経済産業省
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審議会・研究会

独立行政法人評価委員会情報処理推進機構分科会(第2回)  議事録

平成15年9月29日(月)

【嶋田情報処理振興課長】
定刻になりましたので、第2回情報処理推進機構分科会を開催させていただきます。議事に入ります前に、ご都合により、前回分科会に出席いただけなかった松山委員をご紹介させていただきます。
【松山委員】
京都大学の松山でございます。前回は、大学院入試と重なってしまいまして失礼いたしました。よろしくお願いいたします。
【嶋田情報処理振興課長】
松山委員におかれては、前回の分科会において、評価委員会令第5条によりまして、安西分科会長から分科会長代理の指名をされており、ご本人を初め、皆様にはご了解をいただいているところでございます。また、本日の分科会におきまして、急用によりまして、安西分科会長、櫛木委員、村本委員がご欠席となっております。
松山委員におかれては、会長代理として本日の議事進行をお願いすることとなりますので、よろしくお願い申し上げます。また、本日ご欠席の櫛木委員の代理といたしまして、松下電器産業の吉原様にご出席いただいております。では、松山分科会長代理に議事進行をお願いしたいと思います。
【松山分科会長代理】
それでは、安西先生のご指名ということで、分科会長代理として議事を進めさせていただきたいと思います。それでは、まず、議事に先立ちまして、豊田局長から一言ごあいさつをお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
【豊田商務情報政策局長】
商務情報政策局長・豊田でございます。本日は、お忙しいところ、ご参加いただきまして、誠にありがとうございます。
前回の分科会におきましては、独立行政法人情報処理推進機構の中期目標案についてご議論いただきました。大変活発にご意見をいただきまして、本当にありがとうございました。特に、皆様方からは、IPAのミッションがわかりにくい、もう少しわかりやすくならないか、あるいは、先進的な分野に携わっているので、他法人とは違った、もう少しアンビションといいますか、青雲の志的なものを前面に出せないものかといった積極的なご意見をいただいたわけでございます。本日は、その中期目標案について、再度ご審議いただくこととしております。皆様方のご意見を極力反映して修正したつもりでございますので、よろしくご審議いただきたいと思います。
また、8月の下旬から9月の中旬にかけまして、一般の方々からもパブリックコメント、一般意見の募集をさせていただきました。後ほど内容を簡単にご説明させていただきます。こちらの方も、具体的事項については前向きに反映していきたいと思っております。
また、2つ目でございますけれども、中期目標を受けまして、IPAが策定する中期計画案についても、本日、IPAからご説明をいただくことにしております。あわせてご審議いただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
【松山分科会長代理】
それでは、お手元の議事次第に従いまして、議事に入らせていただきたいと思います。議題の(1)は、前回、8月6日の第1回分科会の議事録の確認でございまして、事務局からご説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
【嶋田情報処理振興課長】
資料2をごらんいただきたいと思います。お手元の資料2は、第1回の分科会の議事録案です。各委員には事前にご確認をお願いしているところでございますが、ご多忙ということもございますので、今週を目途にご確認いただきたいと思います。これは、運営規程第6条で公開することということになっておりますので、ご確認いただいた上で公開していきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
【松山分科会長代理】
それでは、事前に配付していただいて、一応チェックいただいておるということもございますので、今、事務局からご説明がございましたように、一応今週中を目途に、さらにご意見がございましたら事務局までお寄せいただくということで、今回配付させていただきました議事録の承認をお願いしたいと思います。後の修正等がございましたら事務局の方で調整して、適切な処置をとるということを含めて、ご承認をお願いしたいと思います。よろしゅうございますでしょうか。
(「はい」の声あり)
【松山分科会長代理】
ありがとうございました。
それでは、議事の2番目でございますが、IPAの中期目標案のご審議ということで、前回、一応ご審議いただきまして、先ほど局長さんからもお話がございましたように、ご意見を踏まえた修正がなされてきていると伺っておりますので、その辺の説明を事務局から、資料に基づいてさせていただきたいと思います。では、よろしくお願いいたします。
【嶋田情報処理振興課長】
まず資料3、それから4、5、6の順番にご説明申し上げます。
まず、資料3をご覧いただきたいと思います。これは、前回、第1回の分科会で委員の皆様から出た指摘をまとめてございます。どのように対応したかも含めて簡単に申し上げますと、まず、最初にあるように、とにかくIPAは、ソフトウェアの振興という意味では唯一の団体なので、先進的に、かつ、総花的ではなくて、具体的な方向づけをもっとしろ、メリハリをつけるようにとのご意見、あるいは、先ほどの局長の話にもあったIPAの志、世界に向けての情報発信をきちんとしろというご意見がございました。
これにつきましては、私どもとしては、普通の中期目標とは違って、2枚紙のダイジェスト版をつくって、そこではっきりメッセージを出したつもりでございます。これにつきましては後ほどご説明申し上げます。
ただ、資料3の各委員からのご指摘にもあるように、幾つかの分野について、むしろ決め打ちにしろという意見につきましては、今回の中期目標の中で、具体的な分野の決め打ちというところには至っておりません。これは、率直にいって、IPAでも技術開発支援をいろいろやってきておりますが、私ども役所の立場から、この分野だということをいうためには、もうちょっと世界的な技術の動向、あるいは産業の動向をきちんと押さえなければいけない。そういう技術の動向をきちんと押さえるシンクタンク的な機能をIPAの中にしっかりつくるということを内容として盛り込みました。そういったものをつくった後にやるのは当然ですが、つくっていく過程でも、技術開発、あるいは重点分野のメリハリをつけていくということにしております。
国際競争力がどう向上するかという分析をすべきではないか、あるいは、アプライドサイド、アプリケーションサイドからのアプローチが重視されているので、そうした方針に沿ってやっていくべきではないかというご指摘については、それをしっかり受けて書かせていただいたつもりです。
これまでの実績を踏まえて、IPAで各センターをつくっていくと縦割りになって、事業がばらばらになってしまうということについては、それをきちんと束ねるという趣旨も踏まえて、そういう体制にするという話を書きましたので、これも後ほどご説明いたします。
資料3の1ページ目の一番下にあります「ソフトウェア全体を把握できるような機関になるべきではないか」というご指摘についても、先ほど申し上げたシンクタンク的な機能というところで受けさせていただいております。
2ページにまいりまして、中小企業のための事業というのも全くおっしゃるとおりだと思いますので、今現在、中小企業用のテストベットのようなものも一部ございますが、それを充実するという方向で中期目標の中に書かせていただいております。
セキュリティ政策は内容的に盛りだくさんだけれども、総花的だというご指摘もございました。これについては、例えば、今年度から来年度にかけて、今、日本は情報収集はしているのだけれども、脆弱性を分析するような機関がないということもございまして、産総研と協力しながら、脆弱性の分析機能をもたせるといったことも考えていきたいと思っています。セキュリティ、あるいはITにおける高信頼というのは非常に大事な分野だと思っていますので、そこは相当メリハリをつけて書かせていただいております。
それから、CMMのリードアッセッサーを3%にしろ、そういうアセスメント目標をもつべきだというお話がございました。CMMは、ご承知のようにアメリカのSEIでやっているものですが、日本語でリードアッセッサーを育成するという契約をこの間締結いたしました。後ほど藤原理事長から話があると思います。こういうことを踏まえて、リードアッセッサーの数を増やすということをやっていきたいと思います。
アセスメント目標云々は、目標で書くには少し細かい話だと思いますので、計画、あるいはその具体的なインプリメンテーションで受けていきたいと思っております。
資料4でございます。実は、この中期目標案をパブリックコメントにかけました。パブリックコメントで幾つかご意見をいただいておりまして、それが資料4にずっと出ております。非常に大部な資料でございますので、ポイントを私から口頭で申し上げますと、パブコメは全部で9件来ました。意見を提出された方は、中小・ベンチャーの経営者、業界団体です。ほかの独立行政法人のパブコメの数に比べて、別に多いわけでも少ないわけでもなくて、普通の量だと思っております。
総論として多かった意見は、1つは、非常にアプリケーションサイドに振っているけれども、IPAは、そもそもソフトウェアの技術開発支援を相当やってきた、したがって、アプリケーションサイドのみならず、戦略的な技術開発支援をもうちょっとはっきり書けというお話がございました。
それから、これをどうやって受けるかというのは難しいと思っておりますが、量から質への転換と書いているけれども、むしろ量を増やすべきだ、要は、予算を増やすべきだというお話もございました。
個別具体的な事項といたしまして、政府調達において、IPAが先導的な役割を果たせとか、セキュリティについては、単に情報収集だけになっているけれども、JPCERT等、他の機関との関係性をきちんといえとか、中小・ベンチャー支援については、単なる情報提供だけではなくて、ベンチャー・キャピタリストとの具体的な出会いの場を提供しろとか、人材育成は、専門分野のコミュニティを育成することを大事にしろというお話もございました。
具体的な事業運営に関して、苦情的な意見も若干ございまして、十分な公募期間の確保のみならず、事前の情報提供も十分な期間をもってやってほしいといった意見がございました。
中期目標への反映の仕方は、まず、第1番目の技術開発につきましては、私どもとしても、アプリケーションサイドのみに振る気は全くなくて、IPAの大事な役割として、技術開発支援をやっていかなければいかんと。ただし、今までのようなやり方では必ずしもうまくいっていない部分があるので、先ほど申し上げたシンクタンク的な機能をきちんと整備する中で、メリハリをつけて重点的にやりたいという思いでございますので、そうした形で受けることにして中期目標を直しました。
