経済産業省
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審議会・研究会

独立行政法人評価委員会情報処理推進機構分科会(第4回)  議事録

平成16年4月15日(火)

【松山分科会長代理】
それでは、定刻となりましたので、第4回独立行政法人情報処理推進機構分科会を開催させていただきたいと思います。
なお、本日、安西分科会長及び櫛木委員から事前にご欠席のご報告をいただいておりまして、本日は櫛木委員の代理として松下電器産業の吉原様にご出席をいただいておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
なお、分科会長ご欠席ということで、代理で私が議事を進行させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
それでは、まず初めに岩田商務情報政策局担当審議官より一言ごあいさつをお願いします。
【岩田商務情報政策局審議官】
担当審議官の岩田でございます。よろしくお願いいたします。
本日は、ご多忙中にもかかわらず、第4回の独立行政法人評価委員会情報処理推進機構、IPAの分科会ということでご参集いただきまして、大変ありがとうございます。
昨年、第3回までの評価分科会で、IPAが独立行政法人となるに際しまして、中期目標、あるいは中期計画を含めまして精力的にご審議いただいたと伺っております。大変ありがとうございました。
私自身は、前職で産業技術担当の審議官というのをやっておりまして、産業技術総合研究所の評価、それからNEDOの評価、産業技術総合研究所につきましては、設立から3年間、独立行政法人になりましてから3年後ということで実績の評価、NEDOにつきましては、昨年10月に独立行政法人になるということで、独立行政法人に変わるときの評価の作業に参画させていただいてございまして、評価委員会の先生方、ある意味で大変親身になってそれぞれの法人をどう運営していくのかお考えをいただき、大変ご苦労をかけている姿を間近にみておりまして、IPA、この1月5日に無事に独立行政法人に移行いたしましたけれども、これから実際の業務の運営、発足してから活動ということになるわけでございまして、是非とも評価委員の先生方のご意見を十分に承りながら、評価、運営を進めていくということになろうかと思っております。
本日は、独立行政法人になりまして初めての評価分科会ということでございまして、後ほどご紹介あるかと思いますけれども、これからの業績評価をどういう形で進めていくのかということも含めましてご議論を賜ると承っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
【松山分科会長代理】
どうもありがとうございました。
それでは、配付いたしております議事次第に従いまして議事に入らせていただきたいと思います。
まず、議題(1)でございますけれども、第3回、前回でございますが、分科会の議事録案の確認及び前回の審議事項の報告についてということで、事務局からご説明をお願いします。よろしくお願いします。
【土橋情報処理振興課課長補佐】
説明させていただきます。
お手元の資料2というのが前回、第3回の分科会の議事録でございます。ご多忙ということもございますので、来週いっぱいをめどにご確認いただき、それで了解をとっていただくという形にしたいと思います。今後は、独立行政法人評価委員会運営規程第6条に基づいて公開することになりますので、よろしくお願いいたします。
続きまして、お手元の資料4から7についてでございますが、これは昨年第3回の分科会及び12月15日に開催されました独立行政法人評価委員会、本委員会で審議いたしました資料でございます。前回、第3回の分科会においては、各委員の過半数に達しなかったということで、委員会の特例事項ということで議決させていただきましたが、委員規程によって次回の分科会においてご報告及び了解を得るということになってございますので、この資料に基づきどういった議論をされたかを簡単にご説明させていただきたいと思います。
これまで議論された中身ですが、お手元の資料3、1枚紙がございます。この紙に基づいてご説明させていただきます。
特に第15回経済産業省独立行政法人評価委員会、昨年12月15日、本委員会で議論された中身でございますが、中身については了解をいただいております。2点だけ意見といいますか、ご質問がありました。
具体的には、中期目標を修正し、情勢の変化に対応して表現を入れた方がよいということで、計画は具体的ではあるが網羅的でとりこぼしがないようにみえるというご意見がありましたが、これについては、横書きになっておりますが、お手元の資料4の7ページの(5)の下段の「また」以下の部分を追加修正しております。これは前回の分科会においてもご了解をいただいている部分でございます。この部分におきまして、情勢の変化を踏まえながら不断の見直しを行うという表現の中に、メリハリのある業務運営を今後も行っていきたいということで、それを含めて書いておりますということでご了解いただいております。
もう1点は、セキュリティにつきまして、ITセキュリティは市民社会レベルでは特におくれている印象をもっているという委員のご意見がございました。これについてもIPAにとって大きな仕事だと思いますので、目標、計画の具体化の中で念頭に置きながらやっていきたいということでご了解を得ております。
これまでの前回、第3回以降、修正箇所は7ページの下段の数行の箇所でございます。
以上でございます。
【松山分科会長代理】
ありがとうございました。
それでは、前回の議事録案につきましては、来週を目途に委員の先生方に文言等をご確認いただきまして、特になければそれで承認ということにさせていただきたいと思います。その公開方法等につきましては、事務局にご一任いただきたいということでございまして、よろしくお願いしたいと。また、前回の議事録のスタートに書いておりますが、定足数に足りなかったので、特例措置として審議を行ったということでございまして、その審議結果については、本日でございますが、次の委員会におきまして承認を得るという手続になっておりまして、今、資料3、4から7にございましたような形で、本委員会にも報告して、了解されているということも踏まえまして、ご報告という形にさせていただきましたが、ただいまのご報告でご了承をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
どうもありがとうございました。
それでは、引き続きましてIPAの役員報酬規程の改訂(案)ということにつきまして、事務局よりご説明していただきたいと思います。
なお、改訂されました役員報酬規程につきましては、4月1日にIPAより経済産業大臣あてに届け出がなされておりまして、届け出されました規程については、独立行政法人通則法第53条第2項の規程により、評価委員会からの意見を聞くということになっております。そういう趣旨でございますので、ご説明をまずよろしくお願いしたいと思います。
【土橋情報処理振興課課長補佐】
説明させていただきます。
独立行政法人情報推進機構役員報酬規程(改訂案)、お手元の資料8でございます。この改訂規程については、既に4月1日付でIPAより届け出を受けております。中身につきましては、昨年の人事院勧告の給与勧告の中で、これまで公務員につきましては通勤手当、毎月の定期分をお出ししていたのですけれども、これについては6ヵ月まとめた定期の額を一括で支給するということで、コスト削減要因になる部分でございます。それに基づきまして、独立行政法人でも同様の措置をしたというものでございます。
中身についてはその変更だけでございます。
【松山分科会長代理】
ありがとうございました。お手元の資料で申しますと、資料6が前回ご審議、ご承認いただいた改訂前のものでございまして、資料8が今回改訂されたものということで下線を引いていただいておりますが、通勤手当の半年という条項のところで、前回は1ヵ月分の交通費としてという話があったのが人事院勧告に基づいてということですので、基本的な考え方の変更に基づいて対応をとるために報酬規程の改訂を行うという趣旨と伺っております。
ということで、ご承認、よろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
ありがとうございました。
それでは、議題(3)に移らせていただきたいと思います。議題(3)が本日の中心的な議題でございまして、平成15年度、昨年度でございますが、業務実績評価の方針について嶋田課長よりご説明していただきます。業務の実績に関する評価は、独立行政法人通則法第32条の規程によりまして、独立行政法人は評価委員会の評価を受ける必要があり、また評価については総合的な評定を行わなければならないとしております。
本日は、3ヵ月でございましたが、平成15年度におけるIPA業務の評価の方針を決めていただきまして、その方針に従いましてIPAで実績報告をまとめていただくという事に手順としてはなっております。
それでは、まず嶋田課長、よろしくお願いします。
【嶋田情報処理振興課長】
お手元の資料9に基づきましてご説明させていただきます。
今、松山会長代理からお話があったように、本日は平成15年度の評価の方針をご議論いただくわけでございますけれども、2つの側面がございまして、1月から3月までと非常に短期間、かつ独立行政法人に移り変わる時期なものですから、3ヵ月に特有の評価の方針についてご議論いただきたいというのがまず1点目です。
