経済産業省
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審議会・研究会

独立行政法人評価委員会情報処理推進機構分科会(第11回)  議事録

平成18年11月24日(金)

【松山分科会長】
それでは、定刻になりましたので、これより、独立行政法人評価委員会の第11回情報処理推進機構分科会を開催させていただきたいと思います。
本日は、連休の真ん中にもかかわりませずお集まりいただきまして、どうもありがとうございます。
徳田委員と村本委員からは事前にご欠席のご連絡をいただいておりまして、このメンバーで始めさせていただきたいと思います。
それでは、最初に、肥塚商務情報政策局長から一言ごあいさつをいただければと思います。
【肥塚商務情報政策局長】
肥塚でございます。先生方には日ごろからお世話になっておりまして、また、本日もお忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。
情報ソフトウェアの分野は、いろいろなところで使われていますけれども、私などは個人的に一番関心がありますのは、やはり日本の産業競争力とえらく関係があるといいますか、従来以上に、組み込みソフトですとか、産業分野とのかかわり合いがますます深くなってきていて、ものづくりの競争力もITに左右されるといいますか。つくるインフラのところと組み込みソフトと両方ですけれども。また、オープン化が進んで、従来、IT産業といわれていたところとユーザー側の区別がなくなるとか、そういういろいろな変化が出てきていると思っております。
そこで、IPAの役割も、この技術の進歩なり世の中の変わり方に応じてどんどん変わっていかなければいけないと私どもは思ってはおります。今回のIPAの業務見直しに当たりましても、そういう環境変化を念頭に置いて見直し案をつくっているつもりでございますが、ぜひ先生方からご批判やご意見を賜ればありがたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
【松山分科会長】
どうもありがとうございました。
それでは、早速でございますが、議事次第に従いまして議事に入らせていただきたいと思います。
まず、議題1でございますが、勧告の方向性における指摘事項を踏まえた見直し案についてでございます。最初に、事務局からご説明をお願いしたいと思います。
【鍜治情報処理振興課長】
それでは、ご説明をさせていただきたいと思います。
資料が大部配られておりまして大変恐縮でございますが、議事次第、座席表、委員の皆様の名簿の次に、資料1がございます。その下に、赤い字で見え消しという形で、7~9月の段階でご審議をいただいた当初見直し案との変更箇所を書いた紙がございます。後ほど、この紙をベースにご説明をしようと思っております。それから、同じ修正案をわかりやすくパワーポイント的につくらせていただいたものが資料2でございまして、そのさらに下に参考資料集というものを別途お配りしておりますが、その中の参考資料1がこれまでの見直しに関する検討経緯と今後の予定を書いたスケジュール1枚紙でございます。その辺の資料をまずご説明させていただきたいと思います。
まず、参考資料1でございますが、この分科会を前回は7月6日に開かせていただきまして、IPAの見直しに関します経済産業省当初案というもののご審議をいただきました。これが、その後、経済産業省全体の評価委員会の議を経まして夏の段階でまとまって、これをベースに秋以降に議論するということになりまして、具体的には、9月11日に、我が国全体の政策評価・独立行政法人評価委員会の独立行政法人評価分科会の方に私どもが出向きまして、ご説明をさせていただくということを行いました。
特にその中で重点的に議論を深めるべきとされた2つの法人、JOGMECさんと日本貿易振興機構につきましては、10月17日に行政減量・効率化有識者会議の方でも議論を行いました。幸か不幸か、IPAはここからは対象から外れておりまして、そういう意味では、9月以降、総務省の事務当局と私どもの方で事務的に見直し案の議論を、9月11日での議論を踏まえまして検討を進めてまいったわけでございます。そこでの検討の結果が資料1に、なかんずく赤い字で入れた見え消し修正版というものに反映されているわけでございます。
ちなみに、9月11日の独立行政法人評価分科会の場におきましては、5点ほど委員の皆様から質問なり意見なりが出まして、1点は、ソフトウェアの開発業務について、ある種の方向性というか相場感として、どういう水準までサポートしていくのかということについての明確性が要るのではないかというご指摘がございました。
2点目は、その中で、オープンソフトウェアの国際競争力への反映という点でどのような政策マインドをもってやっていくのかということ。
3点目は、情報処理技術者試験業務の民間開放について具体的なスケジュールなり方向性はどう考えているのか。
4点目は、その情報処理技術者試験について支部というものを全部廃止してはどうかと。
5点目は、債務保証業務については対象の限定、保証割合の引き下げ、こういうことをさらにしっかり踏まえて、基金の規模や業務の執行体制についても見直すべきである。
このようなご指摘なりご意見なりが出たわけでございます。
このような委員からのご指摘も踏まえまして、事務的に調整をさせていただいた結果が、我々としてはほぼこれでセットだと思っておりますが、それがこの見直し案の内容でございます。その修正箇所を反映したものを資料1としてお配り申し上げており、これを本日ご審議いただくわけでございます。
また、夏との変更という観点では、赤い字で書いてあるものが比較的わかりやすいと思いますので、こちらをざっとご説明させていただきたいと思います。
I.見直しの基本的方向については、夏にご審議いただいた大きなアウトラインは変わっておりません。そこで、特に総務省の側からみて重要だと思われる点について幾つか頭出しがされておりまして、例えば、1.事業の重点化の中では、(2)で試験業務の効率化の話、(3)ではソフトウェア開発業務の重点化、こういう項目出しをさせていただいております。
2ページ、2.金融関連業務につきましては、これは後でご説明しますが、債務保証の制度の一部廃止・見直しということを項目として上げております。
3.組織の見直しにつきましては、地方支部の見直しという原案でしたが、ここは廃止というトーンを強く出しております。
4.は、これは全省的に関係してまいる話ですけれど、中期目標における業務の重点化、あるいは、総人件費改革、随意契約の見直し、自己収入増加、こういう横断的な視点での見直しが追加されております。
中身の各論に入りまして、2~3ページでは特に実質的な修正箇所はございません。
4ページで、(2)高度IT人材の育成というところでございますが、情報処理技術者試験につきましては、一般競争入札を拡大していくというのは、政府全体の方針として今打ち出されております。そのような問題意識でございますとか、官民競争入札の導入を骨子といたしますいわゆる市場化テストの仕組み、これも市場化テストに関する新法が制定されておりまして、こういったものの活用を検討し、今後、民間開放を進めていき、経費の削減を図るという、総論的ではございますが、こういう問題意識を改めて追加的に確認をしております。
それから、スーパークリエータというのは各論でございますが、表現ぶりのやや修正がございました。
5ページですが、イノベーション促進ということに関しまして、ソフトウェア開発業務の重点化ということで、OSSとITフロンティアの2つに分けて書いてあったわけでございますが、書いてある内容の本質論はそれほど差がないと思っておりますけれど、特に赤く書かれているものの第1段落でいいますと、「他方」以下のところでございますが、「ソフトウェア開発業務については、民間企業の成長等により、開発費用等の助成の有効性が低下していることを踏まえ、技術面での支援に特化していく必要がある」と、こういう問題意識が出ておりまして、ある意味では、量的な支援から質的な支援に移るということではないかと思っておりますが、そういう方向性が出ております。
それから、次世代ソフトウェア業務の廃止については規定方針どおりでございますが、「オープンソースソフトウェア活用基盤整備事業、中小ITベンチャー支援事業及び未踏ソフトウェア創造事業については、助成対象分野の縮小等により、事業費の削減を図りつつ、次期中期目標期間終了時までに廃止等の見直しを行うものとする」と、ここはやや厳しい方向での見直しを迫られているわけでございます。
