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独立行政法人評価委員会産業技術分科会日本原子力研究開発機構部会(第6回) 議事録

日時:平成18年7月27日(木)10:00〜16:45

場所:文部科学省4階宇宙開発委員会会議室

出席者

文部科学省委員

岩井善郎、柴田洋二、田中知、田中治邦、鳥井弘之、中西友子、 野田由美子、山地憲治、和気洋子(以上、五十音順、敬称略)

経済産業省委員

浅田浄江、内山洋司、柴田洋二、田中治邦、山崎晴雄 (以上、五十音順、敬称略)
なお、柴田洋二委員、田中治邦委員は、両省の委員を兼任

事務局

文部科学省

中村原子力研究開発課長、丸山原子力研究開発課開発係長

経済産業省

皆川原子力政策課課長補佐

日本原子力研究開発機構

岡?副理事長、石村理事、木村理事、中島理事、野田理事、 三代理事、向部門長、小山田部門長、籏野部門長

議題

  1. 独立行政法人日本原子力研究開発機構の平成17年度に係る業務実績に関する評価
  2. その他

議事概要

(1)部会の公開・非公開について

文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会運営規則第5条及び経済産業省独立行政法人評価委員会運営規則第6条に基づき非公開とする旨、了承された。

(2)評価結果のとりまとめについて

両部会長と事務局において案を作成し、次回会合8月11日までに各委員に送付する。8月11日の会合における審議を踏まえ取りまとめることとなった。

(3)前回会合での宿題事項の回答

事務局より、前回会合での宿題事項について、(1)政府の方針として競争入札割合の具体的数値 目標はないが、随意契約の割合を減らすということで、原子力機構独自の数値目標として、割合を定めている、(2)過去から積み重ねた実績の評価ではなく、原則当該年度の実績について評価することが必要、(3)外部要因の評価への反映についてはケースバイケース、である旨説明した。主な議論は以下のとおり。

委員
再処理工場とプルトニウム燃料施設におけるMOX燃料の生産は、平成17年度において日本にとって画期的な影響があったと理解している。MOX燃料を「もんじゅ」や「ふげん」に送り出してきたという成果があったため、GNEPにおいて日本は供給国として、世界でも認められたと考える。

(4)平成17年度業務実績に関する評価について(1)

原子力機構の各理事より、資料8−3に基づき、平成17年度業務実績の自己評価の結果について項目別に説明を行った。主な議論は以下のとおり。

評価項目1,2,3,5について

委員
評価委員会のミッションは、中期計画を達成できるかどうかで評価を行うこと。項目2について、厳しい評価はやむを得ないが、安全を優先するために、中期目標の見直しが必要である。
委員
計画を変更しようとする経営判断は、計画の変更による様々なリスク、社会からのリアクション、経済的なコストを発生させる。これらと、計画変更することによって得られるベネフィットを勘案することで、計画変更の経営判断の良し悪しの評価の軸になると思う。
委員
評価とは、原子力機構の評価と同時に、中期目標を与えた側の評価にもつながっていく。もしB評価とするのであれば、計画に無理がなかったかどうかを検討して、必要があれば計画変更の提案を行うことが、この評価委員会の使命ではないか。
委員
中期目標の設定が悪かったのか、それとも、燃料組成の変化を十分理解せずに研究計画をつくったのが悪かったのか。やや後者の意味もあると思う。そういうことを踏まえて、一番の原因が何であったのか、よく理解しておくべき。
委員
東海プルトニウム燃料工場において、日本が開発してきた技術が、民間のMOX工場で採用される格好になっているのは大きな成果だと認識している。

項目4,8,15,39について

委員
項目8について、自己評価ではS評価だが、平成17年度に特に優れた実績があるとは思えない。
委員
原子力技術というのは積み重ねで成果が出てくるものが数多くある。積み重ねの努力が、結局、継続は力というような成果を生み出すということであり、評価できる。
委員
長期借入金を返済するのは当たり前だが、国の事業で借金をきちんと返済した例はほとんどなく珍しい。そういう意味では、すばらしいことであるかもしれない。
委員
いろいろな状況が難しい中で、17年度について、再処理を無事に終了したということは大変意味が大きいと思う。
委員
技術成果があったことは十分高く評価するが、つぎ込んだ国家資金とのアウトプットの比率から言えば、特に優れた実績かどうかについては疑問に感じる。
委員
商業ベースという意味では厳しいが、研究機関にできることを行い、17年度ではGNEPにおいて日本の立場が認められたということは評価できる。また、国家基幹技術であるFBRにつながる話でもあり、S評価とすべきと思う。
委員
項目8については、両部会長で相談し、次回結論を出したい。
委員
項目39については、着実に実行されるためには国の努力も望まれる。
委員
廃棄物の処理処分、廃止措置の問題は、処分場の立地が係わって具体的に実用的な処分がどうなるかということがポイントとなる。いろいろな形で技術の影響を受けてしまうという問題をはらんでいるだけに、今後それらについて検討が必要ではないか。
委員
原子力に関する技術開発というのは、リスクがあり、当然予期しない事象が発生する。そのとき、それを外的要因としてどう判断して、どう処理したか、というところが非常に大きな評価のポイントになるのではないかと思う。
委員
全体評価をまとめる際に、十分安全性を優先することを求めるという意味で、安全性と目標達成の関係について注記したい。

