経済産業省
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文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会日本原子力研究開発機構部会(第12回)、経済産業省独立行政法人評価委員会産業技術分科会日本原子力研究開発機構部会(第10回)合同部会‐議事録

日時:平成19年7月13日(金曜日)13時~17時40分
場所:独立行政法人日本原子力研究開発機構システム計算科学センター会議室

出席者

文部科学省委員
岩井善郎、田中知、鳥井弘之、宮内忍、山田弘司、和気洋子

経済産業省委員
浅田浄江、内山洋司、山崎晴雄

文部科学省
板倉原子力研究開発課長、稲田原子力研究開発課補佐

経済産業省
川内原子力政策課係長

日本原子力研究開発機構
早瀬副理事長、中島理事、石村理事、木村理事、野村理事、野田理事、柳澤理事、三代理事

議題

  1. 独立行政法人日本原子力研究開発機構の平成18年度に係る業務実績に関する評価について
  2. 平成18年度財務諸表について
  3. その他

配布資料

  • 資料1 独立行政法人評価委員会日本原子力研究開発機構部会スケジュール
  • 資料2-1 平成18年度業務実績の概要
  • 資料2-2 平成18年度業務実績報告について
  • 資料2-3 独立行政法人日本原子力研究開発機構の平成18年度に係る業務の実績に関する評価(評価シート)
  • 資料3-1 平成18年度決算財務諸表説明資料
  • 資料3-2 平成18年度財務諸表
  • 資料3-3 平成18年度財務諸表添付書類
  • 資料4 文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会日本原子力研究開発機構部会第11回会合・経済産業省独立行政法人評価委員会産業技術分科会日本原子力研究開発機構部会第9回会合・合同部会議事概要(案)
  • 参考資料1 独立行政法人の中間目標期間終了時の見直し及び業務実績評価に関する当面の取組方針(平成19年7月11日政策評価・独立行政法人評価委員会決定)
  • 参考資料2 平成17年度における文部科学省所管独立行政法人の業務の実績に関する評価の結果等についての意見について
  • 参考資料3 日本原子力研究開発機構における調達情報に係る公表について
  • 参考資料4 独立行政法人日本原子力研究開発機構の役職員の報酬・給与等について
  • 参考資料5 JMTRの外部利用促進について

議事録

(1)部会の公開・非公開について

文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会運営規則第5条及び経済産業省独立行政法人評価委員会運営規則第6条に基づき非公開とする旨、了承された。

(2)独立行政法人日本原子力研究開発機構の平成18年度に係る業務実績に関する評価及び平成18年度財務諸表について

独立行政法人の中期目標期間終了時の見直し及び業務実績評価に関する当面の取組方針等について

事務局より、参考資料1、2に基づき、「独立行政法人の中期目標期間終了時の見直し及び業務実績評価に関する当面の取組方針」、「平成17年度における文部科学省所管独立行政法人の業務の実績に関する評価の結果等についての意見について」について説明を行った。議論は以下のとおり。

委員
今回、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会から追加の指摘のあった事項とこれまでの評価事項の重み付けについてはどう考えればよいのか。

事務局
業務実績評価で最重要なものが達成度を評価すること。政策評価・独立行政法人評価委員会からの指摘は、この評価を行う際の留意事項と理解している。

委員
指摘事項には類似法人との違いの明確化というものもあるが、例えば原子力機構とNUMOの違いなど役割分担が明確なものまで評価の中で明らかにする必要があるのか。

事務局
評価以前の役割分担など基本的な前提条件については、行政として国民及び政策評価・独立行政法人評価委員会に説明を行う。本委員会は、研究開発機関としての役割に基づき研究開発を行い、その成果を他の機関等に提供するとの考えにより作成している中期目標・中期計画に基づく業務実績評価を行う。すなわち、どういう役割で誰が何を行っているかを評価することで、自動的に切り分けについても説明がつくものと理解している。

項目別評価及び財務諸表について

原子力機構の石村理事より、資料3-1、3-2、3-3に基づき、平成18年度財務諸表について説明を行った。また、原子力機構の各理事より、資料2-1、2-2等に基づき、平成18年度業務実績について説明を行うとともに、「独立行政法人の中期目標期間終了時の見直し及び業務実績評価に関する当面の取組方針」、「平成17年度における文部科学省所管独立行政法人の業務の実績に関する評価の結果等についての意見について」に対する対応について説明を行った。議論は以下のとおり。

