経済産業省
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総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会電力安全小委員会電力設備電磁界対策ワーキンググループ(第6回)-議事録

日時:平成19年12月20日(木)14:00~16:00
場所:経済産業省別館10階1014会議室

  • 森下電気保安室長

    それでは、今日御出席の委員の皆様がそろわれましたので、ただいまから、第6回「電力設備電磁界対策ワーキンググループ」を開催いたします。

    本日は、御多忙の中お集まりいただき、本当にありがとうございます。

  • 横山主査

    それでは、議事に入ります前に、事務局から、定足数と配付資料の確認をお願いしたいと思います。

  • 森下電気保安室長

    本日は、全委員12人中10名が御出席されておりますので、定足数を満たしております。

    次に、配付資料について確認させていただきます。

    資料1として「電力設備電磁界対策ワーキンググループ委員名簿」でございます。

    資料2として「電力設備電磁界対策ワーキンググループ報告書案」でございます。

    今回、報告書の資料編ということで用意いたしました。

    報告書のポイントということで、概要紙を表裏の2ページで用意いたしました。

    第5回の議事録(案)でございます。

    以上でございます。

  • 横山主査

    どうもありがとうございました。

    これから、議事に入りたいと思いますが、年末のお忙しいところ、お集まりいただきまして、ありがとうございます。今日は、第6回、最終回の電力設備電磁界対策ワーキンググループということで、前回御議論いただきました報告書をリバイスしたものを御提出いたしましたので、議論をいただきまして、できましたら、今日結論を得たいと考えておりますので、どうぞよろしく御審議のほどお願いしたいと思います。

    それでは、議題1でございます。この報告書案につきまして、事務局より御説明をお願いしたいと思います。では、よろしくお願いします。

  • 森下電気保安室長

    それでは、資料2について説明させていただきます。

    前回の12月5日に提出させていただいたときに、各委員からいただきましたコメントを踏まえたもの、それから、一般の方が初めて読んでも分かりやすくという観点から、表現ぶりとか、加筆するところを加えたところ、WHOのファクトシート、EHCを引いているところについては、なるべく原文に忠実にという観点から、修正を加えております。

    本日は、修正点を中心に御説明させていただきます。

    まず、前回「はじめに」と「おわりに」は省略させていただきましたので、今回は読み上げさせていただきます。

    まず「1.はじめに」の方は、なぜこのワーキンググループを今やるのかという話と、議論の対象は何なのかということを、背景も含めて、分かりやすく説明したいという趣旨でつくっております。読ませていただきます。

    「1979年、送電線の周辺に住んでいる人達の健康状態の調査の結果、小児白血病と電磁界の強度に関連があるとの米国の報告がなされた。その後、我が国においても、1995年に報道番組で電磁波問題が取り上げられ電磁界問題に対する国民の関心が高まった。このように電磁界に対する国民の関心が高まっていることを受け、経済産業省では、1997年から電磁界に関する調査を行ってきた。また、海外においても、世界保健機関(以下『WHO』という。)が、1996年5月に国際電磁界プロジェクトを立ち上げ、電磁界曝露の健康影響についての評価を開始した。

    電力設備や国民に広く電力を供給するために必要不可欠な設備であるが、電力設備に電流が流れると、電界、磁界が必ず発生する。また、設備に流れる電流が大きいほど、外部空間に発生する磁界は強くなる。そして人間の身体が外部の磁界に曝されると、人間の体内に電流が流れる。これを磁界による健康への短期的な影響といい、これを防護するために科学的根拠に基づく国際的なガイドラインが策定されている。また、これよりも低いレベルの磁界に長期間曝露されることによる健康への影響について不安を持つ人々が存在している。

    このような状況を踏まえ、原子力安全・保安院は、WHO国際電磁界プロジェクトにおいて、電磁界に関する環境保健クライテリア(以下、『EHC』という。)について専門家チームによる検討が進められていることを念頭に置きつつ、一般の人々が生活する環境(以下、『一般環境』という。)における電力設備から発生する磁界に関する規制のあり方を検討する必要があると判断し、2007年4月、原子力安全・保安部会電力安全小委員会に、電気・電磁波分野及び医学・生物学分野の専門家委員(以下、『専門家委員』という。)、電気事業連合会委員(以下、『電事連委員』という。)、消費者団体及びマスメディア等の委員(以下、『中立委員』という。)から構成される『電力設備電磁界対策ワーキンググループ』を設置した。このような中、同年6月には、WHOから、専門家チームの知見(EHC NO.238)に基づき、非電離放射線のうち周波数範囲0~100kHzの超低周波電磁界による健康への影響に係る見解がファクトシートNo.322(第3章として詳述)として示された。

    本報告書は、WHOファクトシートNo.322の考えに従い、超低周波電界については健康上の問題はないとの見解が示されていることから、超低周波磁界を議論の対象とし、国内外の研究や国際的な規制の動向も踏まえて、超低周波磁界の発生源のひとつである商用周波数50Hz、60Hzの電力設備(送電、配電、変電設備)に関する一般環境における磁界規制のあり方について、議論を行い、取りまとめたものである。

    今回の検討に当たっては、電界、磁界が健康に対していかなる影響を与えるかについてのWHOやICNIRP(国際非電離放射線防護委員会)といった国際機関において取りまとめられた知見、国際的な規制の動向や、経済産業省において行われた各種調査結果を含む国内外の研究等の状況など、現在までに国内外で得られた知見を幅広く収集・整理し、それを踏まえて、一般環境における電力設備に係る磁界規制のあり方について検討を行った。また、規制を行うに当たっては、これが直接、あるいは間接的に国民や事業者の権利義務関係に影響を及ぼすことから、その根拠の妥当性についても議論が行われた」。

    「1.はじめに」は、以上でございます。

    「2.電界と磁界」は、6ページでございます。

    前回「1.はじめに」にあった部分が、よく整理すると電界、磁界の説明なので、2章の方がいいということで、移動しております。

    前回、少し御議論がありましたのは「遺伝子を直接傷つけるエネルギーはない」という表現のところでして、前回は「非電離放射線である電磁波について」という主語が付いておりましたけれども、それは幅が結構広いものでありまして、今回対象となっている「周波数50Hz、60Hzの送電線等の電力設備から発生する電磁界には遺伝子を直接傷つけるエネルギーはない」ということは、科学的に言い切れるということでございますので、そういう修正を行っております。

    7ページは、ほとんど変わっておりませんけれども、「表1ファクトシートNo.322のポイント」を、若干ファクトシートの表現に忠実にするということで、表現ぶりを変えております。意味は変わっておりません。

    8ページの3.2です。

    前回は、最初の導入部がファクトシートとEHCの関係について、一般論のような書きぶりをしておりましたけれども、最後の文章のように「本件に関しては、国際電磁界プロジェクトの見解とWHOの正式見解は完全には一致していない」ということで、以下にどこが一致していないかを記載してございます。

    まず3.2.1で「EHC No.238とファクトシートNo.322で一致しないポイントの一つは、『念のための措置(Precautionary approach)』の扱いである」ということで、以下、文章は書いておりませんけれども、つながりを持たせております。

    9ページも読者の分かりやすさの観点です。

    3番目の「しかし」のパラグラフですが、「しかし」の後に「重要性に関する順序付けについては、微妙な違いが見られる」ということで、前回はいきなり「EHCでは」となっていましたけれども、今、申し上げたような文章を間に挿入して、分かりやすくいたしました。

    4番目のパラグラフも、いきなり「『Precautionary approach』の概念は」という形になっておりましたけれども、「我が国として講ずるべき措置の検討に当たって重要なポイントは」という文章を加えております。

    10ページは、PrecautionとPreventionの違いと電磁過敏症についてです。

    この章自体は、ファクトシート全体についての説明ですので、その中にファクトシートの説明との違いが分かるように、それと関連して議論されたということで、こういう表現といいますか、形で記載させていただきました。文章は変えておりません。

    11ページも、いきなり「ICNIRPのガイドライン」という形で入っていたんですけれども、読む人に、なぜこれを説明するのかということが分かりやすくという意味で、4.1.1の最初に「超低周波磁界から生じる健康リスクの評価については、ICNIRP(国際非電離放射線防護委員会)とIEEE(米国電気電子学会)が行った検討及びガイドラインが有益な内容を含んでいる」という3行を入れ、それでICNIRP、IEEEはどうだという説明をしております。

    あとは、注釈を2つほど加えております。

    1つ目は、最後から2つ目のパラグラフにある「基本制限値」は、専門的なワードですので、注19として入れております。これは、確立された健康影響を直接的な根拠として定めた、曝露に関する制限である。

    2つ目は、最後のパラグラフにある「参考レベル」も、注20として入れております。これは、基本制限を超えるかどうかを決定する目的で、実際的曝露評価を行うために導き出されたものということで、いずれもICNIRPのガイドラインから定義を入れております。

    12ページは、微修正です。

    表2の表現で、前回は「ガイドライン」と書いておりましたけれども、ガイドラインの中の曝露制限値を載せている表でございますので、「表2商用周波電磁界に関する一般の人々への曝露制限値(参考レベル)の比較」ということで、ICNIRPとIEEEを載せております。

    13ページの最初のパラグラフについて、これも若干説明を加えておりまして、前回は欧州では、欧州理事会が勧告したとなっておりましたけれども、その間に「一般の人々の電磁界曝露によって生じる短期的な健康影響についてICNIRPガイドラインの数値を用いた曝露の制限を勧告した」として、明確化しております。

    その2つ下のパラグラフの「賢明なる回避」も、前回御質問がありましたので、注25を加えております。これはWHOの方で「用心政策」ということで定義が出されておりますので、それを引いております。説明は省略いたします。

    14ページも、先ほど、冒頭の欧州理事会の勧告との違いをはっきりさせるため、欧州では、電磁界によって生じる長期的な健康影響については云々ということで、この1文を加えることにいたしました。

    15ページは、中身は変わっておりませんけれども、フォーマットミスをしておりまして、申し訳ございません。

    17、18ページは、注釈で路上変圧器とケーブル立ち上がり部の測定年月日を入れております。

    19ページも、冒頭にだけ、読む人がすっと入れるようにということで、1文を加えました。「4.1.4磁界の測定方法に係る検討状況」ということで、「磁界の規制のあり方を考える上で、磁界の測定方法の標準化は極めて重要である」ということで、以下は同じ文章を続けております。

    20ページも、最初の「4.2.1国際がん研究機関(IARC)の見解(電磁界に係る発がん性評価)」の次に「長期的な健康への影響の要因の分析に当たって、主として用いられる手法は、疫学研究と生物学的研究である」ということで、IARCの生理学が理解しやすいようにという意味で2行入れております。

    3つ目のパラグラフで「IARCの総合評価によれば」と書いておりましたけれども、正確に「IARCの総合評価(IARCモノグラフ80)によれば」とし、出典を明らかにしております。

    表の中の「限定的」の解釈を丁寧に書いておりまして、IARCの一般的な判定クライテリアとIARCの評価にその後の研究も加味して行ったEHCの評価がグループ2Bの分類を変えることはないといった注釈を加えております。

    21ページからは、(1)は「てにをは」でございまして、変更はほとんどございません。

    (2)のタイトルは、前回は「疫学研究の限界」と書いておりましたけれども、少し不適切だったなということで「疫学研究の適用範囲」とし、この適用範囲に限界があるという内容にふさわしいタイトルにしております。

