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総合資源エネルギー調査会鉱業分科会レアメタル対策部会(第5回)  議事録

平成18年10月23日(月)

議事録

縄田部会長
 定刻よりは少し早目ですが、皆さんおそろいになりましたので、ただいまから総合資源エネルギー調査会鉱業分科会第5回レアメタル対策部会を開催させていただきます。本日の議事を務めさせていただきます部会長の縄田です。皆様どうぞよろしくお願いいたします。
 今回のレアメタル対策部会の議題は、今後のレアメタル安定供給対策について、レアメタル対策部会中間報告と検討課題について、資源戦略研究会報告書について、レアメタルの需給と現状についてです。是非皆様方から積極的なご意見をいただくようお願いいたします。それでは審議に先立ちまして岩井資源・燃料部長からご挨拶をお願いいたします。
岩井部長
 ただ今ご紹介いただきました資源・燃料部長の岩井でございます。本日は縄田部会長をはじめまして、委員の皆様方におかれましては大変ご多忙の中、ご参集をいただきまして誠に有り難うございます。またこの部会ではレアメタルに関するいろいろな関係をお持ちの方にご参集いただいておりますわけでございますけれども、日頃の私どものレアメタルに関します行政につきまして、各般のご協力を賜っておりますことにつきましても、この場をお借り申し上げまして御礼を申し上げます。誠に有り難うございます。
 ご指名でございますので一言ご挨拶を申し上げます。改めて申すまでもないことでありますけれども、レアメタルは我が国のITをはじめとする産業、また鉄鋼業などの基幹的な産業におきまして必須の資源でございます。そういった意味で産業の競争力の源であるとともに、国民生活に非常に大きな影響を持っている、その意味で必須の素材になっているわけでありますけれども、このレアメタルはほとんどを輸入に頼っておりますし、ものによりましては希少性や賦存性に偏在があるというようなことでございます。
 また代替が難しいということで、その安定的な供給の確保というのが極めて重要な政策課題となっているわけでございます。いろいろな資源について同じことがあるわけでございますけれども、このレアメタルにつきましても中国などの急激な経済成長に伴いまして、需要が拡大し、価格が高騰するということとともに、またその安定供給は大丈夫だろうかという意味において需給逼迫に対する懸念というのが生じているというのが実態でございます。私ども資源エネルギー庁といたしましては、このような状況を踏まえまして、資源戦略研究会を開催して鉱物資源の安定供給の確保についての議論を深めさせていただいてまいった次第でございます。
 またご高承のとおり、レアメタルの短期的な供給障害に備える施策といたしまして、昭和58年からニッケルなどのレアメタル7鉱種の備蓄を実施しておりまして、この制度のあり方につきましても数度にわたりまして検討を行わせていただいて、ごく最近では平成16年度に本対策部会を開催して備蓄制度のあり方についてご検討いただきまして中間報告の格好で取りまとめをいただきました。
 今、申し上げましたようなレアメタルの安定的な供給のための施策課題といたしましては、探鉱開発の推進、リサイクルの推進、代替材料の開発、備蓄の実施など幅広い課題があるわけでございますけれども、こうした課題を克服するためには多様な非鉄金属の特性に応じて、多面的かつ総合的な戦略を展開することが必要であり、先ほど申し上げましたような事情から、ますますその重要性が高まっているということではないかと思います。
 前回、平成16年度に開かせていただきました折には、備蓄制度のあり方についてご議論いただきましたけれども、親部会であります鉱業分科会でもご指摘をいただきまして、備蓄を含む幅広いレアメタルの安定供給のために、官民で今、何をなすべきか、ということにつきまして広く忌憚のないご意見を賜って、よりよい政策を進めていきたいと、またそういうことが今、非常に必要になっているという時期であると認識しております。
 またお忙しい中、できる限り集中的に議論をさせていただきまして、私どももこういった観点から来年度も予算の大幅な拡充等も図ろうとしております。具体的なご意見をどのように行政に反映させていくのかということも、一緒に考えさせていただきたいと思いますので、どうかお忙しい中でのご検討になりますが、よろしくお願い申し上げます。どうも有り難うございました。
縄田部会長
 どうも有り難うございました。続きましてレアメタル対策部会の審議に参加していただきます委員の方々のご紹介を事務局からお願いいたします。
朝日課長
 鉱物資源課長の朝日でございます。それではレアメタル対策部会の委員としてご参加いただきます縄田部会長以外の委員で、本日ご出席の方々をご紹介いたします。あいうえお順でございますが、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構副理事長、落合俊雄委員でございます。
 タングステン・モリブデン工業会理事長重西孝仁委員でございます。
 社団法人特殊金属備蓄協会副会長北川三雄委員でございます。
 住友金属鉱山株式会社取締役常務執行役員金属事業本部長家守伸正委員でございます。
 触媒工業協会理事高塚敏夫委員でございます。
 社団法人新金属協会会長竹林義彦委員でございます。
 独立行政法人産業技術総合研究所研究コーディネーターの佃榮吉委員の本日は代理でありますが、瀬戸政宏様であります。
 社団法人電子情報技術産業協会電子部品部長代理の?間満生委員でございます。
 国立大学法人東北大学多元物質科学研究所教授の中村崇委員でございます。
 社団法人電池工業会広報・資材担当部長の西濱秀樹委員でございます。
 読売新聞東京本社論説副委員長の松田英三委員でございます。
 社団法人日本メタル経済研究所理事長の松田憲和委員でございます。
 以上、本日は過半数以上の12名の委員にご出席をいただいておりますので、総合資源エネルギー調査会令第8条の規定に基づきまして審議会として成立しておりますことをご報告させていただきます。
縄田部会長
 委員及び代理の皆様、よろしくお願いいたします。審議に入ります前に事務局から資料の確認をお願いします。
朝日課長
 資料の右上に番号を付してございます。議事次第、名簿、資料3から7、参考資料1、2がございます。ご確認いただきたいと思います。問題ありましたらお申しつけいただければと思います。以上です。
縄田部会長
 それではまず、レアメタル対策部会の公開についてご審議いただきます。お手元の資料3について事務局から説明をお願いいたします。
朝日課長
 資料3によりましてご説明します。レアメタル対策部会、公開でございます。議事要旨については翌々日までに作成し公開します。議事録については1カ月以内に作成し公開。配付資料についても原則公開であります。傍聴につきましては認めるということで、本日も多数の傍聴者がございます。部会開催日程についてはあらかじめ周知させていただいております。個別、特段の事情があったらという規定もございます。ただ今回の会議については公開で進めてまいることになろうかと思います。以上です。
縄田部会長
 特にご異存がなければ、ただいま説明がありましたように部会の公開については了承ということにさせていただきたいと思います。
 (「異議なし」の声あり)
縄田部会長
 異議なしとのことで進めさせていただきます。議題の1から議題の4まで、事務局からまとめて資料のご説明をいただき、その上でご議論をいただくこととさせていただきます。まず議題1、今後のレアメタル安定供給対策について(今後の進め方等について)から事務局から説明をお願いいたします。
朝日課長
 資料4、5、6、7、少し時間かかるかと思いますがご説明させていただきます。まず資料4でございます。今回の審議の経過、手順などを示した資料でございます。
 1.のところに記述しておりますのは、我が国の産業競争力の観点からレアメタルなどが非常に重要だと、一方過去数年、状況、大きく需給環境が変化するなどのことについて記述してございます。そういったところで対応を進めていくわけであります。
 2.であります。レアメタル対策部会におきましては平成16年、先ほど部長からご紹介ありましたけれども、16年度に備蓄はいかにあるべきか、ということで、中間報告を取りまとめていただいたわけでございます。その状況につきましては本資料の3ページに要旨を記述する一方で、別途資料を配付させていただいております。非常に厚くなっておりますが、中間報告を取りまとめたわけであります。その後この2004年と非常に状況が変化してきております。そういう状況におきまして資源戦略研究会といったものを開催いたしまして、非鉄金属、レアメタル全般についての多面的なアプローチについて整理をしてきたわけであります。
 今回のレアメタル対策部会につきましては、2ページにございます本年10月13日の総合資源エネルギー調査会第4回鉱業分科会におきまして新たな付託が行われております。付託につきましては4ページにございます。また別紙ということで鉱業分科会長の浦辺分科会長からレアメタル対策部会長の縄田部会長あての文書がございます。いろいろ書いてありますけれども、記の下「昨今の鉱物資源を取り巻く各種情勢の変化を踏まえ今後のレアメタルの安定供給対策はいかにあるべきか」というような形で付託がなされているわけであります。
 ここでごく簡単に中間報告の結果についてご紹介させていただきます。3ページに「レアメタル対策部会中間報告について」というメモがございます。別途参考資料の2のほうに配付させていただいておりますけれども、平成16年4月から7月にかけて議論を行っております。その段階では現行備蓄7鉱種あるいはそのほかの10鉱種についての状況をレビューしたわけであります。その時の判断としましては、備蓄7鉱種現状維持と、10鉱種については引き続きスタディーというような方向が出されております。それからその中間見直しの段階で費用対効果について分析、計算などを行いまして評価したわけであります。それから中間報告では機動的放出、緊急時などについてはいろいろな形でシミュレーションなどを行うべきだというような問題提起もなされておりまして、また昨今の備蓄の放出もあるわけですけれども、いろいろな意味で放出手法をスタディーせよというような提言もなされております。これを受けて検討をしようというようなことが中間報告に記述されております。今回は2年を経まして、先ほどご説明させていただきましたように、備蓄に限らず総合的、戦略的な頭の整理をしていくというようなことになっているわけであります。以上、資料4についてのご説明でございます。
