経済産業省
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計量行政審議会計量制度検討小委員会第3WG(平成17年度第7回) 議事録

日時:平成17年12月2日(金) 13:30~15:40

場所:経済産業省別館11階1120会議室

出席者

今井座長、伊藤委員、河村委員、久保田委員、齋藤委員、芝田委員、杉山委員、瀬田委員、田畑委員、中野委員、 畠山委員、本多委員、松本委員、三浦委員、山領委員

議題

議題1 計量制度検討小委員会第3WG第5、6回会合議事録について

議題2 海外主要国における計量標準の開発・供給体制等の整備状況について(中間報告)

議題3 第3WGに関する骨子案について

議題4 その他

議事内容

吉田課長
 お待たせいたしました。ただいまから、第7回の計量制度検討小委員会第3ワーキンググループを開会させていただきます。
 それでは、以降の議事進行は今井座長によろしくお願いいたします。
今井座長
 それでは、第7回目の会議を始めさせていただきたいと思います。
 第2回目から前回まで、有識者からのプレゼンテーションということで、現場の状況、それから、現在抱えている問題、将来どうあるべきかというような御意見をいただいてまいりました。
 事務局で、これまでの私たちの議論のまとめとして全体的な骨子をつくっていただきました。それから、産業技術総合研究所を中心に、海外調査として実際に現地に行って調査してきていただいておりますので、その2つを議論したいと思います。
 毎回申し上げておりますけれども、これまでと同様、このワーキンググループでの議論の中身は原則公開ということになりますので、御承知おきいただきたいと思います。

議題1 計量制度小委員会第3WG第5、6回会合議事録について

今井座長
 それでは、議事に入りたいと思います。
 今日の議題1は、第5回と第6回の議事録の確認でございますけれども、何か御意見ございますでしょうか。
 それでは、第5回、第6回、2回分の議事録を御承認いただいたということにさせていただきます。経済産業省のホームページにて公開することになりますので、御承知おきいただきたいと思います。

