経済産業省
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独立行政法人評価委員会日本貿易保険部会(第14回) 議事録

日時:平成18年6月28日(水)16:00~18:00

場所:経済産業省本館17階第2特別会議室

出席者

委員

岩村部会長、阿部委員、岡本委員、佐野委員、清水委員、 伴委員、横田委員

独立行政法人日本貿易保険

今野理事長、北爪理事、大林理事、大木監事、 豊國総務部長、 和田債権業務部長、吉田営業第一部長、 船矢営業第二部長、南雲審査部長

事務局

富吉貿易保険課長、都築貿易保険課長補佐、他

議題

  1. 平成17年度決算について
  2. 平成17年度業務実績評価について
  3. 貿易保険分野における民間保険会社の参入状況について
  4. その他

議事録

富吉課長
 定刻となりました。委員8名中7名の委員にご出席いただいておりまして定足数を満たしておりますので、これより独立行政法人評価委員会第14回日本貿易保険部会を開催させていただきます。
 委員の皆様におかれましては、お忙しいところをご参集いただきましてありがとうございます。
 本日の議題でございますが、お手元の資料にもございますように、「平成17年度日本貿易保険の決算について」、「平成17年度業務実績評価について」、それから「貿易保険分野における民間保険会社の参入状況について」についての報告、この3点を予定しております。ご審議のほどをよろしくお願いいたします。
 次に、配付資料の確認をさせていただきますが、資料1はNEXIの財務諸表でございます。資料2-1、2-2は、2番目の議題の業績評価に関するものでございます。資料2-2につきましては委員限りの配付とさせていただいております。それから資料3、民間保険会社の参入状況についてでございます。参考資料が(1)~(3)まで3種類ございます。(2)につきましては委員のみの配付でございます。過不足がございましたら事務局までお知らせいただきたいと存じます。
 それでは議事に入りますが、ここからの議事進行につきましては岩村部会長にバトンタッチいたします。よろしくお願いいたします。
岩村部会長
 岩村でございます。議事をお預かりいたします。
 本日は、富吉課長からも説明がありましたように、平成17年度の財務諸表等決算資料の承認、それから平成17年度の業務実績に関する評価、それから貿易保険分野における民間保険会社の参入状況についてご報告をしていただきます。
 なお、本日の会議は非公開といたします。それから、本日配付されております資料のうち委員別にご意見をお書きいただいております参考資料(2)につきましては、昨年と同様に非公開ということにして、これら以外の配付資料及び議事録は公開させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

 では、そのように扱わせていただきます。まず議題1.として、「平成17年度決算について」でございます。
 委員におかれましてはご存じかと思いますが、独立行政法人通則法第38条の規定に基づきまして、「独立行政法人は財務諸表を作成して当該事業年度終了後3ヵ月以内に主務大臣に提出し、その承認を受けなければならない」とされておりますが、その上で「主務大臣は、この承認に当たり、あらかじめ評価委員会の意見を聞かなければならない」とされております。
 そこで、先般日本貿易保険から財務諸表の提出を受けましたので、本日の部会においてご意見を賜ることにいたしたく、よろしくお願いいたします。それでは、日本貿易保険からご説明をお願いいたします。
豊國総務部長
 総務部長の豊國でございます。ご説明をいたしたいと思います。資料1として「財務諸表等」が配付してございます。ただ、詳細にわたりますので、参考資料(1)の「日本貿易保険第5期(平成17年度)決算について」に即しまして決算についてご説明をいたします。
 まず損益計算でございますが、平成17年度第5期の決算につきましては、経常損益が40億4,100万円、特別損益が525億100万円で、当期の総利益が565億4,200万円になっております。
 その下の損益の表に基づきましてご説明を申し上げたいと思います。
 まず経常損益でございますが、経常収益から申し上げます。まず正味収入保険料ですが、前期比で11.8%増の95億8,600万円でございます。これは、その上の欄に参考として書いてございます元受全体の収入保険料自体は前期に比べまして、マイナス2.7%、若干の減になっておりますが、国への再保険の比率につきまして、それ以前の95%から90%に下げる措置を行っておりまして、この関係でネットの収入保険料が増えているためでございます。
 そのほかの収益の関係について、幾つか申し上げますと、資産運用収益でございますが、これは債務国からの回収が増えておりまして、これに伴い有価証券での運用を増やしております。その関係で当期の有価証券利息が9億500万円ということで増加をいたしております。その下の為替差益は、円安の影響で差益が生じているということでございます。
 以上、全体で経常収益が115億8,500万円になったわけでございます。
 これに対しまして経常費用でございますが、経常費用全体では、当期は75億4,400万円でございます。
 これも幾つか申し上げますと、1つには正味支払保険金でございますが、これは世界的な景気の動向等を反映いたしまして、前期に引き続いて非常に低い水準で7,400万円になっております。それから事業費・一般管理費でございますが、これは54億7,600万円の計上でございます。前期に比べて増加をいたしております。日本貿易保険の中期目標では「既存経費については削減せよ」ということになっておりますが、この増は、主として既存経費から除かれております次期システム関係の経費増加によるものでございまして、既存経費に限っていいますと46億2,500万円で、そこだけで比較しますと、前期比4.7%減でございます。
 続きまして、特別損益についてご説明をいたします。これは非常に大きな特別利益を計上しております。当期の特別損益は525億100万円でございます。特別利益が538億7,900万円でございますが、このうち被出資債権利息収入が185億5,400万円でございます。このうち大体40億円ほどが為替関係の差益でございまして、そういう意味では利息収入自体は前期並みの水準でございます。
 その下の貸倒引当金戻入益がございます。これが当期353億2,500万円になっております。これは、このうちの239億4,600万円は回収が進んだということで、回収されますと、それに見合って積み立てられておりました貸倒引当金は不要となりますので、これが戻入益ということで計上されます。それが239億4,600万円でございます。
 その残りの113億7,900万円がございますが、これは、債権の評価が景気の状況ですとか債務国が返済することを明確にしたということがございまして、評価が変わっております。これに伴いまして同じ債権に対して必要な貸倒引当金の積立額が減ることになりました。その結果といたしまして、全体で113億7,900万円が積み立て不要となりまして、この部分が戻入益という形で計上されております。その両方の合計が353億2,500万円でございます。
 一方で特別損失でございますが、13億7,800万円を計上しております。これはセルビア向けの債権につきまして貸倒損失が発生しているという状況でございます。
 以上、全部合わせますと特別損益が 525億100万円。先ほどご説明いたしました経常損益が40億4,100万でございますので、これらすべてを合計いたしまして当期の総利益が565億4,200万円でございます。
 次の2ページには、私が今ご説明いたしましたことが書いてございます。説明は今申し上げましたので割愛させていただきます。
 3ページが貸借対照表でございます。損益計算書のところでご説明いたしましたように当期の未処分利益が 565億4,200万円となったわけでございます。下の表の当期部分の一番下の欄に、当期未処分利益として565億4,200万円を計上してありますが、これは決算後に独法通則法の規定に基づきまして積立金として整理をすることになっております。
 なお、こうした積立金の取り扱いの関係でございますが、第4期のところで、積立金が全体で491億7,000万円あったわけでございます。第4期のところの積立金と当期未処分利益の合計の額は、これは貿易保険法第16条の規定に基づきまして、その半分に当たる245億8,500万円を国庫納付いたしております。
 その結果、第4期の積立金全体 491億7,000万円が半分になったものが245億8,500万円で、当期の積立金のところに計上してございまして、今申し上げた565億4,200万円、これが未処分利益で、決算後にさらにこれが積立金として整理されて次の期に繰り越される仕組みでございます。
 そのほか、当期の特記すべき事項といたしまして1点ご説明いたしたいと思いますが、これまでリスケジュール協定が未締結であったということで未計上でありましたイラク向けの債権、これは国からの出資の債権の中に入っておったわけでございますが、リスケ協定が締結されましたので、これに基づきましてその評価額952億6,500万円を資産計上いたしております。これは、規定に基づきまして資本剰余金に計上するということでございまして、資本剰余金は、前期比で952億6,500万円の増になっているのがイラク債権の関係でございます。その結果といたしまして、資本剰余金は1,406億5,200万円になっております。
 以上、損益計算書と貸借対照表、第5期(平成17年度)決算についての説明とさせていただきたいと思います。
岩村部会長
 ありがとうございました。では、ただいまの説明につきましてご質問等ございましたらお願いいたします。いかがでしょうか。佐野委員どうぞ。
佐野委員
 すばらしい決算で、評価でもそういうコメントをしていますけれども、これは、こういう数字になるということを皆様方はいつ頃から予想しておられたのですか。
今野理事長
 お褒めの言葉は大変ありがたいのですが、これは、私どもの努力の結果もさることながら、やはり圧倒的に世界の金融情勢の結果であります。500億円以上の利益の大部分は実は特別損益の方であり、しかもこの特別損益のプラスのほとんどが評価益です。国から出資していただいた債権が、世界の金回りが非常にいいものですから、この1年半くらいの間にロシア、ブラジル等、以前は借金の返済が滞っていた国がどんどん返済をしてきており、しかも繰り上げ返済もしてきているわけです。絶対返ってこないと思っていたナイジェリアなどは、債務カットもされたのですが、いずれにせよ繰り上げ返済しています。
 これは、私どもにとってはうれしい驚きではありますが、一時的なことでございます。この1ヵ月ぐらいでだんだんアメリカの金利も上がってきており、日本ももう量的緩和は終わり、世界中の為替も株式市場も非常にセンシティブになってきておりますので、こういう好調な状況はそろそろ終わりかなと思っております。今まではそういうことで非常に恵まれておりました。
 他方、このように繰り上げ返済で過去の大口債権がどんどん返ってきた結果、優良債権で残っているのは余りございません。今後、実は私どもの今の予測では、繰り上げ返済が続いておりますので、平成18年度も高水準で返ってくると思いますが、平成19年度以降の返済はバッタリ落ちると予測しております。結局、これが貿易保険の性格だろうと思います。こういう不安定な性格のものですので、とても民間企業ではやっていけないものではなかろうかと思います。
岩村部会長
 ありがとうございました。ほかにご質問、ご意見等ございますでしょうか。――よろしいでしょうか。
 それでは日本貿易保険(NEXI)の平成17年度財務諸表等につきましては、当部会として特に問題ないということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

