経済産業省
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独立行政法人評価委員会情報処理推進機構分科会(第8回) 議事録

日時:平成17年12月2日(金)14:30~15:30

場所:経済産業省第1特別会議室(本館17階西7)

出席者

松山分科会長代理、阿草委員、池上委員、太田委員、櫛木委員

議題

  1. 役員報酬規程の変更について
  2. 平成17年度上期実績、下期計画について

議事

石塚課長補佐
 それでは、時間でございますので、経済産業省独立行政法人評価委員会第8回情報処理推進機構分科会を開催させていただきたいと思います。まず開催に当たりまして、事務局から一言おわび申し上げます。本来であれば、商務情報政策局長の豊田がまかり越すところでございますけれども、この時期、いささか国会の方でいろいろございまして、豊田が今現在、国会の方に呼ばれておりまして、本日の分科会に出席させていただくこと、かないません。また、あわせて情報処理振興課長の鍜治も国会に呼ばれておりまして、鍜治は後ほどはせ参ずることが可能かと思いますが、冒頭、席を外させていただいたことをおわび申し上げたいと思っております。まことに申しわけございません。
 では、松山先生、お願いします。
松山分科会長代理
 それでは、ただいまから経済産業省独立行政法人評価委員会の第8回でございますが、情報処理推進機構分科会を開催させていただきたいと思います。
 本日の予定でございますが、まず前半の30分ほど、正式な分科会として開催させていただきまして、残りの時間は懇談会といたしまして、IPAの重点課題につきましてご審議いただきたいとスケジュールを組ませていただいておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 私、分科会長の安西先生の代理ということで進行を務めさせていただきたいと思います。あと、村本委員もきょう、ご欠席ということで連絡をいただいております。
 それでは、鍜治課長はまたみえられましたら、その時点でごあいさつということにさせていただきまして、早速、議事に入らせていただきたいと思います。
 まず議題1でございますが、役員報酬規定の変更ということでございまして、事務局からご説明をお願いしたいと思います。
石塚課長補佐
 お手元の分科会の資料、クリップどめされている方の資料をごらんいただきたいと思います。
 資料1といたしまして、役員報酬規定の変更についてという資料をつけさせていただいております。本年の人事院勧告、これは8月15日付で勧告されているわけでございますけれども、これを踏まえまして、独立行政法人情報処理推進機構の役員報酬規程の一部を変更する必要がございます。ポイントといたしましては、月例支給額の引き下げを行います。これは 0.3%分でございます。それから業績給の引き上げ、これは0.05カ月分でございます。これに従いまして、役員報酬規程を変更するということでございます。内容といたしましては、今、申し上げましたとおり、月例支給額を 0.3%引き下げます。これは規程の第3条関係でございまして、資料1の表にありますとおり、理事長、理事、理事、監事ということで、こういう形で変更させていただきたいと思っております。
 また業績給の支給月数を0.05カ月分引き上げるということで、これは役員報酬規程の第8条第4項関係でございまして、現行 1.8カ月となっているところを1.85カ月というようにさせていただきたいと思っております。施行期日は平成17年12月1日付でございますが、特例措置といたしまして、本年の4月から11月までにかかる差額相当分を解消するため、この部分を賞与の額で調整するという形にさせていただきたいと思っております。
 役員報酬規程の変更の内容についてご説明申し上げました。ありがとうございました。
松山分科会長代理
 それでは、今の件につきましてご意見、ご質問等ございますでしょうか。
 私の方からちょっとお伺いしたいのですが、この4のところで、4月から11月までの期間にかかる差額相当分を解消するためにというのは、やはり実効的には4月にさかのぼってということを行おうという趣旨ですか。
石塚課長補佐
 人事院勧告は年度の途中で出されるわけでございますが、基本的に、その年度の給与等の報酬を対象にして行われる制度でございますので、国の公務員の手当も4月にさかのぼりますし、それに合わせて独立行政法人の手当、給与等につきましても4月にさかのぼってやるということです。その差額分の調整を賞与の中で調整するという仕組みになってございます。
松山分科会長代理
 それでは3の施行日というのが12月1日付になっていますよね。ということは、3は4月にさかのぼらないということを書いてあるのではないのですか。
橋本課長補佐
 規程自体は12月1日施行でして、1枚めくっていただきますと対照表がございますが、「附則」という形で規定をしております。附則は12月1日以降の施行ということでいきますので、1回限りの措置として附則でさかのぼって、差額を調整するということでございます。
池上委員
 払い過ぎを徴収しますよということですか。
橋本課長補佐
 減額の場合はそうです。
松山分科会長代理
 いや、なぜこれを伺うかといいますと、名古屋大学もそうかもしれないのですけれども、国立大学もこういうことになっていまして、私が理事とか、その辺から聞いている話は、国家公務員の場合は人事院勧告に従ってさかのぼってやるというのがある。だけれども法人化されたら、不利益処分は適用しないというのが労働協約上、なっているという話を聞かされて、だから、さかのぼっては適用しないと。ところが実際は、12月のボーナスは0.05上げないというような規定に、何か変な話なのですが、京都大学は0.05ではなくて0.02か何か、ことしの12月はそれだけ上げるというようにして、さかのぼるという状況を排除したのです。
池上委員
 それは法人化した中の給与規則の中に人事院勧告に従うということが明文化されていないのでしょう。
橋本課長補佐
 されてございません。
阿草委員
 大学法人の場合には、世の中の趨勢に勘案して決めるのですが、その勘案はどうするかは人事院勧告に基づくという解釈です。世の中の標準をどう考えるかは人事院勧告で出ているはずであると。
松山分科会長代理
