経済産業省
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文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会日本原子力研究開発機構部会(第18回)、経済産業省独立行政法人評価委員会産業技術分科会日本原子力研究開発機構部会(第15回)合同部会-議事録

日時:平成20年7月11日(金)10:00~17:00

場所:文部科学省3階1特別会議室

出席者

文部科学省委員:

岩井善郎、柴田洋二、田中知、鳥井弘之、中西友子、宮内忍、山田弘司、和気洋子(五十音順、敬称略)

経済産業省委員:

浅田浄江、内山洋司、柴田洋二、山崎晴雄(五十音順、敬称略)

なお、柴田洋二委員は、両省の委員を兼任

文部科学省:

板倉原子力研究開発課長、稲田原子力研究開発課課長補佐

経済産業省:

新井原子力政策課企画官

日本原子力研究開発機構:

早瀬副理事長、中島理事、片山理事、石村理事、岡田理事、横溝理事、伊藤理事、中村監事、富田監事

議題

(1)独立行政法人日本原子力研究開発機構における平成19年度に係る業務の実績に関する評価及び財務諸表について

(2)財産処分について

(3)前理事の業績勘案率について

(4)中期目標・中期計画の変更について

(5)役員報酬規定の変更について

(6)その他

資料

資料1-1 平成19年度決算財務諸表説明資料

資料1-2 平成19年度財務諸表

資料1-3 平成19年度業務実績に関する自己評価結果

資料1-4 平成19年度業務実績の概要

資料1-5 平成19年度業務実績報告書(確定版)

資料1-6 独立行政法人日本原子力研究開発機構における平成19年度に係る業務の実績に関する評価(案)

資料2 独立行政法人日本原子力研究開発機構の財産処分について

資料3-1 独立行政法人日本原子力研究開発機構における野田健治前理事の業績勘案率について(案)

資料3-2 独立行政法人日本原子力研究開発機構における野村正之前理事の業績勘案率について(案)

資料3-3 独立行政法人日本原子力研究開発機構における柳澤務前理事の業績勘案率について(案)

資料4 独立行政法人日本原子力研究開発機構の中期目標・中期計画の変更について(案)

資料5 独立行政法人日本原子力研究開発機構の役員給与規程の変更について

参考資料1 日本原子力研究開発機構における随意契約の見直しについて

参考資料2 日本原子力研究開発機構における調達情報に係る公表について

参考資料3 独立行政法人日本原子力研究開発機構の役職員の報酬・給与等について

参考資料4 平成19年度業務実績評価における留意点

参考資料5 独立行政法人日本原子力研究開発機構における業績勘案率の基準について

参考資料6 独立行政法人日本原子力研究開発機構が達成すべき業務運営に関する目標(中期目標)

参考資料7 独立行政法人日本原子力研究開発機構の中期目標を達成するための計画(中期計画)

議事概要

(1)日本原子力研究開発機構部会の公開について

本日の部会については、「日本原子力研究開発機構部会の公開について」に基づき、議題1~3は非公開に、議題4、5は公開とすることとなった。


(2)独立行政法人日本原子力研究開発機構の平成19年度に係る業務の実績に関する評価について

○石村理事より、資料1-1~4、参考資料3に基づき、平成19年度業務実績について説明を行った。議論は以下のとおり。(評価項目32、33)


  • 中西委員

    資料1-4の143頁で、「もんじゅ」等以外の施設の固定費を削減しているとのことだが、設備の維持費が適切に確保されないと長い目で見ると研究への影響や安全面での不安が生じるのではないか。

  • 石村理事

    むやみやたらに削減するのではなく、主に委託の人件費、光熱水費を精査し、常に安全確保を念頭に削減できるところを削減するという取組を続けている。その結果、平成19年度は3%程削減できた。

  • 内山部会長

    確かに、原子力施設は安全性を最優先にしており、設備費の削減は難しい面もあるが、原子力機構では削減努力を着実に実施していると思われる。

  • 山田委員

    資料1-4の146頁で、主要4事業の競争契約割合にばらつきがあるが、競争契約を増やすという同じマネジメントがなされているはずなのに、この差異は何か。事業毎の特殊性が顕著に表れているということか。

  • 石村理事

    「もんじゅ」は競争契約率が3割程度と低い数字だが、平成19年度の対象は概ね改造工事に関するもの。最初の工事を請けたメーカと別のメーカが改造を行うのは工事の性質を踏まえても構造的に困難であり、こうした契約形態になることは御理解いただきたいところ。

  • 山田委員

    それは私も理解。だが、今建設が終わった「J-PARC」の競争契約率が5割弱であるのも同じ要因なのか。

  • 原子力機構

    J-PARCにおいては、平成19年度は主に建設が中心であり、工事契約や機器製作も含め一般競争契約を実施しており、もんじゅと比較して競争契約の割合は少し多くなっている。