 ありがとうございます。では、ご異議ございませんようですので、貿易保険課において財務諸表承認の手続きに入っていただくことにいたします。
 続きまして次の議題でございます。議題2は「平成17年度業務実績評価」でございます。
 最初に参考資料(3)の「独立行政法人における随意契約の適正化」、これは飛び込みのテーマでございますが、こちらをご説明いただき、本資料の質疑の終了後に平成17年度業務実績評価について審議いただきたいと思います。
 実は、「独立行政法人における随意契約の適正化」につきましては、NEXIの平成17年度業務評価とともに7月10日に開催されます経済産業省独立行政法人評価委員会、通称親委員会でございますが、NEXIの随意契約の内容について、当部会としての所感等を説明することになっておりまして、本日はNEXIの随意契約の状況をお聞きいただき、随意契約の評価をNEXIの中期計画等に記載されております「業務運営の効率化」の中でまとめて評価いただきたいと思います。
 これは、まず事務局から説明をお願いして、さらにNEXIからも補足説明をお願いしたいと思います。
富吉課長
 それでは参考資料(3)の「独立行政法人における随意契約の適正化」をご覧いただきたいと思います。
 新聞報道などでもご存じのとおり、昨今政府におきまして、契約の透明性・効率性の観点から随意契約ではなくて、真にやむを得ないものを除いて一般競争入札に移行するという方針が示されております。当省におきましても大臣からそういう方針が示されているところでございます。
 このような政府の動きを受けまして、資料の2.でございますが、昨年度末に総務省から「独立行政法人における髄意契約の適正化」という依頼を受けております。依頼文書は別添1として添付しておりますけれども、この依頼を受けて、当省で独立行政法人全般をみております政策評価広報課から各独法に対して、「周知依頼のポイント」というペーパーで依頼が来ております。
 ポイントの1つは、各独法の業務方法書又は会計規定において随意契約の基準を具体的に規定し、その規定をホームページで公表すること。2番目に、一定金額以上の随意契約については、なぜ随契にしたのかという理由も含めて各独法のホームページで公表することとして、ホームページで公表するにあたり、先ほど申し上げました業務方法書あるいは会計規定等にきちっと位置づけて書き込むこと。3番目に、随意契約の割合が過度に大きい業務については、評価委員会の分科会あるいは部会において、その妥当性について評価をしていくこと。この3点の依頼が来ているところでございます。
 翻って、NEXIにおいてどういう状況になっているか、いわゆる平成17年度においてどういう状況になっているかというところが資料の3.にございますが、NEXIでは、業務方法書においてWTOの政府調達協定(マラケシュ協定)に従って調達を行うことを定めており、この規定に基づきまして「政府調達事務規則」を定めまして、「1,600万円以上の物品及び役務の調達契約については競争入札が原則である」という規定を置いております。また調達手続きの全体について規定しております「調達規則」の中でも「マラケシュ協定の適用を受ける調達については、政府調達事務規定に従うこと」と規定されております。
 こういう現状にございましたが、資料の2.で申し上げました周知依頼を受けまして、NEXIにおいて、次のページの (1) 、(2)のような対応をしております。
 まず調達規則の改正でございますが、先ほどのマラケシュ協定の対象となる契約につきましては競争入札を原則としておりますが、先ほど申し上げました調達規則を改正いたしまして、原則競争入札とすべき調達契約を契約金が500万円超の案件に引き下げることといたしました。それから契約金額が500万円を超える案件につきましては、競争入札、随意契約を含めてNEXIのホームページで公表するという改正をいたしました。この改正した調達規則は今年5月、NEXIのホームページにおいて公表しております。このように、NEXIでは総務省からの依頼に基づきまして対応してきたところでございます。私からは以上でございます。
岩村部会長
 豊國総務部長、如何でしょうか。
豊國総務部長
 今ご説明がございましたように、既にNEXIにおきまして調達規則の改正を行っております。これまでも適正に運用してきたわけでございますが、引き続いて新しい規則に基づきまして運用し、またホームページによる公表もしっかり行っていきたいと考えております。
岩村部会長
 ありがとうございました。今までの説明につきましてご質問等ありましたら頂戴したいと思いますが、いかがでしょうか。――よろしいでしょうか。
 それでは、日本貿易保険の平成17年度随意契約につきましては、部会として特にご異議もないと判断いたしまして、特に問題ないということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

