経済産業省
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計量行政審議会計量制度検討小委員会(平成17年度第4回会合) 議事録

日時:平成18年4月27日(木)15:00~17:00

場所:経済産業省別館9階944号会議室

出席者

中田委員長、青山委員、飯塚委員、石井委員、石川委員、 今井委員、上田委員、大野委員、小野委員、甲斐委員、 河村委員、桑委員、芝田委員、鈴木委員、田畑委員、 宮下(正房)委員、森委員、山﨑委員、吉田委員
(欠席:橋本委員、宮崎委員、宮下(茂)委員)

議題

  1. 計量制度検討小委員会第3回会合議事録について
  2. 計量制度検討小委員会報告書(案)について
  3. その他

議事内容

能登企画官
 本日は天候の悪い中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。定刻になりましたので、第4回計量制度検討小委員会を開催させていただきます。
 私は、事務局を務めさせていただきます基準認証政策課企画官の能登でございます。よろしくお願いいたします。
 まず、御審議に入っていただく前に、委員の交代がありましたので、御紹介いたします。御異動に伴いまして梶原委員の御後任として就任されました石川委員でございます。
 また、本日は橋本委員、宮下委員、宮崎委員の3名の委員が御欠席と連絡を賜っております。なお、河村委員におかれましては少し遅れて出席されるという御連絡いただいております。
 それでは、以降の議事進行につきましては中田委員長にお願いいたしたいと存じます。中田委員長、よろしくお願いいたします。
中田委員長
 本日は第4回目の小委員会でございます。前回の小委員会におきましては、検討の基本的方向につきまして御審議をいただきまして、御了承をいただきました。その結果につきまして、去る3月23日に開催されました計量行政審議会におきまして私から御報告をして了承をいただいております。その後、各ワーキンググループにおきましてさらに検討を深めていただきまして、各ワーキンググループで報告書がとりまとめられております。本日は、各ワーキンググループでの検討結果並びに本小委員会自身で検討を行ってまいりました計量士制度、特殊容器制度、計量単位及び情報提供、これらをあわせまして計量制度検討小委員会としての報告書案を御審議いただくことを予定しております。
 なお、報告書案につきましては、本日の小委員会の後、パブリックコメントの手続に付するとともに、6月に開催予定の計量行政審議会に御報告することを予定しております。各委員の忌憚のない御意見を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、前回同様、審議会の公開に係る閣議決定を踏まえまして、本委員会は原則公開ということで進めてまいりたいと存じます。
 それでは、議事に入ります前に、事務局から配付資料の確認をお願いいたします。
能登企画官
 お手元にお配りしております配布資料の御確認をお願いいたします。配布資料一覧、議事次第、委員名簿、座席表の後、資料1といたしまして第3回計量制度小委員会の議事録(案)、資料2といたしまして「計量制度検討小委員会報告書(案)」、資料3といたしまして「計量制度検討小委員会WGの開催状況について」、以上でございます。
中田委員長
 よろしゅうございますか。――それでは、議事に移ります。
 まず、前回会合の議事録につきまして確認をお願いいたします。委員の方々には事前にごらんいただいておりますけれども、この議事録につきまして御質問、御意見がございましたらお願いいたします。――よろしゅうございますか。それでは、この議事録につきまして了承することといたします。経済産業省のホームページ上で公開をいたします。
 それでは、議題の2、計量制度検討小委員会報告書(案)につきまして審議に入りたいと思います。先ほども申し上げましたとおり、本報告書(案)は、各ワーキンググループ及び本小委員会における検討の結果をとりまとめたものでございます。まず初めに、各ワーキンググループの座長の方々から御担当の箇所の概要、検討に際してのポイントなどを簡単に御説明いただきまして、その後に事務局から内容につきまして補足説明いただきたいと思います。
 まず、各ワーキンググループの座長の方々からお願いいたします。第1ワーキンググループの座長の飯塚委員、よろしくお願いいたします。
飯塚委員
 第1ワーキンググループの座長を仰せつかっておりました飯塚でございます。
 第1ワーキンググループは、特定計量器の検査・検定を中心とした安心・安全な社会の構築のための計量の在り方について検討するということで、昨年9月以来、小委員会及び計量行政審議会での御審議の状況につきましても、ワーキンググループの方にフィードバックをしながら、かつ、いろいろな関係者の方々からプレゼンテーションいただきまして、それぞれのお立場からのコメントもいただき御説明いただいて、延べ6回にわたって審議を行いました。その結果を報告書としてとりまとめてある次第でございます。
 ポイントとして2つ挙げさせていただきますが、第1のポイントは、特定計量器という法律の規制がかかっております計量器の修理品における自主検定でございます。指定製造事業者が行いました修理につきまして、修理品について検定によってほとんど不合格が出ないという種類のものがございまして、そういうものについては十分な対応ができているという実態でございますので、指定製造事業者に対して、修理品について自主検査を認めてもよいのではないか、そのように制度を見直していただくのが適当ではないかという結論になったということが挙げられます。
 2つ目のポイントは、検定を行うための指定検定機関でございますが、試験所及び校正機関の能力について、例えばISOなどの国際規格などで検定業務に必要な適切な基準を設定した上で、実はその検定という業務自身の中にはいろいろな項目があるわけでございますが、その業務区分を見直したりすることで、ある一定のレベルの能力をもった民間機関が検定を実施できるというような制度に見直しをすることによりまして、民間活力を活用して、国あるいは地方自治体の実務上のコミットメントが、今現在よりも軽減することができるのではないか。そういう意味で、そのような制度を導入することが適当ではないかという結論に達したわけでございます。
 全般的に特定計量器と申します計量機器については、やはり国がしっかりした基準づくりをした上で、検定・検査等の実行段階はできるだけ民間の力が活用できるような方向に制度を改善していくべきではないか。そのような方向で、以上2つのポイントが主な点でございますが、そのほかにも若干の内容を含めました報告書になっている次第でございます。以上でございます。
中田委員長
 ありがとうございました。
 資料に沿いました事務局からの説明は後ほど一括してやっていただくことにいたしまして、各座長からの報告を先に進めたいと思っております。
 第2ワーキンググループの座長の宮下委員、お願いいたします。
宮下(正)委員
 第2ワーキンググループの座長を務めました宮下でございます。私からも簡単に2点ほど御説明申し上げたいと思います。
 私ども第2ワーキンググループは、商品量目制度を中心としまして、それの公正・公平確保、その視点から計量の在り方についていろいろ検討してまいりました。検討の過程におきましては、小委員会あるいは計量行政審議会での審議の状況もワーキングの方へフィードバックしながらいろいろな意見をいただきまして、延べ4回にわたり審議を行いまして、報告書をとりまとめた次第です。
 第2ワーキンググループも2つのポイントについて御報告申し上げます。1つのポイントは、量目取り締まり等において、地方公共団体の役割で特に不正事業者の公表などの手続を整備する等によって、不正事例の発生を極力抑止することが適当であるという結論が1つのポイントでございます。
 第2のポイントは、消費者がより正確な計量等に配慮した適正計量管理事業所を見分けることができるようにするために、適正計量管理事業所のマーク制度をきちんと定めていく必要があるだろう、消費者からわかりやすくする必要があるでしょう、同時に、事業所のマークだけではなくて、そのような事業所が適正計量を実施されている旨の商品に対するマーク制度も創設することが重要であるだろうという結論。特にこの2点でございます。
 ポイントとしては2点でございますが、私は座長の立場で、この問題の1つの重要なポイントは、消費者利益という視点を明確にして、そのために事業者自身が消費者利益の観点から適正な計量等を行うことが大事でしょうが、同時に消費者が市場の方から適正にこれをチェックする、そういう重要なプレーヤーの役割をもつことが大事でございますので、そういう視点から、消費者に対する改めて啓発とか情報提供を行う必要があるだろうということを私は痛感いたしました。以上です。