  • 内山部会長

    「もんじゅ」の資金は金額的にかなり大きいが、次年度以降はこの金額は小さくなるのか。また、一般競争契約率が高まる可能性があるのか。

  • 石村理事

    「もんじゅ」は御案内のとおり、改造工事が終了しプラント確認試験を進めているところ。今後は、工事費から運転に入っていくための試験費に係る経費が中心になっていくと思われる。

  • 和気委員

    確認だが、決算報告の受託等収入は予算と決算で7~8倍のギャップがあり、昨年度と比較しても相当大きい。受託事業は予算に占める比率が大きいため、過去の実績を踏まえて予算計上するなど、予算と決算の見方を検討すべきではないか。

  • 石村理事

    これは毎年同じ傾向だが、受託事業は年度が始まってから委託者との交渉になるため、金額面も含め年度前には確定しない。したがって受託事業の予算を年度の当初に想定で書くのは適切でないと考えており、決算できちんと御報告させていただくこととしている。

  • 和気委員

    その通りであるが、法人としての受託事業のキャパシティや研究者一人ひとりの負担なども見越して経営すべきであり、出てこないとわからないというのでは、他の研究に対する影響も含めいかがなものかと思う。経営戦略を考えるべきである。

  • 石村理事

    おっしゃるとおり。経営として受託研究の範囲をどこまでにするかは、内部で十分議論し、各部門と理事長との年度ヒアリングを踏まえて指示を出している。ただ、確定していないものを予算書に数字として書き入れるのは困難であるということは御理解いただきたい。

  • 内山部会長

    財務内容の改善という面で、競争的資金や受託収入は今後ますます重要になっていくため、積極的な改善を今後とも期待したい。

  • 宮内委員

    固定費の削減をアウトソーシング化で達成するという目標もあったと思うが、そうすると、品質管理に関して直接的な手の届かないところが出てくるというリスクを抱えながらの業務の進展となる。安全に関しては、どこまでクオリティコントロールが可能な状態で進められるかというのも重要なテーマになってくると思うので、その点も要件に入れながら進めていただきたい。

  • 石村理事

    大事な御指摘である。現場では職員と業務請負者を一体化した現場運営をしていかねばならず、特に安全や品質保証について十分に考慮することが必要。他方、現場での職員が業務請負者や関連会社に直接的な指示がなかなかできない法体系になっているため、管理者との間の日々のコミュニケーションが非常に大事であり、具体的には、朝夕のモーニングミーティング、イブニングミーティング等をしっかりやって現場の一体感を出せるよう努力している。

  • 内山部会長

    リスクマネジメントをもう少しわかるような形で示されれば、今の点も理解しやすかったと思う。今後、改善努力をお願いしたい。

  • 内山部会長

    ただいまの32、33項目について評価Aで御異存ないか。

    〔「異議なし」の声あり〕

  • 内山部会長

    財務諸表については、本日の部会として了承した案を8月1日に開催する文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会においてお諮りしたい。評価は後ほど取りまとめを行いたい。


財産処分について

○石村理事より、資料2に基づき、財産処分について説明を行った。議論は以下のとおり。


  • 鳥居部会長

    一般会計と特別会計に区分されているが、売却後もこれが何か意味を持つのか。

  • 原子力機構

    決算の会計区分が区分勘定されており、それぞれごとに会計処理することになる。

  • 宮内委員

    最終的に売れたお金について、独法通則法が改正されれば出資金の返還という形で返すような仕組みになるのか。あるいは、キャッシュフローとして入ってきたお金がそのまま留保されるのか。また、売却が予定されているもののみリスト化されているが、職員宿舎全体の割り振りや処分計画は示されないのか。

  • 石村理事

    後者について、茨城地区は大勢の職員がいるが、高齢化が進んできているため大半が持ち家に移行しており、社宅を提供する必要性が薄れてきたため、今後は幾つかある社宅を集約し、管理費の削減に努めていきたい。鳥取地区についても同様である。

  • 鳥井部会長

    全体の計画で、例えば茨城地区に社宅が幾つあり、今度売却するのは幾つかという質問であったと思うがいかがか。

  • 原子力機構

    全体では約2千戸ほど社宅を保有しており、本日資料に提示した社宅は、実質的に入居率がゼロまたは既に更地になっているものである。それ以外に入居率が低調な社宅の整理は今年度中にまとめる計画になっており、その後御報告させていただく。

  • 石村理事

    前者の質問について、通則法改正の審議状況は当方では把握していない。独法整理合理化計画において平成19年度末までに売却等方針を決めることとされており、我々としては不要な資産を売却していくと決めた。ただ、本日提示した資産はあまり魅力的な用地ではないが、一般競争入札で予定価格に達しない場合は随意契約で特定者と交渉するなど、なるべく高く売っていく努力を続けていきたいと思う。

