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独立行政法人評価委員会産業技術分科会日本原子力研究開発機構部会(第3回) 議事録

日時:平成18年1月26日(木)10:00〜12:30

場所:古河総合ビル6階F1会議室

出席者

文部科学省委員

岩井 善郎、柴田 洋二、田中 治邦、鳥井 弘之、 中西 友子、野田 由美子、山田 弘司、和気 洋子(以上、五十音順、敬称略)

経済産業省委員

浅田 浄江、内山 洋司、山崎 晴雄(以上、五十音順、敬称略)
なお、田中治邦委員及び柴田洋二委員は、両省の委員を兼任。

事務局

文部科学省

中村原子力研究開発課長、中原原子力計画課長、鎌田原子力研究開発課課長補佐

経済産業省

野田原子力政策課企画官、皆川原子力政策課長補佐

日本原子力研究開発機構

中島理事、榊原評価室長

議事

  1. (独)日本原子力研究開発機構の中期目標・中期計画の変更について
  2. (独)日本原子力研究開発機構の役員給与規程の変更について
  3. (独)日本原子力研究開発機構における評価の方針について
  4. 日本原子力研究開発機構部会の今後の予定について

議事録

1.部会の公開・非公開について

<事務局より、部会は原則、非公開審議であり、議事概要を公開する旨説明し、了承された。

2.部会構成員及び事務局紹介

<事務局から、委員の紹介を行った。

3.中期目標・中期計画の変更について

委員
人件費削減対象について、外部資金は対象となるのか。
事務局
対象となる人件費の範囲は確定していないが、外部資金については対象外となる可能性が高い。少なくとも、非常勤職員は対象外となるだろう。
委員
5年間で5%、年間1%ずつ削減するというレベルは、国民から見て努力をしているものとは見えない。必ずしも人件費をすべて下げるということがいいわけではなく、安全性等々を勘案しながら、能力に応じた報酬を与えるべき。
委員
信賞必罰のような人件費の扱いは行っているのか。
事務局
計画に甘んじることなく、さらに削減努力をするのかどうかは、これからの業績の評価をしていただくところ。これを最低限のクリアラインとして事業をしていくことを原子力機構に期待したい。また、内部の制度については、役員給与及び退職金を定めるとき、業績勘案率を検討し、本来の支給額に係数を掛けて査定する規程に既になっており、その中で業績の評価をして検討していただきたい。
委員
全法人横並びの5%削減を超えるものについては、中期目標・中期目標に出す話ではなく、法人の自主的なやり方に任されるところ。ただし、年度の終わりの年度評価のときに人件費削減について報告をしていただきたい。
委員
業務・情報システムを最適化については、IT関係のみ最適化をおこなうのか。
事務局
システムの最適化は、事務業務のIT化に限らず、職員のITリテラシーを高めるというソフト面や、システムの調達を的確に行うというハード面等、一般則として行う。
委員
「最適化」という言葉は、イデオロギーとしてはいいのだが、空疎である。また、「さらなる最適化」とは、何を意味しているのかが分からない。
委員
「最適化」を「さらに」行うというのは論理矛盾がある。事務局でもう一度検討してほしい。
事務局
検討する。
委員
人件費の話で、どれだけ削減するかは、17年度の人件費が確定すれば決まるものなのか。
事務局
17年度の人件費の範囲が決まれば、具体的な計算ができる。
委員
5%とは、物価スライドは勘案されているのか。
事務局
人事院勧告の際、物価スライドも含めて民間の給与水準を考慮していると思われる。
委員
財務省がどのように決めるかが今後の問題であり、それによって、具体的数値目標が決まる。その判断については、両部会長に一任していただくということでご了承願いたい。
委員
人件費削減対象に外部資金を含むか否かについてだが、競争的資金を獲得するためのモチベーションは、いかに人を確保するかである。つまり、外部資金まで削減対象に入れられると大変なことになる。ぜひ広い観点からご配慮願いたい。

<以上の議論をもって、中期目標・中期計画の変更については了承。

4.(独)日本原子力研究開発機構の役員給与規程の変更について

委員
役員の給与について、社会一般の情勢から判断するようにとあるが、どの辺を基準としているのかがわからない。
委員
役員給与について、民間との比較は難しいが、民間の水準、能力、資質を考えて適正なレベルの報酬を与えるべき。人材の流動化が進むため、収入が低ければ人材の海外流出があり得るが、何もしない人を温存するべきではないと思うので、明確な基準を作るべきだと思う。
委員
評価結果を公表した際、それに対して意見が出てきた場合は対応するのか。
事務局
必要であれば制度の改正を行う、また、原子力機構が自主的に直すかどうかも評価対象になると思う。
委員
大学法人では、ノーベル賞級の人を雇えるように、給与の幅をもたせている。評価が給与に反映されるならば、給与の幅をもたせることを考慮しているのか。
事務局
「独立行政法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準の公表方法等について(ガイドライン)」があり、その報告が年度初めになされることになっている。制度そのものは独法の自由裁量の範囲であり、その範囲内では給与の幅は当然あると思う。報告内容にある定量的な値でもって、評価していただければと思う。

