経済産業省
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審議会・研究会

ITによる「情報大航海時代」の情報利用を考える研究会(第1回)  議事要旨

1.日時:平成17年12月22日(木)12:45~14:45

2.場所:経済産業省本館17階国際会議室

3.出席者:
喜連川座長、小川構成員、片山構成員、國尾構成員、
佐々木構成員、佐藤構成員、棚倉構成員(高橋代理)、
千葉構成員(千葉代理)、津賀構成員、中川構成員、
原田構成員(武川代理)、福永構成員、藤元構成員、
藤原構成員、松本構成員、宮田構成員、山名構成員、
和田構成員
 
4.議題:
情報大航海時代に向けて
議事の経過
(1)商務情報政策局長(代理 西川審議官)から挨拶。

(2)喜連川構成員を互選により座長として選任。喜連川座長から挨拶
  後、各構成員から挨拶。

(3)事務局より「情報大航海時代に向けて」について説明。

(4)自由討議。
 主な意見は下記のとおり。
  •  最近いろいろな人が情報発信するようになってきており、画像やブログの検索のニーズが高まっている。世界的に対抗できるようなエンジンを作るためには、様々な国の語学力をもった人が必要。日本という文化を背景とする検索エンジンはうまくいくと思うが、人材や投資の面で、米国に引け目があるのを感じる。
     
  •  検索サービスは、いつでも使えるという信頼感が重要。そのため、基盤技術が重要になるが、それは、検索のページランクなどの一つのアルゴリズムというのではなく、カッティングエッジな技術の集合体であるということを認識する必要がある。
     
  •  人間には、一定の規模を持っているものを、認知的に信頼するという特徴がある。エンドユーザーは、今既に存在しているものの安心感や大きさをよいと思いがちなので、これから作るものの特徴や良いところを考えて、その点を強調するようなものを作っていけばよいと考える。
     
  •  多言語化という問題は避けて通れない。日本で使う検索エンジンの能力としては、英語圏だけではなく、経済的な発展の著しいエリアの情報が得られることも、重要なポイント。多言語化を視野に入れつつ、日本の技術を生かして、付加価値を高めていくことも一つの視点である。
     個人が情報の海をうまく泳ぐツールを提供する視点が強調されているが、個人を企業に置き換えても同じことが成立するのではないか。企業の組織体の中で、情報をうまく流通させる仕掛けも、グローバルな検索エンジンに劣らず、重要ではないか。同時に、それがインターネットの世界とうまく連動する仕掛けやテキストマイニングとの連携を考えることも重要だと考える。
     
  •  これから世界に対抗できるものを作るというのは、無理ではないかと思う。かなりのR&Dが必要であり、個社の問題として予算を組むのは無理であると思う。逆に、検索エンジンが、情報のコントロールをしているかどうかを確認する仕組みを作るという視点があってもよいのではないか。
     
  •  検索エンジンが偏った結果表示の操作をしていないかをチェックするのは、重要である。検索エンジン間で、検索結果の上位100件を比較すると、重なる部分が20%くらいであり、ランキングは大きく違う。現在、リンクをたどれるウェブページは、400億くらいと推測されるが、バックエンドにデータベースを持ち、フォーム上で何か入力しないと表示されないページは、一般にその500倍あると言われている。だが、検索エンジンでは、わずかしかインデックス化されていないため、いろいろな検索エンジンで検索したときに結果の違いが生じると考えられる。
     
  •  検索ページの上位に表示されるために大きなコストをかけ、そういったビジネスに依存する企業が増えてきている。小さな企業の場合、検索エンジンのアルゴリズムが変わって表示順位が落ちてしまうと、売上が落ちて潰れてしまう恐れもあるため、代替するものも必要である。
     テキスト以外のどのような情報がビジネスに使われていくかという視点も必要。例えば、監視カメラの情報や交通情報などが蓄積されることによって、公共財となり活用されるようになる。それら公共財としてのデジタル情報に対するアクセスビリティーの確保を考えることが、ビジネスチャンスを生み出すことになる。どのように公共財を作っていくかということも、この場で議論すべき。
     
  •  日本語で入力されたキーワードで検索するとヒットするのはほとんどが日本のサイト。日本語のキーワードを翻訳して、全世界の情報を検索することはできない。全世界の情報を検索したいときには英語のキーワードで行えばよいので、当面は、日本中の情報をすべて検索できることを目指せばよいのではないか。その上で、不適正利用のものについてフィルタリングをかけるなど政策的なコントロールができるのではないか。
     
  •  日本語で入力されたキーワードを英訳して検索し、英語の検索結果を日本語に翻訳して表示する機能は、お金をかければ技術的には可能。日本のものを正確に検索できればよいが、全てをインデックス化しきれていない。ニュースやブログなど時間的に消えてしまうものがあって、その場で蓄積しなければならない。時系列でみなければわからない時系列データがどんどん失われて、得られるはずの知識が得られなくなることへの対策など、国内でも技術的にやるべきことは多い。
     
  •  イノベーションを創出するという観点では、テクノロジーは揃ってきたので、単にAPIをオープンにするだけでなく、その上に使えるアプリケーションを埋め込み、みんなが使えるようなものができるとよい。そのようなラッセル役になるインフラ作り、それを世の中に供して使えるシステムにして、それが次のプラスアルファで広がっていくような仕掛けを作ってもらいたい。
     
