経済産業省
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独立行政法人評価委員会産業技術分科会新エネルギー・産業技術総合開発機構部会(第18回)-議事録

日時:平成21年6月29日(月)15:00~17:20
場所:経済産業省別館10階各省庁共用1028号会議室

出席者

岸部会長、末吉委員、松田委員、室伏委員、谷田部委員、渡辺委員
(欠席:石谷委員、竹中委員、西岡委員)

議題

  1. 平成20年度財務諸表等について
  2. 新エネルギー・産業技術総合開発機構業務方法書の改正について
  3. 平成20年度業務実績評価について

議事

岸部会長
それでは、定刻になりましたので、ただ今から第18回独立行政法人評価委員会新エネルギー・産業技術総合開発機構部会を開催させていただきます。
議題は(1)、(2)、(3)とありまして、「平成20年度財務諸表等について」、「NEDO業務方法書の改正について」、「平成20年度業務実績評価について」という3つの議題になっておりますので、ひとつスムーズな運営によろしく御協力いただきたいと思います。
それでは、本日の配付資料の確認を事務局よりお願いします。
奈須野技術振興課長
奈須野でございます。よろしくお願いします。
きょうの資料はお手元の議事次第に書いてありますとおり、資料1から資料2、資料3-1、3-2、3-3、資料4、資料5-1、5-2となっています。
資料3-1、3-2、3-3は議題(1)関連、資料4については議題(2)関連、資料5-1、5-2については議題(3)関連となっております。参考資料1、2-1、2-2、3は、これまで各委員の方には配付しているかと思いますけれども、改めて配付させていただいております。
不足があります場合は適宜事務局に御指摘いただければと思います。よろしくお願いします。
岸部会長
それでは、議事次第に従い、議事に入らせていただきます。
議題(1)「平成20年度の財務諸表等について」に入りますが、まず、財務諸表の取扱いについて、事務局から説明してください。
奈須野技術振興課長
改めて確認になりますけれども、独立行政法人の財務諸表の扱いにつきましては、独法通則法38条において、事業年度終了後3ヵ月以内に主務大臣に提出しその承認を得ることになっています。
その承認に当たりましては、あらかじめ評価委員会の意見を聴くことになっておりまして、運営規程におきまして、「財務諸表の承認」については、分科会の議決をもって委員会の議決とすることができるとなっています。
部会長は分科会長の同意を得て、部会の議決をもって分科会の議決とすることができることになっておりまして、既に木村分科会長の御了解を得ています。
したがいまして、このNEDO部会として議決を行うことによって、経済産業省の独立行政法人評価委員会の議決とすることができることになりますので、審議をお願いしたいと考えております。
岸部会長
今の事務局の説明どおりに処理させていただきますが、ひとつよろしくお願いしたいと思います。それでは、平成20年度の財務諸表等について、NEDOから説明をお願いします。
渡邊参事
渡邊でございます。よろしくお願いします。
それでは、平成20事業年度決算、財務諸表等についての報告をいたします。資料3-1をごらんください。
1ページをごらんいただきますと、ここに財務諸表が縷々書いてございますけれども、本日は主要な資料であります貸借対照表、それから損益計算書、利益の処分及び損失の処理に関する書類、それから添付書類にございます平成20年度決算報告書、それから最後に附属明細書に内訳として入っております関係会社について御説明をいたしたいと思います。
次のページ、資料の2ページをごらんください。ここに平成20事業年度決算のポイントとしてまとめてございますけれども、まず1つ目が未払金及び現預金の大幅減少でございまして、下に赤書きで書いています未払金911億円、現金及び預金992億円、これが19年度の決算の数字でございまして、これは大変多いわけでございますので、最終的に我々は概算払い制度の見直しを行いまして、資金の流動性を高めました結果、右の20年度決算では未払金が171億円、それに見合う現金及び預金が361億円というふうに大幅に減っております。それから2つ目でございますけれども、中期目標初年度における交付金債務が大幅に減少、これは20年度決算におきましては全体で156億円の交付金債務が残っておりますけれども、それから補正予算で対応した運営費交付金債務を除きますと、ここに赤字で書いております交付金債務が71億円でございます。これに対しまして、第1期中期目標期間の初年度であります平成15年度におきましては、ここに書いております294億円というふうな大変大きな運営費交付金債務が残っておりましたけれども、今回、第2期中期目標期間の初年度においては71億円と相当圧縮したということでございます。
それから3つ目でございますけれども、国庫納付及び欠損金の解消、これは石炭経過勘定における対応でございまして、第1期中期目標期間を終了した段階で今後、石炭経過勘定においてどの程度の事業費が必要なのかを算定しまして、主務大臣の方から19億円の国庫納付というふうな指示を受けております。法律上は、これは独法NEDO法の附則に規定がございまして、国に国庫納付をしますと、この納付した額、それから今までの累積の欠損金についても含めて全体で減資ができるということで、今年度165億円の減資を行ったというのが大きなポイントでございます。
次に3ページでございますけれども、これは決算報告書でございます。まず収入、支出でございますけれども、まず収入は一番最初、運営費交付金、これは予算どおり1548億円、全額をちょうだいしております。それから国庫補助金、受託収入、政府出資金、この3つにつきましては決算額欄に書いてございますとおりいただいておりまして、これが事業費の大部分の原資となっております。その次の貸付回収金でございますけれども、これは鉱工業承継勘定、あるいは石炭経過勘定におきまして過年度貸付を行った元本の回収金でございます。これは一部繰上償還がありまして、16億円ほど増加しております。それから業務収入、その他収入、ここはいろいろな特許の実施料収入ですとか債務保証料収入、あるいはその他収入は資産の売却収入等々でございます。この結果、20年度の収入が2,235億円でございます。一方、支出でございますけれども、業務経費が1,352億円、これは運営費交付金に見合う事業費、それから政府出資金、これは航空機の開発でございますけれども、この出資金事業、あるいは一部石炭経過勘定の自前の事業も入っております。それから国庫補助事業、受託経費、これは収入見合いでございまして、この受託経費は京都メカニズムクレジット取得事業の受託経費でございます。その次、借入償還、それから支払利息がございますけれども、これは鉱工業承継勘定の前身であります旧基盤技術研究促進センターにおいて、旧産業投資特別会計から借入金を行っておりまして、その借入に係る元本の支払い、それから利息の支払いでございます。それから一般管理費92億円、それとその他支出、これは18億7,300万円というふうになっていますけれども、これが先ほど説明した石炭経過勘定に対する国庫へ納付した金額でございます。支出合計が2,057億円、若干、180億円弱ほど収入超になっております。この収入支出済み額をベースに、これに引当金の計上ですとか、そういうもの、決算修正取引を加味しまして、次ページ以降の貸借対照表及び損益計算書に展開していくというものでございます。
4ページをごらんください。これが貸借対照表でございまして、まずブルーの欄でございます。これは資産の部でございまして、資産の合計が1,358億円、それで上から2番目の現金及び預金、それからグリーンの欄の上から3つ目の未払金、これは先ほど言いましたように未払金の大幅な減少、それに伴う現金及び預金の減少でございます。それから固定資産の部で、今年度、固定資産の次の3つ目ですけれども、減損損失累計額としまして、これは白金台の研修センター、あるいは九州の倉庫等の土地を売却するということで処分が決定しておりますので、それに対して実際の価格はどうかというものを鑑定評価しまして、その部分を一応減損損失として認識しております。それから負債の部に行きますと、今年、固定負債の上から3つ目、保証債務損失引当金というものが17億円ほど増加しております。これは新エネルギー事業等の債務保証を行っておりまして、若干こういう情勢で返済が滞った、あるいは決算において赤字を計上している、そういう理由でリスク債務があるものですから、これを損失引当金として計上しております。その結果、負債合計が502億円、それに対して次の純資産でございますけれども、資本金が1,294億円、昨年は1,437億円となっておりますけれども、ここで140億円ほど減資しておりますが、これは先ほど石炭経過勘定で御説明しましたように、国庫納付金、それから19年度末の欠損金、これを合わせたものを減資した結果、それからもう一方では航空機の開発に対して財政投融資特別会計から21億円の出資金を受けまして資本金が増加しております。その結果として1,294億円というふうになっております。その結果、利益剰余金としては427億円でございまして、それに若干繰越積立金の調整を行った結果、当年度繰越欠損金は419億円。それと当期ですけれども、当期総利益、これは5勘定ございますけれども、これが約15億円。それから当期総損失、これは2勘定ございまして、これが24億円。結果、純資産が856億円、負債・資本の合計が1,358億円ということでございます。
それから次のページ、5ページでございますけれども、損益計算書、これは平成20年の4月1日から平成21年の3月31日までの期間の損益でございまして、経常費用の部、業務費、これは通常の業務をやっています委託費ですとか助成金とか、そういうふうなものが入っておりまして、これも業務費の上から6つ目ですか、これが先ほど御説明しました保証債務損失引当金の繰入額として17億円でございます。それから一般管理費、その他、財務費用、これは支払利息等でございます。それから雑損、これは国庫納付金などを含んでおり、結果、経常費用が2,076億円、これに対しまして経常収益でございますけれども、国からの運営費交付金収益が1,391億円、それから大きいのは補助金等の収益が538億円、その上の受託収入、これは京メカのクレジット取得、これが75億円、結果、経常収益の合計が2,055億円でございまして、経常損失が全体で20億円ということになっております。その下が臨時損失、臨時利益、これは若干勘定ごとに退職給付引当金の戻入ですとか繰入とかやっているものですから、そういうもので臨時損失、あるいは臨時利益というものが発生しております。その結果、当期純利益が14億円、当期純損失が24億円でございます。これに当期において積立金の取崩を行ったのが8,700万円ございます。その結果、平成20事業年度の当期総利益5勘定分が15億円、当期総損失2勘定分が24億円というふうになっております。
次に6ページをごらんください。この6ページが各勘定別の利益、あるいは損失をどういうふうに処分、あるいは処理したかというものでございまして、上の表が利益処分に関する書類でございまして、一般勘定、電源、需給、特定、この4勘定がまず当期利益を出しておりまして、当期利益を同額積立金として処理をするということでございます。これは19年度末で余っていた運営費交付金等については、利益金については全部国庫納付した関係で当期の利益金がそのまま積立金になっているということでございます。その下の表が損失の処理に関する書類でございまして、3勘定ございますけれども、このうちの鉱工業承継勘定、ここに三角が立っておりますけれども、これは利益を出しているというものでございまして、結果、基盤勘定が19億円の損失を出しておりまして、前年度末の繰越欠損金が413億、トータルで433億円の次期繰越欠損金として処理する。鉱工業承継勘定は5億4,000万円の欠損がありましたけれども、1億3,000万円の利益がありますので、結果、繰越欠損金が4億円ということでございます。それと、石炭経過勘定は、一旦19年度末で精算をしまして、欠損金を全部消しましたので、この分については当期の損失分だけを繰越欠損金として処理するというものでございます。