中田委員長
 ありがとうございました。
 続きまして、第3ワーキンググループの今井座長からお願いいたします。
今井委員
 第3ワーキンググループの今井でございます。
 第3ワーキンググループでは、大きく分けて2つの視点、すなわち計量標準の開発とJCSSも含めた供給体制、もう1つは計量証明事業及び特定計量証明事業という視点から検討させていただきました。
 前回の小委員会におきましては、私ども第3ワーキンググループから主として3つの視点で御報告申し上げたところでございます。
 1点目は、国家計量標準機関の位置づけの明確化、国と研究機関の位置づけの明確化。2点目は、当時、準国家計量標準と仮称しておりましたけれども、この創設。そして3点目は、特定計量証明事業者の認定制度、MLAPの改善という、以上3点について御報告申し上げたところでございます。これに対して、当小委員会からは次の2つの点で御意見を賜りました。1つ目は、準国家計量標準制度については、関係省庁との連携や準国家計量標準という名称そのものについての御意見をいただきました。2つ目は、計量標準整備のためのユーザー需要の把握やその優先順位づけを行うに際しては、いろいろな委員会、あるいは学術面からの配慮、既存の国際計量研究連絡委員会等の活用についてという御意見をいただいております。
 これらの御意見に対しましてワーキンググループを3月及び4月にそれぞれ1回ずつ開きまして、さらに前回の当小委員会での御指摘を踏まえて、以下の3点についてまとめることといたしました。
 第1点目、国家計量標準の指定等における総合調整機能の充実・強化の観点から、国家計量標準機関であるNMIJの役割の明確化を行って、指定等においては経済産業大臣に意見を述べるか、またはいろいろな調査に基づいて報告等を行うという機能の法制化を提言しております。
 2番目は、当時、準国家計量標準と御報告いたしましたけれども、その名称を、あくまでもまだ仮称でございますけれども、指定計量標準とするとともに、その位置づけについてはNMIJの独自の指定制度とするのではなくて、法に規定して経済産業大臣が指定するということで意見の集約をみたところでございます。
 第3番目には、特定計量証明事業、MLAPでございますけれども、それを含む計量証明事業全般については、登録の取消しや更新制の導入等について自治体にアンケートを行いました。その結果を踏まえて、事業者の能力、品質、担保の方策、そして、行政処分の強化や罰則の適用、変更、廃止届等の徹底について提言をとりまとめたところでございます。
 以上、当小委員会の御意見も含めまして、その後2回の会合において、今申し上げました3点、すなわち総合機能調整、指定国家標準の位置づけ、特定計量証明事業に対する今後の方策というようにまとめさせていただきました。
 以上、概略を御報告いたしましたけれども、昨年9月から9回に及びますWGの会合に御熱心に御参画をいただいて御意見をいただきました第3ワーキンググループの委員の方々に深く感謝の意を表して、私の報告といたします。以上でございます。
中田委員長
 ありがとうございました。
 それでは、続きまして、報告書(案)の内容につきまして事務局から御説明をお願いします。
籔内室長
 資料2をお手元に御準備ください。今まで第1ワーキング、第2ワーキング、第3ワーキング及び小委員会で検討し、議論してきました骨子をもとに、構成を組み直して今の報告書のスタイルにしました。2ページの目次をごらんください。全体を3つに分けまして、「第1 計量の基準と計量標準の供給」ということで、中身は計量単位と計量標準の開発・供給でございます。「第2 適正な計量の実施の確保」ということで、中身は計量器の規制(検査・検定制度)、計量証明の事業、商品量目制度の着実な運用及び自主的な計量管理の推進でございます。最後に「おわりに」として、都道府県と国の関係等を書かせていただいております。
 それでは、5ページをお開きください。1つ目の大きな柱であります計量の基準と計量標準の供給の中で単位について御説明いたします。
 計量法においては、主にメートル条約に基づく国際度量衡総会で決議された国際単位系、SIと呼んでおりますが、これをもとにして計量単位及び定義を定めて、国内での統一を図っているところでございます。
 計量単位の規定に関しましては、現状、メートル法に基づく計量単位は、日進月歩しております科学技術に基づいて国際度量衡総会において拡張・改良されてまいりましたが、重要なものについては、順次それらを国内の計量法に追加してきているところでございます。このように、現行の制度は国際度量衡総会で採択された新しい単位を法定計量単位として位置づけるためには、法律改正が必要となっております。しかしながら、国際的に新たに採択された単位を我が国として採用すべきか否かの判断基準や手順が必ずしも明確になっておらず、また、それらに対する対応も迅速になされておりませんでした。これらを踏まえ、新たな単位について、法定計量単位として位置づけることの是非を検討し、関係者のコンセンサスを得ていくためのプロセスを明確化する必要があると思っております。
 具体的には、新たに法定計量単位として位置付けるか否かにつきまして、判断するための基準及びガイドラインを検討・策定する必要があるのではないか、また、新たな計量単位を計量法で位置づけるとなったときには、国家計量標準の整備を速やかに行うことが必要ではないか、ということでございます。これらが単位の中で1つ目の問題点と今後の方向です。もう1つは、現行使われております計量単位のSI化に関してでございます。旧計量法のもとで尺貫法からメートル法への転換がなされ、現行計量法における単位のSI化というのは一定の成果を果たしつつあるわけでございますが、依然としてSI単位以外の単位の使用に対する要請も引き続きあることも事実でございます。現行制度は法定計量単位の普及を通じて、経済の発展や国際整合化に寄与してきたわけですが、さらに非法定計量単位の併記を認めた場合、いろいろな問題があるのではないかということ、また、そもそも規制対象になっていない個人又は家庭では例えば昔の尺寸等の使用が可能であること、更に、取引証明においても限定的にヤードポンドなどの非SI単位は現在でも使用できることから、基本的には今までやってきた行政の態度を堅持いたしますが、制度の透明性を確保する観点から、実際に計量法で許容される非法定計量単位の表記の事例や、法令違反となるか否か規制の対象となる計量器か否かの判断基準などを公表していくことが必要ではないかと思っております。単位に関しましては以上でございます。
吉田課長
 知的基盤課長の吉田でございます。8ページの計量標準の開発・供給について説明申し上げます。
 まず、このことの目的が3つございまして、8ページから9ページにかけてでございますけれども、産業競争力の強化、国際的ワンストップ・テスティングの実現、そして9ページになりますが、安全・安心な国民生活の実現というのが目的でございます。
 10ページの3つ目の段落でございますが、国家計量標準とは、日本における計量標準の基準となるものという意味でございます。11ページの第2図―1に長さを例にとって図で示してございますが、よう素安定化ヘリウム―ネオンレーザというのが長さの国家計量標準器でございまして、産総研のNMIJが保有しております。これに対しまして、順番に校正をしていきまして、実際の工場などで使われておりますノギスですとか、そういったものの校正をしていくという使われ方をしているものでございます。
 12ページでございますが、同じように、計測に用いられる標準物質も国家計量標準などで整備をしてございます。この用いられ方は、この例ですとGCマスでアラントインという物質をはかったときに、その物質の量を算出するもととしまして標準物質を使うという説明でございます。
 それらの最近の状況につきましては、13ページをごらんいただきたいと思います。13ページの第2段落目、特に近年では、従来から計量標準に対する需要が強かった機械産業など向けはもとより、臨床検査、食品科学、バイオサイエンス向けと、計量標準の需要が急速な広がりをみせているという状況でございます。
 それに対しまして14ページ以降、現行制度の問題点を分析しておりますけれども、一言で申し上げますと、こういった計量標準の供給が需要に追いつかないというような問題点を分析いたしまして、16ページでございますが、それらの問題に対しての新しい方向性ということで、基本的な考え方としまして、(i)(ii)(iii)(iv)(v)と分けて書いてございます。例えば(i)として整理しておりますのは、経済産業省とNMIJとの役割分担を再整理ですとか、国家計量標準を整備する総合機能を充実させるといったこと、さらには、社会的要請に対応できる供給制度の創設というような内容でございます。特に(iii)の社会的要請に対応できる供給制度の創設ということで、19ページに詳しく書いてございますので、そこで説明を申し上げます。
