたコミュニケーションに努力することを本ワーキンググループとして提言することとしてよいか。
次に、電気事業者のコミュニケーション活動については、WHOのリスクコミュニケーション・ハンドブックの活用を含め、一層の努力を提言することとしてよいか。
それから、電磁界の健康影響に関する情報について、出し手と受け手の双方向のやりとりを深めるための方策についてどう考えるか。この点について御議論いただきたいと思います。
最後に、「低費用の対策」でございますが。
WHOのガイダンスでは、「新たな設備を建設する、または新たな装置を設計する際には、曝露低減のための低費用の方法が探索されることはよい。適切な曝露低減方策は、国ごとに異なるであろう。ただし、恣意的に低い曝露限度の採用に基づく政策は是認されない。」と推奨されています。
電事連委員からは、我が国の送電線は国際的に厳しい電界規制や、非常に狭い国土を有効活用しなければならないという制約から、高鉄塔化、コンパクト化、逆相配列化などに取り組んできたため、結果として磁界は十分に低いレベルにあること、新設設備については、この効率性と安全性の両立による最適な設備形成をさらに継続していきたいとの説明がありました。
また、念のための措置として新設設備に関する配慮、あるいは既設設備に関するコストのあまりかからない措置のプログラムができたらよいという意見がございました。
電事連委員からは、超高圧送電線のうち逆相配列化がされていない8%に対する取組みについて、この8%は山の中とか、人がいらっしゃらないような場所であると。また、超高圧については逆相配列化が標準化されている。これらが老朽化により建替えを行う場合には、現在の標準に合わせて逆相配列化されるとの回答がございました。
また、超高圧以下の送配電線に対する対応については、電界の規制はないが、技術基準で要求される鉄塔の高さにより、磁界レベルは低減されているとの回答がございました。
さらに、電事連委員から、既設設備について何らかの改善等を行うことは、社会的便益上のデメリットがある。WHOの見解に照らしても妥当なのかという議論が必要である。少なくとも現状では、既設設備にお金をかけて手を加えるといったことは、便益の比較ということから、電力会社としては考えていないというのが実態との発言がございました。
一方、市民団体等からの意見では、低費用対策は既に実施さているというが、どこにどれだけ実施されているのか、コスト、採用方式、不採用としている理由などを公表すべき、高圧送電線などを子供が長時間滞在する施設から回避すべきである、国、自治体が電磁界測定期の貸出制度を設けるべきなどの意見がございました。
また、市民団体からのその他の意見として、0.4μT以下となるような規制をすべき、電力設備については自ら曝露の選択ができないため、既設設備、新設設備を問わず対策を講じるべきなどの意見がございました。
以上の議論を踏まえまして、3点。
電気事業者が新設設備に対して実施している高鉄塔化、コンパクト化、逆相配列化などを引き続き継続するよう、本ワーキンググループとして提言することとしてよいか。
また、WHOのガイダンスを尊重し、ICNIRPの曝露限度を規制に採用することとしてよいか。
最後に、既設設備についてはどのように考えるか。
以上の3つが議論していただきたいポイントでございます。
以上です。
どうもありがとうございました。今回御説明いただきました資料2と資料3をあわせまして、分けて議論をさせていただきたいと思います。まずは短期的影響についてということでございます。その後、長期的な影響ということで、研究、リスクコミュニケーション、低費用対策、この3つについてそれぞれ議論を順番にさせていただきたいと思います。
では、まず最初に「超低周波磁界による人体の短期的な影響に対する対応」ということで、資料2と3、それぞれ分けて整理されておりますので、まず短期的影響について議論していただきたいと思います。
その前に質問があるんですけれども、いいですか。
どうぞ。
今回、意見聴取されているわけですけれども、議事次第に「市民団体からの」と書いてあるんですけれども、それから、意見の文書の冒頭のところ、もう消してありますけれども、団体名及び会員数から始まっているんですけれども、今回の意見聴取というのは、こういう団体しか要請していなかったということが1点と、仮に個人でもよくても、結果的にどうだったのかということについて、ちょっと確認させてください。
前回のワーキンググループで、市民団体から御意見いただくということで、ホームページ掲載は市民団体からということで募集いたしました。ただ、結果といたしましては、個人で出してこられた方も何名かいらっしゃいまして、大層は団体からの方でしたけれども、数名ございまして、その方たちの意見もきょうは添付しております。一切事務局の方で取り除くようなことはしておりません。ですから、団体に加え、若干の個人の方からの提案もあるという御認識でお願いいたします。
よろしゅうございますでしょうか。
はい。
どうもありがとうございました。
それでは、御自由に御意見を、まず、短期的影響についていただきたいと思います。飛田委員の方からお願いします。
ただいまの御説明をお伺いいたしまして、短期的な影響に対する対応のところの資料3のところでまとめとして2つ書かれております。今までの議論の中でいろいろと取り上げてくる限界がございましたので、あまり詳細について踏み込んでいないところがございますが、例えば「電力設備の規制対象設備としては、送配電線及び変電設備とすることとしてよいか」というところですが、電力設備として考えていった場合、大きいところでは確かにこの2つが挙げられると思いますが、例えば家庭に目をやりますと、家庭内の配線なども当然のことながらございます。そして、まず第1のところでは短期的な影響ということでございますけれども、今までの短期的な影響に関する分析等について、産業界の方の産業医学的な視点が主に取り上げられてきてはいないかどうか、そのあたり、お聞かせいただけたらありがたいと思っております。
まず、家庭内の配線について。
対象設備についてもここで御議論いただいてコンセンサスを得るというプロセスを経なければいけないんですけれども、法律の仕組みからいきますと、今回、電気事業者が所有しておりまして、電磁界の発生源として対象とできる設備としては、最大限広げて送電線、配電線、変電設備、これが我々の考えている所掌の今回のターゲットではないかと思いまして、ここで提案いたしましたのは、我々が今回議論しているものの最大対象とするとしたら、大きく言えばこの2つではないかということで用意させていただきました。
ですから、家庭内の配線につきましては、各御家庭の所有になっておりまして、それを議論する対象とするのであれば、また別途の議論が要るのではないかなと。この場だけではなくて、このメンバーだけではなくてということになるのではないかと思っております。
産業医学的な議論が行われていたのではないかというお話ですけれども、この辺はどなたか。
今の森下さんのお話をお伺いすると、所掌とすればそういうことだと思います。ただ、この後の提言化等に関してはそぐわないかもしれないけれども、規制が導入されるということを前提に立った場合は、屋内配線も含めるということに結果的にはなると理解してよろしいでしょうか。
繰り返しになってしまうんですけれども、今回議論しているこのメンバーで、電気事業者を入れてコンセンサスを得るということになると、対象範囲はどうしても彼らの責任を持てる範囲になってしまうと。それで、先ほど家庭内の配線につきましては、規制をある意味するとしても、守らなければいけないのは、今度、各御家庭の所有者になってしまいまして、そこに対してのコンセンサスを得るような、また、そういうものが守られていない場合には罰則とかそういう話になりますので、やる仕組みであるとか、また、それでいいのかということを議論するというのは、別途のプロセスが必要ではないかと思っておりまして。
私の質問したいことは、例えば、家電製品とか何かがあると。これが第1段目の議論が肯定されたという前提に立った場合、ICNIRPの現行のガイドラインというと、東京ですと100μTという数値が出ている。それが超えていると仮定します。今、我々は、送電線あるいは電力施設、設備についてのみ、それについてやっていますよということになりますと、家電製品がもし超えていても、そこには及ばないという理解なんでしょうか。
このワーキンググループのスコープとしては及びません。ただ、ここで決まった新しいルールであるとか、電力設備に対するいろんな取組みは、ほかの分野では参考にされるようになると思います。我々が一番先に検討を始めておりますので。
先ほど飛田委員から御意見ありました家庭内の配線であるとか、大久保委員からありました家電製品というのもそこに分類されるものではないかと思いまして、決してそれをやらないと言っているわけではありませんで、今やっているこのメンバーで議論していただくのは、電力設備についてをターゲットにして何をすべきかと。それを今後どういうふうに展開していくかという2段階ではないかと思っております。
わかりました。ありがとうございました。