  • 鳥井部会長

    売却益は国庫返納するのか、機構の内部留保になるのか。

  • 原子力機構

    現行法では売却益が生じた場合は国庫返納という仕組みであるが、現在審議されている改正通則法案では、売却益のみならず現物そのものを国に返す仕組みになっている。

  • 石村理事

    ただ、これはあくまで案の内容として我々が見たものであり、我々としては今後上程されるか否かの情報は持っていない。

  • 宮内委員

    評価額と承継時の帳簿価格を見たが、昭和32年の承継時の帳簿価格は、承継時の時価ということか。50年位前の額よりも評価額が下がるのか確認したい。

  • 原子力機構

    これは旧二法人が統合した時に再評価した額である。

  • 鳥井部会長

    それでは原案どおり御了承いただいたということにさせていただく。これも8月1日の分科会へお諮りしたい。

  • 鳥井部会長

    それでは、次に評価案のとりまとめに入る。

(原子力機構退室)


独立行政法人日本原子力研究開発機構の平成19年度に係る業務の実績に関する評価について(全体)

(1)事務局より資料1-6に基づき、平成19年度に係る業務の実績に関して評価のとりまとめを実施。主な議論は以下のとおり。


【項目1、2について】
  • 内山部会長

    評価については既に当部会で承認されているため、留意事項を中心にご意見いただきたい。

  • 田中委員

    留意事項の位置付けの確認だが、留意事項の「期待される」という項目を踏まえて今後原子力機構は業務を進めるのか。

  • 板倉課長

    業務改善をこの留意事項に従い行っていくということである。

  • 鳥井部会長

    時間的に間に合うかという若干の問題はある。


【項目3~5について】
  • 田中委員

    項目4の高レベル放射性廃棄物の処理・処分研究について、理解促進に限っているような書きぶりになっている。処理・処分の技術開発をどのように行うかは国、電気事業者等との調整・連携が大事だと思う。

  • 鳥井部会長

    御意見はもっともだと思う。

  • 稲田補佐

    それでは最初の丸の後に、「研究開発は言うに及ばず」という趣旨の文言を追記する。


【項目6~8について】
  • 山田委員

    項目7のITERについて、原案ではITER機構職員が権利を十分に行使できると読めてしまうが、これは日本が持っている権利を行使するという意味なので、「ITER機構職員数について」に修正すべきか。

  • 稲田補佐

    修正する。

  • 田中委員

    項目8の民間原子力事業を支援するための研究開発について、ガラス固化も「民間と協力として」など追記すべきか。JNFLのガラスの話は、民間独自では対応できない部分もあると思う。

  • 稲田補佐

    それでは、御指摘のとおり「ガラス固化技術については、」の後に「民間と協力して」を追記する。


【項目9~11について】
  • 鳥井部会長

    全体として後ほど議論させていただきたいが、今回の評価は全体としてSが多い。「J-PARC」は本格的に始動していないので、この段階でS評価をつけるのはいかがなものだろうか。

  • 稲田補佐

    この事項を含めて全体のレーティングをつけるところがあるので、そこで御議論いただくのが適切だと考える。

  • 鳥井部会長

    了解した。


【項目12~14について】
  • 田中委員

    項目14の核不拡散政策に関する支援活動について、この書きぶりだと、ウラン濃縮度を迅速に推定する極微量核物質同位体比測定法を開発したことが光って見えるが、実際に核不拡散に対する様々な技術開発や政策提言等を行っているので、大きなことを書いて、この測定法の開発も書くといいと思う。

  • 稲田補佐

    ここは技術を開発しただけでなく、それがIAEAで認証されたことを重く見ている。委員の御指摘のとおり、今までやっている研究開発自体もあるという一文を文頭に入れるのが適切と考える。

  • 内山部会長

    私も田中委員の意見に賛成で、文頭か、あるいは一文書いて、「中でも」とつなげたらどうか。

  • 鳥井部会長

    ではその趣旨で修正いただきたい。

  • 稲田補佐

    どういう技術を書くか、何を中心にすべきかは宿題とさせていただきたい。


【項目15~17について】
  • 鳥井部会長

    項目17の先端基礎研究で、「今後も意識すべきステークホルダーが十分であるか」は意味が分かりにくい。

  • 稲田補佐

    これではちょっと不足ですので「今後も意識すべきステークホルダーからの意見反映が十分であるか」という内容にさせていただく。


【項目18~21について】
  • 山田委員

    項目20の原子力分野の人材育成について、「高く評価」とあるが、A評価でいいのか。これまで、「高く評価」と「評価できる」を区別していたのではないか。

  • 稲田補佐

    ここは意識して書いており、委員の評価が「S」と「A」ほぼ同数になったため、Aではあるが、その中でも特別高くなっているということをにじみ出したつもり。

  • 山田委員

    非常にいい判断だと個人的に思う。

(休憩)