【項目32、33及び財務諸表について】

委員
30億円ぐらいの余剰金が出ているが、きちんと余剰金として使える見込みがあるのか、それともいずれは、国に返納されるのか。

機構
昨年度が20億円あったので、52億円利益剰余金として計上しているが、これは今年度にわたって、繰り越していけるものと理解している。

機構
このお金は再処理施設の建設費の償還金ということで、見かけはこういう格好で出ているが、全部返済するお金である。リアルマネーがあるわけではない。

委員
使い道は決まっているのか。

機構
再処理収入なので、再処理は借入金でやっていたから、まずはその借り入れの返済に充てていた。全額借入は終わったので、今、借入金はゼロである。

委員
自己収入のところで、原子力機構の科研費の採択率は全国平均に比べて高いのか低いのか。低いとすれば、原因を分析し、どう高めようとするのか。平成18年度は、原子力システム研究開発事業が多いが、必要な研究開発を競争的資金でやることに対して問題があると思っているのか。

委員
大学並みには健闘していると言える。

機構
特定のプロジェクトを推進していく上で、運営費交付金で十分手当できないということもある。お金の入り方の問題かと思うが、公募でやると、大学などからいろいろないいアイデアが出てくるという面もあるので、それはそれで意味がある。

機構
本音は、運営費交付金でつけてもらいたい。公募のいろいろな手続、審査に係る膨大な作業は本当に大変である。

委員
外部の人がこういう研究をやったほうがいいとか、やらなくていいというような評価が入ってくることは、意味のあることだと思う。

委員
主要4事業別支出内訳の中で、人件費を管理系と事業系に分かれており、管理費は全体のマネジメントの人件費として一括して出しているのはわかるが、事業系は、各事業のアウトプットに対して、それぞれの人件費が貢献しているので、事業系の人件費をそれぞれの事業毎に入れ込んだ形にしないと、全体像が見えてこない。

機構
できるだけ事業と、その中に占める人件費の割合を一緒に示すように、これから努力したい。

委員
受託等に伴うプロジェクトごとに雇用している人の人件費は、人件費としては特別に出てこないのか。

機構
そういう人たちの人件費は、事業費に入っている。

委員
運営費交付金の認識基準が費用進行基準という方法をとっているため、個別の評価事項に現れている効率化などが会計上全く反映されない会計処理の仕方になっている。利益剰余金が上がっているが、それよりも運営費交付金債務が増えていて、最終年度に残った運営費交付金債務をどのように整理するかによって、次期の中期計画に引き継がれるお金になるのか否かの最終決断を引き伸ばしている状況にあることは、経営陣も十分に理解しておく必要がある。収支決算では、受託料収入が75億円増えているが、費用は39億円しか増えていないので、結果として他のところでコストがかからない状態が生じている。個々の評価項目の中で効率化が進んでいるものが、利益の構成要素に繋がってくればよいが、そのような会計システムになっていないから、このような状態になっている。効率化が進んでも、必ずしもそれが全部目的積立金に振りかわらないので、最終年度まで最終的な判断を先延ばししている仕組みになっている。目的積立金に持っていける説明材料を積み上げていく必要がある。

委員
どこの独法でも費用進行型で行くのかどうか問題であり、経済産業省でも、少しずつ変えようという話があったが、そううまくいっているわけでもない。費用進行型について見直しの考えはあるのか。

委員
具体的に話は進んでいない。目的積立金になるかどうかは、毎年財務省に対して経営努力の認定を受けるかがポイントになる。今のところ、先送りと今までの借金返済により、経営努力の認定まで至っていない。研究開発法人の独自性に照らして、どのように簡略かつ合理的なものができるかは、自民党あるいは役所も含めて、経営努力認定のあり方について議論が進んでいる。

委員
ぜひお考えいただきたい。原子力は特殊だから、随意契約が増えるのは仕方がないとの説明があったが、一般競争や指名競争はまずいところがあるのか。それともやったらきちんとやれることがわかったのか。

機構
一般競争にしても、入札に参加する会社は特定の専門技術を持ったところしか入ってこないので、結果として、節減にはなかなか結びついていない。品質のいいものを提供してもらい、研究成果を出していくことが大事だと思っている。

委員
節減になるかどうかではなく、競争入札や指名競争が増えてきたが、不都合があるかどうか。

機構
競争すると安くなるがどうしても品質が落ち気味である。品質保証の犠牲は発注者が全部面倒を見ることになり、機構自身の手間が相当かかる。自分のところで人手とお金のバランスをどうとるかが非常に重要だと思っている。

