経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会原子力部会電力自由化と原子力に関する小委員会(第3回) 議事録

平成18年3月17日(金)

田中委員長
 それでは定刻になりましたので、ただいまから総合資源エネルギー調査会電気事業分科会原子力部会の第3回電力自由化と原子力に関する小委員会を開催させていただきます。
 本日はご多忙のところをご出席いただきまして、まことにありがとうございます。2時間ほどのお時間をいただくことを予定しておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、事務局から配付資料の確認をさせていただきます。
柳瀬原子力政策課長
 本日は議事次第、出席者名簿、資料1から3、また本日ご欠席ではございますが、鶴田委員から事前に本日の議題に関しますご意見をいただいておりますので、参考資料としてお配りしております。鶴田委員からは、皆様にぜひご一読いただくようにとのメッセージをいただいておりますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。
田中委員長
 ありがとうございます。
 それでは、本日の議題に移りたいと思います。本日は、前回の委員会において示された4つの環境整備策の残りの2つについてご議論いただきたいと思います。まずは広域運営、共同開発の促進についてご議論いただきます。では、事務局から簡潔にご説明をお願いいたします。
後藤電力基盤整備課長
 それでは、資料1の「広域的運営について」という資料をご説明させていただきたいと思います。
 ページをめくっていただきまして、1ページでございますけれども、まず広域的運営を考える上での背景となる点を3点ほどまとめております。一つは、電力需要の伸びの鈍化ということで、左側のグラフを見ていただきますように、電力需要というのは1990年代の半ばまで年平均5%程度の伸びを示して、堅調に伸びてきたわけでございますが、95年前後に屈折点がございまして、それ以降伸びが鈍化しているという状況になってございます。年平均にしますと、95年から2005年までが年平均0.8%、それから現在の供給計画においては、年平均1%を見込んでございまして、そういう意味では、伸びが急速に鈍化して、その傾向は続いていくというような状況になってございます。
 したがって、最大需要電力の伸びだけに注目いたしますと、右側の表でございますけれども、10社計というところ、下を見ていただきますと、トータルで1,873万キロワットということで、全体では大型135万キロワット前後の大型の原子力発電所10基分以上の伸びは見込まれておるのですが、これをばらして見ますと、各社の中では大型原子力発電所1基にも見合わない伸びしか見込んでいないという差が見受けられるという状況になってきてございます。
 ページをめくっていただきまして2ページ目でございますが、その背景の2番目のポイントとしましては、電源開発の繰り延べということがあるかと存じます。左側に表が出ておりますが、これは現在の供給計画において出ております原子力発電所の開発の状況でございますけれども、列の右から3番目のところに供給計画に初めて出てきたときの運転開始年度、その右側、列の右から2番目のところには現在の供給計画で出ている運転開始年度でありまして、1番左、赤い丸がついているところがその差し引きということになってございますが、原子力の状況を申し上げれば、先ほども申し上げた需要の伸び悩みということに加えて、地元理解の時間に要しているという理由から、当初計画より大きく遅れている地点があると。一番遅れておりますのは、東北電力の浪江・小高地点ですが、33年というのは、ある意味ではかなり個別事情があるかとは思いますけれども、平均しますと、下に書いてありますように平均9年という状況であり、繰り延べがなくできたのは志賀2号1基だけという状況になってございます。
 他方、右側には「電源開発のリードタイム」と四角で囲っておりますが、そういう意味では、新規の地点を探して原子力発電所を建てるということになりますと、立地の申し入れから運開までのリードタイム、トータルすると20年以上という状況になっておりまして、例えばこの前運開しました東通の1号というのは、大体35年かかっているという状況になっております。
 一方、新規の石炭・LNGの火力発電というのは、おおむね10年程度と言われておりまして、例えば九州電力の苓北1号というのは15年、LNGのほうでは品川の1号などが7年という状況になっておりまして、原子力に比べると半分以下の状況になっていると。そういう意味で、原子力発電というものの立地の困難性というのが一層明確になってきているという状況になってございます。
 ページをめくっていただきまして3ページ目でございますが、電力の自由化というのがもう一つの背景にあるかと思います。左側の表を見ていただきますと、総販売電力に占めるPPSの割合ということでございますけれども、2000年に電力の小売の自由化が始まったときは、全体におけるウエートが0.01%という非常に小さな割合でありましたけれども、徐々にシェアを伸ばしておりまして、2004年では0.8%。今後、2009年、14年の想定が出ておりますけれども、2%ぐらいのシェアをとっていくのではないかと言われてございます。結果としまして、比較的小さな規模の電力会社1社分ぐらいの需要を占めるという状況になって、ある意味でPPS全体の一つの固まりを見ますと、なかなか無視し得ない状況になってくるというふうに考えております。
 右側の表でございますけれども、PPSの最大需要電力の伸びということでございます。同じように2000年は最大需要電力、下記の場合で3万キロワットという状況でしたけれども、2004年には208万キロワット。そのうち、彼らが自ら保有する発電容量というのは、今、全国で130万ほどありまして、2009年以降はトータルしますと270万キロワットの大型の建設計画があるということになりますので、それなりに電源開発という意味でも、原発数基分のポーションを持ってくるというイメージを持ってございます。
 このような3点の背景をもとにしまして、4ページに「問題の所在」と書いてございます。私ども、今のところをまとめますと、最初の四角の中でございますけれども、電力需要の伸びが鈍化するという中で、規模が大きくリードタイムが長い原子力発電というものが、他電源と比較して、開発が長期化する傾向があるのではないかということが考えられると。
 2番目でございますけれども、PPSの参入によって、自由化等が進展しているという状況で、一般電気事業者の電力需要の見通しがますます不透明になり、低目に見積もっていくという状況で、投資負担が大きい原子力発電の開発というのが一層困難になっているのではないだろうかという問題意識。
 3番目。こうした中ということで、従来から一般電気事業者や電源開発、日本原電のような卸電力事業者が自主的な取り組みとして共同開発、電力融通を行ってきておりまして、これが電源開発においての広域的運営に重要な役割を果たしてきたんですが、これがますます大きな役割を示していくのではないだろうかということでございます。例えば、ファクトだけ申し上げれば、今までも原電敦賀の1号、2号とか、東海の第2、もしくは火力でも松島、松浦、それから橘湾という感じで、今まで東も西も共同開発が進んでおりましたけれども、こういうものの役割がもっと高まっていくということが考えられると思います。
 5ページ目でございますけれども、そういう状況において、今後対応の方向性として考えられるのはどういうことだろうかということで、まず(1)といたしまして、まずは広域的運営という意味では、従来から、今、申し上げたように、自主的に行われておりまして、電源開発計画等を調整した上で、電気事業法に基づいて電力供給計画という形で経済産業大臣のほうに届け出を行ってきていただいております。このような自主的な取り組みを一層円滑に進めていくというのが、原子力開発の上で非常に重要だろうと考えてございます。
 そのための対応の方向性として、2つほど考えられるかなと思っておりまして、まず(1)のほうですけれども、長々と書いてある部分は、基本的に言うと広域的運営を大原則にやってきたという状況ではあるんですが、各事業者の間でみずから小さな発電所を個々に建設するということと、一社が大規模電源をつくり、かつ広域的な運営をして、供給を増やしていくということ等を比較して、経済的、技術的に後者のほうが有利だという場合は、国が電力供給計画に対して勧告等を行うことができるというのが今の仕組みでございますが、これをさらに中長期的にどのような役割を与えていくことがいいのだろうかということを検討したらどうかというふうに考えております。
 よりわかりやすく言いますと、今は勧告等を行うというふうに法律上は書いてありますけれども、具体的な要件が定まっているわけではなくて、やはりもう少し政策の透明性、公平性を確保するということが重要だろうと考えておりますので、何らかの要件を明らかにし、政策の透明化を図っていくということが重要だろうと考えております。
 2番目、段落の後半でございますけれども、原子力発電のリードタイムが長くなってきているということや、PPSの参入による自由化の進展というのがございますので、そういう意味では、単に発動要件を考えるというだけではなくて、供給計画そのもののあり方を考えていくと。要は、やはりリードタイムが長い中で、現在の供給計画のスパンや対象等を今のままでいいのだろうかということも含め、検討をしてみる必要性はあるのではないかと考えてございます。
 (2)でございますけれども、当然広域運営をやるということになると、原子力発電と他電源との間の調整、優先順位のつけ方等も問題になるということも考えられると思いますけれども、基本的には事業者の取り組みとして行っていくというのが基本的なスキームにはなっておりますが、国としてどのような対応があり得るのだろうか。例えば、休廃止火力に対してどういうふうに考えるのかということもあり得るかなと思っておりまして、この辺も検討材料になってくるのかなと思ってございます。
 ページをめくっていただきまして、6ページ目でございますが、大規模電源の開発に伴って、周波数変換所を含む連系線や送電線の増強等も当然必要になってきておりますが、従来は電源開発とセットで電源線の開発等が行われてきたということで、これからもこれらの建設・増強が円滑に行われていくということが重要な課題と考えております。
 (1)に書いてございますけれども、一義的には自主的な整備によって行われていくものでありますけれども、その事業者間の調整が円滑に行われるような環境整備というものが必要なんだろうと思っております。