 資料5につきましては、最近の鉱物資源需給に関する状況を取りまとめたものであります。それから資源戦略研究会は昨今の状況に対応するために問題、課題を整理したものということでございます。まず資料5の方から説明させていただきます。ページを開いていただきまして4ページになります。最近の資源確保をめぐる環境ということでございます。鉱物資源の国際市況の短期的な需給の見通しということでございます。レアメタルを含む非鉄金属の価格、需給といったものは非常に大きく変化しているわけであります。ここ数年、非鉄金属の価格は非常に高くなっているわけであります。銅の鉱山からはモリブデンなどが併産されるわけですけれども、ここ98年以降、1トン当たり1,500ドル、2,000ドル、20万円+αぐらいのところで推移したわけですけれども、近年非常に価格が高騰しております。2006年の5月12日は8,788ドルというような最高値を記録しておりますし、現状でも7,500ドル程度で推移しております。そういう意味では過去に記録された価格水準と全く違うようなところで価格が変動するという状況にございます。多くのレアメタルについても、このあとに出てまいりますけれども、ここ数年で急激な価格上昇、需給逼迫などを経験しているわけでございます。その背景には世界的な規模で資源の市場が拡大するという中で、特に中国の存在が大きくなっているわけであります。中国については資源国、一方で大消費国というような変化がなされております。
 それからこのページの需給の表を見ていただきますと、そういった状況が若干目にとれるわけですが、2005年、6年、7年と銅、亜鉛、鉛についての国際研究会の見通しを示したものであります。どの金属についても少しずつ市場規模は拡大しております。その一方で、需給バランスは非常に微妙なバランスになっておりまして、銅についても2006年若干余剰ということになっておりますけれども、その背景には中国の戦略備蓄の放出があるというようなことが言われておりますし、亜鉛については明らかに需給のバランスはマイナスということで、不足というような見通しがなされております。そういう意味で今後も市場が拡大する中で、極めて需給バランスとしてはタイトな雰囲気が続くのではないかというように見通されております。
 4ページはレアメタルを含みます多くの金属関係の価格水準の変化を7月時点で切り取ったものであります。過去3年間でありますが、多くの金属で3年間を比べますと3倍、4倍というような価格の上昇が記録されているわけであります。2003年の7月には既に全体の価格上昇といったものが始まっているというような感じもありますので、さらにこのスパンを数年前にもっていきますと、10倍近いような価格の上昇も確認されるわけでございます。
 後ほど備蓄対象の7鉱種の需給の状況についてご報告させていただきますので、5ページのグラフは簡単なものですけれども、非常に幾つかの事例でありますが、ここ数年、先ほどの最初のページに銅のベースメタルの価格のグラフをお示ししているのですが、このページに示した4つのグラフも同じような形をとっております。2003年、4年、5年、6年、そういったところに価格のピークを記録しているわけであります。ニッケルについては現状におきましても最高値水準で変動しておりますし、タングステンについては2005年の5月ぐらいだと思いますが、中国の輸出インセンティブの削減といいますか、増値税の還付の引き下げ以来、高値水準が続いているわけであります。モリブデンについても銅鉱山の副産物でありますので、その副産物であるというがゆえに銅の減産などによりまして供給が細った時期以降、全般に需給がタイト化したというようなことで、価格が非常に上がっております。バナジウムについても中国における需給のタイト化というようなこともありまして、非常にシャープな価格の高騰といったものを経験しているわけであります。
 続きまして6ページにまいります。我が国の国際市場における位置づけということで、これを大まかに見ておきたいというように考えますけれども、我が国は世界の金属消費の10%前後、世界3位前後といったところでございます。最近では中国市場が非常に急拡大しましたので、中国、米国に次ぐ第3番目ぐらいのところというのが多くの金属で記録されます。ただし、レアメタルについては非常に工学的に特殊な仕様の製品に使われるというようなこともありまして、インジウム、コバルトなどは世界最大の消費国であるというわけでございます。
 次にまいります。7ページでございます。ベースメタル、レアメタルの輸入動向ということで、備蓄対象鉱種などを中心といたしまして最近よく話題になりますインジウム、レアアースについて表にしております。供給国につきましては若干赤くしておりますけれども、中国あるいは南アフリカ、そういったところが非常に目につく状況であるということでございます。中国については輸出国でありますと同時に消費量が拡大しているという中で我が国との関係は変化してきてございます。備考に記述しましたように、レアメタルといったものは副産物という側面が強くて、コバルト鉱山というものは必ずしもなくて、銅あるいはニッケル鉱山がその生産の拠点になるということであります。モリブデンについては銅の副産物でありますし、モリブデン単独の鉱山もあるわけですけれども、多くは銅の副産物であります。インジウムについては亜鉛鉱山の副産物というようなことで、主産物の生産動向が副産物たるレアメタルの供給量を決めてくるというような側面も重要な側面であります。
 最近の状況は、8ページ、中国あるいはその資源大手の動向、そういったところについて簡単に整理してございます。9ページでございます。これはご案内のとおりでありますけれども、非鉄、鉄鋼、銅地金、ニッケルについて示しております。ここ15年程度の間をとった時に、世界の市場の拡大の相当の部分が中国ファクターで説明できるわけであります。9ページの一番右側の下に示したグラフの三角のものについては中国の銅地金の消費量でありますけれども、こういった形に非常に特殊な存在に中国がなっていることが見てとれまして、この間中国は我が国より小さな消費国であったわけですけれども、世界最大、米国を抜くというような形になったわけであります。10ページに、とはいうものの、中国そのものの1人当たりの資源の消費量、これは銅のケースを示しておりますけれども、日本、アメリカなどに比べますとまだまだ1人当たりという意味では低水準であるというふうに評価できますし、とはいうものの大資源国である中国が資源消費国に、こういったプロセスの中で変化してきているということも確かでございます。
 11ページに中国に依存する主な金属ということでレアアース、アンチモン、タングステン、インジウム、そういったものについて示してございます。レアアースについては9割、アンチモン8割、タングステン9割近く、インジウム34%。中国が世界で占める割合がそういうことですけれども、多くを我が国は中国からの供給に依存しているわけであります。レアアースについては磁石向けでありますが、多様な鉱種の集合でありますのでいろいろな形で使われますが、最近では磁石向けといったものが注目されます。ただし中国国内では外国企業は探査・開発はできませんし、2002年には輸出許可証の発行が遅れたというようなこともあります。それから2005年の5月には輸出増値税還付を撤廃と、ある意味で輸出のインセンティブを落としてきているというのが非常に早く発生しています。
 アンチモンについても中国が資源供給の対象になっているわけであります。2006年12月には輸出増値税還付が撤廃されるということで、輸出へのインセンティブというのは減らすというようなプロセスが完成するということであります。タングステンについても工具向けということで非常に最近新聞紙上などに掲載されるわけですけれども、2000年の後半に輸出許可証の発行の制限が行われるなど、そういった経験をしておりますし、輸出増値税、これも今年の暮れには撤廃されるという形になってきてます。インジウムについても輸入という側面でいきますと、中国から入ってきている量が非常に多いということであります。輸出増値税の還付については2005年5月に撤廃されております。そういう意味では国内市場優先というような形が整いつつあるというわけであります。
 12ページに中国の資源政策についてごく簡単に紹介しております。中国は、多様な金属が豊富に存在しております。特に石炭、レアアース、タングステン、モリブデン、アンチモン、チタン、そういったものについては最大規模の埋蔵量です。一方で鉄、銅、ボーキサイト、クロムなどについては不足している。そういうところで中国政府としては「主要政策」の2.でありますけれども、国外において探査・開発に取り組むということを奨励しておりますし、タングステン、アンチモン、レアアースなどについては付加価値を高めるとあります。要するに鉱山からの生産物あるいは鉱石といったような形で輸出するのではなくて、それを加工した形で貿易をしていくというような方向で政策をもってきているということであります。
 13ページでございます。13ページは資源メジャーのことでございます。資源メジャーといわれる企業、最近ではBHPビリトンでありますとか、リオ・ティント、アングロ・アメリカン、あるいは最近ではリオ・ドセ社です。CVRDという記述で「最近話題となっている買収案件」の一番下にありますけれども、ブラジルのリオ・ドセ社です。CVRD社、世界最大の鉄鉱石を生産している会社ですけれども、ニッケル生産量世界第2位のINCO社の買収が進行しているというようなことであります。そういう意味では鉄鉱石メーカーと非鉄のメーカーといいますか、レアメタルに関連するメーカーも一体化してきているというようなことであります。そういう意味でいろいろな鉱種につきまして上位の生産者のシェアが高まりつつあるということでございます。
 14ページ、資源の偏在、これは地球の地質環境、中国国内あるいは南アフリカでありますとか、アフリカの中央部、ロシアの真ん中あたりとか、特殊な地質環境のところに特殊な金属が存在するということでございます。これは変わりようがないのですけれども、こういったところの偏在した供給源へのアクセスというのは極めて重要だということになるわけであります。
 15ページ、16ページと資源国の状況を示しております。60年代、70年代国有化でありますとか、そういう意味では外国投資については厳しい対応がなされたわけですけれども、特に金属関係ではオイルショックを経て累積債務など非常に難しい問題を抱えて、やはり外資を迎え入れようというような形で80年代には早くも見直しが始まっております。90年代には中南米を中心に外資の受け入れといった鉱業セクターの改革が進みました。そういう意味で90年代に鉱山開発が進みやすい環境になったわけであります。ただ、最近の動向を見ますと、中国企業の海外資源確保の動き、南アフリカでは黒人への権益の譲渡、あるいはチリ、ペルーのロイヤルティー制度など、また、さらに最近ではモンゴルの超過利得税、そういった形で儲けをさらにその地元にというようなことが具体的に政策としてとられるようになってきています。最近のような価格高騰の中で資源国と投資家との関係というのは、いろいろな意味で見直しを迫られてくるという方向にあるのではないかというふうに考えております。次のページには全体、いろいろな国でどういう状況にあるのかという紹介をしておりますが、説明は省略させていただきます。