 19ページの(iv)をごらん下さい。指定計量標準(仮称)制度の創設というところがございます。国家計量標準から直接校正されてはいないが、それと同等とみなす計量標準を経済産業大臣が指定する制度として、指定計量標準(仮称)制度を創設するという案でございます。これにつきましては、JCSSと関連いたしますので、後ほどまた詳しく説明を申し上げます。
 21ページをごらん下さい。計量標準の供給制度、JCSS制度についてでございます。これらにつきましては、計量標準を用いて計量器の校正等を行うサービス制度を平成4年に創設しまして平成5年から施行しているというものでございます。22ページの第5図をごらんいただきたいと思いますけれども、JCSSのトレーサビリティ階層化の枠組みという図でございます。先ほどの校正の図と似ておりますけれども、国家計量標準から順番に一般の計測機器まで校正することによって、安全・安心に貢献するという枠組みでございますが、その図につきまして何点かの改善をしていくということでございます。
 23ページの新たな方向性というところをごらん下さい。まず基本的な考え方の1番目として、計量標準の柔軟な整備によるJCSSの拡充ということで、指定計量標準(仮称)を活用し、体制の構築を図る。次に、JCSSのユーザーの利用を促進する。さらに、標準物質の供給方法につきまして、標準物質ワーキンググループの審議結果に基づいた検討を行うといったような提言を盛り込んでおりますけれども、その内容につきまして、25ページの第5’図というのをみていただきたいと思います。これが新しいJCSSトレーサビリティ階層化の枠組み(案)でございまして、先ほどみていただきました第5図に比べますと、右の2番目の段に指定計量標準(仮称)というものがつけ加わっております。これが現状の制度から変更しようとしている点でございまして、そこからJCSSの校正が始まるという仕組みを新しくつくるという案でございます。前回お諮りしたときには、このようにするのか、あるいは計量法やJCSSとは別の仕組みでやるのかというような2つの案で議論していただきましたが、本日の報告書(案)では、そのうちの計量法に位置づける、JCSSに位置づけるという案を、お示ししているということでございまして、先ほど第3ワーキンググループの座長から報告をいただいたとおりでございます。以上でございます。
籔内室長
 続きまして、26ページをお開きください。2番目の柱であります適量な計量の実施の確保というところでは、まず計量器の規制(検査・検定制度)について報告書に盛り込ませていただいております。
 27ページをごらんください。従来から計量器につきましては、使用頻度が多く、かつ我々の生活にも密着するものについて法規制がかかってきたわけですが、大改正の際にはこれまでも適宜見直しが行われてきております。例えば昭和41年の改正においては、戦後の技術水準の向上の現実を踏まえ、従来は工業用計測器を含めあらゆる計量器を計量法の規制対象としていたものを、ユーザーが一部の専門家に限られるような計量器、取引証明の分野にはほとんど用いられないような計量器を中心に大幅に規制対象から除外し、一般に広く用いられているような27品目の計量器に限定しました。さらに、平成4年に大改正においても、取引証明の計量に用いられる蓋然性が高い計量器であって、一般の人に広く使用されているものに限定することに徹底し、対象品目を27から18にしております。平成4年のときの大改正によって、現在の特定計量器が限定されたわけですが、平成4年以降、十数年が経過しましたが、ハードウエアの性能が向上してきているにもかかわらず、規制対象機器については見直しが一度もされていないことから、規制対象を必要最小限に見直すことが必要となっているのではないかと考えております。
 今回の検討に当たりましても、基本的には従来からの考え方を踏まえて行ったわけですけれども、取引証明における当事者同士が計量に関する技術的知見を有している場合があることや、JCSSの校正証明書や民間による第三者認証制度など、取引相手の正確計量についての確認手段が近年は充実してきていること、また、ハードウエアの性能が向上し、技術的には正確な計量を損なう問題が発生する可能性が低いのではないかなどということを踏まえ、計量器ごとの使用実態をみつつ、国や地方公共団体の関与を真に必要なものにするなどにより、必要最小限の規制対象としたいと思っております。
 具体的には28ページでございますけれども、以下のような方針で見直すべきであると考えておりますが、示されている計量器は現時点における例示であって、今後さらに使用実態を踏まえた検討が必要であると考えております。
 例えば1つには、製造や検定実績が少ない計量器や、取引証明には現在ほとんど用いられていないような計量器、これらは規制対象から外してもいいのではないかと考えております。さらに、技術的知見を有している者などにより使うたびに精度を確認しているといった計量器については、わざわざ計量法で規定していく必要がないのではないか、また、技術基準が定められていないなど、計量法において規制する意味があまりない計量器は外していいのではないかと考えております。
 また、検査・検定の対象から除外はしますが、事業者に基準適合義務を課すことが適切な計量器というものもあるのではないか。また、現在は、家庭用計量器として調理用はかり、ヘルスメーター、ベビースケールが規制対象になっていますが、29ページですが、これらの家庭用計量器に対しましては、正確な計量を求めるニーズは引き続きあるのですが、一方でさほどの正確性を求めるよりも、むしろ形状やコストを重視するニーズなどもあり、画一的な技術基準を定めている現行の制度では、多様化するユーザーのニーズにこたえることが困難になっているのではないでしょうか。しかしながら、家庭用計量器については、計量法の規制対象から外すこととなった場合には、国はユーザーが自身のニーズに対応できるよう、家庭用計量器について例えばJISの整備など環境整備を行うことが必要ではないかと考えております。
 また、規制の対象に加える計量器ということですが、2つほど要望があったわけですけれども、現在、これらの計量器を規制しないことによって社会的な問題となるようなことはあまり生じていないことと、直ちに規制の対象とはしないものの、中長期的には引き続き検討したいと思っております。
 そのほかに、平成4年の改正から十数年たっているのですが、その間、一度も対象機器について見直しが行われてきませんでした。したがって、今後は、現在、検定の有効期間の最長が10年であることを踏まえ、規制対象機器については少なくとも10年に一度は見直しを行うことが適当と考えております。
 現行の検査・検定制度は、平成4年の改正において指定製造事業者制度が創設され、平成11年には指定機関の公益法人要件を撤廃するなど、民間活力を制度的に活用しながら、これまで社会的要請にこたえてまいりました。しかしながら、現在においては、例えば以下のような問題点があるのではないかと思っております。
 規制改革・民間開放推進会議への対応。これによって、行政の関与を必要最小限とする方向で、事業者の自己確認・自主保安を基本とした制度への移行が示されており、当該方針に沿った見直しが求められているのではないでしょうか。
 また、行財政改革への対応ということで、平成11年の改正により、機関委任事務から自治事務化された制度が結構あるのですが、自治事務化以降、計量行政にかかわる人員や予算が減少している地方公共団体が多く発生しております。しかしながら、自治事務化によって地方公共団体の行政サービスを向上させるためにも、執行方法に関する選択肢の拡大や地方計量行政を支える人材の育成が必要となっているのではないでしょうか。
 また、これまでは比較的ハードウエアの規制に重点が置かれてきたわけですけれども、ハードウエアの性能は向上している中で、むしろ計量器の使用者の不正を抑制することの方に重点を置いた規制が必要なのではないかと思っております。
 また、国際整合化の必要性ということも挙げられております。
 31ページですが、以上のような問題を踏まえて、計量器に対する規制方法について、民間能力を活用した技術基準への適合性評価に基づく規制や、地方公共団体の執行の選択肢の幅を広げた透明性のある事後規制に重点を置いたものに移行していくことが必要なのではないかと思っております。
 具体的方針としまして、計量器の検査・検定に係る規制においては、製造、修理、検査・検定、各段階における民間能力の更なる活用が必要だと考えております。特に、現在、新品のみに認められている指定製造事業者における自主検査について、それを修理品にまで拡大したいと考えております。現在、自主検定が認められております指定製造事業者が自社でつくった製品が一度市場に出て、それが修理ということでまた自社に戻ってくる。そして指定製造事業者が修理したものは、修理品であっても自主検定を認めてもいいのではないかということを制度化したいと考えております。
