経済産業省
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産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会電気・電子機器リサイクルワーキンググループ 中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会家電リサイクル制度評価検討小委員会合同会合(第3回)‐議事要旨

日時:平成18年8月3日(木)14:00~17:10
場所:環境省第一会議室(中央合同庁舎5号館22階)

議題

  1. 自治体からのヒアリング
  2. 消費者団体等からのヒアリング
  3. その他

議事内容

  • さいたま市が資料に基づき説明(資料2)
  • 鹿児島県が資料に基づき説明(資料3)
  • 大阪府が資料に基づき説明(資料4)
  • しずおか市消費者協会が資料に基づき説明(資料5)
  • アジアごみ問題研究会が資料に基づき説明(資料6)
  • 上記説明に対する質疑応答概要
  • 普通の買い物と違い、リサイクルや環境は、価格が安ければいいというものではない。市民もきちんとリサイクルシステムを回す責任を担っており、それだけのものをちゃんと払うことが大事。
  • 東京都では、平成9年時点で冷蔵庫を粗大ごみとしてを適正処理するだけで、12,800円、これに加え冷媒フロン処理費3,000円がかかっていた。今ではそれに加え断熱材フロンの処理費等も必要となっている。それなのに大阪方式ではなぜ冷蔵庫を3千円でリサイクルできるのか。
  • 家電リサイクル法の特徴は、製造者が処理責任を果たしているという点である。DfEやエコデザインについては処理責任を果たす場合に一番強く働く。その意味で、容器リサイクルや自動車リサイクルと比べて明らかに家電リサイクルの方がすぐれている。実際に、回収プラスティックの再利用などの実績も出ている。
  • 不法投棄が急増し大変な問題だということは理解するが、家電リサイクル法は資源の有効利用や廃棄物による汚染を防ぐためのシステムとしてできたもの。そう考えると、製造量の約1%に過ぎない不法投棄ではなく、数百万台に及ぶ量的にも正確に把握できていない見えないフロー分の方がマスとして遙かに大きく、より重要な問題であり、これをどうするかをまず考えるべき。
  • 自治体は主に消費者が廃棄するときに個人の選択として不適切なことをしていることを念頭に置いているのではないかと思うが、個人が行っている不法投棄の問題とビジネスとして営利事業として行われている不法投棄は、問題が全く別のものと考えるべき。
  • 見えないフローの問題を直視して、家電リサイクル法の見直しにおいては、どうすれば見えないフローが減る方向に行くのかというシステムを考えるのが第一である。
  • 現在の再商品化率は重量で何%が売れたかということで定義されており、リサイクルの品質は分からない。品質が同じであれば安い方がいいのは当たり前であるが、リサイクルの場合、品質が分からないのが問題。どれだけの廃棄物が再利用され製品の中に使われたのか、製品になるまでトレースできれば一番いいが実際は難しい。再商品化の品質基準を導入するといいかもしれない。とにかく売れさえすればよくて、そこから先が見えなくなるのは問題。
  • A、Bグループとも料金が同じで下がっていないのは大きな問題。かなりなレベルで情報を開示してさらにコストを下げる努力をしてもらいたい。
  • 前払い制に対する大阪府としての考え方を聞きたい。
  • 他の地域では、メーカーと既存業者が連携してシステムができあがっているが、なぜ大阪府では独自のシステムとなったのか。
  • 料金の差は運搬費であって、料金が安くなるのは過密都市である大阪ゆえに成り立っている料金ではないか。
  • リサイクル料金は、大阪方式を除くとだいたい一律になっているが、収集・運搬料金は離島は高く、地域間で相当格差がある。
  • 大都市部・人口集中地だけが大阪方式を採用すると、地域間格差が広がるし、メーカーによるリサイクルは成り立たなくなるか、消費者に高コストが転嫁される。リサイクルに関しては、地域間格差があまり出ないように、皆が平等に負担していくという考え方を根底に、前払いでプールした中で分担して、リサイクル料金、収集・運搬料金はどこでも同じとするのがよいのではないか。
