経済産業省
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審議会・研究会

文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会日本原子力研究開発機構部会(第9回)、経済産業省独立行政法人評価委員会産業技術分科会日本原子力研究開発機構部会(第7回)合同部会  議事録

日時:平成18年8月11日(金)10:00~15:00

場所:三田共用会議所第3特別会議室

出席者:(五十音順、敬称略)

(文部科学省委員)
岩井善郎、柴田洋二、田中治邦、鳥井弘之、中西友子、山田弘司、山地憲治、和気洋子

(経済産業省委員)
浅田浄江、内山洋司、柴田洋二、田中治邦、山崎晴雄
なお、柴田洋二委員、田中治邦委員は、両省の委員を兼任

(文部科学省)
中村原子力研究開発課長、鎌田原子力研究開発課課長補佐

(経済産業省)
野田原子力政策課企画官

(日本原子力研究開発機構)
岡﨑副理事長、石村理事

議題:

  1. 独立行政法人日本原子力研究開発機構の平成17年度に係る業務の実績に関する評価
  2. 独立行政法人日本原子力研究開発機構における「業績勘案率」の基準及び役職員の報酬等の支給状況について
  3. 平成18事業年度長期借入金償還計画(案)について
  4. その他

配布資料:

資料9-1 平成17年度に係る業務実績に関する評価等スケジュール
資料9-2 独立行政法人日本原子力研究開発機構における平成17年度に係る業務の実績に関する評価(評価シート)
資料9-3 独立行政法人日本原子力研究開発機構における業績勘案率の基準について(案)
資料9-4 独立行政法人日本原子力研究開発機構の役職員の報酬等の支給状況について
資料9-5 平成18事業年度長期借入金償還計画(案)について
資料9-6 文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会日本原子力研究開発機構部会第8回会合・経済産業省独立行政法人評価委員会産業技術分科会日本原子力研究開発機構部会第6回会合・合同部会議事概要(案)
参考資料9-1 平成17年度業務実績報告書
  • 平成17年度業務実績報告書
  • 平成17年度業務実績に関する自己評価結果
参考資料9-2 平成17年度業務実績各論
参考資料9-3 独立行政法人、特殊法人及び認可法人の役員の退職金について(平成15年12月19日、閣議決定)
参考資料9-4 役員退職金に係る業績勘案率に関する方針(平成16年7月23日、政策評価・独立行政法人評価委員会独立行政法人分科会決定)
参考資料9-5 「業績勘案率」の評価を行うに当たっての基本的考え方(平成16年12月16日、文部科学省独立行政法人評価委員会)

(1)部会の公開・非公開について

文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会運営規則第5条及び経済産業省独立行政法人評価委員会運営規則第6条に基づき非公開とする旨、了承された。

(2)独立行政法人日本原子力研究開発機構の平成17年度に係る業務の実績に関する評価

事務局より、資料9-2に基づき、平成17年度業務実績の評価案について項目別に説明を行った。主な議論は以下のとおり。

○評価項目1、2、3、5について

委員:
項目1に関しては、原子力機構が中心になってやるというところが必要ではないかと思うので、「関係機関との協力について引き続き努力する」を、「関係機関と協力しつつ引き続き努力する」と修正したほうがよい。
委員:
項目2の評価はBであるが年度計画に沿って進められている。Bというのは、年度計画は達成されていないが、中期計画は達成できるものではないのか。
事務局:
「もんじゅ」の工事そのものは予定どおり行っているが、運転再開、出力が100%になる時期は21年度末であり、中期目標はぎりぎり達成できる状況となっている。状況の見通しが非常に厳しく、そういう意味で計画の進捗ということを考えると、予定どおりとは言えないのではないかということでBとしている。もともとそちらのほうが適切な計画であるということがまさに評価されようとしているところであり、中期目標を変更し、年度計画も見直して、正しい姿であることを確定した上で、それによって評価し直すべきというような趣旨でコメントをいただいている。
委員:
項目2の留意事項で「「もんじゅ」の改造工事の進捗率は目標を上回るなど評価できる」と言っていてBというのは、細かい内容を知らない方からすると「目標を上回っているのになぜBなのか」ということになるので、留意事項をもう少し丁寧に説明したほうがよい。