 ありがとうございました。それでは、部会として特に問題はない旨、7月10日に開催されます独立行政法人評価委員会で私から説明させていただきます。
 では次に、NEXIの平成17年度実績評価の審議に入りたいと思います。
 この件の検討に当たりましては、これは昨年度もそうお願いしたのですが、日本貿易保険の方々には同席していただかない方が話しやすいこともあろうかと思いますので、恐縮でございますけれども、しばらく退席をお願いいただけますでしょうか。
  (日本貿易保険関係者一時退席)
岩村部会長
 それでは再開させていただきます。
 参考資料(2)の各委員における評価につきましては、事務局から部会委員のみの配付とさせていただいております。本資料は、NEXIも含めまして対外的には昨年と同様に「公開の対象としない」こととしておりますのでお含みおきください。
 では初めに、各委員からいただいた評価をもとに作成いたしました部会としての評価案について事務局から説明をいただいて、その後、各委員からご提出いただいた評価及び部会としての評価案につきご意見を頂戴したいと思います。それでは、まず事務局からお願いいたします。
富吉課長
 それでは資料2-2の「独立行政法人日本貿易保険の平成17年度業務実績に関する評価(案)」でございます。これに基づきまして後ほどご議論をいただきますので、簡単に全体の概要をご説明したいと思います。
 まずは全体の評価レベルにつきましては、各委員のご意見を踏まえまして、大体平均的な評価と考えられる評価をとりあえずここに書かせていただいております。評価案につきましては、2.の「業務運営の効率化」の中の「次期システムの効率的な開発及び円滑な運用」がB、それからその次の「財務内容の改善」の中の「債権管理・回収の強化」がAA、「財務基盤の充実」が+となっている以外はすべてA評価としております。
 まず順番に「国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上」でございます。この中の「商品性の改善」につきましては、NEXIが取り組んできました組合包括保険の見直し、付保選択制の導入あるいは各種の商品性の見直しといったものを委員の皆様が評価されておりまして、これが非常に高い質の内容ではないかというご指摘がございましたので、これをA評価の理由といたしております。
 「サービスの向上」のところは、査定期間が中期目標で60日以下と定められている等、数値目標がここは幾つか定められているところでございまして、これをきちっと達成をしている、これを上回るレベルで達成をしているという評価が多くございましたので、これを評価の理由としてA評価といたしております。
 次に「利用者のニーズの把握・反映やリスク分析・評価の高度化のための体制整備」でございますが、ここは、特にNEXIが昨年度行いましたバイヤー格付モデル、あるいは銀行向けの中長期案件用のスコアリングモデル等々につきまして非常に高いレベルの成果を上げたという評価で、これを主な理由といたしましてA評価にさせていただいております。
 2ページの「重点的政策分野への戦略化・重点化」でございますが、これも6分野、それぞれについてきちんと対応していただいているという点、それから特にこの中で高リスク国に対する対応あるいは資源・エネルギー案件への対応につきましては、適切なリスク管理体制を構築しつつ積極的に引き受ける方向で取り組む形で政策協力を実現しているということで、質的に高い内容ではないかという理由でA評価となっております。
 次に「民間保険会社による参入の円滑化」でございますが、ここは参入実績よりも委託範囲が非常に広がった点、それから保険会社6社に委託しているわけでございますが、この6社に対するアンケートにおきましても非常に満足度が高い点を理由といたしまして、ここはA評価とさせていただいております。
 次に3ページ、2番目の「業務運営の効率化」でございますが、最初の「業務運営の効率化」、ここは既存経費10%以上削減するというのが中期目標でございまして、17年度第1期目につきましては4.7%の削減を達成しているということで、これが高いレベルであるという理由でA評価にしております。
 次に「次期システムの効率的な開発及び円滑な運用」でございますが、これは中期目標におきましては、平成18年稼働開始ということで現在開発中でございまして、現時点では順調に進捗していると判断できるという理由から、おおむね順調でB評価とさせていただいております。
 3番目の「財務内容の改善」でございます。まず「財務基盤の充実」、ここだけは2段階評価(+・-)でございますが、経常損益もプラスであり、総資産も大幅に増えているということで財務基盤の一層の充実が図られているという理由で+としております。
 「債権管理・回収の強化」につきましては、中期目標で信用事故に係わる債権回収実績率20%の目標に対して、昨年度は62.9%という非常に高い実績を上げていることから、ここはAA評価とさせていただいております。
 以上、個々の評価を踏まえまして、各項目について高い成果を上げていること、それからNEXIあるいは事務局で行っておりました各種のニーズ調査をみましても、利用者の評価は高位安定していることが言えると思いますので、総合評価Aという案を提出させていただいております。
 以上でございますので、皆様方のご議論をよろしくお願いいたしたいと存じます。
岩村部会長
 ありがとうございました。今回は、新しい中期目標期間の最初の事業年度評価でもあり、各項目についてのニュアンスを整理するということもございますので、できるだけ時間をかけて、各項目毎に順番に審議をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 参考資料(2)に、お寄せいただいた意見を一覧として書かせていただいております。委員の方々がお書きになった項目が載っていると思います。多分間違いないと思いますが、ご確認ください。
 最初に「商品性の改善」について議論をさせていただきたいと思いますが、まず評価をどのぐらいに置くかという点について意見交換をさせていただいた上で、ほぼ落ち着きそうでしたら、今度は評価の理由等について、この書きぶりでよろしいかどうかをお伺いしていきたいと思いますので、まずAなのかAAなのか、あるいはBなのか、そういう評価について意見交換をさせていただきたいと思います。
 ご参考までに申し上げますと、Bが「ほぼ目標、計画どおりである」、上でもない下でもない。Aは「それを多少上回っている」。AAは「非常に大きく上回っている」という意味でございますので、中期目標との関係でAとかBとかで整理されているということをお含みの上で議論をいただきたいと思います。
 まず「商品性の改善」でございますが、この項目については、実はA評価の方々が大変多くいらっしゃいました。私も含めて、いろいろな意味で商品性が改善しているなと思います。特に包括保険制度の見直しについては、選択肢を増やした点で評価できるという意見をお寄せいただいた委員が多かったわけでございますが、率直な意見交換をお願いしたいと思います。岡本委員からはBを頂戴しておりますが。
岡本委員
 私だけがBをつけたのですが、やはりここで一番問題となり、大きなウエイトを占めるのは付保選択制の話であると思います。もちろん、制度を見直して来年度から導入ということは大きく評価していいとは思いますけれども、まだ始まったわけではないことと、始まっていない段階で利用者がどう考えているかということ、また前回いただいた経済産業省が実施した利用者アンケートなどをみますと、余りいいことは書いてないのですね。集計上は真ん中ぐらいが多い集計になっていましたけれども、ご意見を伺うと余りプラスの感想ではないということでした。
 それから、ほかの項目と違って、例えば次の項目などは数値目標がありますので明確に上回っているかどうかというのはわかるわけですが、ここはそういうのがありませんので、そういう意味でBとしました。Bは、今、岩村先生がおっしゃったように「ほぼ達成している段階」という意味ですから、決して悪いという評価ではありません。どちらかというとBかなということでBをつけさせていただきました。
岩村部会長
 ありがとうございました。実は、一方で木村委員からは最高ランクのAA評価をいただいていますが、私も含めてほかの委員はAでございます。皆様いかがでございましょうか。
 実は商品性についての評価は、業務実感に関する項目であり、いわゆる学者委員の評価よりは阿部委員、佐野委員、清水委員、伴委員のような実務家の委員の方々の評価を私としては優先する項目かなと思っております。私自身がAをつけていることは別にいたしましても、その観点からはいかがでございましょうか。佐野委員いかがでしょうか。
佐野委員
 付保選択制については、私がこの委員会の委員になったときから、非常に大きなテーマだったものです。それについてNEXIが真摯に取り組んで具体的なスケジュールをしてコミットメントしてくれたという意味でA評価をいたしました。当然今後具体的にどのような商品設計になり、コスト的にもどうなるか等、個々にいろいろな問題が出ると思いますので、それは今後その都度中期計画と照らし合わせて評価していって、まずはA評価でいいのではないかということです。
岩村部会長
 わかりました。ほかにございますでしょうか。――特にございませんでしたら、岡本委員、これは圧倒的多数ということで、評価を「A」としてよろしいでしょうか。
岡本委員
 私は、先ほど申し上げた理由でBをつけて、皆様方のご意見を伺えば、もちろんもっともな話で、ここで私がBを撤回してAにする必要はないと思っていますのでBといいましたけれども、こういう意見で全体としてAにするのはもちろん構いません。
岩村部会長
 ありがとうございました。それでは、まず評価そのものは「A」として決定させていただきたいと思います。
 それから評価の理由等でございますが、今お読みしますので、途中で気がついた点がありましたら、後で承りたいと思います。ではお読みいたします。
 「貿易保険利用者の選択肢を拡大し、民間保険会社の利用も可能とする組合包括保険の付保選択制、リスク実態に合わせた保険料率体系等、懸案であった包括保険制度の抜本的な見直しについては、平成19年度導入に向けて見直し案を策定、平成17年度中に公表するとともに、貿易保険利用者への説明会を開催している。また、外貨建て割増料率の廃止、海外現地法人向け貸付に対する信用付保の開始、中小企業輸出代金保険の販売開始等、貿易保険利用者ニーズを反映しつつ意欲的に貿易保険商品の改善が図られており、質的に高い内容と評価できることから、今年度評価はAとする。なお、今後とも、貿易保険利用者からの要望を踏まえ、不断の商品性の改善に取り組んでいく必要がある。」という文章にいたしたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。
 後でも、もし気がついた点がございますれば、文言の方は私と事務局とで、追加するものは入れていく方向で検討させていただき、また皆さんにお諮りすべきところはお諮りいたしますので、大筋よろしいということであれば次のテーマに行きたいと思います。
清水委員
 最後の「なお」以下の文章ですが、さっと読むと当たり前のようなことをここであえていっているという部分は、何か特別な意味があるのかどうか、ちょっとお尋ねしたいのですが。
岩村部会長
 率直にいいますと、この項目についての「なお」はなくてもいいような気がしますが、他項目とのバランスから、ぜひともこのような内容の文を書かないとおさまりがつかない評価になる項目もあるわけです。先取りしますと、例えば次期システムの話などは、なお書きをむしろぜひ書きたいところであります。こういった表現がある方が目立つのでいいという考え方と、大きく差がないものであれば、表現を入れることで無用に波風を立てない方がいいという考え方があり、比べれば、あって困らない言葉なのだから入れるということでどうだろうかと、事務局とは調整をいたしました。いかがでしょうか。そういわれてみると、あえて要らないような気もしますけれども。
清水委員
 あえて入れるとすれば、いわゆるマーケット対応というものに対して、もちろん不断の努力をするのだけれども、「よりスピードアップしていく」とか、何かプラスアルファの部分がここに書かれると、今後の姿勢が出てくるような気もするのですが。
岩村部会長
 「よりスピードアップ」という言い方をしたくなるのは、どちらかというと悪い評価あるいはBぐらいの評価をしたときに使いたい言葉ですので、ここではやめたほうがよいという感じがしますが、岡本委員いかがですか。
岡本委員
 AというのはAAではないわけで、やはり問題点はあるという判断だと思うので、これはあっていいと思います。私個人は、先ほど申し上げましたように現場のことはわかりませんので、現場を知る手がかりとしてはアンケートなどをよくみるわけですが、それをみる限りいろいろ要望は出ているわけですね。それはまだまだこれから実現するかどうかは疑わしいという感想が出ているわけですから、それはぜひやってくれというのを一言書いていただくのはいいのではないかと思います。
岩村部会長
 岡本委員の意見をいただきましたので、ではこのままでまいります。多少文言として、こういうものも入れたらどうかというお話がありましたら、各委員からいただいている話の中で矛盾しないものであれば取り込んでいくことも、事務局と相談したいと思います。では、一応入れるということで進めさせていただきたいと思います。
佐野委員
 その前の「質的に高い内容」とありますが、「質的に」というのはどういうことでしょうか。私などは当初から、組合に課徴金を出すのは余分なものだと申し上げてきたのに、それを廃止して商品設計するのが質的に高いというのは抵抗があるのですよね。質的には、私は評価する域に達していませんし、ちょっと書きぶりに抵抗がありますね。
岩村部会長
 承知しました。では、ここのところは、評価の内容に少しかかわりますので、こういう書きぶりではどうでしょうか。「また、外貨建て割増料率の廃止、海外現地法人向け貸付に対する信用付保の開始、中小企業輸出代金保険の販売開始等、貿易保険利用者ニーズを反映しつつ意欲的に貿易保険商品の改善が図られており、今年度評価はAとする」と修正したいと思いますが、よろしいでしょうか。
佐野委員
 それなら「なお」が生きますよね。
岩村部会長
 はい。そうすると「なお」は要りますね。ありがとうございます。ではそのように直させていただきます。
 次に2番目の項目「サービスの向上」でございます。サービスの向上は、参考資料(2)の2ページで、これはB評価がなくてA評価とAA評価がほぼ相半ばしている項目でございます。ここは評価をどうしようかなというところでございまして、これはやはり業務そのものについての評価は、実務だけではなくて利用企業の評価が大事かなという感じがしております。そういう意味からいうと阿部委員がA、佐野委員がA、清水委員がAAですね。そこで、四捨五入でやはりAかなということもございます。これは本当に評価が拮抗している項目で4:4にはなっていますけれども、まあAかなと思います。もう一つの理由は、やはりこういう時勢ですので、評価が割れたときは下の評価に合わせておいた方がいいかなというところでございますが、どうでしょうか。
 一応私と事務局ではAに合わせようかと考えたわけですが、岡本委員、木村委員、清水委員、伴委員からAAをいただいております。Aにしようかということであれば、この3委員の方々からどうしようかということについてお話を伺いたいと思いますが、岡本委員からお願いします。
岡本委員
 私としては先ほどの項目「商品性の改善」とは逆で、この項目に関しては非常にはっきりした目標があり、それをちゃんと達成していることを評価したいと思います。 回答日数60日から57日への改善を見事に達成しています。
岩村部会長
 60日を57日に改善しているというのは、まあA以上の評価にはなるのですけれどもね。
岡本委員
 私としては評価基準の「非常に高い成果」を上げているという判断をしました。それで、全体としてAAにしろと、そこまではいいませんけれども、私個人はそのように考えています。
岩村部会長
 ありがとうございます。清水委員はいかがですか。
清水委員
 私は、この「サービスの向上」というのは、やはり顧客第一主義というのでしょうか、お客様に対する満足度、これを非常に重視してサービスの向上、改善に努めてこられたというのが、独法の中でもNEXIさんは非常に際立っているのではないかなという印象をもっております。実は、こういう取り組みは新しい独法としてスタートした直後は、かけ声とともにかなりやれる余地があるし、それなりの成果を上げやすい部分だと思うのですが、1年経ち、2年経ち、3年経つと向上という意味での成果を達成するのはなかなか難しいのではないかと思います。にもかかわらず今回も目標値を掲げてそれを上回って達成している。これはやはりNEXIに顧客重視指向がしっかり根づいているのではないかなと思います。そういう意味で、私としては独法の置かれているいろいろ難しい制約等の中で、地道な努力があって初めてこういうものが達成できるのであって、そこのところは特に高く評価したいなという思いでこういう評価をいたしました。
岩村部会長
 伴委員はいかがでしょうか。
伴委員
 私が考えた評価は、今回の業務実績評価が、前回の中期目標との比較というバイアスが若干入った部分があり、そういう意味で今回の平成17年度の業務実績評価はバーが上がった中で、例えば具体的な数値目標に対して初年度から超過達成をしている。その部分は、バーが上がってかつそれもクリアしている、というところで、AAとAの境目の評価というのは割と主観的な部分が入ってしまいますけれども、そこの部分で、初年度というところもあって少し高い評価にさせていただきました。
岩村部会長
 なるほど。そのバーが上がっていくのは仕方がないので、バーとの比較でAAだということですね。私は、この手の項目で毎年AAが出てくるのも変なものだという気もして、こういうのはAとBを繰り返して目標を少しクリアできるぐらいの高い目標を与えて当然だろうという気もしていたものですから、バーのアップについて私はそんな気をもっておりました。
 この項目は評価が割れておりますので、皆さんからご意見をいただきたいと思いますが、阿部委員から頂戴してよろしいですか。
阿部委員
 私も、ここに書いてあるとおり処理の迅速化、これは過去に比べて目標は十分達成していると思いますが、我々民間の感覚ではまだまだ日数を短くできるのではないかなと思い、ここはAという評価にさせていただきました。
岩村部会長
 ありがとうございます。佐野委員ご意見をお願いします。
佐野委員
 よくやっているということは、毎回この場でも申し上げておりますが、今回は初年度ということもあり、AAにしたい気持ちはあったけれども、それだと次年度以降がさらに厳しくなるということも考え、今年度はAで評価するということにいたしました。
岩村部会長
 ありがとうございます。横田委員、いかがでしょうか。
横田委員
 私がAをつけた理由は、Bが中期目標に照らして順調ということでしたけれども、目標値が数値的によくなっているという明確な評価点があったので、そういう意味ではBより超えているという意味で評価をAにしました。
岩村部会長
 ありがとうございます。評価が分かれてしまっているので、これは座長としての提案でございますが、やはり今の独立行政法人をめぐる環境あるいは公的サービスをめぐる世の中の視点ということに対して、それだけに迎合的な評価をするべきではないとは思いますが、そういった視点を意識する評価も必要かなと私は思っております。それで、AAという評価を出すのは、そういう状況を考えますと、よほど強い確信に基づいて、どういう目からみられても相当すごいですよといえないと、なかなか難しいなという思いもございます。これはAAの評価をいただいた方にはその評価と外れるわけでございますが、高い評価をいただいている点はNEXIにも伝えますので、評価全体としてはAということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