それから飛ばしてもらいまして、10ページをごらんください。10ページに、これは関係法人についてでございまして、第1パラに書いてございますのは、私どもが個々にやっている関係法人は各当該法人の事業収入に占めるNEDOとの取引額が3分の1を超えるもの、これだけがNEDOの対象になっておりまして、括弧書きに書いてあります特定関連会社、あるいは関連会社という資本関連は全くございません。それから関連公益法人等の数でございますけれども、平成19年度末が29法人でございましたけれども、今年度、事業の終了等々によりまして22法人となっております。この内訳は財団法人10法人、技術研究組合7法人、社団法人2法人、NPO法人が3法人でございます。それで全関連公益法人22法人の総事業収入は、この次の11ページの表にも個別に書いてございますけれども、全体で346億円でございまして、このうちNEDOの発注等による収入金額、これが224億円でございますけれども、このうち随意契約によるものが9万6,000円、0.0003%と大幅に少なくなっております。ちなみに昨年、19年度は3億6,000万円ほどございまして、0.9%でしたので、相当随意契約を圧縮したというものでございます。ただ、この随意契約は大変金額は少額でございますけれども、京都メカニズムクレジット取得事業においてウクライナにおける炭鉱メタンガス利用技術プロジェクトが実施可能かどうかを調べるものでございますけれども、実はたまたまここに書いてある石炭エネルギーセンターの現地の駐在員に専門家がおりまして、日本から専門家を派遣するよりもコスト的に安いということで現地の専門員を請負先としてやった結果、9万6,000円の随意契約となったというものでございます。
説明は以上でございます。
岸部会長
それでは、財務諸表について、監査報告をお願いしたいと思います。
田村監事
それでは、監査の結果につきまして、御報告をさせていただきます。私、監事の田村でございます。
きょう配付してございます資料3-2の財務諸表という資料がございますが、その資料の一番最後のページをごらんいただければと思います。
財務諸表につきましては、独立行政法人会計基準に準拠して作成され、適正に表示していると認められます。また、決算報告書につきましても予算区分に従って決算状況を正しく表示していると認められます。さらに、大臣選任の会計監査人でありますあずさ監査法人からも、同様に適正であるとの報告を受けております。
以上のとおり、平成20事業年度の財務諸表等につきましては、監査の結果、適正なものと認められることをここに御報告いたします。
岸部会長
それでは、財務諸表の説明、監査報告について、御質問等がありましたらどうぞ各委員の先生方、お願いします。
松田委員
財務諸表の全体で例の未払金が過大にいつも残っていたのが概算払いということで、今回一挙に少なくなってきたわけでございます。これは開発している方からすると粛々とお金が出ていっているのを翌期に繰り延べていただくと非常に困るということの改善ということで非常によかったと思っています。
それから、この決算書自身の並べ方の問題なのですが、この要約で御説明いただいたものにつきましては一番最初に決算報告書ということで収支の話が載っているのですが、この正規に出される方は貸借対照表から損益計算書、キャッシュフローが載っていまして、決算報告書の法人単位のものは、一番最初ではなく一番最後についているのですが、この順番はどちらが正しいのでしょうか、説明の都合上こういうふうになっているのか、そのあたりを御説明いただけますか。
渡邊参事
順番は、資料3-2の財務諸表の方が正式な並びでございます。ただ、説明上といいますか、決算はやはり収入、支出済額がベースになって、発生ベースが基準になっていまして、それに対してその後に減価償却費でありますとか、あるいは引当金という決算修正取引を反映していくものですから、その説明の順番に並べております。
松田委員
なるほど、わかりました。
岸部会長
ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
それでは、部会としては「適当である」ということにさせていただきたいと思います。
あと、何か財務諸表について所要の一部修正等がある場合には、私に判断を御一任いただけるということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
どうもありがとうございます。それでは、次の2つ目の議題に移らせていただきます。議題の2は「NEDO業務方法書の改正について」、これは事務局の方からお願いします。
奈須野技術振興課長
独法通則法第28条第3項では、業務方法書の変更を承認しようとするときには、あらかじめ評価委員会の意見を聴くことになっております。
評価委員会の運営規程第7条により業務方法書の変更に係る認可については、分科会の議決事項をもって委員会の議決とすることができます。同第9条によりまして、部会長は分科会長の同意を得て、部会の議決をもって分科会の議決とすることができることとなっておりまして、木村分科会長の同意を得ています。よって本日、この部会としての議決を行うことによって、経済産業省独立行政法人評価委員会の議決とすることとなります。
資料4では業務方法書の改正をさせていただきたいと考えております。
改正のポイントは1点目、産業技術力強化法改正に伴う規定の追加でございまして、aということで、バイドール条項の追加になっております。今回、産業技術力強化法が改正になりまして、国が委託した特許、NEDOが委託した特許を譲り受けないという場合には受託者に特許権が帰属されるわけですけれども、この特許が第三者に転売、譲渡されるということが一応理論上可能となっております。そういった場合に、よろしからざる事業者に譲渡されることを防止するために、国の事業の場合は国の承認を得るというような改正をさせていただいております。これに準拠しまして、NEDOにおきましても、NEDOの事業のうちバイドール契約によって事業者に帰属させたという部分について、同様に譲渡には承認を要するというような改定をしたいと考えております。
それからbでございますけれども、同じく産業技術力強化法では、未利用特許の有効活用を図るために一定期間実施されていない特許について低廉で実施を許諾できるというふうになっております。これに基づきまして、NEDOにおいても同様に利用されていない、利用度が低い特許について低廉にライセンスする、あるいはこれは単に持っているだけですと特許料の負担がかかってしまうので、国の研究開発資金で元々開発されたものNEDOで持っている必要がないと判断されたものについては国に承継させるということができるようにしたいと考えております。
それからもう一つ、公益法人制度改革に伴いまして、公益法人、社団法人が一般社団法人、一般財団法人というふうに変わっているということ、それから国立大学について国立大学法人という名前の変更があったということから、字句の修正を行いたいと考えております。
以上でございます。
岸部会長
ただいまの改正について、御質問がございましたらどうぞ。
松田委員
バイドール条項の追加のところで、これと直接的に関係があると言えば関係があるのですが、先ほどの未利用の特許の譲渡も含めての課題です。大学も含めていろいろな研究機関に委託して、その帰属がその受託者の方に帰属することは活性化のために非常にいいかと思うのですが、逆に研究機関では多くの方々が研究に加わります。特に大学ですと学生、大学院生、ドクターコースの方、ポスドクの方とみんな加わっていろいろな開発をしている。そのときに大学一本に知財が帰属していればいいのですが、そうではない場合にいろいろな人が関わっている知財を活用、譲渡あるいは他社で活用していただくというときに、知財がどこに所属しているかの判断を含め非常にトラブルが起きるのではないかと思います。逆に、NEDOさんが研究開発費を支出する場合に最初から一括特許を指示することはできないのですか。発明者は寄与者のだれでもいいと思うのですが、所有権については一本にしておくということをしておかないと、結果的にはこの低廉譲渡も含めて事後に大変な作業が起きてくるような気がします。ここのあたりはいかがでしょうか。
奈須野技術振興課長
その問題は認識しております。日本の特許法上、共有特許の通常実施権、専用実施権もそうなのですけれども、許諾については共有者全員の承諾がなければならないということで、これが他の国の特許制度との違いで、日本の特許が使いづらい原因になっているわけであります。今回、産業技術力強化法を改正いたしまして、ポスドクであるとか民間企業等と独法が共同で研究開発をして共有の特許になりましたという場合において、仮にその名義人を例えばNEDOに一元化した場合には、元々のポスドクであるとか民間企業の持ち分から発する特許料についても減免をするというような規定を設けました。これに基づきまして、そういう共有の特許の共有を解消して、あるいは大学にもそうなのですけれども、独法とか大学に一本化したという場合には特許料を減免するということが可能になりまして、こういうことによってなるべく共有関係が複雑、入り乱れていて、これが実際には使えないということにならないように政策的にもこういった措置を支援していきたいというふうに考えております。問題意識としては松田先生の御指摘と全く同じでございます。
岸部会長
ほかはいかがでしょうか。
それでは、この改正について、部会としては「適当である」ということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
では、そうさせていただきます。それでは、3つ目の議題に入りたいと思います。
「平成20年度年度評価について」の審議を行います。
平成20年度実績概要につきましては、前回の5月28日のNEDO部会開催のときに御説明し、その後委員の皆さんから御質問をいただきました。既にNEDO及び事務局から参考資料3のとおり回答済みのことと思いますが、さらにこの場において、NEDOから確認したい点などがございましたら、退室前に御質問いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
審議の際には、NEDOの方々には御退出いただくこととなっております。評価の審議結果が決まった段階で、再度お戻りいただいて評価結果をお伝えしたいと思います。
ということで、これからはNEDOの方に退席いただいて我々で評価を進める、ある意味では例年どおりなのですが、その前に何か御質問があるでしょうか。
そうすると、これは一度NEDOの方に退室をいただきまして、審議を進めていきたいと考えております。
それでは、ひとつよろしく御退席のほどお願い申し上げます。
(NEDO関係者退室)
岸部会長
では、密な議論をぜひしたいと思います。まず初めに評価の進め方について、事務局から説明をお願いしたいと思います。
奈須野技術振興課長
本年度の評価につきましては、例年どおり、概ね年度計画を達成している場合にはBということで、B以外の評価をする場合には、質または量の面から特筆すべき点を明記することになっております。
なお、各事業年度に係る業務の実績に関する評価については、きょうの部会での審議を行って、その審議結果は7月15日に予定されている経済産業省独立行政法人評価委員会へ報告いたしまして、この報告に基づく審議を経た上で、最終的な評価が確定するという事になっています。
前回の部会の議決のとおり、年度評価に当たりましては、NEDOの中期計画に照らして各事業年度の業務の実施状況が適切なものであるかどうか、参考資料1の評価基準に示す指標によって評価をいただくことになっておりますので、御審議をよろしくお願いいたします。
岸部会長
それでは、ただいまの説明を踏まえて当部会としては次のように審議を進めたいと思います。