ただ、私どもとしては、9月のヒアリングの際にも、オープンソースソフトウェアの事業、中小ITベンチャー事業、未踏ソフトウェア創造事業等につきまして、今後、制度の見直しを行いながら引き続き重点的にしっかり推進してまいりたいという趣旨のことはご説明したわけでございまして、廃止の可能性も視野に置きながらしっかり見直しをしていけと、こういうご指摘をちょうだいしたと理解をしております。
6ページ、2.金融業務でございますが、ここにつきましてはかなり実質的な変更がございまして、具体的に申しますと、夏にお諮りした段階では、一般債務保証業務については、開発業務についてしっかり制度として維持をし、そのほかの業務についてはやめていこうという立脚的に立って9月以降調整を進めてまいりましたが、量的支援からの脱却ということについては、今回、非常に厳しい方向性が示されまして、これはご案内のとおり、昨年末の政策金融機関の見直し業務全体でも、政府全体の政策金融機関を一本化するという、小泉総理のリーダーシップのもとに非常に厳しい抜本的な整理が決定されたわけでございますが、その流れを受けてと申しますか、独立行政法人につきましても、金融関連業務については全体的にかなり厳しい見直しが行われまして、私どもも、最後にぎりぎりの判断といたしまして、技術的にハイリスクで、なおかつ審査に専門的知見が必要とされるであろう新技術債務保証制度をしっかり維持し、一般的なソフトウェア開発を幅広く支援をしてきた一般債務保証については、今後廃止していくということで、方向性を打ち出さざるを得ないのではないかということで、そういうことを打ち出したわけでございます。
その際、一般債務保証制度を縮減し、廃止ということですが、新技術債務保証制度に特化していくわけですけれど、他方で、新技術債務保証制度につきましても現行の保証割合95%というものはやはり適切な金融判断の発揮という観点で、あるいはモラルハザードの防止という観点で、保証割合の引き下げというものはやむを得ないであろうということで、そういう記述ぶりになっております。
また、基金につきましては、当然のことながら、実際に引き受ける事業規模との連動で今後必要な見直しということが出てまいるかと思っております。
その結果として、次期中期目標期間内に、この新技術債務保証につきましても、未来永劫ということではなく、廃止ということも含めて、さらに見直しを続けていくということでございます。
これが金融業務のところで夏からの変更点でございます。
7ページ、III.組織の見直しにつきましては、地方支部が、先ほど申しましたように、9月の段階で議論が出ました。これは一般論でございますが、いろいろな意味での通信等の手法の発達ということを考えますと、個々に設置をする必要性というものは相対的には低下しているのではないかという判断のもとで、次の中期目標の期間終了までに廃止できるところは廃止するということで、必要な見直しをしていくということでございます。もともと夏の段階の原案でも、一部、支部の廃止を含め抜本的な見直しといっていたので、ここはドラスティックに変わっているということではないのかもしれませんが、廃止に向けての方向性がより明確に出ている記述でございます。
8ページ、IV.その他の業務全般に関する見直しでございますが、次期中期目標などの機会をとらまえて、明確な重点化・効率化方針というものを設定していくということでありますとともに、その目標達成についての定量的な評価、あるいは客観的な評価分析の実施ということで、これは既にこの分科会でも実は縷々ご指摘いただいていることと方向性は一致しておりまして、そういう意味では余り違和感のない見直し方針かと思いますが、今まで以上にそういうアウトカム評価についての明確性が問われていくということでございます。
2.につきましても、これは先ほど申しましたように、全体の今回の見直し方針と連動する話でございまして、総人件費改革の一環としての5年間で5%以上を基本とする削減の着実な実施といった方向性、それから、役職員の給与の水準の見直し、こういう問題意識が、確認的ではございますが、ここで打ち出されているということでございます。
9ページでは、これも各省共通でございますが、3.随意契約の見直しとして、随意契約についての国の見直し、公共調達の適正化ということで、今、国の契約も一般競争入札へ原則移行が進んでいるわけでございますが、そういう方向性を踏まえた独立行政法人の業務運営の効率化という問題意識。
また、4.自己収入の増加という観点では、特に受益者が明確である事業についての受益者負担ということでございます。この辺も私どもとしては、特に次期中期計画を策定する中で問題意識としてしっかりもって対処してまいりたいと思っております。
ということで、最終的にこの11月の本日ご議論いただきますこの内容は、その都度、特に松山分科会長とも一部ご相談をさせていただきながら、この方向性で受け入れていこう、あるいはここまでであればIPAの業務の骨格を毀損しないで行政改革の趣旨にも沿った改革ができるのではないかということで、事務局としては受け入れてまいりたいと思ってございます。
以上が内容でございます。
総務省サイドでは参考資料2というものがまとめられつつございまして、そういう意味では、私が今ご説明したものとオーバーラップする内容で、これは総務省サイドの勧告案というものでございます。この総務省サイドの勧告原案は、今のところの情報では、本日ただいま現在ではまだ発表されておりません。恐らく来週早々、月曜か火曜にも公表予定と聞いておりまして、逆にいいますと、総務省サイドはこの勧告原案のラインで総務省の方の委員会に提案を出してまいることになるわけでございます。
繰り返しになりますが、内容面ではオーバーラップしておりまして、記述ぶりが簡潔になっておりますけれど、ポイントはすり合わせができたものでございます。ただ、この参考資料2につきましては、現在いまだ非公表の資料でございまして、議論の利便の観点でここにお配りしてございますが、そういう意味では、お取り扱い注意、委員限りということで、よろしくお願いいたします。
ということで、11月下旬に双方の勧告案が出まして、その後、12月1日に経済産業省全体の評価委員会にこの見直し案をさらに上申していき、総務省側の政策評価・独立行政法人評価委員会でもこれを並行審議していくということで、最終的には12月下旬の行政改革推進本部決定ということで見直し案が確定するという段取りになってございます。
以上でございます。
【松山分科会長】
ありがとうございました。
ただいま見え消し版でご説明いただきまして、前後が非常によくわかるようになっているかと思いますので、ご意見、ご質問等がございましたら、よろしくお願いしたいと思います。
【池上委員】
個々についてはいろいろ申し上げる気はないのですが、対総務省ですとやむを得ないとは思うのですけれど、基本的には、行政改革でできるだけ民間に近づけようと、つまり全体を軽く小さくしていこうという方向が非常にみえている。
ところが、これはいつも申し上げていることですが、IPAというのは、先ほど局長もおっしゃったように、日本の国際競争力を強める上で、特にソフトウェアの分野で、少なくとも現時点で重要な役割を握っているのであって、簡単な話、法人があって、これがなくなったら日本に一体どういうことが起きるのかと考えていった場合に、ほとんど何も来ない法人もありますが、IPAがなくなったら日本のソフトウェアの産業競争力が非常に落ちるのは明らかであって、そういう点でみますと、これはやむを得ないのだけれど、非常に守りですよね。もっと攻めの部分があっていいという感じがいたしました。
ただ、これは、総務省は削ることしか考えておられないだろうからやむを得ないとは思うのですが、総務省のいいなりに小さくなっていければ丸がつくのではなくて、IPAでなければできないことを、拡大をしていってもきちっとやっていく、そういう覚悟をぜひおもちになっていただかないと、日本にとって非常に困ることになるのではないかという感じがいたしました。
【鍜治情報処理振興課長】
一つ一つ事務局からお答えするというやり方は適切ではないかもしれませんが、説明的にやや不足したかもしれませんので、資料2が図式的になっておりますので、これでご説明申し上げますが、1ページをごらんいただきますと、見直しの基本的方向性ということが書かれております。
これは夏の段階でこの委員会でもご審議、ご承認いただいて進めた基本的な戦略ですが、IPAの業務というのは、特に社会の安全性・信頼性でITがあらゆるところに入り込んできているということを考えたときに、まず、セキュリティとか信頼性ということについてしっかりIPAとしての英知を結集していかなければいけない。それから、人材育成対策も非常に重要であろうということで、こういうご説明をさせていただいたわけです。
