経済産業省
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文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会日本原子力研究開発機構部会(第14回)、経済産業省独立行政法人評価委員会産業技術分科会日本原子力研究開発機構部会(第11回)合同部会‐議事録

日時:平成19年8月1日(水曜日)13時~17時30分
場所:経済産業省別館3階346第4特別会議室

出席者

文部科学省委員
岩井善郎、柴田洋二、高橋祐治、田中知、鳥井弘之、中西友子、宮内忍、山田弘司、山地憲治、和気洋子

経済産業省委員
浅田浄江、内山洋司、柴田洋二、高橋祐治
なお、柴田洋二、高橋祐治委員は、両省の委員を兼任

文部科学省
板倉原子力研究開発課長、稲田原子力研究開発課課長補佐

経済産業省
新井原子力政策課企画官、川内原子力政策課係長

日本原子力研究開発機構(議題(2)より出席)
早瀬副理事長、中島理事、石村理事

議題

  1. 独立行政法人日本原子力研究開発機構の平成18年度に係る業務実績に関する評価について
  2. 業務実績評価の改善に向けて
  3. 独立行政法人日本原子力研究開発機構の中期目標・中期計画の変更について
  4. 独立行政法人日本原子力研究開発機構における業績勘案率の基準の変更について
  5. 独立行政法人日本原子力研究開発機構における殿塚猷一前理事長の業績勘案率について
  6. その他

配布資料

  • 資料1 独立行政法人評価委員会日本原子力研究開発機構部会スケジュール
  • 資料2-1 独立行政法人日本原子力研究開発機構における平成18年度に係る業務の実績に関する評価(案)
  • 資料2-2 平成18年度業務実績の概要
  • 資料2-3 平成18年度業務実績報告について
  • 資料3 業務実績評価の改善に向けて(案)
  • 資料4-1 独立行政法人日本原子力研究開発機構の中期目標・中期計画の変更について(案)
  • 資料4-2 独立行政法人日本原子力研究開発機構の中期目標・中期計画新旧対照表(案)
  • 資料5 独立行政法人日本原子力研究開発機構における業績勘案率の基準について(案)
  • 資料6 独立行政法人日本原子力研究開発機構における殿塚猷一前理事長の業績勘案率について(案)
  • 資料7-1 文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会日本原子力研究開発機構部会第12回会合・経済産業省独立行政法人評価委員会産業技術分科会日本原子力研究開発機構部会第10回会合・合同部会議事概要(案)
  • 資料7-2 文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会日本原子力研究開発機構部会第13回会合議事要旨(案)
  • 参考資料1 独立行政法人日本原子力研究開発機構が達成すべき業務運営に関する目標(中期目標)
  • 参考資料2 独立行政法人日本原子力研究開発機構の中期目標を達成するための計画(中期計画)
  • 参考資料3 「業績勘案率」の評価を行うに当たっての基本的考え方(平成16年12月16日、文部科学省独立行政法人評価委員会(平成18年4月25日一部改正))

議事録

部会の公開・非公開について

文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会運営規則第5条及び経済産業省独立行政法人評価委員会運営規則第6条に基づき非公開とする旨、了承された。

(1)独立行政法人日本原子力研究開発機構の平成18年度に係る業務実績に関する評価について

事務局より、資料2-1に基づき、「独立行政法人日本原子力研究開発機構における平成18年度に係る業務の実績に関する評価(案)」について説明を行った。議論は以下のとおり。

【項目1~4について】

委員
項目1「FBRサイクルの実用化研究開発」の実績で、「国際的に大変高い評価を受けた」とあるが、「国際的に今後もリーダーシップをしっかりとるべき」と留意事項に入れる必要はないか。

事務局
例えば、GNEPのFOA等において我が国は順調に推移している。これも引き続きやっていくことで、この技術開発が世界的なデファクトスタンダードになるという観点では、非常に重要だと考える。御異論がないようであれば、国際的な期待についてここに記載することとしたい。

委員
項目2「もんじゅにおける研究開発」の留意事項で、「世界のCOEとしての活動が地元の活性につながるよう配慮」とあるが、COEと地元活性化の間に飛躍があるのではないか。