 ありがとうございます。では評価はAにさせていただきます。また評価の理由を改めてお読みいたしますので聞いてください。
 「保険料体系及び少額保険金請求書類の簡素化、再保険ネットワークによる手続きのワンストップ化により貿易保険利用者の手続きの負担軽減が図られている。また、信用リスクに係る保険金の平均査定期間57日と中期目標(60日以下)を達成するとともに、専門知識のデータベース化等により貿易保険利用者からの相談に係る対応日数もすべてのケースで目標を十分に達成し迅速化が図られている。民間企業の水準と比較してやや当然の水準との意見もあるが、地道な努力が貿易保険利用者から高い評価を得ている点は評価できることから、今年度評価はAとする。」とまとめております。
 では、何かございましたら、お気づきの点はお寄せいただければと思います。
 続きまして「利用者のニーズの把握・反映やリスク分析・評価の高度化のための体制整備」についてご審議いただきたいと思います。参考資料(2)の3枚目でございます。
 この項目につきましては評価が大きく分かれております。評価は、阿部委員、木村委員からAAをいただきまして、岩村と横田委員からはBと割れてしまいました。中間はどうみてもAですけれども、むしろ意識合わせという点もございますので、阿部委員から、お書きいただいている点や、特に留意したい点があればご意見を頂戴したいと思います。いかがでしょうか。
阿部委員
 まさにここに書いたとおりでございまして、こういう情報発信は今までになかったし、かなり積極的に取り組まれていると思います。民間参入との問題もある中で、非常によくやっているという評価でございます。
岩村部会長
 ありがとうございます。岡本委員お願いします。
岡本委員
 私がAをつけたのは、利用者からの要望が少し残っているというのはあるのですが、しかしここはAでいいかなという意見です。特につけ加えることはありません。
岩村部会長
 佐野委員いかがですか。
佐野委員
 提案型営業等、非常に積極的に行っておられるので、まあ民間では当然だけれども、独立行政法人としてはここまでやってきたということもあり、評価はAとするということです。
岩村部会長
 清水委員いかがでしょうか。
清水委員
 私は、具体的にバイヤー格付の判定モデルであるとか、それから銀行向けの中長期案件用のスコアリングモデル、こういうものをつくられた、つまりプロダクトがあったということをAとして評価したいと思います。
岩村部会長
 伴委員はいかがでしょうか。
伴委員
 つけ加えさせていただくとしますと、ここの評価項目としての高度化のための体制整備というところをとらえて、実際にその人材の確保等は今後の課題としてまだ残っている部分があるとしても、ある程度人事評価制度等、そのあたりの整備という部分では十分以上の成果を上げていらっしゃるのではないかなというところの評価でございます。
岩村部会長
 ありがとうございます。私と横田委員がBですが、横田委員いかがでしょうか。
横田委員
 中期計画を達成している部分はたくさんあるとは思いましたけれども、「顧客のニーズ」に対してのアンケートを見たときに、NEXI側はやったといっていても、それが顧客にまで達していないということは、必ずしもニーズを引き上げたともいえないかなという思いもあり、今のところ順調だという意味ではBでもいいかなと思い評価しました。
 それからもう1つ、専門能力の引き上げについて研修に行かせたということを書いてあったわけですけれども、行ったからといって成果が上がるわけでもないかなということも思いまして、研修に行ったことが成果として出ているかどうかはまだわからないし、そういう意味でも今のところは順調ということでB評価でよいかという意見をもちました。
岩村部会長
 わかりました。私も横田委員とほとんど同じように考えました。この項目は、数値で上回っているとか下回っているといいにくい項目ですので、評価するにあたり自信の無さのようなところもあり、目標の範囲内だろうという観点でBにいたしましたが、事務局と相談して、やはりこれは座長、事務局案はAで出そうかなと考えましたのは、こういう項目については利用実感が大きいと思いますので、阿部委員からAA、佐野委員からA、清水委員からA評価を頂戴していることを特に重くみるという観点で全体評価、部会としてはAでまとめてはどうだろうかと思っておりますが、横田委員いかがでしょうか。
横田委員
 特に異論はないです。
岩村部会長
 そうですか。できるだけ業務実感の項目は利用者側の立場でいらっしゃる委員の方々の感覚を尊重したいと思いますので、全体評価としてはAとまとめさせていただきたいと思います。
 評価の理由でございますが、「ホームページの拡充、メールマガジンによる情報発進、潜在的ニーズの発掘のための提案型営業、委員会等の場を通じた貿易保険利用者の意見・要望の把握機会の拡充等貿易保険利用者のニーズ把握に努めたこと、バイヤー格付の精度向上へ向け統計手法を用いた格付判定モデルを策定するとともに、銀行向け中長期案件用スコアリングモデルについて定性・定量評価の業務フロー等を策定したこと、専門能力をもったプロパー職員の雇用、能力向上のための研修の実施等に取り組んだことなど、年度計画に盛り込まれた業績を十分に達成していると評価できることから、今年度評価はAとする。なお、今後、さらなるリスク分析の高度化に向け、専門能力を有する職員の確保・育成が求められるとともに、こうした取り組みが貿易保険利用者へきちんと伝わるよう、利用者とのコミュニケーション・広報等の一層の対応が必要である。」と書きたいと思います。
 なお書きを書きました趣旨は、この番外編でもあるのですが、最近景気も回復して、特に金融界の業況がよくなっているので、NEXIからは実感として人材確保が非常に難しくなっているのだという話も伝わってまいります。その点についても注意するということを書いておいた方がいいかなという趣旨も含めまして、余り露骨にならない程度になお書きを書かせていただきました。よろしければこれで行きたいと思います。
佐野委員
 「なお」の前の文章がワンフレーズでつながっているでしょう。これはちょっと長過ぎるのではないですかね。もう少し読みやすく書いた方がいいのではないですか。
岩村部会長
 承知しました。これは文章の修正でございますので、私と事務局で承りました。内容が変わらないように読みやすくする努力をいたします。ありがとうございました。
 それから4番目、どの項目も重要ですが、これは特に重要な項目です。「重点的政策分野への戦略化・重点化」でございます。
 この項目については、A、AA、それから横田委員がBというふうに評価が散らばっております。大事な項目ですので、いつも阿部委員からで恐縮ですけれども、お願いします。
阿部委員
 私が現役時代にこうやってもらったらいいなとか、こういうふうに積極的にやってもらったらいいのではないかと常に頭にあったことが、今、ある意味ではどんどん実行されてきています。資源・エネルギーという日本の国にとって非常に重要な問題に対して、このような形でNEXIが非常に貢献しているということは高く評価したいということでAAとした次第です。
岩村部会長
 ありがとうございます。岡本委員、いかがですか。
岡本委員
 これもアンケートですけれども、アンケートで随分文句が出ていた項目でしたので、これは実はBにしようかなと思ったぐらいだったのですが、まあAかBかというとAかなというぐらいでした。特につけ加えることは、これもありません。
岩村部会長
 佐野委員いかがでしょうか。
佐野委員
 この分野こそ、この独法にもっともフィットした分野でもあるし、国策にのった対応をしてきているという点での評価でAということです。
岩村部会長
 ありがとうございます。清水委員いかがでしょうか。
清水委員
 私も、まさにユーザーサイドの実感として、こういうことをやってほしかった、これからもやってほしいと、そういう非常に強い思いがあったところに、今回は具体的にそういった対応をされたということと、一方では中小企業向けの保険、これも新たな日本の中小企業の海外展開に対して極めてスピーディーに対応したという点も高く評価すべきだろという思いでAAといたしました。
岩村部会長
 伴委員いかがでしょうか。
伴委員
 基本的には、挙げられている項目、分野に関して、それぞれ取り組みがみられていて、そのスピード感、進展については若干差があるところではありますけれども、全体として平均したときにはAAという評価ではないかという判断です。
岩村部会長
 横田委員いかがでしょうか。
横田委員
 これもBが「順調である」という評価なので、そこから大きく上に動くかどうかということで考えたのですけれども、「重点的政策分野への戦略化・重点化」のNEXIの取り組みは、お客様まで届いていないと思いました。先ほど岡本委員がおっしゃったのと同様ですけれども、顧客にとってはどうかというとアンケートでは明確に下がった数値として出ていたものですから、そういう意味ではBをAにするよりは順調であるというB評価が妥当かなと思ってしまいました。
岩村部会長
 ありがとうございます。最後に私自身の思ったことを申し上げますと、この項目は実は評価に困りまして、中期目標の作り方は少し脇が甘かったかなという気もしてきたところです。というのは、NEXIの取り組みが重点的政策分野にちゃんと沿っているかどうかということですが、重点的政策というのは国が決めている政策であり、では経済産業省の政策に、あるいは外交政策に沿っていればいいのかというと、それもなかなかいいにくい。それから、相当相応のリスクがあるけれども、日本のように資源政策が重要な国に対して重点的に保険を引き受けてくださいというのは政策だと思うのです。それは確かに政策に沿っていることは沿っているのですが、しかし保険を引き受けて、それで大きな損失が発生すれば、最終的には貿易再保険特別会計を通じて90%は国民の負担になるし、それ以外も長い目でみると利用者の方々の保険料で引き当てるという意味で、別の意味での負担になっていくというふうに考えますと、横田委員のおっしゃるようにB評価にしかならないなと思います。
 では、プラスアルファの要素はどこで求められるのだろうかと考えると、やはりリスク管理をすることが独法として切り出した趣旨を設定されているわけですので、単なる引き受けの緩和や安売りではない、きちんとリスクを管理しながら、カントリーリスクの高い国に付保条件を出しているという点は一応評価できる点であろうと思います。
 それから中小企業への支援は、国民負担の議論が多少あっても、なお分配という意味では意味がある項目であり、そこの部分については、きめ細かな処理がされているということを考えると、AA評価は少し難しいし、また簡単に出せる項目ではないという意味で、A評価ではないかと考えました次第です。
 中期目標の話を申し上げましたのは、中期目標は、この話については割合あっさりと、ともかく政策に沿えばいいという書きぶりをしております。前回の評価委員会でも少しそこが気になるということを申し上げたわけですが、木村委員からそれほど気にしなくてもいいのではないかという趣旨のご意見をいただきましたので、何らかの意味で質的向上をみることができれば、より評価を上げることができるかなと思いました。
 評価結果でございますが、評価が割れておりますけれども、阿部委員と清水委員がAAで横田委員がBなので、これは多数決をとって、全体評価としてはAでよろしいでしょうかというのが私としての整理案でございますが、いかがでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