【項目22~25について】
  • 田中委員

    項目23の国際協力の推進で、「国際協力と国際協調」とあるが違いは何か。

  • 稲田補佐

    単純な誤り。「国際協力と国際競争」に修正させていただく。

  • 鳥井部会長

    項目24の立地地域の産業界等との技術協力で「実績を上げている。連携協力活動の展開は行われた」とあるが、ややぶっきらぼうであるため、「中期計画どおりに履行し、中期目標に向かって、連携協力活動が展開され順調に実績が上がっている」と修正したい。

  • 山田委員

    項目23で、「成果をアウトカムとして示す工夫を期待する」とあるが、具体的には誰に何を示すのか。

  • 稲田補佐

    「誰に」は明らかにタックスペイヤーたる国民である。「何を」は投入された税金に対してどれだけ成果が上げられているのか、かつ国際的に協力・協調としてどれくらいのものがあるのかということ。ただ、わかりにくいのは御指摘のとおり。アウトカムはアウトプットとは異なり、ある行動が行われた結果として社会にどのような影響があったかということ。例えばIAEAに協力しただけではなく、その結果核不拡散が実現したなどの意味合いでアウトカムという表現を使っている。

  • 鳥井部会長

    それではここは、国際競争のアウトカムではなく、国際協力のアウトカムか。

  • 稲田補佐

    ここは、戦略的に協力すべきところは協力するが、そうでないところはむしろ競争でやるべきだという趣旨で書いてある。

  • 鳥井部会長

    それでは、「また国際協力によってどのような成果が上がったのかアウトカムを明確にする」に修正する。

  • 内山部会長

    項目24で「今後は、機構の本来的ミッションに」の次に「産業界、大学がどのように貢献できるかの視点」という表現が気になる。

  • 稲田補佐

    御指摘のとおり、ここは「ミッションが」に修正すべきか。

  • 内山部会長

    そもそも協力させることがミッション。原案では逆の表現になっているため、「本来的なミッションが産業界、大学にどのように」と修正したほうがよいのではないか。

  • 鳥井部会長

    そういう趣旨か。立地地域の産業界等との技術協力という観点からすると違和感がある。

  • 内山部会長

    評価の視点が、立地地域の産業界、大学等との間の連携協力活動を展開したかどうかであり、相互依存関係にあるから、これは両方の視点がある。

  • 鳥井部会長

    そういうことである。

  • 内山部会長

    大学や産業界が機構のミッションにも影響するが、逆もある。

  • 稲田補佐

    そうであれば、最初は、「今後は機構の本来ミッションが立地地域の産業界、大学にどのように貢献できるか。逆に、大学及び産業界の活動を機構の本来ミッションに反映できるかの視点での」ではいかがか。

  • 田中委員

    本来的ミッションが2回続くと、強調し過ぎている印象を受けるため「機構側」でもいいかもしれない。

  • 稲田補佐

    「相互に貢献できる」という趣旨で修正させていただく。


【項目26~28について】
  • 内山部会長

    項目26の情報公開及び広聴・広報活動の最後の文書が若干おかしい。「なお、活動件数等の年度ごとの推移の」とあるが、これは「データを元に活動を自己点検することを期待する」のミスプリントか。

  • 鳥井部会長

    「なお、活動件数の推移のデータを元に活動を自己点検」という表現のほうがわかりやすいか。

  • 内山部会長

    それでは、原案からあまり変わらない。若干わかりにくい表現が残っている。

  • 板倉課長

    単純に「活動件数等のデータを元に活動を自己点検する」ではいかがか。

  • 鳥井部会長

    それでいい。また、同じく項目26で「海外に向けた広報」をどのようにとらまえればよいか。

  • 内山部会長

    私の印象では、今まではほとんどやっていないので、これからはそれも入れて欲しいという感じではないか。

  • 鳥井部会長

    一般の人に対して、海外で何かやるのか。

  • 稲田補佐

    例えば再処理であれば、核不拡散抵抗性等に対してのアナウンスメントを適切に実施しないと活動自体ができていないのではないかという懸念を踏まえ、国外に対して何をやっているか知らしめることなどが考えられる。

