経済産業省
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独立行政法人評価委員会産業技術分科会新エネルギー・産業技術総合開発機構部会(第11回) 議事録

岸部会長

定刻になりましたので、第11回独立行政法人評価委員会新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)部会を開催させていただきます。

本日の議題は「平成18年度財務諸表等について」、2番目が「平成18年度業務実績評価について」、3番目が「中期目標・中期計画の変更及び業務方法書の変更について、技術経営力の強化に関する助言業務追加」、それから議題の4番目が「中期目標期間終了時における組織・業務全般の見直しに関する当初案について」、こういうことで4つの議題になっておりますが、ひとつスムーズな議事進行にご協力いただければ幸いです。

それでは、本日の配付資料の確認を事務局よりお願いしたいと思います。

住田技術振興課長

それでは、今日の配付資料でございますが、資料1―1が「平成18事業年度財務諸表等の報告」、1―2が「財務諸表」、1―3が「事業報告書」、資料2―1が「平成18年度業務実績に関する評価表」、2―2が「評価案」、資料3が「NEDO法改正に伴う中期目標・中期計画等の変更について」、資料4が「中期目標期間終了時における組織・業務全般の見直しに関する当初案について」、資料5が「NEDOに関連する最近の主な政策動向」ということで、その後ろに参考資料が1~4―4までついてございます。

資料に不足がございます場合にはお知らせいただければ幸いです。

それから、委員の変更について一言ご報告をさせていただきます。築舘委員でございますけれども、ご本人から、都合により委員を辞退したいという申し出があり、6月28日をもってこの辞退を受理することといたしましたのでご報告をさせていただきます。

岸部会長

資料等よろしいでしょうか。

それでは、議事次第に従い議事に入らせていただきます。

本日は十分に議題がございますし、非常に重要な評価です。評価に関して、今、巷にいろいろご議論もあるところですので、一つしっかりと進めていきたいと思います。

では議題1の「平成18年度財務諸表等について」の検討に入りますが、まず財務諸表の取り扱いについて事務局から説明をお願いします。

住田技術振興課長

それでは、独立行政法人の財務諸表の取り扱いにつきまして申し上げますが、こちらは独立行政法人通則法の規定に従いまして主務大臣の承認を得ることになってございます。この承認に当たりましては、あらかじめ独法評価委員会の意見を聴くことになっておりますが、評価委員会の運営規程におきまして「財務諸表の承認については、分科会の議決をもって委員会の議決にすることができる」ことになってございます。さらに「部会長は、分科会長の同意を得て部会の議決をもって分科会の議決とすることができる」ことになってございまして、部会長の方から既に産業技術分科会長の同意を得ているところでございます。

従いまして、本日部会として議決を行っていただきましたら、それが評価委員会の議決とすることができるということになってございますので、ご審議の程よろしくお願いいたします。

岸部会長

それでは、今の事務局からの説明のとおりに処理させていただきますので、よろしくお願いいたします。

それでは「平成18年度の財務諸表等について」、NEDOから説明をお願いしたいと思います。

吉田理事

それでは、お手元の資料1―1に従いましてご報告を申し上げます。

報告に当たりまして、この決算結果につきましては会計監査人であるあずさ監査法人及び当機構の田村、平井両監事の監査を受けまして適正であるとのご意見をいただいておることを申し添えます。

それでは資料1―1でございますけれども、まず初めに17年度決算からの変更点でございますが、17年度決算におきましては全体で11の勘定に区分をいたしておりましたけれども、このうち18年4月1日付で研究基盤出資経過業務、これは終了いたしましたので、この分の勘定を廃止いたしております。またアルコール関係で3勘定ございましたけれども、このアルコール関係業務につきましても、昨年4月1日に日本アルコール産業株式会社に事業の一切の権利、義務を譲渡いたしましたので、それに伴いましてアルコール3勘定も廃止になってございます。従いまして18年度決算では7つの勘定に区分計上を行っているところでございます。

お手元資料の2ページをご覧いただきますと、法人単位の決算報告書がございます。18年度の決算の欄をご覧いただきますと、収入では運営費交付金が1,635億円、国庫補助金が438億円、受託収入が47億円、政府出資金が20億円等々合わせまして合計2,216億円の収入となってございます。

これに対しまして支出については、業務経費が1,938億円、国庫補助事業費が収入と同額の438億円、受託経費も同じく47億円、その他一般管理費98億円ということで支出計は2,534億円ということになっております。

以下3ページ以降に貸借対照表、損益計算書、利益あるいは損失の処理に関する関係、それからキャッシュ・フロー計算書、行政サービス実施コスト計算書、そのほか付属の明細書ということで記載をいたしております。

3ページ以降は内容が非常に詳細にわたりますので、時間の関係で具体的な数字についての説明は割愛させていただきますが、ポイントを4点に絞ってご報告をさせていただきたいと思います。

まず3ページの貸借対照表をご覧いただきますと、ポイントの1点目は、資産の部分の流動資産、19年3月31日現在では1,456億円の流動資産がございます。このうち大半は現金及び預金ということで1,314億円ほどございます。非常に大きな金額になってございますけれども、この要因については、負債の欄の流動負債に1,174億円ほど未払金がございます。この未払金の理由でございますけれども、私ども研究開発を色々な機関に委託等で実施しております。こういう委託研究事業の確定検査を年度末に行っておりますけれども、この費用確定を行った後、支払いという行為に至るわけでございます。一応手続き上30日以内に支払うということになっております。研究開発の期間をなるべく長く取るという観点から、研究の実施を年度末ぎりぎりまでやっているということで、その後、実際の支払いを行うという構造となっております。従いまして、ここの未払金は、こういった支払いが年度を跨いだ結果起きているというふうにご理解をいただきたいと思います。この1,174億円の大半は4月一杯に実際の支払いは終わっておるということでございますので、見かけ上、現金、預金の決算上の数字が大きくございますけれども、これは暫定的な形であるということでございます。

それからポイントの2番目でございますけれども、同じく貸借対照表の負債の欄で流動負債の、今の未払金の上に運営費交付金債務という項目が18年度末では56億円ほど交付金債務となっております。これは、私ども前回NEDOの研究開発マネジメントで色々ご説明を申しましたけれども、非常に流動的、弾力的なマネジメントを行っているという観点から、年度を跨ぐ予算執行や、年度の途中で事業の加速あるいは中止を行うというマネジメントを行っております関係で、費用化ができない部分がどうしても生じてまいります。こういったものが交付金債務という形でこの数字になっておりますけれども、18年度は56億円でございます。

実は、これは17年度分をご覧いただきますと380億円ほどございました。我々でもこの交付金債務の部分については、なるべく減らすべきだという観点から、18年度はプロジェクトの進捗管理を非常に厳密に行うことによりまして、この分につきましては324億円の減ということで、18年度は56億円の債務残になったということでございます。

それから3点目でございますけれども、これは、固定負債のところに、下から2段目に受託事業預り金44億円ほど記載をいたしておりますけれども、これはご案内のとおり、私ども18年度から京都メカニズムの排出量取引に関わりますクレジット取得業務が新たな事業として入ってまいりましたので、この関係の預り金という形で44億円がここに記載されているというのが一つの特徴でございます。

それから4点目でございますけれども、同じく貸借対照表の資本の欄、下の黄色いところでございますけれども、ここの真ん中ぐらいをご覧いただきますと繰越欠損金が△で書いてございます。477億円の繰越欠損金が生じているというところが一つのポイントでございます。

これは、お手元の資料の5ページをご覧いただきたいと思いますけれども、勘定毎に利益なり損失の処分に関するデータが書いてございます。この繰越欠損金の中で一番大きい要素は、下の欄の「基盤」と書いてあるところでございますけれども、これは「基盤技術研究促進勘定」という部分でございまして、この部分につきましては、政府から出資を受けまして、それを原資といたしまして研究開発を行って、その成果による収益の一部を将来納付していただくという仕組みになっている訳でございます。そういった関係で納付が行われるまで各年度で使用した研究開発費用がそのまま費用という形で欠損金として取り扱われるという性格のもので、18年度におきましては22億円の研究開発を行った結果、それが欠損金として増加要因になっているというところが一つのポイントでございます。

それからもう一つ、右の方に「石炭」と書いてございますけれども、これは「石炭経過勘定」でございます。これは、今後数十年にわたりまして私どもが従来持っておりました石炭の旧鉱区の維持管理、運営といったところに係る部分で、これは、業務収益の他に必要な費用を過去に政府から出資していただきました資金を取り崩す形で賄うというふうな構図になってございまして、その取り崩し分に相当する額が欠損金として毎年積み上がることになっております。18年度におきましては、業務に必要となる費用が16億円でございましたので、この欠損金が16億円ほど増加する形になってございます。

その他の「一般」、「電源」、「高度化」、「特定」、「鉱工業」、こういった勘定につきましては、資産の売却収入等によりまして22億円の利益金を計上いたしております。従いまして、差し引き法人全勘定におきましては16億円の繰越欠損金の増加ということになりまして、18年度末におきましては477億円の繰越欠損金を計上することになったということでございます。

今後こういった繰越欠損金につきましては、その増加の抑制に我々としても十分に努めてまいりたいと思っておりますし、また将来的には、こういった欠損金の削減が可能になるように努力してまいりたいと思っております。

基盤技術研究促進勘定につきましては、新規の案件につきましては慎重に取り扱うということと、過去の事業を実施した事業者に対しては収益の状況を正確にレビューをして収益納付の拡大に努めていきたいということと、また、こういった仕組み全体のレビューについても考えていきたいと思っております。

一方、石炭経過勘定につきましては、こういった必要となる業務の経費は極力効率化によって抑えたいと考えてございますけれども、こういう恒常的に業務費用が欠損金と自動的になるという現在の仕組み、これについても何らかの見直しの可能性というものも今後検討していく必要があるのではないかと考えております。

また、他の勘定を含めて全般でございますけれども、引き続き資産の売却収入の増加を図ることによって、こういった欠損金の処理に当たっていきたいと考えてございます。

大変端折った説明で恐縮でございますけれども、私からの説明は以上で終わらせていただきたいと思います。

岸部会長

ありがとうございました。

4つの点に絞って説明をいただきましたが、何かご質問等がありましたらどうぞ。

松田委員

2点ございますが、法人単位の貸借対照表のところの固定資産の中の投資その他の資産というのが819億円ということで、前年から比べるとすごく増加しておりまして、その内訳が14ページの方の石炭経過勘定の投資その他の資産が500億円挙がっていますので、その関係だと思いますが、何がどう増えて現在に至ったのかということをご説明いただきたいということが1点でございます。

それから、先ほどのご説明にも関わるのだろうとは思いますが、6ページにキャッシュ・フロー計算書が書いてあります。このキャッシュ・フロー計算書の資金の期末残高が貸借対照表の現預金や有価証券の金額とはものすごく乖離しているので、多分未払い等々の確定してからの支払い等と相殺になっている、その部分については加えてないのかも分かりませんが、差額がどういうふうに出ているのかということをご説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。

渡邊経理部長

それでは私から若干説明をいたしますと、貸借対照表上の現預金が減りまして固定資産が増えておりますけれども、これは実は従来定期預金で運用したものを石炭経過勘定で、必要資金の見直しをするのが国との関係で来年になるものですから、その分、残存期間が長いので国債で運用するということで、下の方の固定資産の方に運用替えしたということでございます。