○評価項目12、13、18、24について

委員:
安全研究は非常に大事な課題であるので、「安全研究は他機関でも数多く実施されており、今後も関連機関と密な協力関係を維持しつつ推進されていくことが望まれる」と、留意事項につけ加えていただきたい。
委員:
項目12については安全委員会などの、また、項目13については地元の自治体などの、ユーザーの評価にも十分注意を払ってほしいという趣旨のことを入れてはどうか。

○評価項目14、23、25、26について

委員:
項目14については、核不拡散問題がかなり大きな問題になりつつあり、日本がこういった研究である程度リードしていく立場になることが重要ではないかと思うので、「この政策研究が世界の核不拡散活動に貢献できる政策へと発展していくことが望まれる」という視点を入れていただきたい。
委員:
項目25、26に関して、これまで原子力の広報・広聴あるいは地元への対応というのはやや受け身的だったと思うが、今後はアクティブな方向で展開していただければということを入れることはできないか。
委員:
最近、経済産業省も、原子力部会など結果が出ると、キャラバンで各地元に積極的に説明していくという活動をしており、役所の動きというのも随分昔と変わったというところがあるので、そういう対応の仕方の変化というものが入ってくると、もう少し今後の広報・広聴活動も前向きになってくるという意図がとれるのではないかと思う。
委員:
広報はやや原子力機構の中の一部だけがしているという印象を受ける。個々の研究者は常に国民にわかってもらわなければいけないなということを念頭に置いて研究をやらなければいけないと思う。その辺の乖離が少しあるのではないかという感がある。
事務局:
研究者一人一人が自分の研究内容をわかってもらおうとする、この自覚を持ってというような意見だと思うので、そのような言葉を使って表現したい。
委員:
ここだけではないが、アウトカム、リンクさせる、ステークホルダーといったカタカナの言葉は、決して世の中になじみがあるわけではないので、文章にして伝えるという意味では、日本語にしたほうがきっちり伝わると思う。また、項目23で最後の行に「世界標準になるように引き続き努力することは極めて重要である」とあるが、「ことは」の「は」にすると少し冷めた言いっ放しのような感じがするので、「することが極めて重要である」としたほうが法人側に我々の意図が伝わると思う。
委員:
項目23の「アウトカム」も、「国際協力によって何を目指すのかを明確にする」というような表現にしたほうがよいのではないか。
委員:
研究者一人一人が自分の研究が世の中に理解されるように、あるいは世の中に役に立つという意識を持つためにも、研究者一人一人が世の中に訴えるということがまず重要である。また、今までは、再開を認めていただきたいとか、立地をさせていただきたいといった形の広報が多かったのではないか。将来、若い人たちが、原子力がすばらしいんだ、原子力を自分も勉強してみたいというように広く原子力を選ぶように、若い人たちが魅力を感じるようにしていくためには、原子力機構や研究機関が、「いろんなことが放射線を使ってできる、原子力を使ってできる」と言うことが効果的と思う。明らかに研究機関にしかできない宣伝があると思うので、原子力機構にぜひ、単に立地地点でそこの設備を宣伝するという意味の広報だけではなくて、国民、広く若い人に訴えるような広報をやっていただきたい。そういう意識を原子力機構に持っていただきたいと思う。
委員:
非常にもっともなこと。そういう意味からいうと、研究者だけではなくて職員全員がということになるかもしれない。また、人を育てるというような意味合いからの広報も欲しいということであり、「若い人たちの興味をかき立てる」というような趣旨のことを入れたいと思う。
委員:
留意事項は、次の年度計画に反映するようなことも含んでいいのか。
事務局:
留意事項については、次の計画や次の作業をよくしようという趣旨のコメントを受けたまわった。年度計画に反映することが一つの手続だと思っている。
委員:
機構が機構の職員全員にそういうことを伝えるというような、精神的な対応の仕方もあるため、必ずしも計画に反映されるものだけではないと思う。

