経済産業省
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産業構造審議会環境部会地球環境小委員会・中央環境審議会地球環境部会合同会合(第30回) 議事録

日時:平成19年12月21日(金)9:00~11:30

場所:大手町サンケイプラザ3階301~304会議室

出席委員

茅委員長、浅野部会長代理、青木委員、碧海委員、浅岡委員、飯田委員、石坂委員、石谷委員、猪野委員、潮田委員、浦野委員、及川委員、逢見委員、大塚委員、鹿島委員、川上委員、黒田委員、河野委員、小林委員、塩田委員、鈴木(正)委員、須藤委員、住委員、関澤委員、大聖委員、高橋委員、武内委員、千葉委員、内藤委員、名尾委員、中上委員、永里委員、長辻委員、中村委員、中山委員、南學委員、新美委員、馬田委員、福川委員、桝井委員、森嶌委員、山口(光)委員、横山委員、米本委員

議事録

1.京都議定書目標達成計画の評価・見直しについて・最終報告(案)審議

経済産業省から資料に沿って説明があった。

2.委員の発言及び質疑

  • 16頁の新エネルギー対策について、前からの懸念が顕在化した。2010年度の削減目標は4,690万トンである。938万トンの削減不足が見込まれているとされているが、最終報告案では129万トンしか計上されておらず、800万トンの穴があく。なぜこれほど目標を引き下げたのか。資源エネルギー庁で出来ないのであれば、環境省が温対法で強力に進めるべき考える。
  • 進捗管理の部分を詳細に記載すべき。6%達成が困難であることが第一約束期間の当初で見込まれる場合には、これまで議論した問題について速やかに検討を始める旨を明示すべき。
  • 排出量取引は素案と同様の記載であるが、もし6%達成が困難であれば第一約束期間で導入できるよう記載すべき。

  • 全体として6%目標を達成できるとされたことは高く評価したい。
  • キャップアンドトレードは第一約束期間では導入しない旨を記載してほしかったが、この計画通り進めることで、導入することのないようにしてほしい。
  • これで京都議定書第一約束期間の方向性は明確になったので、今後はポスト京都に向けた案を作ってほしい。日本は既に2050年に地球全体で50%削減を掲げている。先進国が70%又は80%削減するためには、どのような手順、技術的ブレークスルーが必要となってくるのか。少なくともエネルギー転換部門は原子力を含めてクリーンエネルギーで行うべき。そうすれば家庭も業務もクリーンになる。また電気自動車にすれば可能性は十分にある。このためにどの程度お金をかけるか。骨太の方法について、今後議論してほしい。
  • 12月18日の朝日新聞一面の記事について、環境省から説明を頂きたい。

  • 14頁の機器対策において、家庭における対策が削除されているが、高効率の省エネ機器をイニシャルコストを抑えて導入するESCO事業は、工場・オフィスだけでなく家庭でも実現する画期的な取り組みである。これについては、地球温暖化防止活動推進センター、または活動推進員が中心になって実際に各地で検討が進められている。このような状況の中、なぜ記述を削除したのか。記述を復活させてほしい。
  • 19頁の排出量取引について、環境省が中心になって、金融庁等とも連携して、早急に制度設計の具体案を国民に提示してほしい。第一約束期間において制度を導入する方向で検討を進めてほしい。
  • 追加対策について具体的に記述されているが、既存対策が出来ることが前提となっている。是非、既存対策の部分を実行する具体的な方法について、進行管理の箇所に明記してほしい。

  • 30回の議論を通じとにかくマイナス6%達成できそうな感じにまで到達できた。これが本会合の最大の成果。
  • 問題はこれから。環境省で国民運動の予算を持っているが、一般国民がどの程度意識して行動を起こしてくれるかが最大のポイント。企業はある程度進めると思うが、一般国民については、自分は懐疑派である。
  • ポスト京都の議論が進んでいるが、マイナス6%を積み上げてきた本会合の議論が日本政府のベースになると思う。
  • 2020年への削減に向けて、EUなりの仕組みがあると思うが、日本としてはこれから各省で積み上げを行い、何%となるか検討しなければならない。いままでは、観念論であったが、これからが本当に重要。

