経済産業省
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独立行政法人評価委員会情報処理推進機構分科会(第16回)-議事録

日時:平成20年2月8日(火)10:00~11:30
場所:経済産業省商務情報政策局第2会議室(本館2階東1)

議題

  1. IPA第二期中期目標について
  2. IPA第二期中期計画について
  3. 業務方法書の改訂について

議事概要

  • 松山分科会長

    定刻になりましたので、これより第16回の情報処理推進機構分科会を開催させていただきたいと思います。議事に関しましては、お手元に配付させていただいております議事次第に沿って進めさせていただきたいと思います。

    今回は、前回のときにいろいろ御議論いただきましたけれども、IPAの第二期中期目標・計画について御審議をいただきたいということが非常に大きなポイントでございます。そういう意味で、非常に重要な分科会になっておりますので、いろいろ建設的な御意見を賜れればありがたいと思っております。

    今回は、前回の15回の分科会で委員の先生方から、経済産業省及びIPAからの中期目標、中期計画に関する基本的考えについて出していただきました御意見を踏まえて、それぞれから再検討した案を提示していただいて、それを審議いただこうということになっておりますので、ぜひとも活発な御議論をお願いしたいと思っております。

    予定でございますが、今回御議論いただいたことを踏まえまして、最終的な中期目標、中期計画案を固めさせていただいて、ちょうど1週間後でございますが、来週にあります経済産業省の独立行政法人評価委員会において説明をして承認を得るということになっておりますので、ぜひとも中身の濃い御議論をいただければありがたいと思っております。

    まず、事務局から資料の確認をお願いしたいと思います。

  • 八尋情報処理振興課長

    お手元の資料でございます。資料番号で右上に1番で中期目標。資料2で中期計画。もう一つは資料3、業務方法書の改訂について。さらに参考資料1。A3の資料で参考資料2が1枚ついております。参考資料3。それから、参考資料4がA4判で、参考資料5。こちらまででございますが、もしお手元にないようであれば、おっしゃってください。

    もう一つですが、本日は一応11時半までということにさせていただいております。進捗によっては、松山分科会長の所用で途中退席をさせていただく可能性がございます。その場合、その後の議事進行に関しましては池上委員にお願いをしたいと考えております。

    事務局からは以上です。

  • 松山分科会長

    ありがとうございました。

    非常にたて込んだスケジュールになっております関係で、きょう、私自身、ちょっと無理をしてここに駆けつけさせていただいているという次第でございますので、御了承いただければありがたい。

    また、御案内は11時半ということですけれども、何分、今後5年間の非常に重要なポイントでございますので、お時間がございましたら、継続して議論を尽くしていただければありがたいということでございます。
     

IPA第二期中期目標について

  • 松山分科会長

    早速でございますが、議題1のIPA第二期中期目標についてということで、八尋課長より御説明をお願いしたいと思います。

  • 八尋情報処理振興課長

    お手元の資料1をごらんいただければと思います。

    まず前文でございます。本格的情報化社会を迎えた経済社会を認識しましょうということを前面に打ち出しております。この1ページ目の前段にございますように、何よりもソフトウェアに大きく社会システム全体が依存しております。その中で、生産性と並んで信頼性という問題が非常に大きくなってきております。そのような中でのIT人材も社会のあらゆる局面で必要とされているということを(1)でうたわせていただいております。

    それから、(2)でございます。一般利用者が個人を主役として非常に重要になってきております。人々の日常生活全般、社会生活全般がサイバー空間とつながって起きているということに関しまして、きちんとした対応をしていこうということでございます。ITリテラシーの向上も含めてやっていきたいと考えております。

    (3)利用者主導の時代ということで、2ページでございます。情報化が進展していく中でITに何を求めているかというのは、ユーザーである利用者、供給者が混然一体となって新たな経済社会システムを創出することが必要ではないかということを考えております。こういう利用者主導の時代の到来ということで、単なる利用者であるというよりは、事業者まで含めてIT利活用能力を高めていこうということでございます。

    (4)に、不可逆のグローバル化進展への認識、グローバルプラットフォーム構築戦略の展開ということでございます。第一期にIPAがスキル標準であるとか、情報処理試験のアジア展開といったようなことを確実に進捗しておりまして、一方で、環境自身が大きくインド、中国を初めとした新興国、グローバル展開ということになってきております。今後の日本のいろんな意味でのソフトウェア供給体制を考えてまいりますと、特にアジアにおける品質や人材の評価に日本がどれだけリーダーシップを発揮できるかということが、今後の5年、10年の日本の高度情報化社会の質を決めるのではないかという認識を持っております。

    このグローバル化は力のある個人による国境・組織を超えたコミュニティを形成する基盤となるとともに、負の側面としてのさまざまなセキュリティを初めとした犯罪等々が台頭するといったようなこともきちんと認識していきたいと考えております。

    それから、(5)でございます。現在、産業構造審議会の情報経済分科会でも、このテーマを非常に重視しております。情報量が非常にコストも安く爆発的に蓄積できるといった時代にITインフラも普及しておりますので、オープンな集合知を活用できるコモディティとしてのプラットフォームをきちんと維持していこうということでございます。3ページの頭にございますが、そういったものが情報化時代の社会基盤強化につながるのではないかと考えております。これはセキュリティだけではなくて、環境といった社会的課題にも配慮した社会基盤と考えております。

    そのような認識を5点申し上げましたが、その中で、今後のIPAとしまして、情報処理の推進の時代から、情報社会システムの安寧と健全な発展といったような視点で、今後の役割が極めて高まるのではないかと考えております。

    その下に(1)セキュリティ、(2)ソフトウェアの信頼性・生産性、(3)IT人材と書いております。一つ一つ、なお以下でございますけれども、特にこれは経産省も一体となって施策として考えているというところでございますけれども、健全な事業環境・市場環境を維持するための情報セキュリティ対策としまして、見えない脅威がふえる中での未然の防御策の導入を推進するといったようなこと。それから、一般利用者にとって電子マネーなどの急速な普及が進んでいく中、ITサービスにおける新たな問題発生領域についての分析・予測に対応していく。一般利用者を非常に意識した安全性を確保するといったようなことを挙げております。

    (2)ソフトウェア・エンジニアリングの高度化に関しましては、特に重要インフラ分野の情報システムに関して、システム障害に迅速に対応できる仕組みづくりの検討、障害情報の収集・分析に努めるといったようなことと、信頼性の向上手法・技術の導入に向けた利用者・供給者一体となった取り組みを推進してまいりたいと考えております。

    (3)IT人材の育成でございます。情報化社会の広がりということで、多様な人材を意識してレベルアップ、人材像の明確化を行うということでございます。

    4ページの頭でございます。いわゆるプロフェッショナル・コミュニティが自律的に活動し、その育成を支援するといったようなことで、産学が連携した人材育成の好循環を確立し、より優秀な方が育っていくような、また入っていきたくなるようなコミュニティを、さらに助長していきたいと考えております。

    それから、OSSを初めとした新たな技術革新、オープンイノベーションにつなげていこうということに関しましては、これまで以上に一つのプラットフォームの上で協働していくと、そういったイノベーションが世界的に起きております。そういったオープンな技術基盤、利用環境を整理するということを特に意識して書いております。

    2番でございます。中期目標の期間は、御存じのとおり、これから4月からの5年間ということでございます。平成25年3月にあるべき姿を考えながら、以下、議論をしております。

    3番でございます。個別の戦略目標でございます。まず1番、健全な事業環境・市場環境を維持するための情報セキュリティ対策ということで、冒頭、前文で述べました「見えない化」に対応していく。

    2番目に、レンタルサーバー等、本当に多様なレベルでの機器が接続されているという状況も踏まえまして、社会で共有できる情報セキュリティ関連ツール等を積極的に提供する。あわせて、中小企業における対策の推進。各国の情報セキュリティ機関との連携。経済社会の急速な変化によって生じるリスクを的確に判断して、国内外の関連データや研究結果の収集、多面的な分析、総合的な評価を行うことで、政策提言ができる日本の唯一の機関であろうとも考えております。ガイドライン等々は経産省と一体となって分析体制も整備していくということだと思います。

    それから、製品の安全性向上及び調達判断の明確化に資するため、国際標準に基づく評価・認証制度を効率的に、効果的に運用するといったようなことと、一期にもかなり実績か出ております暗号ですが、暗号の安全性を適切に評価するとともに、安全性低下が進んでいる暗号について、企業等における円滑な移行を支援するというところを戦略目標に置きました。

    2番でございます。ソフトウェア・エンジニアリングの高度化。信頼性、生産性を2軸として行動するということでございます。ソフトウェアの品質・信頼性及び開発の生産性ということで、ソフトウェアに起因する障害要因の分析把握、体系化、対応策の検討等を強化する。

    それから、特に今まではCTOとか事業部門長どまりであったかかわりではなくて、経営層まで含めた供給者と利用者が一体となった取り組みが不可欠であると考えております。

    5ページでございます。供給者と利用者、両者が合意できる信頼性基準・指標を作成していく。エンタープライズ系に関しましては、品質、コスト、納期への影響が大きい、要求、設計等々の上流工程における「見える化」手法を初めとしまして、さらにライフサイクルの各段階に応じたツール、手法を提供。その結果をフィードバックしまして、先端的・実用的なソフトウェア開発手法・技術を改良・開発するといったようなことでございます。

    組込み系に関しましては、スキルや開発プロセス等に関する標準を開発現場に浸透させるといったことでございます。これをさらに進めまして、国際的な動向を踏まえて、我が国における対応のあり方についても検討するということでございます。

    それから、競争力強化ということで、開発したソフトウェア・エンジニアリング手法・指標等についての国際的な関連機関との連携を深め、国際標準化にも取り組んでいくといったようなことでございます。より産学官が連携した中核機関として、国際的なポジションの確立を目指してまいりたいと考えております。

    それから、5ページ、3.でございます。IT人材の育成とグローバルプラットフォーム戦略。ここは項目が多いので小項目ごとにまとめております。

    まず人材評価メカニズムの構築と、いわゆるプロフェッショナル・コミュニティ育成ということです。透明化、客観化をITSS以降、やってきておりますけれども、この環境をさらに整備する。それから、プロフェッショナル・コミュニティについて、ハイレベルのプロフェッショナル認定のあり方について検討を行うということに対して、積極的に支援ということでございます。

    それから、日本だけにとどまらず、IT人材の情勢について情報を収集・分析の上、必要な政策提言を行っていただければと思います。

    それから、高度IT人材像をきちんと明確化して、現在、情報処理技術者試験の改革に取り組んでおりますが、新たな試験では、特にユーザーとベンダーの垣根を超えていくということで、広く社会人として受けられるITの基礎的知識、いわゆるこの時代の「読み、書き、そろばん」を問うITパスポート試験を創設し、Computer Based Testingといったようなことも早期の導入を図ってまいりたいと考えております。

    それから、人材の発掘・育成ということでございます。グローバルに通用する人材をさらに発掘・育成ということで、また、それが競争力につながるような形で環境ネットワークづくりに努める。

    それから、初等中等教育が非常に重要であるという認識のもとで、そういった分野に関しても集中的な育成プログラムをつくってまいりたいということ。

    それから、情報化社会のプランナーと書いてございます。これは現在、新しい行政であるとか、ビジネスの世界に関しましても、ITの素養がきちんとあるといったことが新しい価値を産み出していくのではないかと考えておりまして、海外で先行するビジネススクール、もしくはシンガポール等々のアジアのスクールにおいても、ITと例えばMBAといったものを両方修得していくといったようなコースづくりもされています。日本の中でも専門職大学院と連携しまして、これまでやってきた産学連携の幅を超えた教育プログラムを整備することにもチャレンジしていくといいのでは考えております。

    それから、産学連携における実践的教育システムというものは、これまでも相当蓄積をしてきておりますけれども、さらに産業界のニーズ、各種教育機関の特色を出しながらIT人材の育成を支援するということと、企業において高等教育機関の教員が実務経験を得る、若手社会人に対してソフトウェア・エンジニアリング手法等の体系的獲得を目指すプログラムも整備してまいりたいと考えます。

    これらをやっていくことで、結果として、グローバルプラットフォームの確立を目指すということで、ソフトウェア開発はますますグローバル化してきておりますので、特にアジア圏におけるIT人材の確保、流動化を図るということで、試験の相互認証と、もう一つのITスキル標準等の各国での展開を支援していきたいと考えます。

    それから、地域や中小企業において活躍できるといったようなことで、IPAが誇る人材育成能力、セキュリティ、IT利用に関する総合的な知見を研修等々を総合的に提供といったようなことと、地域ごとにおけるIT利活用推進の取り組みと連携を行い、人材育成の支援を積極的に行うといったことでございます。

    4番でございます。新たな技術革新の連鎖を産み出す基盤の形成ということで、政府調達でも特定ベンダーのロックインの弊害がこれまで見られておりましたが、もう既に昨年、政府調達の基本指針で分離調達、オープンな標準の活用の方針が示されておりますが、一方で、分離した機能をオープンな標準で接合をする、いわゆるレファレンスモデル等がまだ不足をしております。

    これに関しまして、旧来型の情報システムから新しい技術動向にきちんと踏まえていきながら、オープンな標準に基づいた情報システムに移行するためのツールを提供するといったようなことと、開放的で柔軟な情報システム構築といったものが重要になるので、議案の整備を含めて、これらを支援する。

    それから、7ページ、グローバルなイノベーションを加速するということで、現在も日中韓を中心としたアジア連携を、IPAを核にやってきておりますが、この3カ国で共通のカリキュラムを策定していこうといったようなことで、オープンイノベーションを国境を超えて人材を輩出していくといったようなことです。

    3番で、一般債務保証業務を廃止して、新技術債務保証業務ということと、中小ITベンチャーへの支援、(5)は昨年の独法の見直しできちんと決ってきたことでもございますけれども、第一期中期で終了する未踏ソフトウェア創造事業、中小ITベンチャー支援事業、オープンソフトウェア事業について、終了ということをあえて書かせていただいております。また、オープンソフトウェア利用促進事業は22年度、中小企業経営革新ベンチャー支援事業は平成21年度をもって終了ということでございます。