では、多氣先生。
今の森下さんの御説明と全く重複してしまうと思うので、私も言わなくてもいいかと思ったんですけれども、ガイドラインと規制はやはり別のものでありまして、ガイドラインとして我々が人体への曝露をこれ以下にしましょうということを、このワーキンググループでは合意するということは、これは非常に重要な意味があるわけですね。規制に関しては、あくまでも規制する権限を持ったところしか規制はできないわけですから、それとは別の問題として分ける。ただ、やはり国でやっているワーキンググループが曝露をこれ以下にしましょうといったこと自体は、これは非常に大きな波及効果を持つものですから、そういう意味の重要な決定だと私としては理解しております。
藤村委員、どうぞ。
今の議論に関連するんですけれども、この規制をやるとすれば、何らかの法律にそういうことを書くわけですよね。当然のこととして、電気事業者に対してこうしなさいよという形になってくる。どういう法律をどういうふうに直して、この規制をやろうとするのか、そこを教えてください。
事務局からお願いします。
電気事業者への規制は、電気事業法に基づいて行われております。電気事業法の下に事業者が守るべき技術基準というものを省令で規制をしておりまして、その規制値が守られていなければ、改善命令とか最終的には罰則とかもあるというスキームになっておりまして、その規制体系の中に磁界の制限値を幾らで守るべきなのかというのが技術基準省令の方に書きあらわされるということになるとイメージしております。
まず、1点目の飛田委員からのご質問は。それに対してまだありますか。お願いします。
具体的な数字でお尋ねしたいと思いますが、そうしますと、WHOのガイダンスを尊重し、ICNIRPのガイドラインに基づく規制を導入する。ということは、100μTを考えるということになるのでしょか。
そのとおりでございます。50Hzであれば100μT、60Hzであれば83μTというのがICNIRPのガイドラインの規制値でございまして、ここで提案しているのはその値でございます。
私は、ここのまとめの中にあまり入れていただけていない部分が、正直申しまして、資料3の御説明のときに幾つかあるという印象を持っておりまして、残念に思っているんですが、その一つが、ICNIRPのガイドライン、これについて具体的には述べていなかったかもしれませんが、ICNIRPのガイドラインが出てから、また、私どもの暮らしの周囲には、たくさんの通信機器とか情報関連機器とか、また家電品も大型化し、たくさんのものが出回っておりますし、また、家庭内の配線や機器類についても、従来なかったような磁界を持っているものなども登場してきております。
そういうことを考えた場合に、このガイドラインが出てきた当初、そして国際的に見た場合の我が国の磁界環境と言ったらよろしいでしょうか、それが必ずしも合致しない。つまり、もっと、ということは、事業者さんが今度は規制対象になる部分については、その規制をしていただくこと自体は賛成でございますけれども、ICNIRPガイドラインというのはマキシマムの数字であるという印象を持っておりまして、そのマキシマムな数字を、この分野、電力設備の規制対象、しかも送配電線及び変電設備に当てるということは、私どもが日常的に浴びている磁力、磁界からの影響、瞬間的に短期的な影響もそうだと思うんですが、それを考えた場合、いかがなものかという気がいたします。数字が我が国の現状に見合っているかどうか、社会の発展とともに変化してきている、この磁界環境について検討を加えるべきではないかということでございます。
今の点につきまして、多氣先生の方から。
一番最初の話で、ICNIRPの100μTについての話がありましたけれども、森下さんの方から「100μTで規制します」とおっしゃられたことについて、最初にちょっとコメントしたいんですけれども、やはり100μTというのはあくまでも参考レベルでありまして、参考レベルというのを規制の絶対的な値として使うという意志表明なのか、あるいはICNIRPのガイドラインが言っている基本制限も含めた数値で、ICNIRPの意図している防護指針に従って設備を規制しましょうとおっしゃっているのか、非常に重要な違いがあると思うんですね。なぜかというと、設備の基準というのは、これは管理しやすいように、いかようにやってもいいわけですね。ですから、どこを測っても100μTを超えたらいけませんよという規則を作ったって、別にいけないことではないんですね。ですから、その辺は明確にしていただく必要があるのではないかと思います。ですから、例えば、IECの測定法にのっとって、ICNIRPのガイドラインで言っている内容を表現するような、IECに限らないわけですけれども、そういった測定標準にのっとって作りますよとか、そういった評価の考え方も併せて最終的にやらないと、数字だけだとちょっと危険だと思います。
それから、もう一点ですが、飛田先生の方からICNIRPはマキシマムだとおっしゃられたんですが、これは確かに家庭環境を考えますと、100μTというのは非常に大きなレベルに思われるかもしれません。ただ、実際に実験等をやっていますと、100μT程度では、極めて何も出てこない。つまり、家庭環境がたまたま1μT以下ぐらいのところにあるので、それより100倍大きいICNIRPの値というのは非常に大きく見えるかもしれませんけれども、実際にリスク評価というものをやってみたときに、本当に100μTというのがとんでもない大きな値なのかということについては、サイエンスの観点からもう一度見直す必要があるかとは思います。
例えば仮に、私はよくわかりませんけれども、たまたま周りの環境が50μTぐらいの環境がありふれていたといたします。そうしたとき疫学をやったら、やはり0点何μTのところでバッと増えるような結果になるのか、ならないのか、こういうところについては、たまたま環境の中で高いレベルのあたりで何かありそうだという結果が出ている、そういう可能性もあるわけなので、私としては、ICNIRPが非常に高いという先入観で、これから曝露のガイドラインというものとして使っていこうという方向なわけですから、そこのところは、リスク評価のデータをよく見て説明していかないと、誤解される恐れがあると思います。
100μTのICNIRPの参考値をどのように規制に反映するかということにつきましては、もうちょっと何かございますか。事務局の方から。
少なくとも、私が数字だけを申し上げたのは多分不適切でございまして、ワーキンググループでもこれまで、測定方法も併せてというのは一度御議論していただいたと思いますけれども、当然そういう測定方法と併せてだと思います。
それで、その測定方法も国際的に規格が進んでおりますので、独自のものというよりも、日本も提案しておりますので、そういうものに準拠してやっていくのが一番適切ではないかということは思っております。
また、規制値については、ぜひ御議論していただきたいんですけれども、我々の保安院の規制のポリシーを御紹介いたしますと、規制には科学的な合理性がなければならないと。根拠もない中で規制を行うということは、原子力安全保安院はやっておりませんで、科学的な合理的な規制を常に目指すんだと。それは、だれに対しても、ですから、説得力を持って、どうしてこの値なのか、どうしてこういう規制をするのかというのが説明できないといけないというのが我々の基本理念としてやっていることは御紹介させていただきます。
宮越委員の方からお願いします。
全く何も言っていないと、何の意見を持っているのかわからないので。
今の飛田先生、多氣先生、大久保先生、藤村先生の御意見を踏まえて、これは、今はあくまでも1番の「短期的」というところの前提に立って行われている意見ですよね。そういう意味では、多氣先生の御説明、非常によくわかりやすくて、ICNIRPのガイドラインの今まで示された経緯も含めて、これは非常に合理的なものであろうと私は思いますので、そのガイドラインに沿った考え方で考えていくということには私は賛成です。
もう一つ、私にもいろんなところで講演会等でお話しする機会があって、家庭環境は、送配電線とあれだけじゃないですね。飛田先生言われたように、高周波も含めて、発生源が家庭内にはたくさんあるということで、ある意味、こういった規制を踏まえるには、森下さん言われたように、これが第一歩であって、その後にいわゆる家庭内、生活環境のいろんなものを含めた形のものを行っていくことが必要であろう。それには賛成というか、そうしなければいけないだろうと私は思っております。意見です。
どうもありがとうございました。大体皆様の御意見、ICNIRPのガイドラインに沿った考え方でこの規制を導入していくという方向でよろしいのではないかということでございますが、送配電線及び変電設備として規制対象設備を限るということは、本委員会の最初のところでも申し上げましたけれども、これはあくまでも電気事業者さんへの規制を考えるということで、電力設備に限らせていただきたいというのは、第1回目のワーキングのところで申し上げましたけれども、その意味からも、今回、第一歩として送配電設備、変電設備ということにまずは規制対象とするということで我々考えているわけですけれども、よろしゅうございますでしょうか。