<以上の議論をもって、給与規程の変更については、原案どおり了承。

5.(独)日本原子力研究開発機構における評価について

<原子力機構より、統合に係るこれまでの取り組みについて説明後、以下の議論。

委員
数多くの施設を持っているが、どのような融合関係あるいは事務部門の協力関係を行っているのか。
原子力機構
新しく産学連携部門を設置した。特に大学、産業界に施設供与をおこなうもので、サービス体制の充実のための専門の人員配置、施設供与の対象施設の拡充、情報管理の体制整備を行っている。利用料金については、成果の公開、非公開によって料金設定に違いを設けるという考え方を取り入れた。
委員
具体的な統合のメリットは何か。また、トップと現場との意思の疎通、旧2法人の間での情報の共有、水平的な情報の共有体系について具体的に何かしているのか。
原子力機構
事務管理部門については、本社の一元化を行い、東海地区にそれぞれあった事務部門は東海センターへ一元化し、要員を削減した。情報の共有化については、理事会役員によるフリーディスカッション、拠点長会議、幹部会議を行っている。
委員
統合によって、事務関係のシステムの融合はうまくいくところもあると思うが、研究については研究所の個性や風土の違いがあるため、統合化が逆に難しい点はないのか。
原子力機構
幹部クラスは密接にやりとりがあるが、現場の若手研究者についてはこれから。特に、プロジェクト研究、科学技術振興、基礎基盤分野では考え方も風土も違うと思う。
委員
そう上手く融合化できているとは思えない。現地視察の際に現場の悩みを聞きたい。その悩みが18年度終了時にどれだけ解消しているのかという前向きな評価につなげたい。
委員
特許の帰属をどう考えているのか。機構には優秀な研究者が多いので自前で特許をとれると思う。産学連携についても、特許をどのように考えるのかということは大切だと思う。
原子力機構
特許については、旧2法人とも人事評価に入るため推奨していた。問題は特許の維持費が高く、特に海外の特許については常に調査をしており、3〜5年間使われていないものについては維持をやめて合理化を図っている。また、できるだけ使ってもらえるように説明に行ったり、窓口を設けている。高崎研では職員みずからベンチャー企業を起こす例もあり、さらに推奨していこうと思っている。
委員
大学と共同研究をした場合の帰属について規程はあるか。
原子力機構
規程はある。

