

- 政策について

- 審議会・研究会等

- 総合資源エネルギー調査会

- 総合部会

- 総合部会(第5回) 議事要旨
総合資源エネルギー調査会総合部会(第5回) 議事要旨
日時:平成18年5月29日(月)10:00~12:10
場所:経済産業省本館17階第1~3共用会議室
出席者:(敬称略)
委員
黒田部会長、岡村委員、橘川委員、木元委員、 河野委員、佐々木委員、柴田委員、鳥居委員、 内藤委員、橋本委員、内藤委員
省内
細野次長、近藤部長、安達部長、立岡課長、宮川課長、 西山課長、高橋調査官
各委員の発言概要
電力・ガス政策について(資料1)
- 核燃料サイクルについて、軽水炉に関しては、プルサーマル実施の見通しがたっているものと理解。長期的にみれば、高速増殖炉の実現が必要である。実証システムについては、民間と国でも話し合っているが、活用できるような仕組みを作り上げていただきたい。
- 経団連の提言の中にも、政治のリーダシップや官民の役割分担と並んで安全確保を大前提とした原子力政策の推進を記載している。国も核燃料サイクルも含めて着実に推進してほしい。
- 高速増殖炉やITER等超長期の研究開発が必要となるため、経済産業省と文部科学省のように予算を分けると長期的な腰の据わった研究開発ができない。
- 原子力のリスクとして以下の3つが考えられる。(1)原子力投資に対する制約、(2)バックエンド、(3)周辺諸国における原子力事故。(1)について、自由化をとめた場合、投資に対するインセンティブが上がる程単純でない。総合部会の議論が「自由化を止めた」という印象につながらないように注意すべき。(2)について、各国で原子力のリバイバルが始まった1つの要因は、バックエンドのリスクマネイジメントが進んだことであり、核燃料サイクル路線と直接処分路線がバランスよく取り入れられたものと理解している。
- 戦略の5つの数値目標の中で、原子力は2000年時点で37%を達成しており、もう少し柔軟な目標設定にした方がいい。
- 原子力に従事している人が間もなく大量に定年を迎えることになる。専門家の育成・中堅技術者の維持が大きな問題であり、国際展開をしていくことによって、そのフォローに努めなければならない。
- 資料1について、第2再処理工場は高速増殖炉の進み方によるものと理解している。無理に第2再処理工場という言葉を使用しなくても、「バックエンド関係の既設原発の燃料対策の積立て」であれば、わかりやすい。
- 「低レベル放射性廃棄物を高レベル放射性廃棄物に交換して返還する、との海外からの提案」とあるが、日本が海外に対して協力できることを考えた時に、バックエンド・廃棄物処理における海外への協力をある程度位置づけてもいいと思う。
- 日本の電気料金の価格の評価が何によって決められるのかは留意が必要である。日本の電力は、非常に質がよく、世界で最も停電が少ない国である。そのような観点からみると、今の日本の電気料金を高くないと評価する声も多い。従って、単純な水準比較だけでは不十分である。
- 自由化論議の際には、現状でも経済性や環境性の問題についても重視されていると思うが、単純に「自由化」と言わずに、「日本型自由化とは如何にあるべきか」という視点から考慮すべきではないか。
- 資料1の7頁の天然ガスに関する説明で、「安心である」ということであったが、今後3年間ごとにプライスフォーミュラを見直すという動きがあり、また、今年2月には石油による発電より天然ガスによる発電の方が高くなっている。世界で行われている議論と乖離があるように思われる。天然ガスの在り方についてさらに検討いただきたい。
- 国際競争力を維持・向上するために科学技術立国を目指すということであれば、強い分野を伸ばすのが基本である。その強さを「新・国家エネルギー戦略」や電力・ガス政策の中に取り込んで、世界と勝負できるような科学技術立国のベースとなる技術が日本にあることを訴えていただく必要がある。
(事務局)
- 高速増殖炉については、新・国家エネルギー戦略の中で2025年頃までに実証炉を目指すとしている。そのコストについても、軽水炉相当分を超える費用については相当程度国の負担とすることとしており、高速増殖炉については一歩前に出たという感じがする。
- 学校教育についても、文部科学省と話をしており、しっかりとやっていきたい。
- FBR・ITERについては、非常にお金のかかる超長期テーマであるため、きちんと肝に銘じてやっていきたい。
- 「原子力技術維持の観点から国際展開を」という意見はもっともであり、国際展開の必要性があると思っている。
- 低レベル放射性廃棄物の交換の話等、日本として海外に協力できることは何があるかというご指摘については、GNEP等国際的な枠組みの中で何ができるか考えていきたい。
- 自由化については、資料1の6頁の図「国内電力料金の推移」で記載されているとおり、電気事業者間で競争が起きており、事業者間格差が縮小してきている。自由化の成果がでてきていると思う。
- 平成19年度から全面自由化の検討を行うこととなっているが、安定供給と環境を配慮した上でどのように市場原理を活用していくのか検討していきたい。
- 「バックエンドについては直接処分も含めて柔軟にやっていくべき」というご意見があったが、昨年10月に尊重の閣議決定がされた原子力政策大綱で基本方針が決まっている。現在は、平成40年後半からの最終処分の実施を目指して立地地域を募集している状況である。