議題2 海外主要国における計量標準の開発・供給体制等の整備状況について

今井座長
 それでは、議題2に入ります。「海外主要国における計量標準の開発・供給体制等の整備状況について」、御報告を、このワーキンググループの委員でいらっしゃいます中野委員と、同じく、NMIJの有機分析科の有機標準研究室の井原主任研究員に御報告をいただきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。
中野委員
 産総研の中野でございます。
 「海外主要国における計量標準の開発・供給体制等の整備事業について」ということで、10月以降、実際に幾つかの標準研究所を訪問いたしまして、ヒアリング等を含めて調査をしてまいりました。
 調査の目的ですけれども、今回の計量制度の見直しに向けまして、各国計量標準機関の法的な位置づけとか、法規制との関わり、また、今回のこの場の議論でもさまざま出ております環境・食品・医療分野の対応等を中心にヒアリング等々をしてまいりました。
 調査内容といたしましては主に、1、2については国家計量標準の設定についての質問でございます。国家計量標準と国家計量標準の供給機関について、また、実際に開発した整備・供給等についてということです。
 それから、3と4につきましては、どちらかといいますと法規制の関係とか、環境・食品の計量標準の対応として、どのように使うかという視点で聞いてまいりました。
 それから、5番目が国際相互承認、それから、6番目と7番目については認定にかかわることというような分類で聞いてございます。
 それで、どういう機関を訪問したかというのが、お手元の絵の後に、「調査機関の概要(中間報告版)」(別紙1)と書かれたものがあります。そこに左の欄に番号が振ってあり、機関名が書いてあります。大きな機関から説明をいたしますと、例えば、2番目のNISTは世界最大の標準研究機関です。それから、3番目のNPLも非常に大きな機関です。それから、5番目のPTB、この3つは、世界的な規模で言っても非常に大きな機関で、大規模研究機関と言っていいのではないかと思います。
 それから、一番上にあるNMIJ、これは300名弱です。それから、8番のKRISS。この2つぐらいが中規模な標準研究機関かなと思っております。
 さらに、7番目のオランダのNMI、9番目のニュージーランドのMSL、これは100名規模の比較的小規模な研究機関です。
 以上、3つの類型に分けることができるかなと思います。
 残りの4番目と6番目、それぞれこの2つは、標準物質を主に開発をしている機関ということでございます。
 以上、これらの機関について、アンケートもしくはヒアリングという形で調査をしてまいりました。
 初めに、我が国の標準供給体系がどうなっているかを導入として説明させていただいて、どういう問題意識で調査項目を選んだかということを含めて御説明をさせていただきたいと思います。
 その際に、「調査機関の回答要約」(別紙2)に調査機関の回答を一覧表にしてありますので、それと比較をしながらお話をさせていただきたいと思います。
 今、別紙2を見ていただいて、一番上にNMIJがございます。それぞれの項目について一覧になっているわけですけれども、特徴的なことをNMIJについて拾い上げると、例えば個別の標準器の指定が「有」となっています。下を見ていただくと、これが非常に珍しいというのがわかると思います。
 それから、認定制度について、他国の国家標準の受け入れという欄があります。そこに、現状受け入れていないというところがあります。こういうところを中心に、まずお話をさせていただければなと思います。
 この絵は、日本の計量標準制度を示したものです。一番上のところに、国家計量標準機関として、現在、標準供給をしている機関を挙げてあります。もちろん経済産業省があるわけですけれども、その横に、NMIJを初めとして指定校正機関、それからJEMICが並んでいるという、比較的フラットな構造になっていて、どこがNMIであるかというのは、余り明確に今の法は指定をしていない印象を持っています。
 ちなみに、計量法という枠組みは、かなり広い範囲を日本の場合は所掌しているということになります。それで、法律は比較的フラットな構造をしております。
 一方、法律ではないのですけれども、国際相互承認、CIPM/MRAというのがあります。ここでの構造はどうなっているかというと、実際、世界的にはそれぞれの国にNMIと言われるところがありますので、そこが国内の標準の供給の技術的な体系を設計する、コーディネートをするということになっていて、その役目は、CIPM/MRAの国際相互承認のフレームではNMIJが担っているということになっています。ある種、国際相互承認の構造と法律的な構造というのは、必ずしも合っていないというのが日本の構造かなと思っています。それが、先ほどの質問で言ったところの1番目と2番目です。それぞれの国の機関が、ここの上部構造は一体どうなっていますかということを聞くために質問を設定しています。
 これから下のところは国家計量標準ですけれども、先ほど、日本の場合は個別の標準を指定するところに「有」というふうに書いたのですが、比較的これも珍しくて、日本の場合はこれを告示をして決めるという形になっていて、割とリジットなシステムを国家標準としてはとっているということになります。
 それから、海外標準の利用で、ここは利用できないと書いています。これは、校正機関がトレーサビリティを証明するために、上の標準にトレーサビリティをとるわけですけれども、我が国の場合は、この国家計量標準にトレーサビリティを計量法ではとれと書いていて、上にトレーサビリティの源を求めるということになっています。海外の計量標準は、今のところ、法の中では利用できないとなっていて、ここが、この委員会でも何人かの方々が、海外の標準を利用できるようにしてくれと言われた理由の一つになっています。
 それから、この部分に書いてある試薬とかキットです。厳密には、SIにはトレーサブルにならないけれども、民間等がたくさん作っているもの、これを海外はどう利用しているか。今現在は、先ほど申し上げましたように、日本の場合は国家計量標準はトレーサブルでなくてはだめなので、ここも利用できないような形になっている。ほかの国は一体どうかということです。
 全体として、こういう利用者の観点から、規制側は、この標準をどう利用しているのか、そのようなことを聞いているわけです。
 次の絵は、そのような観点から、同じように米国のNISTの供給をかいたものです。NISTに関して特徴的なのは、回答要約のリストの右側に環境分野とか臨床分野とかいうのを分けてあり、誰が主要な供給者かと聞いたのですけれども、それに関してNISTは、全部自分であると答えているわけで、世界最大の研究機関であるNISTのプライド、役割、そういうものが如実にあらわれている答えかもしれません。
 それで、NISTについては、彼らは法的な位置づけとしてはNISTの法律を持っています。そこで標準研究機関として明記されている。逆に、アメリカではメジャーメント・スタンダード、計量標準の法そのものはないそうです。このNISTの法律がすべてを物語っているという形になっています。
 それから、その下の構造なのですけれども、CANON(Cannon Instrument Company of State College)をCIPM/MRA、国際相互承認の枠組みを用いて指定をしていて、粘度については、NISTではなくてCANONが出すと決めています。このCANONを選択するというのは、どこに権限があるのかというと、それはNISTにあると彼らは整理をしているようです。
