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独立行政法人評価委員会(第29回) 議事録

日時:平成18年7月1.1日(火)9:00〜12:00

場所:経済産業省別館513共用会議室

出席者

木村委員長、青木委員、伊丹委員、岩村委員、大橋委員、 梶川委員、橘川委員、小泉委員、坂本委員、鳥井委員、 鳥居委員、中村委員、早川委員、松山委員

議事録

木村委員長
 第29回経済産業省独立行政法人評価委員会、ただいまから開催させていただきます。
 本日は昨日に続きまして、分科会、部会で御審議いただきました各法人の平成17年度の業務実績評価及び平成17年度に中期目標期間が終了した独立行政法人の中期目標期間における業務実績評価につきまして、分科会長、部会長に順次御紹介いただき、その評価結果について御審議をいただきたいと思います。
 本日御審議いただきます法人は、製品評価技術基盤機構、石油天然ガス・金属鉱物資源機構、新エネルギー・産業技術総合開発機構、経済産業研究所と産業技術総合研究所の5法人であります。5法人の審議終了後、事務局から平成18年度における独立行政法人の組織・業務全般の見直しの進め方について御説明いただきます。よろしくお願いいたします。全体で3時間を予定しております。途中で10分程度の休憩をとりたいと思います。
 なお、本日の議論につきましては、資料及び議事録を公開することにいたしますので、よろしくお願いいたします。

1.製品評価技術基盤機構の平成17年度業務実績評価及び第1期中期目標期間における業務実績評価について

木村委員長
 議題1、製品評価技術基盤機構の平成17年度及び中期目標期間における業務実績評価に関し、平澤部会長から御報告をいただきます。よろしくお願いいたします。
平澤委員
 最初に17年度の実績評価から御報告いたします。資料2−1であります。
 3ページをあけていただきたいのですが、能動型業務と受動型業務に我々は分けておりますが、能動型業務の中で17年度に非常に成績がよかったのが3ページのものでして、これは遺伝子資源を収集するというものですが、微生物株が約60%予定を上回って集め、また、生物遺伝資源の収集についても25%予定を上回って集めた。
 それはどうしてかというと、1-2 にありますが、2国間協定、特にアジアの国々と結んできたわけですが、それがだんだん実を結んできて、ベトナムやインドネシア、ミャンマーから、お互いの信頼関係を基礎にしてたくさんの寄託を受けることになりました。また、NITEの方でもこれらの国から研修生を受け入れて、それらの国々でうまく集められるような、保存できるような態勢を作るのに協力してきたといったこともあります。あと、中国やモンゴルとも新たにMOUを結んだり、また結ぶ予定であったり、それらをもとにして、今後この業務は非常に発展するのではないかと思っております。
 利用者サービスに対しては、3ページの一番下にありますように、総合カタログをつくって準備を進めているということであります。
 それから、受動型業務から1つ選んで御紹介いたしますが、9ページをお開けください。9ページの下の欄、5.工業標準化法及び計量法に基づく認定ですが、この認定業務については国内から海外への協力が進んでまいりまして、アジア太平洋地域でのAPLACというこの種の会議があるわけですが、そこの理事とか、技術委員会の委員長とか、MRAの文書化委員会の委員長、あるいはワーキンググループの議長を2つこなすといったように、特に若い職員がこういうところで活躍できるように能力を伸ばしてきたということになるかと思います。
 それから、14ページ、財務内容は17年度、1.にありますように1.1%の削減を達成したということで、そのほかの項目についても順調に推移したと言っていいと思います。
 最後にマネジメントの項目についてですが、19ページの3.と4.ですが、特に17年度から中長期的視点に立った人材育成というプログラムを立ち上げまして、それらを所内に普及させるといったことに取り組んでおります。それから、4.人事計画に関する計画の中で、今まで目標管理体制等をやってきたわけですが、業績評価システムにそれを反映させるということを行いました。
 それから、随意契約について。これは規程類を整備いたしまして、その規程に沿って過去のものも見直しをいたしました。17年度については、件数でいうと71件が随意契約でありますが、全体の34%、しかし金額ベースでいうならば全体の16%がそれであるということで、随意契約の率がかなり低い方ではないかと思っております。
 これが17年度の主な点になろうかと思いますが、続いて第1期の中期評価のことに触れたいと思います。資料2−2であります。
 これについても今と同じように幾つかのポイントを見てみたいのですが、4ページをお開けください。これは収集した遺伝子の付加価値を高めるためにゲノム解析をしていくということに関連した部分であります。4ページの2-1 にありますように、麹菌、これは真核微生物でも特にゲノムサイズが大きいものであり、また、解読するのになかなか難しい部分があったりしたわけですが、これを解読いたしまして、ネイチャーにそれが掲載されるということになった。これが恐らく第1期を通してのゲノム解析の中のハイライトではないかと思っております。
 何を取り上げて解析するのかということに関しても体制を整えてまいりました。それから、解析に当たっての解析ツールの開発とか、開発技術の開発を通して試薬の使用量を減らすとかいったことを行い、経費の削減にも寄与したわけであります。
 次に受動型の部分で一つ挙げてみますと、10ページの上の欄、3.化学物質排出把握管理促進法関連業務があります。これは御承知のように特定の化学物質を移動させたり保存したりする、そういうデータを一括してNITEが常に管理し、どこにどのような化学物質があるかということを把握するシステムでありますが、この期の初めにこのようなシステムを急遽作りましてデータベース化していくということを行ってまいりました。届出制に関して、最初の年は文書で来るのに間違いがいろいろあったりして大変だったわけですが、順次電子化し、電子化のフォーマットも整えて、それらを外部に委託して処理してもらえるような体制もこの間に整えまして、大量のデータが来ますが、遅滞なく処理できる体制をこの期につくりました。
 そのようなPRTRデータをもとにして、それを応用する、地図上にどのような物質が分布しているか図形化するようなことも産総研と一緒に開発し、そのようなデータも提供しております。この関係もよく頑張った部分の一つではないかと思います。
 それから、財務内容に飛びますが、15ページです。上の1.の欄にありますが、5年間を通して経費の削減は9.2 %を達成したということです。
 もう少し具体的にそれを見てみますと、16ページの3-2 にありますが、運営費交付金が期初の計画額に対して5年間で約20億削減された。しかし、この間、自己収入を21億にふやした。それからまた、業務経費を14億削減して、結局15億の新しい投資財源を得て、それを新規の事業の展開に利用してきたということであります。
 17ページ、18ページにマネジメントがありまして、総合評価の中でこれが一番進展した部分ではないかと思っておりますが、18ページのところで、先ほども人材育成プログラムを新たに、中長期的に見て展開するということを申しましたが、期初から、これは最も重点を置いて職員研修、啓発研修等をやってきております。
 その結果、4.にありますように、アウトカムの確認ということを業務ごとにやることから始めて、実績の把握、NITEの業務に関してのアウトカムの把握いうのはなかなか厄介なことでありますが、何を中心にして業務を展開すればよいのかを確認した上で、同時並行的に目標管理制度というマネジメントシステムを導入いたしまして、先ほど申しましたように、最終的には業務評価に反映させるような体制まで持ってきたということであります。これらをあわせて、マネジメントが最も頑張った項目ではないかと思っております。
 以上です。
木村委員長
 事務局から何か補足説明がございますか。
吉田課長
 私どもといたしましても、この評価、それから評価の過程でいろいろなコメントをいただいておりますが、そういったものを真摯に受けとめさせていただきたいと考えております。
木村委員長
 ありがとうございました。
 いかがでございましょうか。ただいまの御説明に対しまして御質問、御意見等。
 どうぞ、鳥井委員。
鳥井委員
 質問でも意見でもないのですが、例えばAというのが何を意味するかというのが役所によって違っているのですね。ですから、こういう紙を作る、特に中期目標の評価を作るとき、でっかく、Aは何を意味して、Bは何を意味してと必ず書くことにしませんか。
木村委員長
 そうですね。それぞれの部会がどう評価したか、どういう基準を持っているかということを外に示すことは非常に大事だと思います。
鳥井委員
 どこかに書いてあるからいいというのではなくて。
木村委員長
 確かにおっしゃるとおり、省庁間でも違うし、1つの省庁の独立行政法人の間でも随分違うのですね。経済産業省でも評価が3段階と5段階、2種類ありますので、その辺ははっきりしておいた方が良いと思います。
平澤委員
 数回前のこの委員会でも我々の基準については御報告をしたと思いますが、評価を積み重ねていくうちにだんだん内容が見えるようになってきて、我々としては達成度評価が中心であるわけですが、計画に対して質的あるいは量的に非常に凌駕するようなことをやったときには、どちらかならA、両方ならAAといった基準でつくっております。文言の中でも、「高く評価される」というのはAであり、量的に高く評価、質的にはそうでなければAのままと、そんなことになります。
鳥井委員
 そういうことであるなら、小さく書いておいてもいいかもしれないですね。
平澤委員
 そうですね。
木村委員長
 ほかに、よろしゅうございますか。
 青木委員。
青木委員
 資料2−2の17ページですが、今のことに関連するのかもしれませんが、13年度から17年度までAで、最終的にAA−になっている意味合いを教えていただけないでしょうか。
平澤委員
 A+、その上がAA−になるわけですが、上がったことになります。これは、年度ごとの努力の集積だけではなくて、全体を通して見たときに、このように考えていいのではないかと考えたわけですが。
青木委員
 それとまたちょっと違うのですが、2−2の10ページと2−1の9ページにも関連するのですが、こういう評価は難しいなと思いますのは化学兵器の禁止に関するもので、これはずっとBなのですが、チャレンジ査察はどこでも一度も行われたことがありませんし、ちゃんとできて、ずっとBでしかない。これは単なる感想ですが、非常に難しいところがあると思います。
平澤委員
 ありがとうございます。多分一番最初の評価を御報告したときに、鳥井委員から全く同じ趣旨のことを指摘されたことを覚えております。
 化学兵器に関しては、内容が余り我々には報告されないのですね。秘密事項ですから。それで、中身を確認してということをやりにくいので、ずっとBのままきました。計画どおり粛々とこなしたというのがBでいいのか、鳥井委員は当初、それはAにすべきではないかとおっしゃられたのですが、Aにする勇気のないまま、このままになっております。これは我々の委員会でもまた検討いたします。
木村委員長
 そうですね。よろしくお願いいたします。小泉委員どうぞ。
小泉委員
 資料2−2の16ページですが、先ほどの御説明にもあったと思うのですが、20億円削減されて、自己収入を21億増加させて、業務経費の削減14億、差し引き15億のプラスになった。どんどん削減する、あるいは努力してふやすのはいいのですが、プラスになったものは一体どのように使われていくのか、あるいは、これだけプラスにしているのにAAでないのは一体何なのか、その辺のところですね。
 おそらく、これから法人がいろいろ努力していき、どこまでやればいいのかという問題にも絡むと思うのですが、プラスになった分は何か遠い将来のものに投資していく必要があるのではないかと私は思っておりまして、使い方というか、その辺、御説明がいただければありがたいと思います。
平澤委員
 事務局からもあればお願いしたいのですが、私が承知している範囲で言いますと、毎年1%ずつ削減するというのは、期初の計画で取り上げた項目について1%ずつ削減していくということでありまして、その後、年度ごとに取り組むべき課題がふえてまいりますから、その部分については一応除外してあるわけです。
 例えば、中国で化粧品の材料の輸入の問題があって、急遽国家的な検定をしないと向こうが受け入れないといった問題が発生しました。こういう項目に財源を振り向けていっているということになります。
 では新たに生じた項目について湯水のごとく使うのかというとそうではなく、それについてもどれぐらいコストパフォーマンスを上げてきたか我々は検討いたしまして、やはり削減に努力してきたというように承知しております。
吉田課長
 削減したもので、どういう新しいところに使っていったか、例を申し上げますが、例えばバイオ部門ですと、最初に設備を入れまして、途中で更新の時期を迎えたわけですが、そういった設備につきましても交付金の中で、自助努力で設備更新をいたしました。
 それから、先ほど平澤部会長から御紹介がありましたが、化学物質管理のデータベースなどの外注をするときに、原資がありませんと外注もなかなかできませんので、そういったところにも振り向けて効率化をするようにしております。
波多野政策評価広報課長
 財務内容のところでございますが、きょう最後に御紹介させていただきますが、今、財政が厳しい中で、フレキシビリティーがある独立行政法人についてはぜひ自己収入を増やしてほしいというのが政府全体の方針でございまして、そういった関係で、自己収入を増やしていただいているところはA評価ということでございます。
 どこまで行ったらAAにするかというのは極めて難しいのですが、財務内容のところで自主的に回るほどになると明らかにAAだと思うのですが、交付金の中で財政支出を伴っているというところを考えると、極めて例外的な場合を除くと、AAというのはつくことはないのではないかと事務局としては考えております。
木村委員長
 どうぞ。
小泉委員
 減らす、あるいは自己収入を増やすということは非常に重要だと思うのですが、そのために組織自体が疲弊していくというか、目先の評価に追われて将来に禍根を残すことのないようにという意味で意見を申し上げたのですが、それなりに使われているというお話を伺ったので、ほっとしております。
木村委員長
 ありがとうございました。
 よろしゅうございますか。
 それでは、特に修正の意見はございませんでしたので、ただいまの件については評価結果を確定というふうにさせていただきます。ありがとうございました。