 それでは全体評価はAと決めさせていただいて、その点も含めまして評価理由等を書いてみましたのでお聞きください。「カントリーリスクの高い国の引受方針の緩和、アジアにおける現地通貨建債権市場の育成のためのアジアボンド制度の拡充、日系企業の輸出拡大のためのアジア再保険ネットワークの活用、資源・エネルギーの安定供給確保に資する引き受けの拡大、中堅・中小企業の国際展開の支援のための中小企業輸出代金保険の販売開始及び引き受け、航空機分野での再保険の引き受け、コンテンツ等のサービス分野案件の引き受け等、中期目標で示された重点分野について全体としては、我が国の通商政策、産業政策、資源エネルギー政策等に沿った実績を上げている。こうした重点的政策分野への取り組みに当たっては、適切なリスク管理体制を構築しつつ積極的に審査する方針で臨み、政策協力を実現しており、また、中小企業向け保険の引き受けも大きな実績を上げていること等から、今年度評価はAとする。なお、今後とも重点的政策分野への戦略化・重点化を進める観点から、当該分野への取り組みを貿易保険利用者に的確に伝える必要がある。」という文章を提案いたしました。
 今お気づきの点があればご意見を頂戴して、それからなおお気づきの点があれば、また事務局に連絡いただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
清水委員
 先ほどの中期目標の書きぶりとの関連ですが、国の政策と一致させるという位置づけですけれども、貿易保険は国の政策を政策展開していくときの手段と我々は理解するのですね。したがって、実際に国の政策がまずあって、それにNEXIが合わせるということではなくて、政策を展開していくときに貿易保険という手段があると理解していましたので、この部分がずっとこういうスタンスで評価していくのかどうかという点がちょっと気になりますね。
岩村部会長
 実は私も、今、清水委員がおっしゃっていただいたようなことを何とか言葉で表現できないかなと思っていたわけです。というのは、例えば日本として重点的に協力関係を結びたい地域、あるいは開発に協力したい地域があって、貿易保険という方法でやるのかODAという方法でやるのか選択肢があるとすると、貿易保険は、貿易保険という器であるべき規範を守ったものについては引き受ける。それ以外のものについては、それは別の方法でやってくださいと。例えば政府間贈与にしてくださいとかはっきりいわなければいけないわけですが、ただ、それをどういう言い方でいうかというと、貿易保険というのは、当然のことながらリスク管理をしてそれに見合う保険料を取っていく。その規範にはまらないと思ったら、それは別に通常の一般会計予算でODAを組んでくださいと、このようにいうのが筋なのだろうなと思いました。そこまで政策に口を出すような言い方をするよりは、貿易保険という保険の仕組みの性質をとらえてリスク管理云々という言い方をしておけば伝わるだろうと思いますが、だからといってAA評価も難しいということでこのような文章を考えたわけでございます。
 ここの書きぶりは、なお考慮する余地もあるかと思いますので、これで問題ないかどうか、また考えたいと思います。
佐野委員
 中期目標・中期計画にも入っていますが、「環境社会への配慮」については、環境と経済の両立というのは今どこでも当たり前のことであり、金融機関における取り組みにおいてもしかりです。だから、そういう言葉をこの中に入れるべきではないと思います。「なお」以下でもいいと思います。
岩村部会長
 わかりました。そういうわけで文章のところは私もかなり迷いがあるところでもありますので、今日、清水委員、佐野委員から伺った話、あるいは最初に意見をお書きいただいたところも踏まえまして、なお整理するところがあるかどうか、事務局と考えたいと思います。それで、またフィードバックすると思いますので、そのときにはまたご回答くださいませ。では、これはお預かりすることにしたいと思います。
 次に「民間保険会社による参入の円滑化」の項目でございます。ここの項目は、阿部委員からB評価を頂戴いたしまして、ほかの委員からはA評価を頂戴しております。環境整備で実績はまだというのが、一言でいうと現状だと思いますので、それをどのようにみるかという問題かなという感じはいたします。阿部委員は、参入体制のつくりがなされた点は評価できる。しかし、実際の参入実績はまだまだではないかというので、逆を返せば参入条件の整備がなされた点だけは評価しましょうという書き方をしております。
阿部委員
 もともと貿易保険は、民でできるものは民にといっても、それには向いていない保険ですよね。組合包括保険等、いわば大手もどこの国でも安全なものも含めて全部集めて、保険の対象にするというところは、民間ではなかなかそうもいかないということです。民間は結構もうかると思えば飛びついて来る分野なのに、なかなか飛びついてこないというのは非常に難度の高いところを、NEXIとしては迷惑なことを押しつけられているというように、正直申し上げて感じるのです。そういう点からみると、ここまでやっているということは、評価はAAかなとも逆に思えるのです。NEXIの年間保険料収入の1%にあたる民間保険会社における1年間の貿易保険料収入をどう評価するかという問題ということを踏まえて、評価を迷っているのが正直なところです。
岩村部会長
 この項目については、国の要請で立てたそれなりに大きな項目でもありますので、私としては、ほかの委員の皆さんにもそうお書きいただいていると思いますが、まずはやはりちゃんと努力しているということを評価したいと思います。阿部委員がおっしゃるようにNEXIにとっては多少迷惑な面もあったかもしれないけれども、努力しているという点を評価しておいた方が自然かなという気がいたします。では、この項目について、評価はAでよろしいでしょうか。
阿部委員
 これは評価できますね。私はA評価で構いません。
岡本委員
 ほかの項目は、努力したということと実績を出したということが両輪だと思いますけれども、これは、実績は余りNEXIと関係ないのではないかという気がします。
岩村部会長
 そうですよね。国からNEXIに与えられたミッションは「参入体制整備に協力せよ」ということだったと思いますので、協力はちゃんとしているなという意味でAかなと思いました。では評価Aにしたいと思います。評価理由ですが、これもお読みいたします。
 「民間保険会社の参入実績はいまだ低いが、貿易保険販売業務の民間保険会社への委託先の拡大(3社から6社に)、委託販売対象保険種の拡充(2種から4種に)を図り、貿易保険商品に関する情報・ノウハウの提供・共有が推進されている。また、組合包括保険の付保選択制の導入についても平成17年度中に制度見直し案を策定・公表したことにより、民間保険会社及び貿易保険利用者が時間的余裕をもって民間保険会社の商品と日本貿易保険の商品を比較することができ、貿易保険利用者の選択肢の拡大に寄与している。販売委託先の民間保険会社へのヒアリングでも日本貿易保険の取り組みに対して満足度が高いと回答しているところから、今年度評価はAとする。」という文章にしました。
 この項目についても、もしも評価理由等でお気づきの点がございましたら、後刻でも結構でございますのでお寄せいただければと思います。よろしいでしょうか。
佐野委員
 ここは、もう少し「全力でノウハウ、情報を提供するように努めた」等、書きぶりはもっと積極性を出した方がいいのではないでしょうか。まさにそのとおりだったと思いますしね。
岩村部会長
 わかりました。そこは書きぶりに、もう少し積極性がでるように修正しておきたいと思います。ありがとうございます。
 「業務運営の効率化」という項目で、 (1)として「業務運営の効率化」でございます。
 6ページで、この項目は3人の委員の方からAAで5人の委員の方からAを頂いているので、AAにはしがたいかなという気がする部分でございますが、この項目はいかがでしょうか。清水委員と伴委員からAAをいただいておりますけれども、ご意見はいかがでしょうか。
清水委員
 私もAAとAの中間ぐらいの評価であるという気持ちは正直いってございました。ただ、業務運営の効率化は、ここまで効率化してきているのではないかという印象があり、さらに4.7%の削減を達成したことは、これはかなり絞った雑巾をさらに絞ったというような印象を受けたものですから、それでこういう評価をしましたが、その度合いをどうみるかというだけのものですので、別に私はAでも異存はございません。
岩村部会長
 こういう経費節減系の項目で、今年度AAと出してしまうことによる後の厳しさもあると思いますので、Aにまとめたいと思いますがよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

