経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会原子力部会(第12回) 議事録

平成18年6月16日(金)

田中部会長
 それでは、定刻になりましたので、ただいまから総合資源エネルギー調査会電気事業分科会第12回原子力部会を開催させていただきます。
 本日はご出席いただきまして、まことにありがとうございます。約2時間の時間をいただくことを予定しておりますが、できるだけ効率的に審議を進めていただきたいと思いますので、よろしくご協力のほどお願い申し上げます。
 では、事務局から配付資料の確認をお願いいたします。
柳瀬原子力政策課長
 本日は、議事次第、出席者名簿、資料1から3をお配りしてございます。資料に過不足ございませんでしょうか。
田中部会長
 よろしいでしょうか。それでは、早速議題のほうに進んでまいりたいと思います。本日の議題は、放射性廃棄物小委員会の報告書と原子力部会全体の報告書(案)の2つでございます。
 まず、放射性廃棄物小委員会の報告書につきましては、前回その骨子をご報告、ご審議いただきましたが、今般、その報告書がとりまとめられました。
 それでは、事務局からごく簡単にご説明をお願いいたします。
吉野放射性廃棄物等対策室長
 それでは、ご報告申し上げます。この報告書につきましては、ただいま部会長のほうからご案内ありましたように、5月30日の部会に骨子をご報告いたしまして、おおむねご了解をいただいたわけでございますが、それをもとに報告書の案を書きおろしまして、6月9日の放射性廃棄物小委員会でお諮りしまして、幾つかの意見、それから技術的な修正点を賜ったということでございます。それらを受けまして、一旦ご意見をお預かりした後に、修文案を森嶌委員長、それから各委員の方々にお諮りして、ご了解の上でとりまとめたというものでございます。
 報告書の内容でございますけれども、基本的には前回報告をいたしました骨子のとおりでございますけれども、めくっていただきまして目次のところ、項目としましては、最終処分の候補地選定に向けた取組の強化、それから、海外からの返還廃棄物に関連する制度的措置、もう1つは、長半減期低発熱放射性廃棄物の地層処分事業の制度化という3つの項目でございますが、小委員会でのご議論、それから、この部会のとりまとめへのご意見ということで賜ったものを踏まえまして、若干コメントいたしますと、まず1点目は、1つ目の課題であります高レベル廃棄物の最終処分候補地選定の件に関しまして、広報の進め方に関して若干のご意見をいただきました。ご意見の中身は、例えば、県ですとか関係の周辺の市町村といったところも視野に入れなければならない、それから、国民の目線に立った取組を進めなければならないということで、これまでの手法にとらわれず創意工夫をするべきことといったところを少し加えさせていただきました。それから、もう1点は、安全性の確保とともに、事業についての社会からの信頼性を確保するためには、継続して技術開発を行うことが必要と、この点を小委員会報告書の「おわりに」のところに加えさせていただきました。
 そうしたところを加えましてとりまとめましたが、この報告書の中身は、主要な部分を本日ご議論いただきます部会全体の報告書(案)の中の第3部第8章にとりまとめられておりますので、またあわせてご議論賜れればと思います。
 以上でございます。
田中部会長
 ありがとうございました。
 前回、その骨子のかなりのところについてはご了解いただき、意見があったところについては、この報告書にも反映されているということでございますので、本日は特段これについてご審議いただく必要はないかなと思いますので、よければ次の議題に移りたいと思います。よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。
 次は、原子力部会報告書(案)についてご審議いただきたいと思います。前回の部会におきまして、報告書(案)の骨子の形でご審議いただくとともに、報告書全体については、分厚くなりましたので、各委員に事前にお目通しいただき、コメントをいただいておりますので、これら皆様からいただきましたご意見をできるだけ取り入れて、この報告書(案)を作成したところでございます。
 それでは、事務局からご説明をお願いいたします。
柳瀬原子力政策課長
 それでは、資料2-2に薄い資料がございますけれども、これを見ていただきますと、昨年の7月以来これまで、この原子力部会本体を12回、自由化と原子力の小委員会を5回、廃棄物小委員会を9回、合計26回ご審議を1年間にわたってお願いしてきたわけでございます。
 そこで、今回報告書(案)をとりまとめるにあたりまして、事務局のほうでまとめました前回骨子をご審議いただき、また、その意見を踏まえました報告書(案)本体を事前に委員の皆様にお配りしたところ、大変熱心にご吟味いただいて、多くの委員の方から100件ほどご意見をいただきまして、取り入れる限り取り入れるということで、その大半のご意見を取り入れさせていただいて、きょうご提示をさせていただいているところでございます。
 なお、前回、骨子のときに議論がございましたが、名称につきましていろいろなご意見ございましたけれども、この原子力部会といたしましては、それは原子力部会の報告書ということにしていただいて、これを受け取った政府として、新国家エネルギー戦略の一部として原子力立国計画と呼ぶと、そういう整理にさせていただきたいと思います。
 そこで、きょうは中身について報告書(案)をご説明したいと思います。それでは、資料2-1、分厚い電気事業分科会原子力部会報告書というものをご説明したいと思います。
 まず開けていただきまして、最初に目次がございます。1ページのところでございますが、まずこの2年間ほどの原子力政策立案に当たっての経験をかんがみた5つの方針ということで、1つ目は、一番委員の方からご意見の多かった、「中長期的にブレない」方針を確立すること。2つ目に、一方で個々の施策や具体的時期については柔軟さをきっちり持っておくこと。3つ目に、国、電気事業者、メーカー間の協力関係をさらに深めること、そのためには関係者間の真のコミュニケーションを実現し、ビジョンを共有すること、先ずは国が最初の第一歩を踏み出すことという、まさにこの原子力部会そのものがこれの一環だと思ってございます。4点目に、原子力の場合には、国家戦略だけを語っても絵に書いた餅でございます。個別、個々の地点の施策を重視する。5点目に、「開かれた公平な議論」によって政策決定をすることがかえって政策の安定性を増すということでございます。
 それから、第2部では、原子力を巡る時代環境ということで、何故今原子力が必要なのか、それから、2ページの上へ行っていただきまして、世界の動向ということで、各国、大きくスリーマイル、チェルノブイリの脱原発の動きから原子力回帰の動きに大きな流れができているわけでございます。それから、原子力産業の動向ということで、世界的に原子力産業が国境線を越えて産業再編が進み寡占化をしている、この中で日本のエネルギーセキュリティを確保するにはどうしたらいいかということでございます。
 第3部からが政策の各論でございます。第1章の第1節が、自由化時代の原子力の新・増設、第2節が、既設原子力発電所の適切な活用、第2章が、サイクル、それとそのための関連産業の強化、第3章が、高速炉サイクルの早期実用化、1枚めくっていただきまして、第4章、今後20年近く新規の建設が低迷するという中で、技術・産業・人材の厚みの確保をどうするか、第5章が、原子力の輸出の支援、第6章が、世界的な核不拡散の流れに日本はどう対応するか、第7章が、地域との関係、広聴・広報の関係、第8章が、廃棄物対策ということでございます。
 それでは、前半のほうは前回の骨子と重なりますので、第1部、第2部は省略させていただきまして、第3部の政策のところからポイントだけ触れさせていただきたいと思います。
 それでは、27ページをお開けいただきまして、自由化時代の新・増設、既設炉のリプレース投資の実現ということで、政策目標ということで、原子力比率を3~4割程度以上、現状以上に原子力比率を拡大していく。当面の目安としては、2006年度の供給計画にある13基の新・増設案件の実現を目指すということでございます。
 具体策といたしまして、31ページからでございますけれども、31ページの下のところからでございますが、1つ目は、原子力発電に特有な投資リスクの低減・分散ということで、その第1に、バックエンド対応ということで、六ヶ所工場で処理するのを超える使用済燃料について、将来第二再処理工場で処理するわけですけれども、その具体的な金額、具体的な計画が固まるまでの暫定的措置として、企業会計上、毎年度引当金として積み立てるという制度を今年度決算からの導入を目指すということでございます。
 それから、32ページの下のほうからですが、国内における安全規制変更、あるいは、国際的なフレームワークへの対応という、こういう原子力のリスクにつきまして、1枚めくっていただきまして、33ページでございますが、アメリカで公的な資金を入れて原子力の保障制度を導入するという法律ができてございますが、日本で、いろいろ検討しましたけれども、技術的にも相当難しい問題でございますので、これを官民が協力する形でリスクを低減・分散する対応策について引き続き検討していくということにさせていただきたいと思います。
 それから、33ページの下ですけれども、一時的な需要の落ち込みへの対応ということで、将来原子力比率が高まった場合に、負荷追従運転の必要性が生じる可能性があるわけでございます。まずは電気事業者さんは、負荷追従運転の必要性が高まってきた段階で、具体的な運転方法を提示し、国はこれに基づいて安全規制上の対応の有無を検討することが適切だという整理でございます。
 それから、34ページを見ていただきまして、2つ目の柱として、初期投資・廃炉負担の軽減・平準化ということでございます。まず初期投資の減価償却費負担の平準化ということで、2つ目のパラグラフですが、運転開始前に企業会計上、予め初期投資額の一部を引当金として積み立てることによって、減価償却費負担を平準化するという制度を今年度決算から導入を目指すということでございます。それから、34ページの一番下からですが、リプレースの場合に生じる廃炉費用負担の軽減・平準化ということで、35ページを見ていただきまして、上から2つ目のパラグラフですが、現在この廃炉費用の軽減・平準化の仕組みとして、「原子力発電施設解体引当金」制度というものがございますが、昨年新たにクリアランス制度が導入されたり、安全規制制度も整備されているということで、最新の知見に基づき、積立の過不足の検証を行うということでございます。
 それから、35ページの一番下ですが、広域的運営の促進ということで、今後電力需要の伸びが、各社毎で見るとかなり小さくなる一方で、原子力発電所は大型化をしていく、あるいは、立地面で各社ごとにばらつきがあるということで、今後各社毎に原子力発電所をつくるというよりは、各社で協力して広域的運営によって原子力の新・増設を図るということが重要だということで、それに必要な対応を国もとっていくということでございます。
 1枚めくっていただきまして、37ページ、4つ目の柱として、原子力発電のメリットが見えるようにということでございます。特にCO2排出メリットについて、原子力発電は圧倒的なメリットがあるわけですけれども、それが新・増設に結びつくようにということで、下から2つ目のパラグラフですが、国は、この原子力発電におけるCO2メリットが需要家にわかりやすく示されるように、統一的なCO2排出原単位の算定方法の基準を定めるということで、需要家のほうから見て原子力のメリットが見えるようにするということを考えているわけでございます。
 それから、38ページの下でございますけれども、来年から全面自由化を行うかどうかという電気事業制度全体の見直しの議論をするということになってございますが、それに対しまして、それについては消費者保護の観点、競争政策の観点、いろんな観点があろうかと思いますけれども、原子力の観点からは、39ページの(2)でございますけれども、今後の原子力発電投資に及ぼす影響に十分に配慮して、慎重な議論が行われることは適切であるということで、来年からの議論の一助にしていただくということでございます。
 39ページの下半分に、新規参入者PPSさんの取扱いについて議論をいたしました。その中で、新・増設につきましては、原子力政策を推進していく上で、PPSさんの参画は意味を持ちうる可能性があるということでございます。そのためには、まずは電気事業者さんとPPSさんの間でPPSの参画の形態、期間、規模などについて検討することが基本であると考えられ、今後事業者間で応分の負担を伴う適切な形での検討が行われていくことを期待する。その過程で、具体的なニーズがある場合には、国は環境整備の検討を行うのが適切だという整理でございます。他方、既設の原子力発電所につきましては、現行の電気事業制度においても既にさまざまな制度が整備されておりますので、原子力政策上の意味合いは薄いということでございます。