2.石油天然ガス・金属鉱物資源機構の平成17年度業務実績評価について

木村委員長
 議題の2番目に参ります。石油天然ガス・金属鉱物資源機構につきまして、橘川部会長から御報告をお願いしたいと思います。
橘川委員
 それでは、資料3に基づきまして資源機構の平成17年の業績評価を申し上げます。
 まず1ページ目ですが、結論から申し上げますと、総合評価はAということです。
 平成15がB、16がBで、なぜAになったかという点が問題なのですが、平成15は、実は16年の2月29日に発足していまして、わずか1カ月で、ほとんど評価が意味をなさない。平成16年についていいますと2つありまして、この機構の母体になった石油公団がまだ残っておりました。石油公団が解散したのは17年の4月1日という特殊な条件があること、それから、15年末にニューヨークの市場で1バーレル当たり30ドル程度だった原油価格が急騰してきまして、かなり特殊な条件があるということで、個々には改善の成果も見られたのですが、部会としては評価をやや抑えて、異常値になっているかもしれないということでBにしていました。それが、原油価格が高止まりし、石油公団も解散したという状況の中で、いわば2年間を通して見た評価という側面を持っております。その結果Aということになりました。
 参考のために、部会のメンバーが8人おりまして、AAを5点、Aを4点、Bを3点、Cを2点、Dを1点という形で平均しますと、総合評点は、平均値は4.0でした。
 次に2ページ目の業務運営の効率化ですが、ここでは、一般管理費を17%削減した、特に、3ページの真ん中にあります備蓄関係での経費節減が進んだ、あるいは、データベースに対するアクセスが2倍ぐらいになったなどの点を評価してAになりました。平均値は4.0 です。
 次にサービスの質の向上ですが、ここは業務の内容が非常に違いますので、4つのセグメントに分けて評価しました。まず第1のセグメントであります石油開発についていいますと、4ページにありますように、サハリン、リビア等で非常に調査が成果を上げ、特にリビアは日本企業の利権獲得につながったという点、それから、この間に、先ほど言いましたように原油価格が非常に上がってきまして、油価の前提を見直しました。過去10年分の平均油価を採択基準としていましたが、そうすると、従来の基準で計算しますとバーレル当たり30ドルということだったのですが、これではとても採算に乗らなくなりまして、過去5年、それから先物の未来5年という油価基準に変えまして、新基準で計算しますとバーレル当たり56ドルとなるような対応を評価してAということになっています。この分野は4.0 でした。
 次にセグメントの2つ目、5ページにあります金属開発ですが、これは、過去の成果なのですが、それがこの年度の間に鉱山開発につながったという具体的な成果が2件ほどありまして、そういう点を評価してA。数値的にいいますと4.1でした。
 それから、6ページ目の資源備蓄でありますが、石油の方では国の備蓄政策において非常に強く求められました緊急放出への対応の準備を進めたという点、それから、LPGに関していうと3つの基地を具体的に稼働させているという点、それから、金属に関していいますと、7ページになりますが、ニッケルとタングステンの放出を行ってこれを成功させた点を評価してAということになりました。数値的にいうと4.3でした。
 それから、8ページ目のセグメントの4番目、鉱害防止でありますが、これは何も起きなければよしとするということですが、きちんと行ったということで評価はA。4.0という数値になっています。
 それから、9ページ目の財務内容の改善であります。ここでは、先ほどちょっと出ていましたが、2年を通じて自己収入を上げたという点を評価してAということになっています。
 ただし、財務諸表の貸借対照表、10ページをご覧ください。我々の委員会でも議論になったのですが、上から3つ目の民間備蓄融資事業の借入金と貸付金、同額なのですが、3,298億5,300万円と非常に大きな額が立っています。これがなぜ左から右へ流れるような仕組みになっているのかというところが問題になったわけですが、今、民間備蓄石油70日分の義務づけを行っています。もし民間石油会社が民間銀行から直接融資を行った場合の利子負担、それから、企業ごとに信用力が違いますので利子に格差が出るという問題、これを、間にJOGMECが間に入ることによって全体としての利子負担を減らしている、条件を均一にしているという機能があることが判明しました。貸借を見ますとここの数字がかなり目立ちますが、そういう意味合いを持っております。
 最後に随意契約でありますが、まず透明性については、ホームページ等で公開しており問題がないという点と、随意契約の比率が比較的高いのですが、備蓄基地のウエートが高くて、どうしても近接する製油所あるいはLPG会社とリエゾンが生じますために随意契約の比率が高くなるという事情があるということです。
 以上を踏まえて総合評価Aなのですが、2つばかり評価の過程で出てきた点を申し上げます。1つは、この機構は20年度に向けて、新しい中期目標を設定しなければいけないわけですが、そのときにPDCAサイクルを回すために、非常に難しいのですが、P(計画)をきっちり定量化するということは、まだ改善の余地があるのではないかという意見が1点出ました。
 2つ目は、リスクマネー供給のところで、先ほど油価の見直しということを行いました。これは一歩前進なのですが、制度上の枠組みそのものが、例えば出資比率50%までしかJOGMECの出資が認められていないという点が、民間側からすると非常に使い勝手が悪いということで、利用度が落ちているという問題があります。新国家エネルギー戦略でいわれます自主原油40%という目標達成を考えますと、制度をいじらなければならない。評価の問題ではなくて、政策を変えてほしいという意見が評価委員会の中から出ました。
 制度をいじるというのは、JOGMECだけではなく、昨日申し上げましたように、貿易保険の拡張とか、JBICの機能の維持強化というような問題とつながっているという意見が出ました。その点をつけ加えておきます。以上です。
木村委員長
 ありがとうございました。
 事務局、何かありますか。
高田課長
 御質問があれば、それに対してお答えいたします。
木村委員長
 それでは、ただいまの橘川部会長の御説明に対しまして何か御意見、質問等ございますでしょうか。
 どうぞ、岩村委員。
岩村委員
 橘川部会長から民間備蓄事業の通り勘定のことの御説明があったのですが、民間備蓄融資事業借入金というのは民間銀行からの借入金なのですか、それとも財投からの借入金なのでしょうか。
木村委員長
 事務局、お願いします。
高田課長
 民間備蓄のお金の借り入れは一般市中銀行からでございます。一般市中銀行からですが、JOGMECという組織には、個別法の規定により政府保証がつけられます。JOGMECが資金調達をすることによって、政府保証を附保し、極めて低利の資金調達ができるというわけです。
 国家備蓄はもちろん国が行っているわけですが、私ども資源エネルギー庁では備蓄事業そのものが国家エネルギー安全保障だ、本来は国が行うものだと考えております。ただ、民間の力を借りなければならないということで、民間が備蓄を持つ部分につきまして普通のランニングストックを超えて、備蓄義務法で持っている部分の資金調達についてはJOGMECが政府保証を使って市中から低利で借り、それにさらに利子補給をつけて、ごく低金利で石油会社に資金供給し、その低利資金で原油調達を行っているという状況になっております。
岩村委員
 趣旨はどうでもいいのですが、形として、こういう資金を供給するときは幾つかの方法があるわけですね、政府保証をつけるという前提で考えても、まず1つは備蓄業者のJOGMECからの借入金に対して保証をつける。それを転貸するのであれば、民間の方から見ても無リスクの貸出金と理解することができるだろう。2番目のケースは、JOGMECの民間銀行からの借り入れに対して政府保証をつける。これがこれですね。3番目は、民間備蓄業者が直接民間銀行から借り入れて、それに対して政府保証をつける。利子補給が必要であれば別途行いますというやり方、幾つかのやり方があると思うのです。
 それぞれ一長一短ありますし、ここでその議論を始めると終わらないかもしれないのですが、こういう話が出ている以上は、貿易保険やなんかとの関係もという指摘もある以上は、貸付金の保証のあり方とか、リスクのとり方とか、それから、JOGMECを通して流すことが望ましいことなのかどうか。リスクの部分だけをとるのであればJOGMECが保証してやってもいいはずで、いろいろな方法論があると思うのですが、そういう方法論について、一長一短、それから、いわゆる国民に対する見え方、透明性の問題を検討して、その上で評価をしていった方がよろしいのではないか。少なくとも誤解を招かないのではないかなと思います。
木村委員長
 何かありますか。
高田課長
 まさに貴重なアドバイスをいただいたと思います。ただ、3つ目の方式は法律の壁が大きくて、一般の企業に政府保証は、緊急のとき、例えば銀行が金融不況で苦しんだというときしかできないような制度であったと思いますので、1のパターン、2のパターン、また貿易保険との連携と、助言だと思って考えてみたいと思います。
波多野政策評価広報課長
 今の点は、28日のこちらの委員会のメーンテーマにもなりますので、そちらの方でまた御議論をお願いしたいと思います。
木村委員長
 よろしゅうございますか。
 それでは、これで評価結果を確定ということにさせていただきます。ありがとうございました。