  • 鳥井部会長

    研究成果自体を発表していくという話ではないのか。

  • 稲田補佐

    PPや核不拡散も含めてこういう取組をやっているから大丈夫だという趣旨。

  • 鳥井部会長

    少しわかるように記述していただきたい。

  • 稲田補佐

    「核物質を扱う研究であるという特殊性を配慮し」等を追記するのではどうか。

  • 田中委員

    それだと、「広報活動」とつなげていいものか。

  • 鳥井部会長

    「海外に向けても情報の透明性を確保するよう努力が求められる」という表現ではいかがか。

  • 内山部会長

    「情報を積極的に発信するを期待する」のほうがよいか。

  • 鳥井部会長

    了解した。

    項目27の柔軟かつ効果的な組織運営で、「業務管理の徹底により」、「阻害要因として働く場合があるため」では文章になっていないため、「業務管理の徹底は、研究者の自由な発想を尊重する研究開発マネジメントの阻害要因として働くことがあるため」ではどうか。

  • 稲田補佐

    「徹底は」に修正する。


【項目29~31について】
  • 内山部会長

    細かいところだが、項目30の業務・人員の合理化・効率化で、「また、若手任期付き研究者について、任期終了後に非任期職員に採用する道」とあるが、これは正規職員という意味ではないか。

  • 稲田補佐

    任期付きの正規職員もある。ここはテニュア職員という意味である。

  • 内山部会長

    理解した。ただ、「非任期職員に採用する」という表現は、何か違和感がある。

  • 稲田補佐

    テニュア職員ではいかがか。

  • 内山部会長

    そのほうがよい。

  • 稲田補佐

    それでは「テニュア」に修正し、下欄に「任期の定めのない職員」と脚注を入れる。

  • 山田委員

    項目30の官民競争入札のところで、「その導入は困難であると判断されるが、その理由を一般にわかりやすく説明する努力が必要である」というのは、世の中の流れに少々ブレーキをかけているような表現であり、少し工夫が必要。

  • 鳥井部会長

    官民競争入札は、官も民も一緒になって入札し、どちらが安いか決めるということで、なかなか困難。これは当初案では「かなり困難である」というぶっきらぼうな表現であったと記憶している。

  • 中西委員

    当初案では、「仕組みがない」との記述だった。

  • 宮内委員

    官民競争入札と一般競争入札の導入の問題と勘違いすることもあるので、まずはその点を正確に記述し、当該業務を実施することができるは機構以外にないということを明確に書いたほうがよいのではないか。

  • 稲田補佐

    すなわち、原子力機構の事業の特徴が何かをブレークダウンして書くことと、また本件は評価委員会として認定するのも問題なので、「理由に関して適切に説明していくことが必要である」という表現にしたい。

  • 鳥井部会長

    その趣旨で修正されたい。


【項目32、33について】
  • 宮内委員

    項目32の予算、資金計画、収支計画は、このように記述するものなのか。

  • 稲田補佐

    本来的にここまで書くものかどうかという議論はあるが、何を評価したか国民に説明すべきと総務省から非常に強い要請があり、何を認定したのか、しなかったのかを記述することとしている。

  • 鳥井部会長

    ここの記述は非常によいと考えている。

  • 宮内委員

    だが、ここに隠されている部分があり、そもそも欠損が生じるのは「費用進行型」基準を採用し運営費交付金の収益認識をやっているからであり、収益認識の対象にならない経費はみな損になってしまう。これは根本的な問題だと思っているが、そこは捨象されて書かれており、本当にこれでいいのか。

  • 鳥井部会長

    「費用進行型」を改めるかの議論を行ったことはあるのか。

  • 稲田補佐

    総務省政独委の「独法の会計に関する勉強会」において議論されていると聞いている。当省では総会で一度議論したが立ち消えになっている。特に、研究開発に関しては特異性等を配慮してくれという一般的なメッセージは出ているが、具体的にどのように変えていくべきかという議論にまで至っていない。

  • 宮内委員

    総務省と会計基準の検討をやっている中では、ほとんどが費用進行基準になっており、結果としてみると費用進行基準は、費用の発生に応じて運営費交付金をアロケートすることになるので、評価を事実上拒絶した会計処理基準であると私は主張している。そういう意味で変えたほうがよいと思うが、会計の世界では継続性が重視され、会計監査人が継続性の変更に対して非常に消極的であるという問題もあり、変えていく動きにつながっていかない。

  • 鳥井部会長

    経済省の評価委員会では、これを一部変更したところがあったような気がするが。

  • 新井企画官

    変えるように発信をしていると聞いている。

  • 鳥井部会長

    ここで、そのメッセージを出すのはやや強過ぎるか。

  • 稲田補佐

    制度的な問題点を指摘するのはいいが、変えるべきであるとすると挙証責任を負うため、大変な議論が必要か。

  • 鳥井部会長

    それであれば、次の中期目標・中期計画を決めるに当たって、少し考えていただきたいと打ち出すべきか。

  • 宮内委員

    ただ、費用進行基準でないとすれば「プロジェクト型」か「期間進行型」という選択の問題がある。

  • 鳥井部会長

    「成果進行型」というのは何か。

  • 宮内委員

    事実上、「成果進行」は不可能とされており、多分実施できたとしてもプロジェクトの中でどの程度進んでいるかについて見込みながらやっていくことになると思うが、果たして原子力機構でそれが適用可能なのか。

