

- 政策について

- 審議会・研究会等

- 総合資源エネルギー調査会

- 総合部会

- 基本計画小委員会(第1回) 議事要旨
総合資源エネルギー調査会総合部会基本計画小委員会(第1回) 議事要旨
日時:平成18年9月7日(木)15:00~17:00
場所:KKRホテル東京「孔雀の間」
出席者
委員
黒田委員長、赤井委員、秋庭委員、石谷委員、 岡山委員(葉梨代理)、落合委員、柏木委員、 金子委員(湛代理)、喜田委員、橘川委員、黒木委員、 河野委員、高橋委員、田中委員、千葉委員、寺本委員、 中田委員、中島委員、服部委員(笹之内代理)、早野委員、 平井委員、福島委員、松田委員、宮本委員、 麦島委員(福地代理)、持田委員、山口委員
省内
平工次長、木村課長、今井課長、三木課長、片山課長、 広実課長、柳瀬課長、高橋室長
議事要旨
- (各委員の発言概要)
- ○エネルギー基本計画改定について
- (総論)
- 3年間の変化は原子力と石油の重要性が増したということ。そのことを、国民に理解してもらうためには、基本計画改定のとりまとめの段階で、今回の改定の重点は原子力と石油であることを示す要約又は部会長見解を出すことを検討する必要があるのではないか。
- 今後の検討課題の部分で、規制改革で期待した強い企業の出現、体質強化には必ずしも至っていないと記述されているが、一番の変化は部分的でも新・国家エネルギー戦略を達成しうるような企業が出始めていることだと考える。例えば、石油の上流で自主開発40%も射程に入ってくるとか、電力・ガスも規制改革で価格競争が出てきている。こういう進んでいるところは明確に評価すべき。ただし、それぞれにネックがある、石油精製業がまだ上流に展開するほどの力はないとか、電力・ガスでも事業者間競争は十分ではない。民間企業がどこまできていて、どこができていないのかを書くとわかりやすい。
- 基本計画がセキュリティ重視にシフトしていることに関しては全く異論がないが、技術開発が更に重要視されるべき。ポスト京都を基本計画の中で戦略的に書き込むかが重要になる。日本としては原単位論争に持ち込めるかが重要であり、例えば、発電システムにしても天然ガスコンバインドの効率、分散型システムの効率、ヒートポンプの効率、熱交換機の効率など、システム的効率も含めて、これらをポスト京都として技術開発の中に取り込めるかどうかが重要。技術戦略としてそのような視点が重要である。
- エネルギーの問題と環境の問題の両方ともしっかり取り組むと記載されているが、力点が違うため、片方との関係で施策が進むともう一方がどうなるのかのリンクが明らかではない。また、エネルギーの安全保障・安定供給と温暖化対策の問題に対して、どの程度の割合で重要性を置いて取り組んでいくのかについて、形式的には両方取り組むとしか言えないが、議論が必要ではないか。
- 改定基本計画の対象期間中に京都議定書第1約束期間は終了してしまうため、改定基本計画は、ポスト京都議定書においてエネルギー問題と温暖化問題をどうするのかという観点で検討を進める必要があるのではないか。
- 日本の限られた資金をエネルギーの安全保障・安定供給と温暖化対策にどのように効率良く割り振っていくか。温暖化対策も入れた総合的な効率性に配慮するという観点が必要。
- エネルギー問題について、国民一人一人が自分自身の問題として意識し、積極的に参画すべきと考えるが、昨今、新・国家エネルギー戦略や原子力部会報告などが相次いで出され、基本計画の位置付けがわかりにくいところがある。
- 現行基本計画の下で3年間行ってきて、何が課題として残ったのか、新しい計画の下で直近では何をどう取り組むのか整理が必要。
- 世界のエネルギー情勢を受けたエネルギー政策と我々の暮らしがどのようにつながるのかが見えてこない。今の生活を基にしてエネルギー政策へどう繋げていくのかを考えて頂くとありがたい。
- キーワードとして「安全」と「地域の力」を盛り込んで欲しい。安全については、徹底した情報公開により国民の信頼を得ることが必要。地域の力については、最近注目されているバイオマス由来燃料も地域で取り組んでいる事例が多い。各消費者が単に自覚するだけではなく、市民グループやNPOやNGOとなり、事業者や行政とパートナーシップを組んで取り組むという方向性を記載してはどうか。
- 市場原理の活用に当たっての基本方針の中で安全対策への投資インセンティブが図られるような政策を示しておくべきと考える。