それともう一点でございますけれども、貸借対照表の現預金は、ご存じのとおり当然普通預金から定期預金も全部入っております。ただ、独法のキャッシュ・フロー計算書は、この対象経費があくまで現金及び要求払い預金でございまして、ここの残高には定期預金とか有価証券で運用に回ったものは除外されているということでございます。

以上でございます。

岸部会長

よろしいでしょうか。他にいかがでしょうか。

原沢委員

細かなところでお聞きしたいのですが、先ほどの3ページの負債の受託事業預り金、3つ目のポイントで、排出金クレジットの関係で44億円、これは予算が54億円で国庫債務負担みたいなもので122億円というのが当初の予定であったと思いますが、それとの関係をちょっと教えていただきたいのが1点です。

あと、いわゆる純粋の繰越金みたいなものは幾らで、どこを見たらいいのかちょっと教えてください。

森谷参事

予算としては、取得事業の事業費という額は49億円ということでございます。しかしながら19年3月31日末で実際支払った総額がそこまで至らなかったということでございます。ですから、その差額については、これは翌年(今年度)に使えるようにという手当てをしているところです。

渡邊経理部長

若干補足しますと、これは国からの委託費なものですから、私どもが繰り越すというよりも政府の方で繰越手続きをやっているということになっております。

岸部会長

他にいかがでしょうか。

それでは、他にご意見がないようでしたら財務諸表につきましては、部会としては適当であるということでよろしいでしょうか。

(「はい」の声あり)

なお、一部の修正等がありましたら私に判断をご一任いただきたいと思いますが、それもよろしいでしょうか。

(「はい」の声あり)

それでは2つ目の議題に移らせていただきます。「平成18年度年度評価について」の審議を行いたいと思います。

審議の際にはNEDOの方々にはご退出いただくことになっております。評価の審議結果が決まった段階で再度お戻りいただいて評価結果をお伝えしたいと思います。

平成18年度実績概要につきましては、前回6月8日のNEDO部会開催の時にご説明し、その後委員の皆様からご質問をいただきました。既にNEDO及び事務局から参考資料3のとおり回答済みのことと思いますが、さらにこの場においてNEDOから確認したい点などがございましたら、退出前にご質問いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

(NEDO関係者退出)

というところで退出されてしまっていますが、廊下にいらっしゃると思いますので、いかがでしょうか、NEDOにお聴きすることが、参考資料3のほかに不明の点その他まだございますでしょうか。

詳しい返事が皆さんのところに届いておりますので大丈夫だということにさせていただきます。

それでは、初めに事務局より評価の進め方について説明をお願いしたいと思います。

住田技術振興課長

本年度の評価につきましては、概ね年度計画達成という場合にはBということにいたしまして、B以外の評価をする場合にはBではない理由を明記することになっております。

この評価につきましては、本日の部会での審議の後、審議結果を24日の親委員会に報告をいたしまして、その上で最終的な評価が確定をすることになってございます。

また、前回ご決議いただきましたとおり、年度評価に当たりましては中期計画に照らして各事業年度の業務の実施状況は妥当なものであるかどうかというのを、参考資料1の評価基準の別表2の指標でご評価をいただくことになってございます。

なお、実は7月18日に今年度第1回の親委員会が開催されましたが、こちらの方で既に幾つか、8つぐらいの法人について年度評価審議をされましたけれども、室伏先生はご出席をされておられましたが、各項目の評価結果について、特にAと書いてある場合には非常に微に入り細にわたる厳しいご議論が行われまして、幾つか実際の場に差し戻しのような形になったところもございました。

従いまして、そういう非常に厳しい状況にあるということでございまして、今回の評価につきましては、Bを超える場合には、やはり明確にしていく必要があるということで今日のご審議をいただければと思います。

それから、今日のご審議の中で、NEDOの業務の中で一番大きなウエイトを占めます「サービスの質の向上」という部分がございますけれども、これにつきましては、業務のウエイトとしては全体の70%ぐらいのウエイトということになっておる訳でございます。実はこの中に(1)~(5)まで細分化して皆様にも採点をしていただきました。研究開発関連業務、新エネ・省エネ関連業務、それから京メカ業務、出資・貸付業務、石炭経過業務の5つについて評価をいただいております。親委員会の方での議論を踏まえますと、やはり全部で1つということではなくて、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)それぞれにつきまして、この部会として個別に評価を決めていただいて、それを総合して全体のサービスの質の向上の評価にさせていただくという形にさせていただきたいと思います。

実は、前回の部会でもここのところは、ウエイト付けは特に明確にはしないということをお決めいただいた訳でございますが、その後の親委員会等からの情報を踏まえますと、この点について若干細分化した評価もしていただくということにしたいと思います。なお、その場合には、各業務のサービスの質の向上の中でのウエイト付けというのが少し問題になるわけでございますけれども、これにつきましては後ほどまた話をさせていただきたいと思います。

それではご審議をよろしくお願いします。

岸部会長

よろしいでしょうか。一番大事なのがB評価を超える評価を行う場合には明確に理由を記載しなければいけないということで、日本中の独法の評価がAであるということに対して、かなり厳しい意見が出てきているというように理解したいと思います。

それでは、ただいまの説明を踏まえて当部会として次のように審議を進めたいと思います。資料としては資料2―1で皆さんの評価及びコメントをそれぞれの項目に整理したものと、平成18年度業務実績評価として、個々の評価事項について当該年度の評価がBとなる基準及び平成18年度の主な実績、主な評価を取りまとめた資料2―2となります。資料2―2の平成18年度業務実績評価の中の主な評価につきましては、各委員から提出された評価シートに基づき、私と事務局で相談して作成したものです。部会としての評価はAA~Dまでの評点に平成18年度業務実績評価を基に、本日ご意見をいただいて作成する文章を加えたものということになると思います。

それでは、まず事務局から資料2―2の「平成18年度業務実績評価(案)」に沿って、業務運営の効率化に関する事柄から順番に審議、評定を行いたいと思います。その上で、最後にこれらの審議内容を踏まえつつ総合評価の評点について審議することにしたいと思いますが、いかがでしょうか、これでよろしいでしょうか。もしよろしいということならば、この方法に沿って進めたいと思います。

住田技術振興課長

それでは資料2―2、横長の表でございますけれども、1ページめくっていただきますと「業務運営の効率化」というところが出てまいります。こちらでご説明をさせていただきたいと思います。

既に皆様方には内容につきましてご審議といいますか、よく見ていただきましてコメントをいただいております。2ページの真ん中辺より下のところに「主な実績」と書いてありますが、これは前回説明したような話です。

3ページの上から書いてあるのが「主な評価」ということで、皆様方からその実績に関わるご評価をいただいた部分を後でまとめたものでございます。

主なコメントを申し上げますと、「プログラムマネージャーの陣容の充実と活動の強化で実績を上げることに成功した」というご評価、これは先ほどの左側のBとなる基準よりは高いというご判断かと思います。

それから「京都メカニズム事業部の設置というのが極めて重要である」、これもBを超える部分のご判断ということかと思います。

それから「固有の職員を採用し育成する方針、実績が高く評価できる」というコメントもございました。

また「人事評価制度の実施、透明化、プロパー職員の能力向上に向けた取組」といったような点や、それに関連しますけれども、「うまく成功に導いた人が正当に評価できているかどうかということを検証することも大事だ」というコメントも頂戴しております。

それから3ページの下のところからは、「業務の効率化その他」という部分でございますけれども、これにつきましては、4ページに「主な評価」を書いてございまして、「一般管理費14.6%の達成」ということ。それから「中間評価の結果を反映し、不要化した研究資産の他プロジェクトへの転用等について高く評価する」というコメントをいただいてございます。

さらに「業務・システムの最適化」ということにつきましては、5ページにありますように新情報システムの構築ということについてプラスの評価を頂戴しております。それから、これに関連いたしまして契約に関する部分と、もう一つは給与等に関する部分について、その後ろに紙が付いてございます。

6ページ以降「契約に関する事項」ということで、まずNEDO特有の事情が6ページに書いてございますが、契約形態につきましては、7ページのところでご評価をいただいてございますように、一つは「随意契約の基準の見直しが行われている」という点についてのご評価、それから「適切な契約形態が選択されている、特に研究開発については一般競争入札には馴染まないけれども企画競争方式が適切だ」というご意見を頂戴しております。ただ、「企画競争による随意契約が、それで万能だというわけではなく、さらに事前期間中、事後、各段階でチェック機能を充実させていくべきだ」と、こういうご意見も頂戴いたしました。

一方、「広報・イベント業務」については、「費用対効果を勘案できるやり方が重要だ」というご指摘をいただいております。

それから、少し飛びますが、12ページから「役員、役職員の給与等に関する事項」ということで、こちらのご評価は13ページにございますが、「研究を理解した優れた人材でマネジメントを行う。そのリクルートのためには給与水準を柔軟に決定できるようにしていくのが望ましい」。あるいは「そのモチベーションが必要だから、現在の給与水準は概ね妥当である」というようなご意見を頂戴いたしました。

以上がご説明でございます。

岸部会長

それでは今の説明を受けて審議を行いたいと思いますが、資料2―1で、1の「業務運営の効率化」、これは組織・人事についてはAが非常に多くて、Bが1人で、AAがいるから、足して2で割ると全部Aということになりますね。

それから業務の効率化、AとBで、Bが少し多めですね。どちらかというとBだということになるかもしれません。

これについて何かご意見があるでしょうか。

そうすると、全部合わせるとAとBでA寄りならばAということになってしまうのですが、親委員会が全体に非常に厳しいということを含めて何かご意見があれば遠慮なくどうぞ。

石谷委員

全体に数値目標が出ていたので評価はしやすかったのですが、そういう意味ではこれをBというのは結構厳しい、厳しいというか、本来目標を達成しているならばBということでしょうが、これはAでもいいのかなという感じもしないでもない。目標が適当かどうかという点も我々には判断しかねるケースもあるが、すでにこれは決まっているので、それを満足してAと評価してはいけないと言われても仕方ないと思います。

一つ分からないのが、やはり「効率化」という定義です。実績として出てきた数字は非常にいい数字が出ていますが、それが果たしてどうなのかといわれると、それ以上のことはなかなか判断できない。その辺りについては、今後もう少し分かりやすい言葉で説明していただくなり、目標をきっちり決めていただいた方が良い。それをどう見るかによってAとBに分かれたのだと思いますし、もし何か外から指摘されるとすると、やはりそこのところが客観的に説明できるかどうかということで指摘されることがあるかなという感じを持ちました。

岸部会長

ありがとうございます。

全体に「効率化とは何か」というところですね。費用だけとか定量的な値は非常に分かりいいのですけれども、その他での効率化というのは、これは確かに全部一緒になっているのですが、そういう点、何か見解がございますか。

住田技術振興課長

これは、特に研究開発型の法人の場合には非常に難しいところで、まさに今コメントがございましたとおり「お金だけで見るのですか」という問題がございます。従いまして、むしろ投入しているお金に対してどれぐらい実際に世の中にインパクトを与えることができたかということについては、これはNEDOのケースに限らず研究開発をやっている独法としてどういう評価の仕方がいいのか、産業技術総合研究所などでも、インパクト分析あるいは見せ方、どういう方法論で解析していくかということの今研究をしておりますので、そうした蓄積も踏まえて、今後もう少し皆様の納得感のあるような、そういう基準が作れればいいなと思います。