 次に33ページでございますが、現在、指定定期検査機関・指定検定機関という制度がございますが、これらにおきましても、さらなる活用を図っていきたいと思っておりまして、ある種、要件を一部緩和したいと思っております。例えば指定検定機関の業務区分を器差のみの検定ができる機関、構造のみの検定を行う機関というように分けてもいいのではないか。現在は、構造と器差、両方が検査できないといけないといった要件になっておりますものを分けてもいいのではないか。しかしながら、指定検定機関の能力を担保し、信頼性を確保するためには、例えばISO/IEC17025又は17020、どちらにするかは今後の検討でございますが、これらを新たなハードルとして課して、そういったものを取得した機関に対して、制度について参入していただきたいと考えている次第でございます。
 34ページでございますが、事業者の自己確認(法の基準適合義務のみ賦課)と書いてありますけれども、技術的に成熟していることなどから正確な計量を損なう可能性が低く、国や地方公共団体が検定を実施する必要性が低下している特定計量器については、技術基準を国が定め、その適合義務のみを課すことが適切と考えております。ただ、製造において、基準適合義務に違反しているときには、経済産業大臣がその者に基準に適合するために必要な措置をとるべきことを命ずることができ、命令に違反したときには罰則を科すことなどを検討することが適当であると考えております。
 36ページでございますが、計量器の使用に係る規制におきましても、事後規制を充実させていきたいと思っております。地方公共団体による抜き打ち検査などの事後のサーベイランスを充実することが適当であると考えておりますし、そのためには、立入検査技術について、実習も含めた職員の研修を積極的に行うことが必要であると考えております。また、不正事業者名の公表などの手続を整備することにより、より一層、都道府県の方々等が不正事業者について名前を公表しやすくなるようにガイドライン等を策定していきたいと思っております。
 そのほかに、検査・検定手数料などについては、例えば地方公共団体において、おのおのの実情に応じた手数料の設定が期待される次第であります。
 また37ページですが、民間の技術開発の促進や、必要最小限の計量行政という観点から、今後の計量制度を維持していく上で、現在の検査・検定はすべて民間が担い、地方公共団体等は市場監視的役割に特化することで、必要最小限の計量行政を実現していくことについて、中長期的に検討していくことが適当であると考えております。
 以上です。
吉田課長
 続きまして、37ページの計量証明の事業について説明申し上げます。38ページの第6図をごらんいただきたいと思いますけれども、計量証明事業を行うためには、都道府県知事への事業者の登録が必要ということでございますが、その事業につきまして幾つかの問題点の指摘がありまして、その問題点に対しまして具体的な対応の項目が40ページでございます。
 最初に、計量証明事業者の能力・品質の担保、特に地方公共団体の環境部署などが発注するときの問題点が指摘されました。それに対しましては、地方公共団体間による情報共有化を進める。具体的には、能力不足やずさんな計量などが判明した場合は、地方公共団体から経済産業省に通報し、内容を審査の上、その結果を経済産業省から地方公共団体に通知するといったような情報共有を図ろうということを提言していただいております。
 次に、罰則の適用につきましては、計量証明事業における不正に対する制裁手段といたしまして、行政処分の強化や罰則を科すことなどを検討するという提言をいただいております。
 41ページでございますけれども、先ほど計量証明事業は登録が必要だということを申し上げましたけれども、その登録した事項に変更があったときの変更や廃止届出などが徹底されていないという御指摘がありました。これにつきましては、登録の管理を徹底するべく、登録の更新制の再導入、変更・廃止届出の徹底、所在不明の事業者についての登録の取消し・失効の積極的な活用などの方策について、現在、都道府県の担当の方々と検討しているところでございます。
 次に、特定計量証明事業につきまして、42ページをごらんいただきたいと思います。第7図に特定計量証明事業がございます。経済産業大臣が認定する制度でありますが、実際には経済産業大臣の事務委任を受けたNITE、あるいは特定計量証明認定機関として指定されました機関が認定をするという仕組みでございまして、特定計量証明事業を行おうとする者は、この認定に加えて計量証明事業者として都道府県知事の登録を受けるという2つのことが必要な事業でございます。
 これにつきましてもいろいろな問題点を指摘いただいた上で、43ページの上から3行目でございますが、平成16年3月に特定計量証明事業者がダイオキシン測定値の改ざんを行い、平成17年11月25日、計量法第121条の5の規定に基づき、特定計量証明事業の認定取消し処分を行ったという事案がございます。それを踏まえまして、43ページの新たな方向性の基本的考え方というところでございますけれども、1つは、以前から指摘がございました特定計量証明事業の認定事業につきまして、ISO/IECに整合させるという点。2つ目は、特定計量証明事業の信頼性の確保のために、制度面の見直しをするという点。具体的には44ページのa)でございますけれども、特定計量証明事業の認定取消しと都道府県への計量証明事業者としての登録との関係を整理する。これは昨年の不正事案に対する対応から明らかになりました点につきまして改善を図るという点でございます。そのほか、認定後のチェック機能の強化、計量士等の能力の維持・向上といったことを報告いただいております。
 また、46ページをごらんください。今申し上げました特定計量証明事業につきましては、平成13年に国会で御議論いただきましたときに幾つかの附帯決議をいただいておりまして、きちんと対応するようにという指摘を受けてございます。それについての現在までの対応状況について表で整理させていただいております。それが48ページまででございます。この部分につきましては、先ほど座長からご紹介がありましたように、不正事案に対しまして罰則の強化などで対応するということが骨子になってございます。
籔内室長
 続きまして、48ページの3番目、商品量目制度の着実な運用及び自主的な計量管理の推進でございます。商品量目制度においては、商品の販売の事業を行う者に対して、計量販売の際には一定の商品は量目公差を守らなければならないという義務が課されております。特定商品は、例えば食料品、飲料、生活・文化用品などとなっており、特殊容器に入れる商品も量目規制の対象となっているところでございます。
 商品量目制度は、消費生活における商品の正確計量の推進に大きな役割を果たし、消費者利益の確保を図るとともに、公正な経済活動を支えているところでございます。しかしながら、最近は、不正を防止・抑止する観点から、不正があった場合の手続などを今よりも明確化して、広く全国一律の基準を示した方がいいのではないかというような声が挙がっており、消費者を中心とした地域住民が公正な計量を実現するためのプレーヤーではあるのですが、なかなか適正計量に関して積極的に参画できていないのではないか、また、他の法令と計量法との協力関係がうまく築けていないために、同じ商品、同じ事業所に対して複数の部署から検査が入るといったことになっていないかとか、そういった問題点がございます。
 50ページでございますが、地方公共団体ごとに事情は異なるのですけれども、全国的に一定水準の計量行政の実施は必要であり、民間能力の活用を含め、地方公共団体ごとの実情を踏まえて、適切な計量行政手法を採用できるような選択肢が現在必要となっているのではないか。また、特殊容器に関しましては、各種の容器の製造技術が向上して、自動充てん装置などの高度化により計量技術が向上し、特殊容器を用いる必然性が低下してきているのではないかということ、また、制度発足当時の昭和32年に比べれば特殊容器というのは10分の1以下になっているというような状況など踏まえて、商品量目制度については、市場による監視機能を生かすとともに、他法令との協力関係を構築することにより、より効率の高い合理的な制度に移行していくことが適当であると考えております。
 51ページでございますが、不正事業者が嫌がるのは、行政指導のみではなく、消費者の信頼を失うことでもありますから、地方公共団体は不正事業者名の公表などの手続を整備することにより、不正事例の発生を抑止することが適当ではないでしょうか。さらに、地方公共団体は、計量器の不正使用の摘発を強化すべく、抜き打ち検査などの事後検査を強化することや、非常勤・常勤など地方公共団体ごとの事情に応じた形で計量士の活用をより積極的にしていってもいいのではないか。その結果、より多く立入検査を実施することが適当ではないかと考えております。