 (2)のところですけれども、具体的な状況でございますが、ゼネラルなルールは決まっておりまして、基本的には託送料金で回収するという一般負担で行うということになっておりますが、電源線の場合は、その電源を開発した電源事業者が負担するという特定負担というルールになっておるのでございますけれども、原子力を広域的に運営していくというときに、現在、中立機関がつくっておりますルールを踏まえて、柔軟な費用負担、どういうふうな費用負担にするのかということを可能にするということが重要だろうというふうに考えてございます。
 それから(3)でございますけれども、これも公平性・透明性の確保という意味で、今、実際に持っております中立機関の増強プロセスのルールというものに関して、今の基本的な役割を踏まえながら、連系線の整備のあり方についても検討するということが重要ではなかろうかと考えておりまして、(1)のほうで電源の開発の問題、(2)のほうで送電線、連系線の問題というのを今後検討していく必要性があるのではないかというふうに考えている次第でございます。
 きょうのご議論を踏まえて、今後どのような結論の方向性を導いていくのかということも、引き続き検討させていただきたいと考えているところでございます。
 以上です。
田中委員長
 ありがとうございました。
 それでは、各委員よりご意見等をいただきたいと思います。例によって名札を立てていただければと思います。よろしくお願いいたします。
 築舘委員、お願いいたします。
築舘委員
 どうもありがとうございます。何点か申し上げたいと思いますが、まず広域的運営についての基本的な事業者としての考え方を申し上げたいと思いますが、原子力開発につきましては、各社ごとの事業動向とか、あるいは立地の進捗状況というものを勘案いたしますと、他の電力会社と共同で建設を行ったほうが、そして運営を行ったほうが効率的、効果的なケースもあるわけでございます。したがいまして、従来から複数の電力会社による共同開発、あるいは電力融通といった、いわゆる広域的運営を行ってきておりまして、今後とも引き続き有力な選択肢として考えていきたいと思っております。
 最近、これまでの米国でも、過去多くのプラントが共同で建設・開発されておりまして、現在見られる建設の動きの中にも、複数の電力会社が協力して行っているものもございます。私どもとしても、自由化のもとでも、広域的運営について、積極的に活用していきたいと考えております。
 次に2点目でございますが、供給計画についてでございます。資料の5ページの(1)のところですが、原子力政策大綱の目標達成に向けて、国として電気事業法第29条に定める供給計画の変更勧告等をどのように活用するのかという問題提起がされているのかと伺いましたけれども、私どもとしては、政策大綱に示されました開発目標を達成するために、まずは私ども事業者が各社とも全力を尽くして取り組んでまいる決意でございます。
 3点目ですけれども、供給計画のあり方でございますが、供給計画の今後のあり方につきまして、きょうの問題提起がもしその届け出対象期間の長期化というものを念頭に置いているのであるとしますと、今現在の期間が10年間でございますが、この10年を超える需要予測ということになりますと、当然精度も悪くなるといいますか、精度的にも欠けるものもございますし、さらに自由化の導入によりまして、需要の不確実性というものがさらに大きくなってきているわけでございます。
 この長期予測は、将来の不確実な需要の増減に、国全体というようなマクロ的な観点からいかに備えるかという点では意味があると思いますけれども、各社ごとの需給バランス、あるいは電源計画ということになりますと、仮に10年を超えるような期間で策定していったとしましても、参考値という域を超えないものにならざるを得ないのではないかという感じがいたします。
 それから、きょうの資料にもまさにあるわけですが、自由化が進展していることを踏まえますと、事業者の立場になりますと、いわゆる需要見通しといいますものは、販売計画的な意味合いにだんだん近づいていくという民間電力会社としての立場があるわけでありまして、自由化政策との整合性という観点からもよく検討していただく必要があるのではないかと思います。
 それから、次の点ですが、連系線についても問題提起がありましたけれども、広域的運営に伴う連系線の増強につきましては、これまでも電源開発と一体となった設備形成の検討過程で、当事者間での調整を行ってきております。そして、これからも事業者としてはそういう調整をやっていけるというふうに考えております。しかし、それでも調整がうまくいかない場合どうするのかということになるわけですが、現在、電力系統利用協議会において、個々の連系線増強プロセスに係るルールも策定されておりますので、こういうものを有効に活用していくことになるのかなと考えております。
 以上でございます。
田中委員長
 ありがとうございました。あと、いかがでしょうか。
 佐々木委員、お願いいたします。
佐々木委員
 ありがとうございます。2点申し上げたいと思います。
 まず、本日の資料1ですが、「広域的運営」についてという表題がついていますが、私はこの中に2つのことが問題とされていると思うのです。一つは何かというと、文字通り表題のとおり、いわゆる広域的運営についてであります。ちょっと横にそれますが、この「広域的運営」についてという用語について、ちょっと一言注文しておきたいのですが、この資料のつくり方と関連して、例えば第1回の小委員会に出された資料5を見ると、広域運営ではなくて「広域運用・共同開発」と並んでいるのです。その促進と。例えば第2回のこの小委員会に出た資料1を拝見すると、ここでは「広域運営」となっていますが、その後に括弧がついてあって、括弧の中に「共同開発・」、さらに「共同受電」、電気を受けるという括弧づけ、その促進となっているのです。この辺、私は個人としては非常に気持ちが悪いので、用語をできるだけ統一して用いてもらいたいと思います。それはちょっとわきの問題です。そういう問題が一つ。
 それから、この資料1の「広域的運営」という表題でありますが、後ろのほうを見るとわかるのですが、もう一つ、今まで従来、広域的運営と言われていた、あるいは現行の電気事業法の第28条、29条、その辺で言っている広域的運営とちょっと違うような意味のことを今回は新たに出してきている。それはどうかというと、本日の資料1の5ページの(2)です。これは、ちょっと今までのところになかったのではないかなと。これは広域的運営そのものよりも、むしろ本日の資料1の5ページの(2)のところにも書いていますが、広域的運営に伴って、新たに生じると書いているのです。ですから、ちょっと違うというニュアンスがあるのですが、この2つについて、どういうふうに対応すべきかということを申し上げたいと思います。
 まず前者ですが、これは今までの現行の電気事業法28条、29条あたりの、つまり電気という事業そのものが持っている経済的、あるいは技術的な特性というか、規模の経済性とか、広域的経済性とか、そういうものがどう働くかということと関連しての話であります。ですから、これは私は個人的には現行の電気事業法の国、あるいは行政の持つべき権限を条文がうたっているように、本来、この条文が意図しているとおり実行できているか、真に実効的になるようにすれば、前者の問題については解決できるのではないかと思います。
 その際、先ほど後藤さんがおっしゃったように、「透明性」、つまり、これは基本的には民営の電気事業者の自主的な採用と非常に絡みますから、電力は電力の言い分があるだろうと思います。しかし、効果的というか、一方には国全体の利益というか、利害というのがありますから、そうすると、そこのところで衝突するだろうと。その衝突したものをだれがどういうふうに解決するのか。それをできるだけ「客観的」、後藤さんの言葉で言うと「透明性」とおっしゃったと思いますが、それは非常に重要だと思います。だから、そのところをしっかりやってもらえれば、あとは特に現行の電気事業法の29条を実効的にあらしめれば足りる問題ではないかと思います。
 それに対して、新たに出てきたと思われる後者の問題についてです。これは、ちょっとニュアンスが違うというか、いわゆる地球環境保全とか、そういう視点から出てきていると思うのですが、私はこの問題も、今後はいわゆる広域運営と絡めてもいいのではないかと思います。
 その理由はどういうことかというと、今、経営学の分野では、いわゆる「持続的な企業」というのはどういう企業かいう議論がいろいろあって、従来は効率性とか、経済性とか、そういうことを非常に重視してきたのですが、これからはそうではないのではないかということで、もちろん経済性とか、効率性は非常に重要なのですが、加えて、いわゆる地球環境の保全という視点が2番目。
 それから3番目は、いわゆる社会とか、地域とか、あるいは文化とか、あるいは人権までも含めて第三の視点とか、3つのそういうものを含めて、「持続可能な企業」というものを評価しようという考え方が出てきている。そういう点からいくと、後者の本日の資料1の広域的運営についてというところに含められている第2の後者の問題も含められないことはないのじゃないかと思っています。
 さらに、もう一つこの問題はもっと言えば、いわゆる広域的運営というのは進めていけば現行の我が国の、沖縄を除いていわゆる9電力体制の企業体制そのものにも及ぶような話ですよね、これを非常に進めていけば。ですけれども、そこまでいかなくても、現行の企業体制というものに一応ギブン(所与のもの)として考えた場合に、今の電気事業法の第29条等々がインプライしていること、いわゆる国がどういう仕事をすべきかということについて、これは現行の事業体制をギブンとして、ある意味で非常に緩い協調体制というふうに理解できると思います。
 それからもう一つは、6ページ、このところに(2)、(3)という新しい問題が出ていますが、これは(2)の最後のほうに「柔軟な」という言葉がありますが、これはちょっとわかりにくいというか、いろいろ考えられると思いますが、先ほど後藤さんがおっしゃったような、つまり今後、広域的運営とか、そういうことを考えて、あるいは全国大の安定供給等々を考えてというときに、これは一つの今後の検討すべき価値があるだろうと私も思います。これについて検討するということについては賛成です。
 以上。
田中委員長
 ありがとうございました。
 続きまして、武井委員、お願いいたします。
武井委員
 ありがとうございます。株式会社エネットの武井でございます。
 PPSとしての立場から、若干意見を述べさせていただきたいと思います。先ほどご説明がありましたけれども、電力需要の見通しの不透明さ、そして規模が大きくリードタイムが長いという特性から、投資負担が大きい原子力発電の推進が困難になっているということについては、我々も十分理解しております。