  • 鳥井部会長

    適用可能な部分もあるかと思うが。

  • 宮内委員

    全部が全部やれるかは別の問題。中期計画の節目は会計処理基準を見直すチャンスでもあるが、中期計画期間中に変更するのはほぼ不可能。

  • 稲田補佐

    それは国としてではなく、法人としてどうすべきかという問題であり、まさに来年、監査人と議論しながら評価していくことになるのではないか。

  • 鳥井部会長

    ただ、余剰金をどううまく使えるかという話と関係もあり、そちらのほうが経営しやすいのではないかとリコメンドする可能性はある。もちろん、選択するのは機構自身であるが。それでは、ここでは特段指摘をしないということでまとめたい。


【項目37、38について】
  • 鳥井部会長

    項目37の安全確保の徹底と信頼性の管理に関する事項については、唯一B評価がついている項目であり、総務省からもしっかり見るようコメントを受けている。

  • 稲田補佐

    また、昨年の当部会にてきっちり見ると宣言している。

  • 岩井委員

    文言の問題であるが、中段に「同種のトラブルに対する再発防止に向けた改善に取り組むことを望む」というのは、もう少し強く踏み込んだほうがいいのではないか。「望む」はやってもらったらありがたいということだが、もっと強い意味合いだと考える。

  • 鳥井部会長

    「べきである」ではどうか。

  • 稲田補佐

    「不可欠である」ではいかがか。「べきである」ではやっていないと思われるが、「不可欠である」とすれば客観的事実として絶対欠くべからざるものという意味合いになる。

  • 内山部会長

    同じ文書の前半で、「適切であるが、国民の信頼の回復、中期目標・中期計画の達成に向けては」とあるが、これは、国民の信頼の回復と中期目標・中期計画の達成という異なる内容のものが一緒に記述されており、違和感を感じる。これは、中期目標・中期計画の達成に影響したのか。ほとんど影響していないのではないか。

  • 稲田補佐

    そこはまさに評価Bに関わるところ。評価Bは「中期目標・中期計画に影響があるが、それに対して挽回が可能である」という評価レーティングであり、この項目に評価Bがついているということは、中期目標・中期計画に明確ではないが潜在的な影響を与えているという判断を示しているということである。

  • 内山部会長

    ただ、機構側の説明文書では影響はないと記載してあった。

  • 鳥井部会長

    年度計画には影響がある。

  • 内山部会長

    私の印象では、むしろ安全性に対する取組に様々な課題があったというところが今回の評価を悪くしたのかと思う。ここでは、年度計画に対する影響を評価しなければならないが、先程議論のあった、「再発防止に向けて取り組むことが必要である」あるいは「不可欠である」という表現も、あくまでそういうことを今後しないようにという警告を言っているような印象。

  • 稲田補佐

    そもそも、このB評価は、御指摘のとおり中期目標・中期計画の達成が難しくなるというものが既に含まれているので、この文章中から「中期目標・中期計画」を削除し、最後の文章に「これらの取組を行うことが、中期目標の達成のために必要であるので取組を期待する」と結んではいかがか。

  • 鳥井部会長

    そのほうがよい。


【項目39、41、42について】

議論なし。


【大項目について】

議論なし。


【全体評価について】

(2)鳥井部会長より資料1-6に基づき、独立行政法人日本原子力研究開発機構の平成19年度に係る業務の実績に関する評価(全体評価)のとりまとめを実施。主な議論は以下のとおり。


  • 柴田委員

    全体的なトーンに異論はないが、言葉の使い方の問題で、(3)(イ)で「国民の不信に対峙した意識」は非常に強い印象を与えるので、「国民に対する信頼を得ることを全職員が意識を持って」など、やわらかくしてはいかがか。

  • 和気委員

    「不信」というより「不安」という感じか。

  • 鳥井部会長

    「国民の不安を全職員が意識し」でよろしいか。

  • 和気委員

    国民の不安感を常に意識するという意味合いのほうがいいかと思う。

  • 浅田委員

    ここの意図するところは、やはり告発によって知らしめられたことが国民の不信につながっているということではないか。ただカバーペーパーの部分なので部会の総意で決めればいいと思う。また、「信頼回復」という意味合いでもいいが。

