経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会適正取引ワーキンググループ(第14回)-議事要旨

日時:平成20年12月4日(木)15:00~17:00
場所:経済産業省別館1042会議室

出席者

委員:
古城座長、井手委員、白石委員、根岸委員、松村委員(欠席:大橋委員)
オブザーバー:
東京電力株式会社村松執行役員部長
関西電力株式会社稲田副本部長
株式会社エネット遠藤経営企画部長
公正取引委員会東出調整課長
籔内競争環境整備室長
事務局:
後藤電力・ガス事業部政策課長
増田電力市場整備課長
山口電力市場整備課長補佐
大竹電力市場整備課長補佐
箱崎電力市場整備課長補佐

議題

  1. 事務局より開会の挨拶、座長及び委員の交代について説明
  2. 事務局より「適正な電力取引についての指針」の改定検討項目(案)について資料3、参考資料1に基づき説明
  3. 審議
  4. 事務局より、今後の検討スケジュール(案)について資料4に基づき説明

質疑応答について

資料3について

  • 委員・オブザーバー

    資料3については、かなり具体的な内容になっていると思われる。ガイドラインは望ましい行為、問題となる行為に分けて記載されているが、今回の検討項目とガイドラインの望ましい行為、問題となる行為との関係についてお伺いしたい。

    もう1点は、詳細制度答申の全国融通において、「時間前市場と別に一般電気事業者間の取引が認められる」とあるが、この「取引」とは全国融通のことを指すのか。経済融通の意味も含まれているのかお伺いしたい。

  • 事務局

    1点目については、ご指摘のとおり、ガイドラインには望ましい行為と問題となる行為が記載されているが、今回はどういう行為として書くべきかの検討の前段階として、ガイドラインの改定検討項目としてこういうものがあるということをお示しさせて頂いた。次回には事務局として考える具体的な案を提示したい。

    2点目については、答申に記載されている「一般電気事業者間の取引」とは、時間前市場とは別に全国融通が認められたということを「取引」という言葉で表現している。経済融通との関係については、純粋な経済取引としての経済融通は廃止されたが、全国融通は系統運用者の最後の調整手段としての位置づけとして残っており、全国融通の位置づけとしてどう整理すべきかということを資料3に引用している答申の前段で記載している。時間前市場との関係をどう考えるかは後段で整理している。

  • 委員・オブザーバー

    卸電力取引所の市場監視についてガイドラインに記載する場合、取引所内部でより市場監視を強化すべきという書き方になり、規制当局としては、取引所の市場監視についてただ眺めるだけということになるのではないかと思う。ガイドラインにどのように反映するつもりか、その考えを教えてほしい。

    もう一点は、全国融通の取引価格等の説明責任について、高い料金で設定されている現状を適正な方向にするために何らかの措置が必要という趣旨でガイドラインに書くべきだと考えているのか。

  • 事務局

    市場監視については、具体的にどう記載するのが望ましいかについては事務局で整理して、次回のWGで具体案をご提示したい。

    規制当局の役割としては、答申において、卸電力取引所の価格指標性や市場支配力の行使の有無等の競争状態についてデータ・情報提供等の協力を得つつ、定期的に検証を行っていくことが適当と整理されている。

    取引所の市場監視の役割との違いということでいうと、取引所は元々指標価格の形成等を目標として創設されたことから、そうした評価を電気事業分科会で検証することが望ましいと考えているというのが詳細制度答申の段階での整理と考えている。従って市場監視の徹底については、ガイドラインとの関係では取引所に実効性ある監視を期待するということではないかと考えている。

    全国融通に関しては、系統運用者の最後の調整手段として存在している全国融通が仮にものすごく安い価格で取引が行われると、時間前市場の機能を歪めるのではないかという議論があり、そういう意味で説明責任を果たしていくことが必要というのが問題意識としてある。