3.新エネルギー・産業技術総合開発機構の平成17年度業務実績評価について

木村委員長
 それでは、議題の3番目に参ります。新エネルギー・産業技術総合開発機構の平成17年度業務実績評価に関しまして、岸部会長からお願いいたします。よろしくお願いいたします。
岸(輝)委員
 それでは、平成17年度NEDOの業績評価結果を報告させていただきます。資料4でございます。
 まず審議経過について簡単に御報告いたします。5月29日に第8回のNEDO部会を開催して、業務実績に関する説明を行うとともに、評価基準の概成及び評価スケジュール等を審議いたしました。ここで課題ですが、A、Bの取り扱いの難しさはいつものとおりです。6月1日から6月16日にかけましてNEDOの研究開発にかかわる成果を現場で調査することを目的とする現地調査を実施し、延べ9名の委員が、科学技術館、NEDO展示室、NEC、東レ、キャノン等の民間企業等に出向いて調査を行ってまいりました。また、その間、業務実績に関する質問により認識を深めてきたという状況です。先週、7月7日に第9回のNEDO部会を開催し、17年度の業務実績の評価を行った次第です。
 それでは資料4の1ページから始めさせていただきます。まず評価結果についてですが、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構平成17年度業績評価のとおりとなっており、全体としての総合評価をAとしております。
 各項目別に評価及び当該評価となった理由について説明したいと思います。まず、2ページをごらんいただきたいのですが、業務運営の効率化等につきましてはAとしており、評価のポイントは表にまとめられているとおりです。
 一つは、地球温暖化問題に対応する組織を強化する等、取り巻く状況の変化をとらえ柔軟に対応する姿勢、特に今回、京都メカニズム対策室をしっかり設置した点が評価されております。それから、機動的な組織運営の一環として積極的な人材の登用による研究開発マネジメント能力の向上や業務改善に取り組んでいること、基本理念、使いやすいNEDOとか、役に立つNEDOということを明確にし、業務の取り組み方針を「NEDO技術開発機構の今後の運営方針」の中で明確にして、全役職員で共有、徹底している点、一般管理費の削減目標、5年間で15%ですが、それを大きく前倒しして行っている点、この辺が評価されて、業務運営の効率化等というところはAと評価されております。
 Aの意味は、極めて順調、Bが順調、Aが極めて順調ということで評価者の間でお互いに認識し合っている次第です。
 2番目がサービスの質の向上ということで、4ページから8ページになっております。重要なのは研究開発関連事業と、7ページの新エネルギー・省エネ、この2つに分かれます。研究開発の中には提案公募と、最も大きな中長期・ハイリスクの研究開発、それから実用化・企業化、広報・情報発信、人材育成、こういう項目から成り立っているということを御理解いただきたいと思います。
 サービスの質の向上はAといたしましたが、評価のポイントとしては、Plan−Do−See、PDSサイクルを本格的に導入しているということ、プロジェクト間の連携強化、質を重視した産学連携・人材育成、戦略的なエネルギー・環境技術の国際展開、こういうことに非常に力を入れているということが評価されております。それからまた、プロジェクト評価の結果得られた多くの教訓、失敗もたくさんあったという言い方もできるかもしれませんが、研究開発マネジメントのノウハウを集約したガイドラインというものをまとめており、これも全職員の共有している点になっております。また、この間最も重要なのが、内外の動向を踏まえて分野の追加などの更新を行った「技術戦略マップ」、これも更新していることが非常に重要で、かつ、これが内外から非常に高い評価を受けている点、今後も常にこのマップに照らして、進捗状況、成果を確認しつつ研究開発マネジメントが進められる、そういう期待ができるという点、このようなことからサービスの質の向上をAと評価しております。
 3つ目の項目が財務内容その他ということになります。9ページ以降をごらんいただきたいと思います。プロジェクトの終了による不要化した研究資産について、他プロジェクトへ利活用や、中古売却が適切に行われている点、それから、研究基盤整備事業において、イオン工学センター、鉱工業海洋生物利用技術研究センター、超高温材料研究センターの3社の株式処分を行い、当初計画より2年早く、前倒しで本業務を終了させた点、この辺が高く評価されてAと評価しております。
 こういうことで、3つの評価がAなら当然総合評価もAになると御理解いただきたいと思います。ただ、各評価を踏まえて総合をAとはしましたが、今回、非常によく行っておりますし、いろいろな改革とか変革も各年度に合わせて十分に行われているという認識ではあります。
 全体に、若い研究者のことも十分に配慮されてはおります。ただし、これはNEDOだけでなくて日本全体の問題でもあるのですが、資金の集中化と同時に、どうも積極的に若い人材に資金が回っていないのではないかと危惧する方がかなりおられるということで、これは日本の科学技術の大きな課題で、NEDOにもそれが若干感じられるという意見でした。
 2番目が、PDSサイクルは非常に重要ですが、NEDO固有にPDSサイクルを確立していただきたい。例えば事業評価は何年やるのかということを含めて、もう一度考え直す必要があるのではないかということです。
 次のところですが、より画期的な成果につながる可能性を持つような大胆な挑戦への支援が重要だということで、ハイリスクをもう一段取り入れてもいいのかなという意見がかなりあったと思います。ただ、産業技術であるということと、中長期・ハイリスクというのが評価の一番大きな対象だという言い方もできるのですが、中長期とハイリスクというのは本当に並べて使っていい文言なのかという提案もなされております。今後、より一層高いレベルの、ある種のファンディング・エージェンシーになるために、より一層の努力が必要だという指摘です。
 最後に、先ほど出ておりましたAとBの定義、これは各先生がいろいろ意見をお書きいただいて、Aかなと思ったらBになっていたり、これはAAかなと思ったら、AどころかBになっていたりということで、順調、極めて順調のとり方というのは本当に難しいことで、こういう場で議論が必要であると話をしていた次第です。
木村委員長
 ありがとうございました。
 事務局、何かございますか。
 それでは、ただいまの御説明に関しまして何か御質問、御意見ございますか。
 梶川委員どうぞ。
梶川委員
 総合評定及び9ページの財務内容その他の評定のポイントというところで、どちらも同じ記載があるのですが、研究センターの株式の処分を行い、当初計画より2年前倒しで本業務を終了させた。私は、これが高く評価できるという意味合いが何となくわかりづらい。これは本来この機構が目的とされる事業がうまくいかなかったということですよね。それを2年前倒しで処理されたことが評価上ポジティブになるということが、ちょっと国民的にわかりづらいのではないか。どこにも書いてあるのですが、余りに強調されているだけに。
 よほどこじれた案件で、損失が将来的に出ざるを得なかったものを、例えば労務紛争を解決してここでロスを確定したということが非常に高い御努力だったというような事情があるなら別ですが、通常であれば、むしろ残念だったなという話に近いポイントなのではないかと思うんですが、その点、Aとの関連を教えていただければと思います。
木村委員長
 ではよろしくお願いします。
住田課長
 この3センターにつきましては、所期の目的は基本的には達成しておりまして、あとは、作りましたセンターに関してどのような形で民間に移行していくか、当初の計画では5年以内に順調に民間に移しましょうということだったわけでございますが、これの処分ができたということでございます。
岸(輝)委員
 評価者の方は、処分することを決めたものを早くやったから評価したわけで、ずっと歴史を振り返って、変なものを作ったとか、そういうことは対象にしておりません。
梶川委員
 そういう意味では理解していて、ただ、通常考えますと、処分することを決めたものを処分するというのはそれほど困難なお話ではなくて、八木委員にお聞きしたいのですが、これを2年も先に処分せざるを得ないとお決めになる方が違和感があるような気がするのですが、どうでしょう。
木村委員長
 どうぞ、八木委員。
八木委員
 そのとおりだと思います。
住田課長
 5年以内に順調に処分できるかどうかというところがNEDOにとりましては非常に大きなテーマだったわけでございます。後ろ倒しになってくると処分がうまくいかなくなる。そのリスクはかなりあったものですから、早めに処分できたということは、NEDO自身としては、ある意味で健全化ができたということだと思います。
岩村委員
 幾らぐらいなのですか。金額の議論がないと何とも言えないですよね。5億の話なのか、500億の話なのか。
木村委員長
 金額はわかりますか。
住田課長
 手元にありませんので、後ほど御報告させていただきます。
木村委員長
 平澤委員。
平澤委員
 全般的な評価結果について違和感があるわけではないのですが、多少、評価のプロセスに関してコメントをしたいと思うのですが、例えば3.のサービスの質の向上という中身は、ここにも分けて内容が書いてあるように、それぞれ独立して評価できる対象だろうと思います。私が知っているNEDOのファンディングの部分は非常によくやっているわけですね。こういうのはAAになってもいいのではいかなという気がするわけです。
 これは評価委員会で御検討いただきたいのですが、こういうサブ項目に相当する部分を個別に評点していくと、先ほど我々が言いましたAA−であるとか、そういうことが可能になってくるのではないかと思います。NEDO全体としては業務の内部構造化が非常にきっちりできているので、それに合わせた評価をしていくことは可能だろうというふうに思います。
岸(輝)委員
 ありがとうございます。5項目ある仕事、かなり違う要素がありますので、サブテーマの設定ということを、事務局を含めて、ぜひ検討させていただきたいと思います。
木村委員長
 では鳥井委員どうぞ。
鳥井委員
 ファンディングのところについて、意見か、質問かもしれませんが、NEDOの評価をするときに、ファンディングした相手の研究開発が効率的にやられているかどうかは、ファンディング・エージェンシーには大変重要な視点だろうと思うわけであります。効率的に研究開発がやれるということは、研究の現場に親和性の高い制度になっているかどうかということが非常に大きなことで、今、本人にも問題があるとは思うものの、いろいろな研究費の不正が出てきている背景には、お金が非常に使いにくいということが原因しているだろうと思うので、不正を防ぐ、現場の効率を上げるという意味でも、お金を使いやすくしていく努力はファンディング・エージェンシーには強く求められるべきであると思うわけであります。
 もちろん財政当局のかたさからいうとなかなかそれは難しいわけですが、研究の現場がそれができるわけではなくて、やっぱりファンディングに当たっている現場の人たちが一生懸命努力をして、ちょっとずつ壁を崩していかないとだめなことがあって、その辺が評価の視点の中に入っているのか入っていないのか、その努力がされているのか、されていないのかというところを教えていただいて、できることならばそういう視点を入れていただきたいなという感じがするのです。
岸(輝)委員
 NEDOとしては、役に立つとか、使いやすいということを前面に出しています。この1つ1つは非常にいい目標であり、ターゲットであり、その方向に我々は向かっているものと信じているわけです。民間の使いやすさの調査は昨年度実施しましたが、かなり使いやすくなったという意見が出ていると思います。ただ、これは本当に大事なところなので、今後ともそれは進めないといけないと同時に、最後に申し上げましたPDSをどう回せるか、この辺をもう一度、より一層明確にして、AをAAにするにはどうしたらいいかという議論を一生懸命やってきましたが、今後ともに考えていくことだという気がしております。
鳥井委員
 例えば、研究開発のかなり基礎的な部分を委託でやるということ自体、かなり論理矛盾があって、そこが急に変わるとは思えないのですが、そういう努力もされていく必要があるんだろうと思っておりまして、できることとできないことを分けて使いやすくするという話ですと、それはそれで努力があるのですが、今はできないと思われていることを少しずつ道を作っていくというのはとても大事だなと思います。
岸(輝)委員
 非常に大事なのですが、非常に大枠な話なので、事務局、つけ加えていただければ。
住田課長
 いろいろな点での効率化でございますが、これはかなりユーザーのニーズを入れまして、例えば決済のやり方を、企業でやられている決済の方法をNEDO側でも認めるという形でございますとか、資料でいきますと6ページ目の上の段の(2)にございますような、使用経費チェックの簡便化などもしておりまして、かなりユーザーの側からは使いやすいという声をお聞きしております。したがって、使いにくさが不正につながっているケースがあるとは私どもは思っていなくて、むしろ、最後の監査的な部分をよりきちっとやっていかなければいけないのかなと思っております。
鳥井委員