  • 内山部会長

    「国民の信頼回復に全職員が努め」という感じか。

  • 浅田委員

    「信頼回復のために」でもいい。

  • 内山部会長

    あるいは「全職員が」から始まってもいいかもしれない。

  • 鳥井部会長

    「全職員が国民の信頼回復に向け、同種の問題等に対して再発防止のための改善に取り組むことが必要である」でよろしいか。

  • 鳥井部会長

    ここまででS評価が幾つあるのか。

  • 稲田補佐

    (1)評価結果の総括の(ロ)に記載されている項目7、9、10、14、17の5件である。

  • 鳥井部会長

    S評価が5件、B評価が1件ということだが、評価が甘過ぎるあるいは厳し過ぎるといった点はどうか。他の評価委員会と比べ相場観はどうか。

  • 稲田補佐

    S評価は、分野毎に異なっており、各部会の判断に委ねられているところ。したがってS評価の数は、各評価委員会でバラバラであるが、5件は著しく多い数字ではない。また、防災系の評価委員会のように200も評価項目があるところと文教系のように十幾つしかない評価委員会もあり、一概には多い少ないといった比較がしにくい。

  • 鳥井部会長

    それでは当部会としては、自信を持ってS評価5件をリコメンドし、B評価1件を出すということでよろしいか。

    〔「異議なし」の声あり〕

  • 鳥井部会長

    昨年12月に閣議決定された独立行政法人整理合理化計画において、「評価委員会は独立行政法人の評価の際に、業務・マネジメント等に係る国民の意見募集を行い、その評価に適切に反映させる」とあり、文科省では独立行政法人の業務・マネジメントについての意見募集を、部会の評価と並行して7月1日から14日まで実施しているところ。まだその結果は出ていないが、出てきた意見については、今年度の評価委員会の評価に反映させる、参考とすることとしたいが、これについては、私と内山部会長に御一任いただきたい。

    〔「異議なし」の声あり〕

  • 鳥井部会長

    それでは、内山部会長と私で判断させていただく。部会として了承した案は、8月1日の文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会にお諮りしたい。

  • 内山部会長

    経済省は、総会の議決が本部会に一任されており、本部会のプロセスをもって終了となる。

  • 岩井委員

    資料1-6全体評価で(2)今後の課題と(3)進むべき方向性があるが、これは中期目標・中期計画に反映されるのか。

  • 稲田補佐

    ここは、PDCの後のA=アクションであり、20年度業務にこの結果を踏まえて具体的に反映することになる。

  • 岩井委員

    非常に不適切かもしれないが、感想という形で述べさせていただくと、今、「もんじゅ」の漏洩検出器の問題があり、最近もまた同様なことが起こったが、これは来年の評価に反映されるのではないか。これはあくまで目指すべき方向性であって中期目標・中期計画とどのように関係があるのか、やや疑問。

  • 稲田補佐

    その意味では、アクションに反映されるとしつつも、アクションを単に法人に任せればいいところと、評価を踏まえて変えるべきところを国としても見なければならないところに切り分けられると思う。今の問題意識については、後ほどの議論になるが、国は中期目標に法令遵守をすべきと書き込み、機構はコンプライアンスを強化すると中期計画に書き込む、この部分に特化すれば今年度はそういったアクションがなされる。

    評価は、中期目標・中期計画に照らしてその実行状況を見るので、来年の評価においても、中期目標・中期計画を変更することにより、計画を変更して何をやったのかについて評価の中で見ていくことになる。一義的にはアクションに変わるが、今回はそれに加えてアディショナルなことをやっており、委員の御指摘の点をすべてやっていくことになろうかと思う。

  • 宮内委員

    前の議論に戻って恐縮だが、項目37で、「告発書の受理まで、その問題を自ら認識できていなかった」との件について、機構側は確認済みか。

  • 稲田補佐

    これは本年2月の段階で汚染問題に関して何が原因であるかを規制当局に説明しているが、端緒は告発書であるというところは書き込んでおり、認定された事実である。

  • 宮内委員

    これは前回視察に行った際に機構に確認したのだが、委託業務者が告発した場合は内部告発に含まれるのかはっきりしないという問題があり、先程申し上げたアウトソース化によるリスクというのはまさにそれである。さらに、そういった方々も含めて研修等をやっていくのかどうかもという議論もある。

  • 稲田補佐

    御指摘のとおりだが、今回詳細を申し上げると個人を特定することになり申し上げられないが、告発者は当時の作業者ではあるものの厳密には会社には属していない者であり、一般人として告発がなされているその意味では、内部の統制とは若干外れてくる。

  • 鳥井部会長

    それでは、この評価書を御了承いただいたということにさせていただく。

(原子力機構入室)


