経済産業省
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総合資源エネルギー調査会総合部会(第4回) 議事要旨

日時:平成18年5月15日(月)15:00~17:00

場所:経済産業省本館17階第1~3共用会議室

出席者(敬称略)

委員

黒田部会長、岡村委員、橘川委員、木元委員、河野委員、 柴田委員、寺島委員、鳥居委員、内藤委員、橋本委員、 山地委員、和気委員

省内

小平長官、細野次長、近藤部長、高原部長、立岡課長、 西山課長、成瀬室長、高橋調査官

各委員の発言概要

政策全般

  • 経団連では、5月8日にエネルギーに関する提言を取りまとめ、9日に公表を行った。(1)政治のリーダーシップによる戦略立案と遂行、(2)官民の明確な役割分担の下での連携、(3)エネルギーのベストミックスの追求という3つの考え方を示している。この提言を産業界の意見として受けとめていただきたい。
  • 文科省が中心となって「地球観測に関する国際戦略」を策定中だが、その中に「エネルギー資源探査」という項目もある。この戦略に「新・国家エネルギー戦略」の一部も組み込むよう働きかけてはどうか。
  • 各省庁が連携して国全体としてどのような形にもっていけば、エネルギー対策上最も効果があるのかということを議論していただきたい。
  • 東アジア連携が重要。すなわち、単一国家の中で自己完結するのでなく、アジア連携の中にエネルギー問題を入れていくことは重要。中国のエネルギー効率は日本と比較して1/8~1/9であり、かなり悪い。日本が中国と向き合う場合、省エネと環境の技術は戦略的な武器である。
  • APP(アジアパートナーシップ)について、協力システムとしての制度設計、予算措置について明確に書き出す必要がある。対中ODAは圧縮の流れが見えているが、環境と省エネに関しては別と考える。
  • 石油の協同備蓄から原子力、新エネ・省エネも組み入れたような、総合的なアジアのエネルギー協力機構のようなものを構想する局面にきているのではないか。
  • APP等でエネルギー問題を特出して行うのも1つの方法。
  • 新エネ、省エネは東アジアを形成する中で使える。中国との関係をうまくもって、東アジアを主導していくことが必要。
  • 説明の論点はいいが、これを実施するための予算を積み上げると実現不可能な金額になるのではないか。
  • 2100年の話がでていたが、それまで軸のぶれない戦略を一貫して維持する仕組みは難しいと思う。そうなると実現するためには、強い企業が必要となる。自由化をストップして国が前にでてくるのでは駄目である。自由化を進め、企業を国際競争にさらし、その強い企業に対して国が支援していくという高いレベルの均衡を狙うことが必要。
  • ものごとにはタイミングが重要。今一斉にエネルギーに関し、官民から影響しあう議論が出てきて集約されつつある。次の政権の戦略に活かせる。材料を揃えるのが官の役割、それをピックアップしてどう政策に役立てるかは政治家の役目。政治家用には資料はコンパクトにすることが必要。
  • 2030年がひとつの目標になっているが、そのとき、人口減で大学の質が低下する。2030年に向けてR&D、訓練、知的財産、国際関連についてレベルを上げていくことが必要。この問題をどうするか考えないと、2030年に向けた計画・ロードマップが成り立たない。企業における教育への支援も同時に考える必要がある。文科省と協力して、教育のレベルを支えていただきたい。

省エネルギー・新エネルギー政策について

  • 資料1の中で省エネルギー政策におけるタイムスパンを2050年、2100年で見ているのであれば、都市再構築も検討すべきではないか。
  • 省エネ社会を実現するためには、交通システム、国土構造からの見直しが必要である。
  • 民の省エネはモラルを高めないと成功しない。その意味では、教育の価値も重要である。
  • 民側にとって、省エネ投資が評価される仕組みはインセンティブになると思う。
  • バイオ燃料について、体系的に考えていただきたい。サプライチェーン全体の中でどうなっているか考えていただきたい。
  • 中国においては、ガソリン消費50%以上を占める地域においてE20が既に採用されている。
  • セルロースの活用に焦点があたっており、食を確保した上で世界の自動車燃料の3割を確保するというのが大きな流れ。
  • 茨城県では、廃材を利用したバイオマス発電が盛んになってきている。
  • 太陽光については、家庭用ばかりでなく大規模なものについても導入に向けて進めていただきたい。
  • バイオエタノールについて、サトウキビの栽培など実験が進められていることはいいことであるが、日本国内でどれだけ栽培できるのかという問題がある。
  • アサヒビールを訪問した際、バイオエタノールについて話をしたところ、二重課税が最大の問題であると主張していた。