 ちょっと微妙なところなのですけれども、さかのぼってというのが、独立行政法人に対して適切なのかなというのが、私が大学の方で聞いている話からすると、それは独立行政法人というか、国立大学法人になったら、それはできないのだと聞かされた点があったりして、ちょっとその辺が……
橋本課長補佐
 ですから、本則をさかのぼって適用される形ではなくて、あくまでも実質的に相当する金額を附則という形で12月の賞与から差し引きますと。実質的にはさかのぼるのですが、規定上はさかのぼっていないという形になります。
阿草委員
 独立行政法人と我々の大学法人とは違うのですね。我々は独立行政法人ではなくて、大学法人でしょう。これはまた別で、いわゆるいろいろな規定もかなり違うと聞いたのですが。
松山分科会長代理
 私の理解が間違っているかもしれないですけれども、国立大学法人も独立行政法人通則法のカバーの中には入っているのです。だから、明示していないことに関しては通則法が準用されるということになっていて、多分この辺の、給与のどうのこうのは多分、通則法のコンセプトでなってきているというのが私の理解で、そういう意味では同じような感じだと。それで、私が一応、心配しましたのは、そういう独立行政法人になったということにおいて、これが法的な意味で特に問題がなかったらそれでいいのですが、それは大丈夫ということのようでございますが、いかがでしょう、よろしゅうございますでしょうか。
池上委員
 ボーナスはどうして引き上げになるのですか。2のところです。
橋本課長補佐
 これは人事院の方で官民比較をしまして、月例支給額の方は官の方が高いので引き下げますと。ボーナスの方は、官民比較をしたところ、やや民間の方がふえていますので、その分引き上げますと、そういう結論になっています。
松山分科会長代理
 それで、ここのメンバーは来年度も多分、そのまま引き続きということになると思うのですが、私の聞いている話では、来年度以降、順次7%ですか、俸給減とかいう話はありませんか。
石塚課長補佐
 先般の経済財政諮問会議では、総人件費を5年間で5%削減するか、人数を5%減らすということが決まっております。
橋本課長補佐
 7%の方は、18年度以降、全体の給与水準を7%下げて、いわゆるその分を手当で調整しましょうと。それは4月以降、また別途適用される形です。
藤原IPA理事長
 独法は毎年3%ずつ一般管理費を削除しています。一般管理費として人件費を削除しているのです。要するに総体としての人件費を下げるという意味では独法は先んじて下げています。そういった点を踏まえて議論していただきたいと思っております。
松山分科会長代理
 多分、全独立行政法人、国立大学法人の関心の的になっていて、ダブルで減る可能性ですよね。
藤原IPA理事長
 そうです。ダブルで減る可能性があり、他独法も含めて関心が高いと思います。
松山分科会長代理
 そういう問題で、多分、今回はまあこれで人勧どおりということになると思うのですが、ここらのところは結構、独立行政法人と国家公務員というところの話で、長期にわたって継続的にいきますので、下手をするともめ事を起こす可能性があるなという気が、実はすごくしています。結構大きな変動になりますよね。
太田委員
 参考までに、ほかの独立行政法人も一括でこれが適用されるのですか。
松山分科会長代理
 そういう意味では、民間の方々に、国はこのように頑張っておりますというのを、また別の機会があったら、回り回って、経済財政諮問会議で出てくるかもしれないです。
太田委員
 一律というのはおかしいですね。頑張ればもっと上げるとか、横一列というのは本当に何か……
橋本課長補佐
 厳密に申し上げますと、各独立行政法人が判断して決めますので、上げなくて、例えば別の手だてで調整をするということはあり得ます。全く人事院勧告と同じやり方で改定するのではなくて、実質的な効果として同じになるよう計画を立てるということはあり得ます。
松山分科会長代理
 例えば変な話ですが、これは国立大学法人なのですけれども、この春に文部科学省の方が標準的な大学の授業料標準額というのを改定されたのです。上げたのです。それに伴って、収入予測が各大学でふえるわけです。その収入予測のふえた分は運営費交付金を減らしますという形でくる。だから、その差額、京大の場合、ざっくばらんにいうと3億と聞いていたのですが、それを京都大学が自助努力でカバーするのであれば、学生さんに授業料を値上げしなくてもいいということなのです。実際に、ほとんどの大学は授業料を値上げしたのですが、ごくごく一部、上げていない大学法人もあります。そこでちょっとずつ、いろいろなところで対応がだんだん増幅してくるというか、ですから、この分科会としましては、給与のこの辺の動きに関しては、ここでどうしましょうなどという話が、認める、認めないという話でクリティカルにならないことを祈っていますが、なっていく可能性があるかなというので、そういうことでコメントというか、お伺いさせていただいたということでございます。
 それでは、議題1に関しましては今のような事情でございますが、本件に関しましてはご了承いただいたということで次に進ませていただきたいと思います。
 それでは、議題2でございますが、17年度上期の実績、あるいは、もう下期に入っておりますが、下期の計画についてということで、IPAの藤原理事長からご説明をお願いしたいと思います。
藤原IPA理事長
 それでは資料がたくさん前に置いてありますが、適宜資料をリファーしながら簡潔にご説明をさせていただきたいと思います。
 1つは、参考資料1-2の「平成17年度計画上期実績」です。左の方から私どもの立てました17年度の計画、それから上期に行った実績というのが真ん中の欄にあります。それから、右の欄が下期の実行計画です。私どもは、年度の計画に加えて、16年度から年度を上期と下期に分け、上期の計画と実績について一度見直したうえで下期の計画を作っています。そういったことで事業運営を行なっております。
 今日は、ごく簡潔に上期の実績をリファーしながら、今後、下期にどういったことをやっていくのかについてお話をさせていただきたいと思います。
 それから、委員の先生方からいただいております宿題が4つばかりあります。後程懇談会に移りまして、それらにつきまして忌憚のないご意見をぜひ伺いたいと思っております。説明はなるべく簡潔に、私ども役員とセンター長でやらせていただきたいと思います。