 イメージが大分違う感じがするのですが、例えば、日本は単年度予算を前提にされていますが、科研費は一部繰り越しで使用が可能に既になっているのですね。ですから穴が空けられないわけではないかもしれない。それから、資金が研究現場に来るのが年度を半分ぐらい過ぎたところだったりして、残りの半年間で全部使うということが実際に起こっている。そういうことをやると、要らないものを買ったり、いろいろなことが起こっているので、本当に難しいことだと思うのですが、少しずつ変えていく努力というのは現場から上がっていくといいと思います。
住田課長
 今の点は、誤解なきように申し上げておきますが、単年度予算ですが、NEDOの方は交付金の形で出しておりますので、年度をまたぐ形での執行が可能になっておりまして、そこは多くの方から評価をいただいております。
 さらに言うと、年度の途中でも、成果が出てきたときには加速の制度といって、さらに積み増しをすることもできるような形になっておりまして、これは非常に高く評価をされております。
木村委員長
 八木委員どうぞ。
八木委員
 ひと言お願いを申し上げます。我々製造業でも気をつけなければならない点は、急いで成果を求める、結果を出すということになりますと、どうしても中長期的な大事なことが漏れたり、着手が遅れたりするということです。先ほどからの各委員のご発言とも関係しますが、特にNEDOとか産総研の場合には、アウトカムとか、国民に対して提供するサービスとかが強調される余り、自らも研究開発をやっておられるだけに、目先にとらわれないかなというのがちょっと心配です。例えば以前、サンシャイン計画とかムーンライト計画とか、いろいろ行っていただいて、日本に新しい産業を興すという観点からの様々なプロジェクトがあったように思います。ただいま日本がリチウムイオン電池で非常にワールドワイドにリーダーシップをとれているというのは、その辺に端緒があったという話を聞いております。
 ですから、先ほど来、予算の使い方、あるいは中長期とハイリスクというようなお話がございますが、これからも日本独自の新しい産業を興すといった観点をお忘れいただかないように、特に企業の立場からお願いしたいと思います。
木村委員長
 どうぞ、岩村委員。
岩村委員
 財務内容についての評価が私は納得できないのですが、1つは、株式の処分について大きな評価項目の中に立てるのであれば、事は財務の話ですので、金額や、この法人の財務内容に与えるインパクトを明示していただく必要があると思います。5億円の話をしているのか、500億円の話をしているのかによって話は大分違います。それがないと、これで評価Aを承認するわけには私はいかないだろう。ハードな言い方ですが、それは言わざるを得ないと思うのです。
 2番目に、資料の10ページについてですが、NEDOは前回もこの傾向があったなという記憶があるのですが、合併直後でしたので、特殊事情かしらと思っていたのですが、これだけ落ち着かれた法人で、10ページの財務諸表を拝見しますと流動資産が2,395億円あるのですね。現・預金が1,992億円、流動資産が403億円とあります。総資産が2,900億円ですから、資産の大半が流動資産で占められ、しかも過半が現・預金で占められているという財務状況であります。
 それから、負債の側を拝見しますと運営交付金債務379億円がありますので、これはもしかするとその他流動資産に見合っているのかもしれませんが、ちょっと御説明が欲しいと思いますが、その他流動負債が1,200億円ある。こういうバランスシートの状況でありまして、少なくとも字面だけから見ると、財務内容について適切な合理化努力が行われていると納得することは難しいと思うのですね。
 私は合理化努力が行われているかいないかという議論をするつもりはないのですが、この委員会で評価をしようという以上は、こういう項目について内容の説明があり、なおかつ、なぜ流動負債があって、どんな性質の流動負債なのか、それから、現・預金というのが約2,000億ある、これはどういう性質のものであるのかということについて、明確な、しかも詳細な説明がないと、財務に対する評価Aというのは私は非常に難しいと思うのですね。一般的にいえば、こういう企業は、それこそ現・預金ねらいのハゲタカファンド、買収ファンドに狙われるような財務内容でありまして、これは常識的に言えばおかしいのですね。
 ただ、3月末ということと、独立行政法人というものの性格からして期末の特殊性があるということであればそれでもいいのですが、それについては金額や収束のめど、それから期中の動きを把握した上で部会として結論を出していただくべきだろうと思います。これでは納得はできないでしょう。
木村委員長
 いかがでしょうか。
住田課長
 これは先ほどの質問とも関連しているわけでございますが、まさに年度をまたぐお金の出し入れがあるということが大きく影響しております。特に、その他流動負債、現金及び預金のところでございますが、その他流動負債は大部分が未払金でございまして、年度末までに支払いが確定して終わらなかった部分がほとんどでございますので、実質的には、手続が間に合えば年度内の支出ができたものということでございますので、4月に入って1週、2週で現金・預金から支出が行われている部分ということでございます。
 それとあわせまして、運営費交付金債務につきましても基本的にはその他流動負債との見合いというものとなっております。運営費交付金債務がこれだけの額があるということが、まさに年度をまたぐ執行をしているからであるということでありますが、運営費交付金債務の中身も、既に契約手続が開始されているものがかなりの割合を占めているという状況でございます。
木村委員長
 岩村委員。
岩村委員
 高い評価を与えるのであれば、そうした印象や見かけをはね返すような、状況についての詳細で的確な分析、あるいは第三者評価とか、そういったものが必要なんじゃないかと思うのですね。運営交付金でもらっているものの3分の2以上が未払金で年度末に残っているというのは、年度間の適切な業務執行という観点からしても、放っておくと疑念を生じかねない。きちんと説明していただければ、やはりA評価ですねという話になるのかもしれないのですが、これは説明不足だと思います。
木村委員長
 いかがでしょうか。
住田課長
 大変厳しい御指摘でございますが、むしろ年度末に払い切ってしまうことのリスクというのがかなりあって、未払金と申しましたのは、事業は着々と進んでいるということでありまして、事業が進んでいるものの確定をしながら最終的なお支払いをしていくということでございますから、むしろ、年度に縛られて年度内に執行してしまわないといけないということでお金を払ってしまうことをしていない証左なのではないかと私どもは思っております。
 運営費交付金債務が380億ぐらいございますが、こちらの方がもっと早くやるべきだという御議論も一部ではございます。ただ、これも、先ほど御指摘がございましたとおり、年度をまたぐ契約というものが、長い目で見た研究開発をきちっと実行していくという面では非常に重要でございますので、そういう意味で申しますと、研究開発型の独法の場合は財務面での標記の仕方に関して、もしかしたら何らかの工夫をした方が、今おっしゃられたような誤解がなくて済むのかなと思います。
 つまり、研究開発法人であり、かつ年度をまたぐ執行がより意味を持っているのだということを示すような枠組みを検討してはどうかということです。独法は統一でございますから、こういう形で出すようにということになっておりますので、なかなかそこが表し切れないというところが私の方のもどかしさなのかなと思います。
 先ほど御質問のありました処分額についてでございますが、今ほぼ確定しつつある額でございますが、3法人合わせて30億程度の金額の処分でございます。
木村委員長
 岩村委員。
岩村委員
 今の御説明は、そのような面があるだろうなと私が想像したことの中に入っております。少なくとも誤解とおっしゃるのであれば、誤解を避けるような数字のディスクロージャーが必要なはずで、それは部会になさってもいいし、部会になされば、岸部会長が責任を持ってごらんになる。例えば今の話でいえば、年度後半工事がないかと言われることに対しては、発注や債務負担行為の出方を見て議論をするわけで、しかし年度後半に入って集中しているというような状況があれば、それはある種、少なくとも時間軸の中でのむだ遣いだと言われる余地が生じてしまう。そういうものを外していく努力が要ると思います。
 それから、株式の処分の話は、これだけ大きく書いてあって、しかし流動資産2,300億、総資産3,000億の中の30億の話だというのは、評価の問題ですから気になります。私だけがどうこう言う問題ではないですが、委員会としてはよく考えないといけない問題だと思います。
 やはり、事業を行っている法人というのは財務についての関心を強く持たれるだろうと思うし、持たれて当然だと思うので、それなりのデュープロセスが必要であろうと思います。よろしくお願いします。
木村委員長
 いかがいたしましょうか。岩村委員、Aを修正すべきだという御意見ととってよろしいですか。
岩村委員
 今のお話からしても、こういうものは数字だけで、だめだとか、いいという性質のものではないと思います。もっと詳細に数字を示して、それが確実であると認識をなさるということであれば、部会長あるいは委員長に一任して差し支えないものと私は思っております。
木村委員長
 わかりました。
 岸委員どうぞ。
岸(輝)委員
 岩村先生の御指摘、ある程度理解したつもりです。ただ、我々としては、鳥井委員の御質問にあったように、NEDOが一番思い切ったことは、年度の中で何回も募集するということ、年度をまたいで資金を使えるようになったというのを非常に高く評価しておりまして、残念ながら、若干言いわけを言うわけではございませんが、独法のあり方についてはしかと受けとめさせていただいて今後とも進めたいと思います。ありがとうございました。今後はこの辺もよく目を入れた形でやらせていただきたいと思います。
木村委員長
 今の件については、詳しく記述にあるところと、そうでないところとあります。財務諸表に注記をつけて、注記について分科会で御議論いただいて、これでいいかということでお出しいただくということでよろしゅうございますか。
 どうぞ。
岩村委員
 お願いは、重要なポイント、特に財務に関して重要な問題については、金額のインパクトを意識した上で評価をすべきだろうと思います。この会でどのような表を出すかという問題よりは、部会がきちんと判断しているかどうか、金額がきちんと開示されて、それを確認した上で、例えば30億の株式処分でAだと言えるかどうかというところの御判断だろうと思います。
 現実にそれが非常に困難なのか、それとも容易なことをやっただけなのかというのは、ここで15分ぐらい議論してわかることではありませんので、その種の判断は、大きな部分は部会ないし部会長にお任せするほかないだろうと思います。形式を守ることより、大きなインパクトのあるものについては、金額やインパクトがわかるような開示をされた方がいいと思います。
平澤委員
 今の御議論に関係して、先ほど来考えていたのですが、ファンディング機関としてNEDOは最も進んだ改革をやっているということは私もよく理解しているのですが、そうであっても、諸外国のファンディング機関に比べると甘い点がたくさんある。岩村委員が御指摘の点なんか、まさにそうだと思うんですね。
 例えば、アメリカで最も厳しい評価を受けているのはATP(Advance Technology Program )ですね。アメリカは公的な投資しかしないという原則の中で民間企業に直接投資するわけですから、それがどのような効果を上げているかということを、実施中に、四半期ごとに報告を受けているのですよ。多分、NEDOも四半期ごとぐらいにファンディングの様子は把握しておられると思うのですが、そういう管理をちゃんとしていけば、年度の中でもどのようにファンドが行われているかという様子はよくわかってくるだろうし、さっき鳥井委員が御指摘ですが、実施者側の様子も四半期ごとに報告がなされる。
 もっと言うならば、終わってから6年間、毎年、年度報告を受ける。それから、5年目と10年目に進捗のちゃんとした報告を受けるといったようなこともやっていて、NEDOは5年間でしたか、毎年追跡評価をやるようになって、これだけでも日本のファンディング機関としては非常にやっておられるわけですが、まだ改善すべき点があるのではないかということを一言申し添えたいと思います。
木村委員長
 ありがとうございました。
 では、よろしゅうございますか。
岸(輝)委員
 いろいろ本当にありがとうございました。ただ、非常に難しいのは、一番いいと思った繰り越しで期末に残る状況を、どう評価、額を、我々が言えるのか、結構難しいなという気はしておりますが、努力はぜひさせていただきたいと思います。
 また、岩村委員の言われたのも理解させていただきました。
木村委員長
 それでは、御意見をいただきましたので、岸委員と御相談して評価を修正するかどうかの判断させていただきます。
 平澤委員がおっしゃいましたように、NEDOはファンディング・エージェンシーとしては日本の中では相当進んでいると評価しておりますが、まだまだ改善しなければいけない点が多々ありますし、四半期ごとに事業の進捗状況を見るということをきちんとやれば、例えばファンディングが年度を越して次に送られても説明できるわけですね。その辺のことを今後ぜひ部会で御議論いただければと思います。
 ありがとうございました。本件の評価の修正については御一任をいただきたいと思います。
 それでは、ここで10分程度の休憩に入らせていただきます。
 〔暫時休憩〕
木村委員長
 それでは審議を再開いたします。

