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独立行政法人評価委員会産業技術総合研究所部会(第14回) 議事録

日時:平成18年7月7日(金)9:00〜11:00

場所:経済産業省別館1020号会議室

出席者

木村部会長、浅井委員、岡田委員、黒川委員、塩田委員、松重委員、山野井委員

議題

  1. 平成17年度財務諸表等について
  2. 平成17年度業務実績評価について
  3. その他

議事

木村部会長
 おはようございます。時間になりましたので、ただいまから独立行政法人評価委員会第14回の産業技術総合研究所部会を開会させていただきます。
 本日は、早朝からお運びをいただきましてありがとうございました。
 本日は、議題として2つ準備してございます。1つが「平成17年度財務諸表等について」でございます。2番目が「平成17年度業務実績評価について」ということになっております。
 議事に入ります前に、配布資料の確認をお願いいたします。
長野産総研室長
 それでは、お手元の資料をご覧になっていただけますでしょうか。「議事次第」の1枚紙に「日時」、「場所」、「議題」、「配布資料」と書いてございます、そこの「配布資料」のところにございますように、資料1シリーズ、1−1、1−2、1−3、これがそれぞれ平成17年度の財務諸表、事業報告書、財務諸表説明資料というふうになってございます。こういう分厚い資料もございまして、資料1−3がパワーポイントの説明用の資料でございます。資料2シリーズは、資料2−1が「平成17年度業務実績に関する評価表」、項目別の評価とコメントということで用意させていただいております。資料2−2が「随意契約について」、独立行政法人評価委員会(親委員会)への参考資料ということで2枚紙のものでございます。それから、参考資料として2点ございまして、参考資料1が「独立行政法人産業技術総合研究所の業務の実績の評価基準」ということで、これが本評価のクライテリアということで、第2期の評価をするに当たってこの部会で、前々回でしたか、決めていただいた評価基準でございます。参考資料2が、(1)と(2)というふうに分かれておりますけれども、(1)の方が、関連法令のうち独立行政法人通則法の抜粋、(2)が、経済産業省独立行政法人評価委員会の運営規程の抜粋でございます。
 以上、確認をよろしくお願いいたします。
木村部会長
 資料よろしゅうございましょうか。
 ありがとうございました。
 それでは、議題1、「平成17年度財務諸表等について」の検討に入りますが、具体的な検討に入ります前に、財務諸表等の取り扱いについて事務局から御説明をお願いいたします。
長野産総研室長
 資料のうちの一番最後の参考資料2の(1)と(2)をご覧いただきたいと思います。通則法の38条第3項では、財務諸表を承認しようとするとき、あらかじめ評価委員会の意見を聞くことになっております。
 それから、参考資料2の(2)をみていただきますと、評価委員会運営規程第7条により、財務諸表の承認については、分科会の議決事項をもって委員会の議決とすることができます。また、同規程の第9条によりまして、部会長は分科会長の同意を得て、部会の議決をもって分科会の議決とすることができることとなっておりまして、産業技術分科会長である木村分科会長ご本人の同意を得ているところです。
 したがいまして、本日、部会としての決議を行うということによって、評価委員会の議決をするということになります。今回、これから議題1として財務諸表に関する審議をお願いしたいというところでございます。
木村部会長
 ありがとうございました。
 よろしゅうございましょうか。
 それでは、審議に入らせていただきたいと思います。
 「平成17年度財務諸表等について」、まず説明をお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
小林(憲)理事
 それでは、資料は縦長の資料1−1というものと、説明に用いますのは資料1−3というパワーポイントのコピーでございます。
 まず冒頭に、この財務諸表などにつきましては、会計監査人より6月16日、監事の方から6月22日に、適正である旨の監査報告書または意見書をいただいているところでございます。
 それでは、資料に沿いましてご説明を申し上げます。まず、1ページのところでございますけれども、通則法に基づきます財務諸表でございますけれども、1ページにございますように、ここにある6点で構成をされております。
 それから、財務諸表の添付資料というのがございますけど、これはおめくりいただいて次の2ページのところにございますけれども、事業報告書以下こういう構成になっております。これは例年のとおりでございます。
 それから、3ページ目でございますけれども、通則法に定めます財務諸表等の承認プロセス。先ほどご説明ございましたけれども、主務大臣である経済産業大臣に財務諸表を提出いたしまして、大臣はその承認に当たってこの評価委員会のご意見を聞くと、こういうことにされております。
 4ページでございます。産総研の会計方針ということでございます。ここにございますように、運営費交付金収益の計上基準につきましては、独法会計基準では3つの基準がございまして、1つは成果進行基準、期間進行基準、費用進行基準、この3種類がございますけれども、産総研では、ほかのほとんどの独法もそうでございますけれども、ここにございますように費用進行基準を採用いたしております。このため、運営費交付金財源によりまして利益が生ずるということはございません。
 それから、減価償却の会計処理につきましては定額法を採用いたしております。
 退職給付に係る引当金につきましては、基本的に役職員人件費は運営費交付金を充てるということとされておりますので、引き当て計上はいたしておりません。
 なお、一部受託研究に従事する任期付職員がおりますけれども、その退職給付引当金については計上いたしております。
 それから消費税ですけれども、会計処理につきましては税抜き方式を採用いたしております。こういったルールのもとで財務諸表はつくられております。
 それでは、次の5ページのところでございますけれども、具体的な中身に入ってまいります。まず、貸借対照表でございます。左側の資産の部でございます。ご覧になればわかりますように、平成17年度期末におけます貸借対照表の総資産額、左側の方の資産合計のところにございますけど、3,842億円でございます。この左側の資産のところは流動資産と固定資産に分かれておりますけれども、全体としては国からの現物出資、独法設立後に施設整備費補助金、運営費交付金、受託研究費などを財源に取得した固定資産、これが約95%を占めております。流動資産のうちの現金及び預金というところがございますけれども、109億円となっております。これは未収金58億円と合わせて、4月以降流動負債の未払金の支払い、右の方に未払金等というのがございますけれども、その未払金等の支払いに充てられております。
 次、固定資産でございますけれども、固定資産は3,643億円ということでございますけれども、17年度につきましては、先端SoC共同研究センターを処分したことなどによりまして、建物等の数字が203億円ほど減少いたしております。また、減価償却も進んでおりまして、全体として前年度と比較いたしまして335億円の減少となっております。
 それから、無形固定資産の主なものは、特許等を取得するために要した弁理士等への手数料でございます。
 右側の負債の部でございますけれども、まず流動負債の一番上にございます運営費交付金債務でございますけれども、これは17年度におきまして国から交付を受けた運営費交付金674億円でございますけれども、これは期中における固定資産の取得ですとか人件費の支払いといった費用進行によりまして減少いたしまして、期末で32.5億、ここにございます数字の残高となっているということでございます。
 なお、この32.5億円は、17年度において契約済み繰り越しでございまして、使途が既に決まっているという性格のものでございます。
 その次のその他流動負債というのがございますけれども、これは複数年度契約の受託研究、資金提供型共同研究などで概算払いを受けます前受金26億円が主なものでございます。
 固定負債の方でございますけれども、その中の資産見返負債というのがございますけれども、これは独法の会計特有の負債科目でございまして、運営費交付金によりまして資産を取得した場合などに資産計上を行うときに、それに相対する科目として同額を資産見返負債として計上するというルールになっているものでございます。
 なお、この負債は、減価償却の進行に伴って減少いたしていくものでございます。
 一番下の資本の部でございますけれども、資本金につきましては国からの現物出資の累計額でございます。
 その下の資本剰余金でございますけれども、これは設立後施設整備費補助金により取得した資産978億円から、国より現物出資を受けた資産と施設整備費補助金により取得した資産の損益外減価償却累計額593億円というのがございますけれども、それを控除した残り385億円ということでございます。
 なお、前年と比較いたしましてこの金額は334億円減少しておりますけれども、先ほども触れましたけれども、これは先端SoC共同研究センターの建物の処分によるものが主な原因となっております。
 それから、一番下にございます利益剰余金のところでございますけれども、これは、第1期中期目標期間から繰り越した積立金の当期残額98.5億円と17年度の損益計算書から算出された当期未処分利益73億円の合計でございます。これにつきましては後ほどご説明を申し上げたいと思います。
 以上が貸借対照表の説明でございます。
 次に進んでいただきまして、損益計算書のご説明を申し上げたいと思います。まず、左側にございます経常費用でございます。この中にございます研究業務費でございますけれども、研究業務費につきましては、これはご案内のとおり産総研法の第11条1項に規定する1号から4号業務に要した経費でございまして、鉱工業科学技術研究開発、地質調査、計量標準、技術指導及び成果の普及、こういった各業務に充てられた経費でございます。
 一般管理費でございますけれども、今申し上げた1号から4号業務に属さない管理部門に係る経費でございます。
 それから、右の方の経常収益でございますけれども、運営費交付金収益は、運営費交付金を財源とした費用が発生したときに同額を収益化するというルールになっておりまして、それによって695億円でございます。
 それから、物品受贈収益でございますけれども、これは設立時に国から承継した備品ですとか、設立後に寄附でいただいた備品の当期における減価償却費と同額を収益化した額で、19億円でございます。
 それから、知的所有権収益でございますけれども、当所が保有いたします特許権などをTLOでやる産総研イノベーションズを通じて利用させた使用料収入でございます。
 その次の研究収益というのがございますけれども、これは資金提供型共同研究収入が24億円、計量標準、計量教習による手数料収入が2.2億円、地質図の領布収入が0.5億円、特許生物寄託料収入が0.7億円。さらに、産学連携活動の一環としまして産総研の施設内で連携先が共同研究を行うとき経費をいただいておりますけれども、その収入が5億円と。今申し上げたようなものの積み上げが、ここにございます32億円ということでございます。
 その次の受託収益でございますけれども、この内訳は、国及び地方自治体からのものが117億円でございます。その他機関からのものが107億円でございます。民間からの受託7億円がこのうちに含まれております。これは最後の方にグラフがございますので、またご説明する機会がございます。
 その他のところでございますが、20億円ございますけれども、これは土地、建物などの貸付料、例えばスーパークリーンルームなどを貸し付けておりますけれども、そういう貸付料ですとか、個人グラントとして研究助成金をいただいていますけど、所属機関に納付される間接経費、そういったものが主なものでございます。