そういう意味でいいますと、この(1)と(2)と(3)という3つの柱だというご説明をして、(3)は民の補完としてやっていこうという、この基本戦略はほぼ無傷のまま通ったという認識をしておりまして、そういう意味では、あえて変更がなかったのでご説明しなかったのですが、信頼性の部分にしろ、セキュリティにしろ、あるいは人材育成の大きな方向性を出す部分にしましても、そういうところは、池上委員がおっしゃるように、これからどんどん攻めていけばいい分野だという感じをもっております。
他方で、産業のソフトウェアの開発ということに関しましては、従来的に何でも面的に展開していこうということについては、民間が自分でできるところも広がってきているのではないかというご指摘があったというぐらいの理解でおります。
【松山分科会長】
ほかにいかがでしょうか。
かなりクリティカルな質問をさせていただきたいのですが、今おっしゃったように、ここの評価委員会でも、高度IT人材育成ということに関しては、スキル標準と試験の統合化とか、その中でも未踏ソフトというものを通じたスーパークリエータの育成ということで、100名近く育ってこられてという話になっています。
それで、先ほどの見え消し版のところで、私は事前に勉強していて一言がすごく気になっておりまして、5ページですが、ソフトウェア開発業務の重点化ということで、全体の流れは、ここでもソフトウェア開発の方向をもう少し検討するべきだろうということで、評価の際にもそうなっていたと思うのですが、ただ、その中に、赤のところの下から4行目の右端ですが、「未踏ソフトウェア創造事業については」というので、実はここに未踏ソフトがくくられてしまうんですね。
後でIPAの方から業務のお話があると思いますが、我々の認識としては、未踏ソフトの事業は人材育成として評価してきて、ダブルAという話になっている項目なんですね。ただ、先ほど理事長にご確認させていただきましたが、予算上はソフトウェア開発業務の中のものとしてやっていると。そういうことで、未踏ソフトウェア創造事業が、ソフトウェア開発としてくくられたので、人材育成として我々が非常に高く評価してこれからもやるべきだといってきたことが、網がかかってしまった。これは私の個人的な意見かもしれませんが、従来の分科会でのこの事業に対する評価の高さ、あるいは将来性に対する考え方からすると、ここにこういうくくりではなくて、人材育成の方はちゃんとしましょうということなので、可能でありましたら、こういう予算的なくくりを、人材育成として新しくそういうものをしっかり立てるとか、そういうことが少し協議していただければ非常にいいのではないかなと思います。
先ほど池上委員がいわれた、守るだけではなく積極的提案をということにも少しはつながるかもしれませんが、せっかく人材育成に関しては了承を得ているということであれば、逆にそれを盾にして、というのはおかしい言い方でございますが、説明として、少なくともソフトウェア開発業務の重点化で廃止等の見直しを行うということに未踏ソフトが入っているということに関しては、ちょっといかがかなという気がしておりますが。
【鍜治情報処理振興課長】
未踏ソフトウェア創造事業の趣旨・目的が人材育成の観点からなされているということについては、まさにご指摘のとおりでございまして、私どももそういうご説明は、総務省なり財政当局の方にも常々しているわけでございますが、事業の実施形態をみたときに、残念ではありますが、個別のプログラミングの開発に助成金をつけるというやり方は、外形的には、ソフトウェアプログラムの開発業務という概念にどうしても入ってしまうという実態はございます。
これも今、財政当局と鋭意やっている最中でございますが、年間、それに執行してきている予算が9億~10億円ということで、これもIPA全体の事業の中でも大きな予算事業という位置づけがございまして、そういう意味では、世の中に見えている形という意味では、この未踏は、人材育成の観点があるのだから、いわゆるソフトウェア開発業務の範疇の外で議論させてくれというのは、正直、そこは突破できていないのが実態でございまして、総務省の方での指摘もそういう意味での、ですから、これはかぎ括弧がついている「未踏ソフトウェア創造事業」ということだと思うのですが、そういうザ・未踏ソフトウェア事業に関しましては、そういう評価について必ずしも人材育成だから例外扱いせよという議論は突破できていないのが実情でございます。
と同時に、ご案内のとおり、未踏ソフトウェア業務が育ててきた人材のネットワークというのは今100人ぐらいの方が既に活躍をされつつあるわけでございまして、これが日本の非常に武器になるであろうということに関しましては、我々は全くそのように思っておりまして、そういう意味でのスーパークリエータ、天才型の人材というものをしっかり日本のIT人材育成政策の中で中心的なミッションとして守っていくということに関しては、いささかも引くつもりはないといいますか、それは今後も人材育成という枠内でいろいろな仕組み方が考えられると思っております。
ただ、これまで6年間続けさせていただいた未踏ソフトウェア事業は、年間10億円ですから、70億円ぐらいの国費を投入して100名ぐらいの方を世の中に出してきて認定してきたというやり方については、そろそろ見直しをしてくれと。そして、その際には、全体の財政再建的なコンテクストの中で縮減できるところはしっかり縮減しろというご指摘でございます。
しかし、これも言いわけめいた言い方になりますが、これ全体をくくって「助成対象分野の縮小等」という言葉で事業費の削減というふうに受けましたので、このプロジェクト全体の中での個別の予算配分とか仕組み方というのは、そこの裁量の余地は残したつもりでございますので、そういう一つ一つの事業としての厳しい指摘を踏まえながら、今の段階でぎりぎりの説明をするとこういうことではないかなということで、可能でございましたら、そういうことのご理解、ご配慮もいただければと思っております。
【松山分科会長】
ほかの委員の先生方、いかがでしょうか。
【池上委員】
そういうことでしたら、固有名詞なんですね。一般論として、未踏ソフトウェア創造の事業をやめましょうという話ではなくて、今までやってきたプログラムについて見直しをするのはいいと、今のお話ですとこういうことですよね。括弧つきですよね。でないと、これをパッと読むと、これをやめてしまうというと、大切なことをみんなやめてしまうように読めてしまいますよね。
【太田委員】
私も、松山さんのご指摘で今気がついたのですけれど、それと、池上先生のご意見とも共通しますが、行政減量と効率化という文脈の中でのこの字句の見直しというのは理解できるのですけれど、とりわけソフトウェア開発というところで、個別の制度については廃止とかいろいろあると思いますが、これが肝のところで、重点化といいながら、今までこちらのOSSとかITフロンティア開発で重点のはっきりしたことをいっているにもかかわらず、一緒になって一区切りの文章にしているところが、これからIPAのよって立つべき、以前、私の意見として、3センター方式ということで、ソフトウェア開発と、セキュリティと、それを支えるヒューマンリソースだということを申し上げたのですが、せっかく重点化と書いてあるのに、むしろあいまいになってきていると思います。
OSSについては、私も、具体的な個別の活動については非常によくやっているという評価と同時に、ただ、OSSはなぜやるのですかという大儀のところはなかなかないかなと。そういう意味では、もちろん政府の行政減量化の文脈の中での字句については余り揚げ足をとる必要はないのですが、それを忘れずに、重点化でやればより明確に、せっかくOSSとこれを書いてあるので、逆にこれを一区切りにしてあいまいになってきて、藤原さん一家が経営しにくくなるのかなと。
もう1つ、これを予算化するときに、これにかなり制約されるのですか。予算というか、具体的な執行のところで。
【鍜治情報処理振興課長】
繰り返しになりますが、もしこの方針で年末に決定をされますと、例えば、かぎ括弧つきの狭い意味での「オープンソースソフトウェア活用基盤整備事業」、「中小ITベンチャー事業」、「未踏ソフトウェア創造事業」については、それらを総体としてみたときに、助成対象分野を絞り込んだり事業費の削減をするというのは、そういう意味での制約はかかってくると思います。
ただ、未踏ソフトウェアの事業そのものにつきましても、6年間やってきた上で、我々自身、財務省や総務省にいわれるまでもなく、一定の反省、総括をしなければいけないと思っておりまして、これは特に予算の段階ではよくいわれる話ですが、「あなた方経産省はそれで役に立ったといっているかもしれないけれど、その100人の人が一体どれだけ日本のITのフロンティアを広げて、世界的な発明をしたり、新しい産業を興したのですか」というようなご指摘もあるんです。そういう意味では、余り自己満足することなく、未踏のこれまでの成果というものを本当に客観的に評価した上で、例えば、どういう分野とかどういうタイプの方々にさらに重点的にご支援をするかとか、そういう作業は必要なのだと思っております。