 それから、大きなバインダーで配った資料は参考資料です。本日はリファーをするつもりはありませんので、後で見ていただければありがたいと思います。私の説明は「17年度上期実績、下期計画のポイント」という資料2です。分科会の議事次第というところにとめてあります資料2というのがありますので、それに基づいてお話をさせていただきます。
 その他、別途配布資料のご紹介ですが、まず、第一に、翔泳社というところが編集を行い、私どもが編集協力をやっております「組込みソフトウェアレポート2006」です。これは去年から出し始めました。また、「スパイウェア対策のしおり」及び「ボット対策のしおり」、並びに、最近出しましたセキュリティの啓蒙のパンフレットです。それから、できたばかりの「ITスキル標準経営者へのメッセージ」というのがあります。ITスキル標準につきましては、導入を促進していくためには、経営者にITスキル標準の重要性や内容をわかっていただくことが重要です。このため、ITSSユーザー協会の高橋さんという方を主体に民間企業の方々がお書きになったもので、経営者へのメッセージをまとめた本です。それから「組込みソフトウェア開発プロセス標準」、「設計モデリングへの誘い」、11月の「コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況」等も配付しておりますので、ご参考にしていただければと思います。
 それでは資料2に戻りまして、ご説明をさせていただきます。目次があり、1ページにオレンジ色の囲みがあります。これは今後の重点事項であり、今後やろうということをまとめたものです。
 まず最初の柱はソフトウェアエンジニアリング分野についてであります。2ページ以降に記載しています。原則として、黒い字は上期に既に行ったこと、それから赤い字で書いてあるのが今後やろうとしている下期の計画を重点的に書いたものです。ページを追って簡単にご説明させていただきます。
 現在、ソフトウェア・エンジニアリング・センターは、236名の方々のご協力をいただいて動いております。発足時は 150名でございました。組み込みとエンタープライズの分野でそれぞれ7部会と4部会が動いております。全部足しますと236名となります。SECの今後の展開につきましては、検討に着手したことを赤字で記載しています。
 2番目ですが、エンタープライズ系ソフトウェア開発の第1点目は定量データベースです。これは、実際のエンタープライズ系ソフトウェア開発のケースをレポートしてもらっています。それが18社の協力により1,175件のデータが集まりました。去年より 200ばかり増ておりますが、上期からこれらについて、より深い分析をやっております。奈良先端大の協調フィルタリングという手法を活用しながらやっています。これらの成果をとりまとめた「定量データ白書2006」というのも年度内に完成させる予定です。
 それから3ページの見積手法ですが、大体このプロジェクトはどれぐらいかかるのかを見積る手法です。私どもはドイツのフラウンホーファ研究所で有している、過去のプロジェクトデータがあまりない場合の見積手法と、過去のデータがある場合の見積手法の、2つの手法を実践的に導入しております。それと併行して、日本の会社の中からベストプラクティスを集め整理した上で、見積もり手法のガイドラインを年度内に出すべく準備をしております。
 それから開発プロセスの共有化です。これはベンダーとユーザーの間の役割分担をモデル的に示したものです。昨年1年は超上流ということで、経営者等の方々にどういったことをやってほしいのかということを書きました。今年度はもうちょっと下流に行って、上流工程編として、具体的にはユーザーの方では事業本部長、事業部長レベルを対象とします。ベンダーサイドではプロジェクトマネージャーレベルになります。そういった、超上流から上流、中流、下流というソフトウェア開発の流れの中で、上流の部分の役割分担をリファインしております。また、SLCP(Software Life Cycle Process)ですが、これは、経産省で作った標準であります。98年製ですので、これの改訂にも着手しております。それから新しくプロジェクト見える化部会と、可視化について、3ページの一番下に記載しています。これは別途COSE(Consortium for Software Engineering)というプロジェクトを――いろいろな横文字が出て恐縮ですが、道路の混雑情報を提供するプラットフォームの開発を、実践的なプロジェクトとしてやっています。これは私どもの外でやっているのですが、このプロジェクトのデータを常時、私どもが取り寄せて、「見える化部会」において、このプロジェクトの進捗を定量的に把握し、どこでスタックをしているのかを可視化する検討を行っています。
 それから4ページですが、組み込みの分野では、1つは「コーディング作法ガイド」があります。例えばコーディングにミスがあって、30ぐらいコーディングミスが重なると大きなバグにつながるといった事例があります。このため、そのコーディングの誤り易い事例を集め、このように書くと間違い、このように書けば正しいという作法ガイドを作っております。これをもっとブラッシュアップすることにしています。それから、組み込みソフトを作っていくときのプロジェクトマネージメントがなかなかできていないため、そのガイドラインを作ろうとしております。
 さらにETSS、組込みのスキル標準です。これは17年5月に2005年版というのを世に問うたわけです。これを使用した実証実験ということで、現在、5社がETSSを使って、社内で実際に人事管理を行っております。その結果を踏まえ、2006年版のETSSを作ることとしています。それから、日本で初めての試みですが、大学等を含めた高等教育機関において、ソフトウェア、特に組み込みを中心に、どういった単位、コース、教程があるのか、調査を実施しており、その成果も発表しております。
 今度は5ページのソフトウェアエンジニアリングの実証です。先程、言及いたしましたが、ここに書いておりますCOSEという、一般道路の混雑情報を後ろの車に伝えていくプロジェクトをやっております。これは今、ほぼ完成に近づいております。ソフトウェア・エンジニアリング・センターでの具体的解析結果をプロジェクトにフィードバックをしながら、見える化につなげていこうとしています。