石炭のクリーン利用について

  • 資料2の石炭について、日本はもう少し本腰を入れた対応が必要である。世界でみると石炭が中心である。発展途上国への協力も含めて検討する必要があるのではないか。

持続可能な国際社会に向けたエネルギー政策について

  • 資料3について、ポスト京都を目指している段階で日本が中核となるようなコンセプトをつくることが必要である。

エネルギー技術戦略の基本的考え方

エネルギー・環境技術が、資源外交を展開する上でのバーゲニングパワーとなる。
技術のデスバレーの克服は、官民の取り組みが必要であり、政府の役割として、初期需要の形成、市場環境の整備が必要。
資料4について、将来から現在を見直すという図はいいと思うが、現在から将来を見る部分について積み上げが必要。例えば、石油依存度を10%減らす目標になっているが、その代替を何にするのか前向きに考えて欲しいと以前にも申し上げた。
(事務局)
都市再構築については重要であると認識しているが、現状はその手前の住宅部門に手を付け始めたところ。面的に拡大するよう取り組んでいきたい。
バイオマスについて、米国は2010年において燃料の30%をバイオマス燃料にする目標を打ち出している。日本はセルロース系の技術が遅れており、米国との格差縮小に向けて徹底的に取り組んでまいりたい。
間伐材について、日本では収集コストがかかる点が課題。また、収集段階でCO2も排出していることになる。そういった課題の克服に向けて検討しているところ。
技術戦略関連で、「日本の技術がバーゲニングパワーになる」、「デスバレーの克服が重要である」等のご指摘をいただいたが、その通りであると認識している。
予算措置が足りるのかというご指摘は、今回、新・国家エネルギー戦略を策定する中で、資源の重点的な投入によって、どの程度の効果が見込まれるのかといった視点を重視した。うまく予算配分していきたい。
地球観測に関する国際戦略にコミットすべきとのご指摘については、今後、検討させていただきたい。
温暖化対策において、コンセプトによる支配を検討すべきとのご指摘についても、同じ認識である。
東アジア連携の中でエネルギー問題をとりあげていくべきとのご指摘もその通りである。
新・国家エネルギー戦略のとりまとめの過程において、分かりやすいメッセージをだせるよう、表現等に工夫をしたい。
(部会長)
本日の議論は、各部会にフィードバックいただいて再度検討いただき、本部会としては、2030年あるいはもっと先をにらみ、どのような社会をつくるのか、その実現のためにはどのような戦略が必要なのかを考えることが必要である。次の議題に入らせていただく。

エネルギーに関する広聴・広報・教育について

非常によくまとまっているが、少し古い感がある。テレビ・雑誌・新聞といったフォーマルな機関よりネット、ウェブの影響力が増してくる。子供たちは教科書よりも、コンピューターから得る情報の方が格段に多い。この視点がやや欠けているのではないか。
全てのサイトへ対応するのではなく、(いい内容が記載してあると)人気を獲得するサイトを確立することが有効ではないか。
記載されている内容はいいが、裏付けとなる財源はどうするのか。結局は、民間の会社が広報することになるのではないか。どのように連携していくのか。
教育には即効性はないが、最も肝心な原子力の立地地域に対しては、直接、役所から説明にいけば効果がある。
小中高校の学習指導要領に、現在、金融広報中央委員会が金融教育を入れようとしている。その他の科目をどれだけ削れるかといったせめぎ合いをしている中で、さらにエネルギー教育をねじ込む交渉が必要になる。
一般国民のアクセスを考えると、インターネットはまだまだ少数派であり、テレビと新聞が主流である。特に新聞は5大紙で総読者の半数を占め、残り半数の地方紙に記事を配信しているのは2大通信社である。これらの媒体がエネルギー問題をどう取り扱うかが問題となる。
食や環境教育などいろいろな分野から教育活動に取り上げてほしいという声が上がっている中で、相当な目的意識を持ってやらないとエネルギー教育は効果が出にくいのではないか。
立地地域広報とあるが、立地地域の人は原子力のことをよく知っている。消費地広報に力を入れることが大切である。
教師への支援も必要。外部講師を派遣するか、教師に対し丁寧に教えること等が必要ではないか。
テレビで広報を行うのであれば、比較的枠が空いているのが県域デジタルである。エリアは小さいがトータルすると大きくなる。
(事務局)
官が主体となった取り組みを中心にまとめたが、自治体や産業界との連携をどのように図っていくかについても重要と認識しており、それも含めて議論している。
立地地域向け広報については、特だしで記載しているが、重点的に議論したところ。
(部会長)
教育の問題は議論が尽きないが、時間も超過しており、本日はこれで終了したい。
次回は、電力・ガス政策、特会のあり方、戦略最終とりまとめについて議論していただく予定。
次回は5月29日(月)10:00~12:00に17F第1共用で行う。
以上
 
 
最終更新日:2006年5月19日
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