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独立行政法人評価委員会(第28回) 議事録

日時:平成18年7月10日(月)9:00〜12:00

場所:経済産業省別館513共用会議室

出席者

木村委員長、青木委員、伊丹委員、岩村委員、大橋委員、 梶川委員、橘川委員、小泉委員、坂本委員、鳥井委員、 鳥居委員、中村委員、早川委員、松山委員

議事録

木村委員長
 ただいまから第28回独立行政法人評価委員会を開催させていただきます。
 本日は早朝からお運びをいただきまして、ありがとうございました。
 本日は、分科会、部会で御審議いただきました各独立行政法人の平成17年度の業務実績評価、及び平成17年度に中期目標期間が終了した独立行政法人の中期目標期間における業務実績評価を、分科会長、部会長に順次御紹介いただきまして、その評価結果についてこの場で御議論をお願いしたいと存じます。
 経済産業省主管の法人が大変増えまして11法人になりましたので、本日と明日と委員会を2回に分けて御審議をいただくことにいたしました。
 本日御審議いただきます法人は、工業所有権情報・研修館、日本貿易保険、情報処理推進機構、中小企業基盤整備機構、日本貿易振興機構、並びに原子力安全基盤機構の6法人でございます。全体で本日の委員会は3時間を予定しておりますので、途中で10分程度の休憩時間を取りたいと考えております。
 なお、本日の議論につきましては、資料及び議事録を公開することにいたしますので、よろしくお願いいたします。

1.工業所有権情報・研修館の平成17年度業務実績評価及び第1期中期目標期間における業務実績評価について

木村委員長
 それでは早速でございますが、議題1の「工業所有権情報・研修館の平成17年度業務実績評価及び第1期中期目標期間における業務実績評価」に関しまして、分科会長・早川委員より御報告をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
早川委員
 おはようございます。
 6月12日に分科会で決定いたしました17年度の実績、それから、第1期中期目標期間の評価をあわせて順次御報告させていただきます。
 まず、17年度の業務実績評価から始めさせていただきます。17年度の業務実績評価は、業務運営の効率化、サービスの質の向上、財務内容及びアウトカムの4項目について、それぞれA、B、Cの3段階評価を行っております。
 まず、項目ごとに報告させていただきたいと思います。お手元の資料の2−1をごらんいただければと思います。総合評定が最初に出ておりますけれども、それは一番最後にいたしまして、2ページ目の業務運営の効率化からごらんいただければと思います。
 業務運営の効率化を図るために、コンピュータネットワークの活用を図ることを目的としまして、ウェブページにおける最近の情報通信技術の動向・利用効果等をインターネット等により調査を行うほか、ローカルナビゲーションの拡充によるホームページ利用者の利便性向上を図っております。
 次に、資源配分の最適化を図るために適切な組織改変が行われておりますほか、調達契約における効率化を図るために、新たに4件の一般競争入札を実施いたしまして、6件の企画提案公募がなされております。
 以上のことから、業務内容の変化に合わせた資源配分が行われたほか、一般競争入札などの積極的な導入によりまして、調達契約の契約内容が効率化したと判断いたしまして、17年度の業務運営の効率化につきましては、A評価としております。
 次に3ページですが、サービスの質の向上です。まず工業所有権関係公報等閲覧業務ですが、これにおきましてはユーザーニーズに応えまして、閲覧用機器の操作性の向上、専用端末機の設置台数の配置の適正化等が行われまして高い評価を得ておりますが、機能が改善されなかった部分や使用時間の制限などユーザーから若干の不満もありまして、この点については今後の対応が望まれるところでございます。
 次に、4ページの審査・審判関係図書等整備業務でございますけれども、これは審査・審判の迅速化に資するために、1万7,000冊を超える内外の図書、雑誌を新たに購入いたしましたほか、海外企業、大学等に係る情報を順次情報館のホームページに掲載いたしまして、国内外の最新の技術水準を利用者が適時に把握できるようにしております。
 工業所有権情報流通等業務ですけれども、これでは未利用特許の活用を図るために、特許流通アドバイザーの企業訪問数を増加させたほか、特許流通データベースの登録件数を増加させるために、いろいろな方策をしております。例えば登録促進のパンフレットを作りまして、特許流通フェア等の会場で約7,000部を配布しました。その結果として、9,000件余りの新規登録が行われるなど、浸透度の向上について高く評価できるのではないかと考えております。
 5ページに参りまして、情報普及業務でございますが、これはIPDL(特許電子図書館)によりまして、約5,550万件の特許文献等の検索を可能にしております。年間の検索回数は6,000万件を目標としておりますが、それを上回る6,500万件の検索利用がございました。そのほか、米国の公開特許明細書、米国の特許明細書、欧州の公開特許明細書等を多数、和文翻訳抄録を作成しまして、審査の促進に貢献しております。
 それから、6ページ目でございますけれども、相談等業務です。これは約6万4,000件の相談がございますが、そのうちの窓口・電話相談については、目標どおり即日回答が行われております。それから、文書・電子メールによる相談につきましては、目標では3開館日以内に回答すると設定目標をしておりましたが、ほとんどが1日以内に回答されておりまして、ユーザーから高い評価を得ているかと思います。
 それから、人材育成業務でございますが、これは特に重要な任期付審査官研修とサーチャー研修等を含めまして、開催数が年度計画を上回る状況でございます。
 以上のように、閲覧用機器の操作性の向上、審査・審判関係図書・雑誌の適正、迅速な収集、特許技術移転成約数の増大、目標期間内での相談対応が行われておりますほか、研修受講者からも高い評価を得ている。以上のようなことから、17年度のサービスの向上についてA評価としております。
 次に財務内容、7ページをごらんいただきたいと思います。これにつきましては借入金の抑制、財務内容の透明化の確保、効率化予算の運営状況を指標としておりますが、これらの指標は十分達成されております。この評価基準でございますが、前年度から特に向上したときにAという評価基準をとっておりますため、前年度も十分達成しているということから、評価としてはB評価になっております。
 それから、3枚めくっていただきまして10ページのアウトカムでございますけれども、アウトカム、経済波及効果ですが、情報・研修館の業務は、投資を行ったり補助金を拠出したりするものではないという性質上、定量的な評価がなかなか困難でありますけれども、特許流通アドバイザーの活動によりまして、特許流通促進事業の成果としまして、平成17年度には2,024件のライセンス等の契約が結ばれております。これらの技術移転から事業化に成功した例も数多く出てきておりまして、これらの事業による経済的効果は、積み上げて計算いたしますと約2,000億円に達していると考えております。その結果として17年度のアウトカムは、A評価ということにしております。
 以上のことから、情報・研修館を取り巻く知財の環境が大きく変貌しつつある中、情報・研修館は期待される役割を適切に果たしておりまして、特に基幹業務である特許情報の提供、流通業務は着実な成果を上げていると判断されるかと思います。
 また、人材育成の事業は、特許庁内部の教育という観点ではなく、さらにそれを広げて日本全体の知財エキスパートの育成という観点で、予想を上回る効果が期待できるということから、平成17年度の総合評価でございますが、1ページに戻りますが、A評価としております。
 情報・研修館では、平成17年度末までに、業務方法書、会計規程及び契約事務取扱要領におきまして、随意契約に係る規程を既に整備し公表しております。また、平成18年4月には、少額随意契約の基準を国の基準に合わせまして、随意契約に係る規程をさらに強化しましたほか、同年6月には、一定額以上の随意契約について、ホームページ上で公表する規程を契約事務取扱要領に追加しております。以上によりまして、契約に係る透明性は確保されているのではないかと考えております。
 また、随意契約を締結する際には、これまでも内部の契約審査委員会におきまして、随意契約の妥当性について十分検討されているだけではなく、今後は、より一層競争環境下での契約へ移行する方針である旨報告も受けておりますので、今後の状況をこの点については見守っていきたいと分科会としては考えております。
 続きまして、中期目標期間の評価について御説明申し上げます。資料2−2をご覧いただければと思います。これも同様に、業務運営の効率化、サービスの質の向上、財務内容及びアウトカムの4項目について、3段階評価を行っております。
 まず資料2−2の2ページをごらんいただければと思いますが、業務運営の効率化に関しては、毎年度中期目標の経費削減方針を踏まえて予算を作成しまして、当初予定した業務については、予算の範囲内ですべて実施しております。また、業務の効率的な運営に努めました結果、毎年度5%程度の経費節減が行われておりまして、運営費交付金の有効利用、各種業務の効率化が支障なく実現されていると判断いたしました。
 以上によりまして、中期目標期間の業務運営の効率化については、A評価、達成されているという結果を出しております。
 それから、次の3ページのサービスの質の向上でございますが、17年度評価と同様に幾つかの指標がございます。まず工業所有権関係の公報等閲覧業務ですけれども、これは閲覧用機器の処理速度や操作性を向上させるため、期間中の5年間を通しまして閲覧用機器のリプレース、交代を行うとともに、画面のページ送り機能や印刷機能などの改良も行いましたほか、設置台数の適正化も行っております。
 それから、4ページの図書等整備業務ですけれども、これは所蔵資料を簡単に調べられますよう、リストをホームページに掲載するなど、利用者の視点に立ったサービスが提供されているということができるかと思います。
 それから、流通等業務でございますが、この表にも記載されておりますけれども、毎年度目標企業訪問回数が着実に増加しておりまして、実績回数も毎年度の目標値をそれぞれ大きく上回っております。
 また、開放特許の活用を促進するために、ライセンス情報を中小ベンチャー企業が使いやすくするため、特許情報の活用アイデアのデータベース化構築を行っておりまして、毎年度蓄積数の増加、利用の促進を図っております。
 それから、5ページに参りまして、流通を担う人材の育成を進めるために、毎年度国際的な特許流通セミナーを開催するとともに、知財の取引業者向けに基礎、実務といったレベルに応じた研修事業を開催しております。
 それから、情報普及業務ですが、これは特許実用新案PDF公報の一括全ページダウンロードや一括印刷機能の追加など、ユーザーニーズに対応した改良が次々と行われておりまして、中期計画で目標設定した特許電子図書館(IPDL)の年間検索件数6,000万回につきまして、平成16年度はほぼ達成、さらにサーチャー研修などを行いまして、中小ベンチャー企業への利用促進を大きく図りました結果、先ほど申し上げましたように平成17年度は目標を大きく上回っております。
 それから、国外の特許文献の活用を進めるために、ニーズの高い工業所有権情報の和訳を作成するほか、各国の審査資料として利用してもらうために、我が国の特許情報の英文抄録の作成も行いまして、毎年度目標としては、作成件数の34万件を達成しております。
 それから、次の6ページを見ていただきまして、相談等業務ですけれども、これは増加する相談件数に対応できるよう職員の増加など体制の強化を図っておりまして、中期目標に掲げられました回答時間内での処理を実現しております。
 人材育成業務ですけれども、これは特許庁職員に対する階層別研修を実施するほか、民間からの要望に従いまして、先行技術の調査手法や審査基準などの特許庁に蓄積されました知識、経験、ノウハウを民間企業等の人材に対して提供するという研修を実施しております。
 また、知財関連の人材の研修機会を拡大するために、IPのeラーニングのシステムを構築いたしまして、学習コンテンツを平成16年度に3教材、17年度に11教材作成しております。
 以上のことから、中期目標期間のサービスの質の向上につきまして、達成されているA評価といたしております。
 それから、次の7ページの財務内容ですけれども、これは第1期中期目標期間におきまして、借入金の実績はありません。透明性の確保に努めております。それから、予算の範囲内で効果的に業務が遂行されたことから、中期目標期間の財務内容につきましては、A評価としております。