 ただ資料の中で、PPS、自由化といったものが原子力推進に大きな妨げになっているという印象の部分があります。その対策として、電力会社さん同士の自主的な広域運営の取り組みが一層重要だということは理解できますが、その前に、域内における我々PPSも含めた共同利用を視野に入れた検討もあっていいのではないかと考えます。PPSは原子力をやらないというふうに決めてしまう、いろいろなPPSもございますから、やらないという会社もあるかとは思いますけれども、これからの原子力のあり方、国として推進しなければいけないという志も理解しておりますので、PPSとしても、協力していきたいと思っております。
 また、PPSも含めた検討をしていただければ、シェアは小さいですけれども、域内での原子力の安定的な稼働に、若干なりとも寄与できると思いますし、連系線や送電線の建設・増強といった負担も、少しは緩和されるのではないかと思っております。
 また、4ページにPPSの参入拡大によって、電力さんの電力需要の見通しが不透明という問題も指摘されておりますが、逆にPPSを巻き込むということで電力自由化の環境下における需要予測の不透明さというのも改善できるのではないかと考えております。国策として原子力発電が推進できるように、すべての電気事業者、一般電気事業者だけでなく、PPSも含めた電気事業者全体で原子力を支えていくという仕組みをぜひ考えていただきたいと思っております。
 以上でございます。
田中委員長
 ありがとうございました。続きまして、松村委員、お願いいたします。
松村委員
 資料の1ページ目と3ページ目のデータに少し不満があるんですが、前回と全く同じことを言って申しわけないんですが、基本的に原子力発電というのはベース電源として最も競争力のある電源で、重要なのは最大需要ではなくて、ベースのはずだと。これでまたこの最大で出てきたということで、もしデータがそもそもそれについてあまりないということであるとするならば、原子力の問題を考えていく上で、長期的に絶対必要なデータなわけですから、こういうものについては冷静な議論をしていくために、ぜひとも整備していただきたいと思います。
 関連して3ページ目なんですが、ベースが重要だということがあったとすると、PPSの参入によって、マーケットシェアがこれだけとられて、原子力発電に不利になりますというのは、少しデータが足りないのではないかと思っています。どうしてかというと、前回出力調整の議論のときに、横山委員がご指摘になったと思いますが、出力調整が必要なほどの、いわばオフピークの時間帯は今後長くなってくるだろうということをご指摘になって、マーケットメカニズムというのを使えば、ある程度解消できるのではないかという指摘に対して、そのような時間帯では代替できるような火力発電がそもそも足りていないんだから、そんなものでは解決できないというご指摘があったと思いますが、それが正しいとすると、基本的に火力で参入しているPPSは、このオフピークの時間というか、ベースのところでは発電所は止まっているはずで、それはもし供給するとすれば、市場から購入してくるという格好になっているはずだと。
 そうすると、その売り手というのは基本的に原子力を多く抱えている一般電気事業者さんが供給しているという姿になっているはずなので、ここで出ている1%とられるという世界と、実際に原子力発電の必要性ということを考えれば、大きなギャップがあって、原子力発電の必要性や効率性というのが、ここで2%とられたからといって、急に小さくなるなんていうことではないと思います。
 ということは、自由化があると困難になるということを否定するわけではないんですが、ちょっとあまりにもラフじゃないかということでして、こういうことを本格的に分析していくとするならば、もう少し原子力発電の効率性ということに焦点を当てたようなデータがもっと必要で、冷静な分析が必要なのではないかと思っています。
 この影響は、おそらく広域的運用というところだけにとどまらなくて、いろいろなところに及ぶと思うんですが、例えば自由化で需要がとられてしまって、予想以上にとられたから原子力発電はできなくなりましたと。以前はやるというふうに宣言していたんだけれども、事情が変わりましたというふうに、安易に口実にされてしまうのではないかいうことを懸念しております。
 詳細に調べてみると、実はベースの部分というのはほとんどとられていなくて、実際には主張しているほど環境は変わっていないのにもかかわらず、表面的にキロワットアワーでは大きなシェアがとられたので、もう事情が変わってできなくなりましたなどというようなことが頻繁に出てこないように、データや理論の整備というのを今から着実に進めていただきたいと思います。
 以上です。
田中委員長
 ありがとうございました。後藤課長、何かございますか。
後藤電力基盤整備課長
 今、お話のあったベース、ミドル、ピークに分けるべきではないかというお話なんだと思うんですが、私どもの思いを申し上げれば、必ずしもPPSさんはピークとかミドルだけで勝負をしているというわけではないのではないかと思っておりまして、今、ベース電源を何に求めるかというときに、原子力以外にもう一つ考えられるのは、石炭火力もベースになっていくと思ってございます。そういう意味では、原子力と石炭火力、どっちもとるんだという議論はあり得るかとは思いますけれども、そういう意味では、すべてのレンジにおいて参入が進んでくるということが考えられるので、必ずしもPPSはピーク、ミドル対応だけでベースのところの原子力には影響がないということにはならないとは思っております。
 確かにおっしゃるように、これは最大需要ということを書いていくと、ピークの中心の議論のように見えてしまいますので、おっしゃったようなお話につながるかとは思いますけれども、もう少しデータを整備しまして、ピーク、ミドル、分けられるのかどうかわかりませんけれども、もう少し詳細な議論は詰めてみたいと思います。
田中委員長
 ありがとうございました。続きまして、植草委員、お願いいたします。
植草委員
 2点申し上げさせていただきます。1点は、常識的な話ですが、広域運営・共同開発という際に一番の難しさはどこにあるかと言えば、特定地点に大型発電所ができる場合、その電気はその地域だけで使われるのではなくて、ほかに行くことがある点です。そこの住民は、何故ほかの地域で使うためにこの地域でやらなくてはいけないんだと言って、時には株主総会でそのような発電設備の開発は許せないという議論が非常に多いと聞いております。私どもの協議会でも、どこにどう電気が流れているかということは、非常に秘密にしてあります。それは、いろいろな問題が起こるからです。
 そこで、共同開発のときの、言ってみれば地元の意識というものについて、やはり全国的に何らかの措置をとらないとうまくいかないと思うのです。それはどういう措置かというと、なかなか難しいのですが、一つにはやはり教育だと思います。きょう、後で原子力発電のメリットが示されますが、環境問題等含めても、必要であるということで、これは特定企業、特定地域だけでやっていくわけにはいかない。共同開発・共同運営をやらなければいけないんだということを、より一層知らしめるような手段をとるべきだと思うのです。
 ちょっと話が長くなるかもしれませんが、ある電力会社の人から聞いた話ですけれども、株主総会で、今度うちの地域で大型の発電設備ができるけれども、この大半は他の地域の電力会社に売るものだと。このような投資は許されないと言ったら、そこの会社の首脳の人が、災害等において、我が社は随分いろいろな企業から電気を融通してもらってここまで来た。全国的な援助のもとにここまで来たのだと。ですから、私たちはこれからつくる大型の発電設備については、確かに自分のところの需要の伸びはたいして大きくないけれども、近い将来にはその需要の伸びを実現して、発電所をこの地域の住民のために使うと言ったのです。しかし、当面は今までお世話になった人たちにも供給するという話をしたら、納得していただいた。株主総会が騒然としていたのが、また静かになったという話を聞いて、この広域運営のあり方の最も根本的な難しさというのを、やはりもう一度整理しておく必要があると思います。
 第2番目は、この6ページ目でありますが、御存知のとおり、私は電力系統利用協議会の理事長をしております。協議会にかかわるところがかなり書かれておりますが、初めてこの大型電源開発に伴って、連系線と送電線の話が出されたということで、第1回にそれについて要望してまいりましたが、きょう、取り上げていただきまして、大変ありがたいと思っております。感謝いたします。
 (1)から(3)まで、おおむね賛成いたします。ただ、いずれも難しい問題を含んでおります。(1)につきましては、連系線の建設について、事業者間での調整が必要ですが、これが円滑に行える環境をつくるということで、この環境は、おそらく協議会でやりなさいという内容を含んでいると思います。これも少し話が長くなりますが、FC(周波数変換所)で、最低が4万kW、あとは2万kW刻みで十分に流れないことにより、値差が出たというので、FCについて何とかしなければいけないというので、協議会は取り組んでまいりました。この2月初めに新信濃、それから東清水と、そのほか北海道の連系線等々について改修をお願いいたしまして、ついに実現することになりました。
 この問題につきましては、当協議会の専門委員会で、一般電気事業者、PPS、卸・自家発グループそれぞれが参加し、かつ中立委員が参加する中で、詳細にその実態を調べて、お互いに議論して、これはやはり何とかしなければならないという結論に達して、各電力会社にお願いして、解決の途が出たわけであります。そういう調整プロセスを、今、協議会でやっておりまして、従来、特定の企業同士で議論するという形で連系線の問題を解決してきたのに対して、協議会の場で、いろいろなグループの人が参加して調整するということは、非常に透明性が高いものだと思います。そういう意味で、協議会でこうしたことをもっとやりなさいということであれば、私たちができる範囲のことはしたいと考えております。
 2番目の電源線の費用負担の問題でありますが、これは協議会のルールにも一定程度書いてありますが、実は一般負担と特定負担の割合をどうするかということは、ここでは「柔軟に」と書いてありますが、これは料金に絡まることでございまして、そう簡単にはいかないと考えております。私どももこの点は深めてまいりたいと思いますけれども、また分科会で議論すべきであろうと思いますので、その調整を十分に諮りながらやっていきたいと思います。
 第3番目は、最近いろいろなところで、協議会は設備増強について命令権を持っていない、持つべきだということを言われるのですが、確かに持っておりません。ですが、命令権を持っても、うまくいくかといったら、そう簡単なものではないのです。アメリカのPJMは、ISO(Independent System Operator)として、非常にうまく機能している例でありますけれども、そこの理事会は事業者に対して設備増強を命令するという権限を持っています。しかしその権限を使っても、実は電気事業者のほうはそれほど簡単にはそれを受けない。最終合意に達するのに随分時間がかかっているのです。