2点目は、当然評価の方針自体をご議論いただくときに、1―3月にかかわらず、今後のIPAに対する評価の方針をご議論いただくことになると思っておりますので、1―3月に特別な話とこれからずっと続く話と両方あると思います。それぞれについてご議論いただければと思います。
資料9の最初の1のところに評価の視点、指標の整備と書いてございますが、まず評価の視点につきましては、ここに書いてあるとおり専門性、業務の難易度、あるいは政策やニーズへの反映度合い、年度計画どおりに実施されているかどうかという点を考慮しながらご評価をいただくということです。
(2)は、前の回にお示しいたしました定量的な指標がございますが、それのみならず定性的な指標、ここに書きましたように外部の審議委員会での評価、あるいはフォローアップ調査、CS調査というものの結果も踏まえた上で、両方あわせてご評価いただきたいということです。
具体的に平成15年度の業務実績評価についてということで、2.以下に書いてございますけれども、次のページをめくっていただいて、業務評価について幾つか書いておりますが、特に3ヵ月間でございますので、設立後に円滑な立ち上げをしたかどうか、それから公務員型から非公務員型に移り変わったということでありますので、例えば業務の電子化や職員のBPR、組織改革といった点を重視する必要があるのではと私どもは思っています。1月から3月までなのですが、それまでの期間、具体的にいうとそれまでの間、1年ぐらいかけてどうやって円滑に移行していくかという準備をずっとしておりまして、そのプロセスを反映して、1月から3月の移行の時期の結果が出るということなので、ある意味ではインプリシットにその前の1年ぐらいにおける具体的な準備状況といったものも念頭に置いた上でご評価をいただければありがたいと思います。
2ページ目の(2)のところでございますが、これは1月から3月という特殊要因ではなくて、全体的な話でひとつご議論いただきたいと思っておりますが、実はIPAは資本金を原資といたしましたソフトウェア開発事業というのがございます。会計基準でやっていきますと、ソフトウェアの開発委託などを行いますと、IPAにソフトウェア資産という形で立ちます。このソフトウェア資産は、3年で償却することになっております。
一方、IPAのもっている制度は、5年とか6年かけてロイヤリティなり、あるいは売上代金の一定割合という形で投資した額から回収していくことになるので、必然的に償却をし終わってしまった後、まだ金が返ってくるという状況が続きます。財務諸表上は欠損金が立つことになるわけです。したがって、欠損金が立つから即財務上評価が低くなるということにはならないのではないかと私ども思っております。その点も念頭に置いてご議論いただきたいと思っておりますのが1点。
それから、今の話に関連して申し上げますと、紙に書いてございませんので口頭で申し上げますが、実は独立行政法人になる前に、昔、森内閣の当時にITのための補正予算で千数百億をどんと出したときがございます。そのときには、単年で千数百億を使ってしまったら後にだんだん効果がなくなるので、出したお金のうち2割をまたIPAに戻して、それをIPAにプールして、そこから補正予算が終わった後もまた補助の形で出していくという仕組みをずっと続けてきました。それによる独法化移行前のIPAにたまっている次の補助原資となるようなお金が百数十億ございました。その百数十億を実は国庫に納入するか、引き続き独立行政法人たるIPAに引き継ぐかということで、財務省といろいろ交渉いたしまして、結果として引き継がれる形になりました。
ただ、引き継がれるといっても、財務諸表上は資本金ということになりますので、資本金から独法化前と同じような使い方で補助を出していきますと、お金を出して、またそれが全額戻ってくるという性格のものでは必ずしもなくて、いわば公益というか、公共のためにお金を出しているものですから、一部すごく成功したものは戻ってくるのですけれども、戻ってこないものが多分多いと思います。そうなると、資本金の一部が欠損金という形でまた立っていくと。これは、独立行政法人の財務という観点からみると非常に問題だというご意見もあると思うのですけれども、一方でもともとの原資の性格からして、全く欠損金が出ないような使い方だけしているのがいいのかどうか。いわば厳密に第三者の委員会とかできちんと公益性とか公共性を評価した上で、パブリックとしてお金を使うのだから、公共のため、公益のためになるのであれば、150億というお金をむしろその分野に使ってしまったらいいと。財務諸表上は欠損金が出るかもしれないけれども、その分については評価の中できちんと公共性、公益性が担保されたということを前提に認めたらいいのではないかと私どもとしては考えておりまして、この点につきましても、今日は是非ご意見をいただければと思います。
3点目は、今後のスケジュールでございますが、5月中旬から6月下旬にかけまして、IPAから各委員に対して業務実績の詳細についてご説明に上がることとなります。具体的には参考資料2という横書きの表がございまして、それをご覧いただきたいと思いますが、詳細な項目ごとに評価のポイントを決めて、それに合わせて実績報告書をIPAが作成するという作業に移ります。
また、5月中旬には成果の発表会が東京ビッグサイトで開催される予定となっておりますので、評価の一環として、もしお時間のご都合がつけばご見学していただければと思います。
こういったものを踏まえまして、資料10でございますが、色刷りの評価表というのがございます。お手間をかけますが、各委員の方々にこの評価表の10を作成していただきまして、その結果を次回、6月末の分科会においてご審議いただき、平成15年度のIPAの評価を確定するというプロセスになります。
具体的な評定のイメージにつきましては、先ほど言及いたしました資料10の参考につけておりますが、業務の3本柱と業務運営及び財務のいわば五角形での評価をやる通年ベースの評価に比べまして、今年度1―3月に限っておりますので、業務については一本でまとめて、立ち上げの体制整備というのを大きな項目として1つ加えております。こういう4つの側面に即して、それぞれご評価いただければありがたいと思っております。
以上、大変簡単でございますけれども、説明を終わります。
【松山分科会長代理】
ありがとうございました。
今、ご説明ございましたように、具体的な機関評価の対象となる期間は前年度3ヵ月でございますが、その準備期間及び今後の評価に対する基本的ポリシーを決めるという側面もございますので、委員の先生方にはできるだけそういう視点でのご意見を賜ればありがたいと思っておりまして、ご意見、ご質問ございましたら、どんどん積極的にご発言をお願いしたいと思いますが、いかがでございましょうか。
【池上委員】
スケジュールの件ですけれども、まず自己評価的なものについて、我々がIPAから説明を受けて、それでこの評価シートを書いて、これについての議論を6月末にやるということで、そうしますと我々がそこで議論して、我々としてのレポートを出すという感じですか。
【嶋田情報処理振興課長】
そういうことです。
【太田委員】
毎度そもそもで済みませんけれども、この評価結果は、企業だと例えば年俸制だったら成果部分に反映するとか、給料で反映されるわけですけれども、評価して何に。
【嶋田情報処理振興課長】
IPAも同じ仕組みになっていまして、理事長以下役員の給料に。
【太田委員】
響く。
【嶋田情報処理振興課長】
当然反映する。どのように反映するかというのは、今日は入っておりませんが、前回一度ご議論いただいていると。そこはちゃんとリンクしています。
【太田委員】
それだけですか。理事の方の。
【土橋情報処理振興課課長補佐】
お手元の資料8の第8条に入っております。まさに業績に連動した形で給与が変わるということです。
【太田委員】
それ以外はないのですか。それだけですか。
【久米情報処理振興課課長補佐】
あとはIPAの交付金です。独立行政法人に対する交付金の予算について、財務省と議論するときに全体の評価がある程度反映される形になっております。
【太田委員】
対財務省に対して、それだけ金をとってこられると。
【嶋田情報処理振興課長】
もっと言うと、そもそも論として中期計画の期間がありますね。その期間が終わるごとに法人として今後もこういう形態でやるのがいいのかどうかという議論が政府全体としてあるわけです。経産省の評価委員会だけではなくて、行政監督ですけれども、ああいうところにある委員会もありまして、その場で余り評価が低いと、それはそれなりに議論の俎上に。
【太田委員】
組織としてどうなのだと。
【嶋田情報処理振興課長】
当然、自民党の行政改革本部もありますし。私どもとして相当クリティカルだと思っております。
【池上委員】
今の件で、企業と比べて一番違うのは倒産しないということ。倒産の危機が一応ない。多分、それは公益性ということがあるからということなのでしょうか。ですから、資本金という形をとったとしても、通常の企業よりはむしろ経営という点で難しい感じがするのです。
【松山分科会長代理】