 海外研究機関との連携ですが、1つはドイツのフラウンホーファとの連携、それから6ページの、カーネギーメロン大学のCMMIの日本語訳を完成させました。参考で書いておりますが、2005年4月から6月までの3カ月で実に12万4,000件、1日当たり1,400件近いアクセスがあり、IPA本体のアクセスよりも多くなっています。それから3日でわかるCMMIという入門編を日本語に訳しております。これも7月20日に公表し、非常に高いアクセス率を誇っております。それから最近の事例では、韓国ソフトウェア振興院(KIPA)という、韓国におけるいわばIPAがあります。これはコリアン・インフォメーション・テクノロジー・インダストリー・プロモーション・エージェンシーのことです。私どもはインフォメーション・テクノロジー・プロモーション・エージェンシーですが、ここと業務提携を始めました。
 次に2番目の大きな柱として、セキュリティ分野があります。8ページ以降になります。第一は、コンピュータウイルス・不正アクセス対策です。IPAへの届出状況を毎月公表しています。一方、前回の分科会において、IPAももうちょっと前へ出たらどうかというご議論がありました。実は私どもは、このご指摘を踏まえて、統計的な分析に加えて、相談業務にもっと重点を置くということで、人員配置をしております。例1というのが8ページの一番下から4行目ぐらいに出ております。これは価格ドットコムの事案です。本件は、同社の社長が何回も相談に来ておりました。私どもはここに書いてありますが、ウイルスがどこからダウンロードされているのか、大体つかむことができましたので、その発信元のホームページに閉鎖を依頼し、実現に成功しました。それから9ページですが、コンピュータウイルス・不正アクセスの自動応答のシステムを導入しております。まず自動応答で対応して、まだわからないといったときに、最後は私どもの職員が出るという仕組みになっています。相談件数は月600件ぐらいの推移で来ています。こういうことでサービス向上に努めています。
 それから、新しい試みとして9ページの下の方になりますが、シマンテック、トレンドマイクロ、マカフィーという3社のアンチウイルス対策ソフトを作っている会社と定期的に協議を始めました。何か大きな事案が起こったときに、私どもと3社との間で役割分担をしようとしています。そのときの分担の仕方などについて話し合いを始めております。それから3社の方から、ウイルスとか不正アクセスに対して、国民の方がどのように思っているのかをぜひ調査をして欲しいと言われておりますので、その調査にとりかかろうと考えています。
 それ以外にも国産のアンチウイルス対策ソフトのメーカーがありますので、そういった方々とも今後協議を続けていこうと考えています。これは10ページにも記載しています。
 それから脆弱性関連情報の処理システムについて16年度の7月から業務を開始しました。10ページの真ん中に書いてありますが、これまで、私どもに対して535件の届出がありました。1日当たり 1.6件ぐらいで、毎日2件弱の通報があるという状況になっております。これについて、ウエブサイトの運営者が自ら直した場合も、まだ、不安だから、完全に脆弱性が直っているのか、セキュリティホールがきちんと埋められているのかを私どもにみてくれないかという依頼が多いのです。私どもがそれを確認するということをやっております。私どもが依頼に応じてきちんとチェックし、安全を確認したケースが65件にのぼっております。
 11ページですが、これも毎月の情報発信でお知らせしたと思いますが、11ページの真ん中あたりの赤文字で「9月30日」から始まる文章があります。これはTomcatというオープンソースのプログラムですが、少し古いバージョンのTomcatが非常に流布しています。それに脆弱性があったのですが、だれも直してくれない状況でした。それで、私どもの担当者がみずからTomcatのセキュリティホールをふさぐ措置を考え出して、公表しました。
 それから今後、特に組み込みソフトウェアの脆弱性について、きちんとした対策を考えるため、P11(脆弱性低減のための取組み)中段に書いてあるように土居先生にご協力いただいて、新しく研究会を起こして検討しようと考えております。
 12ページですが、これはコモンクライテリア評価認証制度です。まず1つは、ICCCという国際会議を9月に行いました。それから制度の運用状況については、11月25日までのTOE認証とST認証件数を記載しています。合わせて全部で68件となっており、認証の実績を上げております。また、今後は早く認証書を出す、なるべく商品を広げる、これらを大きな取り組みの柱にしようと思っております。そういった体制を整えることにより、情報システムに対する評価認証制度の普及を図りたいと考えています。もう1つのターゲットはICカードであります。私どもは、この2つの分野に本制度を拡大をしていこうと努力を始めております。
 それから13ページの暗号です。暗号につきましては、まず1つが暗号モジュール評価・認証制度です。暗号のアルゴリズムだけではなく暗号モジュールの認証制度を19年度から本格的に立ち上げるため、現在準備を進めております。
 14ページの暗号アルゴリズムの安全性監視です。私どもの杉田という研究員と未踏のスーパークリエイターである光成さん、渡辺さんの3人がチームを組み、100億年かかるといわれている Toyocryptの解読を、私どもの並列コンピュータを使用し、実際20秒で成し遂げました。これをきちんと学会に発表していこうと考えています。それから、今度はハッシュ関数のSHA‐1についても、同じように解法を探求しています。
 それから15ページです。札幌以下、全国でネットワークのセキュリティの講習会をやっております。初級、経営者向け、実際のCIO向けと、3つの種類のセミナーをやっております。これは前回のセミナーの際、受講者にアンケートをとり、そういったやり方が望ましいという声が多かったことから実施しました。それから15ページの下の方に少し書いてありますが、IPAのセキュリティ・センター・ホームページのアクセス数は、実に1日平均5万5,000件あります。
