経済産業省
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産業構造審議会 環境部会 地球環境小委員会(第12回)-議事要旨

日時:平成14年11月29日(金曜日)14時00分~16時00分
場所:経済産業省本館17階第1~3共用会議室

出席者

茅小委員長、碧海委員、山上代理(秋元委員)、朝野委員、植松委員、大國委員、山浦代理(岡部委員)、黒田委員、坂本委員、藤本代理(谷口委員)、弘津代理(千速委員)、中井委員、中澤委員、新澤委員、海部代理(藤委員)、竹林代理(藤村委員)、本田代理(三浦委員)、光川委員、村上委員、安原委員

議題

  1. 気候変動枠組条約第8回締約国会合(COP8)の結果について
  2. 主要先進国の温室効果ガスとエネルギー需給構造
  3. その他

議事概要

1. 気候変動枠組条約第8回締約国会合(COP8)の結果について
2. 主要先進国の温室効果ガスとエネルギー需給構造

  • 将来の枠組みについては貿易を考慮することを検討すべき。貿易は、各国の消費量や温室効果ガス、産業構造に関わっている。
  • セクター毎の原単位のアプローチが重要。EUではセクター毎のBest Available Technologyやベンチマークの作成が検討されている。主な産業について経済産業省でもフォローしてはどうか。
  • 途上国の参加の観点からもベンチマークは重要。途上国としては、京都議定書の総排出量に枠を設定するアプローチは、自国の成長制約となることから現実的には受け入れ困難。途上国が受け入れやすい新設工場に関する効率性のベンチマークや、自動車の燃費向上などの指標や努力目標を検討すべき。
  • エネルギー構成の積み上げというアプローチだけでは国際合意は難しいのではないか。
  • 京都議定書では自然体(BAU)の伸びの国別の違いが考慮されなかった。BAUを出発点としてそこから削減するという視点で数値を決める議論をすれば、より納得できる結果となったのではないか。ただし、将来の枠組みの議論では、第一約束期間における対策後のBAUを基準とすることとなるのでより複雑な交渉となる。
  • エネルギー供給構造については、CO2排出量削減という視点だけでなく、エネルギー安定供給の視点も重要な課題。日本は、二度の石油危機を経て、石炭の導入を拡大し、原子力を推進してきた。エネルギー安定供給の観点から電源のベストミックスが今後も重要。
  • 民生及び運輸部門の対策が重要。国全体、国民全体の問題としてどう取り組んでいくか戦略が必要。
  • 国内対策については、産業界の自主行動計画の効果は明らか。しかし、削減コストは他国と比べて高い。英国は、国内排出量取引制度を開始し、EUで検討中の域内排出量取引制度との調整を始めている。日本も排出量取引制度の準備を開始する時期ではないか。
  • ドイツでは東西統合や燃料転換が削減に寄与したと言われるが、定量的にはどの程度の寄与があったのか、分析できないか。また、ドイツの方策(風力発電、廃棄物対策など)を分析してはどうか。国によって事情が異なるであろうが、日本に参考となるのではないか。
  • COP8では、米国と途上国が将来の枠組みに向けた交渉に消極的であったが、米国、中国、インドの参加が必須。ブッシュ大統領が2004年の大統領選で再選を果たせば、京都議定書への米国のスタンスはその後も変わらず、京都議定書の延長にある第二約束期間の枠組みは破綻してしまう可能性がある。米国は新しい枠組みでないと入ってこない。
  • 日本国内は高い熱意で取り組んできている一方で、環境保護一点張りの人でも6%削減は困難だと思い始めているなど、環境派と産業界の距離感が近づいてきている。6%削減目標をどのように受け止めるべきか。努力目標としてとらえられるべきではないか。
  • 第二ステップの課題とされている、環境税導入の目的は、削減目標達成なのか歳入目的なのか。削減目標を絶対として環境税を導入するなら非常に高い税率を掛けざるを得なくなるが、そのように考えているとは思っていない。長期的に腰を据えて改善するのが賢明で合理的で現実的である。
  • 日本ほど精緻に政策を検討している国はない。漠然とした政策を採用している国と比較してはどうか。
  • 京都議定書批准の是非の議論の際にも、米国が参加しておらず効果が無いため意味がない、全地球的問題であり負担の公平性が必要、といった議論を行った。
  • 温室効果ガスの国別の累積排出量や大気中への滞留量を分析し、温暖化への寄与の程度に基づき、各国の負担の公平性を確保するといった検討を行うべき。

3. その他

  • 石炭課税の話は唐突。これまで産業界は、政府による指導を受けて石炭へ転換してきた。石炭には課税し、石油税は何ら変更がないとはどういうことか。
  • 環境税は第2ステップの検討課題。京都議定書を批准し、すぐに環境税を導入するのは、構造改革に反する。
  • 税については、環境のみならず、エネルギーセキュリティ、エネルギーコストの観点が重要。EUが天然ガスへ転換したのはコストが低いためであり、日本の場合は天然ガスはむしろ割高。
  • 地球温暖化対策推進大綱では第一ステップにおける対策の成果が十分ではなかった場合に新たな対策を検討することとなっている。その際、規制的手法を取るのではなく、市場メカニズムを活用する方が望ましい。なお、いわゆる環境税は、財源目的でなく、排出削減が目的であると理解している。
  • 京都議定書の目標を達成するという政策のために環境税を導入するという手段を取るとすれば非常に高い税率を導入せざるを得なくなる。どれくらいの税率をかけるとどのくらいの温室効果ガスが削減されるのかというように定量的な分析がまずなされるべき。定量的な効果の裏付けがないのであれば、政策手段としては意味をなさない。
  • 大綱の第二ステップの検討の際には京都議定書から脱退するかどうかも含めて議論すべき。議定書の効果の有無、各国の負担割合、その負担を達成するための国内負担配分という流れで議論すべきであり、環境税の議論を先取りして行うのは問題。

以上

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