経済産業省
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独立行政法人評価委員会情報処理推進機構分科会(第12回) 議事録

平成18年11月24日(金)

【松山分科会長】
それでは、定刻になりましたので、これより「独立行政法人評価委員会第12回情報処理推進機構分科会」を開催させていただきます。
本日は、前半部分におきまして、平成18年度実績評価に関する事項をご審議いただきまして、後半に第2期中期目標・中期計画に関する事項をご審議いただく予定でございます。
それでは、議事に入ります前に、事務局から、分科会の構成員の変更についてと資料の確認についてお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
【橋本情報処理振興課課長補佐】
本日は、お忙しい中、お集まりいただきまして、ありがとうございます。
まず最初に、分科会の構成員の変更についてご報告いたします。1月31日付で村本理恵子委員が任期満了によりご退任されました。現在の構成員は、お手元の委員名簿にございますとおり、6名でございます。よろしくお願いいたします。
次に、本日の配付資料でございますが、一番上に議事次第が載っているものの山をごらんいただきたいのですけれども、議事次第の下に委員名簿、その下に座席表を配付させていただいております。それから、資料1といたしまして本年度のスケジュール、資料2―1といたしまして「平成18年度業務実績評価の進め方について(案)」、資料2―2といたしまして「独立行政法人情報処理推進機構の業務の実績の評価基準(案)」、その下に、参考という形で「新旧対照表」をつけさせていただいております。その下に、1枚紙で「評価のウエイト(案)」を参考でつけております。資料2―3といたしまして「評価表(案)」、資料3―1といたしまして「平成18年度業務実績の概要」、資料3―2といたしまして「平成18年度期実績のポイント」、資料4といたしまして「アウトカム調査の進め方について」、資料5といたしまして「第2期中期目標及び第2期中期計画の考え方」という資料を配付させていただいております。
それから、別の山になっておりますが、参考資料1―1から1―3と参考資料2から11までございます。これは適宜ご参照していただければと思います。
それから、また別の山でございますが、書籍類を配付させていただいております。これも適宜ご参考にさせていただければと思います。
以上でございますが、もし見当たらない資料などございましたら、適宜、事務局にお声がけしていただければ幸いでございます。
【松山分科会長】
ありがとうございました。よろしゅうございますでしょうか。
それでは、早速ではございますけれども、議事次第に従いまして、議事に入らせていただきたいと思います。
まず、議題1でございますけれども、「本年度のスケジュールについて」ということで、事務局からご説明をお願いしたいと思います。
【橋本情報処理振興課課長補佐】
資料1という1枚紙の資料をごらんいただきたいと思います。「平成19年度のスケジュール」でございまして、当分科会の平成19年度中に予定しております会議でございます。
4回予定しておりまして、本日、5月29日の第12回分科会は、基本的に18年度業務実績の報告を聞くということでございます。
次の分科会は7月3日、第13回の分科会で、財務諸表に係る意見聴取と18年度業務実績の評価を決めることを予定しております。
7月3日に評価をいただきまして、その結果を7月18日の本委員会にご報告させていただきまして、最終決定という予定でございます。
本年度は第1期中期目標期間の最終年度ということで、それに絡む内容のものがございまして、11月ごろに第14回の分科会を予定しております。
来年の2月の中旬に第15回の分科会を予定しておりまして、実質的には、この第15回で第2期の中期目標及び中期計画を決めさせていただきたいと考えております。
【松山分科会長】
ありがとうございました。
この予定につきまして、何かご意見、ご質問等ございますでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。
それでは、ご承認いただいたということで、このような予定で進めさせていただきたいと思います。
それでは、議題2に移りまして、「平成18年度業務実績評価の進め方について」でございます。
まず最初に、評価の進め方について、経済産業省の全体的な方針が示されておりますので、それを事務局から説明いただきまして、引き続きまして、当分科会としての進め方についての案を事務局からご説明いただきたいと思います。それでは、よろしくお願いします。
【安橋政策評価広報課係長】
政策評価広報課の安橋と申します。座ったままで失礼させていただきます。
平成18年度の業務実績評価に当たりまして、まず、参考資料2をごらんいただきたいと思います。こちらは本委員会で平成18年12月1日に決定したものですけれども、当省所管の法人は11ございまして、それに横ぐしを通す観点から、全体的な方針として、どういう評価をしていくかというものをまとめたものでございます。
参考資料2の評価の基本方針においては、5段階評価を行うということで、Bはどういう場合か、Aはどういう場合かということをざっくりと示しております。
また、法人に共通する業務運営に関する事項も評価するということでございまして、その中で、2ページ目の(ニ)というところにございますように、評価委員会、親委員会では、業務運営の効率化の観点から、契約形態と役職員の給与等について、横ぐしを通す観点から評価してまいりたいと考えてございます。
続きまして、横長の参考資料1―1でございますけれども、7月18日、火曜日に実施します第34回評価委員会で、このフォーマットで11法人の評価を実施することになっております。
この中で特に注意していただきたい事項としましては、評価するに当たって、個々の評価事項がBとなる基準はどのような状況かというのをあらかじめ明らかにした上で評価していくということになります。すなわち、Bは、中期計画に沿っていえば、これぐらいできたところということを明らかにして、Aであれば、そこからどれぐらい上回っているかというのをできる限り把握した上で評価していただきたいと分科会にお願いしたいと思います。
契約に関しては、今般の通常国会質問でも、IPAではございませんが、一部法人において、契約形態が適切かどうかということが入っておりまして、大臣から、事後評価の中できっちりとチェックしていただきたいと指示されておりますので、評価委員会としては、IPAさんの契約形態が業務運営の実態に応じて適切であるかどうかということを、資料を参考にしつつ判断いただければと思います。
参考資料3でございますが、法人の役職員の給与につきましても、閣議決定において、法人の役職員の給与等が適切かどうか、事後評価の中でチェックしてくださいとなっておりますので、評価委員会では、これも閣議決定に従って扱っていきたいと思います。そのために、参考資料1―1のフォーマットの中に基礎資料をいろいろ書くような仕組みになっております。
【橋本情報処理振興課課長補佐】
引き続きまして、当分科会での評価の進め方についてご説明いたします。資料2―1「平成18年度業務実績評価の進め方について(案)」をごらんいただきたいと思います。
その裏にスケジュールが載っておりまして、昨年と同様の感じでつくっておりますが、まず、本日の分科会で実績についてのご説明をさせていただいた後に、6月の上旬から中旬にかけまして、経済産業省とIPAが各委員を個別にご訪問させていただきまして、補足説明をさせていただきたいと思います。その際に、本日のご質問等も踏まえまして、追加の資料などを配付させていただきます。また、同じ時期に評価表を電子媒体で送付させていただきます。
それらの資料に基づきまして、評価表を6月22日の金曜日までに事務局までご提出いただきたいと思っております。記入は、ワードでつくっておりますが、電子媒体でご記入いただいても、直筆でご記入いただいても結構でございますし、提出も、ファクスないしは電子メール、どちらでも結構でございます。
各委員からちょうだいいたしました評価結果を事務局である程度とりまとめました上で、7月3日、火曜日に予定されております第13回の分科会において、最終的に評価をご決定いただくというスケジュールでございます。
その結果を7月18日の本委員会にご報告いたしまして、最終的に決定するというスケジュールでございます。
もとに戻っていただきまして、「ポイント」の方でございますが、先ほどご説明がありましたように、本委員会で統一的な基本方針が決まっておりますので、それに伴って幾つかの修正をいたしております。
まず、基本方針に従いまして、評価基準の変更をさせていただきたいと思います。資料2―2に新しい評価基準の案をご用意しております。その下に、参考で、新旧の対照という形で見比べができる形のものをご用意しております。基本的には、本委員会で決まりました基本方針にのっとった形で構成しております。
まず、古い評価基準では、中期目標期間評価が前に来まして、後ろが年度評価という形になっていたのですが、その構成を入れかえております。
5段階評定でございますが、AAはこういう基準であるというのが本委員会で示されておりますので、内容の変更は実質的にはございませんが、表現ぶりが修正されております。
項目の中にウエイトを入れるところがございます。これは、総合評価を決める際に、各項目ごとの評価結果に点数をつけまして、それにウエイトをかけた形で総合評定を算出するという形をとりますので、それに際して必要となるウエイトをあらかじめ評価基準の中で決めるというものでございます。
評価項目でございますが、各評価項目を、中期目標ないしは中期計画に書いてある内容に沿って評価していくという形になりましたので、従来は、「サービスの質の向上」のところは4つに分けていたのですが、今回、それに、1ページ目の2の(6)の「情報発信(シンクタンク機能を含む)」という項目を1項目加えさせていただいて、全部で7項目という形にさせていただきたいと思います。
それに伴いまして、評価表の様式を変更しております。資料2―3をごらんいただきたいのですが、おめくりいただきまして、2枚目が「総合評価」でございまして、7項目ごとについた「評定」のところにAAとかAとか入れていただきまして、隣の「点数」というところに、その評定に伴う、AAでしたら5点という点数を入れていただきます。その隣の「ウエイト」というところに、本日お決めいただくウエイトが記載されますので、それで加重平均したものが、各「評価項目」の「評定」から算定される「総合評定」というところの点数という形で出まして、その下の注書きの分類に従って、「総合評価」の評定ランクを記入するという形になります。
また1枚めくっていただきまして、3ページが「業務運営の効率化」という一つの詳細項目のシートでございまして、基本的には、「平成18年度の評価」という白い部分に評価をご記入いただいた上で、「平成18年度:」というところの「評定結果」に評定ランクを記入していただきます。
小項目で、6、8、9と3つ特出しさせていただいていますが、ここは親委員会で横断的にチェックされますので、ここの部分はぜひ何らかの評価をご記入いただきたいと思っております。
同様に、「3―1.ソフトウェア開発」とか、各項目ごとに1枚のシートがついております。
後ほど実績についてご説明いたします資料3―1の2ページをごらんいただきたいのですが、左側に個々の評価事項ということで、中期目標・中期計画に沿ったBとなる基準が入っております。その基準と右側の実績を比較対照していただきまして、評価をつけていただきまして、もし評定をB以外におつけいただく場合には、B以外となる理由を添えていただきたいと思っております。
また資料2―1に戻っていただきたいのですが、今ご説明しましたような形で評価シートにご記入していただくということで、よろしくお願いいたします。
最後に、ウエイトでございまして、本日の分科会で決定していただきたいのですけれども、本委員会でも、ウエイトづけに際しましては、「サービスの質の向上」に関連する事項を最も重視して、個々の独立行政法人の実態に即したものとするとなっておりますので、これを踏まえまして、「サービスの質の向上」のところのウエイトを一番重くしまして、ウエイトづけを決めていただきたいと思っております。
参考という形でおつけしました1枚紙のところに、(案)という形でお示ししておりますので、これを中心にご議論いただければと思っております。
【松山分科会長】