そして、その結果として、ザ・未踏ソフトウェア創造事業を含むこれまでの3つの事業については、やはり一定の財政上の縛りは受けざるを得ないと思います。
それから、先ほどの繰り返しになりますが、人材育成戦略という意味での天才型の支援というのは、4ページの一番最後に、「スーパークリエータの活躍の促進」ということで、ほぼ原文どおりでしっかり残されておりますので、そういう意味で、我々はこの事業はご了解いただいたと、行政改革の厳しい審査の中でもこの事業の必要性は認証されたと思っております。
繰り返しになりますが、これはもともとの原案には入っていたのですけれど、そうはいっても、外形標準として、未踏ソフトウェア事業というのはプログラム開発の形態を帯びておりますので、もともとの原案の中ではこれをITフロンティア開発ソフトウェアの中にまぜ込みまして、「次世代の市場創出を担うすぐれた能力をもつスーパークリエータの支援を効果的に行う」と書いていたわけでございます。こちらにも書いたという我々の原案に対して、彼らが最後にまとめてこういう総括を行ったということで、網の中から逃げられていないという意味においては、確かに我々の限界もあらわれてはおるのですが、未踏ソフトウェア創造事業そのものの政策の必要性は、先ほど申しましたように、攻める事業としてしっかり認知されているというのが4ページ目で確保できておりますので、その上で、全体の制約の中でしっかり伸ばせるところは伸ばしていきたいというのが、今の経産省としての考え方でございます。
【太田委員】
それは課長がおっしゃったように、「100人、本当に役立ったの」と総務省のいうことも、そういう外部の目というのは大事ですし、我々もそういう外部の目としてやっているわけで、必ずしも未踏ソフトウェアはいいぞ、いいぞということではなくて、絶えず評価の中でこうすべきではないかと各委員から出ているわけですが、余り拘束されて縮みの思想の中で、印象論として、池上委員がいわれたことと同じように、重点化というところがバッと1つの文書でくくられているねと、そういう印象がありますけれど、大きな流れでいえばこういうことなのかもしれません。その辺は、事業運営の中できかせてやっていただきたいと思っております。
【阿草委員】
ただ、今のお話は、後ろの情報サービスソフトウェア産業自身の話ではなくて、人材育成に移したというご説明なら、かえって今後やりやすくなるということにはならないですか。移しても、予算がないから意味がないですし、そこはよくわからないところがあるのですが。
未踏ソフトウェアというものをつくりましたが、これは学術的に非常にもおもしろいという点と、未踏という点が経産省での意味があることを主張する必要があります。科学そのものの話と、もう少し産業の話とがあると思うのです。そうしますと、今ここでいう人材が、日本のソフトウェアのイノベーションを高めてソフトウェア産業力を高めるような人材育成という観点であるのなら、そこでいうスーパークリエータも、純粋科学者という意味でのスーパークリエータというよりは、産業上意味のあるソフトウェアのクリエータをある意味で求めているはずです。
そういう意味で、後ろのソフトウェア産業の中に置かれた未踏ソフトウェア創造事業よりは、こちらの人材の方に置いた方が、でも、予算が移せるかがわかりませんが、移せるなら、後で評価もやっていただきやすくなるという意味では、いいのではないかと思います。
【鍜治情報処理振興課長】
事務局としての、あるいは情報処理振興課長としての判断での発言を許させていただければ、人材育成事業という意味での重点化、あるいはその結果としての予算の拡充ということは可能だと思っておりますが、今のスキームを維持した未踏ソフトウェア事業、あるいはそれを含むこの3事業の合計の予算額というのは、今後やはり絞り込まれていくこともあると思っております。
そういう意味では、あくまで頭の体操だけで申し上げれば、この3事業で今30億使っているとすれば、再来年度以降、例えばこれが25億円になって、その中で未踏ソフトウェア事業の割合を10から15にふやすということは可能だと思うわけでございます。
ただ、これもあくまで経産省の職員としていわせていただければ、今の10億円の使い方はやはりちょっと見直しが必要だと私は正直思っておりまして、そういう意味では、きょうも参考資料が配られておりますが、未踏ソフトウェア事業は非常に革新性の高い、だれもが認めるすばらしい事業が含まれていることも事実の反面、若い人が気のきいたことをやったからいいじゃないかと、そういう意味での割とすそ野の広いものも含まれているのが実態でございまして、今後の予算制約を考えると、どういう対象範囲の方をサポートするかということについては見直しが必要だと思っておりまして、その1つの方向性として、第1段落のところでは、例えば、Web2.0的な新しい知的情報社会を担うITフロンティアでございますとか、オープンスタンダードの相互運用性を自在にするような分野でございますとか、これは例示だと思いますが、幾つか書かれているということであります。
【櫛木委員】
質的部分を強化して、量的部分を絞り込んでいくと、これはわかりやすい方向性だと思うのですが、質的な面を強化するという部分において、各セクションにどこを強化したのかというのはちょっとわかりにくい部分があるなと。
それぞれのところに、例えば、3ページですと、安全性・信頼性に積極的に取り組んでいくと、また、情報処理システムの信頼性向上に向けての取り組みの推進も重点的に行うといったことが書かれていますが、どこを本当に強化するのかがもう一つ釈然としないところがある。ですから、強化する部分のさらなる明言というのはさらに欲しいなという気がいたします。
その中に、1つは、グローバルの中での日本の強みを生かすという意味において、国際標準をさらに普及促進するような活動とか、そういう強化面を示す何か文言が1つでも欲しかったなと思います。そういう部分は今やっていることを中心に書かれているような気がしているので、そこが1点気になったところでございます。
【松山分科会長】
特に具体的に、こういうところはこう書いてはどうかというのはございますか。
【櫛木委員】
今、私はいいましたように、さっきのオープンソースのソフトウェア活用基盤事業については、さっきの事業費削減の中の1つの未踏ソフトウェア事業と同じくくりの中に入っているのですが、その上のところでは、「オープンスタンダードの活用を促進していくことが重要である」となっていまして、これは民間にゆだねられる部分がかなり多いからここは減らしていいという論理があるかもしれませんが、一方、オープンスタンダードをグローバルに先手を打って早く取り入れるという活動は、国の旗振りはものすごく重要だと思うのです。ヨーロッパのECMAもそうですし、アメリカのアイトレックもそうですし、アジアでのオープンソースの相互乗り入れというのも今までやってきたわけですし、そこの部分についての一定の費用といいますか、強化といいますか、その部分については今後も国としての姿勢として欲しいと思います。
オープンというのは、決してお金を絞ればできるわけではなくて、オープン化のグローバルスタンダードを取り入れていく、また、それをこういう資料の中にも取り込んでいくといった、先行的な活動というのはそれなりの投資をやはり必要とする部分もございますので、そちらにもっと先行して取り入れる。それがグローバルな中で先行して取り入れるという部分において強化されていく方向ではないかと私は思いますので、ぜひそんな面も、質の強化という中に、何か新規なものをオープンにするというところもさることながら、グローバルな活動の中でオープン化をつくり上げていくという部分も含めて、そしてそれを早く取り入れて、一般的な知識に落とし込む。この資料づくりのような、国として旗を振る標準化づくりのような活動の中にも、取り入れていくということが重要だと思います。情報処理技術者試験の話も、アジアもこれを見習ってやるという話もありますし、その部分に対する着眼に強化策をさらに打っていくということは、この中で、あるいは今後の活動の中にぜひ強い視点で入れていただきたいなと思います。
【鍜治情報処理振興課長】
今の点につきましては、6ページでございますが、イノベーション促進ということを考える背景として、IT新改革戦略でどういうことが政府の責務となっているかというのを記述している部分がございまして、そこの2番目として、「国際競争社会における日本のプレゼンスの向上」と書いております。そういう意味では、このオープンソースソフトウェアにしろ、ほかのフロンティア関連事業にいたしましても、国際標準化を日本がリーダーシップをとっていくという観点でやっていくというのは、ある種、暗黙の前提となっていたわけでございます。