 そのあとは、鉱物資源政策の進展ということで少しまとめてございます。18ページ以降ですが、基礎的な資材でありますベースメタル、レアメタル、必須の基礎素材でありまして、ほぼ全量を海外に依存ということであります。一方で中国などの市場拡大もありまして消費量は伸びております。さらにその非鉄メジャーの統合、M&Aが進むことによりまして資源確保の環境は非常に厳しくなっております。そういう環境におきまして資源戦略研究会など開催して、政策課題などについて点検をしております。中長期的な方向性といたしましては、権益の確保、リサイクル、代替材料の開発、そういった方向性でしょうし、それから短期的な対応という観点では備蓄といったパッケージで政策を進めていくというような考え方が確認されているわけであります。
 19ページ、ものの流れでありまして、エネルギー資源で、回収しにくい性格があるもの以外は、主として使用した後もう一回使えると、リユースができるという側面であります。そういう意味ではその鉱山の段階、製品、使用した後、それからリサイクルした後、それに関連するスクラップの貿易も含めて、いろいろなところで政策が打てるということでありますので、マテリアルフローの点検というのは非常に重要なるということでございます。
 20ページでございます。20ページは海外の関係であります。我が国の企業、先ほど投資環境の変化についてご紹介させていただきましたけれども、我が国の企業は90年代に投資環境がよくなったところで非常にうまい形で参入を行っております。そういう意味では銅の鉱山、銅・モリブデンということかもしれませんけれども、そういった大規模な中南米の鉱山への参入を達成しておりますし、亜鉛の鉱山などについてもここ数年参入例があります。一番下の表の中で4つの案件はごく最近の投資案件でありますけれども、銅、ニッケル、亜鉛等、そういったいろいろな意味で多様な副産物も伴う鉱山の権益の確保というのが少しずつ進んでいるわけであります。
 21ページに鉱石自主開発比率の推移についてグラフをお示ししております。先ほどの表の効果がグラフに表れるわけで、90年代に自主開発比率といいますか、自主開発鉱石輸入量が総鉱石の輸入量に占める割合はどんどん、銅については4割近くまで到達したわけでありますし、それからニッケルについてもいろいろ変動はございますけれども、長期的なトレンドとしては拡大の方向にあると。一方で世界的にも鉛、亜鉛の関係は鉱山のそのキャパシティーは伸びないといわれておりますけれども、我が国の自主開発についても比率的に伸び悩んでいるということでございます。
 22ページ、これは当たり前のことが書いてございます。鉱山開発はリードタイムが必要ですし、資源大手リオ・ティント、BHPビリトンと比べますと、日本の企業の投資額はまだまだの水準にあるということであります。
 次のページに探鉱開発の促進策ということで、政策の体系を示しております。調査段階、民間企業の探鉱の初期段階の支援、技術開発あるいはその探鉱開発に対する出資融資制度、そういったものを整備しておりますし、税制につきましては減耗控除あるいは海外投資等損失準備金制度といったものを持っているわけでございます。特に相手国政府からいろいろな形で政策が変更してきておりますので、そういう意味では資源外交的なファンクションもさらに重要になるというふうに考えてございます。
 24ページ以降、リサイクルなどについて記述してございます。非鉄金属につきましては先ほどマテリアルフローについてご説明申し上げたところでありますけれども、再度利用が可能であります。再度利用が可能でリサイクルを進めるというのは非常に重要な政策であります。また希少性が高いレアメタル関係については、特にリサイクルが重要ではないかと考えております。そういう意味で技術開発も含めていろいろな政策を打っていくことがこの分野は重要であるという認識でございます。
 25ページに予算要求も進めているわけですけれども、廃小型電子・電気機器あるいは廃超硬工具、必ずしもリサイクルが十分ではない分野についての技術開発要素の解決というようなことで、現在予算要求をしているものを示してございます。いろいろな意味での分離抽出のアプローチを具体化していくということであります。
 26ページにはちょっと毛色が違うわけですけれども、リサイクルではありませんがいろいろな意味で材料科学という側面で、代替材料の開発というのも重要だということであります。文部科学省と経済産業省、これは非鉄金属課が中心になりまして進めておりますけれども、協力した形で、基礎的なマテリアルサイエンスの研究などを積み重ねることでいろいろな意味で新しい物質、新しい機能を持った物質を開発しようということでございます。経済産業省におきましてインジウムあるいはレアアースのディスプロシウム、タングステンなどについての代替物質についての基礎的な研究を行うということであります。
 27ページ以降でありますけれども、これはレアメタルの備蓄であります。昭和58年度以降、レアメタルの国家備蓄体制を整えたわけであります。ニッケル、クロム、モリブデン、マンガン、タングステン、コバルト、バナジウム、この7つにつきまして備蓄を進めております。現時点におきます保有量は35日分ということで、国家備蓄は24.8日ということでございます。
 28ページに、レアメタル備蓄制度につきましては供給途絶に対応した緊急時の放出という枠組みがあるほかに、価格の高騰した時に備蓄資金の確保あるいは備蓄数量の削減というのも一部鉱種で行っておりますので、そういったものに対応した売却をやってきてございます。ここ数年価格が高騰した中でありますので、今、民間備蓄参加者などの要請にこたえて売却を行うような形で進めてきてございます。そういう意味では緊急時放出に向けていろいろな意味で経験を積んできているというふうにも考えられるというふうに考えております。
 29ページに目標についてお示ししてございます。目標は制度発足以来2カ月というものをターゲットにしております。60日分であります。国と民間の7対3というような比率で体制を整えております。一方その60日分につきましては2000年、平成12年12月に当時の鉱業審議会におきまして、リスクなどについて評価をしてございます。その段階での判断としてはニッケル、クロム、マンガン、モリブデンについては最低30日分以上持てばいいというような評価を行ったわけです。したがってそのレアメタル備蓄7鉱種のうちの4つ、ニッケル、クロム、マンガン、モリブデンについては30日、それからそれ以外の鉱種については60日というような形で実質的なターゲットが再設定されているということであります。当時ニッケル、クロム、マンガンにつきましてはここに書いてあるような理由でリスクファクターが下がったのではないかと、モリブデンについてはここに書いてありますが、アメリカ・中国・チリなど安定した生産国が多いということで評価してきたわけです。最近のモリブデンに関する価格の高騰などをみますと、いろいろな意味で副産物のファクターなどをもう少し考えてもよかったのかもしれませんが、いずれにしても2000年時点で機動的な目標設定などの見直しを行ってきております。
 30ページに現状で所有している備蓄物資の数量を示してございます。年間消費量といいますか、2カ月に相当するあるいは42日、18日分に相当する備蓄数量、小さいものから大きいものと並んでおります。コバルト、タングステン、バナジウム、モリブデン、こういったものは比較的少ないですけれども、ニッケル、マンガン、クロムについては非常に数量的には大きくなってございます。先ほど申し上げました合計30日でいいというようにしたモリブデン、ニッケル、マンガン、クロムについては資料の下の4つの鉱種ということであります。現状全体国庫分については24.8日平均ということになるわけでございます。
 31ページに中間報告の検討課題ということで、幾つかの点について書いてございます。中間報告のツケといったものについては次回の11月7日のセッションで議論させていただきたいと思っていますが、7鉱種あるいはそれ以外の鉱種について情報収集を行うこと、機動的放出のあり方については放出マニュアルなどを整備するということも含めて考えようと、それから売却制度については実際の売却を踏まえたいろいろな意味での検討をせよというようなツケが出ているわけであります。
 これにつきましてはこれで終了ということにしまして、資料の6であります。資料の6については、研究会メンバーにちょっとミステークがありまして差しかえ版を配付したところでございますので、そちらをご参照いただきたいと思います。去年の12月に資源戦略研究会を開催したわけであります。資源戦略研究会で、非常に価格の高騰、需給の逼迫感、いろいろなことが起こっているということで、幅広く課題の摘出などを行っていこうじゃないかというようなことで、資源エネルギー庁に研究会を設けまして議論を進めたわけでございます。メンバーの紹介は省略させていただきますが、3ページ目にA4判で横の資料がございます。今、申し上げたような構造の変化、そういった中で探鉱開発の推進、リサイクルの推進、代替材料の開発、レアメタルの備蓄、その他の取り組みということで論点を整理したわけであります。
 探鉱開発の推進につきましては過去のいろいろな意味でリスクの高いと思われていたような地域、アフリカなども含めて事業展開をするべきではないかと。レアメタルについては偏在著しいわけですけれども、供給源の多様化ということも含めて探査・開発に取り組むべきではないかと。それから技術開発、そういった希少性のある金属などの生産に向けて技術開発を進めるべきではないかと。それからいろいろな意味で資源戦略的な、あるいは政府間の協議というのも活用すべきだというようなさまざまな指摘を出しております。リサイクルについても同様にいろいろな意味で指摘していますし、代替材料を、技術開発のところで申し上げましたタングステン、レアアース、インジウムなどについての革新的研究について取り組むべしと。レアメタル備蓄につきましては官民の役割分担なども含めて、あるいは対象鉱種の機動的な物質の放出手順などについて検討を進めるべしというようなことを記述していただいております。
 その他のところに書きましたマテリアルフローに関する調査というのは私ども経済産業省挙げて、本年度事業で別途進めてございます。そういったマテリアルフローの調査など、結果が出ますのは今年度末ぐらいになってしまうわけですけれども、そういったものについても勘案せよというようなこと。それからレアメタルの需給動向に関する調査統計を充実させる。正直申し上げまして、レアメタルに関する統計類については、必ずしも、特に商品名も含めて整備が不十分であるということであります。人材の育成についてもこの段階でいろいろなご意見を賜りました。そういうことで今後の議論の方向性ということで今回も参考資料の1で配付させていただいておりますが、説明は省略させていただきます。
