経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会原子力部会(第16回)-議事録

平成20年2月6日(水)

  • 田中部会長
    それでは、定刻になりましたので、ただいまから総合資源エネルギー調査会電気事業分科会第16回原子力部会を開催させていただきます。
    本日はご多忙中のところご出席いただきましてありがとうございます。2時間半の予定した時間でございますので、効率的に審議を進めていただきたいと思います。ご協力のほど、よろしくお願いします。
    それではまず、開催に当たりまして、望月資源エネルギー庁長官よりごあいさつをいただけたらと思います。よろしくお願いします。
  • 望月資源エネルギー庁長官
    望月でございます。
    きょうはお忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございました。今回の原子力部会は、昨年の9月に開かれてから4カ月ぶりでございます。この間の事情を少し振り返ってみますと、国内では、プルサーマルについて、九州電力、四国電力に続いて関西電力が計画を再開する等、着実な進展が見られておりますし、六ヶ所再処理工場の竣工がいよいよ迫っているという時期でもございます。
    また、政策当局、私どもとしましても、大臣の南アフリカ訪問時に、南アフリカの原子力開発計画への我が国の協力の重要性を両国の共同声明として発表する等、我が国原子力産業の国際展開ということにつきましても意を用いて行動してきたところでございます。来年度からの新規の政府予算案として、世界最高水準の信頼性や経済性を有する次世代軽水炉技術開発を盛り込みましたし、今年度から文部科学省と連携して進めております高速増殖炉サイクル実用化研究開発をも来年度も増額・継続する等、原子力立国計画に則った取組を進めてまいっているところでございます。
    世界は、高騰を続けている原油価格が今年始めに1バレル100ドルを突破するという時期もございました。他方、地球環境をキーワードとして世界全体が大きな構造変化を迎えるエネルギー情勢になっているわけでございます。
    こうした中で、供給安定性に優れ、CO 2を発電過程で排出しないクリーンなエネルギー源である原子力については、これまで以上に世界的な議論を必要としている時期になっているのではないかと思います。今年はG8の洞爺湖サミット、エネルギー大臣会合等々の会合が予定されておりますけれども、地球環境問題が主要なアジェンダの1つとして取り上げられていくということは間違いないことでございますし、議長国として、安全で平和的な原子力の利用拡大ということは、アジアを中心としてエネルギー需要が拡大していく中で、不可欠な地球温暖化対策であるということを世界に向けてアピールしていく必要があると考えているところでございます。これまでのG8で必ずしも原子力というものが中心に訴えられてこなかったということを少しでも乗り越えられればと思っておるところでございます。
    他方、依然として柏崎刈羽原子力発電所が停止をしているわけでございまして、電力の安定供給をいかに確保するかということについても極めて重要な課題を抱えているわけでございます。現在は、もちろん追加供給対策を十分に講じておりまして、首都圏の電力需給が直ちに逼迫するような事態ではございませんけれども、引き続き電力の安定供給に万全を期していかなければいけないと心得ているところでございます。
    併せて、非常に低い水準で推移しております原子力発電所の設備利用率の向上も求められているところでございます。京都議定書の第一約束期間が今年から始まるわけでございますけれども、我が国が国際的なリーダーシップを発揮していくためには、こういったことも大変重要であり、科学的に、合理的に安全を確保した上で原子力発電の設備利用率の向上を実現していくということも筋道ではないかと思っておるところでございます。
    また、本日もご議論いただく予定でございますけれども、放射性廃棄物の最終処分事業を推進するために、我々といたしましても、国民全般や地域住民への広聴・広報活動の強化、国による文献調査の実施の申し入れ等、NUMOや電気事業者等関係者と連携しながら国が前面に立って取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
    本日の部会におきましては、放射性廃棄物小委員会での審議結果とともに、G8洞爺湖サミットやエネルギー大臣会合を見据え、国内外において原子力の平和利用拡大を進めるに当たっての我が国が直面する課題への対応等につきまして、委員の皆様にご議論いただく予定でございます。どうぞ活発な、かつ忌憚のないご意見を承れることをお願い申し上げまして、私のごあいさつとさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
  • 田中部会長
    どうもありがとうございました。
    なお、本日は、所用のため、井川委員、植草委員、浦谷委員、大橋委員、金本委員、河瀬委員、神津委員、高橋委員、寺島委員、中川委員、村井委員、そして森嶌委員がご欠席となっております。
    続きまして、事務局から配付資料の確認をお願いいたします。
  • 高橋原子力政策課長
    それでは、資料を確認させていただきます。本日は、座席表、議事次第、出席者名簿、その後に資料1、資料2、資料3-1、3-2、3-3、資料4-1、4-2、資料5、資料6、資料7、資料8、合計14点の資料をお配りさせていただいております。それから最後に、本日ご欠席の河瀬委員からのご意見を書面でいただいておりますので、お配りいたしております。不足、欠落等ございましたら、お知らせいただければ事務局のほうから対応させていただきますので、よろしくお願いいたします。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。特に不足している方はいないでしょうか。
    それでは早速ですが、本日の議題に入りたいと思います。議題1から議題3につきましては、放射性廃棄物小委員会に関する審議事項ですので、まとめてご説明いただき、その後、ご意見、ご質問をお伺いさせていただきたいと思います。
    それでは、事務局からご説明をお願いいたします。
  • 渡邊放射性廃棄物等対策室長
    それでは、ご説明させていただきます。
    議題の1、2、3でございます。いずれも放射性廃棄物に関わるものでございまして、放射性廃棄物小委員会のもとでの了承を得たものとして本日ご審議をいただきたいと思います。
    まず1つ目の議題でございますけれども、中間とりまとめということでございまして、資料2にお配りしてございます。こちらにつきましては、前回9月のこの場におきましてご審議をいただきました。その後、パブコメを経まして、11月の放射性廃棄物小委員会で了承をいただいたものをきょうお配りしてございます。中身につきましては、前回もご説明しておりますので、きょう詳しく申し上げませんが、資料2の6ページにございますとおりであります。広報の強化ですとか文献調査の申し入れ等といった、国が前面に立った取組の推進等が強化策の柱になってございます。これらについて特段大きな変更点はございません。パブコメの中で、例えば説明会とかシンポジウム等といった広聴広報活動のときに反対の意見、中立の立場の方とも連携すべきとか、それから地域振興構想といったものを提示していく際に、地元の自ららの意思というものを阻害するものであってはならないとか、あるいは国、NUMO、電気事業者の連携、さらには大学、関係研究機関等も含めた幅広い連携を強化すべきといったような意見が寄せられております。こうした声も踏まえて、この強化策に則って取組を進めてまいりたいと思っております。以上が1点目の議題でございます。
    次に2つ目、3つ目の議題でございますが、この2つのテーマは、昨年の6月に法律を改正いたしまして、TRU廃棄物(長半減期低発熱放射性廃棄物)を新たに対象に加えたわけですけれども、この法律の施行が今年の4月1日に予定しております。その改正に関しまして、今回基本方針等を改定するものでございます。これらにつきましても、森嶌委員長のもと、廃棄物小委員会において、11月以降3回にわたって議論をしていただきまして、先月末に了承をいただいたものでございます。
    まず最初に、資料3-2に基づきまして、基本方針と最終処分に関する計画の改定のポイントについてご説明させていただきます。
    まず、基本方針についてでございますが、この基本方針及び最終処分計画は、いずれも閣議決定を今後予定しているものでございます。法律制定時にこの基本方針、計画というものが定められていまして、今回、そのTRU廃棄物を対象に加えたということで、まず改定のポイントとしては、従来からも対象になっていた高レベル廃棄物と同様、TRU廃棄物に関わる定義ですとか、その処分の基本的な方向についての規定を加えたというところがまずポイントの1つとして挙げられます。それから、その他拠出金等々の対象者として、従来の電力事業者に加えまして、再処理施設等設置者等を加えるといったような規定を追加しています。それがまずその法改正に伴う改正のポイントでございます。
    次に2ページでございますけれども、その法改正に伴って必然的に追加をするポイント以外に、最新の状況を考慮して、先ほど申し上げた中間とりまとめ等も踏まえまして、改正すべきポイントとして挙げたのがこちらでございまして、1つ目のところは、この最終処分事業の必要性とか喫緊性について記述を追加いたしております。実際、廃棄物はどんどん発生しているわけでございますので、その喫緊性について追加したというのが1点。それから2点目ですけれども、技術開発に関わる部分でございまして、国なり関係研究機関が全体を俯瞰しながら総合的、計画的かつ効率的に技術開発を進めていくよう、連携協力していくべきであることを明記いたしました。それから3点目でございますけれども、広報に関わる部分でございまして、関係住民のみならず、原子力発電の便益を受ける国民の理解と協力を得ながら進めていくことが重要であるということを踏まえて、国、NUMO、事業者、研究機関が相互に連携するといったことの重要性について規定しております。それから4点目でございますけれども、電源三法交付金制度に基づく地球支援措置について追加をいたしました。こちらについては、最終処分事業を進めていく上で、関係住民との共生関係を築き、地域の発展、住民福祉の向上といったものにつながっていくことが重要であることから、この交付金制度に基づいた地域振興支援措置が必要であるということを明記してございます。
    以上が基本方針の改定のポイントでございまして、続きまして3ページ以降のところに、最終処分に関する計画に関わる改定のポイントをまとめてございます。こちらにつきましては、主に廃棄物の発生見込み量ですとか、最終処分施設の規模、それからそのスケジュールについて規定しているものでございます。こちらにつきましても基本方針同様に、まず法改正に伴って必然的に改定すべき点として、TRU廃棄物について高レベル廃棄物同様、発生量ですとか発生見込み量について規定をしたというのが改定の1つのポイントでございます。
    それからもう1つの改定のポイントといたしまして、4ページのところでございますけれども、最新の状況を考慮した改定のポイントといたしまして、従来の高レベルの見込み量についても改正をしたということと、それからスケジュールについてでございますけれども、そこの下の絵にありますとおり、これまでのスケジュールを踏まえて、最終処分の開始時期は、今現在、平成40年代後半となっております。それに向けて精密調査地区の選定を平成20年代前半、それから建設地の選定を平成30年代後半としておりますけれども、足元が明らかにおかしいというスケジュールの部分を、必要最小限に見直すということで、精密調査地区選定の時期を20年代前半としているのを20年代中頃、それから建設地の選定時期を30年代後半としているのを40年前後と最小限見直しまして、最終処分の開始時期は、現行のとおり平成40年代後半ということで据え置く。従いまして、先ほどご紹介しました強化策を踏まえて取組を強化していくことによって、この最終処分の開始時期のスケジュールに向けて取組をさらに進めていくということと考えてございます。
    以上が基本方針及び計画の改定に関わるものでございまして、最後に3つ目の議題に関わるところでございます。今回法律に新たに追加したTRU廃棄物の最終処分費用と、事業者による拠出金の単価についてでございます。これらにつきましては、高レベルについては既に費用なり拠出金単価というものを算定してきてございまして、このTRU廃棄物につきましても、基本的には、こちらの原子力部会で承認された高レベル放射性廃棄物に関わる費用なり単価の算定方法をTRU廃棄物についても使っていくということで算出をいたしたものでございます。資料4-1の概要という紙にその算定の方法の概要が書いてございますけれども、費用の算定方法については、まず最終処分費用として積み上げるべき費用項目というものの範囲を設定いたしまして、今、そこに調査費ですとか建設費、操業費等々書いてございます。これら諸々のものにつきまして費用として積み上げる。ここに書いてある個々の費用については、標準的な単価というものに数量を掛けて個々の費用を出していく。そして個々の費用を出していく際の前提の条件といたしまして、そこに書いてございますような前提を置いたということでございます。この方法に従いまして算出をいたしました結果、最終処分費用として7,432億円という費用になってございます。こちらは高レベル廃棄物と比べて随分低い費用になっておるわけでございますけれども、その最大の要因といたしましては、処分に必要なスペースとしてTRU廃棄物に関わるスペースが高レベルに比べて小さいもので済むという点が大きな要因として挙げられます。この費用を使って拠出金単価というものを算定いたします。その算定式がその下に書いてあるものでございまして、上で出した総費用を発生廃棄物の量全体で割ったものが単価として算出したものでございます。その単価というのが、書いてございますけれども、1立米当たり3,400万円強という数字になってございます。こちらに出した拠出金単価に基づきまして、今後、事業者から処分費用に必要な資金を拠出していただくということになります。
    それから最後に、ここではじき出した最終処分費用なり単価の見直しの考え方ということでございますけれども、こちらについても既に部会のほうで高レベルについて同じやり方でやってございますけれども、前提条件の大幅な変更に伴うような見直し、先ほどちょっとご紹介したような計画の変更に伴うような見直しについては、原子力部会のほうで改めて審議をいただくということ。それから物価変動あるいは個々の税率の変更等々、前提条件の軽微な変更に伴う見直しについては、機械的に毎年、高レベル同様、見直しをしていく、こういう考え方で進めさせていただきたいと考えております。
    以上でございます。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    それでは、ただいま説明がありました議題1から3につきまして、委員の皆様からご質問、ご意見等をいただきたいと思います。本日、多くの委員の方がこられてございますので、また、時間も限られているところ、ご発言は二、三分以内でお願いしたいと思います。
    本日、ご欠席の河瀬委員のほうから書面でご意見をちょうだいしておりますので、ご覧いただければと思います。また、例によって、ご発言をされる方はネームプレートをお立ていただければと思います。それでは、ご質問、ご意見ございましたらよろしくお願いいたします。
    森本委員、お願いします。
  • 森本委員
    ありがとうございます。関西電力の森本でございます。
    私ども電気事業者といたしましては、最終処分事業の着実な推進は、原子燃料サイクルを推進していく上で、当然のことではございますが、極めて重要な課題であると認識しているところであります。今回、見直されます基本方針と最終処分計画は、原子力立国計画のぶれない戦略を踏まえ、また、昨年11月に取りまとめられました廃棄物小委員会の中間とりまとめでの議論もしっかりと酌み取っていただいており、特に最終処分事業の重要性、そして国、NUMO、電気事業者の役割が明記されております。我々電気事業者といたしましては、私どもの役割を果たすべく、最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
