経済産業省
文字サイズ変更

総合資源エネルギー調査会電気事業分科会原子力部会(第12回) 議事要旨

日時:平成18年6月16日(金)14:00~16:10

場所:如水会館スタールーム

出席者

委員

田中部会長、秋庭委員、秋元委員、伊藤委員、植草委員、 内山委員、長見委員、神田委員、木場委員、河野委員、 児嶋委員、齊藤委員、佐々木委員、末次委員、末永委員、 杉江委員、武井委員、築館委員、殿塚委員、内藤委員、 中島委員、古川委員、松村委員、山地委員、山名委員

事務局

小平資源エネルギー庁長官、細野資源エネルギー庁次長、 野口大臣官房参事官(原子力立地担当)、 安達資源エネルギー庁電力・ガス事業部長、 宮川電力・ガス事業部政策課長、 片山電力市場整備課長、後藤電力基盤整備課長、 柳瀬原子力政策課長、 櫻田原子力立地・核燃料サイクル産業課長、 吉野放射性廃棄物等対策室長

オブザーバー

内閣府 政策統括官付 戸谷参事官
文部科学省 研究開発局 原子力研究開発課 中村課長

議事概要

  1. 放射性廃棄物小委員会 報告書について

    吉野放射性廃棄物等対策室長より、資料1について説明。

  2. 原子力部会報告書(案)について

    柳瀬原子力政策課長より、資料2-1について説明。

    各委員からのご意見等

    • 今まで原子力政策の推進を担ってきた経産省、特にエネ庁、電力業界、原子力産業界の間の相互の信頼関係が、ここ数年の間、本当に低いレベルに落ちこんでいた。歴史的な事実として、電力自由化に対して相当関心を奪われ、原子力に対する配慮を放棄していた。その間に、事故その他のことがあり、核燃料サイクルについての基本的なところでの考え方にもぐらつきがあり、お互いが疑心暗鬼になっていた。それを、原子力委員会、原子力部会で、足かけ3年ぐらい議論を行った結果、三者間の相互信頼関係が相当程度回復しつつある。前向きにお互い歩調を合わせて行こうという合意ができ上がっている。議論の最中に、世界中で原子力政策の見直しが起こり、フォローの風になったことも事実だが、ここまでにたどり着いた基本は、経産省が過去の反省を踏まえて、新しい国家戦略としての原子力政策を構築しなければならないと危機感をもって、この問題を引っ張ってきたことである。
       また、総合的な原子力政策、国家戦略は立派なものであったとしても、個別の具体策が実現しなければ、本当に「絵に描いた餅」である。個別立地政策がどの程度実現するのかについては、書くのは簡単だけれども、どう実現するかということが最大の問題。
       既設の原子力発電所の活用のあり方も大きな問題である。原子力部会は保安院の審議会ではないので、まず電力会社の対応のあり方が書かれている。日ごろの安全運転を徹底することによって、実績を一歩一歩積み重ねることが全電力会社の責任である。これが確認できていれば、あとはその実績の上で、保安院は当然合理的な判断に基づいて行動を起こすと思うので、重要な指摘だと思う。
       加えて、技術開発の目玉として、高速増殖炉の早期実現、次世代軽水炉の開発に官民一体となって取り組むという2つの問題を設定したことも極めて適切である。個別地域政策の前進と、この技術開発行政に対する予算の配分は思い切ったことをやってもらいたい。
       最後に、電気事業分科会が、来年、電力全面自由化に向かっての議論を始めることになっている。世の中には、全面自由化というのは既定の方針であると考える人がいないではない。しかし、事態はそんな簡単な話ではないということを含めて、少なくとも原子力政策の観点からは、全面自由化を議論するときには慎重に、と書いてあることは極めて重要な指摘だと思う。
    • 前回の骨子にあった「原子力立国計画」というタイトルがなくなったのは非常に残念。「原子力部会報告書」だけでは、一見して一体何が書いてあるのか、よくわからないので、何か副題を書いてもらえるとありがたい。
       FBRサイクルについて、経済産業省、文部科学省、電気事業者、メーカー、日本原子力研究開発機構、この5者がしっかりと協議して、認識を共有していくことがはっきりと明記されていることも非常に画期的である。この協力関係が確固たるものとなれば、やはり実用化に向かっての動きが非常に着実になると思う。予算の確保についても、85ページに「特段の取組が求められる」と書いてある。
       原子力分野の教育、人材の部分について、1カ所だけ修正をお願いしたい。105ページの「福井大学大学院工学研究科独立専攻原子力エネルギー安全工学専攻」に、今年から博士課程定員12名が加わっており、これを加えていただきたい。
       地域と国との関係についてもかなり明確に書かれ、よくなってきたと思う。国と地方の関係において、国が主体となって動くということが書いてあり、ずっと主張してきたことが非常に的確に書かれていると思う。
