経済産業省
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審議会・研究会

計量行政審議会計量制度検討小委員会(平成17年度第2回会合)  議事録

1.日時:平成17年10月24日(月) 10:00~12:00

2.場所:経済産業省別館 9階944会議室
 
3.出席者:
中田委員長、青山委員、飯塚委員、石井委員、今井委員、
上田委員、小野委員、甲斐委員、梶原委員、河村委員、
桑委員、芝田委員、鈴木委員、田畑委員、橋本委員、
宮崎委員、宮下(茂)委員、宮下(正)委員、森委員、矢橋委員、
山﨑委員、吉田委員
 
4.議題:
議題1 計量単位について
議題2 情報提供について
議題3 その他

5.議事内容:

○能登企画官 定刻になりましたので、第2回計量制度検討小委員会を開催させていただきます。私は事務局を務めさせていただきます基準認証政策課政策企画官の能登でございます。よろしくお願いいたします。本日の小委員会は全員御出席と連絡を賜っております。
 それでは、以降の議事進行は中田委員長にお願いいたしたいと存じます。
○中田委員長 おはようございます。それでは、議事に入らせていただきます。
 現在、第1から第3までの各ワーキンググループにおかれまして精力的に検討が進められておりますけれども、各ワーキンググループに横断的に関わる事項につきましては本小委員会自身で検討を行うこととされているところでございます。今回はそれらのうち、計量単位及び情報提供につきまして、御審議いただく予定でございます。どうぞ忌憚のない御意見を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 なお、前回同様、審議会の公開に係る閣議決定を踏まえまして、本委員会は原則公開ということで運用することといたします。
 最初に事務局から配布資料の確認をお願いいたします。
○能登企画官 それでは、お手元の資料をごらんになっていただけますでしょうか。
 議事次第及び本小委員会の名簿の他に、資料1といたしまして「計量単位について」、資料2といたしまして「情報提供について」、資料3といたしまして「計量制度検討小委員会WGの検討状況について」、さらに参考資料1といたしまして、前回の議事要旨、それから参考資料2といたしまして、参照条文を添付させていただいております。
 落丁等がございましたら御連絡いただければと存じます。
○中田委員長 よろしゅうございますか。

議題1 計量単位について

○中田委員長 それでは、まず議題1の計量単位につきまして、事務局より説明をお願いいたします。
○能登企画官
(単位の定義のあり方)
 まず「現行制度の概要」から、御説明させていただきます。
 「計量単位」と申しますのは、数値をもって大きさをはかることができます量(「物象の状態の量」)を計るための基準でございます。計量法では、「物象の状態の量」ごとに「計量単位」が定められておりまして、さらに「定義」が定められております。メートル条約に基づく国際度量衡総会で決定されました国際単位系、「SI」と呼んでおりますけれども、主にこれをもとに「計量単位」と「定義」を定めております。
 次に、単位の法的位置づけについてでございます。「計量単位」と言いますのは2種類ございまして、一つは「法定計量単位」と呼んでおりますけれども、これは法律の中で規定されている単位でございまして、法定計量単位以外の計量単位は取引または証明には用いてはならないということになっております。
 もう一つは、法定計量単位ではないのですけれども、使用の規制を行うまでにはまだ確立していないということで、政令で「物象の状態の量」を定めて、省令で「計量単位」を定めているものもございます。ただし、これらの量の計量につきましても計量法の対象となる「計量」に含まれることから、特定計量標準、国家計量標準の供給もやっております。注3の中でちょっと細かく書いてございますけれども、「標準湿度発生装置群」、「ロックウエル硬さ標準機」、「ビッカース硬さ標準機」が定められております。
 次のページに参りまして、計量単位の追加の考え方についてでございます。計量単位につきましては、国際度量衡総会の中で適宜変更されてきているわけでございまして、我が国といたしましても、できるだけ早くこの国際度量衡総会で決められた単位につきまして、計量法で位置づけていく必要がございます。当初、計量法が施行されました昭和26年におきましては33の「物象の状態の量」が定められておりましたけれども、現在は、科学技術の進展ですとか社会事情の変遷等によりまして、法律で72の量が定められており、政令で17の量が定められております。
 我が国は明治18年にメートル条約に加盟いたしまして、以来、メートル法の普及に努めております。メートル法そのものは、科学技術の進歩に伴いまして国際度量衡総会の中で議論されておりまして、適宜、拡張・改良がされてきております。例えば、第11回の1960年の会議におきましては、メートルの定義がそれまでのメートル原器から光の波長に基づくものと定義とされ、ヘルツ、ルーメン、ルクス等もSI単位として追加されてきております。以来、ずっとその時々の科学技術の進歩に基づきまして単位が追加されてきており、直近の1999年の第21回の総会におきましては、触媒活性の単位であります「カタール」が新たなSI単位として採択されております。
 国際度量衡総会において新単位の採択、定義の変更等が実施された場合、我が国として法定計量単位として位置付け、使用を義務づけするのか否かにつきまして、速やかに決定を行う必要がございます。法定計量単位とするためには計量法の中に位置づける必要がございまして、法改正が必要になります。そのため、機動的に新単位をこの法定計量単位として位置づけるために、政令に委任すべきかどうかが論点になります。
 また、国際的に新たに決定された単位につきまして、これを我が国の法定計量単位として採用すべきかどうかについての判断基準と手順を明確化し、遅滞なく対応する体制を整備する必要があるのではないかという点でございます。99年にSI単位に取り入れられましたカタールですけれども、これはまだ法定計量単位には位置づけられておりません。
 留意すべき点ということで幾つか挙げさせていただいております。単位の決定・統一は国の経済、文化の根幹です。現在、メートル法ではない尺、フィートについては、罰則をもって使用を規制しておりますが、このように競合する単位が既に使われている場合、これらと異なる法定計量単位の決定を行政府に一任することが妥当かどうかという点がございます。
 また、計量法は、我が国の法体系の中で計量単位という基礎を提供している法律でございまして、例えば高圧ガス保安法におきましては「パスカル」、租税特別措置法におきましても「モル毎リットル」などの法定計量単位が用いられております。法定計量単位を政令に委任してしまいますと、他の法律で使用されている計量単位をどうするのが2つ目の留意点でございます。
 さて、考えられる対応方策として「検討の方向」をまとめさせていただいております。
 まず「選択肢1」におきましては、必要があれば新しい計量単位を、(「第2条第1項第2号で定める」)政令により位置付け、必要に応じて法改正し法定計量単位に位置づけられていけばいいのではないかというものでございます。意義といたしましては、新たな単位について一定の位置づけを政令により速やかに行うことが可能になります。問題点といたしましては、使用の義務づけを課す法定計量単位とするためには従来通り法律の改正が必要であり、タイミングという点では変わらないという点がございます。
 「選択肢2」でございますけれども、物象の状態の量、計量単位の規定を全面的に政令に委任するという案でございます。意義といたしましては、法律改正を伴わないので、国際的に合意された単位を機動的に法定計量単位として位置づけることが可能になります。一方、問題点といたしましては、先ほど申し上げましたように、国の統一に関わる単位につきまして、立法府ではなくて行政府に一任することが妥当なのかどうかということが問われることです。また、我が国の法体系の中でいろいろな計量単位が使われているわけでございますけれども、この統一的な整合性がきちんと保たれるのかどうかということが問題点の2つ目でございます。
 「選択肢3」でございますけれども、選択肢2が全面的に政令に委任するということに対しまして、国際単位系を採用すべきということを法律に明記いたしまして、これを受けて政令により具体的な物象の状態の量、計量単位を委任するという案でございます。意義といたしましては、選択肢2の意義、スピードという点に加えまして、政令に委任する事項ということでは範囲が明確になります。問題点といたしましては、選択肢2の問題点に加え、現行の計量法の中で残っておりますSIではない単位をどうするのかという検討が必要になってまいります。
 「選択肢4」でございますけれども、基本となる物象の状態の量、計量単位、これを法律に残しまして、それらによる組み合わせの単位はSI単位ということで政令の範囲内で規定するという案でございます。この基本となる物象の状態の量、計量単位は、国際単位系の中では7つの基本的な量と計量単位が決められておりまして、具体的には、長さ、質量、時間、電流、温度、モル及び光度が、基本的な量ということになっております。
 意義についてでございますけれども、政令に委任する範囲がより明確になることと、基本単位は計量法の中に引き続き残るということがございます。問題点でございますけれども、基本は選択肢2と同じでございますけれども、さらに基本の量、7つの量につきましては法律に残るわけでございまして、これらが変われば法律改正が必要ということがございます。