 次に国家計量標準なのですけれども、この国家計量標準のところは、日本の場合は告示をする等の手続が必要で国が管理をしているわけですけれども、NISTの場合は、国家計量標準についてはNISTが全部決めるということで、変更等を含めて、すべてNISTの権限に落ちている。これは、多くの国でも多分そうだと思います。
 あと、校正機関にとって、海外の標準をどう使っているかという質問ですけれども、ここで校正機関が海外の標準を使って、自らのトレーサビリティを立証するというのは全く問題はないと言っております。ただし、NISTの場合は、先ほど申し上げましたように、ほとんど全ての標準を自分たちは供給をしていると言っていますので、海外の標準を利用して、米国内でトレーサビリティをとる例はほとんどないのではないかと彼らは考えているようです。
 最後の試薬等は、厳密にはSIにトレーサブルではないけれども、民間企業がたくさん使っています。これはアメリカでも同じだと思うのですけれども、そこの利用はどうですかというと、彼らの会社としては、それは利用者の責任である。利用者が使いたいのであれば使えばいいのではないか。NISTは、必要な標準をすべて原則としては供給をしているのである。我々は、ここについては余り詳しくは知らないというような回答になっています。
 続いて英国の計量標準制度ですが、英国の場合はNPLという機関が中心ですけれども、これは政府の施設を民間が運営するという形をとっています。したがって、形態としては民間に近い組織です。このNPLについては、法律上の位置決めはありません。英国は、計量法に相当するものはありますけれども、その法律の中では、どういうふうに国民に計量標準を供給し、維持をするのは国の役目であると書いてあるだけで、それをどう実現するかについては書いていないので、NMIが法律によって指定されているということはないと整理しているようです。それで、NPLと政府との関係は契約という形でできているということです。
 一方において、国際相互承認については、やはりNPLが主要なNMI(Principal NMI)として、それぞれ必要な機関を指定している。体積や化学、流量ですね。ただし、ここのNPLと各機関等については契約関係があるかというと、これはなくて、契約は、あくまで政府がそれぞれの組織と行っている、このような形態で運営をしているようです。
 計量標準の維持と供給については、NPLが作ったものは自動的に国家の計量標準になっていて、特段に、それを告示するという手続は行っておりませんし、必要でもない。Webで登録したり、出版物の中でそのことを書けば、それで済むというふうに言っています。
 それから、同じように、海外の計量標準も、先ほどのNISTの例と同じですけれども、これはトレーサブルに当然利用できている。CIPM/MRAの国際相互承認にのっとっている海外の標準であれば、当然、国内でも利用できるという形態になっています。
 こちらの、厳密にはSIにつながらないような量はどうですかということについては、多分、校正機関を使っているだろう。ただし、よくはわからないという回答のようです。
 これが、英国の計量標準の供給状況です。
 次のドイツですけれども、これは、比較的日本の将来に近いのかなという思いを持って眺めていたのですが、ドイツの場合は、まずPTBの位置づけは法律でしっかり書かれています。PTBがNMIであるとなっていて、唯一のNMIである。したがって、その下に幾つかの機関をぶら下げているわけですけれども、例えば食品・臨床・化学ですね。これについては、PTBが国際相互承認のフレームを使って指定をしている。それで、PTBとBAM、PTBとUBAの間では契約が直接行われているという形になっていて、第一義的な責任はPTBにある。非常にここはNISTに近いような形になっています。
 BVLとDGKCについては、まだDesignateはしていないけれども、ここについては契約行為があって、将来的にはMRAに参加するかもしれないというふうに言っています。
 国家計量標準については、ここも先ほどと同じでして、PTBがつくったもの、もしくはこういう機関がつくったものは自動的に国家計量標準になって、特段にそれを政府が告示をするとか、そういうことはないということです。赤の部分は、PTBがコメントとして返してきたところでして、規制についてはたくさんの規制があるけれども、国家計量標準システムに対して包括的に、ある統一的なシステムでそれを整理していくということはないけれども、規制はたくさんありますというようなことが書かれております。
 海外の標準についても、彼らは当然利用できますということです。
 1点彼らから指摘されていることは、左下のコメントのところに書いてありますが、もともとこの絵をPTBに見せて、我々はこう理解しているけれども、これでいいのかと問いかけたわけですけれども、彼らのコメントは、そもそもこの絵の困難さは、1枚の絵において全てを記述しようとすることにある。特に、化学、食品、環境は従来の古典的な計量標準、我々が持っている長さとか質量とか、それと比較して複雑で広がりを持っていて、とても1枚で書こうとするのは無理というコメントが書かれています。
 この思いは我々も全く一緒でして、例えば、この絵の中から化学とか食品を外してしまうと、PTB一本になるわけです。昔、50年前はそれでもよかったかもしれませんけれども、今となっては、こういう部分をどういうふうにハンドリングするかというのは、まさに今回の調査の主要な目的だったと思います。
 それで、既にトレーサブルでないものについての取り扱いですけれども、彼らの考え方は、回答は非常に形式的というか、SIへのトレーサビリティを要求していない場合においては校正機関は使えるだろうと言っています。ただし、実際の問題は、この校正機関というのはISO/IEC17025等で動かすわけですから、いかにしてSIにトレーサブルにならないものをハンドリングするかというのが我々の問題意識であったのですけれども、彼らとしても、ここに対しても明確な回答を持っているということではなさそうで、こういう回答になっています。
 それから、一部、こういう上の部分では解決しないような標準物質等については、EUの中で4つの参照研究機関というようなもの、これはEUの中でつくっているのだと思いますけれども、特定の要求に応じて標準物質を作るというような回答になっています。
 これが、オランダの次の計量標準の供給体系ですけれども、オランダについては、この組織も民間の組織です。そういう意味では、先ほどのNPLと非常に近くて、NPLの場合は、先ほどお話しましたように、NMIとしての位置付けはありません。オランダは、やはり同じように民間ですけれども、NMIとしての位置付けはあると言っていて、彼らのロジックは、オランダの計量法の中に「大臣は計量標準を司る機関を一機関だけ指名する」という義務があって、それに基づいて自分たちは指名されているので、自分たちがNMIであるという議論をしているところです。
 オランダの場合は、NMiと、LABCOと言われる企業をNMiが指定をしていて、ここは何をやっているかというと、穀物の重量を測っている。非常に特殊なことなので、ある種、大枠の議論からは無視してもいいのかもしれません。
 国家計量標準については、オランダは計量法を今書きかえています。古い計量法には、国家計量標準についての記述があったらしいのですが、彼らの主張によれば、技術の進歩に従って、国家計量標準を個別具体的に法の中で記述するというのは非常に難しい。したがって、今回、法を書きかえているのですけれども、それには装置の指定というものはないだろうと言っています。ですから、現状は、ある種、漠とした内容で国家計量標準というのは法の中に書かれているということだと思います。
 各校正機関については、先ほどと同じような観点ですけれども、海外の計量標準については、もちろん使えると言っています。