石谷委員

まさにおっしゃるとおりで、分母は分かるけれども分子が分からないとところで、効率化と言われるから誤解を招く。本来ここは効率化というよりも運用が適正かどうかとか、そういった話で、分子の方は2番目の方ですよね。ですから、その1番、2番合わせて最後に何か書くような格好になっていれば説得力があると思いますが、1の最後に、これがいきなり効率と書かれるから書く方も戸惑うし、外から見ても何だろうなという疑問が残るのだろうという印象を持ちました。今回は仕方ないのですが、今後ご検討いただければと思います。

末吉委員

実は私は初めての経験であったので大変勉強になったのですけれども、私の印象では、やはり言葉の上の説明が多いような気がしました。今の「効率化」もそうですし、「強化を図った」とかですね。

ですから、これは目標の設定の時に、民間で言えば業績評価というのが入ってくるとすると、目標の設定時に設定する人と評価する人との議論があって、そこでの共通認識が出るとか、あるいはその目標の難易度がどの程度なのかなどの議論がある程度ないと、「ここの能力からすると水準についてこれぐらいやって当然だ」と、そういうような目で見てしまった結果、やって当然と思ったことが「実はすごいことだった」というような(誤った)基準になるのもあり得るのかなと実は感じた次第であります。

岸部会長

ありがとうございます。

そこはなかなか難しいところでしてね、NEDOの評価というのは難しいのですね。これが、もう一回研究をやるところがあって、その成果を見てトータルで見ないといけないというのが一番大事なところですよね。そのインパクトと言っても、どこに与えたインパクトなのか、そこもまた難しいのです。今言われたように私もずっと考えているのですけれども、運営にしても、ではもっといい評価方法があったのかなと。そういうときには何かネガティブなことも言えるのですが、それがないと、まあ良くやっているじゃないのと、逆になってしまうのですね。貴重なご意見をありがとうございました。

黒木委員

効率化を全体で見るというのは非常に難しいと思います。私も民間の立場から見ると、個人個人がどういう風なアサイン、コミットを得て、それを実行できたかという、そういうものの積み重ねというのが最終的な効率化。ただし、これを見ようとすれば、どうしても横軸を通すために人事部門的な、何かそういう様な評価をする、ないしは、そういう様な制度そのものをもう一回専門的に考える、そういうものがあって初めて達成するのではないかと思いまして、民間的な知恵というのが妥当かどうかというのはあるのですが、そういうものも一つ参考にされたらいかがかと考えたコメントにさせていただいています。

岸部会長

ありがとうございます。貴重なコメントだと思います。

松田委員

業務の効率化、(2)のところ、さんざん迷ったのですが、特殊法人比15%以上というのがどの程度のレベルなのか、私は民間に近づきつつあるのだろうというふうに解釈したのですが、ちょっと丸々Aは難しいなと思ってBにした経緯があります。他の法人がどのようなことかというのがなかなか分からない。民間であったらもっとダイナミックに変えているのではないかなということになると、ちょっとまだこれは少ないのではないかなということがございまして、いずれにしましても、特殊法人、一般との比較というのを我々のところに持ち出されても、NEDO全体としての特徴、中身の比較が内部でよくお分かりになっていても、我々はなかなか判断出来づらいところがあるのですが、この辺りを少し工夫して効率化のデータを出していただけると、もう少し判断が適切にできたかという気がいたします。

岸部会長

ありがとうございます。これは独法全体の問題でもあるのですね。民間は必ず効率化、効率がいいのだと断定して進んでいいのかどうかということも気にもならない訳でもないのですけれども、でもそういうことになっているのですね。民間は効率が良い、官は効率が悪い、よって近づきなさいと。

松田委員

民間でも差があります。

岸部会長

差はありますね。それから民間と違うから官はおもしろいということもある。

竹中委員どうぞ。

竹中委員

現状での効率化というときは、良くなった悪くなったというのは、どこを基準にして比較するかというところになると思いますけれども、初めに私が印象を受けたのは、独法化前に比べてどうなのかと、そこに目標を据えて、あるいは予算を立てて、その結果をどう見てくれるのかということなのですが、恐らくその時間のかかる間に、それから出てきた効率化の数字を横並びに上の方で見ますと、この数字よりも他独法は進んでいるところもある、あるいはもっともっと絞れば効率化が進むのではないかと、こういう期待も出てきて、初めに設定したよりも評価する時に評価基準が狂ってしまっている、ここをどのように説明するかということが今の場合肝心ではないかなと。

私自身も、何と比較するのかというのが正直言いまして分かりかねまして大分誤解をした判断をして、後からメールでご説明いただいたケースでございます。

岸部会長

ありがとうございます。独法前と比較してというのは、やはりあるのですかね。

住田技術振興課長

独法前の特殊法人時代との比較ということなのですが、今のご議論はまさにおっしゃるとおりでございまして、その基準をどうするのか、つまりすごく大変な基準をクリアしたのか、普通にクリアできるものをクリアしたのかというところが分からないではないかというのが、実は親委員会でも議論になっております。親委員会でAと言っていたのがBだというふうに格下げされると、次からはみんな何をやるかというと、割と軽い目標を設定しておいて、すごく達成したねということになってしまうという、そういうことになりかねないというのは、これは独法評価全体に係る問題なのです。今ご議論をお聞きしていると、いろいろサゼスチョンがあると思いますけれども、結局、説明する側、独法自身が、これをクリアするのがどれだけ大変なのかということをいかに説得力のある説明ができるかというところに、どうもかかっているだろうということが、今のお話を聞いていてすごく感じました。

従って、そこがきちんと説明できないようであればそれはBなのでしょうし、そこを納得のいくように説明できるということであればAとかAAとかいう、そういうことにこれからしていく形に独法全体として議論をしていかないといけないなと感じております。

岸部会長

他にいかがでしょうか。

室伏委員

効率化ということに少し-引っかかるところがあって、確かに民間では効率化を図るために要らない部分をできるだけ削ぎ落とすことをやるわけですね。その代わり何か完全に欠落することも、それは構わない、それで良いという状況で進めていかれる訳ですけれども、やはりこういった国全体の研究なり国全体の仕事なりを俯瞰して、そこから重要なものを拾ってくるような場合には、これはもういいという様な削ぎ落としができないことというのは随分あると思います。ですから、ある意味、私はこういう法人は民間と比べて効率が悪くて当たり前だというふうにも思っているものですから、今年度、昨年度、その前と見ていても非常に頑張っていらっしゃるので、とても良くやっていらっしゃるなと思っています。

ですから、例えば効率化とか対費用効果とか、そういうことを言う時に、国の方針とか、それから国が本当に大事にしなければいけない、そういう民間では落としてしまうようなものについても目配りというのは非常に重要なので、そういったところに効率化ということを余り言い過ぎるのはおかしいと思っています。ですから、その辺をどう扱うかということが、今後、特にこういった研究をミッションとした独法などでは重要になってくるかなと思っています。

岸部会長

ありがとうございました。

竹中委員

決して反対する訳ではございませんが、独法下になられて新しいアイデアで積極的な、今までなかったことを取り入れる新しいシステム等というのは、皆さん良くやったと思われる訳ですが、今お話になられましたように、今までやってきたのが本当に必要であったかどうか、これを、今、室伏委員は、独法は民間と違う、そこのところを無理して切るととんでもないことになると、おっしゃられたと理解してよろしいのでしょうか。

室伏委員

つまり民間でしたら一定の時間を見て、この間にうまくいかないものは切りましょうという形に当然なると思います。民間としての経営がありますから、その経営にとって、余り好ましくないようなものは切ってしまうということが、恐らく民間としても正しい進め方だと思うのですが、やはりNEDOや産総研などでは、例えこれが5年、10年の割合短期間では芽が出なくても、やるべきことというのはあると思います。私たち大学で仕事をしておりますと、本当に10年、20年、30年かかるようなものが実際あるというのを見ておりますので、やはりそういったところまでも民間と同じように効率化を図るのを強制してはいけないのではないかという気がしています。

ですから、民間が正しい、公が正しいとか、そういうことではなくて、民間は民間のやり方があって、それで当然切るべきところはある訳ですけれども、それでもって落とされてしまった中に大事なものもあるだろうから、それは公のところが拾っていくべきではないかという、そういうような申し上げ方をしたわけです。

竹中委員

研究のプロジェクトとかテーマについては、非常によく理解できるのですが、今言っているのは効率化を経費効率などで、あるプロジェクトをやめてしまえなどと言っているのではなくて、その経費が掛かっているのを一度使わないことをしてみる、そしてそれでも差し障りなかったら、これはやはり要らなかったという検証も、民間の私たちの場合はよくやります。

ですから、特に経費のところですと、議論する前に思い切ってやめてしまうということも一つの方法ではあります。これは親団体のことをいう訳ではありませんけれども、もしそういうことをしていれば親団体は驚くのではないかとも思います。

少し言い方が誤解を招くところがあるかもしれませんが、民間とは違うということでは決してなくて、効率化のやり方の差のようなものが若干あるのではないかと。室伏委員がおっしゃった研究などの継続性の絶対必要なものというのは大事でございまして、そういうものがあるのでしたら、NEDOの中で、それは何かということだけ明記しておいて、これは守っていくのだ、と位置づけておけば、色々なところへの説明の透明性が高まるのではないかと。

あまり参考にならないかもしれませんが、私たちが株主さんへ説明する時には、そのようなところがいつも出てくる訳です。

石谷委員

お二人のおっしゃることは私もよく分かりますので、研究内容についてはNEDOは10年ぐらい、あるいは20年スパンぐらいでぜひやっていただきたいと思いますが、むしろ業務の効率化がよく分からない。例えば後の方でフォローアップを随分きちんとやっていらっしゃる。あのフォローアップで、個別の点ではどうかなと思うところはあるのですが、出来上がった研究成果が本当に使われているかどうかを、1年、2年後からも随分よく把握しておられる。ただこれは費用からいうと確かに余計に掛かるはずですね。それを業務の効率化という尺度で見たときに、これを一体どういうふうに考えるかというのが、先ほどから申し上げたように分子が分からない。

それともう一つ、過去の指標の統計というのか、時系列を評価の時見せていただくと、この数年で明らかに変わってきたといったことがよく分かります。次回からそういうデータも一緒に示していただくと判断がしやすいと思います。去年の数字だけではよく分からないですね。特に今申し上げたように、新しい試みとかフォローアップとか事前準備とか、そういうのをコスト面だけ評価して、これをやめたから効率がいいというのは、業務上でもあり得ない話で、その辺りを少し考えた方がいいと思います。

岸部会長

ありがとうございます。

では、時間も少し押してきましたので少し簡単にお願いしたいと思います。

末吉委員

今のお話を聞きながら感ずることですが、一つの例で申し上げますと、実は、例えば投資信託でも何でもいいのですが、あるファンドにおいて、そのファンドの中身の問題、成果の問題を問う時に2つの考え方があります。1つは、その勘定がどういう株式に投資しているのかという情報を全部公開し、そのことによって責任をとるやり方と、そこは専門家なのだから任せて、結果で見て欲しい、だからむしろ情報公開もしない、それこそ我々が費用をもらっている源泉なのだからというやり方があります。

