経済産業省
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審議会・研究会

独立行政法人評価委員会技術基盤分科会製品評価技術基盤機構部会(第5回)  議事録

日時:平成16年6月23日(水)15:30~18:40

場所:経済産業省825会議室

議題:

  1. 通勤手当支給方法の変更に伴う役員報酬規定の改正について
  2. NITEの平成15年度業務実績評価について

    (1)財務諸表等の報告

    (2)評価表を基にした討論

    (3)NITEにおける独立行政法人の組織形態に関する検討報告

    (4)評価の決定

  3. 経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004について
  4. その他

配布資料:

資料1 出席者名簿
資料2 役員報酬規程改正の理由及び改正点について
資料3-1 財務諸表等
資料3-2 平成15年度製品評価技術基盤機構評価表(案)
資料4 平成17年度末に中期目標期間が終了する法人の見直しの前倒しについて
参考資料1 平成15年度NITE業務実績表参考資料集
参考資料2 受動型業務におけるNITEから国に提案又は報告された事項に対する国としての評価について
参考資料3-1 独立行政法人製品評価技術基盤機構の業務の実績に関する評価基準
参考資料3-2 独立行政法人製品評価技術基盤機構の業務の実績に関する評価基準細則
参考資料4-1 製品評価技術基盤機構の平成15年度決算報告
参考資料4-2 事業コスト比較
参考資料5 NITEにおける内部評価について
参考資料6 各委員のご意見に対するコメント
参考資料7-1 経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004について
参考資料7-2 新たな行政改革大綱に向けて
参考資料8-1 経済産業省独立行政法人評価委員会における評価の基本方針
参考資料8-2 評価における役割分担について
参考資料8-3 マネジメントのモニタリングについて
参考資料8-4 マネジメントのモニタリングの着眼点
参考資料8-5 15年度マネジメントの実績(調整中)

出席者:

部会委員(五十音順)
大庭成弘 住友化学工業株式会社専務理事
冨田房男 北海道大学大学院農学研究科教授
馬場錬成 科学ジャーナリスト
平澤冷 政策研究大学院大学政策研究科教授(部会長)
前原郷治 社団法人日本鉄鋼連盟標準化センター事務局長
三村光代 社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会監事
宮村鐵夫 中央大学理工学部教授
関係者
西山徹 味の素株式会社代表取締役
独立行政法人製品評価技術基盤機構関係者
齋藤紘一 理事長
磯野克己 理事
茂木保一 理事
荻布真十郎 監事
竹上敦之 企画管理部長
宮崎正浩 バイオテクノロジー本部本部長
重倉光彦 化学物質管理センター所長
瀬田勝男 認定センター所長
所村利男 生活・福祉技術センター所長
那須伸裕 会計監査人
事務局
原山保人 経済産業大臣官房審議官(基準認証担当)
武濤雄一郎 経済産業省産業技術環境局基準認証政策課長
徳増有治 経済産業省産業技術環境局知的基盤課長
澤野弘 経済産業省産業技術環境局知的基盤課長補佐(調整担当)
上戸亮 経済産業省産業技術環境局知的基盤課長補佐(NITE調整担当)
源内哲之 経済産業省産業技術環境局知的基盤課計量標準係長

議事:

1.通勤手当支給方法の変更に伴う役員報酬規程の改正について

事務局から資料2により、人事院規則の通勤手当の改正により通勤手当が月ごとの支給から6ヶ月まとめた支給となったことに伴い、NITEも役員に支給する通勤手当の支給方法を変更することとなった旨説明があった。

独法通則法第52条に基づき、平成16年4月1日付けで役員報酬規程を変更した旨の届出があり、同法第53条に基づき評価委員会での審議を頂くもの。

審議の結果、規程に特に問題はなく、意見が無いことが確認された。

2.NITEの平成15年度業務実績評価について

富田委員途中退席のため、バイオテクノロジーセンター分野のみについて先に評価をすることとなった。

  • NITE齋藤理事長からの説明概要(バイオ分野)

    参考資料5に基づき説明、生物遺伝資源に係る情報等の提供業務については大きな成果を上げており、更に質的にも十分でありできればAAの評価を頂けるのではないか。収集の株数は年度計画1,500に対し5,800を収集した。15年度末で約4万となり5万の目標に対し十分な内容。集められた金株も産業に役立っている。また、特許微生物の寄託機関として指定され、4月より業務を開始している。技術水準体制等について十分なものが整備できた。海外の収集に対する取り組みについては、本格的な合意・MTAを結ぶなど、十分な成果があった。インドネシアについては1,000株を移転することができ、その中の約3割が新種であった。東南アジアにおける資源の収集について成果があった。ミャンマーについて、収集についても進展があった。アジア諸国を集めた会議を開き日本がリーダーシップを取っていることについて評価を頂きたい。