事務局
現在あるいは将来にわたって、「もんじゅ」というのが実証炉として動くものはここが唯一になると思うので、何で、ここがCOEであるのかという説明文を、一文入れされて頂くということで宜しいか。

委員
そうではなく、COEだからといって、地元の発展にそう簡単につながらないのではないか。だから、「COEとなって世界中から人が集まって地元の発展につながる」というようなことではないか。

事務局
であれば、「COEとしての活動を通じて研究開発のスピンオフ等々が技術に」というイメージで、両部会長と事務局で相談し、修正させて頂く。

【項目5~8について】

委員
項目7「ITERの研究開発」について、ITERあるいはBAは、かなり世界的、決定的な貢献があったかと思うが、一方、核融合エネルギーという観点では、プラズマ閉じ込め等だけではなくて、ブランケットに代表されるような核融合工学技術をやっていかなければならないと思う。発電ブランケットのところだけを見れば、よくやったというような形かと思うが、「S」というのは、発電ブランケットじゃないところで特によかったところがあったから「S」だと思っていいのか。
また、発電ブランケットとか炉工学の重要性というようなことが必ずあるので、留意事項として一言入れておいた方がいいのではないか。

事務局
最初の指摘は、委員のご指摘のとおり。2点目は、ブランケットだけではないと思うので、もう少し広く捉えて、「工学的な貢献」という趣旨の文言を入れるのはいかがか。

委員
例えば「JT-60による研究成果が極めて大きな役割を果たすことが期待でき」というところに、具体的な成果を一言入れてもいいかもしれない。

事務局
ただ、JT-60の成果というのは、運転におけるプラズマの密度とか、そういう類の話。先生のご指摘は、例えばBAでのJT-60SAであるとか、ITERの次の燃料補給のためのブランケット材の新しい研究のことを指しており、JT-60の研究そのものとはずれてくる。

委員
了解した。発言の趣旨は、ここは何か具体的なものがあった方がいいということ。「将来に向けての工学的研究といった類を大いに期待する」という趣旨を1行つけ加えてはいかがか。また、項目5「分離・変換技術の研究開発」で、「研究開発を進めることを期待する」とあるが、これは研究開発すればいいだけではなく、少し具体的に何か成果が出てくるといいと思うので、「研究を進め、具体的な成果を期待する」という文言ではいかがか。

事務局
これは、現時点でプロジェクト研究という形にはなっていないため、成果が出るかどうかというところは、なかなか難しいところがある。

委員
以前、「それは学術的な成果でもよく、実用化に向けた成果である必要はない」とのご指摘もあった。

事務局
「研究開発を進めるのに、国民に対してわかりやすい成果を提示することを期待する」という文言ではいかがか。

委員
「わかりやすい」というのは、ちょっと難しいかもしれない。学術的あるいは技術的成果を期待するような文言のほうがよいのではないか。

事務局
「進め」の後に「成果を期待する」とさせて頂く。どのような成果を期待するかついては、文言を御相談させて頂くということで宜しいか。

委員
了解した。

【項目9~13について】

委員
自己評価では項目10が「S」で、項目9は「A」だったが、委員からの御意見を踏まえ議論したところ、評価が入れ替わった。例えば、がん治療の小型化という話は、社会的インパクトが圧倒的に大きく、少なくとも目途がついたということに対しては「S」をつけてもいいのではないかと考える。

委員
項目9に「S」をつけることで良いが、がん治療のことと同時に、J-PARC建設についても、「A+」か「S」に相当する記述を留意事項に書いたほうがよいのではないか。

委員
建設関係は順調に進んでいるという説明があったが、そこをもう少し具体的に書いてはいかがか。

事務局
相談のうえ提示させて頂く。

【項目14~18について】

委員
項目14の核不拡散は、非常に国際的で大きな課題であるが、留意事項には国際的な視点が全く入っていないため、「非核保有国として核不拡散の体制の維持」あるいは「再構築」といった文言を追記し、「それに大いに貢献してほしい」といった趣旨を入れてもよいかと思う。

事務局
例えば、実績で「IAEAへの技術支援」があるため、「技術支援を行っており、今後とも技術的な支援を通じた国際的な核不拡散体制の維持・向上等に貢献していくことを期待する」といった内容ではいかがか。