 それから資料の7でございます。資料の7は備蓄の対象の7鉱種について、これは事務局で整理してきたものであります。そういう意味でいろいろな意味で間違いなどございましたらご指摘いただけたらと思いますが、備蓄対象7鉱種についてのとりあえず現状のレポートでございます。
 1ページ目、開いていただきましてニッケルでございます。ニッケルにつきましてはステンレス、あるいは耐熱合金、特殊鋼向けということで使われるわけですけれども、強磁性でありますので電子材料などにも使われるわけであります。代替については、ステンレスという観点ではクロムが利用可能なわけですけれども、なかなか技術的に工学的な特性が違うということでもあります。それから電池向けでは、ニッケル水素電池、ニッカド電池などについていろいろな意味でリチウムイオン電池が利用が増えているというようなこともございます。
 最近のその需給動向です。2.のところにまとめております。表に記述したとおりでありまして、世界の需要供給ですが、銅、亜鉛などと同じように右肩上がりの成長が続いております。1999年の100万トンのオーダーが、2005年には129万トンというようなオーダーに市場は拡大してきているわけであります。我が国はどうかといいますと、次のページに表をつけてございますが、おおむね消費量という観点でいきますと20万トン弱といったところで推移してきております。ステンレスの生産量に応じて少しずつ変動があるということであります。それから3.でありますが、原材料の日本の輸入状況、供給偏在性ということでありますが、日本の原材料輸入であります。このグラフのとおりでありまして、インドネシア、フィリピン、ニューカレドニア、豪州、そういったところが主要な供給ソースということになっております。
 3ページのところの供給偏在性と供給障害の例ということでお示ししてございます。供給偏在でありますけれども、どちらかというとインドネシア、フィリピン、ニューカレドニア、豪州が主体ということで比較的安定した供給源から調達されているように見えるわけでありますが、供給障害という観点でいきますと、過去、INCOのストライキといったものが非常に価格の高騰、あるいはその供給が減ったというようなことに直接つながったものとして記録されております。
 日本の主要用途別の需給動向ということで4.にまとめてあります。用途としては主としてステンレス鋼分野があります。IT関連は3割ぐらいというような感じの整理がなされているわけであります。5.にリサイクル、リサイクルすることによって再利用が可能だということですが、特殊金属備蓄協会の試算などということになるわけですけれども、国内ステンレス特殊鋼用消費量の44%ぐらいはリサイクルされたものがフィードされているのではないかというような結果もございます。
 価格の動向であります。2005年後半に少し価格が下がったということですけれども、それ以降2006年現在、ステンレス生産が回復する、スーパーアロイ向けの需要も堅調と、投機資金も入ってきているということで、LMEのニッケル相場は非常に高い水準で変動をしているということであります。
 7番目のところに我が国企業が参加する探鉱開発、鉱山開発・製錬プロジェクト、次のページに表に簡単に示しておりますが、幾つかの事例が増えてきているということであります。8番に2007年以降、海外のニッケル鉱山大型プロジェクトが出てくる見込みになっております。必ずしも日本がすべてということではないですけれども、我が国のプロジェクトもニューカレドニア、マダガスカルなどで計画が進んでいるわけです。資源メジャーのプロジェクトも幾つか走っております。そういう意味で将来的にはニッケル鉱山の大規模なものが、2007年以降になりますと順次生産に移行してくるということであります。我が国企業のプロジェクトの成功も必要であり、課題であるというように思っております。以上、ニッケルでございます。
 それから6ページ以降はクロムであります。クロムもニッケルとペアになりまして、ステンレス向けに必須の素材であります。現状におきましてはニッケルの価格高騰ということもありまして、ニッケル、ステンレスにつきましてはクロム系にシフトしているというような新聞報道もございます。世界の需給状況を見ますとクロムにつきましては、同じですけれども右肩上がりの成長が進んでおります。世界で600万トン程度の市場規模まで拡大が続いているわけです。我が国におきましても、おおむね100万トン程度の水準まで達しております。増加基調にございます。
 原料調達であります。7ページに示しましたように南アフリカ、カザフスタンとその2カ国で圧倒的な供給を確保するというような形になってきております。このグラフに示しましたように、過去から南アフリカがクロムの生産の中心であります。それに次いでカザフスタン、インドといったものが続いてきております。供給障害の事例ですが、これは必ずしも多くはなくて、減産、それから自然災害といったものが幾つか記録されております。
 8ページにいきます。需給、先ほど申し上げましたとおり、クロムについては特殊鋼、あるいは合金向けということでございます。リサイクルにつきましてもここに示しましたように26%といったような評価もできるものであります。引き続いてリサイクルの重要性といったものを十分考えていく必要があります。
 価格動向でありますが、この1982年から引っ張ったグラフがございます。クロムの価格につきましては最近の価格がピークではありませんで、1988年、1989年といったところにピークがまいっております。最近の価格の上昇の背景には、例えば南アフリカの通貨でありますランドが高くなったと。世界シェアが大きいのでランド建ての南アのコストを反映するということもありまして、価格が上がっているというようなものであります。そういう意味ではその世界需給、比較的これまで安定的に推移してきた、その他のレアメタルと比べますと、安定的に推移してきたものになるのではないかというように、価格から見ると見えるわけであります。
 次にタングステンでございます。タングステン、非常に高温でも安定していること、融点が高いということ、3,400度が融点だということですが、非常に耐食性、熱伝導性、電気伝導性に優れているということで、非常に厳しい環境で使う用途向けに使われているわけであります。代替につきましては非常に特殊な特性を持っておりますので、なかなか用途別にその代替材料を見つけるのは非常に難しいというように言われております。世界需給につきましては、年間5万トンから6万トンといった規模であります。少しずつ増えております。この下の表に示しましたが、中国の生産、消費は増えておりますけれども、その一方で世界の生産量の大層は中国になっているという状況がこの表から見てとれます。日本の需給であります。日本の消費量については変動がありますけれども、5,000トンから7,000トン程度のところで変動してございます。
 原料の確保については10ページに示しました。基本的に中国から来るという形であります。中国、アメリカというのが供給源でありますけれども、この統計では8割方中国から来るということであります。供給障害についても中国のいろいろな意味での国内の混乱でありますとか、国内の輸出規制、そういった意味で中国の政策的なものによる影響も受けつつ、いずれにしてもその供給源は中国ですから中国の政策を注目するということであります。供給障害という形よりも、中国の政策に注目せざるを得ない状況ということであります。
 11ページにまいります。リサイクル、需給動向、消費動向、超硬工具向けが6割方、特殊鋼が2割というような形であります。スクラップについてはリサイクルの現状ですが、リサイクルについては非常に少ないというように言われております。超硬工具については多くは使用済みのものは海外に輸出されております。そういう意味で、国内で使用済みの超硬工具の回収でありますとか、リサイクルの技術開発が課題となるというようなものであります。中国については先ほど述べたとおりであります。
 価格動向については12ページにございます。価格が80年代には非常に高い時代があったわけですが、その後中国の生産の拡大などもありまして、世界的に価格はどんどん安くなり、低迷した時期が非常に長いわけですが、この2005年前後になりまして価格は非常に急激に上昇するということを経験したわけであります。
 13ページ、コバルトでございます。磁性を持つ金属の一つであり、ニッケルとコバルトというのは、磁性の関係でありますけれども、電池の正極材として使われます。それから耐熱合金として使われるという側面もあります。特に最近ではリチウム電池向けということで用途が重要性を増しているわけであります。リチウム電池におきましてはニッケル・マンガンなど、いろいろな形で代替の可能性もあるというように聞いております。世界の需給ですけれども、年間3万トンレベルからこの6年といったところでは5万トンレベルに拡大しておりますし、日本についても同様に国内的にも消費量が増えてきているということであります。
 供給源につきましては14ページ、もともとコバルトについては銅あるいはニッケルの副産物でありますが、それを少し加工したものが日本に入ってきておりますので、グラフ、供給偏在性のところにも示しておりますけれども、輸入先としてはフィンランド、豪州、カナダなどになっております。いずれにしてもその供給源は、アフリカのカッパーベルト、ザンビア、コンゴ民主共和国の銅山といったものでありますし、最近ではニッケルの副産物としても生産増の可能性が示唆されているわけであります。供給障害、過去にさかのぼりますと、アフリカの中央部におけるシャバ紛争でありますとか、歴史的な事件が起こったわけですけれども、最近のトラブルとしては、やはりINCO社のカナダでのストライキ、工場の操業トラブル的なものが中心になっております。
 15ページであります。日本の用途別の需給についてはリチウムイオン向けが主になってきております。リサイクルの現状、全体年間1万トンオーダーですけれども、数百トンオーダーのリサイクルがなされているのではないかというように評価されております。価格の状況であります。コバルトは銅山、ニッケル鉱山の副産物として生産されますので、主生産物の生産動向に供給量が制約されるというようなことであります。リチウムイオン電池向けの需要が増大したことなどを理由に、2003年に非常に価格の高騰を記録して、そのあとは、少し価格は戻して、そういったところで価格は推移しております。今後ニッケル鉱山の開発プロジェクトが進むことによりまして、副産物としてのコバルトの生産量が増えるというふうにも評価されてございます。
 16ページに今後そういったニッケル、コバルトの需給に影響を与えそうな、ニッケルあるいは銅プロジェクトを示してあります。
 17ページ以降にモリブデンを示しております。これは銅のバイプロでありますが、あわせて中国からの供給を受けている品物であります。モリブデンも融点が高いという鉱物なので非常に特殊な強度を要するような構造用の合金あるいはステンレスなどに利用されております。そういう意味では代替しにくい金属の一つであります。