- 天然ガスの見通しについて甘い話ではないという話については、その通りであるため、検討していきたい。
- LNGの価格についてご説明する。今年の1~2月は寒さの厳しさに伴い需給が厳しかったため天然ガスの価格は相当上がった。本日提示した資料1の7頁の図はS字カーブを具体的に示した一般論ということで理解いただければと思う。楽観視することなく、しっかり対応していきたい。
原子力安全に関する最近の発展と課題について(資料2)
- 資料2の2頁に「品質保証の充実(中略)平成20年度実施を目途に準備。」とある。これは早期に実施すべきものであるが、データが足りないためできない。これに限らず、原子力安全に関するデータを再チェックし、補充すべきものは補充し、行動を取るべき時に先延ばしせずにすぐ行動できるようにしていただきたい。
- 資料2の3頁の高経年化対策について、経済産業省と文部科学省では内容が違っているため、文部科学省でもしっかり導入していただきたい。
エネルギー関係特別会計について(資料3)
- 電源開発促進税について、今後の原子力の立地・更新に必要な費用を特別会計に繰り戻せるようにすべきである。
- 特別会計に関連して、財政が厳しいため「聖域なくみんな切れ」という意見が多いが、資源エネルギー庁や本部会のような審議会からもエネルギー・セキュリティーの重要性やプライオリティの高さについて情報発信を続けてほしい。
- 「財政需要が生じるまでの間、財政資金の効率的活用を図る」ということについて、釘をさしておかないと、必要な時に戻ってこなくなる。
- 特別会計について、エネルギー関連の議論が行われたことはないのではないか。この理由は、エネルギー関連は真面目にやっているだろうという信頼と、内容がわからないという2つである。きちんとした議論を行うべき。
- 2つの特会を1つにしただけでは説明になっていない。大胆な発想で従来型の括りを変え、他の特別会計とは違うことをわかってもらう努力をすべき。
- 「執行」をきちんとし、疑いの目でみられないようにすべき。
- 資料3の4頁に「歳出改革の先取り」とあるが、電源立地12道県に聞くと、「交付金が足りない」といっている。補助側に対する使用制限についても不満を抱いている。余っているとの感覚はない。
(事務局)
- 特別会計について、将来に向かっての活用の道を担保せよとのご意見は、その通りであり、法律の上でも記載がされたところ。最後は予算査定の問題となるので、実際何をするかということがより重要になる。
- 19年度予算作成が間もなく始まり、骨太方針の議論も始まるため、「新・国家エネルギー戦略」に基づき、「どこに何がいるからこのような力点と措置が必要である」ということの話をしていきたいと考えている。
- 資料4の45頁「プルサーマルの推進等」について、六ヶ所再処理工場が本格稼働しても第2再処理工場が必要であり、記載についてご検討いただきたい。
- 45頁「マイナーアクチニド」に関する記述において、「混合抽出」と記載されているが、混合なのか抽出なのか明確にしていただきたい。
- 46頁でITERについて記載されているが、ITERのトカマク方式とは別にヘリカル方式があるが、これについて言及がない点を確認させていただきたい。
- 61頁の「シーレーン問題、テロ、天災、事故」について、テロ等の攻撃に対する法整備の必要性について何らか記載が必要ではないか。
- 資料4の24頁(4)数値目標の根拠が不明確である。説得力のある説明を外部にきちんとできるよう検討していただきたい。
- 非在来型石油について、国際的な動きに遅れないように注視しておくべきである。
- 46頁「ITER」に関する記載では、「高温ガス炉」等についても例示として記載いただくよう検討していただきたい。
- 廃棄物処理に関して、核種変換技術についても触れる必要があるのではないか。
- 48頁(10)「国と地方の信頼関係の強化等」を取り上げて頂いたのはありがたいが、原子力のみに限らず、もっと広範囲に捉えるべきではないか。
- 45頁(2)i)で「国民理解促進活動」とあるが、この表現では国民を理解させるという一方的なニュアンスとなるため、「国民との相互理解による」と記載すべきではないか。
- 8つのプログラムをもう少しそぎ落として、今後の目指す方向性を簡潔に記載した方がいいのでないか。
- 戦略というものは、ベクトルを揃えることに意味がある。
- 大事なのは実行すること。資料4の64頁にあるように、強い企業を形成し、政策手段を発動し、国民の意見を聞きながら進める」というスタンスで打ってでることが必要。
- 64頁に「エネルギー問題に深い理解を持った国民」とあるが、現実的には難しい。立地問題をはじめとして、地域住民がどれだけ理解してくれるかが最大の論点である。「住民」というのは、「個別の立地住民」を指していると理解すべきである。
- 本日の意見は可能な限り盛り込むつもりであるが、エネルギー基本計画のアクションプログラムとして盛り込んでいくということで、新・国家エネルギー戦略については、全体的な方向性だけを取り扱うということで了承いただきたい。また、修文については私にご一任願いたい。(委員了承)
- 新・国家エネルギー戦略は、経済成長戦略大綱にも盛り込まれる予定であり、さらに本部会では、戦略に盛り込まれた考え方を踏まえ、エネルギー基本計画の改定作業を本格化していく予定。
- 次回については、議題、進め方を含め、後日事務局より連絡してもらう。
新・国家エネルギー戦略について(資料4)
(部会長)
以上
最終更新日:2006年6月6日