この議題としましては、参考ということで書いてございますが、「評価のウエイト」を決めなければいけないということになっております。政策評価広報課の安橋さんからご説明がございましたように、経済産業省の独立行政法人評価委員会で、独法ごとに評価基準、考え方が異なっているのはいかがなものかという議論がいろいろありまして、今回からこのような形で、すべての独法に関して、統一的な評価の基準を設けていきましょうと。先ほどご説明がございましたような形で、Bは普通、きちんとやっていると。それ以外であれば、特筆すべき理由が何かあるはずだろうということで、AとかAA、あるいはCとかDという形へ変化する。そのような形でお考えいただければいいと。
新旧対照表をみていただきますと、従来、Aは、中期計画に照らし、ほぼ順調な進捗状況にあり、その質的内容にも問題がないと書いてあったのですが、「ほぼ順調な」と書いてあるから、Bはネガティブかなと思い、頑張ってやっていたらAだと。そういうところがあったのですが、今回は、順調に計画どおりやっているのがBだということで、プラス・マイナスどちらであったとしても特筆すべき理由が要る。そのようにして、5段階で明確にしようということです。資料2―2のところで、B以外をつける場合は、その理由を明記する。評価の方針として、そのような方針が決まっている。簡単に申しますと、そのような方向に変わったということでご理解いただければありがたいと思います。
また、いろいろな項目をご評価いただいて、総合評価をつけていたわけですが、「各項目の積み上げ方は?」といわれるところもありましたので、今回は、各項目に対して、事前に重みづけを定めさせていただいて、各項目の加重平均をとって総合評価とするという形で、総合評価がなぜ出てきたのかという根拠が明快になるような評価をしていただきたいということでございます。それでよろしいですね。
【橋本情報処理振興課課長補佐】
はい。
【松山分科会長】
ということでございますが、何かご意見、ご質問がございますでしょうか。
【池上委員】
さっきの横ぐしを通すというのは、3つの項目について特にということではなく。さっき、給与等々、3つについては挙げていましたよね。
【松山分科会長】
6、8、9というものですね。
【橋本情報処理振興課課長補佐】
3つは、本委員会で各部門を横断的にチェックするという項目ですので、そこについては、ぜひ個別ごとにコメントをいただきたいということでございまして、それだけがメーンというわけではございません。
【池上委員】
ああ、そうですか。ただ、我々はほかと比較できないから、例えば給与を議論しろといわれても難しいですね。
【橋本情報処理振興課課長補佐】
そこは、これからIPAからご説明がありますが、資料3―1の中にラスパイレス指数などが入っておりますので、そこをごらんいただいて、ご判断いただければと思います。
【池上委員】
そうしますと、目標は低くセットした方がいいとなりがちですよね。どうでしょうか。いや、これは非常にリスキーな面があって、目標の設定が適切であるかどうかについて、これは評価委員会の方に責任があるのですか。
【松山分科会長】
私の理解では、中期目標は経済産業省が独法に示される。その目標を達成するための5年間の計画を独法が出されて、それを経済産業省が承認するという形ですね。先ほどの予定にありましたように、第2期に関しては、その手続を今年度中にやらなければいけない。来年度から第2期中期計画です。そのプロセスで、ここの分科会がそれを審議することになっていますが、先生がおっしゃるように、そこがぐっと低目になっていると、達成度がすごく高いということもあり得ますね。
【太田委員】
先ほど分科会長がおっしゃられた評価のレベル観ですが、Bはよくやっているぞということで、特記すべきことは上・下で書けというのは賛成です。
これは大事なところで、本当は本委員会で議論することだと思うのですけれども、6、8、9のところよりも、むしろ社会や産業、国際的にどう役立っているかという議論が本委員会で余りなかったのかどうか。参考資料2の1の(1)の「基本的考え方」で、国の施策と方向が一致しているかといったことを重視するわけで、それに資していれば、給料はもっと高い方がいいと思う。これは本来なら本委員会で決めていただくことだと思うのですけれども、独法化はどう役立っているかというところに重点を置いて、役立っていれば、給料をいっぱい払ってもいいと私は思っているのですね。給料が高いか低いかということではなくて、どれだけ役立っているかどうかという議論が親委員会であったのかどうか教えてください。
【松山分科会長】
そういう意味でいいますと、横書きの資料2―3の2ページ目の「サービスの質の向上」というところは、今回、5項目になっているのですが、ここを重点的に評価しなさいということになっている。それがすなわち社会に役立っているかということの評価になるのですね。ここの具体的な内容は独法ごとによって違うので、先ほどの横ぐしを通してというのは、業務運営や組織運営については、同じ視点でみる項目があるので、そこは書いていただきたいという事務局のご判断。ただ、サービスの質の向上が図られているかということが評価の中心です。ですから、先ほどの案では、そこは70%になっている。例えば、そこでAをとっていたら、こういう言い方はよくないですが、業務体制が効率化していなくても、総合的にはAということもあり得る。そういう重みづけだとご理解いただけばいいと思います。
【太田委員】
わかりました。
【松山分科会長】
ほか、よろしゅうございますでしょうか。
それでは、右上に「参考」と書いてあります「評価のウエイト(案)」でございますが、今申しましたように、「サービスの質の向上」は70%、「業務運営の効率化」は20%、「財務内容の改善・その他」は10%という大枠のくくりがあって、「サービスの質の向上」は5項目。今回、「情報発信」を加えさせていただいていますが、それは5%で、あと、10、20、20、15という形で、というのが事務局からの案でございます。このウエイトにつきましてはいかがでございましょうか。
【太田委員】
直観的なのですけれども、「サービスの質の向上」のところのウエイトをもう少し上げるべきかなと私は思っています。「業務運営の効率化」は15%ぐらいにして、「ソフトウェア開発」は10%よりちょっと少なくして、「情報発信」が新しい項目であれば2ポイントぐらい上げて、「IT人材育成」は20%ぐらいに上げるべきではないか。「IT人材育成」を15にするのはおかしいのではないかと私は思います。ここは人材育成が極めて大事だと思いますので、ウエイトを20にして、「ソフトウェア開発」はちょっと下げて、「情報発信」は、オープンソフトウェアとかいろいろやっていると思うので、もうちょっとウエイトを上げてもいいのではないかと思います。
【松山分科会長】
ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。
【阿草委員】
「サービスの質の向上」ということですが、「ソフトウェア・エンジニアリング・センター」というと組織の名前で、必ずしもサービスを明示的にあらわしているわけではない。ソフトウェア・エンジニアリング・センターではどういうサービスをしようとしているかというサービス面にしないと、これは組織が機能しているかという感じになるのではないかと少し心配です。これは中期計画のそれぞれの柱ごとにあると考えてよろしいのですか。例えば「ソフトウェア開発」は、中期計画の大きな項目ごとに立っているのか、そこらの対応が。
【橋本情報処理振興課課長補佐】
ここの「サービスの質の向上」のところの項目は、中期目標・中期計画のサービスの質の向上に関する事項の中の内訳にしたわけです。
【阿草委員】
ということは、例えば、中期目標の「ソフトウェア開発支援」が、ここでいう「ソフトウェア開発」となっているということですか。
【橋本情報処理振興課課長補佐】
はい。
【阿草委員】
それの一つずつの対応で、すべての項目は網羅されているといえるのですか。
【橋本情報処理振興課課長補佐】
はい。
【阿草委員】
わかりました。
【松山分科会長】
言葉の問題だと思うのですが、「センター」とついているから、組織面になっているというのがちょっと違和感がある。
【阿草委員】
ここらはわかるのでいいのですけれども、サービスとしたら、ソフトウェア・エンジニアリング・センターにどういうサービスをしようとしたかの。ただ、中期計画に挙がっているとしたら、そのままでもいいのかなと思います。中期計画の目次の部分がちょっとおかしいですね。
【鍛冶情報処理振興課長】
中期計画の言い方ですと、「ソフトウェア・エンジニアリングの推進」という言い方でございますね。
【阿草委員】
ああ、そうですか。では、そういう方がいいのか。
【鍛冶情報処理振興課長】
ええ。だから、ご指摘のとおり、そこは整合的をとった方がいいと思います。
【阿草委員】
特にサービスという意味では。
【松山分科会長】
太田委員から、「サービスの質の向上」をもう少しふやして、「IT人材育成」を20程度まで上げて、「情報発信」ももう少し上げた方がいいのではないかということでございますが、いかがでございましょうか。2%、3%というのはなかなかやりにくいので、どうしましょうか。事務局のお考えとしては、「業務運営の効率化」が10%になるのはまずいですか。一方では、行政改革の一環ということで挙がっているから、「業務運営の効率化」はある程度の重みが要るだろうというご判断もあるのかなと思ったりするのです。
【鍛冶情報処理振興課長】
「業務運営の効率化」が15で、「サービスの質の向上」が75だと1対5でございますから、それはバランスがとれているのではないかなと思います。
75%の中のウエイトづけにつきましては、「IT人材育成」を高めるべきというご指摘もあるかと思いますし、「ソフトウェア」と「情報発信」のところは確かにご議論があり得るかと思いますので、お決めいただければと思います。
【松山分科会長】
今のご説明で、1つは、「業務運営の効率化」は15%に下げさせていただいて、「サービスの質の向上」は75%にさせていただく。「IT人材育成」は、「ソフトウェア」等含めて、20に上げさせていただく。あと、「ソフトウェア開発」と「情報発信」は15でいいのか、どうしましょうということぐらいかなと思いますが、いかがございましょうか。7.5とかという話もありますが、それも何かちょっと。
【池上委員】
「情報セキュリティ対策強化」と「ソフトウェア・エンジニアリング・センター」と「IT人材育成」はイーブンにしてほしい。19、19、19ということになるかもしれないですが、そういうことをお願いしたいと思います。ですから、20にこだわるということではなくて、要するに、サービスの3本柱になっているのだというイメージが出てくるといいのではないか。ただ、本当に「業務運営の効率化」を15%にしていいのですか。上の委員会は大丈夫なのですか。
【鍛冶情報処理振興課長】
下げていけないということはございませんので。
【池上委員】
いずれにしても、運営交付金の配分もこのトータルの点で決まってくるわけですね。そのシステムはどうなっているのですか。
【鍛冶情報処理振興課長】
これは18年度評価についてのウエイトでございますから。もちろん、究極的には、これまでのご評価をベースにして、ということがあると思います。
「業務運営の効率化」については、極端に下がってしまいますと行革の方針にもとると思いますが、15%ぐらいであれば特に問題ないかと思います。
【池上委員】
わかりました。
【松山分科会長】
これは加重平均をかけるものですので、2%、3%というのはちょっとなじまないかなという感じがします。そういう意味からしますと、「情報セキュリティ対策強化」と「ソフトウェア・エンジニアリング・センター」と「IT人材育成」を3本柱にしましょうということで、先ほどお示しさせていただいた20、20、20でそろえて、「ソフトウェア開発」10、「情報発信」5ということで、「情報発信」がちょっと弱目になりますが、これでよろしいでしょうか。
【阿草委員】
今、一生懸命調べているのですが、中期目標の1がソフトウェア開発、2が安全・信頼性、3が人材養成のようですが、「ソフトウェア・エンジニアリング・センター」は、中期目標ではなくて、中期計画の番号ですか。中期目標の大文字の4は「その他」になっているのですね。
【樋口IPA参事】
安全・信頼性のところは、セキュリティと「ソフトウェア・エンジニアリングの推進」の2つから構成されております。当初、中期目標を設定した際には、ソフトウェア・エンジニアリング・センターは設立しておりませんでした。新たに設立されたということで、そこを2つに分けた。そういう整理とお考えいただければと思います。
【阿草委員】
そういう意味では、安全性・信頼性というところが40%になってしまったということですか。
【樋口IPA参事】
はい。
【阿草委員】
わかりました。
【鍛冶情報処理振興課長】