    参考資料4-2に基づき説明、事業のコストを説明するものであるが、全体として1.6%効率化している。バイオ分野について継続事業については効率化しており、産業利用促進では共同研究を新たに3テーマ立ち上げているが、パフォーマンスをあげていることを評価頂きたい。

【馬場委員】
当初目標の1,500株については低く設定したものではないであろうが、4倍程度になっているのは疑問。目標の設定根拠はどうか。
【NITE磯野理事】
収集にはいくつかのフェーズがあり、収集そのものと解析がある。そのステップを携わる人員で割ると、1,500株が限度と考えられる。低く設定したものとは考えていない。4倍の数字については、三菱から大口の移管があったことによるもの。これをいろいろな観点から短時間に検定したもの。偶然の要素はあるが、NITEが信用され移管され、使える目処がたったということを評価して頂きたい。
【大庭委員】
これは能動型業務であるので、効果を微生物の数、東南アジアとの枠組みを作っただけということでは、評価に限界がある。欧米並みの数を集めるのが方針、コレクションの特徴・差別化をどのようにつけるのか。昨年生物資源委員会でまとめているが、産業界の貢献・科学的な貢献を戦略と連動させてどう評価するかを考えるべき。NITEの自己評価と評価委員による評価に乖離が出る。
【NITE磯野理事】
ご指摘のとおり。NITEとしてはただ単に収集するだけでなく、収集したものができるだけ使われることを念頭に置いている。例えば、共同研究を通じて企業に使って頂くことも試みている。
【大庭委員】
始めたばかりで歴史がない。質の評価をできるようにお願いしたい。
【NITE齋藤理事長】
5年間で5万の収集が総枠として目標となっている。ポイントはどの程度ニーズの高い株を集めたかを評価しなければならない。3年目までのところではそこまで評価が得られる状態になっていなかった。
【平澤部会長】
前回、前々回より議論しているアウトカム評価で分析をしていると思うが、分析の途上で出た知見からコメントはあるか。
【NITE宮崎本部長】
アウトカム調査については、NITEの株を分譲している先にどう評価しているかをアンケート調査している。質・納期ともによく評価されているが、一方で品揃えが十分でないので、更に収集すべきとの指摘もある。
【富田委員】
5年後にATCC並みになるとしているが、ATCCを超えるところに目標を置いているはずである。ここで、超えるということは、数が超えるのではなく、質の面で超えている点を評価している。昨年までは今年程度の成果が出ることを期待していたので厳しい評価となっていた。ATCCとは違った産業界との切り口をあげているところ、全体を見るように枠組みを作ったところは評価が高い。民間ではできないところをやるところが大事なのではないか。民間とともに進めるところがもっと見えるようにお願いしたい。
【NITE磯野理事】
いろんな意味での使いやすさを前面に出して、どれだけそれが使われていくかということを念頭に置きながら、かつ、アジアの国々と共同して、アジアの一員としての意識から共同研究を進めていく。
【NITE宮崎本部長】
アウトカム調査の要点として、NBRCのメリットについて35件の意見があり、品質管理が優れているとなっている。質的な面でもNBRCは評価されていると考える。
【大庭委員】
高付加価値化について、ブドウ球菌の反復解析は良い結果が出た。これがどのような論文になるかが評価の対象となる。インパクトファクターの高い雑誌に掲載されたことは評価するが、共同研究による成果でありNITEの役割が明確でない。また、経時的な変化を示して頂ければ評価しやすい。
【NITE磯野理事】
ゲノムデータについては、GCATの配列を正確に決めることにあり、共同研究の中でもこの正確さが評価されていると考えている。これが100%NITEの成果とは言い難いが、これをふまえて結果として良い雑誌に出ていけばと思う。これからは質的な面にも心がけたい。経時的な面についてもできる限り追跡してお示しできるようにしたい。