  •  ウェブの検索などにより、世の中の動きを知ることは重要。ウェブの中で動き始めた一瞬をとらえるためには、テキストマイニングだけではなくデータマイニングなどマイニング技術を駆使することが必要。変化が起き始めた一瞬をとらえることができ、それが新しいビジネス創出につながる。データマイニングの技術をどう取り扱うかという視点を入れたらどうか。
     
  •  たくさんのホームページの中からどれかをピックアップすることがメインになっているようだが、その行為そのものに正当性を与えることは難しいと思う。機械的にやることには限界がある。目的を果たすために人と機械がうまく連携しなければ、本当の意味での知的情報にはいきつかないのではないか。単純な機械的なもので検索結果が上がってくることが知的情報アクセスと呼べるのか疑問。
     
  •  情報弱者へのケアも必要。ウェブのアクセスは増えているが、それを使いこなしている人は大多数ではないので、情報家電のようなアプローチも重要だと考える。
     研究が進んでいるといっても、テキスト検索における完全な自然言語処理・自然言語理解はまだ達成できていないし、映像検索はできるところが限られている。ユーザーは検索エンジンが今提供している機能に適応して使っているだけ。そこにイノベーションのチャンス、新たな技術開発のチャンスが多分にある。
     
  •  検索の仕方によって違う情報が出てくる仕組みがあるとよい。そのような仕組みがあれば、少なくとも知的使用者はそちらへシフトするのではないか。
     
  •  ユニバーサル・サービスという観点で、デジタル・ディバイドの部分で何かできないか。日本は、情報家電やユーザインターフェースを作るのがうまいので、個人情報との絡みはあると思うが、ユーザーのプロファイリングを使ってデータマイニングを行い、ユーザーの行動によって、デジタルテレビなどの情報家電に提示していくといったことができるのではないか。これまでの検索とは違う発想の検索についても重要なことだと考えており、こういった視点も検討に入れて欲しい。
     
  •  最近盛んな研究の一つに評判検索というものがある。これは、評判の良い情報をいかに捕まえるかというものである。情報のトレンドの変化点を最も的確に捉えやすい媒体が評判あるいは感情といったものであり、人間の持つ感性・感情・評判をうまく捉えることにより、人々のマインドの変化を捉え、それを先取りした新たな投資や商品戦略をとらえることが可能になる。また、映像を検索する際に、感動した場面をその時の感情をうまく表すような言葉で表現すると、その場面が瞬時に表示されるようにするということもある。研究分野では、このような、人間のロジックの部分だけでなく、感情の部分にフォーカスする研究も行われている。
     
  •  オンラインで販売されている商品への書き込みには、良い評判が多く、悪い評判はあまり書き込まれないという傾向がある。評判を解析する場合は、評判に偏りがあるということを知った上で解析していくことが重要である。
     既存の検索エンジンのインターフェースは、使い慣れていない多くの一般の人にとって利用が難しいのではないかと思う。会話では、あ・うんの呼吸のように、例えば、「あれを探して」というだけで通じることも多い。情報家電においても、それに近い検索が行えるようなインターフェースがあれば良い。そういった日本人向けのインターフェースを作るには、パーソナライズもしくはデータマイニングといった技術を活用すればよいのではないかと思う。
     
  •  情報大航海時代を生き抜く個人という視点であれば、個人のリテラシーを向上させるような施策も重要であると思う。検索結果には、恣意が入っていたり、偏りがあったりすることもあるということを、個人にきちんと伝えていくことが重要である。人が自分で判断する部分が大切だという視点も入れたほうがよい。
     
  •  リテラシーの話は、個人的には非常に重要だと思うが、経済産業省での議論の範囲を超えてしまうのではないか。
     
  •  画像検索で、有害情報をカットしたいというニーズはある。有害情報のフィルタ リングを行うだけでなく、子供の頃から検索エンジンを使うリテラシーを高め、有害情報の扱い方などの知識を与えておくことも重要だと思う。
     
  •  必要な情報を簡便、的確、安心に得るといったとき、文化や社会構造あるいは使う人のリテラシーによって、簡便、的確、安心のレベルが違ってくることが考えられる。このため、日本型の検索エンジンを考えるときには、どこを主なターゲットにするのか、そのターゲットの環境を考えた上で、そのターゲットにはどのレベルが必要なのかを考え、的を絞って議論したほうがよいのではないか。
     
  •  絞るというよりは、ターゲットに分けた議論を行ったほうがよいと思う。
     
  •  パーソナライズ化は重要だと思う。今まで、技術的に難しかったことが、技術の進歩によって可能になってきているので、一人一人の感性に合わせた検索など、人を支援するようなものが作れたらよい。
     
  •  現在の検索エンジンは、基本的にテキスト検索である。テキスト検索でない視点があってもよいのではないか。例えば、同じ事象に対して、今の人がキーワードとして入れる言葉と、50年前の人がいれる言葉では、一致することが少なく、昔のデータを検索する場合、問題が出ている。また、映像に付加してメタヘッダーが変わってしまう可能性もあり、テキストだけの検索にはネックがある。
     

(5)喜連川座長より第一分科会「次世代知的情報アクセスに関するビ
  ジョンと技術を考える分科会」、第二分科会「知的情報アクセスがも
  たらす文化・社会・経済的影響を考える分科会」設置の提案を受け
  構成員の了承を得る。その後、第一分科会主査とし佐藤構成員、
  第二分科会主査として宮田構成員を互選により選任。佐藤主査、
  宮田主査より挨拶。

(6)事務局より今後の日程について説明

(7)閉会
 

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