    次に、懸案でありましたTRU廃棄物の処分につきましては、一昨年の原子力委員会において、高レベル放射性廃棄物との併置処分の技術的成立性の見通しが得られており、今回、処分費用と拠出金単価の算定につきまして、高レベル放射性廃棄物処分と同じ考え方に基づき法制度を整備していただくことで、費用の確実な管理が可能となり、我々電気事業者としてありがたく、感謝申し上げたいと思います。
    ただ、TRU廃棄物は、長半減期低発熱放射性廃棄物とも言われますが、何ともわかりにくいものでございまして、また、TRU廃棄物には色々な放射性廃棄物がございます。今回の対象はその一部である等、国民の皆様にご理解していただくためには、一工夫した理解活動が必要と考えます。
    また、最終処分への取組といたしまして、私ども電気事業者は、昨年9月に電気事業連合会の内部に地層処分推進本部を設置いたしました。ここで全国レベルでの広報活動に積極的に取り組んでおり、都市部を含む電力各社が関係するPR施設等におきまして、NUMOと連携しながら、高レベル放射性廃棄物処分に関する模型あるいはパネルといったものを用いた展示を充実いたしまして、積極的に理解促進活動を展開いたしていくことといたしております。皆様におかれましても、今後とも格別のご支援、ご協力をいただければと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
    最後に、この場をおかりしまして、一言ご報告させていただきます。
    先ほど長官からもございましたが、先週、中断いたしておりました関西電力のプルサーマルにつきまして、準備作業を再開させていただくことができました。これは多くの方々のご理解、ご支援のおかげでございますが、特にお国の取組に対しましては心から感謝申し上げたいと思います。プルサーマル計画は、原子燃料サイクルの要でございます。今後、全電力で不退転の決意で取り組んでまいる所存でございます。どうもありがとうございました。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    引き続きまして、末永委員、お願いします。
  • 末永委員
    ありがとうございます。この資料の全部が全部ではありませんが、先週の金曜日にいただきましたので、その後、時間の許す限り簡単に読んできましたので、いささか印象的な発言になるかもしれませんが、若干だけ申し上げたいと思います。
    全体として、今、ご説明があったことに対しては特に問題はないと思います。特に今回示された特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針あるいは計画の改定、その中では、新たに第2種特定放射性廃棄物の基本的な考え方とか発生量、あるいは処分地の規模といったものが明らかにされていること、さらには廃棄物小委員会において、その処分費用とか拠出金の単価算定といったことも具体的に検討され、ここに報告されたということは、極めて重要であると思いますし、大変意義のあることだと思います。従って、今後は、こういうことを踏まえれば、原子燃料サイクル事業を推進していく上で重要な課題である放射性廃棄物処分の実施に向け、基本的な環境整備はかなりできてきたし、あるいはさらに進められることを強く期待しているというところであります。
    ただ、次にもう1つですが、放射性廃棄物の処分の実施についてでありますが、先ほど長官のお言葉にもありましたし、ご報告あるいは資料の中にも再三繰り返されておりますが、国民の理解と協力を得るということが重要であるということ、そのために国が前面に立って進めていくということが繰り返し強調されております。これはもう絶対的なことだと思います。そういう中で、国が全国各地での説明会、あるいは広報・広聴活動を通じて国民の関心を高めるというようなことをやっておられることもよくわかります。ただ、もう一歩進んで、河瀬委員のこのペーパーにありますように、本当に関心を持っているような地域等々に関しましては、積極的かつ詳細な説明、あるいはその必要性といったものにも踏み込んだような説明というのが、これからさらに重要になってくるだろうと考えています。河瀬委員のこのペーパーでは、地域住民の目線に立った実践とありますが、まさにそのことが多分必要になってくると思いますので、国のみならず、事業者あるいはNUMO等々も、そういったことでぜひおやりいただきたいし、そのために特に国は、全国各地の動きに対してある意味でアンテナを高くして、情報の収集等々に取り組んでいただきたいと思います。
    また、資料2にありますが、原子力立国計画が一部引用されておりまして、この最終処分の問題に関しては、ここ一、二年の間が勝負であるというように書かれておりますが、実はこのここ一、二年というのはもう過ぎようとしております。そういう中において、先ほどもご報告にありましたように、今後のスケジュール等に関しましてもかなり変更が見られる。二、三年から四、五年、読み方によってはそういったずれが見られます。もちろん、最後のところだけは死守する、厳守するというふうな力強い言葉をいただきましたので、ぜひそれはお願いしたいと思います。特にそのことは、私は青森県に住んでおりますが、再処理の問題や、あるいは中間貯蔵等々にもかなりの影響を与えるということになりますので、これ以上先送りしないというふうな決意で、もちろん国が前面に立ち、かつまたNUMOあるいは事業者も取り組んでいただきたいということを強く希望するところであります。
    以上です。ありがとうございました。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    秋元委員、お願いします。
  • 秋元委員
    私も、国が一歩前に出てやるんだということの具体的なあらわれとしてこういう計画が出てきたことを大変評価をしたいと思います。特に、非常にデリケートなTRUの問題についてここまできちっとした取組をされたということは、非常な前進であったと思っております。
    ただ、今、末永先生もご指摘になられましたように、結果的に、この資料3-1の4ページですけれども、全体として最終的な目標の年代は変えなかったものの、概要調査や精密調査の時期を数年動かさざるを得なかったということのようですが、結局、最終は変えないとなりますと、これからの概要調査、精密調査については従来に増した、非常にきめの細かい対策がぜひとも必要になるのではないかと思います。特にTRUというような問題が今度前面に出てきましたので、これに対して国民の理解が得られるような効果的な広報対策が必要だろうと思っておりますし、その意味では、後ほどご説明があるように思いますけれども、立国計画の中で、今度は広報活動についてかなり広範な強力な対策を打ち出していただきまして、前回も、PDCAが回せるように広報の評価をぜひやってほしいとお願いしたわけでありますが、そういうことも組み込んでいただきました。これからはぜひともこういう社会的な問題について定点観測をしてほしい。そのためにも計画ももう少し深堀りをした計画を細目にわたって、具体的な目標のうち何ができて何ができなかったか、できなかったものについては一体どう改めて達成させるのかというところまでやっていく必要があると思います。
    それからもう1つは、やはり日本の計画プロジェクトはいつもシングルトラックでして、1つ途中でうまくいかないと、結局今回のような形で押せ押せになって、後で頑張るというだけのフレキシビリティーがない計画変更が出てくるわけですが、フランスでは複数のアプローチを考えて、例えば15年というような長い年月をかけて、アプローチ毎にマイルストーンを決め、成果を評価しながら廃棄物対策を積み上げていくということをやっています。日本の最終処分につきましても、現在の考えられている道筋がベストであることには間違いないわけですけれども、それがうまく受け入れてもらえなかった場合でも、最終目標に到達できる色々なルートといいますか、ダブルトラックで計画を構え、フレキシブルに考えていくというようなことを、今後ぜひともご検討いただきたいと思っております。
    以上であります。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    引き続きまして、木場委員、お願いします。
  • 木場委員
    ありがとうございます。主に資料2の放射性廃棄物小委員会中間とりまとめについて意見を申し上げます。
    処分事業の推進に向けて国が前面に立った取組をするということですとか、広聴・広報活動のさらなる拡充を中心に関係者が取り組むべき方向性をかなり明確に書いていると感じまして、非常にいいと思いました。ただ、色々と行うべきことが盛りだくさん書いてはあるのですが、これを戦略的に誰がコントロールしていくのかという部分で、国やNUMOや関係機関が役割を分担していくと思いますが、私も秋元委員と同様に、ぜひ国にイニシアチブをとっていただきたいと感じております。
    色々と書いてあることの中で、私は、最も根底に置くべき視点は、8ページにございました国民の目線に立った理解活動だと考えます。私たち国民がこういったことを他人ごととしてとらえないように認識させていくために工夫する必要がまだまだあると思います。その観点で、3点ほど私から申し上げます。
    1つ目は、廃棄物の問題は国民全体の問題という共通認識をしっかりとつくっていただきたいということです。自分の取材から少し申し上げますが、昨年9月にフランスの原子力庁がマルクールにつくらせました高レベル放射性廃棄物の地層処分の理解促進のための展示館、ビジアトムというところに行ってまいりました。そこは、入った途端に、まず入り口の部分、壁全体にアーティスティックに生活ごみが飾ってありました。目を奪われてしまったのですが、使えなくなったテレビですとかカラフルなコードですとか、ガラス瓶、缶等が展示してあるわけです。壁一面でございます。これは何を言いたいかというと、おそらく私たちがこういった豊かな生活をし続けるためには、生活の中から出るごみの問題も、あるいは電気をつくるために原子力から出るごみの問題も共通の問題である、こういうふうな仕掛けのように私には感じられました。そこは夏休みの遊び先としても子供たちにも人気なようで、職員はほとんどが科学者や大学院生で、理科の実験を子どもと一緒に行っていました。幅広い世代に興味を持っていただく、そういった施設づくりというのが重要になると思われます。
    2つ目でございますが、どこかに処分場を見つけなければいけないということで、国が最終処分事業地域振興研究会を設置して色々と地域振興の例示をしていくということが書かれておりました。しかし、最終的には押しつけるというのではなくて、地域が主体的に検討できるようにする、それに国が協力するという形が望ましいように感じられます。
    以前にも一度お話しいたしましたが、一昨年、韓国に取材に行ったときに、こちらは高レベルではないのですが、中低レベル処分場を探す際に、韓国の中で4つの市が名乗りを上げまして、住民投票を行いました。賛成率が一番高いところに決まるということで、結局、慶州に決まったわけなのですが、この際にも国が前面に立ってインセンティブをはっきりとさせました。300億円の使途自由金や韓国水力原子力株式会社の本社をそこに移転するというようなことなど。この結果、後で調べたのですが、テレビの討論会やコマーシャルの数が、投票の2005年には8,000を超えていたということで、これは前の年の3倍の数だったということです。日本ではなかなかこのような露出というのは考えにくいところもあるのですけれども、やはり透明性を持って、国がリーダーシップを発揮しながら進めていく、そして実際には振興策は地域が考える、そういったことが投票率に結びついて、産業を呼ぶという意識を持ってもらうことが必要ではないかと感じました。
    最後に3つ目でございますが、こちらは意見というよりはちょっと感想めいたことになるかもしれません。本日の資料にはなかったのですが、フランスでは可逆性のある地層処分を法律で定めているということで、非常にこの言葉に興味を持ちまして、フランス原子力庁の方から詳しく聞いてみましたところ、本当は、訳は、可逆性のない地層処分はあり得ないという二重の否定が正しいそうなのですけれども、要は、一旦埋めたとしても必要に応じて50年とか100年とか経ってから取り出して、その場でチェックをするとともに、最新の技術を施してまた埋めるというような、ある種、埋めっ放しのイメージではなくて管理しているといったイメージのようです。ただ、私のように全く技術的なことに詳しくない者にとっては、こういう言われ方をされたほうが、埋めたら1万年大丈夫ですと言われるよりも何か安心感があるように感じました。フランスではこの「可逆性のある」という言葉を使って議会を何とか通せたという事情もあったと聞いておりますし、日本との国の事情の違いはあるかもしれませんが、私ども生活者の立場としましては、こういった言葉のほうがより安心感を感じたのは事実でございます。
    ということで、処分場の選定に当たりましては、こういった言葉のことも含めて、国民がどう受け止めるかを意識して様々な形でアプローチを考えていただければありがたいなと感じます。
    以上でございます。ありがとうございました。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    あと4名の方が挙がっていますので、順にお願いしたいと思います。
    秋庭委員、お願いします。
  • 秋庭委員
    ありがとうございます。私も、高レベル放射性廃棄物並びにTRUの国民への理解ということで一言申し上げたいと思います。このたび、国が全面的に取り組んで全県で広報活動をするということはすばらしいなと思っています。私たち消費者としても、自分たちの問題として積極的に関心を持って取り組んでいきたいなと思っています。ただ、なかなか廃棄物の言葉というのは難しくて、先ほども森本委員からTRU廃棄物という言葉がなかなか消費者に浸透しないということがありますが、まずそこの言葉がわからないということが1つ。
    そしてもう1つは、これからのTRU廃棄物の処分のことなのですが、先ほどの資料3-1の最後のページにも、単独処分と併置処分が可能でありと書いてありました。この辺のところも私たちにはよくわからなくて、今、高レベル放射性廃棄物の最終処分地の公募をしてどこか処分地を決めなくてはいけないというときに、このTRUはまた別にそういう募集をするのかどうなのか。あるいは高レベル放射性廃棄物にもし手を挙げるところがあったら、そこで決まったときに、ついでにこれもお願いというふうに後に言うのか。後出しというのはなかなか消費者の理解のしにくいところです。廃棄物については、最初は低レベルと高レベルだけなのかと思っていたら、色々なものが出てきて、今回のこの資料にはありませんが、これからまた海外からもフランスやイギリスから廃棄物が帰ってくるというふうに聞いています。そういうことも私たちは実はほとんどの人は知らないわけです。全く知らない人が色々なことを聞きかじりでいると、例えばどうして日本は高レベル放射性廃棄物を海外から集めてきて、買ってまで日本のどこかに埋めようとしているのかと、何となく皆さん専門家にとっては笑えることかもしれませんが、私たちは情報がいっぱいは入ってくる中で、整理されていないということが一番理解しにくいということがあります。そういうわけで、ぜひ情報を届けるときにはきちんと整理して、しかも全容がわかるようにしていただきたいと思います。
    最後に、高レベル放射性廃棄物の広報活動について1つぜひお願いしたいのは、これからも何世代も引き継がれていく高レベル放射性廃棄物ですので、ぜひ子供たちへの教育という視点を重要な視点としてぜひぜひ入れていただきたいと思います。
    以上です。ありがとうございました。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    岡崎委員、お願いします。
  • 岡崎委員