時系列でいいますと、中期目標ができました後にソフトウェア・エンジニアリング・センターを設立しておりまして、その間、ソフトウェア・エンジニアリングの重要性が非常に増してきている中で、今回の「サービスの質の向上」の中でも、センターの課されているIPAの業務に着目すると、こういう並びになるだろうということで、中期目標の中では、情報処理の信頼性・安全性ということで、セキュリティとエンジニアリングがその信頼性・安全性という箱に入っていたわけでございますが、それぞれが独立したセンターで、そこが大きく2つに分かれていったということでございます。それを直近時点で反映すると、今お示ししているようなウエイト分類になるわけですが、阿草委員のご指摘のとおり、「センター」という表現の仕方は確かに平仄がとれておりませんので、「エンジニアリングの推進」といった政策目標的な言い方に変更しようと思っております。
【藤原IPA理事長】
評価を受ける側から申し上げるのはどうかと思いますが、「ソフトウェア開発」という中には、例えば、中期目標が設定された後設立された、オープンソースソフトウェア・センターが精力的に推進してきた、オープンソフトウェアの推進事業が含まれています。また、後でご説明いたしますが、ソフトウェア開発支援事業では、IPAの各事業の成果を幅広く活用してもらうために、各事業の成果をツール化するとか、誰でも容易にアクセスして情報を活用できるデータベースを構築しており、これらの方にウエイトを相当移しております。そういう意味では、「ソフトウェア開発」と「情報発信」のウエイトづけは10対5ぐらいが適当と考えております。
【松山分科会長】
情報発信の重要性については、年度評価でも以前からここでご議論いただいているのですが、こういう形で項目を挙げて、しっかりやろうということになってきたのは今回からということで、両者の重みづけということで、7.5というのはちょっと嫌だなという感じもあったりして、一応この辺で一回やってみませんかということなのですが、いかがですか。
【阿草委員】
私は、重みづけの必要があることを決められたということですが、、「サービスの質の向上」という言い方自身は、もともとやっているサービスをどのようによくしたかという議論になります。今のお話を聞いていると、新しいサービスをどんどんつくっていくという感じがあります。信頼性・安全性に重きに置くということで、例えば、「ソフトウェア開発」や「IT人材育成」を下げてもいいわけです。同じ仕事をやっている中で、どこにウエイトを置くかというのはどんどん変わってくるはずです。そうすると、常に新しいところのウエイトを大きくしておけば全体としては評点を稼げるということになります。きっちり守ってやらなければいけないことがあって、守ったこと自身、本当はすごく重要なことかも知れません。「質の向上」というと目立つことばかりで、目立つところにウエイトをつけるというおかしなことになるのではないかという心配が少しあります。守備範囲を決められて、いわれたことをちゃんとやりなさいという意味だったら「質の向上」でいいのですけれども、このようにどんどん変えていくと、当然、新しいところにウエイトを大きく置きがちになって、何が変わったのかではなくて、新しいことができるようになったという評価の方が大きくなりがちです。「情報発信」も、最初、余り強くなかったものが出てきました。ないものをつくったとき、それを質の向上というのでしょうか。サービスの開発という感じがするので、そこの部分の評価をどうするのかなと思いました。そういう意味で、「情報発信」や「ソフトウェア・エンジニアリング・センター」など、中期計画の中で新たにできたところを主張するようなところのウエイトを高くする方がいいのかもわからないという気もしています。
【松山分科会長】
これは私の個人的な考えで、事務局のご意見はよくわからないのですけれども、このウエイトの話が出てきましたのは、もともとは、総合評価の根拠はどこにあるのだということです。A、B、A、B、A、Bになったときに、AなのかBなのかという根拠の問題があるわけです。また、入札等でも、総合評価方式というので、こういう加点方式の点数づけでやっているので、全体としての総括の評価を出すための重みづけだと理解しています。
そういう意味からすると、先ほど池上委員や太田委員からご指摘がありましたように、給料が上がった下がった、人数を減らしたというよりも、「サービスの質の向上」のところが中心だろう。その中で、3本柱はイーブンだろうという認識を数値にできていたら、今のところはそのくらいでいいのかなという気がするのですね。ここの内訳表は、資料3のところで、総合評価の点数根拠としては出ると思うのですが、パーセントの重みづけについてまで議論ということにはならないような気もするのです。その辺はそのように理解してよろしいのですかね。
【橋本情報処理振興課課長補佐】
独法の実際の業務運営の重点といいますか、実態に即してウエイトをつけてくれというのが本委員会の方針でございますので、独法がやっている業務の中で、どこに重点を置くべきかという観点でご判断いただければよろしいかと思います。
【松山分科会長】
だから、ある意味で、我々が、ここはしっかりやってほしいので、そこがしっかりやれているかどうかということに大きな関心を寄せていますよというのを数字にすればいいのかなと思ったりしております。
【池上委員】
私は、さっきの暫定でいいと思うのです。個別に入りますと、今、理事長がおっしゃったように、オープンソフトウェアをどうやるかというのは、まだ議論が十分詰まっていないような感じがするのですね。そちらとしては非常に力を入れるということをおっしゃっても、我々は、本当にそうですかね、というところで、これは個別の議論だから、とりあえずこれでいっていいのではないですかね。例えば「ソフトウェア開発」はとりあえず10点でいってみる。「情報発信」についてはよくやっておられると思うのですよ。最近、非常によくやっていると思いますが、これは5%をつけておいても特別に何か困るということはないだろうからということで、暫定的にはこういうことでいっていただいて、最終的に議論がどうしても必要であるならば、いろいろ工夫を、ということでよろしいのではないですかね。
【松山分科会長】
ありがとうございました。
それでは、一応確認でございますが、最初にご提案がございましたように、「業務運営の効率化」は15%にさせていただいて、5%は「IT人材育成」に回させていただいて20にそろえる。結果として、「サービスの質の向上」は75%という形で、これで今年度、評価をさせていただきたい。この辺の重みづけ等々に関しての考え方等々ございましたら、また、本委員会で議論がありましたら、今後の話として、それを踏まえて見直しを行うことはあり得る。そんな形で、一応ご了承いただいたということにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
それでは、引き続きまして、議題3に入らせていただきたいと思います。「平成18年度業務実績について」でございますが、IPAの藤原理事長から30分程度でご説明いただいて、その後、30分程度で質疑応答をさせていただきたいということでございますので、よろしくお願いします。
【藤原IPA理事長】
それでは、資料に基づきまして、18年度の実績のポイントだけご説明させていただきます。
資料が多数ありますが、資料3―1の「平成18年度業務実績の概要」と資料3―2の「平成18年度期実績のポイント」の2つの資料に基づきましてご説明させていただきます。
別途配付資料としてIPAが出版、作成した冊子を用意しています。また、参考資料5「平成18年度業務実績のポイントについて<資料集>」としてファイルに綴じた資料があります。これから説明する際の参考資料です。
実績のポイントにつきましては、各事業のポイントを青の枠で示しております。本資料を「ブルーライン」と称しております。これに基づきましてご説明させていただきます。
表紙は、今、ご議論になった評価の視点となる業務の柱を図示しております。「業務運営の効率化」、「ソフトウェア開発」、「情報セキュリティ対策強化」、「ソフトウェア・エンジニアリングの推進」、「IT人材の育成」、「情報発信(シンクタンク機能を含む)」及び「財務内容」に分かれています。
私どもの活動は、1つは、ソフト業界の「よりどころ」、あるいはデファクトの「標準」といったものにウエイトを移すべきではないかと考えております。例えば、後で申し上げますが、ソフトウェア開発の分野では、皆さんが使えるような計測ツールやデータベースなどを提供していくことを強化していきたい。また、例えばITスキル標準(ITSS)や組込みスキル標準(ETSS)など、皆さんのよりどころとなる基準なり標準なりを提供していくことを強化していきたいと考えております。
今日もご議論になりましたが、人材育成のツールにつきましては、情報処理技術者試験、ITスキル標準(ITSS)、組込みスキル標準(ETSS)という大変強力な育成ツールをもっております。これらのツールを一体的に運用する、あるいは各ツールの担当部門の集約・再編など、組織の面でも今後見直していきたいと考えております。
役職員が業務を行う際のモットーが3点あります。1点目は、スピードを上げて業務をする。2点目は、常にユーザの目線を忘れないでやる。3点目は、プレゼンテーションの能力を向上させる。そういう姿勢で業務を実施しております。
1ページの「業務運営の効率化」。他の法人と異なる点として、年度計画を年度半ばで必ず見直しをする。また、同じように、経理的にも中間仮決算を行っています。これは他に類をみないと思っております。また、業務監査を重点的に実施いたしました。
2ページですが、「ユーザの視点」に立ったサービスを提供するため、PDCAサイクルを回しています。「100者ヒアリング」を毎年業務の定点観測として継続的に実施しています。平成18年度は約120名の方にヒアリングをしました。そのうち約40名は平成17年度にもヒアリングした方に対して、残りの約80名は新しい方に対して、IPAの業務についてヒアリングを致しました。これも他の法人には類をみないと思います。100者ヒアリングの結果を受けて、常に業務を見直してきています。例えば、2ページの(1)の2つ目の項目に記載している、「未踏事業で発掘した人材を世の中へどう出すかが課題。世界に紹介するのが早い。」といったご意見もいただきました。この意見に対応して、本年6月の第1週に、未踏事業で発掘した開発者のうち、起業した3人の方をシリコンバレーに送り、彼らのアメリカを始めとする海外での事業展開について支援したいと考えています。
3ページです。ソフトウェアの開発につきましては縷々やってきましたが、開発成果のフォローアップのため、シンクタンクに依頼し調査を行いました。開発成果について、特許取得やライセンス供与を行っている数、販売金額などの、定量的なフォローアップ調査を行いました。
3ページの下段に記載していますが、関係業界団体と定期的に意見交換を実施しました。JISA、JUAS、JASA、CSAJ、ITCAと年2回ずつ意見交換をしております。
4ページに記載した「(3)アウトカム調査・分析の着手」につきましては、後で樋口参事がご説明します。
次に、「(4)ソフトウェア開発支援分野の重点化」です。これも、業務運営の効率化と同様にPDCAサイクルを回して見直しを進め、5ページに記載している「(2)ソフトウェア新戦略」として、ツール類の開発とデータベースの構築にウエイトを移しております。
「(5)機動的且つ柔軟な組織の運営」です。部署横断的な課題や個別課題に集中的に取り組むため、各種タスクフォースをつくっております。例えば、ページの一番下に記載した「試験実施業務TF」ですが、試験の業務につきまして、高松と沖縄地域で市場化テストを行うため、6月1日に入札公告を行うことになっております。これは大変新しい試みですので、タスクフォースをつくり、毎週のように市場化テストのための検討や入札に向けた準備をし、スタートの地点に着きました。
随意契約の見直しも、後でご説明しますが、タスクフォースを作り全ての随意契約について精査しました。
「(6)業務の最適化」。独立行政法人でも主要な業務・システムの最適化のため、平成19年度末までに「業務・システム最適化計画」を策定することになっています。私どもも、外部専門家を活用いたしまして、業務の最適化計画策定に向け、18年度に案を作りました。
7ページの「(4)業務のマニュアル化の促進」。マニュアルの整備・改定により業務の効率化、質の向上や均質化を図っております。特に財務関係を中心に、マニュアルを整備しました。