政府調達における先導的な役割やセキュリティに関する話、ベンチャーキャピタルの話は、いずれももっともな話だと思いますので、所要の修正をしております。
ただ、1つ、量から質への転換ではなくて、そもそも予算の量をふやすべきだという話については、私どもとしては、全体の枠があるものですから、その枠をどうやって外すかというので努力はいたしますが、正直いうと、中期目標の中にはなかなか受け切れないということで処理いたしました。
資料4は以上でございます。資料5、資料6は、委員の皆様には事前にお配りしてありますので、ご意見もいただいておりますし、本日、できればこれに基づいてご議論いただければと思いますが、まず、資料5でございます。
資料5は、中期目標の考え方、あるいは骨子をわかりやすくまとめたものという位置づけです。したがって、経済産業省の独立行政法人の中期目標を議論する会議におきましても、私ども、必ずセットで出していくつもりでおりますし、情報公開、外に対して、ホームページ等で公開する場合にも、中期目標の前段として、中期目標の考え方をはっきり明示しようと思っております。
内容はご覧いただいているので、さっとご説明いたしますが、まず、時代認識として、単にソフトウェア産業のためのIPAではなくて、ソフトウェアが社会経済活動の基盤そのものを構成する時代となったという歴史認識のもとに、IPAは、産学官の連携拠点として、ソフトウェア戦略を具体化し、技術と人材の両面で、1つは戦略的な公的基盤の整備、もう1つは独創的な技術開発の支援、この2つをやることを任務として明確に掲げるべきである。
この任務を遂行するために、中期計画期間中に、下に書いてある3つの方向に沿って、業務・組織・人員構成を見直す。
(1)は、業務対象、今まではソフトウェア業に属する企業でございましたけれども、それのみならず、ユーザーへの拡大を図る。情報処理システムのユーザーを幅広く対象とした公的基盤、公的プラットフォーム、あるいは支援を提供する。
(2)として、単に資金面での支援だけでなくて、公的なプロフェッショナル集団として、人材は外からある程度来ていただくことが必要になると思いますが、そういうことで、知識面から支援を行うことができるような体制、ネットワークをつくる。
(3)は、先ほどの技術開発の話にもかかわりますが、「ソフトウェア知」という概念がございますけれども、それの必要性を念頭に、いわば戦略的に、国際的な動向に照らして、メリハリをつけた形で公的基盤及び支援を提供できるような体制とネットワークを構築する。「国際的ネットワーク」と書きましたのは、アメリカにおけるSEIや、ヨーロッパにおけるISEみたいなフランフォーファー研究所がございますが、こういうところとも連携をとりながら、世界標準での支援をしっかりやっていくという趣旨でございます。
2.に掲げましたのは、具体的なキーワード、基本的な理念として、「創造」、「安心」、「競争力」という3つの言葉を挙げております。その上で、ソフトウェア開発、信頼性・安全性の基盤整備、人材育成という3つに優先して注力すべきということで書いております。
ソフトウェア開発につきましては、先ほど冒頭申し上げたように、まず、技術動向に関する公的シンクタンク機能をきちんと整備した上で、メリハリをつけて重点的な技術開発支援を行う。このように書きましたが、私どもとしては、ソフトウェアにおけるナショナルプロジェクトはやったらいいと思います。ただ、ソフトウェアの場合は、要素技術の開発といっても、使う分野とくっついた形で開発しないとなかなか難しゅうございますので、公的シンクタンク機能を整備しながらやっていくということです。
2ページ目ですが、一番上に、今後、例えばe―Japan戦略IIでさまざまな新しい先導的なプロジェクトがあり、例えばITSもそうだと思いますし、医療の情報化など、いろいろな社会システムのプロジェクトが出てまいります。それに対しては、ソフト、システムの面でのある種の公的インフラ投資が当然必要になります。今の役所の体制でそれができるかというと、実は余り期待できない。こういう基本設計をやれるようなプロフェッショナル集団が必要であり、IPAに民間、あるいは学界から、2年とか3年とか期間を限って来ていただき、プロフェッショナル集団として、基盤的ソフトウェアの企画・開発・検証をやる機能を、ぜひもってもらいたいと思っています。
(2)は信頼性・安全性ということです。実は、今、情報セキュリティの研究会をずっとやっていまして、情報セキュリティ対策がいまだ不十分だという面と攻めの情報セキュリティ対策を日本として考えるべきだという意見がございます。攻めというのは、具体的にいうと、高信頼性社会みたいなものが日本の強みになって、競争力強化にも、かつ安全保障にも役立ちますので、政府はこういうことに資源を重点的に投入すべきだというメッセージを出そうと思っています。その一つの受け皿として、IPAでセキュリティ、また、2番目に書いてあります製造技術、エンジニアリング技術、こういうものの機能を強めたいと思っています。
(3)は、高度IT人材の育成。これは当然、大学なり企業なりでやるわけですが、ITスキルスタンダードセンターみたいなものをつくって、国として物差し、あるいは標準といったものを用意していって、民間における取り組みを促進するということでやっていきたいと思います。それから、人材育成には、第1回でご説明した天才発掘のような話も当然重要な分野としてあると思います。
3.で、これらをやるために、1つはこの間センターを幾つかつくって、それぞれのプロフェッショナルな方に集まっていただくというお話を申し上げましたが、それだけではなくて、分野間の横断的連携を同時並行的に図るための対策、いわばヘッドクォーター機能をきちんともつための体制整備と人員整備が必要だと思っています。
また、利用者のニーズにこたえるための、いわば顧客満足度に配慮した質の高いサービスの提供が動機づけられるような組織運営をIPAに強く期待していきたいと思っています。
今ご説明したような話をまとめたというか、今のは骨子ですけれども、それを中期目標という形で個別的に展開したのが資料6でございます。左側に書いてあるのが修正前、この前ご議論いただいたものです。「修正後」と書いてありますのは、委員の皆様、また、パブリックコメントを受けて修正した後のバージョンです。基本的には、ここに書いてあることのエッセンスが、今ご説明した資料5にまとまっているとご理解いただければと思います。もしご指摘いただければご議論していただければありがたいと思いますが、中期目標のこちらの方の私からの説明は省略させていただきます。
【松山分科会長代理】
どうもありがとうございました。ただいま事務局から、前回の分科会でのご意見、パブリックコメント及びそれらを踏まえた中期目標案の修正のポイントと、最後の資料6が、新旧対照表としてあらわされた中期目標案ということでございますが、これらにつきまして、ご意見、ご議論をよろしくお願いしたいと思います。
【太田委員】
今の嶋田さんのお話で非常に興味をもったのは、シンクタンクというところですね。具体的に計画の中でお書きになるのかどうかわかりませんが、どういう体制、人でシンクタンクの組織をつくっていくのかというのが1点ですね。
2点目は、この間と違って、ナショナルプロジェクトもあり得るべしというのは非常に期待をもてるということです。
議論がいきなり飛んで恐縮ですけれども、最近、坂村先生のICタグとトレーサビリティではないですが、これはユビキタス時代の国家10年戦略だと坂村先生がおっしゃっているのですね。あの問題はソフトウェア開発だけではないでしょうが、坂村先生としては、OSの反省も含めて、あれは10年計画でやるべしということなのだと思いますが。この辺については、今、嶋田さんがナショナルプロジェクトとおっしゃったので、非常に興味深くて、メリハリといった意味で、IPAの発信力、これでいくぞということであれば、坂村先生のああいう動きを皆さん、どう評価しているのか、どう位置づけているのかというのが感じたところです。
【池上委員】
関連していると思うのですが、恐らく、ナショナルプロジェクトをやってもいいのではないかというのは、今までやったけれども、なかなかうまくいかなかった。ここでいっているシンクタンク機能というのは、ある意味で、プラン・ドゥー・シーのプランの部分について「シンクタンク機能」という言い方をして、ナショプロについてもそこで十分詰めてやるということになればやりましょうよというふうに理解したのですが、そういう感じなのでしょう。
【嶋田情報処理振興課長】
はい。
【池上委員】
もう一つは、「公的」という言葉が多いのがちょっと気になったのですが、これは、特別にどこかほかに配慮して、「公的」という言葉を入れたかどうかということをちょっと議論していただきたいと思いました。また、公的シンクタンク機能でいろいろご検討いただいて、場合によっては、違う方向で行こうよという答えが出てきてもいいのではないかという感じいたしました
【嶋田情報処理振興課長】
まず、シンクタンク機能については、私ども、利用法として思っていますのは、例えばIPAに戦略企画センターみたいなものがあって、それはいわばシンクタンク的な機能で、国際的にどういう技術とどういう企業がプロットされて、日本にポテンシャルがあるのに欠けている部分はどれかというのを明確に頭に全部置いた上で、技術開発のメリハリをある程度つけるという機能をもたせたいと思っています。
もう一つは、シンクタンク的機能よりも、むしろ、この間ご説明したソフトウェアエンジニアリングセンターの方でできればやりたいと思っているのですけれども、さっき太田さんからお話のあった電子タグもそうだし、ITSもそうだし、国がいわば公的なインフラとして、新しいシステム投資をしなければいけない部分がいろいろある。今までみたいに私どもが予算を20億、30億とって、各社にお任せという形では多分使えないものができてしまう。そうだとすると、本当に各社が現場でやっておられて、まあ、言葉は浮いてしまいますけれども、ドリームチームみたいなものがあって、学会の方と、あるいは民間の方でソフトウェアの基本的な設計をする。そういうファンクションが必要だと思っています。それは、先ほど申し上げた戦略企画センターになるのか、ソフトウェアエンジニアリングセンターというところに置くのか、そこはまだ決めておりませんが、そういうものが必要だと思います。
個別、ユビキタスのID、オートIDセンターとか坂村さんの話でいうと、これは10年戦略であるというのは全くそうだと思いますが、今、私どもで一番力を入れているのは、業界間の標準の話です。これはいろいろな業界にまたがる話なので、とにかく標準、あるいはどのようにコードを読み込むかというのを統一しなければいけない。その上に、坂村さんのいっておられるのは、恐らく、電子タグで、DNAサーバーみたいな形でちゃんとヒエラルキーをつくっていって、どれがどれだというのを決められるような仕組みをつくるということだと思いますので、これは役所よりも、さっき申し上げたようなシンクタンクか、ソフトウエアエンジニアリングセンターなのかわかりませんが、専門家によるドリームチームみたいなものを集結し、ある程度の設計をしていただいて、国が必要だと思ったら、公的インフラとしてそこに投資するということが理想的な姿だと思っています。