    ありがとうございます。今回このような形で、この問題に関して国が前面に立った強化策ということを打ち出していただいたことを感謝申し上げたいと思いますし、その中には、私ども原子力機構が抱えているTRU廃棄物についてのこれからの取り扱いについての道を開いていただいたということについては感謝申し上げたいと思います。
    何人かの委員の方々から、この高レベル放射性廃棄物の処分の問題に対して、国民的な理解がまだ十分というにはほど遠い状態であるというご指摘がありましたが、国民のこの問題に対する関心、あるいはむしろ解決に向けての期待というのは、私は大分高まってきているのだろうと思います。ぜひこの機会を逸することなく、この今日ご報告いただいた中に、国と関係機関が一体となった取組を是非強化していっていただきたいと思います。
    そういう中で、特にこの問題を進めるに当たって2つだけお願いしたいのは、1点は、関係する地元、関係の自治体の皆さんとできる限りの連携をとっていただくということが一番大事なことだろうと思いますし、その際には、できるだけ透明性高くこの問題の処理に当たっていただきたいということが大変大事なことではないかと思っています。
    併せて、私ども原子力機構は、北海道の幌延町そして岐阜県の瑞浪市、2つの深地層の研究施設計画というのが順調に進展しております。ぜひこの2つの研究所からの研究成果を上げるだけではなく、私どももこの地に展示館等の施設も設けまして、できる限りの理解促進活動に努めていきたいと思っています。機会がありましたら、ぜひこの原子力部会の皆さん方にも、一度、北海道か岐阜県の研究施設をごらんいただきたいと思いますし、あわせて、これまで幌延町あるいは瑞浪市の地元の首長さん方に大変力強い色々なご支援をいただいていますし、しっかりしたご意見をお持ちであるということだけご報告をさせていただきます。ありがとうございました。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    木元委員。
  • 木元委員
    ありがとうございます。何人かの方がおっしゃっていたことの中にも含まれて、最終的には秋庭さんがおっしゃったことに関わることですけれども、実は、この報告の基本になっているのは原子力政策大綱であり、あるいは原子力立国計画に盛り込まれているものと解釈します。その上で、先ほど渡邊室長からご報告があった部分に関わることですが、言葉としてちょっと困ると思うところがあるのです。それは、解釈をきちっとしなくてはいけないなということにもなりますけれども、資料3-1の2ページ、一番大切な、国民がどういうふうにこの高レベル放射性廃棄物の問題を納得できるか、自分のものとして考えることができるかという視点ですけれども、2ページの真ん中の(3)のところ、特定放射性廃棄物の最終処分に関する国民の理解の増進のための施策に関する事項、その右にも国民の理解増進、あるいはコンパウンドして国民理解という言葉を使っていたりするのですが、これはもう死語と考えていただきたいと私は思っています。
    と申しますのは、かねて原子力の政策に関わっているときから感じていたことで、大分変わってはきているのですけれども、ここの原子力部会でもエネルギー情報研究会、いわゆる「広聴・広報のあり方研究会」をつくって座長もさせていただきました。秋庭委員、木場委員、神津委員も入っていただいているのですが、そのときも確認をさせていただいたのは、広聴・広報とはどういうことかということ。それはまず、相手が何を考えているのか、どういうことが知りたいのか、何に不満を持っているのか、そこのところを最初にマーケットリサーチ的にやっていかないと広報はできない。理解していただこうとして色々な資料を持っていったり、色々なイベントをやったりしても届かない。相手が知ろうと思うことをまずこちらが先に知るということが大事なのです。そして相手のことを、あなたはそういうお考えなのですかと理解して、その上で広報するという形をとらないと、なかなか入っていけないのです。そこで、言葉としては、国民の理解ではなくて国民との相互理解です。ですから、これはあくまでも、すべて国民との相互理解の上でなければ成立しないという観点を、言葉の上でも明示していただきたいと考えています。
    ですから、例えばこの資料2の中間とりまとめの本文ですが、今後の課題のところ、それから広聴・広報のところ、色々ございますけれども、今後の課題のところの4ページの(4)ですが、その(1)の2行目に、国民全般の理解と協力が不可欠である。これはそのとおりなのですが、国民との相互理解が無いと協力が得られないのです。細かいことですが、現地に行きますと大変強く、自分達のことを解ってくれないで一方的に広報されても受け入れられない、という声があります。秋庭委員からも事細かにお話がありましたけれども、例えば、文献調査といった場合、いきなり文献って何だ、何をもとにして文献調査を最初にするのか、という言葉が出てきます。そういうことから引っかかってくるのです。ですから、こちら側はこの言い方、この言葉で解っているから相手も解ってくれるだろう、ということかもしれませんけれども、それでは理解されにくいということをあえて申し上げさせていただきます。
    それから、次の5ページの(5)のところで、最終処分事業の安全性を国民にわかりやすく示すことについては様々な可能性を追求する必要がある。ここのところにもやはり含まれているとは思うのですが、その下のところ、地層処分に関する研究開発の一環として国民が安全性を体感できるような設備とあるのですが、物をつくる、説明をする、何かをするではなくて、やはりそこは、まずコミュニケーションがないと成り立たない。ですから、設備をコミュニケーションに置きかえてもいいのではないか、と思っています。
    また色々申し上げて恐縮ですけれども、例えば資料5にあります原子力立国計画の進捗のところですが、ここでちょっと見ていただきたいのは6ページです。これは原子力政策大綱にも書いてあることですが、「13.広聴・広報活動を始めとする国民との相互理解への取組」と書かれていますので、やはりこの精神はきちんと踏まえていただきたい、このように思います。そうしますと、これから国民の方々に理解していただくという活動を進める上でも、その精神が先に立っていると、やはりやり易いのではないか。資料をつくる場合でも、国民の目線に立ってとありますけれども、目線に立つためには相手を理解しなくてはいけない。それも画一的ではなくて個々で違ってきますから、そういうこともきめ細かく、力強くやっていかなければならないと感じておりますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    南雲委員、お願いします。
  • 南雲委員
    ありがとうございます。最終処分事業の進展に向けて、従来のNUMOによる公募方式に加え、国が前面に立った取組については賛同するとともに、大いに期待をするところでございます。放射性廃棄物の最終処分事業の推進のために、発生主体である事業者が今以上に取組を強化することは当然のことですが、電気事業に従事いたします私たちといたしましても、理解活動に積極的に取り組んでいくことが必要であると認識しております。
    私ども電力総連は、全国の電力関連産業に従事する労働組合の連合体として、全国にくまなく、広い、強いネットワークを有する組織であると自負としております。この特性を生かし、現在、電力総連では、本日委員で出席をされております原子力産業協会の服部理事長の協力を得て、電力だけでなくあらゆる職域の組合役員を対象とした高レベル廃棄物処分事業に関する勉強会を各地で開催しているところでございます。また、各都道府県、地域においては、地方連合に多くの役員を派遣するとともに、他の労働組合の方々や地方議員の方々に電力総連の考え、思いを理解いただく活動にも取り組んでおります。放射性廃棄物最終処分事業に関わる理解を得る難しさは、これらの対応を通じ重々周知をしておりますが、まさに喫緊の課題であり、国、事業者、NUMOという立場を越え、オールジャパンでの取組が必要であると思います。
    電力総連としても、紹介した取組をはじめ、今後も電力関連産業に働く者の誇りを持って本件に対して積極的に取り組んでまいりますので、ご理解とご支援をお願いいたします。ありがとうございました。
  • 田中部会長
    次の議題がございますが、あと2人の方からご意見をいただいてから次に移りたいと思います。
    河野委員、お願いします。
  • 河野委員
    おそらく大多数の委員は、議題の3、4、5で物を言いたいと思ってじっと待っていらっしゃるのでしょう。
    1点だけ私は言いたいことがある。それは、国が前面に出るということが書いてあるが、実はどういうふうに出るかが問題なのです。色々な運動論があって、色々な考え方があると思うけれども、僕は、経済産業省が持っている人的能力、電力が持っている人的能力をどういうふうに配分して、現実に公募に応じそうな箇所を育てるかという戦術論が必要だと思う。最初から、水面下で色々な根回しをやるときに、経産省の担当者が現地に行ってもうまくいくわけはない。国の出番は後にあるわけだ。その前に各電力とNUMOがやらなきゃいけない。ひょっとすると、今年の末を迎えるころには複数の公募が表面化するという別の光景が我々の目の前で起こっているかもしれない。そういうことを期待したい。
    以上です。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    次に、時間がございませんので要領よくお願いしたいのですけれども、鈴木先生。
  • 鈴木委員
    既に言われていることのフォローアップなのですけれども、前回、山地さんがおっしゃったことと関係しているのですが、国民全体の問題というのを発揮させるために、この廃棄物問題は原子力の推進だけではなくて、反対している人にとっても重要な問題であるということをわかってもらう、これが第1点です。
    それからこの中にも書かれていますけれども、安全性等について第三者の意見を聞きたい、これを制度化する。例えば、これは国の役割と思いますけれども、第三者機関のような組織に安全性を評価してもらう、例えば日本学術会議とか、そういうふうな制度的な枠組みが必要なのではないか。
    それから国の役割で最後に私がちょっと言いたいのは、立地についての問題はもちろんあるのですけれども、多くの方が心配されているのは、埋め戻した後、国はどういう責任をとってくれるのかということについても、国がもう少し前面に出る必要があるのではないか、この3点です。ありがとうございました。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    服部委員、何か。
  • 服部委員
    先ほど、南雲委員のほうから私ども日本原子力産業協会が取り組んでおります活動についてお話がありましたので、簡単にご紹介申し上げます。私どもも何とかこの問題について側面からでも支援できないかということで色々考えました結果、現状、取り組んでおります活動は、30人から最大40人ぐらいの皆さんに集まっていただきそこへ私どもの職員が出向きまして、時間を十分とって、まさにひざをつき合わせて先方からの話もよく聞き、こちらからもていねいに説明するという草の根の活動であります。その場合には、公式に今進めておられる様々な言いぶりとか、そういうものの枠をある意味では越える部分の質問もあるのですがそういうものにも丁寧に答えていくこととしておりますまた海外の事例のことについても色々聞かれる場合もありますし、中身的には非常に充実した活動ができているのではないかと思っております。このような説明の場として色々なチャンネルを我々は探しておりました中で、南雲委員のおられる電力総連のほうにお願いしましたところ、快く受けとめていただいて、今、積極的に進めているところでございます。何分にも集まっていただく人数が少ないものですから、砂漠に水をまくようなものじゃないかと言われる場合もあるのですけれども、双方向のコミュニケーションという点で決して無駄ではないと思っておりまして、そういうところでいただいた様々な質問や意見を何とかこれからの活動に活かしていければと思っておるところでございます。ありがとうございました。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。特に事務局から、今この時機に回答しておくことはございますか。
  • 渡邊放射性廃棄物等対策課長
    本当に色々ご指摘いただきましてありがとうございます。ある種、叱咤激励も含めて貴重な言葉をいただきました。特に多かったご意見といたしまして、国民の方々の話をいかに聞いて、相互にしっかり理解をしていくということが重要で、そのための色々な方策について、今日アドバイスを伺ったと思っています。今回、中間とりまとめなり基本方針、計画等々含めまして、木元委員のほうからも指摘がありましたけれども、私どもとしては、もう当然に相手のお話をまず伺って、それでお互いに理解していくという精神で、今後も広聴・広報活動を続けていく、それがやはりこの最終処分事業をしっかり進めていくことにつながるのではないかというふうに思っております。引き続きご助言いただければと思います。
    以上です。
  • 望月資源エネルギー庁長官
    すみません、木元先生のご意見ですけれども、何で今、もごもご言ったかというと、この第6、特定放射性廃棄物の最終処分に関する国民の理解の増進のための施策に関する事項について規定せよという言い方が、すみません、前回の法律改正をしたときにこのままになっております。従って、この項目立てのところの表現はこうせざるを得ないと思うのです、この次に法律改正の機会があったらどうするかと考えるにしても。ただ、中身のところは、要するに国民の理解というと、わかりにくいというか、意が伝わらないところもあり得るのだけれども、広い意味では本当は国民の理解ですけれども、わかりやすくしようということでやるわけなので、本当はこの文章のところをちょっと配慮した言葉遣いに直すということは可能じゃないかとは思うのです。すみません、この話は、去年の前回の原子力部会のときからずっとこのままになっていたものが、パブコメも今やっているものでございますので、最後の最後になるのですが、ただ、これから閣議決定をしなくてはいけない話なものですから、もしかしたらラストチャンスかもしれませんので、そのラストチャンスを生かせるかどうか。小委員長が今日は来ておられないこともありますので、小委員長と部会長とご相談しながら、原子力立国計画と相矛盾しないような表現に書ける努力をしたいと思います。
  • 木元委員
    すみません、ありがとうございます、ご丁寧にお声をかけていただいて。広聴・広報という言葉を使う以上は、それが含まれていなくてはいけないのです。立国計画もそうですし、政策大綱もそうなので、本当にうまく、それが精神なのだということがどこかでわかるようにお願いしたいと思います。ありがとうございました。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    今の件につきましては、私と森嶌先生とで対応させていただきたいと思います。また、今日、たくさんの意見をいただきましたので、これから放射性廃棄物のサイト選定に始まる様々な事業を進めていくときに、国と事業者のほうで今日のご意見を参考にして的確に進めていきたいと思います。
    何か佐々木委員のほうから。
  • 佐々木委員
    私は小委員会のメンバーで、それで今日は、今お話ございましたように小委員長の森嶌さんがお休みで、それからもう1人の井川さんもお休みなのです。私しか小委員とダブっている者がいない。ちょっと二言だけ申し上げたい。
    1つは、今の木元委員がおっしゃったこの言葉、このところについて小委員会でもやはり議論は出ました、国民の理解の増進という言葉をめぐって。そのときに、小委員会としての、私の記憶に間違いがなければ、これは今、長官がおっしゃったように、原稿も閣議決定の文章で、ですから、できるだけこれを、我々が今、改定案の議論を小委員会でやったわけですが、その段階でも必要最小限の修文にとどめようというのが共通の理解であります。そんなこともあって、ここのところはこのように置いてあるということです。それが1つ。