○評価項目19、21、22、29、38について

委員:
項目21において、「なお、研究者への学術情報の提供の拡大」とあるが、単に原子力機構の研究者だけじゃなくて、広く日本国内全体の研究者を意味していると判断していいのか。
委員:
「研究者への学術情報の提供の拡大とともに、その迅速化」は広く大学を含めたいろんな研究者という意味であり、「広く機構内外の研究者へ」というような表現がよい。
委員:
項目29は連携することで業務の効率化を図ったかという、効率化という観点での評価指標だと思う。評価の視点や実績が項目22と同じようなことが書いてあるが、そういう意味で、どのように産学連携することで効率化が図られたかという観点を追記したほうがいいと思う。
委員:
効率化が目的で書かれているので、その効率化の話を書かないといけないかもしれない。

○評価項目20、32、33、40について

委員:
項目33については、留意事項だけ見ると、B評価みたいな印象を受ける。「計画あるいはそれ以上の成果が達成されているが、以下の点でなお改善の余地がある」といった趣旨を加えたほうがいいのではないか。

○評価項目27、28、30、31、37について

委員:
項目28については、何の中核機関だかわからないかもしれないので、「中核機関」の前に「原子力の」と入れたほうがいい。また、項目31については、「評価委員会での議論が研究計画に反映されるよう」というような表現にしたい。