項目18,24について

委員
項目18について、すべての目標ラインの内、1つでも達成できなかった場合はBになるのかということについて、どのように考えるのか。
事務局
他の独法での評価においても、数値目標に対しては厳しく取り扱っているところが多いようである。
委員
例えば、10項目中9項目Aで、1項目Bだった場合、それはAに入ると考えたほうがいいのではないかと思う。
委員
地元では、原子力機構は知財の技術移転に対して積極的に行っており、その結果も出ているように思う。各年度における達成率に凸凹があっても、5年間通して見たときに、最終的に達成していればいいと思う。
委員
特許契約終了による特許が15件、新規のものが16件では、新規の16件に着目したいと思う。
委員
特許の維持には結構費用がかかる。特許はたくさん持っていればいいというものではなく、適切に捨てていくことがすごく大事であり、効率化の重要な要素の1つである。
機構
委員会を作り、どの特許を申請するのか、どの特許を維持するのか等を審査している。
委員
外国出願に対するきちんとした評価と出願管理が重要である。
委員
目標の設定の仕方として新規契約の件数を維持するということが重要であると思う。
委員
研究者の顔が見えるということは、研究者自身がアウトリーチしているということだと思う。ますますの努力をお願いしたい。
委員
立地地域との連携について、福井県の地元では、二法人統合後非常に活動が活発で高く評価できる。
委員
項目18の知財については、目標設定は新規件数を重視する、また、特許を捨てるというルールを作成したことについては評価できる、と注記したい。項目24については、地元で高く評価されているというコメントを付したい。
(休憩)

項目22,29について

委員
先行基礎工学研究制度等は大学と一緒に行ったほうが効率よくできるとう視点が選考基準に入っているのか。
機構
原子力機構の内部からだけで人材を賄うことは効率的ではないので、大学の協力を得て実施している。人材の育成という意味もあり、大学の人たちとのインタラクションの中で学問的な水準を上げていくという教育的な効果も考えている。
委員
連携による効果を評価するのは非常に難しいが、例えばS評価というのは、どういう状態を想定しているのか。
委員
アウトカムで見るとすれば、成果が非常にうまくプロジェクトへ生かされたという実績があるとS評価となるのではないか。
委員
共同研究の結果、画期的な発明が出たらS評価ということになるのか。
機構
多くの場合、個々の成果については個々の資金を受けた方の努力である、という見方がなされているようである。
委員
ただし、一般的な公募と異なるのは、明確なニーズを機構は持っているということ。ニーズとの結びつきがどれだけ得られたかというところが、アウトカムとして評価されると思う。

項目14,23,25について

委員
政策研究は、政策を提言するだけではなく、提言したものが政策にいかに生かされたかという観点が非常に重要だと思う。そうすれば、アウトカムが評価できるようになる。また、国際協力について、何を目的として国際協力を行っているのかを分類し、整理してほしい。
機構
直接政策をつくるわけではないが、今まで蓄積してきた重要な技術的基盤を踏まえた政策提言能力は持っている必要があると考える。それを生かしてもらえるよう、官公庁などにできるだけ政策研究の準備段階で協力してもらうことが重要。
委員
政策提言したら、提言された側から評価されることが大事である。政策提言が実際に役に立ったかどうか、ユーザーに対して評価を聞くこともぜひ意識してもらいたい。
委員
標準技術が世界標準になるかどうかということは、国の利益に資する基だと思う。研究サイドでは抜けがちな視点だが、非常に大切なこと。どの産業でも、標準をどこが決めて世界標準にするかということが将来を決めてしまうので、ぜひ戦略を立てて進めてほしい。
委員
この3項目について、それぞれの今後の活動に対して体制作りをしっかり作ったということについて、高く評価できる。ただし、この体制が今後どうなっていくのかが若干不透明であり、アウトカムとして何を目指すのかといった目標をもう少し明確にして欲しい。

項目38について

委員
全体として、随意契約から競争入札の関係で、この種のハードウエアに手をつける前に、どのような工事を含めて競争入札的なものがここに反映されているのか教えてほしい。
委員
競争入札を、施設整備のところでどの程度考えているのか。
機構
競争入札については別項目で総括的に説明する。