まず、平成20年度の業務実績評価ですが、資料としましては、資料5-1で皆様の評価及びコメントをそれぞれの項目に整理したものと、「平成20年度業務実績評価(案)」として、個々の評価事項について当該年度の評定がBとなる基準及び平成20年度の主な実績、主な評価を取りまとめたものが資料5-2となっております。資料5-2「平成20年度業務実績評価(案)」中の「【評価】」につきましては、「各委員から提出された評価シート」に記載された各委員の評価コメントを掲載しております。部会としての評価は、AA~Dまでの評点に、「平成20年度業務実績評価(案)」を基に本日御意見をいただいて作成する文章を加えたものとなります。
まず、事務局から資料5-2の「平成20年度業務実績評価(案)」に沿って「業務運営の効率化に関する事項」から順番に項目ごとに説明をいただき、評定、評価コメントについて、各委員から御提出いただいた評価事項別にその内容を確認しながら審議・評定を行いたいと思います。
その上で、最後に、これらの審議内容を踏まえつつ、総合評価の評定について審議するということにしたいと思います。
こんな例年の方法なのですが、何か御質問、御意見があればどうぞよろしくお願いしたいと思います。
そうすると、まずは資料5-2に沿って事務局から説明していただくということになるわけですね。
それでは、事務局、よろしくお願いしたいと思います。
奈須野技術振興課長
資料5-2に基づきまして、業務運営の効率化に関する事項について御説明いたします。この資料5-2ですと、5ページ以降でございます。
まず「組織・人事等」ということで、「柔軟かつ機動的な組織体制を構築する」という部分がございます。こちらにつきましては6ページ目にございますとおり蓄電技術開発室の設置、あるいは海外事務所の設置、その他の機動的な組織編成の取組が行われているということで、中期計画に掲げられた評価事項を超えてすぐれたパフォーマンスを実現したとお答えいただいた委員の先生方が多くなっております。A、AA、A、AAという感じでAが並んでおりまして、平均いたしますとAという評価でございます。
このようにNEDOの評価につきましてはそれぞれの評価項目ごとに評価委員の先生方がAAからDまでの評価をつけていただいて、その積み上げで議論するようになっています。
2つ目の「業務の効率的な実施に向けた人材配置」につきましても、イノベーション・オフィサーの指名であるとか、あるいは多様なバックグラウンドを持つ人材の適正配置などにおきまして成果の有効活用を図っているということでございまして、平均してAという評価になっております。
それから(3)の「外部人材の積極的な登用」につきましても、外部からのプログラムマネージャー、プログラムディレクターの登用、あるいは広報アドバイザーの登用など外部人材の積極的な登用を図られていることを評価されまして、Aと評価している方が多いということでございます。
次に(4)の「職員の研修等により能力向上を図る」というところですけれども、各種コンプライアンス関係の研修、あるいは外部機関への派遣、職員の研究発表ということが積極的に行われたということで、Aという評価をしている方が多いということかと思います。
8ページ目でございますけれども、「適切な評価制度を行うことにより職員の意欲向上を図る」という部分につきましても、20年度からの新人事評価制度の導入、あるいは職員への評価制度の普及といったことを評価いたしまして、Aと評価をされている方が多いということであります。
8ページ目の後段から9ページ目にかけては、A、B、Cの評価以外に各委員からいただいたコメントを記載させていただいております。
続きまして10ページ目でございますけれども、「業務の効率化」ということでございまして、(1)「業務全般のPDSサイクルを確立し、運用する」ということについては、企画段階・実施段階・事業終了後の対応というPDSサイクル確立・運用に向けた取組が評価されまして、Aという評価になっております。
「業務の電子化」につきましても、NEDOポータルの利用の促進であるとか各種申請の電子化、こういったものを評価されましてAとなっております。
(3)「環境保全に向けた取組」ということで、「環境報告書2008」の作成・公表、それから「NEDOにおける温室効果ガス排出抑制等のための実施計画」などが評価されまして、すぐれたパフォーマンスを実現するというような評価となっております。Aとなっています。
11ページ目の下の方ですが、「一般管理費の平成19年度比15%の削減を業務効率化の観点から適切に実施する」ということにつきましても、平成19年度比6.1%削減ということで、目標を上回る削減を達成しているということでA評価となっています。
「総人件費」の部分でございますけれども、こちらにつきましては、平成17年度比8.3%削減となり、かなり目標を上回る削減を達成しているということで、これに関してはまた別途いろいろな意見がございましたけれども、数字としては非常に高い水準を達成しているということで、AAという評価となっております。
(6)の「事業の平成19年度比5%の効率化」につきましては、平成19年度比マイナス5.8%の削減をすでに達成しているということでございまして、こちらもAとなっております。
それから、13ページですが、今回補正予算で追加的に措置されている予算がございます。こちらにつきましては、主として年度の最後に補正予算がついたということで、これ自身については年度内に執行する必要はないのでございますけれども、経済対策ということで、その趣旨に添った活用を迅速に行っていただきたいと政府としては考えております。こちらにつきましては契約としてはほぼすべて終わっているということでございまして、評価はAとなっております。
13ページから15ページの前段につきましては、この部分に、業務の効率化に関していただいた意見が載せられています。
15ページ、「業務・システムの最適化」につきましては、PC-LANシステムの導入による最適化計画の取組などを評価してAとなっております。
17ページの「内部統制」ですが、コンプライアンス体制を整備し、内部統制を実施するというところにつきましても、各種規定類の整備、研修などを実施したということで、A評価をつける方が多くなっております。
19ページでございますけれども、「官民競争入札の活用」ということで、NEDOにつきましては企画競争・公募の実施、あるいはアウトソーシング化を積極的にしているということで、A評価をつける方が多くなっております。
21ページ目に、特に「入札・契約の適正化」についてしっかり見てくれと総務省から言われていることについて評価させていただいております。このことにつきましても先ほどの話にありましたとおり、一般競争入札などがしっかり行われているということで、随意契約はほとんどゼロになっているということでございますので、Aという評価になっております。
それから、28ページでございますけれども、役職員給与の水準を妥当なものにするということにつきましても、平成20年度のラスパイレス指数が105.0ということで大幅に下がっているということでございます。その他、人件費に係る冗費の抑制ということについても積極的な取組をしているということで、平均してAという評価になっております。
34ページ目に、この業務運営の効率化に係る評定結果について項目ごとに昨年との比較を載せております。青いラインが昨年の評価、それから赤いラインが今回の評価ということでございまして、伸びているところとしては柔軟かつ機動的な組織体制の構築、それから業務全般のPDSサイクルの確立・運用、それから入札契約の適正化、こういった部分が伸びが大きくなっています。一方で、環境保全に向けた取組についてはBからAには変わってはいるものの伸びとしては小さな伸びとなっております。一方で事業の効率化を業務の効率化の観点から適切に実施ということについてはAのままでありますけれども、若干点数が下がっているということでございまして、こういった評価結果も踏まえてこれでよいかどうか御審議いただきたいと考えております。
以上です。
岸部会長
それでは、業務運営の効率化に関する事柄について審議を行いたいと思います。
皆様の評価を拝見しますと、全体としてAAが3名、Aが5名、Bが1名がそれぞれいらっしゃることになります。しかし、余り結果を最初から言うとよくないのですが、全体の評価を足し上げるとこの項目はAになるということになります。また、各委員からのコメントは平成20年度業務実績評価案に記載されているようになっております。細分化された各評価事項の評価を含めて、評点あるいはこの部会のコメントとして文章に書いておくべき内容のいずれでも結構ですので、忌憚のない御意見を伺いたいと思っている次第です。
いかがでしょうか、まずは御意見をどうぞ。
渡辺委員
この項目の中で一番大事な、委員の皆さんの意見も見たりすると、NEDOの人材のあり方というのがかなり浮き彫りになっているとは思うのですけれども、こうやって評価の中で分散的に書いていくとAになってしまうのだけれども、だけれども、あるいはAAでいいのだけれども、中期的な目標に向けてどう人材を強化していくかというか、求められる人材像が人によって違っているのだろうとは思うのですけれども、プロフェッショナル集団という言い方になっていると思うのですね。そのプロフェッショナル集団というのは一体何なのだろうかということがまだまだコンセンサスが得られていないのではないかなという気がするのですね。NEDO組織の中でのコンセンサスが得られていないのではないかということで、努力されていてもやはりアドホックにならざるを得ない部分があるのかなという気がちょっとしたものですから、やはりどういう人材ならばいい案件を管理できるかということの議論がやはり必要なのだろうという気がしています。
岸部会長
ありがとうございます。
この前の皆さんのあれでもそうですね。今やれることに関してはもうほとんど今の陣容ではほぼパーフェクトとは言いませんけれども、かなりちゃんとやっているではないか。しかし、もう一段高みを考えると、いる人を含めた人材の問題になってきますよというような感じでしたね。それを今、非常によく渡辺委員はまとめてくださった、どんなプロフェッショナルな人材の像ができているのかということなのですね。それはまたこの委員会からの要請も当然あっていいと思うのですが、これは非常にこの前から議論のあったところで、この前のときに欠席の方もいらっしゃったのですけれども、個々にやれることに関してもう余り問題ないのですね。ですから、もう一段やはり完全に先導するような人材を入れてNEDOが本当に引っ張っていって、死の谷を渡る技術を実用化するためにはどうするか、そのための人材だというような議論でしたね。その辺を含めて、どうぞ末吉委員。
末吉委員
ありがとうございます。今の点で申し上げますと、私はちょっとこんなふうに受け止めるのですけれども、そもそもNEDOのような法人に対しての評価が厳しくなった、外部の目を持ってもっと見ようというものの直接的原因は、プロフェッショナルな人材がいる、いない、業績を上げている以外の組織としての管理運営のあり方のところにあったようなちょっと気がするのですね。そうしますと、組織の運営、あるいは管理の効率化とか中身の、ここで言うとPDSとか電子化とかいろいろなものがあるわけですけれども、その問題を議論することと、本来NEDOが成果として上げるべき業績とは別ものですね。いい業績を上げるためには組織としてのあり方とか運営のあり方、管理のあり方が問われるわけですけれども、とすると僕は第2の、NEDOとして本来、国民が望んでいるNEDOの業績、あるいは成果を上げるには一体どういうような人材が必要なのか。とすると、やはりそこのところは僕は一般論ではなくて、NEDOがどういうアサインメントといいますか、役割を日本の国の中で税金を使ってやるというのを担っているのかですね。そうすると、その目的に即したようなプロフェッショナルが集まってそういう方向で人事管理をされてちゃんと働いているのか、そういうような見方になるのではないかなという気がします。