○評価項目4、8、15、39について

委員:
過去からの積み重ねや、日本の再処理にどれだけ大きなインパクトを与えたかということを年度評価として評価をすること自体、ある種のルール違反である。しかし、年度評価といえども、やはり大きなプロジェクトというのはどこかで評価しなければならない。プロジェクトというのは積み重ねであるから、過去からの積み重ねを評価しないとなると、なかなか評価するチャンスがなくなり、現場の士気も落ちてしまう。選択肢としては、ルールに従ってAとして、果たした役割の大きさを一生懸命書くか、もしくはルールを外れていながらSとして、なぜSとしたかということの説明をするかという、そのどちらかの選択だろうと思う。いずれにせよ、ここでの結論をもって上の分科会で問題提起をしたいと考えている。
委員:
民間事業者の原子力事業を支援するための研究開発について成果があったかどうかという点を見たときに、過去30年間の成果は大きいが、平成17年度についてはA評価だということについて反対である。平成17年度の評価であっても、これはSをつけるべき成果が出ていると思っている。六ヶ所の再処理工場がウラン試験からアクティブ試験までほとんど工程的に遅れなくできたということは、これまでの原子力機構の原燃に対するいろいろな人的支援、教育の成果、あるいは、過去30年間、原子力機構がいろいろ苦労してやったいろいろなトラブル等をきちんと反映していたからこそ、スムーズにできたと思っている。再処理工場がホットの試験の段階でこんなに順調に進んでいるというのは世界にはない。大抵あらゆるトラブルが出ていて工程の遅延や手直しなどをやっている中で、もちろん原燃のすごい努力があると思うが、今の六ヶ所の再処理工場が奇跡的にうまくいっているのは、やはり原子力機構がこの間しっかりと支えてきた成果だと思う。
委員:
長期的な成果を勘案すればSだという考え方もあると思うが、そこにもあまり賛同できない。終わったところでご祝儀的な意味で高い評価というのは、冷静さを欠く可能性があると思っている。今言われた今年度のというところは、やっぱり事前に計画したことと対比させてということになると思う。六ヶ所の原燃の工場のアクティブ試験における国に対する貢献というものが、研究開発、民間事業者の原子力事業を支援するための研究開発の項目としてなされているのか、あるいは人として蓄積された技能としてのものが貢献しているのか、そこはやっぱりある程度評価のときには分けて考えないといけないのではないかと思う。そう考えると、そこに当たるエビデンスがあれば非常にわかりやすいが、そこをはっきりさせないと、S評価ということに関して抵抗感がある。
委員:
やはりどこかで評価をしなければならないと思う。そうしないと、全部Aになってしまう。そのAの中からいいものを選ぼうという目で見れば、これはSにしていいのではないかなと思う。
委員:
ここは政策評価をする場ではないので、例えば実用化戦略調査研究をやることの是非をここは問わない。そういう政策を国が出されたら、それは所与のものとして、その計画がきちんと進んでいるかどうかということを評価するのがこの委員会のミッションである。それはしっかり踏まえたいと思う。
委員:
少なくともこの評価は法人経営がうまくいったかどうか、あるいは予定以上に大きな成果が経営としてあり得たかという、それをもとに今度は報酬に換算するわけであるから、政策評価の場ではないというところがすごく重要。法人経営において、この項目においてどれだけ経営努力の成果として何かが生まれたかという部分が、やはりいま一つ、GNEPが評価したからというのもちょっと違うという気もする。そういう意味では、Sをつけるにはちょっと弱いような気がする。
委員:
資源のない日本がプルトニウムを利用しなければ生きていけないというのは明白で、それを日本では民間がリサイクル事業をやっていくということになっている。そういうことができるようにするためには、やはり世界が日本を認めてくれて、日本国政府が安心してこの政策をとっていけるというようになることが重要。一時期、カーター政権からブロックがかかったにもかかわらず、東海再処理が日本は技術的にプルトニウムとウランの混合転換という形での技術でやっていくということを発案して、それをやってきて完遂したということはやはり日本のやり方を世界が認めたという意味で、これは長年のというものになるが、大きな実績ではないか。一番影響力の大きいアメリカがGNEPの構想の中で日本を供給国側に入れてくれたということと、原燃がアクティブ試験に入れたということからも、それが両方とも同じタイミングに来ているわけで、今年度がまさにその実績を評価するべきタイミングだと思う。人と技能と研究開発という、どちらの意味で貢献したかということは、技術という意味では明らかに日本特有の再処理の技術を定着させたし、大量の人的な貢献も含めて民間への支援ができている。民間を支援するための研究開発という項目において、その言葉にふさわしい実績ができていると思う。経営面という意味では、おそらく平成17年度中に役務を完済しなければ民間からの収入が十分に得られなくて、あるいは、原子力機構の経営にとって大幅に狂ったことになったであろうし、逆に民間から見ると、17年度に完済されるものと思って心構えしていたところ、それがずれ込んで18年度になれば、またそこで収支バランスが崩れていたと考えると、経営面からもしっかりやっていただけたと感じる。
委員:
自己評価を我々が追認するにせよ、変えるにせよ、説明責任があることについては全く変わりない。また、全会一致であれば非常にいいと思うが、初年度ということもあり、我々の評価のプロセスというのがどういうことかということは考えておかなければいけない。あえてルールによることを第一義とするか、それとも実績を入れてもいいのかということについては、中には実績を評価している例もないではないということである。いずれにせよ分科会でもう一回議論をお願いするが、我々としては多数決でAにするかSにするかを決めたいと思う。
委員:
六ヶ所のアクティブ試験に対して原子力機構が研究開発や技術的開発の課題の解決にどういうふうに貢献したのかという具体的なエビデンスがあればよい。たまたまこちらにこういう計画があって、一方でアクティブ試験をやっていて、そのアクティブ試験をやっているところに原子力機構から人がたくさん行っていて、過去には委託研究だとかあったというだけでは、昨年度、そういう面で具体的な貢献があったということは理解できない。
委員:
この問題は2回前の会議のときに議論になったが、そのときは、単年度で評価するということでA評価ということになった。こういったプロジェクト研究というのはあるスケジュールで長期にわたって遂行するものであり、単年度評価のやり方だと、A評価以上の結果は絶対出てこないため、問題ではないかということで、各部会にこの評価のあり方をそれぞれの部会長から今後どうしたらいいかということを説明するということになった。きちんとそういうことをどうするかということを考えるべきではないかということで、こういう再評価という結果になった。プロジェクトというのは、年々、ある決められたスケジュールのもとに計画を実施するため、できて当たり前ということもあるのかもしれないが、遂行していくということは長期にわたってなかなか厳しいものがある。このような点が評価されないということは、関係者が「どうせやってもA評価以上はならないんだ」という問題もあるわけで、そういったところを含めてこの問題を検討していただきたい。
委員:
プロジェクトそのものを評価するという委員会ではなくて、法人という組織を、ある目的に応じてどんな資金配分をしながらどういうコストを計上しながらやるかという総体としての評価だと理解している。例えばプロジェクトが達成した時点でしかいいか悪いかという議論ができないというわけではなくて、ある経過の中で非常にコスト節約的な何らかの研究開発のインプットがあったとか、そういうことも十分にあり得るわけで、そういう意味で事業・業務ごとにセグメント会計の部分ももうちょっと見たほうがいいという提案をしている。これはまさしく業務内容が非常に多様化している特に大所帯の組織の場合には、特に各業務についてのそれぞれのきめの細かい資金配分等をきちんとやっていくことがすごく重要だと認識している。そういう意味では、プロジェクトの成果そのもののPDCAではないというところが、やはりここの評価委員会で理解しておく必要があると思う。
事務局:
この評価について、本委員会の制度そのものが個々のプロジェクトを評価するわけではないというのはそのとおりだと思う。そこはぜひとも先生方にご理解をいただきたい。東海再処理工場がいかなるものであったのかというのはここでの評価ではなく、タイトルにあるように、民間事業の原子力事業を支援するための研究開発として原子力機構という組織が有効に機能したのかどうかという視点だろうと思う。具体的には、実績報告書に書いてあることが平成17年度の実績であって、この実績をどう評価するのかということになろうかと思う。経営として資源を配分し、これをうまく達成したかどうかという観点からいうと、もっと多く人を出せばSなのか、もっと少なく出せばAなのか。一方、これまでの議論の中で、ステークホルダーに対してきちんと話を聞きなさいという意見も多くあった。この民間事業への技術支援という項目で言えば、民間はどんなふうに原子力機構の協力を受けとめているのかというところが、重要だと思う。事業者に近い立場の人たちが非常に高く評価をしているということは、これも一つの評価のあり方だと思う。今年何をやったのかという、この項目について、あるいはそこの項目についてだれが何を評価しているのかというところもお考えいただくと、評価のときに参考になると思う。
委員:
プロジェクト評価でないことは了解できるが、長期のプロジェクトが民間やステークホルダーへどのように役に立ったかということを判断するには、単年度の実績だけでは難しい。ある程度の期間が必要になるのではないかと思う。単年度だけで考えていくと、蓄積によってステークホルダーへ効果が現れる長期プロジェクトに対しては大きな視点が見落とされてしまう恐れがある。
事務局:
まさにそこが評価自身のあり方が問題ではないのかということで、分科会や総会に問題提起をするというような意見があったが、それがこの委員会の一つの認識であったのではないかと思う。中期計画に従って年度計画をつくり、この年度計画が達成できるかどうかが問題であり、どのように年度計画に書けば、来年度、いい年度計画になるのかというのは、難しいところである。したがって、ここをどう評価するのかというのは、ぜひとも上のほうでもご議論いただくポイントだろうと思う。
委員:
この問題で我々が苦しいところは、独法になって1年目であること。独法になる前の2つの機関が並立していたときと比べて17年度が非常によかったと言えると、Sが非常につけやすいが、前の組織と同じという格好で前の部分を評価するというのは苦しいという感じがある。少なくとも原子力機構ではなかった。経営陣も違っていた。そこでさかのぼって評価をするというのは大変苦しい判断という気がする。役務処理が終わっており、今後に何かを期待するわけにもいかないわけで、それは非常に特殊な事情にあると考える。
委員:
これがプロジェクト評価ではないということは非常にわかりやすいが、新法人が経営的にうまくいったか、コスト的にどうかというところが評価のポイントだという意見があったが、コストという考え方がいまいちわからない。支援するための研究開発として成果があったかどうかということでよいか。コストということだけではなくて、経営というのはコストも加味されるが、その内容的なことも十分加味されなければいけない。そういうトータルに多面的に見て経営がうまくいったかどうかということでよいか。
委員:
ここの部分でコストが安くなったよというのがあれば、それはそれでここの部分で評価していいと思う。
委員:
「民間事業者から提示された技術的課題の解決に貢献したか」という評価の視点がある。原燃でアクティブ試験のときに何か技術的課題があって、原子力機構へ持ってきて物の見事に解決したという、それが一つものすごいのがあれば全然問題ない。ここに書かれたことを読んでも、やはりAにしか読めない。具体的な説明があれば納得できる。
委員:
非常に改善されたと思うのは、実際に事業を行う原燃と、今まで研究開発をしてきた原子力機構との間のいろいろな情報のやりとりや意思の疎通が、この半年、1年ぐらいでかなりよくなった。裏を返すと、以前は、研究は研究、開発は開発、事業者は事業者というところがあった。その結果、例えば東海のいろいろな経験を踏まえたたくさんのトラブル事例集などをつくり、それに対する対策の検討が、開発側と事業者側とでうまく議論してまとめられている。そういうものがこの間のいろいろな小さなトラブルを未然に防いでいる大きな要因になっていると思う。事前に大きなトラブルを未然に防いできたのは、そういう事業者と原子力機構との間の意思の疎通や情報のやりとりや、いろいろな仕事に関して一緒にやっていくというところがかなり改善されたということがあると思う。
委員:
淡々と積み重ねてきたものというのはやはりどこかで評価しないといけないと思う。しかし、法人になって1年、それをどう評価するかという話だとすると、やはり留意事項のA評価の最後に書いてある「平成17年度の成果のみ」というのは、17年度という1年という意味じゃなくて、法人化になって初年度の成果としてはどうだという話を考えるとすると、なかなかSというのは難しいと思うが、どこかにやっぱり非常に高かったということは書いておくべきであろうと思う。
委員:
膠着状態にあるので、多数決ということにさせていただきたいと思う。 
(賛成者挙手)
委員:
賛成が過半数である。したがって、項目8はSということで分科会に上げたいと思う。