 イギリスとかほかの国々を見ても、国がやっている組織で、命令権を持っていても、そう簡単にはいかない、それは先ほどどなたかも発言されておられましたが、発電所の建設も、地元との調整にものすごく時間がかかるし、お金がかかる。そして、送電線はどの地点にどういう鉄塔をつくるか、そしてまた線をつなぐかということについては、膨大な時間とお金がかかるのです。それを簡単に地元のことを十分に配慮せずに計画だけを出されても、企業としては受けるわけにはいかないのです。そして、そういった情報が流れた段階で、その建設ができなくなるということもあり得るわけです。
 そうなりますと、この3番目に書いてある現行の国や事業者、中立機関の基本的な役割分担を考えましょうという提案、私は賛成でありますけれども、非常に難しい問題を含んでいるということを十分認識していただきたいと思います。
 以上です。
田中委員長
 ありがとうございました。続きまして、意見をいただきたいと思いますが、末次委員、お願いいたします。
末次委員
 この広域運営論なんですが、原子力発電の増強ですね。これは国民経済的な目標として合意形成が進んでいると。それをどの程度インプルメントするかというときに、現実に電力各社の供給計画があると。そこでラインナップされているもののうち、政策利潤も含めて現行ペースでできるものと、それから相当政策強化シナリオを導入していかないとできないものに、やや色分けがあると。今の全体の中では、グレーゾーンというか、なかなか現行システムではこのままでは、きょう、後藤課長からもお話があったような、いろいろな要件があって、できにくいと。じゃあ、どういう政策ポリシーを導入すべきかという中に、広域運用というスキームの有効活用が効果的ではないかという問題提起を、今日、していただいたと思うんですが、今、大事なのは、幾つかある原子力発電増強へのインセンティブポリシーメジャーズの中で、この広域運営ポリシーメジャーというものをどの程度のものとして我々が位置づけるかということが、まず一つ非常にあるんじゃないかと思うんです。
 今までは、原子力発電の増強については、原子力発電が持っている固有のリスク、巨大な資本費負担、初期時点における負担とか、あるいはバックエンドに伴ういろいろな不安とか、あるいは国と地方と事業者の三位一体の関係に対する非常にフラジャイルな関係が発生している。これを直さなければ進まないよということもある。
 それから、自由化という潮流の中で、2つあります。新規参入を促進せよという社会的な圧力をどうするかということと、それとかかわりますけれども、電力間競争というものをもっとやるべきだといういろいろな意味の政治的、社会的、経済的な圧力がある。こういうそれぞれ非常に重要なポリシーメジャーズをどういうぐあいに展開していくかということだと思うので、その鼎の軽重を、今、政策手段としてどういうぐあいに優先的に設定できるのかどうか。つまり、広域運営というカードは、最大のポリシーメジャーなのか、あるいは中ぐらいなのか。ここのところについてぜひ合意を、できたら合意を形成する必要があると思うんです。私は個人的には、これは最大唯一無二、最大限最も優先的な手段だとは思えない。つまり、今、我が国が置かれている原子力発電開発の優先的な支援策があるとすれば、それは、今、申し上げたようなそれぞれのファクターがかなり等位に、等価に並んでいる。パッケージとして、全体がそれぞれ機能して、初めてグレーゾーンの原子力発電新規計画が具現されている方向に動くんだろうと思うので、この広域運営は、有効な手段、ポリシー手段ではあるけれども、これをぎりぎり磨き上げて、これを非常に最も効果的な原子力発電増強へのインセンティブポリシーメジャーに仕立て上げるという発想は、なかなか難しいなと思うんです。その難しさという面について、我々はここでもやっぱり合意形成しなきゃいけない。それは、今日、鶴田先生からせっかくお出しいただいている。やはりこの広域運営というカードをどこまでどういうぐあいに使っていくかということを考えていくと、やはり基本的に、我が国の電力セクターにおける政策、国家、政府と民間企業の設備投資の決定権の問題。この広域運営は、我々はここの関係をどういうぐあいに新しい段階で認知すべきかという非常にクリティカルな問題に行き当たる性格を持ったポリシーメジャーです。この国と民間企業の関係というのは、どこまでぎりぎり今回原子力がより必要だということで詰めていけますか。やっぱりこれは国策民営という抜本的な構造の中でやることですから、これはおそらくなかなか詰めにくい。どこまで行っても詰めにくいファクターだと思うんです。それで、その広域運営をそもそも最大限使おうとしたときに、それは足を引く抑制要因があるわけです。自由化の進展、電力間競争への圧力、今、植草先生がおっしゃったような地元のサイトエリアの社会的な反応、いろいろあるわけで、これも極限にはなかなか使えない。
 そうすると、この国策民営という構造下、体制下において、広域運営をどういうぐあいに最大に使えるか、有効的に使えるかということについて、有効な措置であるという合意形成があったとして、今、現にきょうは電力業界の代表の築舘委員から、広域運営という手段については、電力業界は積極的に活用したいという意思表示がありましたので、これはもう合意形成はできたということでいいと思いますけれども、実際には、インプリメンテーションの過程には、相当基本的な問題が横たわっている。この基本的な問題は、今の歴史的状況においては、おそらくクリアカットに100%できないんじゃないかと思います。結局、これは要因を残しながら、広域運営の手段、措置、やり方をみんなで磨き上げていこうよという基本的な合意、まあ、精神的合意を確認するということが、今の段階では必要だと思うので、それをいろいろ具体的に勧告権、命令権が、非常に透明に、明解に、今、それがいつでも社会的合意のもとで運用されるようなところまで詰めていけるのかなという疑問が残ってしようがない。
 したがって、今、大事なのは、民間企業側において、広域運営が原子力発電増強のために必要であると、積極的にやりたいというのであれば、そこにとどまらないで、広域運営を具体的に有効かつ何々にしていくために必要な措置、こういうことがある。これは民間企業の自己責任において、電力の置かれた特殊なステータスにおいてやるんですというもう少し突っ込んだコミットメントというものを我々はやっぱり引き出していったほうがいいんじゃないか。つまり、電源計画の調整が絡んできます。あるいは流通ネットワークの調整が絡みます。あるいは自社の電源、ベストミックスの政策をこういうぐあいに変えなきゃいけませんという非常に難しい問題がありますし、それから、電力間競争を誘発する要因も、原子力をやればやるほど、買えば買うほど100%責任を持って投資をしない電力会社がメリット、部分的投資をしたことによって、CO2の削減効果が出るということは、電力間競争とは言わない。このままであれば、やはり競争要因になってしまうんです。ほんとうの苦労をしないで、サイティングの苦労もしないででき上がった電気だけちょっと設備投資して、でき上がった原子力をもらって、自分のところの電力会社のCO2の原単位はこれだけ減ったといって、カスタマーに見せるということは、これはこのままだと、電力間競争の隠れた要因にすらなりかねないわけで、そういう難しさを持っていますから、ここはぜひ電力業界のほうからさらに突っ込んだ広域運営具体化、効果あるためのコミットメント。電源計画に触れたり、あるいは火力発電の繰り延べに触れたり、あるいは流通設備に対する共同措置をこういうぐあいにやりますというそこらあたりを政策も引き出していくというようなところにやはり目標を置くべきものかなという感じがしてしようがないんですが、委員長、とりあえずそういうことでございます。
田中委員長
 ありがとうございました。
 武井委員。
武井委員
 ありがとうございます。先ほど松村委員がおっしゃられたピーク、ミドル、ベースの考え方について、若干つけ加えたいと思って札を出しました。
 考え方については、松村委員が言われたように、多分、原子力を導入するのはベース電源の中での話と受けとめておりまして、PPSがベース電源を用意するといいますと、我々は事業を開始してまだ数年しかたっていないので、とても原子力を今からすぐに手に入れることはできないため石炭に走っているところもあると思っています。我々としては、できるだけクリーンなものを使いたいという願望はありますけども、残念ながら、既存の電源から原子力を得るということが困難な状況ですから、これからもある程度ベースとして確保できるのは石炭ということになってしまいます。これは中長期的に見れば、原子力の足を引っ張る方向に動いていくのではないかと危惧しています。私どもも原子力がしばらく手に入らないとするならば、ベースがどうしても足りないということになっていきますから、そういう方向に走るということも選択肢として出てくるのではないか。今、地球環境問題の絡みで、そこまでは何とかしないで踏みとどまれないかと思っていますけども、そういう中で、原子力のことを考えれば、ベースとしてもっと原子力を解放する。先ほど末次委員が発言されましたけど、それはろくに設備もつくらないで、競争に参入したものを利するということになるかもしれないですけども、そういう小乗的なことを言わずに、国のため、将来のことを考えて、ぜひ大所高所から判断していただいたほうがいいのではないかと思っております。以上です。
田中委員長
 ありがとうございました。
 内藤委員、お願いいたします。
内藤委員
 3点申し上げたいと思います。
 まず、1点は、広域運営でございますけれども、今、広域運営が問題になる焦点は、自由化ということによって、電力間競争に動きが出るという中で、昔であれば、広域運営が円滑に行ったものが、今はうまく行かないのではないかというおそれがあるところが最大のポイントだと思います。
 そういう点から言うと、まず、必要基数を想定して、それをいかに建設するかというところに焦点を当てるべきであると。そういう点から言うと、今、申し上げた自由化のインパクトということを考えると、政府と企業、企業間、相互に信頼性のある対話が深化できるということが重要であって、まず、その環境情勢及びその要請をするというのが答申のポイントではないかと。
 それから、現実的には相当会社法、資本市場等が大きく変化する中で、企業の活動について最も大きな影響力を持つのはステークホルダーに対する対応であり、その中で、先ほど来話の出ておる社会等々に対応するCSRであるということで、CSRの活用というのをもっと真剣に、CSR及び資本市場の活用ということを新たな、国全体のシステムの変化の中でまさに浮上してきたその役割をこの政策としても有効活用すると。
 それから、もう一つは、地方公共団体との関係のことで、国の役割を明確にして支援措置を講ずるということも必要であるということで、そういう種類の、現在の世の中を考えた場合の効率的な、コンシステントな支援策を考えるべきであるというのが2点目であります。