 それから、試料、キット等の標準物質については、やはりよくわからない。多分使っているのだろうと言っています。
 以上、大まかなところの整理ですけれども、もう一度、調査機関の回答要約という表に戻っていただいて、ちょっと全体をサーベイしてみますと、まず1番のNMIJについては、先ほど申し上げたように、左から5番目の個別の標準器を指定しているというところが特徴的であり、また、認定制度というのが真ん中ぐらいにありますけれども、その時の他国の国家標準の受け入れを現状は受け入れていないというのが非常に特徴的であります。
 特に他国の国家計量標準の受け入れについては、それ以下を比較していただくとわかるのですけれども、他の国全ては受け入れているのですが、今のJCSS制度の中では、この標準を受け入れることは、今のところはできないという仕組みになっています。これは、非常に特徴的かなと思います。
 それから、2番目のNISTについては、右側の欄に、先ほど申し上げたように、環境分野、臨床検査分野は、一体誰が供給しているかという問いかけに対して、全てNISTがやっていると自信を持って答えている。他の機関に聞くと、それぞれ役割分担のようなことを言うのですけれども、NISTについてはすべてやっているという回答が返ってくる。
 それから、イギリスですけれども、NPLについては、これは民間企業でして、左から4列目に、計量標準の法的な位置付けがあるかということについては、この機関だけが法的な位置付けはないと答えています。
 それから、これと関連しますけれども、CIPM/MRAの欄の下にDesignated NMIとの契約という欄があります。この意味は、国際相互承認において、NPLが幾つかの機関を指定するわけですけれども、その指定した機関とNPLとの間で契約行為がありますかと聞いたものです。ここも、他の機関は全部あるわけですけれども、NPLについてはない。それは多分、NPL自身がNMIとしての位置付けではなくて、ここの機能はDTI、政府側が持っているということだと思います。
 PTBについては、これも特徴的なところといえば、やはり環境分野でして、ここはNISTとは別の意味で特徴的です。BAMとかUBAとか、たくさんの機関をその下につけて国家計量標準を供給しようとしていると言えるのではないかと思います。
 それから、7番目のオランダから下は、ある種共通的なのは、CIPM/MRAのところを見ていただくと、いずれも「無」になっているのです。それで、非常に奇異な感じがして、7、8、9と、それほど大きな機関ではないにもかかわらず、PTB、NPLがMRAの中で幾つかの機関を指定しているのですけれども、この小さな機関になると指定をしていない。これはどういうふうに考えればいいのかなと我々の中でも議論したのですけれども、結局、今のところの結論は、指定しようにも指定する相手先がないのではなかろうかというふうな結論になっています。これは類推です。
 その代わりとして、かなり外国の標準を受け入れて国内で回しているのではないかと思っています。
 8番目のKRISSについては、これは比較的日本と近くて――近いという意味は、個別の標準器の指定という欄があったわけですけれども、先ほど申し上げたように、日本は個別の標準器を指定しています。同じように、KRISSも指定をしています。それで、彼らも国が告示をするというような形をとっていて、ここは非常に似ているなという感じはします。
 ニュージーランドについては、非常に規模が小さく、わずか30人程度の標準研ですので、かなり海外の標準を受け入れて、標準物質のところは回しているかなと思います。
 それで、右側の欄の環境分野、臨床分野のところで、個別的にニュージーランドのところを見ていただくと「無」というものがあって、その下に、国外標準研の名前が書いてありますけれども、そういう標準物質については、IRMMとかNISTというところから輸入して回しているというような回答になっております。
 以上、海外調査の概要で、まだ、これは中間取りまとめの段階ですので、一部、事実誤認があったり、それから、不足しているところがあろうかと思います。今後、もう少し調査をして、全体のイメージをクリアにしたいなというふうに思っているところであります。
 以上でございます。
今井座長
 ありがとうございました。
 今までこういう調査は、単発的には、大分回数もなされていたと思いますが、このように横並びで、まず質問状を作り送っておいて、現地に行って直接調べて、かなり細かいところまで聞いてきていただいたようで、非常にわかりやすくなったと思います。
 1枚紙でも、今までの情報からすれば随分わかりやすく、それから、横並びの比較ができるようになったのではないかと思います。
 御質問が中心になるかと思いますが、御意見等ございましたら、お願いいたします。
芝田委員
 2点ご質問をいたします。
 まずオランダについて、日本と同じく国立ではないということで注目していたのですが、御説明の中では、法律であっさりと片づいているような説明だったのですが、特に民間でやっていることのデメリットというのはないということなのでしょうか。それが1点です。
 それともう1点は、校正事業者の認定制度ですが、これも日本はJCSSがあるのですが、ほかの国では「無」というふうになっておりますが、これはどういうことなのかというのを教えてほしい、その2点です。
中野委員
 まず、民間に移行したことによってデメリットがあるかどうかということですが、NMIの方々は、直接的なデメリットという指摘はなかったですね。ただし、経営的にはかなり厳しいものを求められているようです。
 それからもう一つは、これは私の個人的な意見ですけれども、オランダの場合は100名程度と、それほど産業構造も大きくないので、ある種、国外の標準を利用して回していくということも可能だと思うのですが、これが、かなり大きな工業を国内に持っているようなNISTとかPTBになると、随分話が違うのかなという感じはしています。私の持っている情報というのは、そういうところでございます。
 それから、2点目のJCSSの認定校正制度ですけれども、日本はJCSS制度を法で回しています。それで、多くの国々はボランタリーベースでして、認定機関もボランタリーなものであれば、それを回しているのもボランタリーなシステムになっています。彼らが使っている基準がISO/IEC17025で、そのボランタリーな認定機関の承認行為というのをILACなりが行っている、そんなシステムではないかと思います。
 ですから、法律では行っていなくて、ボランタリーなシステムの中で運営をしているということだと思います。
瀬田委員
 付け加えまして、認定機関そのものの運営に関して言えば、おっしゃるようにボランタリーベースのものが多い。ただし、世界的に見て、完全民営化型の認定機関というと、これは例外的でして、多くの場合は、やはりオランダのNMiみたいな形で、そのRVAということになりますけれども、ここは、はっきり経済省に指定された唯一の認定機関という地位がございます。それから、イギリスのUKASも、民営ですけれども、政府と契約関係を結んで、かつ法律の中で「唯一」というふうに書かれた認定機関になっている。
 それで、完全に商業ベースでフリーでやっている認定機関というのはアメリカのA2LAですとか、アメリカや日本、ドイツにも幾つかある。多分、この日・米・独の3カ国以外には、ほとんどないんじゃないかなと思っております。
本多委員
 CIPM/MRAのところで、教えていただきたいのですが、Designated NMIというのがあって、その契約というお話が出ていたと思うのです。特に、NPLが契約していないということがあったと思いますけれども、契約というのは、一体どういうふうに考えたらよろしいのでしょうか。