委員
これは極めて重要なことで、自分のところで品質管理しながら、一般競争入札のほうがコストが高いというのではどうしようもない。明確に説明できるようなクライテリアを整理したほうがいい。ますます入札の問題は圧力が強くなってくるので、その結果で何かあったというのでは、本末転倒である。

委員
支出の部で一般管理費6億8千万円決算から減っているが、契約上の競争的になりコストダウンを図ったのか、それ以外の特別な努力の結果なのか。

機構
一般管理費は、租税公課のところで差が出ている。具体的には、工期のずれに伴う固定資産税の支払い時期のずれが大きな要因である。

委員
随意契約等を含めた契約上のコスト削減効果が、一般管理費の中では、平成18年度はあまり見られなかったと理解してよいか。

機構
契約に伴って、入札にしたから低くなって、それがこの決算でどう反映されているかは、この中でははっきり見えない

機構
契約のほとんどは事業費なので、一般管理費の科目とする案件は非常に少ない。一般管理費でやったことの効果は、結びつくとしても非常にわずかでしかないと思う。

機構
中期目標で、件数で50%以下、金額で60%以下とあるレベルを設定しているのは、なかなかクライテリアができないことを表している。事務用部品のような場合はよいが、研究開発用に大型のポンプを入れかえるとか、数千万円の計測器を買うといったときは、ケースバイケースで判断せざるを得ない。

委員
いろいろ考えていただきたい。中期目標をつくるときに、そのような話はなかったが、途中にいろいろな要求が来るので、そのときに説明をしないといけない状況になる。調達も、最初はそんなに厳しい話はなかったと思うが、できないと攻め込まれるままにならざるを得ない。

委員
人件費や一般管理費の削減計画があるが、この削減計画の達成できているかどうかは、例えば差額が出て5%行っているとかどうかを見るのではなく、もともと予算額は、一般管理費5%削減等の削減計画を織り込んでいる数字だから、これとほぼ同じに行っていれば、計画どおりに行っているということでよいか。

機構
そうである。

委員
自己収入に関して、科学研究費の件数が増加していることは、競争的資金に対する取組が大変進んでいること、各研究部門で研究が活性化していることだと思うので、大変いいことだと思う。大型のものはどれぐらいで、一般的ないわゆる科研費で言う基盤のCという若い人たちを対象にしているものがどれぐらいなのか。特許許諾料の収入は5,000万円だが、維持管理にかかる費用はどれぐらいなのか。

機構
1億2千万円程度である。

委員
人件費も入っているのか。

機構
入っていない。外国特許を出願するときに、外国の官庁に支払う手続料等である。特に大きいのは出願時で、外国特許は1件当たり100万円かかる。

委員
1億2~3千万円で、5,000万円ぐらいの使用料がとれるというのは、これは大変な額である。

委員
知財による採算は合わないと思う。ちょっと立派過ぎると思う。

機構
特許料収入は1,000万円弱である。

機構
5,000万円の内訳は、特許実用新案で800万円、コンピュータープログラムで100万円、育成者権で100万円、日本原燃へのウラン濃縮技術の対価に伴う収入として、技術移転対価収入が3,500万円である。

機構
技術移転料などもここに入っている。

委員
随分工夫した資料でわかりやすくなっており、評価委員会として感謝申し上げる。

【項目22、29、38について】

委員
大学等との連携に関して、先行基礎工学研究協力制度では、どのくらいの具体的なテーマを設定しているのか。すごく広い範囲で募集しているのか、かなり限定的な細かい部分で設定しているのかによって、中身が違ってくると思う。

機構
先行基礎は、平成18年度は継続分22件、最終年度分12件を実施した。平成18年度開始課題は公募28件から採択した12件である。平成19年度開始課題として公募25件から10件採択している。具体的な研究テーマは、「もんじゅ」性能試験における反応率分布・増殖比解析手法の高度化研究、熱疲労損傷評価法に関する基礎研究などと、かなり絞っている。

委員
JSTがやっている公募と、同じに見えないような説明のほうがいいと思う。

機構
趣旨のところにプロジェクト研究に先行するということで、明確にしているつもりである。

委員
こういうプロジェクトの外国人研究者枠はオープンになっているのか。

機構
オープンになっている。2つの制度とも、この実施委員会等で研究課題を、評価をして採択している。

委員
3項目について説明があったが、どの辺を基準にAと判断したのか。

機構
項目22については、プラットフォーム的な役割を担う枠組みとして、平成18年1月に基盤連携センターが発足し、平成18年度の7月に発足した2つのグループについても、成果が出てきているといったことから、中期計画を上回っていると考えている。