池上先生のおっしゃった、ナショプロはうまくいかなかった、今後どうするのかということについては、先ほど申し上げたように、物の技術開発だと要素技術を特定して技術開発すればいいのだと思いますが、ソフトウェアの場合は、実際にどう使うかというのと不即不離にくっついているものですから、そういうプロジェクトと、いわば専門家集団による基本設計をIPAのセンターが機能できるようにしたいというのが私どもの発想でございます。
公的と書いたのは、実は、行革の一連の議論の中で、私どもとしては、公的な必要性のある部分をやっていますという説明をしています。政府、あるいは政府関連組織で実際に、例えば、さっき申し上げた基本的な設計をしたりするのは、企業、あるいは学界から本当に詳しい方、専門分野の方に2年なり3年なり来ていただくという意味で、いわば公的なプラットフォームとして一部機能させたいという思いがあります。政府ではないが、パブリックドメインであるという性格は非常に大事にしなければいけないと思っております。
【松山分科会長代理】
ありがとうございました。
【池上委員】
公的というのは、イギリスでいうところのパブリックといった感じなのですね。ガバメントがやるという話ではない。別の言い方をすると、全体として、いい受け皿をつくりますよというふうにもとれたのですね。そういう感じもあるのでしょうね。
【嶋田情報処理振興課長】
そうです。
【池上委員】
公的というのはパブリックであって、関心がある人が集まってくるような場所、つまり受け皿としては、ソフトウェア関係ですと、日本ではIPAぐらいしかないよという感じもある。
【嶋田情報処理振興課長】
セキュリティ分野、人材分野、いろいろあると思いますけれども、そのための公的な受け皿として機能できるような組織にしていきたいというのが行政側からの希望です。
【池上委員】
先ほどの太田さんの質問とも若干関連するのですけれども、独立法人化しますと、これはどうなるかわかりませんが、例えば人件費の枠は変わらないですよね。これからの独立法人がどうなるかわかりませんけれども、入り口と出口で比べた場合、少なくとも出口は減っていなければいけませんよという行政改革的な発想があるので、これから大きく変わっていく可能性がある受け皿という立場に立った場合どう考えるのか。
【嶋田情報処理振興課長】
運営費交付金については、ご承知のようにどんどん減らされる方向なので、うまく工夫することは難しいと思いますが、例えば3年間とか5年間に限って、このプロジェクトをやっていくということであれば、国が直接執行する委託費的な形で対応していくということも考えられます。いずれにしろ、国にとって本当に意味のある形で短期間でやります、成果も出します、成果も評価されますという形にしなければいけないと思います。
【阿草委員】
もう既にここまでまとめられて、余り意見をいうのは何となくおかしいのかなと思いますが、2.の情報システムの信頼性・安全性のところでセキュリティがこれだけ前に出るのなら、情報システムセキュリティと信頼性とするかといったことも考えられるのですが。ソフトウェアのシステムの中で安全性イコールセキュリティかというと、ちょっと違うのではないかなという感じがして、少し気になりました。
データベースも情報システムもそうなのですけれども、セキュリティをいうときにプライバシーとかなりセットになるわけで、セキュリティというと、何となく国民の身近に感じないですけれども、プライバシーというと、住基ネットとかいろいろな意味で極めて近い概念なのです。必要なものの情報はきっちり管理されて、変に使われないということと、プライバシーは、情報として出したくないものはちゃんと出さないという仕組みも情報システムであるという感じがあるので、言葉の中にプライバシーが1つぐらいあってもいいのかなと思いました。それもセキュリティの一種なので、いつもセットで出てくるのに、プライバシーという言葉がないなというのがちょっとだけ気になりました。
2.のタイトルの中で分けた(1)と(2)が「情報セキュリティ対策の強化」と「ソフトウェア・エンジニアリングの推進」になるとすれば、セキュリティはもっと前に出した方がいいのかなと。上のタイトルでは安全性で、中ではセキュリティ。セキュリティイコール安全性ですかというのがちょっとだけ気になったので、それだけ表に出すなら、セキュリティを出されてもよかったのかなと。
以前にみせてもらったときは気がつかなくて、今となっていうなと思われるかもわかりませんが、ちょっと気がついたことを話させてもらいました。
【嶋田情報処理振興課長】
その点はむしろご指導いただきたいのですが、私どもとしては、信頼性というのは、情報セキュリティとソフトの不具合的な話、バグの話と両方含んだ概念で、信頼性の中に両方含んでいると思うのです。それをばらけて情報セキュリティとエンジニアリングで、不具合対策的なものを書いています。
さらに、情報セキュリティの中には、技術的な話、事故対応の話、予防的な話、おっしゃるプライバシー、あるいはポリシーに関連するような部分が入っているのだと思いますが、プライバシーやポリシーに関する部分は、IPA以外の機関で、例えばプライバシーマークとかやっているのもあります。アメリカでいうJPCERT、SEIのセキュリティ部門も念頭に置いたような組織と考えており、したがって、今は技術開発とか、これから監査とかやっていくわけですが、JPCERTやNIRTなど、セキュリティ機関がいろいろございますけれども、こういうものの情報ハブ的な機能を強くするというところに重点を置きたいと思っております。
【太田委員】
細かい話ばかりで済みません。デスク業務みたいに文言を言うのも恐縮ですけれども、資料5の1.の「IPAが果たすべき任務・役割」で、(1)、(2)、(3)、すべて「拡大」ですよね。ちょっと工夫が必要ではないか。
(1)の「業務対象のユーザーへの拡大」というのは、議論している中ではわかりやすいかもしれないけれども、対外的にわかりやすくするためには、別の表現の方がいいかと思います。「拡大」が3つだしワンパターンかなと思う。
【嶋田情報処理振興課長】
(1)は、産業競争力とか、もうちょっと一目でみてわかりやすいように修正いたします。
【太田委員】
そうですね。
【嶋田情報処理振興課長】
では、そのように修正します。
【池上委員】
今のままでは(1)は英語に直らないでしょう。
【太田委員】
ただ、先ほどからのメッセージ性という意味では、やはりこれは大事なので工夫する必要がありますね。
【嶋田情報処理振興課長】
さっき阿草先生のおっしゃられたプライバシーの話は、どちらかというと役所がやらなければいけないところと思っておりますが、そういう整理でよろしゅうございますか。
【池上委員】
でも、その問題に必ずぶつかりますよね。
【阿草委員】
そうです。セキュリティがちゃんとされていれば、プライバシーについてもかなり安心できるし、もともと何も入れなかったらセキュリティも要らない。だから、プライバシーとセキュリティと結構関連するかもしれませんね。
【池上委員】
それは、それこそ公的シンクタンクでいろいろ議論するのではないかと私は思います。要するに、昨日までではなく明日に対して何か手を打つという話になると、必ずプライバシーの問題にぶつかりますよね。予防保全的に何か手を打つ。あるいは、会社の、例えばITの強さをチェックするというのでアタックをかけることもある意味ではプライバシーですよね。でも、それは避けられないですよね。ただ、文章に書くのは非常に難しいのかもしれない。
【久米情報処理振興課課長補佐】
情報セキュリティといったときに、コンフィデンシャリティ、インテグリティ、アベイラビリティという言い方をしますよね。それがきちんと守られるということが、プライバシーを守る上でも当然の前提になっているわけですので、そこは、広義のセキュリティの中にプライバシーも当然含まれているという理解で、ただ、ポリシーのところは、IPAの性格からして難しいので、技術的なところについてはむしろ共通のものだという理解でいいのではないかなと思っています。
【阿草委員】
さっきICタグの話がありましたけれども、タグはIDだけで、その後、IDに付随した情報がいっぱい管理されているのが問題なわけですね。そういう意味ではセキュリティなのかプライバシーなのか知りませんが、ICタグのアイデアはわかるのだけれども、その後、背負っていい情報はどこまでかということが問題になるという意味では、タグ管理だけの問題ではなくて、タグ管理をするには、必ずプライバシーというか、国民全体として、どこの情報はどこまで持ち回っていいかという情報が決まるわけですね。それに合わせたセキュリティコントロールがされているかという情報システムになっているのが、どこかでサーティフィケートされないといけない。でも、もともとプライバシーがないと、セキュリティのところだけでも余り意味がなく、相互に関係しないといけない。両方で初めて意味のあるセキュリティになるということですので、それが言葉として一つも出てこなくていいのかなと思っただけです。プライバシーについては、例えば国が指針を決めて、セキュリティが正しく守られていることをやるというならそれでもいいのですけれども、言葉が一回も出てこなくていいのかなというのが少し気になった点です。
【嶋田情報処理振興課長】
そこは書き方は別にしましても、政府でプライバシー関連政策について議論したものを踏まえて、情報セキュリティ確保のための中核的な役割を果たすとかということでございますか。役割分担のところをはっきりしないと、IPAにこれをやれといっても難しい問題もあると思いますので。ただし、プライバシーの大事さはおっしゃるとおりだと思います。そこは工夫いたします。
【池上委員】
ここでIPAでやるのは、技術開発という点でですよね。だから、制度の問題やプライバシーは何かというのはここでないのかもしれませんね。
【嶋田情報処理振興課長】
ただ、阿草先生は、プライバシーとは何か、どこまで守るのかというのがきちんと決まった上でないと、技術開発をやっても意味はないだろうということをおっしゃっているのだと思うのでが、そこは工夫が可能かを検討します。
【池上委員】
でも、それをうまく分けることはできるのですか。
【阿草委員】
いや、わかりません。それは時代とともに変わるにせよ、今の話、何がセキュリティかの定義がないのに、セキュリティを守っていますの守っていますというのはどういうことですかと。そうすると、プライバシー的な情報というか、この情報はきっちりほかにとられてはいけないという情報が破られなかったら、それはセキュリティーが守られているというわけですね。だから、ログインされたら必ずセキュリティが破られたかというと、それはちょっと違うわけですから、そういう意味ではセットになっていますよと。何を守るべきかがちゃんと定義されないと守ったとはいえないという意味で、何を守るべきかというところでプライバシーがすぐ顔を出してくる。