    それからもう1つ、木場さんが3つおっしゃったうちで一番最後におっしゃった、フランスにおいて可逆性のある云々という言葉を使われたと思いますが、その言葉は使いませんでしたが、やはりこれも小委員会で、内容の問題、一回埋めたものをもう一回掘り起こすというか、そういうような議論がフランスにあるけれども、我が国においてもそういうことを書いてもいいのではないかとか、色々なそういう議論はありました。そのことも指摘しておきます。
    以上。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    それでは一応、先ほどの木元委員のご指摘の点については、先ほど申し上げたような形で対応させていただきたいといたしまして、一応、議題1、2、3につきまして、小委員会における審議結果を本部会としても了承していただくことでよろしいでしょうか。
    (「はい」の声あり)
  • 田中部会長
    ありがとうございました。ちょっと時間をオーバーして申しわけございません。次の議題に移りたいと思います。
    議題4の原子力立国計画の進捗と最近の動きについて、それから議題5の原子力政策を取り巻く現状と今後の方向性についてでありますので、まず事務局のほうからご説明をお願いいたします。
  • 高橋原子力政策課長
    それではご説明させていただきます。時間も限られておりますので、説明はポイントに絞ってさせていただきます。
    まず、資料5に基づきまして原子力立国計画の最近の動きにつきましてご報告申し上げます。前回の部会から4カ月強経っておりますけれども、その間の動きについてでございます。
    1の次世代軽水炉の技術開発でございますけれども、来年度から新規のプロジェクトとしまして、予算は12.5億円計上させていただいております。20年ぶりのナショナルプロジェクトとして次世代の軽水炉の開発を進めるというものでございます。
    2.高速増殖炉サイクル実用化研究につきまして、引き続き五者協議会、経産省、文科省、電力事業者、メーカー、原子力機構の連携のもとで進めていくということで、来年度の予算を私ども経産省が50億円、文科省が112億円ということで増額強化をしております。また、2010年ごろから第二再処理工場についての検討が原子力委員会で始められる予定になっておりますけれども、その準備のための検討をJAEAを中核として進めるということも昨年の12月に五者協議会で決定させていただいております。
    それから3.原子力発電のメリットの可視化につきましては、現在、原子力委員会において、いわゆるビジョン懇と呼んでおりますけれども、地球温暖化問題とエネルギー・セキュリティーの関係、原子力はどういう役割を果たすかということについて議論が行われているところでございます。次のページに移っていただきまして、それから電力事業者と電中研で、今、原子力の供給安定性、価格安定性につきましての定量的評価を行うという検討を進めていただいております。
    それから4.の放射性廃棄物でございますけれども、今ご議論がございましたので、詳しい説明は省略させていただきます。
    それから5.軽水炉核燃料サイクルの確立ということでございますけれども、六ヶ所の操業が近づいてきております。私どももできるだけきめ細かな理解促進活動に取り組んでまいりたいと思います。
    それからプルサーマルにつきましては、先ほどもご議論ございましたけれども、九州電力、四国電力に続きまして、関西電力でも計画再開という動きが出てきているところでございます。
    3ページでございます。その他、軽水炉サイクル関係の技術開発につきましては、大間のフルMOXの技術開発、それから六ヶ所における遠心分離器の開発と、引き続き着実に推進していくこととしております。
    それから海外ウランの資源確保でございますけれども、昨年4月に甘利大臣がカザフスタンを訪問した後、具体的なカザフスタンとの協力関係、原子炉メーカーあるいは電力会社、燃料加工メーカーとの関係で具体的な案件が進捗しております。現在、原子力協力協定の交渉中でございます。
    それから海外探鉱を支援する制度でございますけれども、本年度からJOGMECが海外探鉱事業支援制度を創設しておりますけれども、来年度、JOGMEC自ら一定の案件に参画し、最終的にはそれを民間に引き渡すというような形も含めまして、制度の拡充をしております。
    それから日米原子力エネルギー共同行動計画でございますけれども、昨年4月、閣僚間での合意後、各ワーキンググループの作業が進んでおります。今年の5月後半には第2回の運営委員会を開きまして、1年間のアクティビティの中間的な整理をして次のステップに進みたいと考えております。
    1枚おめくりいただきまして、8.GNEP構想でございますけれども、昨年の9月、米国が主導いたしましてGNEPの閣僚級会合が開かれました。現在、日本を含む19カ国がGNEPのパートナー国としてGNEPの原則にサインしております。昨年の12月ですけれども、運営グループ会合がウイーンで開かれまして、運営グループの議長にアメリカが就任し、日本とフランスと中国が副議長ということで、アメリカのイニシアチブを日本、フランスが協力しながらバックアップしているという状況でございます。
    その他の国際協力でございますけれども、途上国向けの中小型炉につきましては、来年度新規に4億円程度の予算を確保いたしておりまして、技術開発の支援をすることとしております。それから昨年12月にはアジア原子力協力フォーラムが東京で開催されまして、原子力発電のいわゆるCDM化というような点につきまして、共同のコミュニケが発表されているところでございます。
    1枚おめくりいただきまして、9.の高速炉、サイクル技術における国際的な協力でございますが、これは昨年5月、アメリカのDOEの提案公募事業に三菱、アレバ、日本原燃の日仏のチームが参加しております。アメリカの企業もかんでおります。そういう意味では日米仏の3カ国協力が進んでいるところでございます。それから先日ですけれども、原子力機構、アメリカのエネルギー省、フランス原子力庁の三者の間で高速炉に関する研究協力に向けての覚書が作成をされております。私どもとしてもこれを歓迎し、さらに前に進めていきたいと考えているところでございます。
    その他の二国間でございますけれども、ロシアにつきましては、現在、原子力協力協定の交渉中でございます。南アフリカにつきましては、昨年11月、甘利大臣が訪問をいたしまして、先方との間で軽水炉導入、高温ガス炉の導入につきまして日本に対する協力の期待が表明され、その旨、共同のコミュニケが発出されております。
    その他の国でございますけれども、インドネシアにおきましては、昨年11月、私どもと先方のエネルギー鉱物資源省との間で原子力発電に関する協力に関する覚書に署名をしております。また、ベトナムに関しては、昨年末ぐらいから非常に多くの要人が日本を訪れておりまして、その際、甘利大臣からベトナムとの間の政府間での協力文書の作成を提案しており、今、ベトナムとの間では交渉を続けております。
    それから来年度の新規予算といたしまして、私ども日本がIAEAに拠出いたしまして、IAEAが途上国に向けて専門家を派遣するプログラムを実施する予定でございます。
    それから人材育成につきましては、原産協会が取りまとめをしていただいております人材育成関係者協議会におきまして、人材育成のプログラム実施方針というものを決定しております。また、そういった実施方針にのっとりまして、私どもと文科省が協力しながら、大学向けの各種支援予算の拡充を来年度することにしております。また、原子力発電所等の現場の人材育成ということで、引き続き予算を計上しております。
    それから先ほどもご議論ございました広聴・広報をはじめとする国民との相互理解ということでございますけれども、高レベル放射性廃棄物につきましては、先ほどご議論をいただいた点を今後踏まえながら取り組んでいきたいと考えております。それからその他色々な方々をお相手に意識しながら、また専門家の先生方のお知恵を借りながら、各種の取組をさせていただいておるところでございます。また、新潟県中越沖地震に関連いたしましては、政府公報等を通じた広報のほか、先月、新潟復興のための新潟フェスタというものを東京で開催し、物産展等を行っているところでございます。
    それから最後に地域振興でございますけれども、これも原子力を進める上では立地地域のご理解を得るということも重要ですし、原子力と地域との共生という観点から、引き続き交付金の手当をしているところでございます。以上が最近の進捗でございます。
    そして次に、資料6に基づきまして、今後の原子力政策全体、多くの課題がございますけれども、1つの切り口として、この半年、サミットに向けてということで私どもの問題意識をご紹介させていただきたいと思います。
    1枚めくっていただきまして、2ページの1ですけれども、今年サミットがございます。地球温暖化問題が非常に国際的な議論の大きな課題となっております。おかげさまで原子力につきましては、地球温暖化問題の深刻化の中で原子力を世界的に見直す動きが出てきております。ただ、一方では、原子力というものに対して世界的にも他の技術と違う扱いがされている部分があります。例えば原子力が今の京都議定書の枠組みの中ではCDMの対象になっていないとか、あるいは国際的な金融機関の融資の対象になっていないというような議論もございます。私どもとしては、地球温暖化対策は待ったなしでございますので、原子力というものの有効性をきちっと訴えていく、あるいはその原子力を導入するに当たっての課題についても、私どもとして世界的な貢献をして行くということが基本的な考え方ではないかと思っております。
    1枚おめくりいただきまして3ページは、これは原子力がCO 2削減にどれだけ効果があるかということを計算上示した一例でございます。IEAの見通しによりますと、2030年、CO 2の排出量が419億トンと見通されまして、実は現在より原子力比率が下がるという見通しになっております。これは原子力自体、絶対量は増えるわけですけれども、エネルギー需要の伸びのほうがさらにそれより高いので、比率が下がるということでございますが、原子力を活用すればCO 2の削減が図られるということでございます。また国内的にも、135万キロワットの原子力発電所1基が火力と置きかわるということになりますと、0.5%程度のCO 2の削減が可能になるということでございます。
    そういった中で、4ページ、日本の置かれた状況でございます。日本は平和利用と安全という実績を積み重ねてきております。また、産業界の技術力も非常に評価をされている状況にありますが、残念ながら、先ほどもご議論ございましたけれども、今の国内の状況は、原子力の設備利用率が低い状況になっております。私どもは、今年から京都議定書の第一約束期間に入る、あるいはエネルギーの安定供給を図る上でも、科学的、合理的に安全を確保した上で早期の原子力発電所の操業再開あるいは運転継続ということを通じまして、設備利用率の向上ということが大変重要な課題だと認識しております。そのため、私どもあるいは関係者の努力とご理解というものが大事だとに思っております。また国際的には、日本のこれまでの経験、技術を活かして、原子力の平和的利用を世界に進めていく上での色々な課題に対して積極的な貢献が求められていると考えております。
    おめくりいただきまして、今後の原子力政策の方向性を幾つかのポイントに絞ってご説明させていただきたいと思います。まず6ページになります。繰り返しになりますが、今年はG8サミット、あるいは6月にはエネルギー大臣会合が青森でございます。そういった場を通じまして、原子力の平和利用の拡大、温暖化対策での有効性について、世界との認識の共有を図っていく。また、地球温暖化対策の中で原子力がきちっと位置づけられるよう、ここでは技術中立的なという言い方をさせていただいておりますけれども、使える技術はきちっと使うという趣旨でございます。そういったことを世界的に訴えていくということが必要かと考えております。
    それから7ページがその1つの論点として、核燃料供給保証という議論がございます。途上国を含めまして原子力の利用が拡大することと平和利用、核不拡散を両立させるということで、様々な構想が今、議論されております。近々、具体的なプロジェクトとして国際的に議論されているのは、下のほうにありますが、ロシアにおけるアンガルスクの国際濃縮センター構想、あるいはドイツが国際的な枠組みのもとで濃縮工場の新設を行う、というような提案をしております。具体的に燃料を供給するというプロジェクトについての世界的な議論が進んでいるということでございますので、日本といたしましても、核燃料供給国として世界的にどのような貢献ができるのかを、直ちに具体的な対策が私どもにあるわけではございませんが、関係者との間で研究、検討をしていく必要があると考えております。また、日本の提案につきましては、今年の前半ぐらいを目途に、日本政府の主催で日本提案についての核燃料供給保証についてのセミナーを開催するということで、外務省にイニシアチブをとっていただいているところでございます。
    それから次に、柏崎の経験を活かすということでございます。ご承知のように、柏崎は想定を越える揺れに対してきちっと安全機能を確保したという事実がございます。また一方で、様々な教訓もそこから得られているわけでございますので、先日もIAEAが第2回の調査に参りましたけれども、こういった活動を通じまして、日本の経験を活かして国際的な原子力の安全に繋げていきたいということでございます。来年度は柏崎の経験を生かした耐震に関する国際安全基準の作成のために、新規に原子力安全保安院で予算を計上しているところでございます。
    それからおめくりいただきまして、高速増殖炉サイクル研究開発でございます。今、日本は2025年に実証炉、2050年に商業炉の建設を目標としております。一方、アメリカ、フランスでもほぼ似たようなタイミングで計画を持っております。高速炉を建設するに当たっては、やはりグローバルな視点で国際的な協力ができるところは協力し、日本の技術を国際的にも活用してもらうという観点からも国際的な協力の枠組みというのを大事にしながら進めていく必要があると考えております。先日、JAEAの岡 崎理事長が日米仏3カ国の協力についての覚書にサインされましたけれども、引き続きそういった国際的な連携を戦略的に展開していくことが重要だと考えております。
    それから原子力産業の今後の展開でございますけれども、日本のプラントメーカーの技術力は非常に高く評価されておりますけれども、国内的には今後二、三十年にわたり建設需要がそれほど多くないという状況の中、やはりこれからグローバルにビジネスをしていくことが大事でございます。その上での課題といたしましては、マーケティング力や燃料、資機材の調達、サプライチェーンの確保ということが重要だと思っております。こういった面につきまして、官民の役割分担を踏まえながら戦略的な対応が必要だと考えております。
    以上、大きな方向性の中で、今後私どもは具体的なアクションとしてどういうものに取り組んでいくかということのポイントとなるものだけを列記させていただいております。繰り返しになる部分は省略させていただきますけれども、地球温暖化と原子力という観点からでは、原子力の平和利用を世界的にPRし、原子力の地球温暖化対策での位置づけをきちっとしたものにしていく。それから安定的な原子力発電の実現という点では、設備利用率の向上、新増設、プルサーマル、それから六ヶ所再処理工場それぞれのプラントの操業に向けて、自治体あるいは電力関係者との意見交換を進めながら着実に前に進めていきたいと考えております。それから新潟中越沖地震の発生等に対応するということにおきましても、先ほど木元委員からもご指摘ございましたけれども、広聴・広報活動、国民との相互理解を進めていくということで、きめ細かな対応が必要だと考えております。それから燃料供給の確保あるいは最終処分地事業を引き続き、先ほどご議論ありましたけれども、進めてまいります。また、国際的な原子力平和利用の拡大に向けては、平和利用拡大のために、日本として積極的な国際協力をしていくということ。それから日米、日仏等の政策調整というものも必要になってくると考えております。