 それから、40ページに、安全確保を大前提とした既設原子力発電所の適切な活用ということでございます。そこで、42ページの下半分を見ていただきますと、その一番最後のほうですけれども、アメリカなど、随分既設の発電所の運転が上手になっていった国もございます。こういったところを参考に、「運転保守高度化」、具体的には状態監視保全の拡大、オンラインメンテナンスの対象範囲拡大、リスク情報の活用といったようなことについて、電気事業者さんに必要な技術課題を解決していただく。あわせて、日本原子力技術協会でそのデータを客観的に収集・整理・評価して、その「運転保守高度化」の主役となっていくことが期待される。43ページで、安全規制においても、より実効性の高い検査への移行を進めるべきである、こういう整理でございます。
 それから44ページ、核燃料サイクルの推進とサイクル産業の戦略的強化ということでございます。44ページのこのサイクル関係産業全体の中で、特に赤いところの濃縮・再処理、あるいは原子力発電所、プラントメーカー、この3つを戦略産業、それ以外の産業を、その戦略産業を支える大事な産業という整理で、それぞれの産業毎に具体的な課題と対応策を整理したわけでございます。
 47ページ、48ページを見ていただきまして、ウラン濃縮につきまして、48ページで今後の対応というところがございますが、まずは、日本原燃は、新型遠心分離器の信頼性の確保、リプレースに向けた量産体制の確立によるコストダウンを図る、技術開発を成功させて、世界市場と対抗し得る濃縮の役務価格水準を実現すべきである。国は、この新型遠心分離器の技術開発に対して、適切に支援、補助を継続するということが不可欠だということでございます。
 1枚めくっていただきまして、49ページ、50ページでございますけれども、再処理でございますが、50ページの下半分に今後の対応ということが書いてございます。日本原燃は、何と言っても六ヶ所の再処理工場を、地元の理解を得ながら安定的かつ着実に操業するというのが最大のポイントであるわけでございますが、また、同社には、この実用再処理技術を定着して、フランスから導入した技術も、しっかり運転経験を蓄積し、人材を育成し、我がものにしていくということが期待されるわけでございます。日本原子力研究開発機構さんにおいては、これまでの技術協力の経験を踏まえ、六ヶ所工場の操業開始後も引き続き適切な各種技術支援を行っていただくということが重要だということでございます。
 51ページからは、戦略的産業分野を支える分野ということで幾つか書いてございます。例えば、再転換につきましては、JCO事故の後、日本で1社しかございませんが、今後、濃縮事業規模の増強、あるいはMOX燃料加工の開始ということを考えると、再転換施設について、第二の施設の建設を含め、国内で再転換設備容量の拡大をすることが必要だということでございます。
 それから、52ページの後半から54ページの中ほどにかけてでございますが、燃料成形加工については、やはり国によるウラン廃棄物の処分方策、具体的な処分方法、あるいはクリアランスレベルの具体化が必要であるということでございますけれども、まずは国際的な基準を踏まえつつ、クリアランスレベルの策定を行うというのが第一の課題であるということでございます。その他、MOX燃料加工、あるいは回収ウランの取扱いといったようなことについても記述がございます。
 それから、ちょっと毛色の違うものとして、59ページ、ウラン資源確保戦略というものがございます。この59ページの下のグラフを見ていただきますと、ウラン需給の見通しということで、1つは、今のウランの二次供給、例えば、アメリカやロシアの核兵器、核弾頭から出てきた高濃縮ウランを薄めたようなウランの供給は今後10年ぐらいで終わるだろう。一方で、需要のほうでは、中国、ロシア、インドといったところの需要が急激に高まっていくということで、ウランの需給は逼迫化傾向にあるわけでございまして、59ページの右下を見ていただきますと、ウランの価格は長いこと7ドル強のところで低迷しておりましたけれども、6倍強まで今ウラン価格も上がってきているわけでございまして、そういう中で、60ページの一番下のところですけれども、我が国として必要とされる対応ということで、我が国としても世界の天然ウラン供給拡大に貢献し、また、我が国のウラン資源安定供給を確保するという観点から、我が国民間企業によるウラン鉱山開発への参画を促進・支援するための政策対応が必要であるということで、具体的には、石油天然ガス・金属鉱物資源機構による民間企業の探鉱・権益取得に対するリスクマネーの供給をするというようなことをやっていきたいということでございます。
 それから、64ページ以降、高速増殖炉サイクルの早期実用化でございます。過去の歴史を振り返りますと、64ページの下から後ですが、平成7年の「もんじゅ」事故以前までの原子力の日本政府の方針は、実証炉をつくる時期も、あるいは実施主体も明確にしていたわけでございますけれども、65ページの真ん中辺ですけれども、平成7年の「もんじゅ」事故以降、時期も実施主体も一旦全くの白紙に戻すということになったわけでございますけれども、今回、昨年の原子力委員会の「原子力政策大綱」におきまして、時期について、高速増殖炉を商業化するというその最終ゴールの時期を明示したということで、今回、原子力部会におきまして、66ページの一番上のパラグラフの最後の3行でございますけれども、こういった「原子力政策大綱」で示された最終ゴールを実現するために、そこに至るまでの移行のシナリオ、コスト負担、実施主体における官民役割分担、こういったことを議論していただいたわけでございます。
 その2050年にかけてのシナリオということで、67ページで基本シナリオという整理をして、まず早期に「もんじゅ」を再開して、プラントとしての信頼性、あるいは、ナトリウム技術の確立を図る。2015年ごろまでに「実用化戦略調査研究」を完了し、そこで研究像を提示していただく。その後、2025年ごろまでに実証炉及び関連のサイクル施設の実現を目指す。それから、(7)ですけれども、六ヶ所再処理工場の終了時頃までに、2045年頃までに第二再処理工場の操業を開始し、ここでは軽水炉から出てきた使用済燃料を高速増殖炉用に処理をするということでございます。
 それから、78ページ以降に、そこの実証プロセスにおける官民の役割分担という整理をしました。特に、79ページの後半から、実証プロセスにおける資金分担ということで、79ページの一番下から次の上にかけてでございますが、軽水炉相当分は民間事業者さんが負担をするのが原則、80ページの上ですけれども、それを超えるコストとリスクにつきましては、自由化の中で電気事業者さんのとれるリスクは限定されている。他方、核不拡散強化の流れで、政策の関与が国際的にも求められるということで、その軽水炉分を超える分につきましては、国が相当程度負担するのが適切だということでございます。
 80ページの中ほど、実施主体につきまして、これは「もんじゅ」事故以前までは日本原電さんがやるということになっていたのが、白紙に戻ったわけでございますけれども、そこにつきまして、経済性の見通しが視野に立つのであれば、やはりそれは将来の実用化につなげるためには、事業経営に長じた民間事業者さんが実質的に運営するのが適当である。他方、それが困難な状況というような場合には、当面、国が相当程度関与することが必要である。また、技術の継承をよく考えないといけないということで、基礎的な段階から実証プロセスへの技術の移転のためには、原子力研究開発機構さんがこの実証プロセスの実施主体に参加することが有益ですし、他方、実証段階がきちっと実用化につながるためには、ここの実証段階に民間事業者さんが参加するということが必要だという整理でございます。
 それから、83ページから、では、円滑な移行にするために具体的にどういうアクションを起こすかということでございます。特に、83ページの下から2つ目のパラグラフになりますけれども、日本の場合には、例えば、ATRなどでも、こういうサイクル絡みについて、研究開発側から実用化への円滑な移行が行われなかったという歴史を背負っているわけでございまして、FBRではこの轍を踏むことはできないということで、84ページの中ほどでございますけれども、こういったことで、研究開発側と導入者側の関係者、具体的には経済産業省、文部科学省、電気事業者、メーカー、原子力研究開発機構の5者がきっちり、どのようなことで円滑に実証プロセスに移行していくかということについて協議をするということが必要であるということでございます。それは、84ページの一番下でございますけれども、原子力研究開発機構さんを中心にやっておられる実用化戦略調査研究の終了、今2015年ということになってございますけれども、それを待たずに、今から協議を開始するということが、円滑な移行のためには必要だということでございます。85ページでございますけれども、実際に線表ばかり書いていても、決して現実に早期の実用化はできるわけではございませんので、足元の予算をしっかり確保していくというために、国のほうは特段の取組が求められるということでございます。
 それから、86ページから、技術・産業・人材の厚みの確保ということで、幾つかの項目を整理してございます。研究開発の面では、92ページで今後の対応ということが書いてございますけれども、我が国としては、まず2030年前後からの代替炉の建設需要をにらみ、世界市場も視野に入れて、国、電力会社、メーカーが一体となったナショナルプロジェクトとして、日本型次世代軽水炉開発に着手すべきだということで、まずは今後2年間程度をかけてフィージビリティスタディを行って、この取組を進めることをやり、将来のビジョンを共有し、これで行こうというものがうまくできれば、焦点を絞った技術開発戦略を立て、具体的な開発に着手していくということでございます。
 それから、93ページ、産業側、原子力発電プラントメーカーですけれども、これも戦略分野の一翼を担うということでございますが、93ページの下から2つ目のパラグラフと一番最後のパラグラフにあるように、海外の有力メーカーはどんどん産業再編をして、寡占化をし、かつ、今後世界中に売り込むための新型の軽水炉を開発しているということでございます。このために、95ページの上から2つ目でございますけれども、こういった中で日本のメーカーが世界に伍していくためには、まず我が国メーカーが国際市場で競争する原子炉のコンセプトやターゲットを明確にし、その実現に向け、関係者、国、電力が戦略的に一緒に取り組んでいくというようなことが必要だという整理でございます。
 それから、96ページ以降、原子力を支える人材の育成ということで、1つ目に、現場のメンテナンスの技能者の育成、技能継承の支援ということで、具体的に今年度から地域でこういった現場の技能者、あるいは技能継承を支援していくという取組に対して、国も支援をしていくべきだということでございます。
 それから、101ページの一番下からでございます、大学・大学院等における人材育成ということでございます。これにつきまして、107ページに今後の対応ということで、これから文部科学省さんとよくご相談して詰めていくということでございますけれども、やはりこういった大学・大学院の原子力の研究者を支援していくということが、政府も相当力を入れていかなければいけないというふうに考えてございまして、例えば、大学・大学院の学生が原子力産業の現場、研究現場の理解を促進するために、事業者さん、あるいは研究機関などでインターンシップをやるとか、そういったことを支援していく。あるいは、大学・大学院等で原子力関係の専攻を新設する場合のカリキュラムの開発、あるいは既存専攻のカリキュラム充実、そのために産業界から講師を招聘するというようなことに対して、政府も支援できることがあればしていくというようなことでございます。
 それから、108ページ以降に、原子力の輸出の支援ということでございまして、具体的には109ページの中ほどから、政府として、原子力の場合には、やはり民間だけというのは国際ビジネスが難しゅうございますので、日本政府も積極的な支援の意思表明をやっていく。それから、相手国との対話を強化してく。それから、売ってばかりというのでは相手にされませんので、きっちり相手の国に対して人材育成に協力していく。あるいは、110ページの(6)にあるように、これから新たに原発を入れるところには、その制度整備への支援なども行う。もちろん、公的金融も活用していく。二国間協力協定の枠組み作りなどもやっていく、こういったさまざまな支援策をやっていきたいということでございます。
 それから、115ページを見ていただきまして、第6章でございますが、原子力発電拡大と核不拡散の両立に向けた国際的枠組み作りへの積極的関与ということでございまして、116ページの中ほどから、我が国の方針ということを書いてございます。下から2つ目のパラグラフですけれども、我が国は、非核兵器国の原子力平和利用のフロントランナーとして、引き続き、厳格な輸出管理、保障措置、核物質防護措置を講じていくことにより、核不拡散と原子力平和利用の両立を実現する模範国としてのモデルを世界に示していく。また、各種の核管理構想の提案について、積極的に対応・貢献していくべきであるということで、いろいろな提案が出ていますけれども、中でも、アメリカが今般発表しましたGNEP構想に対しても、特に日本に対する期待をアメリカ政府からも強く求められていますので、日本の今までの経験、蓄積した技術で最大限協力していきたいということでございます。