 ということで、経常収益の合計が、そこにございますように959億円余りということでございます。
 それから、左の下の方に行きまして臨時損失、右の方に臨時利益というのがございます。臨時損失につきましては、固定資産の廃棄処分に発生する除却損が主なものでございます。臨時利益につきましては、除却した固定資産に対する資産見返負債の収益額のほか延滞料収入、こういったものが計上されております。
 損益計算上、この上の方の枠にございます経常収益から経常費用を差し引きますと、経常利益というところをご覧になっていただきますと、19.5億円余りが計上されております。この経常利益から臨時損失を控除いたしまして臨時利益を加えたものが、当期純利益のところにございます19.2億円という数字になります。
 その下に前中期目標期間繰越積立金取崩額というのがございますけれども、これは第1期の期間から繰り越した積立金が152億円ございますけれども、そのうち第1期に受託事業などによりまして取得した固定資産の減価償却費及び除却相当額として当期で取り崩した額54億円がここに計上されております。
 最後のところでございますけれども、今申し上げた当期純利益と前中期目標期間繰越積立金取崩額の合計が、一番下のところにございます当期総利益の73億300万円ということになっておりますが、この大部分は、受託事業などにおいて取得した固定資産の簿価で構成をされております。その額を除きますと約2.7億円でございまして、その内訳は、また後ほど出てまいりますけれども、知的所有権収益と土地・建物貸付料収入の一部ということでございます。
 以上が損益計算書の説明でございます。
 次に、キャッシュ・フロー計算書でございます。このキャッシュ・フロー計算書は、財務諸表に集約された期中の取引のうち、資金の移動を伴うものを取り出しまして整理いたしたものでございます。一番下にございます資金期末残高109億円でございますけれども、これは貸借対照表の現金及び預金の額と一致をいたしております。例えば運営費交付金収入や人件費収入は業務活動によるキャッシュ・フローのところに含まれておりますし、施設整備費補助金や固定資産の取得による支出は投資活動のところ、リース債務の返済などによる支出は財務活動、こういった区分けでキャッシュ・フローの動きがあらわされております。
 次は、利益の処分に関する書類でございます。先ほど触れましたけれども、損益計算書で算出いたしました当期総利益の処分でございますけれども、これにつきましては当期総利益73億円。73億円と申し上げましたけれども、そのうちの約70.3億円は、先ほどご説明しました受託事業に係る費用と収益の差、具体的には収益事業における資産取得を原因とした利益でございまして、これは期ずれの利益ということでございます。具体的には、受託事業で取得した固定資産の簿価がここに入ってきておりまして、これは期ずれの利益ということでございます。その額は、積立金の方に70億2,800万円という数字がございますけれども、そちらの方に計上いたしております。この積立金につきましては、その性格上、受託事業で取得した資産の減価償却が進行することになりますので、欠損要因になりまして次期以降に取り崩しの対象になるものでございます。
 積立金に積み立てた残りでございますけれども、これが2億7,500万という数字でございます。これが、通則法で定められておりますいわゆる経営努力に基づく利益として中期計画に記載された剰余金の使途、一番下のところに書いてございますけれども、中期計画の中で用地の取得等に使うことが許されているものでございますけれども、その使途に従いまして研究施設等整備積立金とさせていただきたく、経済産業大臣に現在承認申請をいたしているところでございます。
 この2.7億円の内訳は9ページでございますけれども、大部分は特許などの利用収入でございます。
 なお、この経営努力の認定につきましては、平成13年度から15年度までの3年間認定をいただいておりますけれども、財務省の方で非常に厳しく毎年査定をいただいておりまして、具体的な査定基準が公表されていないというような問題がございまして、これからまた財務省の方との折衝になるかと思いますけれども、なかなかこの経営努力認定に対するインセンティブ、そういう趣旨の金額でございますので我々はこれをふやしたいと思っているわけですけれども、なかなかその点につきましては難しい状況になっているというふうに申し上げられるかと思います。
 以上が利益の処分でございます。
 続きまして、行政サービス実施コスト計算書でございます。これは独立行政法人に固有のものでございまして、損益計算書などでとらえられないものも含めて、国民の目からみて国民の負担に帰せられるコスト、こういったものも明らかにしようという趣旨のものでございます。ここにございますように、損益計算書上の費用から運営費交付金に起因する収益以外の収益、つまり自己収入ですが、そういうものを除きまして、損益計算書に登場しない国民負担に帰せられコストを加算したものでございます。
 一例を申し上げますと、IVのところに機会費用というのがございますけれども、これは63億円余り計上されておりますが、1つは、産総研が経産省の10階のフロアを実は無償で国から貸与を受けているわけでございますけれども、その賃貸料を近隣のビルの賃貸料を参考として算出した額ですとか、政府から現物出資等いただいているわけですけれども、それを国が現物出資をしないで、そのお金を例えば国債の利率で運用したときにどれだけ利益を得られたかというような金額がこの機会費用の中に入っております。
 最後でございますけれども、11ページ以降でございます。グラフになってございまして、以上申し上げましたことがグラフ形式でまとまっております。11ページは収入でございまして、運営費交付金、受託収入、その他収入といったものが収入の主なものでございます。ご覧のとおりでございます。
 その次、支出の方でございますけれども、先ほども触れましたように、1号から4号業務までの内訳、受託経費等から成っております。
 さらに13ページのところには、受託の収入の具体的な内訳がございまして、ご覧になっていただけばわかりますけれども、経済産業省、文科省などの国が約半分超でございます。NEDOその他の公益法人、民間の企業からの受託といったものがございます。こういうもので構成をされております。
 最後の14ページでございますが、その他収入というのがございましたけど、その内訳が参考までにつけてございまして、これも先ほどご説明しましたけれども、クリーンルームの貸し付けなどの収入ですとか、資金提供型の共同研究からの収入といったようなものが計上されております。知的所有権の収入でございますけれども2億4,500万円、こういったことでございます。
 簡単でございますけど、私の方からの説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願いいたします。
木村部会長
 ありがとうございました。
 それでは、続きまして監査報告の結果について、鈴木監事からご報告をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
鈴木監事
 では、報告いたします。独立行政法人通則法第19条第4項の規定に基づき、産総研の平成17事業年度に対して監事監査を実施いたしましたので、その概要を報告いたします。
 監査は、私鈴木と戸坂監事で行いました。
 監査の概要でございますが、平成17事業年度における財務諸表、決算報告書及び事業報告書等について監査を実施しております。また、法人における重要な会議などに出席することによりまして、法人の組織及び制度全般の運営状況についても監査を実施してまいりました。
 監査の結果でございますが、貸借対照表、損益計算書等の財務諸表につきましては、独立行政法人会計基準や一般に公正妥当と認められております会計基準に準拠して作成されており、適正に表示しているものと認められます。
 事業報告書につきましては、法人の業務運営の状況を正しく示しているものと認められます。
 決算報告書につきましては、予算の区分に従いまして、決算の状況を正しく表示しているものと認められます。
 監査法人の監査につきましては、会計監査人から監査報告書についての説明を聴取いたましたとともに、会計監査人からも、平成17事業年度の財務諸表、決算報告書等は適正であるとの意見の表明を受けております。
 最後に、業務の運営及び執行についても、年度計画に基づき適正に実施されているものと判断されます。
 以上の手続の結果、平成17事業年度の財務諸表及び決算報告書等は適正であると表明し、監査報告といたします。
 以上でございます。
木村部会長
 ありがとうございました。
 以上、財務諸表についてのご説明と監査結果についてのご説明をいただきましたが、何かご質問あるいはご意見等ございますでしょうか。
 どうぞ、松重委員。
松重委員
 知的財産関係でちょっと流れを教えてほしいんですけど、収益が約4億円という形で、これは非常に成果が上がってきていると。これは財政の面からみて、実は大学でも同じような問題を抱えているんですけど、これに係る費用ですね。先ほどの説明では、5ページのところで、無形固定資産の中で特許に係る弁理士費用等という形で説明があって、18億ぐらい。それから、恐らく産総研のイノベーション等々の費用もあると思うんですけど、そういった面で知財だけで収益と費用がバランスするということはないと思うんですけど、それに対する考え方ですね、知財に対する考え方と財務的なこういった面での収益性といいますか。
 それともう1点は、知財については発明者に対するインセンティブという形で還元されると思うんですけど、それはどういう形でなされているのかというのは、ちょっとこの中ではわかりにくいので、その点の説明をいただければと思います。
木村部会長
 お願いできますでしょうか。
小林(憲)理事
 最初の第1点でございますが、これは9ページのところにございますけれども、知的所有権収入が上に方にございますけれども、これの費用として直接的に認められておりますのは、財務諸表上でございますけれども、下にございます特許費用と間接費用の負担分、この2つでございます。特許を取るために、研究開発費の中から実際にはいろいろなことが支出をされておるわけでございますけれども、そこは財務諸表上ではそういうふうにはとらえておりませんで、直接ここに掲げておられる費用だけが費用というふうに認識をされているということでございます。
吉海理事
 後半の方ですけれども、個人への還元は制度化されております。ある一定金額、100万円を前後に、ちょっと割合は変わりますけれども、個人への還元ということでやっておりますけれども、これは財務諸表でみると、個人還元は、費目は運営費交付金の支出で、支出分類でいくとその他的なところですかね、ちょっとそれは確認いたしますけれども、運営費交付金の支出をもって、個人還元の費用はその他で分類されているようです。
小林(憲)理事
 具体的には、6ページの損益計算書の左側に経常費用がございますけれども、その中の研究業務費の人件費、減価償却費、その他のところの中に入っております。
木村部会長
 よろしゅうございますか。
松重委員
 はい。
木村部会長
 ほかに。
 では、岡田さんどうぞ。
岡田委員
 支出決算額のところをみますと、間接経費が14.0というウエートになっているんですが、この辺について、ほかの研究機関あるいは独法との関係で、何か材料というか資料をおもちでしょうか、教えていただければありがたいんですけど。
木村部会長
 いかがでしょうか。
小林(憲)理事
 他法人とこれで比較したことはないんですけれども、いろいろな仕事、研究業務をするに当たって管理部門の経費を積み上げているものでございまして、先ほど一般管理費というのがございましたけれども、産総研でいいますと管理関連部門というふうに知財部門以下呼んでおりますけれども、そこの経費をここの区分で計上いたしているものでございます。
岡田委員