    それから最後、13ページになりますけれども、高速炉の研究開発は引き続き国際協力の視点において行うということです。
    それから原子力産業の戦略的強化という意味では、私どもとしては、日本の原子力産業の強みと弱みをきちっと分析した上で、戦略的なサプライチェーンの確保のために具体的な対応策というものを検討してまいりたいと考えております。また、海外へのマーケティングの展開におきましては、官民連携のもとに、トップセールスや途上国に向けての政府間での協力等も進めてまいりたいと思います。また、産業を支える人材の面でも、オールジャパンという視点で人材育成の推進を進めて行こうと考えてございます。
    私どもは、今後、原子力について世界的な動きが非常に速い中で、日本もきちっとした対応が求められておりますので、先生方からのご意見を賜ればと思っております。ありがとうございました。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。本日、ご出席いただいております内閣府、文部科学省、外務省の方から何か補足説明等ございましたらお願いしたいと思いますが、ございますか。よろしいでしょうか。ありがとうございました。
    それでは、ただいま事務局から原子力立国計画の進捗と最近の動き、そして原子力政策を取り巻く現状と今後の方向性についてご説明いただいたところでございます。皆さんから色々なお考え等を聞かせていただければと思いますので、よろしくお願いします。
    もう何人かの方がすぐ手を挙げていただきましたが、目につきましたところで、まず目の前の清水委員からお願いします。
  • 清水委員
    東京電力の清水でございます。ありがとうございます。
    まず、国におかれましては、日ごろから原子力に関する様々な環境整備をはじめ、私ども電気事業者の取組をご支援いただいております。この場をお借りして御礼を申し上げたいと思います。
    私ども電気事業者としましては、安全と品質の確保を大前提に、原子力の安定した運転実績を積み重ねてまいりまして、社会の皆様の信頼を築いていくということに全力を注いでまいりたいと思います。特に当面最も重要な課題としては、設備の耐震安全性の確認作業に全力で取り組んでまいりたいと思っております。また、ご説明がありましたとおり、我が国としては官民を挙げて原子力立国計画に則った長期的にぶれない国家戦略のもとで、原子力政策を着実に推進していくことが極めて重要であると考えております。具体的な一例として、これもお話ございましたとおり、国のご指導、ご支援のもとで、カザフスタンにおけるウラン資源の確保という成果が上げられているわけでございます。私ども電気事業者としまして、引き続きプルサーマル計画や高レベル放射性廃棄物処分事業の推進等の原子燃料サイクル事業を含めた原子力政策の着実な推進に鋭意努力してまいりたいと思っております。
    さらに、地球温暖化対策として世界的な原子力利用拡大が進んでいく中で、原子力の技術力や経験が豊富な我が国は、リーダーシップを発揮することが期待されております。そのためには、安全で平和的な原子力利用拡大の重要性をあらゆる場でアピールしていくとともに、新興原子力国への環境整備等、原子力拡大のための基盤整備等にも一定の役割を担っていく必要があると思います。私ども電気事業者としても、これまでの経験、ノウハウ等を生かしまして貢献してまいりたいと考えております。
    また、事務局から今後の方向性の1つとして、柏崎刈羽の教訓を生かした国際的貢献及びIAEAを通じた貢献という提言がされております。私ども電気事業者としましても、運転実績から見た知見やノウハウを国際的な原子炉の安全操業に役立てていただきたいと考えておりまして、是非ご協力させていただきたいと考えております。
    なお、これもお話ございましたが、先般、IAEA調査団が来日して調査を行っていただきました。プレス発表の中にもございましたが、エルバラダイ事務局長のご発言として、このような地震に関する日本側の国際的な対応は、世界の原子力発電所に有益で歓迎されると記載されております。
    次に、この場をお借りしまして、柏崎刈羽原子力の現状について若干ご報告申し上げたいと思います。
    現在、原子炉内の点検につきましては、2月20日を完了目途に着実に実施してきております。また、これまでに非常用の炉心冷却ポンプあるいはディーゼル発電機等の動作確認をほぼ完了いたしました。また、固体廃棄物の貯蔵庫、構内道路等のいわゆる周辺施設については、既に復旧工事をほぼ完了いたしております。耐震性の問題に関しましては、周辺海域及び陸域の地質調査を本年3月末を目途に実施中であります。そしてその結果に基づきまして、設計上の基準となる新たな地震動、いわゆる基準地震動を策定いたしまして、地震に関する最新の知見に基づく検討を進めてまいる予定でございます。また、消火設備あるいは消火体制の不備があった、あるいは情報伝達の遅れがあった等々の反省材料がございました。その対策については、地震直後から消防隊の強化であるとか、消防車の配備等々を着実に実行に移してきております。さらに、自治体や関係機関との連携を含めた具体的な行動計画を立案いたしまして、現在、政府の委員会等で専門家のご意見をお伺いしているところでございます。
    今後も設備点検の現況等について積極的に情報公開を行いまして、また、多くの方々にとにかく現場を実際に見ていただくということで、透明性を確保しながら、立地地域をはじめとする皆様のご理解をいただきつつ、災害に強い発電所の実現に努めてまいりたいと思っております。
    ぜひ引き続きまして関係各位のご支援、ご指導を賜るようお願い申し上げたいと思います。ありがとうございます。以上です。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    それでは、そのお隣にいらっしゃいます末次先生、お願いします。
  • 末次委員
    委員長、ありがとうございます。
    この原子力立国計画の14項目にわたる昨年来の政策実施状況、それから新しい予算の編成をお聞きしましたけれども、1つ引っかかるのは、自然界が日本社会に与えた一種のナチュラル・ディザスターといいますか、ナチュラルなテロリズムとでもいいますか、地震ですね、それがセンシティブな原子力発電所を襲うというこの構図、この地震と原子力発電という大きなテーマが原子力立国計画の発案・実施以来起きた。これに対する戦いというものが、原子力立国計画のバージョンの中に必要になった。ある意味では立国計画の改定が必要じゃないかと思います。というのは、我が国の社会状況を映してしまってか、漢詩じゃないですけれども、羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹くということがある。一度の失敗、ディザスターに対してやることを本当に必要以上に慎重に用心してやってしまう。この社会現象が原子力と地震をめぐって起きかねないのではないか。これはもう原子力立国計画の根本に触れるところで、現に社会現象として起きつつあるのではないかというような危惧もあります。それに対する焦点を当てているのは、14項目のうちおそらく13番目と14番目の2項目、項目数の補てんが必要ではないか。特に地震というアンノウン・ファクターがあってわかりにくい現実に対決していかなければならいけないということになった時に、だれが色々なことを決定するのか。原子力発電所の再開の問題も1つですけれども、これから後に建てていく原子力発電所の強度の問題、設計の問題、それから現実に経済産業省が認可をした既存炉を一体どれくらいどうしなくてはいけないのかという問題、その前提になる地震の形とか地震の活断層のあり方の判定とか、アンノウン・ファクターが依然として多いという認識があります。しかしアンノウン・ファクターがあるとは思いません。これだけ原子力立国を40年やってきて、日本人の能力で立派に地層、断層のチェックはできているはずだし、それから高橋課長もおっしゃったように、今回の柏崎刈羽原発では原子力技術の一番大事なところがちゃんと耐えているということを考えればよい。それから浜岡判決です。本当に科学的な、法的なアセスメントに基づいて大きな地震と我が国の原子力発電所について、すごくリーガルな国民に対する1つの報告が出ている。しかし、これをどれくらい我々は社会全体として重く受けとめているのかよくわからないところがある。
    ということは、社会学的に言うと、本件をめぐっては液状化現象が社会的に起きている。まあ少し言い過ぎかもしれませんが、やや危惧もされるわけで、この立国計画の中に、地震と原発の関係について誰が決めていくのか、いち早く、良いタイミングで誰が色々なことを決定するのかという決定力についての組み立てが必要じゃないか。特に原子力部会みたいに推進政策に関して社会的な役割のあるグループ、あるいは資源エネルギー庁が、地震というアンノウン・ファクターを抱えた問題について社会としての決定力強化のためにどういう役割が果たせるのか。今の問題というのは、一種の羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹くというのは地域社会、全国55基ある原子力発電サイトの地域に多いと思います。これに対して中央政府あるいは大きな産業界がどう対応すべきか。もっと徹底的に地域の気持ちを思いやる、思いやらなければいけないと思います。どこまで思いやれるかという能力が実はこの問題で問われているのではないかと思います。メニューは良いと思います。13番目、14番目、地域対応、それから広聴の問題も良いと思いますけれども、もっと徹底してやらなくてはならない。それと、原子力安全・保安院との関係とか、原子力安全委員会あるいは原子力委員会との関係について、推進政策グループはどう決定力にコミットしていくのか。その辺について、資源エネルギー庁長官は今まで両方を経験しておられますから、よくおわかりだろうと思う。各ガバメントセクターは仕事を仕分けして踏み込んじゃいけない、今はそんな局面ではないと思います。迷っている国民に対して明快な中央政府のメッセージを与えないと、いけないのではないかという感じで今日の事務局説明を読ませていただきました。
    以上です。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。大変本質的なご意見をいただいたと思います。まず、それに関連してまた後で色々なご意見とか出てくるかと思いますけれども、この時機に何か事務局のほうでご説明は。後でまたお願いします。
    続きまして、またその横の末永委員、お願いします。
  • 末永委員
    ありがとうございます。私は、もう時間の関係もありますので2点だけ申し上げたいと思いますが、1つは、地球温暖化と原子力の問題でありますが、先ほど、高橋課長からのご説明の中で、大変私としては意を強くしたところがありますが、果たして本当にそういくかなというふうな若干の危惧感がありますので、ここに長官もいらっしゃいますので、ある意味で大変僭越ですが、要望ということにもなるかと思いますが。
    いわゆる地球温暖化問題というのがずっと議論されておりますが、どちらかというと、残念ながら、省エネとか新エネとかそういったものに重点を置いているような議論というほうがずっと多いと思うのです。そういう中において、原子力発電というものと地球温暖化という形での議論というのは非常に相対的に少ないと思っております。ご承知のように、原子力発電というのはエネルギーの安定供給と地球温暖化問題に対して両方から応えることができる大変有効な手段であるということは、私があえて言うまでもないことでありまして、これに関しまして、より積極的に国民の理解あるいは周知といったものが必要じゃないかということを思っております。
    そういう中で、先ほど高橋課長からありましたが、今年6月に青森県においてG8・エネルギー大臣会議が開かれるということで、私たち青森県民は大変喜んでいるわけであります。青森県も、6人ぐらいの新たな室をつくりまして、今その準備に大わらわというところでありますが、これまでの最近の国際会議等々を若干フォローしますと、本当に果たして、先ほど高橋課長が言われたように、原子力と地球温暖化というのが結びつけられたような形においてこの会議等々において議論されるのかという一抹の危惧感を持つわけです。たしか、昨年になりますが、安倍総理大臣が「美しい星50」というので、2050年までにとにかくCO 2を半減するということを言われてから、若干地球温暖化等々に対して議論が盛んになりました。
    その中において、私の知っている限りでありますが、昨年のハイリゲンダムにおいては、その一環として原子力の平和利用の発展に留意するということが書かれておりましたが、昨今、どうも、国際会議等の資料を見たところ、例えばダボス会議において、これは会議の性格が違うといえば違うのでしょうが、ダボス会議においては、どうも福田首相の演説の中においては、地球温暖化対策としての原子力の位置づけというのは極めて弱いという印象を実は持っております。また、自民党とか民主党の政党の様々なところで地球温暖化に対する対策会議等々が持たれていても、そこにおいては残念ながら原子力というものが温暖化と結びつけられた形において出てこないというふうなことを漏れ聞いているわけであります。
    こういうふうなことを考えますと、先ほど課長がおっしゃったように、青森県において開かれるところにおいて、いわゆる原子力と地球温暖化ということが一緒に語られていくのかということを若干危惧いたしますので、もちろん課長はありますと言いましたので、私は大変意を強くしておりますし、そのことが青森県で開く大きな意味だと思いますので、ぜひともそういうふうな方向で、大変僭越ですが、政府のほうもやっていただきたいと思いますので、その点1つお願いしたいということです。
    それからもう1つは人材育成等々に関してですが、これも基本的によろしいわけで、私が住んでいる青森県でも、八戸工業大学が人材育成に関して盛んに大変苦労する中でもやっております。ただ、1つ問題なのは、いわゆる原子力、特に原子力発電に関する技術者とか技能者とか研究者というのはかなり多いし、全国で55基が運転しておりますので、そちらに対してはかなり目配りがされていると思いますが、六ヶ所の再処理とかそういうものに関しては、これはある意味で1つしかないということでありますので、どうもその辺の技術者、技能者に対する育成とか、これからの技術の継承といった部分に関しては、いささか目配りが弱いのではないかという気も時々しないでもありません。その辺も特にこれから留意していただいて、よろしくお願いしたいと思います。
    以上です。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    次に服部委員、お願いします。服部委員の次は河野委員、お願いします。
  • 服部委員
    今、末永委員がおっしゃったことですけれども、地球温暖化問題に不可欠な原子力について、さきほど、高橋課長のほうからご説明があったわけでございますが、まさにクリーンなエネルギーである原子力なくしては、2050年に温室効果ガスの半減というような目標はとても達成できない、これは明らかだと思います。しかしながら、資料にありますように、依然として地球温暖化対策に原子力の利用が不可欠であるという共通認識がまだまだでき上がっていないのではないかと思っているところでございまして、そのような状況の中で、原子力委員会のビジョン懇でも議論されておりますけれども、原子力発電の技術あるいは経験の豊富な我が国がリーダーシップを発揮して、国際社会における共通認識の醸成に努めることが極めて重要であると考えております。
    そういう意味で、この1月のダボス会議における、福田総理の特別講演の中で、原子力に言及されることが無かったというのは大変残念だと思っているところでございます。やはり国のトップが発言されるというのはとても重いことでございまして、ぜひともそういう機会をつくっていただきたいと思っているところでございます。従いまして、先ほど冒頭に長官からも決意表明的なごあいさつがございましたけれども、7月の洞爺湖のG8サミット、あるいはそれに先立ちます青森のエネルギー大臣会合等で、国の強いリーダーシップというものを期待したいと考えているところでございます。