 そういう点から考えますと、ここで勧告等と書いてあって、透明性を明らかにするということを言っていますけれども、それを表に出して議論することは、今、申し上げた1、2、特に、初めに申し上げたことと矛盾をするということで、これをまず頭に出して議論をしようというのは、私はいかがかと思います。それが1点目であります。
 それから、2点目は、必要基数を建設するということがすべての軸であるにもかかわらず、必要基数というのが何であるかというのが必ずしも明確でないと。要するに、会社経営で象徴されるように、そのほかいろいろなところでも、まず、ゴールがあって、そのゴールを実現するためにどういうアクションをとるかということで、みんなが走るゴール、それが大事であると。そういうゴールがあって、それぞれの関係者がミッションを決め、それをイバリュエイトするということが必要であるという中で、ゴールの設定は、普通はストレッチの、これだけあったら一番高いゴール、何があってもこれだけやらないと目的を達せられないという最低のボトムラインのゴール、ミディアムゴールと一般的には3つあると思いますけれども、普通、表にこういうときに出すのは、ミディアムゴールだと私は思うんですけれども、先ほどの文章で見ますと、10基以上、あるいは30ないし40%以上ということが書いてあるところのゴールの意味が非常に不明確であると。したがって、みんなが協力すべきところで、私はいろいろな意見がありますが、この文章を前提にすれば、10基以上ということであれば、10基はボトムラインであって、例えば、本来はこういうところのものを期待するという書き方が、原子力政策大綱をもう一歩進めた形で検討していただくとありがたいというのが2点目であります。
 それから、3点目は、連系線等々の関係ですけれども、広域運営の実現ということがあれば、この連系線の問題というのは、当時者同士で基本的に解決できると。できない部分があるとすれば、先ほどの地方公共団体との関係であるということで、それは政府の役割であるということで、ここで中立機関で、それはないという話でしたけれども、命令権を与えるべきではないかという意見もあるという議論は、また発送電分離のほうにつながるという議論になって、かえって誤解を生み、先ほど申し上げた信頼感に影響を与えるということだと思います。そういうことで、私が主張したいのは、関係者間の信頼感の醸成と、役割分担に応じた責任の遂行ということを明確にやるということで、法理論の解釈ということを、今、表に出すのは適切ではないというのが私の考え方です。
田中委員長
 ありがとうございました。河野委員、お願いします。
河野委員
 なるべく大まかな議論がしたいんです。我々は随分、長い間、この委員会で議論をやってきたけれども、きょうも、実は一番おもしろいというか、興味がある話、エッセンスのところに近づいた話をやっている。事務当局は、この10年間、各社の供給計画をいじろうとか、それにいちゃもんをつけて原子力はしっかりやろうなんていう意思は全くなくて、ただ受け取るだけで、自由化の中で原子力が若干遅れるのは当たり前だと思った。それが、状況が変わったんですよ、去年あたりからね。そこでこういう電気事業法を表に持ち出そうという気持ちが出てきた。目標を達成するのが2030年、随分長い話なんだけれども、放っておくとまたズルズルいくんじゃないかと恐れているから出してきたんです。それに対してきょう、築舘さんが言ったことは、過去に何回も築舘さんが言っていることの繰り返しではあったけれども、若干ニュアンスが違うと思ったのは、我々は責任ある企業としてやることをやるんだということ。だから役所からあまり手を突っ込んでもらわなくたって、我々は自分でやるよという強い意思表示だったと思うんです。
 エネ庁が言っているのは、広域運営論に絡む話なんです。私はいつも具体的にしかものを考えないから、今、15基の計画が出ている。3基は今、工事進行中である。一体どこのケースを頭に置いて、A社のどこ、B社のどこで、このモデルを考えたらうまくいくのか。それがないと全ては観念論になる。だって計画は15基しかないんだから。場所は決まっているんだから。どこにこの方式を当てはめたらいいのか、それでなければ自力でできることを自力でやったらいいんですよ、状況を考えながら。
 繰り返しませんけれども、とにかく方式として、役所と電力の間には差がないんですよ。基本的にチャンスがあって場所が特定できてうまくいくんだ、やりましょうという話ですよ。そのときに役所が法律を前面に出してきて勧告、命令するのかということについては意見が別れている。役所の発想が全面的に間違っているとは思わないけど、強引に力で民間を押し切るというのは、一般的にイメージが全然よくない。目標を閣議決定したというのがあると、多少焦りになることはわかっている。議論を内部的に、法理論を詰めることは賛成なんですよ。しかし、ここから先が一番重要なんだ。しかし、それをほんとうに発動するかどうかということは、もうちょっと状況を考えたほうがいい。民間が自主的にやると築舘さんは言っているわけだから、今度はそれを見てみればいいんです、信頼して。仮にも東電の副社長が言っているんだからこれほどの担保はない。万一、何年たってもあのときは空約束だとなったら、その時は国策にのっとって国が動くのは当たり前です。
 大体、2030年までの話でしょう。時間はまだたっぷりあるわけだ、考えによっては。泡食って、すぐに来年春から何かっていう話じゃないんですよ。勢いをつけることは必要だけれどもね。双方が真剣に対応すれば、妥協する余地が、妥協というか、この辺でとにかく行うという余地が随分出てくると僕は思っている。
 結局、電力会社は9つしかないんです。それを踏まえて築舘さんが言っているとするんだから、重いと思って受け取らなければ失礼千万です。いずれ電事連会長、勝俣さんにもどこかでコミットしてもらう必要があると思うけれどもね。それをみんな注視しているわけだから。そういう方向で話が流れていけば、無用な対立で、細かい点で細かい議論をやるよりも、よほど有効だ、時間の使い方として。
 もう1つ、この議論はあまり参戦したくなかったんだけれども、何回か話が出たからね。新規の人たちが原子力発電をどう利用するかという話。世の中には新規育成論というのがあって多少わがままを言っても、まあ乗ってやろうかと、おいしいところだけ取るという議論に乗ってもいいよという。だけど、今まで電力はどういう苦労をして、今でもそうだけれども、原子力をつくっているのかと。新規の人が石炭火力とは全く違うんだ、条件が。それをでき上がった一番いいところで、ただでいただきますよというような、ただじゃないけれども、というのはいかにわがままかという話というのが私の正直な感想です。とにかく、おれは新規だから恩恵を受けるのは当たり前だという姿勢は絶対好ましくない、通るわけない。
 しかし、卸市場に電力が出している電気には当然、原子力分も含まれており、新規はこれを購入しているのが現実なのだから、全くノーということでもない。
田中委員長
 ありがとうございました。横山先生お願いします。
横山委員
 ありがとうございます。先ほど植草先生もおっしゃいましたけれども、この場で送電ネットワークの議論をしていただく機会をつくっていただき、ほんとうにありがたく思います。今まで、こういうネットワークの議論というのはなかったと思うんですけれども、先ほど植草先生のおっしゃいましたこと、私もほんとうに大賛成でありまして、最後におっしゃいましたけれども、ネットワークをつくるというのはほんとうに、非常に難しいと認識していただきたいと思います。このあり方について検討すべきじゃないかというのは大変いいことですけれども、非常に難しいですよということおっしゃったことは、まさにそのとおりだと思います。そういう意味ではぜひ、先ほど教育という言葉もちょっと出ましたけれども、ぜひこういうネットワークのビジョンを議論するときには、国民の皆さん、消費者の皆さん等も含めてぜひご理解をいただけるような場をつくっていただいて、将来の原子力発電所の建設と同様にネットワークの建設も進まないと原子力発電全体が進まないということをぜひご理解いただくような場をつくっていただいて、その関係者間の信頼感の醸成というのをぜひしていただければと思います。私は電力系統利用協議会にもおりますので、植草先生のおっしゃったことはそのとおりで、それに付け加えて申し上げたいと思います。以上でございます。
田中委員長
 ありがとうございました。金本委員、お願いいたします。
金本委員
 はい。強風で電車が遅れて、最初のところを聞いていなかったものですから、とんちんかんなことを申し上げると恐縮ですが、この5ページのところについてですが、自由化との関係で、電力供給計画が問題になっておりますが、電力供給計画にとどまらず、マーケット全体の長期需要供給予測というのは、必須でありまして、設備投資は非常に時間がかかりますし、長期予測が必要だと。今まで、独占でやっていた場合には1社がやればいい話ですが、競争的な状況になりますと、マーケット全体を見通した需給予測が必須であるということで、諸外国では長期から短期にかけて、どこかの組織がやっておられるということです。もちろん、それどおりになるということではないですが、新しい情報があれば見直されるということですけれども、長期の予測も必ずやられている。それをだれがやるかというところが問題になります。これについては別途検討をしていただきたいということですが、それのベースとなる供給計画のようなものは、各事業者の方々にお出しいただくということが必要なのかなという気がいたしています。
 あと、需給予測については難しいというお話がございましたけれども、これは基本的にはネットワークの安定を責務としている組織、あるいはそれに近いところがやるというところです。植草先生のところはできるかどうかというのはありますが、そういう組織か、あるいは、もっと資源が豊富な送電網を持っている組織がやるというのがふつうでございます。こういうことについてもご検討いただきたいと思います。もう1つ広域的な運営がどうも必要なものがありそうだということは資料から読み取れるわけですが、ここの5ページのところは、それに対して国が何をするかというところが争点になろうかというところであります。それを考えるには、やはり放っておいてボトルネックは何かというのが問題で、いろんなものがあるということですが、議論が何となく説得感がないというのは、今さっき、植草先生がおっしゃいましたけれども、一番のボトルネックというのは地元の問題ということですね。これを抜きにして、何か国がでしゃばって事業者に命令すれば済むというスタンスで実はいるわけではないと、行政はないと思いますけれども、そういうふうに取られるというのが多分問題なのかなと。その辺、何がクリティカルなボトルネックなのか、それに対する対応は何なのかというのを踏まえて、国が何をどうするかということをパッケージとしてお出しいただけるとコンセンサスが取れるのかなという気がいたします。以上でございます。
田中委員長