(非メートル法の規制の在り方)
 次に、「非メートル法の規制のあり方」についてでございます。
 現行の制度につきましては、計量法8条により、取引又は証明において非法定計量単位の使用が禁止されております。また、9条により、法定計量単位でない目盛りを付した計量器について、これははかりですとか物差しなど、はかる機械の全てが対象になるわけでございますけれども、販売又は販売のための陳列が禁止されております。
 旧計量法(昭和26年に制定された旧計量法)においては、今の計量法と若干規定が変わっておりまして、第10条において、法定計量単位以外は取引又は証明上の計量に用いてはならないとされていました。基本的には今の8条の規定と同じなのですけれども、括弧書きで「物象の状態の量の表示を含む」と規定されていました。解釈といたしましては、計量器に単位を付すこと自体が「物象の状態の量の表示」に該当するとされまして、この条項に基づきまして非法定計量単位を付した計量器の販売、取引が禁止されておりました。
 運用の実例といたしまして、まず最初に挙げさせていただいておりますのは、計量法通達事件訴訟というものが昭和30年代後半にございました。これはインチ、尺、メートルを併記しました六折スケールを製造・販売された方がいらっしゃいまして、これに関して通達、勧告がなされたわけでございますけれども、この通達、勧告の取消しを求める行政事件訴訟が提訴されました。昭和46年に東京地裁で判決が出ましたが、非法定計量単位の目盛りの併記された計量器を販売し、又は販売のために所持することは計量法第10条に違反するかは必ずしも明瞭とは言い難いものの、そのように解釈するのが相当とされました。
 昭和51年には政府に対して質問主意書が提出されました。計量法を改正して尺貫法の物差しを製造、販売することを可能とすべきであるということを問われました。それに対する答弁書におきまして、計量単位の国家的な重要性を説明しつつ、メートル法はほぼ完全に定着している実情にあって、その実情を勘案すれば尺貫法導入の視点から計量制度を検討すべき必要性はないとされました。
 この時期に尺を用いた曲尺の販売を解禁すべきではないかという議論が計量行政審議会でなされました。結論といたしましては、和建築、和裁等の不便を解消し、また、当時はヤミ商品が流通しておったという問題もあったわけでございますけれども、社会的な不公正を是正するということで、「尺相当目盛り付き長さ計」の製造販売が認められました。この「尺相当目盛り付き長さ計」と言いますのは、目盛りのピッチそのものは尺寸のものであるわけでございますけれども、その表記に「1/33m」や「1/26.4m」という表記がされてあり、1/33mが通常の1寸、1/26.4mが鯨尺の1寸に相当したわけでございますけれども、こういった表記がある以上、これはメートル法の長さ計であると解釈されました。
 平成4年に計量法が改正されたわけでございますけれども、単位規制に関する中身自体は旧計量法をそのまま踏襲いたしまして、新たに9条を新設いたしまして、より明確化しております。
 その時の理由といたしましては、まず販売された計量器がどのように使われるか把握することが行政側にとってみては困難であること、また、こういった計量器が実際に取引、証明に使われる可能性が高いこと、さらに、人々がこういった計量器を使いますと、これまで禁止しておりました非法定計量単位の使用になじむ可能性があるということが挙げられました。
 新しい計量法に基づく運用の実績でございますけれども、平成9年に温度計付地球儀がOTO(市場開放問題苦情処理推進会議)に提起されました。輸入品の地球儀に摂氏、華氏が併記された温度計がついたものが、計量法の規制となる計量器かどうかということが論点になりました。結論といたしましては、この地球儀についています温度計は地球儀の装飾品であり、計量器には当たらないという判断がなされまして、規制の対象にはならないということになりました。なお、OTO対策本部の決定の中で、今後、輸入活動や消費生活に支障を来さないように計量法の弾力的な運用を進めるべきとされました。
 その他、経済産業省に対しまして、非法定計量単位を併記した計量器、これの販売ができるかどうかということの問い合わせがございます。併記された計量器の販売も認めるべきではないかという意見も寄せられます。
 関係する企業の数社にヒアリングを実施しましたところ、概ね、そもそも論から言えば計量単位は統一すべきもの、計量単位が統一されれば計量器の品揃えも合理化されるというものでした。ただし、非法定計量単位のついた計量器につきましては、国内から少数ではあるけれども、若干引き合いがあるということでございました。
 なお、現在の流通市場ではどうなっているか、委託で調査を実施いたしました。ディスカウントストア、ホームセンター、量販店、さらにインターネットの通販を調査したわけでございますけれども、計量法で規制すべき計量器かどうかは個別に判断が必要になりますけれども、例えば摂氏と華氏が併記された温度計、デジタルで単位を切り替えることができるもの、「kgf/㎝2」と「psi(pounds per square inch)」が併記された圧力計、それから計量カップ、米びつなどで、「合」とか「升」という単位が付されたものもあります。
 現在、このような計量器で使用される単位の規制を実施しているわけでございますけれども、メートル化、それからSI化につきましては、これまでで一定の成果が出ているということは言えると思います。ただし、市場におきまして先ほど申し上げたような非法定計量単位を付した製品が流通しておりまして、それから問い合わせも幾つか寄せられるという事実にかんがみまして、非法定計量単位に対する一定程度のニーズは引き続き存在するのではないかと考えられます。このため、こういった非法定計量単位を付した計量器につきまして規制の意義、必要性について再検討、再確認が必要ではないか、規制の在り方について見直すべき点がないかどうか検討を行うべきではないかということを考えております。
 「検討の方向」ということでいくつか考えられる選択肢を整理させていただいております。まず「選択肢の1」につきましては、現行制度を維持すべきということでございます。この意義といたしましては、従来からのメートル法普及のベクトルをそのまま踏襲いたしまして、法定計量単位の普及を通じて我が国の適正計量の実施を確保して、経済の発展、それから文化の向上の寄与、さらには我が国の国際単位系の推進、この立場を明確化することができるのではないかということです。
 問題点といたしましては、計量法の規制と言いますのは、基本的には取引・証明が対象になっておりまして、8条の関係から行きますと、取引・証明以外で単位を使用する場合、例えば社内での使用ですとか、趣味で使われる場合ですけれども、こういったものは計量法の制約はなく、実際、そういった場では外国の単位ですとか、我が国伝統の単位を使用することは自由でございます。ただし、計量器の販売規制があることから、そういった単位を実際に使おうと思っても計量器が入手できないわけでございまして、一々換算しなければいけないということがございます。
 それから、我が国の計量器メーカーが外国に輸出する場合ですけれども、まだまだ外国ではメートル法を使っていない国というのがございます。そういった国に対して輸出する場合でも対応できるように、日本向け、それからそういった国向けという製品を別々につくるのではなくて、1つの製品とすれば製造コスト、それから在庫コストも下がるのではないかという意見がございます。
 「選択肢2」は、法定計量単位が記載されていれば、ほかの単位、法定計量単位ではない単位が併記されていても良いのではないかということでございます。意義といたしましては、先ほど申し上げたような日常生活の場で外国の単位ですとか伝統的な単位、これを使う場合の換算する手間がなくなります。それから、メーカーにとっても海外向けと国内向けで同じ製品をつくることが可能となりまして、製造コスト、それから在庫コストを削減することができます。
 問題点といたしましては、これまでの国の方針を転換することになりまして、計量行政に対する国民からの信頼を失う可能性があるのではないか。端的に言えば、これまでの努力は何だったのかと指摘されるおそれがございます。また、非法定計量単位が浸透いたしまして、かえって経済、社会的に非効率と超過コストを発生させる可能性があるのではないかということ、それから、単位の併記、特に切替え式のものでございますけれども、そういったもので読み間違えですとか設定ミスで事故が発生するおそれがあるのではないかということがございます。
 「選択肢3」ですが、現行の規制は、非法定計量単位の目盛りがついた計量器が販売の段階で禁止されているわけでございますけれども、そうではなくて、取引・証明の場で使用することを禁止すればよいのではないかというものでございます。意義といたしましては、計量法における他の規制の条項では大体、取引・証明の場で規制を行っておりますので、これらと整合するということでございます。ただ、問題点といたしましては、選択肢2と同じでございまして、これまでの国の方針を転換するということになりますし、規制の現場としましては、特定計量器に限らず全ての計量器について規制を行うことが必要になりますので、制度の運用が極めて広範になって困難という問題点がございます。
 最後に、「選択肢4」でございますけれども、例えば家庭で使うような計量器につきましては、これを規制の対象外とすればよいのではないかということでございます。意義といたしましては、そもそも取引・証明以外での単位の使用は自由でございますので、この規制と整合するということでございます。ただ、問題点といたしましては、主に家庭や趣味で使われ、取引・証明で使用される蓋然性が低い計量器を特定するための基準づくりが非常に難しいという点がございます。