  • 委員・オブザーバー

    全国融通については、価格の水準もそうだが、現時点ではどのような価格で取引されているかが公表されていないということが良いのかどうか、ということも問題意識にある。

  • 委員・オブザーバー

    全国融通の価格については新規参入者に対するインバランス料金と整合した形となっている。全国融通の契約内容については、公表していない。その点が今後議論となる。

  • 委員・オブザーバー

    全国融通の価格の説明責任については、価格が安すぎることが問題と考えているのか。

  • 委員・オブザーバー

    価格が安すぎることが直ちに問題だという整理ではなっていないと理解している。

    仮に全国融通の取引価格が時間前市場で約定している価格よりも恒常的に高いということがあったとすると、わざわざ時間前市場を使えたのに使わないで全国融通を使ったという可能性はきわめて薄いだろう、つまりその場合は、経済的理由ではなく元々の目的である系統安定のために使っていることは極めて明らかである。

    ところがもし、恒常的に時間前市場の価格よりもはるかに安い価格で取引されるということがあったとすると、時間前市場を使えるにも関わらず全国融通を使っているのではないかという疑念が生じることかと思う。安いことが直ちに問題になるかという議論の余地はもちろんあるが、逆の発想で全国融通の価格が十分高く、そのことが公表されていれば、時間前市場を使えたのに使わなかったという疑念はまずないだろうという、いわば問題のない状況であるための必要条件ではなく、十分条件についてどう取り扱っていくことかと思う。

  • 委員・オブザーバー

    全国融通については、現時点では事業者間の相対取引ということで電力会社においては公表していない。ただその水準についてはインバランス料金と整合性がとれたものとなっており、料金として安い水準にはなっていない。

  • 委員・オブザーバー

    今回の答申においては全国融通について公表する方向でまとまったということか。

  • 事務局

    今回の答申の段階では、まさに答申に書いていることそのものがまとまったものである。説明責任を果たす方法として公表という方法もあるし、そうでない方法もあり得るかと思うが、そこはまだ決まっていないということ。

  • 委員・オブザーバー

    全国融通の料金がインバランス料金と整合的ということをもって説明責任として十分ということか。

  • 委員・オブザーバー

    なぜ公表できないかということを説明することも説明責任かもしれない。少なくともインバランスと整合的な値段、相対取引だから公表できないという説明は以前からされていたもので、それでは十分説明責任を果たしていないので、制度答申に書かれたということは一応ご理解いただきたい。

  • 委員・オブザーバー

    その点は、今後も議論となるところである。

  • 委員・オブザーバー

    特別高圧と高圧の料金の違いについて教えていただきたい。

  • 事務局

    参考資料1の40ページに特高と高圧の料金の違いについて出ているので、ご覧いただきたい。

  • 委員・オブザーバー

    一般的に特別高圧と比べて高圧のお客さまは負荷パターンが悪い。料金の算定方法についてはインターネットで詳細に開示しているほか、お客さまに対し、その都度説明している。

    先ほどの全国融通については、なぜ全国融通の発動が必要だったのかについて系統利用協議会で詳細に説明している。

  • 委員・オブザーバー

    需要種間の託送供給料金の説明責任について資料3でわざわざ出てきたのは、算定方法について詳しく説明するだけではなく、まさにインピュテーションルールの発想で説明してほしい、つまり、こういう算定方法でコストを決めているという説明責任は当然だが、新規参入者からの求めがあった場合にも随時そのスタイルでも説明してほしいということが今回求められていることだと思う。ただこの点については、現状、一般電気事業者においてもされているかと思うので、配慮の仕方だと思っている。

    全国融通について、系統利用協議会で説明し事後検証しているという説明だが、ここで議論される前からあったもので、そのような事実があったにもかかわらず、まだ足りないのではないかという議論がでてきたということを認識していただきたい。

  • 委員・オブザーバー

    卸電力取引所の積極的な活用に関して、前回のガイドライン改定の際に取引所について追加記載したにも関わらず、取引所取引が活性化されていないというのは制度に問題があるのではないか。今回の検討事項にある卸電力取引所の積極的活用についてガイドラインに書く場合、結局はたくさん取引所に出してくださいということしか書けないのではないか。ガイドラインの記載項目については基本的には解釈的な要素を含んでいると思う。前回のガイドライン改定の際には、常時バックアップをあまり使わないでその分取引所に出すようにという議論であったかと記憶している。取引の活性化をどうするかについては、本来、私設任意の取引所内部で考える話ではないか。ガイドラインにどう書いても取引所取引の活性化につながらないと思う。