そのようなことを思いながらNEDOの組織の話を考えますと、やはり自分たちがやるべきプライオリティとか、自分たちはこれをやるのだという位置づけをきちんと明確に出していただきたい。一般論として組織を運用するときの効率化というのは、どのような組織でも要求されます。でも、このプライオリティのあるプロジェクトをやる、あるいは事業をやるための組織の効率化のあり方というのは、一般論の無駄を省けというのと多分違うと思います。

ですから、そのような目的、位置づけに応じた効率化の尺度みたいなのも、ある意味ではNEDO自身のプロとしての誇りの中で、そういうこともぜひ打ち出していかれることが良いのではないかなと思います。

岸部会長

ありがとうございます。

それでは谷田部委員、簡単にお願いします。

谷田部委員

内容ももちろんそうなのですが、以前にもこの席でちょっと議論をさせていただいたことがありますけれども、BなのかAなのか、あるいはCなのかという、そこが何か違和感がどうしてもあります。総合評価を見てもずっとAが続いているということでいくと、では毎年同じなのか、それならBではないかというようなことが考えられるので、やはり総括表にあるぐらいのばらつきが評価としてあるのが普通の評価の現状だと思います。ある年は大変良くて、ある年は大変悪かったということがあって、初めて評価していることがはっきりしてくると思いますので、その辺りが今厳しい目が向いている一つの理由かと思いますけれども、その内容をどう評価するかということと評価を何にするかということは、きちんと区別しなければならないという気がします。

岸部会長

ありがとうございます。

本当にその辺のことは、ずっといつも話題になり問題になりつつAかBというところを行ったり来たりしていますが、本日の皆さんのご意見で「効率化」ということをまとめて、これからNEDOに伝えるのにどうしようかなと、今少し頭が痛くなってきたのですが、やはりNEDOとしても効率化についての独自の指標というか考え方のようなものをはっきりして、そしてこれを出してくるということをもう一度考えていただきたいということかなという気はしております。

というところで、結局はこの点数というのは、谷田部委員のご意見もありましたが、でもやはり決めるとすると、まずは「業務運営の効率化」というのはBに近いところもあるけれどもAだということにはなってしまいますね。いつもAなのがいいのか、確かに同じように努力している、ずっと努力しているからずっとAだということにもあるのでしょう。しかし、確かにある一定の効率化が出来てしまえば、効率化の項目も要らなくなってしまうということを考えれば、これはまた話は別ですね。ですから、こういうことがあるという事態、やはりまだ非効率だと暗黙の了解でやっているのだということなのでしょうね。

そういうことですが、時間が押しておりますので、とりあえずということですが、一応はAとBとで全体としてはAということに評価したいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「はい」の声あり)

今のような議論を十分に踏まえていくということと、非常に厳しいコメントもあったということも付け加えたいと思います。

次に、NEDOとしての内容を問われる本当に大事な第3の「国民に提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項」の審議を行いたいと思います。

先ほど事務局から説明がありましたとおり、各業務を個別に評価し、その評価の総合を本項目の評価とさせていただきたいと思います。全体の説明及び審議方法等を行った上で個別に評価を決めたいと思います。

住田技術振興課長

それでは資料2―2の19ページからご覧いただきたいと思います。

まず(1)の「研究開発関連業務」でございますが、これにつきまして皆様方から頂戴しました「主な評価」のところでございますが、評価システムが着実に実施されて開発成果が増えてきている。さらに中間評価を着実に行うことによって成果に結びついているということで、また世界的にも注目されるような質の高いものが出ている。これが(1)に関する全般的な評価でございますが、(1)はさらに細分化されておりまして、まず「提案公募」につきましては、次の20ページ、21ページでございますけれども、提案公募型のものについてのご評価の中では、21ページにございますように「査読済みの論文発表数の目標を超えた」とか、あるいは「資金の供給先の重複についての排除に関する目配りも進んできた」とか、そういう点、あるいは「予算執行に弾力性があって加速資金投入の効果で製品化の実績が出てきた」というご評価をいただいております。なお「少し指標の数値自体が高過ぎるのではないか、ちょっと指標を再考してはどうか」と、そういうご意見も頂戴いたしました。

それから(2)の「中長期・ハイリスクの研究開発事業」でございますけれども、こちらの方は21ページから始まってございますが、評価につきましては、23ページの下のあたりからまとめてございます。

ここの評価といたしましては、やはり事後評価の中で合格あるいは優良という形になったものがそれぞれ94%、66%ということで、計画よりも高いレベルに達したという点、そしてまた優良比率の向上、優良比率が良くなってきているということも高く評価をしていただいてございます。

それから今回設けました「技術経営・イノベーション戦略推進チームの今後の活動に期待をする」という点、あるいは省庁の垣根を越えた連携研究、水平連携、加速制度といった、そういう制度的ないろいろな取組という点についてもご評価をいただいております。一方、「将来性のある研究を見分ける能力をもつ人の育成・確保というのが急務だ」というご指摘もいただいております。

それから(3)が25ページからでございますが、「実用化・企業化促進事業」に関わるものでございますけれども、こちらの方では、26ページに「主な評価」ということで、「実用化達成率24%ということについて、概ね達成できた。しかも24%というのは決して低い数値ではない」というご指摘もいただいております。

それから4番目の「広報・情報発信」というところでございますけれども、26ページの下のところから書かせていただいてございます。

評価につきましては28ページの上のところからご評価に関わるコメントを載せてございます。アウトカムの把握、成功の要因分析などの取組、あるいは国際標準化の取組、それから先ほども少しご指摘いただきましたが、事後評価を実施したプロジェクトの追跡調査あるいは顕著な成果の情報発信という点について大変重要だというご指摘をいただいております。

また、太陽光発電の本、これは新聞などにも若干取り上げられておりまして大変な反響を呼んでおりますが、こういう本の出版についても評価をいただいております。

それから(5)の「人材育成」のところにつきましては、28ページ~29ページにかけてでございますけれども、「NEDOの特別講座をもっと増やしていったらいい」、あるいは「少し目標が高過ぎるかもしれない」、そのようなご指摘がございました。

続きまして(2)の「新エネ・省エネ導入普及」の関係でございますが、こちらにつきましては、30ページのところに評価について書かせていただいております。

特に「石炭資源開発業務の重要性が高まってきている」というご指摘がございまして、それに関連して「海外事務所の活用も大変重要である」というご指摘をいただいております。また、この業務全般につきましては、ユーザーアンケートの結果を非常に高く評価していただいております。

それから(3)の「京都メカニズムクレジット取得業務」でございますが、31ページの下のところ、評価を頂戴しております。

これにつきましては、「スタートとしては良いスタートが切れたのではないか」ということでございますし、「この制度の枠組みの中でのパフォーマンスとしては非常に良好である」というご指摘を頂戴いたしました。

それから(4)の「出資・貸付経過業務」、32ページでございますけれども、ここは「概ね計画どおり粛々と実行されているのではないか」というご指摘でございますし、(5)の「石炭経過業務」につきましても、「着実にあるいは粛々と実行されている」というご評価を頂戴いたしております。

それで、後ほどご評価をいただく際の参考に申し上げますと、(1)~(5)までの業務がどれぐらいのウエイトなのかということでございますけれども、これは、明確にこれが何%と申し上げるのは非常に難しゅうございますが、一つの参考として申し上げれば、大体予算的にどれぐらいの規模になっているかというところを簡単に申し上げますと、(1)の研究開発関連業務は、やはり6割弱のウエイトを占めているのかなと。それからその次の省エネ・新エネのところが3割強のウエイトを占めているのかなと。(3)~(5)までの業務は合わせて1割ぐらいのウエイトに予算上は、大まかに申し上げますとそういうことになっておりますが、必ずしもそれが業務のウエイトそのものであるということではもちろんございません。予算は少なくても優良な業務はございますが、概ねNEDOとしてのウエイトとしては(1)のところが圧倒的に多い。その次が(2)というようになっております。

岸部会長

「国民に対する提供サービス」ということですが、各項目についてでも結構ですし、全体を俯瞰した意見でも結構です。気がついたことがございましたら何なりとお願いしたいと思います。

敢えて言うと研究開発関連業務からということでもよろしいのですが、ここに関しては概ね好評であるという感じです。かなりきちんとやっているのかなと、やるべきことは大体やれているのかなというような感じの評価案で、どうも皆さんがBとAの間でいつも振れているのかなというのは、これは全体を見ると良く分かるのですけれども、それでもまあ頑張っているからAかなという感じですね。そのような感じだと思いますが、ご意見をどうぞ。

松田委員

研究開発関連で予算配分の一番大きいところについては、これは質の問題の理解はなかなか難しいものです。量的基準というのを非常に高いレベルで達成しているだろうと思うのですが、提案公募に関して、大学に自分がいるという観点から意見を申し上げたいと思います。大学の教員の研究者というのは、やはり研究成果が査読論文となったかどうかが関心事で、これが研究履歴の中に入ってきています。この研究成果が知財として確保されたか、例えば大学の方にきちんと権利を確保できているのかというようなことの意識は余りないという非常に大きな問題がございます。ですから、論文で発表されてしまうと公知の事実になってしまう、その前後にいかに早く知財化するかということも併せて考えないといけない。発表はしました、知財としての成果はどこか他の国や研究者が取得する可能性があります。知財戦略は、まさに国と国との戦いに今入っているということです。日本で予算を作って日本人が研究したものが、成果は海外に行ってしまったということが一番困る最悪のパターンだろうなという気がしますので、提案公募の基準が査読済み論文発表の本数だけとなっていて、そこからどのような知財成果が出てきたのかというところは、基準として設定されていないような気がします。そういう意味で基準設定の問題かなという気が少ししました。

岸部会長

その点は、事務局としてはいかがですか。

住田技術振興課長

頂戴したご意見を踏まえまして、もちろん全くおっしゃったとおりでございますから、組み合わせて指標、目標値のようなものを作っていく。ただ、特許ということになりますと、少しまた怖いところがあって、産学連携などでもよくあった話ですけれども、特許にこだわり過ぎる、数を書くとまたその数にこだわるという人がいるので、そこがちょっと怖さだなと思っております。

岸部会長

渡辺委員どうぞ。

渡辺委員

これは一番困る評価というか一番メインなのでいつも迷うのですが、その基本的な要因は、例えば1,000億円の配分をするときの基本的な考え方が、日本の研究開発をしている人たちのパフォーマンスの方向を変えているかどうかということが、色々見ても、1年分見てもよく分からない部分があって、本当は新しい制度を導入する中でもう少しイノベーティブな研究成果が出てくるという、そういう方向に研究者が動いているかどうかというか、そういうところがなかなか見えないですね。

ですから、クリエイティブな方向に動いているというふうに見えれば、ここでやっている色々な制度を導入することがものすごく意義があるというか、それを考えてやっているNEDOはすごいなということになってくると思いますけれども、少しずつ少しずつ変えていくと見えなくなってしまいます。ですから、単年度のものを見ていると結構良いものがあるし、成果も出ているし成功率も高いしということになるけれども、5年タームで考えたときに、結局日本で強かったものを強くしているだけで、弱いものは強くはなっていないではないかという疑問があります。例えばバイオテクノロジーとかLSIの設計みたいなことに関しては、5年前と今と比べて全然強くなっていないではないかと。それはやはりお金の配り方がおかしいのではないのか、あるいはインセンティブなあり方もおかしいので、そういうところにいい人が行っていないのではないか、とも思える訳です。