       原子力政策大綱を受けて、非常に具体的な計画案ができ上がったと思って喜んでいる。関係者のご苦労に感謝したいと、評価したいと思う。
    • 放射性廃棄物対策について、137ページに「今後1、2年間が正念場」と書かれており、関係者が一体となって最大限の努力を行うべきという形で、心意気は感じられるが、具体的にもう少し進めて欲しい。
       韓国で資源産業省の方に取材した結果で興味深いものがあった。その中でエネルギーの世論調査の結果について1つだけ紹介したい。「自分の居住地域へ原子力発電所が建設されたら賛成か反対か」という世論調査での質問に対して、2004年は26%が賛成だったのが、2005年には50.5%が賛成へと、たった1年で倍増した。韓国は、19年間にわたり、中低レベル放射性廃棄物の処分場の候補地が決まらなかった経緯があるが、国が公開募集をして、それに4つの自治体が応じ、昨年11月に住民投票が行われた結果、慶州市に決定した。
       韓国では誘致地域支援法が成立し、選定した自治体に対しては、前もって、例えば、使途自由の交付金が日本円で約300億円支給されること、韓国水力原子力株式会社の本社がそこへ移転すること、陽子加速器施設の設置などが約束された。
       国が施策をはっきりと目に見える形にして、選定地となった住民たちが地域の活性化やまちづくりをイメージしやすいようにしたことが、効果を上げたと考えられる。また、こうした手法をとったことで、メディアも何度も大きくこのニュースを取り上げ、国民の興味や理解が進んだ結果、冒頭の倍増という数字につながったような印象を受けた。
    • 全体として非常に体系的によくまとまった報告書である。政府をはじめ関係者全員が腰を据えて実行あるのみ。まずは、政策がブレないことを求めたい。その上で、メーカー等の話が出ているが、本当に関係者が一体になって実行できるような体制を整えるべき。それから、安全の確保が大前提である。
    • 世界的なエネルギー情勢の変化もあり、非常に多岐にわたる課題について、まさに時宜を得た議論を行うことができたのではないかと感じている。
       今回示されたこの報告書(案)は、これまでの議論を踏まえて、原子力政策大綱の基本方針を実現するために必要な施策と方向性が明確に打ち出されていると受けとめており、基本的にはこのとりまとめでよいと考えている。今後は、ここで示されている方向性を着実に進めていくことが大切になる。事業者としては、本部会のとりまとめを尊重して、今後数十年先といった将来も見据えて、原子力推進の新たな一歩を踏み出すことになると考えている。
       これから長い年月、原子力に対して常に必ずしも追い風ばかりとは限らず、さまざまな局面もあるかもしれない。どのような時代になっても、日本における原子力の重要性は揺らぐものではないと確信しており、国においても、今回とりまとめられた大きな方向性を堅持し、原子力については、エネルギー施策の中でもとりわけ軸のブレがない政策の実行をぜひとも全うしていただきたい。
       また、日本の原子力も、これからさまざまな面で世界をリードする立場になりつつある。そうした立場にふさわしい国として、実際に施策を具体化していくに当たっては、すべての局面で重要となる人材の問題について、国、あるいは研究機関、大学、メーカー、事業者等関係者がそれぞれの立場で必要な対応を行っていくことが大切であると思っている。
       報告書の基本方針にも書かれているとおりに、国際情勢、技術の動向などに応じて、戦略的な柔軟さというものを持ってこれからのことを進めていくことが必要ではないかと考えている。
       今後は、この1年間の議論・検討の内容結果を実のあるものとして、将来にわたって原子力を持続発展させていくことが重要になると思うが、電気事業者としても、この報告書を基本的なガイドラインとして、必要な課題と施策に対して、全力で取り組んでいきたい。
    • 全体として、意見が分かれた論点は、両論が併記され、議論の経過がわかるようになっており、よくまとめられていると認識している。
       電力自由化と原子力発電について2点ほどコメントしたい。1点目は、原子力発電におけるPPSの取扱いについて、新・増設については、原子力政策を推進していく上でPPSの参画は意味を持ちうる可能性があると明記されたのは、大変意義深く、ありがたい。PPSとして、早く原子力発電の推進に貢献できる業容になるように、今後とも努力してまいりたい。一方、既設については、PPSの参画は、現行の電気事業制度において、少なくとも原子力政策に意味合いは薄いとされている。確かに今はそうかもしれないが、電力エネルギー分野は、情報通信分野と並んで事業統合、再編の激しい分野となっている。産業構造や事業の変革が加速するという時代認識からすれば、原子力発電が土台とする電力エネルギー産業に構造的な変動があっても、中長期的にブレない政策的枠組みを構築することが今後の大きな課題である。また、電力自由化との関係では、電力会社の原子力への投資インセンティブをいかに上げていくかが大きなテーマであった。より本質的なのは、原子力発電が最大効率を発揮するように、安定した需要を政策的に担保することであり、需要リスクを軽減するためにも、長期的に電力供給の3割から4割、あるいはそれ以上を占めることが期待される原子力としては、すべての需要家がこれを支える需要構造とすることが不可欠であることを改めて申し上げておきたい。