 16ページですが、情報セキュリティ・ベンチマーク・システムについて記載しています。IPAのウエブページを開くと質問が掲示されています。それを回答していくと、自分がどれぐらいのセキュリティのポリシーをとっている状況にあるかという自己採点ができるシステムをマウントしました。
 海外機関との協力についてですが、これは、コリアのKISA、コリアン・インフォメーション・セキュリティ・エージェンシーと先週話しをしてまいりましたが、時間がないので省略します。
 それから17ページのNISTとの連携です。これはアメリカの商務省所管のナショナル・インスティテュート・オブ・スタンダーズ・アンド・テクノロジーです。非常に権威のあるところです。CMVP(暗号モジュールのバリデーションプログラム)の関係では、アメリカは圧倒的に強いので、いろいろ情報交換を行っています。それからハッシュ関数のSHA‐1が危殆化をする可能性があるのですが、それについて彼らはどういった考え方をもっているのか、非常にコアになる議題について、率直な意見交換ができたと思っております。
 19ページですが、バイオメトリクス技術に関する取り組みについて記載しています。バイオメトリクス技術は銀行等を中心に導入がどんどん進んでおります。このような中で、私どもはどういった技術があって、どういった強いところや弱点があるのか、だれが作っているのか等のデータを登録したデータベースを作ろうかと考えており、調査を始めております。
 第3番目の大きな柱は、ソフトウェアの開発です。20ページ以降の記載になります。まずオープンソースソフトウェアの事業につきまして、20ページから23ページに書いてあります。後ほど懇談会の場で、OSSセンターの説明を行うことになっておりますので、その場でご議論をいただければと思います。
 23ページです。ソフトウェア支援制度の改善について、特に松山先生を中心に厳しいご指摘をいただいております。23ページの一番下に書いてありますが、マッチングファンドは非常に実績が少なくて、開発したソフトウェアの売上高に対して、開発者が開発や販売のために負担した費用の割合に応じたロイヤリティをいつまでも徴求するという制度です。これについては今年限りで新規のものは一切採用しないことを決定し、現在財務省と調整しています。但し、既に採択している4件については事業化のお金を出していく必要があるので、それは継続せざるをえません。それからIT利活用ソフトウェア開発事業ですが、これも今年度限りでやめます。そのかわり、新しいソフトウェア新戦略を立ち上げようとしており、今日、この件で議論をしていただこうと思っております。
 それから24ページのアドバイザーチーム、25ページの日本コンピュータシステム販売店協会、これはいずれも既存の採択ソフトウェアについて、実際に事業化をする、あるいは販売促進をすることに対して、私どもが手助けをするということであり、いろいろと試行錯誤しながらやっております。
 27ページには、ビジネス・グリッド・コンピューティングを記載しています。15年度から3年間やってきましたが、今年度が最後です。かなり難しいプロジェクトでしたが、ユーザーとの実証実験を行うことにより、ミドルウェアのソフトの開発や、ディザスタリカバリ等を中心に実際の成果が上がってきています。国際的な標準活動においても、日本は多くの標準を獲得しており、これはうまくいっていると思っております。
 28ページには、債務保証を記載しています。これにつきましては実はかっては、債務保証の残高は減っていました。昨年の10月がボトムで、19億4,200万円という史上最低を記録しました。私ども非常に危機意識を覚えまして、アンケートを実施し、その結果を踏まえ、制度の改正を行ないました。具体的には、保証額を拡大するとともに手続の簡素化を実施しました。この結果、債務保証残高は急速にふえています。11月末で26億6,800万円となり、V字型の回復を遂げております。特に東京も含めた地域金融機関との連携について積極的に取り組んでいます。私どもは金融機関と競合するものではありません。金融機関の融資を私どもが、保証するわけで、補完関係にあります。例えば、広島銀行とか都民銀行等は、IPAと組むことにより、私どもの債務保証を受ける場合は、通常中小企業に貸し出す金利よりも安く貸し出す、そういった商品を開発してくれました。そういった提携をどんどんふやしています。それから日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会、これはパッケージをやっている方々の協会です。こことも組んで新しい債務保証の商品を生み出して、ようやく動き始めました。今日、来る前に第1号が出てきたということです。
 4つ目の大きな柱は人材育成です。31ページ以降に記載しております。まずITスキル標準です。これは作ってからもう3年近くなりました。時代の潮流からみると、改訂の時期であり、バージョン2を今年度中に完成させる予定です。私どもだけでやっても、リソースも十分ではありませんので、プロフェッショナルコミュニティを6つ立ち上げております。改訂作業について、プロジェクトマネージメントとかアーキテクト等のコミュニティのメンバーと、知恵を合わせながら行っているのです。
 (2)は冒頭に御紹介しました「経営者向けITスキル標準概説書」のことを書いてあります。
 次に33ページは、情報処理技術者試験です。これもいろいろご指摘がありました。実は本格的な制度見直しを考えて検討しております。1つはセキュリティについて、ベンダーサイドとユーザーサイドの試験を立ち上げて、ベンダーサイドの試験は難しい試験として構成することにより、来年の4月から実施します。それから私どもにはエンベデットシステムの試験があります。これは今5,000人ぐらいで、唯一ふえている試験ですが、試験内容について、例えば難易度等の面でいろいろ議論がありまして、これの改定のためのワーキンググループを作って議論をしています。
 それからITスキル標準との連携です。試験の中身をシラバスといっておりますが、これを変えてもらわないと、なかなか意識が実践的になりません。ITスキル標準とか、ソフトウェアエンジニアリングとか、そういったものを出題範囲として加えていくべく検討を行っています。
 試験については、受験生が減っている傾向があります。これをどうするかというのが大きな課題です。もちろんコストはどんどんカットしております。