それでは、第2点目の飛田委員からの御質問につきまして、医学的な立場から何か御意見ございますでしょうか。
どういった。
もう一度飛田先生、詳しく説明の趣旨を。産業医学的な意見が主だったのではないかと思うのでございますが。
これは長期的な影響とも関わってくる問題なのかもしれませんが、とかく労災の視点からの実験等は、既に産業界で蓄積が相当あるように、情報等を拝見しておりますと、そんなようなことを感じるわけなんですけれども、私たちの暮らしの視点からの短期的な影響に関しては、この前にまた別なところで、これは論点で出てくると思いますけれども、短期的に我々はどれくらいの最大限で磁界の影響を受けるのか、電磁波を受けているのか、曝露されているのかということを把握していないように思われるわけです。それで、そういう意味では、学校でもそうなんですけれども、学校、あるいは保育園、人の集まるところなども含めてですけれども、生活者や一般の人たちがどのような影響を受けているかというデータが今まで十分に蓄積されてきていないということを私は感じております。それで、そのような実験設備等が、この先の問題かもしれませんけれども、必要ではないかということも議論の中で申し上げたんですが、そういうことから、私のような消費者といいましょうか、一般の市民の立場から見えていない部分がたくさんあるかもしれませんけれども、どうもバランスに欠けている面があるような気がしてならないのですが、それは間違っているでしょうかということでございます。
コミュニケーションの部分にもちょっと入りますけれども、今すぐ何かコメントはございますか。
今、飛田先生のおっしゃった、短期でどのぐらいの超低周波を浴びれば、我々の細胞なりが反応するかという研究は、かなりたくさん実はされておりまして、私どもの研究のところも含めて、世界じゅうで非常に低いレベルから、今の100μTどころか、それの1万倍ぐらいの高いところまでの研究がなされておりまして、電離放射線と違って非常に反応がないということはかなり明らかになっています。EHCの中の細胞レベルなり動物レベルのところのデータにも非常にたくさん盛り込まれております。だから、いわゆる短期的なELFだけの影響という意味では、我々コンセンサスを持っているのは、確定した大きな影響として出ているものは確認されていないという状況であるということは、今、私の方からお答えできると思います。
ありがとうございました。多氣委員、お願いします。
測定に関しては、やはりそれぞれの関係あるところが測定、今までいろいろやってきていまして、例えば、前回、家電製品についての報告がありました。それから、第1回に電力設備から発生している磁界の報告がございました。どちらも私は測定に多少関わっていたものですから、どういうふうにやっていたかもよく知っているんですけれども、そういったことの情報は少なくとも御承知の上でおっしゃっているわけですよね。
はい。
それから、職場環境については、中央労働災害防止協会、中災防で数年前にかなりいろいろなところを測りまして、思ったほどは強くないというような結果は得られておりますが、やはり場所によってはICNIRPのガイドラインぎりぎりぐらいにいくようなところがあり得るような感じはいたします。
それから、諸外国を見ても、最近特によく調べられているのは、静磁界、MRIという医療装置なんですが、医療用の診断装置の周辺でかなり高いレベルがあって、現在のICNIRPのガイドラインではちょっとオーバーしてしまうという話があります。
ですから、職場環境でそういうことはあるんですが、今度は逆に、では、医療用の診断装置のところでICNIRPのガイドラインを超えるので、それを使うのをやめる、あるいは何か手術をするときに、実際に目で見ながら手術をするということができなくなる。これは逆の意味でリスクが増えるわけですね。ですから、そういうことの議論も今随分進んでおりまして、実態把握という点においては、決してやっていないわけではない。
ただ、今おっしゃられたように、見えていないというのは事実であるとするなら、これはもっともっと情報をオープンにしていかなくてはいけないと感じております。
またリスクコミュニケーションのところでそういう話も出てこようかと思いますので。短期的な影響についてはいかがでしょうか。ほかに何か御意見ございますでしょうか。
数値を考えていく場合の考え方として、例えば、過去に変電所等のところで大分測定が行われていて、皆さんがデータを持っておられて、それが非常にICNIRPのラインよりも低い数値であるということをお聞きしてまいりました。そういうことを考えた場合に、基準規制値を設けるときに、一般的には、昔のような言い方をすれば、護送船団方式で幅広で、例えば、一番対応の遅れているところ、取りこぼしがありそうなところも拾っていく考え方と、そうでない、トップランナーでいくやり方、あるいは標準をいくやり方、いろいろあるのではないかと思いますと、その考え方からしますと、はるかに現状は進んでいるとおっしゃっているにもかかわらず、それよりも大きい数字を規制値として設けていくということは、私は、一方では、電磁波に対する不安便乗ビジネスみたいなものも既に大分出てきておりますので、そういうことを考えた場合には、未来志向で現状に見合った基準を設けていくということをするべきではないかと実は思っているわけです。これは私の意見になってしまいましたけれども、ですから、とりあえずそれは国際的にも認められているから、この数値でいけばという考え方は十分理解いたしますけれども、でも、それは非常に、ある意味ではイージーなやり方ではないかということを、遠慮なく申し上げるならば、感じております。
山口先生、お願いします。
ちょっと議論がぐるぐる回っている感じがするんですが、発生源対策と環境基準の問題を明確に分けないと、今、護送船団方式云々と飛田委員がおっしゃったのは、環境の基準についておっしゃっているんだと思うんですね。こちらは発生源のことなので、すべてのこと、そうだと思うんですね。大気汚染だったら大気汚染で、環境について決めているのは環境基本法で、排出については大気汚染防止法で決めるということ、2つの法律は全く目的もやっていることも違うので、ですから、発生源のことを今検討しているということで整理をした方がよろしいのではないかと、今ずっと聞いていて思ったものですから。
保安院さんの立場というのも、先ほど森下さんの方から御説明があったということで、そういうことですので、一応ICNIRPのガイドラインに沿った考え方で規制を導入していくということでよろしゅうございましょうか。
(「はい」と声あり)
どうもありがとうございました。
それでは、その次の長期的影響について入りたいと思いますが、まず最初は「研究」ということにつきまして、皆さんの方から御意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。大久保先生、お願いします。
以前のワーキンググループでも申し上げたと思いますけれども、ここにも少し記載されていると思いますが、従来どおりの健康リスク評価をするためのアプローチで、動物と細胞という生物学的な根拠に基づいて人の疾患を推定するには、もう無理があるのではないかと私は思います。これについて具体的なテーマ、あるいは研究体制についてということで御提案がありますけれども、具体的には、もう少し練っていかなければならない余地がたくさんあるので、これからどういう研究体制を構築していくか、それから、研究テーマはどうあるべきかというのは、やるということだけは僕は確認すべきだと思うんですけれども、この場で限られた人数で何をすべきというところまでは時期尚早ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
宮越先生、お願いします。
今の大久保先生の御意見に賛成なんですけれども、これまでの議論で、確かにELFに関しても、1991〜1992年から10年以上にわたって何十億で、世界で言ったら100億以上を超えた研究費で進めてきて、私自身、IARCの2Bを決めた現場でずっと議論、10日間以上缶詰になってやっていたんですけれども、基本的には、細胞や動物レベルのELF単独の影響というのは、ほぼ確立されたコンセンサスを得られているだろうと私は思っております。
ただ、なぜ非常に低い0.4μTのレベルの小児白血病の疫学かというのが、そのときも非常に大きな議論になって、それに対して、その時点では、私を含む研究者が何の研究ができるかということは、その時点ではほとんどなかったんですね。このワーキンググループの何回かの中で、確かにヒューマンスペシフィックな遺伝子、ヒトゲノム解析の今の状況にあって、非常に弱い電磁界、磁界が何らかの我々の知らない遺伝子も含めてレスポンス、影響している可能性を研究することは、最近の生命科学からは可能になってきたということです。いわゆる分子疫学といいますか、そういった研究はこれまでされていなかった中で新たにできるのではないかというのが一つの提案です。