 世界の需給、これは鉄鋼生産の拡大とともに成長を続けております。99年から2005年にかけまして、1.5倍ぐらいに拡大して、これはポンドで示しておりますが、11万トンから15万トン程度の規模の生産量の拡大というように見ていただいたらいいと思います。日本の需給については2万トンレベルから3万トンレベルでの輸入が増えているということで、そういった意味での市場の拡大というのは確認されてございます。供給量に関する統計は、現在のところ存在しないということであります。
 18ページに輸入量の状況を示しております。これは銅の副産物でもありまして、チリからの輸入というのは非常に多いわけです。それから中国からの輸入というのが2位ということでございます。中国の輸入につきましては中国国内の内需優先ということもありまして、今後、先細りの可能性があるわけであります。
 19ページ以降でありますけれども、供給障害という、目に見えるようなものは中国の鉱山事故による生産休止というようなことがあります。需要については、ほとんど8割方が鉄鋼向けと、リサイクルについては18%程度存在するということであります。中国については我が国は、非常に依存しておりますので、中国の消費生産動向が我が国の需給に影響を及ぼすということであります。
 20ページ、これも同様で省略します。21ページ、価格であります。モリブデンの価格、比較的安定的に推移しておりまして、時々価格の上昇を記録したわけであります。2003年以降、銅の減産、鉄鋼関係の生産が伸びるというような環境の中で、モリブデンに対する需要が高まって非常に価格が上昇したというような形であります。現状においても過去のトレンドには戻っておりません。
 マンガンであります。22ページ以降です。マンガンにつきましては非常に鉄鋼生産に密接不可分の元素であります。脱酸及び脱硫に使われるということで、電池向けでも利用が進んでいるわけであります。世界の需給という観点で表を見ていただきますと、これについても世界の鉄鋼生産の伸びるプロセスで生産規模が大きくなってきているわけであります。99年と2005年で1.5倍を超える水準だと思います。我が国のほうは23ページに示しております。いろいろな意味で、高炭素、中低炭素、シリコマンガン、多様な生産、製品を使うわけですけれども、23ページの鉄鋼用消費量と、真ん中のあたりの数字を見ていただきますと、全体でグロス量ということで、合計ですが、60万トンから80万トン規模に拡大をしてきているわけであります。
 24ページの供給源を見ていただきますと、ここ99年、2005年という間ということで見ますと、南ア、豪州、中国といったところが中心の供給源ということになるわけであります。
 供給障害という観点で見ますと25ページですけれども、2004年に価格の急騰を経験しております。その時には中国国内の電力不足、コークス不足で生産障害に陥ったということで、世界の市場の供給状況が逼迫に至ったということであります。そういうことで、中国国内の電力不足による生産障害のような事例が、非常に特殊な事例ですが2004年には発生したというわけであります。日本の主要用途別の需給動向、ほとんどは鉄鋼向けであります。中国の需給動向でありますけれども、世界最大のマンガン系合金鉄の生産国、鉄鋼の生産は伸びておりますので国内消費も伸びるということで、国内を優先するような政策をとってきているというのが実状かと思います。
 26ページに価格の状況を示しました。先ほど申し上げました中国における電力不足、コークス不足などによりまして2004年、5年にかけまして非常に大きな価格のピークを記録したわけであります。
 最後です。バナジウムでございます。バナジウム、低比重で高融点の金属だということで、抗張力あるいは耐熱性を示すというようなことであります。また触媒として用いられ、石油の脱硫あるいは硫酸製造などの触媒として用いられると、そういう特殊な性格を持ったものであります。世界の需給環境でありますが、五酸化バナジウムということでありますけれども、8から9万トンの水準でありますが、少しずつ増えているように見えます。日本の需給につきましては、生産体制は南アへの生産拠点の移転といったことが起こっておりますけれども、少しずつこれも増えております。年間5,000トン規模から8,000トン規模ぐらいに拡大してきております。そういう意味で鉄鋼生産がバナジウムの消費量を決めているのではないかというように考えられるわけであります。原材料、輸入ですが、これについては南ア、中国といったものがトップの2つの供給源であります。
 29ページにまいります。29ページに供給障害という、必ずしも明確な供給障害というのは確認できていないわけですけれども、いろいろな意味で新規の供給源がなかなか見つかっていないというようなこともありまして、需給逼迫あるいは価格の高騰というものを経験してきているというところであります。リサイクルという観点、触媒が非常に重要な用途になりますので、680トンという水準で、全体は7,000から8,000トンということでありますので、バナジウムのリサイクルというのはインパクトのある水準にあるのではないかというように考えられます。
 30ページ、中国の状況です。中国はバナジウムの利用、抗張力を使えというような指導をなされているような新聞報道もありましたけれども、そういったこともありましてバナジウムの消費量は増えております。そういう意味では中国のバナジウムの消費動向というのは我が国の供給にも影響を与えるというように考えられます。
 最後のページになりますけれども価格動向。2004年半ばから価格が非常に上がっております。中国の需要増と、原料的にいうと新しい生産、増産性格が見つかっていないと、それからロシアの製錬所がメンテナンスで生産減したというようなこともありまして、価格が非常に一時的に上がって、現状では、そこそこのところまで戻ったというような形をとっております。そういう意味では価格、需給逼迫を経験した鉱種の一つであります。
 全体の7つの鉱種についての最近の需給の動向について報告させていただきました。次回、11月7日の会合ではそれ以外の備蓄対象以外の7鉱種といったものについての状況を報告させていただきたいと考えております。少々長くなりまして申しわけありませんでした。以上、資料4、5、6、7の説明を終わらせていただきます。
縄田部会長
 どうも有り難うございました。ただいまご説明がありました内容につきましてご意見、ご質問などをいただきたいと思います。発言に関してはネームプレートをこのように立ててお願いいたします。中村委員、どうぞ。
中村委員
 私はどちらかというと専門はリサイクル系なのですが、資料5の11ページ目のレアアースのリサイクルの現状で、「なし」というのは日本ではないと。
朝日課長
 日本企業が関与した例がないということです。要すれば中国政府は外国企業のレアアースの探査、採掘、選鉱については禁止しておりますので、参加しようがないというわけです。
中村委員
 そうですね。日本は今たしか磁石メーカーさんが全部中国に送ってリサイクルしていたのが、全部とまってまだ解除になっていないですよね。そういう意味では日本でないと。世界レベルで、中国がオーケーすれば少しそれで回っていたと、そういう理解でよろしいですね。
 そういう意味では日本国内でもある程度こういうものを、経済合理性をもって回せるかどうかというのは非常に難しいところがあるわけですけれども、現状みたいに、中国で完全にとめられるともうストップしてしまうと、それ自体はあまりよろしくないのかなと、そういう感じを持っておりますし、そういう場合、これはご専門の方がたくさんいらっしゃいますけれども、なかなか経済合理性がないということで、どなたもやられていないわけですが、これは社会システムを含めて集める状況と、集めてしまえばある程度、日本でためてやればもしかしたらプロセスもできない可能性もないと、そういう状況にあるのではないかなと。
 前回16年度、レアメタルの対策部会をやられた時には、かなり備蓄が中心で議論されたという記憶があるのですが、今回総合的にいろいろなことを見ましょうということで、こういうことも是非ご検討いただけるような状況になればいいのかなと思います。また、リサイクルという観点からいきますと、一くくりでレアメタルというふうにはなかなかいきませんので、かなり鉱種によって違います。特に鉄鋼に使うものと、IT関係に使うものではかなり考え方が違ってくると思いますので、そのあたりよく整理するように我々も協力したいと思っております。以上です。
縄田部会長
 どうもありがとうございました。落合委員。実際に備蓄等を担当されておられるJOGMECの立場から何かございましたらお願いします。
落合委員
 ただいま、事務局よりレアメタルの動向につき全般的な話を伺いました。今回の検討は、レアメタルの備蓄政策だけでなく、総合的な政策を審議するということで、それは結構なことと思います。今、中村先生からも話がありましたけれども、リサイクルなどについても鉱種によってずいぶん状況が異なるだろうという感じをもっております。このような点も含め、総合的に議論を深めていければというのが感想でございます。
朝日課長
 先ほどの中村先生の最新のレアアースに関して、レアアースについては次回また資料をお出ししてというように思っているわけですけれども、レアアースについては中国に我が国企業の磁石の工場などの進出例もございます。そういう意味では中国の中に投資を進めているというのがある一方で、日本国内である種のリサイクルをするようなファシリティーがないというのも言われておりまして、必要な場合は中国に売るというようなことも行われておりますし、そういう意味では、いろいろな意味で現状で抑えられているもののフローなどを少し整理した上でご議論いただくように準備したいと思っております。
北川委員
 備蓄の関係につきまして、問題提起といいますか、この分科会で今後ご議論いただきたいという点について、一言申し上げたいというように思っております。今回の分科会、全般を取り扱うということでそれは結構なことだと思っておりますけれども、重要な一環として備蓄のあり方というのが議論になると思いますので、是非ご議論いただきたいと思っております。
 従来の国家備蓄、民間備蓄はご案内のとおり、国家備蓄が7、民間備蓄が3という、そういう役割分担といいますか、そういう比率で運営し行われてきております。今後のこの民間、特に私は民間備蓄協会の立場でございますので、民間備蓄のあり方につきましてご議論いただきたいというように思っておりますが、そのためには全般の、やはり備蓄の意味、意義というのが議論としてはどうしても避けて通れないというか、それが本来の議論だというように思いますので、その点は是非よろしくお願いしたいと思っております。