 関連するんですが、そういう意味では6ページをみると、今おっしゃった一般管理費のところが大体間接費に当たっているという理解でいいわけですよね。そういう意味で研究業務費があって、人件費があって、それで成り立ったときに1人当たりの研究費用というのが、大ざっぱに計算すると1,400とか1,500ぐらいになってくるかと思うんですが、この数字自体が正しいかどうか必ずしもよくわかりませんけれども、かなり恵まれた環境かなという印象もあるんですが、その辺についてどういう認識をされているか、いかがでしょうか。
木村部会長
 いかがでしょうか。
吉海理事
 統計でみますと、例えば総務省統計がございます、総務省の科学技術研究調査というのがございまして、そこで出されたデータで、公的研究機関で出た数字でみますと、産総研は大体中くらいです。そこら辺の比較、内容構成は厳密にはわかりませんから、だからどうというのはなかなか難しいと思うんですけれども、私ども今の実態から申し上げますと、かなり外部資金の導入を促進しようということで、主としてそれでも実態は政府系の受託費が中心ではありますけれども、その費用がかなりふえてきております。そういう意味では、まだ中期目標達成というための財源という意味では、正直申し上げますと、もっとやっぱり強化しないといかんのじゃないかというのが本音でございます。
木村部会長
 どうぞ、山野井委員。
山野井委員
 大変プリミティブな質問で恐縮ですけれども、運営費交付金は当然マイナスシーリングになっていると思うんですが、これと費用進行基準ですね、発生した費用をそのまま運営費交付金にのせてしまうという、この関係はどうなっているんでしょうか。
木村部会長
 いかがでしょうか。
小林(憲)理事
 ちょっとご質問の趣旨があれなんですけれども、マイナスシーリングで、運営費交付金の入ってくる金額は毎年削減をされていただいております。
山野井委員
 費用が発生した場合に、その費用の額と同額を運営費交付金の収益、要するに運営費交付金に入れますと。収益というのは収入といったらいいんですかね、ということは、発生した費用はそのまま運営費交付金になっちゃうのじゃないかと、一見この文書だけからみると。マイナスシーリングとどういう関係があるのかということです、そういう意味からいいますと。
大辻財務会計部門長
 ご質問であれば、運営費交付金は当初いただいたときにもう既にシーリングがかかった状況でいただいておりますので、それは費用を使ったときに収益化するということで、債務に当初計上しているものですから、その処理として収益化ということを行っているというのが会計上の処理であります。
山野井委員
 それを超えるということはもちろんないということですね。
大辻財務会計部門長
 ありません。その範囲内でやっているということです。
山野井委員
 これは限界があるということですね、そういう意味では。過去の中での話だと、こういうことですね。
大辻財務会計部門長
 おっしゃるとおりでございます。総額の中での話でございます。
山野井委員
 わかりました。
 もう1点だけちょっと。受託研究費ですけど、これはどういうプロセスでお決めになられるんですか。つまり、各省庁あるいは民間もご発議にありますけど、これを受けるか受けないかという問題になると思うんですけど、一方的にやってくれという話であるのかですね。産総研さんのもっている全体のポテンシャルの中で、責任もってやれるかどうかという判断があると思うんですね。その場合のこの受託プロセスですね、これをちょっと教えていただけますか。
吉海理事
 受託費は、先ほどの構成でおわかりのように主として政府系。経済産業省から直接委託とNEDOが大きいわけですけれども、この場合には、中期目標を議論するときに関係の現局と、向こう5年間に産総研が何を達成課題とすることなのか、そういう議論をいろいろやるわけです。その時点で、現局の方で3年から5年プロジェクトというものの構想をある程度すり合わせをしながらやります。それがNEDOのプロジェクトに反映される。ただし、NEDOは当然公募方式でございますから、最後は競争原理の中で私どもが勝ち取るということになるわけです。ただ下地としては、そういったプロセスの中で政策的なある種のすり合わせをやっているということであります。
山野井委員
 どうもありがとうございました。
木村部会長
 よろしゅうございますか。
 ほかにございませんでしょうか。
 どうぞ、浅井委員。
浅井委員
 今の受託に関係するんですけれども、これは経産とかNEDOからの受託ということなんですけど、成果物のデリバリーということがどんな形でやられているかということをちょっと考えてみると、今まででしたら、研究だから論文が書ければいいのじゃないかとか、特許が出ればいいだろうとか、さらには、具体的なこういうふうにやればこういうものができるとか、こういうものが達成できるとか、そういったことが成果のデリバリーとしてあって、さっきの山野井さんのお話から、どういう形で受託が開始されて完了されるか。その最後までのところをみたときに、どういうふうに納入・検収というか、そういうことがちゃんと行われているかということをどんなふうに考えていったらいいんだろうかなというのは考えるところがありまして、その辺はどういうふうなお考えで、それからまた、実績としてどのような形でデリバリーがあったのであるということがいえるんだろうかということをお伺いしたいなと思います。
木村部会長
 では、お願いいたします。
吉海理事
 受託は、特に大型プロジェクト系が多いわけでありますけれども、この場合には複数メンバーで構成されます。産総研がその中のリーダーをとる場合もありますし、一つのメンバーということもあり得るわけですけれども、基本的には企業を含めた複数メンバーで構成されるプロジェクト運営という中で産総研の機能を果たしていくということになりますから、当然のことながら全体の事業計画を立てる、あるいは事業の実際の運用をやる中で、企業その他の参加メンバーとの協調した連係プレーというのは必然的に出てまいります。例えば、お台場で今生物情報解析センターというのがございますけれども、これは、生物関係の企業集団100社ほど集まったコンソーシアムがお台場に集まって一体的に研究を展開しておりますから、私どもの理解としては、そういった研究計画の段階も含めまして、常に産業といいましょうか成果のトランファーを意識した研究展開を行っているということかと思います。
 それから、冒頭お話のありました論文その他は、これは研究者というある種の流動性の市場の中でみたときに、研究者の価値をみずからの研さんしていくプロセスとして、やはりそれは必要な一つのバリューじゃないかと思っておりますので、それはそれで価値を認めながらやっているということかと思います。
木村部会長
 よろしゅうございますか。
 どうぞ、塩田委員。
塩田委員
 人件費関係になると思うんですが、前に、たしか業績によってプラスマイナス10%でしたか、何か余りはっきり記憶してないんですけど、5%でしたか、賞与に反映させるというお話があったと思うんですが、それが実行されてもう数年になろうかと思うので、そこら辺の評価についてお話をいただきたい。
木村部会長
 お願いします。
小林(憲)理事
 今お話ございましたように、毎年の業績に応じまして賞与に反映をさせております。今は、非常に顕著なものには100%プラスまでできるようになっております。それはごく少ない方なんですが、実際は大体10%ぐらいから20%ぐらいのところにばらついているというのが現状でございます。これを行うことによりまして、これは短期評価のA、B、C、Dという評価に連動しているわけでございますけれども、職員の反応をみてみますと、これがあることによって励みになって、この制度を評価するというアンケート結果、80%ぐらいの方がそういうふうになっておりまして、これはだんだん1年目からふえてきておりまして、この制度は定着をしてきているのではないかということと、それから、おっしゃられましたようにインセンティブの向上に役に立っているという評価をいたしておるところでございまして、これからもこういった方向で続けてまいりたいというふうに考えているところでございます。
塩田委員
 マイナスの評価もあるかと思うんですが、その辺の話、差し支えなければ。
小林(憲)理事
 ちょっと手元に具体的な数字が、細かいのがないので恐縮でございますけれども、マイナスの評価の方もいらっしゃいまして、それはそれで毎年の評価でございまして、これは毎年、具体的に申し上げますと年度が始まるときに目標を上司と合意をして、それがどれだけ達成したかということで評価をいたしております。それは簡単に申し上げると、1年済めば、それはそれで終わってしまうので、前にそういう評価をいただいた方は次の年度にまた頑張るというようなことで、そういう意味でモラルを保つということは確保できているのではないかというふうに思います。
吉海理事
 マイナス50が一番の下になるわけですけれども、私の記憶では、マイナス50はまだないと思うんですね。ただ、マイナス30の前後は若干名います。私も詳細を確認しておりませんが、印象として、懸念といいましょうかやや気になるのは、そういうマイナスのかなりの下の方の査定を受けた人というのが、ちょっと固定化してきているかもしれません。ですから、それはユニットのミッションと研究者個人の意向というもののミスマッチなのか、それともいろいろな要素が重なってそれなのか、そこの改善努力を本人はもとより所属するグループリーダーとかユニット長とどのようにやっているのかとか、そこら辺のきめ細かな状況をみながら、制度そのものの運用の効果ということよりも、実態としてそういうものがあるということの改善をどうやってするかということが重要ではないかと思います。
塩田委員
 マイナス点つけると、特に研究者はプライドが高いですから、いろいろ問題を起こす。大学でもそういうことに苦労しているわけですけれども、どういうケアをするか、ある程度個人的に対応しながらやるということも必要ではないかと思うんですが、具体的な施策についていかがでしょうか。
小玉副理事長
 それでは、現場で一部担当していますのでご紹介しますが、基本的に短期評価と長期評価というのがあって、短期評価というのは1年単位で、これはある意味で自己管理、目標型ということでして、1年間の業務計画を立てまして、その業務計画に対してその目標を達成したかということの絶対評価でして、人と人との相対的なものではなくて、それをグループリーダーあるいは上のユニット長がコミュニケーションしながら管理するということになっております。
 なので、Bというのが標準で、目標を100%達成したということで、それ以上にはるかにすぐれた目標以上であるという場合にはAだとかA+だとかというのをつけますが、目標に達しなかったという場合はB−とかあるいはCという、いろんな事故等もございましてDというのもございます。そういう場合に、Bが100%ですので、A+ですと、先ほどいいましたように200%までつけることができます。B−ですと95%とか、あるいは85%とか、Cで85%とか、それぞれが実は評価と査定とは連動しておりませんで、実は査定の方は財源の問題がございますので金額がありますが、研究者にリアルにみえるのはAであるとかBであるとかCであるとか、その辺は、まず最初に自己評価というのは自分で出してきます。人によっては、Aだといったものが結果的にはBになっている人もいますし、人によっては、私はことしはCだといっている人が、実は結果的にはAになってくるということもございます。
 いずれにしましても、そのコミュニケーションのプロセスが非常に重要であるということで、査定の金額というのはできるだけめり張りをつけるようにしておりますが、余り研究者自身は額、どの程度気にしているか、本当は多分気にしていると思いますが、パーセントですので金額はみんなまちまちになっています。そんなような仕組みでやっております。
木村部会長
 ありがとうございました。
 よろしゅうございますか。
 以上、何点かご意見いただきましたが、この財務諸表そのものに対して修正をすべきというご意見はございませんでしたので、この資料1−1に関して適当であるという判断を下してよろしゅうございますか。