 それから、122ページ、第7章、地域との関係、あるいは広聴・広報の関係でございます。第1節が、国と立地地域との信頼関係の強化ということで、123ページ以降でございますけれども、地域住民との直接対話による、国の「顔の見える」取組の強化、それから、124ページからですけれども、地道にこうやって信頼関係を積み上げた上での、責任者による国の考え方と方針の表明、それから地域振興の継続的な取組、国の検査への立地地域の参加、こういったことを積み上げていって、国と地域の信頼関係を強化することによって、原子力がきっちり前に進むようにということでございます。
 それから、128ページの後半から、広聴・広報のあり方を書いてございます。具体的には、131ページからでございますけれども、(1)相互理解の出発点として、まず広聴を実施する。132ページからですが、やはりアンケートを見ても、主要な情報源はメディアだということで、メディアにきっちり適切な情報を提供しているかということでございます。それから、3つ目に、地域でやはり草の根的にオピニオンリーダーの方が大変重要な役割を果たしてございますので、そこにきっちり情報を提供していく。それから、(4)関心の薄い層にもしっかり重点的に取り組んでいく。(5)立地地域向け、全国向けなど、相手によって出すべき適切な情報が中身が違うわけでございますので、受け手に応じてきめ細かい情報提供の方法を選択していく。それから、133ページ、情報提供を行う人材というのも育成し、活用していくということが必要だということでございます。(7)行政側に非がある場合には、率直に対応する。あわせて、誤った報道や極端に偏った報道には、きっちり適切に対応していくということでございます。
 それから、最後に、135ページ以降でございますけれども、廃棄物対策ということで、最終処分の候補地選定に向けた取組の強化ということを幾つか書いてございます。それから、137ページでございますけれども、海外からの返還廃棄物、イギリスやフランスから帰ってくる低レベル廃棄物を高レベル廃棄物に置き換えたり、あるいは、返還する形態を変えたりという提案をいただいてございますが、安全上問題がないという整理を原子力委員会などでもされておるものですから、これを受け入れるための制度を整備すべきだということでございます。それから、140ページの中ほどからですけれども、再処理工場などから出てくるTRU廃棄物、これは低レベル廃棄物でございますけれども、その中でも比較的放射線濃度の高いものについては、地層300m以下に埋めるということで地層処分をするわけでございますが、それにつきまして、これまで国の関与が法的に明らかでなかったということで、この制度を整備すべきだということで、141ページでございますけれども、下から2つ目のパラグラフで、TRU廃棄物の地層処分については、高レベル廃棄物と同様、長期の安定性、長期の安全性、社会的信頼性というのが求められておりますので、国が、責任の問題として、法的に関与するということで、計画的かつ確実に事業が遂行できるようにという制度を整備する必要がある。また、142ページの一番下ですけれども、高レベル廃棄物の地層処分と、その近傍でTRU廃棄物の地層処分も行えるように、こういった併置処分も視野に入れて制度を整備する必要があるということでございます。
 最後に、149ページに「終わりに」という文章がございますけれども、これまで1年間にわたりまして、国、電気事業者さん、メーカーさん、立地地域さんなど関係者への緊密なコミュニケーションを行いながら、将来の方向性を共有していくということで、本部会で議論が進められてきたわけでございまして、今後はこの報告書が紙で終わらないようにしっかり実現していく、その進捗をフォローアップし、関係者が一体となって実行していくことが大事だということでございます。また、前回ご指摘のありましたような原子力損害賠償制度についても、今後そのあり方について検討していくことを期待するということでございます。
 最後に、150ページでございますけれども、この原子力部会の外で、原子力につきましては、原子力安全部会、原子力保安部会というのが動いてございます。その動きを簡単に1枚で整理してございますが、1つは、リスク情報活用検討会ということで、リスク情報の活用についての議論が進んでございます。また、2つ目に、もんじゅ安全性確認検討会というのが動いてございます。それから、3つ目に、耐震構造設計小委員会ということで、耐震設計の話が進んでございます。それから、検査のあり方に関する検討会というところで、新検査制度を導入した後の今後の検査制度の改善の検討を進めていただいているわけでございます。最後に、廃棄物安全小委員会というところで、高レベル放射性廃棄物及びTRU廃棄物の地層処分につきまして、今、安全規制の枠組みがございませんので、この安全規制の法的枠組みについて検討していただいているということでございます。
 以上でございます。
田中部会長
 ありがとうございました。
 それでは、集大成されました報告書でもございますので、各委員からご意見、コメント、ご感想等がございましたら、お願いしたいかと思います。河野委員がちょっと早く出なくてはいけないということですので、河野委員、お願いいたします。
河野委員
 総合配点は、私の配点では甘いかもしれないけど、85点なんです。なぜ90点でないかということは、後で説明します。
 立派な合格点だと思うが、第1は、今まで原子力政策の中枢の推進の政策部隊であった経産省、特にエネ庁、受ける電力業界、原子力産業界の間の相互の信頼関係というのが、ここ数年の間、いろんな事情があって、ほんとうに低いレベルに落っこちていた。当局は自由化ということに対して関心を奪われて、原子力に対する配慮をずっと実は放棄していた。その背景には、いろんな事故その他のことがあって、やっぱり再処理問題についての基本的なところでの考え方にぐらつきがあった。それはもう事実なんですよ、歴史的な。そこでお互いが疑心暗鬼になっていた。それでは原子力政策が、土台が全く崩壊に近い状態にあったんですよ。それを、原子力委員会、並びに、それを受けたここでの会合で、足かけ3年ぐらいになりますか、その結果、とにかく三者間の相互信頼関係というのが、完璧とは言わないけれども、相当程度回復しつつある。前向きにお互い歩調を合わせて行こうな、という合意ができ上がっている。これには、かなり熱心な議論が重ねられた。それに、ここでの議論をやっている最中に、世界中で原子力政策の見直しということがどんどん起こってきて、それも全部フォローの風になったことも事実なんですが、ここまでにたどり着いた基本は、通産省が過去のいろんな動揺その他の反省を踏まえて、小平長官以下、ここで新しい国家戦略としての原子力政策というのを再構築しなければやばいことになるという危機感があって、この問題を引っ張ってきた。一歩前に出るという表現だったけど、一歩どころじゃない。もっと相当の自信を持って前に出てきたということが一番基本だと思っている。これは第1ですよ、高い配点をした。
 第2は、いろんな議論はありましたけれども、総合的な原子力政策、国家戦略、立派なものなんだけども、それは個別の具体策が実現しなければ、ほんとうに絵にかいた餅なんですよ。これはほかの政策と随分違うところなんです。特に、個別の地域政策をうまくやらなければ、すべてがほんとうに絵にかいた餅になるんですが、それについて、実は2つの意見があったんですね。もっと法的な権限を使って前進させたらどうだという意見がありました。それはエネ庁の中にもあったし、民間にもありました。特に、13基の新・増設ということになれば、広域運営が鍵を握っている。それについていろんな議論があったんですよ。それで、それぞれ真剣な問題提起であったと思います。しかし、とにかく、ここはもっとソフトなアプローチのほうがより有効ではないか。正しいかどうかは別問題。より有効かどうかという判断をすれば、有効ではないかという議論のほうがまず大勢を制したと思っているんです。私もそう思う。それで電事法によって勧告権を行使するということを一応差し控えたということになった。もう1つは、国と地方の関係を明確に整理しなければ、ここできれいな議論をやったって、事態は改善されない。国と地方自治体との関係、特に知事並びに以下の地元市町村との関係において、もうちょっと全国一律の何か法的な環境を整備して、最後はそこで決めるんだということをやったらどうだという議論はありました。僕は、それは随分理のある議論だと、正直思う。しかし、それも日本の現実に即してみれば、もうちょっとソフトなアプローチのほうが結果的に目的を達成するのに都合がいいのではないかという議論のほうが強かったと思うんです。つまり、法的なものを用意する、ないしは強化することによって事態を改善するというのは、この2つの個別立地政策については採用されなかった。僕は、これは常識というか、良識というか、それの勝利だと思う。ただし、ここから先が重要なんで、ただし、ここにいろいろ書いてあるんだけれども、ほんとうに個別立地政策というものがどの程度実現するのかというのについては、僕は正直、長い間ずっと事態の推移を見て、少し悲観的になりすぎているかもしれないと思いますけれども、やっぱり不安です。やっぱり前途に完全な自信を持っている人は、この中に一人もいないと思っている。ただ、不安の度合いがそれぞれ違うだけの話ですよ。方向は決まっても、どう実現するかということが最大の問題です。法的なことを発動しないで済んだことは結構だけれども、しかし、であればあるほど、ほんとうに実質的に事態を改善する、前進させるということは、それぞれの担当者の大きな責任だと思います。
 3番目、既設の原子力発電所をどううまく生かしていくかということは、これは大問題です。最近、地震問題も新しくまた乗っかってくる感じがあって、そう簡単な話ではないことは、ますますみんなお互いに理解しているんですよ。これには既に保安院に対する注文という形で、潜在的にいろんな議論はあったけれども、ここでは、ここは保安院の審議会ではありませんから、事業を推進する側として、まず電力はいかに対応すべきかということがここに書いてあって、短いセンテンスではあるけれども、やっぱり電力は日頃の安全運転を徹底することによって、保安院の合理的な対策が打ち出されるように、実績を一歩一歩積み重ねる。それはもうオール電力の責任です。これが確認できていれば、あとはその実績の上で、保安院は当然合理的な判断に基づいて行動を起こすだろうということを思うので、この指摘も重要だと思うんです。
 4番目は、これ、技術開発の問題で、私は専門家でも何でもないんですが、その目玉として、高速増殖炉の早期の実現、スピードアップ、次世代軽水炉の開発に官民一体となって進みましょうねという、この2つの問題設定というのは、極めて適切だと思うんです。それで、さっき申し上げた個別地域政策の前進と、この技術開発行政に対する配慮ということは、これ、通産関係の特別会計は来年から一本になりますから、この機会に、これはますます特別会計に対する監視の目は厳しくなる。だけど、この機会に、いい機会だと思って、予算の配分に対して、ほんとうに思い切ったことをやってもらいたい。やらないために大金が財務省に吸い上げられるとすれば、こんなあほなことはない。エネ庁はたくさんの政策手段を持っているけど、特会の使い方は最も有効なもので、覚悟を決めて活用してもらいたい。
 最後に1点だけ。どの程度皆さんが関心を持つかわからないけど、これもちょっと書いてあったのは、電気事業分科会が、来年春に、電力全面自由化に向かっての議論を始めることに、これはスケジュール上なっているんです。世の中には、もう全面自由化というのは既定の方針で、四の五の言ったって、それはそのまま行くんじゃないかというふうに考える人がいないではないんですね。少なくなっていると思うけれども。しかし、事態はそんな簡単な話じゃないということを含めて、少なくとも原子力政策の観点からは、全面自由化を議論するときには慎重にしてくださいなと書いてある。これ、極めて重要。これは原子力政策の観点からであって、無論、競争政策の観点もある。ただ、原子力政策の観点からだけ見れば、そのときには慎重な議論をしてくださいねという注文を出したことは、後々のことを考えてみれば、極めて重要な指摘だと思う。以上。
田中部会長
 どうもありがとうございました。
 続きまして、児嶋委員、お願いします。
児嶋委員
 ありがとうございます。
 まず最初に、タイトルですが、前回、「原子力立国計画」というのが書いてあって、それがなくなったという点を、私自身は非常に残念に思っておりますが、今、柳瀬さんからそういうご説明をいただいたので、ある程度やむを得ないと思いますが、私も、これ、例えば、原子力部会報告書と見まして、これで一体何が書いてあるのか、中身がちょっとよくわからない、一見して。やっぱりタイトルというのは大事なわけで、と思いまして、それは非常に残念なんです。それで、できれば、例えば、副題として「原子力政策の着実な推進を目指して」とか、何か副題が書いてもらえないかと。できればですよ。そういうケースがあるのかどうか、ちょっと私は知りませんが、こういう報告書の中で副題のついたものが今まであったのかどうか、ちょっとそういう前例を私は知りませんが、できればそういうことを書いてもらえたらありがたい。やっぱりタイトルというのは非常に大事だと思いますね。
