経済産業省
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独立行政法人評価委員会技術基盤分科会製品評価技術基盤機構部会(第20回)-議事録

日時:平成20年3月5日(水)14:00~17:00

場所:経済産業省本館17階国際会議室

議題

  1. NITEの第2期中期目標・中期計画及び業務方法書並びに役員報酬規程の変更について(審議)
  2. 評価基準・細則の改正について(審議)
  3. 平成19年度業務実績の暫定報告について(報告)
  4. その他

配布資料

資料1 製品評価技術基盤機構部会委員構成表

資料2 独立行政法人整理合理化計画

資料3 独立行政法人製品評価技術基盤機構の中期目標及び中期計画等の変更について(中期目標、中期計画、業務方法書の変更案新旧対照表)

資料4 役員報酬規程の変更について

資料5 「経済産業省所管独立行政法人の業務実績評価の基本方針」の改正に伴うNITE評価基準・細則の改正について

資料6 平成19年度製品評価技術基盤機構業務実績の暫定報告

参考資料1-1 平成19年度業務実績(概要)

参考資料1-2 平成19年度実績表参考資料集

参考資料2 平成18年度における独立行政法人等の業務の実績に関する評価の結果等についての意見

出席者

部会委員

篠原 善之 (三井化学株式会社専務取締役)

冨田 房男 (放送大学北海道学習センター所長)

西山  徹 (味の素株式会社技術特別顧問)

平澤  瀝 (部会長)(東京大学名誉教授)

藤本 暸一 (早稲田大学知的財産戦略研究所教授)

前原 郷治 (社団法人日本鉄鋼連盟標準化センター顧問)

宮村 鐵夫 (中央大学理工学部教授)

意見聴取・説明者

御園生 誠 (独立行政法人製品評価技術基盤機構理事長)

野中 哲昌 (同機構理事)

所村 利男 (同機構理事)

前川 美之 (同機構監事)

地崎 修 (同機構監事)

坊田 佳紀 (同機構情報統括官)

山城 宗久 (同機構企画管理部長)

奥田 慶一郎 (同機構バイオテクノロジー本部長)

坂口 正之 (同機構化学物質管理センター所長)

石崎 法夫 (同機構認定センター次長)

菊池 久 (同機構生活・福祉技術センター所長)

事務局

廣田 恭一 (経済産業省大臣官房審議官基準認証担当)

掛川 昌子 (経済産業大臣官房政策評価広報課独立行政法人評価担当補佐)

朝日 弘 (経済産業省産業技術環境局基準認証政策課長)

田中 哲也 (経済産業省産業技術環境局基準認証政策課政策企画委員)

中山 隆志 (経済産業省産業技術環境局知的基盤課長)

早野 幸雄 (経済産業省産業技術環境局知的基盤課長補佐調整担当)

高橋 潔 (経済産業省産業技術環境局知的基盤課長補佐NITE調整担当)

左海 功三 (経済産業省産業技術環境局知的基盤課工業標準専門職)

議事

  • 中山知的基盤課長

    定刻になりましたので、第20回独立行政法人評価委員会技術基盤分科会製品評価技術基盤機構部会をただいまより開催いたします。

    まず初めに、廣田基準認証担当審議官からご挨拶を申し上げます。

  • 廣田審議官

    廣田でございます。よろしくお願いします。

    委員の皆様におかれましては、お忙しい中、製品評価技術基盤機構の評価部会にご出席いただきまして、ありがとうございます。昨年は、一部の独立行政法人の問題が独立行政法人全体への不信感に発展し、政府全体の独立行政法人の見直しにつながるなど、独立行政法人を取り巻く環境は厳しいものがございました。こうした独立行政法人を取り巻く厳しい環境を真摯に受けとめ、国民から信頼を向上させるべく、NITEはこれまで以上に与えられた役割を果たし、その地道な取り組みがマスコミで紹介されるなど、改めてNITEの社会で果たす役割、存在意義を実感するところでございます。

    NITEにおかれましては、このように拡大する行政需要に対応し、適切に役割を果たしていかなければならないところですが、予算及び人員は政府全体の独立行政法人に関する方針のもとに削減していかねばならないという、難しい状況下にございます。それだけに、NITE業務についての適切な評価が事業の一層の効率化に極めて重要であると考えております。

    本日は、昨年、経年劣化安全対策の強化のために改正された消費生活用製品安全法に対応するための中期目標、中期計画等の変更、昨年末に閣議決定された独立行政法人整理合理化計画に対応した役員報酬規程の変更について、及び第2期中期目標期間の2年度に当たる平成19年度の業務実績の暫定報告を中心議題としております。このうち、業務実績の暫定報告は、本年6月における最終評価ベースとなるものでございます。

    委員の皆様におかれましては、じっくりとごらんいただき、あるいは説明をお聞きいただいて、厳正な審議をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

  • 中山知的基盤課長

    それでは、ここからの議事進行は平澤部会長にお願いしたいと思います。平澤部会長、よろしくお願いいたします。

  • 平澤部会長

    期末のお忙しいところを委員の先生方にはお集まりいただきまして、ありがとうございます。きょうは全員ご出席の予定であります。

    きょうの議題は、今お話がありましたように3つ予定されておりますが、初めの2つはやや形式的なものかと思いますけれど、3番目の議題の業務実績の暫定報告が時間をかけて審議したい事項であります。よろしくお願いいたします。

    それでは、資料の確認を事務局からお願いいたします。

  • 中山知的基盤課長

    申しおくれましたが、私は経済産業省で知的基盤課長をしております中山と申します。

    それでは、資料の確認を当課の高橋からさせていただきます。

  • 高橋(潔)補佐

    それでは、資料の確認をさせていただきます。

    本日の配付資料としまして、資料1~資料6の6点と、参考資料として3点配付してございます。

    資料1は委員構成表でございます。資料2は独立行政法人整理合理化計画、資料3は独立行政法人製品評価技術基盤機構の中期目標及び中期計画等の変更について、資料4は役員報酬規程の変更について、資料5は「経済産業省所管独立行政法人の業務実績評価の基本方針」の改正に伴うNITE評価基準・細則の改正について、資料6は平成19年度製品評価技術基盤機構業務実績の暫定報告でございます。

    参考資料といたしまして、参考資料1-1は平成19年度業務実績(概要)、参考資料1-2は平成19年度実績表参考資料集、参考資料2は平成18年度における独立行政法人等の業務の実績に関する評価の結果等についての意見。

    以上でございます。

  • 平澤部会長

    資料はおそろいだと思います。

    それでは第1の議題から始めたいと思います。NITEの第2期中期目標・中期計画及び業務方法書並びに役員報酬規程の変更についてでございます。これは資料3と資料4であります。事務局からご説明をお願いいたします。

  • 高橋(潔)補佐

    それでは、事務局からご説明申し上げます。

    まず、資料3に基づきましてご説明申し上げます。

    昨年、NITEの業務に関係するもので、2つの法律が改正されてございます。今回、これら法律改正に合わせるための中期目標・中期計画及び業務方法書を変更するものでございます。

    該当の法律ですが、1つ目は、「特定機器に係る適合性評価の欧州共同体及びシンガポール共和国との相互承認の実施に関する法律」、通称MRA法といっておりますが、昨年初めにアメリカ政府と相互承認協定を締結したことに伴いまして、この協定をMRA法に適用させるための法律改正がございました。この法律改正では法律名称も変更になりました。現中期目標・中期計画及び業務方法書では旧法律名称が記載されておりますため、改正後の法律名称に合わせる必要があることから変更するものでございます。

    2つ目の法律ですが、消費生活用製品安全法の改正がございました。消費者の経年劣化による事故を防止するため、市場出荷後における事後の未然防止を図るという趣旨で長期使用製品安全点検制度が導入されました。この法律改正によりまして、NITEの業務として「経年劣化に係る技術上の調査」業務が新たに明記されたところでございます。

    本調査業務につきまして、適正に位置づけるため、中期目標・中期計画及び業務方法書を変更するものでございます。

    法律改正の概要につきましては、お手元の資料の囲みのところで参考として示してございます。

    (1)のMRA法の改正では「欧州共同体及びシンガポール共和国」が法律名称に入っておりましたが、改正後の法律名称では「外国」と総称した表現になっております。

    (2)の消安法の改正では、32条の21第2項として、主務大臣は、前項の規定による公表につき、必要があると認めるときは、機構に、特定保守製品等の経年劣化に関する技術上の調査を行わせることができる、としてNITEの業務が明記されました。

    これを受けまして、中期目標・中期計画における変更内容でございますが、2.変更案で示すとおりでございまして、MRA法の改正に係る部分につきましては、適合性認定分野の項において記載されております旧法律名称を改正後の法律名称に変更するものでございます。

    消安法の改正に係るものとして、生活安全分野の項において、「特定保守製品等の経年劣化に関する技術上の調査」業務を追加するものでございます。

    具体的な変更案でございますが、業務方法書の変更案を含めまして、別紙のとおりでごございまして、資料3(1)~3(3)として新旧対照表をつけてございます。その後ろに、資料3(4)~3(6)として本文に書き込んだ変更案を添付してございます。

    まず、中期目標の方でございますが、資料3(4)の8ページの(3)がMRA法の法律に係る部分でございます。また、9ページの下線の部分に経年劣化に関する技術上の調査を追加する変更をしてございます。

    中期計画の方ですが、資料3(5)の9ページ目、同じく資料3(5)の11ページ目に同様の変更をしてございます。

    また、資料3(6)の業務方法書ですが、2枚めくったところの左側にMRA法の改正対応、もう1枚めくった同じく左側の第18条の3項のところに消安法の改正対応の変更をしてございます。そして、最終ページに施行期日を合わせるための附則を追加しております。

    戻りまして、資料3ですが、今後のスケジュールでございます。本部会の意見を踏まえまして、今後、財務省協議を経て、平成20年3月末までには中期目標・計画等の変更指示・認可を完了させる予定でございます。

    続きまして、役員報酬規程の変更につきまして、資料4に基づきご説明申し上げます。

    前回部会以降において、NITEから役員報酬規程の変更について2件の届け出がございました。

    1件目ですが、人事院規則の改正に基づき変更を行ったという届け出でございます。

    平成19年11月30日公布の人事院規則の改正を受けたものでございます。

    内容としましては、地域手当の支給割合が一般職員については14.0%から14.5%に引き上げられましたが、人事院規則で指定職俸給表の適用を受ける職員についての地域手当の支給割合が据え置かれたことから、これに対応して、役員について地域手当の支給割合を据え置く規程の変更を行ったという届け出でございます。

    具体的な変更箇所は、役員報酬規程第6条にただし書きを置くとともに、施行期日を平成19年4月1日とする附則を置く変更を行っております。

    2件目は、常勤監事の基本俸給額の設定を行ったとする届け出でございます。

    本日、資料2として配付しております「独立行政法人整理合理化計画」の6ページの(4)に記載文がございますが、その閣議決定に基づく措置ということでございます。その抜粋については、参考として、(2)で書き出しております。

    具体的な変更箇所ですが、役員報酬規程の第3条に3号を起こしまして、監事の俸給月額を追加規定しております。

    なお、この金額の水準ですが、事務局で調べましたところ、独立行政法人工業所有権情報・研修館の設定額と同額でございました。また、経済産業省所管の11独立行政法人の平均額を調査したところ、約73万円と、これよりも低いものでございました。

    これらの届け出に関する変更箇所は、次のページ以降の右上で3/7ページの上段の下線部の部分が、閣議決定を受けた常勤役員の基本俸給月額の設定による変更箇所でございます。下段の下線部が人事院規則改正に基づく変更箇所でございます。あわせて、最後の7/7ページにおいて、それぞれ施行期日を定めております。

    以上、NITEの第2期中期目標・中期計画及び業務方法書並びに役員報酬規程の変更について説明申し上げました。

  • 平澤部会長

    どうもありがとうございました。

    資料3は特定機器に係る適合性評価の相互承認にかかわる国名が順次追加されてくるわけですので、それを一々記載するのではなく、一括して表現するという形に改めるというわけで、これはいわば文言の問題かと思います。2番目は、生活安全分野のところで、特定保守製品等の経年劣化に関する業務というものを追加するということだと思います。この2点を整合させるためのさまざまな文言の訂正が資料3だろうと思います。

    この点に関して、ご意見等はありますでしょうか。

    よろしいでしょうか。

    それでは、今の中期目標等の変更に関しては、異存なしとして経済産業大臣に意見を述べることにいたします。

    もう1点、資料4は役員報酬規程の変更についてですが、人事院規則に準拠する形で定められているものを踏襲するという形に変更するというご提案です。

    これについてのご意見等はいかがでしょうか。

    特にご意見はないと判断してよろしいでしょうか。

    それでは、役員報酬規程については、意見を申し出ないということにいたします。

    どうもありがとうございました。

    本件の取り扱いについて、なお事務局の方で何かお考えはおありでしょうか。

  • 高橋(潔)補佐

    現在、中期目標・中期計画の変更につきましては、財務省協議が未了でございまして、今後、修正等はあり得ますが、軽微なものであれば、部会長の判断をもって部会の意見とすることでよろしゅうございますでしょうか。

  • 平澤部会長

    今の点以外に、財務省協議の中で変更することがあるかもしれないということですね。軽微なものでしたらば、私が判断させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

    それでは、議題2に移ります。評価基準・評価細則の改正についてです。資料5に基づいて事務局の方からまずご説明をいただきます。

  • 高橋(潔)補佐

    資料5に基づきましてご説明申し上げます。

    平成19年12月に開催されました本部会の親委員会において評価基本方針が改正されたのを受けまして、これに合わせるため、NITE部会の評価基準・細則の改正を提案させていただくものでございます。この評価基本方針と申しますのは、経済産業省所管独法の評価をそろえるという役割を担う性格のものでございます。

    今回の改正概要でございますが、1つの柱が、昨年7月の総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会の委員長名で発出されました「独立行政法人の中期目標期間終了時の見直し及び業務実績評価に関する当面の取組方針」を受けたものでございまして、(1)欠損金、剰余金の適正化、(2)リスク管理債権の適正化、(3)資産の有効活用などに係る項目が追加されました。

    もう1つの柱が、平成18年度評価の運用を踏まえた修正等ということでございまして、(1)評価項目ごとの評価比率の規定化、(2)総合評価の算定方法の規定化などが行われております。

    具体的な改正内容でございますが、資料5(1)のとおりでございます。資料では改訂案と書かれておりますが、これは12月19日に決定してございます。下線の箇所が改正部分となってございます。今、紹介させていただきました最初の柱の項目ですが、2枚めくった上の方に記載されておりまして、(3)~(5)を追加しております。

    次の柱の項目が、次のページの(ニ)でございます。(1)業務運営の効率化に関する事項として評価比率が20%、(2)サービスの質の向上に関する事項が50~60%、(3)財務内容の改善が20%、(4)その他項目が0~10%となっております。

    また、総合評価については、「評点は、AA=5、A=4、B=3、C=2、D=1とし、それぞれの評価比率を掛け合わせて合算し、以下の通り総合評価を算出する」と定めております。

    業務運営の効率化に関する事項と財務内容の改善については、これまで当部会では10%を重みづけしておりましたが、それぞれ20%と重みづけがふえた点が大きな変更になろうかととらえております。

    それぞれの重みづけがふえた理由でございますが、業務運営の効率化に関する事項では契約の適正化に関する事項、財務内容の改善に関する事項では、欠損金・剰余金の適正化、リスク管理債権の適正化、資産の有効活用などの項目が追加されたこと等に伴うものであります。

    また、サービスの質の向上について、分割することが括弧書きで書かれております。

    なお、独法評価につきましては、資料2の整理合理化計画でも、「事後評価のあり方」と題して、評価の一元化、評価基準の統一化などがうたわれており、今後、これらについて動きが出てくるものと思われ、そういう意味では、今回の評価基本方針の改正は過渡的なものになろうかと伺っております。

    NITEの評価基準・細則と対応関係を整理したものが資料5(2)でございます。

    これに基づきまして、3.NITE評価基準・細則への反映でございますが、評価基本方針で追加・修正された規定に対応して、NITE評価基準・細則に追加・修正を行った改正案が、資料5(3)及び資料5(4)でございます。