 (「異議なし」の声あり)
 それでは、そういうことにさせていただきます。なお、今後マイナーな修正が出てくる可能性がありますので、出てきた場合には、私に判断をご一任いただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。
 (「異議なし」の声あり)
 それでは、そういうことで進めさせていただきます。ありがとうございました。
 大分時間が押しておりますので、次の議題であります平成17年度評価に入ります。
 評価の審議中は、産総研の皆様には一旦中座をしていただきまして、評価の審議結果が確定しました時点でまたお入りいただくということにしたいと思います。退席される前に、何か産総研側に聞いておきたいということがございますでしょうか。
 よろしゅうございますか。
 それでは、一旦退席ということで審議を進めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 (産総研退室)
 それでは、まず事務局から評価の進め方について説明をしていただきまして、具体的な評価作業に入りたいと思います。よろしくお願いいたします。
長野産総研室長
 それでは、資料2−1に、冒頭紹介いたしましたけれども、個別のコメントと評価表の総括表というものがございます。それから、今お配りいたしました「平成17年度業務実績評価(案)」という4ページものの資料でございますけれども、これは資料2−1、皆様のコメントをまとめて、評価の(案)ということでおつくりしたものでございます。
 とりあえずこの4ページものをみていただきたいと思うんですが、総合評価ということで半ページぐらい総括的なことを書いてございます。今年の評価は第2期中期目標初年度の評価と、平成17年度が初年度に当たるということでございまして、今期からはロードマップ、アウトプット、マネジメント評価、それからアウトカムの視点からの評価を追加するということと、新たな試みとして、産総研の方から研究戦略あるいは憲章といったものを策定いたしまして、理念の共有に役立つものということを目指していると。それから、イノベーションハブ戦略あるいは非公務員化、あるいは本格研究のさらなる浸透といったところがキーワードになるのではないかと思います。
 大きな項目でいうと全部で4項目ございますけれども、そのうちのIの項目、「国民に対して提供するサービスその他業務の質の向上」ということで、これが大部分でございますが、1ページから3ページまでまとめてございます。これが研究開発ということですが、1ページの下の方には総論ということで、特許とか具体的なロボットの安全性とか、あるいは環境面での云々といった特記事項もございますけれども、2ページ、3ページをみていただきますと、一応具体的な内容が2.の(1)から(5)、それが研究開発のライフサイエンスとかITとか環境エネルギーといったところの概括でございまして、地質の調査、計量の標準というものが3ページの下の方、(2)、(3)という形でございます。これは皆さんの意見をまとめて、効果が出て評価できるところ、あるいは今後頑張ってほしいところといったものを抜き出しております。
 最後の4ページに行きまして、3.の情報の公開等といったところで、データベースだとか中小企業、地域の情報発信など気になるところを記述いたしまして、最後II、III、IV、それぞれ「業務内容の高度化による研究所運営の効率化」、「財務内容の改善に関する事項」、「その他業務運営に関する重要な事項」というところで鳥瞰的なコメントをしております。具体的にいうと、効率化については、1つはキャリアパスの確立とか民間の人事交流などを期待することを書いてございまして、IIIの財務内容の改善に関しては、外部資金が増加していることに言及いたしまして、それから、効率化の分析というものに当たっては、国内、海外研究機関とのベンチマーク。先ほどベンチマークというような質問もございましたけれども、ベンチマークを行うことを期待するとか、最後には、若手研究者の流動化を促す、あるいはすぐれた人材を地域に派遣するなどして地域の産業育成、知的財産の活性化といったところに期待する旨が記されております。
 以上、資料2−1をまとめたというところでございますが、こういった各事業年度に係る業務の実績に関する評価については、部会での審議を本日行いまして、その審議結果を7月11日、来週の火曜日でございますが、予定されております親委員会に報告いたします。この報告に基づく審議を経た上で、最終的な評価が議決されるということに相なります。総括的な説明でございますけれども、以上のとおりでございます。
木村部会長
 ありがとうございました。
 それでは、いま一度資料の2−1と、ただいま配られました4ページものの「17年度業務実績評価(案)」と記した資料をご覧いただきたいと思います。
 資料2−1の2枚目をご覧下さい。それぞれの評価委員の皆様からいただきました評価の結果が一覧表にしてあります。まずこれに基づいて、それぞれの項目について評価のランクを決めるという作業をやりたいと思います。その次に、「平成17年度業務実績評価(案)」についてご意見をいただければと思います。多分ご自分でどういうコメントを出されたかというのはおわかりいただいていると思いますが改めて資料2−1を少しの間ご覧いただきたいと思います。
 どうぞ。
黒川委員
 前につくばに行ったときだったんですけど、違った分野の方というのは、ユニットがたくさんあるわけじゃないですか、その中で定期的に研究発表会だとか何か、そういう交流というのはやっているのかなといったら……
木村部会長
 おやりになっているようです。前回先生御欠席でしたがその問題が出ました。研究者自らが自発的にそういう場をつくることが必要ではないかという御意見が出ました。そういうカルチャーが日本にありませんので、その辺、私からも問題提起させていただきましたが、努力はしているのだけれども正直いってなかなか難しいというお話はありました。回数としてはかなりおやりになっているようです。
黒川委員
 多分それが、1年目いった後のこちらの事務では、そういうことをコーディネーターする人を張りつけようなんていったから、そういう問題じゃないんじゃないのというコメント……
木村部会長
 同じような議論が出ました。大事な点だと思います。
 よろしゅうございますか。
 それでは、資料2−1をご覧いただきたいと存じます。評価のランキングは票数で決めていくのが良いと思いますが、それでよろしゅうございますか。「総合評価」は一番最後にやるとしまして、まず大項目、I、II、III、IV、そこをみていきたいと思います。I、「国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項」ですが、これはお一人だけがBで、あとはAということでございますので、Aということでよろしゅうございますか。
 それでは、Aということにさせていただきます。
 それから、ずっと右へ行っていただいて、II、これはお二人がBでございますが、残りの方はAということでございますので、Aということにさせていただきたいと存じます。
 問題は、次ですが、III、IVはAとBが同数になっております。これはどうするか、少しご発議をいただきたいと思います。「財務内容に関する改善に関する事項」については、下から4番目の方、一番上の方が棄権ということで、その隣IVは、2番目の方と下から4番目の方が棄権ということになっております。そういうことで、AとBの数が同じ数になっておりますが、いかがいたしましょうか。何かご意見を頂ければと思いますが。
 このような考え方が適当かどうかわかりませんが、2期目の初年度ですから、IIIもIVもBということでスタートした方が産総研側としても楽ではないかと思いますが、いかがでしょうか。これは文部科学省の関係の機関では、全てAというところがあるのですが、2年目からどうするんだろうなと思いますね。
 よろしゅうございますか。
 それでは、IIIとIVについてはBということで処理をさせていただきたいと存じます。
 では、I、「国民に対して提供するサービス」のところへお戻りいただきまして、小項目がたくさんあります。棄権された方もいらっしゃいますけれども、大体出ておりますのでそれをご覧下さい。「質の高い研究成果の創出とその活用のために講じる方策」ということでありますが、Bがお二人、AAをおつけになった方お一人、あとはAでございますので、これはAでよろしゅうございますか。
 それでは、これについてはAということにさせていただきます。
 それから、「研究開発計画」全体について、若干難しいということもあるし誤解もあったようでございますが、評価をされた方が3人しかいらっしゃいません。全部Aとなっておりますので、「研究開発計画」全体についてAということにさせていただきたいと思います。
 次の「鉱工業の科学技術」については、多分(1)、(2)、(3)、(4)、(5)だけを評価すればいいというふうに判断されたのではないかと思います。ちょっと拝見すると、もちろん、それぞれの委員で(1)、(2)、(3)、(4)、(5)のどこに重点に置かれるかということはあると思いますが、一番上でBが2つ出ていますが、AAもありますので、トータルすると、その横棒が引いてあるところはAで良いと思います。3番目も、Aが4つでBが1つですからAで良いのではないでしょうか。よろしいですね。
 では、(1)のところはAというふうにさせていただきます。
 次は、Bがお一人、AAがお一人ですから、これはAでよろしゅうございますね。
 次、(2)は、これは多分今回の評価で一番評価が悪かったところだと思います、Bが4人ということでありますので、これはBということでよろしいですね。
 次の(3)、「産業競争力向上と」云々のところは、これはBがお二人、AAがお一人、一人は棄権ということでありますので、これはAということにさせていただければと思います。
 次が(4)、Bがお二人、Aが残り、一人棄権ということですが、これもAということでよろしいかと思います。
 (5)、Bがお一人、棄権がお一人ですから、これもAということでよろしいですね。
 次に「地質の調査」、Bが一人、あとはA、お一人が棄権ということですから、Aということにします。
 それから「計量の標準」、Bがお一人、あと残り全員がAということで、Aと致します。
 「情報の公開」については、少しBが出ておりますが、3人で残りの方がAということでございますので、Aということにしたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。
 最後の「総合評価」です。「総合評価」については、お一人がBで、あとがAということでございますので、Aということでよろしいですね。
 それでは、確認したいと思います。左からみてまいりますと、「総合評価」がA、次のIの大項目がA、中項目がA、2の中項目「研究開発計画」がA、細かくなりますが、「鉱工業の科学技術」の全体がAで、あと(1)から(5)までがA、B、A、A、A。(2)の「地質の調査」、これがA。(3)の「計量の標準」が同じくA、(4)の「情報の公開」もA。IIはAで、III、IVがB、Bということになりますが、よろしゅうございましょうか。
 尚、小項目については皆さん方のコメントを全部載せるという例年のやり方に従いたいと思います。様々なコメントが出ておりますので、産総研側にも非常に参考になると思います。
 親委員会に諮る「業務実績評価(案)」として、先ほどお手元に配布させていたましたものをつくってみましたが、これをご覧いただきましてお気づきの点がございましたらご意見を賜ればと思います。いかがでございましょうか。十分にみていただく時間はございませんが。
 ポイントとして、全体的に理事長のフィロソフィーが研究者に浸透してきて、よくやられているということであります。例えば外部人材の登用についてはかなり自由にできるようになって、現実にやられているのですが、内部ですぐれた人材を育成することも考えるべきではないかという指摘をしてあります。これは前回の評価委員会でも出たコメントです。