委員
他の産学官とか施設の点についても、そういう考えをもとに判断しているのか。

機構
連携重点研究は、大テーマは6テーマ、小テーマは42テーマである。28大学、15企業等が入っており、かなり充実した制度になっている。

委員
項目38について、廃止すべき施設の措置ということで、廃止措置中、あるいは準備中の一覧があるが、研究が終わったので廃止ととれるが、機能が類似などしているのでつぶすというようなレベル、内容分けを教えていただきたい。

機構
具体的に廃止すべきものを廃止しているか、作るべきものは重点化して作っているかを、機構全体を俯瞰してみてどうなのか評価いただく項目である。また、機能の重複により廃止に至ったものはなく、いずれも使命を果たし得て、廃止の手順を踏んでいるものである。

委員
機構独自の連携研究は、透明性の維持も大事だが、イニシアティブは機構がとるべきだと思う。委員の編成はどうなっているか。当たりをつける意味では非常にいいことはできるとは思うが、そこから生まれたものを発展させるという仕組みがあれば、提案を出される方のモチベーションが非常に高まると思う。そういう前例があるのか、また、連携研究から生まれてきた成果はどのように扱われるのか。

機構
先行基礎工学の「もんじゅ」性能試験における反応率分布等の高度化研究については、「もんじゅ」の性能試験に適用する高精度計算コードを完成させたということで、プロジェクトに反映している。熱疲労損傷評価法に関する基礎研究についても、高速炉の開発設計、事故時評価、技術指針へ反映している。

機構
先行基礎の方の委員長は産学連携部長である。委員の構成は大学の先生と、核燃料サイクルシステム技術に関する部門の代表がなっている。連携重点の方は、東京大学の原子力専攻と、原子力研究所の委員会を、今回の統合に伴い1つにした。今は、東北大の石井先生と量子ビーム部門の部門長の2人で議長をしている。14名の委員は、大学、機構、民間企業から、大体3分の1ずつの構成になっている。

委員
使うだけではなく、どう育てていくのかについて考えはあるのか。

機構
人材育成やすそ野を広げる観点から、この制度を作っているので、ある程度はその趣旨を達成していると思う。

委員
施設設備のところで、J-PARC、幌延のセンター、低放射性廃棄物処理技術開発施設等の建設がされているが、さらに広く国民全体にPRする対策を何かとっているのか。

機構
毎年1回実施している成果報告会において紹介するとともに、拠点ごとにイベントを開催し、地元、大学の先生、関係者に対して、PRしている。

委員
項目22について、ほぼ達成しておりSという感じがするが、中期計画との関係で19年度に追加ですべきものが出てくるのか。それとも今のまま継続すればよいのか。また、施設設備に関する事項で、政策的にやめるものは廃止措置の手続がとられているが、より重点的な施設等への機能の重点化・集約化といった観点から、見直しをかける仕組みはでき上がっているのか、これから考えるのか。

機構
原子力エネルギー基盤連携センターについては、我が国の原子力研究開発の中核機関として、大学、産業界と連携して活躍していくところにはまだ至っていないが、さらに数多くの分野のグループが集ってやっていくことを狙っている。また、PDCAサイクルの中で、各施設等の役割がきちんと果たされているかチェックを受けるが、果たしていないと廃止することになるので、そういうチェック機能をもって、毎年見直しを行っている。

委員
Sの基準が特に優れた実績を上げている、客観的基準を事前には設けず、法人の業務の特性に応じて評定することになっており、すごい成果が出たらSに該当する。中期目標が1年早く達成されているかというとそうでもない。

委員
連携センターについて、さらに連携する分野数をどのくらいまで多くしようと考えているのか、原子力基礎工学研究部門がこれに主体的に連携人材といったときに、基礎工学部門の将来のミッションはこれに大きくシフトしていくのか。他の部門との関係はどうなるのか。

機構
基礎工学部門は、主要4事業を支えていく部門であり。きちんと支えるためには、民間企業、大学と一緒になった幅広い、深い研究が必要になる。基盤連携センターを充実することにより、プロジェクト研究の下支えが強くなると考えている。

委員
PDCAサイクルで、施設の廃止まで行くことがあり得るという話は本当か。今まで、PDCAサイクルの議論をしている中で、この施設は要らないのではないかという議論をしたことがあるのか。