    欠損金・剰余金の適正化などの財務に関する事項は、資料5(4)の細則の3.財務内容の改善に関する評価の中で反映させております。また、評価比率、総合評価に関する事項につきましては、同じく細則の5.総合評価の中で反映させております。その他、項目についてもそれぞれに対応した箇所で反映してございまして、資料5(3)及び資料5(4)のとおりでございます。

    以上、ご説明申し上げました。

  • 平澤部会長

    どうもありがとうございました。

    ひと月前ぐらいでしょうか、経産省全体の評価委員会が開かれたときに今のことが提案されまして、幾つかの意見がその場で出されたわけですが、独法によっては、総合評価を算定するときに、それぞれの評価の柱になる部分の割合というのは、独法の実態に合わせてかえてもいいのではないかと、私自身もそういう意見を多少述べたわけですが、それに対して、先ほど廣田審議官もご紹介くださったように、大部分の独法はまじめにやっているわけですけれど、ある程度裁量の余地をたくさん残すと、それを盾にとるような独法もないわけではないということが議論されているやに伺っているわけですが、経済産業省としては、比較的標準的な形で今の評価の大項目については統一しようという方針を提案されたわけです。

    これについては、持ち帰った後でもう1回議論をして、原案どおり承認したらどうだろうという方向になっておりますので、きょうのご提案ということになります。

    なお、総務省の方の政策評価・独法評価委員会の方でお考えなのは、今回は省の中で統一するということだったけれども、全省庁横並びで何か統一すべき部分があるのではないか、枠組みをはめた方がいいのではないかということが議論されていると伺っております。これは評価をする立場からいうと、評価の目的とか評価の対象の実態に合わせて、それぞれ工夫した評価法をとるというのが本来のアプローチだろうと思うわけですが、一方で、行政改革の枠組みを進めていくという観点から、かなりきつい枠組みをはめるという考え方もあるわけで、その後段の話については今後また提案があるかもしれないということで、今回、改正提案されている部分というのは過渡的な内容になるかもしれないと、こんな状況かと思います。

    それでは、まずご意見等をお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

  • 宮村委員

    一番大事なところは、恐らく先ほど説明していただいた重み・評価比率のところですね。

  • 平澤部会長

    はい、そうですね。

  • 宮村委員

    そこの業務運営とかサービスとか業務の質、それらが評価のドメインに相当する話だと思いますが、その比率の適正さが理解できると一番いいのですけれど、例えば、(2)のサービスの質とかが重要になってくるわけですね。そういうところが50~60%と、比率的にいえばかなり低いようにみえますが、そうすると、こういう中期計画をいろいろ達成していくときに、どこに経営資源を投入して目標を達成していくかというときに、インセンティブとして(2)が今までのように余り機能しなくなるというリスクがあるように思うのですけれど、そういう点についてどういうご議論がなされているのか、教えていただくと理解しやすいと思いますので、よろしくお願いします。

  • 平澤部会長

    まさに今、宮村委員がご指摘のような意見が幾つかの独法から上げられたように思います。一方で、従来、NITEがとっていた10%・10%という割り振りにしていた部分が、20%・20%に強化されたというのは、ここの部分がいわば政策評価・独法評価委員会から来る独法管理の強化ということを実態としてあらわしていると、こんなふうに理解してもいいのかなと思います。

    つまり、不祥事を起こしたような独法というのは、今のような項目に関して適正ではなかったというわけで、それを重視しようと、そのような趣旨であろうと。一方で、サービスの質の向上については、しかし、半分ないし60%という全体の中ではやはりメジャーな項目であるという、それは残してあるというところではないかなと思いますが。

  • 藤本委員

    ちなみに、例えば、この新しい方法と従来やっていた方法で前回の評価をやるとどう変わるのかというものをみせていただけると、非常にわかりやすいように思うのですけれど。例えば、前回の評価は幾つで、この方法でやるとどうなると。そうしていただけると、評価をしたときに、従来高く評価されていたのが下がるのか、あるいはよくなるのか。その試算をしたものはあるのでしょうか。

  • 平澤部会長

    事務局でそれは検討されたと思います。それで、我々については総合評価の値は変わらないと。

  • 高橋(潔)補佐

    試算の結果、総合評価の値が0.1とか0.2とか、そのぐらいの差になりました。

  • 平澤部会長

    差はあるのだけれど、ランクは変わらないということですね。我々についてはそうです。しかし、例えば、ある独法の場合ですと、10%から20%になったために非常に大きな影響を受けるというところもあったようですね。それはその項目についての評価が低いからですが、我々はそれはいずれもいい評価なので、余り大きな影響は受けないという感じだろうと思います。

    したがって、一番重要な資料になるのは、資料5(4)でしょうか。これがもし改正されれば、この改正の部分に従って実行されることになるものですね。

    ほかに、ご意見やご質問等はいかがでしょうか。

    それでは、特にご意見がこれ以上ないものとして、これは原案どおりお認めし、そして次の評価から実施するということにしたいと思います。

    なお、先ほどの事務局のご説明にもありましたように、今までサービスの部分というのは我々は一括して表記していたわけですが、括弧書きにありますように、それを分けて表記するということを工夫すべしということになっておりますので、今までのサービスの向上の部分については4つに部門ごとに外から直接みえるような形で表記すると、こんな方式に変えることになるだろうと思います。

    それでは、どうもありがとうございました。

    次に、議題3の平成19年度の業務実績の暫定報告についてであります。19年度はまだ少し残っているわけで、今回、歴年ぐらいで切って、そこまでの経過を中心にしたご報告を承り、そして質疑をするということにしたいと思います。

    最初に、御園生理事長から、NITE全体についてのお話をお伺いして、その後、各部門からのお話をお伺いしようと思っています。各部門の順序は、生活安全、適合性認定、化学物質、バイオ、そして管理、情報でお願いしたいと思います。なお、それぞれの部門ごとにご質問やご意見を賜りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

    では、御園生理事長、よろしくお願いします。

  • 御園生理事長

    NITE理事長の御園生でございます。平素から、委員長初め委員の先生方にはご支援・ご指導を賜りまして、まことにありがとうございます。また、本日はこういう機会を設けていただきましたことを感謝しております。どうぞ忌憚なく、いつものようにご意見を賜ればありがたいと思っております。

    NITEでは、先ほど既に審議官からもお話がありましたが、18年4月から5年の第2期中期目標期間が始まっておりますので、間もなく折り返し点に差しかかるというときでございます。我々職員一人一人が国民の視点に立って、変革と前進を意識して業務に当たっているところでございまして、既に触れられましたが、NITEに対する期待は高まりつつあるのではないかと認識しております。平素、また、本日、皆様からいただきました意見を十分に踏まえて、今後とも真摯に業務を遂行してまいる所存であります。

    また、これもいつものことですが、特に本年はふえる一方の業務をいかに取捨選択して効率的にこなすかということが大きな課題になって、それにも取り組みつつあるところでございます。これから各センター、各分野について19年度の実績をご説明させていただきますが、その前にごく簡単にポイントをご紹介させていただきたいと思います。

    お手元の資料の参考資料1-1でございます。

    全部で4つの分野がございますが、1枚めくっていただきまして、生活安全分野でございます。一昨年、消安法の改正に伴いまして、重大製品事故は大臣に報告義務がということになりまして、NITEはその技術的な調査を行うこととなりました。このことに触発されたと思われますが、従来、NITEに報告されています重大事故以外の事故情報も大幅に件数が増加して、昨年の約2倍になってございます。

    これらの激増する事故情報に対応するために、業務体制を質・量ともに強化することが大変重要で、システムの見直しであるとか、各地域の他の機関との連携を強化する、あるいは調査員制度を使うということで対応しまして、本年度は、事故品、現場確認件数とも数字的には目標を大幅に上回る実績になっております。

    また、NITEの成果が、法律の技術基準の改正、行政指導、社告等につながったケースも多く、また、マスコミに露出件数が急激にふえてまいりまして、社会におけるNITEの認知度も向上した1年であったのではないかということですが、これについては後ほど改めて説明させていただきたいと思います。

    また、本年1月には、国民生活センターとも業務を連携して、現場レベルではある程度していたところですが、協力するということで正式に合意をみております。

    また、生活安全分野の中の標準化につきましては、高齢者・障害者向けの福祉用具標準化体系案を策定しまして、共通規格の開発であるとか、民間機関の標準支援を着実に実施しているところでございまして、それに加えて、国内外の外部の機関とも連携を強めていく等、外部の知見を活用するようにしております。

    1枚めくっていただきまして、適合性認定分野でございます。この分野では、試験所あるいは公正機関を認定するJCSS制度、JNLA制度及びMLAP制度について、このページの右上に書いてございますが、増加する認定・登録に対して、こちらでも外部の審査員を活用するとかということで、限られた、かつ、減りつつある人員の中で対処しております。技能試験についても、右下に書いてございますが、外部委託化を推進し、合理化を図っているところでございます。

    トピックとしましては、昨年9月に、アジア太平洋試験所認定協力機構(APLAC)の再評価を受けまして、非常によい成績でAPLACの相互承認(MRA)維持が認められました。今後とも認定機関としての信頼性を維持しながら、国際的な試験結果の相互受け入れの一層の促進に貢献してまいりたいと考えております。

    その他につきましては、後ほど説明させていただきます。

    続きまして、1枚めくっていただきまして、化学物質管理分野でございます。この分野はいわゆる化審法・化管法の施行の技術的支援がコアの業務でございますが、それと同時に、化学物質の総合的な情報の整備・提供のためのデータベース(CHRIP)の整備を推進しておりまして、このページの右上にありますが、アクセス数が非常にふえており、 600万を超すという数になっております。また、右下にありますように、OECDが運営する化学物質管理情報サイトeChem Portalに我が国唯一の機関として参加しております。

    また、その他、リスク評価手法の開発・体系化、QSAR、PRTRデータ解析等、現在行われております化審法・化管法の見直しの議論においても、NITEが実施しているこれらの業務の成果が見直しの論点とされているということなど、NITEの成果が期待されているところでございます。

    NITEを中心とした新たな省庁間連携であるとか、アウトソーシングなどを含め、また、他の業務も含めて、後ほどまたご説明させていただきたいと思います。

    5ページ目ですが、バイオテクノロジー分野でございます。NITEは我が国を代表する中核的な生物遺伝資源機関としまして、微生物が中心ですけれど、遺伝資源の戦略的な収集・保存・提供を行うとともに、我が国最大のこの分野のコレクションをもっているかと思っておりますが、国内及びアジア諸国における情報ネットワークの中核的拠点として、生物遺伝資源の利用拡大の推進を図っております。

    平成19年度は、国内外の有用微生物をもつ他機関に対して積極的に寄託を働きかけまして、左に書いてございますが、目標を上回る収集ができる見込みとなっております。海外との関係におきましては、既に、インドネシア、ベトナム、モンゴルと二国間協力を行っておりますが、これに加えて、ブルネイ、ブータン 、どうしてこの国かと思われる方もいらっしゃるかと思いますけれど、総合的に判断して、また、オーストラリアとも協力関係構築に向けていろいろな取り組みを開始してございます。

    そのほか、生物遺伝資源の利活用の促進、つまり、ユーザー開発ということで、ゲノム解析、プロテオーム解析、ヒトインフルエンザウイルスの遺伝子解析 、冬に入って風邪の流行予測、我々の勝手な評価では非常に貢献したのではないかと思っているところですが、こうした社会産業貢献、特許微生物寄託事業の拡大等も積極的に行っているところでございまして、この分野につきましても後ほどご説明させていただきたいと思っております。

    大変駆け足ですが、予告編ということで、私の説明を終わらせていただきます。

  • 平澤部会長

    どうもありがとうございました。御園生理事長へのご質問は、後の部門ごとのところにあわせてということにさせていただこうかと思います。

    それでは、トップバッターとして、生活安全分野の菊池所長からお願いいたします。

  • 菊池生活・福祉技術センター所長

    生福センターの菊池でございます。参考資料1-2に基づきましてご報告させていただきます。生福センターは4~14ページでございます。それでは、4ページからご説明いたします。

    先ほど理事長からお話があったとおりでございまして、消安法の改正が19年5月に施行されました。これに基づきまして、重大事故報告の義務化というものが始まりましたが、NITEにまいります事故情報の件数がそれに伴って大幅にふえております。真ん中にありますグラフをみていただきたいのですが、5,162件というのが12月末まででございますけれど、1月、2月、3月を足しますと約8,000件、前年度の約2倍になっているという状況でございます。

    その中で特には、事故現場の調査と事故品の確認調査、これは原因究明で大変重要なファクターでございますが、中期計画にも350件を目標にしているわけでございますけれど、既に654件とふえております。これは目標が、2倍ということまでは想定していませんでしたが、さすがに大幅に上回っているという状況にございます。

    その下ですが、重大事故報告の中で特に調査が必要なものはNITEの方に調査依頼が大臣からございますが、これが448件で、重大事故の中の半数以上がNITEに原因究明の実施がまいっております。

    一番下の枠でございますが、そのような倍にふえた状況のもとで、NITEでは、全国組織と、そして事故調査員なるものを整備しまして、その処理能力の向上に努めているところでございます。特に事故情報の分野が機械、電気、化学と大きく3つございますが、それを九州支所、中部支所、北陸支所に分担しまして、そこでも支所の処理能力を活用して対応している状況でございます。

    5ページでございます。関係法令の技術基準の改正への貢献と書かせていただいております。これは経産省から調査依頼を受けて原因究明等を行った中で、法令のもとに反映されたという例を2つ掲げております。

    上の枠は、浴室換気乾燥暖房機の焼損事故が昨年の秋から冬にかけて多発いたしました。その中を原因究明しますと、設置するときの不具合という原因が明確にわかりまして、そこの部分は電気事業法の技術基準というところの改正に反映されているところでございます。

    下の枠は、電気ストーブから放散されるVOC、左側に具体的なその化学物質名が書かれておりますが、この放散されるVOCを調査しまして、その結果に基づきまして、国際規格の方に反映していると。なおかつ、電気用品安全法の技術基準の改正等にも反映してもらっているところでございます。

    6ページでございます。ここでは原因究明した結果に基づきまして、再発防止に貢献したという例を書いております。

    1つ目は、皮膚障害の件でございまして、塩ビの手袋から皮膚炎を発症したという事例が多発しております。この中の原因物質を特定しまして、基本的には厚生労働省へ情報提供しておりまして、有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律がございますが、それに基づきまして厚労省が行政措置を行っていることに反映したという情報でございます。

    下の枠は、まだ結論は出ておりませんが、エスカレーターで樹脂製のサンダルを履いた人の、特に子供ですけれど、事故が多発しております。この内容は、「特記ニュース」によって注意喚起をしているところでございますが、特に大阪、名古屋、横浜での事故現場そのもののエスカレーターを使って物性等の現地調査も行っておりまして、今、調査結果をとりまとめている状況でございます。

    7ページでございます。製品安全行政ニーズへの反映でございます。

    1番目は、製品安全4法に対して、その調査結果等を反映したということを書かせていただいております。

    1つ目は、中古家電のPSEの検査基準遵守実態調査を行いまして、その結果に基づきまして電安法の改正が既に実施されているところでございます。旧法の表示でも販売ができることになっております。

    2つ目は、現行の技術基準でヘルメット等の適合性がどうなのかということを確認する試験を行っております。

    2番目は、事故リスクの検討でございます。これは我々の情報の分析技術を高めるという意味で行っているものですが、評価するための手法開発の取り組みを行っております。具体的には、今まで行った重大事故の中で特にR-Map手法が使えるかどうかということを確認させてもらっておりまして、下に書いております7品目につきましてはこの手法が有効だということを確認しております。この手法を用いて、例えば行政ニーズへの的確・迅速ということに使えたということだと思っております。

    3番目の安全性の確認という観点では、今進めている最中のものを2件紹介しておりますが、カラーコンタクトレンズの実態調査を現在行っております。若い人に非常に使われているということですが、規制は何もなく、目の病気もふえているということから、その安全性を確認するための実態調査をしまして、これも年度内に報告することになっております。電動車いすも同様に、これは消安法特定製品への検討ということで、現在、テストを始めているところでございます。