 資源の安定確保という点からしますと、前回の研究会でも集中的にご議論されましたけれども、中長期的な観点というのは非常に大事だということで、資源開発、それから代替材料の開発、あるいはリサイクル、こういうものが一貫して確立されるということが、日本の資源の安定供給として、中長期的な観点から極めて大事という議論のポイントだというふうに理解しております。
 したがって、備蓄というのは安定供給が何らかの形で途絶えた時の極めて短期的な措置という、当然の位置付けであると思いますけれども、これは天変地異ですとか戦争でありますとか、自然障害、鉱山事故、ストライキ等々、いわゆる予期できない、不可抗力的な要素で突然発生するというものに対する備蓄ということだと思います。したがってその備蓄、こういう障害が取り除かれる期間、あるいは取り除かれないまでも、その代替するような対策を講じられる期間を、時間を稼ぐという意味で備蓄がなされているということだと思います。それは何のためかということでありますけれども、誰のために、何のためにという本来の議論をさせていただきたいと思いますけれども、これはやはり経済産業活動が、一時的に混乱し、国民の経済生活といいますか、全般にわたる影響を回避するという意味での経済安全保障というのが考え方の基本ではないかなというように思っております。
 そういう観点から考えますと、従来のいろいろ歴史的な経緯があるわけですけれども、やはりこの新しい現在の資源環境、資源の国際的な争奪戦などが現に行われているこの資源環境の中で、その備蓄というあり方については、国としての関与、あるいは関心、あるいはそのための財政的な措置というものに対して、より明確にし、さらに強いサポートをしていただきたいなというのが私どもの問題意識、あるいは議論の要請ということでございます。
 もう少し具体的に申し上げますと、3対7の3の民間の部分というのは我々が操業する、民間各社が操業していく中で、通常自分のために持っている、生産活動のために持っている定常在庫に、別の枠組み、要するに触らないという前提で、保管しておくという前提で持っているというのが備蓄制度の中の民間備蓄の位置付けということであります。したがって、通常私どもとしては、最適な在庫量というのを常に、リスクも含めて持つわけで、その適正な在庫量を超えて持っているものに対して、その位置付けあるいはその保管をするためにはコストがかかるわけですから、そのための財政措置というものは基本的には必要であると。公的な財政措置をいただくということが前提であると。
 3対7の、制度設計しました時の3という部分は補助金といわれていますけれども、公的な財政措置が前提となった制度の設計になって、今日まで運営されてきているというように思います。先ほど申し上げましたように、経済安全保障、国民生活の安全保障というのが目的であるというように考えますと、やはり民間が備蓄する、その備蓄制度の一環としての在庫についても公的な財政措置が是非必要ですし、これまでやってきていただいているわけですけれども、必要だというように思います。また、一つのある産業、ある企業に特定して在庫の保管がなされている、全員が持っているわけじゃないという現状から考えますと、その公的支援というものが、やはり公平性の観点からも必要になるというように思います。
 しかしながらこの平成12年ぐらいだと思いますけれども、この公的な財政支援というものが現下の財政状況の中で減少傾向にありまして、今、相当なレベルに来ているという状況にございます。したがって民間各社、特備協参加各社としましては、この公的な財政サポートというものが、今日のレベルにまで落ち込んできておりますと、この段階で民間備蓄としての継続については極めて困難な状況になっているということについては、当局の方にもこれまで申し上げ、また何らかの具体的な対応をお願いしてきているところでございます。したがって財政措置について強調しておりますけれども、本来的にこの備蓄、国家備蓄あるいは国としての備蓄の意味、意義という、その関与の仕方というのを明確に、私自身は国家備蓄というものを基軸にして明確にして考えていくというのが筋だというふうに思っておりますけれども、その一環の中でさらに民間備蓄というものが今後とも継続して必要だということであれば、それは民間備蓄に対する役割、それからそのための公的な財政的な支援のあり方、あるいはその実行機関であります民間備蓄協会というのがあるわけですけれども、この協会のあり方なども含めて具体的な形で議論をさせていただきたいというように思っております。
 今日はこれ以上の議論は1回目ですからないのではないかと思いますけれども、とりあえず特備協の立場で出席させていただいておりますので、部会における議論についての問題提起といいますか、議論の要請をさせていただきたいというように思っております。
縄田部会長
 どうもありがとうございました。
朝日課長
 北川委員からご指摘のあった資源戦略研究会報告書の20ページ目に、過去非常に長い期間を経て、民間備蓄、国家備蓄の体制で積んでいった、おのおの機動的にその初期段階で放出される民間備蓄と、最後の手段としての国家備蓄を役割分担しているわけですけれども、そういう役割を分担していただいた上で、その非常に多額の資金を要する活動に民間企業の皆様に参加していただいているということについては十分理解しております。そういうことを踏まえた上で、今後の官民の役割分担などについて考えていこうというようなことが、今回の審議の背景にあることは十分承知しております。11月7日以降の場で、備蓄についての議論の時間をちゃんと用意して対応させていただきたいと考えております。
松田(憲)委員
 北川委員から備蓄制度についてのお話がありました。やはりレアメタル対策というのは、今まで備蓄というものを中心において施策をやってこられたわけで、その意味ではまずその備蓄をどう評価していくのかと、どういう形で進めていくのかというのが対策部会の一つの大きな課題かというように思います。
 たまたま今、この中間報告のところで46ページに費用対効果の、これは縄田先生がかなり力を入れて、知恵を出されてやっていただいたものですけれども、この50年間で障害が起こる確率というのは15.5%だと、こういう話になっていますね。そうすると2カ月分、60日分という話になってくると、その15.5%に対して30%以上の対策を立てていると、こういうことにならないかと。過剰対策ではないかというようなことを前々から思っていたわけですけれども、あらためてのこの数字を見るとそういう感じにならないだろうかと。各鉱種によって違うと思いますけれども、どれだけ持っていればいいかというのが、危機感で議論するのか、そういうその確率論的に議論していくのか、そこら辺の整理をもう一回やっておく必要があるのではないかなという感じがしました。
 特に私もつい最近まで落合委員の立場でJOGMECにいたものとしては、放出をするぞと言ってもなかなか買い手がつかないということがある。ということは、基本的に価格が上がっても供給が続いている限りにおいては備蓄を利用するというのは後回しになるということになっているのではないか。そういう点で、今のように価格高騰している時はある意味で、緊急時とかそういうことじゃなしに、コストを下げるという意味で、もっと放出を、常に、言ってみればJOGMEC商店になって常に売り出しておくと、こういうその備蓄自体の放出の弾力化というか、備蓄制度そのものを弾力化してしまったらどうだろうかと、こういうようなことも今後検討する課題ではないかなと、こういう感じがしております。
縄田部会長
 これは部会長としてではなく、この報告書の作成に携わったものとして、やはり個々の鉱種でかなりリスクとかそういうのが違うので、やはり松田委員のおっしゃったようなことはかなり、全体じゃなくて個々に考えていかなければならない部分もあるのではないかと考えております。松田委員どうぞ。
 (松田(英)委員) 感想めいたことしか言えませんが、同じ備蓄量でも、今はそれぞれの金属の値段が数年前に考えていたものの何倍にもなっていますから、かかるコストはやっぱり大きくなっているのだと思います。調達する、昔は、そのまま持っていればいいのだろうけれども、そういうコストを前提に考えなきゃいけないのかなというように思うのが1点です。
 それから例えば石油の備蓄と比べて考えると、石油の場合は備蓄の持っているそのセキュリティーの効果の受益者が非常に不特定ですね、国民全体という言い方が言えると思うわけですけれども、このレアメタルの場合は、もう少しその受益者が限られた、ある程度姿が見えるような気がするわけですね。例えばタングステンならやっぱり自動車業界とか、ニッケルなら鉄鋼業界とか、そういうユーザー業界がその受益に応じた負担を今はおそらくしていないのでしょうけれども、これ全くなしでいいのかどうか。政府の負担、公的支援の額が今より大きくなっていくとすると、今のままでいいのかなという気が若干します。
北川委員
 ご意見承りました。今の点について、一言だけ補足なりコメントさせていただきたいと思います。今、松田委員のお話の中に受益者は誰かというご議論がありました。おそらくここにいらっしゃる方皆さんは、ご自宅に冷蔵庫があり、洗濯機があり、そして車をお持ちになって乗っておられるというような生活をされているのではないかと思います。それ以外にいろいろな工業製品をご家庭の中で使っておられるということだと思います。あるいは家庭だけでなくて、あるいは学校でありますとか、病院でありますとか、そういう広く国民生活の中で使われているものの材料が、最初は鉱山から生産されて日本に、我が国に輸入されてくる、今日、議論されているようなレアメタルであるということでございます。製錬会社、あるいは製鋼会社というのはその途中の段階で加工をしているということでありますけれども、最終的な受益者という認識では、やはり広く国民生活全般にかかわる影響ということを考えれば、私自身は国民そのものであるというふうに理解しております。
 それから公的資金が増えるかどうかという議論でありますけれども、先ほどから申し上げておりますのは、公的資金が大幅に減少していて、これ以上身がもたないといいますか、コスト負担が実際に発生していて、これは国民生活全般のために、ある特定の企業、特定の産業が負担すべきものかどうかということを議論していただきたいということを申し上げているわけであります。お話を承りましたのでコメントさせていただきました。
高塚委員
 今おっしゃっていただきました受益者の協会かもしれないわけですけれども、触媒工業協会で、どちらかといえばレアメタルの消費者側でございますものですから、2006年度の上半期、すなわち1月から6月までの触媒の生産並びに出荷は、昨年度、2005年度が10万トン台の大台を超えたわけですけれども、1月から6月でもうほぼ前年同期と同じような数字を得ておりますものですから、2006年度もほぼ大台をはるか超える数字になろうかと思います。今、さまざまご説明いただきました中でも、量的にはそうですけれども、価格的には1月から6月まで、約30%強の総金額としてアップしている。これは先ほどレアメタルの関係での価格の高騰の問題であったり、数年前の数倍というようなお話もありましたとおり、それが2005年の上半期、2006年度の現実での30%強のアップというのは、すべてそういうようなレアメタルの価格高騰が反映されているものであろうというように考えておりまして、今、使用者側、すなわちレアメタルをさまざまなものに利用させていただいている中で、やはり一番困っているというのは、要求どおり、もちろん量の問題、価格の問題、価格の問題が高騰しているにせよ、量的な面でなかなか入りにくくなっているというのがやはり一番大きな、触媒工業協会に加盟されている多くの企業が苦慮されている事項の一つじゃないかというように思います。