そういう視点で、単年度では確かに良くやっているし、努力しているし、成功例もあるし、良いということになるのですが、中期計画を考えるとき、つまりその辺りの枠組みの設定のあり方を何らかの格好で言及して、みんなで努力してどうやったらクリエイティブな研究者が増えるのかというインフラの制度論をやるときに、NEDOだけではやれないにしても、お金の配り方論というところではできると思います。その辺を言いたかったのですが、難しいので簡単にAにしてしまうのですが、なかなかそうはいかないなというところは5年タームで見るとあるということであります。

岸部会長

大事な指摘だと思いますけれども、多分これはNEDOだけではなくて本省の問題でもありますね。

渡辺委員

そうですね。

岸部会長

原沢委員どうぞ。

原沢委員

評価に関連するというよりも感想的なところで申し訳ないのですけれども、今さっき委員長がおっしゃったようにAかBか非常に付けづらいところも少しあるのですが、私自身は非常に良くやっていらっしゃると思います。あとはルール作りをして、しっかりフォローアップをして、かつ国民にも色々な場面でアピールしていくということで、それで、少し大きな流れとして、今後、温暖化の問題もさることながら2050年で低炭素社会という話を考えると、やはり今NEDOがやっていることが非常に重要になってくるということがあると思います。

そういう意味でエネルギーの大きな動向みたいなものは、多分本省の方でしっかり押さえつつ、NEDOではそれをある程度技術開発という面で実現するような方向に行っているのだと思いますけれども、そういう意味で石炭というのは、ある意味でCOを出すという意味では非常に問題ではありますけれども、エネルギー全般を考えたら、結構重要な要素を持っているのではないかと思います。そういう技術開発の基にあるようなところというのは、やはりNEDOとしてしっかり研究をし、押さえておく必要がちょっとあるのかなと。

それと同じことで、裏返しですが、今回、太田の太陽光発電の団地を見せていただいて、非常にうまく動いている訳ですね。それを社会に普及するためには何が必要なのか、もちろん技術開発も必要だけれども、社会へのアピールとか国民の理解とか、さらに普及というような面も、もしかするとNEDOの業務の中に入ってこないと、そこでいい技術が開発されても普及しないという何かギャップが出てきているようなところもちょっとあるのかなということで、さらにまた新しい業務が増えるということで、組織としてはいいかどうかわかりませんけれども、やはり全体の大きな流れを見て技術開発を位置づけて、さらにそれを社会に普及するというような面が今は非常に重要になってきているので、そういうのもうまく業務の中に位置づけて、途切れがないような仕組みにできたらよりいいのではないかと。

そういう意味もあって、今やっていらっしゃることの評価という意味では、私はAが多く、少しBがあるのですが、非常に良くやっていらっしゃるなという感じを受けました。

谷田部委員

今のお話とも関連するのかもしれませんが、評価のために施設とか研究しているところを実際に色々見せていただくと、やはりどこも非常にすばらしいというか、ここまでやっているのかというようなことで、24%のところを見せていただいているのかもしれませんけれども、全体としてかなり良くやっているのではないかというか、その研究成果が実際に挙がっているのではないかと。

この間ロボットの研究をしているところに行きましたけれども、何年か前にNEDOにその研究の計画を話したところ、まるで受け付けてもらえなかったと。それが現実のものとして今受け付けられて実際に実用化寸前まで行っているというようなことがあったりするので、やはりそういう際どいところをNEDOは拾っているというか採用しているということがよく分かりました。今お話があったように、ではどこまで知られているのかとか、どこまで広がっているのかというようなところで、やはり広報とかそういったところは非常に重要だと思いますので、最近メールみたいなものでいろいろな記者会見の情報などがNEDOから来たりもするのですが、やはり何かメリハリを付けないと、これはNEDOの売り物だというところをもっとはっきりとさせて打って出ていくようなことも戦略的に考えていかなければいけないのではないか、そういった意味では、まだまだやれることがたくさんあるのではないかという気がします。

岸部会長

ありがとうございます。末吉委員どうぞ。

末吉委員

私は技術のことは全く分からないですけれども、社会の面からNEDOのあり方を見たときに、やはり世界の中で、例えば新エネルギーとか新しい技術とか非常に要求されている訳ですよね。かつそれが本当に我々のためになるというのは、ビジネス化されて非常に大量に出てきて初めて意味があるというふうに考えますと、今回「技術経営イノベーション戦略」というのを打ち立てておられるのは、私は非常に適切だと思います。ですから、技術の開発でいいものを作ったというだけではなくて、国民の目から見ると本当に自分たちの日常生活の中に入ってくる、あるいは直接そこに影響があるような、簡単に言えばビジネスの世界、そういうようなところで本当にプリベイルしていくということで非常に重要だと思います。技術の世界だけでの満足感に終わらず、それが本当の意味を持つのは、私の言い方で言えばビジネスになってこそだと思います。

ですから、そういう意味での後半部分の機能をNEDOの研究開発にどう結び付けていくのか、その辺がこれから非常に大きなテーマになるのではないかというふうに感じました。

岸部会長

わかりました。石谷委員どうぞ。

石谷委員

今までいろいろコメントがありましたが、NEDOのファンクションというのを余り広げ過ぎるのは人材的にも難しいし、その上に経済産業省が厳としてある訳ですよね。そこと競合したり、また別のものを興させる混乱の方が、過去の例から見ても少し心配です。私の理解ではNEDOはやはりエネルギーに関係する研究開発に主力を置くべきで、それと一緒に30%が普及促進とかそういう事後の普及も重要です。これは経済的に成立しない部分の間だけというふうに明確に定義されていると思いますが、それもやはり経済産業省のエネ庁あたりの計画に沿って忠実にやるべきであって、それが独自の判断でやると国の政策との齟齬を来すおそれもあるかと思います。齟齬を来さないというのだったら二重手間ということにもなるので、どの部分をやるかというのは明白に限定してもいいと感じます。

大事なのは、今企業が手を付けられないような、要するにコストペイバックが考えられないようなところでも将来の可能性のあるところを早く見つけてR&Dを進めることと、それから有意義な技術はあるが普及しがたいものを普及させるというところは非常に重要だろうと思います。大学の人間というのは、NEDOのお金がついたら幾らでも、自分の方向を変えてでもやりますから、そこの波及効果というのは我々の経験からいっても非常に大きい。

問題は、やはり企業がNEDOのお金をどのぐらい有効と見るのか、アメリカのDOEの計画を見ていますと、これも一つの考え方だと思いますが、大事なものはDOEには出さない。どうでもよくて万が一当たればいいという非常にリスキーなものだけを国の金を使ってやっていくという傾向が結構あって、最近はパートナーシップという非常にクローズでやるのが流行っています。日本でも幾らかそういう試みはあると思いますが、そういうところを認めるのかどうかとか、あるいは企業側から見てエネルギーの技術開発にどちらが有効かとか、実際にそういう意見を今吸い上げているでしょうが、その辺りを評価に反映させることが重要ではないかという感じがいたします。

岸部会長

石谷委員のご意見だと、研究開発関連業務と新エネルギー・省エネルギーと2つに分かれていますね。2番目の30%というのは、NEDOとしては低いというようなことを言われている訳ではないですね。

石谷委員

そんなことはないです。その辺りは、まさに国の方針だと思います。ですから、それをNEDOの方針でやること自体が色々と齟齬を来すのではないかという感じで、ある程度しっかりした方針の基にNEDOのやることは明確に限定する、限定する必要はないですが、整合性をとるような形を整えていただきたい。

今一番分からないのが、企業の研究開発にどのぐらいNEDOが効率的と思われているのか、むしろ黒木さんなどに伺いたいのですが。

黒木委員

今言われたところは結構当たっておりまして、普及促進というところは当然ながら僕らも効率的だということで、そこのところはたくさん一緒にやらせていただいているというところがありますし、それから、ここは自分だけでやると少しリスキーだなというところは当然一緒にやらせていただいている。ただ、鉄鋼の場合で言えば、もしも新しい品種、新しい鋼材を開発していこうというところは、やはりクローズでないとちょっとやりづらいですねと。鉄鋼の場合は、省エネというのはかなりの戦略性はありますけれども、それが死命を制するという訳ではない。多分各社、やはりそこはあると思います。本当にそこが死命を制するところは、では、この作ったものは開示する、みんなでやるといった途端に、やはりあるエリアというのは小さくなってくるでしょうし、そこのところはやはり自分のところでやっていかなければいけないだろうなという部分はあると思います。

ですから、今石谷先生が言われましたように、そこのところのクローズドみたいなものがもう少し担保されていくと使い道というのは増えていくと思います。

岸部会長

そこはまた非常に重要なところで、我々の研究所でもクローズでやるというとバッと入ってきてくれても、オープンにするというとバッと逃げてしまうとか、いろいろなことが起きていますが、この難しいクローズドの話はどう考えたらよろしいでしょうか。

住田技術振興課長

難しい質問を振られましたが、実はまさにそこが一番大事なところでございまして、私どもが考えているのは、やはりイノベーションの流れの中で非常に大きな変化というのは、いわゆる「オープンイノベーション」という言葉でよく語られることがありますが、技術がものすごく複雑化をしているので、今や自前主義ではできなくなってきている部分というのが相当増えてきているだろうと。したがってクローズドで、ある意味本当に限られた企業でできるものというのは、これはそこが競争力のコアである場合には、企業の方にぜひご自分でやっていただきたいなというのが正直なところでありまして、それまでの事業とは少し違うというか、新しいイノベーションに繋がるような複数の色々な知恵を使わないとできない。しかし、それ自体がそのまま商品になるという訳では必ずしもないのですが、そこで生まれたいろいろなアイデアからたくさんの商品が生まれてくるような、そういうところのベースを作るのは、これはやはり国に関連する機関であるNEDOの役割としては非常に重要なのだろうなと思っています。

従って、どうしてもNEDO、国のお金を使って、税金を使ってやる訳ですから、ある程度のオープンネスを確保するというのは、これは当然のことにならざるを得ない訳です。一方で、先ほどもお話があったように特許で守るというようなところはすごく大事で、それは基本的には参加した方の特許という形になります。オープンだと言いながらも集中研と分散研をうまく使い分けることによってオープンの部分、その場にいる人全員がすべてを共有する部分と、分散研で持ち帰り研究にする部分で、特許としては出てくるかもしれないけれどもノウハウのところは出ないとか、その辺を企業の側が戦略的にうまく作戦を立てて使いこなしていただきたいなというのが、理想論を言うとそういうことです。

石谷委員

しつこいようで申し訳ないのですが、今おっしゃったことに反対する訳ではなくて、そのオープンのところは、もちろんこういうところでしかやれない、特にリスキーな話はそうですけれども、昔の会社と違って今の企業というのは国際的ですね。そこがリスキーだけれども、外へ出したくないような技術というのは結構色々抱えておられて、それをやることが、相手が1社であれ2社であれ、国の将来とかそういうものに関わるようなものが十分あり得るのではないかと思います。皆さんなにも言われないが、大抵想像がつくような技術課題は結構あって、そういうものを生かすような道を、NEDO以外にない訳ですから、ぜひ一緒に考えていただくといいと思います。そういうことがまた企業からの評価を高めるのではないかと思いますので、今のお話は分かりますが、可能性を検討していただきたい。むしろDOEはそれをやっているような気がします。