 なお、先ほど少し申しましたように、各年度の財務内容に関する評価はすべてBですけれども、これは中期目標期間の評価のあり方と、それから各年度の評価のあり方、視点が違うということで、御理解いただければと思います。
 それから、最後にアウトカムですけれども、これは17年度評価のところで申しましたけれども、特許流通業務における経済的インパクトを目標としておりますが、2,000億円という高い経済効果が得られましたため、中期目標期間のアウトカムにつきましても、A評価を達成されているとしております。
 ちょっと駆け足でしたけれども、以上のことから、毎年、ユーザーのニーズを細かく酌み取りながら適切に業務改善が積み重ねられている。その結果として高い満足が得られておりまして、各業務分野におきましてユーザーニーズへの対応、業務効率化のための実施等を中心としまして適切な努力がなされて、また着実な成果が達成されていると分科会としては考えております。以上のことから中期目標期間の総合評価として、A評価が達成されているとなった次第でございます。
 以上、評価を報告させていただきます。よろしくお願いいたします。
木村委員長
 ありがとうございました。
 事務局、何か補足ございますか。
豊永課長
 特許庁の総務課長でございますが、まず、早川分科会長、大変お世話になりました。また、本委員会の先生方、よろしくお願い申し上げます。
 早川分科会長の御説明にございました、本工業所有権情報・研修館ですけれども、年度で言えばB、A、B、A、Aととりあえず分科会では評価いただいておりますけれども、大事なことは、慢心しないことだと思っております。
 このたび工業所有権情報・情報館、この4月1日から非公務員型の独立行政法人になったわけでございますけれども、今回の評価をいただいた上で、さらに実績をどう伸ばすか、ユーザーの満足度をどう高めていくか。第1期では指標が必ずしも多くなかったと思いますけれども、アウトカムをさらにどう追求していくかというあたりを明確にし、職員の目的意識を明確にしていくことが大事だと思っております。必ずしも大きくない独立行政法人でありますけれども、小粒でもピリリと辛いそういった存在感のある独立行政法人を目指して、特許庁ともども尽力していきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 以上です。
木村委員長
 ありがとうございました。
 それでは、ただいま御報告いただきました評価結果につきまして、御意見ございましたらお願いしたいと思います。いかがでございましょうか。
青木委員
 資料2−1と2−2のそれぞれ7ページのところですけれども、早川先生から御説明がありましたが、財務内容に関してです。年度ごとは、ほぼ良好。Cがどういう文言になるのかわかりませんけれども、ということでずっとBできて、中期目標期間としてAになっている。この評価の指標が違うということですが、これで出てくるものはA、Bという形で出てきますから、すべてBで来てAというのは評価としてわかりにくいところがあります。そこをもう少し、なぜ達成されているという、3段階だからそうなってしまったのかもしれないですけれども、5年間Bで、Aになったというところをもう少し御説明いただけたらと思います。
木村委員長
 早川委員、よろしくお願いいたします。
早川委員
 先ほど簡単に触れさせていただきましたが、これは、そもそも評価の指標の設定の仕方がどうかという問題はあるかと思うのですけれども、現在の評価の仕方としては、各年の評価は前年度からの変化に関する相対的なもので、特に向上した場合にAと、そうでなければBということにしております。
 その点から考えますと、変な話ですけれども、最初から良いと向上の余地がないということもございまして、財務内容に関してはやや特殊な法人でございまして、特に何かをやろうというのではなくて、与えられた仕事をきちんとするというだけでありますので、財務内容に関して、特にたくさんもうけるとかそういうことをする余地のあるところではありません。
 したがって、ここに掲げました幾つかの項目について前年度との比較をいたしますと、前年度から大きく向上するわけではないということになってしまうわけです。しかし全体としては、ここに掲げております借入金はしないとか、透明性を確保するとか、効率化予算の運営をしているという点で、5年間通して見ますと十分これは達成されているのではないかということで、A評価になったということでございます。
 先ほどの説明と大して変わり映えしないので余り御満足いただけないかと思いますけれども、私からの説明は以上でございますが、何か補足がございましたら。
豊永課長
 その御指摘は別の機会にもいただくことがございまして、次期中期に向けて評価の基準をどうするか、その3段階評価のあり方も含めて再検討したいと思っておりますが、今早川委員長からありましたような、今期間においてはそういった御判断をいただいたものと承知しております。
木村委員長
 ほかに。
 どうぞ、伊丹委員。
伊丹委員
 我々の分科会ではもう少し違った考えというか、言ってみれば、いただいた評価基準をもうちょっと忠実にやっていますので、前年度からの変化率でもって評価するのではなくて、中期計画に書かれた目標値を達成できているかどうかというのが毎年毎年の評価のはずで、それが全部Bだったら、必然的に中期計画全体だったら、Bになるのが私は論理的に当然だと思います。
木村委員長
 今の件に関してほかに御意見ございますか。
 どのように扱いましょうか。今の件については最後に結論を出すことにして、ほかの件でございますか。鳥井委員お願いします。
鳥井委員
 実は2つお伺いしようと思って。1つ目が今の話で、変化値をとるだけの評価というのは、少しという感じはいたします。それからもう一つの面ですが、アウトカム2,000億円とこれがどのくらい信頼できる数字かよくわからないのですが、これだけの数字が少なくとも試算で出てきたというのは、大変すばらしいことだと思うのです。
 そこでちょっとお伺いしたいのですが、特許というのは今までずっと蓄積があって、それなりにやってきたとは言え、知がたまってきていたのだと思うのです。ストックと言ってもいいと思います。最初の5年間で、というか中間目標期間で、そのストックは消化していっているという側面があると思うのですが、毎年申請されてたまっていくフローだけ考えると、この波及効果というのは大体どのくらいの数字が普通なのかというのを教えていただきたい。つまりどういうことかというと、ストックを食っているという状態が最初には必ずあるわけで、それを前提にして次のことを考えるとちょっと無理があり過ぎるということで、フローというのを少し、ちゃんとフローとストックの部分を分けて考えた方が今後のためにいいかなという感じがいたしました。
豊永課長
 先に後段の方からお答えしたいと思います。フローでございますけれども、成約件数、特許流通でございますと、大学や大企業から、これを他のユーザーに、他の事業者に使ってもらっても構わないという技術、特許を集めて、それをアドバイザーが中小企業を中心に回って、どうですかと、それで見合わせるということなのですが、これをフローで見るときの指標として成約件数が一つの参考になろうかと思っておりますが、これが平成13年から17年にかけまして、平成13年で890件でございました。それが14年は1,223件、1,379件、1,381件、平成17年に2,024件となりました。これはストックベースではなくて、各フローでございます。その各年度の成約件数を、その特許から生まれる生産の売り上げとかいろいろ調査した上で申しておりますが、確実にフローでも増えているのではないかという参考になるように思いますが、そういう意味ではなくて。
鳥井委員
 ちょっと意味が違って、この業務を始める前は、一生懸命やっていたかどうかというのは問題があるかもしれませんが、一生懸命始める前に随分蓄積があったわけですね。
豊永課長
 それ以前は、特許庁で行っていたという意味では。
鳥井委員
 蓄積があってそれを引き受けてやったわけですから、たくさん知識があったわけですね。だんだん長くやっていきますと、その年に出願されたり、オープンでいいよと言われたものだけしか資源がなくなるわけですね。そこを少し勘案しないと。知がたくさんたまっているときには、それはだんだんおいしいものから売れていくのだと思うのです。ですから、ある意味では石油資源みたいな感じで、知が特許庁の中にたまっていたという感じがあると思うのです。それを食っていっているということだと、それが今回の中間評価でそれをある程度貯めているというところもあるだろうと思うのです。毎年こう出てくる完全にフロー、出願の方の資源が情報館の方へ入ってくるその資源がどのくらいなのか。経済効果というか成約件数でもいいのですが、そこがずっと定常状態になっていた。それをやっていかないとだめなわけですよね。そういう意味でございます。
豊永課長
 先生の御指摘は理解しておるつもりでおりますけれども、少し反省を込めて申し上げると、この特許流通促進事業は平成13年に情報・研修館に移行する前、特許庁で行っておりましたけれども、実は自戒を込めて申し上げますと、その前に行っていました4年ないし5年間のトータルでも、実は平成13年度単年度分ぐらいにしか行きませんでした。私ども特許庁がみずから手がけている時期というのは、実はそういう低調なものであったところ、情報・研修館のようにある問題意識を持った、それなりにフットワークのいい組織に変わったことが一つ大きく数を伸ばした理由にはなっていると思います。ただ、さらにそのストックを踏まえれば、この伸びが当然知の蓄積程度のものだったのか、それを上回る努力が付加されてその890件が2,000件になったのか、これはさらに分析したいと思いますけれども、次回の評価のときには、そのストックを上回るような御評価をいただけるような形にしたいと思ってございます。
木村委員長
 いいですか。
鳥井委員
 最後の部分だけそういう意味で申し上げたわけではなくて、やはりフローの部分が増えていくというのはとってもいいことで、ストックはいつか食っちゃうということで、その知のインカムとアウトカム、出と入りの関係をつかんでおいた方が後々よろしいのではないでしょうかと思うのです。
木村委員長
 それはおっしゃるとおりだと思いますので、その辺今、少し分析していただいて、次期の中期目標期間にその辺を考えていただくということでよろしいですね。
 さて、最初の問題ですが、これは早川分科会長のおっしゃいましたように、評価の仕方が違うということなのですが、一般的な考え方としては、伊丹委員がおっしゃったようなことではないかなと思いますので、恐れ入りますが、再度分科会で再審議をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。考え方は揃えておいた方がいいと思います。年度の計画は中期目標をブレークダウンしたものですから、別というわけにはなかなかいかないと思うので、その辺、早川分科会長、もう一度分科会の方で御議論をお願いします。
早川委員
 御指摘はよくわかりましたので。ただちょっと伺っておきたいのは、要するに私の多分誤解等もありまして、評価基準のとらえ方が間違っていたところがあるのではないかと思うのですけれども、その場合に評価を直すことになる可能性があると思うのですけれども、そのときに前年度からの変化を評価の基準とするというのが、もし間違っていたということになったときに、既に行った評価が幾つかございます。17年度はまだペンディングでございますけれども、それについてはどういうふうにしたらよろしいでしょうか。
波多野政策評価広報課長
 事務的なことだけ申し上げさせていただきますと、多分今御議論をいただいておりますのは、年度評価というよりは中期目標期間の評価の方なのだと思います。これは今まで幾つか中期目標期間の評価を実施させていただいておりますけれども、その考え方としては、中期目標期間の評価の基準の設定の仕方は2つございまして、指標の継続性が意味のあるものにつきましては、中期目標期間の評価を平均していただく。また、最終年度の上がり方に意味のあるものについては、最終年度の評価を持って中期目標期間の評価としていただく。
 2タイプございまして、そのどちらかで今まで整理していただいておりますので、今回の議論いただいている点につきましては、最終年度がB、それから、今まで中期として全部Bということでございますので、今までの本委員会における取り扱いとしては、いずれの指標にしてもBとしていただくのが過去の本委員会の取り扱いの継続性としては妥当だということでございます。
木村委員長
 そういうことでよろしゅうございましょうか。もう一度分科会をお開きいただきまして、その結果については分科会長と私とで相談させていただいて処理するということでよろしゅうございましょうか。分科会長もこの場の雰囲気をおわかりいただけたようでございますので。
 では、そういうことで取り扱わせていただきます。ありがとうございました。