○中田委員長 それでは、ただいまの御説明につきまして、御意見または御質問等がございましたらお願いいたします。
 論点は大きく分けますと、今、御説明にございましたように単位の定義のあり方、それから非メートル法の規制の在り方、この2点かと思います。なるべく議論が整理されますように分けて御意見を賜れればと思います。
 本日は結論を出すということではなくて、いろいろな意見を出していただくということでお願いをいたしたいと思います。
 最初に単位の定義の方法につきまして、御意見等がございましたらお願いをいたします。発言を希望される方はお名前の札を立てていただくということでお願いをいたします。
 どうぞ、芝田委員。
○芝田委員 国際的な単位に合わせるということでお伺いしたいのですが、国際度量衡総会を見ていますと大体4年に1回ということで、しかも最近はこの16年ほど、特に特筆すべきような新単位の追加はなかったということなのですが、それほど頻繁にあるように思えないのですが、それでも法改正を待っているのでは対応できない事態というのには、そんなに不都合が生じているのでしょうか。
○能登企画官 実際に国際度量衡総会で採択されます単位につきましては、直ちに我が国で採択しなければいけないというメートル条約上の義務はございません。ただ、国際度量衡総会で採択されます国際単位と言いますのは権威があるものでございまして、すべからくどこかのタイミングで世界共通の単位になるということが期待されます。ですので、そういった世界での普及の状況と、我が国の国内の実情なども考えた上で、実際に我が国として統一すべき単位ということで位置づけるかどうか、これを議論していく必要があるのではないかと思います。
 誰にとっても初めて見るような単位であれば、法定計量単位に位置付けても大きな支障や問題は生じないと思うのですけれども、その時点で別の単位がもし使われているとすれば、新しい単位に統一しようとしたときには、旧来の単位の使用が違法となりますので、いろいろな方々の御意見を聞いた上で判断していかなければいけないのかなと思います。
○芝田委員 それはわかるのですけれども、計量法の改正はもう定期的にやっているわけではないですか。それに間に合わないほど頻繁にそういうニーズが生じるのかという質問なのですけれども。
○能登企画官 国際度量衡総会の中で決められていますSI単位の中で、計量法に位置付けられていないものとして、99年に採択されましたカタールがあります。
 触媒活性につきましては、実際に生科学の分野ですとか医療の分野では「ユニット」という単位が広く内外におきましてまだ使われている状況にございます。この新しい単位につきましては各国ともどうするかということは悩んでいるようでございまして、EUの単位統一に関する指令の中にも位置づけられてはおりません。まだISOの中にも規定としては入っておりませんので、すぐ支障が生じるかどうかというのは、今のところはそんなに大きな支障はないのではないかと思います。
○梶原委員 概ね4ページの議論になると思うのですが、国際的に合意された単位系を法定計量単位として取り込むスピードという観点から意見を述べさせていただきます。
 国内的にも国際的にも、特に化学物質に関する取り扱いがだんだん、規制対象になってきている。輸入とか貿易の対象の中で、その中で必ずしもオーソライズされた単位系ではないと非常に不都合が生じるという観点なのですけれども、やはり国際的に合意された単位というものを速やかに法定計量単位としてくみ上げるシステムを希望します。1つ1つその正否を議論する等をやっていくとスピード的にも落ちるし、国際的な技術の進歩にも後れていくという懸念を持っております。したがって、国際的な合意のあったものは素早く取り入れるという制度の必要性を感じます。
 ただし、一度法定計量単位に取り込まれたときに、その後に不適合が生じたときに、これをその単位系から外すというシステムもあわせて入れることによって、機動的な運用体制というものを確立されることを希望いたします。以上です。
○飯塚委員 先ほど国際度量衡総会の決議による変更がそれほど頻繁ではないのではないかというお話があったのですけれども、2ページのこの表の中で欠落しているところがありまして、第12回でアトとフェムトの接頭語の追加をしております。それから75年は、グレイ、ベクレルと一緒にペタとエクサを追加しております。それから、91年の第19回度量衡総会、第17回と第21回の間ですが、そこでゼタ、ヨタ、ゼプト、オクトの4つの接頭語を追加しておりまして、これはたまたま91年だったので前回の法改正にちょうど間に合ってすぐに入れていただいたという経緯がございます。また、細かい修正であれば度量衡委員会だけで決議をすることが間にポツポツございますので、ここにあらわれているよりはもう少し頻繁なのではないかというのが私の印象でございます。
 今御意見があったように、私もなるべく早く国際的なマッチングをとっていただきたいというふうに思うわけでありますが、特に今回のカタールについてはまだ国内では十分に普及していないとは思いますけれども、これは国際度量衡委員会寄りの立場かもしれませんが、法定計量単位ではないということは普及しないということになってしまうので、できるだけ早く取り入れていただいて、ほかの単位と併用でも結構ですが、使えるようにしていただきたいと思う次第でございます。
 なお、こういう新しい名称の単位を追加することについては、国際度量衡委員会は従来から反対をしていたのですけれども、我々に余り耳慣れない単位が入ってきた理由は、人間の健康とか生命に関わる単位については、やむを得ないのでもっと入れていこうというような付帯的な説明をしております。したがって、現在は触媒活性だけでありますけれども、今後、バイオ分野のいろいろな単位が新しい名称で入ってくる可能性もまだ少なくはないのではないかと思われ、そういう点でもできるだけ早く取り入れられるような方策をとっていただきたいというのが私の意見でございます。
 なお、全体の取り決めについて、現在すでに単位の定義と、それらの記号については国際的な取り決めに従うということで政令以下に落としていただいているわけで法律事項ではないのですけれども、JISを法令の中に入れるという動きが最近非常に進んできておると思うのですが、量記号、単位記号についてもすでにそういうJISがございます。これはISO31を受けたものでございますけれども、そういうものをもう少し法律の中で活用していくことができないかなということ、これはむしろ政省令レベルの問題かもしれないですけれども、ついでに私の意見として申し上げておきたいと思います。
○桑委員 今の飯塚委員とほぼ同じなのですが、医療分野の方からの意見を述べさせていただきます。
 2ページの一番下のカタールという触媒活性の単位に示されているように日常的には確かに普及はしていないのですが、こういう国際的な取り決めがありますと、手順としては国際的な学術論文にはまず国際的な単位を、決められたものをすぐ導入するというふうにスタートいたします。ところが日常的に用いるためには2つの方法があって、1つはまず併記をするということの期間をある程度設けるということと、それを使うことがどこかで、やはり上位の機関である程度定められるというようなことがあると、当事者としては非常に普及しやすいということがあります。ですから、少なくとも国際的に取り決められたものは国として取り入れ、それを併記をするということからスタートしていきますと、我々が日常的に普及させるのに非常に効果的であるというふうに考えられます。以上です。
○鈴木委員 私から見ると非常に専門的な分野のお話で、抽象的でよくわからない部分もあるのですけれども、先ほど導入しやすくして、それで導入したときに混乱が生じたらまた元に戻せるような制度もあわせて必要だという御意見があったのですが、導入した後に混乱するというような、そういうケースというのは想定されるのでしょうか。むしろそういうものがあるとしたら入り口の部分で慎重に構えるということも必要かなと。ただ、専門家ではありませんので、素人の意見としてのコメントです。
○能登企画官 平成4年の法改正でいろいろ単位が変わりまして、例えば圧力につきましても「kgf/㎝2」から「パスカル」に移行されたわけでございます。こういった単位を使っている法律はたくさんありまして、例えば高圧ガス保安法の例を挙げさせていただきましたけれども、計量法が平成4年に改正されてすぐに高圧ガス保安法の改正はできなかったのですけれども、平成8年だったかと思いますけれども、「パスカル」を用いるように改正されました。
 問題は、単位をそのまま換算すればいいかどうかということは、これは業界の方々が馴れていらっしゃるかどうかという問題もあるのですけれども、実際に規制値と言いますのは大体切りの良いところで設定しておりまして、例えば、「10 kgf/㎝2以上」(高圧ガスの定義)と書かれてあったものは、これが「1メガパスカル以上」になったわけですけれども、両者は厳密には同じ圧力ではありません。10kgf/cm2と言いますのは換算すると0.98メガパスカルぐらいだと思うのですけれども、実際の規制法の中ではそのまま数値を換算するのではなくて、ある程度その数値でも大丈夫か、切りのいいところでも大丈夫かということを評価した上でそういった改正もされているわけでございます。そのプロセスの中では当然のごとく、例えば関係する方達とその単位の周知徹底というだけではなくて、そのレベルで本当に大丈夫だというコンセンサスを得ていかなければいけないということもあろうかと思いますので、やはり単位の変更というのは簡単ではないのかなということは感じます。
○青山委員 最先端での飯塚先生の御苦労というのはとてもよくわかるような気がするのですけれども、実際に今回のカタールというものについてもEUでも様子見であるとか、ほかの国々での進捗状況等もちょっとまだ足踏みしていらっしゃるのかなという様子なのですけれども、そういう意味で、こういう新計量単位が出てきたときに、海外の状況というのは法的に速やかに即対応する国と、日本みたいにきちんと計量法というものに準拠しながらその法改正でというふうにする国々といったいどんな状況なのでしょうか。
 それともう一つ、今回速やかに、例えば法改正をしてきちんとした場合に、今でもメートル法に準拠していない国々への輸出なり何なりというのはその国の単位にしていらっしゃるわけでしょうから、その辺の整合性をどういうふうに皆さん方がとるのか、その御苦労はどうなのかということを、頑張っていらっしゃる方にちょっとお聞かせいただければというふうに思います。