 では、評価はAということにいたします。評価理由ですが、「チーム制の導入、業務委託の拡大を進めて業務運営の効率化に取り組むとともに、個々の業務費支出の精査を実施した結果、平成17年度の業務費は平成16年度に比して4.7%の削減を達成。中期目標期間の最終年度において平成16年度の実績と比較して10%以上削減が目標値であることと比較しても、初年度として高い実績を残したといえることから、今年度評価はAとする。」というまとめにしております。
 数値以外に余りいうことがない項目ですので、こんな文章にしようかと思いますが、お気づきの点があれば、またご教示いただきたいと思います。
 次の項目が「次期システムの効率的な開発及び円滑な運用」で、これは少し難しい項目でございます。
 これは、8名の委員のうち私も含めまして5人からB、3人の委員の方からはAを頂戴しております。
 問題は、この項目については、当初は割合早い次期システムの稼働を予定はしていたけれども、年度ではなくて平成18年中、今年の12月には稼働開始しますということを中期目標ではうたっております。そうすると、レンジの中に入っているということと、それから内容的には頑張ってよく進めているということのどちらに軸を置いて評価をするかということですね。
 それから、実はここの部分については、私と木村委員はBといってもやや下の方のBかなと考えております。木村委員は、今日ご出席いただいていないのですが、いろいろ考えても計画の中にいることはいるという感じがするわけですので、まあBより下ということはないでしょうねと、このように私も思いました。
 どうでしょうか。この項目については、お気づきの方、おっしゃっていただければと思います。
 シナリオを意識しすぎるのはどうかと思いますが、もう一つ私が高い評価はしにくいなという気がしているのは、やはりシステム開発は遅れたりしくじったりすることはあるわけです。しくじった事実がわかってからはそこを反省すればよかったなと思うことが多いわけなので、まだ結果がみえない段階でAをつけるのは難しい。しかし、一方でCをつける理由も全くないというところでございますので、決をとるというわけでもありませんが、やや多数派がBであるということと、どちらの評価も作業の性質上しにくいという観点から、私としてはBにすることを提案いたしますが、いかがでしょうか。
佐野委員
 私は、今おっしゃった早期導入によるトラブルを避けて慎重にやったという点で、よくやったという意味でAにしたのですけれどもね。
岩村部会長
 そうですね。そういう見方も当然できると思いますね。
佐野委員
 今までの進め方をみていても、非常にシステマチックに効率的に、コストもきちっと意識した対応は続けてこられましたので、その延長線で中期にのっとったきちんとした進行プロセスにあるということでAにしたわけです。
岩村部会長
 ただ、中期のレンジに入っているかという感じでいうと、レンジから上に出ているとはいいにくそうだなということで、まとめ案はBでございますけれども。ほかの委員の方々はどうでしょうか。
清水委員
 システム開発とかシステムの変更は大変な労力が必要だと思うんですね。我々もその一端に触れる機会がよくありますけれども、それを限られた職員でこなすのは、まず不可能だと思います。したがってかなり専門家をアウトソーシングして、そういうものと全部一体化して進めないとできないことだと思いますので、時間がかかっても仕方がない、ある意味ではやむを得ないなと。それによっていいシステムがつくられるということであれば、そこは我々としても、ユーザー側としても認めなければいけないのではないかなという思いがあって、そういう目でみると非常にしっかりとやっているなという印象をもったものですから、それでAという評価をしましたけれども、おっしゃるとおり、結果が出たときにこれはどうなのかということが評価されるべきものであるかもしれません。そういう意味では、まだ過程ですのでBでも別に異存はありません。
岩村部会長
 私のBにしようかと思います理由は、結局そこで微妙な差をとらえて上や下にこの項目は振りたくないなと、いわば粛々と開発を進めているという評価で抑えられるものならそうした方がいい。ということは、ことしの年末にカットオーバが1ヵ月、2ヵ月遅れたからといって、単純にCにしなくてもいいだろうという気持ちも含めまして、若干のマージンが出ている、努力しているよということを高くとらえてしまうと、緩みが出たときにまた別の基準を当てはめていかなければならなくなってしまいます。僕はセンシティブなクライテリアを当てたくないというところが実は本音としてはございます。そういうのがいいかどうかはわかりませんけれども、独立行政法人についての世の中の目を考えると、余りセンシティブに定規を当てるよりは、大どころの定規に合っている方がいいかなという気持ちもございまして、レンジ内という主張であれば、これは崩れないけれども、下の主張は上の主張ともなかなかくみしたくないなというところでございます。
 いかがでしょうか。一応多数決というところですけれども、ここはその多数決の要素がかなりあると思いますので、Bでいかがでしょうか。
岩村部会長
 特にご発言もないようですので、部会として議論した結果、コンセンサスに達したということでBとさせていただきたいと思います。念押しでございますが、この項目は今年度の業績評価案において唯一のB項目でございます。
 評価の理由ですが、「当初の開発計画と比較すれば、稼働時期を遅らせることとなり、この点に関連した貿易保険利用者からの指摘もあるが、かかる対応は銀行システムの過去の例からしても、慎重かつ入念な作業を行い、貿易保険利用者との関係について万全に期すための措置として理解できること、中期目標では平成18年稼働開始とされており、順調に進捗していると判断できることから、今年度評価はBとする。なお、今後の開発スケジュール管理、貿易保険利用者への十分な説明に留意する必要がある。」
 お気づきの点があればお寄せいただきたいと思います。
佐野委員
 「この点に関連した貿易保険利用者からの指摘もあるが」、これは意味がわからないですね。それと、やはり文章が長いですね。
岩村部会長
 今読みながら私も少し気になりました。この文章は事務局と相談して、修正する内容は現段階の内容からそれない範囲内でご一任いただければ修正をしたいと思いますが。
岡本委員
 私もコメントに書きましたが、遅れているわけではないけれども、今年の1月にもしかしたらスタートできるかもしれないといってしまったのは、やはりマイナスだと思います。だから、それがこの点に関連した指摘という意味だと思えますので、それはぜひ入れていただきたいと思います。
岩村部会長
 承知しました。いずれにしましても、この評価理由のところは文章を整理いたします。
 次の項目に行きたいと思います。次は「財務内容の改善」でございます。この項目は、「財務基盤の充実」のところで、これは全員から+ですので、+でよろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