機構
要らない施設についての具体的な議論は、今のところは出てきていない。

委員
PDCAサイクルは、そこまで含めて考えるという決意で回していただきたい。ここに載っているのは廃止すると言われたものをやっているだけのことで、実質的に要らないものをきちんと内部の経営的に見直せるプロセスだということをしっかりとお考えいただきたい。

委員
「ふげん」の廃止に関わる技術開発と廃止することとの2つの兼ね合いはどう考えたらいいのか。

機構
廃止措置を行う中で技術開発を行っていく。これが次の軽水炉の廃止措置に反映されるように実績を積み上げていきたい。

委員
実際がどうなっているのか、廃止する炉の中でいろいろデータをとって、それを一般化して将来に生かしていこうという研究だと理解をしている。

委員
まず廃止のところで評価があって、その廃止に伴って、次の研究開発のところの評価が項目39という理解でよいか。

機構
よい。

【項目27、28、30、31について】

委員
理事長調整財源の萌芽研究で、若手研究者が自らのアイデアを出して採用された場合、その人の職務、時間への配分はどうなるのか。また、人員削減について、任期制の若手のある世代以下は、増えているのか、現状維持を図っているのか。

機構
萌芽研究については、若手研究者の斬新な発想をエンカレッジしていくということで、応募して合格した者は、優先的に研究をしている。

機構
平成17年度は、任期の定めのない職員の数を減らすという縛りだけだったが、平成18年度からは、任期付も含めて総人件費を抑制することになっている。若手の数をできるだけキープするため、増えていないが、現状維持に努めている。

委員
むつ事業所と青森事務所が1つに統合されたが、これはもともと別々の法人の組織だったのか。

機構
青森事務所は、法人統合後作った新しい組織であり、むつ事業所は、旧日本原子力研究所の組織である。

委員
項目38の機能の重点化、集約化にも関連した統合ととらえてよいか。

機構
むつ事業所の機能、核融合、原燃への支援といった問題に対応するため、青森県内の体制として1つにしたものであり、まさに機能の集約と考えていただいてよい。人数が減ったのではなく、業務が増えたのを今まであったところもうまく使ったということである。

委員
項目28の統合による融合相乗効果の発揮で、研究インフラに関しては、分析機器がうまく融合できたが、それ以外のところは難しいということか。

機構
次世代原子力システム研究開発部門が原子力基礎工学研究部門の機器を使うといったことがどんどん行われている。そういった連携を活性化するため、このリストを作っている。

委員
柔軟かつ効率的な組織運営で、理事長のリーダーシップを支える柔軟かつ機動的な組織体制の構築については、平成18年度は、縦横の機構図を作ったことでできたと解釈をするのか。また、事業の進捗管理と課題の把握と対策について、PDCAサイクルや理事長ヒアリングでなされていると考えるのか。

機構
PDCAの中で課題の把握は適切にできていると考えている。理事長のPDCAの前に、個人、拠点長、理事長というように、階層的にやっており、課題が現場から直接上がってくる形になっている。

委員
階層構造の中で、上まで伝わってこない課題は結構あると思う。よほど頑張って、柔軟な体制を作っておかないと、形式的な議論ではうまくいかないと思うが、各年度で工夫しているのか。

委員
あちこちで悩んでいる人がいたら、経営のトップに上がってきて、的確に指示していることが、課題がきちんと把握されて、柔軟に経営されているということである。うまくいっていると言われたら、そうですかとしか言いようがない。

機構
非常に大きな課題だと思う。理事長1人、副理事長1人だが、役員として理事がそれぞれの拠点なり部門を担当し、責任と権限を持ってやっている。毎週1回役員会を開催して、ネガティブ情報も共有できる場はある。現場も見て、協力企業とも意見交換をしながら、そういう努力をしている。

機構
組織については、経営企画部と安全統括部を両輪として、理事長を支えている。青森研究開発センターといった組織を作ろうとすると、独法になる前は、国の了解を得るなどの手続きで2年ぐらいかかったが、その点は、独法になった意味が非常に大きい。今のところ、体制を変える声は出ていないので、これをいかにうまく動かすかだと思う。理事長の意向で、かなり自由に運営ができるようになってきた。

