経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会原子力部会(第25回)-議事要旨

日時:平成22年6月4日(金)9:30~12:00
場所:別館9階944会議室

出席者

委員
田中部会長、井川委員、内山委員、岡崎委員、長見委員、神田委員、木元委員、河野委員、佐々木委員、末次委員、末永委員、武井委員、寺島委員、内藤委員、中川委員、西澤委員、服部委員、八木委員、山地委員、山名委員
経済産業省(事務局)
増子副大臣、石田資源エネルギー庁長官、横尾資源エネルギー庁電力・ガス事業部長、高橋長官官房総合政策課長、木村電力・ガス事業部政策課長、佐藤電力基盤整備課長、三又原子力政策課長、森本原子力立地・核燃料サイクル産業課長、笹路エネルギー情報企画室長、矢作原子力国際協力推進室長、苗村放射性廃棄物等対策室長、杉本原子力発電立地対策・広報室長、佐野核燃料サイクル産業立地対策室長
オブザーバー
中村内閣府原子力政策担当室参事官
川口文部科学省研究開発局原子力課核燃料サイクル室長

議事概要

議題1 原子力発電推進行動計画について

事務局より資料2及び3について説明。各委員からの主な意見は以下のとおり

目指すべき姿について

  • 行動計画において、原子力の位置づけが明確化されていることを評価するが、達成した時に、二酸化炭素の25%削減やエネルギーの中東依存度にどのように影響するのか。
  • ゼロエミッション電源比率の目標の根拠や、原子力安全・保安部会基本政策小委員会の報告書の内容について紹介するべき。
  • 原子力が地球温暖化対策に対して有効であるということ率直に伝え、国際的には、CDMのクレジットの対象となるよう発信していくべき。
  • 原子力発電比率は、再生可能エネルギー等の取組ともリンクしていくため、両者を合わせてベストな体制を作るための系統安定化対策等に取組むべき。
  • 二酸化炭素の25%削減目標の達成のためには、原子力発電が重要な役割を果たすことを明確にし、事業者への支援をお願いしたい。
  • 意欲的な目標を達成するには、投資環境の整備や合理的な安全規制の実現など、より一層の国の支援が不可欠。
  • 電力供給計画の範囲では、責任を持って電力安定供給に取り組む。2030年の目標については国が意欲的な数値を掲げたものと理解している。

新増設・リプレース、設備利用率の向上等を推進するための基本的取組

  • 設備利用率向上のため、米国の原子力発電運転協会と同様の取組を実施するべき。
  • 高経年化炉の有効利用、新増設・リプレース、廃止措置は、お互いに深い関係にあるため、これらを組み合わせて計画的に対策を進めて欲しい。
  • 次世代軽水炉については、国際的な競争の側面があるため、優れたものの開発が進んでいるという説明の仕方を工夫できないか。
  • 新増設を進める上で、地方自治体、国、事業者の間で起きていることを踏まえ、国としてどのような行動を取るのか。
  • 原子力発電比率に加えて、再生可能エネルギーが大幅に導入された際の系統安定化対策について、誤解の無い表現にするべき。
  • 原子力発電の比率が高まった場合に出力抑制をするのであれば、その前に新規参入者への電力供給を検討されたい。
  • エネルギー供給構造高度化法は、事業者をエンカレッジするような制度として欲しい。
  • 中長期的にブレずに原子力を推進するということだが、技術開発がブレないことが重要。
  • 高度な知識を持つ原子力人材の育成について、文科省と協力してはどうか。
  • 技術者、技能者、研究者や地域共生等の役割を担う専門家の人材育成をしっかりと進めて欲しい。
  • 国内展開については、将来の電気事業者の体制のあり方も含め関係者の意識の統一が必要。電力会社の一体化による送発電網の整備が必要。

立地地域住民や国民との相互理解の促進と立地地域における地域振興

  • 「国民の理解」という表現は一方的な印象がある。広聴を含めた「国民との相互理解」とするべき。
  • 立地地域では、30年前は、電力や国と地域住民に一体感があったが、安定して運転している間に地域住民との距離が離れてしまっているとの声を聞く。「共生」という概念が重要ではないか。
  • 広報については、予算が限られる中、国と事業者が一体となって効率的に実施していくべき。特に、核燃料と原子燃料という言葉を統一して欲しい。
  • 全体的なエネルギーの構造の中での原子力の役割が見えるようにしてほしい。
  • 原子力こそ3Eを同時に達成する基幹エネルギーであることが国民の皆様に理解されるよう、政府も一体となってメッセージを発して欲しい。
  • 広聴・広報について、量の観点からしか議論していないのではないか。一般の人からのアクセスできる、より深い原子力の情報がなくなってきている。
  • 一般の人がアクセスして理解できるようなデータが集められ、整理されていること、及び経緯まで残っているデータにアクセスできるということが重要であり、広報の質の観点が重要。