 ありがとうございました。あと、植草先生と末次先生が挙がっていますが、2回目ですので、簡単にお願いいたします。
植草委員
 先ほど、内藤委員から指摘されたことをアシストしたいのですが、やはり目標を明確にしようという提案について、もう一度しっかり考えていただきたいと思います。この間、ある新聞に、電力会社の平成18年度供給計画の内容が報道されて、それを全部上積みすると43%になるという記事が載っておりました。非常にいい記事であったと思います、説得力もありました。そういった内容のものを出されたらいかがですか。私はそれは国際的にも非常に重要なことだと思うのです。日本がもうすでに運開しているものを含めて15基この時期にやるという決意をしているということは、今後の日本の原子力政策として、国際的な中での日本の進むべき道というのに非常に大きな影響を与える。そしてまた、日本が原子力発電所の輸出等々を含めた国際競争の場でも有利になると、私は判断いたします。そうした意味で、明確に打ち出すべきであると思います。
 ただ、河野委員が指摘されたことに反対する点があるのですが、2ページ目に出ているこの各地点名を公表する必要があるかどうかは微妙な問題だと思います。これがトランスペアレントの時代で、このように全部配られていて、第1回とここの第3回で出ているわけですが、これは電力会社としては困るのではないでしょうか。地元に全部知れて、交渉過程にあるときに、こういった情報が出てしまうということは非常に困った事態になるのではないかと思います。さらに、共同開発はこれだという目標を明確にしなさいという河野委員のご意見ですが、これも非常に難しい。したがって、発電所名は出さないで、これから15基、110万kWから150万kW程度のものをつくっていくということで良いのではないでしょうか。そして、それを通じて大体43%の発電比率になるということを明確に出す。この1回目からきょうの3回目までの間に、エネ庁と電力会社で行ったり来たりして、ほんとうにどこへいくのかわからない状況があった。私はやはり目標を明確に出すべきだということをもう一度申し上げます。
 それから、それに関連するのですが、2つ目は、なぜこのように揺れるのでしょうか。きょうは供給計画に出ているものについてエネ庁としては勧告したいと出されている。これについて内藤委員、河野委員、皆さんからご意見がありました。勧告というのは相当の力を持つわけです。命令ではないにしても、相当の力を持つ。発電分野は自由化されたわけですから、発電分野に勧告権を用いるかどうかというのは、法律上も検討しなければならないことだと思います。それではどのようにしたらうまくいくのかということについて、内藤委員は提案されています。鶴田委員のメモでも提案されていますが、事業法という強制権を持つような、直接規制権というのですが、直接規制権を持つような分野というものについては、法律でいろんなことができるわけですが、自由化された分野で企業は自主性に任せて欲しいと言い、他方、何とかこの15基を実現したいために勧告権を一定程度使わざるを得ないという中で、どういったところに落ち着けたらうまくいくかということについては、もう一度みんなで考えるべきだと思います。理論的には直接規制でない場合には政策を実現するためには、産業政策しかないのであります。産業政策は世界的に通産省がつくった政策として有名であり、主要国がみな日本の政策をまねしてきている。どうですか、目標、ビジョンとして出されたらいかがですか。これこそまさに通産省がやってきたもの。このビジョンを実現するために、勧告権と言わずに産業政策でやってきた諸手段を使われたらいかがですか。その政策手段は税制と金融とその他。税制ではやはり、電促税の使い方、これは様相が変わりますから、どのように確保していくのか難しいでしょうが、これは投資インセンティブを与えるためにどうしても必要だし、地元説得にもどうしても必要ですから、これをどういう形で、経済産業省は確保していくかということについて、早くレポートをつくり、内閣に出すべきだと思うのです。そういう体系でやっていくということを考えなければ、うまくいかないと私は思います。以上です。
田中委員長
 ありがとうございました。末次委員。
末次委員
 一言だけです。せっかく武井委員からご指摘があった点なので、今回の議論の中で基本的な問題だということだと思うんです。広域運営、そしてどういう具合にだれがそういう広域運営から共同投資から出てくる原子力というものに対してどういうふうにアクセスするかという問題は、広域運営論と原子力発電開発増強との絡んだ中では、非常に重要な論点の1つだと思います。で、それについて共同投資を進め、共同購入を進めていく上でも、なお電力間競争を刺激するファクターが入っていると、そういう難しい要素も入っていますよということを、私はさっき申し上げたので、広域運営論と原子力発電増強論の絡みの中にそういうものがあるということ。そして同時に、どういう具合にアクセスをするか、増強する原子力にどうアクセスするか、PPSも含めて、その問題は大きな論点だと申し上げたつもりで、そのときにはやはり今、供給力の増強こそが社会的に有意に要請されていますから、やはり原子力発電に対する出資をする人、投資をする人、汗をかく人がまず一義的にそこの生産物にアクセスすると、これは大道だろうなということをちょっと申し上げて、その陰に電力間競争を刺激する要素が入っている、これをどういう具合に考えるかというのは論点ですねということを申し上げたので、私は極めて大乗的な視点を申し上げたと思います。
田中委員長
 ありがとうございました。さまざまな観点から議論をいただき、今後、これをどういうふうにまとめていくのか、難しい点もあろうかと思いますが、対応策の検討とか、小委員会の取りまとめのところですね。きょうのいろんなご意見を活用させていただきたいと思います。
 事務局から何か答えてとおくことはございますか。
後藤電力基盤整備課長
 2点ほど補足させていただきたいと思いますけれども、1つは、勧告権という言葉にフォーカスはあたっているのかなと思うんですが、実はそもそも供給計画の立て方なんですけれども、そもそも広域的運営をどううまくやっていくかという、電気事業法の章で言えば第2款に入っておりまして、その中で供給計画を扱っているということになっております。そういう意味では、設備を増強しろというようなことを命令するような形にはなっていないわけでありまして、基本的には自主的な判断に任せていくという状況になっているという認識でございますので、あまり振り回してというつもりで議論をインバイドしようというつもりではなかったということをちょっと一言申し上げさせていただきたいと思います。
 それから2点目の、今、電促税の話が植草先生からも出ていたと思うんですが、電促税はちょっとここの主題になるのかどうかわかりませんが、税制、今の電促税、キロワットアワーあたり40銭取っておりますが、それで地元の地域振興に当てたり、もしくは原子力の研究開発に当てるという形で、事業者の原子力の推進の活動の側面支援を電促税でやっているということでございます。ですから、電促税自身が事業者に直接原子力のインセンティブになるかどうかは、ちょっとまた議論のあるところかなと思っております。一方、今回、特会改革という形で電源特会の見直しというのもセットで行われる形になりますが、私どもは電促税の収入は原子力発電が必要なときに必要なだけちゃんと使えるような仕組みをつくっていくということが重要だと思っておりまして、これは今後、新特会の法案が出てくるときも、その原則は守りつつ、しっかりと電促税は確保していくということにしていきたいと考えております。以上です。
田中委員長
 ありがとうございました。
 次の議題に移ってよろしいでしょうか。時間が遅れぎみでございますが、少しスピードアップしたいかと思います。原子力の外部経済性の可視化でございまして、事務局から簡単にご説明をお願いいたします。
後藤電力基盤整備課長
 引き続き、可視化の資料を資料の2ということで議論させていただきたいと思います。
 1ページ目でございますけれども、原子力のメリットとして何があるかということでございますが、先ほども委員から議論が出ておりましたように、経済性のものがあるということは当然でございますけれども、それ以外に供給の安定性とか、地球温暖化への貢献というものがよく巷間言われているということかと思っております。そのうち、供給の安定性という意味では、燃料費が火力に比べて小さいということで、燃料価格の影響は受けにくいということ、それからウランの供給自身が政情の安定している国々に分散しているということで、価格自身も安定しているということ。それから、少量で発電ができるということで、輸送や貯蔵について容易だということがメリットに挙げられておりまして、これは事実上、経済性の部分にも反映しつつ、そのメリットは適正に評価されているのではないだろうかと考えております。
 他方、地球温暖化への貢献というのは、CO2を出さないという意味で、いろいろ私どもも先ほど教育の問題というのもございましたけれども、そういう意味ではいろいろとそういうお話をさせていただいているのですが、必ずしもそれが十分行き渡っていない、メリットが評価されていないのではないかと考えてございます。そういう意味で、これらのメリットをどうやって評価するための方法は何があるんだろうかということを検討したいというのが当初の問題意識ということになっております。ページをめくっていただきまして、その背景ということで今の状況を申し上げますと、今、申し上げたように、ファクトは発電過程でCO2を出さないということで、下の左側のグラフがございますように、火力系の発電では石炭が0.975、これはいわゆる単に燃料だけではない、ライフサイクル全体なので、日ごろ出ている数字より高いと思いますけれども、一番小さいと思われる天然ガスのコンバインドで0.519ということになっていると。他方、原子力は発電過程ではゼロなんですが、ライフサイクル全体では0.022という感じで、おおむね20分の1以下になっているという感じになってございます。一方、世の中の情勢を見ますと、上の四角の中の2番目ですが、本年の4月からということで、地球温暖化対策の推進に関する法律、いわゆる温対法というものの改正法案が施行されることになっておりまして、これは各産業界も含めて、全部の需要家がみずからのCO2量を算定して国に届け、それを公表するというシステムが動き出すということになっております。実際は1年間の数字をまとめるということで、数字が出てくるのは再来年度、平成19年度になるということになると思いますが、数字は公表するという形になるかと思います。