ですから、これは僕もこれで3回目ですけれども、この全体の評価をして絶えず思いますのは、その組織のあり方、運営のあり方、管理のあり方のところは本当に問題の発端であったにしても、数字だけの評価でやや自動的に答えが出てくるような評価の手段に今やなってきているような気がしまして、むしろ今のようなあれで行くと本来の目的に対して何合目まで来ているのだろうか、本当にそういう人材が集まっているのだろうか、そういう人材が本当に働いているのだろうかとか、いわばそっちの方の議論といいますか、そっちの方の材料が出てきて我々が外から見てそれに対してどう感じるのかというようなものがあってもいいのかなという気がちょっとしたのですけれどもね。
岸部会長
はっきり言ってしまうと、手がけた研究の社会的貢献がもう少しわかりやすくないと困るということですね。全部身を殺いで、管理運営がどうあろうと、成果が出ればいいということはありますよね。いやいや、なかなか大事な指摘だと思います。
末吉委員
今の部会長のコメントでもう一回ちょっと申し上げたいのですけれども、どちらかというと組織の運営管理というのは、民間ではもう本当にとっくにやっていますね。ものすごい管理、監視のもとで一生懸命やっているわけです。それに対してNEDOが歴史上よくやっていることと、絶対水準として民間と比べていいのか、悪いのかの話、ですから私の個人的意見で行けば、コンプライアンスなどはもう当然の当然ですよ。それをNEDOの歴史上よくやっているからいい評価がつくというのは、いわば世間相場からすると、「えっ、今ごろコンプライアンスを始めましたからいい点数がつくの」というような話では、例えばないような気がするのですね。
岸部会長
わかりました。やはり最終的には成果としての業績ですね、本当の意味で。だから、これをもう少し目標としてしっかりしていかないといけないので、今はそれの前段階としての管理運営は十分整えつつあるということでしょうかね。
ほかの先生もどうぞ、何なりとこの辺について、何かうまく回っているだけでは当たり前だろうというのは非常によくわかるのですね。我々もそうなのですけれども、うまく回らなくてもいいから、きちっとおもしろい成果を出してよというのをしきりに言っているところなのですよ。
どうぞ。
室伏委員
NEDOでなければできないことというのがあると思います。企業とか、大学でできることと、NEDOという組織ができることとは違うと思っています。今回、現地調査で拝見したときに、宮田SPMが、それまでは見出されなかったような技術をすくい上げて、それらを1つのプロジェクトとしてまとめ上げ、オールジャパンの体制で推進なさっているというような案件が出てきていますね。日本全体を見通して、そこから本当に日本の産業のために役に立つ、日本の雇用や日本の底力をつけるために役に立つような研究を上手に探し出して、それを推進するための支援をするというのがNEDOの大事なミッションなのだろうと私は思っています。今回、そういったことが実際に行われているなということを特に強く感じました。人材についても、いろいろ優れた外部人材を導入したり、内部の方を育ててPDなどに登用していらっしゃる例があります。でも人材育成はNEDOだけではできないので、本当に役に立つ人材を育てるためには産総研とか、理研とか、岸部会長の物・材研とか、そういったいろいろなところが手を携えて、大学や企業とも協力してやっていくべき事業なのではないかなと考えています。研究者としてすぐれた人を育てるのも大事ですが、研究の全体を見通してマネジメントができる人を育てるというのがNEDOにはとても重要なことなので、そういったことが、進みつつあるなと思っています。それらをもっと成果として外に見えるように発信していただけると、きっとNEDOのお仕事に対する一般の方たちの理解も進むだろうと思います。どういうふうに発信するかは考えなければなりませんが、NEDOがあってよかったと皆さんが思ってくださるような、そういう発信ができないかなと思っています。広報も進んでいるのですけれども、まだ少し足りないかなということも感じています。
岸部会長
ありがとうございます。ほか、どうぞ。
松田委員
研究分野の実際に推進する方々を内部からすべて育成してというのは非常に難しいのではないかと思います。そういう意味では外部の方々の登用、あるいはマネージャーとして関わっていただくというのは良い組み合わせではないですか。その前段階として、最終的にはこの2番目の大きな研究というところの評価につながるのでしょうが、どういう分野が本当に日本の競争優位として勝ち残れるのかという判断が必要になります。それぞれの研究者は自分の好きなことをやはり研究したいと考えているわけですので、むしろNEDOとしては国の施策の運用という観点から、競争優位の議論を本当にしていただきたい。実地調査ということで私ども、今回2つの団体に行かせていただきまして、その時点において世界と比較しても、今、日本がトップですというような御説明を受けるわけですが、ではそれが事業化して産業のリーダーとしてまたトップになれるのかというと、またこれは全然別問題になります。NEDOとしての役割は十分に果たされているという気がするのですが、その次へのつなぎという役割をどう果たしていくのか。それはNEDOの1つの大きな役割なのではないかなという気がします。これをリードする人材というものを内部でどのように育成しながらやっていくのかが重要です。これはないものねだりになるかもしれませんが。特に国民へのサービスという、「国民」というのは次の世代を担う人たちを今どの程度考えるかという視点が必要です。そういう意味でNEDOがどこまでこの役割を果たし、他の関係機関も巻き込みながら推進していくかということをぜひ実行していただきたい。それはNEDOにしかできないのではないかなという気がしております。
以上でございます。
岸部会長
ありがとうございました。
なかなかあれですね、分野トップで走ったからといって産業界につながるわけでもないという辺の御指摘は、私も今度見て回って、本当にすばらしい研究だけれども、本当にこれがどう産業化かというと、また大分話が違うのですね。しかし、それはまた難しいですね。資本をどう入れてどうやるなどという話になると、今度はわけがわからなくなってしまうわけですね。まあいろいろあると思いますが、ほかの先生、谷田部先生も何かございましたら。
谷田部委員
私も人材をどちらに求めるのかというのはかなり難しいと思うのですが、やはり研究者そのものがすぐれていなければ話は始まらないので、いかにそういう人材を見つけ出すかという、当人が研究するわけではないので、やはり目利きの部分がどの程度養えるのかということになると、現地調査とかそのほかでいろいろ拝見していると、幅広く人を知っている人というのはやはりかなり、まあそういったマネージャーとしていろいろ力が発揮できる、逆に言えば邪魔もできるということがあると思うので、やはりそういうある程度目利きの人を見つけ出す能力も二重、三重に必要になってきて、それが組織的にできることなのかどうかというのは私にはちょっとわからないのですけれども、やはりいい例がその参考事例としてあって、それにほかがそれを取り入れながら自分たちの立場としてはどういう形で進めていけばいいのかみたいなことが連携していければある程度成果にもつながってくると思うのですね。実際にNEDOのお金が入ることによって飛躍的に研究が進んでいれば、本当にこんなにたくさんあるのかというぐらいあるので、その成果はいいと思うのですけれども、その成功をうまく連携させていけるようなことをもう少し考えていけばおのずと解決してくるのではないかなと思うのですけれどもね。
岸部会長
ありがとうございました。
でも、4、5年前に比べると随分ターゲットは絞られてきていますよね。それは間違いないという気がするのです。ただし、末吉委員の言われたように全体は民間でやっているレベルにやっと近づいたと見るのか、NEDO独特の公的機関としてのおもしろさが出ているのか、ここら辺なのですね。この辺ですね。といって民間でないから最終製品まで本当に持っていくことはまた難しいのですね。そこら辺がこういう機関のおもしろさと難しさが入り交じっているなという気がしております。
ほかはどうでしょうか、つけ加えていただければ、どうぞ。
末吉委員
NEDOのアサインメントということで行きますと、非常に素人考えですけれども、全くのアイデア段階からインキュベーター的に入ってかなり技術、産業化が目指されて、産業化して商業化してと、こういうプロセスがあると思うのですけれども、そのプロセスの中でNEDOがどこを担当するのか、あるいはNEDOで全部カバーするのか、あるいは日本の社会が持っている総合力の中で棲み分けをどうしていくのかとか、そういったことも私は重要なような気がするのですね。ですから、NEDOは例えば温暖化が必要な新しいエネルギーソースも含めて新技術を日本が商業化していく、そういうプロセスの中でどこを担当するのがNEDOとして一番いいのか。そのNEDOの足りないところ、先ほどお話があったような次のフォローすべき部分はどこに、民間だとどうすべきかとか、そういったところがもう少し明確に出るといいような気がするのですけれどもね。
ですから、単純に行けばシリコンバレー、グレーンバレーの役割とNEDOの役割を比べたときに、単純に行けば私はシリコンバレーの方がものすごいパワーがあるような気がするのですよ。というのは、もう大量にお金が入っていますから。そうすると、そこと本当にマジに競争するつもりなのですかというと、多分そうではないでしょうね。あそこのベンチャーキャピタルはすぐ次に商業化のための資本が待っているわけですね。そういうような社会的な仕組みの中で行われる技術開発、初期投資のあれとでは、NEDOのやっていることは一体それと対抗するのにはどうしたらいいのとか、私などはちょっと素人的に見るとそういうところがちょっと心配というか、そこをもう少し明確にした方がNEDOがより生きてくるような気もするのですけれども。
岸部会長
ありがとうございます。どうぞ、渡辺先生。
渡辺委員
先ほどもちょっと言いかけたどういう人材像がNEDOの中にいなければならないかということの私がここ何回かで感じ取ってきたのは、プログラムマネージャーとかそういう制度ができたというのは、私もそういう主張もしたし、そういうものができてきたということは大変いいことだと思うのですが、そこにだれを充てているのかというのは興味を持って見てきたのですけれども、どうしても技術系の考え方だと、技術がわからないと始まらないというふうに思いがちなのですね。技術がわからなければならないといって技術の詳しい人は、実は人間、2つはできないので、マーケットがわからないのですね。ですから、マーケットがわかっている人は技術のプロではないのですね。ですから、やはりそこの混在をしていかないと、マーケットにつなぐという視点がどうしてもウィークになってしまう。ですから、私の身近な案件でも1億5,000万円の試作開発をして1台売れました。実用化できました、1台売れても商売にならないわけですね。何でそういうことを、まあ採択する方も採択する方だけれども、もうちょっと途中でわかったはずなのですね。途中でわかったらどうして変えないのかというか、やっている方は変えられないと思っているわけですから、計画変更できないと。だけれども、そこのところはやはりビジネス的な視点から見ればNEDO側でそういったことがある程度発信できれば、そのクリティカルパスを見つけることができるというふうなことが技術開発の途中段階では非常に重要なことになるので、どうしても人材がやや技術に寄り過ぎている部分があって、マーケットの経験者というのが、マーケットというか、現実に商売をして、売って、ある程度1つの市場を切り開いたというそういう経験を持っている人も混在をしないと、求められる人材像、一人の人材という意味ではなくて、1つの集団としてのコミュニケーションがとれる集団形成をしていく必要があるのではないかと、それを強く、ここ何年か見ていて、プログラムマネージャー、いいのだけれども、技術しかわからない人ばかりなってしまうのではないかなという危惧を抱いたというのは事実です。
岸部会長