    なお、私ども原子力産業界といたしましても、地球温暖化対策としての原子力の利用の必然性といいますか、必要性というものを機会をとらえてアピールしてまいりたいと思っておりますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    河野委員、お願いします。
  • 河野委員
    先月の31日に、参議院の予算委員会で、加納議員が総理と2人の大臣に質問しています。それはダボスで総理が話したことについてどういうふうに限定的に考えるのかということについての質問で、特に甘利大臣の答弁が実はわかりやすかったのです。それは1つは、EU方式のような義務的にキャップをかけて排出権取引をそれにくっつけてやるということではありませんよという話だった。その欠点はたくさんありますということで、これが実にわかりやすかったのです。大臣が公式の場であれだけはっきりとEUが持っている問題点というのを、言葉は短かったけれども、指摘したことは初めてだったのです。さらに、総量抑制の目標をどうやってつくるということでしたが、これはボトムアップで、下から各セクター別に、つくることになっている。電力に限定すると、日本の国内で排出されるCO 2の大体4割で、そこに決定的な作用を及ぼすのは、原子力をどう活用するか、この1点なのです。他に新エネで、供給面で新しいことをやる、それも大賛成だから大いにやったらいいと思うけれども、やはり実力差というのは当面相当あるわけで、ギャップはすぐ埋まらないのです。そういう意味では、ますます電力がCO 2抑制のための原子力をどう生かすかということについての重要性が高まったという、当たり前のことを言いたいのです。
    それで、どなたかも発言したけれども、世の中に人気と不人気があるのですよ。正月以来の各紙、有力な新聞全部読んだけれども、みんな温暖化については背景の解説と政策提言をしている。私はほとんど見落としないと思うけれども、共通点は1つ。それは省エネ・新エネと並ぶのです。おい、ちょっと待てよ、中ポツで原子力とつくかと思ったら、ほとんどどこにもついてない。これが日本の空気なのです。人気は明らかに省エネ・新エネにある。原子力のほうは実は大変な大きなウエートを持っていることは新聞記者は全部知っているのです。しかしそれは、あえて筆を起こしてしっかりやってくれよとは書かない。これが世間の空気。実力と人気との間に非常にギャップがあるということです。人気あるものをどんどん伸ばすのは結構で、否定するつもりは全くないけれども、評判の悪い横綱もいて、下のほうに素直な良い力士がいるというのとよく似たところがあって、原子力はやはり評判は悪いけれども力があるのですよ。評判の悪さは、本来の持っている欠点も若干あるけれども、評判が悪いというイメージがつくられているところがたくさんあるのですね、世情の中で。本日はここに原子力の関係者が全部集まっているから、大いに原子力ということを謳い上げろということを言っているのだけれども、世間との間にものすごく温度差がある。
    だから何を言いたいかというと、田中部会長に、お願いしたいのは、世間のそういうちょっと歪んだ相対的な位置関係についての是正を求めるというメッセージを出してもらいたい。
    もう1つ、この政策を見ていてなるほどなと思ったのは、温暖化をめぐる国際舞台での原子力の評価が全く低い。これはヨーロッパ緑の党の諸君がこの世界をずっと席巻した頃の、原子力のルネッサンスが起こる前の空気を引き継いでいるこれはイデオロギーだから、変えようがない。これは今度日本で会議をやってすぐに変わるなんて全然思えないけれども、二、三年経てば、国際社会がこれはもうちょっとまじめに考えようじゃないか、となってくるのではないか。現に見直しレースが起こっているわけだから。それはあまり悲観的絶望的にならないで、多少時間がかかるのはしようがないとハラをくくって努力するしかない。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    秋庭委員、お願いします。
  • 秋庭委員
    私も、今、河野委員がおっしゃったとおりのことを申し上げたいなと思っております。是非是非、今まで服部委員も末次委員もおっしゃったように、地球温暖化に関して原子力が不可欠の対策であるということを是非世界に訴えていただきたいと思います。今までも、いつもいつもこういうふうに、すみませんが、聞かされてはいますが、ダボス会議もしかり、COP13もしかりで、いつも期待をかけているのに結局は聞こえてこないということで、今度は本当ですね、長官、というふうに、申しわけありませんが、長官が最初に今度そういうふうにしますというふうに宣言なさっていただいたので、是非是非お願いしたいと思います。
    私は、ずっと末端の消費者に話を広めていく立場としていつも感じていることがあります。省庁間でもやはりすごく温度差があると思うのです。私は全国温暖化防止活動推進センターという、温対法で位置づけられたところの委員をしておりまして、そこで本当に消費者・国民の温暖化についての理解を促進するということをやっていますが、ここは環境省の所轄なのです。そうすると、いつも省エネと新エネばかりで、原子力ということがすぱっと切り落とされているのです。資料を見ると、1行か2行書いてはあるのですが、誰もそんなことは言わず、たまに私が言うと、もう袋叩きに遭ってしまうというか、そこのところが省庁間によっても全然違うということが残念だなと。国際舞台で言うことも必要ですが、やはり省庁の中で共通認識を持って、原子力が温暖化対策について必要不可欠であるということを是非進めていただきたいと思っています。
    もう1つ申し上げたいことは地震のことですが、地震と広聴・広報体制のことです。現在、残念ながら、柏崎刈羽の7基が止まっています。これをやはり早く動かしていく必要があるとは思いますが、その時に、地元の人達への広報活動・理解活動というのはとても重要だと思います。先ほどの最近の動きというところでも、それについて見てみますと、13番の広報・広聴活動のところを見ても、どちらかというと立地地域の方々への広報活動が特に力を入れられていると思いますが、私は是非都市住民に対して、消費地に対してもっともっと広聴・広報活動に力を入れて、相互理解、コミュニケーションを進めていただきたいと思います。なぜかというと、柏崎刈羽の地域の女性達と話し合ってみますと、いずれ動かすか動かさないかという話になった時に一番力になるのは、都市で電気を使っているユーザー側からの旗振り、これがぜひ私達の電気を、CO 2を出さない原子力について安全を前提にして進めてほしいという、そのメッセージこそが力となって再開に結びついていく、そういう意見をいただいております。そのためにも、都市での、消費地での広報・広聴活動を是非是非力を入れていただきたいと思います。
    以上です。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    山名先生、お願いします。
  • 山名委員
    先ほどからお話が色々出ております、この中の原子力のメリットの可視化の部分ですが、どうも色々話を聞いていますと、今、もちろんビジョン懇で検討しておるのですが、どうしても少し弱いような気がするのです。と言いますのは、先ほど河野委員がおっしゃったように、ダボス会議で、CO 2対策に対してもなぜか原子力に対して強く言う意見がそんなには出てこない。自民党や民主党の動きを見ていてもあまり明確には出てこない。ということは、先ほど憎まれ者の横綱とおっしゃいました。それがまさにそうで、おそらくその必要性を皆さん知っていながら言わないというわけがあるということですね。言わないということは、やはり世論において、例えばたくさんの人が不安を持っているとか、世論自身が価値が見えてないとか、言いにくい現状があるということがそもそもの問題でありまして、やはり価値があるということをみんなに見ていただいて、つまり畑を耕さないと、首相に発言させるだけでもなかなか駄目だろうと。結局、価値が見えるようにすることが必要である。原子力の一番の問題は、前から私は言っているのですが、価値が国民にまだ伝わっていないことと、それから放射能や放射線に対する不安というのが根強くあるという二本柱なのです。どっちも欠けてはいけない。そうすると、やはり価値がわかる、それから不安はないのだということを伝えるための最もわかりやすい戦略的な手法を早くとるということが大事でありまして、そのための手法が、今やっておられるような草の根的な説明でもあるでしょうし、リーダーシップをとった方たちにもっと価値の問題と不安の問題を理解していただくような、何か具体的な早急なアクションがあってしかるべきではないかと思っているのです。ビジョン懇の結論が今年度中に出るということですよね。大いに楽しみにしておりまして、それと、先ほど木元先生がおっしゃったような国民に対して不安を解いていくというアクションの、何かもっと具体的にさらに大きな活動が次の年度から始まって良いのではないかという気がしております。そういう意味では、次年度の予算は決まっているのですが、決まっている予算の中で、価値の話と不安の話にさらに一層具体的アクションを進めるようなことをさらに考えていただけないかなと思っております。
    以上です。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    神田先生、お願いいたします。
  • 神田委員
    先日、ロシアに呼ばれてモスクワに行ってきたのですけれども、ロシアが大変な勢いで今、原子力をやろうとしている。それは、一昨日ですか、キリエンコが原子力庁長官を辞めて、ROSATOM社の社長になるというのです。その会社というのは、今、外務省が一生懸命日露協力協定交渉をやっていただいているところですが、我々の想像を絶するような会社、ウランのサイクル、発掘から再処理まで、それから研究機関、原子力メーカー、発電所の原子力部門、そういうのを全部1つの会社にまとめてやると。何か、話を聞いていると全然日本人の感覚でわからないですね。核兵器をつくる会社と研究機関が合併するというのはどういうことなのかというのはわからないですが、とにかくキリエンコ社長が発表した基本演説の中で、「世界の原子力メーカーは5社しかない、5大メーカーという体制になっている。そのうち3つは日本だ」ということを強調して、「ロシアがこれから強くなるには日本の3社といかに手を組むかということこそが大事である」というようなことを基調演説で言われた。ということは、ロシアの大金持ちが押し寄せてくる可能性があるわけですね。それを我が国として経済産業省としてどうやって受けとめるのか。小平前長官の時には、原産の中に国際展開懇話会というのをつくって、そこでやってくれというので、色々指示を受けていたのですが、今、あの勢いでロシアが来たらどうするのだろうという、びっくりするような会議でした。
    ついでに言うと、そのすぐ後にドイツのガブリエル環境大臣というのに呼ばれてベルリンへ行ったのですが、ガブリエル大臣は原子力安全大臣というのも兼ねているそうで、この人は、全く世論と違う意見を言いました。原子力ルネッサンスというのは一部の国が言っているたわごとだとか、原子力が増えたからといって炭酸ガスが減るわけではない、と環境大臣が言っているのです。それで、これから原子力の人がわあわあ言うだろうけれどもドイツは敢然とそれに反対していくということを大臣自らが宣誓をしたという、びっくりするような会議に呼ばれたのですが。それはそれとして、とにかく、外国のそういう一連のものを受けて立つ何か機関というのをこの部会の中でも、国際問題みたいなものを持っておいたほうがいいのではないかなという気がしました。
    それからもう1つ全然違うことで恐縮です。武蔵工業大学原子力安全工学科のことを前回発言したら、色々な人からどうなった、どうなったと質問を受けました。今週入学試験で、結局、30人の募集に対して115人が受けましたので、一応、定員割れになるようなことはございませんでした。ご協力ありがとうございました。
    以上です。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    木場先生、お願いします。
  • 木場委員
    ありがとうございます。色々な先生からご発言がありましたが、私も、先日のダボス会議で福田総理がクールアース推進構想というのを発表したことについて、たしか原子力というキーワードが無かったように感じまして、残念だなと思いました。河野先生のお話を聞いていて、嫌われ者の横綱という表現が非常に腑に落ちてしまいました。そうしましたら、課題がそうであればどうやったら好かれるのか、あるいは書かずにはいられない気持ちになるのか、このあたりは、先ほど山名先生もおっしゃっていましたけれども、価値あるものと不安のもの、はっきりとこれを整理して、両方を伝えていって判断してもらうことが必要だと思うのです。今の私達国民には、まだそういった材料はなくて、判断をする段階には至っていないような気がいたします。柏崎の地震等でも、変圧器から出るもくもくと上がる黒煙、ああいったもので感情的に大変だ、大変だとなっていて、でも、原子炉本体は全く大丈夫だというような、そういう客観的な引いた俯瞰で見ることがどうもできない部分がございまして、そういった意味では、判断力をどうやってつけていくかということが大事なのではないかと感じました。
    原子力の重要性について、国民の認知度が上がるような施策というのは、引き続きどんどん実行していただきたいと思っておりますけれども、やはり時機を見てちょうど今、こうやって世の中が地球温暖化問題に対して非常に関心を持っている、あるいは資源が高騰している、あるいは資源獲得競争が起こっている、こういった中で、まさに今、原子力が必要であるということをちょうど周知しやすい環境が整っていると思います。こういう時機を見てバランスよく周知活動を行っていただきたいと思います。
    と申しますのは、アンケート結果でございますが、例えば経産省が行った日本のエネルギー自給率を国民の皆さんがどれぐらい知っているかという数字は、たしか17%、2割弱でございます。内閣府が行った、原子力がCO 2を排出しないことを知っているか、つまり温暖化防止に寄与していることを知っているかという質問には、3人に1人しか知っていると答えておりません。まだまだこういった基礎的なところが浸透しないと判断力をつけるには至らないというふうに感じます。
    最後に、教育について少しだけ申し上げます。先ほど秋庭委員もおっしゃっていましたけれども、非常に心配なのは、やはり子供たち、次世代への教育なのです。今、日本の教育現場では、総合的な学習等で個々の学校で要請に応じて、例えば電力会社等の出前授業を行っている。こういうところでエネルギー教育が行われているわけでございますけれども、しかし、現在、学習指導要領の改訂作業の中で、ゆとり教育が見直しになって、総合的な学習の時間というのも縮小となります。そうなりますと、ますますエネルギーに触れる機会というのが子供たちから減っていってしまう。こういった部分で、是非、できるだけ子供にとって早い段階でエネルギー教育を、できれば文科省にお願いしたいのは、大事な問題ですから、カリキュラムにびしっと入れ込んでいただきたい、こういう希望を持っております。
    以上でございます。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    続きまして、岡崎委員、お願いします。
  • 岡崎委員
    ありがとうございます。2点だけ申し上げたいと思いますが、第1点は、今日、大変ダイナミックな国際情勢の中での今後の原子力政策の方向をお示しいただきました。これはこのとおりだと思うのですが、そのためには、何より足元、すなわち国内の原子力の問題が一歩一歩確実に進んでいるという実績を示すことが、国民のこの問題に対する信頼を得ていく上の一番大事なことであろうと思います。望月長官から冒頭お話がございました、例えば六ヶ所の再処理工場の本格操業、あるいはプルサーマルの問題、そしてきょう最初に議論があった高レベル廃棄物の処分に向けての取組、そして柏崎刈羽のできるだけ早期の運転再開に向けた取組、こういった問題をしっかりと1つ1つ示していくということが大事だと思っています。
