産業構造審議会 通商政策部会(第17回)‐議事要旨
日時:平成25年4月18日(木曜日)17時15分~19時15分
場所:経済産業省本館17階西3国際会議室
出席者
渡辺部会長、生駒委員、石黒委員、石毛委員、宇田川委員、梅田委員、加藤委員、小泉委員、白石委員、田中俊郎委員、中鉢委員(代理:鹿野氏)、中原委員、野間委員、浜口委員、本間委員、三村委員(代理:佐久間氏)、宮原委員
議題
新興国への戦略的な取組について、通商政策をめぐる動きについて
議事概要
- 安全の観点が重要。アフリカ地域については情報が絶対的に少ないため、情報収集・発信体制の強化が必要。旧宗主国(英仏等)や米国との連携も強化してほしい。中東地域については、若者が多く、市場としても有望だが、エネルギーの調達源として何よりも重要であり、シーレーンの確保等、エネルギー安全保障の強化が必要。
- ベトナムの関税システム構築のため、日本政府による制度構築支援や専門家派遣、日本企業によるシステム導入をセットで実施している。こうした官民一体モデルは、他にも、自動車の保有登録、国民健康保険制度、防災・気象等への展開が可能と思われるので、官民一体での取組をお願いしたい。ファイナンスでは、箱物に目が行くが、システムではメンテナンスが重要であり、ライフサイクルで考えるべき。
- 国際展開においては、人々に夢や感動を与えるストーリーが大切。そのためにクール・ジャパンの力をクリエィティブに活用すべき。また、各マーケットで特性が異なるので、文化の力を活用してほしい。
- 相手国に影響力を持ちうるためには、公的機関等における長期的な人材配置が必要。
- 我が社はインドネシアやフィリピンに工場があるが、中堅・中小企業にも海外に出て行きたいというところは多いように思う。他方で、海外展開に苦労している企業も多いので、中堅・中小企業への応援を強化して欲しい。
- ASEANについても安全面での問題はあるので対応が必要。
- 新興国も含め、地球規模で爆発的なインターネットの普及が進んでいる。中間層より所得が低い人も含め、インターネットや関連デバイスが他の社会インフラより前に普及しているという状況を認識すべき。
- アフリカでは日本側の人材育成が重要。大使館においても、経済問題への対応を強化すべき。また、新興国は法律があいまいで、経営者・労働者の間で相互理解が薄いため、労働争議が多い。安全対策、労働争議対策などの基盤を作ることが必要。
- インフラ整備、輸出拠点としての産業育成、内需発展への対応という段階に応じて、相手国ニーズに対応した技術移転、投資を行うことが重要。そのための現地政府との関係強化の一方、通商政策の遂行、個別課題への対応に関する支援もお願いしたい。
- 環境問題解決に向けたビジネスを提案するなど、中国の需要拡大への対応も重要。
- 現地ローカル人材の育成が大切。政府からも支援を継続して欲しい。
- RCEPは2015年のASEAN統合に向けて進められている。ASEANではERIAを戦略的に活用して欲しい。
- 大都市に続き、人口200万~1000万人規模の都市が今後伸びる。
- クール・ジャパンに関連して、シンガポールに設置されたジャパン・クリエイティブ・センターのような取組を広げるべき。
- 医療機器・サービスについては、人間ドックにポテンシャルがある。コストも安く、対応も丁寧だが、英語力等のインターフェイス不足が課題。
- アジアのサプライチェーンにおいては、ティラワに加え、長期的にはダウェイが非常に大切。
- 武器輸出3原則緩和もあり、ASEANや豪州からは安全保障面での日本との協力への期待が高まっている。宜しくお願いしたい。
- 日本のODAは1)GDPの1%に満たない規模であること、2)円借款であること、3)タイドが多いことをOECDから批判されてきた。質の良い援助が必要。
- ITAの交渉は引き続き強いイニシアティブで進めて欲しい。関連産業が発展するような官民連携を進展すべき。
- オンラインサービスやクラウドファンディングなどの新しい仕組みを可能にするルールメイキングが必要。情報についても、WTOが謳う自由、無差別、互恵と言った概念を適用すべき。
- エレクトロニクス製品の強制認証制度など、インド政府の保護主義的施策が課題。
- 地元企業とのJVが重要、これが日本のプレゼンスを高める。海外の人材を受け入れる流れを強化すべき。
- 円借款については納税者との関係で日本に裨益するものとすべき。
- 製品とコンテンツを組み合わせた市場を開拓の取組を広げていきたいが、宗教、民族性、生活習慣の違い等にデリケートに対応する必要がある。ジェトロや外務省からの現地の情報提供に期待。
- 欧州諸国において、「ビジネスと人権」というこれまでとは異なる切り口の議論が進んでいる。世界的なサプライチェーンにも影響しうるので、政府としても対応してほしい。
- 資源・エネルギー供給や農産物確保についても、輸出禁止を盛り込まないよう規定を入れるなど、FTAをもっと活用出来るのではないか。
- 相手国の歴史・風土・環境・宗教等を踏まえて、「ローカルベスト(相手国のニーズに日本が貢献する)」を考えるべき。
- 日本は、TTP、RCEP、日中韓FTAといった、FTAAPに繋がる全ての経済連携交渉に参加している。リーダーシップを発揮して、21世紀のルール作りに臨んでほしい。
- メディアではTPPに関する報道が多いが、日EU・EPAや日中韓FTAも重要。TPP以外の経済連携についても、国民に対して分かりやすくメリット・デメリットを伝えてほしい。
- 大きな交渉が同時に動いており、マンパワーがあるか心配。省庁の壁を超えて政府一体となって交渉を進めてほしい。
- 同時に多くの経済連携交渉が動いている状況にあるが、統一した交渉方針で望んでほしい。
- 日豪FTAについて、様々な報道が錯綜しているが、交渉の現状はどうなっているのか。
- 日EU・EPA交渉開始を歓迎。EU側は基準認証に関心を有しているが、高いレベルの基準を維持できるよう、取り組んでほしい。
- TPP交渉について、アメリカが、センシティブ分野である繊維の関税撤廃にネガティブとの報道があった。繊維業界として憂慮しており、配慮をお願いしたい。
- 最近では、オンラインショッピングが浸透し、伝統工芸品やファッション等の分野も、ネットで世界に販売されるなどグローバル化している。このような「国境を越えた動き」に対応する取組・枠組について考えを伺いたい。
- 経済連携交渉のみならず、WTOのルールメイキングの議論においてもリーダーシップを発揮してほしい。
- 「新サービス貿易協定(TISA)」については、しっかりと情報収集し、我が国への影響を十分吟味の上、対応してほしい。
- 重要分野において、紛争解決手段の活用が進んでいるのは良いこと。引き続き進めてほしい
- 昨今、著作権関連の違法行為に対する規制を強化する動きが見られる。海賊版対策もお願いしたいが、過度な介入を防ぎ、自由な表現活動が保証されるよう、配慮いただきたい。
- 日本は、昭和40年代の頃、「世界一、世界初」を目指して世界へ進出し、大躍進した。現在もテレコム等の分野等は世界一の製品が日々生み出されており、「世界一、世界初」というビジョン・夢を追求すべき。
- 近年、各国が独禁法を域外適用する動きが活発化している。ルールに沿った対応というより、その国のエゴによるものも多いとの印象。M&Aの推進に影響・制約を与えうるのでないかと懸念している。
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最終更新日:2013年4月23日