    22ページは、「てにをは」以外は、(3)のプール分析について注釈を加えております。根拠論文です。

    23ページは、変更はありません。

    24ページの4.2.4は、リスクコミュニケーションについての定義が必要かと思いまして、注釈48を加えております。読ませていただきます。

    「個人やグループ、機関間で情報や意見を交換する相互プロセス。リスクコミュニケーションには、例えば、リスクの性質についての様々なメッセージ、厳密に言えばリスクとは言えないもの、リスクメッセージ又はリスク管理の法的・制度上の整備に対する懸念、意見、反応などが含まれる」ということで、これは1989年にアメリカのNational Research Councilが出したものを引用しております。

    25ページも読みやすくということで、「てにをは」を変えているだけで、内容は変わっておりません。

    26ページは、前回資料に間違いがございました。2つ目のパラグラフですけれども「既に、170kv以上の」と書いておりますけれども、前回は「275」と書いておりました。これはワーキングで説明した資料でも170でございましたので、訂正させていただきます。そういう技術適用の余地は極めて限定的であるということでございます。

    27ページは、最初のパラグラフで、まず、議論の対象範囲について明確化を図るために、「周波数50Hz、60Hzの一般環境における超低周波電磁界による健康影響に対する対応について議論を行った」ということで「一般環境における」という言葉を加えております。

    5.2.の3番目のパラグラフは、前回、飛田委員から、子どもたちだけではなくて、一般の人々も集まるところだというコメントをいただき、議事録を確認いたしまして、付け加えさせていただきました。

    28ページも「てにをは」以外は、5.3.1の3番目のパラグラフになります。これも飛田委員からのコメントで「『今後小児白血病の疫学調査を行う場合には、広く全国的に調査を行うようにしてもらいたい』との意見があった」というのを加筆させていただいております。

    29ページの5.3.2の下から2つ目のパラグラフになります。これは山口委員からのコメントで、「また」以下を付け加えております。「『電磁過敏症等で体調を崩し苦しんでいる方に対する医学的対応に係る助言もリスクコミュニケーションの中でなされるべき』との意見があった」ということを付け加えました。

    30ページは、一番最初のパラグラフで、市民団体等からの意見で、国民が予防原則の概念にとなりますけれども、これはこのワーキングでも、用語の定義を厳密に整理したことを踏まえまして「国民が『Precautionary approach(念のための措置)の使用』の概念に沿った行動を個人レベルで行える程度の情報提供をすべき」と直しております。

    31ページは、子どもたちが集まる幼稚園等に対する配慮について、前回の議論を踏まえまして、付け加えております。「更に『変電所等の新設は、自治体も含めた当該地域社会の問題と捉えられる場合もあり、電気事業者と住民だけでなく、地方自治体も加わってリスクコミュニケーションを確立し、問題を解決していくことが必要』との発言があった」という前回のものを加えております。

    32ページの6.1.も、議論の対象の明確化ということで「一般環境における超低周波電磁界の健康影響について以下のような共通認識に至った」ということで「一般環境における」という言葉を足しております。

    33ページは、最後のパラグラフのなお書きですけれども、最初に申し上げましたWHOとかEHCが出されている見解をなるべく忠実にということから、書き直しております。

    それと、今回、我々が行った市民団体等からの意見もリンクすると思いまして「なお、市民団体等からの意見において、『0.4μT以下となるような規制をすべき』との意見が多数あったが、0.4μTが磁界の影響の閾値であるとの認知については、EHC No.238では、『慢性影響の閾値は認められていない』、また、『小児白血病のデータに基づいて超低周波磁界への曝露が0.4μTを下回るように低減させるための曝露制限値を導入することは社会全体の便益をもたらすことはありそうもない』と延べられている」という表現にしており、注釈で引用のところも明記することにしております。

    34ページの6.2.1の3番目のパラグラフも、表現を正確にということで「現時点では、磁界の長期的な健康影響の可能性については不確かさが大きいため、因果関係があると言える程の証拠は見あたらない」と書き直しております。

    4番目のパラグラフは、規制当局、非規制者というのを、国、電気事業者と直しております。

    34~35ページにかけての「(1)更なる研究プログラムの推進」の表現ぶりで、35ページの1行目ですけれども、「研究方法には改善すべき点がある」ということで、前回の従来の研究を否定しないようにというコメントを踏まえて直しております。

    2番目のパラグラフの「具体的な研究テーマについて」の後に「工学、医学・生物学等各分野の有識者から広く意見を聞くことが必要と考える」ということで、これは前回、関係学会から話を聞いたらというのに対して、適切な団体はどこというのはないということで、研究者という形で書くことになったことを踏まえて直しております。

    「関係省庁が連携して電磁界問題全体を俯瞰しつつ必要な研究分野・テーマを見極めるなど、新たに研究に取り組む仕組みを構築することが必要と考える」ということで、これも研究全体を考えて、一貫性のある政策をという前回のコメントを踏まえて「電磁界問題全体を俯瞰しつつ」という言葉を付け加えました。

    「(2)リスクコミュニケーション活動の充実」の2番目のパラグラフは、意味は書いておりませんけれども、見る方が分かりやすいようにということで、表現ぶりを変えております。

    その2つ下のパラグラフですけれども、前回は現状の問題点を強調するような文章だったんですけれども、もうちょっとセンターの機能とか意義を求めるような機能を強調するという書きぶりに直しております。読ませていただきます。

    「電磁界の健康リスクに関する正確な情報が国民に届いていない現状を踏まえれば、このような状況を是正するため、電磁界の健康リスクを中心とする様々な情報を収集し、国民の不安や疑問に関して双方向のやりとりをきめ細かく行い、不安や疑問を持つ人々との信頼感の構築を目指すリスクコミュニケーションの増進を目的とした、中立的な常設の電磁界情報センター機能の構築が必要である」。

    36ページの最後から2つ目のパラグラフは「電気事業者は、5.3.3でなされた指摘を真摯に受け止め、これら地域の近傍に電力設備を新たに設置する場合には、磁界低減に科学的な根拠は見出せないものの、近隣住民等の心情に配慮して、住民との合意形成に格別の努力を払うべきである」ということで、大久保委員からの指摘だったと思いますけれども、「根拠はない」と「踏まえつつ」というのを「ものの」と直しております。

    それから、その次のパラグラフを新たに加えております。先ほど「自治体との関係」というのが出たのを踏まえて、付け加えております。読ませていただきます。

    「なお、変電所等電力設備の新設は、電磁界の健康影響について不安を抱いている住民を含めた当該地域社会における問題と捉えられる場合もある。現時点ではリスクコミュニケーションとして必ずしも確立された方法はないが、このような場合には、WHOのファクトシートNo.322でも示されているように、電気事業者と住民だけでなく、地方自治体も加わって、費用負担の問題も含め、調整と協議が行われることが有効な場合もある」。

    これは前回の議論で、ケース・バイ・ケースでいろんなやり方がありますので、そういうことも踏まえて、こういう表現にしております。

    37ページも、最初の「(3)曝露低減のための低費用の方策」のパラグラフは、表現を正確にということで直しております。

    37ページの最後から2番目のパラグラフも、最後の「合理的なガイドライン値を無視して、恣意的に曝露制限値の設定を行うことは認められない」と表現を直しておりまして、これもファクトシートの表現に合わせて修正いたしました。

    38ページの「7.おわりに」も、前回は省略しておりましたので、読ませていただきます。

    「電磁波は、視覚的な認識ができないことから、これによる健康への影響について漠然とした不安が徐々に醸成されつつあるとの状況認識の下、新たに出されたWHOの報告書に加えて、これまでの蓄積された利用し得る知見を収集、整理し、本ワーキング・グループとして集中的な議論を行った。

    健康影響についての科学的な知見を踏まえた対処もさることながら、本ワーキング・グループとして痛感されたのは、国民のリスク認知をもたらす情報不足の改善が第一に重要であるという点である。この状況を改善するためには、健康リスクを含めた電磁波に関する正確な情報が恒常的に発信され、バランスのとれた健康リスク情報がきめ細かく国民に届く仕組みが必要となる。電磁波の健康影響に関する研究等を始めとする様々な情報は、国民一人一人にとっては容易に入手可能なものとは言えないことから、これを整理し、国民の手元に届けるための努力を、電磁波問題に関わる関係省、関係機関、事業者が連携して進めることが重要である。

    なお、本ワーキンググループの議論において、多くの委員から、磁界対策は電力設備に対するものがその第一歩であって、今後、一般環境における他の磁界発生源についても適宜対応がとられることが望まれるとのコメントがあった。本報告書が他の分野における磁界対策の検討にも資することを期待する」。

    これは、ワーキングのまとめとして何が大事かということを明確にしたいと思って、記述しております。

    それから、今、説明させていただいた報告書の概要版ということで、2枚紙「原子力安全・保安部会電力安全小委員会『電力設備電磁界対策ワーキンググループ』報告書(案)のポイント」を用意しておりますので、読ませていただきます。

    「1.世界保健機関(WHO)における電磁界健康リスク評価の概要

    ○電界については、一般の人々が普通に生活する上で健康上の問題はないと考えられる。

    ○100μTをはるかに超える高レベルの磁界が短期的に健康に与える影響については、人の神経等が刺激されるメカニズムが解明されており、これを防護するために規定された科学的根拠に基づくガイドラインを採用すべきである。

    ○低レベルの磁界が健康に与える長期的な影響については、疫学研究が小児白血病との関連を示唆するものの、動物実験、生物学的研究も踏まえれば、因果関係の証拠は弱い。現時点では、磁界を低減することによる健康上の利益は不明である。したがって、以下の3つを推奨する。

    (1)科学的証拠の不確かさを更に低減させるための研究プログラムを推進すべき。

    (2)全ての関係者が、情報を提示した上で意思決定を可能とするための効果的で開かれたコミュニケーションの仕組みを構築することが奨励される。

    (3)新規設備の建設、設計の際の曝露低減のための低費用の方法(国ごとに異なる)を探し求めても良い。

    ○磁界から生じる健康リスクの存在の曖昧さを考慮すれば、曝露制限値は科学的な根拠に基づく国際的なガイドラインに拠るべきであり、科学的根拠なく設定することは認められない」。

    こういうWHOの評価を受けて「2.ワーキング・グループの結論」といたしまして、まず「(1)高レベルの磁界による短期的な健康影響に係る対応」ということで「○電力設備(送・配電線、変電設備)から発生する周波数50Hz・60Hzの磁界について、国際非電離放射線防護委員会が示す国際的な曝露ガイドラインの制限値(100μT(50Hz)、83μT(60Hz))を採用する等必要な諸規定の整備・改正を行うべきである」。

    「(2)低レベルの磁界による長期的な健康影響の可能性に係る対応」としまして(1)更なる研究プログラムの推進」「(2)リスクコミュニケーション活動の充実」「(3)曝露低減のための低費用の方策」ということで、報告書で提言されていることをコンパクトに書いております。

    ※としまして「0.4μTが磁界影響の閾値との認知については、EHC No.238では、『慢性影響の閾値は認められていない』と述べられている」ということで、先ほど御説明した文を注として入れております。

    以上でございます。

  • 横山主査

    どうもありがとうございました。前回から、かなりいろいろブラッシュアップしていただきまして、報告書をまとめていただきました。

    それでは、ただいまの御報告に関しまして、皆様から御意見、御質問等をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