    我々原子力機構にとっても、13年間止まっておりましたもんじゅを、是非ともこの秋には運転再開にこぎ着けたいと思っておりますので、ぜひご支援を賜りますようお願いを申し上げたいと思いますし、我々は、高速炉についての技術開発で、高橋課長からもご紹介いただいた、できるだけ国際展開を図っていきたいということを考えているわけでありますが、そのためには、何といってももんじゅがしっかりと動かないことには迫力がないということでありますので、この問題についてしっかりと取り組んでいかなくてはならない、思っております。
    第2点目が地球温暖化の問題で、ご紹介いただきましたように、私も原子力委員会のビジョン懇のメンバーでありましたけれども、このビジョン懇は、もちろん最終結論は年度末と言われておりますけれども、実質的にはもうパブリックコメントに付すような状況になっているわけであります。この議論の中で、実は環境問題に取り組んでおられる方々も参加して真剣に議論した結果として、やはりこの問題の解決に当たって、原子力が大変重要な、最も重要な役割を果たすのだという共通の認識が得られたと私は思っております。従って、こういう今の日本の方向について、木場委員もご紹介いただいたダボスでの総理のクールアース50推進構想や、あるいは今回の施政方針演説の中に盛られた環境エネルギーの技術革新計画をつくると言っておられるわけでありますので、こういった計画の中にしっかりと原子力を位置づけていっていただくということが、これまでも議論があった、原子力は本当に何に役立つのかということについての強力なメッセージになろうと思いますので、ぜひこの点についてはエネ庁の皆さん方のご努力を期待したいと思っています。
    最後に一言、神田委員もおっしゃった国際問題でやはり大事な点は、こういった国際情勢の中で、特にアジアに対して改めて日本が本当に何ができるのか、何をしなければならないかということをもう少し真剣に議論していくべき時期ではないだろうかという気がいたしますので、この点もよろしくお願いいたします。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    内藤委員、お願いします。
  • 内藤委員
    ありがとうございます。基本的には、腰の振れない対応でエネルギー・セキュリティーの中核に原子力を位置づけ実行するということ、地球温暖化対策上非常に重要であるという2点について皆様方のご意見と全く同じでございます。
    それで、私は、ちょっと国際的な観点を申し上げようと思っておったのですけれども、神田先生のおっしゃったところと少しダブりますけれども、実は、私も先月ロシアへ行きまして、アフリカから南米までのエネルギー関係大臣経験者、一部の経営者15人と、実は、という本音の議論を3日間やりました。その中のポイントがエネルギー・セキュリティーで、その点での議論から考えると、きょうお話のあった核燃料供給保証構想を強めるということ、それから新規原子力参入国への協力を強化するということ、それから日本の原子力産業の戦略的産業体制政策を強化すべきということ、産業体制ということについてさらなる強化をお願いしたいというのがお願いのポイントでありました。それで具体的には、実はその中のフランスの人から次のような話がありました。「実はUAEに原子力発電機を90億ドルかけてつくる。その意味は、産油国がガス・石油を商品として売る。自分たちの生活用のエネルギーは原子力エネルギーを活用するとの共通の思いがある。これはイランも含めて同じである。従って、それを助けるということ、それを受け入れるということが必要である。他方、それが本当に安全であるかどうかということを確保しなければならない。従って、そのためにはエネルギー供給システムが重要である。具体的には、自分たちは原子力のプラントの建設と核燃料の供給及び処理とを一体にして提供するビジネスを採りいれたところに新味と焦点があって、今、実はサウジアラビア、それからアルジェリアあるいはリビア、チュニジア、エジプト、さらにアジアではミャンマー等で進めている。」との具体的な発言がありました。
    要するにそのプロジェクトを原子力供給会社と石油会社が一緒に対応することで、エネルギー・セキュリティーに必要な石油・天然ガスの確保手段としての原子力の位置づけを合わせ考えながら、安全性というのにも十分配慮していると感心していましたら、急に私のほうへ質問が飛んでまいりまして、ところで、日本はカザフスタンと契約したね、それについて聞きたいということで、第1点が、ウエスティングハウスの10%を向こうに渡す、それであれば、カザフスタンで原子力プラント製造工場をつくる構想があるのか。2番目は、先ほど申し上げたような燃料供給を一体提供するビジネスを考えているのか。それから石油・天然ガスの確保の手段として、産油国の本当のニーズを把握し、提供する。原子力のそのような位置付けでの考え方を日本では議論したことがあるかという具体的な質問がありました。当然のことながら、第1点は企業戦略で決まることで私は承認しないと応えたところ、それに対して政府はどこまで協力する用意があるか、フランスの場合は政府が全面的に協力するほかに、アレバとトタールが一緒になってやった意味をどう理解しているのかとの問いがありました。それから例えば400人から500人の海軍を常駐させる、これは日本にはできないことですけれども、アメリカ以外で初めて常駐させるという点まで、先方のニーズを考えることで、エネルギー・セキュリティーを考える。従来の理想主義ではなくて、現実主義が必要な段階になったとの議論に広がりました。さらに、燃料供給保証については、私は、GNEP等の体制が整えば、それの対応が可能であるという話、それからプラントは現場での製造をしなくても日本から十分に輸出が可能であるという話等々をしましたけれども、その切り込みの鋭さに関心しました。他方、日本ではこのようなシャープな議論をしたことがないわけです。従って、エネルギー・セキュリティーというのをより真剣に考える、その手段として利用できるものは全部利用する。それで、相手のニーズに応じて対応するという中で、原子力というものの位置づけも、そういう点から先ほど申し上げた形で考える必要があるという感じがいたしましたので、ちょっと蛇足ですけれども、追加して申し上げておきます。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    内山委員、お願いします。
  • 内山委員
    ありがとうございます。原子力は様々なエネルギーの中でエネルギー安全保障、それから地球温暖化対策技術、また経済性において最も優れている。にもかかわらず、なぜ社会に受け入れられず開発が進まないのか、これは共通した皆さん方の疑問かと思います。これは色々、国民に理解されないとか、政府のやり方がまだ手ぬるいとか、色々な意見があるかと思いますが、私はもう1つ大きな要因があるかなと思います。それは、今、時代がどんどん変わってきている。先進国は特にエネルギー需要を抑える流れというのが非常に大きいわけです。特に今回の地球温暖化問題はそれに拍車をかけていく。当然のことながら、電力需要も先進国は今後長期的に見てあまり上がらないのではないか。これは敏感に産業界あるいは国民も感知していると思います。そういう中で、大規模電源開発は今後どうするのかというのは非常に大きな課題なのです。だから、別に原子力だけじゃない、石炭火力も同じです。LNG複合発電も同じです。これをどのように今後先進国の中で取り入れていくのかということですが、明るいニュースはどこどの国でも1つもありません。
    最近の情勢は、今回の地球温暖化対策を見てみますと、地方でいかにエネルギー政策を行うかという流れ、それは民生とか運輸部門のエネルギー需要が非常に高まってきている、それを何とかしないといけない。ですから、国民それぞれにとって対応していく問題。そうなると、地方自治体や国民になると分散型エネルギー源しかないわけです。ですから、省エネとか新エネが入ってきて、原子力といった途端に、これは我々地方では対応のしようがないと。これは産業界のやることだということで、離れてしまう。現に、筑波でも、今、「つくば3Eフォーラム」というのができまして、2030年半減という思い切った計画が出ていますけれども、その計画を今つくっておりますけれども、原子力が全然出てきません。これはやはり全国共通の問題だと思います。
    その中で、原子力立国計画で今後どのようにぶれない原子力政策をつくるかというのは非常に大きな課題になってきていると思います。これはやはり最終的には原子力産業を維持しなくてはいけない、またそれに伴う様々な技術者や研究者も育てていかなくてはいけない、それをどうしていくかということだと思います。なぜならば、やはり長期的に見れば、大型エネルギー技術、原子力だけではありませんけれども、それ以外の技術も含めて、これは基幹エネルギー源です。それは基本的に変わらないはずなのです。そういうところから、やはり政策というのも新たなそういったものをモチベートするような、そういう政策づくりが今必要になってきたと思います。ですから、電気事業の人に本当に聞きたいのですけれども、原子力建設計画というのを先送りしないでほしいという気持ちがあるのですが、下手すると、電力需要がどんどん減っていけば、新設の設備をつくらなくても済むわけですから、そういうことも起こり得ることになってしまう。ですから、それを支えるためには、国が何らかのそういう政策をつくらざるを得ない、そういう状況にあるのではないかと私は思っております。
    以上です。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    秋元委員。
  • 秋元委員
    私もダボス会議のテレビを見ていましてがっかりした一人でありますけれども、もう今まで何人もの方がおっしゃいましたので、ちょっとここで違った切り口から眺めてみようと思います。然は然りながら私は一方で、25年前のINSAFの時代以降、日本の政府がこれだけ原子力に向けてはっきりした態度を示すようになったのは、今をおいて他に無いのではないかという気がしています。今日も最初に望月長官の非常に明快なお話をいただきましたし、その後、高橋課長のお話もいただきました。この原子力立国計画は本当に今生きて動いているなということを、私はつくづく感じたわけです。
    今日は外務省からご説明がなかったのですけれども、外務省も原子力についてかなりはっきりした姿勢を持ち始めておられると思います。これは外務省の席に座っておられる方にご説明いただいたほうがいいのかもしれませんが、資料6の12ページの下のほうに、核不拡散、原子力安全及び核セキュリティ(3S)を大前提とした原子力平和利用の拡大に向けて、こういう項目がありますが、この中で、IAEAを通じた貢献によって原子力の発電を拡大していく、その時に安全と不拡散という3つを確保しながら、例えば世界銀行等の国際機構等を通じた支援なども検討するという、かなり前向きな姿勢が示されていますが、これは実は外務省の外郭団体の国際問題研究所が出した政策提言なのです。これについては外務大臣も前向きに評価をしておられまして、これを何とかG8サミットでも活かしたいと言っておられることも漏れ聞きました。
    そういう意味で、日本の非常に有力な省庁の少なくとも2つがそろってはっきりした姿勢を見せられたのは、今までの歴史から見れば、私は画期的なことだと思うのです。ただ、今、お話がありましたように、政界あるいは政府としての見解はどうかというレベルの話になると、あっという間に原子力は埋没してしまう。どこにも原子力のゲの字も出てこないということが現実に起こっています。ここら辺のところを一体どうするか、せっかくこれだけはっきりと問題意識を持っておられる省庁がおられるのですから、我々の民間もやはり政府を大いにバックアップをして、この正論が本当に政府の中で通るように頑張っていかなくてはいけないと思います。
    現実、海外の雰囲気も、昔はヨーロッパも非常に後ろ向きでしたけれども、今はIPCCの論文をよく読みますと、やはり中長期的には原子力をきちっとやらなくてはいけないと書いてあるのです。それからIEAも昔は原子力無視だったのが、今度のエネルギー計画ではきちっと原子力が出てきています。アメリカはもっと前向きでして、おそらく今年、EUに対抗するような地球環境政策を出すと思いますけれども、その中では、原子力がより積極的に位置づけられるだろうと思っています。ヨーロッパもイギリス、フィンランドなど、原子力ルネッサンスに向け動き出しているし、日本がむしろ国内的には少し遅れをとっている。日本の世論は非常に情緒的でして、合理的な論拠から物を考える訓練が我々日本人全体になかなかないものですから、良いとわかっても世論は簡単には受け入れられない。アメリカあたりは、流れが定まれば世論が早くすぱっと合理的に割り切って変わってくるのですが、日本にはそう割り切れないというところがありますけれども、世界の空気は原子力が無ければ地球環境問題はとにかく解決できない、好き嫌いにかかわらずやるべきだというような方向にじわじわと向いてきている。それを日本が何とか先取りをしていく。せっかく今度のG8洞爺湖サミット、青森のエネルギーサミットは8年に一遍の日本のチャンスなわけですし、確かに、今のねじれ国会の中で選挙のことを考えると、もしかしたら大衆の不人気を買う恐れのある原子力の話なんかは口をつぐんでおいたほうがいいという雰囲気になるのも非常によくわかるのですけれども、この世界の大舞台で、日本の政治家がこんな志を持っているということをあきらかにし、ステートマンシップを発揮する最大の機会でもあると思うわけです。ですから、やはりこれからサミットに向けて原子力をエネルギー政策の中心に据えるべきとの世論を盛り上げていくということが必要なのではないかと思います。
    それからもう1つ、今、我々が注意しなければいけないことは、アメリカで今年選挙があります。政権がどちらにしろ代わりますし、今と同じ共和党になったとしても、おそらく原子力回り、エネルギー政策についてはかなり大きなぶれがあるだろうと思います。それを見越して、今、資源エネルギー庁も国際枠組みの強化をきちっとやろうということで大変努力をしておられるわけですけれども、やはり政権が代わる前に、せっかくIAEAあるいはアメリカが認めてくれた核燃料サイクル供給国としての資格を、非核兵器国としては日本だけなわけですから、日本の血のにじむような努力で獲得した資産を何としてでも死守をしていかなければいけないと思います。
    そのためには、やはりこの日本の中で燃料サイクルを早く閉じることだと思います。その意味で、六ヶ所が動き出そうとしているということは非常に嬉しいわけですし、プルサーマルももう目前まで来ているわけです。濃縮についても大変有望な開発成果が出てきました。転換、再転換をつないでいきますと、ここで日本の中でもサイクルが1つ完結していくわけですけれども、こういうサイクルが完結した状況をなるべく早くつくり出すということが一番大事なことだと思いますし、今年1年大いにこの点についても我々も頑張っていかなければいけないと思っています。
    それから3つ目は、やはり何といっても稼働率の向上だと思います。これも長官も触れていただきましたし、アメリカの場合にはまさに稼働率の向上が世論を変えたわけです。稼働率の向上を達成できた原因としては、1990年代に規制の考え方を抜本的に見直すという動きがあって、それが起点となって安全・高効率・信頼の好循環につながっているわけですけれども、やはり日本もここでこの問題について、もう一回真っ正面から対峙する必要があるだろう。規制を強めれば安全が高まるというのは、これは規制が不充分な初期においてはまさに真実なのですけれども、これも限度がありまして、ギプスの上にまたギプスをはめても身動きがとれなくなるだけで、決してそれが安全には繋がらないわけです。今、そういう状態、身動きがとれなくなりつつあるような状態にあると思います。ですから、アメリカの1990年代に起こった教訓を我々も色々な形で学びながら、もう一回、安全とは何だ、安心とは何だということについて基本的に取り組んでいく必要があるのではないかと思います。
    3つ指摘をさせていただきました。どうもありがとうございました。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。大体の委員の方から色々とご意見等をいただいたところでございますが、関連して事務局のほうで何かございましたらお願いします。