そういう意味ではご指摘のとおりでございますが、これは事務的な落ち度かもしれませんけれど、もともとの原案の中に、「国際標準をリードするような」ということを必ずしも明確に入れていなかったわけでございまして、そこに対する総務省側からの修正要求でございますので、確認的な意味でそういうことを記述に盛り込みたいということはつながせていただきたいなと思いますが、最終的なハンドリングは、場合によっては後出しだというご指摘をいただいてしまうリスクがございまして、精神は盛り込まれているという理解でございますが、取り扱いをお任せいただければと思います。
【池上委員】
確認ですが、5ページの下で、「廃止等の見直しを行う」という言葉をどのようにとるかですね。「見直し」に軸足を置きますよと。私などからみると、「廃止を前提に」というふうに読めてしまうんです。でも、これはそうは読まなくてもよろしいということですね。
【鍜治情報処理振興課長】
もちろん、役人的には廃止してもしなくてもいいわけですけれど、次期中期計画の終了まででございますから、相当長い期間ですね。そうすると、向こう5年ぐらいの間に、ITの劇的な環境変化がドッグイヤーのITの世界で起きたときに、最終的に、これらのザがつく事業をどうするかという話ですから、かなり大きな自由度をもって、廃止ということも念頭に置きながら見直しはしなければいけないと思っておりまして、オープンソースの開発基盤事業、中小IT支援事業、未踏ソフトウェア事業、ザがつくこれらの事業については、廃止ということも真剣に念頭に置きながらやっていくということです。
ただ、繰り返しになりますが、人材育成とかセキュリティとか信頼性とか、IPAに付託された非常に重点分野がありまして、これらについてはしっかりやっていくわけでございます。その中で、必要な事業は場合によっては創造も当然していいわけで、新しくつくっていいわけでございますから、そういうことでやらせていただくということだと思います。
【松山分科会長】
よろしゅうございますでしょうか。それでは、どうもありがとうございました。
事務局から参考資料1としてスケジュール表を配られておりますが、この見直し案につきましては、本日ご了承いただいたということにさせていただきました後は、12月1日に開催されます親委員会である評価委員会で審議をしていただいた後に、正式に経済産業省の見直し案として、行政改革推進本部へ提出されるというスケジュールになっているようでございます。
ただ、今、課長の方からもお話がございましたように、細かなところでいろいろ検討がまた入りまして、そういう過程で文言等で修正が入る可能性が実はございます。そこらの修正の部分に関しましては、分科会長と事務局等で調整をさせていただきたいということで、そういう修正・調整が今後あるということも含めまして、現在の見直し案をご了承いただきたいのですが、よろしゅうございますか。
(「異議なし」の声あり)
ありがとうございました。
それでは、本日の議題2でございます。「平成18年度上期実績・下期計画について」に移らせていただきたいと思います。
最初に、IPAの藤原理事長からご説明をお願いしたいと思います。
【藤原IPA理事長】
それでは、資料に基づきまして簡潔にご説明させていただきたいと思います。資料3「平成18年度上期実績、下期計画のポイント」と、参考資料5「平成18年度上期実績、下期計画の概要」という、私どもは通称ブルーラインと呼んでおりますが、六角形の絵が表紙にかいてある資料です。それから、参考資料8「平成18年度計画上期実績、下期計画」は、中期計画に沿いまして最大漏らさず書いたものです。さらに、参考資料7はそれぞれの細かい資料集です。
また、右側に別途配付資料一覧ということで、私どもの出版物の一部をここにもってきております。これはごく最近出版をしたものと、私の説明の中で関連するものをもってまいりました。特に「情報セキュリティ読本」は、2年前に出したものの第2版で、本日出たばかりです。4万5,000部ぐらい有料で配布されているものをアップデートしました。また、組み込みの関係の最近の成果物が3つあります。セキュリティでは、「安全なウェブサイトの作り方」の改訂版を配布しています。今議論のありました「未踏ソフトウェア創造事業とスーパークリエータ」というのは、これはスーパークリエータ各人のディクショナリです。
さらに、もう1つ、参考資料6として「平成18年度中間仮決算」がございます。
私のこれからの説明は資料3と参考資料6を中心にご説明させていただきます。
まず、資料3に基づきましてご説明致します。
資料3ですが、18年度上期実績と18年度下期の計画に分けております。この順番は、今議題になりました見直しの項目に沿っており、それに相応する部署の状況をご説明します。
何度もご説明しておりますが、上期・下期と分けまして事業を遂行している独法というのは他に余り例がないと聞いております。上期の実績をとりまとめ、その結果を踏まえて下期計画を策定し、10月1日からこの下期計画を達成すべく事業を行っております。
中間仮決算につきましても、他の法人では類をみません。上期の財務状況を点検して下期を見据える、通年を見据えるという民間企業のやり方を導入しております。
資料に戻りまして、2ページ、セキュリティセンターです。左側に中期計画の主なポイントを、中央に18年度上期実績、右側に18年度下期計画と整理しています。
ウイルス・不正アクセス等に関する情報収集・分析及び発信を初め、中期計画に掲げる5つの柱に基づき事業を実施してきました。
18年度上期実績では、特にウイルス等の迅速解析支援ツールの構築に着手しました。非常に早い段階でウイルス等が蔓延する状況をゼロデーアタックと呼んでいますが、最近はこのようなウイルスが多く出てきています。そのため、新しく出たウイルスを私どもで解析して、その結果をベンダに伝えるという仕組みを作るための支援ツールを開発しようとしております。
もう1つは、ウイルス対策ベンダとの連携です。ご承知のとおり、アンチウイルス対策ソフトをつくっている会社というのは限られております。そこで、これらの会社のうち、シマンテック、トレンドマイクロ、マカフィーの3社に呼びかけまして、情報交換を月1回のペースで行っています。既に6回開催し、実績は上がっております。そして、何か大きなインシデントがあったときに備えて役割分担を決め、演習も行っています。
下期に入って、ウイルス対策ベンダとの定期連絡会に新たに2社、ソースネクスト社とマイクロソフト社が参加し、5社で連絡会を定期的に開催して、連携に努めております。
また、ウイルス対策ベンダだけでなく、もう少し広い範囲の情報セキュリティベンダとの懇談会も四半期に1回程度行っています。
次に情報セキュリティの脆弱性に関する対策です。例えば、ウェブサイトの脆弱性をだれかが発見して私どもに通告してまいります。それを、私どもが検証のうえ、当該ウェブサイトの運営者に対して、その脆弱性について通知しています。10月の終わりには、制度開始以来、1,000件を突破いたしました。これは、1就業日当たり1.79件、1日に2件程度の届出があるということで、次第に制度が定着してきています。
また、脆弱性脅威度の評価基準、CVSS(Common Vulnerability Scoring System)といっておりますが、これをアメリカ等の事例を参考にしながら試行を始めております。これは、脅威度のレベルを1~3に分類するものです。例えば、脅威度3の場合は会社のトップまで上げて対策を講じなければいけない深刻なものです。
また、バイオメトリスク認証の脆弱性についての研究会を開催しております。例えば目の虹彩を人工的につくって、虹彩認証のセキュリティを破ることがどれだけできるのか、それに対する防止策はどのようなものがあるか等の研究や提言を検討しています。
次に、情報セキュリティ評価・認証の円滑な実施です。産業競争力のための情報基盤強化税制導入の効果もあり、申請件数が非常に増えてきており、日本でも制度が定着してきました。認証書は累計で154件発行をしております。
また、従来の申請は、デジタル複写機に特化していたのですが、最近は、データベースマネジメントシステムやOSなどの案件がふえ、対象分野の広がりをみせています
自己収入の増加ということも見直し案でうたわれておりますが、認証申請料収入も上期に約1,800万円の収入をあげました。
下期計画ですが、Common Criteria Ver.3.1が公表され、認証のプロセスが簡便な方向になってきています。IPAではCommon Criteria Ver.3.1を普及させるための活動に取り組んでいます。