 それから、そのタイトルが非常に大事だという点で、これは非常に私もうれしいと思いますのは、私の思っているとおりになったと思いますのは、例えば64ページの高速増殖炉サイクルの早期実用化と、「早期実用化」という言葉がここに入りました。これが第3章のタイトルになっているということは、非常に力強いと思いました。それは高く評価したいと思います。
 そして、94ページの関係者の経済産業省、文部科学省、電気事業者、メーカー、日本原子力研究開発機構、この5者がしっかりと協議して、認識を共有していこう、こういうことがはっきりと明記されているということも、これまた、先ほど河野さんが申されたとおり、非常に画期的だと私は思っております。この協力関係が確固たるものとなれば、やはり実用化に向かっての動きが非常に着実になると思います。
 予算の確保につきましても、85ページの後ろに、最後のところ、「特段の取組が求められる」と書いてありますので、これについても、全く私は妥当な表現であると思っております。ですから、先ほどの河野さん申された特別会計も含めて、予算についてのしっかりした配慮がこれでできるのではないかと思っております。
 それから、教育、あるいは人材のことにつきましても記入していただいたことは、非常に私もありがたいと思っておりますが、ちょっと1カ所だけ修正をお願いしたいところがございまして、それは、105ページの、実は私のところだけでございますが、私の105ページの下のほうの「福井大学大学院工学研究科独立専攻原子力エネルギー安全工学専攻」、そこは間違っておりませんが、修士課程定員27名、これも正しいんですが、実は今年から博士課程定員12名が加わっておりまして、これを加えていただければありがたいなと思っております。
 それから、107ページのところの「今後の対応」のところも、神田先生からお聞きしまして、これは文部科学省との話し合いも非常にうまくいっているように、私、これでいいと思いますが、1つ欠けているなと思ったのは、できれば若い人を、あるいは研究者の交流ということが促進されればいいなと思ったんですが、それはなかなか書きにくいであろうというような神田先生のご意見でしたので、これまた難しいかと思いますけれども、できれば研究者の交流、あるいは若い学者の海外への派遣等についても、特段の配慮というのはなかなか難しいのかもしれませんが、そういうものが書ければありがたいなと思っております。
 それから、あとは、地域と国との関係もかなり明確に書かれてきたと思います。河野さんはまだまだだという話ですが、私は随分よくなってきたと思いますし、また、保安に対して地域と国との協力関係といいますか、地域の住民の方が保安検査に立ち会うとかいうようなことまで書いてありますので、大変結構だと思います。そのときに、やはり国と地方の関係のときに、国が前面に出るということがあちこちに書かれております。ですから、主体となって国が動くということが書いてありますので、これも、私どももずっと主張してきたことが非常に的確に書かれていると思います。
 私自身は90点以上の点数であると思っております。大変今までの政策とは、あるいはこの間の原子力政策大綱を受けて、非常に具体的な計画案ができ上がったと思って、私自身は喜んでおります。ほんとうに関係者のご苦労に感謝したいと、評価したいと思います。どうもありがとうございました。
田中部会長
 ありがとうございました。
 副題の例ってあるんですか。
柳瀬原子力政策課長
 例はあります。
田中部会長
 タイトルについては、先ほど柳瀬課長のほうから説明があって、これを受けた政府としてはこういうふうなことをするというふうな整理になっているんですが、そういうふうな整理でいいかなと思うんですけれども、やっぱりそれは副題をつけろとか、いろんなご不満の方も多いかと思いますが、いかがですかね。よろしいですか。
 では、木場委員、お願いします。
木場委員
 ありがとうございます。
 私はこういった委員会が全く初めてですので、点数のほうは差し控えさせていただいて、1点だけご意見を言わせていただきます。
 先ほど吉野室長からちょうど第8章に関しましてご説明があったばかりなんですが、全体として中長期のご提案が多い中、1つ気になりましたといいますか、心配になりましたのが、137ページの上から2行目あたりなんですが、今後1、2年間が正念場という全く短いスパンのお話で、これに関しまして、関係者が一体となって最大限の努力を行うべきと書かれておりまして、心意気は感じられるんですが、やはり具体的なところがもう少し欲しいなという印象がございました。
 前回の部会でも少し申し上げたんですが、たまたま先月韓国のほうで資源産業省の方に取材した結果で興味深い結果があったので、ご報告いたします。残りあと1年、2年ということでございますので、少し参考になればと思うんですが、エネルギーの世論調査の結果を1つだけご紹介させていただきます。その質問はどういったものかと申しますと、国民の皆さんが自分の居住地域へ原子力発電所が建設されることに賛成か反対かという質問に対しまして、2004年は26%の方が賛成とお答えになったのが、2005年に  50.5%が賛成と、たった1年で倍増しているわけなんですね。これがこの8章に関わってくることなんですが、韓国は、19年間にわたりまして、中低レベル放射性廃棄物の処分場の候補地を、失敗を繰り返してなかなか決まらなかったという経緯がございまして、国が公開募集をして、それに応じた4つの自治体の間で、昨年11月に住民投票が行われたわけです。その結果、古都であり、4市の中で唯一原子力発電所を有する慶州市に決定したということでございます。このニュースが大変この数字に関連しておりまして、韓国では誘致地域支援法が成立して、選定した自治体に対しては、前もって公明正大にインセンティブといたしまして、例えば、日本円でおよそ300億円の、使途自由な交付金が支給されることや、韓国水力原子力株式会社の本社がそこへ移転するとか、陽子加速器施設の設置などが約束されたということでございます。韓国で取材をした国の担当者の言葉を借りますと、「19年間の失敗があって発想を転換した。だれもが欲しがるような商品にしないと絶対に無理だった」という、この言葉が大変印象的でございました。
 このような形で、国が施策をはっきりと目に見える形にして、選定地となった住民たちが地域の活性化やまちづくりを地元としてイメージしやすいようにしてあげたことが、効果を上げたと考えられます。こうした手法をとったことで、メディアも何度も大きくこのニュースを取り上げたということで、国民の興味や理解が進んだ結果、冒頭の倍増という数字につながったような印象を受けました。
 このまま当てはまるかはわかりませんが、公募から3年半が過ぎ、あと1、2年というところで、ぜひ国として新たな方策を取り入れていただければ、という印象を持ちました。
 以上でございます。
田中部会長
 ありがとうございます。これも1、2年が正念場、最大の努力と書いてあって、もうこれ以上のことは書けないような感じになっているんですが、あとはもうこれをいかに実行するかだと思っていますので。ありがとうございました。
 それでは、内藤委員、お願いします。
内藤委員
 全体として非常に体系的によくまとまった報告書だと思います。したがって、1つだけ申し上げてお願いをしたいのは、政府をはじめ関係者全員が腰を据えてほんとうに実行あるのみということで、実行をやっていただきたいということに尽きます。
 なぜそんなことを申すかと言いますと、実は先週1週間、ドイツで国際エネルギー経済学会に参加してまいりました。私もとりまとめの責任者として、ドイツにおりながらサッカーも全然見ないで、1週間この議論ばっかり朝から晩までやりました。そこで450人の人が集まって、大体2割が学者、あと8割はエネルギーあるいはプラント等の実務家あるいは政府の政策関係者、国際機関の政策関係者等々で、非常に熱心な議論が行われたわけですけれども、その主題は、セキュリティと地球環境でありましたけれども、欧米の感覚というのが日本で報道されているのとはかなり違うということで、またああいう地域でも揺り返しが来るかもしれないと。そういう場合であったとしても、日本はエネルギーセキュリティということを、第一次エネルギーのバランスを考えると、原子力ということを最も進めるべきは日本であって、日本が腰を振れてはならないということを再確認したということを申し上げたいわけであります。
 それで、ヨーロッパについては、グリーンの影響の根深さ、それから、原子力不信を教え込んだ教育の根深さということであって、政治的にいろんなことをやりたいとしても動かないということで、熱心な議論をするのはフランスばかりということで、エネルギー全体でセキュリティ等を議論すると、石炭・天然ガスと地球環境というところに焦点が当たって、原子力というところが二の次になるというのがヨーロッパ全体の感覚で、ヨーロッパの中でも非常に限定されておるという感覚を受けました。
  それから、アメリカですけれども、原子力に対してかなり前向きになっているんだと思っていたら、投資のリスクプレミアムがあまりにも高いと。したがって、政府の限定的な政策支援があるという範囲内でしか立ち上がらない。したがって、経済性から考えて、そのリスクプレミアムの怖さという点から言ったら、現実には進まないというのが実務家等の裏での共通の意見でした。それに対して、既存の稼働率等が非常にいいのは、まさに経済性を考え抜いて、これしかないということで動いた結果であると。したがって、あれは原子力の必要性ということを理解しながらリスクプレミアムも回避できるということで、最大限の努力をしたものであるという議論をしておりました。
 したがって、国際的な動向があって、日本でも原子力のリバイバルが行われたという一面もありますけれども、国際的にも腰が振れる可能性がある。しかし、日本では絶対に触れるべきではないというのが結論であります。
 したがって、具体的に先ほど皆さんがいろいろおっしゃったので、できるだけ繰り返しを少なくして言いますと、1つは、やはり政府の予算の決定及び地元との関係ということで、政府の腰の振れないことを求めたい。それから、2点目は、メーカー等の話が出ていますけれども、ほんとうに一体になって実行するという体制になっているのか。これを腰の振れない形で実行あるのみと結論に書いてありますけれども、書くだけではなくて、ほんとうに実行していただきたい。それから、3点目は、安全の確保、これが大前提であるということで、これが揺れると、あるいは揺れるようなケースが起こると、国際的な動向いかんに関わらず、日本で全く緩んでしまうということで、エネルギーセキュリティ、地球環境を考えたら、日本ではこれがまさに中核であるという確信の中で、そういうことで崩れる可能性がある。日本の場合に、最近はあらゆるところで安全意識がルースになっているということが、原子力では絶対にないようにお願いしたいということで、その3点を特に強調させていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
田中部会長
 どうもありがとうございました。
 築舘委員、お願いします。
築舘委員
 どうもありがとうございます。
 この部会は、昨年の7月に議論をスタートしたわけですけれども、折からのといいましょうか、世界的なエネルギー情勢の変化もありまして、非常に多岐にわたる課題について、まさに時宜を得た議論を行うことができたのではないかと感じております。振り返ってみますと、どれも重要で難しい論点ばかりだったかと思うんですが、部会長並びに事務局が毎回体系的によく整理していただいたおかげで、効率的な審議ができて、本日の報告書(案)までたどり着いたのではないかと思っております。まず、そのご尽力に感謝申し上げたいと思います。
 今回示されましたこの報告書(案)は、これまでの議論を踏まえて、原子力政策大綱の基本方針を実現するために必要な施策と方向性が明確に打ち出されていると受けとめております。したがいまして、基本的にはこのとりまとめでよいと考えます。今後は、ここで示されている方向性を着実に進めていくことが大切になるわけでありまして、事業者といたしましては、本部会のとりまとめを尊重して、今後数十年先といった将来も見据えて、原子力推進の新たな一歩を踏み出すことになるんだと考えております。
 今、内藤委員もおっしゃられましたけれども、これから長い年月ということを考えますと、原子力に対して常に必ずしも追い風ばかりとは限らなくて、さまざまな局面もあるかもしれないんですね。しかしながら、どういうような時代になっても、日本における原子力の重要性は揺らぐものではないと、私どもは確信しているわけでございます。したがいまして、国におかれましても、今回とりまとめられました大きな方向性を堅持していただきまして、原子力については、エネルギー施策の中でもとりわけ軸のぶれがない政策の実行をぜひとも全うしていただきたいと思うわけでございます。