    8ページでございます。そのような製品安全啓発活動の取り組みということで、収集した製品事故の情報に基づいていろいろな啓発活動を行っているところでございます。

    1つ目は、消費者への安全啓発ということで、これは経産省が毎月第2火曜日の日に注意ということでセミナーを行っておりますが、毎回それに積極的に参加しまして、その中でNITEで収集した事故の中から啓発ということで紹介させていただいておりますし、地域の消費者の展示会等々にも積極的に参加して、安全啓発ということでPRに努めているところでございます。

    右側にはマスコミに出た回数を書かせていただいておりますが、新聞が72回、NHK等々民放のテレビに関しては47番組で放映されているところでございます。

    外部機関への啓発活動では、大阪と東京で成果発表会を実施しておりますし、消費生活センターとのブロック連絡会議等を全国9ブロックで実施している状況でございます。

    製品安全情報の発信という意味では、ジャーナルの発行、ホームページでのデータベースの公開を行っておりまして、これはアクセス件数が240万件を超えているところでございます。また、「特記ニュース」ということで6回発行して注意喚起を図っておりますし、メルマガでは隔週に「PSマガジン」というものを配信している状況でございます。

    9ページでございます。これは国内外の関係主要機関との連携強化ということで、先ほど理事長からもお話があったとおりでございまして、国民生活センターと連携を結びまして、情報提供の交換や、例えば携帯用のバッテリーの破裂事故に係る強度調査等を行っております。また、国民生活センターにございますPIO-NETという端末を設置しまして、NITEとの情報交換を始めているところでございます。

    それから、海外主要機関との連携強化ということでは、ICPSCから、韓国、中国、EU等と連携を図りまして、MOUを結んだ機関もございますし、ヨーロッパの場合はMOUは結んでいませんが、おつき合いは結構ありまして、下に書いておりますように、RAPEXのところでの情報等はNITEの方で入手できるようになっておりまして、それを日本国内との事故案件等との比較に使わせてもらっているところでございます。

    10ページでございます。福祉用具の共通規格の開発でございます。これは昨年、福祉用具標準化体系なるものをつくりました。これは福祉用具6,000品目うち、共通のものということで80機能を選び出して整理したわけですが、その80機能のうち、37機能につきまして既に19年度に着手して、その試験方法を確定しているということでございまして、車いすをモデルに、この周りに書かれているような機能につきまして、評価の試験方法を確定するということを行っております。

    真ん中の枠は、こういうことを進めるに当たりまして開発協力体制ということで、テクノエイド協会、日本福祉用具・生活支援用具協会等々と連携をしまして、その連携の人たちと一緒に進めております。写真にございますように、国際医療福祉大学と連携協力協定を結びまして進めておりますし、埼玉県の総合センターではみずからの予算で一緒になって福祉用具の標準化に関する調査研究も始めているところでございます。

    下は広報でございまして、国際福祉機器展とバリアフリー展が大阪と東京でそれぞれありまして、かなりの人数の方がそのブースに参加してもらっております。

    11ページでございます。製品の安全に関する規格開発・広報と、下の方は人間特性データ等の提供でございます。

    製品安全に関する規格開発ということで、生体親和性インプラントというのは、骨をつないだり体の中に埋めるということでございますが、これはプロジェクトとして実施していたのですけれど、このほどとりまとめが行われてその成果発表会を行いまして、新聞にもありますように、厚労省とも350名が参加しまして、関心が非常に高いというものをとりまとめて報告したという事例でございます。

    真ん中のプラスチック製品の安全確保の中で、これは北関東のNITEの女性職員ですが、IEC1906賞を受賞しまして、これは日本では女性で初めてということでございます。

    下の人間特性データ等の提供でございますが、第1期データベースを作成したわけですけれど、第2期につきましては、追加するというデータを計画して着手しているところでございます。このデータにつきましては、ポータルサイトということで、NITEのみならず、ここに書いておりますようないろいろな機関がもっていますデータがこのサイトで簡単にみれるようなものをつくっておりまして、これも非常に活用されていると考えております。

    右下の対外連携の強化の中では、中国標準化研究院とMOUを結んで協力関係を進めているところでございます。

    12ページでございます。講習業務の関係でございます。講習業務につきましては、数が大幅に変動するわけですが、きちんと対応しているということでございます。その中で、特に情報等を一元管理する独自のデータベースを開発しまして、それで管理するということをして効率化を図っているところが特質かと思っております。

    電気定期講習の場合は、これは都道府県が所管しておりまして、自治体等との連携強化によって受講率を上げるということに努力しておりまして、92%という記録をもっております。これは過去最高の率でございまして、地道に各都道府県ごとにそういうことを図っていって受講率を高めているということでございます。

    ガス再講習におきましては、どうしても年度末に集中するということがありますので、その集中する部分を少しならすということを実施しまして、会議場の追加等を回避して効率を図ったということでございます。

    また、データベースについては、先ほど申し上げたとおりでございます。

    13ページでございます。法令に基づく製造事業者等への立入検査の効果的運用でございます。

    グラフにございますように、18年度まではトータルで安全4法が300件、JIS法が約 100件前後でございましたが、12月現在ではございますけれど、289件と77件と若干下回っております。これは経済産業大臣からの指示によって行うものでございますが、この中では特に、経産省が過去に事故の再発防止の指導を行った事業者に立ち入るとか、技術基準等が改正された品目に立ち入るとか、効率のいい立ち入り方を実施しておりまして、質的には19年度では前年度よりかなり変わってきていると考えております。

    14ページでございます。化兵器法に基づく国際検査立ち会いと、日本初のオンサイト分析に的確に対応と書かせていただいております。

    化兵器法に基づいて国際機関が日本に査察に来たときの立ち会いという1つの対応がございますが、これも19年度は的確に対応しているところでございます。件数は省略させていただきます。

    それから、オンサイト分析でございますが、これはNITEへ外国から入ってきた査察団に対して対応するということを実際やっておりまして、我々も全く同じ手法である立ち入った企業まで一緒に行って、一緒に同様の分析を行って、同様の結果を出しているというところまで今回は確認をさせてもらっておりまして、そういう意味では、技術的にも国際の査察団と同様、もしくは以上の技術を確かめたということでございます。

    国内事業者に対する立入検査も、これはかなり数はふえておりますが、事業者に対して的確に立入検査を実施したということでございます。

    以上でございます。

  • 平澤部会長

    どうもありがとうございました。ご質問、あるいはこの時点でのコメントがもしあれば、どうぞ。

  • 宮村委員

    どうもありがとうございました。3点ほど確認させていただけるとありがたいと思います。

    1つは、4ページで、製品事故情報の報告が倍増されてきたと。それに応じて原因究明の依頼もふえて、その原因究明を迅速に行えるような体制を強化されたと。そういう報告をいただいたわけですが、さらにこういう事故報告、原因究明、その後に例えば公表とかいろいろなアクションを結びつけられると思いますけれど、そういうところまでの対応についての変化が今までと比べてどういう形で行われているのか。行政と密接に関係してくるとは思いますが、例えばエレベーターなどの注意喚起という形で情報を活用されているわけですね。そういうところをぜひさらに補足して説明していただければと思います。原因究明が非常に大事で、それをさらにどうアクションに結びつけられたかというところが1点です。

     2点目は、製品安全行政ニーズのところで、7ページのカラーコンタクトレンズなども安全性についてまだはっきりしていないところがあるので、そういうところについても確認の手を打たれたと。それは今までの製品事故情報を分析されていて、こういう分野の製品がちょっと心配だと、そういう判断のもとで決められていると思うのですが。それを一般化すると、ことしはこういう分野の製品に焦点を当てて詳しく調べてみようという戦略的な対応になります。そういうことが、先ほどの理事長さんの話にもありましたが、製品安全に関する調査の需要が非常に増えて、しかし資源が限られている中で、その資源を有効に使わなければいけない。そうすると、戦略的にこういうところに焦点を当てて活動を進めていこうということになります。戦略的な取り組みとの関連については、それは恐らくカラーコンタクトレンズもあるし、国民生活センターとの関連でバッテリーについては連携してやったと、そういうお話がありました。そういう戦略的な取り組みとの関連をもう少し説明していただくとありがたいと思います。

    3点目は、10ページの福祉用具にかかわるところです。これについても従来から標準化などについて取り組まれているということはよくわかるのですけれど、こういう福祉用具について関心をもっているメーカーがまだ少ないですよね。少子化で子供の方の人口は減りますが、こちらの方は恐らくふえているわけですね。そうすると、そういうところに関心をもっていただくようなお取り組みを、ここでは国際医療福祉大学という形で説明されているわけですが、さらにそういう対象を広げていかないと、事業化とか製品化に結びつくのが難しい面もあると思います。そういう面について、例えば、国内だけではなく、海外についてもいろいろ調べて、今後についてどのように考えておられるのか。そういうところをぜひ説明していただくと、より理解しやすいと思いますので、よろしくお願いします。

  • 西山委員

    日ごろの地道な活動について私は大変評価しております。問い合わせも含めて対応する件数が飛躍的にふえておりますね。主として4ページですけれど、押し寄せてくる情報が多いわけですから、効率化も考えなければいけないのは極めて当然だと思っておりますが、最も問われているのは質だと思います。ですから、限界のある数の職員で迎え撃たなければいけないという状況にある中で、質を、専門性をどうやって上げていくのか。一番に問われているのはそこになってくると思うのです。その辺について、どのようなご活動をされているのでしょうか。

    先ほど委員の方がおっしゃったことと関連しますけれども、事故の再発防止はものすごく重要です。事故が起きてみなければわからないことも世の中にはたくさんあると思いますので、その再発防止は極めて大切ではあります。しかしながら専門性が高まれば高まるほど、事故が起こる前に予知することができますので、事前にウォーニングして、そういうことが起きないようにするということが最も望ましいことだと思います。

    こういう機関に情報が集約され、日ごろから努力されている機関であればあるほど、予知のレベルは高くなると思うのです。何でもかんでもすべて予知ができるわけもない。しかし、重要なことであれば、意図的に気がついたことをいち早くウォーニングするという形で事故の未然防止につなげるということに展開・発展させる方向に進まれたらもっといいのではないかと思われますので、ぜひともそういう意図をもっていただきたいと、お願いしたいと思います。

  • 平澤部会長

    時間が限られていますので、所長へのご質問がもしほかにあれば、まとめてお伺いしたいと思います。

  • 藤本委員

    事故報告する件数が多いのですが、1つ気になるのは、最近、輸入品でこういうトラブルが非常に多いのですけれど、輸入品と国産の中での事故内容というのはどのようになっているのでしょうか。いいかえれば、最近、我が国の製造業の技術水準の低下が懸念されているところでもあるので、そういう意味で、我が国の物づくりの基礎の部分が果たして揺らいでいることなのかどうか。その辺がもしこの分析の中で明らかになるのであれば、教えていただきたいと思います。

    それから、5ページの浴室換気乾燥暖房機の焼損事故ですが、これは接続方法という説明がございますけれど、スペックそのものに欠陥があったのか、あるいは修理する方の技術的な内容の問題なのか。そういう意味では、先ほどのことと絡むのですが、物づくりのレベルが低くなっているのであれば、そういうものをどのように改善していけるのか。そういう意味での人材の社会に対する還元といいますか、今のところは外部人材を集めていくということばかりというお話だったと思いますが、将来はこちらの方でそういう方を養成して送り出すということも必要になるのかもしれないので、そのあたりはどのようにお考えかをお聞きしたいと思います。

  • 前原委員

    生活福祉は、皆さんよい仕事を、しかも大量にやっていらっしゃると思います。特に、最近この分野に関連して、(業界紙でなく)全国紙にNITEの名前が、普通名詞のように頻繁に出てくるので、関係者として喜んでいます。今後とも、大いに期待しています。

    2つ目は、先程どなたか触れられたことですが、13ページ立入検査に関連してのコメントです。周知の通り、最近、輸入食品で大問題が起こっています。NITE関連では、安全4法が存在し、NITEが立入検査を行い国民の安全を守っているわけですが、特に輸入品に対してあらためて厳格にやっていただきたいと思います。

    3つめは、10ページの福祉用具です。福祉用具の共通規格化はこれまで強く望まれていたことで、それに向かって動き始めたことを大いに評価します。その際に、実際に使われている現場から来るニーズを把握して規格に反映する仕組みが大切とおもいます。例えば、病院を建設する場合、オーナー医師から出された注文仕様だけでなく、そこで働く看護師や、入院患者の希望もよく聞いて、設計に反映するのがよい病院を作る秘訣なわけで、実際にそういったケースがありました。ぜひ、身体が不自由な人々、それを介護・リハビリする人々の意見も吸い上げる仕組みを考えていただく様、お願いしたいと思います。

  • 平澤部会長

    たくさんのご質問やコメントがありましたが、順次お願いいたします。

  • 篠原委員

    沢山の意見が出たついでに、私の方から意見を申し上げてよろしいですか。

    共通する部分があるのですが、4ページのところでは、いろいろな事故件数が増えてくるということで、今後さらに増えるのか、この辺で頭打ちになるのか、その辺はよくわかりません。 もしこれからふえるとすれば、今のこのNITEの体制、4ページですと一番下のところで、機械・電気・化学のいろいろなワーキンググループが効率的に運用するように工夫しているとか、製品安全に係る調査能力を有する製品事故調査員を拡充しているとか、こういうことが書いてありますが、こういう対応が、本質的にもっとちゃんととれるようになっているのかどうか懸念されます。

    例えば、拡充する必要が生じたときに、人をふやしていくという自由度がNITEにあるのかどうかということが非常に懸念材料になります。 これから今の対応で十分なのか、対応し切れなくなるのか。その辺をお伺いしたいと思います。

    2点目は、評価基準の細則の改正ですが、私はこれに特に反対するつもりはないのですけれど、さっきからずっと眺めていたのですが、今のような努力が評価にどう反映できるのかが心配になります。

    例えば、効率的なことをやってきた場合、仮に100点だったとしても、本当の努力なり苦労が正しく評価されれば120点ということもあるのではないかと思います。

    我々は、NITEのこの評価部会で何か提言できるのか、あるいは評価のときにもっと付言して評価委員会でいえるのかどうかが知りたいと思います。

  • 平澤部会長

    最後の点は、私の方からまたご議論させていただきたいと思います。

  • 菊池生活・福祉技術センター所長

    4ページでございますが、これは勝手な私の個人的な見通しではありますけれど、倍にふえたというのが、これからもまた倍々にいくのかということに関しては、高値安定型といいますか、今のこういうレベルが少し続くだろうと。そんなにはめちゃくちゃふえてはいかないかもしれないと、そういう前提でその量についてどうやって処理していくかということを今考えているところでございます。

    応急手当て的なことかもしれませんが、根本的に対応したというのは、ここに書かせてもらっていますけれど、1つには、機械が得意な九州、電気が得意な中部、化学が得意な北陸の方に組織的に量を分散して、技術的な質も落とさずそういうところで対応しております。本部1カ所でやらずに、効率よく分散させたという思いで書いているのが、この上のところでございます。

    それから、調査員制度のところでは、例えば警察とか消防のOBとか、企業で設計や物をつくっていたような経験豊かな人たちを調査員としてお願いして、その中で原因究明を行うということで、まさに質を落とさずに対応するということを今実際にやっているところでございます。

    それから、本部もそうですが、各支所ごとに、ほかの機関とも効率よく連携をすることで処理できるようなことをかなり進めているところでございます。そういうことで対応したいと思います。

    とはいいながら、倍来るということは、あふれてしまうということもありまして、今、もう少しやり方として、入ってきた情報を軽いものと重たいものをいかに効率よく分けていくか。分けていって、重たいものに集中してそういうものを分析する、軽いものは判断してそこで収束させる。そういうことを体制的にきちんとやるということと、今、そういうことを試行錯誤しているところですが、徹底してそれを今つくっているところでございます。そういうことで何とか対応したいと思っております。そして、今の8,000件に近いものをコンスタントにこなせるようになれば、質的にも落とさずにうまくさばいていけるのかなと。

    あとは、支所の活用ですが、機能的なこの3つの支所以外にも当然やっていただくということで思っております。

  • 平澤部会長

    今の4ページに関連して、さらに2点ほどご意見があったように思いますが。1つは、輸入品の事故と我が国でつくったものの事故、それの動向といいましょうか。

  • 菊池生活・福祉技術センター所長

    まず、輸入品でございますが、国内品と輸入品との事故の割合というのは、申しわけございません、今、手元にございません。後ほどお答えしたいと思います。

  • 平澤部会長

    はい。もう1つは、事故の原因調査ということのさらに先にある問題として、それらを社会にどのように広報するのか。それから、西山委員から出たように、事故が起こって、その原因を調査するというよりも未然に防ぐという、これも情報を整理し社会に発信するという取り組みの中で可能になってくるのではないかと思われますが、そういうことについての取り組み状況についてということだと思います。