委員
了解した。また、項目16について、「他部門との連携を十分に行いつつ」とあるが、「他部門・他機関」ではどうか。

事務局
修正する。

【項目19~23について】

委員
項目19の留意事項に、「産業界では使い勝手の良いものを~」とあるが、これは産業界だけではなくてユーザ全般ではないか。だとすれば、「産業界」と限定列挙しないほうが良いのではないか。

委員
それでは、「大学、産業界を問わず」という形に修正する。

委員
項目20は、非常に高い評価が留意事項に出ているが、この内容で「S」に届かない理由を御説明頂きたい。

事務局
原子力機構としてはよくやっていると思うが、他機関等々と比べて突出しているかというと、そうでもない。今後、より一層取組を進め、何か成果が出てきた際に、より高い評価を与えるということがあるのかと考えている。

委員
他機関との比較ということになるのか。そうであれば、どのような評価基準で「A」がついているのか。

事務局
分野によって、制度的にがんじがらめに縛られていたり、そうでなかったりと多様であるため、各々の評価は、まさに委員の御判断に委ねられているところ。

委員
例えば人材育成に関しては、非常にユニークで世界に冠たるカリキュラムが作成されていたり、そのカリキュラムで育った人が各方面で大活躍しているといった実績があれば、「S」評価もあり得る。

委員
いいカリキュラムはできていると思うが、「本当に良い仕組みを構築し、良い人材を送り込んでいる」と産業界からも評価されるようになれば、「S」になるのではないかと思う。

委員
評価は、中期目標・中期計画に則って実施するという趣旨からすると、他機関と比較するのはあまりよろしくないと思う。また、「平成18年度業務実績報告書」の110頁を見ると、中期計画・中期目標以上のことはやっていないと思うので、「A」評価でいいのではないか。

委員
項目19「施設の外部利用の促進」と項目22「産学官による研究開発の推進」の留意事項について、原子力機構には素晴らしい設備と人材があり、その上で共同研究するのであれば、知財権の取扱いは十分検討すべき。これまでの研究成果を踏まえて新たに得た知財の権利付与の在り方や利用料金等も含めて整理すべき。

委員
利用料金を払えば、研究成果が利用者に帰属されると聞いたが、そうすると、単に原子力機構は設備を提供しているだけとなる。例えば大学が利用するといっても、共同研究のメンバーに産業界が入っている場合もある。これまでの研究で得た知財が生きるよう制度を検討して頂きたい。

委員
ここは若干難しく、産業競争力強化を目的とする日本版バイドール制度によって、国費研究で得た知財が委託先帰属という方向で世の中動いている。

事務局
文部科学省あるいは国全体としての基本的な考え方について補足させて頂くと、成果を公にすることをあらかじめ明らかにしている研究に関しては、研究する主体が個人・法人、大学・私企業を問わず、その成果が公になるということをもって公益に資しているという考え方から、低廉な料金設定をするということを原則としている。
一方、研究成果をプロテクトしたいといったユーザに対しては、電気水量等々に加えて、例えば減価償却や税金の一部といった間接経費も含めた部分のコストも含めて徴収することにより、私的利用を許すということを原則としている。
また、利用者を選ぶ基準としては、なるべく公共利用の時間を優先し、空いた時間で私的利用を行うといった運営がなされていると聞いている。
その上で、鳥井部会長からも御説明があったように、我が国の研究材料の整備においては、基本的には、それを使うことにより国内の競争力強化に資するのであれば、必ずしも税金の使い方としておかしくないということが、従前の説明である。
ただ、委員から御指摘があるように、J-PARCのような国際公共財の利用については、必ずしも国内だけにとどまらず、海外の研究者や企業のニーズもある。これはJ-PARC部会でも議論があったが、結論として、料金徴収をきっちり行っていたら、利用者がいなくなり、研究そのものが廃れてしまったという例があり、そうならないためにも、アカデミック利用に関しては、公共財として我が国にとどまらずオープンにしていこうという方向で検討が進められていると聞いている。