 それから、日本がGNEPでのパートナー国になったというようなことからも見られますように、日本の原子力も、これからさまざまな面で世界をリードする立場になりつつあるんだろうと思います。そうした立場にふさわしい国として、実際に施策を具体化していくに当たりましては、すべての局面で重要になってくるであろう人材の問題について、関係者が――この関係者というのは、国、あるいは研究機関、大学、メーカー、事業者等々があると思いますが、この関係者がそれぞれの立場で必要な対応を行っていくことが大切であろうと思います。
 それから、報告書の基本方針にも書かれているとおりに、硬直的にならないで、国際情勢とか、あるいは技術の動向などに応じて、戦略的な柔軟さというものを持ってこれからのことを進めていくことが必要ではないかと考えます。
 今後は、この1年間の議論・検討の内容結果を実のあるものとして、将来にわたって原子力を持続・発展させていくということが重要になると思うわけでありますが、私ども電気事業者としても、この報告書を基本的なガイドラインとして、必要な課題と施策に対して、全力で取り組んでいきたいと思います。
 以上でございます。ありがとうございました。
田中部会長
 どうもありがとうございました。
 武井委員、お願いいたします。
武井委員
 ありがとうございます。エネットの武井でございます。
 まず私からも、1年あまりいろいろな議論があったと思いますが、これを集大成された報告書(案)がとりまとめられたということで、大変なご尽力をいただきました田中部会長をはじめとする関係者の皆様に御礼を申し上げたいと思います。
 全体として、本報告書(案)は、意見が分かれた論点につきましては、両論を併記するといったことによって議論の経過がわかるようになっているなど、よくまとめられていると認識しております。
 今回は最後の部会ということですので、特に電力自由化と原子力発電について2点ほどコメントさせていただきたいと思います。
 まず1点目は、原子力発電における新規参入者の取扱い、位置づけについてです。電力自由化時代における原子力発電のあり方について議論を行った小委員会では、原子力発電所を電力会社さんが建設し、その電気を利用するという従前からの電気事業制度を所与の前提として、想定される諸課題について整理し、それに対する対応策を検討するということが中心であったと認識しておりますけれども、そんな中で、私ども新規参入者の扱いについても、新・増設と既設に分けて整理していただき、新・増設については、原子力政策を推進していく上でPPSの参画は意味を持ち得る可能性があると明記されたのは、大変意義深く、ありがたく思っております。新規参入者として、早く原子力発電の推進に貢献できる業容になるように、今後とも努力してまいりたいと思います。一方、既設につきましては、PPSの参画は、現行の電気事業制度において、少なくとも原子力政策の意味合いは薄いとされております。確かに今はそうかもしれませんけれども、もともと電力エネルギー分野は、情報通信分野と並んで、世界的趨勢としては、最も事業統合、再編の激しい分野となっていると思います。このような内外の情勢、産業構造や事業の変革が加速するという時代認識からすれば、原子力発電が土台とする電力エネルギー産業に構造的な変動があっても、中長期的にぶれない政策的枠組みを構築することが今後の大きな課題であるということを申し上げたいと思います。
 また、電力自由化との関係では、小委員会では電力会社さんの原子力への投資インセンティブをいかに上げていくかが大きなテーマでありましたけれども、より本質的なのは、原子力発電が最大効率を発揮するように、安定した需要を政策的に担保することでありまして、このような需要リスクを軽減するためにも、長期的に電力供給の3割から4割、あるいはそれ以上を占めることが期待される原子力としては、すべての需要家がこれを支える需要構造とすることが必須、不可欠であることを改めて申し上げておきたいと思います。
 また、原子力政策以外の観点からの意味合いもあるというご指摘は重要でございまして、歴史的に原子力発電を持つ電力会社さんと新規参入であるPPSとの競争政策上のイコールフッティングを図るというアプローチからも、この既設原子力発電へのアクセス問題は、今後継続的な議論をぜひお願いしたいと思っております。
 2点目は、全面自由化の検討に当たっての留意事項についてでございます。全面自由化を検討するに当たっては、電力自由化が原子力発電投資に及ぼす影響に十分配慮して、慎重に議論が行われることが適切とされております。私どもといたしましても、こういった要素は考慮事項の一つであることは間違いないものと思っておりますが、それが先入観ということになって、初めから後ろ向きの議論にならないかということを若干懸念しております。全面自由化などの電気事業制度改革に当たりましては、原子力政策以外にも、需要家利益の確保や、競争政策上の観点からの検討も大変重要でありまして、もし原子力発電を理由に規制改革の方向性がゆがめられるというようなことがあれば、それは、長期的に見て、原子力発電を国策として推進する上で、マイナスの効果になるのではないかと考えます。原子力発電を推進するために、規制改革や自由化を抑制しようといった議論ではなくて、原子力発電も自由化、規制緩和も両立させていくために、関係者が大いに知恵を出し合うということが必要だと思っておりまして、ぜひ前向きな議論をこれからお願いしたいと思います。
 以上、大きく2点述べさせていただきましたけれども、PPSといたしましても、冒頭の基本方針に示されているように、中長期的にぶれない国家戦略が必要であることは十分認識しておりまして、本報告書の趣旨を踏まえまして、今後原子力発電の推進にPPSとして、微力ではございますけれども、引き続き最大限の貢献をしていきたいと考えており、今後の議論にも新規参入者の立場から参画させていただければと思っております。
 以上でございます。
田中部会長
 ありがとうございました。
 山名委員、お願いします。
山名委員
 ありがとうございます。
 この報告書につきましては、私もここ1年審議に参加させていただきまして、個別に議論された内容が非常によく網羅されていて、すばらしい出来であったというふうに思っております。
 その中で、特に人材のことについてきょうは1点申し上げさせていただきたいと思います。この議論の中で、やはり人・モノ・金のうちのモノと金についてかなり明確なものが出てきて、結局、原子力は最後は人に返ってくると思うんです。それを支える技術者、原子力という事業を運営している人間の品質、それから、もう1つは、その原子力というものを見ている社会の人間の品質――品質と言ったら失礼ですが、人たちですね。そういうものがすべて絡んでくる。最近いろんな方と話をしますと、核を扱っているのが原子力発電なんですが、核というものを本質的に理解している人というのが少ないんじゃないかと感じるんですね。これは、核的な機械ものとして扱ったり、そういうケースが多くて、核現象というのは何か、核が与える影響は何か、環境への影響は何か、そういったものを総合的にわかっている人が、推進をしている人も、反対している人も意外とわかっていない。何だ、だれもわかってないのか。私もわかってないのかもしれません。
 いずれにせよ、私はやはり核というものをきちんと国として理解していくということ、特に原子力技術に従事する人が核というものをきちんと理解した技術者になっていくということがないと、幾らモノと金があっても、最後は腑抜けになってしまう可能性があると思うんです。技術者にそこにしっかりした理解と信念があれば、これは一般の国民の方々にも説明できますし、やはり本質的に大事なのはその人間の技術力に返ってくるだろうと、こう思うわけです。
 それで、この101ページから107ページのところに人材のことを書いていただきまして、大変ありがとうございます。それについて、簡単に私が持っている印象をお伝えしたいんですが、新設大学の講座とか大学院、福井大学の話、いろいろ書いてございます。私が今おりますような旧国立大学、国立大学法人が担ってきた原子力関係の技術者の教育、これの立場のことをお話ししたいんですが、例えば、私のおります原子炉実験場では、今まで延べ二千数百人の学生に実験教育をしてきた。それから、修士号・博士号をたくさん取らせてきて、三十数年にわたって学生の原子力教育をやってきているわけです。しかるに、例えば、去年も京大の研究炉を利用した学生が、延べ1,300人/日ぐらい来ております。昨年度、1班当たり1週間来るとしても、何人ぐらいくるかというのはおわかりいただけると思いますが、そうやって日々教育をやっている。
 それで、問題は、そういった、例えば私どもの施設でも、法人化に伴い、運営費交付金が減ってくる。施設がかなり老朽化してくる。それを支えている私たちのような教員も、ある意味で老朽化してきている。私は若いつもりでいるんですが、老朽化してきているんです。次にそれをだれが継いでいくかというのは、やはり大きな問題なんですね。私は、やはり学問としての原子力、産業としての原子力、教育機関としての原子力というのは、きちんと人がそれを継いでいく体制がないと、結局人材の流れが途絶えて、推進側も反対側もようわからんうちに崩れていく可能性があると思うんです。ですから、やはり教育機関がきちんと原子力教育を維持していけるような環境を維持していただきたい。これが強い願いなんですね。そういう願いを受けて、福井大学とか東京大学は新たな試みを進めておりますし、JAEAの連携大学院なども進んでいるということです。
 ただ、残念なことに、旧国立大学、つまり旧文部省の管轄というのは、いわゆる原子力技術開発からは別なところに置いてこられたわけですね。つまり、旧科学技術庁とは違う立場にあった。これは矢内原原則と言いまして、大学というのは原子力産業に直接関与しないというような大きな一つの考え方があったわけです。私は思うに、今ここまでこの原子力のルネサンスが達成してくると、教育も産業もやっぱり変な垣根を取って、もっと緊密にやっていかないとだめだろうと思うわけです。例えば、私どもの施設ですと、旧文部省の予算で運営費交付金で来ますから、結局、運営費は下がっていって、私たち自身が維持できなくなる可能性もある。やはりそういう研究機関を国全体として、これは経産省、文科省、旧科学技術庁、文部省一体になって、そういう教育の場を残していくような動きに発展していってほしいと思うわけです。
 ですから、この101ページから107ページに書かれてあることが、あまりに短期的に、例えば、奨学金を出そうとか、ちょっとお小遣いを出そうとか、そういう話ではなくて、やはり長い目で教育母体を残すという、省庁を超えた、垣根を越えた全日本での原子力教育というものの重要性をうたう省になってほしいと、こう強く考えているんです。そういう意味では、多少この書いてある内容も、具体的提案として(1)(2)(3)、チャレンジ大学生、カリキュラム支援、海外留学生とあるんですが、それ以外にも、やはり根底から教育機関での原子力教育を支援するという国の方針が書いていただけないものかなと、こう強く感じているということでございます。
 以上でございます。
田中部会長
 私も大学におる者として、同じような考えではあるんですが、ここは今後文科省と連携しつつ、いろんなことを考えていくということで、今の山名先生の話だったら、ここに書いているような表面的ではなくて、もうちょっとしっかりとした将来的なことも書けというふうなことですか。どうしましょうか。
柳瀬原子力政策課長
 それは、文部省と相談します。
田中部会長
 では、この件、文部科学省とも相談させていただいてと思います。
 末次委員、お願いします。
末次委員
 本当にあっという間に1年間多くの会を重ねて、各委員の皆さん、大変エネルギーを投入されたと思いますけれども、そういうことでこういうのができ上がったということで、社会に対する強力なメッセージになってもらいたいと思います。
 いろいろ既設の設備、これから新しくつくる設備、FBRサイクル、核燃料のセキュリティなど、だれが見ても重要なテーマについては、部会の論議と事務当局の政策的な調整努力で、結果として報告書にいいものができた、メニューとしては書き上げられたと思います。
 ただ、我々が当初この原子力部会を始めるときから、終わる今日においても、明示されない非常に大きなテーマがある。このことは、書き上げられた報告書がどれくらい具体化されるか、実践されるか、ということとも比例すると思いますけれども、児嶋委員がおっしゃったように、いわゆる原子力立国というような原点への回帰をどうするものかがもう1つ隠れた大きな共通のテーマであったと思います。やはり明示されていない課題というのは、言葉は悪いんですけれども、いわゆる原子力症候群ですね。国のリーダーシップについても。事業者が原子力のパブリックアクセプタンスを維持し強化していくことに対しても組織的な疲労が見られる。そして、地域社会には、原子力の安全安心についてのいろんな異論があり、いわゆる時代的感覚がずれてきている。近代科学技術、産業技術の進歩した成果というものに対する認識が少しずれているのではないか。そういうところから、安全安心というようなものを、地域インタレストを得るための、言葉は悪いんですけれども、人質のようにしてはいまいか。こういうものが複合した原子力症候群というものから、我々はどう回復していくか、どうこの症状から脱却していくか、これがおそらくこの原子力部会の明示されなかった最大のテーマだったと思うんです。