  • 菊池生活・福祉技術センター所長

    原因究明を行ったものをいち早く発信するということと、もう1つは、情報が入ったものの中からリスク分析のようなものをいち早くやって、未然防止の観点で早く対応するということですが、それは今とりかかっておりまして、原因究明の方は今の部隊で何とかなると思いますが、情報が入ってきたときにいち早く察知して早い段階で対処するというところを、おくれてはいますけれど、そこに今力を入れているところでございます。

    例えば、この間の件では、電子レンジで湯たんぽが爆発するという事故がありました。何件かは起きているのですが、致命的な事故ではなくても、そういうものを早くみつけて調査して皆に知らせるということで、予防の観点の方にも力を入れて、両輪だとは思っておりますので、両方に対応するようなことを心がけているところでございます。

  • 平澤部会長

    取り組みとしては、原因究明、原因解析をしていくということと、それらを積み上げていくと、まだ事故としては顕在化していないけれども、起こりそうだということが予測できるような状況になっていくのではないかと。西山委員のご意見というのは、原因究明を重ねると同時に、そういう未然防止の予測的な観点を強化するという取り組みについてお考えくださいということだったと思いますので、したがって、これはかなり違う話になってくるわけですね。

  • 御園生理事長

    今、所長がいわれたように、入ってくる事故を処理して整理してというところでは、非常にふえて大変なのだけれど、今の組織で工夫しながら何とか処理しようとしている。そして、西山委員がご指摘され、また平澤部会長がまとめていただいたような問題はその次にあると思うのですが、これはかなりハードルが高いだろうと思います。我々はそちらの方に近づいていかなければならないと思います。つまり、事故が起こる前に、その予兆が出る前に、我々は専門家だからわかるような予兆に気づくとか、あるいは今までのデータを解析しているがゆえに、一般の人は気がつかないようなことを事前にいうということで、一般の人からいわれてからというのではなく、そういうところまで行ってほしいとおっしゃるのは、そうしたいとは思うのですが、これはかなりハードルが高くて、今、勉強しつつ、そういうことを意識しているという状態ではないでしょうか。

  • 篠原委員

    おっしゃるとおりで、NITEの機能を少し変えていくということになりますので、これも評価委員のところで提言できるのでしょうか。

  • 御園生理事長

    私もそうなればいいなと思っていますけれど。

  • 篠原委員

    あとは、人と金を含めた資源の投入をどうするかということに必ず結びついていきますので、どこかで形をつくっていかないと、西山委員がいわれたように、国民のみなさんから、原因はわかったけれどもっと早く予防になるような形での情報を提供してもらえないかという要望は必ず出てくると思います。 どのようにしたらこういう機能をNITEに持たせることができるのか、そのためには我々評価委員からこういう資源が要るのだといえるかどうかが重要だと思います。

    必要があれば、評価会議の中でそういう提言もすべきかなと思っております。

  • 西山委員

    企業でも工場での生産等の安全というのは極めて重要です。釈迦に説法ですけれど、ハインリッヒの法則があって、ヒヤリ・ハットというような小さなことが300件ぐらい起こると事故が起きてしまうというものです。つまりいろいろな情報が集約されている状態のところでないと関知し得ないことがたくさんあり、情報が集約されるこのような部署が未然防止のための予測機能を強化するということは、その価値が極めて高いと思うのです。ですから申し上げています。

  • 平澤部会長

    今のことに関して多分後でまたご説明があると思いますが、NITEの中でリスク管理の勉強会などをおもちだと伺っているわけです。ハインリッヒの法則に関しても、その1つの経験法則といってもいいかもしれませんね。NITEとしてより安全に取り組むために組織を進化させるといいましょうか、これは御園生理事長にお考えいただくというお話かもしれないので、今後の課題ということにさせていただければと思います。

  • 西山委員

    これをNITEの今の人員でやるのは大変難しいことだと思いますので先ほどからいわれているように、我々評価委員会が、このような要望をNITEに申し上げていいことなのかどうかよくわからないんです。ですから、今の段階では素早く原因究明した事故例を、今までやってくださったように、どんどん発表していってくだされば大変いいのではないかと思います。その意味においては大変すぐれていると評価しております。しかし、先ほど前原委員がおっしゃられたような食品に至るようなところまでも、全部ここでやれといっても、それはものすごく大変だと思います。ですから、一体どこまでをカバーするのかということに関しては、ここにあるように、生活安全だから生活の安全にかかわるものすべてだといわれると、これはとてもじゃないけれど菊池所長のところではできないので、こういう話があったということにしかならないのかなという気がします。

  • 平澤部会長

    食品についてはまた違うと思いますけれど、要するに、製造業の中の製品技術に関しての問題というふうに一応は所掌範囲が限定されていると思います。その範囲の中でさらに進化させた取り組みにどのように踏み込んでいくかという種類の話ではないかと思います。

  • 前原委員

    説明が悪かったと思います。食品は当然NITE管轄ではないと承知しております。私が申しましたのは、13ページにあるように、電気製品とかガス製品というのは、安全4法で国民は守られていて、その製品の立入検査をNITEが行っている事実があるわけです。先程の輸入食品問題の話はあくまで例でして、こういう安全4法の立入検査が輸入品の欠陥防波堤となっており、今後とも厳格に実施してほしいということを申し上げました。

  • 平澤部会長

    それでは、5ページのところから続けてお願いいたします。

  • 菊池生活・福祉技術センター所長

    浴室乾燥機の件では、設置工事をした事業者の工事に不具合があったということだと思っております。したがいまして、技術基準のところでその工事をするに当たってきちっとしたことをやれということが基準として反映されたということでございます。

  • 藤本委員

    その場合に、そういう作業の手抜きというのかミスというのかわかりませんが、それを防ぐための方法の提言などは可能なのかということと、そのために、例えば後ろの方に講習というのがございますけれど、そういうことについて作業者の方が勉強する機会を何らかの形で設けることが防ぐ1つの方法だと思うのですけれど、そういう手だては講じられているのか、あるいは考えとしておありになるのでしょうか。

  • 菊池生活・福祉技術センター所長

    今のは原因究明を行ったときにおかしいということが明確になりましたので、明確になったことに関して、今回の基準の中では、こういうふうに設置すればいい、接続すればいいということを提案したのが、そういう基準に反映されていると思っているのと、講習業務の方では講習テキストというものがございます。その中にこういう事故事例が、特に工事しての事例みたいなものはその都度テキストの方に反映させてもらっておりまして、それを反映したところからは受講者にはそういうことを情報として伝えているということをやっております。

    それから、7ページの安全性の確認のところで、おしゃれ用のカラーコンタクトレンズの話と電動車いすは、実は国民生活センターでも1年ぐらい前にやられておりまして、センターとも連携を緊密にして、委員会を設けておりまして、その中でセンターのデータ等も活用させてもらっておりますし、それに加えて、関係機関の委員の方々から、提言するという意味で、超えた話としてどういうことをやればいいのかということで、この2つの件に関しましてはそういうことで進めておりますので、連携というのは極めてきっちりやっていると思っております。

  • 宮村委員

    今の質問の趣旨は、こういう対象をどういうレベルで組織として取り上げて取り組まれているかと。マネジメントの上になるストラテジックなレベルでこれを取り上げているのか。それが資源の配分とかなり関係してくるわけですよね。そういう視点から説明していただくと、NITEさんの考え方がよく理解できると思いますので。

  • 菊池生活・福祉技術センター所長

    毎日、情報が入ってまいりますが、そこで例えば重篤なものとか、その判断基準の物差しをもっておりまして、まずNITEの中で1週間分をためたもので検討いたします。同様に、経産省に行っても毎週1週間分の中で、重たいもの、軽いものということを判断して対応して、その調査を始める。

    今回のカラーコンタクトレンズに関しては、事故事例は少ないのですが、厚労省等でも余り対応していなかったということもあって、それは予防という意味で、みつけて始めたということでございます。その検討会なるものでそういうことをみつけましたので、それが機械的にみつかるようになればもっといいかなとは思いますが、そこはまだまだですけれど。

  • 宮村委員

    別の言い方をすると、毎週やっているのはマネジメントレベルでいろいろ選んでいると。それは少ないものについてもやっている、しかも他機関との連携をとってやっているということで、戦略的にとかシビルレベルでいろいろ取り上げられていると。そういう視点から説明していただくと、皆さんの経営資源がどのように使われているか、外にもみえやすい。そういう意味で質問しています。一生懸命やっているというのはよくわかるのですが。

  • 野中理事

    事故の重大性と頻度を視点に入れて、重大性が高く頻度が多いものについては重点的にやっていこうというのが基本戦略であります。

    さらに加えまして、このカラーコンタクトレンズにつきましては、NITEへの事故情報は少なかったのですが、国民生活センター、消費生活センターへの情報提供、そして薬事法外ということによる重大な被害がかなり出ているなといういろいろな客観情報を踏まえまして、かつ、薬事法を担う厚生省もやらないということで、だれもやっていないじゃないかという問題、こういったことをとらまえまして、NITEとして積極的にやらなければいけないと判断しました。

    また、ほかの戦略では、先ほどご説明しました車いすや電動ベッドですが、これは介護者なので重大事故に非常につながりやすいんです。かつ、先ほどお話しした病院とも絡む話ですので、こういう話は積極的に基準づくりまでいかないといけないということで、件数を処理するのも大事だけれど、その中で得られた、至急、基準づくりをしなければいけないというものを積極的にとらまえて、戦略的に基準づくりをすると。今年度もやっておりますし、来年度以降もそうしていきたいと思っております。

  • 宮村委員

    そういうことをNITEさんで発信されることが非常に大事だと思いますので、そういうところをわかりやすくしていただくと、より皆さんの活動が伝わって、多くの人が信頼を寄せるようになるので、そういうようにぜひ情報を活用していただきたいと思います。

  • 野中理事

    そうですね。単に件数をこなすというよりは、重要なものをしっかりやって、公表していく、知らせていくということを戦略的にやっていきたいと思います。

  • 平澤部会長

    もう1点、今のお話にも触れられたわけですが、10ページのところでもし補足することがあれば、所長の方からお願いします。

  • 菊池生活・福祉技術センター所長

    メーカーの関与ということでございますが、大学連携という観点では、九州大学、国際医療福祉大学との連携を進めていることと、学会につきましても2つの学会には参画して連携をしております。それから、公設試につきましても、埼玉も含めて連携を強めているところでございます。それから、展示会への出展も積極的にPRして、これは消費者も入っているところではありますが、メーカーにPRしているところでございます。そういうところでなるべく理解してもらうように努力しております。

  • 野中理事

    今の10ページのご質問ですが、特にメーカーをその気にさせるにはどうしたらいいかという質問があったと思いますけれど、これは確かに需要が少ないのでなかなかメーカーさんがのってこないという問題はあったのですが、1つは、先ほどご指摘があった国際化ということで、福祉規格の体系化を、今、ISOにぶつけて、むしろ日本リードで福祉機器の国際規格を体系まで含めてつくっていこうというところで、今、動き出しています。これは日本の規格を国際規格化することによって、メーカーの意欲を高めることになると考えています。

    一方で、規格づくりは、今まで余り規格をつくろうとしなかったメーカーに規格をつくらせる必要があります。国内的には、介護保険の対象機器に、これをJISと絡ませることによって、メーカーのモチベーション、インセンティブを上げる。こういった戦略とこの体系化を絡ませながら進めているところであります。まだ時間はかかっていますが、こういうことで安全な規格の普及をやっていきたいと思っております。

  • 平澤部会長

    もう1点、今のことに関連して先ほど出されたご意見は、使用者側からのニーズをくみ上げて規格づくりをということがあったと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

  • 野中理事

    NITEの事故情報の問題というのは、病院からの情報等が非常にまだ少なくて、入手経路もない部分がありますが、ご指摘があった車いすや電動ベッド、この辺は関係の協会や団体で集まって基準づくりを今やろうとしていますが、その協会や団体にかなり病院のニーズや情報が集まってきております。単にNITEの情報だけではなく、そこで集められているまさに現場の情報、特に病院等の情報を規格に反映するというところをまさに今やろうとしているところであります。さらにまだ現場の情報を、特に福祉機器の場合は介護の現場の情報をとらなければいけないなという思いがありますので、さらにそこをやっていこうと思っております。

  • 菊池生活・福祉技術センター所長

    つけ加えますと、理学療法士会とか医学作業療法士会との連携というのも図っておりまして、そういうところからもニーズをいただいているところでございます。

  • 平澤部会長

    この分野は厚労省関係の安全をつかさどっているところと大きな枠組みとしては連携されて、さらに今のような具体的な現場の方たちを巻き込んでいくような、そういうネットワークをどうも新たに開発する必要がありますね。あるいは、強化する必要がありますね。

  • 前川監事

    1点だけ発言させてください。評価委員の先生方にご理解していただきたいのですが、NITEができてから、製品安全の体制はむしろずっと減少してきた方向だと。そして、17年でしたか、例の湯沸かし器の事故が起きて、それから急速に製品事故が脚光を浴びまして。ですから、18年、19年と、今本当に急激にその重要性が、1つは国民の安心・安全も非常にうたい文句になっていますし、製品事故情報の重要性が急速に高まってきまして、今、NITEもまさにてんやわんやしている状態でございます。

    これは法律改正もございましたけれど、本当に製品の事故をなくすためにやるのが本来の目的でございまして、これからどうやって戦略的にこの分野を固めていくかというのは、私は非常に大きな課題だと思っています。また、先生方からご質問がございました専門技術をどこにもっていくのか、これも非常に大きな課題だと思っていますし、その辺のご理解を、あるいはご協力をぜひお願いしたいと思っています。

  • 平澤部会長

    今のお話のとおりだとは思いますが、最初の評価委員会のときから、この分野が確かに人為的に減少していくような体制にあったわけですけれど、私は極力それに抵抗してきたつもりでいます。これは非常に重要な分野ですから。そして、幸か不幸かこういう状況になってきて、ようやく日が当たるようになったというわけですが、多くの委員の先生方は、この点は前理事長との間では基本方針についてかなり意見が異なっていたように思いますね。それは国民の視線で我々が判断するということのゆえんだったと思います。

  • 前原委員

    今のご発言、つまりNITEの業務量の急増とそれに対するNITEの皆さんの努力は、本当にその通りで、高く評価するものです。中期計画や年度計画の達成度評価は、計画に対する成果ということできちっと実態に基づいた評価をすることが必須であり、そのように心がけてきました。ただ、年に1、2度開催されるこのような報告会では、時間的・空間的な制約を外して、NITEの役割像を、少し自由な発想で話させていただきたいと思います。将来の青写真...中期計画とか将来計画...は、会議をしてもアイデアが出てくるものではなく、意外とこういう場でヒントが見つかることもあります。ですから、こういう機会に、少し自由に話をさせていただく、しかし、毎年の業務実績評価は、きちんと実態を踏まえ基準に基づいて評価させていただいてきています。以上、申し添えておきます。

  • 平澤部会長

    ありがとうございました。

    時間が大分過ぎてきましたので、恐縮ですが、13ページについてお願いします。

  • 菊池生活・福祉技術センター所長

    立入検査のことでございますが、前年に事故のあった業者の中で、輸入業者の方も選定させていただいておりまして、立入検査に入っております。そういう対応はさせてもらっているところでございます。

  • 平澤部会長

    一通りポイントはお答えいただいたとは思いますが、この分野についてのさらなるご質問があるかもしれませんけれど、時間の関係でここで一応閉めておきまして、次の分野に移りたいと思います。

    次は、適合性認定分野をお願いいたします。

  • 石崎認定センター次長

    私は、認定センターの石崎でございます。所長の瀬田がただいま国際会議に出席で海外出張しておりますので、かわりまして、適合性認定分野についてのご報告をさせていただきたいと思います。