  • 大阪方式については、家電リサイクル法がメーカー責任でやるという趣旨と矛盾しないように留意しながら検討していく必要がある。
  • 大阪方式の中で、環境配慮設計に向けた取組み、努力はどうなっているのか。
  • 家電リサイクル法は、大阪府を含む多数の自治体からの強い要望がベースになって成立した。その基本的な考え方は、生産者責任ということであったが、自治体である大阪府から生産者でない事業者による処理を推進したいという話を伺うのは、非常に割り切れない。そうであれば、大阪府については、生産者責任ではなく市町村責任に戻してリサイクルをしてはどうか。
  • 適切なリサイクルを担保し、環境配慮設計を促進するため、メーカーには全国レベルで引取りとリサイクルの義務が課されている。この義務を果たすため、全国に指定引取場所を整備し、これを管理し、廃家電をリサイクルプラントまで運搬しているが、これは大阪方式にはないコストであり、メーカーのコストと大阪方式のコストを比較するのは違うものを比較していることになる。
  • 全国をカバーせずに人口稠密地だけで大阪方式をやると、全体のシステムがおかしくなり、人口稠密地以外の消費者に高コストをもたらすことになる。
  • 大阪方式のリサイクル率の中にはとても理解できない数字がある。是非検証してもらいたい。
  • 既存の産廃処理業者が処理しているのが相当あると聞いている。適正に処理するためには、冷媒フロン回収装置やボンベ、ブラウン管ガラスのP/F分割装置などが必要である。監督権限を持っている自治体がこういったものをきちんと見た上で、権限を適正に行使していただけないのか理解できない。
  • 家電リサイクル制度を議論した平成9年の審議会で自治体の代表者は、家電リサイクル法施行により自治体の負担が減る分は当然市民に還元すると言っていた。どのように還元されたのか。自治体の軽減された負担に比べて大幅に小さい不法投棄の費用について云々されるのは納得できない。
  • 大阪方式の処理内容について、定期的に立入検査など行ってフローを確認しているのか。コンプレッサーや基板の処理の現状はどうなっているのか。
  • 不法投棄の中には義務外品の扱いの難しさがかなりあるのではないか。自治体で必ずしも十分な措置がとられていないのではないか。
  • 不法投棄は違法行為であり、自治体には取り締まる権限があるのだからしっかり執行してもらいたい。
  • 大阪方式について、再商品化率が極めて高いのは、メーカーの再商品化率とカウントの仕方が違うのではないか。
  • 現行法の規定ではメーカーが自ら処理を行うことになっており、結果としてDfEが促進されていることが重要。
  • 使った人が費用を負担するのが大原則。前払いにすればあたかも負担が楽になるような議論があるが、自らお金を払わなくしたいという思いがあるのではないか。前払いにしても製品価格に加えてリサイクル料金も払うので、負担が生じる。捨てるつもりがないのになぜ先にお金を払う必要があるのかということを小売店は説明する義務が生じる。
  • リサイクル料金が物流の中で消えていかないようなスキームの中で前払い、後払いを議論してもらいたい。
  • 見えないフローの解決策として、料金を先払いにするか後払いにするかの結論に行ってしまうが、何段階か議論が抜けているのではないか。不法投棄は犯罪であり、その犯罪を根絶するための議論をしっかりする必要がある。
  • 今の家電リサイクル法のメーカー責任により、環境配慮設計等が促進されてきた。その前提を崩すのはよくない。
  • 廃家電が安易に外国に流れていかないような対策をしっかりとる必要があるのではないか。
  • 大阪方式は全国の自治体に当てはまるかというと、現段階では難しいのではないか。
  • 家電リサイクル法の原点に帰る必要がある。廃棄物の適正処理及び資源の有効利用のために、廃家電をメーカーの責任で効果的・効率的リサイクルするという趣旨で制定されたものであり、町村会は家電リサイクル法を支持している。この法制定時の趣旨と矛盾しないように十分考える必要がある。
  • 何年か前に深い谷底への不法投棄があった。家電製品だけでなく、オートバイや自転車などほかのものもたくさんあったが、クレーン車を使って回収するなど相当な費用がかかる。製造者責任で回収費用を負担してほしい。また、販売時徴収が望ましい。
  • 不法投棄者に対しては、罰則規定の整備など厳しい対応をする必要があるのではないか。
  • メーカーは大阪方式のようになぜ安くできないのか。