 ですから、この報告書を世に出すに当たっては、この明示されなかったテーマについて、実はどういうような処方せんを用意したか、ここのところの意味合いを社会に伝えることが非常に大きいと思うんです。いろんな既設、新設のキャパシティビルディングに関して、地方と国と事業者、あるいはメーカーとの関係について、広聴・広報的なエレメントについてもきっちり議論はした。それが書き込まれた。問題は、これをほんとうにどうやって実現するのかがこれからの宿題になった。この1年間、原子力部会はこういう議論をし、その背後で政策当局が調整の努力をし、こういうぐあいにパブリックドキュメントをつくったという一連の流れ自体が、原発症候群から回復する一つのプロセスであったと信じたい。その成果を表すために、ぜひ書き上げられた政策項目を具現していかなければいけないと思います。
 そういう意味で、このペーパーは、霞が関の産物だけに終わってはいけないことは明らかで、やはりできるだけ広く、それこそ広報・広聴という項目にいろいろ書き上げられた方法論を実践して、この報告書を広く国民的な知見にしていく必要がある。少なくとも関係地域、サイトに限りませんけれども、全国的に広く普及啓蒙が行われるように、何らかのアクション、ソーシャルプログラムを考える必要があると思います。以上です。
田中部会長
 ありがとうございました。
 伊藤委員、お願いします。
伊藤委員
 ありがとうございます。
 今回とりまとめられましたこの部会の報告書(案)につきまして、一言感想といいますか、この報告書(案)に示されております諸課題への取組に対する私ども電気事業者の決意といったようなものの一端をお話をさせていただきたいと思います。
 まず第1に、今回の原子力部会におきましては、原子力政策大綱に示された目標達成に向けて、課題とその対応策が示され、国、事業者等の役割分担が明確になったものと認識・評価をいたします。私ども電気事業者としましても、その役割をしっかりと果たしていかなければならないと考えております。
 今回の報告書(案)に盛り込まれました今後の諸施策を推進していくための重要な基盤は、やはり原子力の安全性、必要性に対する国民の皆様のご理解であると思います。これにつきましては、国、事業者など、それぞれが今後とも一層努力を傾注していくことが必要であると考えます。
 こうした観点から、残されました原子力の重要課題の1つが、高レベル放射性廃棄物処分場の確保でございますが、これに向け国民の皆様のご理解をいかに得ていくかが非常に大事な課題と認識しております。最終処分につきまして、その安全性、必要性を国民の皆様に広くご理解いただくために、この報告書(案)にも述べられておりますとおり、私ども電気事業者は、発生者としての基本的な責任を有する立場から、広報活動等、ご理解をいただくための活動に今後とも最大限の努力をしていく必要があると認識しております。
 最後になりますが、改めまして、部会長並びに事務局の皆様の多大なるご努力に感謝の意を表したいと思います。私ども電気事業者としましては、今後とも安全実績を積み重ねていく等、安全確保に万全を期すとともに、透明性のある事業運営に努め、原子力が将来とも国民の皆様に信頼される電源となるよう努力していきたいと考えております。
 以上でございます。ありがとうございました。
田中部会長
 ありがとうございます。
 佐々木委員、お願いします。
佐々木委員
 まず全体的な意見を申し上げます。全体として、この部会の報告書(案)ですが、幾つかの重要な点について、私の個人的な意見からすると、必ずしも満足できない点もあるし、もっと突っ込んで書いたほうがいいというようなところもあるわけですね。しかし、それについては、小委員会とかこの部会においてこれまで私は発言してまいりまして、議事録の中に記録されていると思います。したがって、それはそれとして、全体として見たときに、ここの部会の各メンバーの大方の意見を収録していると思います。それゆえ、全体としては、私はこれでよいのではないかというふうに、賛成というか、支持をしたい。したがって、これをパブリックコメントにこのあとかけるのでしょうが、それに対しては私は同意をいたします。それが結論ですね。
 せっかく参ったので、2つばかり質問というか、意見を申し上げたい。
 1つは、21ページのところに関わるのですが、ここに「イギリスの民営化・自由化以来云々」という文章があって、「民間事業者の判断にこれまでは委ねておった」と。しかし、これに対し「見直しをしようという気運がある」という指摘がございます。「ことしの夏頃を目途に」と書いてあるんですが、ちょっとお尋ねしたいのは、この政策的に行うというふうになっていますが、これの情報について、まだこちらに政府間で内々にも入っていないのでしょうか。私が非常に興味があるのは、もしイギリスが、我が国と同じように、原子力発電の比率を「政策目標」として明示するか否かとかいうような話、それから、もしも明示するとした場合に、国と民間事業者との間の関係をどういうふうに持っていこうとしているか。私は、個人的には、もし明示するとしたら、国と事業者との間の関係において「契約」という考え方をとるのではないかなというふうに、今までのイギリスに関するいろいろ勉強をしているところから、そういうふうに見るのですが、もしそういうことが起こるとすると、我が国の「国と民間事業者との間の関係」、その辺についても、今後何か影響を与えるかもしれないというふうに私は考えるので、そういうことを申し上げたいのです。それが1つ。
 それから、もう1つは、私自身が経営学をやっているものですから、やはり前もちょっと申し上げましたが、「国際協力」とか、あるいは「産業の国際展開」という言葉がありましたが、その辺について非常に興味があるのですが、そういう視点から見た場合に、この報告書は、「国際協力」についてもそうですが、ここの原子力に関わる「産業の国際展開」についても、非常にそれぞれの個別テーマ毎に、それに関連する産業がちりばめられているというような書き方をしている。例えば、44ページあたり以降のところでは、「核燃料サイクル関連の事業、産業」、それについて書かれている。それに対して、例えば、93ページ以降のところでは、今度は「世界市場に通用する規模と競争力を持った原子力プラント産業」と書かれているね。だから、原子力に関わる産業というのはいろいろあるのだけれども、それをいろいろなそういうテーマに関連するところでちりばめてというか、個別的に書いている。これはこれで私は一つの特徴ある方法だなというふうには思いますが、他方で、もう少し、もっと包括的なとらえ方、原子力に関連する産業なら産業全体についても何かあってもよいのではないかと思うのですね。
 常々そう思っておったのですが、やはりイギリスで原子力に関わる全産業の「協会」というのがありますが、それがこの3月、報告書を出しています。で、イギリスでは今後20年間に10基原子力発電所が必要だと。それに対して、イギリスのそういう原子力に関わるあらゆる産業、これはコンサルティングとか、いろいろそういうものも含んでいますが、非常に広いのですが、そういう協会を構成する企業、そういうものが寄って報告書をつくっていますが、その報告書では、自分たちが、つまり英国産(オールイングランド)というか、それで、今の力では70%を賄うことができる、こう言っているのですね。で、もう少し研究開発等々で頑張れば、将来80%はやれる。しかし、あと20%は外国の産業の力を借りないといけない、というようなことを言っているのですが。そこのところでは、産業全体、原子力に関わる産業全体、そういうとらえ方をしている。そのことは、私はそれなりに、それはそれでやはり重要だ、と。
 どうしてかというと、先ほどから「人材の育成」とかそういう問題が論じられていますが、そういう場合に、単に核燃料サイクル関連の産業とか、あるいは、発電プラントに関わる産業とかだけの人材の育成ではだめなのではないかなというふうに思うのですね。もっと広く、原子力に関わるすべての、ハード、ソフトを問わずあらゆる産業、そういうものをひっくるめた「人材の育成」とか、そういうものが必要になってくるという視点に立って考えると、本報告書(案)のアプローチはアプローチとして支持しますが、他方、もっと包括的な産業のとらえ方、論じ方、そういうのもあるのではないかなというふうに思います。
 以上です。
田中部会長
 ありがとうございました。
 イギリスのところ、何か事務局からありますか。
柳瀬原子力政策課長
 イギリス、いろいろ新聞なんかには派手に出るんですけれども、実際には相当国内的には賛否両論で、ちょっと前もブレアがちょっとインプリケーションを出しただけでも大騒ぎになったということで、現時点、別に内々の情報も含めて、佐々木先生おっしゃったようなところまでは到底行っていなくて、むしろ新規建設で踏み出すか踏み出さないかのところでもう往生しているという。そこから先の具体的なやり方のところまではまた到底行ってないと思っています。
田中部会長
 2つ目の産業を包括的に書いたらどうかというふうなご意見がもっともなところもあるかと思いますし、もし皆さんのほうからさらにそういうふうなご意見があれば、ちょっと検討してみる手もあるかなと思います。
田中部会長
 では、次に、齊藤委員、お願いします。
齊藤委員
 ありがとうございます。
 当初三すくみと言われました、その一翼を担っておりますメーカーとしましても一言発言させていただきます。この原子力部会を通して、原子力を推進する上でのさまざまな課題が整理されました。特に新・増設及び既設炉のリプレースの課題、既設炉の活用、そして、高速増殖炉、燃料サイクルの課題、それから原子力の国際展開等、私たちにとっても大変身近な当面する課題について、その取組の方向性が整理されたということは、大変ありがたく思っております。今後は関係者が一丸となってこれを実行していくことが重要だということも指摘されておりまして、メーカーとしましても、原子力の重要性、そしてメーカーの原子力に対する社会的責任を認識しまして、全力で取り組んでまいりたいと考えております。国及び電気事業者並びに関係の皆様方のご支援、ご指導を引き続きお願いしたいというふうに思います。
 報告書につきましては、いろいろ事前にコメントさせていただきまして、かなり反映していただいておりますが、1点気がつきましたのが、原子力産業の国際展開というところで、110ページに(5)公的金融の活用というのがございます。ここの書き方ですと、いわゆる開発途上国に対する公的支援を引き続き積極的に進めると、書いております。 113ページの一番上のところに、特に米国に対して、「米国向けではあるが云々」ということで、「状況次第によってはファイナンス面での公的支援の検討も視野に入れる必要がある」というふうに書いていますけれども、ここは部会において議論をしていただき、方向性をつけたのと比べると、少し後退したような印象を受けます。それで、110ページの公的金融の活用については、開発途上国については従前どおりでございますけれども、先進国についても原子力といったリスクの大きいビジネスにつきましては、資金調達がボトルネックになるというのはかなり現実的な話でございまして、米国が当面の市場かもしれませんが、その他の国でもありますし、また、現実に米国につきましてもそういったニーズがあるように聞いております。民営圧迫にならない範囲でというのは当然だと思いますけれども、民間のファイナンスでは難しいケースについては、ぜひ積極的に公的金融の活用の道を開いていただきたいと思いまして、ここの書き方を少し直していただけないかと考えるところであります。
 以上でございます。
田中部会長
 ありがとうございます。
 ここは事務局ではどういう整理が。
柳瀬原子力政策課長
 今、2つの話が部会をやっている途中、動いておりまして、1つは、政策金融自体が今まさに詳細を詰めているところでございまして、大きい流れはできるだけ政策金融を絞っていくということで、なかなかこれは容易でないことを言っているわけでございまして、その中でその可能性をきっちり残しておきたいというのが今のところの最大限ではないかということと、もう一方で、当初は具体的な案件としてこのお話をいただいていたわけですけれども、実際のビジネスのほうが動いて、今、具体的な案件のご要望が凍結されているものですから、そういう意味で、一日二日を急ぐ話ではなくなったということで、具体的なニーズがないと、政策当局へ行っても、はなからこの話は行革の流れに反するとばしっと言われて終わってしまう話でございますので、勝負するのなら、具体的なニーズを持った形でやりたいなと思ってございます。今、現時点ではここまでではないかということでございます。
田中部会長
 齊藤委員、よろしいですか。
齊藤委員
 公的金融の道を開く方向性ということを読めるように、この報告書に書いていただくことはできないかと思うんですけれども。先進国についても具体的な案件が出てきましたときには、ご支援をお願いしたいと思います。
