経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会原子力部会(第19回)-議事要旨

日時:平成21年4月22日(水)13:00~15:30
場所:経済産業省本館17階西7第1特別会議室

出席者

委員:
田中部会長、秋庭委員、秋元委員、植草委員、岡﨑委員、長見委員、神田委員、木元委員、神津委員、河野委員、佐々木委員、澤委員、末次委員、末永委員、武井委員、内藤委員、中川委員、南雲委員、西澤委員、服部委員、森嶌委員、森本委員、山地委員、山名委員
事務局:
石田資源エネルギー庁長官、本部資源エネルギー庁次長、上田大臣官房審議官(エネルギー・環境担当)、西山資源エネルギー庁電力・ガス事業部長、後藤電力・ガス事業部政策課長、増田電力市場整備課長、吉野電力基盤整備課長、高橋原子力政策課長、森本原子力立地・核燃料サイクル産業課長、渡邊放射性廃棄物等対策室長
オブザーバー:
内閣府原子力政策担当室土橋参事官
文部科学省研究開発局山野原子力計画課長

議事概要

議題1 「新増設・リプレースの円滑化と既設炉の活用について」

事務局より、資料3-1、3-2について説明し、森本委員及び電気事業連合会高橋原子力部長より、資料4について説明。各委員からの主な意見は以下のとおり。

  • 資料3-1(論点)に記載されている新増設、リプレース、高度利用化については概ね賛成であるが、すぐに取り組むことが可能な課題と、やや長期的に検討していく課題に整理した方が良い。
  • 日本は、停止後、稼働、復旧までの時間が欧米と比べて長い。欧米並みが望まれる。
  • まずは、既設炉を最大限に有効利用して、設備利用率を向上させることが必要である。
  • 低炭素社会における電力需給構造の変化を考えると、原子力に柔軟性を持たせることが重要。負荷追従運転や出力向上等を実施し、他電源とのベストミクスを図るべき。
  • トラブルなどの知見を整理共有し、今後の対策に役立てるべき。
  • ゼロ・エミッション電源50%以上という目標達成のための中核電源は原子力であることを、より広く社会、国民に理解してもらえるような取組を、国も省庁横断的に行うべき。
  • 中期目標検討委員会で掲示された6つの選択肢における設備利用率81%という前提は目標として低いのではないか。設備利用率が低い原因を解明する必要がある。
  • 計画的な定格出力以下での運転や設備改善による出力調整等の場合に、国民や立地地域に対してわかりやすい丁寧な説明を行うことが重要。
  • 1980年代にアメリカが検査制度などを改善し、韓国もそれにならい設備利用率が改善された。日本も一刻も早く世界の主流に合わせるべき。
  • 日本は、法律の変更を含め、制度の弾力的な運営がなされていない。安心という主観的な理由で運転が認められないということは改善すべき。町、村、市、県、県の議会とで何層にもブレーキがかかってしまう現実があるので、国で一括整理し、総合的判断が下せるような制度が必要ではないか。
  • 第二再処理の技術的な議論は行われているが、財務的な議論は行われていない。国際的に我が国は遅れている。アメリカが今後どのような方針を採るかは未定だが、中国、韓国などを意識して、国際的な視点から第二再処理の検討を進めるべき。
  • 低炭素社会という言葉が安易に使われすぎ。きちんと広く国民に伝わらないと、運転保守、高度化の全てが低炭素のためだと誤解を招くのではないか。
  • 運転保守、高度化の為に新検査制度があると思われるが、規制当局と推進側はどのような関係の下で考えていくのか明確にすべき。
  • 第二再処理は今が検討のタイミングなのか。六ヶ所再処理工場は動いてないし、太陽光発電も含め、電気料金の値上げは消費者にとって厳しい。
  • 太陽光、風力を中心とした再生エネルギーに注目が集まる中で、国民には原子力が必ずしも必要ではないのでは、との考えが生じている。この風潮を改めるべき。
  • いつまでにどのような設備利用率を実現するか、電力会社はスケジュールとともに示し、その遵守に努めるべき。
  • 現在、福井県での一番の関心事項は耐震安全性、もんじゅ、高経年化。地元住民は高経年化のプラントが安全かどうかに関心がある。
  • リプレース、運転期間の長期化、出力の増強なども、地域との対話で最も重要なのは、安全性が担保されているがどうかである。国が積極的にPRして継続的に世論の形成を行っていってもらいたい。