  • 22頁の3.について、計画としての整合性は取れたが、信頼性を高めるために、実施を前倒し出来ないか。例えば、船舶の取り組みにおいて、5年かけて検討するのでは遅い。
  • 4.について、計画の信頼性を高めるため、今回使用している統計だけでなく、他の様々な統計等も検討してほしい。例えば、ガソリンの消費量と家計の消費量は短期的に見て傾向が合わない。また、国民運動に期待しており、この点、情報開示が重要であり、その旨を記述してほしい。例えば、自動車については、自動車単体については努力されているが、実走行燃費の改善はそれほど積極的ではない。新車の3割は燃費計が登載されている。したがって、ステレオ、ナビなどを登載した場合の燃費も計測可能。自動車単体の燃費だけでなく、附属装置も含めた燃費を公開していくことを積極的に進めていくべき。更に、目標達成計画だけでなく、政府には様々な計画が存在するが、それら他の計画の実施によりエネルギーが増加する場合もある。それら他の計画において、温暖化の観点からの評価を義務づける又は検討することが必要ではないか。

  • 16頁の新エネ対策の推進について、自然エネルギー対策については対策の上位ケースと下位ケースで1,000万トンの差がある。129万トンとの数字が提示されているが、全体で3,400万トンの削減不足を補うとの観点からは、少なすぎるような気がする。資源エネルギー庁での対応で無理であれば、温対法で、事業所や大規模住宅について再生可能エネルギーの利用を義務付けることを検討すべきではないか。
  • 市町村の実行計画の策定数が少ない。これについての記載をどこかに盛り込んでほしい。
  • 22頁の3.について、現在の既存対策や追加対策で目標が達成できないと分かった場合には、新たな追加対策が必要になる。この点も明記してほしい。
  • 参考資料の5で意見を提出したが、排出量取引については様々な意見があるため現在の書きぶりで問題ないと思うが、速やかに実施すべき理由はいくつかあるので、検討を進めてほしい。例えば、参考資料の5の5頁の(4)で記載されているが、政府が不足見込み1.5%~2.7%をCDMで購入するとした場合、既に取得することとされている分1.6%分と合わせると、EU-ETSの取引価格を参考にすると、場合によっては1兆2,000億円必要との財務省の試算もある。納税者の理解を得られる額と言えるか疑問。排出量取引制度は費用効果の観点からも重要な施策であり、速やかに導入すべき。

  • 22頁の2010年度排出量見通しについて、相互の重複や既存対策の重複があり得るとされているが、どのようなものが重複と考えられているのか示してほしい。
  • 温対法改正に関する12月18日の朝日新聞の記事について、最終報告に温対法改正が述べられているのは15頁のCO排出係数の部分であるが、これと新聞記事との関係が不明。温対法改正で何を作るのかこの場で議論がされていない。
  • 既存計画と追加対策との関係を整理してほしい。
  • 23頁の進捗管理はとても重要であり、どのようなスケジュールで実施していくのか、工程表を作って国民に示す必要がるのではないか。

  • 環境省が温対法の改正で6%達成を確実にしていこうということを考えているようだが、この会議においてそのような政策は示されたことがない。このようなことについては、非常にいろいろな意見が考えられるので、きちんとした議論がなされるべき。

  • 今後、最終報告をベースに目標達成計画が改定されるが、国民各層の一層の努力が必要。特に民生部門などの排出削減を進めるためにも、国民一人ひとりのライフスタイルを見直して、温暖化防止につなげる行動を起こしていくことが重要。政府としても、官公庁での環境配慮を率先して実行するとともに、国民の意識改革やライフスタイルの見直しに向けたPR等を進めてほしい。
  • 温対法改正に関する12月18日の朝日新聞の記事について、事実関係を伺いたい。これまで、産業界は自主行動計画を通じて努力してきている。目標引き上げを積極的に進めている業種もある。この会合でも自主行動計画の効果は評価しており、最終報告案も自主行動計画を軸に取り組んで行こうとの方向性で書かれている。記事の内容は最終報告案の方向性と整合していない。