       また、原子力政策以外の観点からの意味合いもあるという指摘は重要。歴史的に原子力発電を持つ電力会社と新規参入であるPPSとの競争政策上のイコールフッティングを図るというアプローチからも、既設原子力発電へのアクセス問題は、今後継続的な議論をぜひお願いしたい。
       2点目は、全面自由化を検討するに当たっては、電力自由化が原子力発電投資に及ぼす影響に十分配慮して、慎重に議論を行われることが適切とされている点。PPSとしても考慮事項の一つであることは間違いないものと思っているが、それが先入観念になって、初めから後ろ向きの議論にならないか若干懸念している。全面自由化などの電気事業制度改革に当たっては、原子力政策以外にも、需要家利益の確保など、競争政策上の観点からの検討も大変重要である。もし原子力発電を理由に規制改革の方向性がゆがめられることがあれば、長期的に見て、原子力発電を国策として推進する上で、マイナスの効果になるのではないか。原子力発電を推進するために、規制改革や自由化を抑制しようという議論ではなくて、原子力発電と自由化、規制緩和の両立のために、関係者が大いに知恵を出し合うことが必要。ぜひ前向きな議論をお願いしたい。
       PPSとしても、中長期的にブレない国家戦略が必要であることは十分認識しており、本報告書の趣旨を踏まえ、今後原子力発電の推進に、引き続き最大限の貢献をしていきたい。
    • この報告書については、個別に議論された内容が非常によく網羅され、すばらしい出来である。
       この議論の中で、やはり人・モノ・金のうちのモノと金についてかなり明確なものが出てきているが、結局、原子力は最後は人に返ってくる。技術者、原子力という事業を運営している人、原子力というものを見ている社会の人たち、すべてが絡んでくる。
       最近、いろいろな人と話をすると、核というものを本質的に理解している人が少ないのではないかと感じる。核というものをきちんと国として理解していくこと、特に原子力技術に従事する人が核というものをきちんと理解した技術者になっていかないと、幾らモノと金があっても、最後は腑抜けになってしまう可能性がある。技術者にしっかりした理解と信念があれば、一般の国民にも説明できる。
       101ページから107ページに大学院、大学の取組などいろいろ書かれているが、大学等における原子力関係の教育の現場の問題は、法人化に伴う運営費交付金の減額、施設の老朽化、教員の継承者。やはり学問としての原子力、産業としての原子力、教育機関としての原子力をきちんと継いでいく体制がないと、人材の流れが途絶えて、崩れていく可能性がある。教育機関がきちんと原子力教育を維持していけるような環境を維持していただきたい。
       今ここまでこの原子力のルネサンスが達成してくると、教育も産業も垣根を取って、もっと緊密に取り組んでいかなければならない。したがって、この101ページから107ページに書かれてあることが、短期的な話ではなくて、やはり長い目で省庁を超えた国全体での原子力教育の重要性をうたう章になってほしいと強く考えている。そういう意味では、ここに書いてある内容以外にも、やはり根底から教育機関での原子力教育の環境を整備することが重要であるということを多少書いていただけないか。
    • これまで、原子力発電所の新・増設の問題、広聴・広報の問題、国と地方の関係、国・電気事業者・メーカー等との関係等についてきっちり議論してきた。これをどうやって実現するのかが最後の大きな宿題だと思う。この1年間、原子力部会で議論をし、その背景で政策当局が一生懸命調整の努力をし、報告書をつくったという一連の流れ自体が、これを実現するための一つのプロセスであったと信じたい。
       そういう意味でも、この報告書は、霞が関の産物に終わってはいけないことは明らかで、広報・広聴という項目に書き上げられた方法論を実践する上でも、できるだけ広く国民に周知していく必要がある。少なくとも関係地域に広く普及啓蒙が行われるように、何らかのアクションを考える必要がある。
    • 今回の原子力部会においては、原子力政策大綱に示された目標達成に向けて、その課題とその対応策が示され、国、事業者等の役割分担が明確になったものと認識・評価する。電気事業者としても、その役割をしっかりと果たしていかなければならないと考えている。