次に「(5)利用者の利便性向上に向けたサービスの電子化の充実」です。ホームページデザイン、コンテンツの充実につきましては、いろいろなユーザの意見を聞きまして、ユーザが使いやすいような形で改訂しております。特にセキュリティセンターのホームページにつきましては、経営者向け、個人向けといった利用者別にページを分けるという工夫をし、大変好評を得ております。
「(7)組織のセキュリティ強化」。「IPAコンピュータ緊急対応チーム(IPACERT)」を18年度につくり、組織のセキュリティ強化を図りました。
8ページの「(9)人材の活用」。IPA全体の職員数は200人ぐらいです。人件費も大変厳しいので、多くの外部の人材の方々に大変ご活躍いただいております。
「(1)業績評価制度の着実な実施」ですが、職員に対しては、賞与、昇給に適正に反映するような業績評価を半期ごとに行っております。賞与のみならず、昇給、ひいては昇格に反映させるような業績評価は、他の法人に類をみないと考えております。
また、「(2)外部専門人材の配置・活用」については、ワーキンググループの委員、あるいはSECのタスクフォースのメンバや情報処理技術者試験の委員も含めまして、1,000人を超える外部の方々に私どもの事業に協力していただいております。
「(10)ソフトウェア開発者等に対するインセンティブの向上」。松山分科会長からもご示唆がございまして、IPA事業を通じて経済・社会に対して貢献した者や優れたソフトウェアプロダクツをエンカレッジし、顕彰するため、「IPA賞」、「ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤー」及び「日本OSS貢献者賞」を創設・運営してまいりました。
「(11)業務コストの効率化」。業務経費、一般管理につきましては、6月末に確定決算が出ますので、次回7月の分科会でご報告させていただきます。
ここで、資料3―1を見ていただきたいと思います。資料3―1は、平成18年度業務実績の概要について、新たなフォーマットに従い、各独法とも統一的に実績を記載したものです。これまでご説明した業務実績の内容を簡潔に書いておりますが、資料3―2に記載していない項目が新たに盛り込まれております。6ページに<契約に関する事項>があります。これは、評価を行うにあたり必ず記載する項目のひとつとなっております。なるべく随意契約を少なくするというのが趣旨です。
法人に特有の背景と基本的な方針としては、私どもの業務の性格上、ソフトウェア開発と情報処理技術者試験が、外部との契約に占める割合が大きくなっております。
ソフトウェア開発は、いいソフトを開発してもらう、いいツールを開発してもらうということを目的に実施していますので、一般競争入札というよりも、むしろ企画競争・公募という形態になじむと考えています。
情報処理技術者試験は、試験問題の漏えい、盗難の防止といった観点から、特に試験問題の印刷や配送といったリスクのあるものにつきましては、随意契約でやっております。
次に、「適正な契約形態の選択に向けた取組実績」です。ここにいる松村理事が「随意契約適正化対策タスクフォース」の責任者となり、IPAの全契約を見直しました。随意契約も、狭義の随意契約から企画競争・公募といったより開かれたものに移行するということで精査いたしました。
このような取組の結果、7ページに記載した参考1の表のとおり、平成17年度と比較して、平成18年度は、競争入札は11件から27件、金額は3,600万から1億700万に増えております。企画競争・公募も増えております。これは狭義の随意契約を大幅に減らしているということです。随意契約割合は、平成17年度は金額で58.2%でしたが、平成18年度は42.7%になりました。件数、金額とも5割を下回り、成果を上げつつあります。
(参考2)で一般競争入札、企画競争・公募、随意契約の具体例を書いております。例えば、平成18年度の秋の試験に係る案内書・願書の印刷業務は一般競争入札でやっております。企画競争・公募につきましてはソフトウェアのシステムの開発、随意契約では試験問題・答案用紙の全国配送業務や監査契約を具体例として挙げております。監査法人は、経済産業大臣が選任することから、監査契約については随意契約で締結しています。
次に(参考3)です。一定額以上の随意契約を公表するという国からの要請に対応するため、会計規程細則を改正し、対応をしております。
また、随意契約の基準の策定及び公表についても対応しており、内容はほぼ国に倣っております。
9ページ。「随意契約によることができる限度額」も、それぞれの契約形態に応じて国に倣って限度を定めて、厳格に運用しております。
次に(参考4)の関係法人との契約状況です。私どもが出資しております、地域ソフトウェアセンターとの契約状況について一覧表示しています。IPAでは人材育成の取り組みとして、「IT経営応援隊」事業を実施しております。本事業を短期間で効果的に推進するためには、各地域でのIT経営応援隊事業の中核として機能を果たしたり、当該地域で一日IT経営応援隊事業の企画を行っているところが、実施主体として最適と判断し、随意契約により事業を実施してきました。平成19年度からはMETIが各地域での実施事業者を選定し、直接契約するように変わると聞いております。
11ページの<役職員の給与等に関する事項>ですが、これも評価を行うにあたり必ず記載する項目となっています。
11ページの「給与等の実績」で記載した表は、総務省の公表された資料です。METI関係の11独法の給与水準が示されています。情報処理推進機構の平成17年度の平均年間給与額は734万で、対国家公務員指数は平成17年度で107.2、対他法人指数は99.7となっており、他法人の平均を割り込んでおります。私どもより低い水準にあるのは、産業技術総合研究所、製品評価技術基盤機構(NITE)の2法人となり私どもは11法人中9位という位置づけにあります。
12ページの(参考1)は、法人の長、理事、監事の平成18年度の報酬実額です。理事長が2,100万、理事が1人当たり1,600万弱、監事が1,400万弱となっています。平成17年度の全独法平均と事務次官の平成18年4月1日現在の報酬についても掲載されています。
(参考2)ですが、「役員報酬への業績反映の仕方」について記載しています。業績給は、月例支給額×1.85(定率)と評価委員会の評価結果に則した割合で算定しています。年間の賞与は4.93ヵ月ですが、そのうち、定額が3.08ヵ月、それに加えて、1.85ヵ月が業績に基づいて変動し、役員の賞与は決められています。評価がBなら1.85×100/100ということになり、Aなら1.85が倍になります。常勤役員の業績につきましては、理事長が評価しています。
(参考3)は退職手当ですが、該当者はいません。
(参考4)の「常勤職員の給与の支給状況」は、P11で相対的な指標が示されております。
(参考5)では、IPA職員と国家公務員、他独法との給与水準の比較についても13ページに書いております。
14ページの(参考6)です。「行政改革の重要方針」に基づく人件費改革の進捗状況等について記載しています。平成17年12月24日に、独法につきましては、5年間で人件費を5%削減することが決められました。私どもの第1期の中期計画は今年度で終わりますので、平成17年度の実績から平成19年度の実績をみたとき、2%カットするということを示しています。平成18年度は1年目ですが、現在2.9%のカットを見込んでいます。ただし、このあと19年度途中に、プロパーを採用していくことを考えておりますので、ややディーパーカットになっています。
(参考7)は「役職員の給与決定に関し特筆すべき事項」です。先ほどご説明した、業績評価制度により、特に職員につきましては、年2回、上・下期の業績評価結果を賞与及び昇給、ひいては昇格に反映させており、他法人に類をみない運用を実施しています。
以上、<契約に関する事項>と<役職員の給与等に関する事項>についてご説明申し上げました。

資料3-2に戻りまして、9ページ以降は「ソフトウェア開発」について記載しています。10ページは「オープンソースソフトウェア(OSS)」です。今ちょっと話題になりましたけれども、またご議論していただければと思います。
1つは、10ページの(1)(2)の最後の項目で、「IPAの協力により、」経済産業省の強力な働きかけで、「情報システムに係る政府調達の基本方針」に、初めてオープンな標準に基づく調達要件が採用されたということです。「オープンな標準」というのは、ページ下に注書きをしておりますので、注13をご参照ください。
(2)「技術的基盤の拡充」については、例えば「(2)テーマ型技術開発の着実な実施」をご覧ください。OSSにつきましては、一時、徳田先生に大分お世話になりましたが、その後、審議委員会の先生方のご指導もあり、開発者が自由に提案する「提案型公募」から、テーマを私どもが設定して公募を行う「テーマ設定型公募」という形態に転換を図り、少ない資源の投入により成果をあげております。
「(1)OSSオープン・ラボ」。OSSのアプリケーションの開発者が、IPAのホームページから自ら開発したOSSの脆弱性や構造を検証するツールを利用し、自らの開発に役立てるようなラボラトリを現在構築しています。でき上がったものは、IPAのホームページで公開し、世の中に広く提供していきます。
「(3)自治体でのOSS導入拡大に向けて実証実験を実施」で記載している通り、これまで自治体でのOSS導入の実証実験を行ってまいりました。第1期の4自治体での実証実験に次ぎ、現在、栃木県の二宮町、山形県、大分県、市川市で第2期の実証実験を実施しています。第1期と合わせると実証実験先は7自治体になります。このうち、二宮町は、第1期、第2期と重複しております。
「(4)OSSテストツール2007」ですが、OSSのテストツール2007を開発して、OSS iPediaに載せ、世の中に提供いたしております。
また、「(5)IPAフォントの拡充とオープンソース化」ですが、JISが変わったことから、IPAフォントを改善いたしまして、それの拡充を行いました。
次に「(3)法的課題、普及・啓発等」です。私どもとしては特筆すべきことだと思っていますが、「(1)GPLv3への対応」とあります。これは、ご承知のとおり、オープンソースに基づきます知的財産権の管理については、下の注18の説明にあるとおり、GNU General Public Licenseがデファクトで標準となっています。現在、これを改訂するという動きがありますが、改訂の中身は、例えば、家電業界等からみると不都合な点がありましたので、オープンソースソフトウェア・センターの田代センター長等をアメリカに派遣し、GPLv3のドラフトを作成しておりますモグレンというコロンビア大学の教授と交渉いたしまして、私どもの主張がほぼ通りつつあるといった状況になっております。
13ページですが、「(4)OSS人材育成」の取り組みとして、教育カリキュラムの作成や教育コース認定の検討、OSS貢献者賞の運営などをやっております。
「(5)国際協力」ですが、北東アジアOSS推進フォーラムを昨年11月にIPAが主催しました。約300名の方が参加いたしました。本フォーラムの成果としては、参加人数が多いというだけではなく、具体的なテーマをいつ、だれが、いつまでにやるかを決め、具体的成果に向け、着実に進んでいる点です。
また、「(3)欧州機関との協力」。ドイツのFraunhofer FOKUSと国際的な協力を開始しました。
「(5)アジアOSSシンポジウム参加」。本シンポジウムに、田代OSSセンター長が参加し、アジアにおいても広報に努めています。
14ページの「2.ビジネスグリッド・コンピューティング」。これは平成15年度から17年度までの3ヵ年で終わりましたが、ぜひIPAでそのフォローアップの事務局機能を果たして欲しいとの業界の要望があり、IPAでこれを実施しております。
「3.ソフトウェア開発」については、「(1)ソフトウェア新戦略」として(お手元の「『見える化』ツール&データベースカタログ」を後でみていただければと思いますが)、みんなが使えるようなテストツールの開発、データベースの構築に徐々にウエイトを移しております。
15ページ。「(2)事業化支援」として、アドバイザチームによる事業化に向けた助言をしたり、未踏事業関係者のコミュニティ「ESPer」の活動を支援しております。
「(3)中小ITベンチャー支援事業」。これはすぐれたPMを配置することができましたので、確たる成果を上げております。例えば、jig.jpという若い方が経営している企業ですが、本事業では約3,000万円の支援をしたのですが、既に6億円の売り上げを上げています。他の支援企業も事業化が具体的に進んでいます。例えば、2003(平成15)年度に支援した6社は、6社全部が売り上げを上げているということで、失敗率が非常に小さい。