【池上委員】
ただ、ネットワークの中に情報を蓄積する、あるいはプロシージャを蓄積するところがある限りにおいては、ある意味でプライバシーはないわけですよね。
【阿草委員】
いやいや、プライバシーとして認められたものを入れているときは、それはプライバシーといわないわけですね。
【池上委員】
でも、それをほかの人がほかに公表した場合には、やはりプライバシーを、ということになるのですね。
【阿草委員】
そうですね。ほかに公表できないようにうまく管理されているというのが、セキュリティが管理されているという言い方をするという意味では近いと思うのです。
【久米情報処理振興課課長補佐】
まさに阿草先生がおっしゃるとおり、どういう情報をだれから守るのかという前提があって初めて、情報セキュリティの確保というのが出てくる。おっしゃるとおりだと思うのですね。国家機密にしても、個人情報にしても、企業秘密にしても、どういう秘密について、だれからどの程度守るのかというところは、セキュリティポリシーや国のポリシーなど、いろいろなところで決まっていて、それを実現するためには、技術的な、あるいは組織的な対応はどうあるべきかというところが決まってくるということはまさにおっしゃるとおりだと思います。前段のところは、IPAで、では、国のセキュリティポリシーはこうしなさいとか、個人情報保護についてこうすべきだというところは、正直いってなかなか厳しいところがある。ただ、それが決まったとき、どうやって実現すべきかというところは、情報セキュリティのサポートということで、技術的にも手法的にもIPAがしっかりできる分野だという整理ではないかと思うのですね。
【松山分科会長代理】
IPAが現時点でできるのは、いわゆる性悪説にかかわる情報セキュリティの確保ぐらいで、限定的にとらえるというのが一つの方向で、それ以上にプライバシー、あるいは情報のコンテンツ、中身のレベルでのセキュリティの確保を今の段階でIPAに求めるとなると、阿草先生がおっしゃったように、セキュリティとプライバシーはセットでないといけないというところにどんどん入っていって、なかなか難しいのではないかなと思います。他にご意見ございますでしょうか。
私自身の気づいた点を申しますと、資料5の2ページ目の一番最後から2行目に「利用者」というのが出てくるのですね。「利用者のニーズに機敏に応え」というときに、この利用者というのはどういう意味で使われているのか。いろいろ事業があるので、利用者ごとにということがあろうかと思うのですが、何か違和感を感じるなという気がします。これは細かいところです。
もう少し大きいところで、資料6の5ページ、「ソフトウェア開発支援」のところで、前回の分科会での皆さんのご意見で、メリハリをつけて、もうちょっとはっきりということで左から右へ変わっているのですが、この中で私がちょっと気になりましたのは、ⅱ番目の「ビジネスグリッド・コンピューティングの推進」というところで、ここだけ、固有名詞というか、固有テクノロジーの話が目標に入ってきてしまっているのですね。これは、書くとしても、計画の方にした方がいいのではないかなという気も個人的にはしていたのです。その辺のご議論が前回あったのかもしれないのですが、その点について、できましたらご意見を伺えたらいいかなと思うのです。
【嶋田情報処理振興課長】
まず、資料5の利用者については、具体的にいうと、IPAの現状のさまざまな支援制度、あるいは債務保証といったものの利用者ということで書いてありますが、「利用者」と書くとはっきりしないということでございますか。
【松山分科会長代理】
今の債務保証や資格認定試験といったものの利用者というのは非常によくわかるのですが、ソフトウェア開発の事業の利用者といった感じも含めてやると、では、その利用者というのは一体だれかなというのがよくわからなくなって。おっしゃっている意味はよくわかるのですが。
【池上委員】
これはIPAの業務遂行に当たってということですから、これは英語ではカスタマーなのですね。IPAのカスタマー。ところが、IPAは今、では、自分のカスタマーはだれかということを、ひょっとしたらわかっていないかもしれない。そこで「利用者」というあいまいな言葉を書いたのかなと思ったのです。例えば「カスタマー」といった場合に、もちろん国民という話もあるだろうし、交付金を出している国もカスタマーということがある。産業界もある。だから、本当は、これも中でもうちょっと議論していただくともう少しはっきりするかなと思ったのですね。
【嶋田情報処理振興課長】
わかりました。考えさせていただきたいと思います。
もう一件、グリッド・コンピューティングの話ですが、これは、前回の分科会で、もうちょっと具体的に書けというご意見を受けて書いたのですが、おっしゃるように、何でビジネスグリッドだけ挙げているのかという話があると思います。これは一つのナショプロ的なものの例なので、むしろ前の大型プロジェクトの推進みたいな形で書いておいた方がいいかとも思いますので検討いたします。
【池上委員】
ただ、国としては、一応今年からやるということになったのでから。
【阿草委員】
そうですね。これをやるのではないですか。
【池上委員】
ビジネスグリッドの方がまだ筋がよくと思います。ですから、私は、国のそういう方針を受けるという意味では、とりあえず頭出しとして置いておいてもいいのではないかと思う。
【松山分科会長代理】
今これをご議論いただいて、できましたら本日、承認いただきたいと思っています。これは目標なのですね。本日、後ほどご紹介がございますが、次回以降、計画ということで、具体的な施策という話になってきます。大学なんかでもそうで、目標と計画を切り分けるのはなかなか難しいところがございまして、一つの知恵としては、目標は余り固有名詞を使わないという形で考えておくと割と文章化しやすいかなというのが、この1年か1年半ぐらいの経験的事項としてございまして、そういう意味で、目標の文章の中にビジネスグリッドという固有名詞が入ると、目標的でないのが1個だけ入ってしまっているというのが、全体を通して、すごく目立ってしまうのですね。そこがちょっと気になったので、今、申し上げました。前回の分科会の議事録を私もずっと読ませてもらって、何かメリハリがないな、具体性をもっと、という話があったのですが、それを具体的に文章化するのは、計画のところできちっとやるのが一番いいかなという気がしているのですね。そういう意味で、皆様のご意見にもよりますけれども、このビジネスグリッドについては、ちょっと見直した方がいいのかなと思いました。
【阿草委員】
これは私もちょっと奇異に感じたのですけれども、これは、目標といってもたかだか6年というか、ある意味で5年のプロジェクトだと。
【久米情報処理振興課課長補佐】
4年です。
【阿草委員】
そうだとしたらビジネスグリッドと書いてもおかしくはないのではないか。ナショナルプロジェクトも数年というのがあるので、ここでいうこと自身、これをちゃんとやるのだという意味で性根を入れているなら悪いことではないのではないかなと思います。例えばこれを外すと、先端的・独創的ソフトウエアとか、もっといえばオープンソフトウェアでも一つの開発スタイルですから、では、オープンソフトウェアが5年後にあるのかというのも本当はわからないというか、多分あるとは思うのですけれども、この数年間、ビジネスグリッドをちゃんとやるという意味では、私は余り固有名詞的でもないと思うのです。分散型でビジネス処理をするシステムをやるのだと。これはIBMなんかがやり出して、急にワーッとなったわけで、ある意味で世の中の動きがそっちに行く可能性があって、日本は絶対負けないのだというメッセージだとすれば、あえて1個残したのは、ここは負けないように頑張るのだという意味でいいのかなとも思うのですね。そうしないと下の「先端的・独創的なソフトウェア」に全部入ってしまうことになってしまって、では、それは具体的にどういうものがあるのといわれたら、先端的・独創的でわからないということはいいにくいので、少なくともこれをやりますという意味で残されても特に問題はないのではないかなと。逆に、残されたときの問題点は、中期計画の中に全く同じ言葉を使うと、ブレークダウンができていないのではないかと。それで松山先生が心配されるようなことが起こるかもわかりませんね。ビジネスグリッド・コンピューティングをやるためには、では、これとこれをやりますというブレークダウンが可能であるのなら残されてもいいのではないかなと思います。
【松山分科会長代理】
ありがとうございました。
【太田委員】
私も先生の意見と同意見で、これの目標は経済産業大臣がつくるということで、松山先生の分類の仕方もよくわかるのですけれども、池上先生もおっしゃったとおり、国としてこれをやるのだとはっきり決まっているのなら、むしろ経済産業大臣の責任で、このようにきちっと明確に出すべきだと思います。あとは、では、具体的なアクションプランを計画にどう落とし込めるか。今の先生の指摘と同じで、むしろ残して、はっきり大臣が詰め、国としてこれをやるのだというメッセージ性はあると思いますので、先生の意見に賛成ですね。
【松山分科会長代理】
ありがとうございました。では、いいご意見をいただいたと思いますので、そこはこのままの形で、ということにさせていただきたいと思います。
そのほか、お気づきの点ございますでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。
今いろいろご議論いただきまして、セキュリティ、プライバシーの話も含めまして、結構中身のご議論をいただけたと思っております。この中期目標に関しましては、10月30日と伺っておりますが、ここの分科会の親委員会の経済産業省独立行政法人評価委員会に提出して、そこで審議・了承を得るという手続になっていますようで、ここの分科会としましては、前回のご議論を踏まえて修正していただいた資料6ができておりますが、今いただきましたご意見をもとに、さらに再修正、再チェックをかけさせていただいて、30日の委員会に提出させていただきたいと考えております。つきましては、資料6の中期目標案の再チェック・修正に関しましては、ご意見を踏まえて、先ほど字句の修正もご提案いただいておりますので、その辺の文章、言葉の選び方等含めまして、安西分科会長と私と事務局の三者で協議して、最終案、30日に委員会に提出する案をつくらせていただきたい。そういう意味で、その辺のところの修正に関してはご一任をお願いしたいと思っておりますが、いかがでございましょうか。よろしゅうございますでしょうか。
(「はい」の声あり)
【松山分科会長代理】
どうもありがとうございました。今のような次第で、資料6を再度修正して、本委員会の方に提案させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。