もう一つは、私、タスク会議の第4作業委員会のメンバーで、会議の中で議論になっていたんですけれども、我々の生活環境というのは、電磁界だけではないですよね。いろんな発がん物質や排気ガスやいろんなものが環境の中にあって、確かに自然放射線もありますし、紫外線も含めて、そういった電磁波やケミカルが、我々に、少なからずも害を与えているというのはわかっている。超低周波磁界そのものが、単独で影響はないというのはかなり我々もわかっているんですけれども、何らかの補助的なというか、我々の言葉で言うとモディフィケーションという修飾効果というようなものがまだ国際的には十分研究が進んでいないというような議論がありました。だから、いわゆる複合効果という意味の研究テーマも一つはあるのではないだろうか。ただ、これも大久保先生のおっしゃったように、我々だけではなくて、もっと多くの専門家が集まって議論するべき問題だろう。
もう一つ、ちょっと長くなって済みません。研究体制のことなんですけれども、今ここで経済産業省の中で言っていることと、飛田先生おっしゃったように、高周波も含めた大きな、いわゆる電磁波というような区切りをすると、定常磁場も含めて、いろんな省庁が絡んできているということがあるので、私自身は、そういった省庁間のコンセンサスを得られた形の、国の中立的な研究組織を何らかの形で立ち上げて、そういった中でこういうものを進めていただけるような方策をとっていただけると、非常に国民の皆様もそういう意味では納得されるのではないかと思います。
以上です。
どうもありがとうございました。確かにいろいろな省庁にまたがる、全省庁的な体制を組まなければいけないと思います。それでは、藤村委員、お願いします。
今、最後に宮越先生がおっしゃられたこと、全く同感でございまして、縦割りで個々の業者を規制する視点だけでやるというのは限界があるだろうと。もっと広い視点で研究体制をつくって進めていくというのが重要だろうと思います。
それで、研究テーマとか研究体制がどうのということについては、私、意見はないんですが、若干これに関係したことで1つお伺いしたいことがあるんです。それは、今回の市民団体への意見募集で、意見者番号:7というものがございまして、ここで、いわゆる電磁波過敏症のことに言及されているわけですね。電磁波過敏症については、第2回のときに飛田先生の方からも御意見がありましたので、気になっていた点なんです。
ただ、これがどのレベル、どの程度の問題があるかということは全くわからないので、きょう、専門の先生にお伺いしたいと思ったのは、この意見の中に、スウェーデンでは具体的にこうだとか、過敏症の数というのが統計的に書かれているわけですね。我が国においてそういう調査なり、そういう数字をつかんでおられるのかどうか、その点について教えてほしいんです。
大久保先生。
電磁波過敏症ということで、直接電磁波過敏症という定義にマッチするかどうか疑わしいところはありますけれども、総務省の関連の研究の中で、携帯電話に使うことによって何らかの症状があらわれるという方々が何%いるかというのは、既に学会報告はされていますね。それでいくと数%ということです。数千人の規模で調べた場合ですね。
今のやつは、それが本当に電磁界が原因かどうかということまでは。
そこはそうですね。結果として、電磁界過敏症の方々が識別できたかというと、できていません。
山口先生、お願いします。
最初の大久保先生のお話と宮越先生のお話に、私も全面的に賛成なんですが、ちょっと加えたいことは、小児白血病という病気がどうして子供さんに白血病が起こってしまうのかという、そもそもの病気の発症の本体がほとんどわかっていないということが根本にあると思うんですね。それを解明していくことが、これは電磁界の問題を超えて、世界じゅうの病気の子供さんに対するとても大きな貢献になるということも考えていいのではないかと思います。
資料によりますと、電気事業者としては、資金面でも積極的に協力したいという表明がありますが、小児白血病全体を解明していくこと、直接的には電磁界の影響から離れるかもしれないんですが、最終的には電磁界の問題を解決する一番の王道といいますか、本道になるんですね。今、なんで白血病が起こるかわからないのに、手さぐりで動物実験をやったり、細胞の実験をやったり、あるいは疫学調査をやったりということで、その中に含まれている不確実性のかなりの部分が、病気の本体がわかっていないということからきているということもありますので、ぜひ小児白血病の本体を解明するような研究を実施すべきだと。しかも、宮越先生おっしゃったように、小児白血病というのは、0歳から4歳までが一番患者さんが多いんですね。ということは、生まれて間もなく白血病になってしまうわけですので、そういう方の病気というのは、環境だけではなくて、その子供さんの生まれる前からの環境とか、遺伝的なバックグラウンドとか、そういうことを解明していかないと、もしも電磁界が何かの影響をしているとしても、その影響がどういう形なのかというのは永遠にわからずに、ずっとこういう議論を何十年も、私が死んでからも続いているのではないかと思うぐらい、ずっと続くのではないかと思いますので、ぜひその辺を御検討いただけたらと思います。
ありがとうございました。では、飛田委員の方から。
研究につきましては、今、諸先生がおっしゃっておられることとも一部重複するかもしれませんが、複合的に省庁横断的な研究体制をとっていただく必要があると思っております。私も、今回ワーキングに参加させていただくに当たりまして、過敏症の方の状況などを調べてみますと、携帯の基地局がそばにできたことがきっかけになってそのような症状が出てきて、引っ越したらば、その先には鉄塔があったとか、いろいろなことがあるようでございますけれども、とにかく小児白血病の問題と同時に、なぜ電磁波による過敏症のような症状が発症するのかということも、これは私たちの暮らしが便利になってきた中で、現代、避けて通れない一つの恐らく医学のテーマになるのではないかという気がいたしますので、そういう意味では、横断的な試験の体制を整えていただいたり、また、いろいろな意見が自由に出せるような、多様な意見が出せるような環境をつくっていただく必要があると思っております。
それから、あと、長期的影響の問題については、この後の議論ですね。
はい。
わかりました。
多氣委員、お願いします。
過敏症の問題なんですけれども、確かに過敏症を訴えている方は多くて、先ほどの大久保先生の話にも数%ぐらいいるという非常に大きな数になるわけですね。ただ、すべての研究、今までダブルブラインドでやった研究では、電磁界の存在とは相関がないという結果がほとんどなんですね。WHOのファクトシートにもそういう形で、電磁界が原因ということは言えないだろうということになっていると。
それからもう一つ、先ほど携帯電話の基地局という話がありましたが、携帯電話の基地局と電波の強さとの相関というものに関しては、昨年度ですけれども、総務省がかなり測定をいたしました。そうしたところ、基地局の近くが強いというわけではなくて、ほとんどその線の範囲ですね。カバーしている範囲の値というのは一定なんですね。これは当たり前のことで、通信をする上で、近くは強くて、遠くは弱いだと、いい通信はできなくて、できる限り一様に電波を出したいんですね。当然そうなっていると。それにもかかわらず基地局のそばに住むと不調を訴えるということは、視覚的な要因、そこに電波があると思うということが問題なんですね。
そうなる背景というのは、電波は危ないという情報が非常に氾濫しているということが、我々としてはきちんと言っていかなくてはいけない。この御意見書の中に、電力会社が間違った説明をしている。これについてきちんと我々としては批判していくべきだ。これは私はそのとおりだと思っていますし、実際に50ガウスをWHOの基準と言っているのは困るということは、随分以前から言ってきているのも事実なんですね。
ただ、その一方では、危ない、危ないということで、本来健康に暮らせる方が、それに対する不安のために、非常に大変な目に遭われているということに対しても、我々は何かは言わなければいけない。両面あると思うんですね。そのあたりもぜひこのワーキンググループの中で何らかの対策というか、盛り込めればと思っております。
それはコミュニケーションの方でまた。多分入っていると思いますが。
それでは、研究の方につきましては、いろいろ皆さん、研究テーマもありますけれども、国全体、中立的な立場で省庁横断的にやっていただきたいということで、皆さん大体一致していたかと思いますが。大久保先生。
私の言葉足らずだったと思うんですが、基本的には、遺伝子疫学をやるということは、やるべきだと思うんです。先生方も同意していただいておりますので。ただ、それの体制はどうするとか、テーマはどうするかということについては、また別途御審議いただきたいということでございますので、御確認ください。
はい。宮越先生からもそういう御意見をいただいております。では、小島委員の方からお願いします。