- 地方公共団体においても地域の実情に応じたエネルギー施策を展開し、今後も地域の取り組みはより高まっていくものと考えているが、地域の財政状況は厳しいため、地域の役割の記述の中で、国の制度面・財政面における積極的支援といった具体的な追加記述を検討してもらいたい。
- (省エネルギー)
- 運輸部門は、90年比ではCO2排出量が20%増えているが、2001年と2004年を比較すると2%減っているため、省エネ部分における民生・運輸部門のエネルギー需要の増加に関する記述について、書き分けることが適当。
- 省エネについて、省エネ型の都市・地域の構築のみならず、高速道路、港湾を利用した資源節約型の国土交通網の形成という広域的な視点が必要と考える。
- 鉄鋼産業では過去30年間で30%の省エネ実績がある。そのほとんどが未利用エネルギーの回収利用、特に廃熱関係であった。廃熱等の未利用エネルギーをどのように活用していくかが今後とも重要と認識。
- (負荷平準化対策)
- 負荷平準化に資する技術としてヒートポンプの記述があるが、これには少し違和感がある。CO2ヒートポンプで夜間電力を回収するという趣旨で書いていると思うが、ヒートポンプは省エネ効果が非常に大きい。
- (原子力)
- 現段階で成功するかわからないが、将来性があり、取り上げるべき重要な技術として、一つに原子力による水素製造があると考える。水素は原子力でつくるようになって初めて本物であると考える。なお、実際にやっている高速増殖炉と高温ガス炉なので、そのように具体的に書くことも一案。
- (運輸部門の燃料多様化)
- ディーゼルシフトは、GTL等の導入・普及の観点からの意義のみならず、軽油とガソリンのバランスの良い使用、ガソリンへの過度の依存の抑制につながるという観点からも重要。
- 運輸部門の燃料多様化について、現実的に実用化の観点からは、ガソリン車とディーゼル車が本命である。車側の対応もあり、一気にいろいろな燃料を市場に出すということは、慎重に検討する必要がある。
- 排ガス制度という環境問題があり、燃料成分、品質について十分な検討が必要。
- バイオエタノールについて二重課税の問題も指摘されており、税制問題について、省庁間の壁を超えた一体となった取組を期待。
- (新エネルギー)
- 新エネ部会報告が取りまとめられた際には、新エネ等の再定義を含め、一層それを踏まえた記述とすることが必要ではないか。
- 新エネルギー部会報告はまだ案の段階。新エネルギーも商品であるため、国際比較ができるように定義の見直しを議論しているが、案がとれた時点で基本計画と整合性をとれた書き方をするか否かは今後検討。
- 従来、廃棄物のエネルギー利用は新エネルギーとして扱われてきたが、新エネルギーの定義の見直しによりエネルギー政策上の位置づけが不明確になったので、化石系廃棄物のエネルギーにおける位置付けを今一度明確にし、これを高度に使っていくという視点を入れておくことが重要。
- (ガス体エネルギー)
- 天然ガスの一層の開発のためには、安定した需要が継続してあってこそ進むものであり、天然ガスの導入・利用推進に関する施策を適切に位置付けることは、引き続き重要。
- (石炭)
- 現行基本計画に比べ石炭の重要性について記述されているが、「はじめに」や第1章の安定供給の部分でも石炭の記述を追記すべきではないか。
- ベストミックスを謳っているにもかかわらず、石炭の記述が少ない。中国でも需要が増加しており、何らかの方向性を示しておくべきではないか。
- (分散型エネルギーシステム)
- 分散型システムについては、大規模システムにおける系統安定性、災害時の問題、経済性の問題等様々な評価の上で適切に進めることが必要。天候・気候変動に伴う出力変動による系統に対する影響や昨今の原油高等に伴う買電への切り替えの動き等あって、必ずしも大規模を補完するものではないという認識が必要ではないか。
- 分散型システムを一体的に扱うのではなく、それぞれの特性を整理した上で、それに応じた適切な普及を図ることが必要。
- (資源確保)
- 資源確保指針は大変画期的であるが、具体的なイメージを教えてほしい。
- 資源確保指針の記述の中で、「我が国企業を支援」とあるが、大きなプロジェクトになると、外国企業も含めたコンソーシアムで実施する場合が多いので、我が国企業が関与する重要案件を支援するとしたほうが良いのではないか。