    では、大久保委員、お願いします。

  • 大久保委員

    幾つかあるんですけれども、字句の訂正等は今日はもうしなくていいですか。

  • 森下電気保安室長

    細かいところは結構です。

  • 大久保委員

    ただ、表現の内容でニュアンス的にちょっと訂正した方がいいかなというところは、9ページです。

    最初の段落の末尾に「EHC No.238が示した選択肢を一部踏襲している」の「一部」という表現は、どうもなじまないのではないかと思います。そこを削除していただくと同時に、その次の段落のところで「結果としてみれば、EHC No.238及びファクトシートNo.322に共通している」の後に「ただし、磁界低減対策の優先度及び必然性には認識の差が存在している」という文言を入れて、「しかし」は「具体的に」と変えた方がよろしいかと思います。

    もう一度申し上げます。

    「一部」を削除。

    次のパラグラフの最後のところに「ただし、磁界低減対策の優先度及び必然性には認識の差が存在している」。

    次のところは「しかし」を「具体的には」と変えた方がいいと思います。ただ「具体的には」と言いますと、次の「重要性に関する順序付けについては」のところで、また「は」がありますので、「は」は取る。このようにした方が、真意は伝わるんではないかと思います。

  • 横山主査

    よろしいでしょうか。

  • 森下電気保安室長

    1点だけ。

    「一部」の意味なんですけれども、EHCの方は何もしないというのもあったので、そのすべてをとっていないという意味で、確かに4つのうち3つまでとっているという感じなんですが、完全に一致していないかなという表現でやりました。ここはちょっと考えます。

  • 横山主査

    ありがとうございました。

    他にいかがでしょうか。

    飛田委員、お願いします。

  • 飛田委員

    前回申し上げた点を中に取り入れていただいていることには、感謝申し上げたいと思っております。

    ただ、今日、拝見しまして、大分並び順とかいろいろ変わっている点もあるものですから、戸惑いもあるんですが、1つは、前回申し上げたことで、ページの若い順から気がついた点について申し上げていきたいと思います。

    余り言葉にこだわりたくないんですが、前回質問をした13ページの下から6行目「(賢明なる回避(Prudent Avoidance))」に関してです。

    私、言葉にこだわったものですから、あの後、辞書をいろいろ調べてみました。そういたしましたら、「賢明な」という意味が間違っているわけではないんですけれども、やはり一般的には大分後の順番でこの表現は出てきていました。なおかつ、背景説明資料2000年3月に「用心政策」として出された中では、Prudent Avoidanceが「慎重なる回避」と訳されておりまして、これは公的にもう一般化されております。

    したがいまして、こちらで同じ用語を違う表現でとることは、ちょっと適切ではないんではないか、元に戻すべきではないかと思います。すなわち「慎重なる回避」とするべきではないかと思っております。

    訳を大分たくさん辞書も調べてみたんですが、大体上の方に「慎重に」とか「細心に」とか「用心深く」というのが出てまいりまして、確かに「賢明なる」という言葉も出てくることは出てくるのですが、優先順位からしますと、この点については、やや御検討いただいた方がいいんではないかと思っております。

    それから、27ページ、下から3つ目のパラグラフの「中立委員から」のところです。

    「我が国の電力設備について、一般の人々や子供達が長時間集まるところでは」という表現にしていただいているわけなんですけれども、ここのところに関連して、経済産業省さんの長期間かけてなさった調査結果を踏まえていくと、ICNIRPのガイドラインよりも非常に低い数値がたくさん出ているということを申し上げました。

    ですから、言葉としては、ここの部分に「経済産業省の調査結果を踏まえて、ICNIRPガイドラインより更に低い数値にとどめ」というような、何かそれに類する言葉を入れていただければありがたいと思っております。たしか、本報告書の中にもありますけれども、一部立ち上がり部分とか、路上の変電設備等で100μTを上回っているデータがあるんですが、全般的には非常に低い数値の結果が出てきていたわけで、この100μTを上回っている部分に関してお尋ねしたときには、距離をとりますということなどで、現実には、そこのところで対応策をとるようなお話をいただけたと思うんですが、その問題は、そうであるならよろしいと思っております。

    要するに、ここで申し上げたいことは、一般的な数値が非常に低いので、国際的なガイドラインは、非常に考慮するべき公的なものと認識はしておりますけれども、我が国のデータを踏まえる検討が必要だと思っておりましたものですから、そう申し上げてきた経緯がございます。

    したがいまして、御検討いただけたらありがたいと思っております。

    35、36ページの辺りでしょうか。先ほど御説明いただきましたが「国民の不安や疑問」という言葉が相当重なって出てまいります。それが言葉遣いの問題としては、やや検討が必要ではないかと思いました。私たちが感じております国民の不安や疑問というのは、日常の曝露状況のことなんです。ですから、不安や疑問、不安や疑問と繰り返していただきますよりも、明白なる表現として「電磁界の健康リスクを中心とするさまざまな情報を収集し、日常の曝露状況に関して、双方向のやりとりをきめ細かく行い」など、そのような文言に修正していただけるとありがたいと思っております。

    あと、ここはリスクコミュニケーションのパラグラフでございますので、その流れの上からいいますと、そのような形かとも思いますが、リスクコミュニケーションの際に是非加えていただきたいこととしては、最新の知見の提供です。そういったことも入れていただきたいと考えております。そうでありませんと、何か不安を感じている人の不安を、あなた方はそれはもう杞憂にすぎないんだから大丈夫ですよと、なだめるためのコミュニケーションのような誤解を招く可能性がありまして、分からないことがたくさんあり、これから研究を積み重ねるべきだということが言われているわけですので、最新の知見の提供やリスクコミュニケーションの増進をというような、何かそのような文言を入れていただけたらありがたいと思っております。

    ここのところで、ここに入れていただかなくても結構ですが、私はむしろ情報提供だけでなく、国民の不安や疑問の基となっている日常の曝露状況を知るためにも、実際がどうであるかの体験的なゾーンですとか、そういったものもイメージの中にありまして、単なる情報をもらって、安心するという言葉のやりとりだけにとどまらない体験的なものを実は意識しておりました。今、すぐさまこのようなものをということを細かく議論してきたわけではないので、それをあえて強く主張するつもりはございませんけれども、そのような意図で発言してまいりましたので、その点は御理解いただきたいと思います。

    それから、同じ36ページの下の方にある「また、幼稚園」のパラグラフなんですが、ここの下から3行目の「磁界低減に科学的な根拠は見出せないものの」というのは、確かにいろいろWHOの見解もあることですから、書きぶりとしては、納得せざるを得ないのかという思いもありますけれども、何かここで奇異に感じるとすれば、これはこの中でも触れてはいただいておりますけれども、例えば小児白血病にしても、磁界低減が現段階では明確な形で因果関係がある、黒だとは言えないという事実があるわけです。ですから「現段階では、磁界低減に明確な形では科学的な根拠は見出せないものの」とか、何か言葉を加えていただいた方が、より全体の流れからいいますと、全く根拠がないわけではないですので、疫学的な調査等の結果もあるわけですから、その辺の言葉を入れて御修正をいただきたいと思ったりしております。

    今、気がついている範囲の最後の指摘で、先ほど触れたことと関連するんですが、37ページの上から3つ目のパラグラフです。

    「日本の電力設備から発生する磁界レベルは既にかなり低くなっている」ということは、データでも示していただいたわけですが、路上変圧器の問題、ケーブル立ち上がり部の問題は、やはりデータとしては100μTを上回っているわけですから、そのようなこともありますから、「大半は既にかなり低いレベルとなっている」とか、何かそのような書き方をしていただいた方が、データ上の問題としては、表現は適切ではないかと思っております。

    以上でございます。長くなりましたが、ありがとうございました。

  • 横山主査

    どうもありがとうございます。

    それでは、まず13ページの「賢明なる回避」の部分です。これについてはいかがでしょうか。

    大久保先生、どうぞ。

  • 大久保委員

    この「賢明なる回避」あるいは「慎重なる回避」で、「慎重なる回避」と訳したのは、実は私です。その当時は、それはそれでよろしいと思っておりました。

    ただ、新たに日本のリスク学会でのPrudent Avoidanceという訳し方が変わっているということで、こういう語句を使っております。それはどちらでもいいといえばいいんですけれども、新しい定義の方がよろしいかなと思って、入れたということでございます。

  • 横山主査

    よろしいですか。学会でそういう定義にしたということですね。

  • 大久保委員

    はい。

  • 横山主査

    どうぞ。

  • 小島委員

    これも素人的な、一個人の意見と思って聞いていただければいいんですけれども、「慎重なる回避」というのは、とりようによっては、多少言葉として「回避するときは慎重にするように」ともとれてしまうんですよ。

    要するに、Prudentというのは、よく考えてやってくださいよということです。注意深く、よく熟慮をした上で回避してくださいよという意味なので、「慎重なる回避」よりも、どちらかといえば、無駄な出費をしないように、賢明に回避してくださいよという意味なので、「賢明な」の方がニュアンスとしては本当はいいんではないかなという気はします。

  • 横山主査

    いかがでしょうか。

  • 飛田委員

    私、語学力があるわけでございませんが、辞書をかなり引きました。引いて見てみますと、「用心深い」「分別のある」「慎重な」「細心な」とか、勿論「賢明な」は下の方に出てきています。

    今、読み上げる中では「賢明な」は「打算的な」「用心深い」「思慮、分別のある」「世才に長けた」で、最後に出てくるんです。

    次は「口が重い」「思慮深い」「細心」。

    もう一つ見てみますと「小心な」「分別のある」「慎重な」「思慮深い」で、5番目に「賢明な」、6番目に「用心深い」というのが出てくるんです。「慎重な」が3番目ですね。

    和英で「賢明な」を引きますと、まず「wise」が出てくるんです。次に「sagacious」「advised」「advisable」などが出てきて、この「Prudent」という訳は出てないんです。

    「慎重な」の方には「careful」とか「cautious」「prudent」が出てきました。

    英和の方は、まだ十分に調べていませんが、prudent investmentで慎重な投資とか、prudent policyとか、用語を見てみますと、そうなってきていたんです。

    私の浅学で考えた場合、訳としては、その言語に忠実に訳すならば、前の方が適切ではないかと思ったわけですが、確かにwiseという言葉も、wiseに近いような賢明なという言い方も訳の中には出てきております。ということは、恐らくこれは英語の引用の中では、そういう使い方もされる。賢明で聡明だが、思慮分別のあるとか、そういった意味がありますから、大久保先生がお訳しになられたということでございましたけれども、その後、解釈が変わってきて、日本の言葉として訳されるときの解釈が確立されているのであれば、私はあえて主張はいたしません。

    ただ、一般的に言って、その訳を見てみた限りでは、やや無理があるかなという感じがしたということです。

  • 横山主査

    大久保先生、いかがでしょうか。

  • 大久保委員

    小島委員がおっしゃるように、prudentの慎重は、どちらに対してもとれるんです。つまり、回避することを慎重にということなのか、それとも逆の意味の対策を慎重にするか。要するに、余りはっきりしていないところが、誤解を生まれるということもあったわけです。

    Prudent Avoidanceというのは、要するにお金のかからないことをやりましょうということを意味しているんです。

    ですから、そこのところで日本リスク学会で出ているような文章の方が、よりはっきりしているだろうということだと思います。

  • 横山主査

    低いコストで講じる対策をPrudent Avoidanceという。そうすと、慎重にお金をかけないか、賢明にお金をかけないで、いろんなことを考えてお金をかけないで済むのか。やはりちょっとニュアンスが違いますね。