委員
2年たって形はできたから、魂を入れる段階に入っているという感じがするので、経営の問題については、そういうことを強く認識いただきたい。

委員
研究インフラリストについて、634件というのはすごい数があったと感じる。日本の国立大学等も、こういう問題は非常に大きな問題として抱えている。今後、これがどんな形でいろいろな面での合理化、研究の効率化、予算の削減につながるかを押さえ、それを発信していただきたい。

委員
融合相乗効果で、例として高速増殖炉サイクル技術を挙げているが、連携して外部資金を獲得することが目的に見えるので、研究開発がさらに効果的にどう進んだといった見え方のほうがいい。

委員
一般管理費、事業費、人員は随分削減しているが、具体的に何か支障は出ていないのか。

機構
人の問題は、採用数に限りがあること。団塊の世代がこれから定年に達していく時代なのだが、まだそういう人たちが支えているし、退職後も、再雇用制度でしばらくはいるが、10年たつと相当ダメージがあると思う。平均年齢は43歳ぐらいだが、毎年どんどん上がっているので、給与財源にも影響が出てくるし、組織全体が流動化しない、活性化しないもとにつながっていく恐れがある。

機構
予算の削減により、予防保全が非常にできにくくなってきており、効率的な運営に支障を来し始めている。そういったところが非常に厳しい。

委員
経営資源を主要4事業に集中していく流れが平成17年度~平成19年度と見られる。J-PARCの場合、どこが他の機関との共同の組織体になって、それをどう組織運営をしていくかも含めて議論の最中だと思う。芽が出そうな潜在的な研究テーマがあると思うので、その他の分野における開発の芽を摘まない柔軟な組織体を今後継続して、長期で見るとどのようにとらえたらいいのか検討いただきたい。

委員
長期的に、今どういうことが起こっているについて、評価委員にプレゼンテーションしていただく機会を作っていただきたい。

機構
機構は発足して2年だが、今のところはかつての財産で動いている。予算も人も減ってきている。これからJ-PARC、核融合、新しい研究テーマがどんどん増えてくるが、ベースになる基礎的な研究もやっていかないといけない。スクラップ&ビルドばかりして、世の中に目につくようなものばかりやっていてもだめだという意見もある。人材を育てることも、この研究の中の一つの大きな要素になる。どこかで原子力機構の考えを聞いていただき、意見を賜わればと思う。非常につらい経営をこれからやっていかなければいけないことだけは間違いない。

委員
例えば高速増殖炉の研究開発を今後10年、20年たってどうしていくのか、そのときに原子力機構に何をお願いするのか。また、高レベル廃棄物や核融合について、日本はどうやっていけばいいのかなど、大きな議論がある中でどうするかだと思う。そういう大きな議論はどこかで適切にやることが必要だと思う。

委員
今の大きな流れの中でどうしていくかに関しての勉強会は、文科省で面倒を見てほしい。

事務局
検討する。

【項目14、23、25、26、37について】

委員
今回の汚染が見つかった件については汚染が起こったのは随分昔で、見つかったのは今年度である。このこと自体は今回の評価対象外と考えてよいか。

委員
今回のことがわかり、原子力機構が対応したのは今年度である。ただし、昨年の夏頃には既に一部の人はわかっていた。そこをどう扱うかは課題である。これに関しては、よく調査をしなければいけないので、まずは調査を進めることになる。

委員
去年は一部の人にわかっていたが、表に出なかったことについて、表に出てから後の対策と分けて物事を考えるか、それも一体として次の評価のときに考えるかという議論になるがどうか。

委員
まだ原因究明がはっきりしておらず、どう評価していいかわからない状況なので、来年度に回すほうが適切ではないかと思う。

委員
これについては、今年度はペンディングとし、来年度に評価を実施することとしたい。

委員
核不拡散を含め、原子力機構の国際協力に関する活動は非常に高く評価したい。そろそろSが欲しい。日本がこれからの原子力推進において、国際社会で果たす役割は非常に大きい。今後益々そういう点での活動を期待している。安全性について、いろいろな形で非常に努力され、労働災害も非常に少ないこともよくわかった。安全に対する教育訓練については、どうなっているのか。

機構
職員の安全管理、一般労働安全については、年度当初に安全統括部で、今年こういう点に注意して、きちんと教育訓練等もやるよう指示している。具体的には各拠点が安全管理の計画を立てて実施するが、その一環の中で、テーマを決めて講演会やディスカッションを日頃からやっている。

委員
安全の話で、人や予算の削減により、予防保全が難しくなっているとのことだが、そういったことがマネジメントレビュー等で、どういう形で具体的に挙がってきているのか。