今も最後のご議論で少し出ておりましたが、次は、中期計画の方の議論に進んでいくという段取りになっております。中期計画の案の具体的なご審議は、11月下旬と伺っておりますが、第3回の分科会を開催させていただきまして、そこで審議していただくことを予定されているようでございます。その前に、本日、その素案をいただいておりますので、それにつきましてIPAからご説明いただいて、その計画を詰めていただく際の参考として、皆様方のご意見を伺いたいということでございますので、IPAからご説明をお願いできますでしょうか。
【藤原IPA理事長】
IPAの藤原でございますけれども、議長のご指名に従いまして、計画の素案につきましてご説明させていただきます。
計画の素案は資料7と8から成っておりまして、資料のご説明を先にさせていただきます。
資料7は、左側に中期目標、右側に私どもの今の段階での中期計画の素案を書かせていただいております。1ページはこのアウトラインでございますが、2ページは、左側が中期目標、右側が中期計画(素案)となっております。これは別に意図してブランクにしているつもりはございませんで、これは前文でございまして、4ページから「業務運営の効率化に関する目標を達成するためとるべき措置」ということで、左側の「業務運営の効率化に関する事項」につきまして、私ども、こういう計画で目標を達成したいということで、素案を右側に書いております。16ページにわたっておりますが、本日いただきましたご意見を踏まえまして中期目標について事項の修正、あるいは考え方の修正等ございます。したがいまして右側の素案の方ももちろんサブジェクトチェンジがございますけれども、今、私どもが考えております素案につきまして、今度は資料8の方でご説明をさせていただきたいと存じます。
資料8が私どもの素案の概要でございまして、まず、2ページでございますけれども、中期目標を書いています。「競争力」、「安心」、「創造」という3つのキーワードでございまして、それに対しまして【ミッションを実現するための事業】ということで、基本となる事業を3つ書いております。ソフトウェアの開発支援、情報セキュリティ対策、ITの人材育成、この3つが私どもの基盤となる事業、根幹でございます。
また、【中核機関としての機能の集積】というのを書いておりますが、これは、私どもが独立行政法人になるに伴いまして、他の機関等から受け継ぐ業務、あるいは新しく付与される業務について書いております。
情報処理技術者試験業務は、財団法人日本情報処理開発協会が実施しております試験で、非常に歴史の古い試験でございまして、ここには書いておりませんけれども、現在、年間80万人の受験者を擁しております。春、秋、2回に分けて、ほぼ40万人ぐらいずつ受験者がいるということでございまして、500の会場、また、監督者の数が4万人近い3万7,000人という大きな試験でございます。試験委員も350人ぐらいおります。また、これに伴って私どもに移ってくる職員の方々、今70人ぐらい予定しておりますが、そういった方々がこちらに移ってくるということで、現在、私どもと財団法人日本情報処理開発協会との間でワーキンググループを設けまして、スムーズな移管といったことで対策を講じながら、来年1月5日の移管に向けて準備を進めております。
情報セキュリティの認証業務でございますけれども、後でもご説明いたしますが、情報セキュリティに関連するプロダクツが国際的に通用するものであるという認証業務をやるアレンジメントがございまして、今、私どもが認証する機関になろうということで手続を進めております。これについては後でまた申し上げたいと思います。
3ページでございます中期目標は大きく4つから成っておりますけれども、まず、第1の大きな柱である「業務運営の効率化」でございます。そこに書いておりますが、中期目標では、柔軟な組織体制、多様な人材の集結、利便性の向上に寄与する事業運営をやる。カスタマーサティスファクションということで今ご議論がございました。
それに対しまして、中期計画では、内外の優秀な人材を結集し、「知的エージェンシー」に変貌するということで、ここでは、今ご議論がございましたシンクタンク的な機能をもっと高めるということを意図しております。これは、ディマンドサイド、サプライサイド、両面から、日本のソフトウェア産業は今どこに立っているのかといった位置づけをきちんとした上で、将来の動向を踏まえて、将来の技術マップ、あるいは産業マップといったものを描いていく。場合によっては、今、日本として、どういったナショナルプロジェクトをやる必要があるのかといったことも含めて分析する。そういったことで、もちろん、欧米のみならず、今ご議論がございましたが、中国、インド、韓国といったところの体制を踏まえてやってまいりたいと考えております。
現在、プロジェクトマネージャー制度をもう既にとっておりますけれども、そのほかに、任期付きの職員ということで、5年間の期間を限定した職員が今現在15人おります。それから、プロパーの職員、出向者、企業からの研究員ということで、非常に多様な雇用形態をとっております。これからプロジェクトマネージャー、あるいは任期つき職員を拡大していく。そういったことでフレキシブルに対応する。また、日本のプロフェッショナルを私どものIPAになるべく来やすくするような体制にしたい。このように柔軟に対応してまいりたいと思っております。
それから、(組織・人材の活用)のところに書いていますが、「企画・調査機能の充実、評価・監査の実施」ということで、今、私は、着任後3ヵ月になりましたけれども、企画・調査機能につきましては、他のところと比べまして、やや劣っているような感じがいたします。監査につきましては、手をつけ始めたばかりでございますけれども、評価・監査につきましては、もっと徹底してやる必要があるのではないかと思っております。
それから、「業績評価制度と成果主義の徹底」ということでございまして、今申し上げましたように多様な雇用形態をとっておりますが、派遣会社、短期で来られている方は別といたしまして、その他の職員構成を占めております職員につきましては、すべて対象にいたしまして、業績評価、成果主義を徹底してまいりたいと思っております。細かい話はやめますけれども、ボーナスの一部について、ゼロから2倍までといった段差を設けまして、成果主義を一部導入しておりますが、昇進、あるいはその対象の給与と申しますか、対象の報酬といったものを拡充していく。こういったことでやってまいりたいと思っております。
それから、「重点領域の絞り込みによる効率的な事業運営」。これは、シンクタンクの機能ともいえますが、社会的なニーズ、e―Japan重点計画といったものを勘案しながら絞り込んでいくということになろうかと思います。
それから、今まで欠けておりましたが、ソフトウェアの技術開発に関する採択案件につきまして、きちんと中間的なフォロー、あるいは検収終了後の追跡調査を行いたいと存じます。商業的な採算に乗っていくのが一番望ましいわけですが、状況がどのようになっておるのかにつきまして、十分な調査が行われているといいがたい面がございます。そういったことを充実いたしまして、効果的な予算活用を検証したいということでやってまいりたいと思っております。
「公募期間を少なくとも1ヶ月間確保することとし」と書いておりますが、現在、26日ぐらいしかないということでございまして、これをなるべく広くと申しますか、門戸は長くあけておきたいと存じます。ソフトウェアも日進月歩の世界でございますので、少なくとも1ヵ月は公募の期間をとりたいと存じます。もう一つは、公募が終わりました後、審査して採択していくわけですが、その内部の審査の期間につきまして、なるべく短縮していきたいと存じます。これらによって今、3ヵ月弱かかっております。公募の締め切りから採択までの期間を2ヵ月に短縮することにしてまいりたいということでございます。
それから、コスト管理の充実によりまして、管理経費を削減したいと存じます。人件費等も含めました管理経費につきましては、認可法人時代と比べて、中期目標期間の最終の出口のときに12%を上回る削減をする。つまり少なくとも年平均3%削減を達成していくことを掲げております。
4ページでございますが、「国民に提供するサービスの充実」というのが大きな目標の2本目の柱になっております。そのうちの第1の柱、「ソフトウェア開発分野」でございます。目標は、産業競争力の強化、公的部門の情報化に対する支援、先端的・独創的なソフトウェア開発に対する支援ということでございます。
中期計画では、具体的に「オープンソフトウェア開発支援」につきまして、その基本ソフト、ミドルウェア、ユーザーのアプリケーションの開発支援を行うということでございます。ここに書いておりませんが、平成15年度からオープンソフトウェアの開発支援を始めました。現在18件のプロジェクトを採択いたしております。
2番目が「ビジネスグリッド・コンピューティングの推進」ということで、今、大分ご議論いただきました。技術的課題の克服に向けての取り組みの推進、また、開発する仕様等につきまして、国際標準の獲得を目指すという目標を掲げております。本日、ご議論いただきまして、もう少し書き加える必要があるのかなと思います。これも中で議論を進めてみたいと思っておりますが、例えば障害にどう対応するかとか、広域分散しているコンピュータについて、ストーリッジ、技術をどうするかとか、きょうもご議論になりましたけれども、多数のコンピュータを稼働する、その空きの状況はどうなっているのかとか、プライバシーの保護をどうするかといったことが技術的な課題になろうかと思います。
また、「次世代ソフトウェア開発」、「マッチングファンド型ソフトウェア開発・普及」といった事業を実施しております。
5ページ目に、オープンソフトウェアにつきましての支援の対象を示しています。これには、公募プロジェクト、産総研のプロジェクトと2つございまして、縦軸は、それぞれ基本ソフトからアプリケーションにだんだん移行していくと申しますか、その段階をあらわしております。右の横軸には、開発者、システム管理者、エンドユーザーという担い手の概念図をかいておりますが、例えば公募プロジェクトでは、もっとベーシックな開発に近い分野、あるいはインターフェースといったものがあげられます。もちろん、セキュリティはすべて横軸になるわけですが、あと、組み込み等の環境を対象にして、採択していきます。「電子政府Linuxベース化プロジェクト」と称しておりますけれども、産総研プロジェクトにつきましては、ユーザーアプリケーションを、日本語、あるいは業務といった分野でどのようにしていくか、また、印刷がそのような環境で行われるようなソフトを開発していきたいと存じます。こういったことで切り分けをし、概念図のような考えで進めていこうかと思っております。