  • 設備利用率の向上については、運転中でも対応できる事項と停止して対応しなければならない事項との明確な整理、切り分けが十分に出来ていないと思われる。住民もきちんとした説明を行えば、理解し、受け入れてくれるので、国、事業者共に更に取り組む必要がある。
  • アメリカやEUなど世界の廃止措置の現状、既存の廃炉技術と最新の技術の異なる点、高経年炉の保全と廃炉の経済的な損益分岐点などについて教えて欲しい。
  • 原子力の目的はエネルギー安全保障である。
  • オバマ政権のバックエンドに対する取組は、1月に新しいDOE長官より姿勢表明がされている。カーター政権のワンスルーではなく、より拡散抵抗性の強い核燃料サイクルを推進すべきであるが、現在技術は研究段階である、と主張している。バックエンドにおける再処理の重要性は認識している。
  • 我が国はエネルギー安全保障の観点から核燃料サイクルを推進しており、その理念は米も同じ認識である。
  • 設備利用率を向上させるためには、裏付けのあるデータを根拠とした科学的規制が必要。事業者と規制側で保持しているデータベースを作成、共有し、そのデータに基づき事業を設計し規制を行うべき。
  • 実際に設備利用率の高いアメリカを見習うべき。数十年にわたる国内53基の運転データを整理・構築し、リスク管理を行うべき。
  • アメリカの先例にならい、規制側と事業者との間で信頼性を高めていくことが重要。
  • 低炭素電源の中核として原子力の重要性が目立っているが、エネルギー自給率の観点から説明することも重要。
  • 運転再開に向けて、規制側、町村、市が容認をしても都道府県が反対するとご破算になる。知事の権限の位置づけはそもそもどのようになっているのか。今後はどのように対応していく予定なのか。
  • 設備利用率の議論は、国際交渉に与える影響も考慮要素である。
  • メーカーとして技術面で社会の要請に応えることも重要。資金面での援助、環境面での整備をお願いしたい。
  • 今後、太陽光発電の増加、電気需要の減少の中で、原子力の負荷調整、出力調整運転が必要になると考えられるので、その前にPPSにも原子力を使わせて欲しい。
  • 資料3-1はまとまっているが具体例が乏しい。タイムスケジュールの掲示も含め政策の具体性がない。
  • 新検査制度は今年1月から導入されたが、適用された事例はまだ聞いたことがない。この秋、翌秋で定期検査を迎える発電所はかなりの件数になるはずであるが、新検査制度の導入の申し入れは何件あるのか。
  • 定格出力以下での運転が取り上げられたことは評価するが、過去に失敗をしているので丁寧に取り組むべき。
  • 中期目標は、メーカーのみならず国民一人一人の生活に大きな影響を与える。
  • 今年は柏崎刈羽の運転再開、六ヶ所再処理場の本格操業、もんじゅの運転再開など、今後の我が国の原子力政策の大きな節目となる年である。今後の我が国の原子力産業の海外展開など日本企業の価値を高めることも重要である。

議題2 「国際戦略検討小委員会報告書(案)について」

事務局より、資料5-2について説明。各委員からの主な意見は以下のとおり。

  • 最近の原子力を取り巻く国際動向は、核不拡散、核軍縮、原子力平和利用を一体的に捉えて検討する方向。これらに一体的に対応する司令塔の存在が必要である。
  • 原子力産業のビジネスとしての国際展開の必要性から、海外向け人材の育成などに官民一体で取り組むべき。
  • 原子力の国際展開には、核燃料サイクル、燃料供給、海外使用済燃料の再処理受入れ等が必要である。
  • アジア諸国への安全面での人材育成が必要である。
  • 我が国の原子力の平和利用の取組についてもっと世界にPRすべき。
  • 海外からは、「日本の原子力国際協力の方針が薄れている」と言われているが、今回の報告書は日本の方針を示すものとして重要であり、世界に向けてアピールすることが重要。
  • 原子力産業の国際展開に際しては、核不拡散と衝突しないことが重要。国内体制の観点では国はオーガナイズ、サポートに徹するべき。

以上
文責:事務局

 
 
最終更新日:2009年5月13日
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