 では、そういう評価にいたします。評価の理由が、「リスク・マネージメントの強化、大型事故がなかったこと、大型の債権回収が進んだことなどにより、経常損益41億円、総資産3,965億円を計上し、財務基盤の一層の充実がされている。」、何か数字を書いただけの評価ですが、この項目はそれ以外書きようがないので、このような表現にさせていただきました。
 続きまして「債権管理・回収の強化」でございます。こちらも全員そろってAAをいただいておりまして、先ほど、今の風向きから考えるとAAをつけるのはかなりの確信、相当な確信のもとで出さなければいけないと思うということは申し上げましたが、この項目については全員からそろってAAをいただいておりますので、評価結果としてのAAは、部会としてこれで行きたいと思いますが、よろしゅうございますか。

(「異議なし」の声あり)

 では、今度は評価理由の読みでございます。「特に信用事故に係わる債権回収実績率は62.9%(平成16年度21.1%)と大幅に上昇し、中期目標(20%)を大幅に上回る実績を上げている。平成17年度の非常事故債権回収金実績は前年度の2.4倍を示していることもあり、今年度の評価はAAとする。」
 これも数字のみでございますが、余りニュアンスをつけ過ぎても、という気がいたしますので、これでまとめたいと思います。
 最後に「総合評価」でございますが、木村委員と清水委員からAAを、ほかの委員からAを頂戴しているわけでございます。今まで各項目を順番に出してまいりましたので、その結果からするとほとんどがAで、AAが1つ、Bが1つという個別項目の評価になっておりますので、その点からいっても総合評価のAは、私としては、これは動かないということで、流れの中で全体としてAとしたいと思いますが、これはよろしゅうございましょうか。清水委員、よろしいですね。
清水委員
 はい、私は結構です。私は、AAというのは、これだけの決算結果、それから財政基盤がこれだけ強化されたことから、ここでAAの評価をしなかったらいつあるのだろうという思いが実はございましてね。それと業務効率の向上と質、サービスの向上、この両面あるものを同時に達成していることも、これは高い評価ができるかなという思いがございましたので、それでAAとつけました。
岩村部会長
 率直にいって、少なくとも独立行政法人の中での経営努力の横並びをすれば、私は本当に胸を張れるとは理解しておりますが、個別項目の組み合わせからいえばこんなものかなと思います。
 では、Aという総合評価をいたします。評価の理由でございますが、「貿易保険利用者ニーズに目を向け、組合包括保険制度の抜本的な見直しなどの商品性の改善が進められ、サービス向上等、各項目にわたり高い成果を上げており、また、債権回収で極めて高い成果を上げた。このような業務の質の向上と業務運営の効率化を両立させた点や、貿易保険利用者の評価も高位安定している点からみて、今年度の総合評価はAとする。」という取りまとめにしたいと思います。よろしゅうございましょうか。
佐野委員
 ここも文章として「貿易保険利用者ニーズに目を向け」、「目を向け」というのは当然のことであり、今更という感じがします。
岩村部会長
 承りました。いわれてみればそういう気もしますので、事務局と相談させていただきたいと思います。
 各項目いろいろございましたが、評価結果AやB、そういうランクについてはこれでご承認いただいたと思います。あとは文言等のチェック、それから今いただいたコメントの取り込みという点については、いま一度私と事務局で相談させていただいて最終文言をつくりたいと思います。
 実は7月10日に経済産業省の委員会がありまして、当日は初めから2番目でNEXIの報告をしなければいけません。後でフィードバックをしますという言い方をしながらの話で申しわけありませんが、日程を考えますと、私の日程もあって多少皆様からのご意見を調整するのは難しいのでご一任いただければと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