中野委員
 CIPM/MRAの中で、その機関をDesignateするというのは、その機関に対して幾つかの義務が発生をするわけで、国際比較に参加するとか、安定した供給をする。もしくは、その機関が一体、計量標準のどこを担って供給をするとか、そういう具体的なことを決めていく必要があります。それを契約と呼んだり、覚書と呼んだりしているわけですけれども、その契約を取りまとめる主体が、一体どちらかというような観点で、イギリスの場合はそれがDTIになるということです。
今井座長
 NPL自体が政府と契約を結んで、競争相手は他にあるのですけれども、今、Sarcoといった会社が、こういう金額で請負いますということで、一般的にはGOCO(Government Owned Contractor Operated)、全部ではないですけれども、一部分は政府がやらせて、例えば、今のNPLは、建物と土地は政府が貸しているのだと思うのです。それで、事業としてこれだけでやりますということを請負うわけです。それに対して、5年とか10年の間は、それではやってみなさいと政府がお墨付きを与えるような感じです。
 それから、実際にDesignateということ自体に、どういうふうにして決めるかという明確な文言はないのだと思いますけれども、その国でトップだと認められる、大方が認めるところがPrincipal NMI。それは、必ずしも、国立であろうと、民間であろうと、先ほどのような契約であろうと構わないのです。それから、この幾つかの図の中に如実にあらわれておりますけれども、例えばPrincipal NMIが、とても全部をカバーし切れないという場合には、その国の中でトップクラスの実力を持っているところをDesignateしてという形になってくると思います。
 このDesignateの仕方については、以前は余り明確ではなかったのですけれども、Principal NMIがDesignateするということで、それについては、政府がきちっとそういうことを監視していなければいけないという国もありますし、必ずしも、そうでもないような国もあったのですけれども、最近では、メートル条約の中で国際度量衡局がきちっとした文章で提出させて、それを記録に残しているのではないかと思います。
 ですから、極端な言い方をしますと、国であろうが、民間であろうが、契約であろうが、きちっとした実力を持っているところが、その実力を示せばいいということ、ただし、その中で、例えばNPLなんかがきちっとした外部評価機関のようなものを持っていて、そこがウォッチしている。これから骨子の議論の中でも参考になると思いますけれども、そういうような、国としていかに認知するかということが一番大事じゃないかと思います。
 例えば、NPLの話が出ましたが、イギリスらしいなと思いますのは、ここに掲げられていますNPLとNWMLとLGCとNELは全部、位置付けが違うのですね。NWMLというのは、国家度量衡研究所という計量法を担っているところで、これは国が全面的に面倒を見ている国立です。それからNPLは、今申し上げましたように、GOCO、それからLGCとNEL、化学の分野と流量の分野ですけれども、あるいはエンジニアリングと言った方がいいのかもしれませんが、これは全くの民間会社になっています。以前は、全部国立だったのですが、GOCOができたり、プライベート・カンパニーに完全になってしまったりとか、そういう中で、実力があるところを国としてきちっと位置づけるためにDesignateしているのではないか、そういう見方ができるかと思います。
本多委員
 それで、ちょっと日本のところを確認させていただきたいのですが、そうすると、NMIJはCERIと契約をしていて、NICTの方はMETI(経済産業省)と契約しているというふうに考えればいいのですか。
中野委員
 日本の図の中で、法律的には、NMIJもCERIもNICTも相手先は大臣なんです。大臣がNICTを指定し、大臣がCERIを指定し、大臣がNMIJに校正の事務委任をするということで、やり方は違うのですけれども、相手先は、法律の中ではすべて大臣です。CERIとNMIJの中で、法律の中である契約行為があるということではありません。
 一方、法律外の国際相互承認のフレームでは、Principal NMIが、この部分について、あなたはどういうふうなところを担当しますかということを決めることが決まりになっているので、国際相互承認のフレームについては、産総研がPrincipalとして、CERIとの間で、ある種の覚書を結んでいる、そういう整理になっています。
吉田課長
 補足ですけれども、経済産業省との関係は、計量法の中では経済産業大臣となっているものの中で、本省と産総研で、中期目標などで事務分担をしているという関係です。
三浦委員
 韓国ですが、国家標準に関して、他国の国家標準の受け入れがあるというところが非常に興味があるのですけれども、どういう形で受け入れているのでしょうか。
 というのは、特別に他のところを見ると、校正事業者の認定制度も持っておりますし、国が独自で標準物質を供給しているという形のアンケートの結果になっていると思うのですけれども、それを韓国は他国のものでもいいですという形で受け入れているということであれば、どういう形で受け入れているのかなというのが興味がありましたので、わかれば教えて欲しいのです。
中野委員
 我々が韓国とヒアリングをしていたときに、例えば校正事業者Aがいて、校正事業者AがNISTの標準を使っているとき、認定機関は、それに対してOKと言いますかというような質問、そういうようなニュアンスで質問したわけです。
 それは対比で言うと、JCSSの中では、ある校正機関がNISTの標準物質を使っていた場合、JCSSの中では、それをOKと言えないわけです。そういうことがありますかというような形で韓国に質問をしたわけです。それで韓国側の回答は、それについてはILACなりの、いわゆるISO/IEC17025に適合しているのであれば、韓国の認定機関はOKと言うだろう。それをもって受け入れている。NISTの標準をある校正機関が使っていても、それは全く構わない、そういう意味で受け入れているということです。
 それともう一つは、韓国の標準物質については、かなり海外の標準を試験機関は使っているというようなことを言っておりました。
瀬田委員
 補足しますと、実は認定の世界というのは、認定機関のルールとして、校正元に関して差別的な取り扱いができないというのがあって、相互承認に加盟するためには、海外の計量標準を受け入れざるを得ないという面があるのですね。したがって、認定機関というのは、ある意味で受け入れを、その国の中で一番先に進めているというケースが間々ありまして、典型的な例は中国なんかがそうなのですが、あそこも認定機関は受け入れる方法に行っているのですけれども、中国の計量法自体は、全く海外の計量標準を受け入れていないという面があります。
 したがって、私も韓国はそう詳しくは知らないのですけれども、認定機関が受け入れているということが、その国が受け入れるということには、必ずしもならないという背景があります。したがって、認定をおろす際には海外の標準トレースがあっても、それはOKなのですけれども、その校正した結果を、その国の規制法規が受け入れてくれるかというと、これは千差万別としか言いようがなくて、一般的には、認定機関が受け入れてくれるほど受け入れてくれる国は、多分、ほとんどないと思います。
今井座長
 今の海外の標準のことですけれども、対象としているのはトップレベルのものがほとんどというふうに考えていいですね。
中野委員
 質問は、そういう質問をしました。海外標準研究所のということです。
今井座長
 ありがとうございました。

