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独立行政法人評価委員会産業技術分科会日本原子力研究開発機構部会(第4回) 議事録

日時:平成18年3月22日(木)10:00〜12:00

場所:古河総合ビル6階F2会議室

出席者

文部科学省委員

田中 治邦、鳥井 弘之、中西 友子、野田 由美子、山田 弘司、 山地 憲治、和気 洋子(以上、五十音順、敬称略)

経済産業省委員

浅田 浄江、内山 洋司、山崎 晴雄(以上、五十音順、敬称略)
なお、田中治邦委員は、両省の委員を兼任。

事務局

文部科学省

中村原子力研究開発課長、鎌田原子力研究開発課課長補佐

経済産業省

野田原子力政策課企画官

日本原子力研究開発機構

中島理事、榊原評価室長

議事

  1. 日本原子力機構部会における評価の基本的な方針について
  2. (独)日本原子力研究開発機構における評価の方針について
  3. (独)日本原子力研究開発機構の役員給与規程の変更について
  4. 日本原子力研究開発機構部会の今後の予定について

議事録

1.議事概要

(1)部会の公開・非公開について

<文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会運営規則第5条及び経済産業省独立行政法人評価委員会運営規則第6条に基づき非公開とする旨、了承された>

(2)日本原子力機構部会における評価の基本的な方針について

<主な質疑応答は以下のとおり>

委員
結論として、今年度については、濃淡をつけずに、全委員にて全項目を評価するという形でどうかと考えている。これは初年度の評価であり、濃淡のつけ方が不明確であること、また分科会でも議論があったが、項目数と困難度合いの相関が必ずしもないということがある。更に、事業については原子力機構における自己評価を参考にし、部会は部会として見るべきものを見るということにしたい。
 ただし、文部科学省と経済産業省では評価すべき場所が違うが、両省の部会を合同で行うか、それとも別々に行うのか。
事務局
文部科学省は全体を見るものの、経済産業省はそうではない。視野が異なるため、別々で行いたいと考えている。
委員
経済産業省の評価委員が全体を知りたい場合にはオブザーバで参加できるようにするという形が望ましい。
事務局
了解した。
委員
外部資金で行っている事業の評価については、そもそも資金を拠出した側で評価を行っているという点も考慮する必要がある。
委員
原子力の開発は国民から見て非常に関心のあるところ。そういう意味で社会的な視点が経営の方針にかかわるものとして必要。
委員
社会的視点を追加する事については異議のないところではないか。原子力機構は企業ではないのでCSRにおけるSRがそれに当たると思われる。
委員
社会的視点あるいは原子力機構の使命の中で、1つは統合による懸念として、安全規制に係わる研究成果と、原子力技術の普及に係る研究開発の間のファイヤーウォールをどのように担保するかということがある。当然、組織の一体化による合理化や共有の研究があるとは思うが、安全規制に必要な研究成果が、中立性と透明性を持った研究過程の中から出てきたものであるのかどうか、社会から見てある程度、信頼・安心できるということを説明できるような評価項目が必要だと思う。
委員
国民の一番の関心は安全問題。研究開発を推進するにあたり安全問題をどのように考慮しているのか、また安全問題の情報発信の仕組みが必要。また、先端的な研究開発がどのように産業活動への貢献しているのかという、シーズオリエンテッドな視点に加え、民間のニーズをどのように受け入れられるのかという、ニーズオリエンテッドな視点の両面で、原子力技術の社会的貢献を考える上で大事。
事務局
安全については2つの議論がある。ひとつは、原子力機構自身の設備の安全運転について、もうひとつは、今動いている炉、例えば軽水炉に対する安全確保の貢献について。これら双方の視点を、というご指摘か。
委員