  • 飛田委員

    先ほどの訳で申しますと、1番に「用心深い」というのが大体出てくるんですよ。

  • 大久保委員

    言っていることは同じなんです。ここの下にも書いてあるとおり、お金をかけないということが話ですので、表現としては、どちらでもよろしいんではないでしょうか。内実はここに書いてあるとおりであります。

  • 飛田委員

    前の公的な解釈のところで、もう既に同じ言葉が使われているので、私はその方がいいのではないかということと、訳の上からの問題意識からです。

    ですから、これ以上この言葉の問題を申し上げても、余り意味がないかもしれませんけれども、ただ、慎重にならざるを得ないという意味では、やる必要はないという意味にとる必要はないだろうと思うんです。結局、措置を取っておられるわけですから、「用心深い」という意味合いに解釈される方が、多いんではないかと思います。素直に読めば、そう読めるということではないかと感じております。

  • 横山主査

    では、この問題は、後で我々の方で検討させていただくということでよろしいですか。

  • 森下電気保安室長

    はい。

  • 小島委員

    1ついいですか。

    私、深入りするつもりはないんですけれども、用心深くやりましょうといったときに、逆に用心深くやるんだから、要するに回避するわけですから、用心深いと消極的になってしまう場合もありますよ。ですから、賢明にやるということは、確かに低いコストなんだけれども、賢明に考えて、多少費用が高くなることもあり得ますので「賢明に」の方が、より広く意味がとれると思います。訳の意味ではなくて、意味の問題です。

    深入りはしないんですけれども、「賢明な」の方が、やはり広い意味だからいいと思いますね。

  • 横山主査

    大久保先生、どうぞ。

  • 大久保委員

    このCarnegie Mellon大学のMorganさんが出した原文をお読みいただいて、その上でどうしてもこの表現がまずいということであれば、検討した方がいいと思うんです。

  • 飛田委員

    私、そんな難しい、Carnegie大の3博士がお書きになった商用周波電磁界のリスクという英文の科学論文を拝見しても、素人でございますので、とても理解できません。ですので、皆様や事務局、委員長に委ねたいと思います。

  • 横山主査

    分かりました。それで検討させていただきたいと思います。

  • 大久保委員

    それと話は違うんですけれども、Prudent Avoidanceのことで、13ページの上の第1パラグラフにICNIRPのガイドラインをとっているものとして、オーストラリア、スウェーデンが出ている。

    また、3つ目パラグラフで、今、話になっていた「また」から始まるところでも、オーストラリアとスウェーデンが出ているわけです。

    ぱっと事情が分からないと、かえって混乱を招くおそれがありますので、あくまでも上の方は、人への曝露制限値を設定するという意味でのICNIRPのガイドラインであって、下の方のPrudent Avoidanceの方は、設備からの磁界低減ということを意味しておりますので、そこのところを区別しておかないといけないのではないかと思います。

    ちょっと考えたのは、「また」を取りまして、「人への曝露制限とは別に」という文言を入れて、「科学的に正しいと考えられるような磁界低減対策がないとしても、設備からの磁界低減をするための」と入れる。

    ただし、そうなると、カリフォルニアがどうなるかという取扱いになると思うんですが、カリフォルニアには法的な規制はございませんので、一番下の注28に「州公益事業委員会」というのがありますが、その前のところに「曝露制限値はないが」という文言を導入するということで、交通整理をされた方がよろしいかと思います。

  • 横山主査

    ありがとうございます。

    いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

  • 森下電気保安室長

    より分かりやすくするという観点だと思います。

  • 横山主査

    どうぞ。

  • 多氣委員

    今の件は、結局、最終的には何となくうやむやになってしまったような感じがするんですけれども。

  • 横山主査

    Prudent Avoidanceですか。

  • 多氣委員

    はい。

  • 横山主査

    ここはもう主査と事務局にお任せいただきましたがね。

  • 多氣委員

    ただ、やはり御指摘があったということで、Morganの原文についてきちっと検討して、飛田先生には御説明するということを、一応議事録にとどめておいていただきたいということが1つです。

    それから、ここではスウェーデンもPrudent Avoidanceということで一緒にくくってしまっているんです。そうしますと、スウェーデンは実はPrudent Avoidanceということで、直接的にやってきたわけではなくて、Strategy of cautionという別の概念でやっているのが、Prudent Avoidanceと一緒だねということだったと記憶しているんです。

    ですから、もしスウェーデンも一緒にするんだとするならば、そちらの方にもちょっと目を向けなくてはいけないと思いますので、やはり言葉でいろいろ印象が変わってまいりますから、そこについては整理して、できれば注釈をもう少し充実させるとか、そのようにしていただく必要があるんではないかと思います。

  • 横山主査

    スウェーデンの26番の注釈ですね。分かりました。

    よろしいでしょうか。

    それでは、飛田委員からの2点目の御指摘に移りたいと思います。27ページの下から3つ目のパラグラフでございます。「イタリアの注意値」の前に、経産省の調査結果を踏まえる。

  • 森下電気保安室長

    これは前回と同様に、議事録を確認して、追記をするということで対応させていただきます。

  • 横山主査

    続きまして、35ページの下から36ページにかけての「不安や疑問に関して」というところの表現でございます。これはいかがでしょうか。

  • 森下電気保安室長

    ここは、最新の知見の提供ということと、日常の曝露情報に関してという、具体的なさまざまな情報の中の1つの例示には含まれると思うので、他にもいっぱいあるとは思うんですけれども、特に重要だということで明記をする方向で修正をしようと思います。

  • 横山主査

    いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

    どうぞ。

  • 多氣委員

    この部分は、リスク電磁界情報センター機能というものについて書いてあるところですが、実はこれについて、そんなにこのワーキンググループの中で、具体的にどういうものをイメージするのかという議論があったわけではないんです。その中で、これについては、余り限定しないような形で書かないと、これから検討するという話だということが、いずれどこかに行ってしまうのが怖いんです。

    というのは、ここには「電磁界測定器の貸し出しや」とか「学習の機会の提供」ということが例示されているんです。実は、私個人的には、測定器を貸すというのは、こういうところがやるということで、余り大したものではないと思いますし、測定方法がきっちりしていないところで、メーターだけ触れるというのは、非常に誤解を招きやすいとか、いろんな意味で問題があるなと思ったんですが、これは例示だからいいかなとちょっと思っていたんです。

    ただ、やはり今後、これを検討するということを本当にやっていくためには、余り偏ったというか、特定の個別の内容に入ったような例示は、できれば避けた方がいいし、飛田先生から御指摘のあったような、こういうのもあった方がいいんではないかということは、やはり漏れなく入るような、余り個別的なことにならずに、必要なものは将来的に入ってくる余地のあるような、そういう表現を是非お考えいただく必要があるんではないかと思っております。

  • 横山主査

    いかがでしょうか。

  • 森下電気保安室長

    限定されないような形で、両委員の意見を反映できるような修正を試みます。

  • 横山主査

    それでは、36ページの下から2段目のパラグラフの下から2行目の「磁界低減に科学的な根拠は見出せないものの」という表現の御意見がございますが、この辺はいかがでしょうか。

  • 森下電気保安室長

    これは、たしか「明確には」とか、そういうニュアンスを入れるということでしたね。

  • 横山主査

    御提案では「現段階では、磁界低減に明確な科学的根拠は見出せないもの」とか、そのような御意見をいただいたかと思いますが、この辺はいかがでしょうか。

    どうぞ。

  • 大久保委員

    元来、健康リスク評価というのは、タイム・トゥ・タイム、変わるわけですから、「現段階」と入れても、何ら問題はないんではないでしょうか。

  • 森下電気保安室長

    では「現段階では」という文言を追加するようにいたします。

  • 横山主査

    どうぞ。

  • 宮越委員

    まず1つは、今の「現段階では」という言葉を入れてしまいますと、これは現時点でつくったものですね。例えば最初に科学的な表現で、電磁界のエネルギーでは、遺伝子を傷つけることはないと書いてあるんですけれども、正確に申しますと、なかなかないとは断言できないです。

    遺伝子の傷は、DNAを合成して、遺伝子の塩基がばらばらになっているときに、ちょっとしたことがあっても傷ついてしまうんです。そういうことも起こさないというところは証明できていないから、そういう意味では、ここにも現時点での科学的知見からは、傷つけるエネルギーはないとかいうことを入れ出すと、きりがないと思うんです。そこら辺はどういうふうに理解したらいいんでしょうかね。

    「現時点では」という言葉を入れても、確かに差し支えは全くないですし、この最初の表現の科学的なところも、現在ではこれでいいと思うんですけれども、今、大久保先生が言われたタイム・トゥ・タイムで変わっていくというのは、確かにそうなので、この報告書自体が、現時点でつくられているものなので、ここでは「現時点」を入れて、ここでは入れないとかということを考え出すときりがなくなってしまうかもしれないので、私の意見として、そういったところを統一される方がよろしいと思います。

    もう一つは、単に文言だけです。24ページの4.2.3の「経済産業省においては」のパラグラフの一番最後の行に「腫瘍に対する一層のがん化作用も確認されなかった」とありますが、これは科学的には非常におかしな表現です。

    ただ、一般の人により分かりやすくという、森下さんからのいろんな情報も得ましたので、できるだけ分かりやすい表現でとは思っていましたけれども、上の方に「増殖に対して促進効果があるか否かを調査するため」と書いてあるので、多分この行は、促進効果について言及された行ではないかと思います。ですから「一層のがん化作用」というのは、科学的に何を言っているのかわからないので「腫瘍に対する促進効果は確認されなかった」の方が、上と下の結論がはっきりすると思います。

    ただ、この研究がそういうことをやったかということを確認してから、書いていただきたいと思います。

  • 横山主査

    分かりました。では、ここのところは、そういうふうに確認をして、記述を直していただきたいと思います。

  • 森下電気保安室長

    分かりました。

  • 横山主査

    では、また36ページの表現に戻りまして、「現段階では」を入れ始めると、いろんなところに入るんではないかという御意見がありましたけれども、いかがでしょうか。

    どうぞ。

  • 多氣委員

    今のところは、ちょうど資料5と出ているんですけれど、見てみたら、資料5は「電力設備から発生する電磁界に関する経済産業省の取組について」となっていて、本当にこれでいいんですか。

  • 横山主査

    今の宮越委員のところですか。

  • 多氣委員

    はい。

  • 森下電気保安室長

    簡単な紹介しかしていないんですけれども、こういう調査をしたというのをもう少し詳しく書いているのが資料5なんです。

    ただ、本当のことを言えば、調査報告書のレポート全体がそれを見たらわかるんですけれども、ワーキングで紹介したのは、そのエッセンスのところなんで、資料5はそこを指しています。

  • 多氣委員

    分かりました。では、一応これは資料5でいいということでよろしいんでしょうか。ほかだと原典とか報告書とか、何かもう少し見ればわかるようなものですが、資料5というのは、測定値とか経済産業省の取組み全部を書いたものですから、ほんの1行ぐらいしか書いていないですね。