 他方、京都議定書の目標達成計画というものをつくっておりまして、各業界ごとに目標があります。電力業界でも原単位を2割は削減するという目標がございますけれども、国としても率先的にCO2の削減に取り組むということで、今は省CO2入札というものを実施してございます。現に、入札条件にCO2の排出係数を盛り込んでおりまして、それで足切りなどをやっているという状況になっております。一方、電気事業者の取り組みとしましては、今、申し上げたように、電事連という形のまとまりで原単位の削減というのはやっておりますけれども、他方、環境レポートなどによりまして、自主的にCO2の排出係数を公表しているようなこともあると。また、ただそうは申しても、すべての事業者、PPSさんも含めたすべての事業者が公表しているわけでもないということと、それから公表している場合であっても、算出方法が現段階では統一されていないというのが現状でございます。問題の所在としましては、一番最初のところに書いてありますように、需要家が環境に適合した電気、これはCO2排出量が少ない電気を望むということになっていくと。申し上げましたように、各事業者ごとに排出量を出すということになれば当然の帰結かと思いますが、一方、そのための数字の整備というのが若干遅れておりまして、すべての電気事業者がCO2の排出係数を出しているわけではないということ、それから算出方法は統一されていないということで、事業者間に混乱を生じる可能性があると。下のところに表が書いておりますけれども、赤字で塗ってあるところが、そういう意味ではある意味でいろんな数字が使えるところでありまして、例えば自社の発電の中でも、その火力の中で、例えば燃料の使用量なんていうのはわかるんですけれども、例えば燃料別のCO2排出係数というのは、燃料によって取り方の数字が違うものですから、そういう意味ではある意味で統一されたものがない。それから、卸電気事業者から買っていく場合にも、熱効率の問題、それから排出係数が違う等々がございます。それで一番下、PPS等々の受送電ということになりますと、どこからどの電源を買っているか、つまり火力なのか、その中でも石炭なのか、石油なのか、LNGなのか、もしくは水力なのかということが特定するのはできないので、温対法の排出係数などを使いながら推計するという形になっておりますので、かなりばらつきがあると考えております。
 こういう状況の中で、原子力はCO2を出さないという優れた特性を持っているにもかかわらず、その係数の出し方が適切ではないことから、適正に評価できないということになっておりまして、電気事業者として原子力への投資の意欲が働かない可能性があるのではないかということが問題の主体として考えられます。
 4ページ目、その対応の方向性ということで、原子力への投資意欲を確保するために何をすべきかということですが、すべての電気事業者が適用する標準的なCO2の排出方法を定める必要があるということが考えられます。他方、国としましては、そのような適正なCO2排出量の算定を行うための利便性ということで、標準的な算出方法をつくるという作業がいるかなと思っております。その中でなかなか難しい問題としては、電気事業者の努力をどう反映するかということで、例えばCO2クレジットを取得して対応するということも考えられるんですが、この辺をどう上の評価に盛り込んでいくのかというのはなかなか難しい問題かと考えております。できる限りその辺をやっていくということが必要だと思っております。
 そういう意味で、あわせて原子力の貢献度が高いということを、需要家にもPRしていくということについて、より一層研究していく必要性もあるのだろうと。先ほど教育のお話が出ておりましたけれども、教育という言葉がいいのかどうかわかりませんけれども、そういうことも合わせてセットでやっていくということが必要かと思っております。
 この辺についてちょっとご議論いただければと思っております。以上です。
田中委員長
 ありがとうございました。それでは、ご意見いただきたいと思います。よろしくお願いします。武井委員、お願いします。
武井委員
 ありがとうございます。第1回の小委員会で地球温暖化対策の観点から原子力発電のメリットを明確に評価するということについて何ら異論はないが、そのやり方や進め方については、競争環境をゆがめられないように、多面的かつ慎重な検討をお願いしたいと申し上げました。
 原子力発電の地球環境対策におけるCO2排出量での優位性は、資料にもございますとおり、誰もが等しく認めるところでありまして、他のいかなる最新鋭火力発電をもってしても追随を許さないものであるということは認識しております。
 しかし、これを競争上のアドバンテージとしますと、これから作るもの、いわゆる新設、リプレースにとどまらず、既存の原子力発電所を有する事業者に対する競争上の大きな支援になることに留意しなければいけないと思っております。電気事業を遂行する上で、炭酸ガスが評価の尺度になるということになりますと、原子力は不可欠な電源になっていくと思っておりまして、これを持てない事業者については、市場から退場を余儀なくされるのではないかと危惧しております。
 具体的には、我々も一生懸命やっているのですが、PPSの最新鋭の火力発電まで排除しかねないのではないかというふうに思っているわけでございます。これを解決するには、わずかなシェアしか持たないPPSに対しても原子力を供給していただけるというのが一番ありがたいわけですが、これがないとすると、この辺の可視化について、うまく誘導していただかないと、競争環境の整備がかなり厳しくなると思っておりまして、ぜひ、その辺の配慮をお願いしたいと思っております。
 原子力発電のメリットの可視化については、今導入の一番の問題点は地元住民あるいは国民の理解が不足しているということだと思いますので、炭酸ガスの排出量だけではなくて、対応の方向性にも書いてありますが、その辺の理解を得るということについてもさらに重点的に検討を進めていただくのがよろしいのではないかと思っています。
 以上です。
田中委員長
 ありがとうございました。
 いかがでしょうか。佐々木委員、お願いします。
佐々木委員
 ありがとうございます。二、三申し上げたいと思います。
 まず、第1点ですが、この「原子力発電のメリットの可視化について」という1ページのところですが、私のところに2日前ですか、15日の夜だと思いましたが、ファクスで今日の資料を事前にいただいています。きょうの資料には2のa、b、c、と三つありますが、事前に受け取ったものはa、b二つしかなくて、小文字のcはなかったのですが、もしこの辺を詳しく書くのであれば、例の「政策大綱」、これはそこから来ているのではないかと思うのです。というのは、1ページの冒頭の1の「供給の安定性」という言葉と、「地球温暖化対策への貢献」というこの2つは、「政策大綱」の項にありましたよね。その「1-2-6」ですか。ですから、きょうの資料の1ページの2と3はそれをもう少しかみ砕いて書いているのかなというふうに私はとったのです。
 そのように見ていくと、きょうの資料では2のところは小文字のa、b、cとありますが、もしこういうふうに書くのであればdも要るのじゃないかと思います。というのは、政策大綱のほうでは「核燃料のリサイクル利用」とか「FBR関係のサイクル」、それから「再処理等々」のごとき非常に重要な用語が出てきていたと思いますが、その辺についてはここではネグレクトされて、その辺残念だなと思います。ですから、そのようなdがあってもいいかなというのが1つ。
 それから、第2の点は、ともかく「対応の方向性」ですが、4つある。その中で(1)と(2)、それから(4)、これは極めて妥当な書き方というか、特に異論はございませんが、ただ、今回の原子力発電のメリットの可視化という点からとらえると、というのは、これは第2回の資料でしたか、資料1の4ページの(4)のところで、この問題は原子力発電所の温暖化対策等の効果を「最大限明確化する」という意図が書かれていたのです。その点からいくと、今日の資料の最後のところの対応の方向性の(1)、(2)、(4)ぐらいのことと言ったら作った方に失礼ですけれども、これぐらいのことで原子力発電所の温暖化対策等の効果を「最大限明確化する」と言えるのかなというふうに、失礼ですが、申し上げたいと思います。つまり、(1)と(2)は既存の電力会社では、もちろんCO2の算定方法を標準化するというのは非常に重要だと思いますし、それから、その結果を公表すると、これも非常に重要ですが、それほど「抜本的」というか、「最大限明確化する」ような問題ではないのじゃないかなと。むしろ、これが主にかかわるのは新規参入者ではないかと思います。その程度のものだと。
 そうすると、重要なところは4ページの(3)かと思うのです。先ほど後藤さんもおっしゃったように、ここではそれぞれの電気事業者が果たしている地球温暖化等防止のための自主的な努力等々を正当に評価するとか、あるいは次の文章ですか、努力等も上記の評価にあわせて勘案すると書いていますが、この辺の評価とか勘案というのは非常に難しい。後藤さんも難しいとおっしゃったと思いますが。ですから、これを本気でやろうとなさろうとなさるのだろうかどうかというあたり、ちょっと気になるといえば変ですけれども。
 それから、関連して申し上げたいのですが、欧米では、例えばいろいろな、家庭用でもそうですが、非常に複数の電気料金のメニューをつくって、その中の1つに非常に環境に適合したような電気の供給、それはどちらかというとコスト的に、あるいは料金的には割高になるのですが、そういうものをあえて需要家が選択するような余地を残しているような、あるいはそういう試みをやっている事業者がありますよね。もし、そういうことを我が国でもこの(3)とかかわらしめて、そういうメニューをつくるのが自主的な電力事業者の努力であると、そういうことも(3)と関連して考えておいていいのでしょうかと、これは念を押すご質問ですけれど、よろしくお願いします。
 以上です。
田中委員長
 ありがとうございました。質問がありましたけど。
後藤電力基盤整備課長
 まとめて、後でお話したいと思います。
田中委員長
 後でまとめて。末次委員、お願いします。
末次委員
 この措置が明快に電力市場においてバイヤーが、電力のカスタマーがこのCO2コンテント、CO2の排出係数、各サプライヤー別のCO2の排出係数、排出度、あるいは自分が買う電力の中にどれぐらいCO2が入っているかということに対する関心が非常に高まってくる。それが電力消費者の、あるいは需要家の供給者選択というものにおいてどれくらいの地位を占めていくだろうかということが変わってくると思いますね。価格第一、価格で選択をしていくのか、あるいはサプライヤーのサービス全体、あるいはブランドイメージ等々、ソフトな競争要因で選択をしていくのか。そういう中で消費者選択の中にCO2の排出度合いというものがどれぐらいの重みを持ってくるのかということが基本的にあるわけで、こういう原子力発電の促進という施策、方法論の中に、電力サプライヤーのCO2排出度というものをより明快にしていくと。排出係数のほうをそろえて、基準をそろえて、そして出てきたものを個別に公表していくということです。これは、方法論として明らかに消費者選択に対して相当強いインパクトを持っているだろうとは、おそらく間違いなく言えるんではないかと思うんです。したがって、原子力発電促進という点では、この原子力発電のメリットの可視化の方法論として、CO2の排出係数の共通化、そしてそれのサプライヤーごとの個別の公表制度のより確実化、充実という方向は、原子力発電のメリット具現策としては非常に友好な手段だろうというぐあいに思います。