1つだけ。要するに、いろんな意見を見ていると、結局、0.3、0.4μTが議論になっているわけですよね。このときに、兜論文がいろいろなところで引用されますよね。じゃ、その兜論文をどう考えるのかというのが決定的に重要だと思うんです。分子疫学でいろんなことがわかったにしても、その事実がずっと永遠に残りますね。ですから、1μTで測ったら、自分の家が1μTで同化になってしまうということですね。そこのところをどう考えるのかということをもう少し、例えばここで煮詰めるということと、研究するときにもその都度、何かそういう意見に対して答えられるような、リスク評価をきちんとできるような体制になっていればいいんですけれども、交互にいろんな状況が起きていても、それに対して何もできないというのも残念なので、同じ研究でも、これはリスコミとも関係してくるんですけれども、その都度何か頼れるような機関があった方がいいかなという気がします。
その点を含めてリスクコミュニケーションのところで。次のリスクコミュニケーションに入って、その話に入りたいと思います。
研究の話でちょっとよろしいですか。先ほど山口先生がおっしゃったことは、私も大変同感でして、やはり電磁界ということにあまり焦点を絞り過ぎますと、それで出てくるものというのは、この10年間と多分同じことを繰り返すだろうと。ですから、我々は、せっかく、場合によっては0.4μTに下げるために膨大なお金を使うかもしれないみたいな議論をしているわけですから、恐らくそれよりはこういう形に。病気を防ぐための新しいステップが踏み出せるのではないかと思いますし。
それからもう一つ、今、環境の中に、先ほど宮越先生が、いろいろ複合的な要因もあり得るということをおっしゃいましたけれども、わずかなリスクの上昇を示しているようなもの、あるいはその可能性があるものというのがあるわけですね。ですから、そういった非常にわずかなリスクの可能性があるかもしれないというものをどういうふうに扱っていったらいいかという、そのケーススタディとして電磁界をとらえて研究をすると、電磁界だけにあまり焦点を絞らない研究ができれば、それは、例えば電磁界以外のほかに身の回りにある要因が、電磁界と比べて明らかに電磁界の方がリスクがありそうだとか、あるいは同じ程度だとか、最終的にリスク評価をするときに、総体的な比較が可能になってくるということもございますので、私としては電磁界、電磁界とあまりこだわらない研究ができればと思っております。
ありがとうございました。それでは「コミュニケーション」の方に入らせていただきたいと思います。リスクコミュニケーションにつきまして、先ほど小島委員からもいろいろと研究に対する評価という話もございましたが、皆さんから御自由に御意見をいただきたいと思います。では、山口先生、お願いします。
小島委員の兜論文のお話、私も当事者の一人ですので、私なりの意見を申し上げたいと思うんですが、疫学を総合評価するときの大原則は、一つ一つの研究が100点満点か100点じゃないかというところで議論をすることは、そもそも現実的ではないと思っていまして、疫学というのは観察研究ですから、100点満点はあり得ないので、ですから、合格点がとれているような疫学研究をたくさん総合的に評価してみてどうかと。ですから、以前の国際がん研究機関、IARCの総合評価のときは、9つの疫学研究を一番重視して、それを全体をまとめてAhlbom先生がやったプール分析というのが非常に重視されたということだと思うんですね。その後で兜先生の論文が去年出たわけですが、兜先生の論文は、それにもう一つ疫学研究として加わったということでありますので、9つの研究が10、あるいはその他の研究も含んで総合評価をするというのが基本だと思うんですね。日本でやられた研究だから、外国の9カ国の研究を全部御破算にして、兜先生の論文だけを根拠にして評価すべきだという考え方は、断然間違えていると思いますし、WHOもそういう考え方で、すべてのこれまでの研究を総合評価して、リスク評価の考え方に変更すべき点はないという考え方がEHCで出されたということですので、そういう位置付けで、しかも、兜先生、我々の研究が、それまでに行われた研究と劇的に違う、方法的に新しいことをやったとか、すべてを塗り替えるような新しい知見を出したということではないということだと思います。
以上です。
大久保先生、お願いします。
小島委員の方から0.4という数字のお話、解釈ですが、WHOのファクトシートにも0.4というものの数値がどういう意味を持っているかということについては何も意味がないと言っています。つまり、これが上がったからといって直ちに危ないということでもないということも明確に言っておりますので、そこら辺のところ、たまたまプール分析でやったときの数値が0.4であったというだけであって、別にそれが一つの基準値というような、これから危ないという話ではないということは御理解いただきたいんです。ですから、低減化した場合でも健康上の便益がないというというのはファクトシートで載っているわけですので、そこら辺は混同されない方がよろしいかと思います。
どうもありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。宮越先生、お願いします。
もう話題がリスクコミュニケーションに移っているので、基本的にこれまでの議論を私なりに総合していくと、やはりリスクコミュニケーションがまだ足りないなというので、飛田先生のこれまでの御意見、御疑問等も踏まえて、そこらあたりが既に明らかになっているにもかかわらず、リスクコミュニケーション不足で伝わっていないとかということがどうもありそうだと。
だから、今後、これもどういう体制でリスクコミュニケーションをしていくかというのは議論しなければいけないのですけれども、1つは省庁間で連絡を取り合った形のリスクコミュニケーションをしていくべきではないでしょうか。今、この分野は、高周波も含めて、日進月歩で動いているんですね。実は先週、ICNIRPの会議でヨーロッパへ行っていたんですけれども、高周波関連で新しい論文もどんどん出てきていまして、そうすると、最新のきちっとした論文の情報も含めた形で、リスクコミュニケーションに加えていく、システムを作っていく、構築していくことも大切です。
多氣先生、お願いします。
ここでリスクコミュニケーションということについて議論しているということになっているわけですけれども、例えば、最後に、「以上の議論を踏まえ」というところの2つ目のところ、「電気事業者のコミュニケーション活動については」という感じで書いてあるわけですね。電気事業者が主体としてやるような話がリスクコミュニケーションになるのかというと、これはあくまでも情報提供にすぎないんですね。ですから、リスクコミュニケーションというのは、情報を伝達することというよりは、むしろ情報についてお互いに考える、理解する、そういうプロセスだということを我々がもうちょっと整理して議論していかないといけないだろう。そのためには、電気事業者がコミュニケーションしなさいといってもだめなので、何らかの枠組みを、電気事業者がではなく作っていくという姿勢が我々としては必要なのではないかと思っております。
何らかの枠組みというお話でしたけれども、飛田先生、お願いします。
これからコミュニケーションをどういう場合にどのように行っていくかということを、個別の状況を考えながらやっていかなければならないと思うんですけれども、一つ正確な、先ほど宮越先生のお話も、新しいデータを共有できるような、それを常に、それにアクセスしてもわからないこともあるかもしれませんが、私たちが知りたいと思ったときに、データをプールしてあるような第三者がしっかり、公平性、公正性などを見ているようなところにプールする必要があるのではないかと思います。
それで、電力会社さんは、電力設備がそれぞれが管轄しておられるところのデータの測定を行っておられると思いますし、これからはそういうデータも必要があればいつでも公開していただけるような体制が望ましいと思うんですね。もちろん電力会社さんのみのデータでは立場がいろいろ異なるわけですから、その点の配慮は必要だと思いますけれども、そういう意味での協力はぜひしていただきたいと思います。
そして、今までの中でも指摘させていただきましたけれども、例えば、電磁波の長期的な影響についての、それを全く否定するかのような書きぶりとか情報提供の仕方では、信頼を得ることはできないだろうと思いますので、評価の中で、完全なる因果関係とまで言えないということは言われてはいますけれども、リスクがあることには間違いないわけですから、そういう意味での長期的な影響についての情報提供もこれからしていただく必要があると思います。
現在、数字がわからないために測定してほしいと思い、不安を抱く方も多いわけですし、そういう意味では、機器の貸出しなども場合によっては必要かもしれませんが、それは、情報がしっかり、安心して受けとめられる情報があれば、個人的な努力があまり必要なくなってくることもあるのかもしれません。ただ、そのような便宜的な方法もあってもよろしいのではないかと思います。