先ほど嶋田課長さんから少しご説明ございましたけれども、公益性を担っているから独立行政法人といったときに、我々大学の感じだとなかなか判断しかねる部分もあるのです。財務上の取り扱い方というものと運営効率の達成度というところがうまく評価していかないと、結果的に効率的運営ができているのかどうかというのが、実はなかなか見難いという側面が出てきたりして、かといって先ほどご説明しましたように、公益性で資本金上は欠損になるようなことも支援して、人材育成とかそういうのも含めて支えていかなければいけない部分というのがあると。そこらのところの評価をどういうバランスでやるかというのは、どこの独立行政法人でもそうだと思いますし、試行錯誤をやるということになるのかなという気もするのですが、IPAの場合に関してはある意味でソフトウェアという分野ですので、そういうものに特化したような方向性というのがもしうまく出していけることができれば、それはそれで1つの評価方法としてここでおつくりいただければありがたいという感じもあるのです。
【嶋田情報処理振興課長】
追加いたしますと、先ほど説明の中で150億の話を申し上げましたが、ここは私どもにとっても悩みでありまして、企業会計に準じて今度の独法の会計があると。それで、資本金で欠損金を立てるというのは、企業会計の原則からすると論外だと。
一方で、その原資のもともとの性格はさっき申し上げたような性格だし、パブリックドメインとしてのIPAなので、一定のルール、あるいは仕組みのもとで公益性、公共性というのが担保されたら、むしろそのお金はきちんと投資しないと、抱えていることがIPAのためなのか、お国のためなのかということを考えると、やはりそうではないという気もするので、企業会計原則とのはざまに挟まってまして、そこは評価をする側の方々が、例えばこういう観点からこういう仕組みがあれば、これはきちんとやったらいいといっていただけるか、あるいは企業会計原則に従ってやるべきだとおっしゃるかによってコミットの仕方が変わってくるものですから、この点は是非ご議論いただきたいと思います。
【阿草委員】
今のお話は、原則はできないと言われたのではないですか。なぜ原則ができないのかというのがまた非常に難しいのですが、今の話は、最初に150億、資本金の部分とその部分を分けて、その意味で交付すれば。
【嶋田情報処理振興課長】
企業会計原則で内訳してしまうと、法律上、引き継いだ金はみんな資本金にするということになっているので。
【阿草委員】
それが法律で決まっているのですか。
【嶋田情報処理振興課長】
はい。それが法律で決まっているので、資本金に入れざるを得ないのです。本来だったら別の枠で、何とか剰余金とか準備金にしておいてやればいいのですけれども、それが資本金に入ってしまうというところが悩みなのです。
【阿草委員】
それはどこかで明記されるのですか。評価委員会のこういうところで耳で聞くだけの議論なのか、そこは資本金部分のうち、この部分については何とか準備金に相当するものであると明記していただいていれば、それをベースに我々判断できますけれども。
【嶋田情報処理振興課長】
財務諸表上、注書きを書くことはできるわけです。だけれども、資本金以外のところに分類すると、私どもとして法律違反でございます。
【池上委員】
商法上の意味で資本金しかよくわからないのですけれども、資本金ですから当然出資者がいるわけですよね。通常は株式会社という形で株を出す株主というのがいて、株主が取締役を選んで、自分の金をうまく運用してくれよという形をとるのだけれども、この場合の資本金というのはどう考えるのですか。
【土橋情報処理振興課課長補佐】
株主に該当するのは国ということになります。これは、財政法上の出資という規定に基づいて、国が企業である株主として、法人というのは出資者です。法律上、出資したものは資本金に計上するという形で、どの独立行政法人も横並びになっていまして、そこは逃れようがないと。
【池上委員】
国だけが出していれば問題ないのでしょうね。一般の企業がもしここに出資するとすれば、もうけが出ないところに出資するというのは、株主代表訴訟の対象になってしまいますからね。
【松山分科会長代理】
前回の第3回のときの分科会で私が少しお話をさせていただいて、議事録に載っておりますけれども、IPAの補助というか、独自も含めて開発されたソフトウェア資産の扱い方というところに関しましても、実は今の資本金と同じ話がありまして、公益性の観点からすると、IPAが権利を囲い込んでしまうようなことというのは、必ずしも望ましいスタイルではない。
だからといって、企業的にいうと、投資をして、開発委託なり、そういうものをしたものだから、先ほどの話と同じように、リターンがないと欠損ということが積み重なる。そのときに、リターンに相当するものをソフトウェア資産の権利として確保するということもあろうかと思います。そこのバランスというところが、そっち側の本体部分のソフトウェアのところに関しても、取り扱い方としては非常に難しいところがある。
そういうのでもちろんIPAさん自身はお悩みなのでしょうけれども、逆に言いますと、ここで評価するときに、そういうことについてどういう評価をしますよということを予め方向性として出しておかないと、IPAさん自身としての活動も非常にし難いということが出てくると。そういう視点で、ソフトウェアの分野ということと、先ほど特殊要因でしょうが、百数十億円の資本金積み込みにされているようなお金の扱いというのをどう考えるかというのは、IPAさんの活動自身を規定するようなことになるとお考えいただいて、できるだけ提案なり、方向性としての議論を詰めていきたいという感じで、本日ご議論いただきたいということになっている。
【嶋田情報処理振興課長】
予算の話で補足させていただきますと、独立行政法人になるので、今までは個別の予算を全部大蔵省に査定してもらってついていたわけです。独立行政法人になると、運営費交付金という形で、いわばまとまってがばっと与えられて、その分、その中では自由だという仕組みになるわけです。
与えられる金が事業に使える金で、今、年間大体数十億あるわけです。これが中期目標期間中、したがって4年半ですけれども、4年半の間に約1割既存のものは切られていくのです。その分、新規のものを私どもとして事業を組みかえて要求していって、何とか減らない、あるいは増やしたいと思っているのですけれども、一方でご承知のような財政状況全体のもの、それから各省の中でのシーリングみたいなものがあって、そうすると必然的に金額は、減れどもすれ増えることは余りないと。
一方で、ソフトウェアについて産業全体の競争力の根幹をなしているという認識で、事業を大幅に組みかえてやっていかないと、パブリックとして求められている役割を果たせないのではないかという問題意識で今までずっと中期目標をご説明させていただいていますけれども、そうなると金は切られる、一方で事業は組みかえて仕事をやらなくてはいけない。IPAの事務方からすればもう踏んだり蹴ったりの状況で、役所はとにかく金をとってきてくれよということなのだと思うのですけれども、そういった状況の中でさっき申し上げた、例えば出資金のうちの一部、もともとの事業の性格で残っている金というのは結構バルキーな金額なものですから、先ほど申し上げたようなお願いというか、そこは是非ご議論いただいて、評価する立場からどのようにするかということをお示しいただけると、私どもとして非常にやりやすくなるということなのです。
【阿草委員】
資料4ですけれども、これでIPAに対する予算、事業化勘定、収入、出資金というのが基本的なお金なのですか。中期計画の後ろの方に。資本金に当たるのは出資金なのですか。それは23億しか。今の150億が出資金に入ったというのがちょっと見えないのですが、それは運営。
【土橋情報処理振興課課長補佐】
単年度の支出は大体20数億円という形で、4年間で150億という形で今考えておりますので。
【阿草委員】
運営費交付金は224億。これは別の話なのですか。どこを見て今のお話を聞けばいいのか。
【久米情報処理振興課課長補佐】
今、資料4をご覧になって。
【阿草委員】
はい。資料4の資料4、別紙1―1、予算(総表)というところをみているのですが、見るところがそもそも間違っているのか。全然こういうのを見たことがないというか。
【土橋情報処理振興課課長補佐】
これは、予算ベースで、フローで活用する金額しか載っておりません。今、話がずっと出ているものは、もともと基本財産といいますか、法人の資本金に規定されている部分ですので、この分の政府出資金云々と載っている部分については出てきておりません。
【阿草委員】
今の嶋田課長のお話なんか、私たちがこれを見た限りでは見えなくなってしまっているということですね。
【嶋田情報処理振興課長】
数十億と申し上げたのは、運営費交付金の中に事業に使われるものと、いわば人件費、飯代があるわけです。運営管理費みたいのがあるのですが、そういうのと全部込みでフローでいうとこの金額になる。
政府出資金につきましては、1つの事業で産投会計からお金を出してもらって、それを原資にしてやっているというのがありまして、それが今ここに書いてある。先ほど私が申し上げた話は全部ストックベース。
【阿草委員】
ストックについてはここには出てきていないということですか。
【土橋情報処理振興課課長補佐】
例えば、お手元の資料4の30ページをご覧になっていただければと思います。上で収入の部分と支出の部分ということで、収支のバランスが崩れていると思いますが、支出が上回っているのですが、今の150というものは、業務経費330億円ですか。
【阿草委員】
29?30ページ?