    でも、これを指すということであれば、それで結構ですよ。

  • 森下電気保安室長

    ですから、注釈で報告書のレポートは名前を書いていて、中身自身はそこになります。

  • 多氣委員

    分かりました。ありがとうございました。

  • 横山主査

    では、また36ページに戻りますが、いかがでしょうか。何か御意見ございますでしょうか。

    37ページの1行目の「因果関係についての証拠が弱く、現時点では、電力設備からの磁界を低減することが健康リスクを低減するという考えに科学的根拠があるとは言えない」という表現に合わせれば、「現時点」を入れておくということになりますね。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

  • 宮越委員

    別に入れていただいて結構です。

  • 横山主査

    では「明確な」という言葉はいかがでしょうか。御意見ありましたね。

  • 森下電気保安室長

    多分「現時点で」というのだけでいいと思います。

  • 横山主査

    「現時点で」というのでよろしいでしょうか。

  • 飛田委員

    私は「明確には、科学的な根拠は見出せない」ということを申しました。因果関係があるやなしやという議論が、完全に固まっていないから、今後も研究が必要だという結論で、WHOでもそれを推奨されていると思いますので、「現時点では、磁界低減に明確な科学的な根拠は見出せないものの」という文言があった方が分かりやすいんではないかと考えております。

  • 横山主査

    まずは、大久保先生、どうぞ。

  • 大久保委員

    WHOの報告書をお読みいただければ、よくお分かりになっていただけると思うんですが、「明確に」と言えるほどのものはありません。ですから「明確に」は不必要だと思います。

  • 横山主査

    「明確に」は不必要ということですね。

    多氣先生、いかがでしょうか。

  • 多氣委員

    言葉の話になってしまうので、余りここで議論すべきではないのかもしれませんけれども、「明確に」というものはないとおっしゃいましたね。ですから、それはそれでその表現でも間違いないと思いますし、ここでは「あるとは言えない」という言い方をしていますね。これは「明確な科学的根拠があるとは言えない」というと、余りにもくどくなってしまうので。

  • 横山主査

    それは37ページのことですね。

  • 飛田委員

    私が申し上げたのは、36ページの下から2つ目のパラグラフのところです。

  • 多氣委員

    分かりました。こちらの「磁界低減に科学的な根拠は見出せないものの」というところですね。

  • 飛田委員

    はい。そこで「明確な形では」ということを申したんです。

  • 多氣委員

    それはあってもよろしいんではないですか。

  • 横山主査

    よろしゅうございますか。

    大久保先生、いかがでしょうか。

  • 大久保委員

    それは私は反対です。WHOのEHCあるいはファクトシートで、なぜ低減化に関して、may be exploredとあえて変えた根拠を、原文をよくお読みいただきたいと思います。

    あの中で、例えばですけれども、Prudent Avoidanceなり、あるいはPrecautionary Measuresについては、EHCの12章のリスク評価でも、3μTと10μTと100μTのどれが安全であるということは言えないと指摘しているんです。そういうことを既にEHCで指摘している事を考えると適切な表現とは思えません。

  • 横山主査

    山口先生、どうぞ。

  • 山口委員

    私も「明確には」は入れない方がいい派です。

    なぜかと言いますと、これは科学的な根拠の不確実性を言っているんではなくて、磁界低減というアクションについて物を言っているんです。ですから、アクションに対しては根拠はないと言っているんで、知識の不確実性のことを言っているんではないと思うんで、入れない方がいいと思います。

  • 横山主査

    ありがとうございました。

    いかがでしょうか。ほかに御意見ございますでしょうか。

    そうすると、先生はアクションとおっしゃいましたけれども、これは「磁界低減対策」という言葉にした方が、より分かりやすく、そういう誤解はないということでしょうか。

  • 山口委員

    もう「磁界低減」という言葉は、アクションでよろしいんではないですか。

  • 横山主査

    分かりました。

    飛田先生、いかがでしょうか。これはアクションであるので「明確な」という文言は要らないんではないかという御意見です。

  • 飛田委員

    全体の流れとして、結局、本報告書や議論の前提として、WHOのファクトシートを中心に、その影響を受けつつ、しかし、独自の考え方もあってもいいんではないかなどと思いつつなんですが、それを思いますと、確かにファクトシートでは根拠は見出せないというトーンが出てきているわけですが、ただ、不確実性をはっきりとうたっておく必要があるという思いが私の中にはあります。

    と申しますのは、やはり現実にこういう鉄塔のそばなどで、我が国においても、不幸にもそういうことが起こっているわけなんですよ。その方は幸運にも、また健康を回復されたんですけれども、たまたま知人のお孫さんがそういう地域に住んでいて、小児がんになって、大変長期間にわたって治療をされて、詳しくは分かりませんけれども、でも確実な話としては、最終的には遠のいた。つまり、居住地を去ったという話です。それがどういう因果関係があったか、それこそ私などには全く分からないんですけれども、不確実性があるという前提に立たないと、私はその話は最近確認して分かったことなんですけれども、うたっておかなければいけないなという思いを実は非常に強くしたわけです。

    因果関係がはっきりしない。疫学調査では、調査対象もなかなかそういう不幸な状況に至っている場合には、協力が得られないだろうし、そういうことでお話も承りましたんで、人間を対象とした調査がなかなか十分な形では進みにくいことがありますけれども、科学的根拠がないからいいんですよと使われてほしくないんですよ。報告書自体がそのような形になってしまいますと、現時点での評価をされて、十分にいろいろな記述がされているにもかかわらず、リスクをどう考えるかということなんですが、結果的には、そのままにしておけばいいよという形に解釈がいってしまうことを心配しております。

    ですから、そうでなければ「現時点では」という言葉を入れていただいた場合、ある意味では、今後変わるかもしれないということを予測させるものですので、いいのかもしれないんですが、実は真意としては、そういうことに遭われている方たちの問題を放置しておいていいわけはないわけですから、原因を究明しなければならない。その人の遺伝子の問題かもしれないし、全く関係がないかもしれないけれども、状況としては、まさにぴったりのような条件の方のようでした。

  • 横山主査

    どうもありがとうございました。

    いかがでしょうか。ここは何かほかに追加、御意見はございますか。

    宮越先生、どうぞ。

  • 宮越委員

    そこの部分については、私も「明確な」という言葉を入れると、ちょっとおかしくなってしまうんではないかと思います。山口先生の意見と同じです。

    理由は、確かに磁界低減対策のようなことのアクションと読めてしまうので、飛田先生のおっしゃることも非常によくわかるんですけれども、もっとどこかほかに反映されるところがあるかどうか、考えなければいけないと思います。

    もう一つ、ついでで申し訳ないんですが、22ページの疫学の例を挙げられて、動物の発がん性のパラグラフの真ん中に「Ahレセプター」と詳細に書かれていますね。下の注にAhレセプターについての説明があるんだけれども、できるだけ分かりやすくという意味では、「細胞のシグナル伝達に関わる」とかいう言葉は、多分一般の人が見ても、では何のシグナル伝達に関わるのか、シグナル伝達そのものがわかる一般の人が少ないと思うので、これを消すか、どうしても入れなければいけないというんだったら、このAhレセプターのシグナル伝達の記号をここに書くべきだと思います。消してしまった方が早いかなという気はするんですけれども、それがもう一つです。

  • 横山主査

    分かりました。

    それでは、この科学的な根拠の部分は、「現時点では、磁界低減に科学的な根拠は見出せないものの」という表現にさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

    (「はい」と声あり)

  • 横山主査

    次は、37ページの3つ目のパラグラフの「この結果、日本の電力設備から発生する磁界レベルは既にかなり低くなっている」の部分の表現も飛田委員から、「大半は」という言葉を入れていただきたいという御意見がございましたが、ここは何か御意見はございますでしょうか。

    どうぞ。

  • 大久保委員

    「大半」という言葉が、読み手が見たときに、どのくらいがどうなんだという数値として浮かぶときに、そういう言葉でいいのかどうか。つまり、立ち上がりとか、そういう地上の変圧器などだけがそういうふうに出ているわけですから、注釈でちょっと入れるぐらいにしないと、全体が低減されていないようなイメージになるんではないかということを恐れます。

  • 横山主査

    これは、注釈はどこかに入っていなかったんでしたか。

  • 森下電気保安室長

    前回、4.1.3の項を設けて、グラフも載せて、丁寧な説明をしております。

  • 横山主査

    測定ポイントも明記した上で。

  • 森下電気保安室長

    そうしたら、注で「4.1.3を参照」とかを入れたいと思います。

  • 横山主査

    ここの部分は、注を入れて、ここの部分がよくわかるようにさせていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。よろしいですか。

  • 飛田委員

    表4の部分を指していただくということですか。

  • 横山主査

    17ページの表4です。

  • 飛田委員

    分かりました。

  • 横山主査

    どうぞ。

  • 能見委員

    この件は、私は当事者ですし、話しにくいんですけれども、しかも表面を測定というのは、経産省様の方の事業で測定されたことなので、なかなかコメントしづらいんですが、立ち上がりとか、そういうところで表面にべっとり測定器を付けたものが、たまたまそういう数字になったということは、取り上げられるのも辛いなと正直なところはございますけれども、諸外国に比べて低いという件に関しましては、例えばケーブルの立ち上がりなどというのは、諸外国にも当然あるわけでございまして、日本だけそういうところが例外的に、むしろ諸外国より大きいというふうに誤解されるのは、非常に間違っているなという気がいたします。

    第3回のワーキングで申し上げたように、全般的には低くなっているのは事実でございますので、大久保先生のおっしゃったように、やはり「大半」を入れることで、逆に誤解を招くかなというおそれがあります。

  • 横山主査

    ありがとうございました。

    そうしますと、表現はこのままで、注釈を入れるということでよろしいですか。

  • 多氣委員

    注釈はどうやって入れるんですか。

  • 森下電気保安室長

    「表4参照」という形で入れます。

  • 横山主査

    よろしいでしょうか。

    飛田先生、どうぞ。

  • 飛田委員

    ここのところの扱いについては、そのとおりに注釈を入れていただければよろしいと思っておりますけれども、電事連さんには、実際にまだこのデータ以外のところで計測されて、路上変圧器やケーブル立ち上がり部以外にも、もし数値的にはかなり突出したようなところがあるとしましたらば、それは実際問題として、過密化しつつある我が国でございますので、是非対応策はとっていただきたいと思います。

    私がここで申しましたのは、何も全体的にどうこうということを申し上げているつもりはなくて、新しいものをつくるときだけに対応を取るとか、そういうことではなく、忌避できるような状況を日常的なレベルで進めていただきたいという願いは持っておりますので、この報告書に関しては分かりましたが、そういう御努力を是非お願いしたいと思っております。

  • 横山主査

    能見さん、どうぞ。

  • 能見委員

    今回、100μTのICNIRPのガイドラインに従った規制が導入される方向ということで、そこについては賛成ということを申し上げております。

    ですので、規制が入る以上、それを守るのは、新設だけではなくて、既設も守るというのは、技術基準に関わるわけでございますので、当たり前のことでございます。ただし、その面で非常に重要なのは、繰り返し申し上げておりますけれども、測定方法の確立化ということでございまして、先ほど言いました100を超えているデータというのは、表面上にくっ付けるような測定ですので、これは標準的な測定方法からすれば、明らかに100を下回るはずでございますので、そういった面も踏まえまして、きっちりした測定方法の下で、規制値を超えないように、当然既設も含めて、しっかりやっていくということだと思っております。