このコミュニケーションの対象とすべき範囲には、長期的な影響などは当然入れていただいて、用心する必要性のある不確実性のあるものに関して、どのような情報提供をしていくかということがポイントになってくるのではないかと思いますが、それは全く関係なくて、杞憂に過ぎないので関係ありませんよというような言い方では、やや客観性に欠けてくるわけですし、コミュニケーション学の理解をしながら、常に窓が開かれているような体制をこれからつくっていかなければいけないのではないかと思います。
ありがとうございました。藤村さん、お願いします。
リスクコミュニケーションについては、ジェットさんなんかがいろいろな委員会を自分のところで持って、識者の意見を聞いて、それをホームページで知らせるということをやっていますけれども、この議論も、電磁波全体をとらえて、安全性という視点で物事を整理するのか、電力設備ということだけに限定してやるのかという、そこが最終的には問題になってくるわけですね。だから、こういうリスクコミュニケーションをやるのであれば、電磁波全体というものをとらえて、その中で安全性がどうだとか、どういうふうに注意すべきだとか、あるいは現状がこうなっているとか、そういう形で整理していかないとまずいのではないかなという気がするんです。
本来であれば、今の電力設備だけを考えるのであれば、電事連さんが、例えばホームページを作ってやるとか、あるいは書き込み自由な掲示板というのを設定して、そこにいろんな人が自由に意見を書く。それに対して、識者なり専門家が何らかの答えをするとかという形で双方向でコミュニケーションをとっていくというのがいいんだと思うんですが、日本の場合は、業界団体に対する一般の国民の信用度というのがいまいちなんですね。本来ならば、業界団体というのは事業者だけの利益を代弁するのではなくて、中立的な立場で公益を考えて行動できるという姿があれば、今言ったような形というのは可能だろうと思いますけれども、今の我が国では難しいかもわかりません。
そういう意味では、経済産業省さんの本体がおやりになるのか、あるいは外郭団体を使うのか、そこはわかりませんが、書き込み自由な掲示板みたいなものを考えたらどうかなと思います。
いきなり全省庁的な中立的な電磁波全体をやるというのは、いきなりやるというのは大変かと思いますけれども、段階を追ってやっていかなければ、現実的ではないかと思いますけれども、基本的には第三者的なきちっとした中立的な組織、枠組みというのは必要なのではないかということでございますよね。大久保先生、お願いします。
やはりリスクコミュニケーションをやる場合は、双方向のやりとりというのは非常に大切であるということと、あとは、情報発信も、飛田委員のおっしゃるとおり、いろいろな情報が入ってきたときに、それを科学的な知見を情報発信するということも非常に大切だと思います。さらには、おっしゃるとおり、リスクがなければ、何もリスクコミュニケーションをしなくて済むわけですけれども、それを否定はできないわけですね。その結果、研究をやりましょう。それを解明していかなければいけませんねというスタンスは十分に伝わっていない可能性がありますので、そこら辺のどうあるべきなのかということについては、今後、創設を期待されるセンターのところでぜひやってもらいたいと思いますし、さらには、リスクコミュニケーションは私も前、ちょっと例示させていただきましたけれども、EMAネットという、高周波に関してEUは情報発信していると。それについては、マスメディアで取り上げられたものについても、直ちに、こういう話があるけれども、我々はこう理解するという、EUとして発信しているということがございますので、そこら辺の考え方。さらには、EMAネットでは、今後のあり方をどうすべきかという研究提言までやるということをやっておりますし、もちろんEMAネットにお金があるわけではありませんが、研究のプログラムを調整するという機能を持っていますので、そこら辺を参考にされるとよろしいかなと思います。
ありがとうございます。小島委員、お願いします。
若干繰り返しになりますけれども、先ほど多氣先生がおっしゃったことは重要だと思いまして、電気事業者が説明して、それに対して、何か隠しているのではないかというような構図ですよね。そういうふうになっていると、いつまでもお互いの不信感はぬぐえないので、いろんな場所で、いろんなことが起こったときに、すぐ対応できるような機関があればと思いますね。
例えば、江東区に巨大アンテナの設備を今作っていますね。あれでも、仮に電磁波の影響がなかったにしても、どうしてあんなところに作るのかなということですよね。住宅のど真ん中で、物すごく大きなアンテナを作るわけですね。事前の連絡もないし、事前のリスコミがきちっとあれば、もうちょっとうまくいくんじゃないかなと思うんですけれども、業者も何とか自分たちの利益だけを考えてうまくやろうとするから、ああいうふうになってしまうんですよね。だから、最初からそういう中立的な機関があって、そういうところできちっと議論していけば、もうちょっとスムーズにいくのではないかという気がするので、ぜひ、電気事業者がやるものではないんだという認識でぜひ統一したいと思います。
大体皆さんそういう認識ではないかと思います。どうもありがとうございました。
それでは、時間の関係もありますので、引き続きまして、「低費用対策」というところに進ませていただきたいと思います。いかがでしょうか。
先ほど、中立的な組織から測定機器なども貸し出してはどうかと、飛田さんの方からありましたけれども、もちろんコミュニケーションが進めば、借りる人もいなくなるかもしれないというお話もありましたが、そういうのも一つの低費用対策ではありますけれども。飛田さん、お願いします。
「低費用」という言葉は、私たち生活者の立場から見ますと、数字の桁が違うような事業者の方の対応も含めてのことなものですから、結局、低費用という言葉は、私は必要のないところにむだなお金をかけることはないというのが、一般論としてやり過ぎることはないということは言えるかもしれないんですが、必要なところには、社会がより安全になるためにとか、より発展するためには投資をするべきで、その辺のめりはりをつけた対応が求められてくると思っておりまして、この間の御説明をお伺いしておりますと、超高圧送電線についての対策は相当進んできているということはわかりましたけれども、既設設備について、停電になるから既設設備をいろいろいじることは難しい面もありますとおっしゃられたり、そのほかの問題も起きますよということをおっしゃっておられたんですけれども、海外で取り上げられていますような、子供たちが集まるところ、公衆が、一般の人たちが長時間過ごすようなところとか、そういうところに対する既設設備側の対策なのか、いろいろ状況により、建っている建物についての対応になるのか、そこから例えば遠くへ行くとか、そういうことなど、両面があるかとは思いますけれども、2段構えで。総合的に考えたときに、電力会社さんが事業をされて、私たちもそれによって恩恵を被っていますけれども、社会的な責任としてどれくらいのお金を社会の快適性のために、安全のために出すかということをもう少しお伺いしたかったと思っておりました。
いっぱいいろいろありまして、一番安そうなのが逆相配列化。コスト的に安そうなのがそこだったので、そこのところについて質問させていただいたんですが、結論から申しますと、むちゃくちゃな、過剰なコストをかける必要はないとは思いますが、低費用という言葉に縛られ過ぎるのもいかがなものかという気が実はしております。もちろんWHOの御意見もあることですから、社会資本である電線、これらの設備に関して、いたずらにオール・オア・ナッシングといいますか、一からやっていかなければならないということは決して現実的ではないわけですから、それは理解しておりますが、そのあたりがちょっと疑問で引っかかっております。
藤村委員、お願いします。
低費用という言葉をいろいろ議論していくと、これまた問題が整理し切れなくなるのかもわからないんですが、現実的に、今日出席しておられる専門家の先生方は、電磁波に対してきちっとした理論的な根拠を持っていろいろ説明されている。私のように消費者問題をやっている人間というのは、どっちかというと情緒的感情論みたいなものがありまして、あまり先生方にきちっと説明して説得するような能力がないものですから、どうしてもそういうものに流される部分があるんです。だから、できるだけそういうことを抑えながら意見は言うつもりなんですが、ちょっとずれるかもわからないんですが、その中で、低費用の対策として、私は一つだけやってほしいのは、幼稚園だとか保育園だとか、あるいは小学校も入るのかもわかりませんけれども、そういうところに対して何らかの手立てを講じるということぐらいは、少なくともやってもいいのではないかと。それが既存の施設をどうこうするということになって物すごくお金がかかるのかどうか、そこはわからない。わからないけれども、まあ、先進国の常識といいますか、その程度のことをやったらどうですかねという感じはいたします。それが法律でやるのではなくて、行政通達みたいな形で行政指導でやられるのかどうか、その手法はわかりませんけれども、情緒的感情論かもわかりませんが、そこのところだけは意見として言いたかったことです。
どうもありがとうございました。多氣委員の方からお願いします。