項目32,33について

委員
例えば、敦賀のFBRや、高温ガス炉でどの程度費用がかかったのかなど、事業ごとの経費の流れについて、来期ぐらいまでに事業別に何か議論ができるような工夫をしてほしい。
機構
セグメント情報について、別途、財務情報として示せるような形が取れるかどうか、まず考え方を整理してから臨んでいきたいと思う。
委員
いわゆるセグメント会計という方式ができれば、事業ごとに収入支出が出るため、ある程度のことはわかると思う。
委員
随意契約以外の競争とあるが、一般競争をすべてやられたのか、指名競争でやられたのか、新規参入はどの程度あったのか。また、関連会社との契約、落札率がどの程度下がったのか等について具体的に教えてほしい。
委員
予定よりどの程度安くできたのかというようなことが言えると、非常に説得力がある。当然、安全との絡みというのを十分考える必要がある。1年かけて少し考えてほしい。
委員
項目33の競争的資金の獲得や固定的経費について、目標を大幅に上回った結果となっているが、自己評価でA評価としているのは、今後さらなる改善の余地があるという考え方のためか。財務内容の改善が決算報告書の中に今後どのような形で結びついていくのか、つながりが分かると非常に判断しやすいと考える。
機構
内閣府において競争的資金を定義し、リスト化している。それを基準に自己評価を行った。平成17年度は第2期の科学技術基本計画の最終年度のため、競争的資金を倍増するという基本計画の目標のもと、全般的に競争的資金が増えたという要素もあった。原子力機構がアプライできる競争的資金の環境条件自身が変わったこともあり、全体として増えている。
委員
目標の立て方、計画の立て方が状況の変化を反映していなかったと感じる。競争的資金については、さらに頑張ってほしいと思う。
委員
固定的経費の大幅削減はなぜ可能であったのか。
機構
統合の初年度であるため、可能であった。互いの法人のいところを取り入れて改善の方向に結びつけた。
委員
固定的経費の大幅削減については大いに評価するが、これは初年度の統合効果がかなり大きく反映していることを注記したいと思う。
委員
獲得金額に加えて、どれぐらい申請件数が増加しているのかというのが、ほんとうの意味での研究者の啓発活動の1つの指標になっているかもしれない。来年度以降、提示を検討いただきたい。

(5)前回議事概要の確認

事務局より資料8−8に基づき、前回会議議事概要(案)について確認が行われ、意見等のある場合は7月31日までに事務局まで連絡することとした。その後、次回会合の開催について説明。

(休憩)

(6)平成17年度業務実績に関する評価について(2)

原子力機構の各理事より、資料8−3に基づき、平成17年度業務実績の自己評価の結果について項目別に説明を行った。主な議論は以下のとおり。

評価項目16,17について

委員
基礎研究の部門で育った人が異分野で活躍しているかというような数字が出てくると非常にいいと思う。来年度以降お願いしたい。また、世界最先端の研究をして育った人材が、今度は原子力機構の中で採用されて活躍されるというようなことも、非常に重要なことである。
委員
基礎研究といえども、研究者というのは評価されないと伸びていかないと思う。そのときの評価基準はどうするのか。
機構
研究者の具体的評価方法は模索中であるが、非常に大切なことであるため、数年のうちには明確は方向付けを行いたい。
委員
研究者が常にステークホルダーとの関係を意識することは大事なことであり徹底して欲しい。ステークホルダーを意識した基礎研究が行われ始めたことを評価できる。

評価項目20,40について

委員
管理職の評価システムは具体的にどういう評価システムなのか。
機構
各評価者に対して評価シートを配って、記入をしてもらい、今年度の目標設定をしてもらった上で年度末に評価をするというシステムとそのためのマニュアルはでき上がっているが、実施は18年度からである。
委員
最近よく見られるような、上が下を評価するだけではなく、下が上を評価するということはやらないのか。
機構
試行段階では上から下という方向だけで行うつもり。
委員
いずれは必要になるかもしれない。
委員
年度の最初に目標を持たないで実績で評価するというのは、民間では考えられない。財政緊縮を求められている機構においてもそれは同じではないかと思う。目標は部門によって違うが、どんなものでもいいから目的を持って行うことが重要である。

評価項目9,10,11について

委員
高崎研が中心となり、イオンビーム育種に関するコミュニティーが形成されたことで、その活力が生かされていることは大変評価できる。
委員
量子ビームについては、特にイオンビーム育種というのを高く評価したいと思う。また、カーネーション、菊、メロンなどの成果についても非常に分かりやすい。

(7)閉会

−了−
 

最終更新日:2006年11月10日