    4番、業務運営の効率化でございます。以上ございましたように、前回の各委員からの指摘にもありましたように、今後、指数関数的に情報化社会のさまざまな課題がふえていくといったようなことを考えますと、極めて柔軟な組織対応が求められるのではないかということで、新たな諸問題に柔軟かつ迅速に対応できる組織運営を実施することを1番に掲げました。

    2番は、読んでいただければわかるようなことがすべて書かれております。

    8ページ、戦略的な情報発信の推進もきっちりとやってまいりますし、広報ですね、業務・システムの最適化も当然のことと思います。やや目新しくは、先進的な内部統制の取り組みということで、現在、産業界におきましても、SOx法を初めさまざまな取り組みが進んでおりますが、独法としてITを大きく掲げておるIPAとしまして、機構の透明性を確保し、リスク管理、コンプライアンスの強化もやっていければと考えております。

    業務経費等の効率化が4番、総人件費対策への取り組み、調達の適正化は当然のことということで書いております。

    5番、財務内容の改善に関する事項ということで、資産の健全化について、2番が地域ソフトウェアセンターについてということで書いております。地域ソフトウェアセンターについては、設立趣旨、事業展開に留意しつつ、出資総額に対する繰欠の割合を可能な限り当該中期目標期間中に減少させると書かせていただいております。

    6番、その他ということで、管理業務にかかわる支出額の総事業費に対する割合抑制ということで、以上でございます。

    まとめますと、前回、各委員からきちんと5年後の未来を見て考えるというアドバイスをいただきまして、経産省の中でもセキュリティ室等関連する部署と、まずはIPA、経産省全体で5年後、何をしなければいけないかということで考えさせていただきました。

    各委員、数多くの方、済みません、時間の関係で徳田委員は回れていないんですけれども、細かく協議をさせていただきました。

    前回、お持ちしましたAと書かせていただいた5年後の目標というのは、経産省も一体となって動く部分でありまして、この中期目標のペーパーは、経産大臣として、これは外に出ていく中期目標でございますので、あくまでIPAが行うべきことのみを書くといったようなこともございまして、スリム化をして戦略目標を書かせていただきました。

    5年後の未来をきちんと認識するということは、主として前文にその骨子を盛り込んだということで御理解いただけると幸いでございます。

    以上です。

  • 松山分科会長

    ありがとうございました。

    ただいま御紹介いただきました中期目標について御意見等ありましたら、お願いしたいと思います。

  • 太田委員

    資料1と資料2の関係というのは、八尋さんが御説明したのは資料1ですね。

  • 松山分科会長

    資料2は中期計画。

  • 太田委員

    今は中期目標そのものの議論をするのですね。

  • 松山分科会長

    これからの段取りとしては、目標を経済産業大臣が定めて、それに沿って独立行政法人が計画を立てて、それを大臣が承認するという手続になっております。

  • 太田委員

    今の御説明は、目標だけども、計画も入っているなみたいな感じですね。

  • 松山分科会長

    目標をかなり具体化していただいているというふうにお考えいただいたらいいんじゃないかな。

  • 太田委員

    計画はアクションプランということですね。

  • 松山分科会長

    計画のほうは後でIPAから御説明いただくと思います。基本的には、計画のほうには年とか数とか円とか、そういう数量化をどこまで持ち込んで、それをどこまでやるのか、どういう年数かけて、どうやるのか、あるいは対象人数はどの程度を規模と想定するのか、そういうところへ具体化、ブレークダウンしていくものと考えます。

    目標というのは、あくまでも方向性を示しているというふうにお考えいただければいいかなと思います。

  • 太田委員

    目標はすごく大部なので、もうちょっとシンプルなほうがいいんじゃないかと思います。

    目標というのは、例えば人材はすごく大事というのはずうっと言っている。どんな人材かを明確化して目標に入れるべきことなのではないでしょうか。

    明確化しろ、何とかしろという目標は、それは目標じゃなくて、目標というのは、5年後に魅力ある高度なIT人材とは、これと、これと、これということをスパッと言わないと分かりません。企業の目標にしても何にしても、もうちょっとシンプルな、5年後には魅力ある高度IT人材とはこの三つですというようなことをしないと、よくある総花的にいろんなことを書いてある感じですね。目標というのはもうちょっとシンプルにしたほうがいいと思います。

    普通の企業はそうですよね。目標というのは、例えば利益目標とか、組込みソフトを売上の2割から5割にしたいとか、そういうのが目標であって、それでどうしなければいけないか、これだけお金要るから、採用の分にお金も使おうとか、開発センターをつくろうとかという筋書きみたいなものがほしい。

  • 八尋情報処理振興課長

    経済産業省全体として考えると、現在、産構審で人材ワーキングが昨年7月に出て、つい最近開かれましたソフトウェア小委員会でそれが承認されている。そこには、そこまで明確に書いていないんです。現在も文科省とさらに高度IT人材の中を議論している。

    そういう状況の中で、こちらでIPAの独法の中に簡単にそういうことをシンプルに議論できるのであれば、これまでのプロセスは要らないというか、現在も進めているプロセスを無視してしまうことになります。

    ですから、きちんとそういったことを認識しながらということで、あえて太田委員の御指摘のとおり書くのであれば、産構審の人材ワーキングが動いていること、ソフトウェア小委員会も動いていること、文科省でも詰めていることを全部書いて、そこでの議論をきちんと反映して動く、経産省としては当然なんですけれども、そういうふうに書くと、ますます読みにくくなるような気はします。

  • 太田委員

    その辺の関連が僕はつまびらかではないので、あくまでも、ここの分科会の一委員として、シンプルな議論をあえて申し上げているということです。

    私は与えられた中で、普通だと、常識的に言えば、もうちょっとシンプルにして、そのために、先ほど松山さんおっしゃったように、具体的に数字が出てくるというのが普通ではないか。

  • 八尋情報処理振興課長

    書き方として、アドバイスいただいたところで言うと、高度IT人材の定義を産構審人材ワーキングでしようとしていて、その比率が、例えば現在何割であると、それをふやすといいのではないかと書いてあるというのはあるんです。

    ただ、それを何割ぐらいふやしていけばいいのかということを、文科省を含めてやっている中で、何割ということを言い切れるのかというのは非常に難しいかと思います。現在、足りないということは言えるんですけれども、このIPAの中に目標として書き込んでしまうと、今度は、それだけを達成すればいいのかということにもなるような気がします。

  • 松山分科会長

    前回の御議論、メモがございますし、議事要旨を見ていただいたらいいと思うんですが、第一期の中期計画の期間で行ったことは、情報処理推進協会時代から独立行政法人へと転換をしていくんだという形だったんですね。

    今度は、前の御議論ありましたように、転換した独立行政法人が5年後の社会のあり方あるいは現代の情報化というものに関して、業務をどういう方向づけをするのかというところが今回、一番大きいと私は認識しておりまして、いわゆる協会時代から粛々と続けてきた業務を効率的にやるということだけでは困るでしょうというのが、前のときにも大分申し上げさせていただいたと思うんですね。

    その辺はいろいろ御議論を経産省でもしていただきましたし、IPAのほうもしていただいたということで、例えば3ページの2.情報処理推進機構に求められる役割ということで、これは目標の前文でございますけれども、最初に「情報処理の推進」から「情報社会システムの安寧と健全な発展」というのを目指すために業務を展開するんだというのが第二期だというふうなところにある。だから、随分方向性を明解化していただいたという気がするんですね。簡潔にと言いますと、その次のパラグラフで、(1)(2)(3)(4)という分野をIPAとしては担当すると。もちろんすべてができるわけじゃないので、従来の実績も踏まえて、この4分野に集中して目標を具体的に設定していくんだというつくりになっているんです。

    ですから、今回の目標の「情報処理の推進」から「情報社会システムの安寧と健全な発展」だと。これを国の機関として担うのは、国として、あるいは公の組織として、「社会の安寧と健全な発展」というのはきちんと支えるべきことであるということは、非常に高らかな志をうたっていただいて、私としてはすごくいいなと思ったりしているところはあるんです。

  • 太田委員

    松山さんのおっしゃるとおりで、この辺については全然、位置づけとか、決定的な違い。ただ、(1)(2)(3)というのは、少なからず情報処理の推進という立場からもやってきたと。

  • 松山分科会長

    もちろんそうですね。

  • 太田委員

    5年間の姿を明らかにするとともに、この文字づらだけを見ると、一期の文字づらと余り変わらないんですよ。

  • 松山分科会長

    (1)(2)(3)(4)。

  • 太田委員

    (1)(2)(3)(4)は変わらないですね。

    だから、新たな役割を担うという、この間から言っている意気込みとかがありません。もちろん松山さんがおっしゃったように、位置づけははっきりしている。でも、同じ項目でやるにせよ、新たな役割を担うんだというそこが僕は見えない。そういう印象論で申しわけないですけどね。

  • 松山分科会長

    そういう懸念もあろうかと思うんです。

  • 太田委員

    つまり、新たな担い手として、もう一回、松山さんおっしゃったように、文字づらを見ると、同じ項目だけども、どういったところで新たな役割をするかというところをもうちょっと書いたほうが、税金を使って国民に対して貢献するのであれば、同じ項目であっても、新たな役割をはっきりすべきです。

    個別に御説明していただければ、新たな担い手としてとか、新たな役割というところが、どこなんだと。だから、一期はこうして、二期はこうしたって、ザクッとしたものを書かないとわかりにくいと思います。

    A4一枚で、一期はこうでしたと。松山さんがおっしゃるように、二期は、思想としては安寧と情報処理の推進からって、わかりやすさが大事だと、戦略方法って最後におっしゃっているんだから、何度も言っているように、皆さん専門家の中での議論じゃなくて、国民の皆さんに、第一期はこうでしたと、第二期の思想はこうです、担い手としてこういうことをやりますと、同じ項目だけど、そういうことをA4一枚でやるべきだと思うんですよ。そのことを言っている。僕、全面否定しているわけじゃない。

  • 八尋情報処理振興課長

    我々の説明がきちんとできていないということになるのでしょうか。

  • 太田委員

    そういうことじゃないです。

  • 八尋情報処理振興課長

    今おっしゃった、まさに一枚紙は書くべきだというのは評価委員会として言っていただければ、我々、書こうと思います。

    それと、この目標というのは大臣官房からスタイルがあって、こういう文章で、大臣が答弁として読めるように書かなければいけないんです。一枚紙はだめです、整合化資料としては。

  • 太田委員

    この間、国民のためにと謳ったはずです。それは八尋さんの責任じゃないですよ。今の国の姿の形、官僚機構とか、それを含めて、こういうことをしなければいけないというのはそうだけど、これから変革とか改革が必要な時に分かりやすさが大事です。

  • 八尋情報処理振興課長

    おっしゃられるとおり、我々も今回、日経コミュニケーションからの取材を受けたときに、きちんと、その一枚で説明をしていくというのは絶対やっていくべきだと思っています。

  • 太田委員

    絶対必要だと思う。別に業界紙とか、我々ビジネスパブリケーションだけじゃなくて、B to C、まさにこれをうたっているんだから、隣のおじさんもおばさんもわかるようにやるべきだと思う。それだけみんな自信と自負を持ってやっているんだから、もうちょっとIPAの新しい役割をわかりやすく、一枚でサクッと、隣近所の、それこそ回覧しても、IPAってそういうことをやっているんだ、僕たちも日ごろパソコン使っている、こんなに僕たちを守ってくれるんだって、そういう気持ちにさせなきゃだめですよ。

    それはいいですよ。大臣が読むため、そこはビシッと、今まで戦後のずうっとそういうことでやってきたわけだから。とはいえ、今変わるべきだ。

  • 池上委員

    一方、第一期と全く同じものを(1)(2)(3)(4)で書いたとしても、ある意味では納得すると思うんです。だけど、世の中が変わっちゃっている。

    構成としては前段、ちょっと弱いかもしれない。要するに、世の中はガラッと変わっちゃっているわけです。例えばSaaSなんてなかったわけです。それぞれがパソコンを買っても、セキュア関係のソフトを簡単に買うようになったとか、世の中全体が変わっているから、4年前のものをそのまま書いたとしても、みんな新鮮味は感じるんじゃないかというような見方もありますよね。

  • 太田委員

    ですから、僕、この項目については文句も言っていない。

  • 池上委員

    明解さというか。

  • 太田委員

    明解さね。それで、位置づけをはっきりします。

  • 池上委員

    やる内容は確かに変わる。

  • 太田委員

    だから、(1)(2)(3)(4)に文句、何もつけていません。

    しつこく言いますけど、池上先生がおっしゃったように、時代が変わったと。でも、テーマは同じかもしれないけども、IPAは新しい担い手として、新しい役割だということをもうちょっと言わないとね。松山先生がおっしゃったように、せっかくの位置づけを変えているのであれば、新たな担い手として、新たな役割はこうなんだということ、同じ(1)(2)(3)(4)の項目をけちつけてない。僕は以前から、IPAはSECとセキュリティと人材の三つが主な仕事だというふうにずうっと主張しているんです。それについて、僕は何も言ってない。

    だから、松山先生がおっしゃった位置づけに基づいて、我々、見出しばっかり言っちゃいけないんだけども、新しい担い手として自信と自負を持って言うべきだということを申し上げている。

  • 松山分科会長

    私もそう思いますね。そういう意味で、明解なのは、A4一枚のものをきちんとつくって、大臣は置いておいてもいいのですが。

  • 太田委員

    むしろ大臣なんか、そのほうがわかりやすいんじゃないかな。

  • 松山分科会長

    と思うけど。

  • 太田委員

    一枚でこうやってね、一期と二期の思想がこう違うんだと、同じ項目だけど、新たな担い手としてこういうことなんだと、時代認識は、池上先生がおっしゃったように、いろんなことが出てきたんだと、それをパッとA4一枚でやるべきですよ。