 34ページは、アジア展開です。これは画期的なことが起きました。自分たちで問題を作れないので私どもが問題を提供している国々の方々、具体的には、フィリピン、タイ、ベトナム、ミャンマー、マレーシアの5カ国の方々が11月にわが国に集まって、同一日に同一問題で試験をすることにしました。試験問題は日本が作り、同一日に同一問題で試験を行うことに加えて、資格の相互認証をしようということに合意したのです。これは非常に画期的なことだと思っております。さらにモンゴルが加わりたいといってきております。
 それから35ページの未踏ですが、事業は順調に進んでいます。ここに書いてありますが、累計で94名のスーパークリエイターを認定しました。
 それから37ページです。地域におけるIT人材の育成ということでIT経営応援隊事業を行っています。これはIT経営百選というものを選んで、それのフォローアップを行うこととしております。経営の教科書を作るなどを通じて、中小の製造業、例えば食品加工とか、そういった方々がITを導入して経営効率を上げるための応援をするのが趣旨です。今日の日本経済新聞の経済教室に、本件に非常に興味をもたれた早稲田大学の先生が百選の方々のデータをとって、分析をされた内容が掲載されています。
 それから 37ページの(2)でございますが、中小企業新事業活動促進法という新しい法律ができましたので、それに伴って地域の機関が指定されました。そういったところと私どもとの連絡会議をやろうということで11月に実施しました。
 それから地域ソフトウェアセンターです。一番頭の痛いところですが、先駆的な取り組みや、ベストプラクティスをみんなで紹介し合うとか、eラーニングで研修の人材を育成するといった事業を積極的にやっております。
 39ページは地域ソフトウェアセンターの経営基盤強化へのサポートです。経営状況のあまり思わしくないところは、私どもの費用で公認会計士と経営コンサルタントのトップクラスの方々を派遣して、指導をお願いしています。それから39ページの一番下から2つ目の項目ですが、とちぎセンターについては、減資をして配当したいという要望があり、今、財務省とも話をし始めております。それから(株)京都ソフトアプリケーションについては清算をしました。私どもが評価をしていた評価額以上のものが収入として私どもに入ってきております。
 5番目の大きな柱は、40ページ以降の業務運営の効率化です。これは何といってもPDCAサイクルを回していくというのが大きな私どもの視点です。業務監査を重視するとともに、アンケートをとったりヒアリングをしたりして業務をチェックし、直していくなどいろいろなことをやっています。
 それから41ページです。これは業界団体との定期的な懇談会です。これをずっと続けています。ITCA、これはITコーディネーターアソシエーション、ITコーディネーター協会ですが、そことも12月から新たに開始する予定です。
 さらに42ページの戦略的広報です。プレスへの説明会については、全体説明会、個別説明会、懇談会とテーマに応じて3つのやり方を使い分けて、月1回以上実施しております。いろいろなイベントも催しています。これらもきちんと整理をしようということで、1つは展示会を兼ねた総合的な発表会である「IPAX」を春の連休明けに、成果の発表会を「IPAフォーラム」という名称の下、秋に催すということで、大きく方向付けをしています。
 43ページには、私どものいろいろな成果物の小冊子を書いております。OSS貢献者賞を新しく新設しました。
 44ページは、組織の重点化・スリム化です。OSSセンターは来年1月に創設することにしておりますが、それに伴って一部組織をスリム化する必要があろうかと思っております。情報処理技術者試験センターの各支部は、それぞれ賃料の安いところに移転をしております。特に大きいのが関東支部です。4,400万円を削減するため、私どもの本部に関東支部を移しました。これによって大きな節約ができました。
 45ページは、人材の活用です。相当前倒しをして、一般管理費をカットしました。20%ぐらいあったと思います。そこで、新しい人材をもう何年も採用してこなかったので、6人プラス2人か3人、雇おうと思っています。
 47ページの個人情報保護法です。私どもは実は情報処理技術者試験という大きな個人情報をもっており、そういった意味で個人情報保護法をきちんと守ることが必要です。これはここにおります桑田理事を委員長として、個人情報保護法の委員会を設置し、頻繁に会合を開催しています。
 6番目の大きな柱は、財務内容です。49ページに記載しております。中間仮決算を実施しました。また後で桑田の方から説明させますが、結論を申し上げると、1億200万円の税前利益を上げております。
 それから最後ですが、資産の健全化について50ページ (4)に記載しています。ポートフォリオをうまく組むことにより、利回りは従来の1.99%から2.08%へと少し上げることができました。信用基金が100億余ですけれども、事業資金につきましても、0.74%が0.95%ということで、ポートフォリオの利率を上げることができました。
 以上です。
松山分科会長代理
 ありがとうございました。
 多分、業務の内容につきましては、後ほど懇談会ということでもう少し突っ込んだご説明とご議論ということになろうかと思うのですけれども、一応、分科会の中で、今、ご説明いただきました17年度上期と下期というようなところにつきまして、何かご意見、ご質問等がございましたら、お願いしたいと思います。
池上委員
 非常によく資料はできていると思います。いろいろ書かれているのですが、それぞれのインパクトとか成果がわかりにくいところがあるので質問いたします。24ページに「アドバイザーチームの運用により事業化に向けたさらなる支援の実施」とありますが、こういうことができるような人材はいるのですか。
藤原IPA理事長
 これは外部の人に頼っているのです。公認会計士の方とか、それから弁護士や弁理士などの財務や法務、特許関係等で高度な専門知識を有する方々です。
池上委員
 これはやってほしいという希望者がいるのですか。それともこちらがいって、やってあげますよと。
藤原IPA理事長
 みんなの希望を聞いて、オンリクエストで紹介をします。
池上委員
 それはどうやってリクエストをとっているのですか。あるいは対象者は?