4.経済産業研究所の平成17年度業務実績評価及び第1期中期目標期間における業務実績評価について

木村委員長
 議題の4番目、経済産業研究所の平成17年度及び中期目標期間における業務実績評価に関しまして、小野分科会長から御報告をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
小野委員
 それでは、RIETIの17年度の業績評価と、中期の、13年から17年度の評価の御報告を申し上げます。
 6月21日に各委員が集まりまして評価をした結果をこのペーパーにまとめていただいています。せっかくまとめていただいているので、ページを追いながら御説明をしたいと思います。
 5−1の資料を見ていただきます。これが17年度の業績評価でありますが、いきなり総合評定というのが出てくるのですが、総合評定はAという評価をさせていただいています。左側の上のところに、13年からずっとAが続いていることが見ていただけるかと思います。
 総合評定のポイント、丸が2つ書いてありまして、今まで築いてきた基礎を足がかりに質・量の両面において、高い政策関連研究・啓蒙活動の実績を上げており、その使命を効率的・精力的に果たしていると評価できるというのが1つです。それから、今後もユニークな組織風土のもと、政策研究・提言で存在感のある研究所を目指して、ユーザーニーズをしっかり受けとめるべきと考えるというのが評価のポイントです。
 それでは詳細にわたって御説明申し上げます。2ページ目ですが、サービスの質の向上という点であります。ここはA+、Aよりはもうちょっといいのだけれども、AAという勇気はなかったということでありまして、気持ち、よくなっているという意味合いでA+という表現をしています。
 なかなか評価心理としてはAAというのはつけにくくて、5ランクありますと、普通はAAに10%、Aが20%、Bが40、Cが20、Dが10という合計で100になるような財源配分をして、そこに必ず該当しなさいというふうに、例えば賞与の評価とかいうときにはやるのですが、AAをつけるとDをつけなければいけないみたいなこともありまして、評価者マインドとしてAAをつけにくいという気持ちがあるのですが、評価されている各項目、もうちょっと詳細な項目を点数化して、4人の評価委員にそれぞれ点数をつけてもらって、AAが2人いてAが2人だと平均すると4.5という評価になりまして、Aよりはもうちょっといいのだというニュアンスを込めてA+という表現をさせていただいています。
 評定のポイントですが、3つありまして、研究テーマの設定に関しては、先見性に重きを起きながらも、政策形成ニーズを十分配慮し効果的に反映している。他方、政策提言と政策形成の因果関係については、経済省のアンケートを見る限り不十分であると考えられる。
 これは、6月2日に経済社会政策室がRIETIの業績評価のために各局、各部にアンケートを出していただいておりまして、その回答を見ますと、合計17部局あるわけですが、政策形成にインパクトを与えた具体的な事例があるということで9件のイエスがきておりますが、一方、政策形成にインパクトを与えた具体的な事例がないというのが8部局ありまして、例えば原子力安全保安院のアンケートは、原子力安全保安というところはそもそも研究テーマになりにくいし、部局のニーズがないというような答えがありまして、半々ということで、そういう意味ではもう少し因果関係を念頭に置いてやっていく努力の余地があるなということで、ポイントとして書かせていただいています。
 3つ目の丸は、BBLという、昼休み、12時15分から1時半ぐらいまで、研究者の研究発表、あるいはいろいろな方の御意見を聴取して政策議論の場を作っているわけですが、これは大変有用な会だと思っています。私自身も4回ほど出席させていただいたのですが、非常にナウいテーマを適切な方がレポートして、学会あるいは企業からも質疑応答が盛んに行われている。ブラウン・バッグ・ランチというようですが、非常にいい会だと思いますし、RIETIの研究成果の発表の場でもあり、また、どういうテーマをこれから作っていけばいいのかということのヒントになる場だと思っていまして、ポイントとして書かせていただいております。
 それから、各項目ですが、2ページでは、例えば研究活動が十分活発に行われているか。2のところでありますが、そこに書いてあります平成17年度実績。内部レビューを経たディスカッションペーパーの数が72件で目標を超えているとか、発行する本の数、6冊書かれているとか、見える目標を持っておりますので、そういうことを評価していっております。
 3ページ目には、研究成果・政策提言内容が高い学術的水準に達しているかということの評価として、17年度実績に挙げておりますように、発表された論文41件とか、国際シンポジウム、学会で発表された論文が134件とか、外部レビューアによる研究の認知度に対するアンケート調査もやっておりまして、大学、経済界、NPOからも御意見をいただいていて、そこの評価が平均のA評価であるという実績が上がっております。
 それから、4番の研究成果・政策提言の普及活動でありますが、17年度実績を見ていただきますと、コンファレンスの平均満足度83%ということで、参加された方の満足度は高いなと思っております。論文1本当たりのダウンロード件数4,800件、ホームページの1日の平均アクセス数1,779件、かなり皆さんに使っていただいているなと思います。
 続いて業務運営の効率化、4ページでありますが、評価A−ということで、Aよりはよくない、Bよりはいいのだけれどもと、こういう評価であります。B+とA−の差は表現しにくいところがあるのですが、Aというランクをつけた方の方が多かったということであります。
 評定のポイントは、情報システムについてはネットで有効に使われているのですが、注意点といいますか、出向者、RIETIに各省庁から来ていただいている方がおられるのですが、RIETIでは非常にいい成果を上げて、それこそトップクラスの研究員ということなのですが、給与は前の職場の職位、課長職なら課長職という職位の給与の幅しかもらえない。RIETIでは部長職ぐらいの成果を上げているのだけれども、農水省では課長職の上の給与しかもらえない。そんな体系になっていて、給与を業績評価に連動していくというのが民間でははやりになっておりますので、そういう意味での改善の余地があるのではないかということを業務運営の効率化というところでコメントをさせていただいています。
 項目を見てまいりますと、皆さんに御紹介して意味があるかなということですが、2番の人的体制についてのパフォーマンスということで、こういうことも評価がされています。17年度実績を見ていただきますと、任期満了後に転籍した研究者4名のうち2名が大学教授として任用された。RIETIの成果がどこまで入っているか詳細にはわかりませんが、RIETIの存在感が大学からも認められるという、そういうことが評価の対象になっていますという御紹介です。
 5ページですが、財務内容の評価、A−としておりますが、過去を見てみますとずっとBランクが続いてきているのですが、今年は去年よりは少し前進したかなということで、A−という評価にしています。
 ポイントですが、予算と決算の関係については、予算内で、およそ20億ですが、適切に処理されているということであります。ただ、競争的資金の獲得については、17年度実績は1件だけなので、もう少し頑張って、民間ですと収益目標みたいなことを掲げてチャレンジしていくわけですが、研究機関ですからそうはいきませんが、競争的資金も獲得できるように組織的な目標をとったらどうだろうかということをポイントとしております。
 金額が出ておりますのが2の欄の平成17年度実績。普及業務関係収入ということで、書籍の販売収入33万7,000円。こういうのはもう少し増やしていきたいなということであります。また、運営費交付金の収益化状況は適切かということですが、これはお金を残さないことが評価される仕組みなのですが、17年度は剰余金を少し残してもらったということで、今後の課題としては、やっぱり組織体ですから、節約を促すことは必要ですし、余ったお金をためて特別なプロジェクトに充当できるという心理的な余裕を持った方がいいのではないかと思いますので、目的積立金というところまでは至らないかもしれませんが、剰余金を少し手元に持てるような体制づくりが望ましいなと思います。
 6ページを見ていただきますと、財務諸表の下から3行目、利益剰余金合計8,300万ですが、従来はこの金額が100万オーダーだったと思いますが、たまたま中期の区切りということもあったかもしれませんが、17年度は少し剰余金の額が評価できるのではないか。そういうことでここでコメントをしております。
 財務諸表を飛ばしていただいて、8ページにその他ということで、人事に関する計画。A−という評価をしております。これは過去、13、14、15、16とA評価だったのですが、ここではちょっとよくないぞという信号でA−という評価にしております。
 RIETIの流動的な雇用ということは、平成17年度実績というところに、任期付任用、非常勤、兼職の3形態と書いてありますが、流動的な雇用形態が83%。これはテーマに合わせていろいろな人に参加してもらえるということも含めて、こういう組織は極めて少ない組織形態だと思うのですが、出入り自由ということはプロジェクトを起こしていく上では非常にいい組織だと思うのですが、その中で管理部門に占める職員の比率が39%ということで、中期のところでも数字が出てきますが、過去をずっと見てみますと一番高くなっているということもあって、もちろん管理部門に占める職員の方々の実態は研究者、フェローのお手伝いをしていると考えられるのですが、管理部門比率という統計をとると39%というのは少し高いというので、これをもう少し下げる努力をしてほしいということで、評価のポイントの後段に、逓増している管理部門の人員比率には少々問題があるということでマイナス評価にしております。
 あと、契約の実態について、大半が随意契約で、競争的なというのは1件しかないのですが、今後、企画競争、企画段階での競争、業界全体が競争的かどうかということもあるのですが、それぞれ専門性の高い分野を委託するということがあるものですから、なかなか競争的な方式がとりにくいようですが、極力そういうウエートを高めてほしいなと思います。