機構
安全と予算は、どちらも非常に重要な問題である。現場での安全確保の活動と予算をどう結びつけるかについて、リスク評価を行い、優先順位を決めて、大事なところを重点的に交換していくといった工夫をしている。マネジメントレビューでは、各現場での状況を報告してもらう。

委員
リスク評価があらかじめなされているかはすごく大事。全て予防保全で取りかえるのは現実的でない。考え方を常日ごろから社会、地元に伝えていくことがすごく大事だと思う。地域との関係と、こういう活動とのリンクをしっかりやっていただきたい。テレビ会議システムは全事業所がLANでつながっているのか。

機構
LANでつながっており、50カ所ぐらいのところとつなぐことができる。今は最大12カ所が一度にできる。NTTのときには、1つの会議しかできなかったが、複数の会議を並行してできるシステムとなっている。

委員
誇れるシステムなのか。ごく普通に企業でやっているものか。

機構
回線がまだ細いところがあるが、太くすれば改善できる。これから改善しながらやっていこうと思う。

委員
Eラーニングのような形で、情報発信するという計画について、何か考えているのか。

機構
情報セキュリティーについては、Eラーニングシステムを導入している。計算科学センターが中心になり、他の分野への導入を検討している。

委員
地域に対する広報活動や信頼確保に向けた取組は何をもってSにしたらいいか難しい。研究者の出前講義は、社会貢献、地域貢献ということで頑張っている。Sの評価がつけば、かなりのインセンティブになると思う。Sをつけるガイドラインがないので、Sをつけるためには何をクリアしたらいいのか検討したほうがいい。

機構
内部的には、社会的説明責任があるので研究者のアウトリーチ活動は当然だという議論がある一方、きちんと評価されないのではないかということで、人事評価の中に入れてほしいという要望を出している。社会的な評価については、例えばもんじゅの場合、運転再開ができた、あるいは、地元から感謝状がでたというような外部的な評価がないと、Sと言いにくい。

委員
事業所のある地方紙とうまくタイアップして世論調査みたいなのをやるというようなことを考えていいかもしれない。

機構
先日も全国広報の評価を何か考えろと副理事長から指示を受けているので、地域ごとも含めていろいろ検討したい。

委員
全国の話はかなり難しいと思う。

機構
社会との接点では当たり前のことをやることになっているので、それ以上のことになると、例えば、もんじゅが予定どおり動き、稼働率も上がり、事故も起こさず10年、20年動いたといったようなことや、外部の客観的な評価によるだろう。客観的な評価基準は原子力機構では立てづらい。

委員
電力会社に比べるとどれくらい信頼性があるかなど、横比べもあるかもしれない。

委員
情報公開についてはかなりきちんとされている。環境報告書では外部の方たちが評価するシステムができているが、外部の方が評価している指標を持ってくる方法は考えられないのか。

委員
そういう仕掛けを評価委員会も考えていきたい。

【JMTRの外部利用促進について】

委員
「50%削減」とは、できたということか、したいということか。

機構
見通しを持っているということである。

委員
随分努力されたという感じがする。

(3)前回議事概要の確認

事務局より資料4に基づき、前回会議議事概要(案)について確認が行われ、意見等のある場合は7月19日までに事務局まで連絡することとした。その後、次回会合の開催について説明。その後、経済産業省独立行政法人委員退室。

(4)独立行政法人日本原子力研究開発機構の平成18年度に係る業務実績に関する評価について

項目別評価について

原子力機構の野田理事より、資料2-1、2-2等に基づき、平成18年度業務実績について説明を行った。議論は以下のとおり。

【項目6、7、16、17について】

委員
核融合エネルギーについて、真の意味の世界規模の全く新しい事業に欧米に伍して日本の存在が十分示されたことに対して、原子力機構が果たした役割は非常に大きい。ぜひSとしたい。主要4事業に重点化していくことで、核融合についても随分増えているが、これから研究のステージが1つ上がり過渡期が続くので、益々強いマネジメントを望んでいただきたい。

委員
核融合については、米欧と比べて日本の貢献は際立っているのか。

機構
7極でITERを作るが、ハイテクノロジーの部分は、日本とEUで押さえている。EUがつくる部分についても、この部分を日本で試験してくれないかとか依頼があるぐらいであり、日本が非常に大きくリードしていることになると思う。