委員
知財権のことをどこかで入れておくべきか。

事務局
例えば、項目19の留意事項として、「知的財産が発生した場合の取扱い等々については、今後、引き続きの検討を行うことを期待する」としてはどうか。

委員
知財の取扱いは非常に大きな問題であるため、組織毎に規定や契約の際の取り決め事項があるのではないか。だとすると、ここであえて明記する必要はないのではないか。

委員
知財については、パブリックとプライベートの話の他に、国際標準的な取扱方法のようなものもあり、総合的に判断する必要がある。そういう意味では、原子力機構に確認し、必要ならば留意事項に追記する。かなりのことができているので必要無いと判断できるのであれば、これは議事録に留めるという扱いにさせて頂きたい。

【項目24~28について】

委員
項目25は、「福井」だけが特記されているが、「東海」のリスクコミュニケーション(と呼ぶべきものかどうかは別として)活動というのは、それなりの評価を地元でも得ていると聞いているが、これは入れるべきか。

事務局
鳥井部会長の御指摘のとおり、「東海」だけに留まらず、「東濃・幌延」など含め、機構の立地しているところはすべてのところが対象になる。よって、ここでは、議論のあった「もんじゅ」について、例示であるということを明記した上で記述させて頂く。

委員
了解した。

【項目29~33について】

特に議論なし。

【項目34~36について】

該当なし。

【項目37~40について】

委員
項目39は、廃止措置に係る施設の許認可が一部遅れているということはもう少し丁寧に書くべき。また、廃棄物の処理・処分あるいは許認可等で、「遅れの原因の分析」とあるが、原因がわかっているとすれば「原因を分析するとともに」ではないか。

委員
分析でなく、分かっているなら対応すべきということで、「原因を分析するとともに」に修正する。

委員
「遅れ」の扱いで、来年は遅れた部分からスタートして評価するのか、あるいは中期計画の通り「遅れ」をリカバーして初めて来年は評価されるのか。

事務局
基本的には後者で、一定期間内に何を達成すべきかは中期目標で定めており、1年目の遅れを翌年度に取り返しても、計画全体で見てリカバリーできなければ、A評価になるとは言えない。ただし、転び方が大きく、それが法人自体を非常にディスカレッジする、あるいは別の問題を引き起こすといった場合、目標を変更させて頂くこともある。

委員
年度計画を達成し、それを積み重ねれば中期計画を達成できるというのであれば、A評価でいいと思う。

委員
許認可は相手のある話。機構の取組だけでなく、審査側のスピード感もないとうまくいかない。そういった面で適切な配慮が必要。

委員
おっしゃるとおりだが、最終的には計画と目標の比較にならざるを得ない。

委員
結果が外部要因なのか否かを書き分け、また、目標設定の際にも外部要因を意識すべきである。自身の努力が評価できるような仕組みを検討したほうがよいのではないか。

事務局
そういう仕組みづくりも大切。また、評価委員会は、機構のプレゼンや役所の説明に不備があれば指摘頂くといった機能を有しており、第三者機関として独立しているのはまさにそういったところを期待されていると認識。評価改善については後ほど御議論頂きたい。

委員
評価委員会の仕組みや中期目標と中期計画の関係は守っていかなければならない。不可抗力には計画を柔軟に見直すという対処も必要であると思うが、計画を立てるというルールの中で、計画は不明確でいいというわけにはいかない。

【大項目の評価】

委員
小項目の評価を確定し、幾つかの文言修正は両部会長と事務局に一任させて頂くということでお願いしたい。大項目は各項目の平均をとり、それぞれ「A」とさせて頂くが宜しいか。
〔「異議なし」の声あり〕

【全体評価】

委員
全体評価を行う際に、経済産業省では各評価項目にウェイト付けがなされ、それを集約し、点数化しているが、文科省では「A」が多いから「A」にしようかといった雰囲気でやっているようなところもある。極めて優れた「S」や、ぎりぎりの「S」がある場合、どのように判断すればよいのかといった問題が生じる。

事務局
文部科学省においては、事業実施型や研究開発法人型と多様な法人が存在するため、総会で統一的な考え方を示すのではなく、各分科会で議論すべきとなった。科学技術分科会においては、研究開発はウェイト付けが難しいため、定性的な評価でまとめる方向で調整された。お手元の評価基準のとおり、SABCの基準の概略は示しているが、「S」や「A」の質は各分科会で揃えるというのが現状の制度である。