 もとに戻っていただいて、今御説明したとおり、17年度の業績をAという評価をさせていただきました。
 続いて、RIETIは中期目標の最終年度になりますので、5−2の資料を見ていただきたいと思います。5−2の資料の総合評定はA+ということで、過去ずっとAできていたのですが、17年度はそれぞれ少し頑張っているなということでA+、少しよくなっているぞという信号の評価になっています。
 評定のポイントですが、中期ということで、経済産業政策に関して、従来の政策当局ではできなかった人材の確保と運用により成果を上げており、経済システム全体を視野に入れた横断的な政策研究とそれに基づく提言活動が行われているという総括的な評価をしております。先ほども17年度実績で御説明しましたように、丸の2つ目の段落では、アウトカム・アウトプット指標をなるべく取り入れて評価をしてきています。逆に、数値化するのに行き過ぎがあってはいけない。3番目の丸のところでは、優秀な人材を多数集めてこれるような研究所、日本にはこういう経済産業研究所があるのだという認知度の高い研究所を目指していってもらいたい。できれば一官庁所管の研究機関の性格から、「設立当初の志を活かし」なんて書いてありますが、開放ネットワーク型の強みをこれからも大事にしたいと考えています。それが総合評価ということであります。
 2ページにサービスの質の向上ということで、これがA+という評価になっています。評定のポイントですが、経済システム全体を視野に入れた横断的な政策研究とそれに基づく政策提言活動ができている。中期計画は、質的側面を含めてほぼ満足のいく成果を出したものと評価をします。丸の2番目、3番目は17年度のところで出てきています。一番最後の丸の、他方、評価の高い研究クラスターが偏っており、今後は、経済産業省等のニーズ等を、研究テーマの設定などに反映していく必要がある。
 これも6月2日の経済社会政策室のアンケートで、ニーズがRIETIで取れる研究を研究クラスターと言っているわけですが、それがどのぐらい的確にあなたの部局で反映されていますかという質問をしているのですが、十分反映されているというのが6部局、反映されているものもあればされていないものもあるというのが7部局、ニーズが反映されていないというのが4部局あります。そういう意味ではもう少しテーマの反映の仕方に工夫する必要があるのかなと思います。
 3ページ目でコメントをしておいた方がいいのは、(4) の取り組み事例。成果を広く世に問うため、コンファレンスを開催して、国民一般への普及にも尽力していると書いてありますが、そこに参加者のパーセンテージが出ています。企業・業界34、大学21、政府20、学生、報道、このような方々に来ていただいているということであります。
 それから、4ページ目に中期の指標と中期計画の達成状況の表があります。数値化された表を書いてあります。真ん中の欄を見ていただきますと、ほとんどが達成している。転籍後の博士号の取得というのが17年度未達成になっていますが、転籍していない人で博士号を取った人がいますので、これも達成しているというふうに評価しています。そういう意味では目標を達成しているということで。
 5ページですが、業務運営の効率化ということで、これもAという実績を示しています。昨年に比べて効率化が進んできているというふうに理解をしています。
 6ページに財務内容ですが、これはA−という評価にしています。評定のポイントの4つ目、出版やシンポジウムに係る諸収入は余り多くないのですが、収益性を高める指標を検討するなど、諸収入を伸ばす努力が必要であるというふうに書いて、一番下の欄に諸収入の実績を書いています。それほど大きな金額ではありませんが、こういうことも目標にしていきたいということであります。
 7ページ、その他。業務運営に関する重要事項ということで、これはA−。よくなっていない。17年度と同じように、管理部門の占める比率が増加しているのが気になるということをコメントしています。
 少し長くなりましたが、説明は以上であります。
木村委員長
 ありがとうございました。
 事務方、何か補足はございませんか。
 それでは、いかがでございましょうか。ただいまの御説明に対しまして。
 青木委員。
青木委員
 評価なのですが、3点ほどあります。
 よくわからないのが、総合評定と業務運営の効率化、1ページ目と5ページ目、中期目標期間評価になりますが、年度ごとの評価と比べると少しインフレぎみではないかと思います。6ページの財務内容のところもそうなのですが、その他のところに入ると逆にA−になっていたり、マイナス、プラスがあってわかりにくいところもあるのですが、若干の齟齬があり、少しインフレぎみというのはどういう理由なのでしょうか。それをお教えください。
木村委員長
 いかがでございましょう。
小野委員
 インフレぎみだということでありますが、私も評価させていただいて2年目になりますが、直接研究員の方からお話を伺ったり、書物を読ませてもらったり、いろいろなデータを見させていただいているのですが、その中では、17年度は中期の最後の年になるということもあると思いますが、ラストスパートをかけていただいたなと思って、中期目標を昨年御議論していただきましたが、新しい中期目標も作らせていただいて、易しい言い方をすると、研究者のモラルが上がってきていると理解をしています。そういう意欲を評価したいというのが直接いろいろな話を聞かせていただいた印象であります。
木村委員長
 ほかにございませんか。
 どうぞ、鳥井委員。
鳥井委員
 職員数が著しく5年間で落ちてきている。これは意図的なものですか、それとも別の要因があるのでしょうか。93人から57人に減っていますよね。
森川課長
 常勤の職員につきましては、もともと中期計画の最終段階でこのぐらいの数という縛りがかかっていまして、最終的にはもともと縛りになっている数になるのですが、この表の数字は非常勤も含んでおり、前期はその人数が多かったということです。
鳥井委員
 流動的な雇用職員数も減っていますよね。75人から47人に。5年間の評価の7ページです。
木村委員長
 わかりますか。7ページの上の表、e.g.流動的雇用の割合のところですね。鳥井委員がおっしゃっているのは。75人から47人になっていますね。これはどうしてか。
森川課長
 恐らく、これは比率がほとんど変わっていませんので、全体の数を枠の範囲に抑える過程で比例的に落ちているということかと思います。
木村委員長
 どうぞ、小野委員。
小野委員
 非常勤の方の数が著しく減っていますね。それから兼職の整理もされているということで、上手な減らし方をされているということなのではないかと思います。そういう意味で固定職員、スタッフの方は比率が上がっているというようになっているのかなと。スタッフは簡単にやめたというふうにならないのですが、プロジェクトの方はこのプロジェクトが終了すれば交代ということができる。そういう性格を持っているということだと思うのです。
木村委員長
 よろしゅうございますか。
鳥井委員
 これだけ大きく減るというのは何かマネジメントの方針があってなんだろうと思うのですけど。
木村委員長
 その辺はいかがですか。
 どうぞ。
小野委員
 最初に設立したときは、わかりやすい単語で言うと、自由研究のウエートを高めようということで出発されました。途中で、もう少し経済産業省寄りにならないかという、基盤研究の方へウエートがかかっていったということが背景にあると思います。
木村委員長
 どうぞ、永田委員。
永田委員
 13年度、14年度は自由研究が多いと部会長がおっしゃったように、研究所で何を研究するかという範囲が、その当時はそういう形がいいだろうという評価のもとになされていたので、この人数においてもA評価だったと思うのですね。委員会でも、経済産業省の中にある研究所だから、もう少し研究の軸をはっきりさせていった方がいいのではないかという議論が何回も出た中で、だんだん軸が絞られてきたので、これを行うのであれば人数はこれぐらいでいいというようになっていったので、必ずしも13年度の絵が間違いだったとは言えないのではないかなと、当時からかかわっているものですから。
小泉委員
 ちょっと私、気になるのは、4ページの業務運営の効率化の中に、人的体制についてパフォーマンス云々ということで、研究者4名のうち2名が大学教授等として任用された。さらに目標50%と書かれていて、もともとの目標は、転籍後、処遇の向上した研究者という定義なのですが、ではこの組織にいるときにはそれを目指して仕事をしているのかと、これがもしオープンになったらそういうふうに見られると思いますので、結果としてそういうことになったというのはいいのですが、これを目標として研究所がやっているということ自体、私は理解に苦しむのですが。次に向けて修正していただければと思います。
木村委員長
 平澤委員お願いします。
平澤委員
 先ほどの青木委員の御質問に関して、まだ委員は納得しておられないのではないかと思いますが、私も同じような御質問を先ほど受けたわけですが、要するに、下に書いてあるのは年度ごとの評価の結果ですね。年度ごとの評価をするときに悩むのは、前年度に対してどれぐらいよくなったかという差分で評価していこうという考え方と、もう1つは、パフォーマンスの軸を取っておいて、あるパフォーマンス以上になれば前年度と同じでもいいではないかという考え方と、2通りあります。我々はパフォーマンスの軸の高さで、差分というのはそれほど重視しないような。そうでないと、成熟してくると評価が悪くなってしまうという感じになるわけですね。
 だから年度ごとの評価のときにも多少悩みながらやるわけですが、資料5−2は中期全体を通しての話になるわけですから、中期全体として改めて見直してみると、年度ごとに見ていたものとは違った視点での評価が当然あり得るだろうと思うのですね。そういう点で、着々と進めてきていたといった場合には年度ごとの評価を超えてA+ということがあってもよいのではないかなと思います。
木村委員長
 よろしゅうございますか。
 それでは、特に修正ということではございませんでしたので、これを最終的な評価結果とさせていただきます。ありがとうございました。