  • 奥家情報処理振興課長補佐

    中期目標と中期計画の関係、初めにありました御指摘のポイントですけれども、企業であれば、例えば売上規模1兆円を目指そうというのでスパンといくわけですけれども、それで各事業年度の計画が立って、財政で予算がついてという形になるわけです。

    これは経済産業省からIPAさんにコミットメントしてほしいことを書くことになるので、それなりにブレークダウンをして書かないとコミットメントしていただけないんですね。そこがポイントになってくるというのが1点です。

    したがって、企業が1社ですべて目標から計画というふうに流れていくのとちょっと性格が違うものですから、そういった意味で、方向観はこうだろうと。ただ、今、これをやってほしいとは言えないものについては、書き方は方向観になっているんですが、これはしっかりやっていかないといけないものだというところについてはかなり具体的に書いてコミットメントしてくださいという書き方になっているんです。これが1点目です。

    2点目は、一枚の紙に比較するというのは非常にありがたいアイデアだと思います。これを見ていただくと、ソフトウェア・エンジニアリングのところが一番典型だと思うんです。第一期目標のときには、これはほとんど書いてないんです。そういった意味で、項目立てのところ自体も実は物すごい、ソフトウェア・エンジニアリングのところは矛盾してきまして、中身は大きく変わっています。

    そのことを明確にするべきだということを前回の会議で、前文をしっかり書けといただいたのは、まさにそういうことなんだというふうに私どもは理解しているんです。しっかりと書かせていただいた次第です。

    このような意識で私たちもつくっていますので、中身のところ、ここは弱いんじゃないかとか、ここをコミットメントしてもらったほうがいいんじゃないかとか、ぜひいただけたらと思っております。

    一枚紙のほうは、わかりやすいように整理はさせていただきたいと思います。

  • 松山分科会長

    その辺は、特に前回の御議論で覚えておられるかどうか知りませんけど、それぞれの事業のところの経費が年度でどう変わってきたかというのを。ソフトウェア開発がどんどん少なくなって、ああいうふうな形でやると、実際に何が起こってきているのかというのを中期スパンで見ると、非常に明解な動きが見える。太田先生がおっしゃっていただいたように、第一期はこういうスペシフィケーションになっていた、第二期の今回はそれに対して、ここはこうなっているんだとか。

    だから、ある部分、ソフトウェア・エンジニアリングに関しては、第一期のときはこういうことだった、だけど今はこうだと。これはなぜかというと、社会のそういうふうなことが変わったからだとか。セキュリティに関しても同様だと思います。

    人材育成は、第一期のときの目標はつまびらかに覚えていないんですが、今回の内容は随分ドラスティックに変わっておられると思うんですね、目標設定が。

    イメージとしては、ここの人材育成の5の中に挙げられているのは、CIOというものを社会の中で具体的に認知して、その人たちが活躍していただくような資格認定とかいうことを目指す、そうは書かれていないんですけれども、イメージ、読み方としては、そういうふうになっていると。

    これは申しわけないけど、前もお伺いしたんですが、経済産業省のCIOはおられるはずなんですね。だれかがなっているということだけなんですが、そこが実体化されているわけじゃないというのが社会組織の現状としての問題あると思うんですね。

    IPAさんとしては、そういうことも範疇に入れて人材育成のレベル設定とかターゲットというのを、社会をマネージしていくという形まで展開しようということを目標に書いていただいているんですね。これは従来のテクニカルスキルの修得レベルではないということがすごく入っていたりして、そういうのをポイントにしたようなA4一枚があると、第二期というのは随分変わっているよねというのが一目瞭然のことかなと思ったりするんです。

  • 太田委員

    一期と二期の思想性と考え方と、松山先生おっしゃった、何がどう違うんだと、新しい役割を担っていくんだと、堂々と入れる。

  • 八尋情報処理振興課長

    ちょっと困っているのは、今のまさにアイデアいただいたので、CIOというところで、例えば高度IT人材じゃなくて、社会全体のCIOを活性化しようと書いちゃうと、CIOって、まさにおっしゃった経産省にもいるし、いろんな人がいて、そのいろんなCIOを思い浮かべてしまって、あのCIOをやるのかと思われると、また困るというのがあるんですね。

    一方で、産構審人材ワーキングなんかではITアーキテクトという言葉があったり、サービスを産み出せるサービスマネージャーとかって、いろんな言葉が出ていて、それをまとめると、陳腐なんですけれども、高度IT人材。CIOとまで言い切ってしまうとちょっといかがなものかと。

  • 太田委員

    CIOだけじゃないと思うんです。別にITの素養がなくても、グローバルプラットフォームをつくる場合、コミュニケーション能力とか、そっちのほうが大事になってくるかもしれない。むしろ専門家たちにグアッと議論させるコーディネーター、ファシリテーターが必要になってきます。

    だから、ここから見えるのはCIOだけで、明確化しようと言いながら、いろんなプランナーつくれとか何とか言って、入り組んでいるなという感じがしました。高度IT人材とは何かって、四つか五つか分類してもいいじゃないですか。

  • 池上委員

    CIOについては僕、CIO学会とかいろいろやらされて、今、持ち込もうと思っているけど、遠慮しているんですよ。

  • 徳田委員

    CIOという言葉が使われすぎちゃって、一人歩きしていて、大学業界でも、マイクロソフトが主催して1年に1回、大学のCIOが集まってくるんですけど、バックグラウンドの方はいろいろで、本当にCIOかなと。ただ副理事とか、副理事長だから来たとかね。

    根幹は、あるキーワードは使えないというポジションはよくわかるんですけど、逆に高度IT人材というと、テクニカルな技術系のバックグラウンドだけの人を経産省は考えているというふうに逆にとられちゃう可能性もあるので、それ1点。

    僕らはネットワーク化とかライトサイシングやってみてわかっているのは、ガバナンスの形を変えなければいけないというメッセージが余り伝わってないんですよ。

    単に、パソコンを配ってネットワークですれば、うちの企業はウェブ2.0に対応できるかなと短絡的に考えている方たちがいて、ガバナンスの構造と社内で持っている情報システムの構造が有機的に機能してない会社が多いので、このまま例えば中小企業のIT化を促進しようとして技術だけわかっている人を入れても、ガバナンスの構造や何かと、自分たちの企業で使っている情報システムとの不具合とか、不整合が問題になる。

    感覚的に、うちはだめだ、こんなハイアラカルな組織の構造していたのでは迅速な意思決定とか顧客への対応ができないとか、そこら辺がバランス感覚でよくわかる人が経営層にいないといけないですよね。

    CIOは大学業界でも非常にレベルが低くて、余り言うと阿草先生に怒られるかな、だから、学長室や会社のマネジメントの中で情報のシステム、それからガバナンスの形を議論できるような方が育つといいんだと思うんです。中小企業でも全く同じだと思います。

    だから、太田先生は高度IT人材を分けたらというお話もありましたが、逆の意味で、CIOで言うと、あるラベルが張られちゃう。高度IT人材という言葉を前面に出すと、何となく技術系の人たちだけを経産省がプッシュしようと。

    先ほどMBAとITのまざったのと非常にいい例をお話しいただいたので、経営層に情報システムがわかる人たちが入ってこないと、本当の意味での底上げができない。企業が丸投げして、2億円安ければいいやとか、1億円安ければいいやといって発注しているから、我々が見ていると、全然よくならないです。

    IT化のためのお金は取られる。でも、出しているメーカーの人たちの出す案も悪いし、それをうのみで取っちゃうも企業も悪い。

  • 池上委員

    CIOで切りたいんですけれども、東大出版会からCIO学の何とかという本が出ていますから、あれをお読みになりますと、日本の現状、アメリカがどうなっているかということが非常によくわかりますので、それをお読みになっていただきたい。それは別にしたいんですよ。

    CIOの資格を考えて、大学の先生と議論しているから余り生産性がないんですけど、今の感じで野村が乗りましょうと言ったら、具体的にプログラムをつくってやりましょうということで、今悩んでおりますので、これはいずれIPAさんにお願いするか、今のところは無理だなという感じを持っております。

  • 櫛木委員

    グローバルも大分入りましたし、消費者の視点もないとか言っていることも入りましたし、随分新しい発言は出ていますので、方向としてはよくなったと思っております。

    経産省として旗を振る基本方針みたいな感じですよね。それは何かというと、例えばグリーンITとか、去年の6月に知財研標準化についても一つの方針が政府ミッションとして日本戦略が出ましたよね。それから、ユニバーサルデザインなんていうのは、消費者という視点からいけば、標準化、法規制と絡みますよね。

    したがって、私が言いたいのは、経産省あるいは国として省を乗り越えて進めていこうという方針と、このビジョンがここでつながっていますという接点の部分がそれぞれに一行でも入っていれば、この独立行政法人が経産省とのコミットメントという意味において、もっと明確になると思うんです。

    そういう意味でまだまだ不十分なのは、情報セキュリティというものに対して法制化的なものが見えていない。そういうものは、ここから提案が出てこないといけないと思うんです、ここのセキュリティ活動から。

    だから、国として持っているべき非常に重要な法制アーキテクチャーというものに対して、この独立行政法人がどう貢献していくかという接点の部分がもう少し方向性を明確に一行でも入っていると、随分締まってくるという部分が重要ではないかと思うんです。

  • 八尋情報処理振興課長

    一行でなくて4文字で入れるのに、政策提言と。

  • 池上委員

    それに関連しまして、国が電子化社会というのをねらっているわけです、総務省が中心になって。我々は余り本気にしていないかもしれないけれども、税の申告についても電子化でいこうとかってやっているんです。たしか20年で50%ぐらい、70%、電子化しようというふうに言っているでしょう。(「50です」の声あり)50でしたっけ。あれとの接点はどうなのかしら。筋悪いからIPAはやらないというのが一つの解で、でも、国全体としては進めようとしていますよね。

  • 奥家情報処理振興課長補佐

    IPAだけでやれるところかどうかというのはすごく難しくて、例えば税の関係でいけば、中小企業向けSaaSなんかがそこをねらっていたりするわけです。あらゆる政策資源を投入してやっていくというところなんだと思うんです。

    直接的にIPAさんがコミットメントしているところについて一文ずつ加えていく例えば標準化のところとかは、実際に事務局機能とか持っていますから、できると思うんです。

  • 池上委員

    それが読めるようにね。経産省として中小企業振興、第一ですね。具体的にはIT化ですよね。向こう5年間考えますと、それがますますもって進んでいくわけでしょう。いろんな問題も出てくるわけね。いろんなことをやってくれというんだけど、そのうち今おっしゃったのは、IPAができるものはやると書いてもいいけど、そうじゃないものを迂濶に書いちゃうと大変だよという話ね。

  • 八尋情報処理振興課長

    迂濶に書くのではなくて、現在の書き方はIPAのやることを書くということなんです。

  • 池上委員

    だとすれば、中小企業なんていう言葉は全然ないじゃないですか。

  • 八尋情報処理振興課長

    それはまぶしているんです。

  • 阿草委員

    経産省がやる中のどこの部分かというのはどこで読めるのですか。IPAだけの議論だから、ほかのことは考えるなと言われているのか、今の議論では。

  • 松山分科会長

    IPAに対しての目標限定なんですね。

  • 阿草委員

    そういう意味では、国全体の中で、かつ経産省と例えば総務省ですみ分けて、経産省の中で、また独立行政法人のどの部分で、どれをやるかが見えないので、今の議論では全体が見えないと言っていることになる。

  • 池上委員

    なるんだけど、理事長に、これやれよという話だから。ですから、どうしてもそこになるわけです。

  • 八尋情報処理振興課長

    これは財務省にも回るんです。ここに経産省のことを書いてあると、何で経産省が書いたとなるんです。

  • 松山分科会長

    IPAさんに運営交付金をお渡しするための仕様書なわけです。

  • 池上委員

    仕様書ですね。

  • 松山分科会長

    これをやってください、これをやってくださいという。洋風二階建て何とかかんとかで、耐震強度幾らというのを建ててねということで、日本の住宅政策いかにあるべきかということを考えろということではないんじゃないですか。

  • 八尋情報処理振興課長

    セキュリティでも、一般利用者のことだけ重点を置きたいんです。それだけを書こうとすると、暗号化はやらなくていいのかということになっていいことになっているんです。

  • 太田委員

    そう言い切るというのは。

  • 八尋情報処理振興課長

    言い切ったら、それは計画側で受け取らなくていいというルールなんです。だから、細かく全部入れているのは、書いたことに1対1で全部書いていただくという書き方になっていますので、計画という並び方が世間一般の常識とは違うかもしれません。今の話ですと、仕様書ですから。

  • 松山分科会長

    だから、国立大学法人の中期目標なんていうのも、計画と目標がどう変わるのかわからないぐらい。

    それは見ていただいたらわかりますけど、教育は何かを目指して教育する、研究は何とかする、運営は何とかするじゃないんですよ。

  • 太田委員

    目標が書いてあるのですね。

  • 松山分科会長

    目標を書くんです。

  • 松山分科会長

    ほとんどOne to Oneに近い話です。

  • 櫛木委員

    官庁用語の目標仕様書です。解説書は要るかもしれない。

  • 太田委員

    国民に伝えなければいけないです。

  • 八尋情報処理振興課長

    おっしゃっている中で、すごく重要だと思ったのは、さっきおっしゃった高度なIT人材と書かないほうがいいかもしれないというのは重要な御指摘で、ですから、思い切って、これから必要となる人材と。

    そうすると今度は、財務省とか行ったときに、「IT人材じゃないの。文科省と共管でやったらどうか」と余計なことをいろいろと言われたら、どうしようかなと思ったりしている。