「低費用」という言葉は、お金の話というふうにだけ見えるところがあるかもしれないですけれども、実際のところ、コストには多分いろんな意味があるかと思います。それで、特に我々が気をつけなければいけないのは、それによって派生してくる別のリスクとか、あるいは別の問題点ですね。磁界を下げることだけでいいのであれば、非常に大きな設備にして、非常に高い鉄塔を立てればそれでいいのかもしれませんけれども、恐らくまたそれは別のリスクを生むでしょうし、お金だけとっても、単にそこでお金が要ったというだけではなくて、そのお金もどこかに回すと、より安全な環境を作ることができるという可能性が出てくるわけですね。ですから、そういう意味で、低コストということについては、単に幾らかかるかということだけではないなということで議論していくべきだと思います。
それから、先ほど来、0.4μTというのが一つのマジックナンバーのように出ていますけれども、それをゴールにするという考え方というのは、いろいろ問題をはらんでいると思います。なぜかというと、0.4μTをゴールにしてできるところはやりましょうという感じになりますと、当然できないところというのがあるんですね。できないところがあると、その人たちはどう思うかというと、私たちは大変危ないところに住んでいるということになってしまって、それこそ、それが不安で病気になってしまうかもしれない。そのところをWHOのファクトシートは一番重視しているわけでして、恣意的に何らかの基準を作ると、そういう問題が起こってくるんですね。本当に危ないなら、絶対やめなければいけないんです。本当に危なくないのだったら、そういう数字でもって下手なことはしない方がいいと。それが本来あるべき姿なんですね。
ただ、今、藤村先生おっしゃいましたように、情緒的な面というのは理解しないといけないので、そういったことに理解を示すかどうかというのがコミュニケーションの成立のためにとても重要な点になると思います。ですから、例えば、こういうところに建設したら、いろんな人がそれはないよなと思うところに関しては、それはそれなりの配慮をすべきというのは、言うまでもないことだと私としては思っております。
どうもありがとうございました。山口先生、お願いします。
いろんなことにお金を支出するというときに、プライオリティということを当然考えなくてはいけないと思うんですが、今、研究、リスクコミュニケーション、低費用対策と3つ出てきていると思うんですが、私は、研究とリスクコミュニケーションに高いプライオリティを置いてほしいなと思います。
この前、説明をいろいろ聞いて、電線を張り替えるとか、あまりにも桁が大きすぎるので、金額はとても覚えられなかったんですが、我々が普段医学研究に使っている金額と桁が全然違うなという金額のお話が、全然当たり前みたいにいろんな金額が出てきましたが、あの金額の一部でも医学の研究に回していただけると、本当に白血病が解明されて、これは世界的な非常に大きな貢献になるのではないかなということを非常に強く感じました。
それから、藤村先生の最後の御意見は、個人的心情的にはとても私も賛成でありまして、やはりサイエンス、科学という言葉は外せないということで、科学はいつも我々の中心にあるんですが、科学は中心になくてはいけないんですけれども、科学以外のものは、じゃ、なくてもいいのかといったら、そんなこと、絶対ないと思うんですね。ですから、その部分がリスクコミュニケーションとか、低費用対策のところでもやはり考慮されないといけないのではないかなと、私も賛成であります。
大久保先生、お願いします。
まず、第3の項目、低減化というのは何のためにあるかという位置付けなんですけれども、これはリスクコミュニケーションのためにあるということですよね。前段のところに、磁界を下げたからといって小児白血病が減るというようなことはないんだということで、よって、どういうことを言うかという話の中で、どうしても心配な方、そういう人たちに対して、リスクコミュニケーションとしてある程度できることだけはやった方がいいんじゃないかという考え方に基づいているわけで、これは危ないからやるということではないことは確認した方がいいと思うんですね。
もう一つ、新設する際、藤村委員のおっしゃったようなことは当然、これまでも多分、やっていない場合には必ずこじれているわけですから、結果としてはやっているのではないかと思いますが、そういう精神は当然引き継ぐべきことだと思います。
ほかに。小島委員からお願いします。
先ほどの藤村さんの意見は、確かにだれでもそう思っているんですよね。それで、お金がたくさんあれば、どんどん移転したり何でもできるんですけれども、費用が限られているので、どうするかということですね。その場合に私が気になるのは、ヨーロッパなんかでうまくやっている例があれば、参考にすればいいと思うんですけれども、そこのところは、私もヨーロッパを一々全部知っているわけではないので、うまくいっている例を挙げたり、例えば、こういうことだったらできるのではないかという例を挙げて、いいところをやっていけばいいのではないかなという気はするんですけれども、ただ一つ、やれないところが出てきたらどうするかというのは確かに大きな問題なんですね。だから、この意見にもあったように、新しく作る場合は規制すべきだという意見もあったんですが、新しいところだけやったら、今度は既存のところが必ず、うちもいつまでにやってくれということになりますね。だから、それも非常に難しいかなということで、結局、費用と効果の例をもうちょっとわかりやすくいろんな例があれば、少しでもうまくいく糸口が出てくるような気がするんですけれども、そういう例が過去に少しは出てきたんですけれども、もうちょっと詳しいのが出てくるといいですけれども、大久保先生、何か御存じないですか。
幾つかはあるんですけれども、ただ、日本人の文化というのがあって、それが必ずうまくいくという保障はないということが1点ありますね。
それから、もう一つ、既設に関しての不公平感が生じるということは、確かに、例えば新たなところに関してこうやったら、ほかのところが不公平感を持って、それがかえって問題を複雑化したということはあるわけですね。基本的に言うと、リスクコミュニケーションの中で、じゃ、既存のことについてどうするんだという話ですが、それは、新しい場合にはあまり設計上で問題が生じてこない。だけど、既存のものをもし低減化ということをやった場合は、それに対しての労働安全の観点から、それが本当に担保されているかどうかも当然検討しなければならないし、いろんな複雑な要因が出てくると思うんですね。
ただ、一つ言えることは、できないならできないの理由はちゃんと説明するということは、説明責任としてあるんだと思うんです。つまり、既設がなぜできないんだということは、皆さんが納得してもらうようなことをしないと、不公平感は残ると思います。
電力設備は、こういう電磁界が問題になるというのは、人口が非常に密集している、住民の方が周りに住んでいらっしゃるというところで、日本は海外と違いまして、非常に人口密集している地域で、非常にスペースがないということから、いろいろなこういう問題が起きているのではないかと思いますので、既設の設備を例えばほかのところへ移設するというのは、用地的にも非常に難しいし、また、地下に埋めるとなると、前回例が出ましたように、莫大なコストがかかるということで、海外の例を参考にするのもなかなか難しいのではないかなと、技術的にはそういうこともあるのではないかと思います。ほかにいかがでしょうか。既設設備は非常に難しい問題ですけれども、では、まず、野端さんからお願いしたいと思います。
今、既設の問題がいろいろと問題になっておるんですけれども、恐らく電力会社はみんなそうだと思うんですけれども、既設設備は、先回も御説明しました、古くなれば取り替えていくということをやっていくわけでございまして、そうした中で、新たな鉄塔を高くするとか、そういうことを実際にはやっていくわけでして、そういうものの繰り返しの中で、少しずつ世の中としてはよくなっていくのではないかなと我々としては思っておりまして、前回も御説明したときに、既設設備をいろいろいじると問題があるというので、かなりネガティブにとらえられたかもしれないんですが、ネガティブと申しますか、デメリットがいろいろあると御理解いただければと思います。
実際にどういうふうに既設をやれば何が起こるかというのを、シミュレーションといいましょうか、エクスプロアした結果、例えば停電が発生するであったりとか、もしくはお客様に御迷惑をおかけするであったりとか、コストでもデメリットの一つだと考えているわけです。そうしたデメリットとメリットを比較した結果、我々としては、そこまでやる必要はないのではないかと考えたという次第でありまして、それに対して、あくまでそのあたりは我々ですので、もしかすると、ほかの方、一般の国民の方が御判断される内容かもしれませんけれども、我々としてはそう考えたというあたり、御理解いただければと思います。
では、飛田委員、お願いします。