    適合性評価分野につきましては、15~20ページでございます。

    まず、15ページでございますが、法令に基づく認定業務につきましては、計量法に基づく校正事業者の登録制度(JCSS)、同じく計量法に基づきますダイオキシン等のごく微量物質の分析事業者の認定制度(MLAP)、工業標準化法に基づきます試験事業者の登録制度(JNLA)の3つのプログラムを運営しておりますが、このページのグラフに示すとおり、登録事業者数はここ数年、右肩上がりに増加しております。認定センターでは、この増加一途の登録認定業務に対しまして、認定センターの職員数を増加させることなく着実に実施しておるところでございます。

    現在、登録認定事業者数は、グラフにございますように450でございますが、500までは現行の業務実施体制で何とかやり繰りができると考えておりますけれど、5年後を想定しますと、恐らくこれが700、800に増加することが見込まれております。また、認定を担う私どもの職員も、団塊世代の引退とともに急速に減少していく、そういうことをあわせまして、認定機関としては業務の実施体制を抜本的に見直して、一昨年から具体的なその対応施策というものを実行に移してきているところでございます。

    まず、第1点目でございますが、技術審査員の増強を図るとともに、審査チームの編成を変更して、NITE以外の外部の審査員の積極的な活用に取り組んでいるところでございます。具体的には、四角の中に書かせていただいておりますが、登録認定審査及び定期検査につきましては、従来、NITE審査員の2名と外部の技術アドバイザー1名の3名体制で実施してきたところでございますが、技術アドバイザーに技術審査員の資格を取得してもらうことによって、NITE審査員1名プラス外部の技術審査員1名の2名の実施体制を構築しております。

    また、認定1年後に実施します部分的な初回の定期検査というものもございますが、これにつきましても従来2名で実施していたところを、1名で実施する体制を構築しております。

    2点目としましては、技能試験の外部委託化の推進に取り組んでいるところでございまして、我が国では技能試験がビジネスとして成立する環境にないということを拝見しまして、まず、認定機関としては外部技能試験のプロバイダーの育成事業から実施しなければならないという状況にございます。育成事業では、ISO/IECガイド43に基づく体制整備や技能試験サンプルの開発、技能試験の共同実施等を行っているところでございます。

    この成果としまして、19年度の技能試験全15プログラムのうち、外部技能試験プロバイダーが実施した9プログラムを承認して、その結果を活用したところでございます。

    3点目としましては、申請事業者の利便性の向上を図っております。申請事業者の最大のネックとなっているのが、不確かさの推定に関連して、私どもとしては不確かさ評価ガイドの作成に取り組んでいるところで、19年度は既に多数作成・公表している校正分野の不確かさガイドのメインテナンスに加えまして、特に試験分野の不確かさ評価ガイドの作成に取り組んで、例えば、繊維分野、吸水・燃焼分野の2分野につきましてガイドを作成し、公表しております。さらに19年度中に、5分野につきましてもそのようなガイドを作成して公表する予定でございます。

    次の16ページでございますが、認定センターでは、法令に基づく、今ご説明しましたJCSS、MLAP、JNLAのほかに、法律に基づかないが産業界の認定ニーズがあるという、そういうニーズに迅速に対応するために、ASNITE認定プログラムを運営しているところでございますが、この認定プログラムでは、日本の国内にNITEを含めて4つの認定機関がございますけれど、これら民間の認定機関では対応が困難なものについてオーダーメード的なプログラムとなっておりまして、平成19年度も、そこに記載のとおり多種多様な認定ニーズに対応しているところでございますが、今年度につきましては特に取り上げたいトピックスとしては、太陽電池に関連するものがございます。

    これは米国カリフォルニア州における太陽電池の取引において、ISO/IEC17025の認定を取得した試験所によるIEC規格に基づく試験結果というものが要求されるわけございますが、試験所が使用する試験機器につきましては、トレーサビリティの確保された校正が必須となっております。これはJCSSにおいては、この分野の標準記録がされていないために、新たに産総研の太陽光発電研究センターが太陽電池セルの参照標準を準備しまして、私どもがそこを認定するという作業に入っております。

    現在、その申請受付、書類審査段階でございますが、このように校正と試験がリンクした認定を実現できるのは、私ども独法であるNITEの認定センターならではなのではないかと自負しているところでございまして、波及効果として、日系企業の海外市場での競争力確保を支援するとともに、地球温暖化問題にも貢献できているのではないかと考えております。

    17ページでございますが、国際相互承認、MRAの関連でございます。先ほど御園生理事長の方からも説明がありましたように、認定センターではAPLACのMRAに署名しているところでございますが、これを継続するために、実は4年に1回、再評価を受けなければならないことになっております。ことしがその年に当たっておりまして、その再評価を受けるとともに、新たにAPLACのMRAの対象プログラムに標準物質生産者認定プログラムが追加されました。そこで、私どもとしては、標準物質生産者認定もMRAに手を挙げまして、それもあわせて受審しております。

    受審した結果、幸いなことに、不適合事項なしの優秀な評価を受けまして、12月のAPLACのMRA評議会で、MRAステータスの継続と、標準物質生産者認定の新規追加が承認されたところでございます。

    ちなみに、2007年に、APLACのMRAに署名している8認定機関が再評価を受けました。このうち、不適合なしで無条件に継続が認められたのは、私どもNITEの認定センターと香港のHKASという認定機関の2つだけでございました。6つの中には、世界的に非常に有名なオーストラリアのNATAですとか、アメリカのA2LAなども含まれているわけでございまして、そういうところは無条件では承認されなかったということでございます。

    そういうことを踏まえまして、手前みそではございますが、認定センターの国際的な評価もそれなりのレベルになってきたのかなと思っているところでございます。

    また、一番下に書いてございますが、国際機関への人的・技術的貢献につきましても、引き続き相当なレベルで実施しているところでございます。

    18ページでございますが、認定機関の信頼性確保及び認定制度の信頼性向上につきましては、18年度に実はJNLAの登録認定試験所の信頼性が揺らぐ事案が実は発生しております。これを受けて、認定業務のリスク対策指針文書というものを19年度に作成してございます。これを認定センター職員全員に周知徹底を図ったところでございますが、例えば、突発案件に対する迅速な対応策として、入手情報の伝達、指示、報告経路等を定めて、立入検査等の対応策の決定まで、5日間で処理するということをこの中に盛り込んでございます。

    19年度にこれを作成した途端に、早速、3件ほどこのスキームで処理しなければいけない案件が発生しました。データの捏造ですとか、試験サンプルの偽装問題というものが発生したわけでございますが、この指針に従いまして的確に対応したところでございます。

    また、外部の審査員の増強につきましては、平成20年度の3年更新のピークを迎えるMLAPにつきまして重点的に取り組んで、研修コースを開発したり、企業に積極的に協力を呼びかけまして、必要な技術審査員の確保に努めまして、とりあえず20年度のピークを乗り越えるめどをつけたところでございます。

    また、4省12機関が参加する日本認定機関協議会(JAC)の事務局としても活動しておりますが、この分野につきましてはなかなか苦戦しておりまして、大きな飛躍はなかったものの、ISO/IECガイド65の共通解釈文書等の作成に取り組んで、着実な活動を展開しているところでございます。

    また、欧州において政府が承認した1国1認定機関の結果を活用するという法案が2008年末までに成立する見込みとなっております。したがいまして、日本と同様に複数の認定機関が存在するドイツの認定機関協議会の対応動向につきまして、現在、現地調査を実施しているところでございます。

    19ページ、標準物質情報の提供につきましては、RMinfo並びにCOMARの事務局として着実に業務を実施しているところでございます。RMinfoにつきましては、登録対象物質に対する考え方(登録ポリシー)を定めて、登録業務及び委員会審議の効率化を図っております。

    また、外部に設置したサーバをNITE内に移管して、コンテンツの更新、時間短縮を実現しました。これらの結果としまして、登録の物質がかなりふえております。登録機関もふえております。また、アクセス数も月平均4万件を数え、前年度比で5,000件ほどふえております。

    また、COMARにつきましても、現在、1,000件ほど登録しておりますが、昨年度比で 150件ほど増加しております。

    20ページでございますが、広報活動につきましては、認定事業者、工業会等と連携して、2次ユーザーをターゲットにした活動を展開しております。

    また、ホームページにつきましては、事業者検索システムを導入する等、その利便性の向上を図っているところでございます。

    最後に、JIS法、及び安全4法に基づく登録認証機関、並びに登録検査機関の調査につきましても、経済産業大臣から依頼があった調査につきまして着実に実施しているところでございます。

  • 平澤部会長

    どうもありがとうございました。

    時間が大分迫っておりますので、恐縮ですが、手身近にご質問とコメントをお願いいたします。

  • 藤本委員

    先ほどのお話で、苦戦をしているという、JACの話でございますが、我が国の行政システムやもろもろの国内事情が十分わかってはいますけれど、ここはなお一層努力して国内の関係機関の円滑な連携を、国民生活センター等はうまくいき始めていますので、この分野でも大いに進めていただきたいと思いますので、努力のほどをお願いいたします。

  • 西山委員

    15ページでは、審査の効率化を図られており、少ない人数で対応されているということですが、取り組みの中で何か問題点等はあったのでしょうか。あるいは、克服すべき課題に対して、こんなことを克服したのだということがありましたら、お聞かせ願いたいと思います。

  • 石崎認定センター次長

    技術アドバイザーにつきましては、外部の機関の企業とか研究所にお願いしています。審査員と技術アドバイザーの大きな違いというのは、口頭による指導というのが技術アドバイザーでございまして、審査員はISO17025の項目に従いましてその技術分野の審査をすべて実施するということで、技術アドバイザーは出すけれど、審査員はなかなか企業の方も出したがらないということがございまして、その辺を企業の説得に回ると同時に、質的な低下をさせるわけにはいきませんので、それなりの効率的な研修制度を立ち上げて、それによってカバーしているところでございます。

  • 宮村委員

    18ページで、認定機関の信頼性を確保されるというのは非常に重要な業務だと思います。こういう面について、例えばどのように認定機関についての情報を集めて、情報を分析されているのかお伺いしたいと思います。信頼性に問題があればアクションをとられると思いますけれど、そういう面について今までから改善あるいは革新されたようなところがあれば、具体的に教えていただけるとありがたいと思います。

  • 石崎認定センター次長

    このリスク対策を考えるときに、私どもは審査を行うたびに、事業者に満足調査というアンケート調査を行っています。そこには、「これは審査結果に影響しませんよ。忌憚のないご意見をお願いします」ということを書いておりまして、そこで相当な認定機関に対する要望、苦情を受けまして上がってきます。その中で、認定機関としての信頼性の問題に関連する指摘というのは相当上がってきておりまして、外部で突発的に発生することに対応するということだけではなく、常日頃からそういう情報を収集しながら、それについてどのように対応していくかということを検討しているところでございます。

  • 宮村委員

    認定機関のクライアントから情報を集めていらっしゃるのですか。

  • 石崎認定センター次長

    認定機関が認定する事業者からでございます。

  • 宮村委員

    ですから、お客さんですよね。認定機関のお客さんから情報を集めて、認定機関に関する信頼性の評価を行うと。そういう取り組みを始められたということですね。

  • 石崎認定センター次長

    はい、そうです。

  • 平澤部会長

    同じく18ページで、先ほどJACについてのご質問が出たと思いますが、これは他省庁との連携の話ですので、他部門の方からも何かお答えはありますでしょうか。

  • 中山知的基盤課長

    幸いこの認定分野にはISO/IEC17011という基本的な遵守すべきガイドラインがありますので、これを一緒に勉強していく中で、各認定機関の間の認識や情報の共有を図っていこうということが1つのきっかけになっていると思いますので、そういう中で、例えば今度は認定機関ごとにいけば、まとまりのない話になりますが、例えば国際相互承認の経験があるNITEのようなところと、国内に閉じているところと、いろいろなところがありますので、NITEは比較的国際的なマーケットでもみずからの認定ブランドというものを今広めようとしていますし、そういう価値を高めようとしていますので、そういった経験や、そういう中での悩みということも含めて、単に17011 の共通解釈だけではなく、そういう運用面でのいろいろな悩みもこういう関係機関と共有してもらえるように、我々としても応援できるところは応援していきたいと思っております。直接のお答えではありませんが、これに関連して我々が感じていることは以上でございます。

  • 平澤部会長

    何か補足することはありますか。

  • 石崎認定センター次長

    いえ、特にございません。

  • 平澤部会長

    そのほかにご質問はいかがでしょうか。

    それでは、この分野については一応終了としたいと思います。

    次は、化学物質に関して、坂口所長、お願いいたします。

  • 坂口化学物質管理センター所長

    化学物質管理センターでございます。資料は21ページからでございます。

    21ページは、情報提供の関係の資料でございます。化学物質総合情報提供システム(CHRIP)という、ホームページ等でいろいろな化学物質の法的な規制の情報や毒性の情報などを整備・運用しているものがございます。アクセス数は前年度比24%増ということで、15年度からのグラフがございますが、ずっとふえているところでございます。

    重点整備4,800物質というものがございまして、これについて構造式とか物化性状等も整備しております。

    また、GHSという国連勧告に基づく分類というのがありまして、有害性の強いものはどくろマークをつけるとか、そういう絵表示のあるようなものもあるのですが、そういうものの追加などをしております。

    あるいは、CHRIPの利用促進ということで、講習会等をしましたという資料でございます。

    下の方の枠は、国際的な情報共有化への協力と書いてありますが、OECDの方で化学物質の有害性の情報を提供するポータルサイトをつくろうということで、eChem Portal というものができまして、昨年の6月にオープンになりました。日本としては、唯一NITEがこれに参加しております。日本のオリジナルデータということで、分解蓄積性の既存点検データというものを経済省でずっととっていましたので、それをNITEから出していますが、それをこのeChem Portalというサイトを通じてみせることができると。つまり、eChem Portalから経由して、そこで検索すればNITEのデータベースの方に飛んできて、英語ページでございますが、みることができるということで、おかげさまで、英語ページのアクセス数が前年度比15%増となっております。

    あとは、UNEPとかECBとかEPAとかと書いてありますが、国際的な各種機関も参加しているところで、NITEとして参加できてよかったなと思っているところでございます。

    次の22ページでございます。通常、リスクコミュニケーションといっている場合もありますが、相互理解の促進ということで、過去からいろいろやっております。

    NITEによる支援に関するニーズや効果の調査・分析ということで、いろいろなアンケートやニーズ調査をしているところでございます。国民、事業者、行政機関の3つのステークホルダーがあるのですが、国民に対しては化学物質管理への関心を誘導する情報が必要ではないか。事業者に対しては、実際に現場で 、現場というのはどちらかというと住民説明会などのリスクコミュニケーションの現場というイメージですが、そういうところで活用できる情報やシステムが必要ではないか。行政機関は、事業者に迅速に活用できる情報やシステムが必要。自治体主体のセミナーやいろいろなものをやろうとしておりまして、そこで情報提供をしてほしいという話がありまして、それに対して具体的に取り組んできましたというのが、下の枠の中でございます。

    左側には展示会の活用と書いてありますが、写真がついているかと思いますけれど、展示会の中では、通常のNITEのいろいろな説明とともに、子供向きの体験学習などをしております。実際にここでチョークづくりなどをしていまして、子供MSDSということで、子供に安全性を説明しながら体験学習をしてもらう。あるいは、NITEの各種の情報提供をしております。この人数が68人から115人というのは去年と今年の比較でございまして、大阪の堺市教育委員会からぜひビデオ撮りしたいということで予約がありまして、ビデオを撮ったということもございました。

    真ん中の自治体等主催の事業者向けセミナー等への協力ですが、リスクコミュニケーション国内事例とか、これは事業者がいろいろと地域対話をやったときに、いつ、何人ぐらい呼んで、どのような議題でやって、どういう質問があったかとか、そういう対話の事例集をつくっておりまして、そういうものの報告などをやっております。また、NITEから講師を派遣して、化学物質のリスクとはこういうものですといったリスク解説などをしております。下の7カ所から15カ所というのは去年との比較でございます。

    右側は、NITE生活・福祉技術センターとの協力による消費生活センターとの連携ということで、生活・福祉センターはNITEの中の部門ですが、消費生活センターは地域の都道府県等がもっているところで、そこのブロック会議等で、身の回りの製品に含まれる化学物質の解説冊子というものを配布しております。下の方に化粧品と塗料の冊子の絵がありますが、4冊目の洗剤では、化学物質のどういうものを使っているかとか、どういう使い方をしなければいけないとか、どちらかというと消費生活センターの相談員に理解してもらうようなものをつくって、600カ所と書いてありますが、配布、説明しております。また、講演等をしているところでございます。そして、ひいては相互理解の促進につなげていくということでございます。