○能登企画官 海外の状況でございますけれども、現在調査中でございます。具体的にはヨーロッパ各国、イギリス、それからアメリカの制度を調べてまいりたいと思っております。
 EUでは2010年から指令に基づき単位規制を統一させるということになっておりますが、カタールという単位は入っておりません。アメリカにつきましては、これはまだ調査してみなければわかりませんけれども、基本的にはヤード、ポンド法が法定計量単位の国で、ようやくメートル法も法定計量単位として使っていい、メートル法だけで表記した商品のラベル張り、これもいいことにしようではないかという検討が始まっているという状況でございます。
 そういったメートル法を使っていない国に対する輸出は当然のごとく計量法では問題ないわけでございまして、実際に輸出されているメーカーの方々はその国に合わせて計量器をつくっていらっしゃいます。メーカーの方々にお話を聞きましても、世界すべてSI単位になればこれは一番理想であるというお話でございます。ただし、実際のビジネスの現場におきましては、いまだにメートル法ではない計量器を要求される国がありますので、それはそういった形で対応がされております。ただ、現在はすべてアナログということではなくて、デジタル化されてますので、ソフトウェアの変更でそういった単位の切り替えができますので、メーカーの方々にとってみればその切り替えに伴うコストというのは、もしかしたらそんなに大きくないのかもしれないということは言えるかと思います。
○宮下(茂)委員 世界の状況ではありませんが、計量器製造業として、当計工連の会員の意見を御参考までに申し上げたいと思います。
 取引又は証明行為に用いる計量計測器の目盛板、目盛り表示ですね。計量法で規定するSI単位で統一しているのはもちろんのことでありまして、平成4年、計量法改正時によるところの計量法の精神を遵守している、これも計工連の会員企業の統一した意見でした。特殊用途として輸出入などに関わる貨物の取引又は証明に非計量単位の使用が認められていることから、現状のままで経済活動に不具合は生じていないということであります。できれば、手続の簡素化を期待する要望がありました。ということで、実際問題、過去に不正行為があったということもいろいろ云々されておりましたが、当計工連の会員企業の中では認識していない、こういう状況ですね。
 しかしながら、入札時、今のはポンドだ、ヤードだ、あるいはパスカルだとこのところいろいろ変わってきておりますが、国産品と海外品との競合の際に使用スペックの中で、ごくまれのケースではあったけれども、製品目盛り表示を非SI単位系であることが明記されて国産品が不利益を被った実例がある。この程度で何も、今のところ会員企業、製造業としてはそのような日本国内における状況ということで説明をさせていただきたいと思います。
○吉田委員 2点ございます。全国知事会からということで出席していますので、まず、例えば防災などの分野で阪神・淡路のときに消防ホースの口径が合わなくて、その後、全部統一して、お互いに他の自治体が応援に来たときに協力しやすいようにした、あるいはいろいろなBSEとかそういう問題のときに、結局、他の自治体の応援をして検査をしたというような形で、広域的な行政で対応しないとやっていけないような分野がふえてきておりますので、もしこういう新しい単位を導入することでそういうところに影響がある場合は経過措置を設ける場合でも、いざそういうことが起こったときに全部が同時に対応できるような形にしていただければというのが1点目です。
 2点目は、私は徳島県に今おりますけれども、この中で、例えば県内で充填機を製造しているメーカーなどがあるのですが、これは充填機を製造して販売すると同時にメンテナンスもしておりまして、例えばいろいろな単位が変わることでこういったメンテナンスと計量を同時に、いわゆる計量をベースにした製品を販売しているところについては一斉に直しに行かないといけない。あるいは修正しないといけないというようなことが生じますので、この辺もいろいろな配慮をお願いしたいと思います。
 また、LEDの世界的なメーカーが県内にあるのですが、こういうところはルーメンとかルクスとかという単位で世界的に照度を上げようという競争をしておりますので、もしいろいろな単位を変えることで国際的な競争にどの表示を使うか、結局二重表示をしなければいけないということであれば、この辺もいろいろな配慮をしていただければと思います。私の方からは以上です。
○宮崎委員 例えば放送などでそういうものを使う場合に影響が大きいと思うのですね。私は自分自身では気圧の表示がミリバールからヘクトパスカルに切り替わったときに遭遇しておりまして、随分古い話かもしれないのですが、数値そのものが変わらなかったので、単位が変わってもさほど混乱はなかった。問い合わせとか、御意見とかはたくさんございましたけれども、数値そのものは変わらなかったので余り混乱はなかったと思うのですが、先ほどの御説明のように、単位を変えることによって数値が変わるということになると印象が大分変わってしまうと思うのですね。余計なパニックが引き起こされたりとか、そういうことになるといけないと思うので、いずれにしても、どういうスタンスをとるかというのは早く決断するべきではないかと思います。
 このカタールももう6年たっていてどうしようかと悩んでいるようでございますけれども、そういうふうにするならする、しないならしないというのを早く決めておかないとメディアの中などでひとり歩きした場合に、どのスタンスで行くのかというのが決まっていないと社会に対する影響が大分違うと思いますので、採用するにしてもしないにしても、速やかにというところはぜひおやりになった方がいいと思います。
○山﨑委員 先ほど質問の中で国際度量衡会議がどのぐらいの周期で開かれるのかということの御質問がありましたが、その周期が今後も非常に頻繁に行われるということは余り考えられないように思うのです。特に単位の変化の決定がなされることが頻繁に行われるということは余りないのではないかと思います。そういう周期で行われる変化と、それから国内の方の国際情勢に対する対応を法のレベルで対応するか、政令の範囲で対応するか、これが今回の討議の1つの選択肢です。もとの方の国際情勢の変化は非常にゆっくりしているのに対して、国内の方の対応を法とするか政令にするかということの時間的な違いは、大元の方の変化の周期に比べると小さいのではないかという気がするのです。ですから、それを政令にシフトすることによるデメリットを考えると、今のところは法のままで行った方がいいのではないかと私は思います。
 ただし、四年に一度にしても、あるいはもっと頻繁に開かれるにしても、国際度量衡総会、あるいはそれのサブコミッティのようなものが開かれておりまして、日本から代表の方が委員として参加しておられますから、そういう情報は時々刻々入ってきます。その情報を早めに取り入れて対応を考えていただければ、全体としてはそれは政令にシフトするというような変化をしなくても、十分対応できるのではないかと思います。
 それから、特に早い対応が必要と思うのは、教育でございまして、変化がゆきわたるのに時間がかかります。例えば圧力の単位がkgf/㎝2からパスカルに変わるということは、実は小学校、中学校のレベルから教えるわけで、教育内容が変化するわけです。子供が大人になって、その人たちが日常生活に使うようになって単位が定着するわけですから、教育の面から考えると、やはり早い時期に対応を考えておく必要があるのではないか。そのためには国際的なディスカッションの状況に関する情報を早めに入手して対応を考えておく必要があるのではないか、このように思います。
○中田委員長 ありがとうございました。
 まだ御意見はたくさんあろうかと思いますけれども、もっと審議しなければならない事項がたくさんございますので、先に進ませていただきたいと思います。
 次に先ほどの2点目でございますけれども、非メートル法の規制のあり方につきまして、御意見、ございますでしょうか。
○石井委員 この中でいろいろな選択肢がございましたけれども、私ども長いこと地方計量行政をやってまいりました関係上、この非法定計量単位に対する1つの思いがございます。先輩の方々からいろいろ聞いておりましたけれども、昭和33年から34年にかけますいわゆる尺貫法からメートル法への移行に対してどれだけの先輩たちが努力をしたか、そしてやっと定着をしてきたメートル法というものに関して大変な思いがあったことを私は記憶しております。それとまた、これは卑近な例でございますけれども、先ほどパスカルとかkgfという問題が出ました。その中で、それが改正された直後でございましたか、地下タンクの検査で1桁間違えてタンクを破裂させてしまったという事件を現実に私は聞いております。それからまた家を新築したときでございましたか、これは私の家ではございませんが、そこに若い大工さんがおりまして、その貫きのところに物をかけるのでどこに入っていますかと聞いたら、先ほどいわゆる1/33とかございましたが、まさにそれを持ってきまして、「1尺5寸のところにございます」と、こういう言い方をしたのですね。それはまだ10年前の話でございますが、非常に若い方がそういう形で尺ということを平気で使ったのを記憶しております。
 今、特に尺とか非法定計量単位がどうこうと騒がれていない現状では、今の規制を守るのが私は一番いいというふうに、私自身は考えています。以上でございます。
○河村委員 説明を伺って、選択肢を選ぶ前の段階でちょっとすっきり理解できないところがあります。まず8ページの平成4年の新計量法の概要というところの一番最後の方に、「取引又は証明に使用すると否とを問わず」と書いてあるのですね。はっきり書かれているのですが、運用の事例では、「計量法の規制の対象となる計量器は取引・証明、あるいは正確な計量に使用するものであり」と、何か矛盾を感じるところがあります。その後にもいろいろ矛盾を感じられてきて、現行の法解釈では併記は禁止と問い合わせに答えていると書いてあるのですが、また9ページで市場調査のところでは、いろいろ書かれているのですが、これらが「計量法で規定する計量器であるかどうかは精査が必要である」という一言があるのですね。