委員
全体評価には、「業務運営の効率化」、「業務の質の向上」、「財務内容の改善」と3つの項目があるが、例えば最初が「A」で残りが「S」の場合、総合的にどう評価するかは迷う。

事務局
文部科学省では分科会に決定権が下りており、そこで議論することとなっている。また各省で異なるが、ここでは各改善点につきSABCをつけるが、独法全体のSABCはつけてない。

委員
この議論は相当時間がかかるため、私から分科会に報告する際に、この意見を伝え、検討頂くようお願いするということにさせて頂きたい。
また、(2)今後の課題と(3)今後の方向性については何を記載すべきか。

事務局
総会の事務局からは「B以下」の事項は必ず記載すべきと指示されており、廃止措置について記載した。一方、今回は「B以下」が一項目だったので「A」評価の内容を丸めて記載した。

委員
組織全体として進むべき方向というのは、もっと大きな視点で記載すべき。当部会でも随分議論した人材育成の問題等はどうか。

事務局
頂いた御提案を踏まえ総会の事務局と相談する。文案については後ほどご相談させて頂きたい。

委員
部会長の御意見と同様に、今後の課題にはこれまでの議論で出てきた共通の問題を記載したほうが望ましいと考える。また、今後の方向性のところで「一層の加速」とあるが、これは「業務を一層の加速」とも読めるので、検討頂きたい。

委員
非管理区域の汚染について来年度に評価を行いたいと留意事項に記載したことを特記事項に記載してはどうか。

委員
私も賛成である。それでは特記事項に「評価対象ではないため、来年度に評価する」と記載する。

委員
廃止措置は今後の課題で記載すればよいが、例えば「遅れの原因分析を踏まえて、今後の事業への反映」と記載してはどうか。

委員
ここでの評価は次年度の予算に反映されるのか。

事務局
基本的には反映しているが、時期的に予算要求が先にあるという問題と評価結果と予算要求のリンクについては疑念のでるところであり、総会でも毎回この2つを明らかにするよう議論になっている。

(2)業務実績評価の改善に向けて

事務局より、資料3に基づき、「業務実績評価の改善に向けて(案)」について説明を行った。議論は以下のとおり。

委員
評価項目を大くくり化するとあるが、内容が分からなければ評価できない。本当にこれが評価の効率化につながるのか。

事務局
当該法人は中期目標に照らして1項目1個だが、ある法人では項目が百数十個、評価書が五十数頁といった例もあり、指摘が必ずしも的外れとは言い切れない。

委員
資料3で「常日頃からの業務運営のチェックによる年度評価の迅速化」とあるが、常日頃のチェックとは具体的何をさすのか。

事務局
民間が迅速にバランスシートをまとめられるのは四半期毎に速報でまとめ、期末でラップアップするからであり、それを独法でも参考にしようという議論が前回の総会であったと聞いている。

委員
評価委員会の場以外において各項目を御説明頂ければ、評価委員会では結果だけ聞いて評価することが可能となり、法人側も説明が簡略化できるのではないか。

事務局
説明会か逐次の情報提供か手法は今後要検討だが、例えば途中状況の情報提供を密にするような形式ではいかがか。法人の広報活動で作成した資料を転用すれば、必ずしも一からの資料作成は必要ないと考える。

機構
全体を整理して説明するとなると法人側にも作業が発生する。しっかりとした制度設計をして頂ければ可能な範囲で対応する。

委員
感想を述べると、大半の項目は中期目標・中期計画とおり実施されているが、評価の焦点である、計画時より更に優れた項目、うまくいかなかった項目は少なく、そちらのほうが目に付く。その辺りを踏まえ、評価方法を改善すれば、説明資料作成や審議時間を短縮できるのではないか。

委員
ただ、評価委員会で審議する機構の業務について、我々自身が把握しにくくなるという面もある。

事務局
御指摘を踏まえ、どういう形で情報提供すればよいか、事務局でも法人と調整し検討させて頂く。また、説明資料をメリハリつけるように次年度以降は取り組む。

委員
そこについては、両部会長と法人で相談させて頂き、効率的な手法を検討したい。その節は、是非ご協力願いたい。

委員
遅れの原因が財務諸表の遅れということだが、例えば決算書原案ができ次第、未確定版をもって評価委員会で審議することは運用上可能ではないか。また、独法の財務諸表が主務大臣の承認がおりないため決算が確定しないという問題もあり、これは監査側ではなく法人と省庁の運用の問題で、その辺りを整理したほうが良いと考える。