6ページ目でございますけれども、2つ目の大きな柱は、「中小ITベンチャー支援」でございます。日本の起業をもっと活発化させるという観点から、この中小ベンチャー支援は平成15年度から始まっておりますけれども、これにつきましても、中期目標では、開発のみならず、事業化までの一貫したサポートが必要不可欠としております。それから、私どもが別途やっております債務保証を、中小ITベンチャーをよくにらんで、更に活用を促しています。また、ベンチャー・キャピタリストとのマッチングの実施ということが書かれております。
「中小ITベンチャー支援」につきましては、現在、3人でやっており、プロジェクトマネージャーについても幅広く充実させてまいりたいと思っております。
「ベンチャー・キャピタリストとの出会いの場を提供」というのがマッチングでございますけれども、本日、実はIPAXというものを開催しておりまして、主にスーパークリエータの方々の展示をやっております。スーパークリエータの方々の意見を聞いても、自分たちの開発するものをセールスすると申しますか、ユーザーをどのようにみつけていくかとか、全体のマネジメントをどうするかといった点での相談をぜひしたいというのが皆さんの大きな声でございます。エキスパーティーズをもっているベンチャー・キャピタリストとの出会いの場をぜひ提供してまいりたいと思っております。
例えば、「コンピュータの父」といわれるアラン・ケイというアメリカのドクターが来週あたり来られまして、私どもで講演をしてくれることになっておりますけれども、そのときにはスーパークリエータの方々にも来てもらおうと思っているのです。そういった折に、あるいは別の機会に、例えば夜にでもそういった講演の場を提供して、そのときに中小ITベンチャーの方々に来ていただいたり、ベンチャー・キャピタリストの方々にも来ていただいて、講演が終わった後、接触の場をもつ。こういったことを具体的に考えてまいりたいと思っております。
債務保証でございますが、現在、直接受け付けをやっております。これを拡充したいと存じます。銀行とか金融機関から私どもに、債務保証をしてもらえないかというのが間接受け付けでございまして、直接受け付けといっているのは、中小企業の方々から直接私どもに債務保証を要求してくる窓口を開くという意味でございます。これは既にやっております。これを拡充する。それから、リピート保証ですが、次の段階のステップに行ったときに資金需要が生じた場合には、同じ方にリピートして保証する。それから、積極的な広報等により、今、保証残高30億円でございますが、これを50億円まで拡充することにしてまいりたいと思っております。
それから、利用者の利便性の向上ですが、今まで審査に60日かかっておりまして、これを20日間ということで、審査期間を思い切って短縮しようと思っております。
それから、「審査能力の向上、保証実施後の追跡調査の実施」ということで、私は、この対象者を全部訪問調査してくれと言っています。170社か180社かあるのですが、私ども役員が対象の企業を直接訪問して、いろいろ話を聞くといったことを始めております。
7ページでございますが、大きな2番目の柱が「信頼性・安全性」ということでございまして、1つは、セキュリティ水準の向上ということでございます。中期計画では「情報セキュリティ対策事業」ということで3つの業務を挙げておりますが、1つは、大量感染のおそれのある新種のウイルスに対する緊急対策情報の提供。2番目が暗号技術の調査・研究開発の実施、3番目がセキュリティの認証業務ということでございます。
8ページ、次のページをちょっとみていただきたいと思いますが、この前、世界を非常に震撼させたMSBlaster、その後、Welchiというのが出てまいりました。私どもは、お盆を挟んだ10日間、2,000件ぐらいの対応をやりました。その後、緊急にアンケート調査をいたした結果を8ページに書いております。その一部を書いておりますが、例えばMSBlasterかWelchiに感染したかどうかというのを従業員規模別に書いておりますが、全体では18.6%が感染しております。nと書いておりますけれども、回答があったのは865社でございまして、特に従業員100人以上の、サービス業ですから大企業ですが、それでみてみると、実に23.4%もの感染している会社があるということでございます。
では、これにどのように対応したかというのを右側に書いておりますが、クライアント、要するに社員、個々の人に全部任せたというのが半分でございまして、システム担当者が行っているのは17%ぐらいしかない。大企業でも20%を切っております。こういうことでございまして、会社の中の個々人の管理に任されているという面が出てきておりまして、そういう意味ではフラジャルな体制になっておるといわざるを得ないということであります。右側の下の方にそんなことを書いております。
ここには出ておりませんが、では、修復するのにどれぐらいかかったかというと、感染した企業だけをとってみますと、半分以上の企業が修復に1日以上かかっておるという結果が出ております。また、復旧までに10日以上かかった企業も少なくないということで、大変甚大な被害を与えたと思っております。
コンピュータウイルスにつきまして、私ども、経済産業省告示に基づいて届け出を受け付ける機関にさせていただいているわけですが、届出件数の経年変化をここに書いておりまして、2001年が24,000件で、ピークでございます。2002年、昨年は20,000万件ということで減りましたが、本年も8月までで10,791件になっております。1―6月では、前年度に比べて相当減っております。注に書いておりますが、7,366件というのは1―6月までの件数でございまして、8月末現在では10,791件。7,366件というのは月平均にならしますと約1,200件でございます。7―8月は月平均1,750件でございますから、7―8月で50%弱の増加ぶりを示したということでございます。
また、7ページに戻っていただきまして、暗号技術等につきましては、今もCRYPTRECという暗号技術評価委員会、経済産業省と総務省の合同の委員会の事務局をやらせていただいておりますし、事務局として、調査・研究・開発といったものを充実させていきたいと思っております。
情報セキュリティの認証業務というのは、一番最初にご説明いたしましたが、情報セキュリティの商品につきまして、例えば日本で認証を受けますと、Common Criteria Recognition Arrangementに入っている国、アメリカ、イギリス、ドイツとかといった国々では、その国の認証機関の認証を得ずにプロダクト認証済製品として売れるということでございまして、評価機関が行なった評価を認証する。ちょっとややこしいのですけれども、アクレディテーション(認定)とサーティフィケーション(認証)と2つございまして、アクレディテーションはNITEという別の機関がやっておりまして、そこが指定した評価機関がCommon Criteria Recognition Arrangementに基づいた評価業務をきちんとやっているかということをサーティファイする。こういうややこしい話ですが、私ども、サーティファイができる機関になるということで、9月に、スウェーデンのストックホルムでCommon Criteria Recognition Arrangementの会合がございましたが、来年のしかるべき時期に私どもが相互承認に基づく認証機関として認められるという確信を得ております。
7ページの下の方でございます。「ソフトウェア・エンジニアリングの推進」ということでございますが、分野を絞って、ソフトウェア品質評価ガイドライン・基準の策定をやろうということで今考えております。今、経済産業省の方でやられておりますジャパンソフトウェアエンジニアリングセンター構想の受け皿に私どもがなるということであれば、どういったことができるのかという点は、ご議論も踏まえてやっていきたいなと思っております。これにつきましては、ワーキンググループでやっておりますので、ここでの説明は省略させていただきます。
9ページでございます。3番目の大きな柱は、「情報技術(IT)人材の育成」ということでございます。1つは、「産学の人材流動化の体制整備」ということでございまして、今ご議論いただきましたけれども、大学、政府機関、ベンダー、ユーザー企業の研究者等を集結し。IPAで研さん後、再び環流させる体制を整備するということでございます。
ただ、ソフトウェアエンジニアリングセンターが仮に私どものところで設けられることになって、例えばあるプロジェクトを追いかけるといった場合には、私どものところに研究員として短期間出向していただく。私個人の構想ですけれども、できれば、管理運営の民主化によって、例えば大学の外やエンジアリングインスティテュートといったところとの交流を図る。向こうも私どもとの接触を非常に望んでおりますので、例えばそこでも研究する。あるいは、プロジェクトによっては、向こうからもこちらに来てもらって共同研究をする。そういったことも含めて考えてまいりたいなと考えております。
それから、「ITスキル標準」です。ITのスキルにつきまして、今現在、標準をつくっております。10ページにも、ITスキル標準のフレームワークを示しております。これは、私ども、経済産業省の指導を受けながら、現在、完成したばかりでございますが、上の方の横軸には、マーケティング、セールス、コンサルタント、ITアーキテクト、プロジェクトマネジメント、ITスペシャリスト等11の職種がございまして、真ん中でまたブレークダウンいたしまして、専門分野が38ございまして、そのちょうど真ん中ぐらいにございますが、プロジェクトマネジメントの場合、アウトソーシングをする人、ビジネスソリューションをする人、あるいは、プログラマーではなくて、ソフトウェア開発のマネジメントをする人があり、更にレベルが7つございまして、ソフトウェア開発のプロジェクトマネージャーであるためには、レベルの3から6までの資格をもっていることが必要なのではないかということでございます。この中にそれぞれ赤、緑、青とかいろいろございますが、一つ一つのセルの中に、では、どういう資格、あるいはバックグラウンドをもっている人なのかというのを書き込んでいるわけでございますが、それは省略されております。これをつくることによって、嶋田課長から今ご説明がございましたこの標準や基準といったものを、人材について示してまいりたいと思っております。これによって、ベンダーサイド、ユーザーサイド、両方からソフトウェアの価値の客観化の一つの手だてになるのではないかと思っております。私ども、情報処理技術者試験を引き受けるものですから、行く行くはこれとのリンクづけといったことも考えてまいりたいと思っております。
それから、例えばレベルの3の方がレベルの4に上がるためには、どういった研修なり体験をやるべきかという研修ロードマップを今現在策定しております。
また、プロフェッショナルコミュニティの立ち上げをやれということでございまして、現在、このスキル標準をもとにいたしまして、アーキテクトから始めようということでアプローチを始めております。