 つまり、言っていることが私はすっきりと理解ができなくて、これは違法なのか違法ではないのかということがまず知りたいと言いますか、私は生活者として、ごく普通に購入した米国製の耐熱ガラスメーカーの計量カップを持っていますが、オンスとミリリットルが併記されております。それがつまり計量器であるかどうか精査が必要、精査の上で計量器ではないとすれば、違法じゃないということになると思うのですね。身近にあるものが違法であるとするならば、私はなるべくそれが違法ではないことになったらいいなと思っているのですが、つまり選択肢の前の段階でそれが違法なのか違法ではないのかは、ちょっとこの数ページを読んだ限りではわからないのですね。違法ではないとするならば、私はそんなに改正しなくてもいいのではないか、解釈によってこれらの計量カップ、ミリリットルとオンスが書いてあったり、合というのがわかりやすく書いてあったりするものが違法でないと解釈できるのであるならば、改正しなくてもいいのではないかと思いますし、違法であるならば、そういうふうに出回っているものが違法のままでよいのかしらという、それを全部取り締まるのかしらというちょっと疑問がございます。
○籔内計量行政室長 平成4年に改正されてからすでに十何年たっておりますけれども、改正前は明記していなかったのですが、平成4年の改正でわざわざ1条起こして非法定計量単位との併記してあるものは販売及び販売目的とした陳列を禁止しております。
 したがいまして、まず最初におっしゃるように、それが計量器かどうかという問題が1つあって、ただの装飾品の一部というようなことであればそれは非法定単位が明記してあっても別に計量法違反ではないですし、また仮に併記してあって、それが計量器であるとすれば、それは本来は計量法違反であります。
 ただし、そこはまさにここに「計量器であるかどうか精査が必要である」というように書いてありますように、なかなか難しい問題、どこからどこまで装飾品でどこからどこまで計量器とするのかという問題もございます。ただ、本当は単に同じような、例えば表記の仕方が同じ文字で同じ大きさで法定計量単位と非法定計量単位が付してあるような計量器は計量法違反になるものでございます。ただ、それらを、世の中に出回っているものすべてを判断して全部取り締まれるかというと、そこは現実に即しまして、すべてを取り締まれないというのが実態でございます。
 ただ、我々、計量室の方にケース・バイ・ケースでそういうような御相談がメーカーの方からずっとございます。そうされた場合には、今のような形で、非法定計量単位の併記は違反になりますということを申し上げておる次第であります。
○河村委員 そうであるならば、私の意見ですけれども、この選択肢の中でどれがいいかを私が考えた場合に、「選定する基準を策定することが困難」と書いてありますが、問題点として、選択肢4が私はいいと思います。「特定の計量器(例・家庭用計量器)を規制の対象外とすればよいのではないか」と書いてありますが、この選択肢の4に「必ず併記であること」というのをプラスするとよいのではないか、法定計量単位との併記であれば許される、しかも例えば家庭用であれば許されるというようなものがあれば、今、例えば私が家に持っているようなものが違法ではないということになって気持ちがいいのかなというように思いましたが。
○籔内計量行政室長 そこについてもう少し言いますと、非法定計量単位と計量単位が両方付してあると、それは計量法違反になります。また、取引・証明事項については、非法定計量単位が括弧書きで参考値、もしくは小さい字で書いてあるとか、どちらが主な単位かというようなことがわかるようなものであれば、そこは現行では目をつぶっているといいますか、非法定単位が書いてあっても、括弧書きの参考値であれば、ということにはしてあります。それは1つの目安だろうということでございます。
○河村委員 極めて日常的なことを申し上げて申しわけないのですが、輸入雑貨のようなものが非常にはやっておりまして、例えば日本用にそういうふうに括弧書きをしてあるものをわざわざつくるというよりは、例えばアメリカの家庭で使っているようなものが雑貨屋さんやインターネットのお店に並んでいるわけで、それを買ってお家で使う楽しみのようなものがあって、そこには日本のためにわざわざ括弧をつけたりはしないわけで、でも併記はされておりますし、そういうものが許されたらいいなというところから申し上げたのですが。
○中田委員長 籔内室長、今のお話で、家庭用で使われるものと取引証明用のものが、全く同じものが使われる場合があるという場合はどうなのですか。家庭の中は自由とされているわけですが。
○籔内計量行政室長 家庭で使っていらっしゃるその現場は別に計量法違反でも何でもないのですけれども、家庭で使うのにはどこかから買ってこないといけないのです。そういう非法定単位と法定単位が併記してあるものをそもそも売る時点でそれはいけないと、現行法上なっております。
○甲斐委員 尺貫法は日本の文化として違法という段階とは別にして、まだ日本にはそれに親しむ人口が多いということからも、温存していく手段を選んでほしいと思います。
○青山委員 平成4年の議論でわざわざ1条加えたのだというふうに御説明だったので、私は平成4年の委員さんたちの議論の状況をぜひ勉強してみたいなという気はするのですけれども、たまたま先日、ワーキング2で伊勢丹の方のお話を伺いました。いろいろなフェアとか地域物産展などがあるときには合を使われたり尺を使われたりいろいろやるのだけれども、それは果たしてよろしいでしょうかということをいろいろお伺いしながら、違法にならないような形で苦労していらっしゃるというようなことをお話しされた経緯もあります。
 今、実際には室長のところにもいろいろなお問い合わせが事業者の方から行くということがあるとすれば、平成4年の議論をもう一回勉強しなければいけないのですけれども、私としては今の段階ではやはり法定計量単位は絶対にこれは崩すべきではないということで表記をきちんとしなさいよと、その中で、括弧書きでもいいからほかの単位、日本の文化であるというようなことの単位も併記を認めてもいいのではないかと、今、感じは持っております。以上です。
○宮崎委員 法律そのものをどうするかという重要な議論は是非したいのですけれども、それにプラスして、運用で何とかなるというのは、もうこれからの世界では通用しないのではないかという気がしております。有名な日本の「赤信号、みんなで渡れば怖くない」というフレーズがありますが、これはやはり国際的なルールでは通用しないですね。あるときは渡ってもいいけれども、あるときは渡ってはいけないというようなことを、じゃあこの場合はどうだという、日本の中では空気の文化で何となく以心伝心で伝わっても、国際的にはやはり通用しないので、運用で何とかしようというスタンスはやめた方がいいのではないかと思います。例えば、そこをつかれて経済摩擦の対象にされたときに、外交上、我が国としてはどう対抗するかというときに、これはやはり法律的裏付けというのはないと思うのですね。だから、その辺のところは運用でごまかすというのはやめた方がいいのではないかという思いが1つです。
 それから、では、その法律そのものはどうかというと、正式な取引・証明の場というのはきちんとした計量単位を使うというのは当然のことだと思いますが、文化としての単位というのをつぶすというのは、これは私は「日本とは何か」「日本人とは何か」と、こんなに問われているときに、相当これは危ないことではないかと思います。この国の価値観とか文化とか伝統とか歴史とかということをきちんと踏まえて、使うのは法定単位を使えばいいのですが、他が併記してあるから違法だと一気に行ってしまうというのはやはりやり過ぎではないかという思いがしております。ぜひ伝統的なものというのはさっき甲斐委員がおっしゃったように、保存する努力をすべきだというふうに思います。
○森委員 手短に言わさせていただきますと、現場の代表としてお話しさせていただきますと、我々の方として検査、検定制度の現場が混乱しないようにお願いしたいなと。例えば、選択肢の4で家庭用計量器、これまで入ってこられますと、例えば規制の仕方によってこれが入ってくると現場はパンクします。何万台、何十万台、何百万台とありますので、そういうようなことで、例えば選択肢の4があったとしても、4を採用したとしても計量器のどれを規制の対象にするのか、そういうようなことを考えていっていただきたいと思います。例えば選択肢の3で行けば、こういうことの峻別は絶対に困難ですね。それから2番で行きますと、どの取引を、どれをどういうふうな形で使っているのか、その辺がわからなくなってくるということで、やはりいわゆる特定計量器に入れるのか入れないのか、その辺を十分お考えいただきたいなというふうに思っております。
○飯塚委員 私、単位のことについては守旧派で行きたいと思っております。単位を世界で統一するというのは、各国が自分だけの文化を言い出さないという前提に立っているのですね。本当に文化として残さなければならないものは、今、我が国でも尺相当目盛りということで残したわけです。それだけの手当をしているのであって、やはり私は併記は認めるべきではないと思っています。毅然とした態度で国際単位系なりメートル法を守っていただきたいと思います。
 ただ、ヤード・ポンド法については単なる文化ではなくて、これはある経済大国がそれを現在も使っているということが輸出入の面でいろいろな計量器が入ってきたりして、私としても目の上のこぶになっているわけですけれども、国際的な状況を申しますと、せっかく政府間の合意で国際単位系というものを決めたにもかかわらずそれを守らない経済大国がいるという問題がございます。ただ、そうは言っても、先ほどのお話のようにだんだんとやはりメートル法系の単位を使うようになっているということ、それから政府調達についてはたしかSI単位系というか、メートル法をかなり使うようになってきていると思います。したがって、少しずつ動いている。ですから、国際度量衡委員会としては、まあ守らない国はあっても、原則は曲げないで根気よくその立場をずっと貫いていくというスタンスで来ておりますので、その点だけはぜひ御理解いただきたいというふうに思います。
○宮崎委員 今、経済大国が使っているからしょうがないと、確かに競争力ということから言えばそっちに合わせた方がもうかるということになればしょうがないという現実はあるかもしれないのですが、それで長い物に巻かれていては国際的なルールというのは成立しないのではないかと思います。今、核不拡散の問題とか、ほかの分野でもいろいろと、強い国が言えばいいのかということがたくさん出ておりまして、ですから、むしろメートル法で行きましょうというのを経済大国に外交的に、あるいはリーダーシップを持って徹底して守らせるような我が国であるべきなのではないか、むしろですね。そこのところはやはり議論が逆なのではないかなという気がして、それだけ気になりました。
 それから、おっしゃったように文化として守る措置がとれられているというのだったら、それは問題ないのですが、本当にとられているかどうかという担保をぜひその辺は一般の国民にわかりやすいように示していったらいいのではないかと思います。