5.産業技術総合研究所の平成17年度業務実績評価について

木村委員長
 業績評価の最後になりますが、産業技術総合研究所について、私から御説明を申し上げます。資料6でございます。
 産総研の評価の項目がほかと若干違っておりますので、まずそれを御説明申し上げます。1枚繰っていただきまして、2ページ、サービスの質の向上のところをごらんいただきたいと思います。サービスの質の向上について3つの大きな項目があります。3ページへ行きますと、1として質の高い云々、2番目が研究開発、ずっと飛びまして、9ページに情報の公開、この3つがサービスの質の向上の大項目となっております。
 2番目、4ページをごらんいただきますと研究開発とありまして、これが評価項目の一つになっておりますが、これをまたブレークダウンされておりまして、(1) 鉱工業の研究開発、飛びまして、8ページの(2) 地質の調査、さらに一番下の(3) 計量の標準ということになっております。また、(1) 鉱工業の研究開発については5つの指標を立てております。1番の健康長寿を達成し云々から、知的で安全・安心な生活を実現、3番目、4番目、5番目が産業基盤を構築する横断技術として云々、ということで、かなり評価の仕方が他の法人と変わっておりますので、その点をまず申し上げさせていただきたいと思います。
 総合評価は後に譲りまして、サービスの質の向上でありますが、3ページをごらんいただきたいと思います。3ページの下の評価の欄に書いてありますように産総研は非常に苦労しておられます。イノベーションハブやロードマップの作成、アウトカムの視点による評価の実施などにより理事長の重視しておられる研究の「戦略性」と「重点化」、これが外から見えるようになりつつあります。
 それから地質分野ですが、これは非常に地味な分野で、これの評価は、かねてからどうしたらいいのか悩んでいますが、着実に成果を上げておられます。また、医療、ナノテク、計量計測分野ですぐれたアウトカムが多くなっています。
 産総研の1つの特徴として、先ほど「戦略性」と「重点化」ということを申し上げましたが、それが本当にできているのかについて、外部委員を活用した評価システムをおつくりになって、非常に綿密にやっておられます。1についてはそのような点を評価しております。
 2番目の研究開発については、4ページの下の評価のところでありますが、糖鎖関連において、上に主な実績として書いてございますが、非常にすばらしい業績が上がっております。また、高品質DNAチップの開発でありますとか、患者自身の少量細胞を用いて臓器再生を実現したとか、これまた非常に大きな成果が上がっております。
 次に、5ページでありますが、知的で安全・安心な生活のところで、特にロボットのことを取り上げておりますが、ヒューマノイドロボット、産総研は非常に進んでおります。毎年、私ども評価委員会をつくばで開いていただいて、その際見せていただいておりますが、昨年に比べても格段の進歩をしているということで、高い評価をしております。
 それから、6ページ、(3)についてはナノテク関係で、これも評価のところに書いてございますような大きな評価が上がっています。
 それから、4番のエネルギー関係については、6ページの一番下に主な実績として1つしか書いてございませんが、これは大変画期的な業績でありまして、高い評価を与えております。
 次に、5番目、7ページの評価のところでありますが、赤色応力発光体の開発をいたしまして、金属板の二次元応力の可視化に成功したという、これも大変大きなことであると考えて高い評価をいたしております。
 2番目の地質の調査でありますが、先ほど申し上げましたように非常に地味な分野で、論文がたくさん出るとか、そういう分野ではありませんが、国の、ことに防災の観点から非常に重要な仕事をされているということで、その点を評価をいたしております。
 計量の標準については、ジョセフソン素子について画期的な成果を上げられたという点を評価をいたしております。
 そういうことで、サービスの質の向上、たくさん項目がありますが、産総研の評価部会ではこの点に重点を置いておりまして、全体としてAという評価をいたしました。
 少し飛びまして12ページ、業務運営の効率化であります。13ページにA評価をした理由が書いてあります。第2期中期目標期間、1年目でありますが、第2期に入っておりますので、新たに業務効率化アクションプランを取りまとめますとともに、ユニット支援体制について検討を進めております。また、外部講師の招聘による研修でありますとか、そういうことも積極的にやられています。下から4行目以下でありますが、吉川理事長の卓越した理念と考えをもとに職員自身の手によって昨年度つくり上げた「憲章」というものを全職員に配付して、これに基づいて研究開発の仕事をしていただいております。この点については高く評価をしており、A評価といたしました。
 次の14ページ、財務内容であります。複数年契約の導入等による事業の運営により経費節減努力の成果が上がっております。産総研の部会でいつも話題になり、皆さんが注目しておられますのは、民間からの資金導入、外部資金導入でありますが、これは確実にふえております。具体的なデータも17ページに出ております。一番下ですが、平成13年度から始まって、平成17年度は312億円となっております。これは外部委託全部の金額でありますが、その中のブレークダウンした表の中をごらんいただきますと、着々と実績が上がっているということがおわかりいただけると思います。14ページにお戻りいただきまして、評価の下の「今後は」と書いてあるところをごらんいただきたいと思います。産総研部会では、評価と同時に注文を出しております。後でごらんいただきたいと思いますが、かなり細部にわたる注文を出しております。将来のアクティビティの参考にしていただくということで、ここでは「外部資金の獲得等を通じて産総研の自立性、独立性を確立することを期待する。特に、事業経費の効率化の分析に当たっては、国内、海外の研究機関とのベンチマークを行うことを期待する」というような要求が出ております。その他多くの項目について要求が出されておりますが、それが産総研部会の評価の特徴であると申し上げてよいかと思います。
 先へ参りまして、その他業務運営の効率化についてであります。産総研では研究者の流動化というものを当初から1つの目標にしております。そういうことでいろいろな取り組みをされておりまして、評価のところに書いてありますが、独自の採用試験制度をつくられまして、人物を見て採用するということをやっております。また研究所間の競争環境を醸成するということで、若手の研究者の流動化を心がけております。かなり良くやられていますが、まだまだ改善の余地があるということで、評価はBということにさせていただきました。
 1ページへお戻りください。以上、大項目についてはAが2つ、Bが2つでありますが、先ほど申し上げました、産総研の評価で最も重要視されています研究開発の部分で高い業績が上がっているということで、総合評価をAというようにさせていただきました。
 産総研の評価は、非常に大きな研究所でありますが、吉川理事長、その他理事の方々に非常に強いリーダーシップを発揮していただいております。また、技術移転ということで、第2種の本格研究という実用化に結びついた研究の実施を、吉川理事長が就任されてからずっと推し進めてきておられます。あとは人材の育成であります。流動化はかなりできているのですが、やはり内部で人材を養成することを考える必要があるのではないかということで、その辺について注文をさせていただきました。
 私からの報告は以上でありますが、事務局、何かありますか。
 よろしいですか。
 それでは、何か御意見ございましたらいただきたいと思います。
 どうぞ。
岸(輝)委員
 非常に順調に推移していると思うのですが、資金のところで、17ページですが、経済省からの受託、文科省、環境省、国・民間企業以外。NEDOはどこに入っているのでしょうか。
住田課長
 国・民間企業以外からの受託というところ、103.1億円。
木村委員長
 一番下の左ですね。国・民間企業以外から受託103.1億円の中に入っているということになります。
岸(輝)委員
 文科省からの受託の中にはJSTとかJSPSが入っているわけですか。
住田課長
 独立行政法人からの委託は、すべて103.1億の中に入っております。右側の経済省から、文科省から、環境省からというのは、役所からの直接の委託費の部分でございます。
木村委員長
 先ほど申し上げましたように、当初から受託金額は相当あったのですが、この部分が非常に多かったので、民間からの外部資金の導入も図るべきだということを強く言ってまいりまして、その点については相当努力されております。しかし、特許の収入にしても、民間から外部資金を導入しても、組織が大きい割には、まだ少し足りないかなという印象を持っております。
 どうぞ。
鳥井委員
 部会長がおっしゃったことで、それは重要だと思うのですが、日本中で今、研究者のクリームスキミングをやっているのですね。産総研のように大きいところは、やっぱり育てるという、それを強く打ち出していただきたい。
木村委員長
 設立当初から、中で育てるということは考えておられたようですが、今はそこのところはっきりしなくなっていましたので、要求を出させていただきました。
 どうぞ。
平澤委員
 新しい仕組みで評価をされたと最初に御説明があったわけですが、私が考えるには、こういう機関の評価というのは組織でブレークダウンした評価を積み上げていくのが基本ではないかなと思っているわけですが、産総研の場合、戦略を作ったときに、ここで5つの目標を挙げておられますが、これが理念からブレークダウンされてきた目標なわけですね。それがアウトカム目標としてどのように達成されたかということをまとめて評価するというのが今回の方式に当たるかと思うわけですが、先ほどの岸委員の御説明のときにも申しましたが、この評価が産総研の運営に反映されるということを考えるならば、全体をまとめてというより、頑張ったユニットはどれかとか、そうでないかといったようなのが下部のデータとしてあってもいいのではないかなと思います。
木村委員長
 それはございます。先ほど一言だけ申し上げましたが、非常に厳しい外部評価を、大変な数のレフェリーを動員してやっておられまして、その中でそれぞれの研究ユニットの評価が全部出ております。その結果、例えば研究的にはものすごく業績が上がっているのだけれども、技術移転とかそういうことでは少し足りないのではということが明確に出ております。そういうデータも私どもは持っておりますし、所員の方も共有しておられますので、それは大丈夫だと思います。
 どうぞ。
八木委員
 委員長に教えていただきたいのですが、ともすれば日本の研究開発はハード志向であると言われております。確かにハードウエアでは先端分野でも非常にワールドワイドに強い製品が多いと思います。反面、いわゆるシステム関係のものについては欧米に遅れをとっていると言われるのですが、その辺は、テーマアップするときなど意識して審議されておられるのでしょうか。
木村委員長
 お答えがなかなか難しいのですが、私どももそういうことを評価委員会として要求しました。その結果1つのセクションをお作りになったようですが、うまくいかなかったと聞いています。そういうことで、また仕切り直しでお考えいただいておりますので、簡単にはできないと思いますが、意識されていることはされておりますし、評価委員もその辺は十分考えております。
 よろしゅうございますか。
 それでは、これで最終結果ということにさせていただきます。ありがとうございました。