    23ページでございます。2つありまして、左側に「リスク評価に基づく消費製品のGHS分類手法がない」と書いてありますが、GHS分類というのは、国連勧告に基づくハザード分類で、例えばこの絵の洗剤のところに人が撃たれたようなマークがありますけれど、有害性の高いものは、だれにでも、文字の読めない人でもわかるようなこういう絵文字のマークをつけようということが国際的な動きになっております。ただ、その中で、消費製品につきましては、リスク評価に基づいて分類してよいと。

    その結果、リスクがなければ表示しなくてよいということになっておりまして、そういう手法の開発、ガイダンスが必要ということで、経済産業省から消費生活製品の評価手法のガイダンスを作成してくださいという要請がありました。それで、石鹸洗剤工業会や塗料工業会や接着剤工業会などの業界団体と一体になって何回も会議を開きまして、洗剤や接着剤やワックスや芳香剤など、消費製品の使用に伴う化学物質暴露とその化学物質の有害性からリスク評価をする手法の手引書をつくりました。実際にどのようにリスク評価するか、洗剤であれば手の面積をどのように計算して手の皮膚からの吸収をどうするとか、芳香剤であればトイレの広さをどのように設定するとか、いろいろなことをやっております。これは今、工業会と調整して最終報告になっているところです。

    右側の「PRTR対象物質以外の排出量評価が行えない」と書いてあるのは、PRTR対象物質は国に排出量の届け出が来るのですが、PRTR対象物質というのは350物質ぐらいでございまして、それ以外の物質というのは把握できないという問題がある。このため、1つは用途情報から考えていかなければならないということで、ここに用途と排出係数というものを例示的に書いておりますが、こういったものをつくりたいと。これは経済産業省からも要請があったものでございます。

    それで、EUの用途分類とかいろいろ踏まえてつくりまして、日本化学工業協会にもご意見をいただいて、最終的な詰めも行いました。そして、今、染料、触媒、火薬など55項目の用途分類と、それに対する用途別排出係数一覧表というものを作成したところでございます。そして、経済省が行う来年度の国内生産輸入実態調査の中でこの用途分類を使おうということで、今、動いているところでございます。

    次の24ページでございます。これは省庁間連携の関係でございます。

    上の方は、これまでもご説明したとおりで、化審法の施行分野では3省と連携を密接にやっております。交付金の部分と委託費の部分がありますが、経済産業省、環境省、厚生労働省のそれぞれからお金をいただきまして、審査の窓口の一本化とか、データベースの一本化などをしているところでございます。

    さらに、こういったことを踏まえながら、毒性関係を19年度から一体化してやろうということで、新たに毒性分野で厚生労働省との連携が開始されました。毒関係は我々も知見がなかったのですが、何年もかけていろいろ勉強をしてきまして、NITEがNEDOのお金で受けてやっております。国立医薬品食品衛生研究所という厚生労働省所管の研究所から6名の研究者がNITEに併任して、QSARといっていますが、化学構造から毒性を予測する研究の前段階のデータベースづくり等の研究を一緒にやろうということで、毒分野はなかなかできなかったのですが、厚生労働省と一体化して新たに始めました。

    25ページでございます。PRTRデータ解析とその利用でございます。化管法の方でPRTRデータをもらっていろいろ解析していますが、その関係の今年の成果でございます。

    データベースを構築していろいろやりまして、左側の方に1つ箱があって、PRTR見直し対象物質の簡易リスク評価を実施と書いていますが、現在、PRTRの関係の法律ができまして7~8年たちまして、物質の見直しを行っております。それの簡易リスク評価というものをやりました。スコア化をしてと書いていますが、製造の量で5点とか3点という点数と、毒の大きさでまた点数化してスコア化した結果、1,2-ジブロモエタンが一番高く出て、今後、集中的にリスク評価をする優先度が高いのかなと。これは経産省の方に提出しております。

    真ん中ですが、大気汚染防止自主行動計画物質というものが何物質かありますが、これの排出量の削減状況や、過去に届け出のない物質とか、いろいろなものを整理いたしまして、これも審議会の審議資料として出しております。

    右側は、過去5年間のいろいろな情報を整理いたしまして、例えばエチルベンゼンの届け出が最近ふえていますが、なぜかということで、これは過去にキシレンに含まれていたエチルベンゼンというのを使用者側はよく知らなかったようで、キシレンで届け出ていたものです。実際は、物によっては数10%も入っているものもあるということで、最近は正しく届けられるようになったためと。埋立処分ではアンチモンなどが、年によって変動がすごく大きいのですが、廃鉱山にまとめて埋めているとか、そういうことがわかったとか、いろいろなことをまとめまして、その成果は経済産業省化学物質管理課セミナーキャラバンとか、業界団体主催等の解説や講演で説明するとともに、自主管理の重要性の普及・啓発を行っているところでございます。

  • 平澤部会長

    どうもありがとうございました。

    ご質問やご意見がございましたら、どうぞ。

  • 冨田委員

    厚労省と毒性について始められると。ここにあります日本のFDAのようなところですが、具体的には何をやろうとしているのですか。

  • 坂口化学物質管理センター所長

    QSARというのを書いていますが、まず大事なことは、これまで、例えば化学物質審査規制法で28日間を使った毒性試験データというものが数百物質あります。ただ、その物質の構造と毒性の出方というのが完全に整理されていない。例えば、どういう構造だと肝臓に来るかとか、腎臓に来るかとか、そういった発現メカニズムと構造の関係とか、化学物質の途中の代謝の情報というものがどれだけあるか。ここの関係からのDB化というものをまず進めていこうとしております。

  • 冨田委員

    お互いにもっているデータを照らし合わせてということですね。

  • 坂口化学物質管理センター所長

    そうですね。既存点検データですので、基本的には厚生労働省がもっているデータということでございます。

  • 平澤部会長

    ほかにいかがでしょうか。

  • 篠原委員

    今の説明ではなかなかわかりにくい部分もあるかと思いますが、去年、化管法の見直しの会議がありました。それから、今、化審法が始まったばかりですけれど、毒性データだけではなく、今後はリスク評価をしていかなければいけないという動きになっております。NITEの応援をするわけではないのですが、日本の国でリスク評価なりこういうデータベースを地道に積み上げている機関は、実はNITEしかないんです。

    したがって、化審法の見直しの範囲の中にはこういうものは入らないと思いますが、情報のデータベース化であるとか、さっきのeChem Portalとか、そういう国際的な整合をとりながら、データベース化を進めることが非常に重要であります。

    化審法改正に伴うベースになるもの、実はここに重要なことが随分含まれていまして、NITEで地道にやっていただいているという意味で私はこれを非常に高く評価しております。

    リスク評価は、実は産総研で一部やっていますけれど、リスク評価の手法も含めて、このNITEの機能というのは極めて重要なものにだんだんなってくるだろうと認識しております。

    今の説明では数字的に、何が倍ふえたとか、どうしたということはないのですが、私はこれをあえて応援演説しますと、NITEでは非常に重要な仕事をしていただいていると思います。

  • 冨田委員

    私もそう思うので、改めてお伺いした次第です。

  • 篠原委員

    もう1つ申し上げたいのは、安全のためのいろいろなリスクコミュニケーションをNITEでいろいろサポートしていただいております。 リスクコミュニケーションは行政機関でもやろうとしておりますが、事業者も業界として活動しております。

    特に地方では、地域住民との対話を重要視しております。

    この場合、NITEにもいろいろサポートしていただいていますが、非常に悩ましいのは、なかなかうまくいっていないということであります。 集まってくる人も少ないし、行政も積極的に参加しているわけでもないということであります。

    日本化学工業協会もNITEといろいろ相談しながらやらせていただいていますが、この点についてはもう少し相談させていただきながら、情報の提供について進めてまいりたいと考えております。

    よく新聞でも書かれているように何ppmなんていっても、国民の皆さんはわかりませんから、ppmって何だとか、そういうことを分かりやすく教えられる先生といいますか、住民の人と事業者の間に立つような人を養成していかなければいけないと思います。

    そういうことも含めて、NITEに期待したいと思っております。

  • 平澤部会長

    後でまたまとめてご回答いただきたいと思います。

    続けて、ご意見をどうぞ。

  • 宮村委員

    先ほどと同じ意見ですが、22ページで、化学物質の方も、かなり消費者向きの対応をとられているに思いますけれど、そういう中で、例えば7カ所から15カ所に講師派遣がふえていると。こういうのは向こうの派遣要請にこたえるような形で行かれているのではないかと思いますが。

  • 坂口化学物質管理センター所長

    そうです。

  • 宮村委員

    そういう面は製品安全でも非常にふえていますけれど、こういう面についても関心が高まってきた背景というのはどのように理解されて今後の対応に生かそうとされているのか、教えていただきたいと思います。

  • 坂口化学物質管理センター所長

    高まってきたというのは、PRTRの届け出が始まってから徐々に都道府県等のそういった対応が高まってきたかと思います。特に排出量の多い県というのはやはり気にしているところがあって。それから、排出量が多くても、中には温度差が低い県もあって、違いというのも少しあるかとは思います。

    我々の方も人材が少ないので、積極的には「行きますよ」ともいえないのですが、去年やった県は「またお願いします」ということで、あとは他の県などから聞いて新しくふえてくるという感じで、ここのところも我々は積極的に講師を派遣したいとは思っていますが、逆に47都道府県全部から何回もいわれても回らないなというジレンマもあるところでございます。

  • 冨田委員

    リスクコミュニケーションが今は大はやりですが、これは行政機関だけで行っては余りよくないんですよ。行かれるときには、どんなのがいいのかというのは難しいですが、大学の先生を連れていくとか、消費者組合を連れていくとか、そういう形でやらないと、こんな化学品があるよとか、危ない方の情報ばかり流れるんですよ。だから、これは非常に注意してやっていただかないと、せっかくのリスコミが、リスクの大幅なる増幅をやりにいくような格好になってしまうので、ぜひ正しい情報が伝わるようにしないと、特に今の主婦層は理解しませんからね。

  • 篠原委員

    ちょっと私どもで補足させていただいてよろしいですか。今、冨田さんがおっしゃったのは全くそのとおりで、今、地域でいろいろ工夫しているのを、ある地域によっては化学物質だけではなく、においが気になるとか、音が気になるとか、地域によってかなり違うんですね。そうしますと、リスクコミュニケーションをするときのやり方として今私どもは努力しているのは、その地域の中でまずアンケートをとって、「どういうことに対して今興味がありますか」、「どういうことに対して知りたいですか」という住民の方の意見を聞いて、それをみて、化学物質の安全だけではなく、においというのはどういうことから来ているとか、その地域、地域での一番興味のあるものをテーマにしてリスクコミュニケーションの場を形成していく。終わった後も、「どうでしたか」とまたアンケートをとる。そういう努力をしないと、地域の人がついてこない、全く参加されない。そういう非常に難しい問題をはらんでいますが、私どもの業界でもそういう努力はしているということでございます。

  • 平澤部会長

    残されている時間はあと30分程度ですが、まだ大きな2分野がありますので、とりあえずはよろしいでしょうか。

    それでは、坂口さん、ありがとうございました。

    最後に、バイオテクノロジーをお願いいたします。

  • 奥田バイオテクノロジー本部長

    それでは、バイオにつきましてご説明します。資料は26~34ページです。

    大ざっぱな枠組みを話して、データはさっと流させていただきたいと思います。

    1993年に生物多様性条約というものができまして、途上国が自分たちの資源を囲み込みながら、先進国に対してはいろいろと要求をしていく中で、NITEは日本の学会あるいは産業界が資源にちゃんとアクセスできるように、ちゃんとした資源の収集と提供を行いながら、各国との仕組みをつくるということと、また、当然その中の付加価値を高めるということをやらせていただいております。そういう流れの中でご説明します。

    26ページにつきましては、戦略的な資源の収集・保存・提供ということで、探索源となる微生物を共同事業をやっている3カ国、そして国内、あわせて6,400株ほど集めております。

    27ページです。数もさることながら、我々のメインの目的としては、ちゃんとしたパイプをつくり、そのパイプがちゃんと機能するということを実証してみせる。これは2010年に生物多様性条約の締約国会議がありまして、先進国が主張しているアクセスと利益配分の仕組みというのをその2010年に評価するという流れが決まっておりますので、それに向かって活動しております。

    1つ目は、中段の左側ですが、今まで途上国との協力の仕組みはつくってきたわけですけれど、先進国同士でも協力関係がつくれて、しかもそれはお互いに利益があるのだということを実証しようということで、オーストラリアと共同でやるということに取り組んでおります。

    その右側ですが、バイの仕組みだけではなく、これは全く偶然なのですが、途上国側、我々がやっていますアジアコンソーシアムの中で、タイからも、お互いに生物保存機関同士、条約の枠にうまくマッチした形で生物を移動できるような仕組みをつくるべきではないかと、そういう提言が彼らの方から出まして、実は我々もそれを仕掛けようと思っていたものですから、昨年のアジアコンソーシアムで具体的な仕組みづくりに着手しようという提言をいたしまして、日本とタイ、そして次回の開催国であります韓国、この3カ国でマルチラテラルのシステムのまずたたき台をつくろうではないかという合意をして、現在、作業を進めているところであります。

    下の段ですが、新たな二国間協力体制として、ブルネイとブータンにつきまして着手しております。

    ブルネイにつきましては、ボルネオの北の方にある小さな国ですけれど、非常に資源が豊富であると。というのは、彼らは石油で国が潤っておりますので、ほかの地域のように焼き畑をやったりする必要がない、資源がそのまま残っているという、小さな宝石のような国ですが、これは向こうの方から、アジアコンソーシアムという活動を聞きつけて、ぜひ日本とやりたいと声をかけてきております。

    ブータンにつきましては、生物多様性条約の中のアジアグループの議長国でありまして、これは我々の方から、アジアの12カ国でお互いに悩みを共有し解決を探るという仕組みをやっているので、ぜひこの活動を知ってほしいということで声をかけましたところ、昨年のアジアコンソーシアムに参加してくれました。

    今後、この2カ国につきましても、関係を密にしていきたいと思っております。

    28ページですが、国内のいろいろな機関からの収集でございます。

    真ん中に数字を上げさせていただいておりまして、19年度は収集が1,143株。そして、右側に点線の囲いで書いておりますが、大腸菌の欠失株3,800株というのがこの数字とは別に入る予定であります。ただ、時期的に年度末にどうなるかがわかりませんので、点線にさせていただいております。

    下の方には特許の関係を記載させていただいておりまして、順調に伸びています。

    29ページでございます。先ほどちょっと話しましたアジアのネットワークそのものにつきまして、従来から手がけておりました統合データベース、これは日・中・韓・タイの4カ国で基本システムをつくっていたわけですが、それができ上がりまして、昨年の秋に残りの8カ国に対して公開しました。インドネシア、フィリピン、ベトナムの3カ国、それに加えてタイ国内と韓国国内の別の機関が早速参加したいという声を上げておりまして、それぞれに対して分担して準備を進めているところでございます。日本からは、インドネシアとベトナムについてお手伝いをしております。

    30ページでございます。今度は付加価値をつける方ですが、NITEが第2期に掲げておりますゲノム解析の柱のうちの1つが、何とアメリカ、ヨーロッパから追いかけられているという姿になってしまいました。結論からいいますと、我々は先を走っているのでどんどん先を走っていきたいということなのですが、1990年代の終わりから2000年ごろにかけまして、メタゲノムという、微生物をとってくることなく、環境の中から直接DNAをとってきて、それを一気に解析してしまうということが実際に可能になりまして、特にアメリカなどで環境の中からDNAを大量にとってきて解析しようという動きが爆発的に始まりました。

    ところが、やった結果、何が何だかわからないといってみんな悩み始めた。というのは、微生物というのはまだ1%も見つかっていないわけでありまして、メタゲノムをやった結果、実は1%どころか0.1%も見つかっていないというぐらい大量の遺伝子が環境中にあることがわかったのですが、とれたものが何が何だかさっぱりわからないと。進化の系統図の中の基本的なところをきちんと押さえて、その全遺伝子をきちんと解析してマップをつくらないと、メタゲノムで環境中の遺伝子を幾らやっても、結局、何もやっていないと同じということで、アメリカとドイツが昨年そういう解析に着手したのですが、実はこれは我々が第2期の柱の1つとして掲げております系統分類上の基準となる株をきちんとやるというのと全く同じことでございます。