岸部会長

難しいことは難しいですよね。しかし、世界は動いていますよということですね。

松田委員どうぞ。

松田委員

私も何回か見せていただいた中で、いわゆる昔は業界連携で横連携だったのが、だんだん縦連携をやることによって実質クローズ化を試みられているというふうに、今話を伺いながら思いました。それともう一つ、国の金を使うのだから、やむを得ないといえばやむを得ないのですが、やはり研究者としてのレベルは世界で何位のランキングだとか研究者の方はほとんどわかっているのだろうと思います。そうすると、日本のこの研究はあそこと組みたい、しかも海外と組みたいという案件が出たときに助成対象になるのか。海外と組むのだったら助成対象にならないのか。グローバル化の対応と国の競争力の維持との兼ね合いをどのようにするのか。そうすると、国内の乏しい経営資源だけでやっていたのでは、結局、日本が競争に負けてしまうということを、どのようにNEDOとしてはクリアしていくのか。研究者の動きがだんだんグローバル化するのは当たり前になってきているこの状況で少し考えていく必要があるのではないかなという気がします。その辺りは実質運用上、そういう案件が出てきたときにどのように処理されているのかということをお聞きしたいのですが。

住田技術振興課長

私ども基本的に、先ほどお話があったように目指しているところは我が国の企業、産業の競争力の強化であるという、これが大目標でございますから、その目標に照らして最適の方法を考えていくということなので、今日のご指摘、いずれもなるほどというご指摘ばかりでございますから、これはNEDOに言ってNEDOが自分でできるところと、我々がある程度政策的にNEDOとの関係で議論しているところもございます。政策を預かる我々と実施機関であるNEDOと一緒になって、国際的なルールもいろいろありますから、それをクリアしながら、かつ最終的に日本の企業、産業の競争力が高まるように、ある種ずる賢いやり方をうまく工夫しながらやっていきたいと思います。

岸部会長

渡辺委員どうぞ。

渡辺委員

実用化というところで、国際的に今アメリカではやっている、ヨーロッパでも今度やりたいと言っているようなガバメントプロキュアメントの問題で、そこの視点が、やはり市場がないものが新しいものなので、市場を作って上げていくみたいなことが枠組みの中に入ってくると、5年タームで見ると違っているという、先ほど言いたかったのは実はそういうことですけれども、その様な新しい枠組みは経済産業省が当然考えることだと思います。

しかし、やはりそこは実施しているNEDOの方から意見を汲み上げていく、どういうことをやればいいのか、そうすると、ここまで来たものが花開くよという、政府がこういう調達をすればいいよというようなものが、これは省庁の垣根を越えないと、特に医療などはできないことも多いわけです。そこのところのパフォーマンスを示すとかいうようなことは、5年タームで考えれば随分違ってくるのではないかというように思いますけれども、実施機関だから責任はないという言い方だとちょっと寂しいかなというところを、評価とは関係なくて申し訳ないのですが意見として言いたかったところであります。

岸部会長

しかし、独法後4年でやはり全体に変わってきましたね。特殊法人から独法になって本当に良く努力しているということと、それだけでは満足し得ない条件というか、状況が周りにできてきて、水平連携、垂直連携から国際連携、国際連携をやってもいいんですよね。課長が言われるように、最後は日本に戻ってくればいいわけだから、ずる賢くうまくやるというのも出てきますよね。

ですから、要求されているものがNEDOもどんどん変わってくるというか、それに合わせてNEDOは進化しなければいけないというのを今つくづく感じている次第ですが、この委員会の議論も、そういう意味ではだんだん進化しているのかなという気がしますが、さて時間はもうそろそろまずいのですが、非常に重要なご指摘をたくさんいただいたと思います。やはり本当にイノベーションに結びついているのかとか、やはりやり方の問題、クローズの問題、国際を入れなければ結局だめなのかもしれないとか大事な問題を指摘されて、今私の感想ですが、やはりNEDOが要求されているものもどんどん変わってくる、進化するのだろうと考えています。

そうは言いましてもやはり点数は付けないといけないということで、提案公募は、これだとやはり厳しく厳しくいってもA、長中期・ハイリスクの研究開発、これはAのもっといいぐらいのA、それから実用化・企業化は、これはどちらかというとAとBの合いの子、まさにABですね。それで広報・情報もAからB、人材養成もAからBで、全体としてどうするかという話が出ますが、今日の議論の中で既に点を付けられた方が、全体としては、やはりBを踏まえたAということに対して、何かご意見を付け加えることがあったらいただきたいのですが、今のバックグラウンド全体の問題を考えるというのを抜きにすると、よくやっているぞということで、正確に言うとAB、敢えて1つだと言われるとAということになりますが、それが「研究開発関連業務」になりますがよろしいでしょうか。

(「はい」の声あり)

では、これでAということにさせていただきます。

次は新エネのところですが、これはAともBとも言い難い複雑なところですが、Aが6個でBが4個ですが、少し物足りないという意見も踏まえるとBであっても全く不思議はないような気もしますが、これは余りにも本来業務なので、うまくやっているからBという感じもないわけでもないという気もしますが、いかがでしょうか。

まあこれぐらい、6対4だから、まあ頑張っている方で、ごく標準よりは努力しているとみると、そうするとここもAになってしまうのですが、いかがでしょうか。何か1つぐらいBがあってもいいような気もしていますけれども。

石谷委員

私はどちらでもよいし、どう書いたかも覚えていないのですが、おっしゃるように、こういうもので目標以上のものができるというのも考えてみればおかしい。予算が決まっていて、何に配分するかという国の方針が決まっていると、それ以上のことを何をやったのかと言われると、恐らく後で説明をされる時に、ここは突かれるのかという気もしないでもない。そういうことを考えるとBでもいいのかなと。要するに後の作戦上の。

岸部会長

これは、皆さんそうですけれども、意見を言って色々努力をしていただくのをみると、評価委員というのは意外にファンになってしまったりするんですね。そうすると甘くなるというようなこともありますので、それだと本当のファンではないので、やはり厳しさも必要だとは思いますが、難しいところですね。

谷田部委員どうぞ。

谷田部委員

状況的に考えてみると、これから(3)の部分もより重要性を増してくるというか、本当にしっかりしなければだめな部分になってくるということでいけば、戦略的にというご意見もありましたけれども、敢えてBにして奮起を期待するみたいなこともあり得ると思います。それこそNEDOの本来業務として、これからどんどん充実させていかなければいけないということを考えた上での評価をするというようなこともありかなという感じですね。

岸部会長

それと大事なところは、おまけに中期目標と中期計画というのは非常にはっきりしているわけですよね。だから本当に飛び出たことがやれるかというと、これは結構難しいですよね。

石谷委員

やってはいけないんですね。

岸部会長

だから、その中で最大の効率を出すのだというところで、それについては十分やっているのだろうけれども、しかし、やはり少し物足りない点があるとすると、新エネのところは頑張ってもらう意味でBで、その次もBで、出資・貸付経過業務、これはBですかね、この辺はみんなBですね。(3)はAに近い、どちらかというとAですね。最後はAがあるから、でもやはりBでしょうかね、石炭はね。

そうすると、それで全体がAだというぐらいのところですが、よろしいでしょうか。大体そういうところだと思います。

(「はい」の声あり)

それでは、大事なのは本日ご議論いただいたところで、どんどん環境が変わっていくのに、NEDOはそれを先導した方向に行っているか、もっと言うと経済産業省は本当に大丈夫なのでしょうかというところが一番大事なところになってくるのだろうという気がいたします。

室伏委員

研究開発関連業務のところに一言付け加えたいのですが、やはりこれから国際化ということが問題になってくるので、国際標準化の推進ということをNEDOに、これからしっかりやっていっていただくということをもう少しお伝えいただくようなことができたらと思います。

岸部会長

これは、本当に国はいつも標準とかデータベースというのは大事だという話と、国の機関、研究所など研究者は余り好きではない、ちっともおもしろくないというので、出来の良い研究者は大体やらないです。研究に限界を感じた人が標準とか言い出すことも多いので、非常に難しいところですが、総合科学技術会議も各省庁も、標準の重要性はいつも非常に声高に言う割には動いていないという気がするのですが、しかし、標準は民間主導でやるべきだという意見も非常に強いかと思いますが、この辺はいかがでしょうか。

住田技術振興課長

標準については私ども一生懸命心を入れ替えてというか、ある意味心を入れ替えるぐらいのつもりで、これまで以上に一生懸命やっております。NEDOにしても産総研にしても、自らの研究が標準に繋がるようにという強い意志を持ってやっておりますが、実際にロボットなどのケースで日本初の標準がほぼ出来たことがありましたけれども、標準を取ったといって喜んでいたら、何のことはない、それを初めて使わせてくれと言いに来たのは海外の企業だったという、そのようなケースもあったりします。いずれにしても標準を取っていくというのは非常に大事なことなので、METIもNEDOも産総研も挙げて標準の重要性については今まで以上に強く認識していきたいと思います。

石谷委員

燃料電池などでかなり先導的に始めたのだと思いますが、NEDOは、そういう意味では非常に良くやっておられる。ただ、部会長が言われたように標準というのは、最後は企業の力に関わっていて、幾ら国が推進しても、結局は日本の企業がマーケットの中で本当に必要なノウハウを持っているかどうかにかかってくるようなことを何回か感じております。従って国が闇雲に標準化活動をやる必要は特になくて、やはり事前にどこの領域を押さえるべきかとか、企業がやりやすくなるようなサポートが本当は一等重要だということです。そういう意味でNEDOがやっていただけるのでしたら、これは非常にプラスになるし効果的だと思いますが、何が何でも標準にお金を付けてやればいいというものではないという感じがします。

住田技術振興課長

基本的には、例の技術戦略マップというのがベースにございまして、この技術戦略マップをベースに、当然どこの標準を取っていけばいいのかということを先に作戦を立てた上で、その分野における標準に繋がるような研究開発、これをやっていく、そういうことでございます。

岸部会長

ここも本当はいろいろ議論のあるところですね。しかし、国際標準化が大事であって、しっかり基盤としてベースを押さえることについては誰も疑問がないと思いますので、ここに力を入れているし、今後とも入れていただくということでよろしいかと思います。

それでは最後に「財務」をよろしくお願いします。

住田技術振興課長

財務に関しましては、お手元の2―2の資料の34ページ以降にございます。

評価全般といたしましては、CSRの観点からの事業の見直し等についても評価をいただいたところでございます。他方、先ほどのNEDOからの説明にもございました財務諸表を見ますと、36、37ページに少し書いてあるとおりでございますが、確かに現預金について昨年も指摘されたような、少し課題ではないかなというようなご議論があったことについては、これは本年度18年度末においては約1,450億円ということで、基本的には流動負債に見合うような数字になってきた、固定資産の方が大体資本に見合うような形になってきたという、そういう進展があります。また先ほどもご説明があったように運営費交付金債務が減少したとか、そういう進展がありましたが、繰越欠損金については、これも先ほどご説明があったとおりでございまして、結果的には16億円増加することになりました。

こうした点が親委員会の方では非常に厳しくご審議されるということで、ここの繰越欠損金のところにつきましては、36ページ、37ページにかなり詳細にその要因分析、それから制度の仕組み上、事業をやると繰越欠損金になっていくという、そういう元々の制度の問題が少しございますので、その辺も含めて丁寧に説明をしてございます。