議題3 第3WGに関する骨子案について

今井座長
 それでは、議題3に移らせていただきます。
 議題3は、先ほど申し上げましたように、今までの皆様からいただいた御意見あるいはプレゼンテーションの中身を見ながら、現在の日本の計量標準あるいは標準物質のあり方についてどうあるべきかという問題点の列記と将来の姿を、事務局を中心に骨子としてまとめていただきましたので、まず御説明いただきまして、その後、それぞれ項目別に議論していきたいと思います。
江口課長補佐
 (資料4,5に基づき説明)
今井座長
 この骨子案の中身は、前回までに委員の方々に御意見をいただいた中身、それから、プレゼンテーションをしていただいた現場の方々あるいは標準研究所、認定機関の方々からの現状と御意見というものを盛り込んで、主要な論点は、ほぼこの中に盛り込まれていると思います。
 まず、最初に計量標準の供給について、御意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。
瀬田委員
 賛成意見ですけれども、基本的に準国家計量標準、こういうスキームで、何らかの形で指定していただくというのは、そこをNMIJがどうコーディネートするかという問題は、もちろん新たに発生しますけれども、これは大いにやっていただきたいと考えております。それは、社会のニーズに応えるという意味で、ぜひ必要だろうと思います。
 ただ気になったのは、準国家計量標準の位置付けで、あくまでこれは、暫定的という表現がありますけれども、これは世界的な、特に標準物質の場合は、未来永劫ということはないでしょうけれども、半恒久的に外国任せという分野があって、当然しかるべきだろうと思います。
 逆に、これを暫定と言ってしまうと、最終的には国内で全部持つという方にいきますので、それは多分、非現実的ではなかろうかと思います。
今井座長
 今の御意見はごもっともだと思いますけれども、事務局の心は、今までなかったものをいきなり、準といえども、やはり相当高い位置付けですので、そのままこれを決めてしまったら、ずっと未来永劫ですよというのは、なかなか難しいと思うのです。
 例えば、ISOとかJISの規格の中に、いわゆる規格というものとテクニカルレポート(TR)とかテクニカルスペシフィケイション(TS)というのがあって、規格でないものは3つぐらいのカテゴリーに分けられると思うのです。いずれ規格にするもの、技術的な資料のままのもの、あるいは様子を見て、ふさわしくないと思ってはずすものと3つぐらいあると思うのです。
 ですから、私の考えでは、合意が得られれば準国家計量標準で少し様子を見ようということ。完全に大丈夫ですよというのでしたら、必ずしも準でなくていいと思いますので、そういうような様子見の期間も含めて、試行という位置付けなのかなと思います。これは私の私見です。
本多委員
 特定標準器の話で、先ほど、中野さんのスライドにもありましたけれども、MRAでつながっていないけれども、特定標準器がある。それは、やはり国際標準という点で、ぜひつなぐ方向で検討していただきたい。ここは、プライオリティを含めて検討するというような書き方ですけれども、もう少し踏み込んだ表示をして、しっかりMRAにつなぐということが必要なのではないかというふうに考えます。
吉田課長
 受けとめておきます。
伊藤委員
 非常によいアイデアと思いますが、例えば準国家計量標準を使用して製品を海外に輸出した場合、それが果たして海外で受け入れられるかどうかが心配です。もう一つは、海外ではこのようなシステム、準計量標準をどのような形で採用しているか、国があるのかお聞きしたい。
中野委員
 まず、御質問の内容を2つに分けさせていただいて、準国家計量標準というのを学会等が出しているものを認めた場合に、それが、すぐさま国外に受け入れられるかという質問を設定した場合に、これはなかなか難しいかもしれないなという思いがあります。基本的には、もし国外について非常に高いニーズがあって、国外整合性をとるのであれば、それはNMIJ等の機関が、その準国家計量標準についてはSIトレーサブルにして国外整合性をとっていくのだというふうに思います。
 ただし、こういうスキームを作ることによって、緊急的に国内的な値を整合化させるということについては非常に意味があって、例えばこの前、水道水のお話がありましたけれども、水道水については国内で使うのであって、とりあえずは国内で値の整合をとりたいというようなところについては、このスキームは非常に役に立つだろうと思います。
 それが国外に整合性をとるというふうなニーズが強い場合には、それは関係機関が、SIトレーサブルを一生懸命やるのだろうと思います。そういう意味で、先ほどの暫定的なという意味も含まれているのではないかなという思いです。
 それから、2番目については、先ほどの国外調査のところで、世の中はSIトレーサブルではないのですけれども、あなたの国ではどうしていますかと、今御質問にあったような問題意識の中で聞きました。回答は、私の感触ですとやはりみんな苦労していて、そこはマーケットに任せてある。ですから、今現在、世の中でこういう準国家計量標準というものを整理して考えようとするのは、ここが初めての試みになるかもしれません。ルールを作っていくことだと思います。
 世の中、世界全体で見ても、そこに対して明確な解を持っている国はなくて、同時に、そこについてはどの国も問題意識はあるというのが現状ではないかと思います。
吉田課長
 SIトレーサブルな、例えばNISTの標準物質などを買ってきて、それを国内のJCSSなどで流す場合には、それは海外に通用すると思ってよろしいのですか。
中野委員
 それは、全く問題ないと思います。それは、先ほどの瀬田さんの意見のSIトレーサブルの標準の国外シェアということでございます。
今井座長
 今のような考え方は、中規模と言ってはいけないかもしれませんけれども、外国の標準研でも、他国の標準トレーサブルということで、二次標準から待っているというところもありますので、そういう考え方と共通するのではないかと思います。
本多委員
 具体的方針のところに、「NMIJ単独で同等の機能を果たしていくことは、今後とも困難であると考えられる」と、非常に画期的なディスクローズを申されているなという感銘を受けたのですけれども、それの話ではなくて、準国家計量標準制度のところで、e-traceを念頭に入れられているのでしょうかということ。e-traceは、非常に技術的におもしろい話で夢があっていいなと思っているのですが、現在の計量法では認めていないスキームが関わってきているような気がするので、ここで何か措置をしようということなのでしょうか。
中野委員
 e- traceに関しては、これはe- traceで供給するものについては、すべてSIトレーサブルなものを想定しております。したがいまして、この準国家計量標準の中には入りません。
 それで、e-traceの問題は、むしろトレーサビリティがどうこうというわけではなくて、問題は、我々が直接行って校正しないことによって、相手側と校正者との責任関係が、今のISO/IEC17025の中でうまく整理がつかないことだけなのです。ですから、技術的には何の問題もないということで、このスキームの中の外であって、問題は別のところにあるというふうに理解をしています。
瀬田委員
 ISO/IEC17025上の解釈の問題ということで、我々としても、そこのところを何とかすべく、今、ILACの方に、こういう技術基準でとりあえず運用するぞというのを証明書で出しておりまして、かつそれで足りなければ、将来的なISO/IEC17025の改定のときに、e-traceの仕組みがそっくり入るような提案をしようという方向で現在動いております。
今井座長
 e--traceについては、なかなか難しい問題があると思いますけれども、この場合には、外国の例にならってくるのではなくて、かなり画期的な日本のアイデアですので、それをクリアしていかなければいけない問題があると思います。
田畑委員
 これから検討されていくのでしょうけれども、14ページの下から11行目ぐらいの「国家計量標準レベルの水準」というのは、どういう水準なのかということです。
 それから、それに関連して申しますと、「暫定的に国家計量標準の代替となる計量標準を指す」と言っているのですけれども、これもどういうことを指摘しているのか、もう少し詳しく教えていただきたいと思います。
吉田課長
 詳細にすべてのイメージができ上がっているわけではないのですけれども、例えば、SIトレーサブルでないものについてはSIにする努力をするとか、それまでは準国家計量標準であるとか、そういったようなことで整理をすることによって、JCSSのメニューを増やすための標準を増やせないかという考え方です
今井座長
 通常、ニーズが非常にあって、パーフェクトでないにしても、80点でもいいじゃないかとか、そういう概念ではないかというふうに私は理解しております。
芝田委員
 これから検討されることかもしれないですけれども、マネジメント・コーディネート機能を強化するというのはどういうイメージでしょうか。例えば、これはNMIJに権限を委譲するとか、そういったことなのですか。
吉田課長
 権限は、既に計量法で大臣の役割とか、あるいは産総研でやるということが書いてあって、大体決まっておりますけれども、そういう権限というよりも、むしろ仕事の進め方とか、先ほど御指摘がありましたように、産総研単独では困難だということの前提に立って、これから日本国として、関係者全員で、どうやって対応していくかということのためには、関係者がうまく分担をしたり、あるいは責任を分け合ったり、あるいはどういう方向性でやるということをどういう仕組みで決めていくかといったようなことを決めることが非常に大事でありまして、そういうことをちゃんと決めていこうというふうに考えています。
 ただ、具体的にどうするかということについては、まだ全く、私どもも関係者の方と相談をしているわけではございませんので、そういう方向性について、一定の意見をいただく期間の間に、関係者の方々と、具体的にどういうふうにやっていくかということについて相談してまいりたいと思っております。
今井座長
 そういう意見をまとめる、あるいは議論する場がないと進まないということで、そういう場をつくろうではないかという発端ではないかと思います。
 2番目のJCSS、トレーサビリティ供給について御意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。