NITE退席後委員による評価

【平澤部会長】
NITEより遺伝資源の収集についてはAAの主張があったが、委員からの事前評価においてはAA-からA評価となっている。これらを勘案し評価を決定することとなる。
【富田委員】
昨年は厳しい評価をしたが、これはアウトプットが停滞気味であるとの評価。15年度は十分な成果が出ており、AA-には評価できる。これはATCCに遜色ないレベルを達成できるのではないかと考えられること、アジアのとりまとめとしてもうまく動き出した、これらは将来が期待できる。まだ出口を見据える必要があるが、本年度のパフォーマンスはすばらしい。
【馬場委員】
AAはこれ以上ない伝家の宝刀であり抜かない方がよい。さらによい成果が出た場合に困る。A+もしくはAA-が妥当。
【前原委員】
アジア諸国との協力体制は高い評価ができる。全体的に厳しくしているが、NITEしか見ていない。部会長は全体を横並びで見て相場をご存じのことと思うので修正して頂きたい。1,500の目標に対して5,800を収集しているが昨年の計画が1万であり1桁違い奇異に感じる。
【平澤部会長】
自らが収集する場合には1,500程度が目標となり、収集されているものの移管を受ける場合には単純に受けるだけではなく、受け入れた者を提供できる形に整備したということと理解する。
【事務局】
1,500の目標に相当する部分が1,800で実質増に加え、大口寄託を受け入れることによって、5,800の非常に大きな成果を上げた。1,500が過小であるということではない。
【平澤部会長】
他にご意見がなければ、NITEとしても力を入れている事業であり、数量的にも上回る成果を上げている、質的にもアンケート調査から高い評価が伺えることから、AA、馬場委員の意見を加味しAA-としたい。伝家の宝刀という意味ではAA+がある。
【富田委員】
情報の高付加価値化については、NITEの寄与度を明確にすべきとの意見があったが、重要なポイントであるが評価が難しい。NITEの貢献度をいかに計るか、共同研究であるので難しいが、短時間でしかも精度が高いことを評価したい。インパクトファクターの高いものは外国のものが多いので、そこに偏ると日本としての評価が下がると考えている。Aが妥当。
【大庭委員】
受動型であれば質的な面のみでよいが、能動型の場合には十分でない。論文に関する評価はどのようにすべきか。
【富田委員】
海外のインパクトファクターの高いものに出すことは重要であるが、国内にも英文のジャーナルはあるので、これも勘案し国内にも数を出して頂きたい。
【平澤部会長】
質的な面の評価は従来から危惧しているが、解析の正確さの側面と同時に、何を取り上げるかもポイント。経産省の事業であるので、産業に役立つような基盤的なものということが必要。ターゲットの善し悪しに関して、NITE側で十分検討できるような体制を作って頂くように初年度にお願いしており、体制が整備されターゲットの選び方も変わってきたのではないか。良いターゲットを選ぶと質的にも評価が得られることとなる。
【富田委員】
どの微生物をターゲットにするかがポイントとなる。これが我が国のBRCの特徴になるので、選び方も評価の対象となる。この点でも非常に評価している。
【平澤部会長】
量的・質的側面において、半分ずつ良かったということでAとする。
コストパフォーマンスについては、トータルの予算はかなり増えているが、それに見合った成果を上げていると判断して良いか。継続事業に対する予算は節約しているが、新規の事業に付け加えている。概ね妥当と考えるがコストパフォーマンス全体として評価したい。
  • NITE齋藤理事長からの説明概要(財務諸表等の報告)

    参考資料4-1により説明。現金ベースでの平成15年度の収入総額で事業規模全体をご理解頂きたい。収入総額10,835百万円であり、前期より大幅に増えているが、これは講習業務の受講生増によるもの。収入のうち運営費交付金は7,832百万円で、前期に比べ1億の増、受託収入は前期に比べ減少しているがこれは受託事業の一部が交付金化されたことによるもの、手数料収入等は減少して見えるが、前期は消費税の還付金が含まれていたものであり、手数料としては増えている。

    貸借対照表では、資産として24,233百万円、前期より減少しているが、固定資産の減価償却が進んでいることによるもの。流動資産と固定資産の比率は88%であり昨年と同様。流動資産28億のうち現金が21億。負債資本の部では流動負債のうち運営費交付金債務が143百万円、未払い金1,689百万円、前受金は主として講習業務であるが624百万円。当期利益114百万円。

    運営費交付金期末残高は、棚卸資産、前払費用を引いた99百万円が運営費交付金債務未執行額である。かずさの施設が2棟建設されておりその施設間は一端外へ出なければ連携がとれない、さらに、距離があり坂道となっている。合理的に施設を使用するために渡り廊下を造ることとし、本年3月26日に契約をし今年の後半には完成予定である。この費用として当てることとなっている。