「独創的人材の発掘(未踏ソフトウェア)」でございますが、これは現在まで28人、12年度、13年度、14年度と3年間やってまいりました。それぞれ厳しいプロジェクトマネージャーのスクルーティナイズを経た方々が28人おりますが、4年3ヵ月の間にあと50人やれというご指示を受けておりまして、そういったことでやってまいりたいと思っております。
それから、「地域ソフトウェアセンター」。今現在19ございますが、これにつきましても外部からの経営診断といったことをやりまして、中期改善計画を策定してもらおうということで、現在その準備を急いでおります。
情報処理技術者試験は、10月の第3日曜日にやることになっておりますけれども、これを今の情報処理技術者試験センターでやった後、来年4月から私どもが実施することになっておりまして、これの受け入れを現在進めております。
以上が私どもの計画の素案でございます。
11ページに、この数値目標につきまして、現状と目標を示しております。現在ないものもありますので、新しく設定するといったことで14項目ございますが、これを数値目標で示しておりますので、この達成をしてまいりたいと思っております。
【松山分科会長代理】
ありがとうございました。
最初に申しましたように、現時点では素案ということでございまして、個別、細かいところの話はこれから詰めるということで理解していただけばいいと思うのですが、全体的な、あるいは基本的な計画のまとめ方とかということに関しましてご意見がございましたら、この機会にお聞かせいただければ、計画をつくる上で反映していただけるのではないかと思っておりますので、ご意見がありましたらよろしくお願いしたいと思います。
【池上委員】
レイヤーの高いところからちょっと希望を申し上げたいのですが、先ほどの中期目標の考え方の中で、公的シンクタンク機能、あるいは「ソフトウェア知」といった話がありましたが、これは、日本のソフトウェアの現状はどうか、世界はどうか、今後どうするかということで、日本全体を対象に、いろいろ議論していくということが含まれていたのではないかと思うのですが、これは、そういう知能の部分がちょっと抜けているのではないかと思います。どこに入るかというのはまだよくわからないのですが、具体的なところは非常に結構なのですけれども、IPAはソフトウェアの現場まで一応みていくわけですから、現場からさらに大学レベル、いろいろ広くみているところを結集するような場をつくるという部分があってもよろしいのではないかと思います。ここの中からみると、皆さん方が知的エージェンシーになるということはわかったのですが、皆さん方以外の人を集めて、日本全体のソフトウェアをどうするかということを議論するような場をぜひつくっていただきたい。それは簡単な話で、ほかにないからで、例の文科省の国際情報研がありますけれども、どうみても、あそこは性格が違うような感じがするのですよね。そういうものをつくっていただきたいと思っています。何か埋め込むか、あるいは新しく起こしていただければと思います。
【藤原IPA理事長】
3ページでございます。中期計画の一番最初でございますけれども、「内外の優秀な人材を結集し、『知的エージェンシー』に変貌」と書いてあります。実はそこで、万感の思いを込めていますが、先生のご指摘も踏まえて、本日、ご議論がありましたので、ソフトウェアエンジニアリングセンターとのデマケということも考えながら、計画でもう少し具体的に書いてまいりたいと存じます。実は、IPAの中ではもう既にこのワーキンググループをつくっていまして、どういう分野、どういったやり方をするのか、どういった機関と提携するのか、どういった体制で行うか、あるいは理念についてフリーディスカッションと、このスケジュールに沿って実際の作業を始めておりまして、そこでの議論もみながら、先生がいわれたところをもう少し具体的に書かせていただきたいと思います。
【池上委員】
藤原さんは前シャープにおられたから。今の話は、企業ですと「業務運営の効率化」という中に入ると思うのですが、一般的には、そのようなカテゴリーではない別のところに置くことになると思うのですよ。これは「公的」といっておりますが、公的なところは効率化が甚だ難しいところでありますので、むしろこの中でない、別のところに1つ起こした方がいいのではないかと私は思います。ご検討ください。
【太田委員】
池上先生のおっしゃるとおりです。皆さん、それぞれお仕事をなさっているのですけれども、同じことを何度もいっているのです。メッセージ性みたいなことで、2ページ目の中期計画をみると、今までのIPAと何も変わっていないではないかと。つまり、中核機関としての機能の集積があると。財団法人情報処理開発協会から情報処理技術者試験を引き継いでいますけれども、せっかく独法化なのに、ソフトウェア開発、情報セキュリティ、IT人材育成は全く今までの業務ですよね。初めて中期計画をつくるのであれば、今の池上先生の話のように、シンクタンク、つまり、この上にもう一つカバーが必要かなと思います。それはナショプロのグリッドでもいいです。それをきちっと前へもってきて、新生IPAはこういうことをやるのだぞと。ソフト開発なり情報セキュリティ、ITはそれぞれ、さっきの利用者ではないのだけれども、審査期間を短くするとか、利便性とかいろいろあると思うのですけれども、この上にカバーをきちっとつくらないと、何のための新生IPAなのか、何のための中計かというのがちょっと明らかではないのではないかと思います。締め切りはいつだかわかりませんけれども、先ほど理事長がおっしゃったように、どのようにネットワークをあれするのかとか、世界にどんな情報、何を発信するかとか、より具体的にしていくと、IPAはこういうことをやるのだぞと。理事長は民間にいらっしゃったからあれなので、これは、つまり設備投資を幾らするといったことですよね。ですから、2ページの上にカバーがぜひ必要かなと。で、新生IPAは、まず、これとこれをやるのだぞと。従来あった3つの大きな業務については、業務の効率化とさらなる充実とか、お金を多少増やしたりとか、メリハリはいろいろあると思うのですね。だから、その上にカバーをつけるべきだと思います。
急に細かいところへ行って恐縮ですけれども、私、IPAの中での評価のとき、9ページの地域ソフトウェアセンターについても理事長が言及されましたが、とりわけ株主としてのIPAの役割というのを前理事長にも申し上げたことがあるのです。北海道なんかは、去年、おととしぐらいのお話ですか、富士通とかいろいろなところが撤退して、結局、IPAのソフトセンターはいわゆるたな子を探している状態で、これがソフトウェア開発の仕事なのかなと。ただ、現場は、株式会社なので、何とか運営していかなければいけないかなということなのですけれども、箱物をつくっているから、ともかくたな子を探さなければいけない。現場は本筋から全然離れているということで、ほぼ全部筆頭株主でしょうから、これについては大胆なメスを入れないと、これから小泉改造内閣でいろいろな人がいろいろなことをいったりする。地域の三位一体の改革から地域をどうするかということで、志はそういうことでやったのですけれども、現実はたな子探しに奔走しているということは、ソフト開発と全然違うことをやっているなと。IPAは、株主としてどのように、先ほどおっしゃったと思うのですけれども、これについては、地域振興という意味から、ぜひ再度見直していただきたいということですね。
【松山分科会長代理】
ありがとうございました。
【阿草委員】
大学の中期計画、中期目標もこういう書き方になってしまうのですけれども、大学のアプリシエーションなんかやっていると、一つの目標は複数の計画で実現されますが、一つの計画が複数の目標に役に立っていることも本当はあるはずなのですね。ところが、こういう書き方をすると、一つの目標をブレークダウンして計画だけになっている。ところが、いい計画は、複数の目標に対して貢献もできるはずというところがある。1つ目標があって、下に計画を全部書くと、こういう具合になってしまうので、マトリックスみたいに、この目標に関しては、この計画でこういうこと、この計画でこういうことをやるといった表がかけるようなことを考えると、目標の数だけ、それをブレークダウンして中期計画をつくらないといけないといったことがなくなるのではないかなと思います。大学も全くこのとおりで、一つの目標に対して、ブレークダウンして計画をやっているのですけれども、どう考えても、一つの計画は、複数の目標を達成するためにやっている中核になる計画があるはずで、それをもっと強くもたれたらもっと独自性が出るというか、大臣の方から来るのは目標であって、一つの目標を一個ずつブレークダウンしないといけないということではない。そういう意味では書き方がちょっと変わるのもあり得るかなと。ただ、本当にあるかというと、私はアイデアも全然なくて、やってみてもこのようになるのかわかりませんけれども、余りにも素直なアプローチかなと思いますね。
【藤原IPA理事長】
太田委員のご指摘は、新生IPAの姿といったものをもう少しはっきり書くようにということでございましたが、私どもとしては、ぜひそのような方向で考えていきたいと思っております。
世界的な動向につきましても、私、この前、経済産業省の方とご一緒にアメリカに行きまして、ある程度心証を得られたような気もいたします。シンクタンクにつきましても、実は中でかなりヒーティドな議論をやっておりますので、そういったものを少し表に出してみたいと考えております。
地域ソフトウェアセンターにつきましては、全くご指摘のとおりでございます。私ども、大株主として、きちんと務めを果たさなければならないというご指摘のとおりでございまして、1つは、外部の目を通して経営診断をやっていただこうということと、中期改善計画に今から着手して、ぜひやらせていきたいと思っておりまして、そのように指導してまいりたいと思います。
それから、地域ソフトウェアセンターの活動との間で、ITコーディネーターの方々とのかかわりをもう少し深めていただくような仕組みと申しますか、何か知恵はないか、ちょっと考えてみたいなと個人的には思っておりますので、計画の中に書き込めるかどうかご審査いただきたいと思っております。
阿草先生のご指摘は、やや素直に書き過ぎているのではないのということでございます。例えば未踏のソフトウェアなんかは、1つは人材育成でもありますし、ソフトウェアの技術開発としては大変先端的な部分をやっておりまして、両方にかかっておる部分がいっぱいあるわけでございまして、今マトリックスといわれましたが、私ども、マトリックス的に頭の体操をちょっとしてまいりたいと思っております。そういうことによって相互のプログラムの相乗効果とか、プロジェクトマネージャーの方々と皆様が一堂に会して、プロジェクトマネージャーの方々がみておられるプロジェクトの商談をしてみるとかといったことも、次の生産性の向上といったことに役に立つのかなと個人的に思ったりしておりまして、そういったこともちょっとやってみたいと思います。
【松山分科会長代理】
ありがとうございました。