次に、暗号です。日本はアルゴリズムの面で非常に高い能力をもっています。ISOで14件の暗号アルゴリズムが国際標準として認定されましたが、そのうちの実に5件は日本の暗号アルゴリズムです。IPAは、そのアルゴリズムの研究や、電子政府推奨暗号の安全性を評価・監視し、暗号モジュール評価基準等の策定を検討するCRYPTREC(暗号技術監視委員会及び暗号モジュール委員会)の事務局をつとめています。さらに、暗号アルゴリズムが暗号モジュールに適切に実装されているか試験・認証を行う、JCMVP(Japan Cryptographic Module Validation Program:暗号モジュール試験及び認証制度)という制度を来年度に立ち上げるため、現在、鋭意準備を進めています。
次に、国際機関との連携です。国際会議等での講演の他、KISA(Korea Information Security Agency:韓国情報保護振興院)やNIST(National Institute of Standards and Technology:米国標準技術局)といった海外の機関との連携も進めています。
そして、櫛木委員からもお話がありましたが、国際標準化への貢献については大変熱心に取り組んでいます。
以上がセキュリティでございます。
次に、3ページのSEC(ソフトウェア・エンジニアリング・センター)です。
1つは、SECの業績、方向性を審議して戴く審議委員会を設置し、広く意見を聞くようにしました。
鍛治課長からもお話がありましたように、産業構造審議会情報経済分科会情報サービス・ソフトウェア小委員会から「信頼性ガイドライン」が出されています。本ガイドラインで策定されることとされた信頼性評価指標をまとめています。評価指標については本年度内に公開する予定です。
ソフトウェア開発支援については、新しい方向で強化をしていきたいと思っています。SEC等が研究・構築してきた手法の実践的な適用を目的に、ツール化を進めています。例えば、ソフトウェアの開発プロセスをモニターできるツール(EPMツール)を開発しています。また、SECは、約1,400件の定量データを集めています。この定量データの中から、これから自分が開発するソフトウェア、あるいは受注したプロジェクトのマンパワーや期間などの開発規模が類似しているプロジェクトのデータをピックアップして比較することにより、自分たちのプロジェクトがどのぐらいの位置にあるのか測定できる「定量データに基づくプロジェクト診断ツールの開発」を進めています。
組み込みソフトウェアについても、「コーディング作法ガイド」というガイドラインを出しています。このガイドラインにどれだけ準拠したコーディング作法となっているかを診断するツールの開発を進めています。
さらに、エンタプライズ系ソフトウェア、組み込み系ソフトウェアプロジェクトの成果物の一部を配布しております。特に組み込みについて、審議委員会において、組み込み後の検査工程の技法をもっと高めたいという非常に強い産業界の意見がありました。それを踏まえて、18年度下期計画の欄に記載したある4―2の「テスト技術部会」や、「機能安全部会」を新設して、下期には活動を開始します。それから、ETSSの概説書を発行いたしました。
次に、海外機関との連携です。SECの今までの成果が海外で評価されつつあります。18年度上期実績にも記載したとおり、海外の権威ある学会での発表依頼や、最優秀論文賞の授賞など、ここへ来て続いています。
次に4ページのIT人材育成です。ここは3つの項目に分けています。
1つ目は、ITスキル標準とスーパークリエータです。ITスキル標準は本年4月1日に、V2を公開しました。それに伴って研修ロードマップの改定等を行いました。ITスキル標準につきましては、毎年見直す予定であり、来年はV2 2007になります。
それから、スーパークリエータですが、ここは平成18年度のことだけを書いていますが、独法化以前のスーパークリエータを含めると、実に124人の方々を認定しています。若い方を対象とする未踏ユース事業は、これまで年1回の公募でしたが、今年度は年2回の公募と拡大しました。
2つ目は、情報処理技術者試験です。現在、産業構造審議会の人材育成ワーキンググループで、抜本的な改革をすべく、特にITスキル標準との整合性、一体的運用を含めて議論が行われています。来年3月には成案を得るということですので、それに従った改革を進めていきます。
また、受験生の利便性向上のため、団体申し込みのインターネット受付や、試験の特例措置(特区制度)を積極的に展開しています。
試験の国際化です。ITPEC(IT Professionals Examination Council)というASEANの方々の試験実施機関の間で協議を行っていく機関が設立されました。それが主体となって、情報処理技術者試験の共通試験をやるということで、4月2日と10月1日に同一問題で同時刻にITPEC参加5カ国で実施しました(注:4月実施の際、タイは国内情勢から4月30日に延期して実施)。最近では各国が自ら試験問題をつくるという方向に動いています。
次に中小企業経営者及び地域のIT化支援です。中小企業がITを使って実績を上げることを目的に、IT経営応援隊や経営百選という事業を行っていますが、これらも順調に進めています。
次に、5ページのソフトウェア開発支援事業です。
まず、オープンソースソフトウェアですが、現在、知的財産権の面で、GPLというライセンスがあります。それをVer.3にバージョンアップするため、来年3月を目指してGPLの改定作業が行われています。私どもは、このGPLVer.3の懸念される点について、このドラフトをしている中心人物を米国に訪問し直接伝えるなどの活動を行っています。
技術基盤の整備では、「OSSiPedia」というオープンソースソフトウェア情報データベースをこの5月から立ち上げました。今まで実に202万件のアクセスがあり、1日約1万2,000件程度のアクセスが来ています。現在はこれをもっとユーザーフレンドリーなものにしていくための取り組みをしております。
開発支援については、テーマ型と提案公募型という2つの方法で実施していますが、テーマ型では、私どもが産業界のニーズを聞きながらテーマを設定して支援をしていくこととしております。
また、自治体におけるOSSの導入の実証実験を行ってきましたが、引き続きこれを強化していこうと考えています。
人材育成では、OSS貢献者賞というものを設定し、4名の方を表彰しました。
さらに、昨日まで福岡で北東アジアOSS推進フォーラムを開催しておりました。参加国における技術開発の報告、また、人材育成についてはカリキュラムの共同作成の話がでるなど、非常に中身の濃い会議でした。国際協力が次第にでき上がりつつあります。
さらに国際協力では、ドイツのフラウンホーファのFOKUSという研究機関と研究協力のため、最近、MCA(Mutual Cooperation Agreement:相互協力協定)を結びました。
次に、「ソフトウェア開発新戦略」事業をスタートと記載しています。これは社会的要請、公共財としてのソフトウェアや、私どものSEC、セキュリティセンター及びオープンソースソフトウェア・センター等の研究成果をツール化する、データベース化することを目的としています。現在、5本のソフトウェアの開発支援が進んでいます。
一番下の債務保証です。いろいろ議論があり、縮小していく路線ですが、今のところ、件数自身は相当伸びてきています。特に新技術債務保証が相当伸びています。審査期間も短縮して行っています。今後縮小に向けソフトランディングする必要があろうかと思っています。
次に、6ページの業務運営の効率化です。
まず、組織・人材の活用です。私どもは、「100者ヒアリング」と称する活動を行なっています。これは、IPA事業について、定点観測的に、毎年同じ方々の御意見を伺うとともに、一部新たな方々にも意見を伺って事業運営にフィードバックしようというものです。
18年度下期には、特に見直しのタイミングでもありますので、IPA事業は実際にどういう成果が出て、どのように活用されているか、アウトカム調査分析に着手します。
また、「ソフトウェア未来技術研究会」ですが、IPAで取り組むべき次のソフトウェア開発のテーマについて検討しています。今、新しい形態での参加型のネットワークといったものがどんどんでき上がりつつありますが、そういうところで必要とする基盤的な技術なりについて現在模索をしています。
次に業務実績に基づく人事評価ですが、評価結果を賞与や昇給・昇格にまで反映をさせています。これは他の独法と比べ先行しているのではないかと思っています。
広報活動ですが、積極的にいろいろな形で説明会や懇談会等を行っています。イベントによる成果発表や、メーリングリストを活用した情報発信にも積極的に取り組んでいます。
さらに、業務システムの最適化計画にも着手をしています。
予算管理につきましても、毎月の月次進捗管理を行っています。
人件費につきましても、18年度においては17年度比で約1,700万円を削減する予定です。