田中部会長
 どこまで書き込めるか、ちょっと検討させてください。
 次、秋庭委員。
秋庭委員
 ありがとうございます。
 ほんとうに一般の消費者としては、一体原子力政策というのはどこでどのように決まっているのだろうということが全く見えないような、そんなところにおりましたが、今回、この席に、まさにいろんな専門家の皆様のいらっしゃる席の一番端に毎回座らせていただいて、いろんなことを勉強させていただきました。お立場お立場でいろいろお考えがあるということも納得できましたし、最後にすばらしいこの報告書を拝読させていただきまして、私たちの将来というのは、このような政策が実現されることによって、エネルギーセキュリティが確保され、また、安定した安心な生活が送れるというような、そんなようなことを実感しております。
 ただ、これは、まずこのようなすばらしい政策も、当たり前のことでございますが、この読みながら考えたこと、感じたことは、現実の原子力発電所が、不吉なことを言うようですが、事故がないようにということと、それから、FBRを進めるに当たっても、今改造工事をしておりますもんじゅが無事にきちんと動いてほしいという、その祈るような気持ち、また、アクティブ試験に入って、来年の夏に稼働を目指しています再処理工場にしても、いろいろトラブルを聞くことがありますが、大勢には影響はないとは思いますが、でも、やはりこれも無事に動いてほしいなということで、この3つがきちんと動くことによって、安全が得られ、そして、このような政策があるのではないかなというふうに思っております。
 さて、この政策についてなんですが、先ほどから何人かの委員の方からお話がありましたように、この政策をさらに国民に納得できるように説明していくということが、これは大変重要なことだと思っております。まだまだ私もお話を伺っていて、単語すらわからないこともいっぱいあります。そういうことをやはりきちんと伝えていくことが大事だと思っています。将来を見据えて考えている国民もいるかとは思いますが、なかなか私の周りにいるような、特に主婦にとっては、目の前の今動いている原子力発電、これから動こうとしているものとか、そういうものしか見えていませんので、その先のことまで考えて、これらが計画的に動いていき、また順調に動くように、いろいろなさまざまな仕組みや制度が考えられているんだという、大きなところを見据えて今のことを説明していくというような、そんなあり方が必要なのではないかなと思っております。
 その中で、今言いましたように、ギャップがありまして、やはり消費者の意識と国の政策の進めていくほうとのギャップがあるのではないかと思いますが、例えば、高レベル放射性廃棄物とか、原子力政策大綱を知っている国民も一体何人いるのかという、ちょっと申しわけないんですが、思うこともあります。
 そこで、正しい情報をやはり伝えていく必要があると思っています。例えば、今既に再処理工場に関しても、いろいろ反対運動が起きていて、ある大物ミュージシャンを旗頭に、若者たちに「ストップ・ザ・六ヶ所」というか、そういうイベントを次々と打ち出しているようなこともあります。一方、主婦に向かっては、食品の安全性ということで反対運動を次々消費者団体に向けて呼びかけているような、そんな流れもあります。そんなところで、きちんとわかりやすく情報を伝えていくということは、こういう政策を進めていくことの一番初歩の初歩ではないかと思っています。ということが、私もこの1年間終わるに当たって、最初も思いましたが、最後にもそういうふうに思いました。
 さて、もう1つなんですが、私たち自身、消費者自身も、そうは言いながら、しっかりとこのことを、政策のことを知る必要があるなというふうに思っております。例えば、お金のことというのはとても大事なことだと思うんですが、交付金制度についても、都市に住む私のような消費者は、地域にどのような交付金が幾らぐらい出されているのかということとか、あるいは、これから廃棄物処理についても、拠出金の制度も報告書に書かれておりますが、そのようなことはすべて私たちの税金であったりとか、あるいは電力料金であったりするわけですから、私たち自身、消費者自身が自分たちのお金のゆくえということをしっかりと見据えて、そして、そのお金のことからも、私たち自身が自覚を持って、原子力やエネルギーについて考える必要があるというふうに強く思いました。
 最後に、簡単なことで1つお願いなんですが、この報告書に意見を出すときについうっかり忘れたことが1カ所だけありまして、149ページの「終わりに」というところの最初の行なんですが、「これまで1年間にわたり国、電気事業者、メーカー、立地地域などの関係者による緊密なコミュニケーションに」というふうに書かれておりますが、ここに「消費者」という言葉をぜひ入れていただかないと、私も1年間ここで何をしていたのかというふうに思われます。
 以上、よろしくお願いします。
田中部会長
 はい、3つ目の点は。
 神田委員、お願いします。
神田委員
 報告書の案をいただきまして、原子力部会で討論したことが非常によく反映されている。それから、この間も一回褒めましたけれど、役人よく勉強しているというのがよくわかりまして、原子力産業というのはどんなものでできていて、どこにポイントがあるかということが非常に理解されているということがよくわかってきて、よかったと思います。それから、国の立場を反映するということですね。国の責任とか立場というのを踏み込んで述べたということは、非常によかったというふうに思います。
 具体的なよかった点は、核燃料サイクルのいろんな事業というのが詳細に記述されて、今まで抜けていたものも全部光を当てていただいたというのがよかったと思います。
 それから、高速炉の、今までポストもんじゅがどうのこうのと大分もたもたしましたけれども、今回の最終報告では、高速炉のストーリーというのが非常に明確になったというふうな気がします。
 それから、国際展開のことの、先ほど齊藤さんから質問が出ていましたけれど、あそこはすごく揉んだところでして、ここまで書いていただくというのは、大分のステップを踏んで書いていただいているので、ちょっと理解していただきたいと思いました。
 それから、人材育成のことで、先ほど山名委員も質問していましたけれども、この人材育成のところは、文部科学省のほうも大変力を入れてくれて、事務次官、局長が3人ぐらいと、審議官が4人ぐらい、課長が5人ぐらい出てきて、ものすごく揉んだわけですね。それで、やっぱり原子力の教育というのは、総合科学技術会議の柱でいくと非常に弱いために、経済産業省のほうにお願いせざるを得ないという。しかし、全体の流れとしてこういうことができているということは、文部科学省の立場としては大変ありがたがっていて、それで、練りに練った案だというふうに私は思っておりますので、ぜひそれは遂行していただきたいと思います。
 それから、最初にいろんな方がおっしゃいましたけれど、「原子力立国」という言葉が消えちゃったというのは、やっぱり寂しいですね。「原子力立国」と表紙にやったのに、中にも消えちゃって、新国家エネルギー戦略ですか、そのあたりのことも全然書いていなくて、やっぱりあれとこの部会というのは適当にコンビを組みながら進めていて、そのうちの原子力についてはこうですよという。大体あの国家戦略を見ましても、4つほど柱があって、4番目に原子力立国というのがあって、1、2、3はどうでもいいことが書いてあって、4番の原子力立国のところだけが非常に詳しく書いてあるんですよね。実現性があるように。それを受けてこの部会の報告はできているんですから、やっぱりあの関係で、関連に触れながら、これが重要ですよということを明らかにしたほうがいいのではないかというふうに思いました。
 エネルギー基本計画も現在進んでおりますが、きっとそれにもよく反映していただけることができるのではないかというふうに期待しております。
 全体としては大変よくできて、これだけの議論をよく盛り込んでいただいて、私、ごちゃごちゃ言ったことがほとんど全部入っておりました。大変感心しました。どうもありがとうございました。
田中部会長
 ありがとうございました。
 名称の件は、今神田委員がおっしゃったようなことを、委員のかなり方も同じような考えかと思いますので、後でまたもう一回、全部の意見を聞いてから少しお諮りできたらと思います。
 次、内山委員、お願いします。
内山委員
 今まで皆さんからいろいろな意見が出ましたように、私も今回の報告書は大変よくできていると思います。原子力政策大綱の基本方針を受け、定量的なデータを豊富に揃えており、原子力政策ガイドラインというような印象を受けました。
 原子力開発ということになりますと、やはり今後関連機関といかに協力し合って推進していくかということが非常に大事なポイントになるかと思います。そういう点から2点ほど指摘させていただきます。
 一点目は、経産省と経済界の協力関係がどのようになっていくのかという点であります。報告書にはいろいろな面での方針が描かれていますが、1つだけ具体的な数値目標を書いていただきたいと思います。40ページの、第2節以降に、第1として我が国の設備利用率のことが、第2節に諸外国における設備利用率の状況が書いてありますが、その流れから見て、第3節に、今後の取組として日本の設備利用率をどうするのかという目標が掲げられるのではないかと思いました。しかし、定性的に書いてあるのみで、具体的な目標が掲げられていません。欧米並みの90%を目標に産業界及び国が努力して達成していくといった記述を書くことを、お願いします。
 2点目は、省間の協力関係についてであります。特に経産省と文科省との協力関係は今後の原子力開発において非常に重要となると思います。原子力の技術開発がスムースに進められていくためには、基礎研究を担当している文科省、そして、実用化を担当している経済産業省、その両者がお互いに協力し合う体制が今後どのようになっていくのかは、非常に関心が高いところであります。報告書には安全研究、それから核燃料サイクル、高速増殖炉、あるいは人材育成、それぞれについてある程度の協力関係が見えるような記述があります。それに加えて、前回もお願いしましたが、高速増殖炉のもんじゅの役割、また政策上の位置づけをもう少し具体的かつ明確な記述があってもいいと思います。ページで言いますと、79ページになります。この部分に、もしできれば、文科省側で既にはっきりしている「もんじゅ」の政策上の位置づけと役割を明記していただければと思いました。
 いずれにしましても、今後、関係機関との協力関係を具体的に推進していく上で、この報告書が今後役に立っていければと願っております。以上です。
田中部会長
 ありがとうございました。
 2つの点があったんですけど、可能かどうか、事務局とも踏まえて検討させてください。
 次、末永委員、お願いします。
末永委員
 もうほとんど時間もないですし、私のは、先ほど田中座長が意見、コメントないしは感想と言いましたので、まさに感想のレベルで若干申し上げさせていただきます。
 前回の部会のときからちょっと中国に行っておりまして、報告書が送られてきたときには、もう帰ってきたときで、ほとんど読むことができないで、あまり読んでおりませんが、しかし、まず皆さん方、多くの委員の方々がおっしゃいましたように、大変部会長、それから事務局がご尽力、ご努力いただいて、今までの議論、あるいは事業者とさまざまな煮詰め合わせといいましょうか、そういうこともやったと思いまして、私は、全体として大変よいといいますか、大変すばらしいものができたというふうに思っています。
 特に、かなり詳細な分析、資料に基づく分析、あるいはここでの議論、そういったものをベースにしながら、例えば、原子力の将来を見通した制度措置、そういったものまで踏み込んで書かれているというのが大変よろしいのではないかというふうに、まず第1点目として、感想として持ちました。
 それから、2番目としては、今もちょっと申しましたが、事業者等々とのさまざまなやりとり、ここでもありましたし、あるいは、さらにはおそらく事務局とその辺のやりとりもあったと思いますが、そういったことの結果として、おそらく単に計画で終わらない、まさにこれから具体的にやっていこうとしたというふうに、非常に実現可能性を秘めた、そういうものであるというふうな報告書になっていると思いますので、その辺も高く評価したいというふうに思っています。
 それから、3番目として、まさに末次委員、あるいは秋庭委員も申されていましたが、私なんかは特にこの第7章、こういったものを、私は青森県でありますが、青森県においてどのような形において進めていくかということがこれからの課題になるというふうに思っています。その場合、ここに書かれていることが、そのとおりでありますが、その場合、それぞれの地域における特性、あるいは、地域における具体的な取組というのももう既に幾つかありますので、そういったものも積極的に国、事業者等々が拾って、それをフォローしていただきたいというふうに思いますので、その点はよろしくお願いしたいというふうに思っています。いずれにしろ、地域としてこれを具体化していくという取組をこれからすぐやらなきゃいけないだろうというふうに思っています。