私がちょっと思いましたのは、中期計画の中で、お金や事業のやり方などはいろいろ書いてあるのですが、IPAの中の組織はどうなるのかと。先ほど委員の先生方からも少しございましたけれども、知的エージェンシーに向けていくのだとバーンとやったとき、もう一つ上にというのは、私は、具体的計画としては、組織がどう変わるのだと。例えば何とかエージェンシー、何とかフォーラムを何とかの体制でつくるのかなんか知りませんけれども、そういう人的リソースに関する計画がほとんどないのですね。ですから、IPAとしてどう変わるのかと。ただ既存の業務を着実にこなしていきます、効率化を図って、利用者のサービスを上げるように努力しますということだけになってしまっているのが多い。組織のありよう、体制をどういう形でつくるのかとかというところにもう少し目を向けられると、先ほどの知的エージェンシーに向けてどうなのか、具体的計画はどうなのかというのが書けるのではないかなと思ったりしています。それもまたご参考いただければと思います。
【池上委員】
確かにそのとおりですね。最初、人数がどのくらい要るかということは別にしても、例えばソフトウェア知イノベーションセンターとかといった一つの組織をつくった方がわかりやすいような感じがいたしますね。あとは、恐らく、どういう人間が中にいるかで決まってしまうのですよ。それはまたゆっくり考えてみていただければと思います。
もう一点、IPAが得意とするところは、これは当たり前で、中小企業だと思うのですよね。本庁の方は、大企業対応は非常にうまいのですが、中小企業というと、私がみていますと余りうまくないのは当然といえば当然なのですね。中小をどう支援するかというのは今までもやってこられたのだけれども、今後も力を入れて、これはむしろ太田さんの方からいろいろ意見が出るのではないかと思うのですね。その1つとして、例えば中小企業の方々がいろいろソフトをつくったと。それはどの程度確かかという簡単な検証的なものもやってほしいなという意見が総合科学技術会議の中で出てきているのですよ。ですから、そのようなもの、例えばセキュリティの問題にしても、「全然だめだということはないよ」というのから「かなりいいよ」と、コネクティビティなんかについても、ある程度簡単に検証できるようなものをつくる。つまり、中小企業をカスタマーとみた場合、彼らが何を望んでいるかといったことに対応するということはぜひやっていただきたいと思います。
もう一つ、今まで、特にセキュリティ関係ですと、日本の場合ですと、中小企業的なところはアメリカのツールを使ってやっているのが現状ですよね。だから、そういうところにチャネルをつくるということがこれから具体的に必要になってくると思うのですが、それはむしろIPAの方が得意ではないかという気がするのですよね。ですから、非常に重要だという意味で、中小企業について、もっといろいろ活用するなり配慮するなりしていただきたいと思っています。
【松山分科会長代理】
では、現時点では素案ということでございますので、今お伺いいたしました意見を踏まえて、IPAの方は現在検討中ということでございますので、次回の分科会に向けて詰めをしていただくということで、本日のご議論のところは一応これで終了させていただきたいと思います。
それでは、本日の最後の議題でございますが、4番目、「評価基準(案)について」ということでございます。評価基準(案)に関しましても、さきの目標の案と同様に、第1回の分科会でご審議をお願いいたしておりまして、そこでのご意見を踏まえまして若干の見直しがされているということでございます。その部分について、事務局からご説明いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
【嶋田情報処理振興課長】
資料9をごらんいただきたいと思います。前回の分科会でご審議いただきまして、了解を得たものでございますけれども、2ページの上の方に<評価判定指標>というところがございます。ここの部分を変えています。具体的にいうと、質的内容についての表現として、AA、A、B、C、Dにそれぞれ入れております。これは、経済産業省関係のほかの法人と同様でございます。
具体的には、例えば事業のフォローアップの調査、あるいはカスタマーサティスファクションの調査の結果がこの質的な評価に反映されると考えておりますが、今回ご提示しているのは、あくまでも評価のフレームワークでございますので、実際に評価いただくときにはもうちょっと具体的な結果をまとめて、評価基準もはっきりさせた上でご評価いただくということにしたいと思います。
【松山分科会長代理】
ありがとうございました。今のところで少し修正があるということでございますが、何かご意見がございましたらお願いしたいと思います。
【池上委員】
これは、今まで独法化したところの一種の共通の課題なのですけれども、今のAAの話ですね。中期目標期間、つまり4年先の目標をぽんと置いて、直線で評価して、そのとおり毎年やっていますよというのか、それとも、単年度、また計画を立てますので、その計画に対してどうかということで、評価する側は若干迷うことが出てくるかもしれない。ですから、その辺はちょっとご配慮いただきたいということです。
もう一つは、研究ですと、最後の年にポーンと達成するということがあり得るわけですけれども、IPAの場合ですと、どちらかというと年度計画をきちっとこなしていくということが主だと思うのですね。そうすると、本来、単純にAをつけるといったことはおかしいという考えも出てくる。普通あり得ないという意味でのSとか、とんでもないことが起きた場合につけるというぐらいにしておかないと、我々、戸惑うことが起こるのではないかと思うのです。でも、それは、ほかとのすり合わせでは結構だと思うのですね。つまり、計画というのは、本来、それを達成すればいいわけですよね。それ以上になるということは、本来いいことか悪いことかちょっとよくわからない。その辺も評価する段階で我々迷うことになるかと思いますので、事務局の方もあらかじめ、その辺で考えておいていただければと思います。
【松山分科会長代理】
ありがとうございました。これは、中期目標・計画に対する最終的な評価の基準というか、そういうものですよね。別途、年次ごとの基準についてはどうですか。
【土橋情報処理振興課課長補佐】
ちょっとわかりづらくなっていますけれども、資料9の3ページ目の大きなローマ数字のII.で、各事業年度の評価ということで、同じように5段階評価で各事業年度ごとに事業の評価をしていただくことになります。また、最後、中期目標期間終了後に総合的な評価をするという2段階の評価になっております。
【池上委員】
合格、不合格という点でどこなのですかね。これはBだと合格なのかな。Cも何となく合格みたいな気もしますが、Cだと何となく悪いみたいでしょう。
【嶋田情報処理振興課長】
諸般の状況がありますので、そのときの状況にもよると思われます。
【池上委員】
ほかと比べてどうかといわれてしまうと我々迷うのですよね。ほかと比べて、ここはほかよりはちゃんとやっていると思うと、どうしても上をつけたくなる。絶対評価なのか、あるいはほかと比べて相対評価なのかというのは悩んでしまうのですよね。
【嶋田情報処理振興課長】
基本的には絶対評価だという認識です。
【松山分科会長代理】
資料9の3ページで各事業年度ごとに同じ枠組みで評価を積み重ねて、最後、4年3ヵ月が終わった段階で2ページの通しての評価が改めてつく。そのように考えているのですね。
【嶋田情報処理振興課長】
はい。
【阿草委員】
今、池上先生がいわれたのは、例えば3ページの評価のところは、中期目標を大幅に上回ると書くのか、その年度の目標を上回るのかと。事業年度ごとに分割されているのではないかと。あるいは、単に、初年度だから、4分の1進んでいるかとみるのかという疑問ですね。
【池上委員】
そうそう、そういうことですね。
【土橋情報処理振興課課長補佐】
先ほどIPAのほうで説明された中期計画の素案で、数値目標が最後のページにありますけれども、これは、単年度ごとにこの基準をクリアするというものもありますし、期間中にクリアしなければいけないものもあります。年度中にクリアしなければいけないものについては、単年度ごとにみていただくことになります。これは、数値的な目標についてですが、定性的なものについては、今後、具体的に評価していただく段階でIPAと我々が提示していきます。それをみて頂いて、具体的に評価していただくということになります。
【池上委員】
中小企業を資金的に支援するとあるでしょう。あそこはきちっとした評価のガイドラインが欲しいですね。これはやろうと思えばできるわけですね。そのかわり、ずば抜けてというのは本来ないですよね。計画どおり、多分お金で支援するという話になりますからね。だから、先ほどの研究センター的な部分はちょっと難しいと思うので、その辺、分けてやっていただくとよいですね。
【松山分科会長代理】
ここの分科会が評価も行うということになっていますので、今のご指摘は、一つの基本的認識として、ここでは共有したらどうかなという感じがいたしますね。IPAの場合は、事業の項目ごとに評価自身のスタンスを変えなければいけないというのがすごくたくさんありますので、そこらは各項目の事業内容の性格に応じて、評価のスタイルを少し調整することが必要だろうという理解があればいいのではないかなと思います。
他にご意見ございませんでしょうか。
それでは、今いただきましたご意見をもとにしまして、これも場合によっては、と伺っているのですが、10月30日の親委員会の方に諮らせていただくことになっておりまして、その際は、仮に修正ということがある場合には、先の目標案と同様に安西分科会長と私及び事務局に調整をお任せいただいて、親委員会の方に諮らせていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。
(「はい」の声あり)
【松山分科会長代理】
ありがとうございました。
本日の議題はすべて終了いたしました。あと、事務局から、今後の予定等につきましてご連絡があるということでございますので、よろしくお願いします。
【嶋田情報処理振興課長】
どうもありがとうございました。本日の議題となりました中期目標案につきましては、10月30日の経済産業省独立行政法人評価委員会において、安西分科会長から説明をしていただくということになります。
また、次回、第3回の分科会につきましては、11月の下旬を予定しております。議題の中心は、IPAが作成する中期計画案、業務方法書、役員報酬などになる予定でございます。スケジュールはまた事務局より調整させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
本日は、お忙しい中、ご出席いただきまして、まことにありがとうございました。
【松山分科会長代理】
どうもありがとうございました。これで会を閉じさせていただきたいと思います。

以上

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