  • 事務局

    取引活性化そのものを取引所自身で考えることについてはその通り。その上でガイドラインに盛り込んでいくことを検討するという取り扱いになる。

  • 委員・オブザーバー

    例えば新たに改革された先渡市場について、一般電気事業者が全部ボイコットすれば、ほとんど機能しなくなる。この段階では先渡市場については期待していると思うので、期待に応えるように取引してほしいというような形で望ましい行為として書く方法も、良いか悪いかは別としてあり得る。今回の検討項目で出された問題設定でも問題ないと思う。

  • 委員・オブザーバー

    基本は、取引所は私設任意ということなら監視機能を強めて、先渡しをボイコットするなどについて、取引所内部の市場監視機能で十分チェックできるはずだが、それが不十分だということであれば市場監視機能を外に出して監視する、あるいは規制当局が深く関与しなければいけないということになると思う。取引所の積極的な活用についてガイドラインに書くことは自由化の趣旨からして違うのではないか。今までのガイドラインの書き方で活性化しなければ制度が悪いと理解している。

  • 委員・オブザーバー

    今回の資料3については、全部望ましい行為となるような印象を受けたが、独禁法違反、電気事業法違反となるような問題となる行為もあるのであればしっかり議論してほしい。

  • 事務局

    取引所に関しては、取引所内部の市場監視があり、市場監視小委員会でも紹介され、今回の適正取引WGがある。それぞれの機能と役割をふまえながら内容を検討していくのが趣旨。今回の段階では、後ほどさらに議論を深めていただく点、具体的な検討案件をお示しし、次回以降単に望ましい行為ばかりでなく、望ましくない部分についても具体的な要請や蓋然性を踏まえながら事務局として一案出し、ご審議いただきたいと考えている。既に基本答申、詳細制度答申がまとめられているが、答申の解釈等について不明な点があればご意見いただきたい。

  • 委員・オブザーバー

    ガイドラインについてはこれまで3回にわたり改正が図られ、その都度内容の修正が図られており、新規参入者が経営を行う上でバイブルだと認識している。今回は第4次制度改革の答申を踏まえたガイドラインの改正ということで、是非精力的な議論をお願いしたい。

    各論について2点ばかり意見させていただきたい。託送に伴う余剰電力の買い取りについて、不足インバランス料金については10円以上、それに対して余剰電力の買取料金については3~4円と現時点で認識しており、インバランスという断面だけとらえるとその差がかなり大きいと認識している。新規参入者としては、不足も余剰も同時同量を達成する上で同じように発生するものと考えており、不足と余剰で値差があることには納得感はない。今回の答申を受けて買取価格の水準を上げていただいた電力会社もあり、大変ありがたいと思うが、変動範囲内のインバランス料金もやや上がっているということで値差についてはまだ問題があると思っている。こうした現状を踏まえると余剰電力の適切な料金についてガイドラインに記載してもらうことで電力会社に対してメッセージになると思っている。前向きにご検討いただきたい。

    もう1点は、(1)の卸電力取引所の積極的な活用に関して、取引量の増加目標、事業者の積極的な活用について追加記載を検討することになっているが、基本答申に書かれている内容は、私どもとしては、取引所の取引は全体からみるとまだ少ないので積極的に活用しましょうという、ある意味政策的なメッセージであって、あくまで相対取引よりも取引所取引を強制的に使いなさいという意味ではなく、取引所の積極的な活用と適正な電力取引とは基本的にはリンクしないと理解している。例えば(2)にある取引所に係る市場監視の徹底については、相対取引と取引所取引と共存する中でベストミックスを思考している事業者の立場からすると、一方の取引について目標を共有して望ましいものとしてガイドラインに記載する必要性については疑問のあるところ。この点については慎重にお願いしたい。

  • 委員・オブザーバー

    余剰電力の買い取りに関して、昔のIPPと同じで、夜間のいらない時にたくさん余ったからといって余ったときも不足したときも同じ値段で引き取ってくれと言うことか。

  • 委員・オブザーバー

    同時同量という世界の中でのプラスマイナスの変動があるときの話。

  • 委員・オブザーバー

    余剰電力を一般電気事業者が高く買うことは最終的には電気料金に跳ね返ってくることにもなるのではないか。ピーク時とそうでない時に料金差を設けるのは合理的だし、インバランスの不足と余剰で料金差を設けることはそれなりに理屈はあると思う。もちろん、新規参入者にとってはリスクを少なくするということはあるが、そのリスクを一般電気事業者に負わせることは制度としては疑問がある。