  • 高橋原子力政策課長
    ありがとうございました。今、広範にわたってご意見をいただきました。大きなポイントの中で、サミットに向けて国内外の原子力に対する理解をきちっとということでございます。私どももエネルギー政策を担う者として最大限努力をしてまいりたいと思います。秋庭先生とか、あるいは委員の多くの皆さんから、省によっても温度差があるということで、国民のご理解より霞ヶ関のご理解も必要じゃないかというご指摘もございましたけれども、私どもも、省の垣根を越えて、エネルギー政策上、環境の問題上、原子力の重要性についてはあらゆる場で、きょうは関係省庁の方もお見えになっていますので、協力しながら進めてまいりたいと思います。
    それから、産業の国際展開について幾つかご指摘がございましたけれども、神田先生あるいは内藤先生からございました。確かにロシアは国家的企業を再編して戦略産業にということでございます。また、フランスはご承知のとおり、アレバという政府が株式を持つ大きな企業で、川上サイクル全体を押さえるというビジネスをしています。一方、日本の産業体制はそういった国々とは違った体制で今ございますけれども、やはりこれからグローバルなビジネス展開をしていく、あるいは国際的な燃料供給保証という枠組みの中で民間ビジネスがどういうふうにそれを開放していくのかという意味では、民間のもちろん企業戦略もございますけれども、政府としての戦略的な判断なり対応というものも必要になってくると思います。私どももそういう点については意を用いて対応してまいりたいし、内部でも検討も進めてまいりたいと思っております。
    それから、末次先生から地震との関係について立国計画をこれからどういうふうにするのかというご指摘がございました。確かに、地震であって国内的な色々なプロジェクトに対する影響も出てきております。ただ、今、規制当局のほうで対応を着実に段取り、手順を踏んで進められております。私どもとしては、もちろんその立国計画の掲げられているものと地震との関係というのは常に意識をしながら、土台となる安全性の確保が前提になりますので、それを意識しながら政策を進めていくということが大前提だと思っております。ただ、立国計画自体、逆に、こういうことがあってもやはりぶれずに進めていくという姿勢も私は大切だと思いますので、末次先生のご指摘も十分踏まえながら、私どもも安全規制当局の動きをきちっと見ながら、私どもとしてできる範囲のことを進めていきたいと思っております。もちろん、地域の方々や国民の相互理解を進めていくということも私どもに課せられた大きな部分でございますので、そういった点を踏まえて対応してまいりたいと思います。
    大体、全部に答えられませんが、以上でございます。
  • 田中部会長
    長官ありますか。
  • 望月資源エネルギー庁長官
    大きな点で、原子力についての政府のアピールというのが不足しているのではないか、なかんずくダボスみたいな立派な場所で、こういうお話があったと思うのですが、ダボスの話はそこまで皆さんに言われるとお気の毒な感じがしないでもないのは、あそこはある種の方々が焦点を絞って物を言わないと、何百というスピーチがある中で、一番注目されているところの特別講演ではありますけれども、強いメッセージを1つでも出したいというお気持ちがあったので、網羅的にやらなかったということがこういうことが起こった1つの原因ではないかと。総理のことを私が推測するのは大変僭越ではございますけれども、それなりに伝えたいことは出たのではないかとは思っております。
    それで、ただ、然は然りながら、今日の話を伺いながら、原子力立国計画を今ずっと見直していたのですけれども、1つを除いてみんな書いてあるではないか。つまり、要すれば、今、先生方がご心配なさっていることは、この立国計画策定の時の基本的な心配であったわけで、それが計画ができて動き出して色々やっているけれどもまだ足りない、こういうお話ではないかと私は受けとめましたので、ここに書いてある人材の問題もそうですし、広報・広聴の問題もそうですけれども、ますますきちんとやらなければいけないということではないかと思っておりますので、そのとおりにしたいと思います。
    広報・広聴が必ずしも十分できてないではないかというのは、元々この時から、逆風の中でよく原子力やってきたねというところから始まったわけでありますから、そんなに簡単に順風にはなっていないと思いますし、国際的な原子力ルネッサンスというのは確かに順風なのですが、日本国内の地震というのはそこに水を差されたところがありますから、新たな試練をちゃんと踏まえて、乗り越えて立国計画の問題をきちっと読み直してみよう、こういうことじゃないかと思います。
    ただ、立国計画でも国際情勢はものすごく流動するし、色々なことが流動するんだから、柔軟に価値観を見直していったらいいのではないかという中で、一番感じますのは、私もここへ来て1年半ぐらいですから、まだ大したことはないのですけれども、内藤委員のおっしゃった、国際的な視点がエネルギー・セキュリティーとの関係で、かつ原子力を幅広いツールのうちの1つとしてエネルギー・セキュリティーをもちろん守るためにも活用する視点というのがあるというのは、おっしゃるとおりだと思います。その関連でカザフスタンのことのご質問が出たというのは、ある意味で当然じゃないかと思います。我々、カザフスタンにこの原子力を中心として小泉総理、甘利大臣と外交をやった根っこは、ほぼ同様の視点に出発点があったのだろうと思っておりますので、ロシアと中国の裏庭のところとの戦略的提携ということの1つの重要な目的はこういうところにあったのだろうと思います。
    ただそれが、原子力の世界を越えて幅広いエネルギー政策の中での位置づけがきちっとできているか、こういうことで考えれば、UAEと原子力とフランスという視点から見ると、我々は今、色々な国へ出かけるたびに原子力協力というものを相当色々言われております。例えばベトナムというのは相当やってまいりました。このベトナムとやっているという話は、それはベトナムには単に原子力をギブ・アンド・ギブ・アンド・ギブという意味で意味があると思っているわけではなくて、つないできているというところが色々あるわけで、それがかつて始まった話がもっと幅広い国から色々なことを言われて、先ほど申しました世界の5社のうちの3社ということになっていることが原因で、日本としてはもっと自覚を持ってその点をやらなくてはいけないという国際環境になりつつあるということも事実ではないかと思っておりますので、その点、我々も深く自覚をしながらやっていかなければいけないのではないかという点だけ、ちょっと感じましたので申し上げます。
  • 田中部会長
    ありがとうございました。
    色々なご意見をいただいたのですが、前回のときに、最後にどんな意見があったかということでまとめさせていただいて、それをホームページに載せるという形をとらせていただいたところでございます。この方法が一番良いかどうかは、これから皆さんに色々ご意見をいただきたいところではございますけれども、ひとまず、きょうあったような議論は次のようにまとめられるのではないかと考えております。
    地球温暖化問題と原子力についてということは大変大きな課題でございますが、発電過程において炭酸ガスを排出しない原子力発電は、経済成長と地球温暖化問題の解決とを両立させるエネルギー源として極めて重要な役割を持っている。省エネ・新エネへの社会的関心のほうが比較的大きいと思われる中で、原子力発電と地球温暖化対策との関係についてゆがみのない国民理解を得るための具体的で目に見えた取組が不可欠であろう。特に国民の原子力の価値と不安に対する疑問へわかりやすく答えていくことが重要だろうということであったかと思います。また、我が国が2050年までに世界全体の温室効果ガス排出量半減との長期目標を達成する中で、温室効果ガス削減に有効な技術を総動員していくという観点から、我が国が国際的なリーダーシップを発揮し、核不拡散、原子力安全及び核セキュリティーを確保した形での原子力平和利用拡大の重要性について、時間をかけてしっかりと国際的にアピールしていくことが必要である。世界銀行の活用を含めて、官民一体となって世界に貢献していくことが必要である。この点について政府内での意思統一も必要じゃないか。
    また国内的には、環境エネルギー技術革新計画の中に原子力を位置づけるべきであろう。また、電力需要が伸び悩む中で、大規模電源である原子力の位置づけをエネルギー受給全体の中でしっかり議論し、国としての対応が必要ではないかということでございました。
    次に、求められる日本のリーダーシップについてでございますが、本年はG8サミットや、青森県においてエネルギー大臣会合等が予定されており、議長国として原子力平和利用拡大に向けた国際的リーダーシップを発揮する好機である。特に温室効果ガス削減につながる技術としての原子力が公平に扱われるよう、技術中立的な仕組みの導入を追求すべきであろう。国際的なリーダーシップを発揮するためにも、今後ボトムアップ型での日本の総量排出枠を定めるプロセスを進めていく上でも、科学的、合理的に安全を確保した上で早期の原発操業再開等を実現し、設備利用率向上に繋げていくことが不可欠である。原子力発電所の安定的稼働を実現するべく、政府、地方公共団体、電気事業者を含む国内関係者の努力と理解が求められる。また、六ヶ所再処理工場の本格操業開始、最終処分事業の進展、もんじゅの再開等のしっかりとした国内の進展が不可欠であるといった議論があったかと思います。
    次に、安定的な原子力発電の実現についてでございますが、官民一体となって中長期的にぶれない原子力政策の推進に努めることが必要である。例えば、カザフスタンへの資源外交に代表されるように、官民一体となった燃料供給の安定確保に努めていくことが必要であるというような意見がございました。
    次に、核燃料供給保証構想への貢献についてですが、我が国の原子力産業が蓄積する平和利用の経験と技術力を、アジア、中東を含めた世界に展開していくことが求められているし、またその好機である。そのためにも、国際的な核燃料供給保証構想について、我が国が供給国としての立場から世界をリードするべく、実態的な貢献策の検討や、国内での核燃料サイクル完結が不可欠であるという議論があったかと思います。
    次に、柏崎刈羽原子力発電所と地震に関してでございますが、中越沖地震での柏崎刈羽原子力発電所の経験を生かして、官民一体となって国際的な耐震安全性向上への貢献努力を継続・拡大していくことも不可欠である。地震という自然災害と原子力発電の安全性との関係についての科学的・合理的な社会認識や、規制のあり方についての検討が必要である。また、地震の原子力発電所への影響について、地元のみならず、電力消費地での広聴・広報活動にも力を入れるべきであるというような議論がございました。また、この関連で、柏崎刈羽原子力発電所の現状についてのご説明があったところであります。
    高速増殖炉サイクル研究開発の国際協力についてでございますが、同様の国家戦略を有する米国、フランスとの戦略的研究開発協力を進めていくべきだとのご意見がありました。また、原子力産業の強みを生かす戦略的産業政策の展開についてですが、我が国の原子力産業が有する強みを最大限に、そして将来にわたって活かすための戦略的産業戦略を展開することが重要である。かかる観点から、適切な人材育成を進めていくべきである。また、我が国原子力産業に対しては、これまでの国内における着実な原子力発電所建設の実績に着目され、ロシア等を含め世界的な期待が集まっているが、こうした期待に我が国としてどのように応えていくかについて、国全体としての心構えを持つべきであるということであったかと思います。また、我が国原子力産業の強みの源泉である機器とか部材製造の国内基盤を維持発展させつつ、その強みが我が国全体として最大限活かされた形での国際展開に繋がるような連携関係に発展するよう、我が国全体として戦略性と柔軟性を共有すべきであるというようなご意見がございました。
    その他、これらに関しまして次世代とか子供に対するエネルギー教育をしっかりやるべきであるとか、化石燃料を中心とする資源外交の強みとなり得る原子力産業の国際展開をエネルギー・セキュリティーの観点からしっかりと検討すべきであろうというような意見があったかと思います。
    次に、順序が反対いたしますが、放射性廃棄物の最終処分事業についてでございますが、原子力の推進に伴って発生する高レベル放射性廃棄物等の処分は重要な課題であって、国民の関心も高まりつつあり、解決への期待は大きい。国民各層との相互理解を進め、地域住民の目線に合った活動が課題である。中間とりまとめ基本方針最終処分計画が示されたことについて、NUMOや電気事業等、関係者が連携して国が前面に立ってしっかりと進めていくべきであるというような意見であったかと思いますが、同時に、もっと戦略的な対応を考えないといけないのではないかという議論がございました。
    また、全体を通しまして、冗長的な議論が多いのではないか、毎回同じようなことを言っているだけでは駄目であって、我が国は、日本人は冗長的な議論に慣れてしまって、具体的なところがなかなか進まないというのは問題ではないかというような議論があったかと思います。これについても原子力という現実的な問題ですから、冗長的な議論で終わることなく、より現実的な議論が必要であろうということがございました。
    また、どなたかの委員から、社会的流動化状態になっている原子力の政策について、もうちょっと資源エネルギー庁か、あるいはこの部会として、もうちょっと今までの仕組み等を変えたようなことも考えてもいいのではないかといった意見もございましたし、部会長メッセージとして、何かもうちょっと説得力があるようなものもつくったらどうかという意見もあったかと思います。
    私のほうから、今日あったところについてまとめさせていただいたところでございますが、また、色々な方からこうしたほうがいいとか色々な意見があるかと思いますけれども、簡単にメール等で、ご意見いただくとして、もしよろしければ、それを踏まえて、前回同様、部会長総括としてホームページに掲載させていただけたらと思いますが、特にこの場で何かご意見ございましたらお伺いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
  • 河野委員
    今、長過ぎるから、全部網羅しちゃっているわけだから。そうじゃなくて、大体最初の、400字詰め1枚ぐらいでいいから、メッセージは、「我々はこれを言いたい、しかし各論は色々ある」と、まず横一横一でつなげるならいいけれども、全部読まなくちゃ結論に至らんというのじゃ、これはメッセージにならないですよ。それだけ工夫してもらえればいいですよ。
  • 田中部会長
    わかりました。
    木元委員。
  • 木元委員
    すみません。最初におっしゃってくださったのはよかったのですが、閣議決定で言葉が変えられないけれども、この会議では変えられるので、国民理解ではなくて、「国民との相互理解」と、ぜひお願いいたします。
    以上です。
  • 田中部会長
    ありがとうございます。また皆さんに確認のためのメールを出させていただきますけれども、早急にホームページに反映させたいと思います。
    今日予定した議題は以上でございますが、何か先生方のほうからございますでしょうか。
    ないようですので、事務局から次回の開催予定等についてご説明をお願いします。
  • 高橋原子力政策課長
    ありがとうございました。今後の予定でございますけれども、立国計画、原子力政策全体の進捗に合わせまして、改めて開催の時期についてご相談、ご連絡させていただきたいと思います。
  • 田中部会長
    どうもありがとうございました。
    それでは、ちょっと時間をオーバーいたしましたけれども、これをもちまして第16回原子力部会を閉会いたします。どうもありがとうございました。

──了──

 
 
最終更新日:2008年7月10日
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