山領委員
 具体的方針の中で、選択肢1、2とあり、2の方には、NITEが独自に運営しているISO/IEC17025の認定制度を活用し、供給するとあります。これは、イメージ的にはASNITEのことを言っているのだろうと思うのですが、我々、JCSS認定事業の観点から見ると、こういったものは一本化されていた方がいいというふうに思いますので、できるならば、JCSSの枠組みの中でどれだけ準国家計量標準といったものが使われるような、そういう検討をぜひお願いしたいと思います。
本多委員
 計量法との関係で言いますと、トレーサビリティの関連では、不確かさという言葉が確か出ていなかったと思うのですが、それが、やはりキーの概念なので、一体どういうふうに計量法とトレーサビリティというのを整合して、どういうふうに取り組んでいくのか、ちょっとイメージがつかめないのですが。
瀬田委員
 認定の立場でと言いますと、基本的に、これは法の中でというよりは、その法がトレーサビリティを確保する上で、その言葉の定義の中で初めて出てくる概念かなというふうに私は理解しているのです。
 そういう意味で言うと、かなりテクニカルなタームですので、どこでどう使うかというのは、もちろん認定の中でも使っておりますし、それから、おそらく産総研さんが出されるときに、当然、不確かさを定義して出してくるといったようなところで、これは、むしろもとの枠組みのルールというよりは、それが現場で使うときの用語というふうに私は理解しております。
吉田課長
 どのレベルで出てくるか、確認して回答させていただきます。
今井座長
 いずれにいたしましても、CIPM/MRAでも、ISO/IEC17025のトレーサビリティということでも、必ず不確かさをつけろと言っており、技術的な言葉だと思います。
 そういう意味で、ここは余り技術的な細部に入らないということで書いていないのだと思いますけれども、心には必ず入っていると思います。
杉山委員
 17ページの(4)の国際相互承認に関する必要性ということで、JCSSの取り扱いについて書いてありますけれども、我々といたしましては、今のJCSSで二通りあるというのが非常にわかりにくいということで一本化にすべきだと思うのです。このところでは2つの方法ということで問題提起がありますけれども、どういう視点で最終的に結論づけるのか、ちょっとその辺をお聞きしたのです。
江口課長補佐
 両論、義務付けるべきという指摘と、それから義務付ける必要はないのではないかという、2つのことを併記させていただいております。まさに現状、このような状況でございまして、これから、皆様方の御意見をいただきながら検討していきたいと思います。
 ただ、義務付けることは、登録機関の更新期間との関係において、極めて慎重を要するのかなというふうに思っているのも現実的な答えだと思っております。
今井座長
 先ほどの選択肢2にあるように、まだこうだというふうに方向付けが明確にできたわけではないので、皆さんの御意見をいただきながら、しかるべき方向に収束させたいということだと思います。
 それでは、3番目の環境計量証明事業について、御意見、御質問をどうぞ。
河村委員
 環境計量証明事業の章は具体的方針というところが、ほかの3つの大きな章に比べて、力が入っていないと申しますか、どこが具体的なのかよくわからなくて、関係部署と検討していくとか、民間団体による講習会を支援する等というのが、効果が高いようには思えないのです。
 それで、認定事業者取消の資料もございまして、大変な問題だと思いますし、そこで特定の認定が取り消されたということが、すごく大問題のように書かれている中で、こういう特定の事業者が何か事を起こすと国に責任が及ぶとか、賠償の責を負う可能性もあるとあるのに、普通のごく一般的な環境証明事業者については、国はそんなに責任がないかのように私は印象としてとれたのです。つまり特定のところが、すごくやると大変だということは大騒ぎなさっているのですけれども、この間の会なんかでも、通常の環境証明事業の質が大変悪いということは、多分、どなたもわかっていらっしゃることで、それも随分、そういう声が上がったにもかかわらず、この具体的方針のところが、こんなに力が抜けているというのが、私はすごく残念です。
 少なくとも、本当にもう少し具体的な、何を検討してどういうふうにするという中身があったらよかったのにということで、国民の生活の安心や安全にすごく密接にかかわりのあるところなので、もう少しここを充実させていただけたらと思いました。
吉田課長
 資料5の事案につきましては、登録については特定だけではなくて、環境計量証明事業の登録にも及ぶことだと思いますが、これまで、資料5については皆様にお諮りをしておりませんので、この骨子案には入れておりませんが、この資料5で、先ほど説明したようなことの一部は、この骨子の中に、きょうの御議論を踏まえて入れ込みたいというふうに考えております。
 それで、前回までの議論ですと、環境計量証明事業の固有の議論としましては、ここに書いてあるようなことが話題になったわけでありますけれども、都道府県・市町村に関係する対応につきましては、まだ都道府県・市町村とお話をしておりませんので、今日は項目だけの書き方になっております。
 それから、環境計量士を初めとする従事者の講習については、具体的にそういうことを進めていく動きがありますので、これは、ぜひやっていきたいと思っておりますし、恐らく、ちゃんとやることによって、かなり現場での効果はあるのではないかというふうに期待をしているところでございます。
田畑委員
 資料5について、登録を取り消したということでございますが、私どもの会員の会社でございますので、大変、御迷惑をかけているわけですけれども、この中で、計量士の取り消しということは検討されなかったんでしょうか。
吉田課長
 事実だけ申し上げますと、登録については、この事案では大阪府になりますけれども、大阪府は、取り消しはいたしておりませんが廃業を促しまして、既に廃業されたという報告を受けております。
 それから、環境計量士についての処分というのは検討してございません。
本多委員
 この件は、ヒアリングのときにコメントさせていただいたのですが、文科省のことなので言いにくい部分もあるのですが、技術士に関しては、技術士法を改正して倫理項目と自己研鑽というのを法律でうたって、それを受けて技術士会がCPDのポイント制度というものを活用して動き出しているという事実がありますので、ぜひ、そういった方向で検討いただけたらいいのではないかなと思います。
久保田委員
 19ページに、「現在の自治体の入札においては、価格のみで選定が行われて、能力による選定が行われていない」と書いてありますが、まことにそのとおりと思います。実際に試験検査機関の数が非常に増加してきている中で、需要となっている試験検査件数が減ってきていることから、1件当たりの価格が異常に暴落しているという状況があり、そういう中で、自治体の入札制度ですと、当然、価格の最低のところへ落札する。客観的、技術的に見たときに、それだけの価格で受けたときに、クォリティの高い分析値を出すことは難しかろうと想像されるようなところまで現状は来ています。このMLAPの例だけでなく、データの質が低下しているという問題がございますので、それを防ぐ手段として、先ほども御指摘があった20ページの書き方が足りないというところには、例えば環境の計量証明事業にかかわらず、環境測定全般に関して、地方自治体等に対する指導において、入札制度の面での改善策を検討することを書き加える。
 と同時に、ISO/IEC17025を初めとした制度が、まだ十分に活用されていませんので、それらの活用についても書き加えることを検討していただきたいと思います。
 1点注意していただきたいのは、技能試験をISO/IEC17025の中で課しているわけですけれども、地方自治体が技能試験の結果を個別に知りたがっているというケースがございます。これは、ISO/IEC17025の精神からすると反することであって、技能試験のプロバイダーは、結果を原則として教えないということで参加者を募っているのが普通ですので、その精神を維持しながら効果を発揮する効果的な方法を考えざるを得ない。どうしたら地方自治体が、MLAPにしろISO/IEC17025をうまく活用できるか。一方では、技能試験を受ける側が、試験を受けるときだけ、非常にレベルの高い技術者を当てるということも起こり得ますので、そういうことも防がなければいけない。
 非常に難しい課題ですけれども、そういうところに焦点を絞って、都道府県・地方自治体ないし関係機関等々と話し合いをしていくということが必要ではないかと思います。
今井座長
 ありがとうございます。この問題、特に資料5の事例、非常に残念なことですけれども、それに対して、このワーキンググループの中でも、方向づけとして明確なことを順次、こういう方向で進めるべきというようなことを書き込めればよろしいかなと思います。
 最後の特定計量証明事業、MLAPに関しては、我々が夏以降議論していた間にこういう不祥事が出てしまって、非常に残念でございますけれども、問題は、やはり国のレベル、自治体のレベルということもございますが、最終的には技術的な視点と、やはり人間の教育の問題、さらにはモラルの問題だと思うのです。そういうところが自然に、こういうことが起きないように教育していかなければ、あるいは社会全体として、そういう関係をつくっていかなければいけないのだと思いますけれども、それは、なかなかすぐにできることではなくて、やはり経済的なことが伴いますので、難しいことではございますが、技術的な側面、それから、モラルの側面からどういうふうに書き込んでいくかということじゃないかと思います。
 骨子案については、いろいろ貴重な御意見をいただきました。それから、まだまだ御意見おありと思いますので、今後、骨子案のさらなる中身に対して、今までの中身、それから追加すべき中身、それぞれ御意見をいただきたいと思いますが、これからの進め方という意味で、事務局の方から説明していただきたいと思います。
 それで、全体としては、その御意見をいただいて修正した骨子を、この親委員会であります計量制度検討小委員会に報告するということになります。それは中間報告になると思いますけれども、最終的なまとめとしては、またワーキンググループを開催させていただくことになると思います。
 小委員会でのやりとりを踏まえて、このワーキンググループとしては時間があきますが、その中にまたいろいろお考えいただいて、コメント等をお送りいただければと思います。