    私もだんだん役人になりつつあるんですけれども、本来は人材でいいと思うんですよ。

  • 松山分科会長

    違うんですよ。霞が関でやると、省庁間で経産省ラベルとか、文科省ラベルとか、総務省ラベルあるんですよね。

  • 八尋情報処理振興課長

    経産省は人材を論じていい官庁じゃないんです。IT人材ならば一人で考えていい。ICT人材だったら総務省と考えなければならない。

  • 池上委員

    すべて財務省対応なんですか。

  • 太田委員

    そうすると、ITを入れるところがないと、まずいねという話になっちゃう。

  • 八尋情報処理振興課長

    多分もめるんだろうなと思います。あえておっしゃるように、もめてみろということになれば、もめてみるというのも一つの手なんですけども。

  • 松山分科会長

    最初に話が出ていたんですけれども、例えば英語教育というのに関して、TOEFL、TOEICという話が出て、CBTという話で、ワールドワイドスタンダードという感じになってきて、名古屋大学は知りませんが、我々のところの大学は、大学院入試の英語試験はそれに頼っちゃっているんですね。東大もそういう形になっている。これは一体何だろう。

    ということは、文部科学省で教育やって、粛々やって、大学の先生が問題つくって採点してというプロセスじゃなくて、英語というのに関しては、ある種のスタンダードとしてあまねくやるべきだ、そのスタンダードというのはワールドワイドスタンダードでこれだけの話ですよということが学校から出てきているわけじゃないんです。

    ITに関しても、できればそういうスタンダードの形をIPAさんがやってこられているのは実績なんで、目標は社会をマネージする人まで見据えた形で、そこまでスタンダードをつくっていく。

    僕がここへ期待していますのは、ここは日本の社会構造、先ほど徳田先生がおっしゃったように、業者と仕様書を安くしてくれとかってやるのがCIOという話じゃなくて、組織のマネジメント、組織体制、業務体制をちゃんと考えてやるところまでできるんだと。そのためにはMBAとか、場合によってはロースクールとの関係とかいうのも含めて、これは理想論ですけれども、着実にこまを進めていって、それを人材育成という枠の中で経済産業省が指導していただけるというのは、我が国のためだというのはすごく思うんですね。

    逆に言うと、文部科学省は、阿草先生なんか絡まれたと思いますけれども、教科情報の具体化のところで、もみくちゃにされているわけですね、結局。なぜかというと、文部科学省が行うべき学校教育というものがバーンとあるので、ミスマッチになっちゃう部分があって変なふうになっちゃう。

    必ずしもあれがワアッと広がって、情報教育に関しての徹底がこの数年で進んだのかというと、そんなことはない。そういうところはIPAさんがやる人材育成プログラムの中で、ここをいろんな形で展開していただくというのが社会を変えるための一番大きな方法論だという感じを持っています。

  • 阿草委員

    今の人材育成というと文科省で行うことであり、経産省はどういう人材が要るかを明確にして、そういう教育を皆さんやってくださいというべきでしょう。産業界というか世の中を動かすために必要な人はどういう人かということを明確にし、こういうことをチェックするとか、教育機関の出口というか、社会に対する入り口は経産省がしっかり決めるとかにすべきです。そこに教育に関する議論を拡大して、最後は初等教育からおかしいまでなっちゃうと行き過ぎの感じがします。

    社会が受け入れる必要としている人材の明確化と、そのクォリファイは何らかの仕組みや基準をちゃんと整備します。教育界がそれにあわせて必要だと思う人材を教育してくださいと言うべきです。

    そこを分けないと、人材の育成が教育まで入っちゃうと、文科省とのすみ分けが問題になるのではないでしょうか。

  • 松山分科会長

    スキル標準というスタンダードを決めて、それを満たしているかどうか、認定認証を行うという感じだと思うんです。僕は人材育成と言っていますけど、人材育成のためのスタンダードとチェック、認証機能というのをIPAが持つ。だから、教育はそれにあわせた小中高なり大学なりが教育としてやればいい。

  • 阿草委員

    そうですね。そこをちょっと間違えると、つい教育まで入っちゃいますから、大学が悪いからといって経産省が大学のかわりに教育するのかって最後なっちゃいますよね。そこに行かないようにすべきです。

  • 松山分科会長

    個人的には、やっても悪くない、やってもらったらいいんじゃないか。

  • 阿草委員

    最後、省庁をどうするかになっちゃいますよね。そういう特命の部分をつくってやるという、特区をつくるとか何か仕組みをつくらないと、今の省庁間のやり方ではちょっと難しい。

  • 松山分科会長

    そのままでは無理です。

  • 池上委員

    今の点で補足ですけれども、この前言いました文科省は、教育についてはいろいろ議論されている、人材育成については、ある意味では迷っているという状況ですからね。教育と人材育成は違うんですよ。日本のは非常に珍しい。高等教育は本来、人材育成というふうに位置づけたいんだけど、日本の大学は研究第一というようなフンボルト流のやり方やっているので、ですから、人材育成というのは、これは彼らがいいかげんやっているという意味じゃないですよ。一生懸命議論する中で十分議論されていないんですよ。

    ですから、人材育成の材というのは何かつくるための材ですから、こちらがイメージを示さないと、向こうは動けない。そういう意味では、阿草さんの会議は重要なんですよ。ただ、重要なことは、人材という発想がないということを頭に置いて議論しないと。

  • 奥家情報処理振興課長補佐

    教育は旧文部省、人材育成は旧労働省なんです。

  • 池上委員

    多分そうだと思います。スキルですからね。

  • 奥家情報処理振興課長補佐

    生産活動とか何とかすべてにおいて、人というものが非常に重要な要素というか、ここが勝負のポイントになってきたということで、通産省から経済産業省に変わったときに大きく踏み込んでいるんです。

    クロスしているところがあって、八尋から申し上げましたけれども、それで高度IT人材という言い方をしないと難しくなってしまうかもしれないというのは、まさに2省庁があった上で、本当のニーズのところで声が上がってきているところについてどう対応するかというところで悩んで、インフラみたいなところとか、ツールを整備して使ってもらえるような環境を整備していきましょうという方向に大きくかじを切ったということなんです。

  • 阿草委員

    人材育成というのは人を人材とするのか、人財をつくるまでなのか、人材という素材を本当に役に立つ人間にするまでか。材料を作るまでか、製品までか、どこまでが人材育成なんですか。それによって、池上先生の話は効くのではないですか。材料はあるけど、それをどう活用するかを人材育成とするのなら、社会に出た後の育成の話です。

  • 池上委員

    後ですね。

  • 阿草委員

    人材育成を、材料の人材をつくるという話ですね。

  • 池上委員

    そうですね。

  • 阿草委員

    そうすると、大学側とか、そういうことになります。

  • 池上委員

    大学にしてみると、最終的にイメージを示さないとできないよという話になるわけね。ですから、今の話って最後は産業界が悪いという話になるんですよ。

  • 阿草委員

    そうじゃない。

  • 池上委員

    でも、確かなことは、文科省でも局長なんかと議論して、僕、今まで大学の学長もしていたでしょう。学部教育を一生懸命やろうと思ってもだれも乗らないわけです。やっと気がついたら、もう遅すぎたと思ったんです。

    学部教育というのは、ある意味、人材育成にするのか、教育にするかという接点なんです。文科省は少なくとも人材育成という発想はない。確かにスキルを与えるというのは労働省だったんですね。

  • 奥家情報処理振興課長補佐

    だから、失業中の方に対するトレーニングですね。ああいったものがイメージで、まさに阿草先生がおっしゃった人材をつくるという、材をつくるというところが人材育成で、その後、どうキャリアパスをつくっていくのかというところまで視野に入っていなかったというのがこれまでの体制なんです。

  • 池上委員

    ですね。ところが、アメリカはそうではなくて、それでいっている。イギリスも今、そういう方向にいこうとしている。

  • 奥家情報処理振興課長補佐

    そういうことです。そこの穴をどうやって埋めていくのかというのが、この目標の中で相当苦労して書かれているところのポイントです。

  • 池上委員

    僕は前も申し上げたように、少なくとも試験の話とスキルスタンダードという意味で物を持っているわけです、IPAは。要するに、戦う武器をね。それは強いですよ。あれがあれば国際展開するときだって、これがあるじゃないですかって言えますからね。大学に比べたら、非常にいい。

  • 松山分科会長

    強烈ですよ。

  • 池上委員

    強烈ですよね、多分。

  • 松山分科会長

    社会を変えられると私は期待しているんですよ。逆に言うと、IT関係でそれだけの武器をお持ちになっている組織はほかにないでしょう。

  • 太田委員

    どういった新しい人材が必要だというのは徳田先生もおっしゃったけれども、IT人材と言いながら、これから新しい人材というのはどんなものなのかと、SQLサーバーとアクセスができるだけじゃだめだよと、Javaができなければいけませんとか。

    徳田先生がおっしゃったネットワークエンジニアリングがこれだけ足りませんとか、5年後に必要とされる新しい人材、それと現状ある人材をどう転換していくかとか、そこをもうちょっと書き込むことはできないのでしょうか。

  • 松山分科会長

    難しいのは、経産省の仲間になっているわけじゃないけど、これはIPAさんに対する仕様書なので、経済産業省としてのIT人材育成ポリシーを検討する中の一部がIPAとしてできる仕様書にブレークダウンされている。だから、これすべてじゃないんですね。

    本当は、経済産業省として、商務情報政策局としてIT人材育成プランをいろんなレベルで展開する、技術養成もいるんです。その中で、この部分はIPAだね、そうじゃなくて、この部分はどうするんだよねと、この部分は文科省との連携で何とかやろうかと、本当はそういうマップが上にあるべきなんです。

  • 太田委員

    本当はね。

  • 松山分科会長

    本当は。

  • 太田委員

    だから、そこを議論する場じゃないとしても、IPAにフォーカスした場合でも、そういうことは言えるんじゃないか。5年後にこんな人材が必要だと、組込みソフトの人材はこれだけ足りないとか、そのためにはいまの人材を組込みソフトの人に転換したりする目標・計画を朗かにする必要がある。5年後にどんな人材が必要なのというのは、僕は、明確化しなさいと宿題として藤原さん言っているんだけども。

  • 八尋情報処理振興課長

    太田委員のおっしゃっているのはすごくわかります。我々も努力はしたいと思います。これが一つです。

    ただ、例えばこんな感じなんです。細かく書くと、組込みは書けるかもしれない。でも、組込みも人材のイメージまでは書けますけど、ITだけじゃないんですよね。組込み系の協議会があったり、組込みに対して取り組んでいる協会・団体があって、そことやっていることも多々ございます。

  • 太田委員

    経産省。

  • 八尋情報処理振興課長

    はい。それから、スキルスタンダードもITSSと組込みのETSSをIPAが比較的書く、もちろん書くんですが、ほかにユーザー側のスキルスタンダードとしてはJUASという情報システムユーザー協会というところが東京海上さんを筆頭に、そこが経産省ときちんとしていて、JUASの部分は、ここは書けなくなりますから、ユーザー系のスキルスタンダードは抜けていて、組込みと情報システムだけ書いてとかって細かくなると、よりまだら模様の人材イメージになりかねないかなとか思います。

  • 櫛木委員

    競争ですよね。いろんなところでやっていますから、ここからいい案が出てこないと、それは忘れ去られていくということになるだろう。

    今のお話を聞いていて、標準化の世界に当てはめてこの話をしますと、マネジメント標準というのが最近、ISOでたくさん出ていますし、セキュリティでもISO27002とか15408とか、こういう標準化の世界がありますよね。

    ダブルロゴというのがあって、例えば相手の国で決めたものを標準化にしてダブルロゴで認めますよと、特にIEC。そうすると、IPAで決めたスキル標準みたいなものがダブルロゴ的にある種の権威を持って標準化としてすぐに採用されるぐらいの権威性のあるものとして競争力を持たないと、これが採用されない、世の中で認められない。だから、よそが同じようなことをやっているときに、ここがすぐれたものを出さないといけない。それがここでの一番重要なミッション。

    そんなときに、まだ決っていない部分が随分ありますから、マネジメント標準のダブルロゴになるぐらいの力を持ついいものをつくるんだということをミッションにしていったときに、人材のETSSにつながるところもあるし、ここではITパスポート試験という言い方していますけれども、情報処理試験をそういうものにしていこうということも大事ですし、それからセキュリティももう一歩踏み込んで、そういう何かをつくっていく。今までにない、27002とか15408にない次のものをつくっていくものが提案できてくる。それから、消費者と向い合ったときに、ここから何かそういうものが出てくる。

    一つは執行機関じゃないんですね。マネジメント標準を制作し提言する機関なんですね。だから、やる本体そのものではなくて、横から見てマネジメントの体系をつくり、それをアセスメントするところまで入りますから、これがカチッと固まっていけば標準化の世界にそういうものができていきますから、それが提案できる情報処理に基盤を置いたところがきちっと固まっていけばいいと思います。

  • 松山分科会長

    ありがとうございます。

    時間の都合もあるんですが、次の中期計画のほうを、仕様書に基づいて部材をスギにするのか、ヒノキにするかという話にブレークダウンしていきますので、一応、大きな話としては、高度IT人材という言葉についての再検討ということと、全体的には、太田委員が最初に言っていただきましたように、第一期、第二期というところで、目標自身の設定がどう変わってきているのかと、A4一枚でというところに代表されるようなことだと思うんですが、そういうところで経済産業省のほうで新たに再検討させていただきたいということにさせていただきたい。

    いろんな個別のところの話に関しては、中期計画のところでも同様のポイントでできていることでございますので、再度議論を展開するということで、一たん目標に関しましては今のような御指摘を修正するということで次に進ませていただきたいと思います。

    池上先生、申しわけないんですが、私、途中抜けるので、かわりに。僕、所用があって抜けなければいけないので、次の仕切りを先生にということになっています。それで、もしよければ、こういうガイドラインがありますので、お願いできますか。

  • 池上委員

    もういらっしゃいますか。

  • 松山分科会長

    ちょっと早目ですが、区切りでと思っていますので、済みません。

    池上先生、全体のまとめをしていただくと思いますけれども、今の御議論いっぱいあって、非常に重要でございますが、かといって、来週の金曜日に上の親委員会で我々が提案して承認を得なければいけないというのが省としてのプロセス。それ以降、今度は財務省とお金を当てるものの根拠資料として、これが適切かというプロセスが年度末まで続くということになってまいります。

    先生方の御意見をこうやって伺う機会は、今回が最後になってしまうと思うんです。その辺は随時メール等でもコミュニケーションを取りながらということにさせていただきたいと思います。