  • 横山主査

    多氣先生、どうぞ。

  • 多氣委員

    この測定には、私も関与していましたので、少し補足説明をさせていただきたいと思います。

    これは、あくまでも、今、能見さんがおっしゃったように、非常に近接した場所だけであって、ガイドラインといったときに、100μTという言葉が非常に表に出てきているわけですが、ICNIRPのガイドラインは参考レベルを超えることがガイドラインを超えるというわけではない。このことについては、やはり誤解されやすいというか、特にこの報告書の中に、100μT以下に規制するという言葉があって、一方では、124μTという数字が出ている。これをきちんと説明しないと、何となく誤解されそうだなと思います。

    実は、先ほどから探していたんですけれども、一応、参考レベルが局所的にそういうところを超えてもという注がないわけではないんです。ただ、やはりここの数字が出たところに、もうちょっと説明を加えておいた方が、後の100μT等の比較をここでされるということは、やはり本来あるべき評価ではないということで、ちょっとお考えいただけないかなと思っております。

  • 横山主査

    今の御意見は、表4の一般的な測定方法にのっとっていない設備表面とか、そういう特殊な場所での測定の注をきちんと分かるように入れるということですか。

  • 多氣委員

    そうですね。我々からすれば、もうグラフまで出て、どのぐらい減衰するということが見えれば、これは局所的な話で、ガイドラインを超えているわけではないとすぐわかるんですが、ただ、こういうふうに数字だけでさっと見ると、明らかにそういう疑問が出てくると思います。

  • 横山主査

    確かにこの辺のところはないですね。4.1.3のところに「局所的な最大値としては、路上変圧器について、最大値124.4μT、また、ケーブルの立ち上げ部について、最大値144.0マイクロTが測定される場合があることが確認されたが」ということだけしか書いてありませんね。

  • 森下電気保安室長

    その後に、なお書きで「最大値については、設備表面の値である」というのを入れるということですか。

  • 多氣委員

    書いてはあるんですよ。ただ、もう少し明確に書かないとということです。

    もう一つ、それと関係するんですが、これは前にも御質問させていただいたことがあったんですが、要するに100μTで規制するということなのか、あるいはICNIRPのガイドラインの基本制限を頭に置いて、参考レベルとして言えば100μTに相当するところで規制をするのかというところがあいまいだと、ICNIRPのガイドラインというのは、あくまでも基本制限で評価することになっているわけで、その場合は別に100μTを超えたって、それはガイドラインを満たしていないということにはならないということになるんですけれども、ただ、設備の企画として考えるということにおいては、数値として100μTを超えてはいけませんというふうにやることだって可能なんです。

    その辺の態度というか、どちらを向いているのかというのがよく分からないというのが、私としてはちょっと気になっています。

    前にワーキングの中で御質問したときには、100μTというのは参考レベルであって、ICNIRPのガイドラインで規制をするということを意味しているんだということをおっしゃられたように記憶しているんですがね。

  • 森下電気保安室長

    諸外国の例を今後調べますけれども、私が申し上げたのは逆でして、一般というか、我々も行って、測って、すぐ分かるような分かりやすい数値で規制というものはやらないと、実効性が上がらないので、私たちか今、考えているのは、100μTという数字を超えてはいけないという方向で進めようと思っております。

    ただ、我々もマンパワーがありますから、ほかの国が非常に効率的に、全国一律に規制をかけて違うやり方でやっているのであれば、それは非常に参考になりますので、勉強しますが、非常に複雑な規制値がよく分からない。測定器でぱっと見たときに判定が出ないような規制は、やはり余りいいやり方ではないなと思っております。

  • 多氣委員

    分かりました。では、測定法に基づいて、100μTという数字が出た場合に、それはいけないという理解でよろしいわけですね。

  • 森下電気保安室長

    それが一番効率的な規制だと思います。

  • 横山主査

    大久保先生、どうぞ。

  • 大久保委員

    今の多氣先生のお話で、誤解を招くという意味では賛成です。電気工学はよく分からないものであれですが、例えば路上変圧器ではTC106に基づいて、現在の測定法をそれに当てはめるということはできないんですか。

  • 多氣委員

    今のお話でいうと、今の案では20センチの距離で測れということになっています。

  • 大久保委員

    ですので、例えば現在のTC106の測定法ではこの数値となるというようなことを入れておいたらいいんではないですか。

  • 多氣委員

    そうですね。20センチの距離ではかれば、30%ぐらいの値になっていますね。

  • 横山主査

    そういうのを4.1.3のところで触れておいた方がいいですね。

  • 多氣委員

    ただ、それはまだ案なんです。

  • 横山主査

    4.1.4にTC106の測定法に関する記述もありますので、この辺も引用しながら、前の4.1.3で触れていただくということも可能かと思います。

    飛田先生から御指摘をいただいた部分は、一応これぐらいですかね。他にいかがでしょうか。

    宮越先生、お願いします。

  • 宮越委員

    先ほど、多氣先生から御意見のあったセンターに関することで、まだ何も決まっていないと思うので、私としての意見を申し上げます。

    全く多氣先生の御意見に同感で、ここでセンターの機能に関してどうのこうのと議論したわけでもないし、ここでは、そういったものが必要だということを議論しているのであって、例えば36ページの上から2つ目のパラグラフで、ここは多氣先生も御指摘のあったところなんですが、単一省庁だけではなくて、もっと協力しなければいけないよという表現がメインであるので「進められることが期待される」の次の「また、電磁界測定器の貸し出しや、国民一般への電磁界に関わる様々な科学的知識や学習の機会の提供へと活動領域を広げていくことが期待されるが」は取ってもいいんではないかと思います。まずは可能な範囲から段階を継続的にというふうにして、ここはもう少し幅を持たせた表現にしておいて、確かに飛田先生のおっしゃった最新知見を提供するとか、そういった機能は、私も第1回目か2回目に、例えば10月にヨーロッパに行ったときに、こんなことが今わかったのかというのが分かれば、これはすぐ出せるような、そういった機能はやはり必要だと思うんだけれども、そういったことも含めて、ここに入れずに、センターというものが議論になる中で議論されたらいいのであって、議事録に測定器の貸し出しとか、科学的知識や学習の機会というものは残されたらいいと思いますけれども、報告書の中に入れてしまうと、確かに縛られた中で議論せざるを得ないかもしれない。それが私の意見です。

  • 横山主査

    森下さんの方から、何かございますでしょうか。

  • 森下電気保安室長

    縛られることは、確かに今後どういうふうになるかは分かりませんので、そういうことはないようにとは思うんですけれども、一方で、いろいろこれまで半年間やってきて、市民団体等も含め、出てきたもののアイデアは表現したいなと事務局では思っておりまして、確かにこの表現だと、どこでどうやるかもまだ具体化していない段階なので、少し断定的には書いておりますけれども、例えばとか、あるいはここで期待されるということになっていて、必ずやれとはなっていないので、全削というのは、少し議論した中の成果としてはもったいないなと思っています。

    ただ、表現ぶりは検討したいと思います。

  • 横山主査

    宮越先生、どうぞ。

  • 宮越委員

    森下さんのおっしゃることはよく分かりました。もしこれを残すならば、「例えば」という文言を入れるとか、先ほど飛田先生のおっしゃった「最新知見の提供」という言葉を是非入れていただきたいと思います。

  • 横山主査

    いかがでしょうか。

    それでは、そのような表現で書かせていただきたいと思います。

  • 森下電気保安室長

    はい。

  • 横山主査

    山口先生、どうぞ。

  • 山口委員

    全く別なお話で、先ほど、飛田委員からの事例のお話が出て、全く別な意味で重い話だなと思ったんです。

    といいますのは、高圧線の近くに住んでいる子どもさんというのは、大体1%ぐらいおられる。そうすると、高圧線と白血病が全く関係なくても、白血病になった子どもさんの1%は高圧線の近くに住んでおられるんです。

    そういうところで、子どもさんが白血病になった親御さんが十字架を一生背負って、私たちが子どもを白血病にしてしまったみたいな、そういう重荷を背負ってしまうというのは、大変大きなことだと思うんです。ですから、白血病は本当に原因が分からないんで、高圧線の近くで白血病になったから高圧線だみたいな、そんな無茶な話はないんで、そういうことのリスクコミュニケーションは、やはり大きなテーマなんではないかと思うんです。大変重く感じました。

  • 横山主査

    ありがとうございました。

    大久保先生、どうぞ。

  • 大久保委員

    別の点でよろしいでしょうか。

  • 横山主査

    はい。

  • 大久保委員

    細かいことで恐縮ですが、WHOの中の3つ目の○に「示唆するものの、動物実験、生物学的研究」とありますが、生物学的研究でくくれますから、動物実験は要らないですね。

    それから「2.ワーキング・グループの結論」の(1)の1行目ですが、「一般環境では、国際非電離放射線防護委員会」というふうに「一般環境」という文言を入れた方がよろしいんではないでしょうか。

    その裏の一番最後のところで、「既設設備に磁界低減対策を施すことまでは求めない」と書いてありますが、この報告書の中では、大規模な既設設備の更新の際には、同様のことを扱うということですので、ここにはやはり報告書と同じトーンで「原則」という言葉を入れた方が誤解を招かないと思います。

    それから、これも細かい話ですが、報告書の38ページ「7.おわりに」の上から2行目です。「新たに出されたWHOの報告書」とありますが、報告書とファクトシート、あるいは報告書と見解とでもされた方がよろしいんではないかと思います。

    もう一つは、質問です。37ページの一番下のところに「既設設備の周辺に住む国民の不公平感につながることのないよう、電気事業者は十分なコミュニケーションを図っていく必要がある」とありますが、これは「電気事業者」だけでよろしいんでしょうか。

  • 横山主査

    いかがでしょうか。

  • 森下電気保安室長

    確かに電磁界情報センター機能というのもあるし、ある意味でそれと連携する国もみんなでということをおっしゃっているのかと思います。確かに欠けていますね。済みません。

  • 大久保委員

    簡単な方法として「電気事業者」という言葉だけを取ってしまったらいかがでしょうか。

  • 横山主査

    「つながることのないよう、十分なコミュニケーションを図っていく必要がある」。

  • 森下電気保安室長

    ただ、主語を消すと無責任になってしまうので、関係の人たちはという感じで、もう少し広げて書くとか、38ページの「7.おわりに」に「関係各省、関係機関、事業者」という言い方をしているので、それくらいの言い方、あるいはセンターも含めとかですね。

  • 横山主査

    分かりました。

    他にいかがでしょうか。

    小島委員、どうぞ。

  • 小島委員

    これはこのワーキンググループに対する感想も含めての発言ですが、要するに、先ほど飛田さんがおっしゃったことは、確かに私のところにもいまだに手紙が来るんです。そういう人たちの不安にどういうふうに応えるのかというのは、確かに重要なんですけれども、私のとらえ方なんですけれども、このワーキンググループとしては、科学的なデータを集めた結果、結局0.4μTには科学的な意味がないんですよということですね。だけれども、不安に思っている人がいます。それをどうすればいいかということについては、一応PrecautionなりPreventionなりのような方法で、リスコミの中でやっていってくださいよという意味をとっているんです。

    ですから、先ほどの飛田さんの話だけで終わってしまうと、確かに何もしないみたいにもなってしまうので、何もしないというわけではなくて、リスコミでそういう対策を練っていくべきだと私はとらえているんですけれども、そういうとらえ方でいいのかどうかということなんです。