議題2 情報提供について

○中田委員長 それでは、次の議題2の情報提供につきまして、御審議をいただきたいと思います。最初に事務局の方から御説明をお願いいたします。
○能登企画官 資料2(情報提供について)に基づきまして御説明させていただきます。
 まず、情報提供の在り方についての基本的な考え方でございますけれども、2つにまとめさせていただいております。1点目でございますけれども、公正な計量の実現を図るためにも、市場の監視機能を有効に機能させることが必要でございまして、例えば不正事業者の名前の公表の手続を整備するということ、消費者の方々に対します情報提供・啓発活動を行いまして、皆さんに適正な計量に関する関心と知識を持ってもらうことが重要ではないかということでございます。
 2点目でございますけれども、国だけではなくて地方も行財政改革が求められているわけでございまして、今後そういった限られた人員・予算のリソースを適切に投入していくためには、やはり住民の主体的・積極的な参加によりまして、どういった分野にこういったリソースを投入していくべきかということを、住民の方々の考え方を反映した形でやっていくことが必要ではないかということでございます。
 計量行政に関連した情報提供の現状でございますけれども、経済産業省では計量法の概要を説明した資料、「計量のはなし」、「新計量法とSI化の進め方」などをホームページで公開しておりまして、あわせてパンフレットも作っております。それから、計量モニター制度を運用しておりまして、各地域におきまして消費者モニターの方々になっていただき、その方々が日常買い物をされる際に買われた商品が本当に正しく計量されているのかどうかということをチェックしていただいております。計量モニターになっていただく方々には、かりをお貸しいたしまして、買われた商品が本当に正しい重さなのかどうかということを調査していただいております。
 各都道府県でもいろいろ情報提供をされておりまして、東京都では計量法の制度ですとか、はかりの定期検査の実施案内などを公表されておりますし、それから大阪府では、制度概要だけではなくて、立入検査の結果もホームページの中で公表されております。こういったように、地方レベルでも計量行政に関する情報提供を行っていらっしゃる事例がございます。
 つぎに問題の所在ですけれども、現在、国、地方公共団体で提供されています情報と言いますのは、計量制度の概要が主でございまして、消費者の方々にとって参考となるような違反の事例ですとか、取り締まりの状況、それから私どもの方が受けた相談の事例などの情報というのは、あまり提供されてきておりません。そういったことから、知識と関心を持っていただくということから行きますと、より詳しい計量制度の概要に加えまして、違反事例ですとか取り締まりの状況、こういったものについて積極的に提供していくことが必要ではないかと考えます。
 問題点の2つ目でございますけれども、ホームページなど、いろいろなチャンネルを使いまして各自治体でいろいろ情報提供されておりますけれども、東京・大阪と同じレベルで全国がなされているわけでは必ずしもないわけでございまして、いろいろ調査したところ、1/3強の自治体では大体情報提供されておりますけれども、1/3程度の自治体を見ますと、ほとんど情報提供がされていないというところもございます。
 問題点の3点目でございますけれども、現在のところ、消費者、住民の方々と意見交換、議論をしたりする場、消費者の方々が不正計量に対していろいろ不満ですとか不信を訴えていく手段というのは必ずしも充実していないのではないかということが言えます。ですから、こういった住民の方々が主体的・積極的に参画して御自身のお考えを計量行政にどんどん反映させていくための手段といったものが拡充していくことが必要ではないかと考えます。
 こういった問題点に対する具体的対応策案の一つ目は、関心と知識を向上させていくことです。特に事業者に関する情報をもっと充実していくことが重要ではないかと考えられます。適切な事業者の選択を消費者の方からなされるということから、ホームページ、パンフレット、イベントなどを通じて、計量法上の違反事例、違反事業者に関する情報、量目の規制などの取り締まりの状況に関する情報、寄せられた相談事例の情報、適正計量管理事業所に指定された業者に関する情報、さらに計量モニターの実施の結果などにつきましても、もっと積極的に提供していくべきではないかと考えられます。
 また、知識の向上ということで、例えば特定計量器はそれぞれ、どれだけの誤差を認められているのか。電力メーターですと2%の誤差が認められているわけでございますけれども、そういった情報を知っていただくということです。また、量目の規制をやっているわけでございますけれども、実際に量目で規制の対象になっている品目というのはどんなものがあり、どれだけの誤差が許されているのかということです。例えば50g以下の生鮮野菜でありますと4%の誤差は許しているとか、こういった情報も皆さんに知っていただければ良いのではないかと思います。
 さらに、計量に関する教育の充実というのは非常に重要な観点でございまして、こういった計量に関する知識と関心を持っていただくためにも、初等、中等教育から計量に関する教育を積極的に行っていくということが重要ではないか。そのためには関係府省との連携を図りながら、さらなる充実を図っていくということが考えられるのではないかということでございます。
 具体的対応策案の二つ目は、住民・消費者の方々の主体的・積極的参加の促進です。北海道では既に行われていますが、各地域において消費者の方々も入っていただいた会議を設置し、規制行政には一体幾らコストがかかっているのか、それからどんな分野について重点を置くのかということについて、行政、それから地域の住民の方々一緒に
なって議論していただく、こういった場が必要ではないかということでございます。
 なお、相談窓口が必ずしもはっきりわからないという意見もあるわけでございまして、ここに連絡すれば、すぐに計量に関する相談はできるという相談窓口を設置いたしまして、これをさらに積極的にPRいたしまして、皆さんの不正計量に対する御意見、不満な点などを受け付けまして、取り締まり行政への反映を行って、さらにはそういった事例の公表を行っていくということが考えられるのではないかと考えます。
 また、現在、計量モニター制度をやっておりますけれども、これをさらに拡充いたしまして、商品量目の調査の取り締まりの参考といたしまして、その結果をホームページ、パンフレット等に公表して、皆さんに関心を持っていただくということを案として書かさせていただいております。
 最後に、各府省で情報提供にどのような取り組みがなされているのか、どういう事例があるのかということを簡単に参考に「別紙」ということでまとめさせていただいております。
(別紙、スライドに基づき各府省における情報提供の取り組み状況について説明)