そこら辺のどこまでをどう含めるかは確かに難しいのですね。新エネルギー・産業技術総合開発、「総合開発」というところにはそういうことも入ることになるわけですね。これはなかなか難しい課題ではあるのですが、いずれにしろ技術、技術だけだとこの前、見学してもおもしろいのですよね。間違いなく、私の知る範囲でも世界の最先端に行っている。商売になるのかと言われると、やっている方も本当にわかっているのか、私なども全くわからないと、そんな感じですよね。さあそこまで持っていくNEDOにするのかどうかというところは大きな課題かなと思います。
ということなのですが、今一通り御意見をいただいたので、きょうの御意見とこの前の意見と合わせると、今やれる範囲では非常によくやっているという話、それからもう少し高みに行かないといけないぞということでは、やはりAAというよりは、よくやっていてもAぐらいというような意見かなという気がしますが、皆さん、どうでしょうか。とりあえずもう一回戻るとして、Aで進むということでよろしいでしょうか。今の御意見を伺うと課題はもう少し高いところにあるということで、それではとりあえず今、Aにさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
それでは、次に進みたいと思います。「国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項」で、「研究開発関連業務」と「新エネルギー・省エネルギー導入普及関連業務等」及び「クレジット取得関連業務」の3本を個別に評価を行いたいと思います。
それでは、事務局、よろしくお願いします。
奈須野技術振興課長
まず「研究開発関連業務」について、皆様の評価結果を御紹介します。
35ページからでございます。「全般において研究開発マネジメントの高度化を適切に推進する」ということにつきましては、マネジメントガイドラインの活用、それから「企業・大学インタビュー」など各種協力関係の構築などを評価しまして、Aという評価をした人が平均であります。この中ではBの人がいないのが特徴であります。
それから(2)の「研究開発の企画段階においてマネジメントの高度化を適切に実施する」ということにつきましても、費用対効果分析の徹底など研究開発マネジメントの高度化を行っているということでAという評価が平均的なものとなっております。
研究開発の実施段階においてのマネジメントの高度化につきましても、公募締め切りから採択決定までの期間短縮、あるいは先ほどもありましたけれども、実施段階での概算払い、そういった各種取組によりまして多くの方から、この事業について肯定的な評価を得ているということで、Aという評価が多いということであります。
それから37ページ目の下から、「研究開発の評価段階においてマネジメントの高度化を行う」ということにつきましても、ナショナルプロジェクトについて事業継続の比率は100%である、あるいは事業化、製品化が80%が期間短縮に寄与している、それから継続研究を中止している場合でも別用途に活用しているということですぐれたパフォーマンスを実現しているということで、平均的にはAとなっております。
それから(5)ですけれども、「研究開発に関連して社会への貢献、成果の広報・情報発信を適切に実施する」ということについては、展示会への出展、あるいは普及啓発事業の実施、それからアウトカムの把握、発信、こういったことについてすぐれたパフォーマンスが実現されているということでA評価となっております。
39ページの下半分から41ページまでは、この点についていただいたコメントであります。
42ページ、ナショナルプロジェクトの適切な実施につきましても、特許出願数、あるいは論文数、こういったものについて目標が上回って達成されているということでA評価でございます。
実用化・企業化促進事業の適切な実施につきましても、実用化達成率が今回は30.1%ということで目標の25%を上回って達成しているということであります。こういったことを踏まえまして、A評価となっております。
(3)の技術シーズの育成事業でございますけれども、こちらにつきましても若手研究者の発掘などすぐれた成果を上げているということで、A評価となっております。
その下から44ページ目の前段までが各コメントでございます。
3の「人材育成」でございますけれども、「産業技術人材養成を適切に実施する」ということにつきましては、産業技術フェローシップ事業についてのパフォーマンス、これについて高く評価されてAとなっております。
46ページ、「技術経営力」につきましてはNEDOカレッジの開催、あるいはNEDO内での各種技術経営力に関する研修などが評価されて、A評価となっております。
48ページ目、49ページ目にNEDOが行ったアンケート調査とは別に、技術振興課におきましてもNEDOの顧客満足度に対するアンケート調査を実施しております。こちらについては前回紹介いたしましたが、多くの方がNEDO事業について8割方肯定的に見ているということでございまして、その理由につきましても、次の研究開発につながる内容であるとか、あるいは実用化につながる内容である、あるいはNEDOの担当者がいろいろ問題があるときに親身に相談に乗ってくれるという点で高い評価をいただいているということかと思います。
以上、研究開発部門について皆様方の評価結果を御紹介いたしました。
岸部会長
それでは、いかがでしょうか。研究の開発業務の項目についての審議を行いたいと思います。皆さんの評価を拝見するとAAが4名、Aが4名、Bが1名ということで、総合的にはAということになります。ただ、かなりAAが多いという言い方もできるかと思います。
各評価事項の評価も含めて評点、あるいは部会のコメントとして文章に書いておくべき内容、いずれでも結構ですので、御意見を伺いたいと考えている次第です。
それでは、どうぞ各先生方、よろしくお願いします。
松田委員
今回は、2回目の長期計画の1年目です。また今年は、最初の計画である5年間を踏まえて、次の5年間目標の1年目という位置づけになりますが、全体的に過去評価をさせていただいたよりは相当格段にレベルアップしているという気がします。先ほどの人材育成との関係で申し上げると、次世代の国民へのサービスのために開発している姿勢が出ています。特に若手の研究者支援の現場は活気に満ちていました。しかし、若手の先生方が開発している技術が、ビジネスパッケージとしてしっかり社会貢献できるようなことを仕組んで開発しているのかということになりますと、若干そこに疑問があると思います。その辺は多分、NEDOの内部人材の方から研究者1人1人にビジネス全体の知識を持って下さいというのは、非常に難しい。NEDOの最初の段階での指導というものが必要ではないでしょうか。全体的には相当過去よりは飛躍的に高い評価を今回つけてもいいのではないかと私は思いました。
以上でございます。
岸部会長
いかがでしょうか、ほかの先生方。
谷田部委員
こういった研究開発にはいろいろなタイプがあって、当然社会貢献するような実利というか、利益がきちんと上げられるとか、国際競争に勝てる研究ももちろん大事ですけれども、全体を見ているときに部分的に非常に夢のある研究がある程度あって、それが必ずしも製品になったりしないけれども、実際にそういったことを研究していること自体が国民にも夢を与えるみたいなことも当然あっていいと思うので、そういった部分とのバランスがうまくとれていれば、例えば10億むだになってしまったと見えたとしても、それはプラスに評価できることではないかと思うのですね。そういった点で、今回現地調査した中でも、20年ぐらいかかるかなという正直な答えがあったりとかしたのですけれども、やはりそういうことも、だからNEDOの幅をどこまで認めるかということになると思うのですけれども、ただ逆に言うとある程度まとまったお金があって、組織的な支援もできてということになると、ただ予算を配布するだけではないという部分で行けば、かなりやはりNEDOの役割というのはそういう夢を追う部分でも大きいと思うので、そういったところを国民に納得できる形で示せれば、必ずしも産業化ということがすぐになくてもいいのではないかというふうに思うので、そういったところが全体としてバランスとしては、そういった意味では私が見た範囲ではすごく、あしたにでも世界に勝てそうなものと、20年後にもしかしたら勝てるかもしれないという部分とバランスはとれてきているのかなという気はするので、こういう形を大事にしてほしいなと。あまり切り詰めて、むだ、むだと言って全部切り捨ててしまって中がスカスカになってしまうこともあり得ると思うので、その辺、本当にさじ加減は難しいと思うのですけれども、例えば広報活動みたいなことにしてもいろいろ発展的に、国民の側、受け入れる側で発展させられる部分も、例えばサミットのゼロエミッションハウスみたいなことでも、やっていること自体は、組み立てたこと自体は個別にはよくあるものだとしても、それをやはり形として見せるということがすごく大事なことだろうと思いますし、そういった意味でいろいろな、とにかく飛び出してしまった後で切り捨てられるかもしれないけれども、一応飛び出してみるというようなことが大事なのではないかなというふうに思います。
岸部会長
ありがとうございます。それでは、室伏先生。
室伏委員
今お二人がおっしゃったことに賛成です。私もやはり夢を与えられるような研究がNEDOの支援で進むということはとても大事だと思います。今、日本は出口がないような状況にあって、国民が夢を失っているという状況がありますから、その中でNEDOが支援をしたこういった研究がこんなに夢を育むものに育っているということを国民に知らせて、特に若い人たちや子供たちが将来に対する夢を持てるような状況を作るということだけでも十分な意味があるのだろうと思うのです。もちろんそれを産業に結びつけるための仕組みを、NEDOがきちんとつくっていくことも大事ですが、それは企業との間でどのような仕組みづくりができるかということにも関わってくるのだろうと思います。現地調査の際に、研究者が目を輝かせて成果や夢を語っていたということを、今回特に感じました。こういうときに良い点をつけて差し上げることで、研究者や組織としてのNEDOのやる気をもっと鼓舞することができるのではないかと思います。平均して全体はAですというのでは受け取る方も「何だ、全部同じか」と、どこが本当に自分たちが評価されているかということがわかりにくいという気がしますので、今回、大変おもしろい成果がたくさん上がっているということを感じましたので、この項目はAAでも良いのではないかなという気がいたします。夢を育むということもとても大事だと思いますので、一言申し上げました。
岸部会長
わかりました。それでは、渡辺先生。
渡辺委員
私も非常によく頑張っているというか、成果を出しているし、見える化もしているというふうに思うし、いいと思うのですけれども、AAにも相当するかなというふうに私も評価したのですけれども、これはもう一つ大きな、NEDOだけの問題ではない問題が背景にあって、採択するときの公平性の問題と、そのチェックの問題は大事ではあるのですけれども、評価するときに採択されたものを評価しているので、採択時における問題点が、要するに見込み違いという、採択したときはそう思ったのだけれども、やはりやってみたらそんな技術的なブレークスルーはここは起き得なかったのだということは、やると2年ぐらいですぐわかってしまうわけですね。そういう評価のあり方というのが実は結果だけを見て成果がどうだったという評価をしているわけなのですけれども、やはり採択にさかのぼって評価をするような仕組みを考えていかないと、実は採択をしようとしている先生方へのフィードバックなのですね。採択をする委員会における先生方への、こういうケースでこけているものが結構何%ある、要するに出だしからこけているのだ、それはブレークスルーのあり方を間違っているというか、研究者が勝手に思い込みで言っていることをそのまま採択してしまっているというふうなところというものの分析が実は余りなされていないのではないか。いろいろなドキュメントを見てもそこまでさかのぼって、結構いいものを採択すればいい成果が出るというのはかなりの確率で言えるわけなのですけれども、そこのところの考え方をもう少し整理しないと、採択するのを評価する委員会の先生方へのフィードバック情報がどうも見当たらないなということが、これは欲を言えばということなのですけれども、ただそれはNEDOの職務なのかどうかというのはちょっとよくわからないので、でも一番大事なのはそこのフィードバック、どういう案件がうまくいっている、どういう選択のされ方をしているという情報がないと、やはりすぐれたものをピックアップする先生方の栄養分になっていないという気がするので、ぼちぼちこういうふうに独立法人になって組織の独自性というものが生まれてきたのであれば、そういった情報蓄積というのは非常にふえてきたので、そういったことがフィードバックできるような時期に来たのかなという気がします。