次に、中間仮決算について簡単に結論だけ申し上げます。参考資料6として3枚の資料を添付しております。1ページ目に要約を記載していますので、それをご覧ください。
平成18年中間仮決算の特徴と記載しておりますが、これは上半期の損益計算書をまとめたものです。法人単位の欄の一番ボトムの右の方をみていただきますと、2億5,200万円の黒字を確保いたしました。
左の方へ行きますと、一般勘定の合計欄ですが、2億1,300万円と記載しています。損益計算書の右側にコメントを書いていますが、一番大きいのはポートフォリオ収益で、平均利回り等、いろいろな専門家の意見も聞きながら非常にうまく運用してきていると自負しております。2億5,200万円の利益が一般勘定では何といっても大きなものです。
あとは、評価・認証のCommon Criteriaの手数料収入があります。右の括弧に記述してありますが、上期実績で1,800万円の収入を上げています。
次に試験勘定ですが、これは独立採算制でして、受験料収入で賄うのが鉄則です。経常収益ですが、半期ですので受験者30万人に対して受験料が5,100円で、15億2,000万円です。それで、黒字を何とか9,700万円出しています。これは会場をもっと効率のいい、安い所に移すとか、クレジットカードによる手数料の引き下げ交渉、特に各支所の事務所より安いところに移転するなどの努力をして、費用を節約した結果です。続いて地域収支勘定ですが、地域センターが18センターのうち、大変厳しいところもあり、今のところ、上期では6,300万円の赤字を計上したということです。
以上、いろいろ出入りがありましたが、当期利益は2億5,200万円です。昨年の中間仮決算では、ここに書いていませんが、半分以下の9,500万円の黒字でしたので、相当の改善をみたということです。ただ、地域収支勘定では特に下期で通期になりますと各18社は必ずしも予断は許しませんので、今後、注視をしてまいりたいと思っております。
以上です。
【松山分科会長】
どうもありがとうございました。
それでは、ご意見、ご質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。
【太田委員】
今の理事長のご説明で、6ページですけれど、18年度の下期のところで、「ソフトウェア未来技術研究会」のお話がありましたが、最初の議題のところで、IPA全体がいろいろな意味で廃止を前提に見直しみたいな文言が多い中で、IPAの5年、10年を考えると、余りそんな時間もないと思いますけれど、それと見直しの赤のところで、Web2.0の構造改革という時代認識と、この「ソフトウェア未来技術研究会」の関連性ですが、具体的に19年度の予算でどういう形でこの研究会から、まさにここに書いてある構造改革という認識の中で、どうつなげていくのか。
また、これは本当にIPAがやるのかどうかという問題も実はあるわけですが、その辺で現状のソフトウェアの競争力、質の向上、セキュリティ、それを支える人材育成というミッションもあると思いますけれど、一部グーグルが買ったりとか、目先はどんどん動いているわけですが、このあたりの時代認識と「ソフトウェア未来技術研究会」との結びつきをどのようにお考えになっていらっしゃるか、教えていただきたいと思います。
【藤原IPA理事長】
目先の支援などのみならず、今、太田委員がいわれたように、もう少し先を考えて、ロードマップを常に考えて行っています。第一線で活躍をされている若手の教授クラスの方々、研究員の方々に集まっていただきまして、例えば今まで行ってきたのは、1つはICカードのセキュリティはどういう方向性に進めばいいのかという点について検討しました。今はWeb2.0の時代で、Web2.0の順調な発展のためにはどういう社会的な基盤を設ければいいのかといった検討を行っています。
例えば、私どもの持つツールを使いながらできることは何だろうかというような方向で現在、検討しています。毎年、先生方とも相談しながら、新しく一つずつテーマを設けて、実際に支援につなげたり、ツール化につなげたりできるようにしていきたいと思っております。
【太田委員】
今はまだ研究会的なところで、この中から重点施策みたいなものを、さっきのWeb2.0とは何かというといろいろな議論があると思いますが、タマネギ議論になってしまうかもしれませんけれど、それはWeb2.0という時代の中での、ソフトウェアの開発だけではなく、新しいサービスとすごく関連していて、ビジネスアイデアになってくるので、IPAがやるのかどうかというのが私はよくわからないところなのですが、理事長の認識としては、まだ研究会の段階で、何をこの中から、1つはカードということが出ましたけれど、事業のテーマを今探しているというのが現状でしょうか。
【藤原IPA理事長】
例えば、一昨年は、e-Japan計画の中で、どういう分野を私どもは担うべきか、抜けている分野は何だろうか検討した結果、医療分野を候補にして検討しました。お医者さんの方々が例えばこういうソフトを使うと診断を格段に容易化していくとか、そういうツールを開発したらいいのではないかということで、次世代ソフトウェア事業のテーマ型として開発を実施しました。小児科医の先生を中心にして、その診断ツールを開発しており、現在、ほぼ完成途上にあります。
本システムの内容は、例えば、小児が熱が出たとして、症状を聞いて該当するものを選択していくと、川崎病を疑う必要があるのではないかという情報が表示される。それで、川崎病の5つの典型症状について情報が表示されるので内容を確認した結果、5つのうち3つだったので川崎病ではないという情報が得られるシステム開発をやっております。
したがって、このような研究会も実際のツール開発などにつながっていきます。研究だけではないということです。そのように運用してきましたし、そのようにしたいと思っております。
【太田委員】
このロードマップの策定というのは、イメージとしてはどういうものでしょうか。
【樋口IPA参事】
補足させていただきます。現在、検討している、Web2.0等ウェブサービスに限って申し上げます。この分野では、話が急に動いております。そういう中で、3年先、あるいはせいぜい長くて5年先ぐらいをスコープに置きまして、今動いているWebサービスといわれているビジネスモデルの背景にある技術課題がどんなものがあるかを洗い出しています。
また、もう少し先の、例えば、現在は全文検索が中心でございますが、オントロジーやセマンティックウェブ、あるいはいわゆる従来型のシステムと観点は違いますが、Saas(Software as a Service)、SOA(Service Oriented Architecture)の世界がどのようになっていくか等も対象としております。その辺を有識者の方々に集まっていただきまして技術課題を抽出して、それを時系列に落とし込む作業を行っております。その中で国がやるべき事項、あるいはIPAが担うべき事項、そして例えば中小ITベンチャーをリフォームして民間のベンチャーの方々をサポートしていくべきなのはどういう分野であろうか等、そういう絵姿を抽出したいと考えております。
【太田委員】
わかりました。そこで大事なのは、国民一人一人がわかりやすい、大づかみ感をもって、具体的な技術は難しい技術がいろいろあると思いますけれど、そこをつなげるロードマップをぜひ普通の人にわかるように、隣のおじさん、おばさんにわかるような形でつなげていただきたいと思いますし、それで区分けをしていくということが大事なことだと思います。
【池上委員】
ミクロな話になって申しわけないのですが、Web2.0関連で、今、IPAができることはないかについて探るべきです。今、ご案内のとおりで、経産省の方で「情報大航海」というプログラムを動かそうとしているわけですね。ですから、当座はできることならグーグルなりヤフーと闘っていくという面が出てくると。
彼らは、500人とか、あるいは50人というのは、いわゆるスーパークリエータ的な者を集めていると。それに対応するやり方として、スーパークリエータはうちも育てているわけですよね。それを具体的に使うことを考えたらいかがかと。そうすると、アメリカ流のやり方かもしれないけれど、日本流の今まで育ててきたスーパークリエータがもし使えるのであれば、新しいものが見えてくるのではないか。もちろん長いロードマップも必要なのだけれど、とりあえずは今できることは何かということで、ぜひあのプログラムを支援していただきたいと思います。
【樋口IPA参事】