 また、市場の監視機能の活用ということで、地域住民の積極的な参画が必要ではないかと思っております。また、関係省庁における各法律の運用と計量法との運用の連携がもう少しできればと思っております。さらに、特殊容器制度は正確計量を担保する制度としての役割は相当程度低下してきており、原則として廃止することが適当であると考えております。
 それから、52ページをごらんください。この項目の2つ目、適正計量管理事業所制度についてですが、適正計量管理事業所制度というのは、自主的な計量管理の推進を目的とする制度であり、事業者にとって非自動はかりやその他の特定計量器における定期検査の免除などのメリットがあり、その活用が図られてきているところでありますが、現在は適正計量管理事業所の指定を受けるための体制整備、例えば計量士を必ず雇わないといけないとか、複数の帳簿をきちんと備えつけて管理しないといけないなどといった、維持コストがかかる一方で、メリットといえば、定期検査の免除程度であり、適正計量管理事業所となる魅力が低減して、その指定を返上する例も散見されております。
 52ページの第9図は、適正計量管理事業所の標識でありますが、このマークはデザインがよくないため店頭表示をしていなかったり、店頭にこのマークを表示しても消費者へのアピール力が乏しいなど、認知度が低いものとなっているのが現状でございます。
 次のページでございますが、地方公共団体の執行体制の跛行性がある中で、適正計量の実施を促進していくためには、事業者みずからの計量管理の推進を図ることが必要不可欠であり、やはり適正計量管理事業所制度は、今後ますます改善して使っていただく制度にしていくべきではないかと思っております。そのためには、まず消費者が一般の適正計量管理事業所と、より消費者の保護に資するような品質管理の基準を定めているなどの適正計量管理事業所との差別化が容易にできるよう、よりわかりやすいマーク制度を創設するであるとか、適正計量が実施されている商品に対する、それらにはるマーク制度についてもあわせて検討し創設することが適当ではないかと思っております。
 また、現在、事業所単位でありますが、中小企業あるいはその集合体である商店街など、その商店街単位で適正計量管理事業所というものを指定できるように手続の簡素化を検討したいと思っております。
 次に、計量士の活用でございますが、計量士は、適正な計量を確保するための重要なプレーヤーの位置にあります。登録されている計量士の数は累計で2万5,000人前後であるにもかかわらず、実際、どこの県に今何人フリーの計量士がいるのかわからないという状態になっております。みずからの意思で計量士でなくなることができずに、亡くなられた計量士であっても計量士登録証の返納手続が定められておらず、計量士登録簿から削除されることがないなど、計量士の現状の把握が困難となっております。したがいまして、計量士は、計量管理における専門家として、登録後も資質の維持・向上が図られることが適当であると考えておりますし、一定程度の資質の維持を図る観点から、更新制度を導入するとともに、更新時に研修を義務づけるなどといったことが適当ではないかと考えております。
 さらに、地方公共団体は、計量器の不正使用の摘発を強化するため、抜き打ち検査などの事後検査を強化することが期待されておりますが、その際には、例えば計量士を雇用するなど、地方公共団体ごとの事情に応じた形を通して、より多く立入検査を実施することについて検討していただきたいと思っております。
 次に情報提供についてでございますが、これはホームページやパンフレットなどの各種チャンネルを通じた情報提供の充実・強化を図ること、計量に関する教育の充実を図ること、地域における会議の設置、クレームの受け付け窓口の整備、計量モニター制度を拡充することなどによりまして、住民の参加を促すことだと考えております。
 ちなみに57ページの下の注でございますが、特に計量に関する教育の充実を図ることにつきましては、昨年度から全国の小学生を対象にして、第1回何でもはかってみようコンテストを日本計量振興協会が企画して実施されているところでございます。
 以上が2つ目の柱でございます。最後の58ページの「おわりに」でございますが、これは、検討の中で地方公共団体から計量制度に係る国と地方公共団体の役割分担を明確にすることについての指摘がありましたので、それついて「おわりに」のところで書かせていただいております。
 以上でございます。
中田委員長
 ありがとうございました。大変中身のボリュームが多かったと思いますが、ただいまの各ワーキンググループの座長の方々からの御説明及び事務局からの御説明につきまして御意見を賜りたいと存じます。内容が多岐にわたりますので、なるべく議論が整理されますように、分野別に検討を進めていきたいと思います。先ほどの目次の御説明にありましたように、2つの柱のもとに5つの分野が設定されております。これに沿いまして、計量単位、計量標準の開発・供給、計量器の規制、計量証明の事業、商品量目制度の着実な運用及び自主的な計量管理の推進の5つに分けまして、御意見をいただければと思っております。また、最後に全体を通じての御意見をいただく時間を設けたいと思っております。
 最初に報告書(案)の5ページから8ページにございます計量単位につきまして御審議をお願いしたいと思います。発言を希望されます方は、お名前の札を立ててくださいますようにお願いいたします。御意見ございましたらお願いいたします。――最初の計量単位につきましてはよろしゅうございますか。
 それでは、続きまして報告書の8ページから26ページにかけましての計量標準の開発・供給に関しまして御意見をいただきたいと思います。桑委員、どうぞ。
桑委員
 全体に共通にかかわることですが、トレーサビリティという言葉が何回か出てまいります。言葉の使い方として、トレーサビリティと単独で使う場合と、トレーサビリティ体系と体系がついている場合と、トレーサビリティ制度と制度がついている場合があります。ここで使われているトレーサビリティというのは、国家標準から下の方に標準を渡していくようなシステムのように理解をしてしまいます。例えば先ほど説明がありましたように、小学生に対しても計量の学習があるというような時代です。8ページの下の脚注の6にトレーサビリティの定義としてVIMのものを挙げてありますが、これですと上から下に来るのか、下から上に行くのかという明確な表現ではないように思えますが、本来は、下から上に、最終的には国家標準につながるようなルートをトレーサビリティと一般には理解されているはずですし、我々もそういう教育をしております。
 13ページの例にありますように、「国家計量標準へのトレーサビリティが確保されている。」という表現が非常にわかりやすいと思います。ところが、11ページに図がありますが、これは校正の流れとして説明していますが、これはおそらくその上の説明文の図として理解すれば、トレーサビリティ制度としてこういう形になっていると理解をしてしまいます。そうすると、トレーサビリティ制度というのは上から下に来るやり方と理解をしてしまいます。さらに22ページの図5は、トレーサビリティ階層化の枠組みとして標準についてだけ説明したものだと思いますが、この図をみると、やはり矢印が上から下に向かって流れております。そうすると、このトレーサビリティの階層化というのは、国家標準からスタートする話なのかということになりますと、同じ22ページの本文の(ア)の1行目をみますと、「トレーサビリティの起点となる計量標準」という言葉があって、これは国家標準からスタートするのかなというような意味に理解されがちです。同じような図が25ページにもあります。教育上でも支障を来さないように、トレーサビリティという言葉は通常は下から順につなげていって国家標準につなげるというようなやり方をもって説明するのに、すべてが上から下に流れてくるようなものをトレーサビリティといっているのは誤解を招かないかというようなことを検討していただければと思います。
中田委員長
 今井委員、どうぞ。
今井委員