 それから、民間からの資金受け入れ、それも伸びていていいのではないか。ただ、中小企業との連携が少し十分ではないのではないかという点です。実際にはやられているようですが、それが書類を見てもよく分かりません。その辺の指摘はしてございます。
 全体的なことに関してはそんな程度だと思いますが、何かこの際ご発言ございますか。
 これでよろしいということでございますれば、産総研側にお入りいただきたいと思いますが、全体的な総合評価について、私の方からただいま申し上げたようなことを簡単に申し上げて、評価の結果についてもご報告させていただきますが、それぞれの委員の皆様から一言何かありましたら、お願いしたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。
 それでは、そういうふうにさせていただきます。長野さん、産総研側には小項目についても全て申し上げるのでしたかね。
長野産総研室長
 正式に親委員会に報告するのはI、II、III、IVと総合評価、その5つだけでございます。
木村部会長
 申し上げるのは5項目についてだけでいいのですね。小項目については細かい評価表が出ますので、それでご覧頂ければよろしいですかね。
長野産総研室長
 親委員会に報告するのはこの5つの評価、AなりBなりの評価。
木村部会長
 小項目についてのコメントは出ませんね。
長野産総研室長
 コメントについては、パワーポイントで親委員会にかなり詳細に報告いたしますので、そこのところは生かすという形で報告することになります。
木村部会長
 それは報告で、親委員会の正式な書類としては残らないということですね、親委員会に。
長野産総研室長
 正式にはそういうことです。
木村部会長
 そうですね。わかりました。
 いかがでございましょうか。「17年度業務実績評価の(案)」、何かお気づきの点。
 どうぞ、松重先生。
松重委員
 一番最初の「総合評価」のところの一番下の段落ですね、「世界的なイノベーション創出の競争の中で……実施体制の構築等が不可欠であり、国民からも期待されている。」、これはまさにそうなんですけど、評価の件に関していえば、現状がどうなのかという、その認識は示さなくてもよろしいのかどうか、評価委員会として。
木村部会長
 産総研の現状ですね。私もその点が少し気にはなってはいたのですが、その辺どうしましょう。よくやっているとか、そうでもないとかいうことですよね、これに関して。
松重委員
 期待論だけではいいんですけど、何か評価を出す立場からすると、どういう認識をしているのかというのは、何かちょっとコメントがあると……
木村部会長
 先生ご自身はどういうふうに判断されますか。
松重委員
 難しいですね。第2期の最初という形で、意欲的に取り組まれているということ。ただ、まだ最初ですので、実際的には、先ほど幾つか中小企業であるとか産総研の位置づけについてはまたいろいろ事情に応じて変わってきていると思いますので、正確な評価というかそこまではいかないと思うんですけど、取り組んであるけど、さらなる何々という形の表現で。
木村部会長
 わかりました。では、文章に関してはお任せいただけますでしょうか。今この場で作るのは少し難しいので、後ほど事務局と相談して私が責任もってやらせて頂きます。
 同様のご発言ございましたら。
黒川委員
 実際、今先生がいろんなところで、Bにしたりとかいろんなとこがあるので、これが個別というか各論ですよね、いろんなところをまた指摘しているので……
木村部会長
 私も独立行政法人として評価される側にいるのですが、一番役に立つのは小さいコメントですね。これが一番役に立ちます。そういうことで今のやり方でよろしいのではないでしょうか。
黒川委員
 その点を反映した言葉がここに出てくればいいんじゃないですか。みんなベストだと思っているわけじゃない。もう少し高い目標を掲げてやれということ。
木村部会長
 そうですね。
 それでは、よろしゅうございますか。
 では、産総研にお入りいただいて下さい……
長野産総研室長
 もう1つ随契の案件があります。
黒川委員
 随契に行く前に、1ついいですか。
木村部会長
 どうぞ。
黒川委員
 この2−1の1ページ目のAとBの一覧表なんですけど、この一番上の「鉱工業の科学技術」って、何でこのミネラル何とかじゃないけど鉱工業になっているのかなって。
木村部会長
 私もこれはいつも不思議に思っていますが、これ、初めのデザインでこういう表現になっちゃっているんですね。
長野産総研室長
 法律上。
木村部会長
 法律上そうなっているんですね。
黒川委員
 法律上なんて、法律は変えればいいじゃん。なぜかというと、昔は錬金術とかそういう背景があるわけ。鉱山とか鉱業があるからなんだろうと思うんだろうけど、時代ね。
木村部会長
 多分そうじゃないかと思います。
黒川委員
 昔は、だから蚕糸研究所とか絹とかそういうのは大事だったんだけど、そういう話なんだろうなと思って。
住田技術振興課長
 法律上、産業技術というものを定義しているわけですけれども、産業技術の概念が鋼工業と鉱業2つというような認識で始まっているために……
黒川委員
 それはわかるんだけど、あなたたちがこれでカンフォタブルかといっている。
木村部会長
 いや、カンフォタブルじゃないと思いますね。
黒川委員
 これをみたとき、ライフサイエンスなんていうから、何の話をしているかなとみんな思うんじゃない?
木村部会長
 鉱工業の中の情報。変ではありますね。
黒川委員
 あれ知っている?例えば、フランスはENA(エナ)があるわけじゃない?ENAの中で一番ランクが高いのはミネラロルテでしょう。知ってる?昔の18世紀ぐらいにできているから、それが一番の産業の中心なんだね。錬金術(アルケミストリー)なんかやっていたから。だから、あそこを出た人が一番ランク高くて、カルロス・ゴーンさんなんかそうなんですよ。
木村部会長
 エコールド・ミニヨンも名前だけ残っているけど、実際はそういうことはやってない。
黒川委員
 そう。やってないけど、あそこが一番昔の−−日本は、だからまだ150年前だからね、せいぜいできたのが。谷さん……
谷審議官
 経産省の中の設置法とかなんかにもいっぱいあるので、いい機会だから、数えてないけど……
木村部会長
 私も変だとは思っているのですが、法律的にこういうふうに書かれているから仕方がないのだろうというふうに解釈していたんですが。
塩田委員
 ついでなので。
木村部会長
 どうぞ。
塩田委員
 鉱業といったときに、情報をどう採用するか、そこが非常にポイントでね。ちょっと僕もここにコメントしていたんですけど、情報ですね、ソフト情報産業をどうするかというのは、国全体としてどこが一番やるんですかね。やっぱりここですかね。
谷審議官
 鉱工業で読んでいるということですけどね。どこが一番かどうかというのはいろいろあるでしょうけど、関係省庁で幾つかあると思います。我々は鉱業の中で今は読んでいるというところです。
木村部会長
 読んでいるというか、読まざるを得ないんですね。
 その辺は今後努力していただくということで、よろしくお願いします。
 それでは、済みません、うっかりしていて、随契のことについてもご議論をいただかなければいけないということを忘れていました。これについて、長野さんどうします、説明をお願いして……。
長野産総研室長
 前回ご紹介したとおりでございますけれども、親委員会の方から随意契約について、独立行政法人の方から報告を前回受けたところでございますけれども、そこで規程類の整備状況とか随意契約の妥当性ということで、この資料2−2の2ページ目に示されているとおりでございますけれども、業務方法書があるか、その基準がホームページで公表されているか、一定額以上の随意契約について公表する予定があるか、あるいは業務方法書、会計規定等が盛り込んであるか、下の方に行けば、手続の正当性について選定プロセス、契約の開始時期、随意契約の理由、さらには随意契約の成果で契約の質ということについてコメントをいただくという、フォーマットがあったものですから、それを参考にして委員の皆様のコメントを伺ったところでございます。
 それらについて、全員ではございませんけれども、委員の方々からコメントをいただいたほぼそのまま、生データという形でここにコメントあるいは全体コメントということで記させていただいております。
 規程類の整備状況につきましては、産総研の前回の部会の報告にもありましたとおり、整備はされていると、ホームページ掲載などは実行されていると。それから、具体的な規定ということに関しては、かなり詳しく規定されている。(2)のホームページ上での公表、これは公表されていると。それから、随意契約についてホームページ上で公表する予定ということについては、特許、秘密保持等に関連するもの、そういったものがあるのでございますけれども、それについては慎重に検討すると。それから、業務方法書、会計規定等には盛り込んであると。
 随意契約の妥当性については、判断は困難であると。ちょっと前回の説明の資料の量にもよりますけれども。それから選定プロセスについては、内部統制、厳格な審査により実施されているはずであると。契約の開始時期に関しては、年度末に集中しているということは特にないと。それから、随契の理由でございますけれども、一応具体的な基準がマニュアルに明記されていて、研究開発機関としては、これはちょっとこういうことをいいたいということでございますけれども、随意契約はどうしても必要であると。そのためには、他方ではアカウンタビリティー確保のために契約先を限定する、そういったロジックについては明確にすべきであると。契約の質の担保というのはちょっと難しい判断ではございますけれども、担保されているはずであろうと。
 全体コメントとしては、これらの設問は、最近世の中で問題になっているような契約が多いと報道されているものに発せられるものであろうという推測をいただいて、産総研に関しては、報告されているとおり、現在正当に実施されているものと信じますと。ただ、問題は業者の選定だとか契約先の選定の理由、質の担保等々あると。そういうことで、これらについては契約時当初には基準どおりで正しくても、惰性に流れやすいものもあることはあるので、絶えずチェックが必要であろうというコメントをいただきまして、厳正なチェックと同時に、社会環境の変化に対応して適宜基準を見直すということも必要であろうと。一般に基準と実態が合わないこともあるというコメントをいただいております。
 1ページ目でございますけれども、参考意見としてこういったものを親委員会に提出してはどうかというものをまとめてみました。そこに書いてあるとおりでございますけれども、研究機関における研究に係る委託契約では、研究開発の目的を達成するために、ある特定の事業者、研究者などのみが保有する技術、ノウハウ、知識等を必要とすることが多く、このような場合にはそれらを的確に活用いたしまして、研究開発の目的を達成するために当該事業者等との契約は必要不可欠でございまして、随意契約の形態とすることが望ましいと。
 また、コストの節約を目指した一般競争入札を行うことは、かえって研究開発の実質的な成果の実現を不可能にするおそれすらあるので、随意契約の一律的な見直し・廃止を行うということは避けるべきではないかと。随意契約を締結する場合には、随意契約先の選定手続の透明性を、当然でございますけれども十分に確保するとともに、社会環境の変化に対応した選定基準を設けて、適正な手続の運用を行う必要があるというふうにまとめさせていただきました。
木村部会長
 ありがとうございました。
 資料2−2の1枚目が、皆様方からいただきましたご意見をまとめたものでございます。皆さん方からいただきました個々のご意見については、2枚目に一覧表にしてございますので、ご覧いただきたいと思います。
 何か……
黒川委員
 このコメントというのは、この評価委員会のコメントなんですか。
木村部会長
 そうです。
黒川委員
 じゃ、「信ずる」なんていうのは困るな。信じているんですかね。何か書きようがあるんじゃないの。
木村部会長
 どこにあります?