  • しずおか市消費者協会の資料やアジアごみ研究会のアンケートでリサイクル料金を払ったかどうか分からないという人が3割程度あった。このデータこそ見えないフローに関係しているのではないか。
  • 家電リサイクル制度はそもそも自治体の強い要請で、拡大生産者責任という理念の下でメーカーは投資し、苦労を重ね全国レベルでの回収とリサイクルのスキームを構築し、実施している。自治体がこれとは外れたスキームを推奨するということは、ある種メーカーに対する背信行為ではないか。
  • 小売業者としては、消費者からリサイクルの依頼があった場合は、メーカーに引き渡すことが法律上義務づけられているので、それ以外の者に引き渡すことは違法であると認識。コンプライアンス上もメーカーのスキームを活用していくのが妥当。
  • メーカーによるリサイクルの積極的なメリットとして、環境配慮設計について随分検討され、JIS化、国際標準化の動きがある。最大の問題は見えないフローであり、技術的には世界に冠たるものを着実に目指していると評価。
  • 見えないフローを完全に把握して全部摘発するのは無理。おそらく数百万台は、きちんとした施設を持たないところで国内で不適正に処理されているが、一件一件チェックすることは行政コスト上不可能であり、システム改善が必要。
  • 前払い方式と回収スキームの強化は、不透明な世界に廃家電が回らないようにということが目的であり、メーカーの委託を受けていない施設の処理を認めたり、前払いで管理する資金をこうしたところに回すことは、消費者に対しリサイクルの責任を負う立場からも絶対容認できない。
  • 不法投棄は犯罪であり、摘発は重要だが、そこにだけ着目するのは議論をゆがめる。見えないフローの中で不適正な処理が行われているということが制度改正の最大の課題。
  • EPR、DfEの精神、他のリサイクル制度よりもうまくいっているという点について大阪府はどのように考えているのか。
  • 大阪府は売上伝票で確認しているといっているが、どこまでをリサイクル、再商品化とするのか、リサイクルされたものがどういうところへいっているのか。
  • 法施行により、自治体の負担が減った分がどうなっているのか説明がないとの指摘があったが、施行前より不法投棄が増えているし、年々予算が減少しており、全体のごみの量がそんなに減っていないという状況であり、それなりにお返ししていると言えるのではないか。
  • 家電4品目については、もともと市町村に適正処理困難物という考え方があり、メーカーが適正に処理するというのが当時の廃掃法の趣旨にあった。
  • 野球でいえば、官は監督であり、民が選手という役割が必要であり、民が活躍できるようなシステム改善をお願いしたい。
  • 見えないフローを減らす方向で家電リサイクル法のルートに回す努力、リサイクル品の品質の統一等によりもっとバージョンアップできるのではないか。
  • 無料回収を自治体が黙認している。無料で回収したものが一体どこにどういう形でいっているのか。こういうことも知らないで不法投棄にお金がかかるということは理屈に合わない。
  • 離島の収集・運搬費の問題は離島に限った話ではない。本土でもSYの不均衡の問題がある。
  • さいたま市、鹿児島県、大阪府に聞きたいが、市民から電話で以下の事項を聞かれたらどう答えるか。 (1)リサイクル料金はどのようにして決まっているのか。 (2)リサイクル料金がちゃんと使われているかどうか報告等があるのか。 (3)無料回収車が回っているがどうしてああいうのが可能なのか。
  • 大阪府としては、家電リサイクル法がメーカーによってリサイクルを推進するシステムであることは十分認識。ただ、大阪府には法施行前から再生資源業者の蓄積があり、大阪方式は家電リサイクル法を補完する地域的なシステムである。
  • 大阪方式でリサイクルされている4.4万台のうち、1.55万台は不法投棄されたもの、2.85万台が消費者から直接委託されたもので、買換以外がほとんど。買換の場合は小売を通じて法律の流れに沿って流れている。
  • メーカーの料金は、リサイクル費用の他に指定引取場所からプラントまでの費用が含まれており、これを含まない大阪方式の料金を直接比較することは難しい。ただ、大阪方式の料金は、当然リサイクル施設の整備費、減価償却費、人件費、フロンや残渣の処理費といったリサイクルに必要な処理費用を算定し、事業者が決めている。
  • 大阪府としては前払いにはこだわらないが、リサイクルを実施する業者にリサイクル料金が渡るようにお願いしたい。