○中田委員長 ありがとうございました。
 それでは、今の御説明等につきまして、情報提供の関係で御質問、御意見等がございましたらお願いいたします。
○宮下(正)委員 私は第2ワーキンググループの座長ですが、先日の第2回目のワーキンググループで消費者アンケートの調査結果が発表されました。そしてもう一つは、メーカーと小売業者、メーカーはライオン、小売業者は伊勢丹、それぞれが社内でどういう対応をこの問題についてするかというヒアリングをさせていただいたのですね。消費者アンケートに関しましての結果が発表されましたが、全体に見て私は消費者の認識がまだまだ弱いなという感じがしました。質問によってはなかなか想像以上にちゃんとわかっている消費者もいましたが、まず消費者へのこの問題のPRが一番大事だなということを痛感いたしました。先程来、いろいろ検討されております国際標準への取り決めに関しましても、やはり消費者が理解できるようすることが大事だなと思います。第2ワーキンググループでも消費者団体の有力者の方々が御参加されておりますので、消費者へのPRは消費者団体を通じていろいろPRすることも大事でしょうし、先ほど一部の方から御発言がございましたが、低学年から高学年の教育の中でこの問題をもう少し積極的に理解し、認知してもらえるような方向での策がやはり必要だなというふうに
思っております。
 それからヒアリングで感じましたのは、いずれも適正計量管理事業所としての指定を受けていることもありますけれども、例えば伊勢丹では関東周辺7店舗に対して4人の計量士を置いて、その計量士が各店舗を指導している。あるいは店舗の方々に対して現場で教育をしているということを言われましたし、それからまたライオンさんも、とにかく我々が大事なのは社内、製造現場でのこの問題の啓蒙、教育だということを言われました。こういう企業はそういう体制ができているからよろしいわけでございまして、しかしながら、こういう体制ができている企業は少ない、全体から見ますとね。例えば、中小小売業に対してどうするのか、商店街に対してどうするのかですね。この辺の問題をもっと真剣に考えなければいけないというふうに、どうやってこういうところに対して啓蒙、教育をしていくかですね。この辺、重要な課題のような気がいたします。
 それから、第2ワーキンググループでは計量士の話が、問題提起がされておりますが、この計量士の件に関しましてもヒアリングしましたところ、意外にまだ全国的に計量士の資格を取った方が少ない。ですから、こういう計量士制度というせっかくの制度があるのですから、この制度をもう少し幅広く適用されるように、資格を取るようにもっともっとやることが必要でしょうし、それから先ほどちょっと申しました適正計量管理事業所というものも、せっかく取ったのだけれども、消費者から目に見えない。必ずしも十分な、そういうことのメリットがまだ発揮されていないということもございましたし、こういう計量士とか適正計量管理事業所とか、先ほど御説明をしましたモニター制度とか、そういうものの制度の拡充ですね。ここを今後どうしていくのか。先ほどお話がございましたが、省別にお話がございましたが、私はこの問題はやはり省を超えてかなり統一的にと申しますか、一体的に推進すべきものだというふうに思います。
 それから行政機関によっても、地方自治体によってもかなり格差があるということをお話がありましたが、この格差が大きな問題で、その辺の格差を是正する早急な手当が必要な気がいたします。
 それらの政策を体系的に推進するに当たって、やはり説得力があるのは実態調査というものをいろいろな側面から展開されることが必要であるというふうに思います。以上です。
○橋本委員 2点申し上げます。第1点は規制行政に関わるコストということの御説明がありましたが、私はここ1年半ぐらい規制改革会議で市場化テスト法を導入したいということでいろいろ勉強したのですけれども、行政のコストというものを客観的に示すというのはいかに難しいかということを私も身をもって体験いたしました。コストに関する情報提供というのは非常に重要だと思いますけれども、これは、まさに住民、消費者にとって客観性のある、見てよくわかるようなコストを提示しないと、結局それをもとに判断しろと言われても、どう判断していいかわからないということになるので、そこは工夫が必要だろうというふうに考えております。
 それから2点目ですけれども、このペーパーでは住民とか自治体というのがよく出てくるわけですけれども、これはやはり計量法に基づく計量行政のある部分というものを地方分権改革でいわゆる自治事務化したわけですが、そのことそのものがいいか悪いかということを私が論じるつもりはないのですけれども、しかしこういう自治事務化が行われて、その中でいろいろ格差があったり、あるいはコスト面で問題があったりということは多分事実なのでしょうから、どこが問題なのかと、今、宮下先生がおっしゃったような実態調査を含めて、本当に自治事務化がされて社会経験を積んだわけですから、どこに問題があるか、特にコストとか、あるいは法規制の実効性の確保とか、そういったことですけれども、あるいは消費者や住民の意見とか苦情とかをくみ上げるシステムが自治体によって違うのではないかとか、そういうところも含めてどこに問題があり、これから計量法改正ということが行われるときにはまさに体系的に改めるべきところ、あるいは改善すべきところはきちっと改善する、こういう方向性が大事であるというふうに私は考えております。以上です。
○青山委員 私としてはやはり不正事業者名の公表と、それから適正な事業者にはきちんとしたマークを付与していただいて、消費者の選択をよりしやすくしていただきたいということを加えてお願いをしておきます。
 それともう一点、先程来いろいろな省庁の消費者への情報提供のPR活動を見せていただいたのですけれども、どうも経済産業省のPRの仕方というのはすごく控えめだなという気がします。ほかの省庁は些細なことでもあんなふうに出していらっしゃるのにと、思うのですね。というのは、例えば11月は計量の日ですよとか、計量月間ですよとかということを出しながら、今、消費者が何に問題をシフトしているかというと、この冬の原油高に対する灯油やガソリンの価格がどうなるのか、そして、その価格が高いと適正にちゃんと計量してもらっているのだろうかということをすごく心配しているわけですね。関東にいるとあまり灯油というのは感じないかもしれませんけれども、東北とか北海道とかというのは本当に切実な願いなのですね。ですので、そういう意味では、その地域、地域でやはり適正な計量と何とかは、何か疑問があったらぜひこちらにというような形でその相談窓口があるわけですから、そこの地域で今問題になりそうなところを先取りしてやはりPRして、ぜひ消費者の意見を吸い上げるというようなPRをしていただきたいなというように思います。以上です。
○石井委員 地方行政を担当していた中でちょっと感想を述べさせていただきますが、この啓発とかというのは大変なことでございまして、ここにもございますようにポスター、あるいは広告、あるいは地方テレビへの出演、あるいは標語、ありとあらゆることを予算のない中でもやってきているわけでございますが、なかなかそれだけの限界がございまして、どこまで浸透しているかというのは行政側から見ると疑問でございます。
 実際に、例えば勧告・公表制度というのは御存じのように計量法の10条と15条、10条では一般的な計量の正確計量に対する勧告・公表というのがございます。15条に関しましては、いわゆる商品量目に関する勧告・公表がある。しかしながら実際に、今まで我々が勧告に近いものはやっておりましたが、公表まで行った例というのはほとんど聞いておりません。これはなぜかというと、先ほどガソリンが高くなる、あるいは灯油が高くなって、それを監視というか、注視しているという話がございましたけれども、要するに水道、ガス、電気といったような公共料金、あるいはガソリンもそうでございますが、はかるものが闇から闇へ行ってしまう。つまり、どういうふうにはかられたのかわからない。ところが、実際に我々が見られるのは肉とか生鮮食料品、あるいは物としてそこにあるものは確認できます。しかし、今申し上げたようなものについてはなかなか確認できない。これは計量器が正しくなければほとんどこれは消費者は与えられるという状況にあるわけでございます。
 そういった中で、じゃあ我々がいわゆる違反と言いましょうか、おかしいなというのを見つけ出すのはほとんどが商品量目の関係でございますが、これとて、どちらかと言いますと、悪意と言いましょうか、ごまかしてやろうというようなものは余り感じない。どちらかというと風袋ミスであるとか人為的なミスというのが多かったのです。しかし、それは買う側から見れば人為的ミスがあってはならないわけで、これは再三にわたり私どもも指導してきたわけでございます。
 そういった中で勧告・公表がもしうまくできればこれにこしたことはないのですが、ただ新聞でデパートがどのぐらい悪かったか、スーパーがどのぐらい悪かったかというのを出しても、なかなかそれはそれでああそうかという感じで、だから私が考えているのは、地方の住民の地域、地域に回覧板程度の中の枠内で、どこの店舗が悪いとは言えないのですが、そういった情報を流す、身近にそういうものがあるというような、かなり狭いところでの不正に関する情報でしょうか、今はコンピュータが非常に発達しておりますから、そういった情報を流していますよといったことを流す。
 1つの例としては、勧告・公表の前に、例えば昔よくはやったのですけれども、店にはかりを設置しておいて、お買い物をしたらそこで必ずチェックをして帰ってくださいと、これはその店に自信があるから出すわけでございますが、そういったものを置かせる。つまり義務で置かせるというようなまず第一の罰則があるとか、そんなことをやって、その次の段階で、それでも直らないという場合には大きく公表していく。それも地元単位で公表していくということが必要なのかなというのがまた私の長い計量行政の中での実感でございます。
 ですから、いろいろな意味で消費者が非常に関心を持つということは大事なのですが、なかなかチェックがしにくい、御自身でチェックをする能力がないといったところにも問題があるのかなと、これは私の長い間の計量行政を通じての感想でございます。以上でございます。
○今井委員 情報提供ということで取り上げていただくのは非常に結構だと思いますので、さらにつけ加えて2つ意見を申し上げたいと思います。
 1つはたくさん今そこに示されていますように、いろいろなホームページが引っかかったようですけれども、残念ながら文部科学省が引っかかっていなかったというのがちょっと気になるのですけれども、先ほどの計量単位を含めていろいろな約束事、あるいはどういうふうに使われているか、各国の情勢というのは文部科学省を通じて教育の面でつながっていくのが非常にいいのではないかと思いますけれども、それはなかなか難しいと思います。
 そこで先程来御意見もございましたけれども、それから青山先生からもう少し前へ出てもいいのではないかという御意見もございましたが、例えば知的基盤の枠の中で経済産業省が全部まとめて面倒を見て情報提供していただくようなことも必要ではないかなと思っています。
 その中で、先ほど単位のお話で随分議論がありましたけれども、法律に関係のないところで日常生活につながるところがかなりありますので、そういう視点も取り上げていただきたいというふうに思います。計量という世界は学術的な論文の世界から産業、さらには我々の日常生活、家庭内の家庭用計量器まで関わるわけです。それを全部取り上げるのはなかなか難しいところですけれども、やはり知ってもらうという意味、それからわかってもらうという意味では身近なところで、やはり教育という基盤が一番大事ではないかと思います。
 どうなっているかということを知らせる意味では、例えば、小数点の扱い方について、ドットとコンマは両方使ってもいいよということになっていて、ただし、両方まぜて使ってはいけませんよと。3桁ごとに区切りはどうするのかと言うと、スペースを入れましょうということに決まって、一時マスメディアさんが取り上げていただいて、お読みいただいた方もいらっしゃるかもしれませんが、その後、継続的にこうなっていますよということをどこで調べたらいいかということはなかなか調べられない。研究機関の責任なのかもしれませんけれども、そういうことがございます。
 それから先ほどの単位の中で、実は補助単位というのは昔からあったのですけれども、最近はなくなっております。平面角のラディアンと立体角のステラディアンというのは固有の名称を持つ22の単位の中の2つになっているのですけれども、従来は基本単位があった補助単位があって組み立て単位、今では補助単位というのはなくなっておりまして、ラディアンとステラディアンは固有の名称を持つ組み立て単位というふうになっております。それもある折には研究機関として説明はしたのですけれども、継続的にどこを見ればそういうことが書いてあるのかなというのはなかなかわからないので、ぜひ知的基盤の中の1つとして、省庁をまたがって国の責任としてそういうことも公開していただければというふうに思います。たまにはそういうふうに興味を持っていただける話題もあると思いますので、そういうタイミングをとらえて宣伝していただく必要があるかなと思います。
 それからもう一つ、情報提供という意味では、先程来出ておりますように、国際的なつながりが非常に強いものですから、国内としては各省庁だけではなくて研究機関、あるいはいろいろな業界のホームページを通じて、さらには国際的な、例えばBIPMのホームページですとか、最近問題になっております臨床検査とか食品関係でも国際機関がありますので、そういうところに飛べるようにつくっていただければなと思います。以上でございます。よろしくお願いいたします。
○森委員 各自治体とも限られた予算の中と、あるいは人員の中で創意工夫を凝らして事業をやっているわけでございますけれども、先程来、PR不足という話が出ていたのですが、各自治体ともいろいろなやり方でやっていることなのですけれども、計量関係につきまして、今年度、都道府県計量行政協議会の中でホームページを立ち上げよう、そしていろいろなことをPRしていこうというふうに考えているところでございます。ただ、計量法の内容が細かくて、例えば商品分類も非常に細かく、あれを全部載せていくと解説していくのが非常にきつくなるなというふうに思っておりますので、何かその辺、うまい方法があれば御検討願いたいと思います。
 それから、先程来出ているのですけれども、これは第2ワーキングでもお話しさせていただいたのですけれども、不正事業者名の公表、これは非常に効果がある手段だというふうに考えております。ただ、先ほど石井委員もおっしゃったのですけれども、うっかりミスがほとんどというような状況の中で公表までできるのかどうか。そこまで行くためには証拠集めなり何なりを全部やっていかなければなりません。と言いますのは、極端なことを言いますと、事業者をつぶすことになりますので。
 したがいまして、例えば消費者センターの例で言いますと、取引指導課の中に特別機動班というのを設けておりまして、消費者被害の拡大を防ぐために証拠集めから、それから証言を集めて、それで指導をやってという特別機動班というものを別途設けてやっております。したがいまして、その手続には慎重に慎重を重ねてやっていっているところで、経費と時間がものすごくかかります。それで、今の制度として消費者被害の防止のための不正事業者の公表が初めてできているわけで、こういうことを各自治体で果たしてできるかどうかということを非常に懸念しています。
 それから、先程来教育の話が出ていましたけれども、東京都におきまして初めて、公立小学校4年生から6年生を対象にいたしまして、学校の理科の時間2時限を使わせていただいて「出前計量教室」というのをやっております。これは今年から始まった事業でございますけれども、計量検定所、計量協会、計量士会、この三者の合同事業でございます。それで、費用の負担は計量協会、それから講師は現役の計量士さん、この方にボランティアでやっていただいております。当初20校やる予定でどのぐらい集まるのかなと思いましたら、ふたをあけたら40校以上から希望がございまして、条件の整ったところで36校ですか、教育委員会も含めまして36件、約2,700名程度の生徒さんに参加していただいております。この事業も来年以降も継続していきたいなというふうに考えておりますし、それから計量の広場ですか、あちらの方からこちらの方に乗り換えていくのも1つの手かなというふうには考えております。以上でございます。
○河村委員 簡潔に申し上げます。違反事例の公表について、必ずうっかりミスであったからとかいう話が出るときに感じていたのですけれども、違反だとか不正だとか悪質だとか、「被害」という言葉が絡みますと小さな商店ですとかを守りたくなるのですが、そういうことではなく、もう少しクールに、正確だったか正確ではなかったかという、違反事例というようなことではなくて、どの程度不正確であったとか、どの程度正確であったとか、それがわざとであったかどうかということも大切なことですが、それはまたちょっと別の観点なのではないか。結果、それが正確だったかどうかを、きつい言い方ではなく、きちんと公表していけば、小さな商店とか商店街の方々の自覚や努力を促すことにもなるのではないかなと思いました。
○吉田委員 不正事業者の公表などそういった行政面ですが、例えば徳島で言えば81万人、100万人前後の都道府県も多いですので、こういった取り締まりについてはかなり行政の規模によって負担が違ってくるということがありますので、次の2点目の話にも通じるのですが、例えば許可する範囲の業種の種類とか、あとは規模、例えば販売業者だったら床面積とか使用人数とかで絞るとか、そういうことがお願いできないかというのが1つです。
 もう一つは、先ほど不正業者の公表については東京都さんが言ったような問題があります。例えば過去、私が地方公共団体体で経験した行政だと、消防行政で、もう制度は変わりましたけれども、マル適マークというのがあったと思うのですね。これはホテルニュージャパンとか旅館等で火災があった場合に自主的に検査をして、一定の期間チェックを入れて、不正等がなければそのまま適正な防火管理をしているというのをホテルのフロントのところに掲示をする。これは最初、少しの業者だけがしていたのですが、結局それがないとみんなフロントでチェックインするときにどうしてないのかということで団体旅行がとれないとかということで、中小の業者まで広がっていったというのがございます。適正計量管理事業者制度はもうすでにございますし、マークもございますので、例えば実際に買う人がそういうところで認識できるとか、あるいは製品を手に取ったときに、私もいつもこういうものを見たときに、ちゃんと決まった量が入っているのだろうかといつも思うのですけれども、そういうのがわかるようにしていただければ、それが最初、大企業で入っていっても、入れないと売れないということになれば、自然に中小企業の方にも入っていくのではないかと思いますので、ぜひコスト面での中小規模の経営への配慮をお願いしたいと思いまして、お話をしました。以上です。