「(4)次世代ソフトウェア開発事業」ですが、平成18年度限りで公募を終了することにしております。
18ページの「4.債務保証」ですが、積極的な広報や地域金融機関との連携強化など努力いたしまして、ここに書いておりますように、平成18年度の保証実績は27億5,100万円、債務保証残高は35億円に近づいており、伸びを示しています。
また、審査期間を短縮して利用者に対するサービスの質を向上させるほか、審査能力の向上により代位弁済率を、目標4%に対して2.3%という極めて低い率に抑えました。

次に情報セキュリティ対策強化について説明致します。資料の22ページ以降です。
特に「1.コンピュータウイルス・不正アクセス対策」では、相談の件数が大変増えました。電話での自動応答やファクスでの回答といった工夫をしているのですが、電話応対件数が対前年比で1.6倍になり、1日に14.37件も職員が応対しなければならないほど、案件が大変増えてきております。
ボット対策事業は、総務省、経済産業省が共同で実施しています。IPAは同事業の枠組みの下、再発防止策の一環として、セキュリティベンダと連携して予防策を推進しております。
23ページにウイルス等迅速解析支援ツール(Zero Hour Analysis)について記載しています。私ども、ウイルスの持っております挙動といったものを早期に解析するツールを導入いたしました。IPAが保有している約100の検体を試行的に分析してきましたが、その解析結果を公開し始めています。
また、ウイルス対策ベンダと定期連絡会を開いております。従来のトレンドマイクロ、マカフィー、シマンテックの3社に、ソースネクスト、マイクロソフトも加わりまして、月に1回、お互いに情報を交換を行っています。また、何か大きな被害に発展しそうなウイルスが見つかったときに、お互いにどういった役割分担をするかという演習も実施しました。それ以外のセキュリティベンダの方々とも四半期に1回ずつ情報交換をしています。これが「(4)セキュリティベンダ懇談会の開催」です。
24ページ以降に「2.情報セキュリティの脆弱性に関する検証・解析等」を記載しています。「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップ」を平成16年7月から運用しておりますが、本枠組みに届け出された脆弱性は実に1,000件を超え、現在1,300件、1日当たり2件弱になり、大変伸びてきています。
個々の脆弱性につきまして、深刻の度合いを定量的に示す、脆弱性深刻度の評価基準の運用を始めました。これは、米国国立標準技術研究所(NIST)と協議しながら導入した、国際的な標準に基づく度合いでございます。
また、様々な広報活動に取り組んでおり、「安全なウェブサイトの作り方」は大変広く使われております。「情報セキュリティ白書」では、毎年、脅威について10大セキュリティニュースとしてまとめ、その対策を解説しています。
さらに、脆弱性情報を広く提供できるよう、脆弱性情報データベース「JVN iPedia」を整備いたしました。これは平成19年4月に一般公開しております。
「(3)バイオメトリクス・セキュリティ評価」につきましてもバイオメトリクス認証の課題や精度評価手法の研究を続けております。
次に26ページの「3.情報セキュリティの評価・認証」です。現在、この制度が始まって以来、ようやく100件を認証するところまで来ました。いろいろと制度運用を工夫して利用者の利便性向上に努めています。27ページに記載してあるように、認証書発行までの期間を極力短く、的確に審査していくことが目的です。このため、審査の実施方法にセキュリティ評価基準の新バージョン(CC Ver.3.1)を採用するなどの制度改善を実施したり、認証に要する期間の目標を設け、目標達成に向けて努力をしています。認証に要する期間については、40日を目標としましたが、努力の結果、すべての案件でこれを下回ることができました。
また、評価・認証制度の普及や人材育成を目的に、CCプロフェッショナルに加えて、CCアセッサの登録制度を始めました。
28ページの「4.暗号技術の調査・評価」です。暗号機能を有するソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、もしくはその組み合わせのことを「暗号モジュール」と称しています。暗号モジュールに暗号化機能等が正しく適切に実装され、暗号鍵などの重要情報が保護された製品であることを試験・認証する制度をこの4月1日から立ち上げました。この準備を18年度に行い、予定どおり立ち上げることができました。本制度は、アメリカ、カナダに次いで、世界で3番目です。
「(2)暗号技術に関する監視活動」も継続して続けており、国際的にも、日本の暗号の水準は大変高いことが示されております。30ページに書いておりますが、1つはハッシュ関数の解析、それからRFIDです。このような非常に小さいチップ上に暗号をいかに実装するか、世界に通用する研究者がIPAから輩出するようになりました。
次に「5.国際機関との連携」。情報セキュリティベンチマークをMETIが開発して、IPAがこのベンチマークに基づいた情報セキュリティ対策自己診断ツール「情報セキュリティベンチマークシステム」を構築、活用しています。日本と韓国と台湾が共同で、情報セキュリティベンチマークシステムのプレゼンテーションをAPECで実施しました。APECでは、本ベンチマークシステムを普及するために、11の国や地域から成る専門グループが結成されました。
31ページの下の方に記載している「セキュリティ標語」です。18年度から開始しました。平成19年度は小・中・高校生の標語に加え、ポスターを募集しました。標語は実に3,158件、ポスターは約370件の応募がありました。3週間ぐらい前に審査委員会をやりました。どの応募も甲乙つけ難かったのですが、金、銀、銅、大賞を決めました。
また、「5.国際機関との連携」。米国NISTを初め、ドイツのフラウンホーファなどの国際的な研究機関との協力を進めております。
33ページの「7.国民に対する情報提供」。情報セキュリティセミナーは、コースを基礎コース、マネジメントコース、標準と専門の技術コースと4コースを設け、受講者の要望にきめ細かく対応しながら実施致しました。平成18年度は、7,000名近い方々の参加を得ております。
「(2)セキュリティ対策に関する情報の発信」。34ページの中段に記載した、『情報セキュリティ読本』は、現在発行数が約6万6,000部となり、大ヒット商品になっております。

次に「II-3.ソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC)」です。36ページに記載しているように、現在のSECは、総勢360人の協力体制が立ち上がっております。「組込みソフトウェア開発力強化推進タスクフォース」には、新たに「機能安全部会」と「テスト技術部会」を設けました。
また、「ソフトウェア・エンジニアリング・センター審議委員会」を平成18年7月に設置し、各界のトップクラスの方々にSEC業務の方向性、事業展開のあり方について議論していただいております。
「エンタプライズ系ソフトウェア開発力強化」での取り組みでは、何といっても「信頼性評価指標」があげられます。平成18年の1月に東京証券取引所がストップするという事故がありました。その後、経済産業省から「情報システムの信頼性向上に関するガイドライン」が出され、それを実際に評価するための事項、テストの指標をつくることになっております。現在、試行版ができあがり、これのブラッシュアップを実施しています。
「3.SEC成果のツール化の促進」です。「プロジェクト可視化ツール」の開発に着手しました。これは、プロジェクトがどのように進行しているか、プロジェクトマネージャーや管理者がプロジェクトの進捗状況を追跡していけるツールです。
「定量データに基づくプロジェクト診断ツール」もツールの一つです。
また、ソースコードの標準化を狙った組込みのコーディング作法を公表し、広く利用されています。コーディングの誤りを見つけ補正しようとする、民間で開発した各種ツールがSECのコーディング作法に準拠しているか否かを判定するツールを作成しています。
39ページに「国際会議において論文発表」とあります。平成18年5月に、ICSE(International Conference on Software Engineering)が上海で開かれました。本会議で採択された論文のうち、唯一採択された日本人の論文が私どもの職員が発表したものでした。
「5.エンタプライズ系ソフトウェア開発力強化」を39ページ以降に記載しました。見積手法、定量データの収集・分析に関する研究成果をツール化し、普及に努めています。
次に[6.組込みソフトウェア開発力強化]です。組込みソフトウェア開発のプロジェクトマネジメント、及び組込みソフトウェア開発の標準プロセスのガイドを作成しました。
組込みスキル標準につきましては、現在、リーディング企業でこれを導入していますが、これらの導入結果を踏まえて、「ETSS2007」を策定する予定です。
42ページの「(3)組込み産業実態調査」は、METIの委託により実施している調査です。これは日本では唯一の組込みソフトウェア産業の調査です。

次に「II-4.IT人材育成」についてご説明します。
46ページの「2.ITスキル標準センター」です。「ITスキル標準V2」を平成18年4月1日に公開いたしました。ここに書いておりますように、「スキルディクショナリ」を初め、基本的な改善を5点ほどいたしました。これにより、より利便性が向上し、ITスキル標準の普及に大きなブレークスルーが生じています。
毎年定期的にITスキル標準を見直すことを方針として決め、本方針に基づき、「ITスキル標準V2 2006」を公表しました。平成19年度は「ITスキル標準V2 2007」を出していく予定です。
「ITスキル標準V2 2006」に合わせた研修ロードマップも改訂しております。
「ITスキル標準V2」については、初めて英語版を公開し、世界にも発信しています。
「(5)ITスキル標準V2の全国的なセミナー活動の実施」。ここに記載しているとおり、セミナーを全国で行うなど、積極的に取り組んでおります。
さらに、ITスキル標準V2の活用支援のために、48ページの「(6)ITスキル標準V2 付属書の充実」に記載したように、「ITプロフェッショナル人材育成ハンドブック」や「研修のガイドライン案」の作成など、周辺の附属文書の作成、発行にも取り組んでいます。これが非常に役立っていると自負しています。
次に49ページの「3.未踏ソフトウェア創造事業」です。平成18年度から、大学でも積極的に公募説明会を実施致しました。また、未踏の制度が始まって以来、1,112名の開発者に対して支援をしてまいりました。そのうち、スーパークリエータは140人強となっております。
50ページの「(2)未踏ソフトウェア創造事業開発者の活躍」には、未踏ソフトウェア創造事業の開発者の事業化状況等を記載しています。IPAが10月に実施したアンケート調査によりますと、「成果をもとに会社を設立または事業化が決定」というのは16.9%となっています。51ページに記載した、米国バブソンカレッジの調査では日本全体で会社を設立した割合は1.4%ということですので、未踏事業の事業化率が大変高いということが分ります。
また、特許の出願件数をアメリカで実施した調査と比較しますと、開発投入資金あたりの特許出願件数は、米国のソフトウェア企業上位15社の18倍強(1ドル=120円換算)、トップ企業の2倍などの数字が出ており、どの数字をみても、未踏事業は高水準となっています。
さらに未踏事業の中でも特に成果が出ている開発成果を「(2)未踏ソフトウェア創造事業で著しい成果が見られる例」として個別の事例を挙げております。
次に、「4.中小企業及び地域のIT化の支援」です。52ページでは「(1)地域ユーザ企業のIT化を推進し企業競争力強化を実現」すると記載しています。経産省の委託事業である「IT経営応援隊事業」の中で、「IT経営百選」、「経営者研修会」、「CIO研修会」等を通じて実施しています。また、IT経営応援隊のホームページを設置し、積極的な広報活動も展開しています。
53ページには地域ソフトウェアセンターについて記載しています。経営全体としては非常に上向いておりまして、例えば、18センター全体では経常利益が黒字に転じております。
3期連続で赤字が続いているセンターが5センターありますが、これにつきましては、私どもの松村理事を中心に、今後のあり方につきまして、地元自治体と相談しながら方向性を示していく努力を続けています。