【土橋情報処理振興課課長補佐】
29ページです。済みません。
【阿草委員】
業務経費に150億が入っていると。
【土橋情報処理振興課課長補佐】
この中の150億が330億の中の一部として入っている。支出の部分に入ってございます。
【太田委員】
先ほど、評価基準をどうするかと。BSとかPLは作らないのですか。そこをやらないと、先ほどの課長のご説明で、非常にクリティカルだから、企業会計ではこういうことをみますと。ここでIPAのBSはこうですと。嶋田さんの資本金部分に150億入っていますと。そういったデータを出していただかないと、議論もなかなかしようがないのかなと。先ほどおっしゃったように非常に微妙なところだったよね。個別に説明されてもね。
【土橋情報処理振興課課長補佐】
6月までの間にPL、BSはIPAからお出しして、ご説明することになります。
【太田委員】
今までは出してないんだ。
【土橋情報処理振興課課長補佐】
これまでも出しております。
【太田委員】
まさにどう評価するか。企業会計だったら、いろいろ企業の経営方針によってROEをやるのか、むしろ純利益で絶対額をやるか、それぞれ業種、また各企業によって経営戦略で違ってきますけれども、そういうのを出さないと、個別にバラバラ。
【嶋田情報処理振興課長】
実は全くおっしゃるとおりで、独法に移行する時点で本当はBSはきちっとないといけないのですよね。ちょっと言い訳めいて恐縮なのですが、財務省との間で資産評価をどうするかというのは非常に新しい話なものですから、どの独法もみんなもめているのです。その交渉をずっとやって、今までまだできていない状況で、できるだけ早急にやるということになっているのですが、他の法人も実はみんな似たような状況になっています。
【池上委員】
資本金にしたということについては、いろいろ議論があるけれども。
【嶋田情報処理振興課長】
法律上、金があったら資本金に入れると書かれているのです。
【池上委員】
いいのです。本当に企業が自由に任されていれば、別に資本金を取り崩す必要はないわけです。借金すればいいわけですよね。企業経営という点では、借金と自前の金は同じ顔をしていますから、あとはプロフィットをどう生むかという話ですから。多分、そのような自由でないと。しかも減価償却が短いというのは、普通は法人税を納めるのがそれだけ少なくなりますから喜ぶわけなのですけれども、法人税を納めていないから。
【嶋田情報処理振興課長】
この法人は、そもそも自分で出資することも法律で禁じられているのです。それから、融資することも法律上は書いていない。
【池上委員】
そこにある資本金というのは一体何ですか。資本金とはいわないのですね。
【嶋田情報処理振興課長】
非常に歪な形が残るというのは事実だと。
【村本委員】
逆に言うと、評価基準の中で財務内容の改善に関する事項というところが評価対象になっておりますよね。恐らくそれぞれの評価ポイントに関して、我々の方でご提案するのかどうかというのがあるのですが、ウエイト付けというのでしょうか、つまり財務のところに関してある特殊な事情があり、例えばもう1つ公共性の目標であるとか、普通の企業ですとソフトウェアをつくって、それが利益を生めば評価になりますけれども、公共性というところでいうと、オープンソースという形で提供して、それが非常に広がったといったある目標ですよね。そういった目標もここの評価ポイントの中に入れ込んでいく。その上で、通常、企業の場合でも評価をするときは、これは達成困難なものかとか、しやすいものかとか、これは非常に優先順位が高いものかどうかというポイントごとでのランク付けというのを行って、結果それがAだったかどうかというときに、かけ算をすることでどのぐらい達成したかどうかということを見えやすくするということをすると思うのです。
それほどダイナミックにするかという議論は別にして、ただフラットな形での評価ではなくて、そういったものをするときに、財務のところの会計上の評価というのはどのぐらいのウエイトにすべきなのかという議論をしていかれた方が、恐らく今の資本に入ってしまっているとか、避けられない状況の中では、ウエイト付けで少し解消できるのではないのかということと、評価表の記入に関して、中期目標を大幅に上回るとか、そのあたりが評価する側も、大幅というのは何%ぐらいを指すのでしょうかとか、個別の委員ごとに違うのはよくないのではないかと思うのです。それが150%なのか、120%なのか、100%だったら順調というのかとか、ある程度の目安をつくった上で、最初の入り口の評価のポイントのところもそういった難しさとか、優先度ということでのポイント付けをしていくことで、IPAの独自性というものをかなり反映した形での評価ができるのではないかと思うのです。
【嶋田情報処理振興課長】
とにかく方向として、いわゆるどんぶり勘定ではなくて、なるべくある種の因数分解ができるものはすると。その上で評価していくということでないと、評価委員会でご議論いただいても、どんぶり勘定同士で議論しても始まらないというのはおっしゃるとおりだと思いますので、そこは努力いたします。
ただ、難易度のところもIPAが頑張ればできる部分、それから役所の政策に係わる部分、政府全体に係わること、いろいろあるかと思うので、そこを必ずしもランク付けできるかどうか自信はないですけれども、どういう因数分解があって、少しでもきちんと客観的にできるように努力したいと思います。
【池上委員】
今の村本さんのご指摘、私は非常に重要だと思うのです。ファクターはずっと上がってきますと。あとはどのようなウエイトをかけるかというのは評価ですよね。今のお話ですと、財務的なところについては、むしろ公共性の方にウエイトを置くという考え方がありますね。財務については、今、いろいろ縛りがあるから軽くしておくと。その辺は、我々がどこかで議論しなければいけないですね。
【松山分科会長代理】
資料10の個別評価のところで、0、1、2、3という形で4つの要素があるわけです。そういうところで大括りにすれば、この4つのところでのバランスというか、これを基本要素としてどんな算数?をやるかというので総合評価につながってくるときに、例えば財務内容の改善ということ自身の評価ということと、全体的なバランスの問題、その2つの側面のところでどう調整することができるかということだと私は理解しているのですが、そういう趣旨でよろしいですね。
【池上委員】
今ので、総合評価できいてくるのです。個別についてはいいのですが、ほかはよくやったけれども、財務が悪かったといった場合、総合評価で、例えばAをつけるか、Cをつけるか。それはきちっと議論しないと。
【松山分科会長代理】
バランスがとれなくなってしまいますね。
【池上委員】
もう1つ気になるのは、我々は基本的に相対評価か絶対評価かと必ず議論になるわけですよね。今、我々はここしか見ていないから、絶対評価で、自分の尺度で一応やる形になるから。ところが、上の委員会に上がっていくときは、複数の組織があって、我々は厳しくやっているけれども、隣は緩くやっているのではないかとか、そういう話になるとこれまた悩むのですけれども。
【阿草委員】
絶対評価は、中期目標がレファレンスだから、それぞれの中期目標でオーケーしたかの段階で決まっているのではないですか。その組織では緩くていいと中期目標で認めてしまっているのではないですか。
【池上委員】
全部我々の責任になってしまうわけです。
【阿草委員】
という話ではないですか。中期目標が非常に緩かったら、我々は最初から緩く評価するといっているわけですよね。中期目標が非常に厳しかったら、この組織を厳しく評価すると。ですから、今は中期目標を決めてしまったのだから、横のことは議論できないのではないですか。
【松山分科会長代理】
先ほど中期計画のところで、IT分野は変化が非常に激しいので、いろいろな活動を絶えずリニューアルしていきますよという条項をまた後で追加していただいたのです。そういうところというのは、非常に大きな重みを評価のときに持ってきて、業務運営の効率化というのが1回やったら終わりではないよという話も、そういう視点というのは、実は中期計画の中にかなりいろいろご議論いただいて入っているのではないかという気はするのです。もちろんそれぞれ中期計画に書かれた形容詞、形容動詞の数値ではない部分がありますから、そういうところの視点というのは、こういうところを評価するための1つの基準を与えているとお考えいただくというのが筋かなと。
もう1つ、他の独法との関係からいいますと、ここの議論でもずっとそうなのですが、IPAというのは特殊だよねということは、上の評価委員会でも今までそういう理解は得られているのではないかと思うのです。そういう意味では、我々としてはIPAの事業というものを正しく評価するにはどうしたらいいかという視点でまず議論を始めるというか、スタンダードに関して定めてみるというところぐらいからでいかがかなという気がするのですけれども、そういうのはいかがですか。経済産業省関係独立行政法人評価基準というのがあるわけではないですよね。
【嶋田情報処理振興課長】
他の法人との並びをオフィシャルに提示してご議論いただくのは、阿草先生がおっしゃるように中期目標をベースに評価するということだと思うので適当ではないと思うのですけれども、参考ファクトとしてわかる範囲のものはご提供できると思います。
それから、実際に中期目標に照らした場合も、一つ一つについて、さっき村本さんがおっしゃったような難易度の話というのは当然あると思いますし、難易度に対する努力の程度を幾つかの項目についてどういうウエート付けでメリハリをつけるのかということは、池上先生がおっしゃったような形である程度みていただいたらありがたいと思います。皆さんのおっしゃっていることを取り込んだ形で、しつこいですが、なるべくどんぶりではないような形でご評価いただけるように工夫いたしたいと思います。
【池上委員】
今の件で、国立大学が法人化するとちゃんとやってくれるわけね。
【阿草委員】