まさにご指摘のとおりでございまして、現実にグーグルあたりから未踏のスーパークリエータがリクルートされるというケースが出始めておりまして。今、未踏の方々が手がけておられるテーマなども、よくみますと、ウェブ系の新しい技術に着目した課題がふえております。そういう意味で、未踏の方をいろいろ集めまして放談会を実施したりする等、着手し始めております。まさにおっしゃるように、未踏のスーパークリエータの人材ネットワークというのは、この分野でも多分宝庫ではないかと認識しておりますので、ご指摘は十分踏まえて進めていきたいと考えております。
【池上委員】
うまくやれば、鍜治課長も喜ぶだろうということで。
それから、ちょっと先の話になるかもしれませんが、人材育成について、これも産構審の情報経済部会の下の方で、これは松村さんが関連している教育をどうするかと。具体的にはICT教育になっていますけれど、ソフトウェア教育ですよね。そこで僕らは今非常に気にしているのは、民の補完というのは大学の教育を補完するという形になるとすれば、大学で一番問題になっているのは、教えることができる先生がいないわけですね。ですから、先生を教育するようなことを、IPAでもしおやりになるなら、ぜひやってほしい。あの分科会かその下の委員会ではそういう結論に多分なると思うのですが。
大学の先生というのは、今、産業界で何が問題になっているのかということをきちっといえば、5割ぐらいの先生は対応できるのではないか。ですから、大学の先生の教育機関をつくるというのは、非常にプライドが高いですから、これは言い方が難しいのですけれど、あるいは言い方としては、「期待されるソフトウェアエンジニアリング教育のセミナー」とかということで、1週間ぐらい呼んで、これは若干嫌みですけれど、修了証書か何かを渡しまして、あとは日経何とかに頼んで、あその大学は何人が何とかの修了をもっているとか、そういうことを具体的にお考えになっていただきたい。
そして、もしだめなら、もちろん経団連に頼むとか、NTTデータに頼むという手があると思うのですが、いろいろなツールをもっておられるわけですよね。ですから、できたらIPAがイニシアティブをとってやっていただきたいと思っております。
【松山分科会長】
ありがとうございました。
私の理解では、ただいまの上期実績・下期計画ということに関しましては、来年度になって今年度の業務評価とかという話に向けたときに、今年度全体のということでもご議論がまた継続していくと思いますので、きょうは時間の都合もございますので、ここで終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
それでは、最後の議題でございますが、業務方法書の変更についてということで、事務局からご説明をお願いいたしたいと思います。
【橋本情報処理振興課長補佐】
それでは、資料4をごらんいただきたいと思います。
1ページの下に独立行政法人通則法の抜粋がございますが、手続的な話で恐縮ですけれど、業務方法書の変更がある場合には、第28条第3項の規定によりあらかじめ評価委員会の意見を聴くということになっておりまして、本日お諮りをさせていただくものでございます。
今回の業務方法書の変更は、これまで試験の中で構造改革特区制度を使って特例措置というものを実施してまいりました。
具体的には、2ページのポンチ絵をみていただきますと、下に修了試験の実施方法を、IPAの問題を使用するものと講座開設者がつくるものとの2つに分けまして、そして民間資格を活用するかしないかというので2つに分けて、全部で4区分に分けております。その4区分について特区制度があるわけですが、今回はこの中の(1)の部分について、特区制度を卒業しまして、IPAの試験制度の方に移行するということが行われることになりました。その関係で、業務方法書の中に、この全国展開に伴ってIPAが受ける収入の規定を設けるというのが、今回の変更の趣旨でございます。
具体的には、3ページの新旧対照表をごらんいただきますと、右側の真ん中あたりに2と3の2つの規定がございますが、これらの規定を追加することによって、認定審査手数料と問題提供料の納付を受けることを規定するということでございます。
以上でございます。
【松山分科会長】
ありがとうございました。
私から質問ですが、2枚目のブルーの箇所は、IPAの提供する問題を使用して全国的に行うということでしょうか。
【橋本情報処理振興課長補佐】
IPAの特例措置を受けることを前提に研修を行っている業者がございまして、そのときに修了試験を受けていただくのですが、IPAが提供する問題を使って修了試験を行うところと、自分で問題をつくるところとがございまして、今回の対象になるのはIPAが提供する問題を使って修了試験をやる方の研修業者でございます。
そこの研修の受講生は、その修了試験に受かればIPAの試験の午前試験が免除になっていたのですが、今回は全国展開ということで、特区制度から出まして、研修業者がIPAの方へ直接申請をして、同じような制度を継続して実施していくという形でございます。
【松山分科会長】
わかりました。ということでございますが、よろしゅうございますでしょうか。
それでは、ご了承いただけたということにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
今後の予定等につきまして、事務局から連絡事項をお願いしたいと思います。
【橋本情報処理振興課長補佐】
それでは、連絡事項でございますが、通例ですと、来年の春ぐらいに、年度評価の関係ということで、4月ごろから7月ごろにかけて2回ぐらい分科回を開催させていただくことになると思います。それがスケジュールでございます。
それから、本日お手元にお配りしております資料ですが、量も多うございますので、そのまま残していただければ、こちらから別途郵送でお送りさせていただきます。
【松山分科会長】
予定についてお伺いしたいのですが、きょうの第1番目の議題で、次期中期目標期間に向けての業務の見直しということでご審議いただいたということになっておりますが、次の中期計画の策定作業というのは、ここの分科会というのは特に評価委員会だから何もかかわらないということでしょうか。
【橋本情報処理振興課長補佐】
次の中期目標・中期計画につきまして、具体的に策定するのが来年の秋ぐらいで、最終的に決定をするのが再来年の3月となります。そして、再来年の4月からそれが実施されるというスケジュールになります。ですから、分科会としては、恐らく来年の秋ぐらいに、中期目標・中期計画のご審議をいただくことになると思います。
【松山分科会長】
それはここで審議されるべきものということですか。
【橋本情報処理振興課長補佐】
はい。それを親委員会の方にさらにかけて決定するという形になります。
【松山分科会長】
そういう意味では、事務局の方とIPAさんとでいろいろ案をつくっていただいて、次期中期計画もここでお諮りして、分科会としての承認手続を来年の秋ぐらいにというスケジュールが来る。
ですから、来年の初めぐらいに18年度の評価をやって、それをやりつつ中期計画の次期の話がありつつ、19年度の業務評価までやってしまって、また第1期の評価も全体としてどうだったかというところまでここがやるのですか。その辺はどうなんでしょうか。
【橋本情報処理振興課長補佐】
来年度という意味におきましては、まず最初に18年度の年度評価をやっていただきまして、その後、次期の中期目標・中期計画をつくるという作業をやっていただきます。そして、19年度の春に中期目標期間、4年3カ月間の評価と19年度の評価を一緒にやっていただくという作業になります。
【松山分科会長】
ここの委員の任期は20年3月までではなかったでしょうか。
【橋本情報処理振興課長補佐】
この分科会の委員の皆様の任期は来年1月31日で切れます。その次のことはその段階で、また2年間の任期でお願いをするかどうかというご相談をさせていただくことになると思います。
【松山分科会長】
何を気にしているかといいますと、今ご説明がありましたように、次期の中期計画の議論も1年後ぐらいにここでやっていただく。そうすると、第1期の中期計画の終了してからの評価というと第2期に入っていて、その変わり目のところで多分分科会も変わるんですよね。第2期の評価委員会というか。そうではなくて、メンバーはかわるかもしれないけれど、この分科会としてはずっと継続しているという形になるのでしょうか。そう考えればいいのでしょうか。
【橋本情報処理振興課長補佐】
そういうことになります。
【松山分科会長】
わかりました。
ということで、きょうの第1番目の議題でお諮りさせていただきましたような形で、第2期に向けてという話がどんどん出てきていますので、委員の先生方はご意見等がございましたら、私でも結構ですし、IPAの方でも事務局の方でも結構ですので、またいろいろご協力のほどをよろしくお願いしたいと思います。
それでは、本日はどうもありがとうございました。

以上

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