54ページは「5.情報処理技術者試験」です。18年度は、産業構造審議会の人材育成ワーキンググループにおいて新試験制度について議論がなされ、これを受けて、私どもが具体的な情報処理技術者試験の見直しをしていくことになりました。現在、毎週のように検討のための委員会を開催しています。情報処理技術者試験とITスキル標準とを統合的に運用していくというのが大きな眼目です。
55ページの「(2)受験者の利便性向上のための積極的な対応」です。インターネットによる団体受験申し込みの受け付け開始や、構造改革特区を積極的に取り入れています。構造改革特区の利用者が非常に増えております。また、正解の公表や合格発表までの日数を更に短縮するための取り組みも強化し、サービスの質の向上に努めました。
56ページに記載した、アジア共通統一試験です。現在5カ国が参加して実施しています。また、彼らが試験問題を自分たちでつくれるような体制を整えており、これらを中心に議論していただく審議委員会を新たに設けました。
次に58ページの「II-5.シンクタンク機能・情報発信」です。ソフトウェア開発の重点分野検討のため、「ソフトウェア未来技術研究会」を中心に、『先進的ウェブサービスを中心とする情報技術』をテーマに議論を行ってきました。平成19年2月に、ウェブ2.0、「SaaS」、「SOA」といったソフトウェアの新しい形態の動向等を調査するため、研究会メンバを主体としてGoogle、Salesforce.com、Linden Lab(Second Life)等をはじめとする米国シリコンバレーのウェブ先進企業11社を訪問してきました。この米国企業訪問の結果をまとめた報告書は大変大きな反響を呼んでおります。
また、IPAのニューヨーク事務所からは「ニューヨークだより」として、米国のIT最新動向等の大変有益な情報が毎月送られてきます。このニューヨークだよりもIPAのWebページへ掲載するほか、メーリングリストを使って広く情報発信しています。
国際的な情報収集と発信についても積極的に取り組んでおり、各国の機関との連携・交流を60ページに示しました。
広報につきましては、戦略的に非常にきめ細かく実施しています。プレス向け情報発信は、「全体説明会」、「個別説明会」及び「懇談会」の3カテゴリーに分類し、事業全体又はテーマを絞った説明会や、質疑・意見交換を中心にするなど、やり方や対象を変え、毎月1回の頻度で開催しています。
また、100者ヒアリングでは、プレスからもご意見を頂戴しており、情報発信の更なる改善を図っています。
イベントによる成果発表ですが、IPA主催の展示会は、大きく春と秋に分けて実施しています。春はIPAX、秋はIPAフォーラムと情報化月間記念特別行事を実施しています。情報化月間のイベントでは、積極的に展示をやっております。また、SECのフォーラムやITスキル標準のプロフェッショナルコミュニティ成果発表会といった、個別のフォーラムも積極的に実施しています。
最後に、「財務内容」です。これは7月の分科会で改めてご説明させていただきます。平成17年度は、1億2,700万円の当期利益でした。平成18年度は、倍以上になるかなという心証を得ております。
64ページです。ポートフォリオ、「償却済債権の回収」です。特プロ勘定で5,300万、一般勘定4,300万、求償権1,000万、合計で、1億を超える償却済債権の回収が進んでいます。
【松山分科会長】
ありがとうございました。
それでは、ご意見、ご質問がございましたらお願いしたいと思います。
【太田委員】
これは素人的な発言で恐縮なのですけれども、そういう立場からと思って、ここに出ているわけです。先ほど池上先生も言及されたのですが、世の中にわかりやすいように、OSSを推進することで何に役立つの?ある特定の会社のことではなく、これから日本の情報化社会を発展させるために、そのインフラをつくるの?という。いつも前文がなくて、OSS普及促進というところから始まってしまうのですよ。何度も同じことをいって、まことに恐縮なのですけれども、国民生活、教育の分野、社会、企業といった。いつもそこの前文がなくて、普及促進ということで、技術、安全性、権利問題といった個別にすぐお入りになるのだけれども、もうちょっとうまく打ち出した方がよりいいのではないかといつも思っております。これが1点。
IPAのメンバーなどがアメリカのシリコンバレーに行きました。我々も、取り扱い注意という形でいただきましたけれども、あれはもうちょっと編集的にやらないとダメですね。未踏ソフトの者が3人ぐらいGoogleに行っているよといった言及がありましたけれども、これからIPAが未来の情報化社会を描くのであれば、何かそういう地図が必要ですね。シリコンバレーへ行って、先端のところをみて、IPAの事業計画と、今回の研究会で感じたところをうまく組み合わせる。以前届いたものはさっとしかみていなかったので、この会があるということで、きょうの午前中、改めてみてきたのですけれども、ああいうものに投資して、出張するのですから、IPAの中期経営計画にどうかみ合ってくるのか。あれは世の中の最先端の動きだから、我々がやることではない、民間がやることであるということだったら、それはそれでいいと思うのだけれども、さっきの3本柱とどう関連性があるのかないのか、この辺を明らかに解きほぐすみたいなところがほしい。OSSもそうだし、未来研究会もそうだと私は思っております。感想的なことと素人的なことで恐縮なのですが。
1点目のOSSの方は、前文というか、わかりやすさ。この間も同じことを質問したのですけれども、では、自治体などにどう役立って、どういう反響だったのかとか。時間がなかったから、その辺について、余り言及なされなかったと思うのですが、その辺、改めて再定義して、隣のおじさん、おばさんにもわかりやすく説明することが大事かなと私は思っております。
【阿草委員】
世の中によくみえるようにということのご指摘なのですが、評価する立場からみて、では、これをどう評価するかという議論になったときに。先ほどの質問の趣旨が必ずしも自分で整理できていなかったのではないかと思っているのですが、例えば、どれだけの人員がどこに投入されていて、予算はどう投入されていて、それの成果は出ていないかもわからないけれども、きっちりやっているということもあるはずですね。目立たないけれども、ちゃんとやったことも重要です。外目にはこれでいいと思うのですが、やったこと、やれたこと、みえることで微妙な差があると思うので、そういうデータがもしありましたら、評価には役に立つのではないかと思います。どういう部門で、どれぐらいの人数をかけて、予算規模はどれぐらいか。それに対して、その成果をどう評価するかということもあると思いますので、そういうデータがそれぞれのプロジェクトでありましたら、それをいただけたらありがたいと思います。大変ならいいですけれども、もしありましたら、よろしくお願いします。
【徳田委員】
2つお聞きしたいところがありまして、1つは、先ほどの理事長のご説明の中で、「『見える化』ツール&データベースカタログ」のお話をされたのですけれども、ここに登録されているもののうち、どのくらいがIPAで開発されたり整備されたもので、どのくらいが外からもってきたものか。IPAに依存せずに、世界じゅうにあるものをどんどんカタログ化していただければいいと思うのですが、その比率ですね。これが画期的なポータルになっていけば、いろいろな企業の方、研究者の方、開発者の方はハッピーになると思うので、どのくらい幅広く集められてやられているか。
もう一点は、間違っていたら訂正していただきたいのですが、次世代ソフトなど、昔、多くあった公募型の事業をやめつつあって、IPA独自でつくっていこうということで、自前主義になっていくような印象を受けたのです。公募してもろくでもないものしかかかってこない。公募は面倒くさいし、自分たちのパワフルなメンバが育ってきたから、パワフルな人たちでつくらせようとしているのか。公募を切って、中のパワフルなメンバでやるということで、方針的なところが変わってきたような印象を受けたのですが、そこら辺、教えていただければと思います。
【藤原IPA理事長】
まず、太田委員からお話のあった、オープンソースソフトウェアのプレゼンテーションのやり方につきましては、ご指摘のとおりで、例えば、オープンソースソフトウェアをどれぐらい導入すれば、どれぐらいのコストエフェクトがあるのかといった点を、これから大いに勉強してまいりたいと思っております。
ただ、それに対する萌芽みたいなものがあるので、それを、今言われたような形でまとめていく必要があると考えています。例えば、二宮町で市役所のパソコン140台を全部オープンソースに変えたことによるコストの削減効果。また、利用者からは「案外使えるではないか」、「別に難しくないね」、というオープンソースソフトウェアの利便性に対する反応が非常に出ています。
もう一つは、インフォメーションエンサイクロペディアとして、「OSS iPedia」を作成、公開しています。これは、オープンソースソフトウェア活用事例を100件近く集めており、OSS導入の検討をする上で参考にすることができます。また、オープンソースソフトウェアの性能評価情報データも集められており、システム構成などに応じたOSSの性能や信頼性について情報を得ることができます。オープンソースソフトウェアの普及促進は、どうしても技術オリエンテッドになっていることから、このような取り組みから実施していきたいと考えています。
【太田委員】
導入に当たっての問題点も当然あるでしょうから、次の改善点なども含めてね。それがレッスンになっていると思うので。
【藤原IPA理事長】
そうです。
また、シリコンバレーの報告書は、非常にスピーディーにまとめたものです。樋口参事から後でご説明させますが、現在、「ソフトウェア未来技術研究会」の報告書をパブリックコメントをもとに修正しております。特に、ソフトウェアは徐々にサービス化の方向に向かっていて、METIも同じ仮説をもっていて、SaaS(Software as a service)関連の研究会の立ち上げなど、この流れに沿った動きもあり、今後、IPAの事業分野で、ソフトウェアのサービス化の動きに対してどのように取り組むか、IPAの役割を模索した結果を含む報告書を公表しパブリックコメントを募集しました。
【太田委員】
期待しています。
【藤原IPA理事長】
もう一つ、IPA各事業の中にWeb2.0的な動きを入れていくことを検討しています。例えば、ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤーの候補を決める際も大分激論がありまして、サービスとして提供されるソフトウェアであるSaaS(Software as a service)的な商品をいかに組み込んでいくかとか、中小ITベンチャー支援事業に分野を特記して、審議委員の方にみてもらうといったことをやっております。
阿草委員のいわれたリソースの振り分けにつきましては、資料を検討します。
また、徳田委員からの質問ですが、ソフトウェア開発支援の公募について、財政事情が非常に厳しい中で、効果的な事業実施を考えると、個別の企業に対する支援という時代はだんだん去りつつあるのではないかと考えています。
もう一つは、民間企業の活力が相当ふえてきたので、IPAの支援により全部開発するというのではなくて、例えば、OSS分野でいわれていた、プリンター機能強化の必要性に対応するため、「プリンター機能の強化」というようなテーマをIPAが設定して公募を行う形態の公募に転換しています。これをテーマ型と言っています。
次に「『見える化』ツール&データベースカタログ」に対するご質問に対する回答ですが、本カタログに掲載しているものは、IPAが公募して、作り上げたものばかりです。実は本カタログに掲載している以外にもまだたくさんあります。「OSS iPedia」以外に、「セキュリティiPedia」、「未踏iPedia」を公表していくべく現在作業を進めております。
【樋口IPA参事】
太田委員からご指摘のサンフランシスコ、シリコンバレーのミッションについて、補足させていただきます。2月に「ソフトウェア未来技術研究会」のメンバを中心としたミッションで米国のWeb先進企業を訪問しました。サンフランシスコ・ジェトロなどとの意見交換では、現在Web2.0で先進的な動きをしている企業にこれだけまとまったミッションが来たのは初めてだという話でした。そういう意味では、咸臨丸ではないですが、実際に現地に赴き、意見交換等を通じて現場の空気に触れたというショッキングな驚きはあったと思います。それをクイックにレポートにまとめて、JISA、CSAJ、経済産業省などにご報告いたしました。大変な反響を呼んでおり、特に産業界の方々には非常に大きなインパクトを与えたのではないかと考えております。