もちろんそういうことになっているのですけれども、ある意味では他のところと結構似ているという意味では、皆さん、本当に独自性があるような中期計画を出しているかというと、結構横並びですよね。そういう意味だと、大学は全体を同じように改革されると理解したら。
【池上委員】
4.5年先は認めましたと。ただ、そこに行くパスについては、各事業年度でもって検討していく。場合によっては、うんと高いところに行って、下から立ち上がっていくというのがあるだろうと。
IPAについて言いますと、事業の内容によって、例えば出資みたいなものは予定どおりいくかもしれない。それ以外のものは、先ほども課長が言われたように、運営交付金というのはこのまま予定どおりやっていったら減るようになっているわけですよね。新しい事業を起こさなくてはいけない。そうすると、中期目標どおりやっていっていいかというと、これまた違うわけですよね。もうちょっとフレキシビリティーがあって、それをどう評価するか。具体的にいいますと、予定どおりいったらBなのか、Aなのかということです。予定どおりにいっているのをAとはつけられないですよね。
【嶋田情報処理振興課長】
予定どおりいったらBですよね。
【阿草委員】
順調と書いてあった。
【池上委員】
そうすると、中期目標を目指して、そのとおりやるとBになると。
【松山分科会長代理】
Bになると、先ほどの評価としてはマイナスに削るような感じではなかったですか。
【嶋田情報処理振興課長】
確かにAは中期目標に照らして順調な進展状況で、質的内容も高いというのがAです。
【池上委員】
そうすると、予定がBではないかというわけですか。
【松山分科会長代理】
基本的には先ほどの運営費交付金の減額ベースというのがありますから、法人としてはAをとらないと多分シュリンクして、何回かやるとなくなるという運命なのです。
【嶋田情報処理振興課長】
それは厳しいかなと思いますけれども。
【松山分科会長代理】
そうですよね。というのは、悪い意味ではなくて、中期目標で想定したことはなかなか具体的に書かれていないけれども、新しい業務を展開できたということでアピールをしていただいて、Aをゲット、あるいはAAというのをゲットしないと、当然そういうのが立ち上がらないと、結果として新しい運営費交付金の要求基準というのも出てこないわけです。
だから、多分この制度のビジネスモデルとしては、AAをとって、ベースは減っていくところをうまく沈まないように上へ積んでいってくださいというのが基本ビジネスモデルだと思うのです。ですから、Bになったらシュリンクして、何回あるか知りませんが、なくなると。国立大学もそうだと思います。
【藤原IPA理事長】
実は、今、嶋田課長がお話しされた150億円の話なのですけれども、交付金ベースでいきますと、ソフトウェアの開発事業に振り向けるお金というのはどんどん減っていっております。前はそういった原資があったものですから、14年度は90億円ぐらい振り向けていたのですが、15年度は80億円、16年度に至っては、今の予算ベースで32億円ぐらいしか振り向けられないという問題がございます。
片や事業費も3%ずつ減らされる。他方150億円は鎮座ましているということですが、じっと持っていれば財務上は問題ないということで、果たしてパブリックなミッションが果たせるのかという悩みがあるわけでございます。ある程度の欠損金が出るのはやむを得ないけれども、これを工夫しながらパブリックなものに使っていくというのは、私は個人的にはソフトウェアを開発するミッションに合致していると考えております。ただ、入れ物がフリーザーみたいな形になっているので、何とか温かくして、そのように使っていきたいと思っております。
今、村本先生がいわれた公共性の高いものとか、あるいは事業化でものすごい成功事業をつくってみるとか、個人的なアイデアですけれども、オープンソースでもミドルウェアなんかはたくさんできているのですが、アプリケーションが非常に弱いので、そういったものに対して、補強してまいりたいなと考えております。ところが、財務上はまずいねということになると、シュリンクしてしまうというのが率直にいって私どもの悩みなので、是非前向きに考えていただければと存じます。
【村本委員】
そうはいっても、150億円がどんどんシュリンクしていってしまうと、いつかはなくなってしまうわけですよね。
【藤原IPA理事長】
そうですね。
【村本委員】
そこに対して上積みができるビジネスモデルというのをIPAとしてもっていかないと、今はあるけれども、10年先はどうなるか。15億円ずつ使ってしまうと10年でなくなってしまうということになりますよね。ある程度の公共性というところと、そのまま使っていってしまっていいのかという議論というのは必要になってきますよね。ビジネスモデルをきちっとつくれば、そのあたりも当然評価対象になってくるのではないかと思うのです。
【藤原IPA理事長】
回収の方に重点を置くと、非常に厳しくなってまいりますし、何年ぐらいのタームで150億円というのを考えていくのかというのはあると思うのですが、全部使っていって、それでゼロになって、ベリーハッピーというわけにはいかないと思います。実は、全体の予算が例えば150億円の半分ぐらいしかないといった現状状況を踏まえ、中期計画の間ぐらいに例えば3分の1とか半分ぐらいということで、個人的にはいろいろシミュレーションしています。
【松山分科会長代理】
例えば今の150億円の使い方として、先ほど言いましたように運営費交付金というのは基本的に毎年のベースですね。それがアクティビティのベースなので、それがずっと減ってきている。特にソフトウェア開発だと16年度、かなり急激に減ったということがあります。ということは、その延長線上では、多分そっちが運営費交付金としては減ってくるだろうと。減ってこざるを得ないだろうということがあるのです。
そうしたときに、先ほどいいましたように新たな業務内容を立ち上げて、ソフトウェア開発に限るとはいわないのですが、その立ち上げをやるための投資として150億円を活用できているかどうかというのが大きな話で、150億円使って、それで直接リターンを得ようとすると、今おっしゃったようにソフトウェア開発していただける方々にある意味で利益追求を強制するみたいな感じになると、それも趣旨にそぐわない。
だけれども、IPA自身がそういうことを通じて新しい業務分野を広げると。これは国に対して新たな事業ですよという形で、財務省を含めて理解してもらうことができれば、このベースが上がるわけです。結果として、資本金はシュリンクするのかもしれないけれども、その部分に対応した運営費交付金は上がるということで、IPAさんとしてはちゃんとビジネスのモデルになっていく。だから、ある意味でいうと、150億円をうまいことやりながら、運営費交付金に積みかえていくというイメージのことが財務省も含めてちゃんとできれば一番きれいかなと。
【阿草委員】
今のお話は、それが表に出てくるというのが前提ですよね。結局、150億円のうちの何を使ったかよくわからないと、何のためにこれを崩すかをIPAが明示してくれて、我々評価するのは。
【嶋田情報処理振興課長】
それはおっしゃるとおりですね。
【阿草委員】
ですから、今、どこに入っていて、何に使うのかというのがあって、それが意味があるかどうかをわかるような形にしなければ評価ができないですね。
【嶋田情報処理振興課長】
この分科会で1個ずつ審査すると、物すごく細かい審査をすることになるので、きちんとした第三者でそういう形をつくって、ご報告までという形になると思います。それは当然要ると思っています。
ちなみに数字で申し上げると、平成10年の時点で補正予算があった後に積み上がったのが300億円ぐらいあったのです。それがピークでありまして、そこから取り崩して、予算が減ってくるものの穴埋めでやったわけです。今それが半分になっている。5年間で150億円ぐらい使っていると。そうなると、先ほどの村本さんのお話で、将来のビジネスモデルという観点も当然あると思うのですけれども、今までの使い方がいいか悪いかという議論は置いておいて、もしいいとすれば、5年間ぐらいでそれがなくなっても、役所の立場からすると意味ある事業だったらむしろ使いたいと。経済全体にとって、ソフトウェアを考えると非常にクリティカルな時期だと思うので、意味ある事業だったら使いたいという気持ちではいます。
【松山分科会長代理】
他にご意見はございますでしょうか。
今いただいたようなご意見を踏まえて、これから反映のさせ方とか評価のことで何か。
【嶋田情報処理振興課長】
ちょっと工夫をいたしまして、5月中旬ぐらいから業務実績の詳細についてご説明に上がろうと思いますので、そのときに合わせる形で、今いろいろご意見いただいた点もどうやってできる限り因数分解して、さっきの150億円の話の仕組みも含めて、こういう形で担保させていただきますというのも併せてご説明させていただきたい。個別にご説明させて、ご意見を受けた上で、手直しして、6月に議論するという手順です。
【池上委員】
我々は、150億円は基本的に余り関心ないわけです。だめになってしまったって、かつて国が出したATRとか何かでもうまく処分していますから、何かやればどうせ国の金だからということで、多分どうにか。関心のある人について、いろいろコメントがあるかもしれませんけれども、それに対する処理の仕方もある意味ではパターン化していますし、私はむしろ内容の方を議論していきたい。
企業だって資本金関係ないですよね。資本金幾らなんていわないわけです。一般的にいうと、ソフト的なことをやっている会社というのは5億円以下にして、監査人をできるだけ少なくするということはやるけれども、資本金というのは企業にとってはそれほど重要ではない。株主がいる場合は大変ですねという話になりますけれども、むしろそれよりは、そちらの方でいろいろ説明をつくっていただくということでいいと思うのですが、やはり内容をどう評価するかということに力点を置いていただきたい。