 桑先生御指摘のように、トレーサビリティというのは下から上にさかのぼる、要するにトレースできるということですから、おっしゃるとおりトレーサビリティという意味では下から上にというのが一般的だと思います。しかしながら、日本においては、第135条でしょうか、11ページの一番上に書いてありますけれども、「特定標準器による校正等」というのをトレーサビリティとしてとらえておりますので、校正という意味では上から下に来る。標準の供給とか校正という意味では上から下に来るのが一般的ですので、例えば2―1図ですとか、25ページ、あるいはその前の22ページの図でしょうか、この書き方としては階層化とか校正という意味では上から下でいいと思いますけれども、誤解を避けるためには、一番右の方にでも下から上にさかのぼる矢印などと記載し、トレーサビリティの流れとしておけば、両方の意味で、校正とトレーサビリティという意味の使い分けができるのではないかと思います。確かに桑先生御指摘のように、混同されるといけませんし、最近ではトレーサビリティというのは、食品ですとか製品のトレーサビリティという、履歴管理というような意味で使われておりますので、さかのぼるという意味では確かに下から上ですので、一言わかるように、下から上につながる矢印を書いておいたらどうかと思います。
吉田課長
 桑先生の御指摘はわかりました。私どもは、11ページに書いてございます計量法の第135条を念頭に置いておりましたので、ご指摘を踏まえまして整理をいたしたいと思います。
中田委員長
 青山委員、どうぞ。
青山委員
 大した問題ではないのかとは思うのですけれども、8ページから9ページにかけて、計量標準の開発・供給ということで、○が「産業競争力の強化」、「国際的ワンストップ・テスティングの実現」、「安全・安心な国民生活の実現」となっております。○というのは並列的ですから、あえて申し上げることはないという気はするのですけれども、今、政府は情報経済社会であっても、食の問題であっても、安全・安心な国民生活の実現ということが最重要課題、基本理念として掲げているということからすれば、私としては、9ページの「安全・安心な国民生活の実現」を一番先にもってきてほしいと思います。整理的な問題でしかないかもしれませんので、御配慮をいただければと思います。 以上です。
吉田課長
 御意見は受けとめまして考えたいと思います。
中田委員長
 飯塚委員、お願いいたします。
飯塚委員
 内容的には大変結構ではないかと思っております。特に準国家標準を指定計量標準という名前に直していただいて、私は大変満足しております。
 また、12ページの国家標準の必要性と16ページの国家標準の国際整合性を確保する必要性について、文章だけの問題ではございますが、経済産業省のレポートですから当然なのですが、国際整合性がWTOに対応するとか、経済の発展ということだけになっているのがちょっと残念です。前回の小委員会でも申し上げましたが、計量の果たす役割は科学技術の基盤として非常に重要なものでございまして、それが同時に社会基盤にもつながっているわけです。この中で環境問題ということがしばしばいわれておりますが、それは身近な環境だけでございまして、グローバルな環境について計量標準が今後果たす役割は非常に大きいのではないか。例えば太陽の光の強さが安定的に、長年にわたって減っていないかどうかということも問題になっておりますし、海流、特に海の関係の計測も非常に重要になっています。炭酸ガス濃度は言うに及ばずでございます。そのような面にも、計量標準が大きな役割を果たしており、またそれが今後のグローバルな地球環境問題で必要だというようなことについて、ぜひどこかに入れていただきたいと思っています。
 それから、これは瑣末なことかもしれませんが、18ページの下の方に、国家計量標準の指定またはその取消しの提案については日電検と指定校正機関等からNMIJに対して行うこととすると書いてあります。そうすると、NMIJ自身は提案できないとなってしまいますが、そこはどのように読むのか御説明いただければと思います。
吉田課長
 まず、最後の点以外の御指摘につきましては、盛り込むように検討したいと思います。
 それから、最後の点につきまして、18ページで御説明したいと思います。18ページの(ii)のa)b)というところでございますけれども、まずa)で書いております意味は、国家計量標準は産総研のNMIJだけでなく、日電検や他の独法や民間機関にも整備をいただいておりまして、そこの機関から新しく国家計量標準の指定を受けたいという提案が来ることは今後も考えられます。その場合に、まずは産総研のNMIJでサイエンティフィックな精査をしていただこうというのがa)でございます。次にb)は、それを含めまして、産総研のNMIJは自分の提案、他の研究機関から出てきた提案も含めて、それを科学的に精査したものについて、経済産業省に提案をしていただく。そして、c)でございますけれども、計量行政審議会への諮問・審議を経た上で指定を行う。これは現在の法律にも書いてございますけれども、そういったことを念頭に置いております。
飯塚委員
 ステップ・バイ・ステップで書いてあり、このステップを経ないといけないと読めてしまうので、何か工夫していただく必要があるのではないかなと思います。
吉田課長
 承知しました。それがわかるようにいたします。
飯塚委員
 ありがとうございます。
中田委員長
 ほかに御意見いかがでしょうか。どうぞ、山﨑委員。
山﨑委員
 計量標準の整備と供給について意見を申し上げたいと思います。最初に、報告書の14ページに計量標準に係る知的基盤整備計画というのがあって、年次ごとにどのように計量標準が整備されつつあるかという状況がグラフで示されております。大分昔ですが、2010年をゴールに、アメリカのNIST並みという高いレベルの目標を立てられて、物理標準と化学標準、それぞれかなり順調に整備されています。このことについては、非常に関係者は御努力されたのではないかと思って頭が下がる思いでございます。
 私が申し上げたいのは、この中で化学標準に関する部分で、標準物質といわれているものですが、標準物質は物理標準と多少違う面がございます。御存知かと思いますが、通常、分析機器の校正に使うのですが、標準物質を校正しますと、その物質はもう消えてしまうというか、価値を失ってしまうので、長さとか質量の標準と異なりまして、継続的に供給をしないといけない。供給するためには継続的につくらないといけない。こういう面がございまして、標準物質の特殊性があるわけです。
 それで、今、標準物質が急速に整備されつつあるわけですが、何せ長さとか質量とかいう物理量と違いまして、物質の種類というのは非常に多い。それからまた、同じ物質でも濃度が違いますと、また標準物質が用意されないといけないというようなことや、最近は環境標準物質といいまして、例えば海水とか、川の水とか、海の底にある物質というようなものまであるわけで、非常に種類がふえている。それをこれから維持し、準備し、整備、確立していくということはとても大変なことで、物理的に不可能ではないかと思います。
 現実に、この報告書の中にも述べられておりましたが、アメリカは、すべての標準をNISTが開発し、整備し、供給するという考え方であったが、最近変わってきて、一部は分担、特に国際的に分担してほしいというようなことを言い始めたと書いてありました。このきっかけは、標準物質の種類が非常にふえたからだと聞いております。そういうことを考えますと、日本においても今、標準物質は相当な勢いで整備が進められておりますけれども、種類がたくさんありますから、全部供給し切れることはできないので、国際的な分担が必要ではないかと思います。その際に、これから申し上げたいことが大事なのですけれども、標準物質を使う側からいいますと、標準物質はすべて日本の中で整備され、日本から供給される必要はないので、外国で確立されたものが供給されても構わないのですが、どこの国で何が開発されているかという情報はきちんといつでも共有されている必要があるのではないかと思います。
 標準物質の物質の整備という面と、それにかかわる情報、端的にいえばデータベースですが、そういうものが整備されている必要があると思うのです。そういった面に関して、標準物質の整備というのが、物質を整備するという面だけで述べられているような気がしますので、物質の整備とあわせて、各国で分担している標準物質のデータ、情報を一元的に管理するような仕組みをぜひ考えていただきたいし、またそういうものの必要性を感じていただければ、この報告書の中に述べて下さればと思います。
吉田課長
 お答え申し上げます。19ページのd)をごらんいただきたいと思いますけれども、産総研NMIJは、経済産業省が告示により示す国家計量標準及び特定二次標準器に係る情報、さらに指定計量標準(仮称)に係る情報を体系的に整理し、校正事業者などにわかりやすいデータベースを構築してホームページで公開することとするという提言がございまして、今御質問のあった点の一部はこれで果たされることになります。
 もう1つ、この報告書には出てまいりませんが、化学の関係の物質については、NITEがデータベースをもってございまして、その中に各国の研究機関で整備されているもののデータベースをできる限り集める努力をしております。御質問の点につきましては、19ページのd)の努力と、NITEが努力しております化学物質に関するデータベースをうまく連携することで対応いたしたいと思います。
山﨑委員