議題4 その他

今井座長
 それでは、事務局ベースで、今後どう進めるべきかということについて吉田課長から御説明いただきたいと思います。
吉田課長
 まず、今日御議論いただきました資料4、それに関連しました資料5につきまして、12月12日までに御意見をいただけますようにお願いをいたします。
 その後、今後の段取りとしまして、親委員会であります小委員会が来年の2月ころに行われる予定でございます。今日資料4と資料5を分けて説明をいたしました。これは、資料5については、皆様には今日初めて御議論いただくからなのですが、事務局の方で、資料5の内容も資料4の中に入れ込みをさせていただきます。そして、皆様の御意見で直った部分と、それから、資料5を入れて、資料4を直したものを改めて、もう一度皆様に送付をさせていただきます。それをまた確認をしていただいて、座長の了解を得たものにつきまして、2月に行われる予定の小委員会に報告をさせていただきたいと思っております。
 したがいまして、ワーキンググループ自体は開かれませんが、間で何回かやりとりをさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 最終的に、でき上がったものについて、個別に御了解をとったものにつきましては、座長の一任ということでよろしくお願いいたしたいと思います。
 それから、第8回の第3ワーキンググループにつきましては、2月ころに開かれます予定の小委員会の議論を踏まえまして、2月中旬以降に、委員の皆様の御都合を伺った上で開催をさせていただきたいというふうに考えております。
今井座長
 ただいま御説明いただきましたような進め方でよろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、最終的には、皆様からいただいた御意見を踏まえて、中間報告的な、親委員会の小委員会に出す中身については、最終的には座長一任ということにさせていただきます。

閉会

今井座長
 それでは、本日の会合をこれで終わりにいたします。どうもありがとうございました。
 
 

最終更新日:2006年4月17日
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