地元にとっては現有の施設が安全に動いているのか、管理されているのかという点が非常な関心事になる。安全技術対策については、原子力技術開発の中でどのように行われているのか広く社会に働きかけていくことも大事。それに伴う制度や仕組みなどについての、認知も必要。
委員
安全研究の社会貢献を明確にするために、保安院や安全委員会を通して規制に反映されていく過程を明確にする、ということが言えるのかもしれない。
事務局
それについては、安全研究の成果を受け取った側の事項であり、部会での評価は非常に難しい。原子力機構では安全研究を受託し、その成果を原子力安全委員会や原子力安全・保安院で活用し、他の知識と一緒にして始めて指針や審査に役立つということになる。指針は原子力機構のデータのみでできるものではなく、それが適用される事例がいつ発生するかも分からないため、本当に規制に役に立ったかどうかを判断するのは難しい。
委員
活動を評価すればいいのではないか。研究開発の具体的評価はできないが、活動の方向が社会のニーズに向いているかどうかに焦点をあてればいいと思う。
委員
以前、経済産業研究所の活動について、経済産業省の独法評価委員会で議論をした。政策に本当に役に立っているのかどうかについて徹底的に議論をした結果、経済産業省サイドの見方がフィードバックされるようになり、最終的には、活動の方向性を見直すという話になった。これは極めて評価委員会の本来的な仕事だと思う。原子力機構の評価についても、そこを難しいと言ってやめてしまっては、原子力機構が本当に社会の役に立っているのかという問いに対して、この部会のアカウンタビリティーが関わってくる問題になる。そういう意味で、例えば、安全研究について、保安院や原子力安全委員会にヒアリングをして、カスタマー満足度を聞かなければならないのではないか。事務局:当省だけでは閉じない話なので、検討させて欲しい。
委員
ファイヤーウォールについて別の観点からすると、今後、核燃料サイクルやFBRに関する安全規制の問題と、推進の問題の両方を原子力機構が扱っていくときに、整合性が取れすぎていると、かえって社会的な心配を励起し、安全規制上問題になる。そういう視点での評価も必要ではないか。
委員
かつては旧原研と旧サイクル機構は相互監視の様な関係になっていた。統合に伴い、制度設計の中でこのような観点は盛り込まれているのか。
事務局
特に軽水炉については、安全について独立性を高めるということを1つの組織設計の目標としていると聞いている。組織運営の自己評価の中でも、評価の視点として議論できるかもしれない。FBRについてはもう少し調べてみる。
委員
安全について独立性が担保されているかは社会的視点として非常に重要なので、視点として入れていただきたい。
委員
今回評価は初めてのため、原子力機構側の負担もかなり大きいはず。最初から厳しく見るのではなく、様子を見ながら行い、研究者の意欲を盛り立て、活性化が失われないようにしなければならない。問題点としては、評価を推し進めていくと、内部的には差別社会になっていってしまう。このような問題点も含めて、どのように組織全体を活性化させるかという視点も必要。
委員
紙面上のやりとりでは実態が分からないので、現地で若手研究者などと議論をし、本当に自由闊達な雰囲気が原子力機構内にできているのかを委員が聞き、それを評価に生かしたい。
委員
CSRというと、女性の参加数もよく聞かれる。これは目標に入っていないが、CSRの観点に含めるかどうかは議論する必要がある。
委員
男女共同参画の視点からよく質問に出ることなので、数字だけは少なくとも把握して出しておくことは、1つの評価の視点かと思う。
委員
原子力学会では技術者倫理規程というものを作っているが、原子力機構では倫理規程についてはどうか。
原子力機構
原子力機構の基本理念にのっとり基本方針を、そして、行動基準を作成し、これに基づいた倫理規程。役職員の倫理規程を制定するとともに、コンプライアンス委員会を設定している。
委員
倫理規程や行動基準がどれだけ末端まで浸透しているかは、社会的な評価項目になるかもしれない。これも現地視察で聞いてみたい。