機構
未確定な数字は自信がもてないため空白のままのケースもあるということも御理解頂くという前提であれば、なるべく早くまとめるも可能か。なお、最終的な数字は、6月末ということでやらせていただきたいと考えている。

委員
その点も含めルール上可能か確認されたい。

(3)独立行政法人日本原子力研究開発機構の中期目標・中期計画の変更について

事務局より、資料4-1、4-2に基づき、「独立行政法人日本原子力研究開発機構の中期目標・中期計画の変更」について説明を行った。議論は以下のとおり。

委員
変更の事由の二つ目で、ITERあるいはBAの話があっての改正なのか。

事務局
そのとおり。我が国が締結した原子力開発等に関する条約その他の誠実な履行で対象となるのは、今のところITERとBAになる。それ以外の条約等でやらなければならないことは、法人の運営に最初からビルトインされていると理解している。

委員
ITER関係で機構法が改正されたとすると、他の条約等では機構法の改正までやらなくてもいいのか。

事務局
御指摘の点はITER法をつくる時に議論になった。例えば日米原子力協定等の対象は全ての者が対象だが、ITER条約やBA条約は機構だけが自ら実施するものとして明定されており、その点が違いとなっている。

委員
法律で定められているのであれば中目・中計に記載する必要があるのかは、私も若干違和感があるが、記載されていてもいいのではないか。これは大臣に報告するのか。

事務局
本件は部会に決定権がおりていないため、文部科学省では、科学技術・学術分科会にて、本案で部会長から御説明頂く予定である。

(4)独立行政法人日本原子力研究開発機構における業績勘案率の基準の変更について

事務局より、資料5に基づき、「独立行政法人日本原子力研究開発機構における業績勘案率の基準の変更」について説明を行った。議論は以下のとおり。

委員
別添1の換算表について、「S」が幾らあっても「B」が1つでもあれば、勘案率は1.0までにしかならないのか。

事務局
「B」評定が1つでもあると勘案率が最大で1.0というのは前回の総会でも議論があった。極めて硬直性のある基準だが、前回総会でも各委員から反対は無く了承されているので、問題もあるかと思うが、これが文科省ルールと説明せざるを得ない。

委員
分科会にあげたほうがよいかもしれない御意見は事務局でまとめて頂き、チャンスがあれば私から説明する。

事務局
事務局としても総会の事務局に問題提起があった旨伝える。

委員
評価結果が法人の予算や役員の退職金等の他にどのようなインパクトを与えるか。

事務局
評価自体が直接関与するのは、業績勘案率の他、名目上は予算に反映され、また法人の運営改善にも役立っているとされている。

委員
2頁のなお書きで、「役員が退職した日の属する『年度業務実績評価』が確定していない場合、前年度の機関実績勘案率その他明確な方法により算出することとする」と、合理的な説明をせよとあるが、これは確定するまで待つ以外の方法はあるのか。

事務局
御指摘のとおり、ここは非常に遅くなることがあるということを踏まえた規定になっている。ただし、お金の面でも関係してくる話なので、法人としてどう考えるのかであり、選択肢を残した規定になっている。実態として、評価が出るまで待たない場合はその理由を踏まえ総務省とも相談することになる。

(5)独立行政法人日本原子力研究開発機構における殿塚猷一前理事長の業績勘案率について

事務局及び機構より、資料6に基づき、「独立行政法人日本原子力研究開発機構における殿塚猷一前理事長の業績勘案率」について説明を行った。議論は以下のとおり。

委員
危機管理(項目12)の項目評定表を見ると、自ら陣頭指揮をとらなかったということでレベル2だが、事故処理の場合、陣頭指揮をとらないことのほうが普通の対応なのか。

機構
在任期間中には大きなトラブルは幸い無かった。一般に事故が発生すると事故対策会議を設置するが、その構成員は決まっており、理事長が議長でもないのに、そこへ出て行って陣頭指揮をしてはならないことになっている。もちろん重要な事故であれば、理事長自ら陣頭指揮をとることもある。