黒川委員
 コメントの7行目です。「産総研に関しては報告されている通り現在正当に実施されているものと信ずる。」なんて、これ、いいのかな。
長野産総研室長
 出すのは1ページ目だけです。
黒川委員
 このコメントは関係ないの?
木村部会長
 コメントは関係ありません。コメントはいわゆる生データです。
黒川委員
 このコメントってだれのコメントなのかな。
木村部会長
 皆さんの。
黒川委員
 私たち?
木村部会長
 そうです。
黒川委員
 いいですか、みんな。
木村部会長
 どうぞ。
山野井委員
 前回、たしかつくばのときにもちょっとこれについてご意見だけ申し上げたと思うんですが、この文章でよろしいと思うんですけど、ただ随意契約が長期化するという問題が一番危ないので、技術はどんどん進歩していると思いますから、要するに常に競争原理の中でこれは選択されているということを強く打ち出された方がいいのじゃないか。その辺の文章がちょっと弱いんじゃないかというふうに思います。
木村部会長
 その辺のところは、下から2行目の「社会環境の変化に対応した選定基準」云々というところに入れたつもりなんですけれども、競争的環境ということをはっきり入れた方がいいですね。ありがとうございました。
黒川委員
 今度の随契の問題で、年間の随契の件数でいっているんだけど、額だと90%だとかなんとかいっているけど、あれ、どういう省庁の関係のが多いのかわかっているの?ちょっと教えてくれない、知ってたら。例えば防衛庁が多いとか。
木村部会長
 ほかの省庁?
黒川委員
 全体の政府関係の随契が90%ぐらいそうなんだっていうのは、だれがみたっておかしいと思うじゃない?だけど、防衛庁関係が額としては大きいのかもしれないんだけど、件数としてもと、%は少ないかもしれないけど、と思ったんだよ。だから、大部分そうですよなんて、うちは信じて大丈夫ですっていえるのかどうか。
住田技術振興課長
 各省ともかなり随意契約の比率が多いケースがありました。もちろん、おっしゃられたように防衛庁ですとか、あるいは国土交通省等で当然多い、あるいは厚生労働省も多かったと思いますが、そういうところで多いんですが、ただ政府全体として随意契約の比率は下げましょうと。少なくとも政府の契約に関する随意契約の比率は下げましょうということで、もうほとんど1けた台とか、全体で6%とか10%とか、それぐらいに下げていきましょうという目標を各政府自身が掲げたところでございます。
 したがって、そういうものは基本的には一般競争入札の方に移っていくわけで、今おっしゃられたとおり競争原理が導入されていくわけですが、ただ、ここにも書いてございますように、恐らく研究開発に関するものについては、競争原理といっても価格の競争というよりはむしろ企画の競争というところがポイントだろうと思いますので、今おっしゃられたご趣旨を踏まえてこのところはご相談をさせていただきたいというふうに、修正をさせていただきたいというふうに思います。
木村部会長
 今の黒川先生のご質問、マスコミ、新聞が書きましたね。9割とかなんとか。やはり金額的にいうと防衛庁が圧倒的に大きいのでしょうか。
黒川委員
 じゃないかなという気がするんだけど。
木村部会長
 そうだと思います。
黒川委員
 ただ、確かに研究の場合は、安物買いの銭失いというのはろくなことないから、それを見きわめないといけませんよ。
木村部会長
 それでは、今の山野井委員のご意見を入れさせていただきまして、少し事務局と相談して修文をさせていただきます。そういうことでよろしゅうございますね。
 (「異議なし」の声あり)
 ありがとうございました。
 それでは、これを評価委員会のコメントとして出すということにさせていただきます。
 では、長野さん、これで産総研に入っていただいてよろしいんですね。
長野産総研室長
 はい。
木村部会長
 では、お願いします。
 (産総研入室)
 よろしゅうございましょうか。
 それでは、特にもめることなく評価結果が出ましたので、ご報告をさせていただきます。
 まず、大項目の評価について申し上げます。I番目の「国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項」は、ほとんどの方がAということでございましたので、Aと判断をさせていただきました。
 同じくII番目、「業務運営の高度化による研究所運営の効率化」につきましても、ほとんどの方がAということでございましたので、これについてもAという判断をいたしました。
 III番の「財務内容の改善に関する事項」について、これは意見が分かれましたが、今年度についてはBという判断をさせていただきました。
 IV、「その他業務運営に関する重要な事項」、これについても判断が完全に分かれてしまいましたが、第2期目の初年度ということでございますので、あえて評価委員会としてはBという判断にさせていただいて、来年以降のご努力をまつということにさせていただきましたので、ご報告申し上げます。
 また、「総合評価」についてはほとんどの方がAでございましたので、Aというふうに判断をさせていただきました。
 評価について議論の中で幾つかご意見が出ましたが、細かい部分につきましては各委員のコメントがすべてオープンになりますので、それをご覧いただきたいと存じます。過去のものについて私も改めてみてまいりましたが、非常に細かいですが重要な点が多く入っておりますので、産総研側としても参考にしていただけるのではないかと思います。
 「総合評価」その他について2〜3申し上げます。第2期中期計画で策定された目標の達成に向けて、理事長の強いリーダーシップのもと、ロードマップやアウトカムを意識した研究戦略が研究者の研究意識向上につながり、研究成果に結びついてきている、この点は評価できるという意見が大勢を占めました。
 非公務員化によって外部人材との交流が自由に行われるようになり、現実にかなり従前に比べますとその点が活発化しておりますが、同時に、前回の評価委員会でも出ましたが、内部ですぐれた人材を育成していくということもぜひお考えいただきたいという意見も多く出ました。工技院から産総研に変わるときにかなりその辺について議論があったように覚えておりますので、ぜひその辺もよろしくお願いしたいと思います。
 それから、細かい点になりますが、民間からの資金の受け入れ件数並びに金額とも前年度と比べて伸びており、民間企業との連携強化が着実に進められていると、また特許については、実施件数が増加して民間等へのライセンス供与も推進されているということは大いに評価できるということでございました。また顧客を重視した業務運営を目指しているという点では評価させていただいておりますが、非常に重要な顧客である中小企業との連携について、これは評価委員会のときも吉海理事の方からご説明ございましたけれども、若干私どもがいただいた評価資料ではその辺がみえにくくなっていました。ぜひ今後ともご努力をいただきたいというご意見も出ております。
 先ほど申しましたように、細かい点については小項目のところにすべて委員のコメントが出してありますので、それをご参照いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 委員の先生方、もし何かございましたら山野井委員から順番に、要望あるいは評価についてでも結構でございますけれども、ご意見を賜ればと思います。
山野井委員
 17年度の評価につきましては、今木村先生からお話があったとおりで、基本的には私は賛成でございます。ただ、今後についてでございますけれども、この第2期に入りましてイノベーションハブという発想をはっきり打ち出されておられるわけですが、これからいろんな場面でインターディスプリナリーな取り組みというのは物すごくふえてくるだろうと思います。これはかなり基礎的な段階から−−応用の段階はもちろんそうなんですけれども。そのときにイノベーションのハブであるということを打ち出されたのは、まさに中核でございますので、ここはやっぱり大学と相当違う点があると。大学も最近、こういうことについて軸足をこちらに少しずつ移し出して、基礎研究を減らすわけじゃないんですけれども、もう1つの軸足をつくろうということで動いておられるようですが、その先陣を切るというのはおかしいですけど、センターとして文字どおり大学的な第1種基礎研究と、まさにイノベーションハブの核になる第2種基礎研究という、この連携の中で、ぜひ中核としてお願いしたいと思っています。
 それには、これは吉川先生の考え方、哲学と申しますか、随分浸透しておられて進んでおりますが、ただやっぱり一方において、どうしてもご自身の専門のシングルディスプリナリーについて価値があると、それをもっと深めたいという若い人たちも多いと思いますので、ぜひさらに一段、このインターディスプリナリーの価値観というのを共有化するためのご努力をお願いします。つまり、本当はそうじゃないんだけど、こういう一つの目的があるからやるんだという形ですと、本当に力が出るかどうか。本当にインターディスプリナリーのテーマならテーマについて、ほれ込むぐらいの形でのマネジメントを含めた意識改革というのがあれば、すばらしい世界につながるのじゃないかというふうに期待しております。
 もう1つは、当然第3期科学技術基本計画がこの4月からスタートしていますので、この中で産総研さんがどういう−−あれは「イノベーション」という言葉が物すごくたくさん出てきているわけですけれども、どのような大学との関係、企業との関係でおやりになるかということについては、もう一段深められることを期待したいと思っています。
 以上でございます。
木村部会長
 ありがとうございました。
 では、松重委員お願いします。
松重委員
 第2期の最初の年という形で、第1期は、ある面では組織整備、吉川理事長の本格研究等々の新しい概念、それの定着が大分なされてきていると思います。そういった面では第2期が、ある面では実行的な期間になってくると思います。それとともに、科学技術の世界ないしは世界における日本の地位というのがこの5年間で大分変わってきているし、国の意識も随分変わってきていると思います。そういった面で、先ほど山野井委員からもありましたように、この産総研の位置づけがどういうふうになるかというのを、国民の方は期待とともに実質的にもみていると思うんですね。そういった面でいいますと、現在まで、数量的なものとかそういったものは非常に私は評価できると思います。あとは実質的なものとして、ベンチャーであれいろんなところがあるんですけど、そういったような内面的なところもやはり深める必要があると思います。
 もう1つ、産総研は旧国研の一つでもありますので非常に注目度が高いということで、これは先ほどいいましたが、第2期では実質的な面をぜひ頑張っていただければと思います。イノベーションという形でいいますと、幾つかの考え方があると思うんですね。基盤的なものをちゃんとやらないと本当のイノベーションは出ませんので、そういった面では、産総研で積み上げられた、ないしは非常に有効的に活躍されている方をさらに生かすということ。それから、これは世界的な競争を担っていますから、視点がやはり国内だけじゃなくて海外も含めた戦略性も欲しいと思います。