 こういう形でさまざまな議論をしていただきましたら、協会に加盟している多くの企業の皆さんにとっては大変助かりますものですから、是非よろしく議論を重ねていって具現化するような方向にもっていっていただければ非常に有り難いと思っております。
縄田部会長
 どうも有り難うございました。重西委員、お願いいたします。
重西委員
 備蓄の課題が提起されておりまして、我々タングステン・モリブデン工業会として、タングステン、モリブデンを供給する立場におきまして安定供給しなければならないという義務、責務があるわけでございますが、先ほどから言われますような、民間備蓄の課題に関しましては、我々一定の役割を果たすべく備蓄はしておりますけれども、北川委員も言われましたように、近年特に源泉であります中国等からの供給を含めていろいろな不安要素が出てきています。その不安要素に対してきちんと供給を果たしていくということに関しては、一業界内、一企業だけではなかなか果たせない、課題も大きくなっているかなということがございますので、先ほどから言われていますように、総合的な議論を是非お願いしておきたいなと思います。
 それと具体的はお話になるかもしれませんが、備蓄の形態等を含めまして、鉱石での備蓄というのがありますけれども、既にタングステン、モリブデンでは日本国内で鉱石を使用できるような中間材に変換するということができる企業が少なくなってきています。そのように実状に合ってきていない備蓄の形態もありまして、そのような具体的な内容についてもご提起、ご議論いただければ有り難いというように思っております。
家守委員
 レアメタルの製造メーカーの立場から少し意見を言わせていただきたいわけですけれども、我々は通常のメーカーとして、第1に、顧客に対して、商品といいますか、レアメタルを供給する責任があるということで、自分たちの会社として顧客に保証するという意味で、ある意味、製品の余剰在庫というのを抱えているわけでありまして、その上に民間備蓄というような形で乗ってくるのは、やはりメーカーとして今みたいに価格が高騰してきますとその負担というのは非常に大きい。そういうのがメーカーの感じとして持っております。
 一方で今まで我々はニッケルとコバルトを製造しておりまして、7鉱種のうちの2つに関与しているわけですけれども、この量は、目標は60日、実状が35日程度ということですけれども、従来ニッケルというのは先ほどの表にもありましたように、原料の供給の国が非常に限られているということだったわけですけれども、新しい技術が開発されて実用化されて、今まではニッケルの原料として認められていなかったような低品位の鉱石も処理されるようになってきたということで、我々が必ずしもその鉱石を抑えているという意味ではありませんけれども、今まで見向きされていなかったのが、実用化された技術でもってニッケルとして出てくるということで、資源の安定供給という意味でいうと一歩進んだかなというように考えております。そういったニッケルについては備蓄の量といいますか、それは見直してもいいのかなと思います。
 それからもう1点、コバルトに関しましても、銅あるいはニッケルの副産物ということで出てきておりますけれども、ニッケルとの関連で見ますと、今、1年間のニッケルのバージンの生産量、消費量というのは約130万トンあります。コバルトのマーケットというのは約5万トンということで、全部ニッケルにかぶせたとしてもニッケル当たり4%程度のコバルトになっていると。先ほど申しました新しいニッケル技術ですと、コバルトの回収率が非常に上がってきて、約8%程度のコバルトが100%のニッケルに対して回収できると、こういう状況になっております。現在、具体的に進んでいるニッケルの増産計画、あるいは具体的ではないですけれども構想があるといったものが50万トン程度、年間の生産量でありまして、その8%でコバルトが出てくるとしますと、ほぼ現状の世界のコバルトの消費に見合ったような量が出てくる可能性が高いということで、やはりコバルトについても備蓄の量というのを見直してもいいのかなと思います。
 それから備蓄とは直接関係がないわけですけれども、資源を安定的に供給するという施策で、鉱山の開発、それからリサイクルの推進、代替材料の開発と備蓄ということで、我々一次メーカーとしては、代替材料というのはあまりやってほしくないテーマですけれども、一方で、先ほど申し上げましたように今まで目が向けられていなかったような原料が、そのレアアースなりレアメタルなりの発生源になる可能性もありますので、そういうような面からも新しい技術開発というものも取り上げていただければありがたいかなと思います。例えば最近聞いた話では、スカンジウムというようなレアアースがニッケルの酸化鉱の中に入っていて、これが製錬所の中では濃縮しているのではないかというような話もございますので、この点からの検討もお願いしたいと思います。
瀬戸代理
 資源地質の研究機関の立場から戦略の中にも書かれているように、レアメタルの供給源の多様化に向けたという観点から意見を言わせていただきたく思いますけれども、特にレアアースについて意見を述べさせていただきたいと思います。レアアースについては、特に重希土類元素については、一言で言うとその資源ポテンシャルの大きさというのがほとんど分かっていないというのが現状であると思います。今後こういう戦略の中にも、JOGMECさんの方で海外資源調査を推進するというように書かれているように、まさにそれが必要なのではないかというように思います。
 調査の視点としては、目的としては、重希土類元素についての地球規模というか世界全体でのポテンシャルをしっかり抑えるということと、もう一つは中国以外の供給先、供給ソースというのが、どういうものが考えられるのかということもしっかりと明らかにするということが必要だと思います。そういう視点で我々も今3つの視点で取り組んでいる部分がございまして、1つは中国以外のイオン吸着型鉱床の可能性、イオン吸着型鉱床が主要な重希土類元素の供給源になっているわけですけれども、この中国以外にそのイオン吸着型鉱床というのは本当に存在しないのかといった点について調査を行っています。
 2つ目は重希土類元素というか、希土類の鉱床としては、やはりカーボナタイト鉱床というのが、ポテンシャルとしては一番大きな鉱床なわけですけれども、果たしてその中にその重希土類、今まで軽希土類の主要な供給源であったわけですけれども、重希土類の供給源としてなり得ないかというのが2つ目の視点。
 3つ目の視点としては、今まで言われている希土類の供給鉱床のタイプ以外の供給ソースというのが本当にないかというその3つの視点でやっていまして、そういう観点で申し上げると、1つ目のイオン吸着型鉱床が本当に中国にしか存在しないのかというとそうではないと、見解を持っています。したがいまして、中国以外の重希土類の供給ソースとして、中国以外から供給先を求めるということも可能なのではないかというように思っていますので、その辺の調査を積極的に進めてはいかがかなと思います。その候補としてはやはり東南アジアや豪州というのが候補に挙げられているということです。
 2つ目は、カーボナタイト鉱床が本当に軽希土類だけで、重希土類の供給ソースにならないかという点については、実はかなりそのポテンシャルとしては高い、重希土類を高いポテンシャルで含むカーボナタイト鉱床も、実はモンゴルとかそういった地域に存在するというのが我々の調査で分かってきていますので、そういったところにも実際に積極的に調査を展開して、供給源の多様化といったところに資してはどうかというように思います。
 あと3番目のこれまで考えられていた供給源以外のものとしては、実はマンガン鉱床というのは、非常に有望な重希土類元素の供給源になり得るのではないかという、我々調査結果を持っていまして、特に鉄マンガン鉱床といわれる鉱床について、それが重希土類、イオン吸着型鉱床とほぼ同程度の重希土類元素の含有量を有する可能性もあるということです。その海外の調査対象先としては南アフリカとかインド、またさらにブラジルといったようなところを狙って、一度調査をしてみることが必要なのではないかというように思っています。
竹林委員
 ただいまのご意見のように、原料を根っこのところから確保していくということは非常に大切だと思うわけですけれども、個別の企業ではなかなかやっぱり費用対効果というのが頭にあって、そしていろいろやってはいるのですが、あまり儲からないとやれないと。しかもその儲かる、儲からないというのは、どちらかというと、短期的な視野でどうしても考えてしまうということがあると思います。ですからその原料については、今おっしゃったようなことというのを是非やっていただきたいですけれども、もう一つはリサイクルですね。
 先ほどもちょっとお話出たわけですけれども、例えばレアアースのところでリサイクルの現状なしと、「え、なし?我々やっているはずだけどもな」と、こういうように思ったわけですけれども、例えばハイブリッド、この電池に使われる水素吸蔵合金、これのリサイクルについては、ほぼもうできるような格好で、国の補助も出ているわけですけれども、スタンバイしているわけですね。でも実際に現状はないわけですね。何故ないかというと、やっても意味がないからですね。というのはものすごく高いお金がかかって、実際のマーケットというのは非常に少ないと。しかしそのマーケットが出てくるのは、おそらく5年先、10年先になるだろうということですね。ですから、やはり費用対効果の関係であまり儲からないものは個別企業ではなかなか取り組めないと。しかし5年後、10年後というのは、多分国家経済的な意味で困ってくるだろうと。
 例えばインジウムがいい例ですけれども、インジウムが、現在中国に8割握られちゃっていると。しかしインジウムというのは、これは亜鉛の副産物です。それじゃ80%も亜鉛を中国で作っているかというと、実際はそうじゃないわけですね。実際にはその原料は中国も相当量輸入していると。もちろんそのインジウムリッチな鉱石から亜鉛製錬をしているということはもちろんあるわけですけれども、それだけではなくて、インジウムがこんなに高くならない段階で中国はインジウムを効率よくというか、高い歩留まりをもって回収するような、亜鉛製錬のプロセスを作っているわけですね。したがって今に始まったことではなくて、相当前から、インジウムの値段が安い時から、日本の我々があまり儲からないということでやらなかったようなことを中国がずっと昔からやっているわけです。したがって、それが現在8割というインジウムの供給ソースで大きな盛衰を握っていると。それが途絶えれば我々の電子産業についても大きな影響を受けるということになってくると思うわけですね。したがって、遅ればせながら我々もインジウムを何とか回収しようということでいろいろやっていますけれども、もう時既に遅し、というようなことがあるということですね。