2.日本貿易保険の平成17年度業務実績評価について

木村委員長
 それでは、議題の2番目、「日本貿易保険の平成17年度の業務実績評価」に関しまして、部会での審議結果につきまして岩村部会長から御報告をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
岩村委員
 日本貿易保険の平成17年度の業務評価について報告を申し上げます。
 日本貿易保険は、平成16年度で第1期の中期目標期間が終了いたしまして、平成17年度から2回目の中期目標期間に入っております。そのため、資料1−1をご覧いただきますと、評価項目の入り繰りがかなり生じております。その見方だけ申し上げますと、この日本貿易保険、設立して第1期中期目標の4年間を終えて、それ以降の動きを考えますと、特に日本貿易保険の場合は、いわばパブリックセクターがやっている業務サービスという性質が非常に強くございますので、そういう意味では、単に効率的に業務運営を行うだけではなくて、民間でできるものは民間に進出していただく、あるいはそれをサポートするという側面についても強く求められる環境になってまいりましたので、それに合わせて、第2期中期計画については評価項目をかなり大きく入れかえております。
 資料1−1の2番目の日本貿易保険の横長の表で申し上げますと、第1期の中期目標期間中は、一番上に「サービスの向上」を持ってきております。サービスの向上が重要なことは言を待たないわけでありますが、第1期の中期目標期間中で相当の成果は既に上げているということも踏まえまして、これからはこれを大きく落とさないように、そしてさらに向上するということで、この項目を2番目の評価項目に変えておりまして、一番上には「商品性の改善」というのを持ってきております。
 商品性の改善というと、これは何を言っているのかわかりにくいかもしれませんが、要は民間の貿易保険や海外での開発投資に対する保険分野においても、民間保険会社にできる限り業務をしていただこう。それを促進するか、あるいは少なくともその障害にならないような商品を開発しつつ、一方では日本貿易保険という独立行政法人にふさわしい業務に転換していかなければいけない、あるいはそれに重点を移していかなければいけないということから、「商品性の改善」という項目を大きく挙げました。それに今までは第1期の中期目標期間中は、2番目に「ニーズの変化に対応したてん補リスクの質量拡大」という項目を言っていたわけですが、これについては「商品性の改善」、それから、17年度評価では3番目の項目になっている、「利用者ニーズの把握・反映やリスク分析・評価の高度化のための体制整備」というように項目を移しております。
 さらにその下に、これは全く今までなかった「重点的政策分野への戦略化・重点化」、これも日本貿易保険というものが、民間の保険会社がこの分野に進出するであろうという前提から考えれば、日本貿易保険としては、政策を意識した業務展開を考えていくべきであろうということで、この項目を新しく追加しております。
 そして、その下の「民間保険会社による参入の円滑化」というのも、これも政策として協力するように指示されている項目であるので、この項目についての評価を加えております。
 一方では、その次の16年度評価の、つまり第1期の中期目標の期間で掲げておりました回収の強化ということについては、外部的な条件にもかなり依存する項目でもありますので、最後の一番下の「債権管理・回収の強化」という項目にまとめることにいたしまして、一番下の項目にこれが移動しております。
 なお、「財務基盤の充実」と「業務運営に係る収支相償」という項目が平成16年度、つまり第1期の中期期間評価には出ておりますが、この2項目を合わせまして、「財務基盤の充実」という項目に移しております。「業務運営に係る収支相償」につきましては、できて当然のような面もございますが、一方では外部的な世界経済の状況にも非常に大きく左右される分野でありますので、その中で基盤の充実をさせていく方が実際に実態に合っているだろうということで、この項目を下から2番目のプラスマイナス評価の一般項目に書いております。
 なお、後でもう一度申し上げますが、業務運営に関する収支、それから財務基盤という観点では、実はこの数年間世界経済が非常に好調でございますので、回収の勢いが大変いいものですから、結果としては非常に高い効率を示しておりますが、そういう意味からもこの項目は実はまとめない方が結果の評価としては高くなるのかもしれませんけれども、長い目で見ればこういうことを整理していって、パブリックセクターでの業務の本質に合わせていくことが貿易保険及び貿易保険課、そして評価委員会での結論、考え方ということで御了解いただければと思います。
 資料3に移りまして、平成17年度の業績評価について、時間もございますので簡単に申し上げます。
 まず1ページの総合評定、これはちょっと後に回しまして、2ページ目のサービスの質の向上。今申し上げました商品性の改善というのが1つ目の項目でございまして、これについては民間保険会社の利用も可能とするように条件を整えております。最も大きな踏み出しは、今まで貿易保険というのは、輸出組合を経由するものについては組合包括保険という制度で、そういう業種については、貿易保険以外の保険手段を基本的には認めないという運営にしておりましたのを、これを柔軟に選択できるようにする。貿易保険としては、いわゆるクリームスキミングの可能性も含む大変厳しい決断ではありますが、これをしなければ民間の保険会社の参入は実現できないだろうと考えましたので、この項目を作っております。この項目については、努力を評価して、第2期中期目標期間中には完全に実施できなければいけないと考えているわけでありますが、平成17年度においては、まず方向観を説明いたしまして、見直し案の策定というところまでは既に出しております。
 次に3ページです。サービスの向上でございます。サービスの向上については、従前より非常に高い評価を民間からいただいておりまして、このレベルを維持しなければいけないと考えております。
 なお、評価につきましては、第1期中期目標については基本的にはアドホックなヒアリング、あるいは貿易保険からの説明に比較的多く依存した評価をしておりましたが、第2期中期目標からは利用者アンケートというものを組織化いたしまして、そういった観点からもチェックをかけるように努力しております。
 16年度はAAで、今年度はAという形になっておりますが、これは別に評価が下がったというよりは、第2期中期目標は相当のサービス向上が既になされた後の限界値に近いところに来ておりますので、評価技術上は、やはりAAを続けるわけにはいかないだろうという項目だと認識して、Aといたしました。
 サービスの質の向上。利用者ニーズの把握・反映やリスク分析・評価の高度化のための体制整備では、これもいろんな項目が書いてございますけれども、今までのように単に利用者からお問い合わせがあるのを待つだけではなくて、業務分析を行いこのような保険も可能なのではないかということを提案する、いわゆる提案型営業にも足を突っ込みまして、もっとニーズを深掘りしようという点で努めております。評価はAといたしました。
 重点的政策分野への戦略化・重点化ということで、これについてはカントリーリスクの高い国、アジア、それから資源・エネルギー、国内に目を転じた問題意識面では、中堅中小企業の輸出への支援等が重点的政策分野だと理解しておりまして、この点についても努力を求め、また相当の努力を実施していただいております。
 なお、この分野については、ただ保険についてどんどん引き受ければいいということではなく、貿易保険というのは最終的には貿易保険特別会計を通じて、国の負担に9割まではなってくるという性質のものでございますので、下にも書いておきましたように、適切なリスク管理体制の構築ということも含めて実施しているという判断で、これもAといたしております。
 サービスの質の向上で、最後の民間保険会社の参入の円滑化については既に申し上げたとおりで、相当の努力を行っております。まだなかなか実績としては大きく出てくるところまでには至っておりませんけれども、努力については多くの方々は高い、特にヒアリングなどによっては高い評価を得ているところでございます。
 2番目に、業務運営の効率化に関する評価群でありますが、まず第一に業務運営の効率化そのものでございます。中期目標の最終年度において10%の業務費削減という目標をいただいておりますが、平成17年度において4.7%。貿易保険の場合は事業年度が4年度でございますので、4分の1ずつ達成すればいいという見方もできるわけでありますが、少なくとも初年度についてはそれを上回る効率化を達成しております。Aといたしました。
 次期システムでございますが、貿易保険の場合、次期システムの比重が大変大きいのですが、これについては今回はBとしております。次期システムについては、中期目標では平成18年。平成18年というのは本年2006年12月31日ということでございますが、12月31日までに稼働を開始する予定を立てております。
 実は本年度開始、平成17年度以前の状況におきましては、これを繰り上げて平成18年の早い時期、1月ぐらいに開始するのだということを掲げてそのための努力をしておりましたが、やはり開発の全体図を見直すと、そこまで急ぐよりは、中期目標の期間中に固くカットオーバーしたいという判断が出てまいりまして、これに合わせております。ということは中期目標から逸脱はしておりませんけれども、中期目標どおりの進行になっているという意味で、この項目は評価としてはBとしております。
 それから、財務運営でございますが、これは9ページにまとめて財務基盤の充実はプラスの方向、債権管理・回収の強化はAAとしております。債権管理は非常に大きな回収実績を上げておりまして、対象とすべき債権の約6割以上を回収しました。ただ、これについては回収のノウハウの確立や業務運営の努力もございますが、一方では世界経済の非常な好転もございまして、これまではとても返って来るかなという意味では、不安のあった債権についても政府間協定が成立して返って来たものなどがございまして、全部が全部業務努力というわけではないのですが、しかし、だからといって落とす理由もないと思いますので、今年度はAAでございます。むしろこれからは回収対象債権が減ってまいって、最も回収しにくいようないわゆる底だまり部分だけが残ってまいりますので、これからが心配でございますが、平成17年度については、AAでよろしいかと思います。
 最後に随意契約についての状況でございますが、日本貿易保険は、独立行政法人に切り出す前は政府の一部でございまして、WTOの政府調達協定に制約されておりました。いわゆるマラケシュ協定という1994年の協定に従いまして、これは国際基準で1,600万円以上の物品調達については競争入札ということになっておりましたが、現状、日本の状況を踏まえましてこの基準をさらに厳しくしまして、調達金額は500万円までバーを下げて、それから500万円、入札になった案件につきましては、ホームページに公開するという扱いにいたしております。
 個別項目については以上でございます。
 改めて申し上げますと、今回は政策との親和性ということについて大きく評価基準を動かしておりますので、その基準からの評価というのが一つございます。それから、これは評価の水準そのものではなくて評価するときの根拠でございますが、どのような情報に基づいて評価するかというところで、本中期目標期間からはステークホルダーの見方、ユーザーからの見方。政策の協力については経済産業省からの見方ということも重要になってまいりますが、これはそれぞれ聴取アンケート等を行いまして、できる範囲内で厳正な評価をしたと考えております。総合評定はAとさせていただきたいと思います。
 以上です。
木村委員長
 ありがとうございました。
 事務局、補足がございましたらお願いいたします。
富吉課長
 評価内容につきましては、今、岩村部会長から御説明いただいたとおりでございます。