  • 大阪方式とメーカー方式のリサイクル率の差はプラスチックのリサイクルの差。大阪府は市と共同で実証実験を行っている。年間100台程度、年3回に分けて30-40台、各品目ごとに、どれだけのものが回収されるか検証している。売上伝票も確認して売却を確認している。
  • 大阪方式の場合、鉄、非鉄金属はそれぞれの原料屋へ行き、そこから製鋼メーカーや溶融メーカーに行っている。プラスチックは直接成形工場に行っているものもある。コンプレッサー、モーター、基板等については、商社を通じて原料化する工場に流れている。ブラウン管については、カレットにしてガラス製造メーカーに行っていたが、2月以降は売却が非常に困難になってきており、無料で引き渡したり、少し運賃を払わざるを得ない状況。
  • 生産者責任については、社会的、経済的実効性、効率性の観点から最も望ましいシステムを個別に設計構築していくことが必要ではないか。
  • リサイクル料金は個別のメーカーが公正取引委員会の指導により独自に決めているもの。一般論として、メーカーは大阪方式と異なり、全国に指定引取場所を展開している。数百台/年しか受け入れていないところから大都会の近くで数10万台/年を受け入れているところまである。前者は非常にコストが高く、後者は非常にコストが安い。これを均等にならして全国一律の料金をいただいている。家電リサイクル法ではメーカーは儲けてはいけないと規定されているので、各社はきちんとしていると理解しているが、仮に儲かるようになれば、当然、値下げされると確信。
  • 生産者責任の枠組みと同時に社会的に効率的に望ましいシステムの構築も必要ではないか。
  • しずおか市消費者協会の資料で、リサイクル料金を払ったかとの問いに対し、無回答、分からない、払わないを合計すると41%になるが、これが実際に商談の中で埋没しているパーセンテージ。
  • 前払いで不法投棄が減るかどうか分からないが、これまで5年間後払いでやってきたのだから、今後5年間前払いで試したらいいのではないか。
  • E-wasteの問題で、中国は少しずつ法律が変わってきて良くなってきているが、日本から複合材という形で250万トンぐらい輸出されている中に確実に家電も入っている。中国は家電由来のものの輸入を禁止しているが、輸入されている。その流れは前払いになったからといってとまるかというと、今の資源の相場からいって止まらない。産廃処理の部分で規制がかけられないか考えてほしい。
  • 今のシステムを構築するためにコンピューターシステムを含め多額の費用がかかっている。新しく制度を見直すときには、どういう問題があり、それをどう解決できるかという全体像をしっかりつかんだ上で新しいシステムに移行すべきである。
  • E-wasteには、リサイクル料金を取っていないゲーム機やバッテリー等も多く含まれている。中国の資源の吸引力がすごく大きいということ。仮に、リユースではなく廃棄物が不公正に輸出されているのであれば、バーゼル条約に則ってこれを止める措置をとり、法律が不十分であれば、されに規制強化すべきではないか。主権の及ばない中国の話を議論するより、輸出をコントロールすることをまじめに検討すべきではないか。
  • 消費者に対し、法制定時や見直し時だけでなく普及広報を仕組みに入れていくという視点も必要ではないか。
  • 見えないフローがどういう理由なのかというのをもう少しわかるような形である程度状況を把握する努力をし、その上でそれができるだけ最小になるようなシステム設計を検討していきたい。
  • 指定引取場所以降は製造業者の聖域となっているが、ここに競争原理が働くようにすべきではないか。
  • 消費者の立場からいうと、家電製品は若い時に買って10年使ってからリサイクル料金を払う。そのときには例えば高齢者になってからであり、負担感が大きい。また年々教育費などにかかる費用も上がっており、若い世代にとっても後払いは負担感が大きい。ものを買うときにはちゃんと計画をして買うので前払いの方が良い。
  • リサイクル料金を内部化して、消費者が深く考えなくてもきちんとリサイクルの義務が果たせるようにするのが一番良いのではないか。
  • 料金を内部化して見えないようにすると問題を隠してしまうことになり、極めて危険。
 
最終更新日:2006年9月11日
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