(3)(独)日本原子力研究開発機構における評価の方針について

委員
項目がたくさんあるが、どの組織がどの項目に相当しているのかといった、組織と評価項目の具体的な関係が分かるものが欲しい。評価のときに参考として出してほしい。
委員
加えて、評価項目ごとの責任者の名前、組織の各部門のトップ及び担当理事名を明らかにしてほしい。
原子力機構
承った。
委員
関連して、原子力機構の自己評価方法のメカニズムはどのようになっているのか。
原子力機構
まず、各部局で自己評価報告書原案を作成し、書面審査及びヒアリングを内部で行う。それから、いい例悪い例含め、議論したほうがいい事項について、自己評価委員会で議論をしてもらう。全体の議論もするが、特に見るべきところを中心にする形。
委員
各部局で原案を作成してもらう際、何か様式は統一されているのか。
原子力機構
様式は決まっていない。
委員
記入すべき必須事項はあるのか。
原子力機構
まずは、年度計画の進捗状況。それから、今日ご説明した評価の視点に対応する事実関係。最後に、特にすぐれた成果。この3点を書くこととしている。
委員
多角的な観点からの視点で、評価項目すべてを同じ基準で評価すると、それぞれの視点でSからFまで大きな差が出ると思うが、それについてはどのように考えるのか。
原子力機構
独法評価の場合は、S、A、B、Fの評価は基本的には年度計画の達成、あるいは、中期計画に向けて作業が進捗しているかどうかが評価軸となる。A以上かB以下かの判定は年度計画の進捗状況で行い、BとFの差は中期計画を達成できる見込みがあるかどうか。Sをつけるものは、年度計画の進捗状況だけではなく、他のものがどうかということを考えるつもりである。原子力機構としても、アカウンタビリティの一つとして、業務実績報告書及び自己評価結果は公開する予定をしている。
委員
つまり、多角的な観点からの視点は項目ごとの都合に応じて考えられるということか。
原子力機構
そうである。
委員
日本全体で原子力の研究開発が効果的に進むためには、様々な機関との協力関係が非常に鍵になる。民間事業者が新しい原子力機構へどのような新しいニーズを出していけるのか、ということについて、評価項目8(民間事業の原子力事業を支援するための研究開発)の評価の視点の中で、再処理技術の高度化や低レベル廃棄物については、民間事業者の要請に応じて大いに検討していかざるを得ないものなので、ぜひ強調していただきたい。また、評価項目18(研究開発成果の普及とその活用の促進)については、原子力機構の研究開発成果の民間事業者による利用を拡大するために取り組みが行われているか、という視点では弱く、むしろ、民間事業者のニーズに的確に応えた十分な支援を実施しているかという視点が必要なのではないか。それから、評価項目39(放射性廃棄物の処理・処分並びに原子力施設の廃止措置に関する事項)について、原子力施設の廃止措置は当該施設の利用者の意見等を十分に考慮して検討しているか、というような評価の視点も必要ではないか。
原子力機構
評価項目8については、今年は六ヶ所再処理工場が本格操業に入る前のホット試験に移ることもあり、トラブルシューティングを含めて、旧サイクル機構に限らず旧原研の基礎基盤部門も対応にあたるため、これまで以上に支援ができるのではないかと思う。評価項目18については、特許などを民間企業に使っていただけるように強化するという成果の普及の視点と、評価項目3の評価の視点にある、民間核燃料サイクル事業への技術支援という2つの視点から、書き方を工夫させていただく。特に、施設共用、人材育成が本来業務に入ったため、今まで以上に評価をして取り組んでいきたい。評価項目39については、表現等を検討させていただく。
委員
材料照射試験施設については、民間企業等にとっては大事。そのような民間事業者等の考えを反映して施設の廃止措置については検討していくと判断してよろしいか。
原子力機構
共用施設は12から16施設に増え、照射施設(JRR3,JRR4,Spring-8など)はホームページで公募を行っている。パンフレットも作成中であり、試験装置の責任者を入れるなどしている。このような取り組みを、産学連携について評価していきたい。
原子力機構
補足だが、民間からの要望については、年度計画に詳しく書いているため、視点では大枠の表現となった。そのあたりは調整する。評価項目39について、中期計画の中にはフェーズに応じて施設名が挙がっている。委員の指摘はJMTRについてだと思うが、この評価の場では中期計画に挙げられているフェーズでJMTRは行われていると理解しており、中期計画、年度計画をベースに評価の議論していただきたい。ただし、JMTRについては、別の動きがあるというのも事実のため、それはそれで横に見ていただければと思う。
委員
JMTRの是非をこの場で評価はできないが、民間事業者の意向を取り入れて検討したかどうかは評価に入ると思う。
委員
メーカーや電力会社に、原子力機構の活動に対する満足度を聞くことは、この部会における評価よりも実際的な評価かもしれない。このような調査は可能か。できれば立地地域の満足度も。現実的であるか否かはわからないが。
事務局
すこし考えさせてほしい。