    基本的には、分科会長と事務局で最終的な調整はお任せいただきたいというのが最後のところで出てくると思います。事前に役職上、そういうプロセスになっておりますということで、それも先走って申しわけございませんけれども、御承認いただきたい。

    ただ、きょうの今までの御議論を伺って、いいかなと思っているのは、皆さん意識の上で共通方向で御議論いただいてきているということがありまして、これからもいろいろおつき合いしていただけるんじゃないかなと思っております。そういう意味で、これからも本当によろしくお願いしたい。

    済みませんが、そういうことで中座させていただきます。あとよろしくお願いします。
     

IPA第二期中期計画について

  • 池上委員

    次の議題2の中期計画に進めさせていただきます。

    まずは事務局から説明を。

  • 八尋情報処理振興課長

    藤原理事長から。

  • 藤原理事長

    私から説明をさせていただきます。

    資料2が中期計画の全文です。先程のお話にでました仕様書に基づいてまとめております。資料2は非常に詳細になりますので、参考資料2、それから参考資料3、4、5を適宜引用しながら簡潔に御説明させていただきたいと思います。

    まず、参考資料2の1ページ目です。これは本文中の前文ポイントをまとめています。上段に記載の視点で、先程の目標の達成に向けて、事業を実施していきたいと考えています。

    一番上に書きましたことは、阿草先生をはじめとする委員の皆様から御意見をいただきました「ITのグローバリゼーション」に対する認識です。ITのビジネスモデル等の構築や開発そのものが非常にグローバル化しており、また、セキュリティについても攻撃が外国からも行われています。このようにITの世界はどんどんグローバル化しているということをきちんと視点に据えてやるということです。また、基本的には、ソフトウェアは人力に頼るところが非常に大きいものですから、アジアの国々との連携を一層強化していくというのが大きな視点です。

    その下に具体的に四つの視点を書いています。1番目は経済社会基盤としてのITの安全性・信頼性の向上、2番目は、櫛木委員からご指摘のありました国際競争力の強化です。特に自動車、情報家電等、我が国の成長をリードしている組込みソフトウェアの強化です。

    それから、何といっても、裾野の広い中小企業のIT化を促進し、生産性を上げていくことが必要であると考えています。3番目は、世界に通用する高度IT人材の育成です。先程御指摘がありましたように、情報処理技術者試験と三つのスキル標準を統合しながら運用していくということをぜひやりたいと考えています。最後に、4番目ですが、中小企業や地域を中心とするユーザの視点です。第二期は、このような観点から事業を実施していきたいと思っています。

    第二期でIPAの果たすべき役割は四つあると考えています。まずは情報セキュリティ、右のほうにソフトウェア・エンジニアリング、左下に総合的IT人材育成、4番目に開放的な技術・技術標準の普及となっています。こういった分野でのガイドラインやスタンダード等を積極的に提供していきたいと思っています。

    2ページ目です。国民に対して提供するサービスその他業務の質の向上です。1番目はセキュリティ対策です。何か起こってから防御するというこれまでの観点から、ここでは「プロアクティブ」という表現を使っていますが、今後は予防するという観点で取り組んでいきたいと考えています。

    第一期でも少し萌芽は出ています。例えば、ウイルスに感染してしまうようなう悪意あるウェブサイトの情報を収集、分析し、対策情報を提供するためのツールを開発しています。これも一つの予防です。それから、特に暴露ウイルス対策です。WinnyやShareといったファイル共有ソフトを通じた情報漏えいが問題になりました。それに対して抜本的な対策を講じます。ウイルスの侵入を入口で食い止める、情報の漏えいを出口で防ぐ、侵入してきたウイルスを駆除するという包括的対策を打ちたいと考えています。それが一つ目です。

    次は脆弱性です。様々なシステムやIT商品の脆弱性、Vulnerabilityについて、米国とも情報交換をしながら、現在約4000件の情報を集めて、国際的にも提供しています。これをどんどん拡大していきます。

    中小企業に対して、特に最近、取引先である大企業から情報漏えいをしないようセキュリティ対策をしっかりとやってほしいという要請が大変強くなっています。現在、IPAの研究会で検討中ですが、中小企業の適切な情報管理の在り方についてのガイドライン等を整備していきます。これには取引先との共同作業といった要素を取り入れたいと考えています。

    国際協力につきましては、特に米国のNIST(National Institute of Standards and Technology)等との連携を強化します。例えばNISTからは擬似暗号モジュールを共同開発しようとの提案を受けていますので、協力して実施します。

    また、こういった情報セキュリティ面での脅威が国民経済的にみてどういったコストをもたらすのか、それを除去するためにどれだけの費用がかかるのか、そのような観点からのマクロ分析をしたいと考えています。そのための機能を強化していきます。

    IPAではコモンクライテリアという評価・認証制度を運営しています。年度途中ですが、平成19年度は現時点で54件の認証をしています。これは世界トップレベルの認証件数になっています。この制度の定着を図るとともに、さらに使いやすく、もっと安く、早くするといった制度改善に取り組んでいきます。

    2番目はソフトウェア・エンジニアリングです。第一期は様々な手法の初期的な開発を行ってきました。これを普及させていきます。新しいツールや利便性の高いデータベース等の開発、提供を積極的に行っていくというのが第二期です。信頼性の向上につきましては、信頼性ベンチマークシステムの高度化を図ります。さらに、情報システムの障害情報、ソフトウェア開発の失敗事例を既に集めはじめていますが、それらの要因分析や対策の検討に取り組んでいきたいと考えています。

    組込み系につきましては、組込みソフトウェアの作成プロセスの最後の段階であるテスト段階での基準をぜひつくるべしという意見が非常に強くなっています。これに取り組んで参ります。

    また、第一期で様々な組込みソフトウェアのツールを作りましたが、JasParという自動車メーカによる共同研究体が実施するプロジェクトにフォーカスをあて、これらツールを導入して、効果を実証するとともに、さらなる改善を行っていきます。

    それから、地域の企業や中小企業でも使えるようにツール等の利便性、操作性の向上を図るということを(2)に記載しています。

    先程、いろいろと御議論のありました標準化につきましても、例えば組込みのコーディング作法についてはJIS化をする予定です。また、ソフトウェアライフサイクルの一部につきまして、先程、櫛木委員からお話がありましたダブルロゴですが、ISO/IECに提案をしていきたいと考えています。

    3ページになりますが、3番目は総合的なIT人材育成の推進です。特に三つのスキル標準、ITスキル標準、組込みスキル標準、それから情報システムユーザースキル標準の共通の参照モデルとなる「共通キャリア・スキルフレームワーク」を早期に構築します。さらにこれを基にして、情報処理技術者試験を抜本的に改訂します。レベル1の試験となるITパスポート試験を創設して、より広い人材にITに関心を持ってもらいたいと思っています。これは利便性向上のため、CBT(Computer Based Testing)方式を導入したいと思っています。

    さらに、地域・中小企業のIT化促進に取り組みます。長岡市や財団法人にいがた産業創造機構との間で既に相互協力協定を最近締結しました。社団法人関西経済連合会、これは櫛木委員にもご協力いただきましたが、関経連で組込み分野の人材育成を進めたいということで、先日、今清水理事が行きまして、協定を締結して協力することで合意しています。今月中に相互協力協定を締結する予定です。

    グローバリゼーションへの対応につきましては、特にアジア各国から日本のITスキル標準を普及させるべしという意見が非常に強く出ています。手始めに、1月下旬にベトナムにIPA幹部を派遣しました。ベトナムにはベトナムソフトウェア産業協会(VINASA)という組織があります。そこはベトナム版のITスキル標準を日本のITスキル標準に基づいて作ろうとしておりますので、それに協力していきたいと考えています。

    また、情報処理技術者試験のアジア共通統一試験では、アジア各国が自分たちで問題をどんどん作ることができるようになってきており、4月に実施予定の試験では、午前試験では80問中54問が自分たちが作った問題です。第二期も問題作成の支援等を引き続き実施して参ります。

    スーパークリエーターにつきましても、引き続き優秀な人材を発掘していきます。特に第二期では、出口を見つけることを支援したいと思っています。家電メーカあるいはソフトウェアのアプリケーションを開発するベンダーの方々に紹介をして、彼らのソフトウェアを採用してもらうといったことをぜひやりたい。第1号は徳田先生のところの学生になるかもしれません。

    4番目の開放的な技術・技術標準の普及ということについては、特にオープンソフトウェアについて、第一期は実証実験等を中心にやってきましたが、この手法を確立して第二期は普及に重点を置きます。

    また、OSSにつきましては様々な知的財産権に関するルールがあります。これらルールは海外で決められてしまうことが結構多いのが現状です。自由な書き換え等を過度に求める考え方や、もっと現実的な方々、その両方と我々はパイプを持っていますので、これらの解決に向けて取り組んでいきたいと思っています。

    OSSの普及につきましては、開発を支援するためのツールや性能評価情報、導入事例等を提供する必要があります。それを「OSS iPedia」という形で提供しています。1日約2万件のアクセスがあります。米国、中国、韓国、欧州各国といった海外からも毎日約100件のアクセスがあります。これをさらに充実させていきたい。また、開発支援ツールや性能評価環境等を「OSSオープン・ラボ」という形で提供していきたいと考えています。

    ITベンチャーの支援につきましては、SaaS等に特化して平成21年度まで実施します。

    債務保証については、一般債務保証を第一期で終了し、第二期は新技術債務保証に特化します。

    5番目は業務運営の効率化です。PDCAサイクルの一環として、「100者ヒアリング」を充実させていきたいと考えています。それから、業績評価とそれに基づいて賞与及び昇給に反映させるという制度を導入しています。これは独法の中でもIPA独自の制度だと思っています。

    一般管理費については毎年度前年度比3%の削減、総人件費についても5年間で5%と、これは横並びではありますが、それを着実に実施していきます。

    次に自己収入の拡大ということですが、コモンクライテリアの認証では、年間5000万円程度の収入を上げております。

    地域ソフトウェアセンターにつきましては、経営状態のよいセンターに対しては支援を行い、悪いセンターについては、地元の協力を得ながら、もちろん最終的には彼らが決めるわけですが、整理していくという方針で対応してきました。第一期では新潟、京都、長崎のセンターを整理いたしました。第二期についても整理する必要があるセンターが出てくると思います。

    5ページが予算等です。左側の中央、終始計画の総表を見ていただきますと、経常の費用と収益が約400億円となっております。これは5年間の数字ですが、一般勘定で250億円、試験勘定は独立採算になっていますが、150億円ということです。年で平均しますと、一般勘定が50億円、試験勘定が30億円です。

    右側の1.一般勘定の(3)にデータベース・ツール構築事業という項目があります。これは資本金を財源とする事業で、第二期では約150億円を予定しています。第一期では約20億円程度使用しました。これを加速して、150億円ありますので、年平均で30億円になります。つまり、交付金による事業50億円と試験の30億円、データベース・ツール構築の30億円ということで、年間約110億円の規模で事業を実施していきます。

    参考資料3です。先日、太田委員を訪問させていただいた際にお話のありました、IPAの中期計画の第一期と第二期の違いを簡潔にまとめた資料です。

    第一期は、個別企業の支援を中心にやってきました。第二期は「情報社会システムの安寧と健全な発展」という目標ですので、インフラとしてのITの安全性や信頼性の確保、それとグローバル化への対応を大きな目標としてやっていきたいと考えています。

    その下の欄に重点施策というのがあります。これは一見、あまり変わらないではないかと思われるかもしれませんが、例えば第一期の1.個別企業へのソフトの開発支援は、第二期ではほとんどなくなっております。

    第二期はITの安全性の向上、ソフトウェア・エンジニアリング手法の高度化、導入促進による情報システムの信頼性確保、IT人材育成、それから開放的なイノベーション、この四つを事業の柱としてやっていきたいと考えています。例えば第一期の1.は、もうありません。2.の情報セキュリティ対策については、もっと予防的な対策や地域・中小企業への普及等へどんどん重点を移していきます。

    それから、ソフトウェア・エンジニアリングですが、第一期は手法の初期的な開発を行いました。第二期は新たな手法の開発に加えて、中小企業を含めてこられの普及を図っていく普及の時期です。

    3.の人材育成につきましては、情報処理技術者試験を中核にいたしまして、ITスキル標準、組込みスキル標準、情報システムユーザースキル標準の3つのスキル標準との整合化を図っていきます。

    それから、開放的な技術や技術標準の普及に取り組んでいきたいと思います。

    したがって、一番下の欄に成果及び課題等と書いておりますが、第一期は導入や手法の初期的開発を行ってきました。第二期は本格的にツール化、データベース化する、標準化、デファクトスタンダード化するといったことを中心に事業に取り組んでいきたいと考えています。

    以上です。

  • 池上委員

    どうもありがとうございました。

    そうしますと、先ほどの指令書に従って、具体的には、こういうことで進めていきたいというのが出てきたわけですけれども、最初に入りやすいところからですね。

    先ほどの高度な人材の高度をどうするかという話なんですが、ここでは総合的と書いてあるわけですね。

  • 徳田委員

    いいじゃないですか。

  • 池上委員

    ただ、総合的なIT人材なのか、IT人材促進の総合的な推進なのか。この辺、本音はIT人材の多様性みたいなことも考えているわけですね。民間のほうがタイムリーなことを要求していると思うんですが、これは表現の問題かもしれませんが、どうですか。総合的ということで皆さん御満足いただけるかどうか。

  • 太田委員

    最初の四つの視点のところは、上は世界に通用する高度IT人材の育成なのに、果たすべき役割で、いきなり総合的なIT人材育成になっている。

  • 藤原理事長

    ITスキル標準で言いますと、レベルの1、2、3を放っておくわけにはいきません。実際には、彼らがプログラムを書いていくわけですから、そこをないがしろにして、高度IT人材の育成のみ行うというわけにはいかないと考えています。