○全体評価について

委員:
再処理については、趣旨からいうと、GNEP構想に貢献したことというのは本来の書き方ではないと思うので、「民間核燃料サイクル事業の基盤をつくり」とか、実際面の貢献というところを重視したほうがいいと思う。
委員:
全体のタイトルが「法人の今後の課題」とあるが、「高く評価できる」で終わってしまっている。他のところはみんな、「今後、何々に期待する」という表現になっているので、修文したほうがよい。役務は終わっているが、民間事業の支援は継続している。
委員:
「ますます支援して民間に技術移転をするように」というような文言を入れたいと思う。
委員:
法人経営に関する意見のところに「ステークホルダーを意識すること」とあるが、こういう表現だと、2,000人の職員の方々がこれを読むことになると思うので、評価委員会の意図がこれでは伝わらない。
委員:
最初の全体評価のところに高崎が10倍の修復機能を持つDNA試薬の製品化にこぎつけると唯一書いてあるが、具体性は省いてもいいのではないか。
委員:
項目別評価で書かれているので、具体例はここでは書く必要はないと思う。
委員:
2番目の経営に関する意見の一番最後の文章は、「重要なことは、優秀な人材が働きたい、働き続けたいと思う、そういう雰囲気を醸成する」というように修正したほうがよいのではないか。
委員:
法人経営に関する意見の「ステークホルダー」については、5つぐらいの用語を書いているところがあるので、そういう形がわかりやすいと思う。その中に国民というような視点も入れていただきたい。
委員:
法人経営に関する意見の下から2番目において、「取り組みは、地元でも高く評価されており」とあるが、「地元でも高く評価され始めており」としたほうがいいのではないか。その後に「引き続き努力することを期待する」という形で進めていったほうがいいと思う。
委員:
量子ビームについて、「高崎研が中心となりコミュニティーが形成される」とあるが、閉鎖社会であると原子力はよく言われており、こういう村を形成するというような感じの表現は嫌われることがある。
委員:
研究者コミュニティーができたということをいっている。
委員:
そういうことが、何か前向きにわかるようにしていただけないか。
委員:
決して村社会を形成しというような意味で使われたことではなくて、あるマスの集団が、研究者集団が形成されたというような意味である。「コミュニティー」のほうがわかりやすいと思うが。
委員:
J-PARCでもコミュニティーはできている。高崎だけを書いているのは何か特にあるのか。
委員:
前回の説明を受け、特に高崎研がしっかりしたコミュニティーを形成したという印象があったので明記している。J-PARCはまだ成果が出ていない。
委員:
項目別評価と全体評価について、本日のご意見をどう反映するかについては、両部会長と事務局で相談のうえ、意向に沿った形で決めたいと思う。また、項目8の再処理のSについては、本日の議論の結果、Sをつけたという話を分科会へ持って議論したいと思う。