【太田委員】
私もそのとおりだと思って、最初に150億円が出てしまったので、財務諸表のそういう話になってしまっているのですが、まさに嶋田課長がおっしゃったとおり、使うことは使っていいけれども、結局、そのときに産業界なり国民に対してどのような効果があったかというのは定量的にできるのかどうか、きっとそこですよね。使うべしところは使うべしだし、評価というか、成果をどのようにしてみせていただけるのか。成果をはっきりみせていただかないと評価もできないということだと思うのです。
それと、先ほどから議論がありますけれども、単年度ベースで当然事業を組みかえなければいけないし、素早くいろいろな形で経営者として今年度は何をするのだということが固まっているものではなくて、先ほど来のお話で、今年の経営方針はこうだと。今年はこれをやっていくというところをやっていただくと、すごく評価しやすいなということだと思うのです。
つまり、単年度の経営者の方針。今年の重点項目はいっぱいあるけれども、3つだと。これを是非評価してほしいと。そうするとすごくわかりやすいのです。非常に幅広いから、情報処理試験も何も全部入ってしまっているから、まさに先ほど村本さんがおっしゃったとおりで、今、1つの大きな道筋ができているのだけれども、今年度どうするということをあれしていただくと、評価する側としても、これについてはこうではないですかといろいろな議論ができると思うのです。
【松山分科会長代理】
そういう意味では、実は議題としては(4)になってしまうのですが、お手元の資料11をみていただきますと、これは多分、今の太田先生のご意見に答えるべくというわけではないと思うのですが、IPAさんとしてこれまで準備及び15年度のところでという資料を用意していただいておりますので、議題(3)、(4)と区切りなく続いていくことになりますが、多分今のご趣旨からいいますと、ここで説明していただいたらいいのではないかと思いますので。
【阿草委員】
1、2点だけ。資料10というのが基本的に我々の作業ですね。白く抜いているところと色がついているのは、単に間違いなのか。色がついたところだけに書くのか。我々としては、詳細項目をみて、例えば1のところは1の一番上だけ色がついて、下は色がついていない。これはどういう心で。最後の作業を我々させられると思うのです。色分けの心と、もう1つは、委員名を書くというので、整理されるのはいいですが、最後どう扱われるのでしょうか。文章は全部並列に並んで、分科会全体でそこの中に矛盾がないことを確認して、別に委員名がなく、全体の個別評価というところに各委員の意見がずらっと並ぶと理解していいですか。
【土橋情報処理振興課課長補佐】
まず、最初の色分けですが、これはわかりやすく色を分けたつもりでして。
【阿草委員】
評価の項目分だけ全部点をつけなさいということで。
【土橋情報処理振興課課長補佐】
この項目についてつけていただければと思っております。
この評価表の扱いについてですが、次回、6月末の分科会を開催する際は、各先生方につけていただいたものがその場の議論の内容になります。議論していただいた結果、この分科会として再度評価すると。全体でこういう評価にしようと。
【阿草委員】
わかりました。そういう意味では個別が委員によって矛盾したのが出てくると。片方はこれがいいといってみると、別の先生はそれが悪いといわれても、もう1回どこかで調整するということですね。
【松山分科会長代理】
分科会としての全体評価をご議論いただくための基礎資料と。我々が最後責任を持ってつくらなければいけないのでしょう。
【阿草委員】
往々にしてそのまま羅列ですっと出てくるのが時々あるので。わかりました。結構です。
【池上委員】
150億円については、財政厳しい折、よく確保いたしましたねということで、我々はむしろそちらを評価する。
【松山分科会長代理】
ありがたいお言葉をいただいて。
引き続きまして、理事長から資料11に基づきましてご説明をお願いしたいと思います。
【藤原IPA理事長】
それでは、資料11に基づきまして、15年度にどういったことに重点を置いてやってきたかにつきましてご説明させていただきます。
開いていただきまして、1ページでございますけれども、IPAが平成15年度に注力した事項です。15年度というのは、ちょっと中途半端でございますが、1月5日から下の方に書いてありますが16年3月31日までという3ヵ月でございます。16年度にもう入っておりますし、その前からいろいろ準備してきたこともございます。それを含めてご説明させていただければと思っております。
独立行政法人としての体制整備、独法への移行準備、それから中期目標実現に向けた組織・事業の見直しと再編、「ユーザの視点」への意識転換ということを書いております。昨年7月に就任して以来、「ユーザの視点」、「スピード」、これに加えて、自分たちのもっている商品と申しますか、いろいろなプログラムをなるべく幅広くプレゼンテーションして、広く皆さんにご利用していただく「プレゼンテーション能力」。「ユーザの視点」、「スピード」、「プレゼンテーション能力」の向上という3つを掲げて指導してまいったつもりでございます。
右の2ページでございますが、独立行政法人としての体制整備ということで、今日議論しております評価基準の体制整備はどうだったのかということでございます。
1つは、独法への移行準備。これはどの法人でもやっておられますことで、タスクフォースによって移行準備をやってまいりました。
事業、組織の見直しと再編ということでございますが、まず新たな対応として、新しいニーズに対応していくということで、3つばかり対応してまいりました。1つは、ソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC)の準備室を設置いたしました。1月5日に設置いたしておりまして、経済産業省とともに学会、産業界関係者を交えた研究会を設置し、(これは9つぐらいを動かしておりますけれども、)私どもも積極的に参加させていただいております。
外部シンクタンクによるSEC設立に関するフィージビリティースタディ(FS)です。三菱総研にお願いいたしまして、FSをやってまいりました。
16年度以降の活動計画につきまして検討しております。10月にソフトウェア・エンジニアリング・センターを設立するという予定で、毎週1回、嶋田課長以下経済産業省と私ども役員クラスを含めまして打ち合わせをやっております。
ドイツフラウンホーファ・実験的ソフトウェア・エンジニアリング研究所(IESE)というのがございます。そこと業務提携をするということで、去年12月に覚書に調印いたしました。アメリカのカーネギーメロン大学のSEIにつきましても、協力関係を強化するべく接触を続けて、お互いの理解を増している状況でございます。それが第1。
第2でございますが、脆弱性分析を行うための「情報セキュリティ技術ラボラトリー」を1月5日に設置いたしました。いろいろなセキュリティホールの存在を共有し、それに対する再現性を確認して、防止策・対応策を研究して、公表するという体制にしようということで委員会を開催してまいりました。3月に答申を得ておりまして、これは今のウイルスの届出制度を参考にしながら、パブリックな制度にしてまいりたいということで、経済産業省にお願いしており、7月には新しい仕組みを是非つくりたいということで動いております。
3番目が情報処理技術者試験、情報セキュリティ認証業務の円滑な移管ということでございます。情報処理技術者試験、16年度の春の試験でございますが、4月18日、今週の日曜日に私どもとして初めて行うわけでございます。受験者は33万3,800人ということで、若干減っておりますけれども、30万人を超える大事業でございます。それから、情報セキュリティーの認証業務は、4月1日からIPAが認証機関として発足いたしました。そのためのいろいろな人員、体制整備といったものを行いましたが、4月2日に第1号の認証申請がございました。
そういったことで、実は(1)、(2)、(3)で20人強の人員の補強をやっておりますけれども、これはすべて私どもの中の他の部門の人員を削減するということで、定員の枠の中で対応いたしました。
次のページが縮減・合理化措置でございますけれども、所期の役割を果たした施設を売却ということで、慶応大学に場所を借りて設置しておりますCII(情報基盤センター)につきましてはその役割を終えたということで、慶応大学に売却いたしました。昨年11月の終わりでございます。
ここには書いておりませんけれども、長野県の丸子町にございます「マルチメディア研究センター(MRC)」につきましても、当初の機能を終えたのではないかという評価をしつつあります。私ども、業務監査を実施し、監査結果に基づきまして売却に向けて動きを開始したいと思っております。
組織の合理化でございますが、理事長を含め役員4人を3人に、1人減らしました。評議員会、技術委員会を廃止しております。
プロジェクトマネジャーでございますけれども、合理的にやっていける余地があるのではないかということで、若干の削減をさせていただきます。未踏16人を12人に、次世代4人を2人にということでございます。
審議委員会につきましても、中小ITベンチャー、IT利活用ソフトウェア開発、戦略的ソフトウェアにつきましては一本化をいたしまして、3つの事業を同じ審議委員がみることと致します。外部のリソースを活用いたしまして、外部の方々にお願いして、実際の審議、選択といったことを行い、外部専門員による審査の体制を確立し、実施してまいりたいと思っております。
電子IPAの充実によりまして、審査業務を効率化し、なるべく短くかつ公正に審査業務をやれるように、過去の事例の非常に詳しいデータベースを作成いたしました。コスト管理制度。一つ一つのプロジェクトに関してコスト管理を徹底するという仕組みを現在、構築中でございます。もうすぐ完成しますが、これをすべての業務に適用する予定です。