委員
2つの理由でSと言うとしたら、どれとどれになるのか。

機構
JT-60の導体壁による安定効果を利用して圧力の高い高性能プラズマを安定に保持することに成功したことと、ITERでもそういうことができることがわかったことである。

委員
それはいつ頃わかったのか。

機構
18年である。

委員
那珂研でやっていた設計は、既に終わっているが、設計には反映されていないのか。

機構
これ以外の制御手法があり、そういうものをITERにつけるかどうかの今後の議論に反映される可能性はある。今はまだ反映されていない。

委員
今はまだ反映されていないが、反映されれば、相当の成果が得られることが期待できるのか。

機構
別の制御の仕方をやろうと思うと、コイルをたくさんつけてそのコイルを制御しなければならない。例えばそのコイルをつける必要はないということになると、ITERの装置が簡略化されるという結果になる。

機構
ITERにも中性粒子加熱装置がついており、それを打ち込むとプラズマが回る。それができない場合には、あちこちに補正コイルをつけて補正しようという考えがあったが、そんなことをしなくてもいいのではないかということである。

委員
全体の資源配分を主要4事業にシフトしていく一つの結果として、予想以上の成果が現れたと考えていいのか。また、JT-60を使って、日本に対して世界からの期待に応えたということなのか。

機構
10年以上前は、JT-60自体の維持費が170億円近くあったが、だんだん削られ、今は20億円ぐらいである。結果的には1年間動かすことができず、1年で2カ月の運転しかできない。よく考えて動かすことで上げてきた成果である。

委員
ここにお金が来たというよりも、やはり来ないお金の中で工夫してやったというのが正しいか。

機構
今までのJT-60にかけてきた蓄積がこういう格好で、世界最先端のデータを生むことにつながった。そういう意味では、厳しい中、資源を集中してやったからここまで来た。

委員
それは機構になってからの話ではなくて、原研時代からの話である。

機構
10年、20年以上にわたる歴史の積み上げである。それがたまたま18年度にこういう格好でまとまった。

委員
あまりそう言われると困る。昨年度もその議論をしたが、それは当たり前だという話になる。18年度の評価をしている。

機構
18年度に花が開いたので、S評価としている。

委員
ずっとやってきたことだからというのは、去年と議論と同じになる。

委員
世界からの期待は相当程度か。

機構
アメリカのTFTRはとまっており、JT-60と並んで称されるのはJETぐらいであるが、JETはトリチウムを使っており動かすのが大変である。JT-60ではこれまでの投資効果ということだったかもしれないが、中性粒子加熱の装置が、普通だとプラズマを閉じ込めるトーラスの接線方向しかないが、反対方向にもあった。回転速度を微妙にコントロールして、どこまで下げても大丈夫かを測ることができた。

委員
大変な期待があったことは間違いない。

委員
十二分に期待に応えている。

委員
項目16の年度計画に基づいた実績に関して、「中期計画に影響はない」という表現は、「工夫や努力によって中期目標を達成し得ると判断される」ということを自ら書いているように見える。他によい表現方法はないのか。

委員
独法評価のこの場では、むしろ基本的に中期計画が達成できるかどうかという観点で年度実績が評価されると伺っていたのでこういう表現とした。

機構
判断のクライテリアは、中期計画をベースに達成しているか、もしくは工夫もしくは努力が要るか。年度計画の一部に未達がある場合でも中期計画の達成には何ら影響ない、何ら工夫も努力もしなくても、中期計画は達成できるものもある。

委員
書き方を工夫することをお勧めする。超高純度ステンレスは東北大学との連携はあるのか。

機構
直接的にはない。多分東北大学の場合は、高純度の鉄といっても、真空中でいわゆるフローティングゾーンをかけるようなものすごいレベルで、こちらはいわゆる実用材料としても使えるような製造方法も検討できるレベルである。

委員
SICは、実用の可能性がある材料か。

機構
随分大きなものを東芝と共同で作っている。例えばそこから実際に漏れないとか、かなり大きいものなので地震が来ても壊れないとかを確認している。

委員
製造プロセスの成型性などは大丈夫か。

機構
成型性、製造性、はめ合いのところのシール性はチェックしている。

委員
SICが大きい装置で使われるのは初めてに近いのではないか。

機構
SICに関しては指摘のとおりである。今回初めて直径25cm、全長75cmという大型のブロックを作り、それに実際に穴をあけるなどいろいろ加工した。それによる加工性、製作性を全てチェックし、実用性に十分使えることを確認した。

(5)閉会

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最終更新日:2007年7月13日
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