岸部会長
ありがとうございました。ほか、どうぞ。
末吉委員
すみません。これも非常に素人的な発想で大変申しわけないのですけれども、やはりNEDOの予算は限られていますね、二千数百億。とすると、やることもやはり限定的になると思うのですね。そうしますと、私はやはり一番避けていただきたいのは、サプライズだと思うのですね。サプライズというのはどういう意味かというと、例えば温暖化の分野で「えっ、そういうこともやっていなかったの」というようなサプライズだと思うのですね。ですから、取り上げてやっていらっしゃることがすごく成果を上げているという意味の評価と、これは最初の問題に戻るのですけれども、NEDOの本来のアサインメントが何だ、カバーすべき分野が何だとしたときに、カバーされるべき分野が、技術が、新技術が本当にカバーされているのだろうか。そこで決定的なミスがあるとやはりこれはダメージが大きいですね。としたときに、そういう本来NEDOが担うべき分野が漏れてここに一切出てこなければ評価の対象にもならないわけですから、これは最初の問題に戻って、結果としての業績の評価のところに戻ってくると思うのですけれども、そういったところを例えば我々が外から見たときにどういうぐあいに考えればいいのかというようなのはすごく感じました。評価のプロセスですね。ですから、やっていらっしゃることはすごく一生懸命よくやっていらっしゃるけれども、本当に全部必要なものが入っているのかという単純な質問です。
岸部会長
いえいえ、大事な指摘だと思いますね。やっていないサプライズという言い方もあると思いますね。
ほかはいかがでしょうか、どうぞ、松田先生。
松田委員
すみません。やはり今のお話にもつながるのですが、NEDOとして本来やるべきことは何だろうかということと、NEDOの全体の中の、日本の産業構造の中での役割といった場合に、川上からちょうど4合目ぐらいまでが役割なのかなという気もするのです。そういう面で最終的に何が国民へのサービスになっているのですかということの広報のパンフレットを、随分改善されてよかったと思います。パンフレットは非常に簡易版のコンパクトなものですが、一番最後に非常に気になったのが、その成果が半導体と液晶と出ているのですね。業界スタートに対する貢献度というのはすごくあったというのは認識はしているのですが、今、液晶で日本の競争力がなくなりつつあり、ましてや半導体というのは完全におくれをとってしまった。ですから、あの広報から見ると、今の国民の現実に置かれている意識からすると、大変重要な技術支援を行ってきたけれども、結局負ける産業をつくってしまったのかと気になるのです。ですから、むしろ4合目ぐらいまでがNEDOの役割だとすると、そこにおける集中的な資源配分というのはこのようにしましたというのがメッセージとして出ることが重要だと思います。しかし、一般的な国民からすると最終製品を挙げてもらわないとわからないという、そこにNEDOの非常に難しさとか苦しさみたいなものがあるのだろうなという気がしております。いずれにしても、パンフレットで液晶と半導体が非常に効果があったというのと今のギャップ感が、本来のNEDOの主張したいこととは違うという気がいたしました。
岸部会長
どうぞ、谷田部先生。
谷田部委員
ちょっとそういった意味では難しいのですが、例えば今、ロボット技術を開発するとこの冊子がありますけれども、例えばロボット技術にしても、NEDOが支援している部分とほかで行われている部分とか融合して結果が出ているということが結構あると思うのですけれども、その場合にNEDOが例えば支援しなくても当然技術としては完成した可能性があったりとか、NEDOが後押ししたから非常にうまくいったといった可能性も、それぞれまあ違うと思うのですけれども、そのNEDOの成果としてどこを誇るのかということになると、その辺は結構難しいのだろうと思うのですね。これを見るとすべてNEDOがやったような雰囲気をどうしても感じてしまって、それはある種の誤解だと思うのですけれども、ただその辺の兼ね合いも含めると、やはり表に立って支援したことを誇るのか、黒子に徹して、やはり産業が育てばいいのだというふうに徹するのか、両方やらないと多分成り立たないと思うのですけれども、だから余り杓子定規には考えられないなと。ですから、評価の方もなかなかその辺は難しくて、御意見を伺っているとやはり確かにこの辺はAA評価にして鼓舞するということも、この世の中の情勢の中ではやはり明るい光をどこかに1個つけた方がいいのかなという気もいたします。
岸部会長
ありがとうございました。
種々御意見をいただいたのですが、なかなか実用化と夢の問題、それから採択とのうまいサイクリックな循環の問題、それから本当に今度はテーマをやったことの評価と本当にやることが必要十分になっているのかということ、それからNEDOというのは最終製品までは、それは1社で数千億のお金を、開発費を使っているときにすべてを要求してもいけないし、ここはやはり技術にかなり特化した部分もあるということ、そんなことをすべて入れて判断しなければいけないのですが、いかがでしょうか。これはごく普通だからBという御意見をつけている先生方から見るとどういうことになるのかなと思うのですが、きょうは欠席者もいるからBの先生はいないのかもしれないし、難しいところですね、これは。
そういうわけで、NEDOのカバーする領域ということの大問題、マーケットまで入れて、それを除いて見ると、やったことに関しては案外AからAAぐらいだというような今の御意見だと思うのですが、何かこれについて、まあ私の個人的にもこの技術的なところならば、このところはいろいろ総合的に見てAAでもいいのではないかという気がしております。鼓舞するということもあるのかもしれないのですけれども、非常によくやっているぞというところで、ここはAAでもいいかという気がしますが、いかがでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
では、御異存がなければここはAAで、技術としては、ただ注意は必要ですね。やり落としているところはないか、マーケティングにどうつながるかという大問題があるのですが、NEDOのやるべきことの守備を大体技術での発展系ぐらいに考えると、ここはAAでもいいのではないかということにさせていただきます。
それでは、次は新エネルギー・省エネルギーの方に入っていただきたいと思います。よろしくお願いします。
奈須野技術振興課長
50ページから新エネルギー・省エネルギー関係であります。
まず「政府レベルの温室効果ガス排出量の削減方針に資する具体的な取組を行う」につきましては、「Cool Earth-エネルギー革新技術計画」で定められた21のうち19について研究開発を推進するなど、中期計画に掲げられた評価事項を超えてすぐれたパフォーマンスを実現するということでAA評価の方が多くなっています。
それから、「エネルギー関連業務を効果的に進めるための多様な事業連携を行う」という部分につきましては、トラックターミナルへの省エネ設備導入、それから宮古島でのE3の実験、フィールドテスト等、これもすぐれたパフォーマンスを実現するということでA評価の方が多くなっています。
それから52ページ、エネルギー関連の国際事業の実施につきましても、従来の東南アジア、中国などに加えまして、EU、米国などともエネルギー協力の取組の強化を進めていることなど、こちらもA評価の方が多くなっています。
(4)「新エネルギー・省エネルギー導入普及を効果的に進めるための工夫を行う」という部分についても、洞爺湖サミットでのゼロエミッションハウスの設置など、こちらについてもA評価の方が多くなっています。
それから(5)の新エネルギー・省エネルギー導入普及事業によってCO 2削減に貢献するということについても、我が国の京都議定書の削減目標の16%をNEDO事業でやっているということで、A評価となっています。
54ページから55ページにかけましては、この部分についての皆様からいただいたコメントであります。これを前年との比較で見ますと、56ページで載っていますが、CO 2削減の貢献、(5)の部分、こちらについては量的に大きかったということで、伸びが大きくなっています。一方でエネルギー関連業務の多様な事業連携についてはもう少し努力が必要かなというところで、伸びとしてはそんなに伸びていないという、いずれにしてもAですので、期待している水準は超えているということかと思いますが、そういう結果になっています。
以上です。
岸部会長
いかがでしょうか。新エネ・省エネについて、どうぞ御忌憚のない御意見をお願いしたいと思います。
着実に伝統のある分野ですから行ってきたということで、着実すぎるからAAということもあり得ないとも言えるし、落ちはないだろうがということもあるし、非常に難しいという部分もあるということもまた皆さんもよくおわかりいただいているところなのだろうという気がします。そういう意味では着実に必要並以上のところにあるから大体Aかなということなのかもしれないのですが、この辺はいかがでしょうか、何か。なかなか、元々NEDOはエネルギー、省エネ、こちらが一番のメインであるという言い方もできるのですが、かえって難しいのですね、今までも、余りにもNEDOの本命だから、これはBだという意見が出たり、それからよくやっているし、順調に積み上がっているのでAAだというのもありますし、どうぞ、渡辺委員。
渡辺委員
そういう意味でやはり次の中期計画に入った以上、クレジットのことは後の評価になるので、この分野の中で言えば新機軸があってもいいのかなというのが印象としてあったものですから私はAにしたのですけれども、その新機軸というのは、やはり今からのエネルギー対策を日本だけで考えないでどうやって海外と、まあ貢献していくかというか、そこがメインストリームになっていないのですね。だから、アドホックなプロジェクト対応になっている。メインストリームにするためには省庁横断的なことをせざるを得ないということなのですけれども、そこはだからNEDOの仕事ではないのだろうと思うのですけれども、NEDOの仕事ではないのだけれども、ほかに言うことがないからNEDOから言うしかないかなということを強く感じていて、やはり国際枠組みの中でリーダーシップをとれる仕組みが、今このチャンスを逃したらもう二度とやってこないのだろうと思いますけれども、そこがNEDOからは見えてこないということで、NEDOの責任ではないのだけれども、評価を高くできないという気がちょっとしていたものですから、一言申し上げました。
岸部会長
ありがとうございます。ほかはいかがでしょうか。
松田委員
NEDOの一番メインストリームですから、これはやって当たり前だという気もするわけですが、一方でクレジットとの関係で、国際的ないろいろな協調と、そして次の産業育成のための仕掛けというのが動き始めたと思います。前回の第1期目から比べると一歩踏み出した気がします。先ほど渡辺委員のお話のように、ここの機構をさらに超えた話ということかもわかりませんが、それをやれるところというのはここしかない。新たに一歩踏み出した、そしてここのメインだということも含めて非常によくやっていると思います。この2期目の第1年目という意味では、私は高く評価していいのかなという気がしております。
いずれにしましてもメインストリームなものですから、もっともっとダイナミックに動いてくれという期待と機構の限界とが、いつも拮抗しながら評価をしているのが現実です。
岸部会長
どうぞ、室伏先生。
室伏委員