委員
大将自ら前線に立つというのが本当にいいのかという議論もある。個人評価表というのは評価委員会で決まっており、そこに追加することはできるのか。

事務局
参考資料3の「業務マネジメント(理事長)」の「理事長の危機管理(事後処理)」に規定されている文言であり、このモディファイは可能。

委員
個人業績評価は、これだけの項目で重み付けもなく単に平均値を出しているだけであり、項目を多くすればするほど、当然限りなく1に近づくような結果になる。結果は25%しか影響がないとすると虚しい評価である気もする。

委員
おっしゃるとおり。一方で精密にやっている姿であるのも事実。資料6の2頁目にあるとおり、1になることが非常にいいことのような評価メカニズムになっている。独法評価全体の考えで、自由を与えたけど、結局は一箇所に集まるよう設計されているというのも事実。「項目が多すぎないか」や「重み付けしたほうがよいのではないか」という議論は、部会毎に議論できる方向がいいかもしれない。

委員
意図的に1になるような仕組み作りがされているとすると、評価委員会で議論するまでもないような結果になってしまう。

委員
御指摘の点は各評価部会や分科会でも非常に不満であるという議論が出ている。ただ、これもルールが決まっているので、この取扱についても上にあげて、大くくり化や重点化ができないか議論してみる手もあるかと思う。

委員
業績勘案率で、外部から見る限りでは組織のパフォーマンスで評価するしかなく、理事長、理事を含めた管理職をどう評価するかは、内部評価メカニズムが見えないと、判断しかねる面もある。

機構
個人の内部評価は広く議論に付すという手法は避け、理事長・副理事長、関係役員の中で議論させて頂いている。

委員
理事長の個人業績評価について、どういうプロセスでやるかという明確なルールはあるか。

機構
今回が初めてのケースで我々も相当悩んだが、先程のお話しのとおり、まず理事長自らがベースを考え、副理事長、関係役員と議論の中で決めさせて頂くというのが一つのやり方であると考える。

委員
ただ、例えば非常に良い点数をつけた場合は説明せざるを得なくなってくる。どういうルール、プロセスの下での点数なのか、透明性の観点で説明を要求される可能性があるので、今回を機に法人には手続的なことについてルールを検討し定めて頂いたほうがよいかと思う。
次に、数字の議論だが、0.75×1+0.25×1.1=大体1となっているが、如何か。

委員
一つ気になるのは、役員の方々に対して、「努力しても1だな」という感覚が生じるのではないかということ。それが組織の頑張りに影響が出るのではないかということについて法人で議論されたことはあるのか。

機構
そこまで具体的な議論はしていないが、役員の期末のボーナスは理事長が査定することになっており、それは、頑張り次第で点数が変わってくる。また、これは職員も同様であり、機構では、PDCAサイクルで評価していくというシステムが人事評価システムの中に取り入れられているから、何もしなくても皆同じ成績ということにはならない。つまり差がつきにくいのは退職金という限定された部分であり、それ以外では大きく差がつくため、ディスカレッジにはつながらないと考える。

委員
独法の設計として、いいことをした人がますますよくなるようなメカニズムが組み込まれていないということは、まさにおっしゃるとおり。

事務局
個人的な感情としては、鳥井部会長の趣旨も理解するものの、独法という制度は2つの意味合いがあり、仕事は公的であるから公務員と同様に高給をもらってはならないという社会的雰囲気がある。さはさりながら、健全な経営をしていかなければならないということで、本来の趣旨であれば、この退職金も含め給料もメリハリをつけていいということになっている。しかしながら、高給を払っている法人の理事長が国会で叩かれたりという例もあり、非常に悩ましい問題。大きな流れ、枠組みの中で、法人の業務をエンカレッジする仕組みを如何に構築していくかを皆様と御相談しながら進めていきたいと考えている。

委員
それでは、業績勘案率は1に落ち着いたということで宜しいか。
〔「異議なし」の声あり〕

(6)その他

前回・前々回議事録の確認及び次回会合につき、事務局より説明した。

(7)閉会

関連リンク

 
最終更新日:2007年8月1日
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