    未払い金は、業務の執行、調達事務の迅速化を図ることによって、率・額ともに減少させることができた。

    損益計算書における経常費用の増は、講習関係業務によるもの。経常収益の増も同様。当期総利益については、講習関係業務、受託業務取得資産の未償却分によるものであるが、積立金として処理することで関係課と調整している。

    自己収入については年々増加しているが、講習関係業務によるもの。受託収入は交付金化されたことにより減少しているが、手数料収入は増加している。

    成果進行基準、費用進行基準の検討をしているが、成果進行基準の導入は困難であり、費用進行基準を採用している。セグメント毎には講習関係で利益が出ている。適合性関係では前年度取得分の減価償却により損失となっている

    キャッシュフローについては、貸借対照表の現金預金と合致している

    行政サービス実施コスト計算書については、昨年より微減している。

【馬場委員】
自己収入の確保で、受託収入、手数料収入、講習関係収入が2,493百万円であるが、収入総額では30億程度となっている。
【NITE齋藤理事長】
収入総額は現金ベースであり、事業規模全体を示しており、貸借対照表が正確な数字となる。講習業務では16年度実施分が前受金として含んでおり、差し引きし15年度の実質的な収入を計算すると収入総額の数字となる。
【馬場委員】
実態はどちらか。
【NITE齋藤理事長】
財務諸表という意味で損益計算書で見て頂きたい。
【馬場委員】
自己収入が増えていく現象であるが、NITEのような公的機関は利益を追求するものではないので、良い方向であるとは思うが、料金の値上げ等迷惑をかけていないか。
【NITE齋藤理事長】
無いと考えている。自己収入の増加は講習関係の受講者の変動によるもので、電気関係で10万人の増加があった。講習でNITEが利益を上げていることはない。受託事業はNEDO等からの収入であり特に上がっていものではない。手数料収入においても人件費をどこまで加味するかの議論はあるが、交付金で受けている分については費用に転化しにくく暴利をむさぼっている形にはなっていない。
【馬場委員】
公的機関の収入総額は企業でいえば売り上げに相当する。これが伸びるのは活動の活性化に繋がる。公的機関の性格を考えると、困る者・不適切な収入にならなければ良いことである。
【前原委員】
講習関係業務で1億程度収益が上がっているが、これがなければ均衡しているということか。
【NITE齋藤理事長】
講習関係業務は、5年間で均衡するような設計となっている。受託業務の取得資産に係る黒字も一定期間で消却される。
【三村委員】
講習関係業務は受講者によるところがあり、16年度は見込みよりも減ることがあるのか。
【NITE茂木理事】
平成16年度は受講者が20万人予定されている。14年度2万人、15年度12万人であった。16年度は15年度より黒字が見込まれている。17年度、18年度については受講者が減少するので、均衡するものと考えている。
【事務局】
講習業務は、一般のセミナーとは違い法律に基づき必須要件として課せられているもの。資格を持った者がやめることはあるが、更新のためには講習を受けることが法律で義務づけられている。基本的には収支の設計ができるものとして引き受けている。
【平澤部会長】
他にご質問がなければ、監査報告を頂きたい。
  • NITE荻野監事からの報告概要(監査報告)

    資料3-1、p27監事監査報告書により説明。樋口監事、荻野監事により監査。理事会その他の会議に出席。主要な支所に出張し監査を実施。財務諸表・決算報告書・事業報告書について検討を加えた。業務の執行、事業報告書、財務諸表、決算報告書いずれも適合に行われ、適正に処理されているものと認める。

    コメントとして、積立金のうち平成13年及び平成14年度に国から現物出資を受けた資産について還付された消費税相当額492百万円については、中期目標期間終了時に国庫納付することを前提に管理することとなっている。

  • 那須会計監査人からの報告概要(監査報告)

    資料3-1、p28監査報告書により説明。湯本監査人、那須監査人により監査。

    平成16年6月9日付けで書類を提出。昨年と2点の理由で内容が変わっている。従来より通則法第39条に基づいて監査しているが、規定では会計監査人は独法の不正、誤謬、違法行為に関しても監査対象としなければならないとなっているが、監査保証の中に取り込みにくい状況であり別の書面としていたが、本年度より1枚とした。また、タイトルの独立監査人のとあるとおり、平成14年1月に監査基準が改正され、監査報告書一般についてこのようなタイトルとなった。監査基準の変更に伴い、財務諸表、事業報告書、決算報告書の作成責任は独法の長にあり、当監査法人の責任は独立の立場から財務諸表等について意見をすることとなる。