多分そのメインストリームであるからこそ皆様の要求が高いのだと思います。私はかなりよい点数をつけてしまったのですが、あくまでも中期目標、計画に基づいて、それをどのぐらい達成しているかということで判断しました。評価の仕方は、難しいことがあると思うのですが、中期目標計画で設定されているものを基準として評価していくと、かなりよくやっていると判断することになるのですね。これがメインのお仕事ですから、もう少し新機軸があってもいいかなということは感じますが、でも目標計画から見ると、非常によくやっていると感じました。
岸部会長
わかりました。ありがとうございます。ほか、末吉委員。
末吉委員
私はちょっとそれの裏返しの感じがありまして、先ほど来のNEDOが現実にやっていることの評価とNEDOが日本社会におけるインパクトとしての役割を考えたときに、やはりNEDO、全体の日本のマスコミも含めた情報の流し方にももちろん問題はあると思うのですけれども、日本が本当にこういうところでNEDOが中心になって新エネとか省エネですごい爆発力を持つものになってきているのだと、そういう期待感を社会に本当に抱かせているのかというと、少しパンチが不足しているような気がします。ですから、一般的に今民間企業が例えばよくやっているというレベルの話だけにとどまるのではなくて、NEDOも次の、次世代のものを持っているのだ、そういうような意味での日本社会に対するポジティブなインパクトを与えるという意味では、ちょっと結果として厳しい評価になっているのかなと思いますけれども、ちょっとそんなことを感じております。
岸部会長
もっとNEDOはこの新エネと省エネに特化した方がいいというような感じですか。
末吉委員
私は他の捨てろとは言いませんけれども、これは非常に大きな柱にしていただきたいというのは私の個人の期待です。
岸部会長
この辺が難しいというか、おもしろいところなのだと思うのですね。新エネルギー、省エネにどこまで特化するか、一般の産業技術とちょっと並行になってしまっていますよね。
どうぞ、ほかの先生方。谷田部先生、よろしくお願いします。
谷田部委員
NEDOだけで決められない部分でもあって、自由度がすごく少ないのかなという感じがするので、だからこそ、例えばこんなすごいことをやっているよというようなことが目玉として1つ、2つあってもいいのではないかとは思うのです。ただ、CO 2削減とか何とかということになってくると、やはり本当は派手ではなくてすごい地味なことが大事だというところから行くと、ある程度地味なのもしょうがないかなと。だから、この新エネとか省エネというのをどうとらえるかということだと思うのですけれども、まあ本道のことであるから、一応組織としてはきちんとやるべきことをやっているということでA程度の評価で、ここで鼓舞してAAというわけにもなかなかいかないし、Bで鼓舞するというのも何かちょっとあれだしというところで行くと、中庸なのかなという感じがどうしてもしてしまうのですけれどもね。
岸部会長
そうすると、いかがでしょうか、与えられた設定の範囲では十分よくやっているが、派手で一発という感じがほしいなという気持ちと、でもよくやっているというものの中間でどうしてもAぐらいだということになるのでしょうか。案外、だから一般の上の方の研究開発関連業務の方が結構おもしいとは言わないのですが、よくやっていて、こちらはあまりにもNEDOのNEDOらしいところだから、ちゃんとはやっているけれども、Aぐらいということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
それでは、ここはAということにさせていただきます。
次は、クレジット取得関連業務をお願いしたいと思います。
奈須野技術振興課長
57ページ以降、クレジット関連でございます。
(1)「所要のクレジット購入契約及びクレジット取得を行う」ということにつきましては、今年度はチェコ、ウクライナとのGISの取得契約等々、中期計画に定められた目標を達成する度合いが高いということで、AAの評価をしている人が多くなっています。
(2)「クレジット購入契約に当たり費用対効果を上げるための取組を実施する」ということにつきましても、GISの導入のほか、各種費用対効果を上げるための取組に成功して、前回の部会でも紹介がありましたが、非常に安価にクレジットを大量に購入することができたということでAAの評価をする人が多くなっております。
「事務効率化に向けた取組を行う」という部分につきましても、グループの再編、あるいは現地フォロー体制の強化、そういったことを含めて全体としてはAという評価の方が多くなっております。
59ページの下から60ページ目にかけては個別のコメントをいただいております。これを61ページ目で前年比で見ますと、クレジット取得業の部分、これは非常に大きな伸びになっています。また費用対効果の改善についても大きな伸びになっております。事務効率化についても伸びが大きいというふうになっておりまして、この結果、全体としてはAAの評価をする人が多くなっているということでございます。
以上です。
岸部会長
いかがでしょうか、大体やれることをきちっと全部やってあるからAA、やるべきことを普通にやるとB、結構難しいのですよね、この評点というのも。しかし、ここのところは問題ないかなという気もいたしますが、どうぞ、御意見。甘いぞというならまたそれなりに。
それでは、ここのところはある程度やれるべきことをしっかりやっているということで、AAにさせていただきます。
(「異議なし」の声あり)
それでは、最後の財務内容、よろしくお願いします。
奈須野技術振興課長
62ページ目から「財務内容その他」の部分であります。
(1)の「計画的に内部監査を実施する」ということについては、概ね中期計画にかけられた評価事項を達成するということでBという評価の方が多くなっています。ちょっときょうお越しになっていない先生からは、きょうの業務の効率化のところと若干共通するコメントであろうかとは思いますけれども、民間企業ではこの手のことは当たり前というか、こういうふうな御指摘もあったということかと思います。
それから62ページの下の検査体制の強化によってコンプライアンス体制の構築を図るという部分についても、AとBの方、両方いらっしゃいますが、平均すればAとなっています。
「交付金債務の適正化に向けた取組を行う」ということについても、先ほどの紹介がありましたとおり交付金債務は縮小しているということでございまして、目標を上回って達成しているということで、A評価の方が多くなっています。
(4)業務効率化、一般管理費の削減ということについては、5.6億円の削減を達成したということで、A評価ということでございます。
業務効率化によって総人件費の削減ということについては6.1億円の削減ということで、A評価を出している人が多くなっています。
(6)事業の平成19年度比5%の効率化という部分についても目標を上回っているということで、A評価の方が多くなっています。
一般競争入札等の拡大で契約の透明性を確保するということについても、A評価の方が多くなっています。
(8)の「関係法人への業務委託等を妥当なものとする」ということにつきましても、同様にA評価の方が多くなっています。
(9)「利益剰余金の計上を業務運営上適切性のあるものとする」ということにつきましては、利益剰余金として計上すべきものが元々存在しないということもあるのですけれども、A評価が多くなっています。
(10)「目的積立金を申請しない妥当な理由を有している」ということで、こちらも経営努力として金儲けをしているというわけでもございませんので、通常のB評価ということが多くなっています。
(11)番、「債務保証経過業務・貸付経過業務を計画的に実施する」につきましても、債務保証関係でそれなりに引当金も計上しているということで、A評価となっております。
(12)番の石炭経過業務につきましても償還予定額を計画どおり回収しているということで、いったん累積欠損金をチャラにいたしまして、もう一回今年度から事業を再スタートするということになっておりまして、平均としてAとなっています。
69ページ目の下の段から71ページ目の前段までは、それぞれいただいているコメントとなっています。
「保有資産の有効活用」、これも必須項目になっておりまして、御案内の事情でおりまして、あまり有効資産が売れていないということですので、B評価が普通にやっているということかと思います。
「欠損金・剰余金の適正化」につきましても、今年度は石炭経過業務を着実に回収しているということと、それから基盤技術研究促進事業につきましても1,000万円程度でありますけれども、収益納付を達成しているということで、A評価の方が多くなっています。
それから4の「リスク管理債権の適正化」につきましても、着実に貸倒懸念債権などの削減に努めているということで、A評価となっております。
これを77ページ目の前年度との比較で見ますと、伸びているところはやはり一般管理費の削減であるとか総人件費の削減、契約の透明性の確保、こういった部門について伸びが大きくなっています。それから、繰越欠損金の有無についてはB評価からA評価に大きく伸びているということであります。一方で、右から3つ目の保有資産の有効活用については、遊休資産がまだ売れていないということでB評価となっていまして、そういうような変化ということでございます。
以上です。
岸部会長
いかがでしょうか。
なかなか難しいところですね、これは。財務内容はあるところまで行ってしまうとごく当たり前で、非常に高い点数の割合のところなのか、難しいですね。全体のこれと効率化というところは難しいのですね。我々、渡辺委員からも、技術に偏り過ぎるのも問題だけれども、ある程度でき上がってしまうと、結局いい技術が出て実用化されてしまうかどうかなどというところは勝負になってきますけれどもね。
松田委員
今、部会長がおっしゃったように、今までずっとBで来て、ここでA評価がついている非常に大きな理由は、多分初年度の今回、Aをつけておかないと今後Bになる可能性があるという配慮が私ももちろんありました。ここの中で、15ポイントある中で1つ気になりましたのが、1番目の内部監査を実施するということなのです。粛々と内部監査をやられているわけですが、会計監査と業務監査がありますと、書かれています。通常の民間の場合ですと、業務監査というのが、これはガバナンスとの関係で今どんどん、上位概念に入っています。そういう意味ではNEDO自身の方針決定プロセスなども監査の対象になるのでしょうか。報告書を見せていただきますと、やはりすでに決められている業務プロセスを粛々とチェックしているので問題ありませんが、NEDOが機構としての境界にどこまで挑戦しているかということを、決められた範囲内で粛々とやっていればそれで役割は十分ですということとの兼ね合いがここに出てきているのではないかなという気がいたしました。そういう意味で、会計監査は最低条件ですが、業務監査といった場合に、本来業務監査というのは何だろうという議論が少しあってよかったのではないかなという気がします。あとの数字の問題につきましては、本当に来年大変だなと思いながら、今年度は非常にクリアに達成されているというようなことで、全体的にはA評価でいいのではないかと思っております。
岸部会長
ほかにいかがでしょうか。
末吉委員
今の松田委員と同じ分野なのですけれども、そもそも私はちょっと疑問的に思いますのは、1と5で40%というのは本当にいいのかなという話がまず1つあります。2、3、4がやはりこれから一番大事なコア部分になるので、もっとここに配分が行ってもいいような気がします。それから、例えば5の部分が15項目に分かれているのですけれども、これも正直言うとどうしようもない分野も、どうしようもないという意味は、手の選択肢が非常に限られているという意味でありますけれども、そういったことよりも、やはり先ほど来の議論を言いますと、例えば2のところなどが本来的にプロフェッショナル集団がちゃんとマネジメントされて対外的な協力、アライアンスの中でうまくワークしているのかとか、そういうようなところがやはりコアになるべきだと思うのですね。そうしますと、少しこの1、2、3、4、5の配分の見直しと、それから項目の見直しですね。私はやはり例えば1と5で行けばガバナンスだと思うのです。ガバナンスというのは私の理解では何かというと、経営資源を最大効率的に使っているかどうかという話だと思うのですね。ですから、そういったような少しここにある項目ではない切り口で経営の効率化とかガバナンスとか、そういった目で1と5を見て、それで2、3、4の本来業務のあり方をもう少し多面的に、質的な面ももっと入れて評価できるような仕組みができると、皆さんの仕事を本当により評価できるのか、公正に評価できるのかなという気がいたします。