 ただ、これも光と影があるので、こういう政策提言を打ち出すときに影の部分というものをどういうぐあいにメンションするかということも、おそらく忘れられないだろうなと思うんです。ということは、電力市場全体の中での選択ですから、まさに武井さんもおっしゃっているように、世界的に最も進んだ天然ガスの有効利用策としての最新鋭ガス火力というものの意義、あるいはクリーンコールテクノロジーを目いっぱい具現した石炭火力の戦略的な位置づけ、こういうものについても一応説明できるパッケージポリシーの中でこういう原子力の可視化、CO2可視化、これが行われるんだということ。これをやることによって、もう1つのセキュリティー電源である石炭火力、特に極限的なクリーンコールの追求というものが大きく阻害されるようでは、これは問題が出てくるということです。つまり、原子力をいくらやったって、今のところ電力セクターの中で40%、一次エネルギーでは15とか16というところに、残念ながら我が国の場合は1つの限界みたいなものがあるわけですから、ほかの有用な電力需要というものは、クリーンコールとか最新鋭の天然ガス火力でやっていかざるを得ない。そういう意味では余地があるわけですけれども、最終的なコンクルージョンを出すときにはそこら辺も踏まえた配慮というものが必要ではないかと思います。
田中委員長
 金本委員、お願いします。
金本委員
 今回のまとめをどうこうというわけではないんですが、日本全体の環境政策の問題点であって、すぐにどうこうという解決策はないんですけれども、基本的に、特に電力産業では難しい面があるということを指摘させていただきたいと思います。
 基本的に、電力産業は非常に長期の投資をしている。したがって、今の排出係数は過去の投資の結果です。それで、過去たまたまいろいろな事情があって、政府の要請に合わせて石炭火力をたくさん持っている人は悪い係数なんですね。たまたまそのチョイスで原子力を持っている人はいい人だと。これで需要家が動くということになると、必ずしも今後のことをとると、いいことでない可能性があるんです。今、係数のいい人が、例えばこれから火力をつくると考えて、今悪い人が原子力をつくると考えている。それが数十年たてば反映されるかもしれませんが、今は反映されないわけです。だから、需要家が何を見るかというと、どちらに行くかというと、係数のいい、今、原子力の多い人のところに行く。でも、この需要家に来たのに新規需要に対応する発電所というのは火力発電所というか、石炭でしたと。こういうことが起こり得るんです。基本的な問題は、過去のストックも含めた係数だからなんです。温暖化対策で重要なのは、これからつくるものをどうするかというところです。これについては、環境税か排出権取引かという議論である話ですが、環境税ですとストック全体にかかわりますので、例えば石炭をたくさん持っている人はものすごい金額の税を負担する。原子力の人はものすごい棚ぼた利益を得る。これがまずいので、排出権取引にして、既存の部分についてはそういうことをなくして、新しいところだけインセンティブを上げようという、そういうことを考えているんですが、そういったことが、何らかの格好でうまく入り込めるようにしないと、電力の場合は難しいかなという気がいたします。
田中委員長
 ありがとうございました。
 築舘委員、お願いします。
築舘委員
 どうもありがとうございます。
 今日の資料なんですが、原子力の投資インセンティブという観点から、十分にメリットが可視化されていないファクターといいますか項目として、地球温暖化問題への貢献の可視化について、具体的な方向性が示されているというふうに拝見しました。これは京都議定書の目標の達成に向けたいろいろな取り組みとも関連するものでありますので、お役所のほうでも各関係省庁らといろいろな調整、検討をしていただくことがこれから重要になるんだろうと思っています。
 一方、一般には理解されにくい原子力のメリットをわかりやすく示していくということも、社会的な重要性の向上につながるものでありまして、申すまでもなく非常に重要なことであると考えています。よく言われる供給の安定性とか、環境の適合性といった原子力のメリットにつきましては、私ども事業者としても、常々いろいろな方面の皆様に訴えているところなんですが、残念ながら、なかなか思うように浸透しているとは言いがたい状況だと思っています。したがいまして、きょうの資料の4ページの対応の方向性の(4)にありますとおり、原子力の貢献度を理解していただくための手法を深めていくことは大変意義のことであると思っておりまして、ぜひ研究を深めて、国民理解の向上につなげていただければと思います。
 それから、今回の資料の1ページですけれども、原子力の供給安定性につきまして、具体例が2つ書かれているわけですけれども、実際にはこれにとどまらないで燃料の備蓄効果でありますとか、原子燃料サイクルを行うことによる中長期的なエネルギーセキュリティーの確保といったメリットもあるわけでございまして、これからいろいろな方面の理解を深めていく観点から、そうした事柄といいますか事実も幅広く訴求していくことが大切なんじゃないかと感じました。
 以上でございます。
田中委員長
 ありがとうございました。
 内藤先生、お願いします。
内藤委員
 ありがとうございます。2点申し上げたいと思います。
 1点は提案のような、排出CO2の算定方法の統一・透明化、クレジットの活用というのと、1つのパッケージとして明確に外へ出して、消費者の選択の透明性が達成できるようにお願いをしたいと。これを申し上げますのは、実は今後の流れを見ますと、2008年のジャパンサミット、その前の動きのAPP、IEAの動き等を考え、かつ、最近いろいろ見てみますと、海外でも石炭の議論等々、いろいろことがあります。そういう議論の中で2008年にエネルギーと地球温暖化の一体化というのが決定的にサミット等を契機として表に出ると。しかも、日本がサミットをやる以上はそれをやっておるということが非常に強みになるということだと思います。したがって、そういう意味で今から徹底したほうがいい。
 ところが、温対法の基準を見ますと、下限をつくってというふうなことで、ほんとうにどうして競争政策を含めて、環境政策と競争政策をする機関が中心になってああいうコンプロマイズをするのかというのに、私は非常に疑義を感じております。したがって、今のような観点から、排出CO2算定方法、クレジットをパッケージにした形で消費者選択か明確になるような対応をぜひ政策として進めていただきたいというのが第1点であります。
 それから第2点は、政策の信頼性維持が必要であるという全く別の観点であります。それで、ぜひこれを機会に経産省のやってきた過去の政策のリビューをしていただいて、例えば、原子力を経産省が徹底的に進めてきたのであれば、それを政策をやった人が今度は不利益になるということは避けるべきである。したがって、現時的な救済策を考えるということによって、経産省の政策の信頼性というのを考えるべきである。例えば、それを5年なら5年とした場合に、その間に先ほど金本先生もおっしゃったような形で長期的なベストミックスの中における石炭というのをもう一度位置づけてみて、どう対応するかというふうなことも、将来に向かって改めてリビューもするというふうなことで、申し上げたいことは、政策の信頼性維持ということをお願いしたいと、この2点であります。
田中委員長
 ありがとうございました。
 いろいろ意見をいただきましたが、あと、ございましたら。よろしいでしょうか。
 あとはないみたいですので、ありがとうございました。
 先ほど何点か質問があった点について後藤課長からお答えいただきます。
後藤電力基盤整備課長
 先ほど佐々木先生等からご質問いただいた点についてお答えしたいと思います。
 まず、その前に、確かに1ページ目にサイクルのメリットは書いてないじゃないかというのは、まさしくお話のとおりでありまして、前職の仕事なので、本来、あれなんですが、実は、きょうの原子力発電の可視化ということでそこは省いておりましたが、また直すときがあればサイクルのメリット等も入れておきたいとは思います。
 佐々木先生のご質問にもつながっていくんですが、クレジットの評価をどうやっていくのかというのは大変難しい問題なので、これはまた関係の方々といろいろと議論をさせていただいて、内藤先生のようにパッケージをどう考えていくんだというのはしっかりと工夫はしたいと思いますが、今のタイミングで具体的な手法が定まっているわけではないということかと思います。
 それから、クリーン化した電力料金の組み合わせはどうするんだというお話だったんですが、これはどちらかというと料金政策というか、組み合わせの問題なので、どちらかというと一義的には事業者さんのほうでもしそういうのができるのであれば考えていただいたらいいかとは思いますけれども、国のほうでそういうメニューをつくるということまでは、今のところは考えていないということになるかと思います。
 あと、金本先生のほうから、過去の長期的な投資の結果なのでというお話がありましたので、今の佐々木先生なり内藤先生のお話につながる対応の(3)のところに書いてあるクレジットの評価ということを総合的に考えて、ある意味で政策の整合性とか、過去の政策との関係もきれいにできれば整理をしていきたいというふうに考えております。
 以上です。
田中委員長
 ありがとうございました。
 いろいろといただいた意見については、今後の対応策の検討とか取りまとめを行う際に活用させていただければと思います。
 次の議題のその他ですが、何かございますか。
 ないようですので、本日の議題は以上でございます。長時間のご審議ありがとうございました。
 次回以降の会合につきまして、事務局より報告をいたします。
柳瀬原子力政策課長
 次回につきましては、4月10日月曜日の午後2時から、原子力の観点から見た自由化制度のあり方、新規参入の位置づけについてご議論いただいた後、これまでの議論を一度整理をさせていただきたいと考えております。
 場所はいつものこの経済産業省の会議室じゃなくて、三田共用会議所の講堂でございます。別途ご案内をさせていただきますけれども、よろしくお願いいたします。
田中委員長
 ありがとうございました。
 それでは、これをもちまして第3回の電力自由化と原子力に関する小委員会を閉会いたします。本日はご多忙中のところ、長きにわたりましてありがとうございました。
── 了 ──
 
 
最終更新日:2006年5月30日
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