(3)前理事の業績勘案率について

(1)石村理事より、資料3-1~3に基づき、野村前理事、野田前理事、柳沢前理事の業績勘案率について説明を行った。議論は以下のとおり。


  • 中西委員

    個人業績調書にある経営資源の調達の項目で、前理事の外部資金獲得額はそれぞれ異なるが、全て同じ評価なのか。

  • 石村理事

    そのとおり。

  • 中西委員

    また、それぞれの前理事の在職期間は同じであるが、退職金の額は同じになるのか。

  • 石村理事

    これは全部同じ額になる。

  • 稲田補佐

    もう少し詳細に述べると、退職金は基準の給与額に計数を掛けて算出することとしている。今回はその基準額が各前理事で同様であったという理解でよろしいか。

  • 石村理事

    そのとおり。

  • 鳥井部会長

    この部会で結論が出せるわけではないが、何か分科会等で議論すべきことがあれば言って欲しい。

  • 石村理事

    評価の算定表を見るとおわかりと思うが、B評価が1つでもあるとそれ以上評価が上がらず、幾ら他の項目でS評価を受けても挽回できないシステムになっている。例えば安全を担当する理事の場合は1年を通してトラブル・事故が全くなければS評価になるかもしれないが、それは現実的ではなく、何かあればB評価を受ける確率が高くなってしまう。

  • 早瀬副理事長

    算定表の作り方等は工夫する価値があると思う。また、難しいが担当業務毎に評価の差をつけられるのかという論点もある。現状が完璧ではないが、よりよい評価制度にし、外部に対する透明性を高めることが重要。

  • 鳥井部会長

    おっしゃるとおり。これまでこの評価制度を大分進めてきたが、制度が熟したというところまでもっていくのは難しい。特に退職金は議論の余地がある話なので、より改善を進めるためにも意見を伺い分科会等に上げていくことも必要ではないかと考えている。

    それでは、この件はこれでよろしいか。

    〔「異議なし」の声あり〕

  • 鳥井部会長

    ご了承いただいたということで、科学技術学術分科会にお諮りしたい。また、分科会での議論は私に御一任いただきたい。

(一般公開)


(4)中期目標・中期計画の変更について

○板倉課長より、資料4に基づき、中期目標・中期計画の変更について説明を行った。議論は以下のとおり。


  • 鳥井部会長

    「法令遵守を大前提」という文言の追記について、これは当然のことであると考える。これは原科研の問題や整理合理化計画での指摘があったための変更であるということか。また、今後の財務省協議で何かあるのか。

  • 稲田補佐

    これは財務状況に係るものではないが、具体的な計画段階で多額の支出が見込まれることがあれば指摘される可能性もある。

  • 鳥井部会長

    コンプライアンスに莫大な費用支出が必要ということはないと考える。それでは、当然のことを追記したということでこの文言でよろしいか。

    〔「異議なし」の声あり〕

  • 鳥井部会長

    財務省からの指摘があった場合、文科省部会は私が、経済省部会は内山部会長に御一任いただきたい。

  • 内山部会長

    本件に関する議決は当部会に付与されており、経済省の評価委員会においての議論はこれをもって終了とさせていただく。


(5)役員報酬規定の変更について

○石村理事より、資料5に基づき、役員報酬規定の変更について説明を行った。議論は以下のとおり。


  • 鳥井部会長

    全体の傾向はどうか。

  • 石村理事

    国家公務員は平成18年度から給与構造改革が始まっており、平成22年度に制度が完成するよう設計されている。

  • 鳥井部会長

    給与が減り、手当てが増えるということか。

  • 石村理事

    そのとおり。

  • 鳥井部会長

    地域毎の差はどうなっているのか。例えば茨城県に勤めている場合に損をしたりすることもあるのか。

  • 石村理事

    それぞれの地域の特徴があり、都内は物価等も非常に高く、そもそも賃金も高い。民間との比較等も十分行った上で公務員の報酬規定は作成されており、我々はそれに準拠している。

  • 鳥井部会長

    独法は、公務員の制度変更に追随しなければならないということか。

  • 稲田補佐

    必ずしもそうではないが、役員報酬については2年位前から続いている。

  • 鳥井部会長

    独法が自ら判断してもよいのか。

  • 板倉課長

    本当は独自に判断できる制度となっているが、最近の傾向として公務員に比べて独法が優遇されるのはおかしいという議論もあるため、公務員の基準に合わせたほうが無難であるというところが実態である。

  • 石村理事

    平成17年の閣議決定で独法の役職員の給与は、国家公務員の給与水準を十分に考慮して適正な給与水準とするよう要請されており、我々はこれを重く受けとめている。

  • 鳥井部会長

    それでは御異議ないということでよろしいか。

    〔「異議なし」の声あり〕


(6)その他

次回会合等につき、事務局より説明した。


以上
 
最終更新日:2009年2月4日
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