 今回第2期中期目標になりまして、独立行政法人日本貿易保険を取り巻いている状況は大きく変化しております。第1中期目標期間は国から業務を切り出したということで、引き続き、一種の国家独占の中で、効率的に業務を行っていく状況を評価するということでございましたが、今岩村部会長からも御説明がありましたとおり、平成17年度から貿易保険分野においても民間参入が認められておりまして、既に民間企業8社がこの市場に参入してきております。そういう一種の競争環境ができ上がってきている中で、この第2期中期目標期間評価をすることになっております。
 さらに、貿易保険ユーザーの視線も相当高くなっておりますので、発射台が高くなった状態での評価ということは言えるかと思います。そういう状況の中で部会の中で議論していただきまして、このような評価案になったわけでございますので、事務局の方からも御審議のほどよろしくお願いしたいと存じます。
木村委員長
 ありがとうございました。
 それでは、本件につきまして御意見、御質問がございましたらお願いいたします。
 どうぞ、伊丹委員。
伊丹委員
 内容についての質問や意見ではないのですが、こうした評価の結果一覧等がフォーマットとして公開される場合の統一的取り扱いについて、これは政評課の方の意見を聞きたいという質問かもしれませんが、例えばサービスの質の向上とか、業務運営の効率化、財務内容、こういった大まかな項目ごとに評価を出せと言われて我々は出した。もちろんその下の細かい項目は各分科会でやっているわけですけれども、ここは細かい内容、私に言わせれば分科会レベルでやった細かい内容が上へ出ていると。そうすると、こういうのがあるところとないところがあると、素人が見るとまじめにやっているところとまじめにやっていないところという、例えばそういうような判断にもなりそうなので、これは統一をしていただいた方がよいのではないか。
 それからもう一つ、したがって貿易保険の方で細かい内容が前と変わった。これは全然構わない。どうぞおやりになったらいい。貿易保険の方にお伝えになるのも大変大切なことだと思うけど、この統一の委員会ではちょっとここまで出さない方がいいのではないか。
 もう一つは、これはついでに申し上げますけど、ほかの独法でAプラスとかAマイナスとかついているところがたくさんある。これももし許されるということがわかったら、我々もやった。これもちょっと困るなと。いずれにしても、我々は通常のフォーマットでやらなければいけないという大変忠実な生徒だったものですから、まじめにやったらこういうこと。
木村委員長
 どうぞ。
波多野政策評価広報課長
 ありがとうございます。これは今日の会議の資料でございますので、最終的にどういう形で、これは公表資料にするわけですけれども、公表の仕方は横並びがとれるようにして公表させていただきたいと思いますので、また御相談をさせていただきたいと思います。
伊丹委員
 ここでの議論も統一的な報告の仕方にした方がいいのではないですか。
木村委員長
 いろいろな考え方があって、個性があるのも悪くはないと思いまが、この一覧表は外へ出るのですね。日本貿易保険だと細かい項目まで全部入っている。それに比べると一番初めの工業所有権情報・研修館については、大項目だけということになっていますので、ばらばらという印象を持たれますね。この辺は事務局にお任せしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 どうぞ、岩村委員。
岩村委員
 お任せいたしますが、日本貿易保険が細かくこういう報告を出そうと考えておりますのは、独立行政法人で予算を分けてもらって配付するというのではなくて、民間企業と何らかの意味で競合する分野の業務を行っている状況にございますので、特に評価や業務運営については殊さら厳しく見て、かつそれを透明に公開することが必要と思っておりますので。確かにこうやって見てみますと、大項目だけでよかったのかなという感じもいたしますが、それはそういう観点も入れていただければと思います。
木村委員長
 私は、17年度評価におけるポイントですね、ここを少し詳しく書けばいいのではないかなと思います。
 どうぞ、橘川委員。
橘川委員
 今の点なのですけれども、伊丹委員が言われるように統一性があった方がいいというのは確かだと思います。そうでないと殊さら、我が法人はという話になってしまうとまずいと思うので、統一性はあった方がいいと思うのですが、もともとこのサービス、業務運営、財務、その他の4つだと、ある意味で逆にそれしか出てこないと本当に評価として意味があるのかどうかという、あえて言うと総務省ベースといいますか、内容に立ち入った話にならないのではないか。これは各法人を見てみますと、サービスの質の向上のところを少し立ち入って、主要な項目について評価したところとそうでないところがある。今のところばらばらですから、それは揃えなければいけないと思うのですが、私は落としどころとしては、方向性としては、サービスの質の向上についてはもう少しブレークダウンして、各法人統一してやる方が評価としては内容のあるものになるのではないか。方向性としてそのように思います。
 それから、ちょっと中身の問題なのですが、特にそれとかかわって貿易保険で、ここで「重点的政策分野への戦略化・重点化」というのが出てきたのは非常にいいことだと思います。この間、骨太にも反映された新国家エネルギー戦略等々作ってきたわけですけれども、その中で石油政策小委員会の報告などでも、この貿易保険とJBICと資源機構については、具体的な名前を挙げて機能を強化してほしいということが入っております。ということで、こういう項目が見える方が私は評価としてはいいのではないかと思います。
 もう一つ中身の話について言いますと、国から民間へという流れが強調されたと思うのですが、この重点的分野に関して、例えば資源のところについて言いますと、むしろ国際的には国の関与があえて求められる。民間ベースで済む場合でも、今のJBICでも、日本貿易保険でも、資源機構でもそうなのですが、「J」というのが出てくることが、その資源獲得にとって意味があるという側面がありますので、そういう点からも、これからも貿易保険がもっと大きく活躍していただきたいと思います。
 以上です。
木村委員長
 ありがとうございました。
 それでは、小泉委員。
小泉委員
 今の御意見と関連して、特に評価項目、それから評点、この辺はずっと評価の懸案事項だったと思っております。やはり評価項目が多ければ多いほど、一般にはしっかり評価しているなという印象を与えます。それから、その評点もAAとかそういうふうな形での5段階評価の方が、ちょっと下がってもAですから。A、B、Cの場合は、普通にやっていてBということになりますので。先ほど工業所有権のところでもAとかBとかという問題がございましたけれども、そろそろある程度このAとかAAとか、この辺の話を少しまとめておいた方がいいかなと思います。
 というのは、我々はずっと小学校のころからいろいろ評価を受けながら今日に至っているわけで、恐らく一般国民は5段階評価になじんでいるのではないかと私は思っているのです。SがあったりAAがあったりいろいろあるのですけど、この経済産業省ではAAというのがあって、大体それに来ているかなと。きょうの資料では2つほどA、B、Cもあるのですが、その辺を少しこの時期にまとめていく方向性を出した方がいいのではないかと思います。
 それから、大項目については数をある程度決めて。それぞれの法人によって個性はあると思いますし、一律全部同じ評価項目というわけには私はいかないと思うので、それぞれこれも4項目とか5項目とか、ある程度最大何項目とかというふうにその辺は決めてやられる方がよろしいのではないか。ですから、10も20もいろいろ出てきますと、かえって見る方は複雑になってくるわけですね。だから、ある意味でこの会議というのは横並びで評価する。本来ならもっとほかの省庁の法人とも評価すべきと私は思っておりまして、そういったものが全体的に相対的に評価できるような方向性をぜひお願いしたいと思います。
 日本貿易保険の場合は、今回の場合だと非常にいい評価だなというふうに私は思います。この辺をどのように修正するかはお任せいたしますけれども、今回少しまとめていったらどうかという意見でございます。
木村委員長
 梶川委員。
梶川委員
 財務内容の改善の債権管理・回収は非常に今回すばらしいパフォーマンスでいらっしゃったと思うので、AAがついているのでございますけれども、こういう金融の信用の見積もりという部分で、中期目標の信用事故債権回収率20%の目標という数字に対して、これほど大幅に上回る実績が実際には回収できたということになりますと、中期目標は設定時と本年とそれほど大きな時期的ずれがない段階で、いかなる御事情でこういうふうな御努力がなせたのかと、その辺少し御説明された方が一般的に見られてよいのではないか。その当時の推定の経済的前提とそれから今どう違った、また経営の御努力の部分がいかほど中期目標の設定時と今次あったのかという。外的要因と内的要因について少し御説明を御丁寧にいただいた方が、このAAを素直に説明していただけるのかなと。
 この辺は財務的には貸倒引当金の取り方と戻り入れというものは、ただ戻ればというものでもない部分が多々今後もあると思います。反対に、外的要因によって取れなかったときに、ではこれは評価が非常に低いものなのか。これもまた経営の御努力を評価する場合では違うと思いますので、その辺ちょっと要因的にどういう前提が違われたのかを教えていただくと同時に、御評価を。
木村委員長
 岩村委員、お願いします。
岩村委員
 御説明した点ですけれども、中期目標が20%ぐらいということを考えていて、少なくとも平成17年度については非常に大きな回収率を示したわけです。やはり貿易保険の場合、一たん事故になった債権を回収するというのは一般には非常に難しくて、個々の案件について個別に追求するという面もございますけれども、対象国と日本政府との関係にも非常に大きく依存する。それからもう一つは、何よりも対象国の財務事情に非常に大きく依存するものでございますので、なかなか長い目で見通しがないところがございます。
 それからもう一つは、債権回収というのは、特に世界経済の動きで、大体事故になる国というのはぎりぎりのところで運営していますので、ちょっとした世界景気によって一気に水面上に浮上したり、また、大丈夫だろうなと思った国が一気に水面下に落ちたりしてしまうということがありますので、私としては今年度は非常に高い数字を示しましたけれども、中期目標期間というのは2005年から6、7、8年までございますので、これで大きな数字が出たからと言って、この後もどんどん続くという性格のものではないだろうと思っています。
 いずれにしても、2004年から2005年にかけての世界経済の動きというのは、多くの人の予想を上回るもので、債権回収という分野では、こういうことがありますと、戻ってくるか戻ってこないかというものの2つで勝負いたしますので、大きく振られることがあるということの方をむしろ御了解いただいた方がよろしいかと思います。来年以降これで何とかなるというものではないと思います。
木村委員長
 ありがとうございました。
 それでは、時間の関係もございますので議論は以上とさせていただきます。フォーマットの統一の問題ですが、橘川委員から、例えばサービスの質の向上について、もう少しブレークダウンした方がいいのではないかという御意見がありましたが、産業技術総合研究所みたいなところだと非常にやりにくいですね。ということで、それぞれの法人の特色をある程度は出した方がいいと思います。そういうことから言うと、伊丹委員の御意見のように、日本貿易保険はこういうふうに書いていただくとわかりやすいというやり方があると思います。その辺については事務局と相談させてください。
 それでは、評価結果については特に修正するという御意見はございませんでしたので、これでよろしゅうございますね。
 ありがとうございました。