特定プログラム事業、シグマ事業は、正式に3月31日を期して清算いたしました。
次に、「ユーザの視点」への意識転換ということでございます。応募者に配慮した公募方式への変更ということで、随時公募方式を採用いたしております。採択回数につきましても、年1回だったのを2回。事前予告と共に、公募説明会を東京、大阪、名古屋で実施しました。511人の方が来てくれました。メーリングリストも新たに作成いたしまして、5,500件程のメーリングリストを確保し、活用しております。また、関係団体を通じた広報も行っております。
4ページでございますが、開発から事業化までの一気通貫型の支援ということで、なるべく審査期間を短縮して、開発期間を長期化することを図ります。
それから、開発に必要なテストを行う場合のテストベッドにつきましても、仕組みをつくりまして、この4月から実施することにしております。
中小企業及びベンチャー企業への事業化支援ということで、採択した中小企業の方々を投資育成会社、あるいは政府系金融機関等に紹介いたしまして、ベンチャーキャピタルとの出会いの場を設けております。事業化情報交換会ですが、未踏などにつきましても、事業化をなるべく図れるような機会をもってくれという委員のご指摘ございましたので、3月に未踏の方々に来てもらいまして、ベンチャーキャピタルとの引き合わせをかなり長時間にわたって行いました。
IPAX等成果発表の場の提供ということで、5月11日から14日にIPAXを開催しますが、最初に委員長からお話がございましたように、是非ご来会していただければと思っております。
ユーザーに必要な情報提供でございます。ウイルス情報を提供しておりますが、これも協力をしていただける方を随分増やしました。また、業界団体を通じまして協力を依頼するということで、サンプルが少なかったのをなるべくどんどん大きくしていこうと思っております。
更に、英語版のレポートを作成いたしまして、海外の機関60ぐらいへの配付をこの2月頃から始めました。
セキュリティセミナーにつきましても強化してまいりたいと思っております。
次に、人材育成でございます。『ITスキル標準概説書』という入門書を作成し、「日経ITプロフェッショナル」2月号に相乗りをさせていただきまして、4万5,000部のヒット作になりました。
情報処理技術者試験に関しまして、成績照会に対する回答を、今、2つの試験区分で行っております。13区分のうち、残った11区分については、本年の春、秋に全部やってしまおうと思っております。例えば個人の成績はどうだとか、合格基準は何なのか、正解の例、配点とか得点分布といった点について、すべて公表するということを、今、予定しております。
ITコーディネーター提携ローンというのをITコーディネーター協会と私どもと組んで始めました。ITコーディネーターの推薦により、みずほ銀行とUFJ銀行で審査をして、合格した者については、私どもが債務保証に立つという仕組みでございます。金利も2%弱ということで、金利の大変安い商品となっております。
カーネギーメロンでもっておりますCMMIというのがございますが、彼らと交渉しまして、私どもで日本語訳を作成いたしまして、4月1日から私どものサイトで公表いたしております。
〔2〕の5ページでございますけれども、この3ヵ月の間に何をやったのかということでございますが、ソフトウェアの開発支援を引き続いて行っておりますが、特にオープンソースのソフトウェアにつきましては、経済産業省のご指導を仰ぎながら、「日本OSS推進フォーラム」を開催いたしております。これは桑原前日立製作所の副社長を代表幹事といたしまして、20人足らずでございますけれども、オープンソースにかかわる方々を網羅いたしております。
この4月の3日、4日でございますけれども、北京に、日本と中国と韓国の3ヵ国が集まりまして、「北東アジアOSS推進フォーラム」を開催いたしました。次回はこの7月に札幌で開催するということで、合意しております。私どもが事務局としてこれを行うことになっております。
開発成果の事業化と開発資金の回収に留意した「IT利活用促進ソフトウェア開発事業」を新設いたしております。ITの7重点分野というのがe-Japan重点計画-2003で決められております。これらのプログラムを開発いたしまして、150億円の一部をこれに充当してまいりたいと思っております。
外部専門家による事業評価ということで、審議委員会を活用するつもりです。
情報セキュリティでございますけれども、前にもご説明いたしましたが、脆弱性についての体制を整えます。
認証業務につきましても、本格的実施にとりかかっております。
暗号でございますけれども、暗号のモジュールの標準化といったものについての委員会を新設いたしまして、現在、いろいろな議論を行い、標準化を進めたいと思っております。
フラウンホーファ研究所は、ソフトウェアの開発のほかに、セキュリティについても研究所を持っておりまして、こことの協力協定を3月29日に締結いたしておりまして、公開鍵等につきまして協力していこうと思っております。
6ページでございますけれども、IT人材の育成ということで、スキル標準概説書のお話をしましたけれども、ITSSユーザ協会というのが去年12月に設立されまして、IPAとしていろいろ協力や支援を行っております。
スキル標準を常時見直すということで、プロフェッショナルコミュニティーをつくりつつあります。今、3つばかりつくるということで、既に立ち上がっているアーキテクトに加わえ、アプリケーションスペシャリストを4月の終わりに立ち上げ、プロジェクトマネジメントにつきましても連休明けに立ち上げる予定です。
未踏ソフトウェアも引き続き実施しております。
地域ソフトウェアセンター、私ども出資をしたのが19ございます。中期改善計画を立ててもらうということで目標に沿って行っております。3つばかり赤字が累積して経営が大変なところがございまして、そこについては私自ら出張いたしまして、経営指導、県との支援要請を精力的に行ってまいりました。
業務運営の効率化でございますが、成功事例を集めまして、ここにお配りしております、『技の水脈、人の山脈』という本を作成しました。これも配付の数が非常に増えております。
情報技術動向研究会ですが、東大の米沢先生にお願いいたしまして、開催いたしております。医部門につきまして、電子カルテとか遠隔医療、あるいは画像診断といったところでロードマップを指し示したいということで行っております。
任期付職員等の外部専門人材も相当人数を増やしております。
財務内容の改善でございますけれども、1つは債務保証をやっておりますが、債務保証の対象の経営者と私ども役員クラスが面談をするという、訪問審査を100%実行いたしております。業務内容や財務内容の把握、それから分割保証ですが、最初から100全部を行うのではなくて、分割をしながら保証をしていきます。
情報セキュリティを何とか有料化することができないか、諸外国の事例の調査をいたしました。
以上が定性的な話でございますが、7ページと8ページには、前回ご説明した定量的な目標を書いております。また、14年度の実績、中期計画、15年度の計画、今の状況もここに書いております。もう時間がありませんので特に説明はいたしませんけれども、成果主義につきましては6月、7月で徹底してまいりたい。事業運営、公募等につきましては書いてあるとおりでございます。
非常に難しいと思われるのは、ソフトウェアの開発支援のところで市場性を有するソフトウェア開発につきまして、実用化の達成率を40%にしろということでございますが、今のところ36%ぐらいまで来ております。
いろいろな業務で合理化をして、もっと短縮したり、代位弁済率をなるべく低く抑えるという目標をいただいておりまして、これについてもある程度前倒しで達成できつつある状況でございます。
8ページでございますけれども、ここにもいろいろ数値目標が出ておりまして、天才的クリエーターを中期計画の間に50人を発掘するということで、15年度が18人、各PMの先生方が認定をする予定になっております。
あと、いろいろな回数につきましては、ここに書いてあるとおりでございます。前倒しでどんどん行っていくということで鋭意事業を進めておりますので、ひとつよろしくお願いいたします。
以上です。
【松山分科会長代理】
ありがとうございました。
それで、議題としては(3)の整理が残っておりますが、今、IPAの立場からこれまでの重点項目と自己評価的な表を示していただいたと。こういうことをもとに、今後、もう少し詳しい資料の提供というのはIPAから先生方に個別にあると思いますけれども、それとともに先ほど嶋田課長さんがお話ししていただきましたように、全体的な評価のための重みづけといいますか、数式、あるいはウェイトの置き方ということで、多分そこのところが15年度限定版ということもあろうかと思いますし、あるいは今後の年度ごとの業務評価の基本的な前例になってくるかなということがございますので、その辺の基準に関しましては、経産省から先生方に関して個別に、その辺はどういう手順で。
【嶋田情報処理振興課長】
個別にご説明させていただきます。そのときに、IPAで今日ご議論いただいた点も踏まえて詳細な報告をつくりますので、それとあわせる形でやらせていただきます。
【松山分科会長代理】
ということで、議題(3)に関しましては、今のような先生方のご意見を踏まえて、具体的な評価の方式というのをできるだけ共通化したい。その中で、先生方のそれぞれのポイントに着目した評価というのを、先ほどの資料10だったと思いますが、に基づいてしていただく。それを次回のときにここで持ち寄っていただきまして、この分科会としての評価を定めていく。そのようなストーリーで、そのための資料提供のプレプリントとして、ただいまの藤原理事長さんからのご説明の資料11というのがある。
そのような形でお考えいただければいいと思いますが、その辺で何かご意見とか、あるいは今の資料11でご説明いただいたことに関してご質問がございましたらお願いしたいと思います。