委員
2点質問がある。1つは、労働安全衛生というか、労働環境的なことについて。労働災害が多いかどうかや、過重労働がないかどうかということ。2つ目は、環境に対してどの程度の負荷をかけているかについて。様々な活動をしているため、放射性物質に限らず、排水や化学物質の放出など色々なことがあると思う。大学は今年から環境報告書を出さなければいけなくなった。これらのことは評価にはなじまないかもしれないが、気になっている。
委員
労働安全の問題や環境負荷の問題は、必ず個別にやるというわけにいかないと思うので、特記事項があれば全体評価へ入れることになると思う。なので、原子力機構には、資料を集めておいてもらえると全体評価が非常に書きやすくなる。
事務局
CSRが世間で取り上げられ始めたころは、環境への優しさや、エコ物品の使用についてがほとんどだったが、最近では、ガバナンスの観点も加わり、CSRの報告書というと、環境の部と経営・ガバナンスの部の2部構成になっている。委員の指摘を踏まえ、視点を追加できるかどうか検討したい。
委員
多角的評価の一環として、例えば、GNEPへの機動的な対応など、状況の変化にいかに機動的に対応したかという視点があると思う。計画に合わせての評価とは矛盾するようだが、計画どおりでないこともプラス評価になる場合があるという視点は重要だと考える。全体評価の場合に、個別の項目ごとに何か具体的事例があるといい。
委員
地元との関係も、そのような評価視点の対象となるかもしれない。
委員
評価項目15と39、40と30、及び22と24と29はそれぞれよく似た項目である。部会で評価する際は、よく似た項目はまとめて行ったほうが頭の中を整理しやすいと思う。それから、企業にも例もあるが、ある部門が部門の存続のために仕事を作っている、というようなことが研究開発についてもあるのではないか。将来にわたってあまり効果が見込めない研究についてはスリム化するという視点も必要だと思う。
委員
趣旨はわかるが、民間でできないような長期的視点が必要なところを、独法である原子力機構が担うということだと思う。また、全体として効率化係数が15%かかっており、これを達成するには、一部を切っただけではできなくて、全体的に不要なところは切るということを行い、積み上げるものであると理解している。さらに、本当に評価委員会で必要ないと思われる部分があれば、これは年度計画を作成する段階で指摘をしなければならない問題であると理解している。
事務局
国としては原子力機構に対して、中期目標において、国民に提供するサービス内容とその際にどのように業務運営の効率化をしていくのかをお願いすることになる。原子力機構としては唯一課せられているものが中期目標の達成であり、そのためには自由な裁量を持って運営をおこなうことになっている。よって、本来一番大事なことは、中期目標を定めるときに、どのような業務をどのような範囲で原子力機構に期待したのかということである。何か委員からコメントがあれば、次期中期目標の際の参考とさせていただきたい。そのようなことから、毎年度の業務評価は、まずは計画が達成できたかどうかであり、その後の全体評価の際に、横断的なコメントを考えていただくという段取りで行っていただければと思う。
委員
民間とは違うとはいえ、独法化したことで、トップが責任を持って経営を行い、その一方で自由裁量を持って柔軟に経営をできるという点がある。これまでのような硬直的な単年度予算制度に縛られず、年度の途中であっても、必要でない事業や研究があれば、見直しをするべきである。特に必要性については現場の声をフィードバックさせながら行うべき。いかに効果的に見直しを行ったかについて、全体的な評価の視点の中で評価していきたい。
委員
最終的には、業務上、国民に対してサービスが十分にできたかどうかということを評価できればよいと理解しており、その中で、数字や費用対効果が目に見える1つの方法として、統合により、旧2法人の組織がどのように統合されたのかを組織図で表してはどうか。組織の増減も分かれば、国民に分かりやすいと思う。
委員
高レベル放射性廃棄物の評価項目のところで、安全規制と事業の両方に役に立ったかとあるが、これは安全規制と事業の推進についてそれぞれ別に書くこと。それから、評価によって、職員に対するインセンティブが働いているかどうかについて、自己評価の中の全体的な評価で考えてもらいたい。本部会でも全体評価でとりいれたい。最後に、分離・変換技術の研究開発について、新しいアイデアや発見の有無を視点に入れてほしい。質問だが、競争的資金の獲得の分布が原子力機構の使命と大枠が一致しているかいうことはどうか。
原子力機構
原子力機構は日本原子力研究開発機構法の定める範囲内でしか業務を行えないので、大枠は合っている。
委員
競争的資金で行った事業の評価は資金提供側に任せるが、どのような獲得があるかを原子力機構に示してもらえれば、確認することができる。
原子力機構
承った。

2.(独)日本原子力研究開発機構の役員給与規程の変更について

<給与規程の変更については、原案どおり了承。>

3.今後の審議スケジュールについて事務局より説明

──了──
 

最終更新日:2006年11月10日