理事長からご説明しましたように、現在、今後の方向性を含めた報告書をつくっております。その方向性は、大きく分けて2つあります。1つは、ソフトウェアのサービス化です。今までネットワークの手前で動いていたソフトウェアが、どんどんネットワークの向こう側に行ってしまう。そういった中で、アメリカでは、その中核を担うプラットフォーム運営企業が台頭してきている。これは非常に資本集約的で、囲い込みをしていて、大型産業になりつつある。このような状況下で、日本のソフトウェア産業はどのように対応していくか、その方向性を分析した報告書をパブリックコメントにかけて、現在、それらを反映しております。この種の報告書にしては珍しく、35個のコメントをいただきました。
これらを踏まえて言いますと経済産業省から怒られるかもしれませんが、今度、情報処理振興課でSaaS関連の研究会を立ち上げられますし、CSAJでもSaaS関連の研究会をスタートさせており、「ソフトウェア未来技術研究会」のミッションは、一定のインパクトはあったと考えています。引き続き、太田委員のご指摘のような方向性のところに邁進してまいりたいと思っております。
【松山分科会長】
ありがとうございました。
【櫛木委員】
全般に通じることですけれども、「サービスの質の向上」という所に評価のウエイトを置いていこうということで、そういうまとめ方になっているのはよく理解できます。IT社会の担い手の育成を目指すとか、ソフトウェアの高品質を目指すということで理解できます。
ただ、評価という視点からは、目指している目標が定性的な目標なのですけれども、何らかの形で、定性的な目標をある種のマクロ的な数値で表現できないだろうか。例えば「IT人材育成」だったら、情報処理技術者が何人ぐらい増えたとか、この試験を何人が受けたとか、「ITスキル標準」をどのくらいの人が、あるいは会社が適用して、どうなったか。ここら辺は、ある程度数値をつかめる分野ではないかという気がします。
OSSについても、非常に重要なポイントが盛り込まれていると思うのですけれども、OSSを適用している企業数、人数、どういうところにどういうニーズがあるのか、という目標が定量化された指標が簡潔に表現されていることが非常に重要です。
こういう意味において、先ほどの評価のウエイトの議論で、75%、15%等ございましたが、これらの項目自身、日本におけるソフトウェア産業のどの切り口の目標数値に対して、IPAがどういう活動をしたから、一昨年から昨年にかけて、この目標数値がどの程度変わったか、と言ったベースが整っていかないと、ここにいる我々評価委員の評価がアバウトな評価になってしまいかねないと思います。今後、基本的なソフトウェア産業のニーズの数値化という部分をぜひつくって頂きたい。
また同時に、「サービスの質の向上」にありますように、お客様志向が非常に出ていると思います。「お客様は何なのか」、というのを明確にして評価したらよいと思います。経営品質革新に8つの評価基準があります。(1)経営幹部のリーダーシップ、(2)経営における社会的責任、(3)顧客・市場の理解と対応、(4)戦略の策定と展開、(5)個人と組織の能力向上、(6)顧客評価創造のプロセス、(7)情報マネジメント、(8)活動結果、の8つのカテゴリーです。このような評価の枠組みで考えたらよいと思います。ソフトウェアの開発、情報セキュリティ、人材育成、それぞれどのポジションにいて、そういう世の中で経営品質を評価する枠組みの中での評価を、もう少し研究する必要があるのではないでしょうか。
【藤原IPA理事長】
次の議題に「アウトカム調査の進め方について」とあります。IPAの事業成果が業界に対してどれぐらいインパクトを与えたかというのは大変重要なことだと思っています。特に情報セキュリティ対策では、マクロ的な分析のチームを発足させようと考えております。国全体のセキュリティ水準の向上を測る手法の調査など、これまでも類似したことは始めています。例えば、国全体としてのセキュリティの水準を何で測るか、アンチウイルス対策ソフトを何%ぐらいの企業が入れているか、といった「情報セキュリティ水準評価指標」を韓国と一緒に開発し、その成果をOECDなどで発表しました。全体としてインテグレートされた視点が必要なのではないかというのはおっしゃるとおりです。IPAでは、定量的に表せるところ、例えば、開発した各種ツールやデータベースの1日当たりのアクセス数などを集計しております。しかし、それだけでは算術的な話ですので、今後の大きな課題だと考えております。
また、ご指摘のお客様志向です。どうしてもベンダサイドに立ちやすいのですが、いわれたように、ユーザの視点というのは常に持つ必要があります。例えばOSSでは、OSS導入を円滑に進めるためにはOSSを利用するユーザの意見等を事業に適切に反映することが肝要です。このため、民間企業や府省、地方自治体、学校といったユーザの代表で構成する「OSSユーザ懇談会」を設置しました。また、SECにも、ソフトウェア・エンジニアリングを実際使っている方々に、SECの活動に対する意見や方向性について議論してもらっています。
「ITスキル標準」につきましては、例えば、毎年実施している「情報処理産業実態調査」では定量的な財務諸表を出しています。これだけの売り上げで、これだけの利益があったという表などです。なるべく、ユーザサイドに立って分析していこうということで、2006年度に行った調査では、「ITスキル標準」を入れたところとそうでないところとでは労働生産性にかなりの差が出るという面白い結果が出ています。
ご参考までに「ITスキル標準」の導入企業の割合をご紹介します。
【松村IPA理事】
大企業で42%、中小企業で12%ぐらいです。
【藤原IPA理事長】
この結果はアンケートに基づくものですが、「ITスキル標準」を導入している企業はここへ来て更に増加しました。例えばNTTデータさんなど、大企業でブレークスルーが始まっています。
【池上委員】
追加で質問させていただきたいのですけれども、確かに、サービスを評価するのは非常に難しい。1つ、よくわからないのは、そちらは200人弱ぐらいしかいない。さっきのお話ですと、外部の人を入れると1,000人ぐらいである。そういった人で、ここに書かれている仕事を全部おやりになったと理解していいのですか。つまり、ここに書かれている仕事を全部こなすには、経営リソース、特に人的なリソースが相当必要になってくると思うのですね。その辺がよくわからないのですが、その辺について、何かお答えがございますでしょうか。つまり、だれがやっているのですかということです。
【鶴保IPA・SEC所長】
IPAのSECの体制は38名です。これはIPAの職員と民間企業からの出向です。この人件費はIPAの予算に計上されているのですけれども、それ以外に、経済産業省が「ソフトウェア開発力強化推進タスクフォース」をつくっています。それは組込み系とエンタプライズ系、先進ソフトウェア開発に分かれており、それぞれ7部会、9部会、1部会の、合計17部会のタスクフォースとなっています。そこに合計322名の産学のメンバが入っています。タスクフォースのメンバに対しては、人件費を払っているのではなく、会議の都度、実費をお支払いしています。SECの成果への貢献は、タスクフォースの議論が7割ぐらいではないかなと思います。SECのメンバは、タスクフォースの議論に参加するとともに、最終的に出版物にするときに、それをさらにブラッシュアップしてアウトプットにする。それからツールにする。このような役割分担になっています。
【池上委員】
企業の関心は高まっていますか。それとも停滞していますか。それとも下がってきていますか。どのようになっていますか。
【鶴保IPA・SEC所長】
私からみた感じでは、右肩上がりに認識が高まっているかどうかというのはなかなか難しいところがあります。昨今、景気がいいですから、社内に戻して、社内の仕事をさせたいという見方もあります。スタートしたときは不景気の延長線上でしたからから企業も比較的関心が強かったと思います。そういう点はありますけれども、いずれにしても、定量化とか、人材育成のベースとしてソフトウエア・エンジニアリングをやらないといけないという認識は出てきたのではないかと考えています。それに、タイミングとか、設備投資とか、特にエンタプライズ系は、過去の膨大な資産というか、生産設備についても過去のイナーシャがあって、それをどのタイミングで変えていくかということを各社とも考えているところだと思います。組込みの方はそういう資産は少ないですから、組込みの方が比較的入りやすいという動きになっていると思います。
【池上委員】
サービスを考えていった場合、これは当たり前の話といわれるかもしれませんが、カスタマーのディフィニションは非常に重要で、IPAの場合ですと、受験生から企業、企業も、大企業、中小企業、外資系の企業等々ありますね。ですから、ぜひカスタマーデフィニションを明確にして、カスタマーサティスファクションをお考えの上、成果評価なり我々に対する説明をしていただけるともうちょっとわかるような感じがいたします。ソフトウェアはみえないので、どういうカスタマーかということがはっきりわかっていないと、私たちもよく理解できないところがありまして、これがポイントですね。でも、全体としては、よくやってもらえたと私は思っています。
【松山分科会長】
時間が大分押しておりますので、このくらいでご議論をとめさせていただきたいと思います。業績等の説明につきましては、個別にご説明の機会もあろうかと思っておりますので、そこのところでもご質問等いただければと思っております。
それでは、時間の都合上、先に議題5に進ませていただきます。「第2期中期目標及び第2期中期計画の考え方について」ということでご審議をお願いしたいと思います。
まず、事務局からご説明をお願いします。
【鍛冶情報処理振興課長】
資料5を使わせていただきます。冒頭、資料1でご説明いたしましたように、平成20年度からの第2期中期目標・中期計画につきましては、11月、秋以降、本格的なご審議をちょうだいしようと思っておりますけれども、きょう、せっかくの機会でございますので、今後の大きな方向性について、一、二確認させていただきたいと思っております。
資料5の「1.基本的考え方」のところに書かせていただきましたが、昨年の11月に、政策評価・独立行政法人評価委員会、総務省が所管している究極の親委員会から「勧告の方向性」をいただいておりまして、それに従って、12月24日、経産大臣が、IPAの中期計画に向けましても全体の見直し方針を打ち立ててございます。
「勧告の方向性」は参考資料9、それを踏まえましての見直しの方向性につきましては参考資料8にございますけれども、ポイントは、資料5の3ページ目にございます。
まず、IPAの業務そのものの大きな骨太化・重点化ということで、特に、ここに書いてございます3点、すなわち、「社会基盤としてのITの安全性・信頼性の向上」、人材育成、イノベーション、特に戦略的にイノベーションの促進をしていくということと、次の4ページ目に出ております金融業務、信用保証業務などの一部廃止、組織の見直し。こういう全体的な行政改革の流れに沿った見直しの基本方針を打ち立ててございます。
先ほど徳田委員からご指摘のございました、一般公募などをどんどんスリム化していくということにつきましては、1つには、昨年、総務省の独立行政法人評価委員会からちょうだいした「ソフトウェア開発業務の見直し方針」の中でも、基本的には、民間企業の自律的な開発が進んでいるという観点で、これまでの事業の中で役割を終えたと思われるものを廃止していくという方針を出したところでございます。
そういう大きな流れに沿いまして、次期中期計画をつくっていかなくてはいけないということで、1.の(1)に書きましたように、国と民間の役割、国の政策目標を遂行する機関としてのIPAの任務の再確認といった問題意識、また、今も縷々ご指摘いただきましたように、できるだけ定量的・客観的に目標の達成が図れるような仕組みづくりといったことを検討してまいるということでございます。
行政改革全体につきましては、そういうことで、昨年、大きな宿題を一応終えたのでありますが、ことしになってからも、経済財政諮問会議等の場におきまして、独立行政法人についてのさまざまな活発なご議論が続いております。参考資料11などで配らせていただきましたとおり、連休後の経済財政諮問会議におきましても、民間議員からいろいろな活発なご意見をいただいております。参考資料10は、民間議員からいただきました「ゼロベースでの見直しを」ということで、大変大きな問題提起が出ておりまして、これを受ける形で、大田大臣からは、「独立行政法人整理合理化計画」をつくっていくと。その中では、参考資料10の2枚目、裏に書いてございますが、民間議員から提案のありました「見直し3原則」、「『官から民へ』原則」、「競争原則」、「整合性原則」ということで全体を見直していくのだというご指摘が出ております。