6.平成18年度における独立行政法人の組織・業務全般の見直しについて

木村委員長
 議題の6になりますが、平成18年度における独立行政法人の組織・業務全般の見直しについて、事務局から御説明をお願いいたします。資料を準備してございますので、ごらんいただきたいと思います。
波多野政策評価広報課長
 では、資料7−1、資料7−2をごらんいただきたいと思います。
 まず資料7−1でございますが、日付が入っておりません、政策評価・独立行政法人評価委員会の名前の資料でございまして、これは今月中に総務省の評価委員会の方で、平成18年度の政府全体におきます独立行政法人の組織・業務見直しについて、こういう観点でやってほしいという要請が出る予定でございまして、一応案が固まっておりますので本日御紹介をさせていただきます。
 まず、次回、28日でございますが、今年は非常に多くございまして、皆様にいろいろお願いさせていただいているわけでございますが、今年見直しを行います6法人につきまして、こういったものを参考にしてほしいというのが総務省から出る予定でございます。時間も限られておりますのでポイントだけ御説明をさせていただきます。
 まず2ページ目でございますが、基本的な見直しの考え方というものが掲げられております。2ページ目の中ほどでございますが、4点ほどポイントがありまして、(1)業務の廃止・縮小・重点化、(2)経費の縮減、業務運営の効率化、(3)自己収入の増加、(4)情報提供の充実ということで、政府全体の歳出削減の中で、どちらかというと減らすものを探してくださいというのが1つのポイントになっているところでございます。
 3ページ目でございますが、業務の廃止・縮小・重点化という項目が掲げられております。いろいろなことが書いてございますが、最後に、独立行政法人は必ずしも新規業務が発生しないということはございませんので、4ページ目の中ほどにございますが、当該法人に対する新たな業務の追加・委託や新たな補助金などの交付は、真に必要なものに限ることが適当である。逆に言えば、新しい需要が発生すればそれなりに追加ができるということでございます。
 それから、4ページ目の中ほどから下、経費の縮減、業務運営の効率化についての考え方がございますが、従来と変わっておりますのが、5ページ目に(4)というのがございます。これが今年国会でかなり議論された点でありまして、政府全体としては今、随意契約の見直しということで政府方針が出ております。随意契約を結ぶものについては極めて限定的なものにすべきというのが全体の考え方でございまして、独立行政法人に対する要請としては(4)にあるとおりであります。
 それから、次は自己収入の増加ということで、さまざまな手段において適正な費用が入手できるものは適正な費用を取るように努力をお願いしますということでございます。
 それから、6ページ目でございますが、情報提供の充実というのが項目として立っております。
 それから、今年の業務の見直しにおきましては政策金融の見直しを重点的に行うというのがございまして、10ページ以降に別紙という形で添付されております。
 昨年、政策金融機関の見直しというのがございまして、政策金融機関、政府関係で8法人あるわけでございますが、これを民営化、縮小、合併によって最終的には1つにするということが昨年の暮れに決定されております。
 その中で「政策金融改革の基本方針」というのがまとめられておりまして、政策金融のあり方について述べられたものが4点ございます。10ページ目の(1) から(4) でございますが、(1) といたしまして、政策金融の機能を(1)中小零細企業・個人の資金調達支援、(2)国策上重要な海外資源確保、国際競争力確保に不可欠な金融、(3)円借款に限定し、それ以外は撤退する。2つ目でございますが、「小さくて効率的な政府」実現に向け、政策金融を半減する。3つ目でございますが、民間金融機関も活用した危機対応体制を整備する。4つ目でございますが、効率的な政策金融機関経営を追求する。これが大目標でございまして、この目標に従って現在、政策金融機関を整理しているところでございますが、独立行政法人で実施している融資等業務についてもこういった観点から見直しをしてほしいというのが要請となっているところでございます。
 基本的に3つの視点でございまして、1.1ページ目以降、見直しに当たっての3つの視点がそれぞれ書かれておりますが、まず(1) でございますが、国として行う政策の必要性、つまり国として政策的にどのように政策金融について位置づけられるかということを明確化してほしいというのが第1番目の要請でございます。
 それから、12ページ目でございますが、国として政策的な要請があることを前提として、政策目的を達成するために金融的手法、つまり政策金融を行うことが妥当なのか、補助金ないしそういったものの方がいいのかといった、政策手段の選択として政策金融が妥当かどうかチェックをしてほしいというのが12ページ目の(2) でございます。
 それから、13ページ目でございますが、3つ目の要請として、それぞれの独立行政法人で行うことが意味があるのか、あるいはほかの専門的な機関で行った方がいいのかということで、最終的に独立行政法人で実施することに意味があるかどうかについてもチェックしてほしい。この3つのクライテリアで審査をしてほしいというのが出ております。
 個別の出資、融資などについては、13ページ目以降にございますが、まず出資業務でございますが、出資業務というのは非常に少ないわけですが、これについては、融資などのほかの金融的手法によって十分に目的が達成されない場合に行われるべきものであるというような整理がされております。
 14ページ目が直接融資業務についての記載でございまして、直接融資業務である必要があるかどうか。例えば債務保証であるとか、証券化といった代替的な手段でできないかどうか検討してほしいということが記載されております。
 それから、15ページ目、債務保証業務でございますが、債務保証業務につきましては、モラルハザードの防止の観点から、保証率が高くないかどうか、そういった観点から見直しをしてほしいということが記載されております。
 それから、15ページ目の下の方、(4) 利子補給業務でございますが、これにつきましては、金利を低くする政策的必要性について十分検討するということが要請として出されております。
 これが今月中にオーソライズされてオープンになる予定の資料でございます。
 7−2は、内閣の行革本部の中にあります行政減量・効率化有識者会議で5月23日に発表されておりまして、先週、内閣が取りまとめました「骨太の方針」と言われております来年に向けての経済財政の基本方針の中で、18年度以降の独立行政法人の見直しに当たっては、この「見直しの基本的方向について」を踏まえて検討することというのが政府全体として決定されているものでございます。中身といたしましては、総務省の報告書とほぼ同じものでございます。
木村委員長
 ありがとうございました。
 どうぞ。
岸(輝)委員
 随意契約について、研究開発の事業の場合に非常に大事なのは、事業実施者の知的レベルというか、知的能力によるところが非常に多いわけですね。ここをしっかり踏まえたものでないと、コスト節約だとうまくいかないという気がしております。
 特に、NEDOの部会においていい研究を行ったところに加速制度を確立したというのは我々としても非常に高く評価しているところで、簡単に随意契約でそういうことが加速されるとは思えないわけです。こういうことも踏まえて、ぜひ研究開発特有の状況をよく理解していただきたいと考えている次第です。
 しかし透明性を失うという事態は考えられない話ですし、随意契約そのものを否定するということとは違います。研究特有の芽を育てる部分を総務省等にもよく御理解いただければと考えている次第です。
木村委員長
 ありがとうございました。
 ほかに。
 八木委員どうぞ。
八木委員
 ここに記されている方針を拝見して、我々の言葉でいえば「ゼロベースの見直し」というぐらいの厳しさを覚えたわけで、これで運営していくと非常に厳しい経営が必要だなと思いました。
 私も経理の方をやっておりますので、2点だけ感じた点を申し上げますと、1つは、以前も申し上げたことがあるのですが、いよいよ今年度から独法でも、民間のルールとは若干違いますが、減損会計が導入されたわけであります。減損会計の趣旨というのは、国有財産の有効活用というのがポイントでございます。そのために各法人は、減損会計をやるからには漠然とはできませんので、いろいろな目標とか、実績の評価に用いる指標みたいなものを定量的に、かつ、願わくば精度高く設定して、それを見て減損すべきかどうか状況を嗅ぎ取らなければなりません。減損会計を行うということはそういう経営を要求されることなので、ここのところは覚悟していかなければいけません。
 減損の兆候があったときは、先ほども財務諸表でいろいろ御要求がありましたが、例えば注記をもうちょっと充実することで主務大臣や評価委員に早く示し、対策を急がせることも重要です。それから、私どもが出るこの会議資料にはキャッシュフロー表がなかったり、実査の比較結果も、分科会ではお出しになっているのかもしれないけど、この場では出てこないので、見ていて若干物足りなさを覚えます。そういったこともこれから評価をやっていく上では改善が必要なんじゃないかと思っております。
 それからもう1つは、資料7にもあるのですが、セグメント情報というのもルールに我々は入れたのですが、残念ながらここでもそれは表示されていません。「行われていないところが多い」という表現まであるので、その辺も、国民へのディスクロージャーも含めて、せっかく作ったルールでございますので、検討する必要があるのではないでしょうか。
木村委員長
 ありがとうございました。
 その辺、波多野課長、何か。
波多野政策評価広報課長
 ありがとうございます。かなりこれは大変な作業だと思っておりまして、経済産業省の中で、例えば研究開発なども、独立行政法人でお願いしているものの方が多いわけでございますが、結構、直接執行分というのもあって、そういうものをどうやって総合評価方式に持ち込むのか、今、作業を進めているところであります。
 多分、随意契約と一般競争入札というのは、一番典型的な随意契約と、一番典型的な一般競争入札というとかなり差があるのですが、その間にいろいろ段階がございますので、例えば随意契約の中でも、企画競争方式というのがございますが、あれは法律的にいうと随意契約の中に入るものでございますが、今回政府の中で整理をしている段階で、企画競争方式でやっているものは一応純粋随意契約ではないものと見て、とりあえず過渡的には企画競争方式に移行して、その後で一般競争入札の総合評価方式の方に移っていっていただくというのが本省サイドでやっている作業でございますので、一足飛びに一般競争入札の総合評価方式に入るというのは大変難しいと思います。
 いろいろのファンディング・エージェンシーでも、当然企画競争はされているはずなので、企画競争のやり方の充実から始めていただいて、多分、企画競争でルールが定着すると、一般競争入札の中の総合評価方式に移行するのは、簡単と言うとあれですが、できないことではないと思うので、そちらの方に動いていく。
 今、議論の中で研究開発を最低価格方式でやってくださいと言っている人はだれもいないので、そういうことではないので、いかに透明性を高く。多分、今プラクティスでやっていただいていることを外向けに発表するとかなり透明性は高いはずなので、そういったものをPRしていただくということではないかなと思っております。
木村委員長
 ありがとうございました。
 よろしゅうございますか。
 今岸委員の御発言、波多野課長の発言に関連してですが、産総研部会では随意契約について集中的に議論をし、結論を出しました。まとめますと次のような内容です。
 「研究機関における研究に係る委託契約では、研究開発の目的を達成するため、ある特定の事業者のみが保有する技術・ノウハウ・知識等を必要とすることが多く、このような場合、それらを的確に活用して研究開発の目的を達成するために当該事業者等との契約は必要不可欠であり、随意契約の形態とすることが望ましい。
 しかしながら、特定の相手方との契約が長期化することに伴う弊害が生じやすいという点も十分考慮する必要がある。このため、随意契約を締結する場合に、随意契約先の選定手続の透明性を十分確保するとともに、企画面での競争を通じて、競争原理の中で社会環境の変化に対応した選定が行われるような基準を設けて適正な手続の運用を行う必要がある。」というものです。
 よろしゅうございますか。それでは、本日の議論はここまでとさせていただき、次回について事務局より御説明下さい。
波多野政策評価広報課長
 次回、7月28日の9時から12時まで、今年の業務見直し、6法人についてのご審議をお願いいたします。
木村委員長
 本日はどうもありがとうございました。
――了――
 

最終更新日:2006年8月28日