一方、だからといって今後どうするかということについては、先ほどご説明があったような今後の基盤技術研究促進勘定に関わる取組、あるいは石炭経過勘定に関する取組をしっかりとやっていくことによって欠損金の増加の抑制、さらには将来的には欠損金の削減ということにまで繋げていきたいという方向性を明確に、部会としても明確に言っていただくということかと思っております。

以上でございまして、評価につきましては、先ほど冒頭に申し上げましたように概ね計画の線で実績が出ているのではないかというのが委員の皆様方からのご意見であったというふうに考えております。

岸部会長

それでは「財務内容」について、質問等がございましたらどうぞ。

末吉委員

先ほど聞き忘れたのですが、この表で見ますと現預金の1,313億円と、それから未払いのところでしたか1,174億円、これは年度末の数字がこれだけ膨れ上がっているのだと思いますけれども、年度間を通してみると大体どれぐらいのボリュームになっていますか。パッと増えるのか、それとも高水準なのでしょうか。

住田技術振興課長

これにつきましては、先ほど未払金のところで少しご説明をさせていただきましたが、未払金1,174億円というのは、基本的に4月末でほとんどデリバリーをしているので、それの1,174億円の分と見合いで現預金がその分4月末ぐらいの段階では、ほぼキャンセルアウトしているという状況です。従って、今の瞬間をとってみると、昨年度の分に関する今の瞬間というのをとってみると未払金というのはなくなっていて、現預金のところはその差額である130億円ぐらいのレベルになっている。その後、運営費交付金債務の方もまた変わってきていますから、そのボリュームは、たまたま3月31日の断面でとると非常に目立つという状況でございます。

岸部会長

それでは「財務内容」は、ある意味では非常に順調に推移しているということでB、これでよろしいでしょうか。

(「はい」の声あり)

それでは、最後にNEDOの総合評価を行いたいと思います。重み付けということもありますが、「業務運営の効率化」、それから「国民に対するサービス」、A、A、Bで、大きいところがやはりAだということで、全体Aが9名、Bが1名ですので、Aということで進めたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「はい」の声あり)

それでは、本部会として審議した評価結果は、経済産業省独立行政法人評価委員会(親委員会)に報告いたします。報告の具体的な案文につきましては、本日の資料2―2に記載の内容を基に、本日いただきました意見、これを十分に反映した形で、そして簡素化したような形で、私と事務局で取りまとめたいと思います。この辺はご一任いただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「はい」の声あり)

それでは、ここでNEDOの方々にまた入室していただきたいと思います。

(NEDO関係者入室)

それでは、牧野理事長以下NEDOの方、お待たせしました。時間が予定より超過いたしましたが、今までとまた違った観点で濃密な議論をしていただいたというのが現実です。

本日の審議内容ですが、各項目について評点をいただき、かつ本日の議論を踏まえてもう一度考え直して最終的な評価をするという事態になっております。

まず「業務運営の効率化」についてですが、これは組織・人事等はAということで、業務の効率化については、「効率化」そのものをどう理解するのか分からないので、NEDOが時系列的にどのように変化してどういうものが効率化なのかということを少し明確にしていただきたいという要望がついて、全体としては「業務運営の効率化」は評価値としてはAということになっております。

それから2番目の「国民に対して提供するサービス」ということですが、「研究開発関連業務」に関しては、「提案公募」、これは十分に進んでいるということでA、それから「長中期・ハイリスク」、ここも非常にいいということ、それから「実用化・企業化」のところは、まあほどほどかなというような評価、それから「広報・情報」、これはAですが、「人材養成」はBぐらいで、総合的にAを付ける。これで全く問題はないだろうということになっております。それから「新エネルギー・省エネ」については、長い歴史の中で全体としてはAに近いという意見と、それから、そうは言いましても、今後最も力を入れるという意味では、ほぼ現状ではBの評点で、最も重要なところなのでもう一段ご努力いただきたいという評点になっております。「京都メカニズム」に関しては、順調に予想よりいい方向でA。それから「出資・貸付業務」、「石炭業務」はB、Bということで、「国民に対するサービスその他」は全体としてはAということになっております。

ただ、ここで議論が非常にたくさん出ております。一つは、はっきり申しまして特殊法人から独法になった後のNEDOの改革、それから努力、そういうものに対しては十分なご努力をされたということでAであることは問題ない。ただ、やはり環境がどんどん変わってきておりますので、例えばNEDOの資金配分が本当にイノベーションに繋がる方向に行っているのでしょうかとか、それから水平連携、垂直連携、その向こうに、やはり日本のためとはいえ国際をどう利用していくのかとか、それに関連してクローズドな研究というものをどのように入れないといけないのかとか、今までの枠の外のようなものが入ってくるということで、これはNEDOだけの問題ではなくて経済産業省、日本全体の技術の問題だということを踏まえてはいますが、大きく周りが変わってきているということも考えた次の時代のNEDOへの飛躍が要求されてくるのではないかというご意見に大体総括されたかなという気がしております。ただし、意見は非常に分かれた面もございます。

あとはイノベーションに関係して大きいのは、やはりビジネスと結びつくところをNEDOとしてはどこまで考えていくのか、それから新しいものは市場が小さいので、ここのビジネスが非常に大事になりますが、その先にある標準とかいうことも、国際標準化ということへの力の入れ方、これは入れているのはよく分かりますが、どこまで入れていくかというようなことももう一度考える時期に来ているのではないかというご意見が種々出されたところです。

そのようなことで、全体の総合評価はAということです。ただ、一言で申しますと、現状では非常によくやっていただいているということと、もう一段高いレベルというよりは環境が変わってきているし世界も変わっているので、DOEの研究の扱いも非常に変わっているというご意見がありまして、「進化するNEDOに期待したい」という言い方で結びたいと思います。

忘れていましたが「財務内容」はBだということで、全体の総合は、1の「業務運営」がA、「国民に対するサービス」がA、それから「財務内容」、順調に行っているということでB、総合評価はAということにまとめたいと思います。

ただ、親委員会が非常に厳しいので、これからまたどういう形で最終的になるかは親委員会に委ねるところがあるかと思います。以上です。

では、これについてNEDOから何かご意見、感想も含めてございましたら、どうぞよろしくお願いしたいと思います。

牧野理事長

今、ご評価をいただきました部会長を初め委員の方々、大変なご努力に感謝をいたしますし、また日頃いろいろ指揮監督をしていただいています経済産業省、環境省にも改めて御礼を申し上げます。

今、ご評価をいただきましたが、この評価を真摯に受け止めて、役職員一同、これからもきちんとやっていきたいと思います。

個別の問題につきましては、委員の方々には日頃、現場のご視察等も含めまして議論をさせていただいておりますので、敢えて細かいことは申し上げませんが、今、部会長からご指摘のありました点、環境の変化ということにつきましては、これは私どもも重々考えてやらなければいけないと思っております。ただし、部会長からもご指摘がありましたように、これは、日本の産業政策をどうするか、環境、エネルギー対策をどうするかという極めて政策的な問題に絡まってまいります。例えば国際化というようなこと、あるいは日本だけでクローズドというようなこともありましたけれども、一時、これは特殊法人の時代でございますけれども1990年代には、海外の企業をどんどん入れるという国際的なことをやってきたこともございます。しかし、これのマイナスというのが、極めて激しい国際競争の中で、こういうのがいいのかどうかという問題もいろいろありまして、日本の産業の競争力がここのところ非常に低下をしておりましたので、クローズドとは言いませんけれども、その点につきましては、例えばNEDOの開発した技術の海外流出の問題、これは現実に非常に深刻な問題がございます。

そういうこともありますので、環境の変化というのはいろいろな意味があろうかと思いますけれども、色々多面的に考えなければいけない問題だろうと思います。ここは政策的な問題でありますので、経済産業省とよく相談をいたしたいと思います。

それから、今ご指摘のあった時系列で効率化の面をどう考えるかということは当然のことでございますので、これは宿題として受け止めて直ちに経緯を整理いたしまして、こういう議論の場を開くのかどうか、部会長、役所とも相談をして直ちに答えを出したいと思います。

それから、エネルギーその他については、これは今喫緊の大きな課題になっておりますので、ここについては、率直に言って私どもどこに問題があるのか深刻に考えたいと思います。これはむしろ個別に委員の方々にお伺いしたいと思っております。

それから財務内容につきましては、これは若干我々の愚痴になる面もありますけれども、例えば石炭の経過業務とか、産業投資会計、特別会計を使っておる基盤促進事業につきましては、これは努力のしようがない、国のいろいろな政策の経緯を受け継いだという面もございます。これは別に文句を言っている訳ではありませんけれども、そういうことがあって、これは努力のしようがないという面もありますが、いずれにしましても、この辺についても改善をできるだけやりたいと思います。

私どもの技術開発ということになりますと非常に幅広い訳ですけれども、私どものミッションは、あくまでも産業の国際競争力の強化、エネルギー、環境の技術的な要請に即した技術開発であるということで政策的な志向を強くしていきたいと、これは当初からそう思っておりますが、この姿勢を常に維持するために役職員一同、本日のご議論あるいはご評価を真摯に受け止めて一生懸命やりたいと思います。

以上でございます。

岸部会長

どうもありがとうございました。

国際化等につきましても、最終的には日本の産業強化ということを皆さん十分認識した上の話であったということを付け加えさせていただきたいと思います。

それでは、3つ目の議題に移らせていただきます。「NEDOの法改正に伴う中期目標・中期計画の変更」について検討に入りますが、本件について事務局から説明をお願いしたいと思います。

住田技術振興課長

それでは資料3に基づきましてご説明をさせていただきます。

独法通則法の規定に基づきまして「中期目標・中期計画、業務方法書等の変更の際に委員会の意見を聴くこと」になってございます。また「分科会の議決をもちまして委員会の議決とすることができる」という規定もございまして、これも先ほどの財務諸表のケースと同様でございますが、部会長から分科会長の同意も事前に得てございますので、本日の部会での議決が評価委員会の議決になるということでございます。

そこで資料3の中身でございますが、これは先般ご説明をさせていただきましたとおり、先の通常国会でNEDO法の一部が改正をされました。すなわち「技術経営力の強化に関する助言」という業務をNEDOに追加したということでございます。

これに関しまして、中期目標・中期計画等の一部修正、業務方法書におきましても、この点を明確するということでございます。

次のページは、新旧対照表になっております。こちらは中期目標の変更でございます。「技術経営力の強化に関する助言」が左側にございまして、この中で法律に書かれましたようなことをベースにNEDOにおきまして、これまでのいろいろな知見を活用しながら事業者に対して研究開発のマネジメント、あるいはテーマ選定、提携先の選定、経営における活用に向けた他の資源との組合せの提案といったような形で技術経営力の強化に関わるような助言を行いましょうということでございます。

同様のことを、今度は中期計画の中でも明示をしてございまして、さらにこれらについてNEDOの業務としてもう少し明確になるように、特に「また」以下のところでございますけれども、「事業者に対しまして企画から実施、成果の事業化に至るまでの期間における加速・見直し、あるいは連携の提案、シンポジウム、公開講座等における助言」ということを明記してございます。