 ぜひよろしくお願いいたします。国内の整備状況についてはホームページでわかるということは理解できますが、国内だけではなくて、国際的な規模で開発されると思いますので、国際的な情報がアクセスできるような形にしていただきたいと思います。
中田委員長
 桑委員、どうぞ。
桑委員
 ただいまの19ページのd)の項に関連しまして、山﨑先生が指摘されました点で、例えば医療関係ですと、2003年から国際的にデータベースで公表するという活動がBIPMの中のホームページに出ております。したがって、言葉として例えばJCTLMといった用語を例として挙げていただけるとよろしいのではないでしょうか。
吉田課長
 そのようにいたします。
中田委員長
 計量標準の開発・供給につきましては、よろしゅうございますか。
 続きまして、報告書(案)の26ページから37ページまでの計量器の規制(検査・検定制度)につきまして御意見を賜りたいと思います。石川委員、どうぞ。
石川委員
 前任者も申していたと思うのですが、民間でできることは民間でという政府の大方針が出ていることは御承知のとおりです。これに基づいて今回の計量制度の見直しに関しまして3点ほど述べさせていただきたいと存じます。
 まず第1点ですけれども、民間の負担を軽減し、経済を活性化させるために、計量法による規制は最小限にするように見直しをし、規制する場合にも民間の負担を軽減するように、合理的にかつ効率的な規制にするような工夫が必要であると考えます。
 第2点目ですが、安全とか安心についてはもちろん十分な配慮が払われるべきであると考えますけれども、例えば危害発生の可能性が少ないものについては、その検査・検定業務を事業者自身にゆだねるというような政府の方針が既になされているはずだと思います。したがいまして、この安全・安心という観点と規制改革という観点の両方のバランスをうまくとりながら両立させていくという計量法の見直しを行ってほしいと考えております。
 最後に3点目ですけれども、国や独立行政法人や行政代行の法人等が独占的に担っている検査・検定の業務は、非効率となったり、顧客満足度が低くなったりしがちであると感じているところでございます。したがって、民間への開放を進めるべきではないかと思います。また、政府の方針としましても、検査や検定制度について、国が関与した仕組みとして維持する必要があるかについて、抜本的な見直しを行うとされていますので、安全・安心ということと、官から民へという2つのことを両立させるような計量法の見直しを行うべきではないかと考えております。以上でございます。
中田委員長
 ありがとうございました。石井委員、どうぞ。
石井委員
 34ページの2)事業者の自己確認というのがございます。これの確認をさせていただきたいと思います。本案は、現在、検定対象となっております特定計量器の中から、技術的に成熟した計量器を選び出すとしております。特定計量器の中には、検定対象外と対象のものがございますが、ここの場合には、現在、検定を行っているけれども、そういう計量器を選び出して、検定の対象とはしないけれども、取引証明に使用する場合には、届出製造事業者自らがその技術基準に適合するかどうかをチェックする、また、この技術基準というのは、いわゆる検定・検査規則に基づくとは思いますが、あるいはその特定計量器は別の技術基準を設けるのか、その表示をして、検定承認にかわるような形で取引証明に使うというように解釈しているわけでございます。
 それからまた、届出製造事業者等とございます。この「等」の中にどういう意味があるのかわからないのですが、これは修理事業者が入っているのですか。
 また、最後の方に罰則規定というのがございます。これは、届出製造事業者が行えると書いてございますので、いわゆる指定製造事業者等と違いまして、そういった資格審査というものはないのかと考えております。また、罰則規定があるからには、何か義務違反をしたときはそうですが、もともと検定というものはユーザー検定でございますので、どういうときに罰則規定が存在するのかなという疑問をもっているわけでございます。そういうことも含めまして、承認製造事業者、あるいは承認輸入事業者といった方々は、こういったものは自動的にクリアできると考えてよろしいかどうか。
 疑問点が多くて恐縮でございますが、総括的にもう一度御説明いただければと思います。
籔内室長
 中身につきまして、おおむね石井委員のおっしゃったとおりでございます。それと、事業者というのは、製造事業者と販売事業者のことを指しております。罰則のところは、例えば都道府県の立入検査もしくは試買等で、技術基準を満たしていないような計量器があれば、それは報告していただいて、経済産業大臣の方からメーカーに対して基準に適合するよう必要な措置を求める。それに違反した場合に罰則を科すということを考えてございます。
中田委員長
 文章的には何か補うことはできますか。
籔内室長
 もう少しよりわかるように文章的には検討してみたいと思います。
中田委員長
 河村委員、どうぞ。
河村委員
 主婦連合会の河村です。32ページに書かれていることなのですけれども、今までみてきた文章なのに、今日になって申し上げるのもなんですが、新たな方向性のところの基本的考え方の中の(i)の最後のところに、「新たな制度の導入に当たっては、急激な変化により関係者に混乱が生じたり、消費者・ユーザーの計量制度に対する信頼を損なわないようにする必要があること」と書かれています。前段の混乱が生じたりというところまではよいのですけれども、消費者・ユーザーの計量制度に対する信頼を損なわないようにということなのですが、例えば新たな制度を導入することによって計量制度の中から外れたものがあったとして、そのことによって不都合が生じたときには、計量制度に対する信頼を損なったということになるのかどうか。何かそういう問題が起きたときに、かつては計量法の下にあったということかもしれませんが、そのとき計量法でみられていなければ、「計量制度に対する信頼を損なわない」という言葉ではカバーできないような気がいたしました。ですから、ここで新たな制度を導入したことによって、消費者・ユーザーが不利益をこうむらないようにする必要があるとか、不利益を生じないようにする必要があるというように書く方が、計量制度に対する信頼と書くよりは、今回の制度の見直しがもたらす結果に対してこのようにするべきだという気持ちが反映できるのではないかと思いました。
籔内室長
 おっしゃるとおりですので、検討させていただきます。
中田委員長
 どうぞ、吉田委員。
吉田委員
 徳島県の吉田です。30ページのところで、文章の関係で、細かいのですが、(イ)の行財政改革への対応の必要性ということなのですが、ここに書いてあるのは私もそのとおりだと思います。あと文章の順番なのですが、1行目の「平成11年の改正」というのは地方分権ということで、機関委任事務を廃止しまして自治事務と法定受託事務に分けたということなので、一番上の「行財政改革の流れの中で」という箇所を、「自治事務化以降」の後の方に入れた方が趣旨がはっきりすると思います。分権で自治事務化されて、ちょうど自治事務化が終わったころから行財政改革が同時に国、地方が進んで、そこに書いてあるようないろいろな現状があったということなので、もし可能であれば、修正をお願いできないかと思います。
籔内室長
 そのようにしたいと思います。
中田委員長
 大野委員、どうぞ。
大野委員
 32ページの先ほど河村委員が言われた同じところで、ここの部分である程度そういうことも言っているのかもしれないのですが、制度の抜本的改正をしたときに、それが全体としてどういう影響をいろいろな方面に与えるかということを事前にアセスすることは非常に難しいのですけれども、今、実は私どもに関わるところについて、あり得る変化をいろいろ考えて思いめぐらせても、よくわからないことが非常に多いのです。ただ、やってしまった後で、こんなはずではなかったというような想定外の事態がおきるのは、こういう場合に間々ある。これはこの前のBSEの一連の問題をみてもそう思うのです。したがって、これを変えるときに、非常に精密な与える影響についてのアセスをやっていただきたいと思っております。そういう趣旨は32ページの(i)のところにも含まれているのだろうと思うのですけれども、そういった趣旨を少し強調していただければと思います。
籔内室長
 大野委員がおっしゃったことは、私もそうかと思いますが、どの辺まで書き込むかとなるとなかなか難しいので、我々の方でも書きぶり等については検討させていただければと思います。
中田委員長
 ほかにいかがでございますか。それでは、計量器の規制に関しましては、もし何かありましたら、また最後の全体のところで御意見いただくことにいたしまして、次へ進みたいと思います。
 続きまして、報告書(案)の37ページから48ページの計量証明の事業に関連いたしまして御審議いただきたいと思います。御意見ございましたらお願いいたします。――よろしゅうございますか。