  • 池上委員

    中身はいいです。総合的という言葉は、どうなんですか。

  • 太田委員

    結局、ここのスペックによりますと、経産省が人材の明確化を行っていないから、高度と言ったり、総合と言ったりしているんですよ。スペックどおり、八尋課長が藤原さんに宿題を出して明確化を行うと書いてありますね、さっきの目標の3ページの一番下、明確化を行っていないから、そういう議論になるんですよ。総合的なところは、IT人材になるんですよ。明確化の作業、このスペックに基づいてどこにあるのか。

  • 池上委員

    3ページを見ますと、これが要求されるIT人材ですねということでやろうとしているわけですね。産業競争力、地域・中小企業、グローバリゼーション、もう一つは突出したと、この四つのイメージを描いておられる。

  • 太田委員

    目標の6ページの情報化社会のプランナー育成、これも非常にいいと思っているんですけれども、それに対応した計画はないですよね。そういう位置づけでしょう。目標は、宿題をこう出しましたと、宿題に対して、5年間こうしますということをはっきりさせる。

  • 藤原理事長

    資料2の計画本文の7ページに「総合的なIT人材育成の推進」という項目があります。この(1)に産業競争力を強化するための高度IT人材の育成ということで六つ書いています。

    今、太田委員が言われたところは、(4)産学との連携を図りつつ、高度IT人材育成のための実践的な人材育成手法を調査研究する、(5)人材育成の環境整備の一環として、専門性の高い高度なスキルを持つ専門家の連携体、プロフェッショナル・コミュニティの確立、強化を図るというところになります。そこで高度IT人材の育成や、プロフェッショナルコミュニティとの連携に取り組んでいきます。

  • 櫛木委員

    総合的という言葉、どうでもいいって失礼な言い方ですけど、そういうことより、これからグローバルに通じるIT人材、グローバルから見ても、日本のITのリーダーはすぐれているねって見てくれる、そういう人材でないといけないと思うんですね。

    そうしたときに、これは中期計画ですから、ロングレンジで見てみると、日本の今の立ち位置は物すごく厳しいと思うんですよ。インドがあれだけ出てくると、これから10年、20年したら、完全にインドが逆転する。中国も物すごいパワーである。我々も、中国にもソフトを相当出しているし、ベトナムに出しているし、インドにも出している。

    そうしたときに、日本のソフトウェア人材ってどういう立ち位置でグローバルにリーダーシップ取れるのかと考えたときに、厳しいですよ。その中に埋没しちゃって、パワーもない。立ち位置を何で突き抜けるのかと、物すごく難しいですね。

    そうしたら、この中で見ていたら、どこで勝つかというと、さっきありました日本の産業で強いところに立脚点を置くしかないと思うんですね、自動車とか家電とか。そこが勝っている間は、それに携わる人材を、世界から見ても、ソフトウェア人材というのは、「なるほど、あそこに従わざるを得ないね」となってくる。だから、その道筋をしっかりつけていく必要があると思うんです。それがグローバルに通じるIT人材だと思うんです。

    そうなってきたときに、世界については、それでもつぶしに来ますから、標準なんていうのも、標準カリキュラム、この前、藤原さんに聞くと、ベトナムは世界の標準カリキュラムよりも日本で持ってきたことが合っているとおっしゃっていた。

    これは物すごく重要で、カリキュラムにどんな標準があるか知りませんけれども、そういうところに日本がちゃんと提案していくと。提案していくときに、アジアを仲間につけて、この国も、この国も賛成しているし、組込みのこの部分は世界をリードしているから他国も従わざるを得ないということで標準に進めていくと。そういうところでグローバルな位置づけをかち取ると。かち取るというのがあって、それを日本向きにした、ベトナム向きにした、どこ向きにしたということでもう一回、それをやっていくと。

    そうしないと、ソフトウェアのプロセスでも、CMMは世界を席巻しているわけで、皆さんCMMに従ってやりましょうとなっているわけで、そのことでいくと、放っておいたら、インドの何とか方式に日本も従わざるを得ないとなります。でも、それが本当に貢献としていいのかということになりますよね。

    そうしますと、さっき言った強みに着眼して、それを世界に突き抜けていって、そして仲間をつくっておいて、そうやる。それで決ってしまって負けたら、いいとこ取りして決まったら、それをもう一回持ってきて、それを今度、日本向きにやり直す。他国に焼き直すときに、それを支援していく。こんな形でやっていくのが方向ではないかと思います。

  • 池上委員

    そうすると、A4、3ページの上のほうに書かれているITのグローバリゼーションへの人材面での対応というのは、ある意味では、アジアに対するサービスですよね。櫛木さんがおっしゃったのは、1番のグローバルな産業競争力で勝てるような人材を育ててくれよということですね。

  • 櫛木委員

    そこがあって、世界に切り込んでいく先兵部隊になってということですね。

  • 池上委員

    一応そういうつもりではいるんですけどね。

  • 櫛木委員

    そう来ているんですね。だけど、それをもっと鮮明に、戦う手順も含めてやっていく。

  • 池上委員

    3番は何となくおつき合いという感じですもんね。

  • 太田委員

    そうじゃないですよ。現場は一生懸命やっていますよ。

  • 藤原理事長

    現在、スキル標準と情報処理技術者試験の統合的な運用に向けた取組みを行っています。例えば、ITスキル標準では、アーキテクトのレベル3というのは、どういうスキルを持っていなければならないかということを書いてあります。一方、情報処理技術者試験ではその出題範囲を細かく書いています。両者を統一しようとしています。

  • 池上委員

    わかりました。

    今、言われた1番のグローバルな産業競争力を確保するような人材を育てることが、順番から言えば、プライオリティは高いんでしょうね。3のようなツールがあって、これをうまく利用しながら1番にうまくフィードバックできるようなことがあるんですかね。そういう意識あるかどうか。

  • 奥家情報処理振興課長補佐

    ITSSみたいなものを使って日本型の技術を身につけた人を確保していくということもしかり、さらに、プロフェッショナル・コミュニティのところが情振課とIPAのほうと議論になったんです。

    先兵隊をというのは、プロフェッショナル・コミュニティみたいなものがあって、個人というものを出して、これが世界的にちゃんと発信できていく体制をつくるというところがすごくコアだと思っています。

    そういった意味で、今回、プロフェッショナル・コミュニティのところを相当明確に出しているのは、まさに櫛木委員から御指摘をいただいたところを強く意識した内容になっているんです。そういったところをにらみながら、IPAさんのほうも考えていただいております。

  • 櫛木委員

    3が大事なのは、CMMみたいに世界に通用する何かを発信できるか、そうしたときの仲間づくり、それで世界に打って出るというステップとしては絶対に必要だ。こういうことなくして、日本のってなんぼ我々が気張っても、だれも世界では認めてくれない。ハノイ工科大学は慶応の方に聞いたら、350人のIT化に対して、85人の慶応、立命のIT人材、日本版育成講座をつくっておられると。

    だから、こういうところを味方につけて、1票獲得というぐらいのことで世界に打って出る。世界に打って出ること自身もプロセス化して順番にやっていかないと、簡単でないですから、何か名前を残す目標でやっていくと、世界の標準をつくったという、そういうのを目指してほしいですね。

  • 池上委員

    今おっしゃられた企業として見ると、別に日本人じゃなくてもいいわけです。日本人を育てようというのは経産省ですからね。どちらかというと、この1のほうですよ、産業競争力を強化するというのは日本人を対象にしているんですよね。

  • 櫛木委員

    外国人も一緒に対象にしているんじゃないですか。

  • 太田委員

    だから、物の自由化、金の自由化、これから、人の自由化がようやく始まって、それを巻き込んでいかないと日本のITも浮上しないというのが今の認識じゃないか。ITだけじゃないですね。日本の産業そのものがBRICs、VISTAに続いて、それをうまくこっちに取り入れるというのが日本政府の今の大きな戦略じゃないですか。

  • 池上委員

    阿草さん、それはどうですか。賛成ですか。

  • 阿草委員

    我々ができるというか、日本が欧米に比して優位なのはアジアに関してで、アジアの仲間を押さえない限り、世界に出られない。世界を先に言うよりは、少なくともアジアの部分をきっちりやるべきです。しかも、彼らはマーケットとして日本を見ているので、ある意味、従いやすいので、そういう仲間づくりが第一だと思います。そういう意味では、ベトナムが重要でしょうか。

    いろんなデータを見ると、中国の伸びがすごくて、インドがすごい。中国のほうはマスは大きくて、その次にベトナムなんですよね。この三つをもし押さえられたら、ソフトウェアの世界の人材でいうと、その3カ国でかなりのマスを押さえられるんじゃないか。

  • 占部統括参事

    資料の中に個別の国名は挙げていませんが、情報処理技術者試験の相互認証を行っています。これにはAグループとBグループがありますが、Aグループの中にはインド、中国、韓国、台湾等が入っています。

  • 阿草委員

    それだけ押さえたら世界じゅうのかなりの部分は押さえられるんじゃないかと思う。

  • 占部統括参事

    IT試験が既に国家試験として存在している先程の国とは試験の相互認証という形をとっています。そのほかにもまだ国家試験が存在していないベトナム、フィリピン、台湾、モンゴル等に対しても、アジア共通統一試験や相互認証という形で支援をしています。

  • 阿草委員

    モンゴルは幾らもない。人数的には勝てない。

  • 占部統括参事

    300万ぐらいの規模ではありますが。

  • 池上委員

    その辺は違うわけですね。今のような視点でやっているという意味ですか。

  • 八尋情報処理振興課長

    基本的に、前文にもいろいろ書いております。

  • 池上委員

    日本人じゃなくてもいいと。

  • 八尋情報処理振興課長

    要するに、「アジア圏におけるIT人材の確保、流動化」というのは、アジア全体で見ています。

  • 櫛木委員

    世界的に見たときに、CMMの話をしましたけど、車、オート、スパイスと分けて見ているんですけど、日本が押さえられているというのはないんです。だから、押さえるどころか、押さえられているというのが実態です、正直言って。インドはCMM持ってきますし、グローバルにもそれでいこうと、それでやっていますから、日本は日本を見ていますね、商売にうまく役立てばというぐらいの話なんです。

    本当に日本が世界に貢献できるというのは何なんだと、インドも生かさんといかんし、中国も生かさんといかんし、アメリカもあれもみんな生かさないといけない。生かす中で日本が何でもってソフトウェア関係で貢献できるかという部分に目標を絞ってやらないと、手広く考えても難しい。

    そういうところだけは日本が貢献しています。あとは世界のものをうまく使っていますよということでいいと思うんですよ。それを日本流に焼き直して。

  • 阿草委員

    ソフトの場合、二つあって、組織の話はCMMでいいのですよ。でも、人の話はCMMでコントロールできないので、人の部分について日本はかなり貢献している。アジアのマスの大きいところのひとり立ちがきっちりしないと、CMMみたいに形をつくってもしょうがないですよと。

    だから、格好いいことは欧米流でもいいけれども、最後、本当に働く人たちのレベルをちゃんと上げてやるのはアジア的というか、日本的なアプローチで世界に貢献できているという、ある意味で、格好悪いかもわからないけど、そこをきっちりしてあげるのが重要でしょう。

    だから、いろんな人と話すと、CMM幾ら取っていても、物ができるかどうかというのは違うところがあって、日本はCMMはろくにとっていないけども、物はきっちりできるといわれます。そういうところをもう少しきっちり把握する。だから、それは欧米でなく、アジア側発じゃないとだめだという感じがするんですね。

  • 池上委員

    余り時間ないんですけど、そういう視点では今まで余り議論してないですね。必ずしも日本人だけではない。企業という立場から言うと、育成もインドにお願いしますということでやっているわけですからね、実際問題。

  • 八尋情報処理振興課長

    その次を意識できるところまで来ているので、その戦略として、今おっしゃったような組織の部分という議論ができるところまで来ています。

  • 櫛木委員

    阿草先生が言ったようなことが、標準化とか世界に通用するような部分に整理できていないとすれば、それを整理して、早く出ていくように持っていく。

  • 池上委員

    僕は無理だと思っています。徳田先生も無理だと思っているんじゃないですか。何か御意見ございますか。

  • 徳田委員

    今、お話ありましたけど、大学、業界レベルではかなり大学の国際化が進んできていて、学生時代から、もうちょっと人々のモビリティが高くなったり、グローバルに考えるということがなかなかないから、このトップの方たちが、国際的にこうというのは、例えば横を見るとベトナムから来ている学生が何十人もいて、韓国の人もいてというふうになってくるといいなと思っているんですけどね。そうすると、池上先生が心配されているようなこともなくて、グローバルにデファクトをつくっていこうとか、スムーズになっていくと思うんです。

    今だと、上の人が旗振って、デファクトをつくって、こう行こうと言って、若い人たちがモビリティも上がっていないし、EUのほうがモビリティ高いんですね。働くときに、自分の国で働かなくても、外を回ってからドイツへ戻って来ようとかね。日本だと、本当はもうちょっとグローバルになってやってくれてもいいと思うんです、アジアを見て。でも、そうじゃないと思うので、そんなに悲観的じゃないんですよ。

  • 占部統括参事

    これはアジアの話ではありませんが、未踏事業で発掘したスーパークリエーターを昨年6月に米国に派遣しました。今年の3月にも派遣しますが、6月のメンバーの3人のうち、一人は英語版の販売を開始しましたし、もう一人はサンノゼに支社を開くことになりました。

    それから、同じ未踏で支援を行いましたまつもとゆきひろ(松本行弘)のRubyにつきましても、これは一種の国際標準になったと言っていいかと思いますが、そのバージョンアップも未踏の仲間がやってくれています。

    現在は人材育成を一つの柱として独立した章立てにしておりますが、ここに書いてあることだけでなく、OSS等様々な分野から人材育成に取り組んでいく必要があると考えております。

    先程お話にでましたスパイスについても、対抗するためといってはいけないのかもしれませんが、JasParのプロジェクトにSECが協力することになっています。そういった総合的な取り組みの中で、国際的な戦略を持ってプランを考えることができる人材を育てていくということだと思います。

    現在は業務の柱ごとに分けて記載しているので、その点がわかりづらくなってしまっておりますが。

  • 藤原理事長

    情報処理技術者試験ではアジア各国との相互認証を行っています。先程も申し上げましたが、現在、この情報処理技術者試験とスキル標準の整合化に向けた取組みを実施しています。