    監査の結果は、特段指摘する点はない。全ての書類について適正と認める。

【平澤部会長】
特段質問がないので、財務諸表に関する審議を終了する。バイオ以外の業務内容について説明いただきたい。
  • NITE齋藤理事長からの説明概要(バイオ以外)

    参考資料5に基づき説明。AAと評価できるのではないかと考えるものについて。標準課関係業務については能動型であるが、平成14年度に中期目標の10件を20件以上に変更しているが、平成15年度にJIS案を4件作成し16件となり、20件の目標を達成するに足るスピードを上げている。このうち、ISOに提案したものもあり、またNITE職員がプロジェクトリーダーに指名された。さらにISO/TC173において、NITEが国際事務局として業務を行うということについて、賛成が得られた。国際標準化が着実に進んでいることを評価いただきたい。

    標準化したものがどのように役立っているかについては、JIS S3201はNITEが改正原案を作成し、逆浸透膜の浄水器の製造が可能になっている。高齢者に配慮した音圧レベルはどのように設定すべきかについて、メーカの社内標準に取り入れられており、報知音につてもJISが活用されている。標準化に対する取り組みを評価いただきたい。

    化学物質排出把握管理促進法に関する取り組みでは、人手を少なくするとともに、正確さを増す努力をしており、業務経費が大幅に減少している。届出データの間違いも減ってきたという点を評価いただきたい。また、データの収集・整理にとどまらず、データ活用のため排出量等の濃度を地図で示すことで、社会の理解促進を図った。これがどのような反響を呼んだかについては、アクセス件数が著しく増加していることで評価できると考える。

    Aと評価できるのではと考えるものについて。MLAPについては制度の信頼性維持向上の観点から、31事業者についてフォローアップ調査を実施するとともに、150事業者を対象とした技能試験を開始した。また、制度の信頼性を維持するため大臣の指示によりNITE以外による15の認定事業者について品質管理・分析技術をチェックし、膨大な作業であったが期日内に報告した。制度の安定性・確実性を支える役割について評価いただきたい。

    講習関係業務について、5年以内の受講が義務づけられているが、従来4年9月で案内をし講習を受講していただいていたものを、4年11月で受講していただけるような措置を講じている。また、講習生の変動があり大変な業務であるが、最小限の人員で対応している、さらに、講師の確保等ノウハウの無いなかで、コスト引き下げの努力をし黒字を確保することができたことを評価いただきたい。

    参考資料4-2に基づき、事業コストについて説明。全体として1.6%の効率化。

    化学物質管理分野については、化学物質総合管理情報ではコストは前年度と横ばいで内容の充実が図られた。化管法ではコストをさえて集計作業を終えた。化審法では業務が増えているがコストの増加を抑えた。

    適合性評価分野については、全体としてはコストが下がっているが、JCSS・JNLAでは技能試験等の増加に対し前年同額で実施した。MLAPでは想定外の業務があったが着実に実施した。

    人間生活福祉分野については、講習については増加しているが、製品安全等従来から行っている業務についてはコストの削減を行っている。スペースの縮小等の効果が上がっている。

    企画管理部門については、業務が複雑化する中で企画部門の肥大化を抑制する取り組みを行った。TV会議の導入、節電キャンペーンの実施を行った。

    平成16年度分野別コスト集計については、委員の皆様から年度当初からの比較ができなければ評価できないとの指摘により作成したもの。16年度はこの表を基にご審議評価いただくことになると思う。

    決算比較については、現金ベースのNITEの規模を示す資料である。

    参考資料6に基づき、各委員からのコメントに対するご回答をまとめている。化学物質管理分野でリスク評価にも利用してはどうか、海外の機関とリンクをしてはどうかとのご意見について、リスク評価の一般公開を17年度に予定しており、リンクについては、既に行っているものもあるが今後も充実を図っていきたい。生活・福祉技術分野については、人間特性データの評価についてどのような背景があるかであるが、ユーザーを対象にアンケート調査を実施しており、自動車メーカー・住宅設計において活用されているとの回答があった。福祉用具についてはロードマップを作成してはどうかとのことであるが、ロードマップは従来より作成しているが、今後介護保険法の品目を対象に規格化を進めていきたい。褥そう予防マットについてモニターテストが必要とのことであるが、平成16年度に高齢者のモニターを募集し、データ収集を予定している。製品安全関係業務について直接情報を国民に流すことを検討してはどうかとのことであるが、ホームページにより情報を発信しているところであるが、メールマガジン等媒体を工夫しながら取り組んでいきたい。講習関係業務について発行期間のご疑問があるとのことだが、講習を受けた日を起算日とすることとなっており、4年9月であったものを4年11月としたことがサービスであると考えている。