3.情報処理推進機構の平成17年度業務実績評価について

木村委員長
 議題の3番目ですが、「情報処理推進機構」につきまして、松山分科会長よろしくお願いいたします。
松山委員
 それでは御説明させていただきたいと思います。資料4に基づきまして、簡略的な説明をさせていただきたいと思います。
 まず、総合評定の方は最後にさせていただきまして、2ページ目、業務運営の効率化ということでございます。当初からこのIPAに関しては、理事長がかなり経営センスを導入しようということで改革を進めてこられまして、そのようなムードが3年目になっておりまして、かなり定着してきたという形で考えております。
 3ページ目の最後に書いてございますように、一般管理費、事業費等々に関しても、非常に大幅な効率化が実現されている。逆に委員の先生方からは、スリム化を図るだけが業績達成ではなくて、むしろ積極的にもっと使えと。投資することを考えていくということにしないと業務のシュリンクにつながるからということの、まあ杞憂でございますが、そういうことまで出てくるということで、シャープな運営体制が定着してきております。という意味で、Aということでつけさせていただいております。
 次の項目でございますが、今御議論がございましたように、IPAにおきましてはサービスの質の向上ということで、実際には4項目ブレークダウンして、それぞれに評価をさせていただいております。従来からやってきておりますソフトウエア開発に関しては、これは前年度もそうでございましたけれども、従来からやってきているいろいろな事業を見直して、再構築をしようというプロセスを着実に進めているということでございます。したがいまして、今年度評価としては前年度同様、着実に改革が進んでいるという形で、Bでございます。
 逆にいいますと、まだ大きな成果を生み出すところまでは至っていないということで、順調であるという形で評価させていただいております。
 5ページにあります債務保証等についても、一ついろいろアイデアとしては、地方の金融機関等の連携をかなり密にして、具体的なレベルでソフトウエア関係のベンチャー、中小企業等を支援できるような形にしていこうということも試みられておりまして、まだわずかでございますけれども、そういう形のスタイルの、こういうソフトウエア産業に応じたような債務保証体制も着実にできてきているのが少し注目できるところではないかと考えております。
 次の項目でございますが、6ページで、ソフトウエア・エンジニアリング・センターは、平成16年度に新たにサービスの質の向上を目指して設置されました。これに関しては、6ページのところにいろいろ数字を挙げさせていただいておりますが、関連業界を含めて非常に大きなムーブメントが生じた。これは評価委員の中でも、まさかここまで短期間にこういう急速な広がりがあるとは思っていなかったということがありまして、非常にタイムリーであり、かつ特にこの組み込みソフトと事業の見積もりをどういうベースでやればいいかというエンタープライズ系の2つに絞って、それぞれのところで社会的にこういうところに非常に大きな関心があった。それをできるだけ共通化、標準化というところへ持って行こうというムーブメントで、うまくタイムリーであったということで考えております。
 そういうことも含めまして、AAという形の評価基準を我々のところは設けておりますが、この場合は非常に顕著な成果が得られたという、いわゆる目玉として達成されたものがある場合に、AAという形にさせていただいております。前年度はAでございましたが、今回はソフトウエア・エンジニアリング・センターが実効的に非常に結果を出しているということで、AAという形にさせていただきました。
 次に8ページでございますが、情報セキュリティに関しては、従前よりIPAの存在、あるいはその活動は非常に高く評価していただいております。それに関しては当然、従前どおり高い活動を展開しておるわけですが、8ページの一番下のところに書かせていただきましたけれども、いわゆる情報セキュリティの認証制度というのを国内、国際的なところできちっと整備体制をつくっていこうというところでも非常に御努力されておりまして、このようなところで、世の中で使われておりますいろいろなシステム、あるいは業務用のデータベース等々を含めまして、言うところでのある種の品質保証、あるいは品質というのを保証していかないといけないという意識が社会に非常に広がってきている。
 その辺のリーダーシップをIPAさんが非常にうまくとられてきておりまして、国際的にも、9ページの最後のところに書いておりますが、国際的な認証制度の中の中核的役割を果たされて、そういう制度を着実に我が国の産業界に定着させることによって、結果として非常にセキュリティレベルの高いITのシステムが我が国の中で定着していくだろう。そういう形での推進も非常にやっていただいているということで、今年度もAAという形で評価させていただきました。
 次に10ページでございますが、IT人材育成に関しては、いわゆる情報処理技術者試験センターとの統合をやってきたわけでございますが、これに関しても両組織いろいろカルチャーが違うところがございまして、なかなかスムーズにいくかなという形の心配もしておりましたが、そういうことも杞憂でございまして、非常にうまく統合ができている。
 さらに、ある意味でいいますとセンターの業務運営体制、あるいは実際の試験の実施方法の見直しをかなり強烈にやっていただいておりまして、効率的な試験実施体制が実現できているということがございます。
 片や、天才的クリエーターと呼んでおりますが、未踏ソフトウエアのところも、10ページの下に書いておりますように、累計47名まで数がたまってきておりまして、こういう一つのマスの非常にすぐれたソフトウエアの才能を持った方が、いろいろなところから見えるようになってきたということになっております。
 今後に関しては、こういう方たちが実際社会の中でどういうステータス、あるいはどういうテニアトラックといいますか、そういうプロモーションのトラックをやっていくのかということも含めて、社会の中におけるデザインとして、47名あるいは50名という方々をそれぞれフォローアップさせていただくことによって、結果的には非常に最先端のところの、技術者が日本は不足しているということになっておるわけですけれども、こういう方々がそういうところを担っていくような形として、IPAを積極的にバックアップしていきたいということでございます。
 もう一つ、この辺で人材育成のところで大事なことと思っておりますのは、10ページの下から2つ目の項目でございますが、ITスキル標準というのもかなり積極的に定めようとしてきております。前年度ぐらいから、そのスキル標準というものと情報処理技術者試験と連携させることによって、どういう資格、能力を持っていたらどういうレベルなのかと、それがどの試験でオーソライズされるのかということをきちっと業界、あるいは学生さん、中高生も受けたりしますので、そういうところも含めて、情報関係で働くということがどのようなスキル階層になっているかというのを、国民の皆様を含め企業の方々にはっきりと示していく。これは国のような中立的・中核的なところがしっかりと示していくことによって、産業界としては人事政策等で非常に大きな貢献につながっていくだろう。
 一部、日経あるいは雑誌なんかでも、こういう情報処理技術者試験などに関する企業サイドからの評価が、どういうものがなされているかというアンケートもあったりするわけです。そういう意味では実際のビジネスの場でこういう資格が社会的に認知されてきて、資格を取ればボーナスなり給料なりにそれが反映するというところも着実に広がってきているようなアンケートがあったということでございます。
 財務内容でございますが、これに関しては先ほど言いましたように、かなり従来からの活用が難しいような資産は損切りを早くするという形での処分を早くしたりする。先ほど申しましたように、試験に関して60何万人という受験生がございますので、全国レベルで非常に大規模な事業を展開しておりまして、そういうところでのきめ細やかな経費削減で、かなり大幅な金銭的な効率化が実現できているということで、Aという形でさせていただきました。
 最初のページに戻っていただきまして、総合評価としては、そこにざっと項目を書かせていただいておりますが、非常に着実あるいは順調に、項目によっては非常に顕著な成果を3年目ということもございますので出されているということで、総合評価としてはAということでさせていただきました。
 なお、契約については、全体の比率から言いますと約半数が随意契約になっております。17年度でございますが、これに関してはほとんど、情報処理技術者試験をやるための会場の手当てとか印刷の依頼先が、どうしてもマル秘の状態、あるいは場所に関しては大都市中心に多々いろんなこういう試験がございますので、先着順ということもございまして、かなり先にお願いするということの手当てが必要だと。そういうことがかなり積み重なって、件数、実績とも約半分ぐらいになっております。
 そのうち会場に関してはやむを得ないところもございますけれども、印刷、配送等に関しては、できるだけ複数のところが競争できるような形へ検討できないかということの見直しも今後できたらということでございます。現時点では非常に適切な対応がとられて、随意契約に関してもそれを行わなければならない事情があるということで、適切ではないだろうかという判断をさせていただきました。
 以上でございます。
木村委員長
 ありがとうございました。
 事務局、何かございましたらお願いいたします。
鍛冶課長
 情報処理振興課長の鍛冶でございます。担当課長でございます。
 1点だけ補足させていただきますと、昨年の評価と比べまして、今回の評価において個別分野で1カ所だけ評価が上がっておりましたのが、先ほど部会長から御説明がありました6ページでございますが、ソフトウエア・エンジニアリング・センターの評価を、AからAAにさせていただいております。先ほどの部会長の御説明に補足いたしますと、昨年末来のいわゆる東証のシステムの不具合問題、あるいはいろいろな組み込みソフトウエアの不具合の多発という事態を受けまして、本年2月に経済産業大臣からの緊急指示ということで、「情報システムの信頼性向上に関するガイドライン」を策定せよと、こういう指示がおりました。
 この実際のガイドライン、突貫工事で4月に案ができたわけでございますが、裏づけとなりますさまざま不具合事例の蓄積・収集というのは、このIPAのソフトウエア・エンジニアリング・センターに、この1年半の間にたまっておりましたデータが最大限に有効活用できまして、極めて迅速にガイドラインができました。先般の情報セキュリティをめぐる国全体の年度計画、「セキュア2006」という内閣としての文章がまとまった際にも、このガイドラインを特に重要インフラ、金融とか電力、通信といった重要インフラの関係省庁が秋に安全対策基準をつくるときに参照しなさいと、こういう全体の判断もくだりまして、そういう意味の貢献は非常に高く分科会の評価委員の方から御評価いただいたわけでございます。
 以上、補足でございます。
木村委員長
 ありがとうございました。
 それでは、本件につきまして何か御意見、御質問がございましたらお願いいたします。
 よろしゅうございますか。
 それでは、御意見、御質問等ないようでございますので、ただいま御報告いただきました結果を評価結果として最終的に確定させていただきます。ありがとうございました。
 それでは、10分間休憩にしたいと思います。
 〔暫時休憩〕