    また、今度の試験問題の出題範囲には組込みやOSS等をたくさん盛り込むこととしています。

    試験の相互認証については、お互いの試験の中身を見せ合って、相互認証が可能かどうかを調整します。中国やインド、特に中国ですが、日本で新しい試験制度を作ると、すぐ彼らは対応します。つまり、それだけ日本というのは中国やインドにとって大きなカスタマーになっているということだと思います。

    そういった意味では、強力な情報処理技術者試験というのはアジアではデファクトになりつつあると思っています。特にITスキル標準のようなものは中国側でもぜひ普及してほしいと言っています。このように地合いは非常にあるのではないかと思っています。

  • 池上委員

    ですか、それは何のためにやっているんですかという話なんです。

  • 藤原理事長

    現在、ソフトウェアは日本だけではとても作れない状況です。櫛木委員のところをはじめ、皆さんそうではないでしょうか。

  • 池上委員

    ですから、いいんですよ。今のお話が産業競争力を強化するための高度な人材育成につながっているということですね。

  • 八尋情報処理振興課長

    特に目標でグローバルプラットフォームと書かれているものが、まさに実現段階にきているという認識をしているんです、第二期に関しては。

  • 池上委員

    であれば、いいんじゃないですか。産業競争力、人材育成の話と試験の話って別のカテゴリーのように見えちゃうわけです。少なくとも、この整理で見ていますと。ここで見ていると。

  • 櫛木委員

    英語の試験は世界じゅうTOEICで決まりますね。情報処理技術者がTOEICのように世界標準ができたら、日本標準はやめないといけなくなるんです。

  • 池上委員

    そういう意味では、TOEICというのはアメリカの市場が広くて、あるいは、アメリカの大学があって、みんな行きたいといっているから、TOEICかTOEFLの問題は別として、あれは市場があるかどうかで決まるわけでしょう。

    この情報処理試験も、日本に大きな人材という意味での市場があれば、アジアの人は当然これを受けることになるだろう。でも、そこまで行くかどうか。櫛木さんの発想の中では、別に日本ということは余りこだわらないわけですね。

  • 櫛木委員

    というのは、日本が。

  • 池上委員

    日本の企業が国際競争力を得られるようになればいいと。

  • 櫛木委員

    ということは、イコール中小企業でもそういう資格を取らないと、大企業は採用しないと、その中小企業と仕事できないと、しないという基準をやるようになってしまっていますよ。

    例えば英語の例で言えば、TOEIC550点以上である人を持ってきてくれと、そうせんと仕事でけへんという話になってしまいます。そういう標準でもって仕事をしないといけない時代がここへ来ている。情報処理技術者もほとんど一緒である。プロアクティブに考えれば、そういうことが起こりかねない。

    そうなったときに、日本の標準というものを世界の中で、この位置づけできちんと通るようにしておくというふうにしないと、全部やめてそっちに切りかえますかという話に必ずなる。そういうときを目指して、手を打っておくべきだということですね。

  • 池上委員

    そうすると、今の話ですね、人材育成をやるについては、産業界の皆さんも積極的に参画いただけると考えていいわけですか。

  • 櫛木委員

    各社、情報処理試験を取っていることを昇格の条件にしていますよ。特にソフトウェア会社はそうです。昇格の規定に、そういうのを入れているところも多いですから。

  • 池上委員

    次の5年の中で、それは非常にいいことですよね。

  • 八尋情報処理振興課長

    第一期でも中国、韓国との同等の試験との相互認証もこれまで50万人規模ぐらいまでなっているんです。ですから、日本にこれがあって、試験が独自にないベトナムやフィリピンなどを含めて、共通のキャリアのレファレンスになっているんですね。これは日本として非常に加速できる。

  • 櫛木委員

    ぜひグローバル標準に登録するように持っていって、世界で何か来ても、これもグローバル標準。だから、世界でマルチスタンダードを認める時代になってきていますから、ナショナルレファレンスとして挙げておかないと、WTO協定なんかやり出すと、全部TBT協定に引っかかってくるという問題が出てきますから。

  • 藤原理事長

    人材の認定の仕方については、現在、ISO化の議論が進んでいます。そのワーキンググループにIPAの職員が1名、副議長として参画しており、その中に情報処理技術者試験を入れています。

    次に、世界で議論が進んでいるのがプロジェクトマネジメントのISO化です。現在、アメリカとイギリスが連携しております。日本は一時ISO化に反対したようですが、これからは日本も協力していこうということになっており、今後、議論がどんどん進んでいくと思います。

    ITスキル標準や組込みスキル標準の中にもプロジェクトマネジメントというものがありますので、これらのスキル標準を何とかISOの中で認知してもらおうと、今清水理事を中心に取り組んでいるところです。

  • 今清水理事

    少し補足させていただきます。

    現在、ISO化が進んでいるのは、プロセスや用語といった部分です。ITスキル標準というのは、世界的に見て非常にいいスタンダードであり、特に人材育成という観点で非常に手厚く書いてあります。そういう面をプロセス、用語に加えて、人材育成の観点から、ITスキル標準の考え方を入れていこうという作業をやっています。最終的に投票で決まりますが、鋭意努力しているところです。

  • 池上委員

    情報処理試験の改訂版ができましたよね。ここにもITパスポートというのがありますが、エントリー試験的なものを認証しようとなっていますので、今までの積み重ねのもとに、今言われたようなことが展開できればいいということで、そういう意識は持っておられるわけですね。

  • 藤原理事長

    もちろんです。

  • 太田委員

    今の議論は、一期を踏まえて、二期への広がりと深化というか、深掘りと進んでいくということはいいんですけれども、この5年というのはすごく激しい変化があると思うんですね。

    そういった意味で、先ほどのプロフェッショナル・コミュニティというのは、尖ったところを、この目標と計画、こっちにどう書いてあるか知らないけれども、もうちょっと具体的にプロフェッショナル・コミュニティってどういうイメージなのか、八尋宿題に対して藤原さん、どういうイメージでIPAは持っているのかね。

    今の議論は、もちろん櫛木さんが言うようなことはいいんですけど、5年のところの新味ですよね。新たな役割というところをもうちょっと。目標と計画は全く同じですね、行数も何も。

    もうちょっと具体的に、さっき言ったように、言葉のあれじゃなくて、どんな人材なんですかということも含めて、どういうコミュニティつくるんですかと。新しい計画であれば、新しい中身を書かないと、これはわからない。

  • 八尋情報処理振興課長

    ぜひコミュニケーションしたいと思っているプロコミは、IPAを見て思ったという。一期にOSSのコミュニティ、ITSSはNPOも含めてコミュニティ化しています。IPAの連携の中でできているんですね、センターがあって。そのOSSは日中韓の仕組みの中で、実は日本人だけじゃなくて、日本人が中心なんですけれども、中国や韓国の人とも交流して、年に何度か。そういうコミュニティができていまして、そういうプロコミがもっとたくさんできていくだろうと、ITは。

    ですから、ここにもし我々役人的に文章を書くとすれば、そのITは一期に成し遂げたOSSやITSSのコミュニティを源泉としつつ、そこにはオーガナイズの仕組みとかもあるものですから、それをもっと多面的に考えていきたい。

  • 太田委員

    もっとって、具体的なキーワードで言ったほうがいいんじゃないですか。OSSとかそれじゃなくて、5年後にこういう変化があるから、さっきの人材論になるんだけども、どういうコミュニティをつくっていくのか。

  • 八尋情報処理振興課長

    残念ながら、セキュリティのコミュニティができかけていて、あるんですけれども、OSS以外に、いろんなIT系の方法であるとか幾つかありますけれども、先ほどおっしゃったITアーキテクト・サービスマネージャーとか、産構審人材ワーキングでも20ぐらいのカテゴライズ、用語があるわけです。その中から一つ、二つ取るかという検討はしています。

  • 占部統括参事

    中期計画案の前文にもコミュニティを通じて事業を実施していくことを記載しています。2ページの3.3行目になりますが、「機構を核とした産学、地域等の関係者を糾合したコミュニティを醸成する」という部分です。現在でもOSSをはじめとするコミュニティとの連携を始めています。

  • 太田委員

    そのイメージと、これと違う。

  • 占部統括参事

    一つの方法論として、いろんなことが考えられるのではないかと思っています。

  • 奥家情報処理振興課長補佐

    まさに問題意識を強く持っています。

    産学人材育成パートナーシップ、阿草先生に座長をしていただいて、そこの場でも、これに近い議論、要するに、キャリアパスをどうつくっていくのかとか、背中を見せながらどう育てていくのか、ここの一つのポイントはここになってくると思うんですけれども、どう組んでいくかが物すごく重要だと思っています。

    海外の事例とか、どういうプロフェッショナル・コミュニティが、どういうカンファレンスを開いていて、どれぐらいの人間たちが出ているのかとか、どのタイミングでキャリアパス切りかえていて、企業は囲い込みをいつの段階で解いているのかとか、こういったところの仕掛けまで含めてきちっとやらないと、すごく難しいと思っています。

  • 太田委員

    難しいけどもどうでしょう。

  • 奥家情報処理振興課長補佐

    今の段階では決め打ちすることがむしろ恐くて、まだ議論の途上なんですね、一言で申し上げますと。ただ、やらないといけないと思っています。そういった意味で、ここで強く打ち出しているんです。

  • 藤原理事長

    太田委員、地合いはたくさんあると思います。IPAにはソフトウェア・エンジニアリングセンターがありますが、職員は30人程度しかいません。しかしながら、手法、標準の策定やツール開発に関して一緒に検討してくれるメンバーは産学合わせて400人います。これは一つのコミュニティといっていいと思います。

    それから、ITスキル標準ですが、例えばレベル3から4に上がりたいときには、どういう教育、研修を受けるべきかといったことを検討するため、7つのコミュニティを作っています。ITアーキテクト、プロジェクトマネジメント、エデュケーションといった職種ごとのコミュニティです。

    また、課長が言われたように、オープンソースソフトウェアについては、日中韓の北東アジアOSS推進フォーラムで進めているオープンソースソフトウェアの人材育成のグループがあります。中国、韓国のほうが実際は進んでいます。彼らがどういう教材を使って、どういうカリキュラムで育成しているのかを調べ、IPAとしては、こういうカリキュラムにしてはどうかというのを提案していこうと考えています。

    このように地合いはありますので、課長が考えている、例えば専門職大学院等でITの基礎等を教えてもらいたいということに関しましては、例えば行政大学院やビジネススクールとの連携について、これからきっかけをつくって進めていきたいと考えています。

  • 池上委員

    だけど、僕、心配なのは、日本というのは学会ってあるでしょう、あれはアカデミック学会しかないんですよ、イメージとして。ところが、アメリカというのは、アカデミック学会とプロフェッショナル学会があって、プロフェッショナル学会というのは、要するにエンジニアの集まりという言い方をするんですね。企業の人間も大学の先生も集まってきて、いろいろ議論する。

    ですから、日本でプロフェッショナル・コミュニティって余り成熟していないような感じがしてね。これがもし大学の先生がかなり参加するような形になれば成功するだろう。ワイドなんかは、ある意味では、数少ないプロフェッショナル・ソサエティやったような気がするんですよ。

  • 徳田委員

    お言葉ですが、ちなみに情報処理学会も、学術の焦点だけじゃなくて、実務の焦点というので、技術応用運営委員会というのをやらされていまして、会費取らずに、現場の方たちがバーチャルなサイバーコミュニティをつくれるように、そういうフォーラムをつくって、コミュニティウェアの上でやっているんですよ。ただ、年に1回、ソフトウェアジャパンという会議でオフ会みたいに集まってもらってやっているんですけれども、まだまだ少ないですね。

    そういう意味では、ほかの国々と比べると、学術の焦点じゃなくて、プロフェッショナルの実務の焦点を持ったコミュニティというのはなかなか難しい。

  • 池上委員

    日本の場合はそうですね。講演会はたくさんあるんです。講演会というのは、講演屋さんはたくさんいるんですけどね。

  • 徳田委員

    理事長が言われたように、セキュリティや何かだって、プロフェッショナルな意識を持っていて、自分が引っ張っていかなきゃって志が高い方は何人かいるんだから、それがうまくグッドストラップできればいいということだと思います。

  • 奥家情報処理振興課長補佐

    ここのポイントは、櫛木委員からいただいていた標準の設定の弱さにつながってしまうところがあるんですね。PMの関係で参加しているのは、PMグループの中で動けている人がいるから情報をキャッチして、インナーの中に入っていって情報を取れているからキャッチアップできているんですけれども、ほかのところが本当にそうかと。ここが基盤になるところだと思うんです。

    そういった意味で、きちんと仕掛けていかないといけないところなので、イメージだけで、こうといって書き過ぎるのもちょっといかがかなという感じがします。

  • 太田委員

    例えばRubyなんかの普及は、開発者が英語で書いて、日本語よりも英語版かドイツ版で教科書できちゃったんでしょう、製品もできちゃったんでしょう。

    つまり、櫛木さんの問題意識と全部一緒になって、ここで全部英語でやって、どうやって世界世論を醸成するかとか、そうすると、このコミュニティの舞台回し役みたいのがすごく大事になって、そこが最大の人材のポイントじゃないかというふうに私は思います。

    でも、何となくインナーで、公式のところは決っているという。決め打ちで書けないのはよくわかるんですけれども、ここは大事な肝かなと。今までも、やってらっしゃるけど。

  • 櫛木委員

    世界のソフトに育っていくようなプロセスをちゃんと支援するようなミッションが、このIPAの中に出れば、非常にいいですね。

  • 太田委員

    その成功例なんか、舞台回し役はだれがやっているんですか、OSSとか、コミュニティではどうでしょうか。

  • 藤原理事長

    企業で実際に働いている部長クラスや取締役一歩手前の方等が中心です。例えばプロジェクトマネージャやITスキル標準でいうレベルの6、7の方、そういった方は非常に少ないのですが、彼らに集まってもらっています。彼らは1日2万円弱の謝金のみで一生懸命活動してくれています。