藤原IPA理事長
 対象は、今まで事業の採択をされている方々です。例えば未踏や中小ITベンチャーの開発者です。
桑田IPA理事
 事業化をするのに、知的財権の保護をどうするかとか、専門家にご相談したいということで、オンリクエストで紹介します。
池上委員
 産総研もベンチャー支援センターというのがありますので、活用してください。27ページのビジネス・グリッド・コンピューティング。国の支援は3年間、つまり今年度で終わります。文科省のサイエンス・グリッドは今後どのように発展させるかわからないのですが、一応終わると言ってます。ビジネスグリッドは全体として評判がよかったですよね。
藤原IPA理事長
 そうですね。結構ユーザーの方と一緒になっていろいろ実証実験をやっていましたから。
池上委員
 この後、そちらとしてはどういうことをお考えになっているのですか。
藤原IPA理事長
 予算は3年間ですから、今年度でおしまいです。
秋間IPA参事
 今の予定では、後継の国のプロジェクトがあるわけではないのですが、4社でやったものについては、今回3年間で行ったものをベースに、それぞれ市場で対応していくことになります。
池上委員
 企業側はそれなりに成果を出せたのですか。
秋間IPA参事
 今、実証実験も1社1社それぞれ別々ではなくて、複数のメーカー、ベンダーが1つのお客さんに対して実証実験をするようにしています。それを今、3本やっています。
池上委員
 私は準備段階の国のファンディングを出す側にいたので申し上げますと、4社の方にぜひ成果をうまく活かすように、他から評価されるような出し方をしてほしいと伝えてください。産総研でやっているグループは、いろいろやっていけると思っています。
秋間IPA参事
 そういう意味では、国でお金を出した部分はオープンソースとして、その他の人にも使えるような形でいたしますし、3社の方は、その上に自分たちの資金を付加してやっていただくということもあり得るのではないかと思います。
池上委員
 そうですね、ところでオープン・ソフトウェア・センターは、これまた大変なことをお始めになりましたね。多分、後でまた議論になると思うのですけれども。
 あとは33ページで、応募者が減っているというのは、これは人口比からいってやむを得ない話ですか。
桑田IPA理事
 69万9,000人から66万人ということで5%減りました。やはり減っている要因をみると、一番下の基本情報技術者とシステムアドミニストレーターのところの減りが大きいです。高度のところについてはほとんど横ばいの状況であり、したがって若い人たちに入ってきてもらわないといけないと思っています。確かに人口構成の問題とか、これまでの企業での採用状況とか考えると、若干明るい側面がなかったのは事実です。しかしながら、そこを何とか大学の方とか話をさせていただこうと考えており、後ほどそのあたりについてもご紹介させていただきながら、ご意見を賜れればと思っているのです。
池上委員
 そうですね。多分、ITスキル標準をやっておられる方も、毎日暗い気持ちでやっておられると思うのですけれども、これも大学側に責任があると思っています。つまりソフトウェア教育を本当にやろうと思うと、やはりスキルを上げなければいけないという話になるので、スキル標準と試験はセットになった鍵だと考えています。
桑田IPA理事
 前回も櫛木委員からも、池上先生、皆さんからシナジー効果を上げろというのと、大学との連携をもっと図れということだったものですから、それについて今日、後ほどでもご議論を賜れればと思います。
池上委員
 今、経団連の方は人材を増やせと言ってますが、そのフォローは不十分なのが残念です。
櫛木委員
 今回の上期の実績と下期のポイントというのは、目標は決まっている中での上期実績と下期に対してどこに注力するかという意味の分析ですよね。これはまた来年度の前のときに、来年の計画の話があるということですね。ということは、上期と下期の間に、来年度注力するネタはこれこれだというのがみえていないといけないのではないかと思うのです。突然ぱんと出てくるのではなくて。半分走ってみたら、来年度はやはりこれとこれが重要になりそうだというネタがここに出てきているかという部分が非常に重要ではないかと。それが一体、これではどこなのかと。
藤原IPA理事長
 おっしゃるとおり、懇談会で議論していただこうと思っているのは、例えばソフトウェア開発も従来のやり方ではうまくいかないし、必ずしもいいプロジェクトが出てこなくなっています。このため、もう少し別の形でソフトウェアの開発支援を実施した方がいいのではないかと考えています。例えばデータベースやIPAではテーマだけを設定して、コンペ方式で選ぶとか、そういったことをぜひ実施してはどうかと思っています。
 それからオープンソースについては、民間のOSS推進フォーラムがあるのですが、サーバーとミドルウェアとアプリケーションとどのように組み合わせると一番うまくいくのか、そういった評価をすべきではないかと思っています。それはパブリックミッションとしてもやらなければならないことと思っております。それからセキュリティにつきましても、組み込みのセキュリティについて対応すべきと考えております。これはなるべく早く手をつけて、実際に絵図面を書いてもらった上で、来年度以降IPAの役割を果していこうと考えています。
 人材の面でも、櫛木委員がこの前いわれたシナジー効果を出せということを踏まえて、対応を図りつつあります。例えば試験委員の方は300人ぐらいいますが、SECにも産学の方々が自主的に 300人ぐらい参加しています。ところが双方の間に余り交流がない。セキュリティの試験のためにシャミアというイスラエルの暗号の大家の話を試験委員にも聞いてもらう等、シナジー効果を出すようなことをまずはやろうと思います。
太田委員