【池上委員】
最後の達成の表がございますね。二重丸と一重丸があって、二重丸は中期目標が達成でき、これはどういうことなのですか。中期だから二重丸をつけられたということなのですか。
【藤原IPA理事長】
中期目標については1―3月で何とか達成できたものが二重丸でございまして、丸につきましては、仕組みはできておりますけれども、実際実施するのは16年度に入るとか、そういった意味でございます。それから、準備だけはできているけれども、できていないものもございます。
【池上委員】
二重丸ができてしまったら、もっと目標を高くしろと我々いいたくなりますよ。それはまたいろいろご説明いただくということで。
【松山分科会長代理】
先ほど池上先生がおっしゃったように、目標があったときにパスというのも、ここの分科会はそのパスもずっと見させていただくような形で先生方に継続的に委員をお願いしていると思いますので、その立ち上がりのこういっているのか、ああいうところかと思いました。
ほかにご意見、ご質問ございますでしょうか。
【吉原代理(櫛木委員)】
代理で参っておりますのであれなのですが、私もIPAさんのお仕事に十数年おつき合いさせていただいてまして、最近、本当に変わったなと感じています。まさにスピード感が出てきているなと。非常にいろいろな面でオープンソースやら、情報セキュリティの関係で減じさせていただく部分もありまして、非常に難しいテーマを非常に意欲を持ってやっておられるなという印象がございます。
過去、大きな予算を組まれて、ナショナルプロジェクトとして予算をつけられたときは、それなりに大変な資料を要求されて、苦しい思いをしたのですが、最近はスピード感と重要なテーマ、オープンソースのように日本の国策としても非常に重要なテーマを情報処理振興課さんと共同で非常に意欲的に進められているというのは、現場におりまして強く感じております。
ですから、確かにこうやって一番最後の表で丸だ、二重丸だというところだけみてしまいますと、少し全体像が見え難い部分もあります。そういう意味では、実はこれに似たようなもので財団と経産省さんとともにやる組織もありまして、そこと比較しますと、そちらは方向転換を大変苦しんでいらっしゃるというか、議論がなかなか集約しない中で、やはりIPAさんはターゲットをうまく定められて政策を打たれている。
特にスキルスタンダードでもつい最近、情報セキュリティのスキルスタンダードをセキュリティセンターさんでまとめられた立派なレポートが出まして、我々出先にいる人間が気がつかないぐらい社内が注目して、非常にタイムリーにそういうものを提供いただくというのが、企業サイドからみると社内での組織強化に非常に本質的にきくところがありますので、そういう意味でこの1年近く随分準備されて、スピード感と的確なところにいろいろチャレンジされているというのを実感しています。
【松山分科会長代理】
心強いサポートを。といいますのは、少し思っていましたのは、IPAさんのいろいろな形で事業にかかわっておられる。ここではユーザーの視点という当初からの議論、そういう方々の声みたいなのを今のような形で伺えることも、15年度のときはタイミング的に無理だと思うのですが、例えば16年度の評価をやる中で、そういう機会を設けていただく。あるいは資料をご提供いただくとなると、我々としてもIPAさんが幾らユーザーにオリエンテーションなどを一生懸命やっていますよというのが、関係されている方々からみたときに、我々としてはそこに非常に重きを置きたいという意味で、ユーザーという言葉にここの委員会もこだわってきたことだと思いますので、そういうことも次に向けてはいろいろ仕組みの中でお考えいただくと非常にいいのではないかと思っておりますので、それはよろしくお願いしたいと思います。
【吉原代理(櫛木委員)】
期待は大きいのですけれども、日本の中で1つしかないですから、今度、資格関係も全部集めることになるわけですよね。ですから、ユーザーサイドをよく見ておく必要があると。
資格についていいますと、資格の部分がどんどん増えてきましたよね。あれはある意味ではIPAさんと一心同体ですから、本屋にいつも行って、どうなっているかご覧になるとか、現場をご覧になるといろいろ見えてくるのではないか。
【松山分科会長代理】
ちょっと余談になりますが、資格に関しましては、各種の高等学校、ああいうのが資格をとらせるために、特にIT関係のところではもうそれしかないということで、結局かなり教育のところにも入っているのです。ですから、そういう意識をお持ちいただいて、青少年というのはおかしいですが、学校教育の中にまで影響を持っておられるということをIPAの中で現在やられるようになったというのは、高等学校のIT関係の先生方にいろいろお話しするのですが、生徒にどこのレベルをとらせたらいいのか、あるいはスキル標準としてこれだけ広がってきたのだけれども、自分のところのコースとしてはどういうところにあるのかというのは、現場の先生方、実は関心をかなりおもちだし、それを通じて高等学校の学生さんたちが学んだり、それが社会で出ていくときに、非常に単純な話でいうと、就職にきくのか、きかないのかという話になってきて、そういうところまでかなりいっているということも、本屋さんも含めて、利用者ということを絶えず意識していただければ、すごい求心力は得られているということは思いますので。
【池上委員】
今、我々の現場で、資格についていいますと、マニアックになってきている、本来の趣旨と違うなという感じをもっています。受験と同じような形になってしまっている。あれはあくまでも国民全体のレベルの話だから、マニアックな試験問題がふえると問題だということがありますので、また別途いろいろこういう機会をつくっていただきたい。
【太田委員】
先ほども申し上げましたけれども、業務が広いでしょう。丸だ、二重丸だって、ほかの先生はわからないけれども、私の場合だったら、3ついいことをやってくれれば、我々、重箱の隅をつつくためでなくて、国民のために正しい税金の使い方をやるために行っているわけだから。例えば今、スパムメールがいっぱい来ますよね。業務の邪魔ですよね。一生懸命防止する。IPAが脆弱性の分析、具体的に我々ビジネスパーソンがすぐ便利になるようなものをパッと出してくれたら、他はもういいですよ。そういうわかりやすさだと思うのです。
それと、先生がおっしゃったような形で、具体的なユーザーの声をあれしてくださって、延べ単で全部やって、個別にやっていたら始まらないと思うので、荒削り、大づかみ感で、例えば3つ、我々ビジネスパーソン、ビジネスに非常に役に立つことをIPAがやってくれた。それで、もうほかは。私個人的にいえば、そういう姿勢で行きたいなと。細かいことをごちゃごちゃやっても、我々、そういうミッションではないと思うのです。
【松山分科会長代理】
そういう意味では、きらりと光るポイントをつくっていただきたいという。
【太田委員】
ビジネスパーソン、いわゆる日本のビジネスが効率化するようなね。もちろん組織をつくるのもいいけれども、それは我々ビジネス、産業界に本当に役立つか。そんな大それたことでなくてもいいですが、今のスパムメールを何とかしてほしいとか、そういうことだと思うのです。
【松山分科会長代理】
ありがとうございました。
それでは、先ほど少し中間まとめ的に申しましたが、評価基準に関しましては、経済産業省から検討結果をお示しいただくとともに、IPAさんからは今のようなご指摘の点も踏まえまして、3ヵ月でございますが、平成15年度の業務実績の内容についてもう少し詳しい資料とともにご説明させていただくと。多分、個別に話を伺うことになろうかと思いますので、評価基準の全体的な基準のところについては、私とか安西先生とか事務局と先生方のご意見を踏まえて相談させていただきまして、最終的には次回のときにそれをまずご審議いただいてから、具体的な評価に入るというスケジュールで、審議のプロセスをさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
ありがとうございます。
それでは、本日の議題、これで終了いたしますが、先ほどもご案内ございましたように、今後の日程的な話を再度確認ということも含めて、事務局からよろしくお願いします。
【土橋情報処理振興課課長補佐】
繰り返しになってしまいますが、次回の分科会は6月末を予定しております。日程につきましては、後日我々の方で調整させていただきますので、お忙しいとは思いますが、万障お繰り合わせの上、ご出席のほどよろしくお願いいたします。
また、5月中旬にIPAで成果発表会を開催する予定になっておりますので、それについてIPAからご連絡すると思いますが、是非ご都合のつく範囲でご出席していただければと思います。よろしくお願いいたします。
【松山分科会長代理】
5月11日に。
【藤原IPA理事長】
11日から14日に。今日、パンフレットを用意してくればよかったのですが、これを含めましてご案内さし上げます。11日から14日でございまして、ビジネスショーと一緒に行うことになっております。またご案内さし上げます。
【松山分科会長代理】
最初に申しましたように、この分科会、私も聞いてびっくりしたのですが、今から4年後の評価もあるからもうちょっと後までいるのですよね。第1期の中期計画が今から4年間ございまして、それはおつくりいただいたのです。それの第1期の評価までここが責任をもつということで、途中の委員はかわらないというのが想定になっているのです。だから、中期計画期間はずっと生まれて育って、どうなるかというのもちゃんとやって、最後にこうだという話でやるから、それは4年終わってからでないといけないから、丸々4年以上先生方におつき合いいただくということになります。長丁場でございますので、今後とも是非ともよろしくお願いします。
本日はどうもありがとうございました。

以上

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