4.中小企業基盤整備機構の平成17年度業務実績評価について

木村委員長
 それでは、審議を再開させていただきます。
 議題の4番目は、「中小企業基盤整備機構」でありますが、伊丹分科会長よろしくお願いいたします。
伊丹委員
 まず、それでは、中小企業基盤整備機構の業績評価につきまして、資料5によりまして御説明させていただきます。
 まず3ページ目、サービスの質の向上からまいりたいと思います。これが一番大切なことだと思いますので。そこに主な中期計画・計画上の指標というので、創業の支援だとか、経営基盤の強化、経営環境の変化への対応への円滑化といったような小項目ごとに評価を行いました。主な総合評点はこの項目についてはAでございますが、AマイナスとかAプラスというふうに言いますと、Aプラスであろうかと思います。
 その内容をかいつまんで御説明いたしますと、例えば中小企業の創業や新事業展開の促進をするために、どんなことを新たに取り組んだり、前年度から向上させたりしたかというのが、例えばインキュベーション施設の平均稼働率を大幅に向上させた、特に低稼働率のものについてそういう努力が行われたとか書いてございますが、一番大きいのは、実は中期計画を作りましたときにはなかった大きな政策メニューが昨年急に入ってまいりまして、それを中小企業基盤整備機構が主体的にやっていただいて、そのための活動で、新連携という中小企業庁の大きな新しい政策でございますが、そのための活動が大規模に行われた。これが一番大きなサービスの質の向上でございます。その結果として、複数の中小企業が連携して、新たな事業を起こす活動が始まったということでございます。
 経営基盤の強化のところで特筆すべきことは、いろいろございますが1つだけ申し上げますと、中小企業大学校という大学校をこの機構は全国に持っておりますが、そのうちの一つは旭川にあるものを、政府の「市場化テスト」というものに積極的にみずから手を挙げて応募して、ここのサービスの質の向上に努めたとか、あるいは電話で中小企業の方が相談されてこられるという電話の相談窓口を持っておるわけですが、これを開いている時間を平日午後7時まで、土曜日も受け付けるというぐあいに拡充したというのが例でございます。
 その次の4ページ目に行っていただきますと、経営環境の変化への対応という点では、良い点と悪い点と2つございました。良い点は、中小企業再生ファンドというのが幾つもつくられ、その出資が促進されたということですが、悪い点といったら申しわけないかもしれませんが、中小企業の倒産防止共済という政府のやっております共済をこの機構が管理しておりますが、その加入件数がどうやら目標に達しなかったことが大きな今後の課題として出てまいりました。これ自身は、実は制度的枠組み自身にどうも問題があるようで、それの運営を任されている中小企業基盤整備機構の責任ではないのではないかという意見もございました。しかし、今後の制度的展開の案も含めまして課題であることは確かでございます。
 その同じ項目のところに、累積欠損金が2,900億円も減ったという巨大な成果が書いてありますが、これは財務内容のところでもう一度御説明いたします。
 もう一つ、4番目のところに書いてございます項目で大切なのは、実はこの中小企業基盤整備機構というのは3つの法人が統合して、工業団地を売っていた法人と中小企業の御相談に乗っていた法人が、一緒になったという法人でございます。その工業団地の売れ残り分が、景気がよくなることもあり、あるいは営業努力を中小企業基盤整備機構がなさったこともあって、大分売れるようになりました。目標をはるかに上回って土地がはけたというそれが大きな成果でございます
 それでは、前に戻っていただきまして、業務運営の効率化というところではどのようなことが評価すべき項目として起きたか。総合評価はここの項目はAでございますが、まず第1に評価すべきと思われますのは、実はこの機構は800名を超す人員がおりますが、そのうちの半分以上を現場に出したい、支部に出したいというのが当初の目標でございました。それは達成いたしました。これはこの種の独立行政法人として私は画期的なことだと思いますが、従来、中小企業の事業団のときは、お客様は中小企業庁だと。それが機構になってお客様は中小企業自身だというふうに180度方向を転換して、それをきちっとやるためには現場の人員を圧倒的に増やさねばならない。6割以上の人間が中央にいたという状態から、5割以下にそれを下げる目標をつくって、それを達成しておられます。
 さらに私は特筆すべきで、これはひょっとしたらAプラスぐらいあげてもいいかと思いますのは、先ほど申し上げた新連携という新しい中期計画をつくったときには政策メニューになかった大きな政策が入ってきて、それを人員削減をしながらこなすということをなさった。これはものすごい業務運営の効率化だろうと思います。
 それから、4番目の項目のところには、一般管理費の削減も目標より上回ってやりました。こんなことを考えまして、ここの項目の評価はAでございます。
 5ページ目にちょっと飛んでいただきまして、4の財務内容のところです。ここの評価のポイントは、累積欠損金を大幅に抱えた勘定をこの機構は承継しておりました。幾つもございました。そのうちの大きなものが小規模企業共済勘定というものでございまして、小規模企業の方がさまざまな共済をされる。資産を運用した収益でもって共済の支払金に充てるという仕組みでございますが、その資金の運用が大幅に改善いたしまして、2,900億円を上回る運用益が出たということでございます。
 これは先ほど貿易保険のところでもあった話でございまして、それと類似しているのですが、実はこの向上はすべてこの機構の努力のせいではございません。株式市場の株価が上がったことが最大の要因でございます。したがいまして、そういう環境要件がよくなったことで業績数字がよくなったことを、一体こういう独法の評価としてどれぐらい入れるべきかということは、特にこういう財務内容等の評価について私は慎重であるべきかなと思います。
 実は私どもの分科会では、独法の基盤機構の方たちに自己評価をやっていただいております。自分で採点するとしたらどういうふうになりますかと、小項目にわたって全部やっていただいて、我々が全く独立に分科会のメンバーが評価して、それをつき合わせて、何でこれは違うのですかという議論を独法の方とするという仕組みを評価のプロセスでとっておりますが、こういう項目は必ず独法の方に自己評価していただくと、AAで出てまいります。それを、いやそれはマーケットの好転という自分の努力によらざるところが相当多いのだろうから、せめてAじゃないかという、そういう落ちにしたところでございます。
 ページをめくりまして、8ページ目でございますが、その他のところに人事に関する計画等のところがございます。これは普通のことをやりましたというので、限りなくBに近いAという意味で、Aマイナスが本来そういうのが許されるのであればつけるべき評価手法かと思いますが、ここでは、主な中期目標・計画上の指標という一番最後に書いてございます決算作業についての御報告をしておきます。
 昨年度、この独法は決算がちゃんと期日までに終了しないというまことにみっともない失態を演じました。それを二度と繰り返してはならないということで、今年はもちろんきちっといたしましたが、そのプロセスを調べてみますと、3法人を8勘定でしたか、それを合体するプロセスを余りにもある意味では拙速であったために、ある意味では当然起きるべき決算の遅れだったというふうに分科会の人間たちは評価いたしまして、今年それを取り戻すという作業を皆さんがおやりになったということで、ここのところをBではなくてAにいたしました。これは議論がございましたが、そういうふうになりました。
 最後に、その次の9ページでございますが、ここには、先ほど私は項目の統一をしてくれと言った人間でございますが、その人間の報告するものに全体の統一にない項目が加わっております。実は私どもの分科会は、企業の経営を御専門になさっておられる経営者の方と経営を外から分析している経営学者が主なメンバーでございまして、そういう人間がこういう独立行政法人という組織の経営を評価すると、結果としてサービスの質が向上したかということだけではなくて、経営のプロセスがどれぐらいダイナミックに行われたかという質的評価をやらなければいけないという意見が強うございまして、こういう項目をわざわざ我々自身でつくりました。
 さらにもう一つの理由は、この独法が3法人の統合された独法で、その統合を有効に行う、スムーズに行うという努力は大変なものでございます。企業合併のさまざまなトラブルのことを皆さんは思い浮かべていただければ御想像いただけるかと思いますが、そういう統合の努力もこの法人の場合には特に評価してやらないといけないということで、こういう項目を設けました。
 全般的な意見は、理事長のリーダーシップのもとで、極めてダイナミックに組織運営が行われているという評価を分科会としてはしました。ここのところの評価では、先ほど申し上げましたような全く新しい政策メニューが入って来たことを、人員削減しコストダウンをしながらこなしているということも高く評価したものでございます。
 随意契約は金額ベースでは42.5%、件数ベースで74.7%ということで、これまで報告のありました独法の中の中間的なパーセンテージの数字になっております。
 この随意契約の妥当性については、実は分科会のメンバーでは、余り競争入札ということをごりごりやるとかえっておかしくなるのではないか、かえってコストがかかるのではないかという懸念を表明される意見が相次ぎました。例えばどういうことかといいますと、入札にするとする。そうすると入札条件を決めなければいけない。それを全国に周知しなければいけない。そのコストと実際に入札によって得られるコストダウン等を比較してみたら、かえって入札運営費用の方が高くなるということはないかと、そういうことを中小企業の経営者をやっておられる方が言っておられました。
 以上、この独法の評価でございますが、ここの全体の親委員会に対する一般的な問いかけとして分科会長として申し上げたいのは2つございまして、1つは新しい政策メニューが大きく加わって、活動範囲が中期目標のときより大きく拡大する状況になったときに、評価をもう少し前向きにしてあげられるような方法はないかという問題。もう一つは、環境条件で成果が大きく変動するようなものについての評価のやり方については、多少の指針があってもいいかもしれない。私どもはある意味で厳し目でやりました。中小企業基盤整備機構の場合、先ほどの累積欠損金2,900億円減りましたと、こう胸を張って報告なさるわけですけど、そのうちの御自身の努力による部分は何%ぐらいですかなどという質問が出て、3分の1とか4分の1とかという答えでしたが、そういった難しさがあるなということを改めて感じました。
 以上です。
木村委員長
 ありがとうございました。
 では、事務局、補足の説明がございましたら。
山本課長
 特にございません。
木村委員長
 ございませんか。
 ありがとうございました。いかがでございましょうか。
 どうぞ、鳥居委員。
鳥居委員
 質問ですが、6ページ、7ページの貸借対照表と損益計算書の単位は何でしょうか。
伊丹委員
 これは百万円です。
鳥居委員
 百万円単位ね。
 質問ですけれども、この貸借対照表、損益計算書にはどこにもあらわれませんけど、貸倒引当金とか、あるいは貸している金の繰り上げ償還とか、そういうのは全然ないのですか。
山本課長
 もちろん貸倒引当金も積んでおります。中小機構のやっております金融業務の高度化事業というのがございまして、都道府県に対して。都道府県が中小企業の組合に貸して、その後ろから資金を供給しているという格好になっておりますけれども、このところについては、独法会計基準に基づいて貸倒引当金を積んでおります。ここに出てきていないのですけれども、全体でその高度化貸付は、本年度末における融資残高が約6,100億円ございますけれども、貸倒引当金の額は約1,400億円積んでおります。
 繰り上げ償還はPLの方ですけれども、もちろんございます。約定通りに返ってきている部分がほとんどでございますけれども、それ以外に期限が到来していないけれども、償還される分というのもございます。額は必要であれば後で。
鳥居委員
 それはいいのですけれども、仕組みとして大分前に借りたお金、それは中小企業の立場から言うと4%とか5%とか、ものによってはもうちょっと高い金利でもって借りていることになりますよね。今どきの金利ですから、早く返して楽になりたいというのをどう処理しておられるのか。それがここでは数字になってあらわれないという問題があるのではないかというのが質問の趣旨です。
山本課長
 繰上償還ですが、鳥居委員御指摘のとおり、先ほど御説明しました高度化資金につきましても、平成11年か12年ごろまでは利率2.7%で貸しておりましたが、今は0.95%ぐらいに下がっております。したがって、この制度自体が政府系金融機関が貸しているものとも違って、もっと低い、今で0.95あるいは法律の認定なんか受けたようなものについては無利子で貸しておりまして、それが20年の長期というものでございます。したがいまして、幾ら金利が下がっているからといって、20年の長期の資金を0.9、あるいは2.7で貸すところは今でもないかと思います。
 ただ、ありますのは残りの償還期間があと3年とか、もうちょっとぐらいのところに来ますと、場合によって政府系金融機関とか民間でも、3年とか5年とか短い資金を借りて、それを使ってこちらを先に償還した方が得になるというケースが若干ございます。これについては本来そういうことをさせないように、繰り上げ償還については違約金を取るとか、そういうことをすべきじゃないかという議論も内部であります。結論から言うと中小機構ではそれをいたしておりません。
 それは結局その機構の財務ということも考えないといけないのですけれども、中小企業にとってユーザーにとってどちらがユーザーフレンドリーかということを考えると、無理に借りておいてくれというのもやはりおかしいのではないかという議論がありまして、そこは特にペナルティーを科していない。したがって、繰り上げ償還がここ数年出てきておるということがございます。ただ、金利動向も変わってまいりましたので、ややその動向も反転してきて、今繰り上げ償還というのは少し減ってきていると思います。
木村委員長
 よろしゅうございますか。
 どうぞ、鳥井委員。
鳥井委員
 伊丹委員のおっしゃった中期計画にないメニューが突如飛び込んできてという話、これは極めて本質的に重要なことだと思うのです。政策というのは必ずいろいろな要求をしてくる。それにこたえるのが独立行政法人だと思うので。そうすると冗長度を持ってないとそのように対応できない。大体冗長度のない組織というのはうまくいくはずがないわけですね。そういうことのバッファーというのを例えば、いざとなるとここはアウトソーシングできますとか、そういうことを少しちゃんと考えておかないと、これからますます政策から抑制されるメニューが飛んでくるようになるだろうと思うのです。
 そこを全く用意していないことでひどい目に私遭ったことがありまして、地震の話なのですが、国全体としてこういう業務、地震の観測をやりますといったときに、ポッとあるところに莫大な調査が入ったらもう人を割けなくて、せっかく海の中に設置した地震計がお守りできなくなるという事態が現実に起こっているのです。そこをどう考えていくのかというのは、経産省の評価委員会として少し議論しておく必要がある。業務の内容、質、種類によって冗長度がどのくらい必要かといったら、全然違うと思うのですけれども、そこは議論しておく必要があると思います。
木村委員長
 そうですね、おっしゃることはよく理解できます。その辺少し今後何かの機会に議論していきたいと思います。今の地震のケースなんか、そっちへ取られたら本来業務が何もできないということが起こり得るわけですね。
 どうぞ、中村委員。
中村委員
 非常に御努力されておられるということは伺いましたけれども、2つほど確認のための質問でございます。5年間で99名の方々の人材を削減していくと。1年間に20人ということですけれども、こういう方々を削減していく一つの方針というのは何か決まっているのでしょうかということ。それから、ベンチャー企業とかいろいろな中小企業を応援するためのノウハウというのは刻々と変わっておりまして、いわゆる国から派遣されてきた方が、必ずしも現場の弊社にとっては、ピタッとはまるようなアドバイスをいただけないという声が多々あるのですね。としますと、こういったところから派遣されてこられる専門家の方々の研修に対して力を入れるというようになっているのですが、その研修の内容というものが現在変わっているのか、あるいは今後どういうふうに研修を考えていらっしゃるのか、その辺お聞かせいただきたいと思います。
山本課長
 まず第1の人員の削減でございますけれども、5年間で約100名という厳しい目標を立てております。戦略的には、最初のところはやはり3法人を統合することによって、一般管理部門とかそういう重複するところを中心に減らしていくということで、1年目でたしか30人ぐらいと思います。この法人はあと縮小していく業務もございまして、先ほど出てまいりました産業用地の販売というのは10年間でやり終えることになっておりますので、そういうところについては重点的に減らしていくということだと、そんな大きな戦略を立ててやっております。
 ただ、先ほど来、伊丹委員などからお話が出ておりますように、今その新連携、我々の方から去年新しい仕事をお願いしました。今年もまた物づくりの法律を通して、またそれも関係のいろんなアドバイスや何かもしてもらうということで、新しい仕事をお願いしているので、それと何か相殺するような形で人員も増強しないといけないというところがあります。
 しかしそこで人員を増強すると計画どおり減らすということがままならなくなりますので、とりあえず新連携とか新しい業務については、例えば地方公共団体とか、金融機関とか、そういうところから短期の出向で来てもらって助けてもらうということで、全体の削減計画に支障がないように進めているところでございます。
 それから、一言で言えば人材ということに尽きるのですが、中小企業にいろいろアドバイスをするということ。そのアドバイスの内容自体も、新しい例えば商法が変わったらそのことを教える、構想を作らないといけないとか、こういうことを積極的にやっておりますけれども、その教える人も質を高めていかないといけないということがあります。
 そこで、外部から雇ってくる専門家についても、研修を受けていただく体制を作って、またその研修の内容も斬新なものにするように努めていると思います。ちょっと私具体的にここをこう変えたというところを今把握しておりませんが、外部専門家の研修についても体制を組んで努めているところでございます。
木村委員長
 よろしゅうございますか。
中村委員
 要はそういう研修体制をしっかりしていただきたいということです。
木村委員長
 それでは、特に評価結果を変更するという御意見はございませんので、このままお認めいただいたということで処理させていただきます。ありがとうございました。