科学的・合理的な安全規制の充実に向けた対応

  • 2月に公表された原子力安全・保安部会基本政策小委の報告書や、5月にとりまとめられた原子力委員会の「成長に向けての原子力戦略」を踏まえ、地域や産業界とのコミュニケーションの進め方を国として具体的に検討されたい。
  • 県と事業者との間の安全協定については、当面は事前通報制度とするべきではないか。
  • 再起動に過剰に時間がかかっており、設備利用率の向上のために速やかな再起動が可能となる仕組みが必要。
  • 合理的な安全規制について、国・事業者・地域で議論を進めて欲しい。
  • トラブル等からの再起動の透明性が高い制度づくりや、定期検査期間を短縮するための検討を行う枠組みづくりを実施して欲しい。

核燃料サイクルの早期確立と高レベル放射性廃棄物処分等に向けた取組の強化

  • 六ヶ所再処理工場については、予定どおり動かすことに集中して欲しい。
  • 高速増殖炉等の国際標準化について、国として進めるべき。
  • 第二再処理工場の設置のための早急な取組、中間貯蔵施設の整備や事業者間の共同貯蔵、六カ所再処理工場の早期竣工等を進めるべき。
  • 中間貯蔵については、オンサイト貯蔵や中間貯蔵施設の建設等を含めて政策的に対応するべき。
  • ナトリウム炉の国際標準化や我が国のエネルギーセキュリティを確保する上で、もんじゅは重要であり、国の支援をお願いしたい。
  • 六ヶ所再処理工場運転に対して、国、JAEAは、適切に支援して欲しい。
  • 六ヶ所再処理工場稼働について、展望と大まかなスケジュール感を示すことが国に求められているのではないか。
  • もんじゅについて高い透明性を確保するという方針で対応し、高速増殖炉開発をしっかり取り組んでいきたい。

ウラン燃料の安定供給に向けた取組の強化

  • プラント輸出と燃料供給とセットになっているのが一般的であり、日本としてもフロントエンドを強化するべき。
  • 我が国としても、ウラン濃縮を推進していくことが明記されたことを評価する。

原子力の国際的課題への対応

  • 新会社を設立し、電力会社が中心となり技術と運転管理をセットで売っていくという動きがあることに期待したい。
  • 原子力輸出においては、国が全面に出てリスクを負わないと成功しない。具体的にどのような手だてを講じるのか。
  • 国際展開にあたっては、先方のニーズに合わせるため、戦略的なインテリジェンス情報を活用するための体制整備が必要。

その他

  • 原子力部会として、「原子力発電推進行動計画」をフォローアップすべき。

「原子力発電推進行動計画」について、部会として了承し、必要な修正を加えた上で公表することとなった。

議題2 その他

以上の議論を踏まえ、部会長により当部会の議論を総括した。部会長総括については、後日確認した上で、公表することとなった。
最後に事務局から、次回の原子力部会は適切な時機をみて開催したい旨説明があった。

部会長総括

平成22年6月4日

「原子力発電推進行動計画」につき、総合資源エネルギー調査会電気事業分科会原子力部会における委員からの意見を受け、議論の要点を次のとおり総括する。

  1. 供給安定性、環境適合性、経済効率性に優れた原子力の特性を明確にし、内外に対して効果的に発信することが重要であること。その際、エネルギー供給構造全体の中での原子力の役割を示すことも重要であること。
  2. 原子力発電所の新増設・リプレースの推進、設備利用率の向上及び六ヶ所再処理工場や中間貯蔵施設を含む核燃料サイクルの早期確立が重要であり、国と事業者等が全力で取り組む必要があること。また、これらについて立地地域の理解と信頼を得るためには国の果たすべき役割が大きく、国が前面に立った取組みが重要であること。
  3. 設備利用率の向上に関連して、トラブル等による停止後の迅速な再起動を行うための環境整備が重要であること。
  4. 「新会社」の設立など、原子力の国際展開を積極的に進めることが重要であること。その際、(1)国が積極的な役割を果たすこと、(2)諸外国に対する人材育成など国際協力を進めること、(3)核不拡散など国際的な原子力平和利用の推進に向け貢献すること、(4)ウラン燃料の供給確保の取組みを強化すること。

等について指摘があった。

原子力部会としては、今後、本行動計画に掲げられた具体策の進捗を随時フォローアップし、その速やかな実現を促していきたい。

問い合わせ先

資源エネルギー庁
電力・ガス事業部原子力政策課
電話:03-3501-1991

関連リンク

 
 
最終更新日:2010年7月22日
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