  • 委員・オブザーバー

    余剰電力の買い取り料金には3%以内と3%超とがあり、3%超だと無償引き取りということになるので、我々としては数億円程度の持ち出しになっており、経営上収支を圧迫している。まずは余剰と不足については同じ方法で料金が設定されているのではないかと思っているので、値差を下げていただき、どういう料金の考え方になっているのかを一般電気事業者に説明していただきたいということである。

  • 委員・オブザーバー

    余剰電力の買い取りについては、一般の余剰電力も買い取っている。値差の理由のひとつは、固定費の差である。もう一点は、3%同時同量というインセンティブを働かせるためであると認識している。

  • 委員・オブザーバー

    3%範囲外について無償で買い取っているということについてはインセンティブの話があてはまるが、3%範囲内については必然的に出てくるという位置づけであり、ここで問題となっているのは3%範囲内の話であってインセンティブの話とは関係ないと理解している。季時別に展開することが良くないかは別として、ピーク時でも価格差はあるということは理解しておく必要がある。これは考え方がおかしいというわけではなく、超えた部分については固定費が入っていて、買い取る時には変動費だけという考えでやる限り差があるのは当然。そういう考え方が良いのかどうかを含めて説明していく責任について議論していくのが今回の検討項目にあげられたものと理解している。

    余剰電力の買取は実質的に一般電気事業者しか買い取れない、実質的に買手独占になっているという状況。ただ、買手独占といっても買いたたいているだけではなく、欲しくもないものを買わされているという側面もあることから、あまりそれを強調しすぎるのはどうかと思うが、事実上買い手としては一般電気事業者しかいないという状況であり、説明責任を果たして欲しいということで今回項目が立っていると理解している。従って公正取引委員会においては、今回の余剰電力の買い取りについては関心をもっていただきたい。

  • 委員・オブザーバー

    新規参入者を育成するという政策目標があれば買取料金を高くすることについて正当化することはできると思う。

  • 委員・オブザーバー

    委員から、託送余剰について、公正取引委員会にも関心を持ってほしい、との御指摘があったが、関心を持つ必要があるのは御指摘のとおりと思う。しかし、競争当局としての関心の持ち方としては、競争促進としてみる場合と独占禁止法違反としてみる場合と両方の見方があると思う。競争促進としてみる場合は先生のおっしゃられた新規参入者を育成するための価格設定という観点があると思うが、独占禁止法違反かという観点からは、余剰インバランス料金が安いことを独占禁止法違反とするのは難しい問題である。

  • 委員・オブザーバー

    我々がお送りしている不足インバランスは我々の電力が余っているからといって送っているわけではなく、同時同量を達成するために需給バランスとして持っている予備力の中から供給しているものである。余剰はいつ来るか判らない不安定な電気と考えている。余剰と我々が送る不足インバランスとは基本的に位置付けが違う。余剰を買い取ることによって削減される電源コストについての適切性があるかという観点については委員の言うとおりだが、我々がインバランスとして送っているものと、余剰を買い取るものとは基本的に位置づけは違うものと認識していただきたい。

  • 委員・オブザーバー

    今回の電気事業制度改革の中で、関係者間で共有することが必要であるというような合意事項、約束事項のようなものがあって、それを受け皿として担保する手段としてガイドラインがあると思う。そういう意味では、ガイドラインは、法律には書いていない合意事項の運用指針、行政指導指針のような性格がある。

    また、今回の検討項目については、議論を推し進めると独禁法上違反となりうるというものまで整理できるものがあるかもしれない点も含めて、色々な性格が含まれているのが特徴となっている。

  • 事務局

    まさに今、まとめていただいたとおり、具体的には望ましい行為、望ましくない行為というのがそれぞれの役割を反映しているのであって、案としてお示ししたい。

最後に、事務局より資料4に基づき次回以降のスケジュールについて説明後、閉会。

以上
文責:事務局

 
 
最終更新日:2008年12月22日
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