 それから、第3期の科学技術基本計画でいわれているのは、もう1つは地域の振興があるんですね。一部の委員からも意見があるんですけど、産総研の前身といいますか地域にいろんな組織があったと思うんですけど、それが現在はかなり中央的な感じになっていますけど、やはり地域の振興というのは日本としてのイノベーションの大切な要素でありますので、そのあたり、改めて検討する必要がないかどうかですね。逆にいいますと、地域の振興のときに、産総研の今までの北海道から九州にあるところが一つの拠点にもなり得ると。そういう面では新しい戦略も考えられるのではないかなと思います。
 それから人材育成についても、これは産官学といいますか、それの流動性をぜひもう少し先導してやっていただければと思います。かなり期待を込めての評価とさせていただきます。
木村部会長
 ありがとうございました。
 では、塩田委員。
塩田委員
 イノベーションハブというコンセプトのもとに、理事長以下頑張っておられ、成果を上げつつあるということで、非常に評価しております。
 それから、人材育成については「アーキテクト」という言葉が出てまいりまして、これは我々非常に不得意なところなので、そういう人材をこれから日本の課題として取り上げていただいていることは非常にありがたいことだと思っていまして、ぜひそこを進めていただきたい。
 それから、産業技術総合研究所というのは、やっぱり産業界のニーズをどういうふうに吸い上げていくか、お金とリンクさせて吸い上げていくことになると思うんですが、その辺は相当これから頑張っていかないといけないと。特に景気が多少でもよくなってまいりますと、企業は自分でやるよとまた言い出すかもしれませんので、その辺は産総研としてやるべきことを整理されて、継続的に行うことをぜひお願いいたします。
 もう1つ、私自身はエネルギー系の研究をしてきたんですが、エネルギー系というのは、あるところまで要素的な研究はいくんですけど、そこからシステムに移るとき物すごく大変でして、巨大なお金と巨大な組織とコラボレーションが必要になってきます。例えばメタハイドレードは、非常にいい調査をされたけど、一体掘り出してきて売るところまでどういうふうにいくのか非常に難しいと思うんですね。
 同時に、エネルギー系だとそのときそのときで振り回されるようなことじゃなくて、基本技術というのはあるわけで、そういうところは、例えば高温の技術だとか超伝導の技術とかいろいろありますわね、そういうところはずっと大事にして育てておいていただきたいと思います。
 それから、私自身、先回いいましたように地方の方と、特に中小企業と今一生懸命やっておりますが、そことの連携がまだ非常に弱いのではないかと。先ほど産業界のニーズといいましたけど、中小企業のニーズも特に吸い上げていただきたいというようなことでございます。
 もう1つ、情報系の研究開発、これは主としてソフトの話ですけど、今ご承知のようなところで情報化社会ということで、これはお釈迦さんに説法になりますけれども、このあたり、国家戦略の中で産総研の役割というのもあるのじゃないかと。歴史を背負っていますから、そう簡単に、ばーっといくわけにもいかんでしょうけれども、強化する必要があろうかと思います。
 以上です。
木村部会長
 ありがとうございました。
 では、黒川委員お願いします。
黒川委員
 皆さんの期待がすごくあると思います。あるんだけども、一方でやはりいろんな大学とか従来の国研とか国立大学というところで、日本はかなり科学技術の研究とか、それから産業も、基礎研究もやっていたんだけど、調子悪くなるとすぐだめになるという、またそれもあるんですけど、そういうことになっているところだと、今、例えば吉川先生や木村先生は両方のことをご存じだから、その学をどうするのかというのは結構問題でね。
 きのうもちょっとよそのところで議論したんだけど、日本はすぐに「科学技術」という言葉しかないんですよね。「科学」と「技術」って全然別なんだけど、「科学・技術」って書いている人もいなくはないんだけど、私は最近、「科学」と「科学技術」というふうにわざわざ書いているんですけどね。だから、そういう科学というセンスが余りないなというところがあって、やっぱり時代を変えているのは常に科学であって、科学技術はそれをキャパライズするテクノロジーにすぎない。
 そういう意味では、テクノロジストは世の中を変な方に変えちゃう可能性がすごくあるんだけど、大学をどうするかというのはすごく−−両方の独法同士では、会計とかいろんなことをみると、それはそれで成り立っていていいんだけど、やっぱり吉川先生のそういうリーダーシップでかなり変わっているのは、全体にそれぞれの独法になったところの役割を自覚しながら、国全体としてどういうふうにギアをシフトするかというような明示的な役割がなくちゃいけないのじゃないかなと思っているんですよね。
 なぜかというと、単体としてこれだけの国のお金が入っていて相当大きいわけなので、そういう社会的責任はすごくあるんじゃないかなと。大学も、木村先生なんて一番よくご存じだと思うんだけど、すべての国立大学が独法になって一つ一つが単体になっていると、しょせんもともとのサイズで競争していて、何かサイズの違う金太郎あめばっかり出てくるなんていう話をよくしているんですけど、だからいろんな大学の学長さんの報告を聞いていると、じゃ名前を両方入れかえたとき何が違うんですかというと、大体変わらないんですね、サイズが違うだけの話で。全くつまらないなと思うんだけど、そういう話をどういうふうに人材の育成のパスとして、50%の人が大学を通るような今世の中ですから、その大学はどういう人を育てるかという、学部の教育が実をいうと一番大事なので、その辺をどういうふうに、大学自身は今ヒーヒーいって、何も余りアイデア出てないみたいだから、そういう意味でこういうところがどういうふうに、ある程度ステアリングするようなメッセージというか、そういうギアシフトするような役割をすることがすごく大事じゃないかなと思っています。
 もう1つは、産業界の話もそうなんだけど、そういう話でどういう役割をしていくかというのは、大学でもできない、産業界でもできないというところのある程度ユニークな−−この間、吉川先生が京都でしゃべられましたけど、そういうところが、大学の独法の場合は90ぐらいの独法があるわけだし、ほかの前の国研もあるので、その辺をどうやって、巨大戦艦とまではいかないけれども、両方を動かしていく役割がすごくあるのじゃないかなということを明示的に、ここだけサーバイブすればいいという話にはならないんじゃないかなということだと思います。それのメッセージ性が結構今出てきていると思うんだけど、具体的にもうちょっと、しょっちゅうここではブレーンストーミングしておられるので、ぜひそういう視点をもうちょっと入れていくといいのじゃないかなと思っていましたけどね。だから、私ちょっと心配しているんですよ、大学の方。というか、人が育ってくれるか、大学はどうでもいいんだけど。そこを通ってくる人のことを心配しているだけの話なんです。
木村部会長
 ありがとうございます。
 では、岡田委員お願いします。
岡田委員
 産総研についてはいつも申し上げていることなんですが、大変運営のあり方について敬意を表したいというふうに思っているんです。そのポイントは実は2つありまして、1つは、やっぱりアウトカムといいますか現実の社会との兼ね合いということをきちっと意識づけして、そこにロードマップも置いてやっておられるということと、2つは、コミュニケーションということをきちっとやろうと。この2つの点は、研究所のみならず我々企業活動にとってもとても重要なんだなと思っております。こういうことを私自身も、私を除くグループも含めて見習っていきたいなというふうに思っておるんですが、ただ、実際のマーケットとの乖離を避けるためには、よほど感覚を研ぎ澄ませて、いつもそのギャップを埋めていくという努力が必要なんじゃないかなと思うんですね。特にロードマップをつくられた後、技術屋さんの一般的な傾向からいうと、そのロードマップに満足して、もう世の中みなくなっちゃう傾向があるように感じておりますので、ここはぜひお願いしたいと思います。
 それから、コミュニケーションということも大変進歩、先端的なことをいろいろやっておられますが、先ほど吉海理事から話がありましたように、評価なんかみても、やはり特定のところに問題が固まってくるというようなこともあるのじゃないかなと思いますので、もう1度コミュニケーションのあり方等も含めた見直しの時期かなという感じがしております。
 そんな意味で、私、民間の立場で考えると、やはりベンチマークをすることはとても重要じゃないかなというふうに思うんですね。それは国内、海外という、そういういろんなところと比較すると、先ほどちょっと研究費のことを申し上げたんですが、民間企業の研究機関に比べると、研究費は大分多いんじゃないかなと私は思います。これは、もっとより成果を期待するという意味で申し上げるんですが。
 それから、民間資金の導入という意味ではフランフォーファー、ドイツあたりのあれと比較するとけた違いということになりますので、そういったベンチマークを強めていくところは謙虚な姿勢でぜひお願いしたいということと、もう1つ、経営の向上というふうに考えたときには、経年変化をやっぱり追っていくということはどうしても必要だろうと思うんですね。民間企業では損益計算書にしても財務諸表にしても、少なくとも対前年比というのを書くんですね。独立行政法人のところは一般に書かないのかもしれませんけれども、対前年でどうなっていくかというのは最小限必要なのじゃないかなというふうに考えております。そういったところで、ベンチマークの強化と経年変化をぜひもう少しみていただければと思います。
 以上でございます。
木村部会長
 では、浅井委員お願いします。
浅井委員
 産総研は、独法化に伴って中の意識改革とテーマ設定等、リアリスティックなテーマにどんどん変えていくといったような方向での経営の方向づけということで、中期計画は大きく変わったなというふうに評価しております。そういった方向でぜひ進んでいただきたいわけですが、産業技術の開発ということを大使命として掲げてやっていくということで、考えてみると研究環境というのは、企業についていうと、中央研究所の時代の終焉ということがいわれるように、なかなか根っこが深く張れないような時代に大分なってきているように思います。ソフトにしてもバイオにしてもナノにしても、そういったところのジェネリックな研究の根っこというのをいろいろと仕込んでいっていただきたいなというふうに思うので、そういったことでいうと、かなりロングタームの研究とショートターム、ミドルタームの研究があると思うんですね。その辺の適切な遠近感というのをもってやっていっていただきたいなと思うわけでありますが、そういった意味でクライアントのある研究とかクライアントのない研究と分けると、はっきりまだクライアントがあるよという研究がこれからもっとふえる余地があるのじゃないかなというふうに考えます。確かに産総研から技術の根っこをもらってやっていくんだというような事例が幾つも出てきつつあることは評価しているんですが、これから、まだまだもっともっとやっていっていただきたいなと。