5.日本貿易振興機構の平成17年度業務実績評価について

木村委員長
 5番目、「日本貿易振興機構」、鳥居部会長からよろしくお願いいたします。
鳥居委員
 それでは、資料6をごらんいただきたいと思います。
 日本貿易振興機構、略してジェトロですが、これの平成17年度の業務実績に対する評価について御報告いたします。
 評価の項目は大きく分けますと業務運営に関する事項、ちょうどこの資料で言いますと2ページに書いてあります。それから、国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上、これで言いますと3ページ以降に書いてあります。それから、3番目に財務内容の改善に関する事項、8ページに書いてございます。それから、4番目にその他業務運営に関する事項、これが11ページ目に書いてあります。この4項目について評価したわけですが、前回までと同様に、この4つのうちの2番目の国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上というところを、一番大きく重点を置いて評価を行いました。
 ジェトロ部会では、この4項目のウエイトをあらかじめ審議して決めまして、1番目の業務運営が0.3、国民に対して提供するサービスが0.5、財務内容が0.1、その他業務運営に関する重要事項が0.1と。0.3、0.5、0.1、0.1というウエイトで評価を行いました。
 1ページ目に戻って概略説明いたしますが、ジェトロの中核事業に位置づけられております対日直接投資促進事業と中小企業等の輸出支援事業については、3年連続で中期目標を上回るペースで高い実績を上げておりまして、そのほかに都道府県ですね、地域への展開や農産物等の重点分野における実績など質的内容が高いというふうに判断しております。
 また、業務運営の効率化も着実に進んでおりまして、これは2ページ目ですけれども、海外ネットワークの見直しなど組織の見直しも適切に行われております。
 そういうことを総合的に見れば、独立行政法人になりまして3年目に当たりますけれども、引き続き適切な組織・業務運営が行われておりまして、中期目標に照らして順調な進捗状況にあると判断いたしました。その質的内容も高くて、結構であると判断いたしました。
 また、今回の実績評価においては、問題点と課題を明らかにしてそれぞれ報告しておりまして、今後の改善に向けた取り組みが具体的にどことどこを改善すればいいかということが期待できると考えております。
 以上の点を踏まえまして、総合評価、1ページ目でございますが、総合評定はAとなっております。これが第1の御報告です。
 それから、2ページ目に行っていただきたいのですが、業務運営の効率化、各論に入ります。その表の1番目、業務運営の効率化というところがありますが、これについては、最初の年である14年度対比で、一般管理費は10.2%、業務経費は5.1%をそれぞれ削減いたしまして、中期計画上の目標達成は確実だというふうに判断しております。
 それから、企画・立案業務以外で、外部委託することがより効率的と判断される業務は積極的にアウトソーシングいたしまして、事業・事務の高度化、専門性の高いコア業務への特化を図っております。
 それから、資源配分の重点化を行いまして、事業費に占める中核事業の割合は、平成16年度の21.3%から17年度は27.2%へと上昇しております。
 それから、費用対効果につきましては、ジェトロの事業の性格上評価・分析が非常に困難でありますけれども、例えば対日投資については、2001年から2006年までに直接投資残高を6.6兆円から13.2兆円に倍増すると政府は計画しております。しかし、ジェトロは中核的な機関ではあるものの、むしろ触媒といいましょうか、そういう位置づけであります。ジェトロが主に行っているのはセミナーでありますとかPR事業などが中心でありまして、実際の投資を決断するのは民間企業でありますから、明確な費用対効果を出すことは困難です。
 こうした中であえて試算してみましたところ、総じて効率化が認められました。例えば対日投資事業の案件発掘1件当たり費用は83万8,000円から、17年度は76万6,000円と8.6%低下しております。一方、我が国全体の対内直接投資の受け入れ額は、16年度3兆5,000億から17年度3兆8,695億とプラス3,186億円の増加となっております。
 3番の事業の見直しというところが2ページの下から2番目にありますが、これについては国内外の事務所の各々の業務実績が項目ごとに把握されておりまして、企業ニーズに対応した海外ネットワークの見直し等が適切に行われていると思います。
 具体的な取り組みとしては、中国、インド、ロシア等に関する情報提供依頼が増加していることから、それらの地域での日本企業の事業の拡大を見込みまして、平成15年度以降これらの地域における拠点数及び人員を拡充しております。例えば中国では広州、青島に事業所を新設しまして、6拠点体制にしておりまして、15名増強しております。他方、日本と貿易投資額がだんだん減少して、日本企業が撤退するということが起こっている地域については見直しを行っておりまして、平成17年度はダブリンの事業所を閉鎖し、それから北米における管理業務の集約化を行っております。
 それから、情報化についてでございますが、2ページの一番下ですが、ウェブサイトへのアクセス数が大幅に増加しておりまして、利便性の向上が図られている点が高く評価できます。具体的にはウェブサイトのアクセス件数が16年度6,760万件でしたが、17年度は1億331万件と大幅に増加しております。また、機構内の情報共有の一層の強化のためのナレッジポータルの運用範囲をアジア経済研究所まで拡大いたしまして、情報共有の一層の強化を図っております。アジア経済研究所というのは、大分前にジェトロと組織統合したものでございます。 以上の点を勘案いたしまして、業務運営の効率化に関する事項については、中期目標に照らし順調な進捗状況にあり、その質的内容も高いと判断して、評価をAといたしました。
 次に3ページをごらんいただきたいのですが、国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項でございます。これについては、3ページは飛ばしまして4ページをごらんいただきたいのですが、4ページの3行目に、つまり表の中の一番上のところに対日直接投資の促進というのがあります。そこから御説明いたします。
 対日直接投資について見ると、17年度の対日直接投資の案件の発掘件数は1,156件でございます。これは16年度に引き続いて中期計画の目標を上回っております。特に自治体の外国企業誘致活動を積極的に支援して、地域の活性化に貢献しております。最近では東アジアの市場をにらんだ、R&D投資やアジアからの投資も目立っております。
 それから、利用者の「役立ち度」アンケート調査というのを行っているのですが、入居者、投資誘致成功外国企業、シンポジウム参加企業などでは、役立ち度は9割以上を達成しております。
 なお、御参考までに17年度の対日直接投資残高は11.9兆円となりまして、政府が掲げた対日直接投資残高の目標額6.6兆円を十分に平成18年末までには倍増させることができると期待しております。
 それから、2段目の中小企業等の輸出支援というところをごらんいただきたいのですが、これについて見ますと、17年度の中小企業等の輸出商談件数は3万3,000件ほどでございます。中期計画上の目標が8,000件でありますから、この目標をはるかに大きく上回っております。特に食品、ITコンテンツ、繊維、地域伝統産品、機械・部品、そういった分野の重点支援分野におきまして、海外市場の開拓に成果を上げております。
 先ほどと同じ「役立ち度」アンケート調査を行っておりますが、役立ち度は8割以上達成しております。
 では、5ページ以降をごらんいただきたいのですが、まず5ページに対日アクセス投資の円滑化というところがございます。これはバイオとか、IT、ハイテク分野において、ビジネスマッチングを積極的に推進しております。また、東アジア経済統合に向けた取り組みといたしまして、大規模イベントである日中韓産業交流会というのを青島で開催いたしまして、成功裏に終了しております。
 それから、時間の関係で少し飛ばしますけれども、海外への情報発信につきましては、「東アジアの広域経済圏」、「中国の知的財産圏」をテーマとしたセミナー・シンポジウムを開催いたしまして、愛知万博への支援も実施しております。日中間の経済界・産業界レベルでの交流を促進するなど、対日投資促進のための情報発信に多方面で貢献していると考えております。
 それから、6ページをごらんいただきたいのですが、上から2段目のところに開発途上国経済研究活動というところがありますけれども、これは主にアジア経済研究所を中心にした活動でございますが、研究会の報告書に対して外部専門家による査読を実施いたしまして、総合評価4.5点を達成いたしました。また、「東アジアFTA構想と日中韓貿易投資」、「東アジアの挑戦」という研究会も実施しております。
 それから、開発途上国に関する資料収集、情報提供等についても常に積極的に行っておりまして、図書館の総合評価は5.0を達成しております。それから、ウェブサイトからのダウンロードの件数は約107万5,000件となっています。
 それから、8ページに飛んでいただいて、財務内容でございますが、国費負担の縮減に向けて自己収入・受益者負担の拡大を図っておりまして、着実に成果を上げております。
 具体的には、自己収入について、サービスメニュー改善等を通じてお客様の一層の利便性の役立ち度を高めた結果、平成17年度の自己収入額は、前年度比2億1,530万、3.5%増となっております。3.5%増加した結果、総額では63億6,000万円ほどでございます。また、17年度の受益者負担額については、前年度比5.9%増で、3億7,000万ほどの金額に達しております。借り入れの実績等はありません。
 今後、国民・社会ニーズにこたえたジェトロの事業を実施しながら、可能な自己収入を増やしていくことが望ましいと考えております。赤字を出さない努力を行うべきだというふうに考えております。
 以上の点を勘案いたしまして、財務内容につきましては、評価をBというふうにしております。
 最後に11ページをごらんいただきたいのですが、11ページの頭には「その他」と書いてあますが、その他というのは正確に言いますと、その他業務運営に関する重要事項でございます。
 2つほど申し上げたいと思いますが、一つは施設・設備に関する計画につきまして、輸入促進関連施設を幾つか持っておりましたが、それを閉鎖いたしました。それから、FAZ支援センターというのもありましたが、これを3カ所閉鎖いたしまして、7カ所を地域経済活性の観点から見直しを行っています。
 それからもう一つは人事制度ですが、給与構造改革の推進を初めとしまして、困難な人事制度改革を成し遂げている点を、非常に難しいと思うのですけれども、着実に改革を進めているということを評価委員会としては高く評価していきたいと思います。
 具体的な取り組みとしては、年次・年功による給与処遇を可能にする給与構造改革を行いまして、職務と職責を反映した給与構造にするために、年功的な俸給構造を見直しまして職責手当を定率から定額に変えました。また、社会人中間採用、任期つきの採用、外国人採用といった採用の多様化も実施されております。
 以上で職員のモチベーションも上がると考えられますけれども、一方では組合との関係もありますので、モチベーションの維持というのはなかなか大変だと思っております。しかし、着実に実行されているということでございます。
 以上の点を勘案しまして、第4番目の項目については、中期目標に照らしほぼ順調な進捗状況にあるというふうに判断して、Bという評価を下しております。
 最後に、先ほど来、ほかの独法についてもお話がありました随意契約の問題が一つございます。この随意契約につきましては、評価委員会の中でも多くの方から、競争入札万能主義的な評価だけでは無理なのではないか。例えばその仕事の内容、あるいは購入すべきもののクオリティー等について、どうしてもこういうものでなければならないというものについて、随意契約にせざるを得ないものについてまで、あえて競争入札にするということが本当に正しいのかということが何度も議論として出ました。一部の委員からはシンドラーのエレベーターの例が出まして、ごらんのとおりだということになりました。そのようなわけで、ぜひこの点についてはこれからの評価の運営の仕方の中で、一律に競争というふうな考え方を取らないようにお願いしたいと思います。
 そのことを敷衍いたしますと、評価の進め方全体として言えることですが、総務省と行政改革事務局から、業務の効率化とか、重点化とか、人員削減とか、予算の削減について画一的な取り組みが求められることが多くなってきていると私は思います。これらはもちろん妥当な指摘もありますけれども、一方では、法人の自立的な運営の確保ということから、形骸化を招く可能性があるというように危惧しております。
 例えばジェトロの場合、FTAとかWTOの交渉とかで、経済産業省が推進する政策を実行面でジェトロが応援する、支援するというのが非常に妥当ですけれども、こういった事業は自己収入が期待できないわけですけれども、言ってみれば国が責任を持って予算を確保すべきものまでジェトロが自己収入を中心に行うというように決めつけて考えるというのはどうかと思います。一律かつ形式的な評価が行われることについての危惧の念を最後に申し上げて私の報告にします。
 どうもありがとうございました。
木村委員長
 ありがとうございました。
 では、事務局何かありましたら、よろしくお願いします。
山田課長補佐
 特にございませんが、資料6でちょっと書き忘れたところがございます。1ページ目の総合評定のところで、他の法人では過去の評定について記載されていて、ジェトロだけ記載を忘れておりました。15年度、16年度の評価につきまして、ともにAという評価でございます。ほかの法人の資料にはすべて入っていると思いますが、そこだけ補足させていただきます。
木村委員長
 ありがとうございました。
 ただいまの御報告に関しまして御意見、御質問ございますでしょうか。
鳥井委員
 評価とかかわりなくて興味本位の質問で大変申しわけないのですが、ジェトロが農作物の輸出にかなり力を貸したというのはテレビでも随分放映されていたような気がするのですが、これは省庁間の壁みたいなものを何かぶち破る――ぶち破ると言ったらおかしいですけど、そういうきっかけというような観点はないのでしょうか。ある意味そういう見方をすると大変おもしろいことだと思うのです。
木村委員長
 では、事務局よろしくお願いします。
山田課長補佐
 ジェトロの場合、農作物の輸出は最近力を特に入れておりますけれども、こちらにつきましては、これは実はジェトロの歴史からして、もともとそういう農作物の農林関係の貿易団体と一般の貿易団体が合併してできたという昭和30年代からの歴史もございまして、実はここは全く壁がございませんで、まさにジェトロの組織の中にも農林水産部というのがございまして、これは一緒になってやっております。そういった輸出促進という観点からすると、ジェトロはそういう壁が全くございませんで、ほかの分野もできるのではないかと思っているのですけれども、今のところ中心的にやっている他省庁の分野というのは、私どもの関係では農作物というところでございます。
木村委員長
 よろしゅうございますか。
 それでは、特に御意見ございませんようですので、これで評価結果を確定したいと思います。ありがとうございました。