    他の委員の方々の意見も聞きたいです。

  • 横山主査

    では、大久保先生、どうぞ。

  • 大久保委員

    WHOの環境保健クライテリアの13章に、いわゆる「予防的なアプローチ」として、「何もしない」「研究」「リスクコミュニケーション」更に「磁界低減化」という4つのオプションを示しているわけです。ワーキンググループでは、その中で「何もしない」という選択肢は捨て、それ以外の3つはやると提言しているわけです。

    これは、WHOもファクトシートでもそれを勧告しております。やるべきことは十分やっているというふうに理解しています。

  • 横山主査

    他にいかがでしょうか。

    飛田先生、どうぞ。

  • 飛田委員

    今、小島委員がおっしゃられた、私の発言についての引用がございましたけれども、結局何もしないんではないですかということを申し上げているつもりはないんです。先ほど、これは能見委員に対しての発言になったかもしれませんけれども、100μTを超えるものなどですね。これは経産省さんが出されたデータであって、ほかにまだ突出しているデータがあるかもしれないので、そういうものがあれば、できるだけ全体として、私たちの心情を申し上げれば、携帯あり、何ありで、いっぱいいろんなものから電磁波を受けて、曝露されていて、それが一体どうなっているのかがはっきり分かっていないということがありますから、情報センター的なものは非常に意味があります。また同時に、できるところからやっていく必要があると思いますから、家電製品は磁界対策をとっていただきたいですし、そういうことで、みんなができることはやりましょう。すぐさまこれが危険だから、明日からこうしましょうというようなものでなくても、技術と進歩の過程でできることは徐々にやっていくべきだということを申し上げたかったんです。

    ですから、私たちが知らない範囲で、電力会社さんや電力設備を各方面でやっておられる皆さんが知っているものがあるならば、労災の問題としても、そこまで大きな数字になっていないかもしれませんけれども、考えていく必要があるし、普通の一般生活者の問題としても考えていく必要があるということでございます。

    ですから、何もやっていないではないですかと非難したり、何もやらないつもりでしょうということを強く申し上げるということよりも、皆さんお互いにやっていきましょう。私たちも知らないことは知るように確かめましょうという、行政の方も、また地方自治体も加わって、双方から課題解決に向けてアプローチしていくということを願っておりますので、そういう意味でございます。

  • 横山主査

    藤村委員、お願いします。

  • 藤村委員

    飛田先生のおっしゃる部分については、余り論理的ではないけれども、感情的にはすごく私は共感する部分がたくさんあったという感想です。

    今回、この委員をやりながら、いろんな人から確かに手紙をもらったんです。それに対して、どう対処すればいいのかというのは、本当に分からないというか、そういう状態でずっと来た。

    私が考えたのは、やはり絶対客観的でないといけないということ。余り個人的感情を入れて、それに流されるといけないんではないか。だから、できるだけデータに基づいて、客観的に判断しなければいけないということと、合理性がないといけない。無駄なことをいっぱいやって、いかにもやっているような形をとるのはいけないんではないか。そういう基本的な考え方でずっと整理していくと、結局この報告書で仕方ないのかなと思ってしまったんです。ですから、余り最後の言葉の問題などは、余りどうでもいいような気持ちになってしまったんで、発言はしなかったんですけれども、そういうのが今の自分の感じなんです。

    ただ、1、2点申し上げますと、例えば35、36ページ辺りのリスクコミュニケーションの書きぶりなんですけれども、飛田さんも先ほどちょっとおっしゃっていましたけれども、何か知らない者とか文句を言う者をなだめるみたいな雰囲気でこういうものをつくってやるんだというのは、私はそれは全くおかしいと思っているんですよ。やはり、知らない人、勿論啓蒙するとか、啓発するとかということは、十分必要だろうと思います。だけれども、私などはえらそうにここに委員として出ていますけれども、私よりもはるかにいろんな勉強をされて、データを持って、研究されている方々はいっぱいいるんです。それはいろんな団体をつくって、おやりになっているんでしょうけれども、そういう人たちとリスクコミュニケーションをやったら、どこまでいったって並行線になる可能性が強いんではないかという気もしないでもない。

    ですから、ここのところの書き方というのは、若干そういういろんな層があるんで、そういう人たちとのコミュニケーションのとり方というのをどうするのかというのは、もうちょっと考えた方がいいと思います。私が具体的にこういうふうに表現した方がいいとか、こうしたらどうですかということは言えませんけれども、そこのところが引っかかりました。

    もう一つ、電磁過敏症のことについては、前にも発言いたしました。これははっきり言って、WHOも因果関係はほとんどない、本当はナンセンスだよ。二重盲検法ではっきりと結果が分かっているんだからいいではないかということだったんで、それ以上は追求はしなかったんですけれども、先般の2、3日前の新聞に、兵庫県川西市でしたか。これはちょっと特殊な事情ですが、借地に建てていた携帯電話の基地局のようなものが、最終的には借地だったがゆえに、それとの関係で、結局は取っ払うということになってしまったんで、その問題というのは、全然違った視点で処理されていますけれども、あの記事を読んでいると、何となく電磁界というのは、具体的に体に何か痕跡を残すようなものではなくて、何回も何回も繰り返しているうちに、脳の中にそういう意識をつくってしまって、それで自分で悪くなっていくとか、あるいは熱作用ではなくて、神経に対する刺激作用でそういうふうになっていくようなものがあるんではないかという気もしているんで、だから、まだまだやはり分からない部分があることは事実だと思うんで、そういう意味では、これからいろんな地道な研究を続けていくことが、非常に大事かなという感じに思っています。

    以上です。

  • 横山主査

    どうぞ。

  • 山内委員

    私は、専らつくる方の立場に関与してきているんですけれども、行政規制という観点から言いますと、私は端的に言えば、行き過ぎだと思います。この程度で行政規制をやるのかなというのが、正直なところです。

    ただ、実際問題として、送電線をつくったりなんかしたときに、やはりいろんなクレームが出てくる。その観点から言いますと、やはり何らかの規制が必要だと。そういう接点として、私は100μTというのはしようがないのかなという感じなんです。

    ですから、例えば今、騒音、振動をめぐってもいろいろトラブルがあるんですが、そういう観点とみんな同じに考えていきますと、本当に100μTで規制してしまっていいんですかというのが、私などは事業者に対する疑問として残ります。

    ただ、実際、現場をやっていまして、何らかの規制のようなものは必要なのかなという観点から見ていったときに、やはり第1段階として、100μT規制でいくのかなというのが、そういう感覚ですね。

    ですから、今、藤村さんがおっしゃったように、余り細かなことはどうでもいいんではないかなという感じはしています。

  • 横山主査

    ありがとうございました。

    藤村さんの方からありました、リスクコミュニケーションとかの書きぶりの方はいかがでしょうか。

  • 森下電気保安室長

    ただ、基本はやはり、今後もコミュニケーションの仕方について、研究なり何かをする必要があるというのを多分入れておくべきかなと思って、あとはやはり議論をして出てきた文章ですから、今、精一杯書けるのは。

  • 横山主査

    内容というよりも、むしろ受け止め方をやわらかくするような表現でということだと理解しました。内容はこのままでも勿論全然変わりはないです。

  • 森下電気保安室長

    変わりないというよりも、むしろコミュニケーションの仕方というのに、まだ我々は勉強しなければいけないところがあってというところは出ていないので、そういうのもひっくるめて、今後センターの方の検討に持っていくということをしなければいけないと認識しました。そういうニュアンスが出れば、工夫します。

  • 横山主査

    大久保先生、どうぞ。

  • 大久保委員

    飛田先生がコメントとして、「現段階では」という言葉を入れることによって、いずれは変えてくれる、つまり変えるという可能性を期待するということで「現段階では」と入れるんでしたら、私は反対です。

    リスクアセスメントというのは、もともと現段階でできることをベストのところでリスク評価をしているわけであって、全てのものは全部現段階なんです。

    ですから、そういうものを期待するということであれば、そういう意味でかえって誤解を招く。ですから、私は「現段階」という言葉は入れない方がいいと思います。

  • 横山主査

    どうぞ。

  • 飛田委員

    ただいまの大久保先生の御意見に逆らうわけではないんですが、やはり未知の部分がたくさんあって、世界各国の状況の中でも、例えば今、電磁過敏症の問題が出ましたけれども、やはり前から取り上げられてきていることがあって、WHOも以前にそういった見解を出されたということなんだろうと思います。先ほど、藤村委員から論理的でないと言われましたが、確かにそのとおりかもしれませんけれども、私どもは、今、21世紀を迎えて大変急激に通信とか電気設備、電気製品、さまざまな交通機関が発達し、非常に便利な世の中を生きていくことができているわけですが、その反面、さまざまなストレスを生んでいることもあるでしょうし、人間には個体差があると以前に私発言させていただきましたけれども、個体差があるものについて、強い人がこうであると割り切った見解を出していくことは、苦しんでいる人たちを切り捨てていくことにもなると思うんです。どういう問題で、何に自分たちがそれぞれ直面しているかは、個々別々に抱えている難問はあると思いますけれども、少なくとも技術でそれが回避できるものは、回避していかなければいけないと私は思っております。

    研究をして、因果関係があるんではないかと思われるけれども、はっきりしない点があるという専門の方々の知見が出されている以上は、それはそのとおりと受け止めるべきだと思っています。しかも、日進月歩で科学は進歩しますし、社会も変化していくわけですから、将来、変化があり得ることは、十分あり得ると思います。

    ですから、私たちがここで議論させていただいたことも、また次の段階を迎えたときには、こういうことがわかったから、ここはこう変えるべきだということがあってもいいと思います。そういうことで社会は変わっていくし、歴史はつくられていくんだろうと思いますので、その御見解については、私のような生活者の立場からは、むしろ入れておいた方が、謙虚で客観的ではないかという感じさえいたします。

    それから、こうしておいた方がいいんではないかという、先ほどの山内先生の御発言は、いささか私は正直申しまして、びっくりいたしました。私になどは分からない、世の中のいろんなことがわからないというところからスタートしておりますので、さまざまな調査とか分析とか、そして社会的な意見とか、そういったことを反映しながら制度はつくられ、やはり多くの方々の意見を反映するような形にしていかなければならないと思いますので、慎重さが要求されているということからしますと、ややびっくりいたしております。

    ですから、慎重の上にも慎重を期しながら議論していただく、またいろんな場面で議論に参加していく必要があるんではないかという立場でおりますので、余りばっさりと切っていただくと、びっくりしてしまいましたものですから、失礼かとは思いましたけれども、意見を述べさせていただきました。

  • 横山主査

    どうぞ。

  • 山内委員

    びっくりされるというのは、私の方もびっくりするんですけれども、ここで7ページに書かれているんですけれども、いわゆる100μTで神経や筋肉が刺激される。これで行政規制までやるんですかということなんですよ。これで行政規制をやるんだったら、何も電磁界に限らず、あらゆるものを行政規制しなければいけないんですよ。

    したがって、それと、行政規制をやらないで、何らかの着地点を見つけることを考えたらいかがですかというのが我々なんです。変な話ですけれども、これで筋肉が刺激されるメカニズムは分かった。こういうことだけで行政規制までやっていくんですかというのが、私などのもともとの疑問です。