       今回の報告書(案)に盛り込まれた今後の諸施策を推進していくための重要な基盤は、やはり原子力の安全性、必要性に対する国民の理解であり、国、事業者など、それぞれが今後とも一層努力を傾注していくことが必要である。
       こうした観点から、残された原子力の重要課題の1つである高レベル放射性廃棄物処分場の確保について、国民の理解をいかに得ていくかが非常に大事な課題であると認識している。最終処分について、その安全性、必要性を国民に広く理解を得るため、報告書(案)にも述べられているとおり、電気事業者は、その発生者としての基本的な責任を有する立場から、広報活動等、理解促進活動に今後とも最大限の努力をしていく必要があると認識している。
       電気事業者としては、今後とも安全実績を積み重ねていく等、安全確保に万全を期すとともに、透明性のある事業運営に努め、原子力が将来とも国民に信頼される電源となるよう努力していきたい。
    • 原子力部会を通して、原子力を推進する上でのさまざまな課題が整理された。メーカーにとっても大変身近な当面する課題について、取組の方向性が整理されたことは、大変ありがたく思っている。今後は関係者が一丸となってこれを実行していくことが重要だとも指摘されており、メーカーとして、原子力の重要性、メーカーの原子力に対する社会的責任を認識して、全力で取り組んでまいりたい。
       原子力産業の国際展開支援について、110ページに「公的金融の活用」があり、いわゆる開発途上国に対する公的支援を引き続き積極的に進めると書いているが、113ページに、特に米国に対して、「米国向けではあるが…状況次第によってはファイナンス面での公的支援の検討も視野に入れる必要がある」と書いている。原子力部会での議論と比べると、少し後退したような印象というか、両方の読み方がちょっと違っている。110ページの公的金融の活用について、開発途上国については従前どおりだが、やはりこの原子力といったリスクの大きいビジネスについては、資金調達がボトルネックになるというのはかなり現実的である。現実に米国についてもそういったニーズがあると聞いており、民間のファイナンスでは難しいケースについては、ぜひ積極的に、民営圧迫にならない範囲で、公的金融の活用の道を開いていただきたいと思う。
    (柳瀬原子力政策課長)
     公的金融については、2つの話が動いている。1つは、政策金融全体について、できるだけ絞っていくということが大きな行革の流れの中で議論されているということ。もう一つは、当初は具体的な案件としてこの話をいただいていたが、一日二日を急ぐ話ではなくなったので、勝負するのなら、具体的なニーズを待って検討していきたいと思っている。そのような状況の中で、可能性を残しておくのが、今のところの最大限であり、今、現時点で書けるのはここまでではないかと思う。
    • 私たちの将来は、このような政策が実現されることによって、エネルギーセキュリティが確保され、安定した安心な生活が送れるのだということを実感している。
       この政策を国民に納得できるように説明していくことが大変重要なことだと思っている。特に主婦にとっては、目の前の今動いている原子力発電やこれから動こうとしているものしか見えていないので、その先のことまで見据えて説明していく方法が必要なのではないかと思っている。
       その際には、きちんとわかりやすく情報を伝えていくということが、必要ではないか。
       また、消費者自身も政策を知る必要があると思っている。例えば、交付金制度や廃棄物処理における拠出金制度など、それらは税金や電力料金であり、消費者自身が自分たちのお金のゆくえということをしっかりと見据えて、自覚を持って、原子力やエネルギーについて考える必要があると強く思っている。
    • 原子力政策大綱の基本方針を受け、非常に定量的に資料がまとまっている。その資料の豊富さから見ても、原子力政策ガイドラインという印象を受けた。
       今後、例えば、経産省と経済界がどんな協力関係になっていくのかなど、関連機関がいかに協力し合って推進していくかが非常に大事なポイントになるかと思う。
       また、40ページ、第2節に既設炉の活用について書かれているが、我が国の設備利用率目標のようなことを書くことができれば書いていただきたい。
       また、原子力の技術開発がスムースに進められるためには、基礎研究を担当する文科省、実用化を担当する経済産業省、その両者がお互いに協力し合う体制が今後どのようになっていくかが、非常に関心が高いところであり、両省の協力関係というのは非常に大事である。
       いずれにしても、今後いろんな関係機関との協力関係を具体的にどのように進めていくかというところに、ぜひこの報告書が今後役に立っていければと願っている。
    • かなり詳細な分析、資料に基づく分析、あるいは部会での議論等をベースにしながら、例えば、原子力の将来を見通した制度措置にまで踏み込んで書かれているというのが大変よい。