【宮村委員】
講習関係業務であるが委託も行っているようであるが関係が見えにくい。テキストの改訂等は見えるが全体的な業務の流れと、そこでどのようなアクションを取ったのか理解が困難。また、5年間を通して黒字になっていないように思うが、これはNITEの方針なのか。これを明確にすることが実施にかかる評価に影響することとなる。
【NITE齋藤理事長】
講習関係業務は公益法人改革の関係で、初めての経験として14年度より実施しているが、ノウハウもなく委託契約の形で外注をしている。委託については公募をしており、従来実施していた財団法人等によるジョイントベンチャーが受託することとなった。NITEとしても職員を配置し、ノウハウが蓄積されるような努力をしている。さらに、ジョイントベンチャーに委託しなくても可能なテキストの印刷については、競争入札によりコストを下げる努力をしている。しかしながら千人を超える講師を雇うに当たっては、財団傘下のメンバーを活用しなければ確保が困難となり、講習が開催できない。制度設計上変動があるものであるが一定期間で均衡するとされているもの。ノウハウが無く管理コストが高まることについては、努力し解消しながら取り組んでいる。一巡すれば均衡するような展望が開けている。ただし、データベースを運用するソフト・システムが必要ではないかという問題がある。講師・受講者の所在地に関する情報により講習をどこで開催するかを管理する必要亜がある。データは実施していく上で集まるが、システムがなければ動かせない。ところが制度設計の債のその経費が盛り込まれていなかった。これを誰が負担するのかの議論が残されている。また、テキストについて従来のものは版権を財団が保有しており、NITEは使用料を支払っている。この経費についても盛り込まれていない。これら制度設計上の問題点をどのように解消していくかの課題が残されている。現状ではデータベースにかかる経費を除けば収支が見合う展望は見えてきている。財団の所管部署、法律の所管部署と話し合いを進めているところ。
【馬場委員】
NITE職員がISO規格原案作成のプロジェクトリーダーに指名されたとあるが、何のプロジェクトリーダーか。
【NITE齋藤理事長】
ISO/TC61(プラスチック)/SC2(機械的性質)に関する事務局である。
【馬場委員】
眠っていたとのことだが、それはTC173/WG7か。
【NITE齋藤理事長】
そのとおり。
【馬場委員】
視覚障害者用誘導ブロックとはどのようなものか。
【NITE所村所長】
道路に設置されている、凹凸の付いたもの。これについてはJISがあるがISOに提案するもの。
【馬場委員】
ISOのTC及びSCは年間1000程度発生しており、全体としてみると日本の取り組みは遅れていると認識しているが。
【NITE齋藤理事長】
40程度を日本がもっており、全体としては800程度ではないか。
【武涛基準認証政策課長】
日本がもっているのは5.6%である。
【馬場委員】
先進国の中ではかなり見劣りする。
【武涛基準認証政策課長】
ヨーロッパ諸国は10数%である。
【馬場委員】
このような中で、NITEが突破口としてプレゼンスを高め、プロジェクトリーダーとなることは良いことである。
【NITE齋藤理事長】
今月の初めに、工業標準化調査会の標準部会で国際標準化基盤を強化するアクションプランができ、その中にNITEの項目があり、産総研は標準化ポリシーを策定しているが、NITEもこれを早急に作成し、今回設置した標準化センターで前向きに取り組んでいくことで、我が国の国際標準化の取り組み中でNITEの役割が明示されているのでそれに答えていきたい。
【馬場委員】
国際標準化をとることは、産業技術の国際競争力を強めていくことになる。NITEのカバーする分野は限られたものであるが、大いに進めていただきたい。
【NITE齋藤理事長】
第2期に向けた検討の中で、工業標準化法の12条は民間での整備、11条は国が整備する分野となっている。この11条の規格をNITEが担っていくが、安全、環境、福祉の分野を中心に考えている。第2期の中期目標にもこれらの整備が盛り込まれるものと考えている。
【大庭委員】