 どうしてこういうことをいうかというと、やはり産業目的の技術の研究というのは大変なミッションで、産業の方に移すところでの大変さというのがまたあって、いろいろ産総研の思うようになかなかいかない側面もあると思うんですが、何しろそこのところにうまくブリッジを張って、企業での活動にレバレッジを加えないと、産総研の1,000億の研究で天下を変えていくということはなかなか容易じゃないと私は思っております。それだけに、今の活動がまだまだリアルワールドといいますか企業といいますか、そういったところとのリンケージが十分にあるという感じはしないんですね。そこのところをもっともっと意識してやっていっていただけないかなと思っております。
 さっき、デリバラブルはどういうふうに考えているんですかという質問をしましたんですが、そこのところでほかの研究機関やら企業とかかわってくるんだろうと思います。そのリンクなしに−−また新しいつくばでの地域の活動を活性化するための活動、これをこの間つくばでお願いしましたけど、そういったことになっちゃうのではだめで、リンケージがある形でそういうものが行われるというのをぜひとも企画していっていただきたいなというふうに考える次第です。
 以上です。
木村部会長
 ありがとうございました。
 特に私の方から申し上げることはございませんが、1点だけ、例のリサーチ・ミスコンダクトについてコメントさせて頂きます。今回の事件は、産総研にとってはもらい事故のようなものではなかったかと思います。世の中からみると、産総研の威信が傷ついたことは確かだと思います。殊に産総研が研究者にとって魅力的な場所になればなるほど、外部との交流が非常に活発になる。そうすると、違ったカルチャーの人が入ってくる。違ったカルチャーの人も、本来ミスコンダクトを起こすようなカルチャーをもってもらっては困るんですが、研究の世界でも競争ということが普通になりましたから、そういうことが起こり得るということで、ぜひ産総研では絶対そういうことが起こらないというふうな土壌をつくっていただいて、それを全国に広めていただくというぐらいの覚悟をもっておやりいただけばいいなというのが私の感想でございます。
 最後に、吉川先生からコメントいただきますその前に、何か産総研側で、いろいろなコメントで出ておりますので、そういうことに対して何かレスポンスがございましたら、よろしくお願いいたします。
吉海理事
 政策立案の責任者という立場で、いただいた重要なご指摘について一言だけ補足を申し上げたいと思いますけれども、特にご指摘の中で複数の方からお寄せいただいたのは、産業界との連携をどうやって実質的な深みにもっていくかということだったと思います。前回の評価委員会の場で私の方から実績報告を申し上げましたけれども、あるいはちょっと舌足らずであったかもしれません。現状はもう十分ご認識いただいているところかと思いますけれども、研究現場が、まずはそれぞれの研究フィールドの中で産業界のインターフェースをしっかりつくる、これはいろんなインセンティブ、メカニズムの中でそれを運営しております。
 その上にさらに、理事長が企業トップと懇談の場をもつというのを始めました。今、数社の企業トップの方とそういう場をもたせていただいております。それから、山野井委員にもちょっとご相談申し上げましたけれども、経団連との間で、私どもが整理した研究戦略についての意見交換の機会をぜひお願いを申し上げたいということで、これも事務局を通じて実現を図りたいと思います。
 それから、研究戦略については各工業会ベースで、私どもの考え方と産業界からみたそれに対するいろいろなご指摘、評価ということをいただきたいということで、これもアクションを今用意しつつあります。そんな状況でございますので、ぜひご支援をまたよろしくお願いしたいと思います。
木村部会長
 ありがとうございました。
 では、吉川先生、最後にコメントございましたらお願いいたします。
吉川理事長
 本当に評価をしていただきまして、心から感謝したいと思います。黙って評価されるというのはなかなか欲求不満も募りますので、一言私の方からも、別に意見じゃないんですが、私なりの考えをちょっと述べさせていただきます。
 この5年間、研究所として、ある意味では明確な説明可能な方法をもって研究を推進してきたというふうに考えるわけで、いろいろご指摘いただきましたように、内部的には大変ある意味では予想外に、若い研究者も含めて考え方の意識変革、考え方の統一というのが出てきたのかなという気がするわけであります。これは皆様お気づきだと思うんですけれども、国研、工技院、100年を超えるような研究所をもつ非常に伝統的な研究所を擁する、部分としてそれを含んでおります産総研が、こういうことをするのは本来非常に難しかったわけなんですけれども、それが研究戦略を共通で議論するとか、あるいは評価というのを通じて、最初は非常に抵抗があったんですけれども、これもみんなで受けるのが普通な風土になってきたとか、あるいは研究所として政策提言をしていくというようなことを通じて、そういったことが可能になったということ。これは、私としても大変産総研の姿というものを明瞭に示し得たのかなというふうに考えているわけで、ある意味では伝統的な研究者がもついいところを伸ばしながら、同時に伝統的な研究者では現代社会、現代の産業に対応できないというところは、急速に是正しつつ進んでいるのかなという気がいたします。
 そういう一つの内部的な変化というものを通じて、現代の日本産業が迎えている新しい課題ですね、これは世界的にそうですけれども、基礎研究というものに基づいて産業競争力を向上していく、こういう方程式。過去に本当にそんなことがあったのかどうか我々知らないんですけれども、そういったことを少なくとも明確に位置づける中で、この産総研が一つのエンジンとして日本の産業というものについて貢献できるという形は、基本的には整ったのかなというふうな気がいたします。
 その中で、一言でいえば本格研究ということをやってきたんですが、これは米国でもあるいはヨーロッパでも大変話題になりまして、我々も、そういったことで諸外国に発表を要請されるようなことも急速にふえてまいりましたので、いわばイノベーションの一つのパターンとして本格研究というものが位置づけられるという時代も来たのかなという気がしているわけであります。そういったことで、研究成果はもちろん第一に大事ですけれども、いわばそれをつくり出すための枠組みとしてのイノベーションシステムというものが、日本発の情報が出てきたということも、喜ばしいことなのかなという気がしているわけです。
 そういう中で、たびたびこれもご指摘いただきましたけれども、産業界あるいは大学との協力、これは我々イノベーションハブということで、そういうコンセプトで進めようとしているんですが、これも概念とか言葉だけではだめで、現実的にどうすればいいかという中から、非常に厳しい議論を通じながらアーキテクトというようなコンセプトの職種、これは日本に今いないんですけれども、そういったものが必要なのじゃないかということに、現実の大学あるいは産業との接点をつくる中で到達した。これも、多分やや時間はかかると思いますけれども、そういう人たちを創出して、できればそういう人たちが産業界に出ていって、あるいは大学に出ていって、そういう日本全体の風土を変えるというようなことも可能なのかなというふうに考えているわけです。現実に幾つかの大学と協力しているんですが、その協力の形も、今までになかった我々の研究ユニットを大学の中につくって、そこにいわばアーキテクトを存在させるというようなことも、場所としては、協力の仕方というものもある意味では考えておりますので、そういったことも今後成果としては出てくるのじゃなかろうか。
 現実の問題は、我が国が科学技術基本計画という名のもとに投入した基礎研究費というものが、日本の社会にあるいは産業にどういうふうにはね返ってきてもらえるのだろうかということ、これは国民的な関心事であるわけですけれども、それはまだ私としては、大学も努力し、我々も努力しているわけですけれども、形としてそれがどういう形でできるのかということは、個々の成果は出始めているにせよ、大きな形として我が国の流れをつくっているとはいいがたいと思うんですね。
 そういうことで、独法研究所というのは我々を含んで1万数千人の研究者がいるんですけれども、それが一つの軸になりながら、そういう科学技術基本計画で投入した費用が実際に日本産業を進めて、それがサステーナブルインダストリーで物をつくるという意味で地球に貢献する、そういう図式ができるのじゃないかというところまでようやく参りましたので、実はそれは近いうち、そういう提案を我々としてはしようと思っております。それについてはまだ何も成果はございませんので、きょうご報告することではないんですけれども、例えば新しい産業としての健康産業をどういうふうに日本でつくっていくのか、あるいはエネルギー産業をどういうふうにつくっていくのか。私は、エネルギー産業の輸出国になるといっているんですが、そういったこととか、あるいはサステーナブルな製造業をどうつくるかといったようなことについての大きな国家的プロジェクトというものがいずれできなきゃならないんですが、これもまた我々が一つの柱として役に立つという形を整えているということと、我々発の提案もどんどんしていこうということでございますので、この点についてはぜひ楽しみにお待ちいただきたいということを申し上げて、御礼にかえます。
木村部会長
 ありがとうございました。
 それでは、以上とさせていただきますが、長野さん、何か事務局の方からご報告がありましたらお願いいたします。
長野産総研室長
 それでは、本日ご了解いただきました評価結果につきましては、経済産業省独立行政法人評価委員会、親委員会に報告いたしまして、審議して了承を得た上で様式を整えて、本日ご欠席の委員も含めまして皆様へ送付させていただきたいと思います。
 事務的でございますけれども、議事要旨については、本日については従来と同様、部会長にご一任いただければと思います。議事録については、案をとりまとめ次第、各委員にご送付申し上げます。ご確認いただいた上、公開とさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
木村部会長
 ほかによろしゅうございますか。
 では、本日はどうもありがとうございました。
――了――
 

最終更新日:2006年11月6日