 したがいまして、どうしても我々は費用対効果ということでリサイクルを考えてしまうわけですけれども、これがやはり5年後、10年後ということになると、これをやっていなかったツケというのが個別企業にも、もちろん回ってきますけれども、やはり国家経済的にもそれが回ってくるということがはっきりしておりますので、是非、特にリサイクルということについての対応ということについて、もうちょっと大騒ぎをしていただければというように思っております。
中村委員
 先ほど忘れましたのでもう一つ付け加えさせていただきますと、今、言われたことは、もう重々前から言われていまして、本質的に現状価値ではなかなか回らない部分というのがリサイクルというのはあるわけで、逆にいうと、そういうものをどう担保するかどうかというのは、ある意味では資源戦略的に非常に大きな意味があろうかと思います。それでそういう意味だと、資源戦略研究会でも書いてありましたように、ある種マテリアルフローをきちんと把握して、国内にどれくらいきちんとした形で残っていて、またそれがどれくらい中国に流れているとか、今もうかなりいろいろなところで調査をされていますけれども、もう少し細かい、それに対応しながら合わせた技術開発をしていくと、その社会システムを開発していくと、作っていくと。それは非常に重要なことではないかなと思っております。そういう意味ではまさに先ほどから言われているように、資源をどう見つけてくるか、それをどうプロセスとして捕まえてくるか、捕まえたものを社会システムとしてもう一度戻してみる、そういうことを総合的にやるというような方針を出されて、その上でまた備蓄を検討されたらいかがかなとそういうように思います。
縄田部会長
 ありがとうございます。では松田委員。
松田(憲)委員
 今、竹林さんと中村先生から根本的な話が出たわけですけれども、マテリアルフローというのは要するに製品になっているもののフローですね。要するに鉱石の中にどういうものが入っているかというところまで、多分これは家守さんの分野かもしれないけれども、どこまで分析しているか。要するに多分せいぜい10ぐらいまでしか分析していないのではないかと。先ほど竹林さんがおっしゃったような、インジウムが微量なものからちゃんと分析しているかというと、必ずしもそうじゃないのではないかというように思います。そういう点で、どこからそのマテリアルフローをスタートさせるかという、これまた費用対効果の議論になって、微量分析になってくるに従って、コストが上がってくるわけですから、その辺のその考え方を誰がどう決めていくか。例えばJOGMECでも、調査する再に、18鉱種ぐらいを分析していると思いますが。
松田(憲)委員
 30何種類までやっていないですね。そういう点でそのスタート時点が非常にマテリアルフローを作っていくところで、特にレアアース、レアメタルになってくると数字上の定量的なものが非常に難しいのではないか。その辺をどうこれから考えていくかということじゃないかと思います。
朝日課長
 いろいろな意味でいろいろな角度からこういう貴重なご意見賜りまして有り難うございます。今、話題になりましたマテリアルのフローをどう評価していくか、今年度、といっても別途調査を進めるように伝えますが、ある意味である程度全てを解き尽くすわけにもいかないという部分がある中で、ある意味でファクトを抑えるような努力もしながら、どこかで割り切りをしながら、整理をしていかなければいけないと思っております。そういう意味で、その考え方なり調査の状況などもご報告させていただきながらやっていきたいと思っています。
 それから鉱種ごとのリスクの評価、本日お配りした鉱種、7鉱種に関する資料については、多分完全なものじゃないと思っていますし、今日ご意見を賜りましたニッケルとかコバルトの生産状況でありますとか、そういったものも加味した上で今後の議論を深めていかせていただきたいと思っております。
 それから、レアメタル備蓄制度の運営、根幹に係る受益者云々、そういう非常に重要な議論、あるいは備蓄で持っているタングステンの鉱石もまだ少し残っているのではないかと思いますけれども、いろいろな意味で、市場の変化、産業構造の変化に対応して、その備蓄、持っている品物の中身を変えていく、変化していくということも重要な側面だと認識しております。そういう意味でその次の議論などに、そういった側面も織り込みながら考えていきたいと思います。
 それから探査・開発につきまして、非常に大物の非鉄金属の銅でありますとか、鉛、亜鉛、ニッケルもそうかもしれませんけれども、そういったものと違いまして、いわゆるレアメタル類につきましての評価といいますか、地質学的な評価も含めて、いろいろな意味でまだとても未確定な部分が非常に多いというのは認識しておりますので、レアアースを含めた探査の方向について、少し具体的な頭の整理ができるような努力をさせていただきたいと思っています。リサイクルについても何回かのところで時間をとってご議論いただけるよう対応させていただきたいと思っております。
縄田部会長
 どうも有り難うございました。大分議論も深まってきたわけですが、まだ一部ご発言をいただいていない委員の方がおりますので、是非ご意見を伺いたいと思います。
?間委員
 私ども、以前電子材料工業会という格好でやっておりまして、昨年の4月、こちらの電子情報技術産業協会と一緒に仕事をする格好になっております。特にこの関連の、レアメタルの関連業界で、特に今動いております中身につきまして最も興味のあるというところ、レアアースの観点が大変大きな比重を占めております。最近の情勢ではマグネットの希土類磁石にこの原料が使われるようになっておりまして、先ほどご報告にありましたように、レアアースの中でのネオジウム、ディスプロシウムが350%、430%の高騰を見せており、実際に使う量はこれらが100%ではありませんで、ほかの原料を交えるわけありますが、ここのところどんどん値が上がっていると。それで製品の価格改定も随分お客さんにお願いしているところでございますけれども、価格改定をお願いしているそばから、また上がってきて、ちっとも追いつかないというような状況になっていると。
 このような状況で業界としても何らかの活動をしなければというようなことで動いているわけですが、どうも中国のこの価格政策の中身、価格政策だけではなくて、供給政策も含めて中国の政策的な要因が相当入っているようだというお話をお伺いしておりまして、最近の例では、先ほど朝日課長から中国へ磁石の原料の生産を移管するというようなお話がございました。これは正確には磁石用合金の生産場所を、ある会社が作ったと、こういうことになるわけでありますが、そこの新設のパーティーの中で、どうも中国のある省のある町の管理者が、大変大きく、つるし上げをくったような話が出ているような記事を見つけたわけですが、どうもその非常に人為的に価格が決まっていると。こういうふうな状況もきっと抑えた上で、これからの対策を立てていかなければいけないのかなというようにつくづく感じる次第であります。
 特に価格が大変動いている点についてよく抑えた上で、対応していく必要があろうかなというように感じております。どうぞよろしくお願いいたします。
西濱委員
 我々は非鉄金属と非常につながりが強くて、電池の材料がほとんど非鉄金属であると。レアメタルとかそういうのを非常に多く使っている団体です。特に身近なところでいいますと、乾電池は負極が亜鉛を使っておりまして、正極は二酸化マンガン、マンガンの化合物を使っていると。それと鉛バッテリーは、鉛の固まりであるとか、リチウムイオン電池、今いろいろ注目を集めていますけれども、これの材料は、正極側はコバルトの酸化物を使っていまして、その基盤とかはニッケルないしニッケルのメッキを使ったものをやっていると。そうすると、水素吸蔵合金を使ったニッケル、NH電池ですね、そっちの系統だと、正極側にニッケルの酸化物を使っていまして、負極側にはミッシュメタルを使った、水素吸蔵合金を使っているということで、こういった面からすると、ほとんど電池の中身はレアメタルないしは非鉄金属の固まりであるという状況でございます。
 ところが最近の動向を見ていますと各金属元素の価格が急激に上がっていまして、結局それが収益に非常に影響を及ぼしているという状態です。最近の例で言いますと、先ほど説明がございましたけれども、リチウムイオン電池におけるコバルトの価格が、一昨年度5倍に急騰するという現象が起こりまして、これが結局コバルト酸化物を使うということが、もうリチウム電池でできないということで、二の足を踏んだような状態になりました。それで業界全体で次の材料ということで、マンガン系の材料とか、合金系の材料ということでいろいろ検討したわけですけれども、やはり技術というのは一朝一夕にできるような状況ではないものですね。そういう中で、結局どうだこうだとしているような状態でコバルトの価格がまた落ち着いてしまったという状況であり、基本的にはまだコバルトから抜け出していないという状況ですけれども、こういった状況で金属価格の高騰は、非常に収益面で影響を与えているというのが現状でございます。これはもう全ての非鉄金属に言えることでありまして、亜鉛においては3倍ぐらいになっていると。そしてあと鉛においても、3倍から6倍ぐらいは上がっていまして、これがもう結局電池業界において非常な痛手になっていることは確かであります。
縄田部会長
 どうも有り難うございました。では、大分議論も深まりましたので、ここら辺で議事を終了したいと思います。その他全般についてご意見等はございませんでしょうか。ご意見、ご質問等がある場合はネームプレートを立ててお申し出ください。ではご審議ありがとうございました。最後に事務局から次回会合の開催日程についてご連絡をお願いいたします。
朝日課長
 有り難うございました。第6回レアメタル対策部会でありますけれども、11月7日14時から、この時間帯と同じ時間帯でありますが、ここの向こう側になりますが、17階の国際会議室で開催させていただきたいと考えております。議題等につきましては今日の議論などを踏まえまして、もう少し論点をフォーカスしやすいような形で準備をしたいと考えております。開催通知につきましては追って送付させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
縄田部会長
 では、本日はお忙しい中ご出席をいただき、また活発なご議論をいただき、有り難うございました。本日の会合はこれで終了いたします。

――了――

 

最終更新日:2006年12月5日