 両委員が言ったことと関連するのですけれども、理事長、全事業を全部さくっと説明していただいて、それはそれで大事だと思うのですが、両委員から出たと同じで、例えば理事長がいたシャープなど、もう液晶でいくのだと。いろいろな事業はあるけれどもね。だから、例えば組み込みソフトウェアで何が問題かと。ここでいろいろ今、ちらっとみせていただいたのですが、まとめはあるのだけれども、今何が問題で、ではスキル標準はこうなって、それに連動した試験はこうですという、プレゼンテーションもきっと僕らも評価がしやすいのは、おしなべて全部評価してくださいというのはなかなか難しいのです。今、櫛木委員もおっしゃったとおりで、では来年は組み込みソフトウェア、あとセキュリティの相談もやるということもありましたけれども、とても総花的にお話をいただいているのです。では3番目はOSSでいくのだと、この3つぐらいをやる中で、きっとマトリックスで、経営をなさったからあれですけれども、縦の事業部と横の社会のニーズは横串で初めて実現するものだと思うのです。そうすると、組み込みではいろいろなことをやっているなと思うのだけれども、では一貫して、どういうインパクトがIPAとして何が問題になって、ではスキルが大事ですと。そのために試験はこうですというようなプレゼンテーションをしていただいた方が評価はしやすいなと。組み込みはいろいろなところに出てくるねと。今もおっしゃったように、セキュリティもあるということなので、それだったら、こういうのも1つ大事なのですけれども、これからプレゼンテーションはもう重点のところだけやっていただいた方が、私の意見ですが、そうした方が評価が……。それが、逆にいうとIPAの社会的存在をむしろアピールするのではないかと僕はすごく思うのです。個別にはいろいろなところが、キーワードはいっぱい出てくると思うのですが、これが必要だけれども、1枚ぐらいの、3つですよと。組み込みについて、いわゆる何が問題で、どういう標準が必要で、そのために人材育成、そのために試験はこういう体系です、OSSはこうです、セキュリティは今までこうしましたけれども、新しいニーズがあるので、相談プラス何をやっていくんだみたいな、そういったやはり重点施策をさくっとやっていただいた方が評価しやすいなと。すべてを評価しろというのはなかなか……。そうした方が逆にわかりやすいし、世の中に対しても、産業界に対しても、国民に対してもわかりやすいのではないかと思うのです。
藤原IPA理事長
 わかりました。
池上委員
 むしろこれは大切であるが、あえてやらないという項目があってもいいかもしれないですね。
阿草委員
 やらないということではないのですが、これはあと何年後には終わって、次の芽は何かということを考えておく必要があります。ずっとやっているとなかなかやめられなくなってしまうので、例えばこれはあと何年後に終わって、その次に、ではどういう施策と、次の種をいつ、どういうところで仕込み始めたかということがわかるということも大事と思います。
太田委員
 そういうスケジュール感ですよね。我々でいう締め切りはいつなのだと。ゴールはこうで、ここでまず締め切ろうと。それで評価して、だめなものはやめるとか。やはり重点施策とスケジュール感ですよね。そこをあれしていただくと、すごく我々としても議論しやすいというのか、論点が整理しやすいと思うのです。
松山分科会長代理
 あとまた引き続き懇談会ということになりますので、特にご発言がございませんでしたら、一応、ご意見をお伺いしたということにさせていただきまして、分科会の方としては今のところで締めさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。それでは、第8回の情報処理推進機構分科会はここで閉じさせていただきまして、懇談会の方に移らせていただきたいと思います。
 それに先立ちまして、ごあいさつをお願いできますか。
鍜治課長
 すみません、緊急の国会対応が入ってしまいまして、冒頭、遅刻をいたしまして大変失礼いたしました。経済産業省情報処理振興課長の鍜治でございます。9月から着任させていただいております。よろしくお願いいたします。
 それでは、お時間も押しておりますので、事務局として一言だけ、事務連絡でございます。お手元の配付資料の中で参考2というのがございまして、これは総務省さんがもっておられます各省全体を統べる形での評価委員会の16年度業績評価というのがまとまりましたので、ご説明は省略させていただきますが、後ほどお目通しをいただければ幸いでございます。IPAの関係につきましては5ページのところ、それから経済産業省共通指摘事項というのは7ページに出てまいりまして、記述がございます。
 それから、本評価委員会分科会でございますが、今度、17年度評価という話、先ほど委員の皆様からも出ておりましたけれども、これの準備を4~5月ごろに、まず実績のご説明ということを検討してございます。その実績説明を経まして、評価決定のプロセスというものを来年の7月をめどに開催させていただければと思っております。また具体的な日程調整は後ほどご相談申し上げますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。ありがとうございました。
松山分科会長代理
 参考資料の質問はいけないかもしれないのですが、一番最後のところに評価の取り組みが顕著な独立行政法人評価委員会とかいって表がありますね。これはいろいろ法人によって違うと思うのですが、どういう視点で顕著なというところになっているのかというのは、何かもしぱっとありましたら……。
鍜治課長
 まさにこれ、それぞれの評価対象法人の特性によりまして、私ども実は、このチームだけがちゃんとできているということでは必ずしもないのではないかと思ってはいるのでございますけれども、やはり定量化というようなことがひとつあるのかもしれません。例えば10ページの参考2の一番最初、文科省の教育研修センターさんについて目標満足度というのですか、研修事業の目標満足度の設定と、その設定目標とのアチーブメントがどこまで出たかというような、ある種そういう枠組みの導入を図ってみたというようなことであるのではないかと思うのですが、いずれにしましても、先ほど出ておりましたように、IPAの行政対象が非常に可視化しにくいソフトウェアというものに格闘しているわけでございまして、本当に機械的にこういう形でまとめることがいいのかどうかという議論はあるかと思うのです。1つの参考として私どももそしゃくをいたしまして、何らかの形で評価委員会としてもご活用いただければということだと思います。
松山分科会長代理
 実は、前回の16年度の評価をこの分科会でさせていただいたときの議事要旨とか、その辺をみていただいていると思うのですが、あの中でも1つ論点でありましたのが、やはり独立行政法人というのは、要するに行政府から行政を執行するというタスクが明確に規定されているものをいかに効率化してやるかということで評価されたらいいのだという視点が本来はあるべきだというのと、もともとIPAが独立行政法人になっていること自身が、ちょっとそういうスタンスがずれているので、評価の視点がただ業務の効率化だけではいかない部分があってというところがあったかということがございまして、ちょっとそんなのも気になったということがあります。
 それで、今、課長さんの方からご説明もございましたけれども、また来年度になりましたら17年度の評価ということにつながっていきますので、そういうことで意見交換を少しざっくばらんにしていただければということで、懇談会ということにさせていただきたいと思います。
――了――
 
 

最終更新日:2006年11月6日
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