    それで、我々は先行しているわけですので、この仕事をまず我々自身はきちんとやっていきますし、将来の話としては、彼らとどう連携するかということは考えていかなければいけないと思っておりますが、いずれにしても、19年度は、そこに上げておりますように、門のレベルから種のレベルまで、さまざまな基本的な株を解析してきております。

    31ページでございます。ゲノム解析のもう1つの柱であります利用価値の高い微生物ということをやってきているわけですが、その中から1つニュースが出てきましたので、ご紹介します。

    これは過去にやりましたこうじのゲノム解析ですが、ご存じのようにこうじというのはいろいろな食品に使われておりまして、醸造学会ではこれは日本の国菌と位置づけていますけれど、NITEが過去に26機関と一緒に共同研究でこれを解析したのですが、その結果として、日本のこうじ菌は実はアフラドキシンという毒素をつくる遺伝子をもっていたのだけれど、それが多重にブロックされていて、少々遺伝子変異があっても発現しない、日本のこうじは絶対に安全ですという遺伝子的なデータが昨年発表されました。それで、ある意味、安全性に関する根拠を提供することができたということでございます。

    引き続き、食品関係では、下に上げておりますようなしょうゆの乳酸菌、あるいはこうじでも過去にあった黄こうじとは別に、今、黒こうじにも着手をして解析を進めております。

    32ページは、もう1つの解析手段でありますプロテオームの解析です。こちらにつきましては、技術をさらに発展させることができまして、難溶性、特に膜たんぱくなどで重要な機能をもっているものが多いのですが、これの解析がNITEでかなりできるようになりまして、特許も出願させていただきました。難溶性たんぱくの検出率は6.5倍という実績が上がっておりますし、全体を解析するというわざの世界では、そのある菌のどのぐらいの割合を解析できたかという点に関しては、世界記録を引き続き更新しております。昨年度はしょうゆの菌をやっておりますが、並行してそれを実際のゲノム解析の方にフィードバックしてやりますので、かなり緻密な解析ができるようになってきております。

    33ページですが、インフルエンザ。一昨年からインフルエンザの解析を感染研と一緒にやれるようになりました。昨年の結果として、Aソ連型の流行が予測できました。結果として、日本が今世界ではやっているAソ連型に関してはちゃんとしたワクチンの準備ができて、比較的軽い程度におさめることができています。

    これは1つの成果かと思っていますが、もう1つありまして、右側に書いてありますタミフルの耐性株ですけれど、こちらも監視していますが、喜び半分、ちょっとこれから大変というのが半分であります。1つには、ことし、ヨーロッパでタミフル耐性型のインフルエンザが大はやりしておりまして、特にノルウェーでは7割がタミフル耐性株です。世界的には、日本は実は世界最大のタミフル消費国でありますので、タミフル耐性株はまず日本ではやるだろうとみんなが思っていたわけですが、この時点で、日本ではタミフル耐性のインフルエンザは出ていませんでした。

    そういう意味で、日本がタミフルを使い過ぎるからタミフル耐性のインフルエンザができるという、そういうぬれぎぬは晴らすことができたというのが喜び半分の部分ですが、実は最初のシーズンの分の解析でありまして、これは我々が日本国内のサンプルを受けたというのが1月27日ですが、その後、日本国内でも、小規模ですけれど、タミフル耐性のインフルエンザがみつかっております。したがいまして、インフルエンザは大体12月ごろと2月から3月にかけてと、日本では1年に2回シーズンがあるわけですが、その2回目のシーズンの解析をきちんとやって、世界的にタミフル耐性の株がどういう動向をとっているかというのは各国と情報を交換しながら、次のシーズンの予測にきちんとつないでいかなければいけないと。同時に、こればずっと監視もしていかなければいけないので、責任が非常に重大になってきたなというところでございます。

    34ページに、カルタヘナ法の関係の昨年度の実績を記しております。一昨年は、蚕を使った製品にウイルスがまじっているのではないかということで、そちらをやらせていただきましたが、19年度はいよいよ当初の目的でありました、土壌に漏れてしまった場合に、現場からサンプルをとってきて、それを解析できるのかどうかということに取り組んでおります。

    いろいろな阻害要因などがあったりして、かなりハードな仕事ではありましたが、大体解析ができそうだということで、収去・検出マニュアルの骨子をつくるところまでこぎつけております。

    バイオからは以上です。

  • 平澤部会長

    ありがとうございました。ご質問やご意見をどうぞ。

  • 冨田委員

    NITEの応援団のようになってしまいますが、これだけの仕事をこなしたのは大変すごいことだと思います。ただ、今もっている人材が高齢化していくと思いますので、若手をきちっと育てるシステムを、これは去年も申し上げたことですが、後に続く人材を供給していかないと世界一のレベルを保てないと。これはほかの分野についてもいえるのかもしれませんが、特に私はバイオの分野ですので、考えるとそういうことになるので、ぜひともその点はシステムとしてご配慮願いたいと思います。

    仕事としては大変いい仕事が多いので、ぜひともこのまま継続をしていっていただければ、まず近いうちに世界一の宝物をもっている場所になるのではないか。これは国家レベルでやってもらう事業でなければならない。冒頭、審議官がおっしゃっておられましたが、NITEの中、つまり独法の中で、国の力でこれを維持していくことが非常に大事だということが1つあると思っておりますので、ますます頑張っていただきたいと思います。

  • 西山委員

    27ページですが、主として生物多様性条約に関する件ですけれども、大きな流れとしては、研究が活発になり、探索研究が精力的に開始され、次のステージとしては、成果が出てきて知財権の獲得になり、さらに具体的にはビジネスになるようなものが生み出されてくると、そういうふうに変わっていくわけですね。今はどのステージにあるのでしょうか。既にビジネスに活用されるような成果物が出てきている状況になっているのでしょうか、あるいはまだそういう段階には至っておらず、研究が開始されている状態なのでしょうか。また、知的財産についてはどうなっているのでしょうか。

    なぜこんなことを質問しているかというと、成果物が出てきますと、ここにも明快に紹介されていますように、利益配分という問題が出てきまして、成果物が具体的になったときにトラブルがかなり拡大すると思われるからです。先々必ずそうなってくるわけですから、その辺についてどのような取り組みがなされているかということについての質問です。

  • 奥田バイオテクノロジー本部長

    最初の冨田先生の質問については、私からというよりは、全体の話かと思うのですが、とりあえず今の西山先生の質問につきましては、まず、知財の一歩手前です。具体的に将来トラブルが起きないように、研究の段階では途上国と我々が受け取るベネフィットはこれだけと。そして、知財が成立したときにはその知財を得た人間はマイルストーンとして上限はここまでと。さらにそれがビジネスになった場合には、ロイヤリティとして上限はここまでと。そういうアッパーリミットをあらかじめ決めて、双方が合意した上で研究に入っているというスキームです。したがって、トラブルになることはないという安心感をもって日本の企業の皆さんなり大学の皆さんには菌を使っていただいているという認識でございます。

    どのぐらいでというのは申し上げにくいのですが、定性的なことで話させていただきますと、インドネシアの菌よりは、ベトナム、モンゴルなどは、企業の方に我々と一緒に行っていただいて、自分が研究に使いたいものを自分の手で探していただいて、それを一定期間、自分の会社で使っていただくと。そういう取り組みも一昨年から始めておりまして、そうやってとってきたものというのは実はかなり実現に近いのではないかなと思っていますが、残念ながらそこから先は、まだ知財に至っておりませんので、私の口から申し上げられませんので、ご理解願います。

  • 西山委員

    2国間でアグリーメントなどは結ばれているのでしょうか。利益配分になってくると、早い時期にシミュレーションすることはある程度はできるだろうけれども、アッパーリミットを決めるという基本的な考え方はあったとしても、じゃあ、現実に幾らなのですかということについては、相当議論のあるところだと思いますけれど。

  • 奥田バイオテクノロジー本部長

    あらかじめそれで決めております。

  • 西山委員

    今の点に関しては、上限を決められるというのはもちろんいいのですが、その上限というのはパーセントの上限という感じで理解してよろしいですね。つまり、平衡ということですから、どれだけ出費したかによって決まるわけですから、その辺は原則どおりにお願いいたします。

  • 篠原委員

    それから、もう1点、ハーモナイズ(調和)があると思うのです。日本とカルタヘナ条約を結んでいる資源国との関係と同様に、欧米先進国と資源国との関係がトータルではある程度ハーモナイズされないと、国際競争力の観点から適正な競争にならないということも浮上します。 先々のことかもしれませんが、そう簡単な問題ではないように思っております。

  • 藤本委員

    今のことと関連して、1つは、今お話があったのは、このまま日本が海外から資源を収集してくると、資源帝国主義だ云々と、そういう攻撃も十分に予想されるということで、そういうことについての配慮をどうするかということだと思うのですが、そういう意味では、資源提供国の研究をどうサポートしていくのかということが、NITEにとっても、あるいは日本政府にとっても必要なことで、もってきて日本で研究してそれを使う、そしてその一部を利益として相手に還元すればいいと、それだけでは論理としては成り立たないだろうと思っています。

    そういう意味で、帝国主義という言葉を使いましたけれど、少なくとも略奪してもってきているだけだということにならないような取り組みを、NITE自身もそうだと思いますが、日本政府全体としても、途上国との関係できちんと整理すること。それをしないと、先進国との間でもまた過酷な知財戦争が始まるかもしれない。特に今、私の立場からすると気になっているのは、アメリカで仮にオバマ政権ができたときに、知財政策はどうなるか全然わかっていないんです。そういうこともあって、この分野は、次の国際的な舞台でものすごく大きなトラブルにも発展しかねない要素があるので、そういう点も配慮して、政府としての取り組みもあわせてお願いしたいと思っています。

  • 平澤部会長

    この点に関しては、また後で続けることにしたいと思います。

    ほかにいかがでしょうか。

    それでは、バイオ固有の問題は一応終わりまして、管理部門からお願いいたします。

  • 山城企画管理部長

    企画管理部長の山城でございます。資料の35ページでございます。

    戦略的な人材育成ということで、今年度、特に重点的に取り組んだことは、キャリアパスを設けまして、その枠組みの中で人材を活用するというやり方の体系化をしたということでございます。具体的にいいますと、各部門の組織の、ここに管理職(マネージャー)・技術専門職(スペシャル・スタッフ)という2つの区分けを書いてございますが、左側の管理職(マネージャー)というのは、各部門の組織、マネジメントを主に担っていく人材を育てていきたいという方向。もう一方は、その個々の分野で特にすぐれた技術を生かしていく、その際の能力を高めていくという、そういうスタッフ。

    そういうコースを各部門2つずつ設けていくということを基本的に考えまして、右側に書いておりますように、企画管理分野は2つですが、バイオテクノロジーで今申し上げた2つ、化学も適合性も2つずつ、そして生活安全分野は製品安全と標準化というものがありますので、これが3つになってございますが、基本的にそういう考え方でもって11のコースを設定し、そこにおいてそれぞれの目指すべき人材像というものを議論の結果設定しまして、それを今年度にまとめました。

    来年度以降は、これを全職員に提示いたしまして、全職員に、どのコースを自分は目指していくかということで選ばせまして、それに基づきまして、それに応じた研修をやっていく。さらには、具体的に人事異動もやっていくということでやっていきたいと思っております。

    そこは先ほど冨田委員が、若手をきちっと育成するシステムをということをおっしゃいましたが、もちろん若手も入った上ででございまして、全員、とにかくこういう形でキャリアパス11のものを示して、それで育成していくということをやっていくためのとりまとめを行ったということが、今回の一番大きな取り組みでございます。これはまさに中期目標のところでも明確に書いていただいていることを具体的に達成をしたと思ってございます。

    下の箱は、具体的に今までやってきていた職員研修ですとか、国際会議にも30代以下の若手職員をどんどん出すとか、あるいは各分野でいろいろな勉強会を本年度もやってきております。

    36ページでございます。今度は、マネジメント全体の改善への取り組みでございます。

    一番上の箱ですが、目標管理制度というのは、各前年度の終わりに、各課の目標の積み上げについて、各部門と理事長、理事、企画管理部の方で議論をいたしまして、その上で次の年度に何をやっていくかという目標を設定いたします。そして、19年度に新たにやったことは、それに関連しまして、予算づけを明確にやったということで、特に重点課題ということで、各部門と経営管理部の方である意味の契約を合意したものにつきまして、重点的に投資予算をつけていく。そういうことをやったというのが19年度の取り組みでございます。

    さらに、下の2つの箱は個々の職員の評価でございますが、この職員の評価につきましては、従来からやっておりました業績評価制度が定着化してきておりまして、今申し上げました全体の目標は設定された上で、各職員に具体的にどのようなことを目標の中でやっていくのかということで、各職員が目標を設定いたしまして、1年間たったところで、現在ちょうどその評価の最中でございますが、各課室長が1次評価をし、さらにそれを部門の長が2次評価をするという形でもって、職員の評価をつけると。その評価は翌年度の12月とその翌年の6月の2回のボーナスに反映させるという仕組みを定着化させているところでございます。

    一番下の箱の職務行動評価制度といいますのは、コンピテンシー評価とか能力評価という言い方もされるところがありますが、これはまだ試行中のところでございまして、具体的成果に向けて、具体的にどういう行動をしたか、行動事実を把握いたしまして、それが6級とか5級とか4級とかという級に設定している目標とする行動ができているかどうかを判断して、それが達成した暁には昇格・昇給をさせていくということでございまして、これは本省の方でも、21年度に国家公務員全体がそういう制度を導入するということで試行を重ねてございますが、我々自身も、今年度、第2次試行をやっているところでございまして、来年度の第3次試行を経て、本省と同様に21年度に本格的に導入をして、具体的な能力開発、さらには昇任・昇格に生かしていきたいと考えております。

    次に、37ページでございますが、今度は業務の運営の効率化に関する事項に関してのポイントでございます。

    まずは、効率化による経費の削減及び人件費削減ということでございます。基本的に今年度は、独法の整理合理化の議論の一環で、特に随意契約という問題に対しまして大きくクローズアップをされました。そういう中での取り組みの強化ということで、従来、もちろんNITEは少額のものについては随意契約できるということで、一律200万円という、簡明な制度を既に先行してつくっていたのですが、今回、内閣全体の議論を踏まえまして、昨年の9月から国の基準に完全に一致をさせるということに基準を改めまして、その上で、随意契約全件を財務・会計課ですべて事前にチェックをするというシステムを取り入れました。

    3つ目に書いている項目についてですが、総合評価方式というのは、価格だけではなく、技術も評価すると。価格だけ評価するのは最低価格落札方式といいますが、技術と価格の総合評価をするという総合評価方式による一般競争入札というものを昨年9月から取り入れていまして、それにつきましても全件を委員会でチェックしていくというシステムを始めております。

    その他、経費削減の取り組みというところで、支所を含めた一括処理をやることによりまして、経費を削減してきているということでございます。

    一番下の箱は、人件費の削減でございます。これは第2期末(平成22年度末)に、常勤職員数を402人以下にするということが計画で定められておりますが、その目標に向かって、17年度から始めて、2年前から13人減ということでちゃんとやっております。

    38ページでございます。アウトソーシングの部分と、機動的な内部組織の構築と人員配置でございます。

    今までご議論いただいていますように、どうしても人員を減らしていかなければならないという中で、必ずしもNITE職員がみずから行う必要はなく、かつ、外部能力を活用することによってより効率的・効果的に業務が行われるものについて、積極的にアウトソーシングをしていこうということでございます。

    バイオの部分で書いておりますような、精密解析の前段階のまさに機械的に解析をやればいい部分でありますとか、認定業務の方では、既にご説明いたしましたが、技能試験を一部任せるでありますとか、こういった取り組みをやっております。