  • 横山主査

    どうもありがとうございました。さて、時間がちょっと過ぎましたけれども、ほかにまだ御発言されていない委員で、何か御発言がございましたら、お願いいたします。

    では、多氣先生が先に挙げられましたので、お願いします。

  • 多氣委員

    最後に感想みたいなことまで含めて言えるということだったので、是非言いたいんですけれども、この報告書を見まして、結論として、このワーキンググループが何か世の中に役に立つことはどの部分なんだろうということが、非常に見えにくいのが実情です。恐らくこれを読む人は、非常に心配をしている人からすると、何かWHOがその根拠はないと言っている。そこを強調しているというところばかり目が行くでしょうし、また別の人は別の見方をする。そういう意味で、非常に玉虫色というか、見方によっていろいろ読めてしまう。

    ただ、私が是非この報告書に期待したいことは、少なくとも、先ほど山口先生が御指摘になったような、電磁界が極めて危ないものなんだということを思っておられる方々が少しでも救われるということが1つ重要な役割だと思っています。

    仮に小児白血病のリスクが実際であっても、それは勿論大変な問題ではあるんですが、ただ、それほど多くの人々に関わったリスクとは必ずしも言えない。ただ、電磁界が危ないんではないかということを不安に思って、生活が事実上非常に影響を受けてしまっている。そういう人たちは、非常に多くいるわけです。やはりそれに対して、国として何かをやるという以上、WHOが少なくてもわからないことはあるものの、リスクがあるとしてもこの程度ですよということをここで明確にしてあげないといけない。その意味では、飛田先生がおっしゃっているように、少しずつ何か、でもまだこういうこともある、まだこういうこともあるということで、ぼかしてしまうことが、本来のあるべきことから遠ざかってしまうんではないか。ひとつそこのところが非常に気になってはいるんです。

    おっしゃっていることは、そのとおりだという気持ちもある反面、やはりここは国として、このWHOの表現をできる限り正確に伝えるというところに、細心の注意を払いたいと思っております。

  • 横山主査

    大久保先生から、感想をお願いします。

  • 大久保委員

    感想ということで、一言申し上げたいんですが、2年間WHOで仕事をして、すごいボリュームの、たくさんの研究論文をえり分けて、科学的に合理性のあるような、きちんとした論文を千幾つも集めたわけです。その上で、世界中のより優れた研究者が集まって出したものが、環境保健クライテリアです。

    ここの報告書にもありますように、予防的なアプローチに対する考え方が2005年の時点とファクトシートが出された時点とでは、WHOの政策が変わったわけです。ですから、ニュアンスは違いますけれども、基本的には科学的な証拠に基づいて、ありとあらゆる最大リスクを想定した数値がこの中に出ているわけです。

    小島委員の本にもありますように、多くの一般の人々は、不正確な情報にさらされていて、本当の情報を得るチャンスにめぐまれていないということがあると思います。ですから、そういう意味でいうと、不安になっている方々は、極端な言い方をさせてもらいますけれども、マスメディアの犠牲になっていると思います。やはり、科学的な報告書を信じていただきたい。科学的な報告に基づいて先に進まないといけない、現状のままだと不安が残るだけです。

  • 横山主査

    どうもありがとうございました。

    宮越先生、お願いします。

  • 宮越委員

    もう本当に時間も過ぎてしまったんですけれども、本日が最後の委員会ということで、1点だけ。

    こだわるようですけれども、先ほどの「現時点では」という言葉は、余り入れるのは好きではないんです。例えば37ページの上を見ても、ここに入っているではないかと言われたんですけれども、消しても別に読めないわけではないんですよ。

    そういう意味では、いずれにしても統一してください。入れるんなら、入れたいところに入れる。私はなくてもいいという意見です。

    あと、総括的な感想みたいなこともお話しさせていただければと思います。

    実は、私自身は、2000年のIARCの発がん評価の2Bを決めた委員の1人でもありますし、そのときも、特に私の作業部会は、私だけで400~500の外国の論文をまとめたんです。1年間でボランティアでやったんです。

    また、EHCのときも、大久保先生はWHOにおられましたけれども、招請いただいて、確かに非常に多くの論文をまとめて、こういった報告書をつくった。そういった経験を踏まえて、今回の報告書を見ると、随分議論の中で、報告書自体としては、非常にいいものができたと思います。ただ、藤村委員の御発言にもありましたし、勿論多氣先生の先ほどの御意見にもありましたが、この報告書は、やはり真実を伝えるものであるので、これが今、いろんな反対されている人たち、それから山口先生がおっしゃったような、電磁過敏症で困られている方がいるのも事実なんです。ですから、そういった方が不安を持たない、更に不安を増すような報告書になっては、非常にまずいなという気はいたします。

    かといって、反面、きちっと科学的な評価はやはり報告書で多くの人にお知らせするべきものであろうと思います。

    ちょっと見方によって、右側から見たり、左側から見たりで違った見方をしてしまうかもしれないんですけれども、そこら辺は、逆に正確な情報がリスクコミュニケーションの1つとして伝わって、心配が軽減されるような形で報告書がなされるといったことを希望しております。

    あと、もう一言で終わりますけれども、ではこれだけで終わりかというんではなくて、この議論の中では、確かにリスクコミュニケーションを主とした情報センターをつくったり、これまでやっていなかったような、万が一あるかもしれない人のスペシフィックな、特異的な遺伝子のそういったものを解明しようという研究もしましょうと盛り込んでいるわけです。

    ですから、そういう意味では、この報告書の中では、非常にこの分野はここで終わっていない。これからまだまだ発展的にやっていきましょうということが盛り込まれているので、そういった情報の開示というか、リスクコミュニケーションと生命科学の最新生命科学を使った研究ということが盛り込まれているので、そういう意味では、有意義な報告書であったと感じております。

  • 横山主査

    どうもありがとうございました。

    それでは、最後の電気事業者の能見さんの方から、お願いしたいと思います。

  • 能見委員

    本件は明らかに当事者でございますので、当事者として3点だけ最後に申し上げたいと思います。

    1点目は、お礼でございます。WHOのファクトシートなど、先ほど大久保先生がおっしゃったように、非常に大量の最新の知見に基づいて、科学的根拠に基づいた、藤村先生のおっしゃったような客観的、合理的かつ真摯な議論を専門の先生方皆様に、非常に集中的にしていただきまして、我が国で初めてとなるような有意義な報告書ができたんではないかと思っております。

    宮越先生もおっしゃったように、この報告書こそが、この報告書で提言しておりますリスクコミュニケーションにとっての一番いいツールになればいいなと考えている次第でございます。そういった意味では、事務局の方々と先生方に心から感謝申し上げる次第です。

    2点目は、電力としてこれからどう取り組んでいくかということでございますけれども、このワーキングの中で直接御指摘いただいた件、また報告書の中で提言していただいている件について、業界として真摯に取り組んでまいりたいということは、当然のことかと思っております。

    1つだけ具体例を挙げますと、いろいろ御指摘いただいた各社のホームページにつきましては、かなりの部分が各社で改善が進んでいるということでございますし、またこのワーキングの結果を業界を挙げて具体的に検討、実行をしていくために、電事連として、フォローアップのためのきちんとした体制を整えて、進めてまいりたいと思っておりますし、同時に国を始め、関係の方々ともしっかり連携をとってやっていきたいと思っております。

    ただ、そういった格好いいことを言う前に、まず、この報告書の意義というか、趣旨といいますか、意味合いというものを電力会社の現場の第一線に至りますまで、きちんと共有するといいますか、そういったことが実は当面一番重要だと考えてございます。その辺をしっかりやらないと、せっかくできた報告書がリスクコミュニケーションの現場レベルのツールになるどころではないという意向ですので、その辺りをしっかりやってまいりたいと思います。

    最後になりますけれども、ワーキンググループとしては今回で終了いたしますけれども、今後、センターの件とか、いろんな課題がございます。研究の件もございます。私どもも勿論取り組んでまいりますけれども、国やここにいらっしゃる先生方、引き続き、是非御指導を賜りますように、お願いを申し上げたいと思います。

    私からは、以上でございます。どうもありがとうございました。

  • 横山主査

    どうもありがとうございました。

    では、小島委員、お願いします。

  • 小島委員

    ちょっと余計なことかもしれませんが、今、能見さんがお礼を申し上げたいとおっしゃったんですが、私はその言葉が気にかかっていて、別に議論をするときに、電気事業者のことを考えて議論したわけではないので、大久保先生もみんなそうですけれども、私も資料をいろいろ勉強したんですけれども、要するに科学的、客観的に検討した結果こうだということなので、だから、あくまでいろんな苦しんでいる人がいるのもわかっているんだけれども、科学の世界はこうなんですよということをこのワーキンググループで決めているだけなので、そこのところをよく分かってほしいなと思います。ですから、お礼を申し上げたいというのは余分だったかなと思います。

  • 横山主査

    分かりました。ありがとうございました。

  • 能見委員

    電力会社だけの対応では難しいところをいろいろ、こういう話をしていだいたという意味でございます。

  • 横山主査

    どうもありがとうございました。

    それでは、時間もまいりましたので、これで本日のワーキンググループの議論を終了させていただきたいと思います。

    本日いただきました報告書の御意見につきましての変更等につきましては、私に御一任をいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

    (「はい」と声あり)

  • 横山主査

    ありがとうございました。

    それでは、最後になりましたけれども、稲垣審議官の方からごあいさつをお願いしたいと思います。

  • 稲垣審議官(産業保安・核物質防護担当)

    私からはお礼でございます。

    本当に活発な御議論をいただきまして、ありがとうございました。6月1日が第1回目のワーキングだったと思いますけれども、当初は4回ぐらいでという考えでございましたが、大変熱心に、そして丁寧な議論が進められた結果、6回かかりましたけれども、きちんとした、しっかりした報告書にまとめていただいたと思います。

    この報告書は、これから行われます電力安全小委員会に諮りまして、その上で私どもの方の送電設備に対する磁界対策に反映させていきたいと思っております。本当にどうもありがとうございました。改めてお礼を申し上げます。どうもありがとうございました。

  • 横山主査

    どうもありがとうございました。

    それでは、事務局より、今後のスケジュールについて御説明をいただきたいと思います。

  • 森下電気保安室長

    今日、お諮りしました報告書は、コメントをいただいたところは修正いたしまして、まだ日程調整中なんですけれども、来年の1月に親委員会の電力安全小委員会の方に上げて、審議していただいて、その後で1か月程度パブリック・コメントを行うという予定で進めてまいりたいと思っております。

    パブリック・コメントのやり方とかについては、ホームページに掲載するようにいたします。

    以上です。

  • 横山主査

    どうもありがとうございました。

    私の方からも、最後にごあいさつをさせていただきたいと思います。

    私からも、本当にどうもありがとうございましたとごあいさつをさせていただきたいと思います。できるだけ皆様に議論を尽くしていただきたいと思いまして、時には時間を延長して、このワーキンググループを進めさせていただきましたけれども、皆様から本当にいろんな、建設的な御意見をいただきまして、立派な報告書になったと思っております。

    本当に皆様どうもありがとうございました。私、余り貢献ができませんでしたけれども、皆様の御協力でこのように何とかワーキングを終了させていただくことができました。本当にどうもありがとうございました。

    それでは、今日はこれで散会させていただきたいと思います。皆さん、どうもありがとうございました。

  • 森下電気保安室長

    どうもありがとうございました。

 
 
最終更新日:2008年7月2日
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