その次は、業務方法書というのがございます。こちらの方は今申し上げましたようなことを非常に短い文言で書いておるものでございます。

以上が今回のNEDO法の改正に伴います中期目標・中期計画等の変更についてのご説明でございます。

岸部会長

今のご説明について何か質問等がございましたらどうぞ。

よろしいですか。

それでは、本件につきましては、当部会としては「適当である」ということで進めさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。

(「はい」の声あり)

なお、今後財務省との折衝の中で若干の技術的な修正等があると思いますが、その辺は部会長の私と事務局にご一任いただくということで、これもよろしいでしょうか。

(「はい」の声あり)

ありがとうございます。

それでは最後4つ目の議題に移らせていただきます。「中期目標期間終了時における組織・業務全般の見直しに関する当初案」について検討に入ります。

住田技術振興課長

それでは資料4をご覧いただけますでしょうか。前回の部会でもご説明をさせていただいたとおりでございます。お知らせさせていただいたとおりでございますが、今年度(19年度)がNEDOの第1期中期計画の最終年度となってございます。来年の4月から第2期中期計画ということで業務・組織の見直しをすることが必要になってございます。

本日はこの部会においてご審議をいただきますが、実は8月の上旬に101全独法に対する業務見直し方針というのが出される予定になってございますので、その内容はまだ分からないものですから、その方針を踏まえて変更が必要になる可能性がございますので、部会長とご相談をさせていただきながら、必要に応じまして皆様に書面審査等お願いするという形で8月の親委員会にご報告をさせていただきたいと思っております。

それでは資料4でございますけれども、まず「現状に関する基本認識」というところでございます。

1.が目的で、2.が特徴でございますが、第1期の期間を通じてますます明確になってきているのは、NEDOは単なる資金の提供を行うだけではなくて研究開発のマネジメントを行う。そのためのいろいろなノウハウが組織知として共有され蓄積され、それが活用されていく。ここが最大のポイントであろうと考えてございます。

さらにイノベーションということですが、まさにビジネス展開に直結したような、そういうプロジェクトの計画、あるいは遂行が可能であったり、あるいはNEDOのプロジェクトの結果をさらに実際に社会に生かしていくことが可能であるというのが特徴でございますし、またそういったことを通じて様々なネットワークを形成してきたというのがNEDOの特徴でございます。

2ページで、これまでの取組と実績でございますが、業務内容につきましては様々な紆余曲折を経て、研究開発業務、新エネ・省エネ導入普及事業、そして地球温暖化対策業務の3つに主に重点化をしてございまして、競争力のある産業を創出し、また直接的にも特許とか論文あるいは人材を輩出している。さらに最近では京都メカニズムクレジット取得事業を行っているということでございます。

そして3ページで、研究開発マネジメントに関する主な実績は何だろうかということでございますが、技術戦略マップの策定、それからNEDO特別講座のような形での人材育成、さらに実用化助成における経営能力の審査といったようなことを行っております。何といいましても、この研究開発マネジメントを通じてPDSサイクル、企画段階、実施段階、評価段階と分けてございますが、様々な知恵を使っています。特に例えば評価については事前に5,000人ほどの外部有識者のプールを形成して審査をしたり、プログラムマネージャー、プログラムオフィサーを活用したりしておりますし、研究開発の実施段階では加速、中止、見直し等の様々な制度、あるいは年複数回採択、さらには国際標準への繋がりといったような配慮を行っております。4ページに行っていただきますと、評価の段階でもフォローアップ調査あるいは評価をさらに次の研究に生かしていく。また事後チェックというものに万全を期すべく検査専門部署を作って対応しておりますし、社会への発信も行っているということでございます。

このように、これまでの実績を振り返ったわけですけれども、それでは今後どうなるのかということについては、環境変化を考えてみると大きく3つ~4つの変化がございます。

1つ目は、イノベーションに対する関心の高まりということで、技術開発だけではなくて実際にそれを実地に生かしていく、社会に生かしていくというところが大事だという点が1つ。それから2番目は、技術の複雑化等の中で知の融合の必要性が高まっている。まさに「オープンイノベーション」と呼ばれるようなやり方が大事になってきているということに加えて、さらには供給サイドだけでいいものを作ったから売れるというのではなくて、むしろ受取り手側の考え方を十分に考慮した形でないとイノベーションは起きないということで、受け手重視あるいは人間重視のイノベーションが大事になってきているというのが大きな変化の2つ目でございます。そして3つ目は、言うまでもなくエネルギー・環境問題の重要性の高まりであり、4つ目に書きましたのは、特別行政法人に対する非常に厳しい目が強まっている中ですが、研究開発、独法についてはその役割がますます増大していることは、自民党あるいは総合科学技術会議などでも明確に言われているというのが環境変化でございます。

こうした中でNEDOに期待される役割は何かというのが6ページでございますが、3点重点を置いた内容が求められると思います。

まず第1には、最終的なイノベーションの担い手である事業者の経営を通じて技術開発が実際に社会に広まっていくというところが大事だということす。その過程で、これまでにNEDOにおいてはプロジェクトマネジメントを通じて生かした色々な蓄積を活用していくことが大事ではないかということで、技術経営力に着目したNEDOの業務が一つはある訳でございます。

2番目は知の融合に向けた取組ということで、ますますオープン化をする、オープン化というのは、外の知を取り込まないといけないという中で色々な知の融合が生まれやすいような場を、NEDOはこれまでも作ってきているというのをますます活用して工夫していくべきであるということ。

それから第3番目には、エネルギー・環境制約という先ほどのものに対応してイノベーションの中身としても、これは環境重視、人間重視の持続発展可能な形のイノベーション、「エコイノベーション」と申しておりますが、この実現というところに中身の上でもフォーカスをしていくことが大事だということです。

それを踏まえますと今後のNEDOの業務の重点化あるいは目標としては、一つは研究開発マネジメントに関するノウハウをより活用して研究開発効率を上げる、よりインパクトのあることをやっていくということでございます。2番目の研究開発関連業務について、7ページですが、やはり先ほど申しましたようなエコイノベーションというようなものを強く意識しながらテーマをよく見極めた集中的な資源配分が大事だということです。

それから技術経営力の強化に向けて、これまで蓄積されたノウハウやネットワークを活用していくということ。

それから先ほど理事長からもお話のありましたような基盤技術研究促進事業については、基本的に新規案件については極めて慎重を期するとともに、収益納付の回収ということを通じて累積欠損金の問題については対応を図っていくといったような点が必要かと考えてございます。

それからエネルギー・環境関連の業務につきましては、やはり革新的な効果をもたらすようなテーマへの重点化、あるいはそれを通じてエコイノベーションの実現への貢献といったようなことが期待されます。

中身はそういうことですが、形の上でも効率的、効果的な業務、組織運営ということで8ページに書かせていただいておりますが、引き続き業務運営のマネジメントの効率化、PDSサイクルをしっかりやっていく、それから数値目標的な費用という面で見れば、人件費の削減あるいは一般管理費事業の効率化に努力をする。

そして契約業務につきましては、これは既にこの部会でも何度かご議論いただきましたように、原則として企画競争という形で相手方を選定をしていく、特に研究開発事業については原則として企画競争で相手方を選定して、最も優れた組合せを作っていくということ。

そして京都メカニズムクレジット取得業務については、これは実はクレジット単価が上がるとか、そういうこともございますし、国際情勢によって非常に大幅に事業費としては規模が変化することですので、この部分についてはNEDOの努力だけでは金額的な面についての制御は不可能であります。予見不可能な経費であるということで、これは全体の事業規模とか、そういうものを見直すことに当たっては、この部分はちょっと特別な配慮、特別扱い、別枠のような形で扱わないと他の業務ができなくなってしまう。そういう配慮が必要だということでございます。

さらに機動的な組織運営ということで、本部の体制の中でも、特に間接部門を中心とした見直しを実施していく。また国内事務所、海外事務所がいろいろなところにございますが、さらにこの必要性を踏まえて事業の見直しをしていくということです。

それから、これは政府全体の見直しの中でも明確に指摘が出てくると思いますけれども、研修のための施設については、やはりこれは民間の賃貸のようなものを含めて一番効率的なやり方を検討していかなければいけないといったようなことが次の中期目標に向けての見直しのポイントでございます。

岸部会長

ただいまの説明についてご意見、ご質問等がございましたらどうぞ。組織・業務全般の見直しの当初案が既に出来ているということでございます。研究マネジメントというところは一つの大きな柱になるかと思いますが、この方向でよろしいでしょうか。

今後私が責任をもって事務局と目を通していくことになると思いますが、その間、ご意見等がありましたら、どうぞファックスなりメールでご連絡いただければと思います。これは8月24日の親委員会の前にいただかないといけないということになります。

それでは、この件はここでご了承いただいたということで、最後にその他といたしまして事務局からお願いしたいと思います。

住田技術振興課長

それでは最後に資料5を簡単に一言だけ触れさせていただきます。

昨今のイノベーションをめぐり、いろいろなところでいろいろな報告等が出てございますので、それについて簡単にまとめたものが資料5でございます。

Iが「イノベーション25」というものでございまして、少々字が小さいですが、色々な形でイノベーション立国に向けた政策ロードマップという中に、NEDOにも関係のあるような指摘が様々組み込まれてございます。

次のページでIIが、「経済成長戦略大綱」、昨年に政府与党でまとめられたものを今年見直しをして経済財政諮問会議で改定をされたものでございます。この中にも数多く独立行政法人に関わる記載がございます。

4ページに行きまして、こちらは産業構造審議会の産業技術分科会が今月出しました報告でございます。「イノベーション創出の鍵とエコイノベーションの推進」というサブタイトルがついてございまして、まさにここに示されたような中身が今後政策的には大いに推進をしていくべき分野ということで、NEDOとも手を携えてこういった方針で進めていきたいと考えてございます。

そして最後7ページは、独立行政法人に関しまして、いろいろな議論が行われてございますが、その中でも特に今年の5月に「立国調査会」と言っておりますけれども、科学技術創造立国推進調査会というのが自由民主党の中にございますが、こちらが「イノベーションの加速に向けた研究開発独立行政法人の改革について」というものをまとめてございます。独立行政法人の中でも研究開発独法については特別な配慮が重要であるということについてまとめたものでございますので、ご覧いただければと思います。

それから先ほど正確に申しませんでしたけれども、先ほどの見直し案につきましては8月24日の親委員会の方でご議論をいただくことになってございまして、その後秋以降、また政府全体の中で今後の見直しにつきましての議論が行われていくということでございます。

岸部会長

これでよろしいでしょうかというか、これは報告事項ですが、それでも何かご質問等ございますか。

それでは、これで散会ということでよろしいでしょうか。

住田技術振興課長

本日ご了解いただきました年度評価の結果につきましては、様式を整えた上で親委員会の方にご報告をいたしまして公表をさせていただくということでございます。本日の議事要旨につきましては部会長にご一任いただければと思います。また議事録につきましては、案をまとめ次第、委員の皆様に配付をさせていただきましてご確認をさせていただいた上で公開をさせていただきたいと思います。

それから資料は大部でございますので、封筒に名前をお書きいただければ、後日お届けさせていただきます。

岸部会長

本当に時間が遅れて申し訳ございませんでした。本日はお忙しい中をご出席いただき評価に加わっていただき本当にありがとうございました。

これで閉会とさせていただきます。

―了―

 
 
最終更新日:2007年9月13日
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