 それでは、続きまして、報告書(案)の48ページから57ページの商品量目制度の着実な運用及び自主的な計量管理の推進につきまして御意見をいただきたいと思います。鈴木委員、どうぞ。
鈴木委員
 53ページなのですけれども、(イ)の具体的方針の中で新たなマーク制度の創設(適正計量に対する消費者の認知度の向上)とあって、適正計量管理事業所についてのいろいろな改善の方向で、マーク制度を検討するというのはいい方向だと思うのですが、そこで商品に対するマーク制度も検討するということが突然出てまいりまして、事業所の改善の方向と商品に対するマーク制度の創設というのが随分唐突な感じがします。その商品に関するマーク制度というのも、いろいろな意味で認知度を向上したり、事業者の計量に対する意識を上げるという意味で、いいことだと思うのですけれども、こういう方向が検討されるべきゆえんみたいなものをちょっと触れておいた方がよりわかりやすいのではないかと思います。私も第2ワーキンググループに参加していて、今になって唐突に申し上げるのも恐縮なのですけれども、よろしくお願いします。
籔内室長
 第2ワーキンググループの資料にあったマーク制度の創設についての記載簡単にしたのですが、そぎ落とした部分を戻すべきというのであれば、そこは若干検討いたしたいと思います。
中田委員長
 ほかに御意見ございますか。どうぞ、飯塚委員。
飯塚委員
 適正計量管理事業者制度の問題点については、既にいろいろ御議論されたのだと思いますが、先ほど事務局の御説明で、マークが余りアピールしないというようなことがありました。私も実は余り認識していなくて、こんなのだったかと今思ったのですけれども、ぜひマークを変えていただいた方がいいのではないか。積極的に提案していただいた方がいいのではないかと思います。それから、特に適管が一番意味があるのは量目関係だと思うのです。一般の製造業等の適管というのは、ISO関係の品質管理の方法で管理されれば十分であって、やはり一般消費者と実際に直結する適正管理に向いたマークにしていただきたいと提案していただきたいということを提案したいと思います。
中田委員長
 ありがとうございます。ちなみに、このマークのいわれとか何かありますか。
籔内室長
 私もこれはどういう意味なのかと思って調べたのですが、結局わかりませんでした。
中田委員長
 ほかにいかがでございましょう。どうぞ、甲斐委員。
甲斐委員
 私は、婦人連絡協議会で消費者でも一番末端の中で活動をやっているのですが、そうした立場から申し上げますと、マークはいろいろな記号がありますけれども、普通、信頼した上で物を買い、疑った目でみていないことが多いのです。したがって、今まで書いてくださったように、行政サイドでモニターなどしっかりと正確さをみていただいて、最終的に消費者が手にとるときに、そこで確認するということまではさせないでほしいと思います。河村委員も以前の会議の中でおっしゃいましたけれども、できたら末端の消費者は安心で信頼をして手にとることができるような行政体制をつくっていただきたいと思います。
 マークは、マークそのものだけではわかりませんので、そこには小さな日本語の文字を入れていただければよくわかるような気がいたします。
中田委員長
 ありがとうございました。その辺は事務的に検討していただこうと思います。
 ほかにいかがでしょうか。――よろしゅうございますか。ありがとうございました。
 それでは、今いただいた各御意見はそれぞれのところに反映させていただきたいと思いますが、最後に全体を通じまして御意見がございましたらお願いいたします。森委員、どうぞ。
森委員
 東京都の森でございます。全体を通じたことでお話をさせていただきたいと思います。この中にも出ていましたが、各自治体とも行財政改革の流れの中で、人、予算がかなり削られてきています。例で申し上げますと、東京都の場合、今、100名ちょっとでやっていますけれども、一番人数が多かったときは今の倍以上いました。いろいろな計量器が外れるなど、状況の変化はあるかと思うのですが、厳しい状況に来ているというのが現状でございます。各自治体とも同じような状況にあるのではないかと思っているところでございます。
 私どものケースで申し上げますと、今後数年間、先ほど100名といいましたけれども、2けたの単位で職員がやめていきます。ところが、東京都の場合、採用の抑制がされていまして、機械職の場合で申し上げますと、私どもの退職者よりも少ない人数しか採用なされておりません。したがいまして、今後、団塊の世代の退職と採用の抑制によって、計量行政の体力がかなり落ちていくことが確実に予想されるわけでございます。
 そのような状況を踏まえまして、自治体の選択肢がいろいろ広がっていく、あるいは拡充されていくという意味で、指定検定機関、指定定期検査機関の枠組みを広げていく、あるいは、計量士を活用していくといった方策は、中長期的なスパンで考えますと、このような考え方は時宜を得たものではないかと考えているところでございます。ただし、規制緩和の中でいろいろ問題も出てきているわけです。例えば耐震構造の偽装問題、前も申し上げましたけれども、外国為替、商工金取引、そのようなものでいろいろ問題が起きてまいりました。そのような轍を踏まない形で、全国一律の計量行政水準を確保する、あるいは適正な計量の確保、そのような観点から、法令でその要件等を明確に示していただけないかと要望しておきたいと思っています。以上でございます。
中田委員長
 石井委員、どうぞ。
石井委員
 ちょっと戻ってしまうのですが、気がついたので一言。29ページに家庭用計量器のことが書いてございます。この中で上から2行目でございますけれども、正確性は求められているのだけれども、コスト、あるいは形状等にニーズがあるということが書いてございます。ぜひお調べ願いたいと思いますのは、20年ぐらい前でございますか、こういった野放し状態が前面に出てまいりまして、たしか私の記憶では、安い形のいいヘルスメーター等がたくさん世にでまわり、実際半年ぐらいたってかなり狂ってくるということがありました。当然、刃や刃受け等は焼き入れされておりませんから狂ってまいります。検定対象になるようなすばらしいものは形状がごつくて高い、倍ぐらいする。結局、いろいろな絵がかいてあったり、スタイルのいいものが売れてしまう。それは半額ぐらいで買える。しかし、やはり半年ぐらいでだめになってしまう。それによって、今の家庭用計量器のマークができたと記憶しております。今回の報告書ではJIS等で担保するということになっておりますから問題はないかと思いますが、この辺が前面に出てまいりますと、そのような危惧を感じますので、コストとか形状というものはいいのですけれども、その辺を先行するとちょっと問題があるのかなと思いましたので、よろしくお願いします。
中田委員長
 ありがとうございました。ほかはいかがでございましょう。――よろしゅうございましょうか。
 それでは、本日御審議いただきました報告書(案)につきましては、基本的な物の考え方等につきましては、お手元の資料のラインで御了解いただけていると思うわけでございます。各御指摘をいただきました修文等につきましては、これからまた事務局の方でもいろいろな案をお考えいただきたいと思いますが、この報告書(案)、これから小委員会の報告書といたしましてパブリックコメントに回したいと思っておりますけれども、よろしゅうございましょうか。

(「異議なし」の声あり)

 ありがとうございました。それでは、これからパブリックコメントに付すわけでございますけれども、その結果及び6月に開催予定の計量行政審議会におきまして大幅な修正が必要となった場合には、再度、小委員会を開催する可能性がございますが、若干の御意見等でございましたら、小委員長であります私にお預かりさせていただければ幸いでございます。いかがでございましょうか。

(「異議なし」の声あり)

 ありがとうございます。それでは、そのように取り計らわせていただきます。
 最後に事務局から今後のスケジュール等につきまして御説明をお願いいたします。
能登企画官
 ただいま委員長から御説明いただきましたとおり、本日の御審議を踏まえ、この後、パブリックコメントの募集を開始し、6月13日に予定されております計量行政審議会、また、日程は調整中でございますけれども、産業構造審議会産業技術分科会におきまして、本日御審議いただきました小委員会報告書を御報告する予定となっております。
中田委員長
 ほかによろしいですか。――それでは、以上で本日の議事はすべて終了いたしました。以上をもちまして、計量制度検討小委員会を終了させていただきます。御支援、御協力ありがとうございました。
――了――
 
 

最終更新日:2006年7月18日
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