(休憩)

○評価項目6、7、9、10、11、16、17について

委員:
項目7において、同じ文章の中に「ITER計画や幅広いアプローチ」が3回出てくるので、下のほうは削除したほうがよい。また、項目9において、「システムだった」は、「組織だった」に修正したほうがよい。
委員:
項目17において、基礎研究を行う上で、これが世界的にどのぐらい先端性があるかということを、国際的な評価の場にできるだけさらされるというようなことが必要でないか。これが一つの抑止力にもなりえたり、あるいは促進の材料にもなりえる。
委員:
「国際的な学会による評価」をきちんと受けてくださいということ。論文を出されていて受けているとは思う。
委員:
量子ビームを使ったところでは分析技術も結構進展しているので、一言触れたほうがよいのではないか。
委員:
分析方法ができるということは非常に大きな意味を持っている。

(3)独立行政法人日本原子力研究開発機構における「業績勘案率」の基準について

事務局より、資料9-3に基づき、業績勘案率の基準について説明を行い、案のとおり承認された。主な議論は以下のとおり。

委員:
文科省全体の独法のやり方を踏襲しているということである。個人評価については、不都合があればまた発議するということとしたい。
委員:
「各年度の機関実績勘案率は、『年度業務実績評価』における『項目別評価』の結果を当該役員の職責に応じてウェイト付けし」というのは、項目ごとにすべて同じ重さなのか。
事務局:
すべて同じ重さとしている。
委員:
部会としては原案のとおり了承し、分科会で審議いただくこととしたい。

(4)独立行政法人日本原子力研究開発機構における役職員の報酬等の支給状況について

機構より、資料9-4に基づき、役職員の報酬等の支給状況について説明を行った。

(5)平成18事業年度長期借入金償還計画(案)について

事務局より、資料9-5に基づき、平成18事業年度長期借入金償還計画(案)について説明を行い、案のとおり承認された。

(6)その他

機構:
原子力機構の業務全般にわたり幅広いご審議・ご評価をいただき、お礼申し上げる。独法評価は初めての経験であるが、ぜひ今後に生かしていきたい。役職員一同、日ごろの業務遂行とは違った、いわゆる客観的な視点から私どもの業務あるいは成果というものを見直す大変いい機会であった。いただいた評価あるいはご意見については、原子力機構全体、役員・職員一同、十分これを踏まえて私どもの今後の業務に生かしていきたい。特に、原子力機構にかかわるステークホルダーに対して、いかに責任を果たしていくかということに対して、十分注意をしながら今後の業務遂行に当たっていきたい。ぜひ今後ともご指導いただくようにお願いしたい。
委員:
これで終わりというわけでなく、何年も続く話であるので、ひとつ協力して、できるだけいい原子力機構になるようにお互いに努力していきたい。

(7)前回議事概要の確認

前回会議議事概要(案)について意見等のある場合は8月18日までに事務局まで連絡することとした。

(8)閉会

事務局:
今回いただいたコメントについては、できるだけ次の計画に反映する、あるいは、計画に反映しないまでも、それに気をつけて事業を進めていただくように原子力機構にも伝え、できるだけ機構の活動がよくなるようにしていただく。その結果を来年見ていただくことになるので、よろしくお願いしたい。
委員:
今回の評価を通して、こういうことはもっときちんと前から考えておくべきだとか、こういうものについてはどういう方針をとるのがいいかというようなことについていろいろ問題があったかと思うので、今後の評価をどうやって進めようかという議論をする機会を設けたい。

以上

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