6.原子力安全基盤機構の平成17年度業務実績評価について

木村委員長
 最後になりましたが、6番目は「原子力安全基盤機構」について、大橋部会長よりお願いいたします。
大橋委員
 最後になりましたけれども、資料7を使いまして、原子力安全基盤機構の業績評価について評価委員会の結果を御報告させていただきます。
 先生方もう重々御承知かもしれませんが、ごく簡単にこの機構の御説明をしますと、原子力発電に関しまして、推進側と独立に安全規制行政をするセクターを設けるということで、原子力安全・保安院というのが経済産業省の中に設けられまして、この原子力安全・保安院と協調、協力して、専門家集団としてこれをバックアップしながら、安全規制行政を進めていくというのが原子力安全基盤機構でございます。平成15年の秋に設立されまして、2.5年が経過したところで、平成17年度としては1年半経過した後の1年間ということになります。
 主な業務としては、1番目には検査業務、これは定期検査、定期安全管理審査というような検査の業務を行うというものです。2番目が、専門知識を利用しまして、事業者の申請してきました解析等を評価する、または研究して今後のニーズに対応するというものです。3番目が、その他として調査、企画、防災業務等を行っていくというのをミッションにしております。
 総合評定としましては、まず1番目に書いてありますように、法人立ち上げ後の体制整備が終了した段階の1年間に相当しまして、業務が順調に展開されているというふうに認定しまして、総合評定としては平成15年、16年のBから、今回、平成17年度十分に進展しているということで、Aと評価しております。これは3段階評価のAです。
 部分的な項目に関して4点に分けて評価しておりますけれども、それついては次ページ以降で御説明申し上げます。
 最初のページの2点目の丸ですけれども、中でも特に、検査の高度化、安全解析による確認、財務などについて、顕著な貢献及び効率向上が高いレベルで達成されているものと認められました。
 後ほど御紹介しますけれども、耐震設計基準問題等について、原子力安全・保安院、原子力安全委員会のシンクタンクの役割をよく果たしております。
 下から2点目になりますけれども、予算の執行についても十分な透明性を確保し実施されていると評価されました。
 したがいまして、全般に関しまして、総合評定Aと評価したのがこの結果でございます。
 それでは、これの要素について御説明します。2ページ目へ参りますけれども、業務運営の効率化、Bと評価してありますけれども、線がずっとAの方に引いてありまして、気持ちとしてはBプラスという評価でございます。
 業務運営ということで、一つは定常的に行っていく検査業務というのがあるのですけれども、もう一つは安全行政上出てくる問題に対して対応しなければいけないことがありまして、具体例を申しますと、BWR型の原子力発電所で起きました制御棒にひびが入るというような原因究明の業務ですとか、PWRの方のサンプスクリーンが、非常用冷却機が働くときに詰まる可能性があるという技術問題の研究に関して、原子力安全・保安院と十分な連携のもとで、非常に機動的、フレキシブルに組織運営したということがあります。
 また、下の表にありますけれども、福井事務所またはヒューマンファクター評価グループを設置しまして、柔軟な体制を取りながら対応したということがあります。
 しかしながら、実は設置して1年半というところで、構成する人員の年齢構成が極めて高い方に寄っておりまして、今後、中長期的な人材確保をどうするのかということを一層の今後の課題としまして、全体としてはBプラスではありますけれども、B評価といたしました。
 2ページ飛んでいただきまして4ページになりますけれども、サービスの質の向上で、1つは検査業務で、原子力発電というのが、かつては建設または建設に伴う安全審査業務というのが中心だったのですけれども、ここ数年、原子力発電の状況が大きな転換を受けておりまして、それは建設から運転へというふうに変わってきております。運転の安全性を確認するということと、耐用年数に向けて高経年化ということが起きておりますので、いかに安全に原子力発電所を運営していくかということがもう一つの中心になっておりますけれども、それに関する検査の業務として、先ほど申し上げましたような定期検査、定期安全管理審査というのを原子力安全基盤機構が進めているところですけれども、原子力安全・保安院及び事業者とも意見交換しながら、また検査員の研修制度を取り入れながら、有効的、効率的な検査の業務を進めたというように認定しております。
 もう一つは、クロスチェック解析業務というのを一番最初に書いておりますけれども、これは主にこれまで事業者が専門に行ってきた、技術基盤に基づく安全解析とか耐震解析という解析業務をバックチェックする、クロスチェックするという意味の技術的能力を持っておりまして、これに基づいて実施した結果、ここにエクプレシトには書いてありませんけれども、ある会社の解析が間違っていたという指摘をしまして再申請をさせたとか、また電力会社の耐震問題に関して別個実施して地元から高い信頼を得たとか、また、具体名を挙げていいと思うのですけど、ナストランという世界的に通用しているコードのバグを発見しまして、現在これの修正が世界中で行われているところだとか、という顕著な結果を上げております。
 また、下の表の中ほど、検査のあり方というのが書いてありますけれども、現在先ほど申し上げた検査のあり方を新制度に移行しようというので、平成20年度、新制度に向けて法律改正等を進めようと検討しているところですけれども、これのバックとなります技術データの作成ですとか、作事基準、規程の作成というような技術支援を原子力安全基盤機構が行っておりまして、これらが総じて極めて高い評価を得られまして、審査委員会、評価委員会におきましては、A評価といたしました。
 しばらく飛んでいただきまして、8ページになります。3点目の個別評価で財務内容ですけれども、平成15年に発足して16年度に200億円以上ということで、平成17年度に初めて会計監査人による監査を受けました。会計監査人による監査の結果が極めて高いもので、適切な予算管理とコスト削減の取り組みが行われていると評価されまして、また、競争入札の導入によって透明性確保が進められているということで、評価委員会では財務内容につきましても、A評価といたしました。
 3ページをくっていただきまして、最後の4点目のその他の事項です。その他につきましては、経済産業省以外の文部科学省、国土交通省が所管する検査についても、原子力安全基盤機構が受託して実施しております。また、原子力安全委員会のシンクタンクとしても機能しまして、これに関する先ほどの耐震問題に関する解析、調査を実施しておりますので、これは淡々と業務を実施したということで、B評価としております。
 最後に、随意契約ですけれども、この随意契約率、件数で42%、金額で66%という大体余り目立たないような数字なのですけれども、原子力という極めて特殊性の高い業務で、随意契約にならざるを得ない傾向の強い契約が多いことは、十分に評価委員会の委員が認識しているのですけれども、なお一層の随意契約の見直しとこれの提言に向けて努力するようにというコメントがつきまして、現在それに向けて鋭意、機構の中で検討を進めていただいているところです。
 以上です。
木村委員長
 ありがとうございました。
 事務局、何かございますか。
新井統括安全審査官
 JNESの特徴といたしまして、平成15年の10月に発足して、まだやっと2年半が経過したところです。この17年度評価というのは、1年半たったところからの1年間の業務を評価の対象にしたということで、立ち上げ直後のそれぞれ軌道に乗り始めた段階の各業務の質の向上ですとか、効率化といったところに主眼を置いて17年度評価を行っていただきました。
 以上でございます。
木村委員長
 ありがとうございました。
 どうぞ中村委員。
中村委員
 最後の随意契約について御質問させていただきたいのですけれども、やはり随意契約が多いということの印象はあるのですが、契約審査委員会というものを作って、一般競争契約になれるものがあるかどうか審査しているということですが、契約審査委員会というのはどういったメンバーでなされていらっしゃるのでしょうか。
木村委員長
 事務局お願いします。
新井統括安全審査官
 契約審査委員会のメンバーにつきましては、JNES内部の職員から構成されておりまして、大体、各事業部の部長クラスで審査委員会を構成しております。
木村委員長
 鳥井委員、何かありますか。
鳥井委員
 1.5件ほど申し上げたいことがあります。JNESの場合、検査をされる側というステークホルダーと検査を規制する側というステークホルダーがあって、できることならば両方が喜んでくれる格好が望ましいと思うのです。安全委、保安院、それから電力、メーカー、その他の方、ちょっとどうなんですかというような、先ほどお役立ちの調査というのがあったわけですが、そんなことを少しステークホルダーにされてみるといいかなという感じがいたします。
 それからもう1点は、これはほかでもそうなのかもしれませんけれども、原子力の場合、電力会社は規制当局のお役所にとても刃向かうことはできませんと、こういうことをおっしゃることが多いですね。それからメーカーさんは、ユーザーの電力会社に刃向かうことなどとてもできませんと、割とそこの情報の流通が私の知っている範囲では余りよくなかった。JNESができたことでその風通しがよくなっていくということが少し。それで規制の最適化ができていくとか、いろいろなことができていくとか、ここの役割というのが果たせるととてもいいなと思っているのです。何かそういう視点も少しお考えいただくといいかなと。関連していますので1.5件と申し上げました。
木村委員長
 大橋委員お願いします。
大橋委員
 ありがとうございました。1点目の検査についてですけれども、これはいわゆる依頼する側の原子力安全・保安院と、あと検査を受検する側の事業者、両者を入れまして三者で意見交換会のようなものを作りまして、両方の意見が入るようにということを工夫しております。ただ、検査のカスタマーというのはあくまでも国民なのだと。国民にいかに説明して、国民に最大の福利をもたらすようにするのだというところは忘れないようにしたいと思います。
 2点目のパワーバランスの関係ですけれども、これはJNESができたからだということは今のところはありませんけれども、先生の御指摘を何とか生かせるように考えてみたいと思いますけれども、一つは事業者しか持っていなかった専門知識、実は原子力安全・保安院の安全規制においては、専門知識は事業者から規制されるという一方通行だったのですけれども、JNESができたことによって、JNESが解析知識を持つとか、原子力発電に関する専門知識を持つということができまして、いい意味のパワーのバランスができまして、安全規制行政に実は非常に大きい貢献を果たしていると考えております。
木村委員長
 よろしいですか。
 ほかに。どうぞ、橘川委員。
橘川委員
 先ほどもちょっと出てきた、新たな政策的課題の追加ということとの関連なのですけれども、新国家エネルギー戦略の中でも、原子力、2030年でキロワットアワーベースで30から40%以上ということが言われまして、JNESが果たす役割は非常に大きいと思うのですが、そのときに、今射程に入れられている建設から運転へということ以上に、原子力発電のあり得べきリスクということを考えると2つぐらいあると思うのですけれども、1つは海外ですね。中国は大体30基ぐらい建てそうだという話だとか、ブッシュの新政策だと本当にいくかどうかわかりませんけど、200基建てないとあの政策どおりいかない。しかし、アメリカには技術者が大分いなくなっているということを考えると、このJNESのサービスが日本だけではなくて、国際的な原子力安全の確保に役立つ可能性はどうかという点が1つ。
 それからもう一つは、国内で言うとバックエンドの問題で、新たな問題として六ヶ所が動き出してプルサーマルが始まるということになりますので、そこの部分についての体制はどうなのか。その2点あたりのことをちょっとお伺いしたいと思います。
木村委員長
 大橋委員お願いします。
大橋委員
 ありがとうございます。
 1点目の海外への展開については、まさに先生の御指摘どおりで、国際的にはIAEAなどの国際機関を通じましてJNESの情報を発信したり、または受け取ったりするというようなアクティビティーは日常的にやっております。
 もう1点は、中国とか東南アジア方面で今後、原子力のニーズが高まってくることは十分予想されますので、東南アジアを日本がまとめるというとあれですけれども、安全情報だとか安全規制行政について、指導的な役割をできれば果たしていきたいということで、JNESの中でそういうセクションが設けられまして、安全情報に関する取り扱いをやっております。
 2点目のバックエンドについても、先生の御指摘どおりで、原子力発電が建設から運転へというお話を申し上げたのですけど、さらにバックエンドと我々呼んでおりますけれども、再処理ですとか、放射性廃棄物の処理・処分という方へ広がっておりますので、こちらに関しても安全規制行政を充実していく必要性が出てきておりまして、その人材をJNESでいかに確保していくかというのは、今後の重要な課題の一つだと認識しております。
 ありがとうございました。
木村委員長
 ありがとうございました。
 ほかにございませんでしょうか。青木委員。
青木委員
 6ページの6のところなのですけれども、武力攻撃原子力災害に関する調査です。これはサービスの中に入っているのですけれども、どういう委員の方がどのような報告書をつくり、これは適正利用のこともありますし、サービスでもありますし、どういう形でどの範囲で公表されているのか、その辺を教えてください。
木村委員長
 大橋委員。
大橋委員
 これは昨年度、初めてだったかと思うのですけれども、福井県の美浜地区で、テロ対策ということで、テロがあったことを想定した原子力災害というか、避難訓練というのを実施しているかと思います。
新井統括安全審査官
 武力攻撃等に対する我が国の対応ということで、いわゆるテロ対策の関係で、国民保護法とか原子力災害についてもそれに対する法律の整備や各種措置が17年度整備されたところでございまして、JNESはその指定公共機関ということで17年度指定を受けております。その一環として大橋委員より御説明いただいたように、美浜で実際のそういった事故を想定した訓練をやっております。また、JNESとして武力対応について今後どういう取り組みをやっていったらいいかということを取りまとめて、17年度そういう業務を開始したというものでございます。また、指定公共機関は、あらかじめそういう計画をつくって主務大臣に届け出なければいけないという法律のスキームになっておりますので、それに基づいてJNESとしての行動計画を17年度提出したという状況でございます。
木村委員長
 ありがとうございました。
 ほかに。よろしゅうございますか。
 それでは、評価結果について修正の意見がございませんでしたので、この評価結果とさせていただきます。
 それでは、事務局、何かございましたら。
波多野政策評価広報課長
 本日は長時間の御審議ありがとうございました。独立行政法人の評価基準につきましていくつか御意見、御質問がありましたので、まとめてお答えを出させていただきます。まず、評価の区分でありますが、経済産業省の独立行政法人の評価は、もともと5段階評価と3段階評価の2設定で始まっておりまして、5段階の方が適正に評価できるか、3段階の方が適正に評価できるかで、各独立行政法人の業務の特色に応じて選択していただくようになっております。当初、3段階で始まったところが多かったのですけれども、3段階ですとどうしても、年を経るごとにAに揃ってくるという傾向があって、それで5段階で評価できるところは5段階に評価区分を変更していただいたというのが過去の経緯でございます。現状では、評価を細かく分類することが難しい2つの独立行政法人だけ3段階で残っております。ただ、今後のあり方として、5に揃えるというのも一つのあり方だと思います。また少し議論させていただいて、今後の課題とさせていただきたいと思います。
木村委員長
 私は大学の評価の仕事をやっておりますが、大学の評価も、評価の対象によって3段階にしたり、5段階にしたりしているのですが、どうも5段階というのが心理的に一番楽みたいですね。
鳥井委員
 ただ、平常業務を淡々とこなすというところはAAなどもらえないのですよ。存在しないのですよ。そこでAAまであって、ほかにAAがついていると、なぜお前のところはAAがつかないのだという議論がきついという。
木村委員長
 本来、こんな一覧表にすべきものではないのだと思います。それぞれの独立行政法人の目的、目標が違うのですから。しかし、一つの省庁に幾つかの独立行政法人がありますので、どうにも一覧表にせざるを得ない。そうすると比較されるのですね。その辺の問題については、今後とも議論していきたいと思います。そういうことでよろしゅうございますね。
 それでは、事務局、連絡事項をお願いします。
波多野政策評価広報課長
 本日はありがとうございました。経済産業省でメインで評価いたします法人11のうち、本日は6つ御評価いただきまして、明日引き続きまして、大変恐縮でございますけど5法人の評価をお願いしたいと思います。
 あわせまして、今後の予定といたしまして、今月の28日に平成18年度の独立行政法人の組織、業務全般の見直しということで、6法人の業務についての見直しを御審議いただく予定となっております。大変御多忙の中、1カ月間に3回という会議を設定させていただいて大変恐縮でございますけれども、よろしくお願いいたします。
木村委員長
 本日はどうもありがとうございました。また明日、よろしくお願いいたします。
――了――
 

最終更新日:2006年8月28日