標準化の国際貢献は重要と考えているが、METIがNITEの位置づけを強化する考えが出されたのか。消費生活用品のみならずプラスチックの規格作成を行っている。何か政策的に変わったのか、分野を限ってNITEの守備範囲が広くなったと考えて良いのか。
【NITE齋藤理事長】
プラスチックについては従来より強度等についてデータの集積を行ってきたが、それらの成果物が国際提案に生きている。全体のポリシーとしてはできるだけ早く体制を整備して取り組んでいきたいと考えている。
【前原委員】
MLAPはダイオキシンを正確に分析するレベルの高い事業者を認定しようというシステムと理解している。平成14年度にNITEと民間併せて3者で事業を開始したものであるが、昨年度は、NITEが大きなシェアを占めていおり、これは分析事業者からの信頼が厚いことを示していること、また年度後半に集中したものを確実に実施したことを高く評価した。今年度は申請者が減少しているところ。15事業所を確認したとのことであるが、基準の摺り合わせのため他の機関の調査を行ったのか。
【NITE瀬田所長】
3者間で認定水準に齟齬があった。結果として問題のある可能性のある15の事業者について、NITEが再度精査した上で基準等の再確認を行う、そのプロセスを経ることによって危険な事業者は出さずに済ますことができた。現在審査基準について明確にする部分を増やす作業を進めている。発端は、同一の試験所が2カ所に申請したところ矛盾した結果が出たことによる。これは制度上問題でありどこに原因があったのかを精査したもの。
【事務局】
15年度の審査件数は25件。15件についてはアウトプットは出てこないが、初期の審査と同等の技術的精査を実施しており、実質40件分の精査をしていただいた。
【宮村委員】
福祉用具関係業務についてロードマップを作成されたようだが、下半身が不自由な者が生活する際に、家の中を自由に歩いて快適な生活を送れる姿があり、そのためには家の中に何か問題があり、それを解決するためにデータを採るといった、テーマ化して解決するような、良い生活をするという将来のあるべき姿を実現するために、本年度はこのテーマを選定して、知的基盤・データの蓄積をするということか。
【NITE所村所長】
基本的には委員のお考えのとおり。これまでユーザ・メーカの方々との議論の中で、テーマ選定・方向を決めてきた。これを明確にしていくことを検討している。
【宮村委員】
将来の明るい姿が実現できるような形でロードマップをイメージしていただきたい。粛々と進められていることは感じるが、より早く我が国で実現するためにやることを発信していただきたい。
【三村委員】
国民に直接情報を流す方法として、インターネットが活用されているが、全ての人がアクセスできるわけではない。国民生活センターでもこれを問題と考えており、その他の方法については経費のかかることであり困難であるが、インターネットで発信すればよいというものではないと考える。モニターを地域におけばそこが情報源となって広がっていくことも考えられる。講習関係業務について、国の資格としていろいろなものがあるが、有効期間が切れた時点から更新されるものではないのか。法律を変えなければ解決されないのか。
【NITE所村所長】
広く消費者の方々に情報を提供する方法として、自治体の広報誌で製品安全等の情報を取り扱っていただくようお願いを進めている。実態として、大きな市町村よりも小さな市町村で情報が届きにくいので、そういったところから情報の要求がある。紙媒体での情報発信も検討している。今後とも広報活動に力を入れていきたい。
【NITE齋藤理事長】
電気工事士法の講習については、法所管課の見解として講習終了の日付で発行することとなっているとのこと。ご意見をふまえ関係機関と検討していきたい。
【平澤部会長】
モニター制度については既そのような制度があるとのことであるが、どの程度の量か。
【NITE所村所長】
モニター制度については、NITE全体としてホームページに掲載している事項について実施している。15年度は7名、14年度は11名のモニターとなっており、そのうち3名が生活・福祉関係。
【平澤部会長】
他にご意見がなければ組織形態について報告いただきたい。
  • NITE齋藤理事長からの説明概要(組織形態の検討状況)