議題3 その他(計量制度検討小委員会WGの検討状況について)

○中田委員長 お約束の時間を少し超過してしまいましたけれども、最後の議題3の「その他(計量制度検討小委員会WGの検討状況について)」、説明をお願いいたします。
○能登企画官 資料3をお願いいたします。「計量制度検討小委員会WGの検討状況について」でございます。
 まず第1ワーキンググループでございますけれども、第1回目が9月5日に開催されまして、ワーキンググループの審議の進め方、それから計量行政の方向について御議論いただきまして、次回の予定としましては、今週の木曜日の27日を第2回目、第3回目を11月に予定をしております。
 第2ワーキンググループでございますけれども、9月9日に第1回目が開催されまして、第2回目につきましては、先ほど座長からございましたように18日に開催されました。伊勢丹、それからライオンからヒアリングを行っているところでございます。第3回目につきましては11月を予定しております。
 第3ワーキンググループでございますけれども、第1回目は9月1日に開催されまして、第2回目は9月28日、第3回目は10月6日に開催されました。関係者のヒアリングということで、国家計量標準供給事業者、JCSS認定機関、それから認定事業者等からのヒアリングを行ったわけでございます。今後についてでございますけれども、第4回目があさって26日水曜日、それから第5回目が11月2日の水曜日、第6回目が11月15日を予定しておりまして、関係者のヒアリングを行う予定としております。それから第7回目、12月2日は、計量標準トレーサビリティ制度、それから環境計量証明事業者制度の今後の在り方に関する基本的な方向性について第1次案の取りまとめを行いまして、それから海外の調査につきまして中間報告をする予定となっております。以上でございます。
○中田委員長 ありがとうございました。それでは、ただいまのワーキンググループの検討状況につきまして、もし御質問等がございましたら、事務局の方にアプローチをしていただきたいというふうに存じます。
 それから、きょうお話しいただけなかった方も多数いらっしゃるわけでございますけれども、御意見等がございましたら、ぜひ事務局の方にまたお聞かせをいただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。
 最後に、事務局から次回の日程等につきまして、お願いいたします。
○能登企画官 次回におかれましては、今検討されております各ワーキンググループの検討状況につきまして御報告いただくことを考えておりまして、日程といたしましてはできれば年内を目処に開催させていただきたいと考えております。改めて各委員の御都合を伺いながら決定いたしたいと存じます。

○中田委員長 以上で本日の議事はすべて終了いたします。
 審議会はいろいろございますけれども、全員出席というのはなかなかないわけでございまして、これからもこの勢いでぜひ御審議をいただきたいというふうに思います。
 長時間にわたる熱心な御議論、まことにありがとうございました。小委員会での検討が円滑に進みますように、今後とも皆様方の御協力をお願い申し上げる次第でございます。
 それでは、以上をもちまして第2回計量制度小委員会を終了させていただきます。
 ありがとうございました。
 

 
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最終更新日:2006.02.28
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