101全法人の中にIPAも当然含まれるわけでございまして、我々としては、昨年、誠心誠意、見直しを進めたわけでございますが、ことしの政府全体としての議論の動向をみきわめながら、秋以降の次期中期計画づくりをやっていかなくてはいけないということがございます。当然、財政制約の中での交付金の効率化という問題もございます。そういった中で、平成20年度から5年間を目途に、次期中期計画をつくらせていただこうと思っております。
資料5の2.と3.は従来と同様でございますけれども、まず、中期目標を主務大臣がつくらせていただく。中期計画は、中期目標に従って、独立行政法人の方で定める。こういう基本ルールに従って対応してまいりたいと思っておりまして、きょうは、大きな全体の流れについての簡単なご紹介をさせていただきました。
【松山分科会長】
ありがとうございました。一応、こういうポイントに絞られてきているということでございますけれども、先生方から何かご意見等ございますでしょうか。最初に申しましたように、今年度の後半にこの辺の議論をしていただいて、中期計画という形へブレークダウンして、ということをこの分科会でやっていただくことにつながっていくということでございます。
【池上委員】
参考資料10のゼロベースでの見直しについて議論すると時間がかかるし、腹が立つこと等々出てきますので、これは横に置いておいて、ちょっと気をつけなければいけないのは、「官から民へ」というのはいいのですけれども、こういう言い方をしますと、民がちょっとでもやっていると、行政官がそこからさっと逃げていってしまうような感じを受けることがあるのですね。民がやったとしたとしても、民ができること、できないことがあって、特にソフトウェアのようなものについていいますと、民に対して、国がかなり支援していかなければいけない部分があると思うのですね。比較の上では、経産省の場合は、うまくバランスをとってやっていると思うのですが、民がちょっとでもやっていたら官は引くというのはやめてほしい。どこの国でも、むしろ民を支援するような形なのですね。民ができない部分はたくさんあるわけでありまして、官はそこを支援する。やり過ぎてしまうと問題かもしれませんけれども、それはぜひご配慮いただきたいと思っています。
【松山分科会長】
ほかにございませんでしょうか。
資料5の3ページの2のところで「IT戦略実現のための高度IT人材の育成」を掲げていただくのは非常にいいことだと思うし、その具体的なブレークダウンのところ、(1)、(2)は非常にいいのではないかと思うのですが、(3)のところは「人材発掘後の活躍の促進」ということで、発掘された後の人だけしか考えていないのはいかがなものかというので、発掘も含めて、あるいは育成も含めて、この辺をもう少し強化していただくようなことが方向性として出るといいなということを、私の個人的意見として、以前に申し上げたことがございます。その辺は、この分科会だけでいっても仕方がないのかもしれないのですが。
先ほどの配点パーセントの話でも、この分科会の共通認識として、少なくとも現時点では、セキュリティとソフトウェア・エンジニアリングと人材育成を3本の柱としてやっていくというご指摘がありましたので、次期の中期計画の中でも、人材育成に関してもしっかりとした柱として、ということがあればということで、あえてコメントさせていただきました。
【池上委員】
最後に配られました「高度IT人材の育成をめざして」ということで、私もこのメンバーとしていろいろ議論したのですけれども、今のお話は、IPAというよりは、むしろ大学にボールがあるのではございませんかということで、もうちょっといいますと、例えば、ウェブ2といった新しい技術について、産業界は大学に人材育成を期待しているかしていないかといいますと、期待していないといってしまっているのですね。
【松山分科会長】
でしょうね。
【池上委員】
「でしょうね」といわれてしまうと困るのですね。私は、基本的には、大学にも問題があるし、産業界にも問題があると思っているのです。
【松山分科会長】
ここは産学連携の議論の場ではないので、簡単に。従来の文部科学省の高等教育局の範疇の中で行われている大学・大学院教育の根本的なものは、学術の享受と振興、展開ということになっているのですね。そういう意味では、先ほどの人の問題も含めて、スーパークリエータというところにある種のソフトウェアの本質が結集されるようなところもあろうかと思うのですね。そうすると、かなり実践的、あるいは人のキャラクターも含めて育てていくのだという感じだと思うのですね。ですから、大学はそこのところへ踏み込むのか、あるいは、そういうところは別の人材育成組織を考えるのかというところが大きな議論ではないかなと思っていまして、一つの案としては、IPAのような独立行政法人は、そういう現場があるわけですので、例えば、最近のはやりですと、プロジェクトベースラーニングといった形で、プロジェクトマネジメントまで含めた教育をしっかりやるような組織としては意義があるのではないかという感じがしているのです。そこは、国全体として、人材育成をどういうスキームでやるかというところの議論になろうかと思うので、ここだけの議論だけにはとどまらないと思うのです。
【池上委員】
最後の部分は私も賛成です。私もそう思っています。
【松山分科会長】
そういう意味で、一つの案としては、私自身としては、IPA自身が人材育成をやるのだと。そのための方法論は、現場も含めて、具体的に備えている。それをうまく織りなすことによって、大学ではできないような高度な情報技術者を組織的に育成できるのだというのを強力に打ち出してもいいような気がするのですね。そこは政策上の話もあろうかと思いますので、そういう点もまた議論しておいていただければ非常にありがたいと思っているということです。
【池上委員】
大学法人も見直しがかかりますよね。ですから、IPAがどこかの大学法人の一部を吸収してしまうとか、かなりダイナミックにいって。
【松山分科会長】
私は、それはあってもいいと思うのですね。ちょっと近いところもありますし、どこかでセキュリティの大学とかいろいろ。ソフトウェア・エンジニアリングだけで、というのは余り聞かないのですが。そういう意味では、産官学で共同のワークスペースをもっているところが、そのワークスペースを利用して教育する。IT環境は物すごく必要なのではないかなと思うのですね。どうしても大学は、そのワークスペースをそこまで教育のために使えない。そこまで組織的にもっていないということもあるので、その辺も限界があるのではないかなと思ったりしているところがあります。その辺、議論する機会がまたあると思います。
【池上委員】
追加ですが、大学同士が競争を始めてしまったので、大学同士はなかなか仲よくやれないのですよ。産総研はよくわからないから、みんな集まってくれるので、IPAと産総研とセットで今のことをご検討いただけるといいと思います。
【松山分科会長】
そういう意味では、経済産業省の方でいろいろプランをお考えいただければありがたいのではないかなと思ったりしています。
では、どうもありがとうございました。
それでは、ちょっと戻りますが、「アウトカム調査の進め方について」ということで、時間もちょっと過ぎていますので、IPAから簡単にご説明をお願いします。これはご説明だけでいいかなと思うのです。
【樋口IPA参事】
それでは、資料4ですが、時間が迫っておりますので、簡単にポイントだけ申し上げます。資料4をご覧ください。
先ほど来、委員の先生方から、指標、客観的な数値目標、投入リソースとの対比での効果といったご指摘をいただいております。
先ほど分科会長から説明がありましたように、11月の分科会で第2期中期目標・中期計画の本格的な議論をしていただくことになっております。そのため、中期目標の意図するアウトカムの状況について検証することが必要になっております。IPAでは、このアウトカム分析を、第1期中期目標期間中の全事業について実施して、11月の分科会にお諮りしたいと思っております。
今、調査を始めたいと思っておりますが、ユーザ対象1万ということで、アンケートやヒアリング等々行いまして、9月末ぐらいまでに一応の成案を上げたいと思っております。
この資料の6ページでございますけれども、対象事業といたしましては、第1期中期目標期間の全事業を対象としたいと思っております。
7ページですが、先ほど来、いろいろご議論いただいておりますように、ある事業において、活動/投入資源、予算、人員などのリソースをどれぐらい投入したのか。事業としてどういうことをやったかというのがアウトプットに該当するものと思います。そのアウトプットによって、それがどのような直接的な成果、あるいは最終的な成果まで及んでいるのか。直接的に受益者に生じる改善効果、さらには社会・経済に与える効果。当然、上に行くほどIPAの関与度は薄くなってくるわけで、因果関係の立証が難しくなってくるわけですが、≪直接成果≫では認知度、≪最終成果≫では導入・普及/満足度といったことを、客観的な統計指標を使って何とか捕捉できないか。非常にアンビシャスなトライアルでありますが、9月末までに、全事業について、トライアルをしてみたいと思っております。その成果を11月の分科会でご報告したいと考えておりますので、よろしくお願いします。
【太田委員】
アウトカム調査は、日本語でいうと何なのですか。IT業界は片仮名ばかりなのですね。わかりやすい日本語を使ってください。わからないです。
【樋口IPA参事】
「成果」でございます。
【太田委員】
それだったら、素直にそう書いてください。それでなくてもIT業界は片仮名と3つの文字であらわすから、せめてこういう調査は平易な言葉で。
【櫛木委員】
同じ意見なのですけれども、組込みソフトなどでも、例えば、CMMIレベル4の会社が何社あり、レベル2の会社が何社と、昨年から今年にかけて何社出てきたか、皆さんが分かる評価指標での調査をすべてにわたってお願いしたい。例えば、環境では、二酸化炭素の排出基準が出ています。これから我々は数字目標を分かりやすい手法に収斂して作っていく、それの一般への浸透を深めていくという意味のアウトカム調査に絞り込むように、「選択と集中」をしっかりやってやっていただきたいと思います。
【松山分科会長】
ありがとうございました。
【樋口IPA参事】
申しわけございません。エクスキューズするわけではございませんが、アウトカム調査をやれというのは、そちらの官房政策評価広報課から「アウトカム」という単語つきでのご指示をいただいておりまして、決して私どもがつけた名称ではございません。
【松山分科会長】
「アウトカム」は、霞が関で一般に広く使われているのですね。
【太田委員】
IT業界・産業界と我々普通の国民との乖離がある。別にIPAの方々ではなくて、経産省の時代感覚というか、市民感覚。さっき、ユーザ重視といっていたのですが、これはいろいろなところに公表されるのでしょうからね。行政のあれは、国民に近いところの言葉でいわないとだめだと思うのですね。何のためにやっているかという話ですよね。
【櫛木委員】
それと、グローバルに他国と比較して評価できるような手法がいいです。アメリカはこのレベルだけれども、日本はこうだ。中国はこうなってくるにもかかわらず、今はこうだというベンチマークができる指標をうまく集めて来ることで、日本の水準がより明確になると思う。
【松山分科会長】
ありがとうございました。その辺は、第1期の総合評価という形に。これは多分来年度になってくるのですね。そういうところにだんだん収れんしていくのかなと思っております。
それでは、時間がちょっと遅くなって申しわけございませんけれども、ここで、肥塚局長から簡単に。
【肥塚商務情報政策局長】
時間も過ぎていますので。どうぞよろしくお願いいたします。
【松山分科会長】
それでは、最後に、事務局からご連絡をお願いします。
【橋本情報処理振興課課長補佐】
では、連絡事項でございます。
本日配付させていただいております資料は量が大変多くなっておりますので、後日、郵送させていただきますので、そのまま机の上に置いてお帰りいただければと思います。
本日、IPAよりご説明いたしました実績に関しまして、さらに質問等ございましたら、事務局までご連絡いただければと思います。
本日は、大変お忙しい中、ありがとうございました。
【松山分科会長】
どうもありがとうございました。議論がたくさんございましたので、ちょっと遅くなって申しわけございませんでした。本日は、これで閉会させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2007年7月24日
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