 では、議事録を点検しまして慎重に考えた上でご意見を判定しながら最終文案を練りたいと思います。では、ご一任いただけるということでお願いいたしたいと思います。
 それでは、この結果を部会決定とさせていただきまして、7月10日に開催されます経済産業省評価委員会で内容を説明いたしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、NEXIの方々に戻っていただいて審議の結果を通知したいと思います。

(日本貿易保険関係者入室)

 では、部会としての結論を得まして、どの項目についても、各評価委員の最初の意見ではそれなりの散らばりもございましたが、最終的にはただの多数決ではなくてコンセンサスとしての一致した意見をいただいております。
 項目について申し上げます。個別項目でいえば1.商品性の改善A、サービスの向上A、利用者ニーズの把握・反映やリスク分析・評価の高度化のための体制整備A、重点的政策分野への戦略化・重点化A、民間保険会社による参入の円滑化A、それから2.業務運営の効率化A、次期システムの効率的な開発及び円滑な運用B、それから3.財務基盤の充実+、債権管理・回収の強化AA、それで総合評価はAということで一致をみましたのでお伝えいたします。
今野理事長
 どうもありがとうございました。
岩村部会長
 では、次の議題に入らせていただきます。議題3は、「貿易保険分野における民間保険会社の参入状況について」でございます。これは事務局からご報告をお願いします。
富吉課長
 お手元の資料3をご覧いただきたいと存じます。一昨年になりますが、貿易経済協力局長の研究会として「官民のあり方検討委員会」が開催され、この研究会におきまして民間参入を認め、これが開始されたということ、それから、今から3年後に行政改革の流れの中で再度貿易保険制度を見直す、これは民間の参入状況をみながら見直しを行う。こういった動きの中で、やはり定期的に民間参入状況をフォローアップしていこうということで行っている調査でございまして、今回は、2.の (1)にもございますけれども、今年の5月中旬から下旬にかけて調査を行っております。半年前にも同様の調査を行っておりまして、そのときと同じ全部で17社に対して調査をかけております。このうち15社が元受け、2社が再保険、1社は両方兼業している会社でございます。
 調査結果でございますが、次のページで、参入状況は、半年前(昨年秋)の調査では7社でございましたが、現在は1社ふえまして8社が参入済みでございます。未参入が7社あるわけでございますが、うち2社から今年度中に参入を予定しているとの回答が来ております。現時点で参入予定がないのは15社中5社という状況でございます。
 参入されている8社でございますが、提供商品につきましては、前回調査とほぼ同じで短期包括保険、いわゆるユーザンスが1年未満、基本的には180日以下というものでございます。カバーリスクは、信用を中心にフルカバーしているもの、あるいはコンプリヘンシンブと呼ばれていますけれども、非常・信用を全く区別せずにカバーしているもの、あるいは選択制、いろいろな対応でございます。あと、数は少ないですが、一部の企業では、短期保険あるいは中長期保険、海外投資保険というようなカントリーリスク中心の保険、こういったものを販売されているところもございます。
 次に (3)の販売状況でございますが、前回調査時に比べて確実に増えてきております。これは雑駁な数字ではございますが、参入済み8社を合計いたしまして、大体昨年度1年間の契約件数が70~80件、それから年間の保険料収入はNEXIの1%をちょっと超えるぐらい、大体5億円ぐらいではないかということでございます。
 民間の貿易保険のユーザーでございますが、メーカー系といいますのはメーカーそのものだけではなくてメーカーの子会社である商社も含まれておりまして、こういったところのウエイトが高い状況でございます。さらに民間保険会社を利用された方は、NEXIの組合包括保険に加入していないところがほとんどでございまして、まさに民間保険会社が新規に貿易保険市場を開拓したといえるものでございます。リスクを取っている対象国はアジアが過半数でございまして、その次に欧米先進国といった状況になっております。
 次に、販売実績は大分伸びてきている要因としてはいろいろな要因が掲げられておりますけれども、ここにございますように、貿易保険というのは成約までに時間を要するというのが商品特性でありまして、年度前半から努力を続けられてきた成果があらわれ始めているということが、販売実績が上がった要因だと思います。一方で、上がっているけれども、いまだ不満足であるというコメントも結構ございました。
 ただ、 (5)にもございますけれども、まだ主力商品として認知されるには至っておりませんので、貿易保険単独で目標を設定するという会社は現時点ではございません。他の保険種と合わせた内数として貿易保険を売っている状況です。
 (6)今後のターゲット分野でございますが、これは参入済み8社にお聞きしました。個社ベースでみますとかなりいろいろなところを絞り込んだ形でターゲットを図られているということがいえると思います。いわゆる資源の集中投入の傾向がみられます。
 それから、民間保険会社が貿易保険分野にどういう取り組みをしているのかというのは、商品性の改善あるいは担当セクションの強化、ノルマの強化、こういったごく一般的な話が出てきております。
 次のページで、再保険会社3社に情報を聞いたわけでございますが、貿易保険市場に参入している外資系の企業は、基本的に親会社、いわゆる本社の方から再保険を出していること、それから既に参入しております本邦の企業も大体外資系と組んで参入しておりますので、再保険もその組んでいる先を使っているパターンが多いということもあって、再保険の契約実績は非常に低水準でございます。
 今後の拡大に期待する、あるいはNEXIからの再保険に期待する、こういうコメントも出てきております。
 次に官民のあり方につきましては、「民でできることは民で」というのが小泉内閣のキャッチフレーズでございまして、これに皆さん賛成はされておりますけれども、やはり貿易保険業者のニーズをすべて民間で引き受けることは難しいということで、例えば中長期案件でありますとか高額案件あるいは高リスク案件、国益を有する案件、こういったものを挙げて、これは引き続き官がマーケットプレイヤーであり続けることが必要だというコメントが大宗でございました。
 それから、ことし3月に発表されましたNEXIの組合包括保険制度の見直しにつきましては、かなり相反する意見が混在している状況であります。大体皆様、民間の商品体系に近づいたという印象をもっていらっしゃいますが、これにつきまして非常にフェアだという意見と、民間参入を阻害する制度改正ではないかという指摘、これが両方ございまして、何かどちらかにぶれたという感じの意見ではございませんでした。
 それから、さらに民間企業が参入に当たりまして整備すべき点、あるいは障害となっている点についても、比較的意見が割れておりまして、そこにございますようにNEXIの料率レベルについては、自分のところと比較しても高かったり低かったりするので余り大きな問題ではないという意見がある一方で、マーケットレートを逸脱した料率の引き受けは避けてほしいという意見もあったり、ここも比較的意見が割れているところでございます。
 一方で、次のページの一番上に、貿易保険利用者がNEXIから脱却するという意識をもってほしいというような、いわゆる利用者サイドの意識改革を求めたいという意見もございました。
 最後に行政改革の重要方針に対する意見でございますが、これも先ほどの官民のあり方の分担のところとほぼ同じ状況でございまして、民でできるところは民でやらせてほしいが、きちんと国としてバックアップする体制が必要であるといった意見が中心でございました。
 この種の調査を大体半年に1回ぐらい定期的にやっていきたいと思っておりますし、これをまたまとめて公表した折には、直近の部会で参考情報としてご報告申し上げたいと思っております。以上でございます。
岩村部会長
 ありがとうございました。以上の報告につきまして、これは審議事項ではございませんので、ご質問、それからご意見をお伺いしたいと思いますが、ございますでしょうか。
 別にないようでございますので、それでは、これは報告を承ったということにいたしまして、本日の議題はすべて終了いたしましたので、部会を終了させていただきます。事務局から連絡をお願いいたします。
富吉課長
 NEXIに対する業務実績の評価につきましては、いただいたご意見も踏まえまして部会長とご相談の上、部会評価をまとめたいと思います。さらに、先ほど部会長からもお話がございましたが、本日ご審議いただきました平成17年度評価につきましては、7月10日月曜日に開催されます経済産業省独立行政法人評価委員会、いわゆる親委員会におきまして、岩村部会長から概略説明をしていただくこととなっております。
 なお、次回の部会の開催でございますが、岩村部会長と相談の上で調整させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと存じます。
岩村部会長
 ありがとうございました。委員の皆様におかれましても、本日はご活発な議論をいただきましてありがとうございました。以上をもちまして第14回日本貿易保険部会を閉会いたします。
――了――
 
 

最終更新日:2006年7月27日
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