       また、事業者等々とのさまざまなやりとりの結果として、単に計画で終わらない、まさにこれから具体的にやっていこうと、非常に実現可能性を秘めた報告書になっていると思うので、その辺も高く評価したい。
       第7章には国と立地地域の関係について書かれているが、地元地域でどのような形において進めていくかがこれからの課題になる。その際、各地域における特性、あるいは、地域における具体的な取組が既に幾つかあるので、それらを積極的に国、事業者等々が拾って、フォローしていただきたい。いずれにしろ、地域としてこれを具体化していく取組をこれからすぐやらなくてはいけないだろうと思っている。
       「終わりに」の部分に、4つ目、メーカーと事業者と国との三すくみ状態、あるいは、これに地方が入って四すくみになったかどうかわからないが、そういうものを克服しようという、ある意味での決意表明、あるいは「決意」を、これまでの反省を踏まえてということで書いていただければ、さらに強いものになっていくのではないか。
    • 原子力を進めていく上での不退転な志を実現するための現時点でやれる方策というのは何か、かなり広い視野から一つずつ問題の解決策が提示された。その志の高さ、具体性という面でも、従来の報告書とは比較ができないと思っている。全体としては大変よくまとめていただいたと思う。
       ただ、これを実際にこれから進めていく上で、原子力界が置かれている状況は、国際的にも、社会的にも、まだ大変リスキーな状態だと思わなければいけない。例えば、我々の今置かれている国際的立場を考えても、GNEPで日本は供給国側に入れてもらったことは事実だが、これが既得権益であるかのような考え方でいくと大きな間違いである。この状況というのは、これからも我々が努力してキープしていかないと、いつでもその反対の状況に落とし込まれる可能性はある。
       また、社会的理解の面でも、核兵器への転用リスク、放射能の恐怖といった点をプレーアップして、原子力を阻止しようという、国内外のいろいろなグループの動きがあり、その動きによっては、これからも様々な状況に遭遇するかもしれないが、適切に対応していくことがぜひとも必要だろう。
       そういう面では、核不拡散の問題、高レベル放射性廃棄物対策の問題などが一番神経を使っていかなければいけないところであり、状況に応じて柔軟に対応しながら、しかも基本はブレないという方針をどう体現していくかが大事。
       予算・人材の確保の問題は解決していかなければならない課題であるが、今の予算配分の仕方は非常に硬直的なものであるので、電源特会をより柔軟な考え方でもう一回、有効な配分方法を考えて進めれば、十分納得のできるシステムはつくれると思う。
       原子力部会そのものは報告書が出れば一つの区切りとなると思うが、その後、どういう形で実現していくか、PDCAを回していくためのメカニズムをぜひ検討頂きたい。
    • 原子力についての国民の理解という面で、新聞なんかに寄せられる声を見ると、適切な表現ではないかもしれないが、初歩的な理解不足がかなりあると実感している。
       例えば、自分自身も、原子力部会の議論でも理解しづらい言葉が見られた。これを一々わかるように伝えていくのは、大変難しい問題であるが、メディアの側としても不断の努力をしなければいけなし、場合によっては、資源エネルギー庁、あるいはほかの場で、メディアを交えて、国民に伝わりやすい言葉を、勉強会などを開いて検討するのもいいのではないか。きちんと正しい情報が的確に素早く伝わるということが大事であるという意味では、メディアの側の努力も求められると思うが、お互い不断の努力をして、国民の理解のレベルが少しでも上がっていくようにしなければいけないと、議論に参加して痛感した。
    (田中部会長)
     報告書の名称について、副題として「原子力立国計画」を付けることで検討させていただきたい。
     また、さまざまな意見があったが、実行が大事だということでは、まさにそのとおり。実行がどれだけあったが本当の点数であると思う。
     おおむね本報告書(案)を支持するという意見だったかと思われるので、基本的にはこの案で報告書とさせていただきたいと思う。一部、修正等の意見もあったので、反映できるかどうかも含めて、その修正等については、私に一任いただくということでよいか。(「異議なし」との発言)。
     今後、本案については、1カ月程度のパブリックコメントを実施することとさせていただきたい。
  3. その他

    事務局より次回以降のスケジュールの連絡。

    ○第13回部会は、8月8日(火)、霞が関の東京會舘ゴールドスタールーム。議題は、パブリックコメントの結果等を予定。

(文責 事務局)
 
 
最終更新日:2006年7月12日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.