- 基本計画改定後の話であるが、リスクマネーの供給機関として企業が使い勝手の良い制度とはどういうものか検討する必要があると認識。
- CCSについては、エネルギー資源獲得戦略と一体で検討すべき課題であるが、現在の記述ではなぜCCSが資源獲得能力強化に資する技術開発なのか説明が足りない。
- (エネルギー・環境協力)
- 開発途上国における未利用エネルギーの利用促進には大きなポテンシャルがある。中国その他の開発途上国に様々な場でアプローチしているが、海外での取組では、技術を出し、さらに排出権を購入してくるといった納得感のない仕組みになっており、進みにくい。納得感のある公平なルールを確立した上で国際貢献として評価してもらえる仕組みを構築してもらいたい。
- CDMの活用について、原子力だけ特出しされているが、他の分野でも技術の普及の観点から同様ではないか。
- (緊急時対応)
- 危機管理における横断的な連携強化について、官民及び企業間について検討するとあるが、具体的には大規模地震にそなえてLPと都市ガスの連携の在り方を検討するということも含まれるか。
- (電気事業)
- 電源についての記述は多いが、電力の安定供給の観点からは、電力流通システムも重要である。しかし、その記述が少ない。供給信頼度は高いが、10年間を考えるとその車の両輪である送電・変電についても掘り下げるべきではないか。送電網の高経年化対策も重要。
- (エネルギーに関する技術)
- 需要面からは、省エネルギー対策を中心としたエネルギーの利用効率向上が極めて重要。その際、記述にあるとおり、ヒートポンプの有効性を再認識することが重要。
- 石油は連産品であり、輸入したものを有効にバランス良く使い切ることで、輸入量を削減することが可能。ひいては環境問題や省エネルギーに貢献することもできる。そのため、ベストミックスの観点から引き続き研究開発を行っていく必要があり、更なる支援が必要。
- 多種多様な石炭利用が可能な微粉炭焚ボイラーがある一方、IGCCについては、現在の技術レベルでは、どんな石炭でも利用可能なわけではなく、技術的に高いハードルがある。技術的な濃淡をつけるべきではないか。
- 石油を最後まで使うという観点から石油コークスをIGCCで如何に利用していくか、また廃プラスチック等の使い方まで踏み込んでほしい。
- 技術革新は政府がR&Dを増やせば少し出来るのかもしれないが、それが本当に効率的なのかどうかは政策と相まって行わなくてはならない。そのような技術政策も必要。例えば、世界的に100年後の温暖化対策を見ると、CCSの技術が出来なければ温暖化対策は出来ないと考える。そのような状況において、日本で如何に上手くCCSに取り組んでいくのか、という観点が非常に重要。
- 化石燃料の安定供給確保と有効かつクリーンな利用に資する技術における重点的施策について、CCSは石炭特有のものではないため、パラグラフを分けるべき。
- 燃料電池やCCSなど今直ちに実現するというわけではなくとも、これらの実現を妨げるようなものは除去する、また成功すれば大きな成果が得られる将来性のある技術については、その芽を摘むことなく、開発・普及を進めていくべき。他方、省エネは直ちに大規模普及が可能であるため、どんな小さなことでも進めていくべき。
- 人材はエネルギーのいずれの分野についても重要。更に強調して記述することが必要ではないか。
- (黒田委員長)
- 大枠として基本計画がどういうものであって、10年スパンでどのような内容を入れていくのかについて、ご意見いだいた。今日のところは事務局で引き取らせていただいて、次回までに修正等を行った上で改めて議論させていただく。
- 数値目標については、基本計画の後に需給見通しで改めて具体的にまとめられると理解している。
- (事務局)
- 次回は、10月3日(火)を予定。
- 更なるご意見については、9月14日(木)を提出期限として文書で事務局まで提出して頂きたい。なお、この期限は事務局の作業上のものであり、14日以降の提出もお待ちしている。
- 小委員会は、本日を含め、2回開催を予定しているが、内容を充実させるため、開催回数を増やすことも十分あり得ると考えている。その際は、最終的なとりまとめが12月より遅れる可能性もある。
以上
最終更新日:2006年9月27日