    私どもが作成したITスキル標準の改定案に対しまして、例えばプロジェクトマネジメントのレベル5の知識と経験というのはこれでどうか、ここはおかしいのではないか、こうしたほうがよいのではないかといったことを議論してもらっています。

    企業人ですね、企業で実際に働いている部長クラスの方ですよ。あるいは取締役一歩手前とか。

  • 池上委員

    皆さん、かなり御意見が出てきていると思うんですが、言葉で、もし目標が非常に明確であれば、普通は戦略という言葉を使いますよね。日本の戦略という言葉は、目標がなくて戦略つくるから何やるんだか、よくわからないけど、普通は海外の場合、目標を決めた後、いろんなパスを考えようという。IT人材育成の戦略的推進というのは、統合的ってやっぱりわかんないですよね。統一的というと言い過ぎなんですかね。いかがでしょうか、言葉の遊びというふうに櫛木さんから言われましたけど。

  • 櫛木委員

    遊びじゃないです。

  • 池上委員

    IT人材育成の戦略的と、戦略というのはアメリカ流の目標を明確にすると。

  • 櫛木委員

    戦略的というほうがいいかもしれません。

  • 池上委員

    本来的な戦略的という意味で。何だかわからないけど、いきましょうという意味でなくて。

    ほかにございますでしょうか。

  • 太田委員

    セキュリティのところで、プロアクティブという言葉があったと思うんですけども、その逆はリアクティブというか、受け身というか、防御というか、そういう場合、中期計画の大きな思想が安寧と健全な発展からすると、社会システム、法規だとか、金融だとか、この間のパスモの事故だとか、そういったところに対する起こった後の査察というか、それは経産省に聞かなければわからないんですが、そういう権限があるのかどうかわからないけども、そういう役割ってなかなか難しいんですかね。

    まさに安寧と健全な発展は、リアクティブがあってプロアクティブがあると思うんですよね。そういった役割を、前回の会議ではアグレッシブというか、インフラ、それをきちんと事故当該会社が解明するんじゃなくて、第三者機関がIPAとして解明する。航空事故調査委員会がすぐボイスレコーダーを回収してやりますでしょう、そういうことってなかなか難しいものですか。経産省を含めて。

  • 藤原理事長

    鶴保所長の人格と識見により、例えばソフトウェア開発で失敗した事例を企業から提供してもらっています。「これはうまくいかなかった。どこがうまくいかなかったか」といったことです。

    ただ、松山委員長や太田委員が言われているような、例えば事故調査委員会のようなものは、法制面の制度がなければ、IPAが「原因を調べます。」と言っても、相手側からすれば「何の権限を持ってやっているのか」ということになり、情報を提供してもらえません。

  • 太田委員

    ただ、SECに知見は集まっているんだから、それを使わない手はない。

  • 藤原理事長

    それはその通りです。法制面の体制ができれば、IPAの役割として動くことができるということです。

  • 池上委員

    一つのツールの話であって、ここで言っているのは、受けじゃなくて、攻めのというニュアンスなんでしょう。

  • 太田委員

    プロアクティブはいいんだけども、事故が起こったり、その逆はリアクティブ。つまり、事故が起こった後に、当該東急電鉄が自分でやって、社会面で報道でして処理するんじゃなくて、こういうインテリジェンスがあるところがきちんと踏み込むと。まさに安寧と健全の発展という思想は、そういう役割でしょう。

  • 八尋情報処理振興課長

    おっしゃるとおりです。経産省は、法改正も含めて議論が非常に高まっています。ですから、我々がきっちりやっていかなければいけない。それを受けて動いていただくためにも、目標に書かせていただいたことを理事長以下、受けていただいて、今回の一枚紙だけというと、障害情報という思い切った言葉がちゃんと入って、情報システム信頼性向上のところに障害情報の収集、要因分析する、これはこれまで一期はやっていないんです。

    きのう、SECの幹部会に我々も出させていただいて、鶴保先生以下、ぜひやっていこうよと。

  • 太田委員

    例えばパスモが動かなくなったりとか、例えば航空機事故のような対応ができないのか。

  • 八尋情報処理振興課長

    もちろん今は踏み込めないですよ。踏み込めないんですが、あらかじめ我々のパートナーになっていただいている、さっき理事長が言ったように、400人もの人たちがいるんです。そういう中の企業には、事故が起きる前から、こういうことがあるかもしれないから一緒にやっていこうよという企業の方もいらっしゃるんですね。だから、二期はそれを意識して航空会社やら交通会社も一緒になって、検討会に入っておいていただければよいと考えます。

  • 太田委員

    もう入っているのですか。

  • 八尋情報処理振興課長

    今いろんな企業がもう既に入っているんですよ。この400人の加盟している企業というのは、本当にいろんな方がいらっしゃいます。

  • 藤原理事長

    既に東証や銀行等の方には参加していただいており、今後もユーザの参加をどんどん増やしていきたいと考えています。

  • 太田委員

    彼らにとっても社会的責任だからね、こういうところに入ってね。

  • 占部統括参事

    これまで集めてきた会社の中のプロジェクトをどうやって作っていくかということは、本来は秘密情報だったわけですが、法律がなくてもそれを提供してくれました。ですから、障害情報についても、IPAである程度まではできると思っています。障害情報というのは共通の財産ですという、啓発的なところから始める必要があると思いますが。

  • 太田委員

    だんだん官僚的な議論になってくると、最初の新鮮さが萎えちゃうんだけどね、こういうのはバシッと書けないのかなって、国民の立場から。それはわかりますよ。官僚は法律に基づいてやらなければいけない。ここで勝手に査察権なんて書いたら、査察権を持つとか書いたら、いかがなものかという気がします。

    ただ、僕らがIPAに期待するのは、そういうインテリジェンスがあるんだから、それを使わない手はないでしょうというのが素朴な要望です。だから、八尋さんが、それをやわらかく世論醸成をするのが大事だという。

  • 徳田委員

    SECの社会的地位とか認知度が高まってきて、ここの専門家集団に渡せば、変な意図しない二次利用に使われたりとか、デマに回されたりとか、そういうことが起きないから、よりSECが専門家集団としてフェアでニュートラルに評価してくれるというレピュテーションができるとwilling toで、SECのプロジェクトのほうは新しいITSSやりたいんですというと、ワアッと企業とのポジティブなほうだから、ネガティブなほうはなかなか出してくれないんだけど、専門家集団としてのレピュテーションがちゃんとあって、ここへ持っていけば、我が社にとっても次のフェーズの情報システムエンタープライズ系つくるときに、こんなにメリットがあるという、いい例がどんどんできてくれば、啓発しないと難しいと思うんです。

    ナイフでおどして出せ出せと言ったってなかなか難しいから、それは力関係で、SECが本当にいい評価して、フィードバックかけてあげるということができればと考えます。

  • 阿草委員

    今のフィードバックも、僕たちの感覚から見ると、事故が起こったものに対して同じものが起こらないかをチェックするツールとしてあげるべきです。一つの事例だけじゃなくて、その会社がつくったほかのものもいっぱいあるわけですね。そのチェックをするツールはワクチンみたいなもので、病原菌を持っていったら、そのワクチンを開発してもらえ、ほかのシステムも全部チェックできるとなると嬉しいですね。自分の会社の中のほかのシステム全部チェックするのは大変なので、ワクチンのお返しがあるとなったら、持ってくると思いますね。

    御利益がないのに、何か事例があったら世の中のためになるから出せと言われても、会社としては恥だから、なるべく出したくないはずです。障害の原因が単純な理由で、そんなものぐらい何でチェックしなかったかという理由ばっかりですよ。いろんな故障が起こるというのは。そういうのをチェックするツールをちゃんとSECみたいなところが出してあげればよいと思います。

  • 徳田委員

    仕組みでもいいでしょうね。

  • 櫛木委員

    でも、仕組み化して、その仕組みに入ってくださったら、こういうフィードバックかかりますよと。

  • 八尋情報処理振興課長

    きのう出たSEC幹部会で、知見がたまって、今のような話が出まして、どういうデータがあって、どういう仕組みが取れるだろうかという議論がきのうもしていただいているんですね。そこの中に、先ほどあった銀行や東証以外にも、こんな方も参加していただいたらどうかという議論までございましたので、まさにできる地合いがあると思います。

    我々、申しわけないのは、事故調査委員会とかを書くのは経産省が今後、産構審や何かでも議論を深めて、政治家の理解もいただいて、その上で法改正を含めて提案というふうになっていくのだと思います。

  • 太田委員

    何の法律を改正するんですか。

  • 八尋情報処理振興課長

    一つは情促法というのがございますから、このITを規定している情促法自身をどこまで書けるかによって、幾らでも変えられます。

    ただ、政権自身がああいう状況の中で、地合いも含めてタイミングもあるでしょうし、先ほどおっしゃったように、これがちゃんと受けられるというだけの人材が日本側にいるのかと、いないのに法改正だけというのもできません。産業界自身が今までこういうものに規律を求めない中で日本は自由に情報産業が伸びていますから、この部分だけではなくて、我々、全然違うモデル取引、取引をきちんとして、宅建のような資格を持った人が、民間資格ですけど、きちんと契約を見ていくというようなものも実はやっていて、ここだけが突出するというのは難しいと思います。ただ、5年の中ではぜひやるべきことだと思っております。

  • 太田委員

    その法律を改正して、そういう武器を持たすと。そういうこともこれからやっていきたいという。ここでいきなり書いちゃ、まずいねという話ですね。

  • 八尋情報処理振興課長

    少なくとも財務省はというか、大臣官房でも通らないと思います。

  • 池上委員

    時間が来てしまいました。重要なことは議論されましたよね。

    あとは具体的にどうできるかという、もう少し下のレベルの具体的なテーマで計画を書いていく。

  • 占部統括参事

    現在の中期計画案につきましては、現場で何をやるかというジョブ単位に解析を行いました。そうしないと、例えば、グローバリゼーションへの対応といっても、様々な業務の組み合わせになってしまいますので、ジョブ単位で書かせていただいている次第です。

    本当に具体的に何をやっていくかについては、この次のステップである年度計画で、今年はここまでやりますということを書いていくことにしたいと考えています。

  • 池上委員

    法人の予算はどんどん減っていくわけです。人件費も減るし、要員だって、5年で5%ですね。

  • 占部統括参事

    人件費では毎年1%の削減となっています。

  • 池上委員

    ですから、そういう中で新しいことをやれというのは、本当はきついですけどね。でも、それに文句言ったってしょうがないですもんね。

  • 藤原理事長

    ITスキル標準のプロフェッショナルコミュニティや、現在のSEC、OSSセンターの体制のように、外部の方々に意気に感じてやっていただきたいと考えています。

  • 池上委員

    ですから、何か新しいものが外に生まれればいいわけです。

  • 藤原理事長

    その通りです。彼らにとってはオポチュニティコストが発生していますが、特にSECやOSSにつきましては、会社の仕事を休んでIPAの仕事をしてくれています。会社にきちんと貢献できるようなツール等をIPAが提供しなければ続かないと思っています。自分が言うのも何ですが、今までITスキル標準のプロフェッショナルコミュニティ等に参加を続けてくれているというのは、会社にフィードバックがあると認知してくれたからだと思います。このような仕組みを活用していくしかないと考えています。

  • 池上委員

    第2IPAをつくること。

  • 占部統括参事

    といいますか、そのコアとなるパートナーを作っていくことが非常に重要であり、これがコミュニティづくりにつながっていくと考えています。

  • 櫛木委員

    非常に大事な活動で、おっしゃるように、減っていくけれども、ある部分、企業とかそういう枠を超えた公共資産的ソフトが売れていって、それに対するボランティア活動というのがふえていっているんですね。これを法的に守るような部分は、将来的には検討していただきたいな。

  • 池上委員

    それはこっちですね。

  • 櫛木委員

    横展開というところに、逆に予算がシフトしているというふうにしないと、各社、シェアしているんですね。

  • 太田委員

    今、池上先生がおっしゃった予算的には、一般勘定が年間50億円でしょう、試験勘定は30億円で、これは縛られた予算だと思うんですね。だから、右の(3)の30億円をどうやってプライオリティをつけてやるかがポイントですよ。

  • 池上委員

    資本金を取り崩し。

  • 藤原理事長

    埋蔵金ではありません。ツールやデータベースといった無形固定資産の開発等に充当するとの情報処理振興課認定のルールに基づいた、使途の明確な資金です。

  • 池上委員

    もしあれだったら、お任せいただくことでよろしゅうございますか。

  • 八尋情報処理振興課長

    1点だけ済みません。資料3という業務方法書、これは20年3月末に一般債務保証が終了しますということに伴って、方法書を改訂しなければいけないということだけです。

    ですから、全く問題ないと思うんですが、後でメールで事務局から各委員に理由等をきちんと書いて、万が一御質疑がありましたら、事務局として受けたいと思います。

    これは法で決っておりまして、そのとおり改訂をしなければいけないということでございます。

  • 池上委員

    ほかに何かございますでしょうか。これだけは言っておきたいということがございますでしょうか。

  • 徳田委員

    今、太田委員が言われた30億、IPAが持っていて、きょう仕様書のテクニカルな話が大分出たんですけど、独立行政法人としてのクリエーティビティというのも忘れずに、この30億でどういうプライオリティづけをしていくかというのは理事長以下、IPAの皆さんのさじかげんになると思うので、そこをぜひよろしくお願いいたします。

  • 阿草委員

    今の30億は消費に回るのですか。これで再生産をねらうのですか。30億を突っ込んで50億にしてもいいのか、それは使わないといけないものですか。

  • 池上委員

    資金運用には使えないでしょう。

  • 藤原理事長

    この資金の使途につきましては、先程申し上げたように、情報処理振興課との間で、明確なルールを文書で設けています。例えば、公共財となるツールといったものです。

  • 阿草委員

    そういう意味で、ある意味で減らさないといけないということですか。

  • 池上委員

    よろしゅうございますか。

    どうもありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2008年10月22日
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