<事務局と原子力機構から資料について説明後、以下の議論。>

委員
核燃料サイクルの部分については経産省の評価委員会が評価をすると思うが、その結果は文科省の評価報告書に反映されるのか。
事務局
文科省は全体を評価するので重複する。補完ではなく重複である。
委員
異なる評価結果となった場合はどうするのか。また、経産省は5段階評価だが、文科省の4段階評価に合わせることは可能か。
事務局
結果が異なることはあり得るが、このような合同部会をすることで両方とも同じような評価になると思う。
事務局
共管の場合は、主管省庁の評価方針に則って行っているため、今回は文科省に合わせて評価をしていただいて構わない。
委員
スムーズに評価をするため、できるだけ評価の視点は統一しておきたい。そのために合同部会がある。また、原子力特有の問題が評価のポイントとなるひつようがあると思う。
委員
自己評価は評価委員会の議論を反映するのか、それとも独自の評価を行うのか。
原子力機構
本日の議論は当然理事会に報告し、反映したい。
委員
自己評価ができるだけ活用できるよう、整合性のとれたものにしていただきたい。
委員
項目ごとの評価のほかに横断的な項目として、どういうシステムで安全を確保するのかというシステムとしての品質保証的なものを自己評価の対象とし、それを公開してほしい。また、CSRの議論をする際、国民一般というよりも、ロケーションを含めた地域と特性も含めた、地域への外部性がどうなのかという点も評価できるような情報がほしい。
委員
中期計画でISO9000についての記述があるが、取得した結果どういうことを行っているのかという視点を評価したい。
委員
中期目標に内部評価の活用について記述があるが、内部評価や外部評価、特に技術的なピアレビューをこの評価委員会でどのように活用していくのか考えることで効率化が図れると思う。
委員
ピアレビューで評価が非常によかったものについては、評価委員会にも報告してほしい。
原子力機構
そのように考えている。
委員
評価のプロセスにおいて、分科会で見直しがあるのかどうか、見直しがあるのなら、公表のあり方について教えてほしい。
原子力機構
過去の例を知る限りでは、分科会で評価結果が変わることはない。部会の意見が大体尊重されているように思う。
委員
部会としてどういう評価をしたのかが一般に公表される形にしてほしい。
委員
それは可能だと思う。JAXA部会の委員にオブザーバとしてきてもらい、話を聞きたい。
事務局
調整してみる。
委員
自己評価書を6月末に受け取り、2ヶ月で評価を行うとなると、プレ評価のようなものを始めなければならないと思う。
委員
事前に現場を見る際には、プレ評価のつもりでいろいろ質問したいと思う。
委員
評価のステップとしては、JAXAのように、ある程度網羅的に行い、それから重点化に絞り込むというのが自然だと思う。重点化についてどういうところがポイントになるかという点が重要。
委員
一番大事なのは、中期目標期間終了後の評価なので、5年を通して、一度は重点化される方法、取捨選択する方法などが考えられる。一度全部評価してみないと分からないという議論があると思うが、ローリング形式で重点化を考えれば、もう少し柔軟性が出ると思う。
委員
今回は最初の半年なので、網羅的というのは難しいのではないか。
委員
横断的な評価の視点はさらに難しいと思う。
委員
原子力機構からの評価書を委員それぞれが全て読んで評価するわけにはいかない。専門的に分割して分担するのかどうか、ほかの評価委員会の方法を知りたい。
委員
自分の専門に限らず、一般的な社会的立場からの評価が大事。専門家と非専門家のペアを組み、お互いを補正するやりかたがいいのではないか。
委員
詳細に評価してもらっている外部評価書が参考になると思う。
委員
それぞれの評価委員の評価が異なる場合、専門家と非専門家の見解の違いなどをどのように検証するのかが重要だと思う。
委員
専門家と非専門家がペアを組む方法で、二人で意見をまとめてもらうやり方では、割とうまくいった経験がある。
委員
予算消化上、半期での評価は難しく、翌年の丸一年の予算の報告が出なければ財務的にも評価は難しい。専門家と非専門家という組み合わせ数人でヒアリングを行ったことがあるが、うまくいった。評価もコストパフォーマンスを考えながらやりたいと思う。
委員
S,Fの評価をつけるときは、全体でヒアリングを行う必要があると思う。
事務局
科学技術振興機構(JST)では、全体で28項目、そのうち理解増進関係で4か5項目の評価項目だった。実際はさらに細分化されているため項目数は非常に多くなるが、評価委員会で見ることはできない。評価委員会ではある程度まとめたものを大きく評価していく。そのまとめ方、視点については、法人とは違う視点で見ても構わない。実際、JSTと独法評価委員会JST部会では視点が違ったのではないかと思う。
委員
評価委員会の視点を明確にし、その中で重点的に行っていくことが重要。個別研究に対して専門的に行うのではなく、社会的視点や、対社会に関係したところでの評価が主な方向になると思う。
委員
社会との関係について、もんじゅのように直接地域社会と接しているところ、旧原研の基礎研究のように何か役に立つものという視点などがある。次回までにたたき台を作成してほしい。
事務局
努力する。
事務局
その年度に行ったすべての事業を30項目程度に分けて全体として毎年度見ていくことは必要。ただし、横断的な視点のように特別な視点については、年度ごとに変えていくという一種のローリングはありうると思う。
委員
徹底的に委員会で見るもの、自己評価の方法のみチェックするもの、また、全体でヒアリングを行うもの、ワーキンググループのようなところでヒアリングをした結果のみ報告してもらうものといった疎密はあると思う。