具体的に、例えば新設の場合、あるいは既設の場合でもそうなんですけれども、それでは距離を施設からどれくらいにするかですね。施設から。あるいは、国によっては、この間の御説明をお伺いしておりますと、注意値とか安心目標とか、いろいろな、さらに厳しい規制などもあるようでしたけれども、数値を出していくという方法もあると思うんですね。ですから、完全なる規制、曝露制限のための規制と、注意値等の2番目の段階、人々の集まるところや子供たちが集まるところ、安心の目標、そういう考え方や、もう一つは距離を考えていくということなど、低コストでできるかどうか、難しいところではありますけれども、何らかの一歩踏み込んだものをここで検討する必要があるのではないかと考えておりますが。
では、森下さんの方から。
1点補足させていただきます。今日の資料3の3ページでも低費用対策のところでWHOのガイダンスを紹介しましたけれども、WHOのガイダンスでは、既設については推奨事項を挙げられておりませんで、新たな設備を建設、あるいは設計する際にはということがWHOの推奨事項でございます。
そういうことを御認識いただいた上で、既設設備についても我が国としてどうすべきがというのを御議論していただきたいと思います。
小島委員、どうぞ。
確かに非常に難しい問題だと思うんですけれども、一つ思うのは、低費用か高コストかというのはあまり関係なくて、実は、念のためにやったらどうですかと言っているわけですね、WHOは。念のためというのは、念のために私たちはやりますという地域があってもおかしくはないので、ただ、そのときに、みんなが話し合って、じゃ、やりましょうと。ただし、お金はこのぐらいかかるので、みんなからお金を集めますよと。それでもやるというならやればいいんですね。そういうことなので、結局、リスコミに尽きるのではないかという気がするんですね。リスコミでみんなが話し合って決めれば、それはそれでいいことなので。だから、個々の、さっきの機関のようなところできちっと議論して、本当にみんながお金を出すというのなら、別に電力業者だけの責任ではないですから、みんなが電力の恩恵を受けて、みんながメリットを受けているわけですから、みんなでお金を払ってやるという地域が出てくるのだったら、別に1兆円かけようといいんですけれども、そういうようなことを議論するところが必要なのではないかなと思うんですけれども。
リスクコミュニケーションと低費用対策というのが一つのパッケージで進めないと、なかなかうまく前には進んでいかないという趣旨だと思うんですけれども、大変いい御意見をいただきました。ほかに皆さん何かありますでしょうか。大久保委員。
今、小島委員がおっしゃった「念のため」という話ですね。これはファクトシートをよく読んでください。「念のため」という文言は一つもありません。ですから、そこのところは、リスクコミュニケーションの中での対策としてこういうものをやったらどうですかということであって、安全のために念のためにこういうことをやったらどうですかとは言っていないんですね。
リスクコミュニケーションのために低費用。
というふうに私は読んでいます。
ほかには。多氣委員、お願いします。
先ほど、小島委員おっしゃっていた費用の問題ですけれども、低費用ということは議論になっていますけれども、だれが負担するのかという話についてはどこにも書いていないし、それについてだれが負担するということについて考えると、多分方向も変わってきたりするのではないかということも考えます。ですから、そのあたりについても、もし具体的に何か言うなら、考えるべきではないかと思っております。
非常に難しい問題ですけれども、ほかに何か御意見いかがでしょうか。山口先生、お願いします。
すみません、低費用とちょっと離れてしまうんですが、リスクコミュニケーションの中で、電磁波過敏症という病気で苦しんでいらっしゃる方がいらっしゃると。ただ、いろんなところから出ている電磁波が原因ではないということは、多氣先生、先ほど説明したとおりなんですが、でも、体調が悪くて苦しい思いをしていらっしゃる方はいるんですね。電磁波が原因じゃないから、我々は関係ないということではなくて、そういうことで体調を崩している方がいらっしゃる以上は、やはり医学的な対応というのも大事なのではないかなと思うんですね。これは恐らく病院に行かれても、検査しても何も異常がないから、異常ないですよと突き返されているケースがほとんどだと思うんですね。ですから、リスクコミュニケーションの中で、本当に病気で、病気と言っては変ですね。体調を崩して苦しんでいる方に対して医学的にどう対応したらいいのかというあたりも、リスクコミュニケーションの中で少し議論に加えた方がいいのではないかなと思いますので、発言をいたしました。
どうもありがとうございました。そろそろ時間になりましたけれども、ここの部分、大変皆さん御意見出ましたけれども、リスクコミュニケーションとともに、リスクコミュニケーションのために低費用対策というのをかけるべきではないかという御意見がありますし、また、できない場合には、明確に説明責任、ちゃんと説明をしてほしい、する責任があるのではないかという御意見もありました。それから、感情論としては、学校等から送電線設備は除いた方がいいのではないかという御意見もございました。
そういうことで、「以上の議論を踏まえ」のところにありますけれども、電気事業者さんが、新設設備に対しては引き続きいろいろな対策、高鉄塔化、コンパクト化、逆相配列化など、引き続き継続していただけるということ。それから、既設設備に対してでも、今、リプレイス等、老朽化してリプレイスするときにはそういうことも考えて撤去をされているという御発言もありましたけれども、そういうこともぜひ進めていただくということですね。その辺ぐらいが皆さんから出た結論かなと思いますけれども、ほかにいかがでしょうか。ほかに何か皆さんの方から御意見ございましょうか。
それでは、今日、御議論いただい結果を踏まえまして、まず、急性影響の方につきましては、我々原子力安全・保安院としては、ICNIRPの規制値を導入する方向で検討を進めてまいりたいと思います。
それから、これは少し重い宿題をいただきましたけれども、研究、特に研究体制とか、リスクコミュニケーションのリスク情報提供でしょうか、これについては、経済省、あるいは保安院という一部署だけで取り扱えるような課題ではなく、全省庁的な課題として取り組んでほしいということだと思いますので、正直申し上げまして、今日、厳しい御指摘をいただきました、縦割りという表現をされましたけれども、確かにそういう状況にはなっておりますけれども、関係省庁での連絡会議という場を持っておりますので、そこでできる限りのことを、ここでのワーキンググループの検討と並行してまだ審議していただきますので、やっていきたいと思っております。
特に、リスクコミュニケーションが足りないというところについて、最新の論文とかも含めた形でリスクコミュニケーションができるような何らかの枠組みというのは、非常に重く受けとめて、検討してみたいと思っております。
大体、私どもの方で重くとらえているのはそういう項目でございます。
どうもありがとうございました。ほかに皆さんから御発言ございましょうか。よろしゅうございましょうか。
以上で本日の議題を終わらせていただきたいと思いますが、次回は第5回のワーキンググループになりますけれども、今回の議論を踏まえまして、報告書案を御議論いただきたいと思います。上の電力安全小委員会の方に上げます報告書案について議論いただきたいと思います。
それで、第5回の日程については、後で調整をしていただくということでお願いをしたいと思います。
それでは、最後に事務局から何か連絡事項がありましたらお願いしたいと思います。
まず、日程の方は、事務局の方からまた各委員に御調整させていただいて、御連絡させていただきたいと思います。
それから、前回のワーキンググループで、家電製品の方につきまして、電磁界測定の調査の結果報告がございましたけれども、その際に、委員から、測定結果に測定距離とか方向についての情報を追加してほしいということの指摘がありましたけれども、担当の家電製品協会、担当課の方で指摘を反映して修正したものをホームページに掲載したという報告をいただいておりますので、御連絡させていただきます。
以上でございます。
どうぞ、大久保先生。
省庁横断的に情報提供、コミュニケーションセンターみたいなものを作るということは、将来的には確かに必要だと思うんですが、第一歩としては、電力設備からの不安というのは非常に大きいわけですから、まず最初に、少なくともできるところからはやると。そして、将来を見据えて、いろんな発生源についてもリスクコミュニケーションをしようというような目標で進められた方がよろしいのではないかと思います。
大変ありがたいアドバイスありがとうございます。そのような形が現実的だろうと思っておりますので、今おっしゃられたことを踏まえて、やれるだけのことをやってみます。
どうもありがとうございました。それでは、ちょっと遅くなりましたが、今日、第4回のワーキング、これで終了させていただきたいと思います。どうも活発な御議論ありがとうございました。
最終更新日:2008年7月3日
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