    NITEは独立行政法人として発足して以来、業務の効率的な実施、対外的な説明責任を果たすことで、評価委員会の意見を頂きながら業務を実施してきた。内部的な努力としては業務展開の基本方向を平成13年に作成し、本年春に見直した。このような取り組みの中で第2期を展望に入れ、独立行政法人としてどのような業務を行っていくべきか、どのような使命を果たしていくべきかを検討しているところ。現在NITEを取りまくいろいろな状況等を収集しているが、独立行政法人の見直しの議論もあり、対応を図るべく今月からプロジェクトチームを立ち上げることを考えており、既に初回会合を行い、7月1日に正式に体制整備を行う。

    前回部会長より質問のあった、法人の形態としてどのように考えるかについては、業務展開の基本方向の見直しの中でも議論しており、独立行政法人を取り巻く諸般の事情を収集する必要があるが、NITEとしては公務員型を前提とした職員の理解の基に独法化してまだ日が浅いこと、業務の性格に特段の変化が無く公的性格の強い業務を実施していることを含め、NITEとしては公務員型が望ましいと考えている。

【平澤部会長】
特段意見がないようなので、評価委員による評価に移る。

NITE退席後委員による評価(審議内容については省略。)
審議結果については後掲のとおり。

評価項目 審議
結果
コストパフォーマンスの妥当性
[能動型業務]
1.生物遺伝資源に係る情報等の提供業務 AA-
2.生物遺伝資源に係る情報等の高付加価値化業務
3.化学物質総合管理情報の整備提供関係業務
4.人間特性計測関係業務
5.福祉用具関係業務
6.製品安全関係業務
7.標準関係業務 A+
[受動型業務]  
1.化学物質審査規制法関連業務
2.化学物質排出把握管理促進法関連業務 A+
3.化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律関係業務
4.工業標準化法及び計量法に基づく認定(JNLA・JCSS)関係業務
5.ダイオキシン類等極微量分析証明事業者等認定関係業務 A+
6.標準物質関係業務
7.製品安全4法等法律で規定された適合性評価機関の認定関係業務等
8.製品安全関係業務 A+
9.鉱山保安法に基づく検定関係業務
10.講習関係業務
11.情報技術(IT)セキュリティ関係業務 A-
12.依頼試験評価業務
財務内容
1.前年比1%の業務経費の効率化
2.外部機関との協力・連携等による業務の効率的運用
3.財務内容の改善に関する事項
5.マネジメント
能動型全体 A+
受動型全体
総合評価
  • 事務局からの説明概要(経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004について)

    資料4に基づき説明。平成17年度中に中期目標期間が終了する法人の見直しの前倒しについて紹介。日付が6月25日になっているが、評価委員会の本委員会が6月25日に開催されることとなっており、そこで紹介されることとなっている。趣旨については背景にあるとおり、経済財政諮問会議でとりまとめられたもの。参考資料7-1に記載されているが、平成16年中に相当数について結論を得ることとなっている。更に参考資料7-2にあるとおり、与党申入れが出され、経済財政諮問会議を受け、翌日に閣議決定されているが、このような方針を受け具体的検討スケジュールとして、6月中に見直し素案に関する省内検討開始、8月中に見直し素案の策定、9月上旬に必要に応じ各分科会において審議を頂く、9月以降に自民党行革本部ヒア等関係機関のヒアリング等に対応していくこととなっている。NITEは平成17年度に見直し期間がくるということでこれに該当するため、今後検討していかなければならない。

【知的基盤課長補足】
全てが見直しの対象となるわけではなく、相当数について見直すとなっている。NITEが相当数にはいるのかどうかについては現状不明。いつ明確になるかは解らないが、対象となると大変な作業をしなければならない。今後政府全体の議論を見守っていく必要がある。また、対象となった場合には委員の皆様にご尽力を頂くこととなる。
【平澤部会長】
その場合には9月上旬に部会での審議をすることとなり、その前にいろいろな作業が発生するのでご協力を頂きたい。
  • 事務局からの説明概要(マネジメントのモニタリングについて)

    参考資料8-1から8-5に基づき説明。昨年8月15日に開催された評価委員会本委員会で、独立行政法人全体の評価の手法について議論され、各事業年度の評価で、アウトプットは部会のミッションとして評価いただいているが、マネジメントのモニタリングが本委員会の役割分担となった。これについて着眼点が示されており、これに基づき資料をまとめているが、他の法人と記述内容の深さ、広さ等についてまだ調整がとれていない。今後7月7日の本委員会に向けて、政策評価広報課と内容について調整していきたい。

【平澤部会長】
本委員会にワーキングがありメンバーとなっているが、国が行う事業は比較的長期的なものであり、結果が出なければ評価できないとすると、評価できなくなる。目標を立てそれに向けて進行しているかどうかをモニタリングする、これがマネジメントのモニタリングとなる。方法を間違えていなければ目標に到達することが期待できると考え、これは個々の部会ではなく、本委員会として横並びで各独法のマネジメントの善し悪しをモニタリングし、修正していくという仕組みである。
当初から、NITEの業務内容を考えると、長期的な効果を持つようなものであるから、マネジメントの善し悪しはチェックすべきと考えており、そのような観点から理事長とも議論してきた。結論としてはMETI全体の独立行政法人が同じようなシステムを取っていくこととなってきていると考えている。
【事務局】
次回の開催について、スケジュールを調整させていただいたが、9月6日に開催することとしたいとしたい。議題としては、中期目標の改正、見直しの前倒し、アウトカムを予定している。
【平澤部会長】
予定された議題は終了したので終了としたい。

以上

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