委員
事業が3月に終わり、総務省の独法評価委員会から意見が出るのが12月だと、次年度に対してフィードバックをかけられない。原子力機構は、自己評価やこの委員会の評価などを聞き、必要に応じて自主的にフィードバックをする必要があると思う。
委員
12月の総務省の評価委員会からの評価は我々に対する評価である。
委員
評価項目の数について、民間の立場では、30、40項目は多い。個別のプロジェクトや研究の進捗などは課題評価委員会で見てもらい、この委員会ではもっと絞らなければならないのではないか。
委員
評価項目をしぼらないといけないという側面もありながら、総務省の評価委員会からはもっと細かく評価しろと言われている。どこで折り合いをつけるかはこれから。
委員
統合効果の評価の視点が難しい。統合効果は役員が努力しなくてもある程度は出る。現役員の努力なのか、それとも当然のことなのか、どちらの立場で評価するかは初年度の大きな問題である。
委員
統合評価は、研究についてはかなり時間がかかるが、業務改善というのは統合後すぐには出なくても比較的出やすい。そこが今回の評価の中心となる。業務改善によって活性化にもつながっているような点がポイントとなる。統合化したこと対する何か評価結果は必要。
委員
業務改善では、統合効果と独法化効果がある。
委員
統合効果を中期目標とは別に評価するのは違うと思う。業務改善という意味で数字の中にあらわれてくるべきもの。人件費を5年間で5%削減するのは法人化としてのものである。それに加えて統合効果があるので、5%を上回る数値目標を立てて、達成状況をフォローすべき。統合効果を別立てで考えるのであれば、さらに統合効果として10%の削減目標を指標とするべき。
委員
コスト削減を強く言うと、業務よりもそちらを重視する懸念がある。
委員
妥当な指標を部会で立て、それに対する進捗をしてもらう。
委員
われわれでは妥当な指標を立てることができない。
委員
統合効果は、理論的にはかなりの改善効果が見込めるが、統合に伴うさまざまな追加的な負荷やリスクがあると思うので、ネットで統合効果があれば、目標を達成したということで評価をしたい。人件費を5%削減するという話については、今後5年間の物価の変動なども考えると、名目値で5%というのは結構大変なことである。
委員
結局5%をどのように削減したのかという中身が問題ということ。
委員
評価委員会が後で中身を勘案して総合評価をすればよい。
委員
むしろ業務を改善したことで、社会にどれだけのアピールができたのかを評価したい。社会的貢献や、新しいものが生み出されたことによる組織の活性化など、いわゆるアウトカムが大事だと思う。
委員
安全性も統合効果のひとつの観点だと思う。実際にどの程度実行されているのかが大事。特に立地しているところ、たとえばもんじゅの近辺でどの程度浸透しているのかというのが分かればありがたい。
委員
海外との競争もあるため、年5%という削減目標のみが出されていて、原子力機構が本当にやらなければならない開発ができるのかどうかが心配。2つの機関で同じような研究分野が一つになり、その結果成果が余分に出たとか、統合によって新しい価値が生まれたというところを評価したい。
委員
原子力機構には人材育成を期待している。人材の層を厚くしていくという活動は非常に大きな使命だと思う。評価項目に入るかどうかは別として、ミッションとして進めてもらいたい。
委員
基礎から応用までという、一貫性というものが新たな人材育成効果として社会を説得するという意味では一番大きいと思う。
委員
論文数で評価するのではなく、日本の原子力システムがうまく働くという視点での人材が大事な人材だと思う。
委員
S評価はいいのだが、F評価がどうしても生じたときは、それについての検討もこの場で議論したい。
委員
もんじゅが予定どおり動かないのが地元の要因による場合、ある種の事故の対応で達成できなかった事業などについては、Fがつくのはどうかと思う。ケースバイケースだとは思うが。
事務局
過去の例としては、中期目標が達成できなければFがつく。しかし、その理由を注釈に書き、その内容によってその後の対応が変わってくる。
委員
社会では、Fがついたということに注目する。Fについては整合性やこの評価委員会での姿勢も大事なので、一概には言えない。
委員
一般的な国民の見方として、統合すればコスト合理化が図られると考える。管理や事務系などでのコスト削減を行い、総合的なコストを5%以上削減しないのであれば、そこで発生した余剰人員をどのように他に振り分け、どういう成果を生んだのかが見える形で国民に説明しなければならない。統合効果について、重要項目は定量的な評価が必要。
委員
質が問われないところは定量のみでよいが、質が問われるところは定量と質の両方を勘案しなければならない。
委員
海外の原子力機関との比較を評価の観点としてはどうか。
事務局
まったく同様の機関はないと思う。基本となるのは中期目標・中期計画での業務を達成したかどうかで、これをベースにするのが国民には分かりやすいと思う。
委員
中期目標・中期計画にはないが、国際的にどうなのかというのは常識として知っておきたい。コストパフォーマンスについて、何か参考になる数字を集めてほしい。17年度の評価に反映する気はない。
事務局
むしろ、原子力政策大綱や原子力部会等で位置付けられている日本の原子力の方向に対して、いかに達成しているかということが大きな評価だと思う。これはコストパフォーマンスで評価できない。

6.今後の審議スケジュールについて事務局より説明

──了──
 

最終更新日:2006年11月10日