    さらには、製品安全のところで、製品事故調査員ということで、全国で19名委嘱をいたしまして、職員と一体となって製品事故の原因究明に当たっていただいております。

    下の機動的な内部組織の構築というところは、一言でいいますと、製品安全シフトを19年度にやりましたということでございまして、今申し上げました製品事故調査員の活用に加えまして、支所の中で、従来、会計業務などの一般的な業務であったところを全部本部でやる、あるいは一部の支所に一括するという形で、集約化して、よってもって具体的にその浮いた部分を基本的には全部製品安全に充てる。あるいは、支所長自身を製品安全担当調査官という位置づけで発令いたしまして、支所一丸となって製品安全にほぼ特化する形でやっていくということでございます。

    また、人員配置のところで書いてございますが、製品安全関係業務に係る人員投入量をこの1年間で15人増加させるということで、人はどんどん増えるわけではないので、ほかの3部門に効率化をお願いしながら、この製品安全の部隊にリソースを投入しております。

    最後に39ページでございます。先ほど平澤部会長が製品安全の部分で、あるいは篠原委員が化学の部分でおっしゃっていただきましたが、NITEはリスク評価という部分についてある意味先んじた取り組みをやってきているというところがありますけれど、中期目標に書かれている、マネジメントの改善ということで、各分野の連携によって能動的な企画管理機能の強化をせよということの趣旨も踏まえまして、製品安全、化学でやっているリスク評価というものをそれぞれ分野横断的に勉強してみようではないかということで、これはまだ始めたばかりでございますが、そういう研究会をつくって、理事長以下、各分野、有志の職員も参加して、勉強会を始めているところでございます。

    一番下の箱ですが、メンタルヘルス対策でございます。特にNITEが際立ってメンタルヘルスの問題を多く抱えているということではないと思いますが、非常にまじめでコツコツやる技術者魂の職員が多うございますし、その一方で、NITEは非常に大きな変動の波にるるさらされてきておりますので、そういったものに対して職員の心の健康を保持するということで、今年度新たに、管理職員すべてにメンタルヘルス研修というものをやりまして、それとともに、全職員に対しましてストレスのチェック診断をやりました。この管理職員のメンタルヘルス研修は非常に好評でしたので、来年度は全職員向けにメンタルヘルスの研修をやっていきたいと思ってございます。

    管理部門からは以上でございます。

  • 平澤部会長

    どうもありがとうございました。

    坊田さんから続けてお願いいたします。

  • 坊田情報統括官

    情報統括官の坊田でございます。続けまして、広報とシステム関係のご説明をいたします。

    40ページでございますが、世間一般の非常に多くの方に対する広報をまとめました。NITEの業務では、製品安全関係が中心になります。まず、テレビ放送でございますが、これは製品安全が非常に関心を呼びましたことから、件数は18年度の倍を超しておりまして、例えば、関東地区放送で視聴率5.9%の番組、これは夕方の6時半のニュース番組ですが、これでも200万人以上の視聴者の方がいらっしゃいます。内容の多くは、テレビの場合、製品事故の再現実験の映像が入りますので、視聴者の方からしますと、日ごろ自分が使っておられる製品が火を吹いたり破裂したりする映像でございますから、非常に印象に残って、すなわち事故防止に非常に効果があるものと考えております。

    次に、NITEスクエア、本所1階の広報展示スペースでございますが、一昨年の4月に開設以来、3,000名以上の方がいらっしゃっております。また、事故品の常設展示をやっておりますので、テレビの取材があるときもここで絵を撮って帰るというケースが多くございます。

    そのほか、新聞広告を使いました製品事故防止の啓発でございますとか、個々の事故に関するプレス発表、消費生活展などへの展示、その他、パンフレット、広報誌の作成、メールマガジンの発行等を一般向けの方に行っております。

    次に、41ページでございますが、こちらはNITEの業務と直接関係する方向けの広報でございまして、例えば製品事故に関しましても、消費生活センターの職員さんとか、消防の原因調査をされる方に対しまして、講演、講習等を行っております。これは支所が非常に活躍しております。そのほか、NITEそれぞれのセンターの成果発表会を開催しておりまして、多くの方の参加を得ております。また、製品安全点検セミナーですが、これは経済産業省と共催のセミナーでございまして、毎月行っておりますし、認定、化学、バイオ関係でそれぞれ展示会でブースをもちましたり、講演を行ったりしております。

    そのほか、セミナー、学会発表など、業務によりさまざまなところでいろいろな広報活動を行っているところでございます。

    以上が広報でございます。

    最後に、42ページですが、システム関係のご説明をいたします。

    やっておりますことを大きく分けて、青で目標1~4までございます。

    まず、目標1としまして、情報システムの事業の計画を策定して全体の調整をやっております。

    目標2としまして、また、その計画の策定や調整の中で、業務やシステムの最適化、すなわち業務はより効率的に、しかしながらコストはより削減するようにという視点で、常にITシステムの改善を目指しているところでございます。

    目標3としまして、調達関係でございまして、これはITには限りませんが、特にIT調達につきまして政府全体のルールや改善策というものがございまして、それに従いまして業務を補強しているところでございます。例えば、仕様書のチェックなどをITの専門家にみてもらっております。

    目標4としまして、情報セキュリティの確保、強化でございます。これは民間も含めましてすべての産業の重大な話でございますが、規定をつくったり、あるいは職員に研修や啓発を行っております。

    最後に、ここには書いてございませんが、日常業務としまして、外向けにはNITEのウェブサイトの運営・維持・管理というものをやっております。内向けには、NITEの全職員が使いますNITELANの維持管理をやっておりまして、いずれも大きなシステム障害なく運営しているところでございます。

  • 平澤部会長

    どうもありがとうございました。

    それでは、今の管理部門のご説明を含めて、全体についてのコメントやご質問等をどうぞ。

  • 宮村委員

    36ページに評価の考え方が書いてありますが、ある部門に属する個人の評価をしていくときに、39ページにありますように、分野横断的なリスク評価で部門間にわたるような仕事をやられますね。そうするとボスが複数になってくるわけですね。そういうチームやコラボレーションで仕事を進めていくことが今後ふえる可能性が高いですよね。そういうときの評価についても、36ページの考え方で対応ができるのか。そういう点についての見通しはいかがでしょうか。個人に還元するような考え方で評価する仕組みになっているのですが、チームワークなどの面についても大事になってくると思いますけれど、それはどなたがどういう形でみるのでしょうか。

  • 山城企画管理部長

    基本的には、複数にまたがるような場合は、複数の部門の上の方が両方チェックをするという形でみるということでやっております。

  • 宮村委員

    例えば、リスクマネジメント研究会というのは、恐らく違うボスがいると思いますけれど。

  • 山城企画管理部長

    このリスクマネジメント研究会は、これこそ本当に全分野横断的な話ですので、確かに評価が難しいところはありますけれど、どの分野にも横断的に業務をやっているという業務は実はNITEにはなくて、どちらかというと個々の分野でやってきているという業務ばかりだったというのが企画管理部の見方でございます。けれど、各分野の連携をきちんとやりつつ、NITE全体をパワーアップさせていくことが大事だというのは、これは行革でもいわれていることでございますので、そこの部分の取り組みとして、むしろこのリスクマネジメント研究会を始めたところでございます。

    したがって、今の段階では、複数の分野にまたがる職員というのはありますが、最初に申し上げましたように、複数の分野をそれぞれの部門でみるという形で評価をしているというのが実態でございます。

  • 野中理事

    ちなみに、リスクマネジメント勉強会は、代表は各所長が全部代表責任者という形で研究会を設定していますので、センターの仕事としてセンター長がそれに参加するメンバーをみるという体制で進めております。ですから、これはそれぞれのセンター長の責任のある仕事だという位置づけにしております。

  • 平澤部会長

    個別にはいろいろあると思いますが、今の宮村先生が提起された問題というのは経営学の基本的な演習課題なので、回答は経営学の本の中に書かれているということで。時間がありませんので。

  • 西山委員

    戦略的な人材育成のところですが、NITEには職員が約400人強おられると思いますけれど、NITEの本来的なあるべき姿、目指すべき姿として、例えば技術専門職の数と、必要な管理職の数はどのぐらいが適正なあるべき姿なのか、そういう制度設計があって、それに向かって戦略的に人材を育成していくというのが本来のあり方だと私は思います。

    ただし、現状がありますから、幾らあるべき姿を描いたとしても、急にそこには行けるわけはないでしょう。ただ、考え方としては、目指すべき姿を描いてそれに向かっていくということでなければ、常に改良型で、今よりよくしよう、今よりよくしようというだけにしか進んでいかないので、そういうことを考えておられるのであれば、それにこしたことはないと思いますが、いかがでしょうか、既に制度設計があった中でそれに立ち向かっていこうとされているかどうかについての質問でもあるわけです。もし不十分であれば、その辺を取り組まれた方がよろしいかと思います。

  • 冨田委員

    今の意見とほとんど同じことになるかもしれませんが、ちょっとだけ違うのは、技術専門職という言葉が僕はあんまり好きな言葉じゃないので、むしろここは、スペシャルスタッフでいってほしいと思うのです。サイエンスがちゃんとわからなければいけない上に、しかも、実際のサイエンティフィックテクノロジーがわからなければいけないということなので、サイエンスという考え方がどうしても必要だと。そのためには、今、西山さんがおっしゃったように、NITEとして一体どれぐらいの人材がいればいいのかというのは、もちろん目標に掲げなければならないと思っていますが、そういう人材がなければ、世界一はどの分野をとっても維持できない。

    もちろん管理職というのは必要なわけですから、これはこれで結構なのですが、そこのところをもうちょっとビジョンを明らかにしていただければと思います。

  • 平澤部会長

    今の人材論はまた後でお話ししたいと思います。

  • 藤本委員

    人材に絡んでですが、生活分野などは特にそうですけれど、外部人材を活用するということが必要性から迫られていると思いますが、団塊の世代の方たちが退職したのを想定して今の段階では話があるのだと読めるんです。団塊の世代というのはあと5年ぐらいすると事実上現役からいなくなる。ですから、団塊の世代のOBを頼りにするということがいつまでもできるということは多分ないだろう。これからますます人口も減るということになると、外部人材といえども、体系的に育てていく努力をしていかないと、内部の職員でそれが確保できれば一番いいのですが、それは事実上、定員等の枠があって難しい。となれば、外部の企業とか大学とか研究機関等の人たちを体系的に育てて、こういう分野に参加していただかなければいけないだろうという事態が、多分近い将来出てくるだろう。そういうことについての見通しをきちんと定めておくことが1つ必要なのではないかなと感じております。

  • 平澤部会長

    そのほかにいかがでしょうか。

    それでは、NITEの側あるいは審議官から、今まで出てきた問題に関してご発言をお願いできればと思います。

  • 廣田審議官

    人材育成についていろいろおっしゃっていただきましたので、まず第1に、すぐれた素質をもった職員を採用するということがすべての先決ではないかと思います。公務員試験という大きな枠の中で、その中からNITEに向いている人材を採用していくわけでございますが、できるだけ試験を通って、さらにこの仕事に向いている職員を、「こういう仕事もあるので、非常にやりがいのある職場だから、ぜひチャレンジしてもらえないか」と、そういう採用の点から精力的に人を採っていきたいと。

    それから、管理職と専門職に分かれて育てていくというのはやむを得ないのですが、仕事も非常に多岐にわたっておりますので、特に技術専門職、スペシャルスタッフの方には、かなり汎用的な仕事もしていただかなければならないかと思いますし、人間的にもそういったタフネスが求められているのではないかと思っております。

    それに関連してですが、これは答えになっているかどうかわかりませんけれど、国の行政機関の中の独立行政法人の他の機関との連携ということで、内閣府の国民生活センターと今回PIO-NETで結ばれたということはご紹介したとおりですが、そのほかに、今回の独立行政法人改革の一環としてNITEと同じように俎上に上がっていたもので、農林水産省の農林水産消費安全技術センターというものもございますし、こことは今回を契機として我々の方も農水省と非常に意見交換もしましたし、情報交換もしましたので、こういったところとも連携をしてやっていきたいと。

    それから、厚生労働省でいきますと、国立健康・栄養研究所といったように、まず国の行政機関の諸般の独立行政法人の中でのチームワークを築いていくべきかなと思っております。

    それから、先ほど藤本委員がおっしゃいましたバイオ帝国主義という話ですが、そういう言葉は何回か聞いたことがありますけれど、発展途上国の方も、NITEと協力してバイオ技術の研究をしたことによって、こういった大きな恩恵を受けたと。それから、もちろん帝国主義とかというのは論外でございまして、一人一人の人間の態度、肌で接するような態度、お互いに謙虚な態度をとり合っていくことによって信頼性を確保して、少なくとも帝国主義などというそしりは受けないように進めていくべきであると思っております。また、アメリカの政権がどうなるかということも、十分勘案しながらやっていきたいと思っております。

  • 平澤部会長

    NITEの方からは、今まで出てきたコメントに対して、いかがでしょうか。

  • 御園生理事長

    おっしゃるとおりで、考えなければいかんと思っておりますが、これまで引きずってきたことと、これから起こりそうなことはかなり流動的なところがあって、なかなか難しいのですけれど、ご指摘のように、5年、10年先の形を考えてやっていかなければならないと思っております。ご助言ですから、ご意見は真摯に受けとめて対応したいと思います。

  • 冨田委員

    非常に短くいいます。今、審議官のおっしゃられた言葉で1つ大きく引っかかるのですが、公務員試験を通った人でいい人を採るとおっしゃられたのですけれど、選考採用をお忘れにならないようにお願いしたいと思います。

  • 廣田審議官

    それはもちろんです。現在の状況はあくまで公務員試験を通った人から採用するというのが基本ですけれど、決して選考採用などを排除しているものではございませんし、こういう組織があるのだということをよく社会に知らしめて、中身のある人に門戸をたたいていただきたいと考えております。

  • 野中理事

    人材育成についてですが、先ほどのキャリアパスの議論は、まだ不十分ではあるのですけれど、5年、10年先のあるべき姿というのがまずあって、そこをしっかり議論して人材像を出すというステップで検討し、また、あるべき姿が変わったら必要な人材像も変わると、こういうステップで不十分ながらやっておりますので、西山委員のご指摘はさらに意識してやろうと思っております。

    それから、今の外部人材の育成についても、もちろん内部の育成とともに、NITEから外部人材育成を、これには研修等をやっていますが、それだけではなく、例えば学生で、社会人レベルで必要な人材が非常に不足しつつあるので、冨田先生もおわかりだと思いますけれど、例えば微生物の同定をする人間などがほとんどいなくなる、学部がなくなりつつあると、こういう問題は我々にも共通しております。ほかの分野も同じようなことがありますので、まだ力不足でなかなか動きづらいのですが、外部人材育成にももう少し力を入れて行かないとまずいなという問題意識をもって進めようと思っています。

  • 平澤部会長

    最後に、2分ぐらいいただきたいと思います。

    きょうのご議論は非常に基本的な問題が幾つか指摘されたと思います。NITEの今までの歴史の中で随分業務内容も変革されてきたわけですが、社会との関係で、ここでまたさらに一層変わってしまったと私は感じました。

    1つは、業務内容の専門性が深まってきていて、それへの対応が必要だということ。もう1つは、国際的な関係が広がったことへの対応が必要だということだと思います。

    専門性の深まりというのは、一方では、冨田先生がおっしゃったように、ナチュラルサイエンスをベースにして考えなければいけない部分が学際的に出てきているということと同時に、もう一方では、いわゆるソフトサイエンスの部分への取り組みが必要である。リスク危機管理とか、予測評価技法とか、失敗学とか事故学とか、そういうものを束ねたような話がもう1つあり得るわけですね。

    こういう新しい知的な専門性を獲得するというときに、私は2通りの人材像があり得ると思います。エクスパートとスペシャリストというように私は分類していますが、エクスパートというのは専門性の広さの方向に特色があり、スペシャリストというのは深さの方向である。この両方がNITEでは必要である。スペシャリストだけに専門特化してしまったのでは、NITEの機能というのは全く発揮できなくなるでしょう。そのバランスをお考えいただきたい。こういうことかなと思います。

    きょうは予備的な議論をしたということですので、今年度のまとめに当たっては、きょうの議論を踏まえてさらにまた来年度以降の方針へつながるような、そういう形でおまとめいただきたいと思います。

    時間を大分延長してしまいましたが、最後まで熱心なご議論をありがとうございました。本日の部会はこれで終わりたいと思います。

――了――

 
 
最終更新日:2008年4月15日
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