岸部会長
ありがとうございました。ほかはいかがでしょうか。
それでは、これだけの点数に関してはやはりAということになるのでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
それでは、そういうことにさせていただきます。
そうすると、最後なのですけれども、この重みづけはどうやって決めたのでしたっけ。
奈須野技術振興課長
親委員会で決めています。
岸部会長
親委員会ね。難しいところですね、親委員会。
室伏委員
よろしいですか。
岸部会長
はい、親委員会の委員のようです。
室伏委員
この財務内容の改善その他の項目は、たしか総務省からの意見に基づいて決まった値だったと思います。ですから、親委員会でも議論があって、10%程度にしたかったのが、そうはできなかったということだったと記憶しているのですが。
岸部会長
それと、当初のころは意味があったのですね、財務がどうのこうのとか、効率化の問題とか。だから、これはやはり生き物ですから、変わっていかないといけないのですね、この割合が。そういう意味では今のあれで行きますと業務運営が20%、研究開発が40%、新エネ・省エネが15%、クレジットが5%、財務内容が20%、45%でA、そういうことですね。AAが45%、Aが55%、よって、足して2で割るとAということになると思いますが、非常に残念ながらAAの寸前でとまってしまった、各委員はこの評点の重み付けに若干の疑問もある。ただし、きょういただいた意見で非常に大事だったのは、やはり技術に主体を置きますが、本当にビジネスまでどこまで考えるのか、NEDOは何合目までを目指しているのか、NEDOは本当にやるべきことをやっているのかという技術、そしてそれの周辺の大きなところを各委員から非常によく御指摘いただいたような気がします。それから、運営とか財務に関しては、ある意味ではもう民間がやれていますよということで、民間並みになっているかどうかで40%の点になっているのだというようにも理解できるか思います。
ということで、ぜひ報告でつけ加えることがありましたら一言ずつでも何かありましたら、各委員、いかがでしょうか、これからNEDOさんに入っていただきますが、大体こんなことでよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
それでは、NEDOさんに再度入室していただきたいと思います。
(NEDO関係者入室)
岸部会長
それでは、よろしいでしょうか。
各項目別に、きょうは時間が十分あるとは思っていたのですが、非常に活発な御意見をいただきました。そこで、最終的に評点という形になると思いますが、報告をさせていただきたいと思います。
まずは「業務運営の効率化に関する事項」ですが、これは評点としてはAということになっております。これについては非常に高い評価が得られておりますが、ある意味では、企業等ではなされているところが多々見受けられるということと、もう一つはNEDOの役割論に随分きょうは入ってまいりました。結局、NEDOは産業技術と最後のビジネスまでのどこまでを負うのかというような議論がここで展開されておりました。これについては余り時間もないと思いますが、最後の御挨拶等でNEDOさんからも説明もいただければと、でもそれは余り急な話かもしれないという気もいたします。そんなわけで、非常によくはできておりますが、全体としてはAということになっております。
それから次の「研究開発関連業務」、ここは非常によくできているということで、今やれる範囲では最もいいレベルに達しているということで、全体としてAAの評価ということになっております。ここで議論が出たのがまた先ほどと同じことなのですが、1つ大事なのは、国がやらないとならないことを本当に網羅的とは言いませんが、きちっとNEDOは手をつけているのかという議論と、それからビジネスまでと言っても、やはりNEDOがやれるのは5合目までではない、民間がありますから、4合目までの4合目論ですね。こういうものとの関連で決まってくる。大体4合目論ぐらいまで考えると、今回はAAという評価ということで高い評価が得られております。
それから3番目になりますが、新エネ・省エネ、ここが一番難しかったことなのです。メインストリームゆえに非常によくやっているということと、しかしまたNEDOが日本中に本当にインパクトを与えているというような感じなのかということと、1つ目立つという意味ではないのですが、NEDOが大きく立ち上げたということも欲しい、そういうようなこと、新機軸が打ち出されているかということで種々議論があったところですが、Aという評点になっております。
次の4番目のクレジットの取得に関しては、非常にしっかり十分にやっているということで、AAという評点になっております。
最後の財務内容なのですが、業務監査が今後もう少し必要になるのかなということを含めても、今のところは十分満足できるということで、Aという評点になっております。
そういたしまして、全体の総合評価なのですが、業務運営20%、研究開発40%、新エネ15%、クレジット5%、財務内容20%ということだと、全体としては、結論としてはAということになっております。
ただし、各皆さんの御意見で、立ち上げ期を除いて業務運営の効率化とか、特に財務内容で20%というのは問題があるのではないか。NEDO本来の仕事はやはり研究開発、新エネ、この辺にもっと大きな重みがあってしかるべきであるということで、これは本委員会に上申をする必要があるだろうというような関連です。
まあそうは申しましても、大事なところはやはりNEDOが本当に必要なことをやっているか、ビジネスまで続けるところまでを、やってほしいということではないのです。どこまでをやるか、非常に明確に示していただきたいということ、それから内部人材の確保と本当に全体を先導するような内部人材の育成ということにもある種の課題はまだ残っているという言い方だと思います。
しかしながら、今回の成績では45%がAAで55%がAで、そしてかつ委員から言うと、このAをつけたところの配点がNEDOには余りそぐわないのではないか、高すぎるのではないかという御指摘があったということを申し伝えたいと思います。
そういうことなのですが、委員の先生方から何か付け加えることがあったら、どうぞよろしくお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。
そういうことなのですが、最後に、これらの結果を7月15日に予定されている経済産業省独立行政法人評価委員会に報告することになっております。最終の評価結果は、この親委員会での審議結果になることを御承知おきください。
なお、例年、親委員会では、各部会の審議結果について、厳しいコメント、修正があったと聞いております。
こういうことなのですが、最後に我々としてはこの評価点の重みについては十分意見を述べさせていただきたいと思います。
それでは、NEDO側から何かございましたら、ぜひひとつよろしくお願いしたいと思います。
村田理事長
NEDOの理事長の村田でございます。
先生方には大変御多忙の中、非常に綿密、緻密に、更には大所高所からの御議論を賜りまして、本当にありがとうございました。心より御礼申し上げます。
ただいま部会長から先生方の適切な御意見を、適切にわかりやすく御紹介賜りました。頂いたご意見は、私どもが日ごろから悩んでいることでもあり、且つ自分たちの課題として見据えなければならないと努力しているポイントでございまして、それを隈無く御指摘いただいたと思っております。簡単にこれらの御指摘を踏まえて御挨拶申し上げさせていただきたいと思います。
NEDOの役割というのは非常に難しいと思っております。行政府とは違いますが、一方で、実業界、産業界の実態も知り、それから大学をはじめとする研究開発、技術開発の現場にもきちんと精通し、これらを合わせながら、行政の目的に従ってどこまでをNEDOの役割とするかということは、非常に難しいと思います。
先日、南フランスのペルピニャンというスペイン国境付近にある町で国際シンポジウムが開かれました。フランスへ輸入される農産物の約85%がこの町の市場を経由するのですが、そこには二十何棟にも及ぶ大きなマーケットの建物があり、その屋根を全部、屋根瓦スタイルの太陽光発電のパネルで覆う計画が実行中であります。そのデザインが洒落ており、しかも施工が簡単で架台を必要とせず、瓦として直接敷設できるということで非常に工夫された規格、あるいはプランのもとに、大量なパネルを実験的に敷設しております。
それを見ていてつくづく思いましたのは、技術開発、研究開発も大事ですが、実際にそれを社会の中に根付かせていくことも重要であるということでございます。フランス政府はそこにテコ入れしており、また企業も一緒になって規格化を進めるなど工夫しているわけでございます。一方、日本の状況としては、太陽光パネルのコストの約半分がパネル本体で、約半分が施工費となっておりまして、普及に向けては更なる工夫が必要だと思うのですが、その際にNEDOがどこまでできるのだろうか、やるべきなのだろうか、我々としてのウィルをどのように持つべきか、非常に難しいところでございます。
これは1つの例でございますが、先生方に御指摘いただきました点について、私どもは何らかの意思というものを自分たちで持ちながら、大きな政策方向に沿ってその意思を実現していかなくてはならないと思っております。もちろんそこには会話や対話が必要ですし、現実も踏まえなければなりません。その調整点を見出しながらきちんとしたウィルを貫徹していくという、その意識を持つことが大事だと、これが第1点です。
それから第2点は、ガラパゴスになりがちな、内向き志向になりがちな日本において、世界全体を踏まえた大きな流れ、日本としての戦略というものを我々自身としてもイメージしていく必要があると思っております。その意識を持てるか持てないかで組織のあり方というのは随分変わってくると思います。
それから第3点は、自分たちの役割というものを常に自分たちに問いかけていくということです。これにより、自分たちの生き様についての大きな方向性を自分たちで形成していける人材が育ってくると思っております。蓄電池のプロジェクトなどにつきましてはNEDO自身が責任を持って下支えする、そういう研究開発体制を作りましたけれども、これからはそういった試みもどんどん広げながら主体的なウィルの形成と、それから問題意識の形成というものを我々自身が努力して持っていきたいと思っております。
これからも、御指導、御鞭撻を賜りますよう最後にお願い申し上げまして、御礼の言葉とさせていただきます。ありがとうございました。
岸部会長
どうもありがとうございました。
本日御了解いただきました年度評価については様式を整え、親委員会に文書により報告の上、公表させていただきます。
本日の議事録について案を取りまとめ次第、各委員に送付し、御確認いただいた上、公開したいと存じますので、よろしくお願いします。
そういうことですが、最後の理事長のお話にあったグローバル化の中のNEDOというのは、さっき私が忘れてしまったのですが、各委員からまたやはり御意見が出ていたということを最後につけ加えたいと思います。
きょうはどんどんNEDO論というか、NEDO、そちらの方に行ったという印象の強い評価部会でございました。
どうもありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2009年8月21日
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