 それから、4番目としてですが、終わりの部分でありますが、これはもうこれでよろしいとは思うんですが、先ほど河野委員が申されていらっしゃいましたけれども、あるいは、ほかの委員も申されていましたが、以前、メーカーと事業者と国との三すくみ状態だと、あるいは、これに地方が入って四すくみになったかどうかわかりませんが、そういうものをこの報告書は克服しようという強い決意があったと思うんですね。したがいまして、この「終わりに」の部分に、従来のような失敗――失敗というのはちょっと言いすぎかもしれませんが、そうならないんだ、決してそうさせないんだという、ある意味での決意表明、つまり、「必要である」ぐらいではなくて、「なくてはならない」、あるいは「決意」、その辺を、あるいはこれまでの反省を踏まえてということでお書きいただければ、さらに強いものになっていくのではないかというふうに思いますので、ご検討いただければと思います。
 それから、小さいことですが、あと106ページなんですが、ここに注で、私が住んでいる青森県の八戸工業大学という私立大学のことが書かれています。このことを、あるいはご存じないかもしれませんので、ちょっとだけ申しますと、実は八戸工業大学は、できたときエネルギーコースというのを持っていたんです。学科ではございません。その1つ下でエネルギーコースというのを持っておりました。しかし、これが自然消滅いたしました。なぜ自然消滅したか。それは、六ヶ所村の事業が進まなかった結果、そこに人材供給というめどが立たなくなったということが1つの理由であります。したがいまして、やはり事業というのを明確にやっていかなければ、こういうせっかくの人材を仮に育成したとしても、それがいつの間にかなくなってしまうということを私たちは経験的に知っておりますので、その辺は十分によろしくお願いしたいということです。
 それから、これはどうでもいいことなんですが、先ほど秋庭委員が、有名なミュージシャン、どの人かわかりませんが、再処理で云々でガアガアやっていると言いますが、逆に、昨今のことで聞いている限り言いますと、そのミュージシャンはどんな方か知りませんが、再処理に関しまして、例えば、2回ぐらい前の部会で申したと思いますが、岩手県の方においても、岩手県でも説明を開けと、そういうふうなことがありました。それに対して、事業者が国のサポートのもとにいろいろやった結果、最近は極めて岩手県の市町村、あるいは県のほうも、そのような動きが非常になくなりました。大変理解してもらっています。あるいは、そういう市町村の首長、あるいは議会等々の方々も来まして、六ヶ所村の再処理施設等々をごらんいただくことによって、大変大きな理解を示していっておりますので、都会においてさまざまなことをやられるのは結構ですが、やはり現場を見てきちっとやっていくように、秋庭委員もぜひその著名なミュージシャンにご助言いただきたいと思います。よろしくお願いします。
 以上です。
田中部会長
 ありがとうございました。
 あと2人いらっしゃいますので、先にお聞きしたいかと思います。秋元委員、お願いします。
秋元委員
 私もこのようなタイプの委員会には幾つか出させていただいて、幾つもの報告書を拝見してきたんですけれども、この原子力に関係するここ10年ばかりの報告書とは、全く質的に違う報告書になっていると思っています。それはどういうことかというと、日本のエネルギーを支えていく上で、原子力が不可欠であるという確信に裏付けられたリポートになっている。さらに原子力を進めていくこの不退転な志を実現するため、現時点でやれる方策は何かという点について、広い視野から一つずつ問題を丹念にクラックダウンして、その解決策を提示されている。そういう意味では、志の高さという面でも、それからその具体性という面でも、従来の報告書と点数の比較ができないというふうに思っております。わずか1、2年の間にこれだけのことをやっていただいたということについては、ほんとうに感謝を申し上げたいと思います。個々の面では、私もまた、いろいろと注文をつけたい箇所も、もちろんあることはあるんですけれども、やはり全体として大変よくまとめていただいたと思います。 ただ、先ほど内藤さんがおっしゃったように、これを実際にこれから進めていく上で、我々、原子力ルネサンスというような声が身近にいろいろな場面で聞かれるようになり、幾らかいい気分になっているようなところがあるわけですけれども、我々原子力界が置かれている実態というのは一体どうなのかというと、これは国際的に見ても、国内的に見ても、非常にまだ危うい、大変リスクの多い状態だと思うんです。例えば、日本が今置かれている立場への国際的理解ということで考えましても、IAEAやGNEPで日本が供給国側に入れてもらったということは、確かに事実なんですけれど、これがもう既に既得権益であるかのように考えるのは大きな間違いで、これからもいろいろ努力してこの立場を守っていかないと、いつでもドンデン返しをくらう可能性のある状況だと思います。
 もう1つは、先ほど秋庭さんもおっしゃいましたように、社会的な理解という面でも、核兵器への転用のリスクの問題、それから放射能への恐怖の問題、こうした問題点をプレーアップして、原子力を阻止しようというような、いろんなグループの動きがあるわけですし、これは国際的にも、またいろんなレベルで存在しているわけです。このような動きによっては、これからもいろいろな状況に遭遇するはずなので、そういうときに、常に、適切に対応していける、柔軟な姿勢がぜひとも必要だと思っているわけです。
 したがって、核不拡散対策の問題、それから、伊藤さんもお話になられましたけれども、高レベル廃棄物対策の問題、このあたりがこれから我々が進めていく上で一番神経を使っていかなければいけないところです。このあたりについてのフォローアップとか、状況に応じて柔軟に対応しながら、しかも基本はぶれないという、この精神をどう体現していくかということをぜひともひとつお願いしたい。
 その上でも、やはり3つ目に、予算・人材が、ほんとうにこれだけの対策をやっていく上で付いていくのかという問題、これはぜひともやはり解決しておかねばならない。私は、資金的にお金がないわけではないと思うんです。ただ、そのお金の配分の仕方が非常に硬直的なものですから、思ったところに使えないというようなことがあるわけですし、それは先ほど河野委員もおっしゃいましたように、例えば、電源特会をより柔軟な考え方で有効に配分しているかというようなことを考えて進めれば、これは十分国内でも納得のできるようなシステムはつくれると思いますので、せっかくここまで出していただいた案を、どういうふうにフォローアップし、実現させていくのかということ、これをぜひ考えていただきたいと思うんです。
 そのために、やはりこれが絵に書いた餅にならないためには、いわゆるPDCAのサイクルを回していかなければいけないわけなので、それを回していくためのメカニズムといいますか、それをこの委員会は、パブリックヒアリングが終わって、一応報告が出れば、そこで一つの区切りになると思うんですけれども、その後はどういう形で実現させていくかというような、そのメカニズムについて、ぜひともお考えいただきたい。そこいらの決意をこの報告書に頭出しをしておくことが出来るなら、ぜひともそのあたりも書き加えていただけるとありがたいと思います。
田中部会長
 ありがとうございました。
 杉江委員、お願いいたします。
杉江委員
 前回、発言をいたしまして、「国民の理解と協力を得つつ」というところを書き込んでいただいて、発言した甲斐があったなと思います。とはいえ、理解という面でいきますと、先ほど山名先生がおっしゃった理解不足みたいな話はかなり高レベルな話だと思いますが、新聞なんかに寄せられる声を見ますと、こういう表現は適切ではないかもしれませんけど、低レベルといいましょうか、初歩的な理解不足がかなりあるという実感を抱いております。
 ちょっと一例を挙げますと、原子力政策からは離れますけど、最近の金融政策の量的緩和の解除、「緩和を解除する」というのが全然理解できないという声がたくさん寄せられるんですね。そうですよね。緩和というのは、緩めるのを解く、どういうことなんだと。これは、メディアの自戒を込めて言いますと、当局の方の言葉遣いをうのみにしてしまう。自分たちの工夫もない。あるいは、工夫をしても、当局のほうがその言葉を使い続けると、新聞、テレビ、ほかのところがそのままうのみで使うと、整合性がとれなくなるし、そうすると、結局合わせちゃおうということになるんですね。
 今回、見ましたら、116ページですか、いわゆる非核三原則、括弧の中にきちんと「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」ですか。それから、核不拡散条約、あるいは核拡散防止条約とも言いますけど、これも「核兵器」とちゃんと下の2行目に書かれています。ところが、三原則ないしNPTのあたりをあえて誤解して言う向きもあるのかもしれませんが、それを原子力発電とか何かと結びつけて、「本来持たず、作らずじゃないか」とかと意図的、あるいは本当にわからないで言っている方がいたりするのも現実です。決してここで語られて協議しているような高レベルの議論ばかりではない。
 そのためには、ここにたまたまあります、ただし、116ページの一番上の見出しは、非核兵器ではなく、非核三原則になっていますけど、なるべくきちんと書いてきちんと伝える。それから、私自身もここに加わっていて、理解できないような言葉もたくさんありました。これを一々わかるように書いていく、言っていくというのは、大変難しい問題とは思います。ただ、メディアの側としても不断の努力をしなければいけませんし、場合によっては、エネルギー庁、あるいはほかの場でも結構ですけど、メディアを交えて、新しい、わかりやすい、国民に伝わりやすい言葉を、勉強会みたいなのを開いて検討するとか、そういうこともあってもいいのかなと。やはりきちんと正しい情報が的確に素早く伝わるということが大事だと思いますので、そういう意味では、繰り返しになりますが、メディアの側の努力も求められると思いますけど、お互い不断の努力をして、国民の理解のレベルが少しでも中レベル、高レベルに上がっていくようにしなければいけないなと、この議論に参加させていただいて、最後にそういうことを痛感したことをお伝えしておきます。
 以上です。
田中部会長
 どうもありがとうございました。
 大体ご意見を聞いたんですが、名称の点について、はじめは事務局から、柳瀬課長の方から整理がございましたが、名称には、報告書として受けた政府としては、国家エネルギー戦略の一部として原子力立国計画と呼ぶんだというふうな整理はあったんですけれども、副題というふうな考えもあるし、あのときには、この原子力立国計画という名前があそこに出てきて、これは部会で全然議論していないのが何で出てきたんだというようなこともあったんですが、先回と今回とかなり議論したというようなこともありますので、どうしましょうか。副題としてでしたら、つけることがもし問題でないんでしたら、そういうふうなことでご提案したいかと思いますけれども、いかがでしょう。そういうことでよろしいですかね。では、副題として考えさせていただきたいかと思います。
 さまざまなご意見があったんですけれども、実行が大事だということでは、まさにそのとおりでございまして、いろんな点数を言っていただいた方がおりましたけれども、これは実行がどれだけあったかがほんとうの点数だと思います。いろいろとご意見がありましたが、おおむね本部会の報告書、これを支持するというふうなご意見だったかと思われますので、基本的にはこの案で本部会の報告書とさせていただきたいと思いますが、一部こうしたほうがいいんじゃないかとか、いろんなコメントもございましたので、それができるかどうかも含めまして、その修正等につきましては、私のほうにご一任いただくというふうなことでよろしゅうございますか。

(「異議なし」と発言する者あり)
田中部会長
 ありがとうございました。それでは、そういうふうにさせていただきたいと思います。
 今後は、ご了解いただいた本案については、1カ月程度のパブリックコメントを実施させていただきまして、そのコメントへの対応及びそれを踏まえた部会報告書(案)について、また再度ご議論いただく予定でございます。その他、ございませんようでしたら、本日の議題は以上でございますが、長時間のご審議ありがとうございました。
 今後の予定等につきまして、事務局からご説明をお願いいたします。
柳瀬原子力政策課長
 本日の部会報告書、部会長とご相談させていただいて、修正したものをパブリックコメントに1カ月ほどかけまして、8月8日火曜日の第13回の部会において、そのパブリックコメントの結果をご報告した上で、本部会の報告書についてご議論をいただきたいと思います。場所は、いつもの霞が関の東京會舘ゴールドスタールームでございます。
 以上でございます。
田中部会長
 ありがとうございました。
 それでは、これをもちまして第12回原子力部会を閉会いたします。どうもありがとうございました。
── 了 ──
 
 
最終更新日:2006年8月10日
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