  • 根拠が十分に検証されていない、追加性が担保されていない、達成するための政策がないものがある。とりわけ経団連の自主行動計画で追加と言われている1,800万トンと国民運動は、数字が大きいにもかかわらず根拠が不明。根拠も詰めずに何度も議論しても国策にはならない。本当に追加対策なのか、その根拠を出してほしい。
  • 事実であるが書かれていないものがある。7頁の原子力の設備利用率について、柏崎刈羽原発の地震による停止の影響及びその他耐震評価等々による今後の原子力設備利用率の低下のリスクが大きい。電気事業連合会が取得する京都メカニズムのクレジットは1.2億トンであるが、この前提としてはこのような経過は織り込まれていないと思われる。柏崎刈羽原発の停止の影響が長期となった場合でも、電気事業連業界はきちんと担保するのか。柏崎刈羽原発の停止の影響を固有名詞できちんと書いてほしい。また、事実に反することとして、RPS法については、EUの実証レポートにおいて効果がないと書いてある。これを両論併記として書くのは止めてほしい。新エネに関しては、諸外国の目標値として、ドイツが45%上乗せしている中で、日本はそれを引き下げている。新エネについては両論併記ではなく、きちんとした政策・施策を早急に検討してほしい。

  • 目標達成計画として極めて不十分な内容。この内容では承諾し難い。22頁の最後で、数字合わせが出来ていると総括しているが、重複があると書かれている。どことどこがどのように重複しているか不明であり、国民運動で1,000万トンもあるはずがない。足りないことは明らか。バリ会議で日本が米国とともに途上国に対して主張したのは、対策効果がmeasurable、reportable、verifiableであるということ。このverifiableであることを途上国に強く求めた。日本の計画はこの3つの要素が欠けている。
  • 国民運動の1,000万トンについて、その内容を明確に示してほしい。目標達成計画の前に示した「国民各階各層の努力による2%」という不明確な数字の復活になりかねない。
  • 23頁の進捗管理について、「進捗管理」という表現は不適切。毎年進捗管理をするだけではなく、対策の不十分さを評価・見直しをして、追加的な対策を検討することが必要。追加対策としては排出量取引が必要であるが、20頁の排出量取引において、「中期的な我が国の温暖化に係る戦略を実現するという観点」とあるが、「中期的」とはどのような意味か、また「「自主行動計画の拡大・強化」による相当な排出削減効果を十分踏まえた上で」とあるが「十分踏まえた」とは何年になれば十分踏まえて検討できるのか。今後、追加対策を至急、抜本的に検討しなければ世界の動きに遅れてしまう。追加対策として盛り込むべきものとして、排出量取引はもとより、環境税、自主行動計画の協定化、自然エネルギーについては固定価格制の導入などを最終報告に書き込んでほしい。

  • 3頁の地球温暖化の影響について、日本との関係を書いた方が良いと思われる。例えば、世界で食糧が不足したら日本でも食糧が不足するなど。日本も大変な状況になるということを、事ある毎に示すべき。
  • 13頁の国民運動について、もう少ししっかり書いてほしい。政府が一軒一軒の家庭や一社一社の企業にお願いするのは困難であるので、いろいろな団体の力を借りなければならない。国民運動において、政府の役割は、大きな方向付けをして、必要なところを支援していくことが大切ではないか。チームマイナス6%も結構だが、今後の2050年半減を考えると、チームマイナス6%を内包したもっと大きな目標を持った国民運動を展開してはどうか。例えば、シンボルマークを国民から公募し、あらゆる商品に付けてもらうなども一案。

  • 6%削減の目標達成は難しいと思われる。追加的削減見込み量の数字の根拠が曖昧、現行目標達成計画の既存対策が見込み通りに進捗することを前提としている、また重複もある。6%達成が困難であると、来年の洞爺湖サミットにも影響を与える。
  • 22頁の3.に「京都議定書の6%削減目標は達成し得るものと考えられる」との記載があるが、「現段階ではかなり難しい」などの表現にすべき。
  • 産業界の自主行動計画と国民運動に重点を置いた報告はおかしい。自主行動計画が効果を上げてきたことは認めるが、鉄鋼と電力業界が大量の京都クレジットに依存している現状からすると、自主行動計画は有効に機能しているとは言えない。自主行動計画の英語訳を作成し、対外的に発信する旨の表現があるが削除してほしい。
  • 6%削減は困難な状況で、今後は国内排出量取引や環境税に頼る必要がると思う。環境税は原油高騰の中、早急に実施することは困難であることは認めるが、排出量取引はそのような制約はなく、世界的な潮流にもなっているので、出来るだけ早急に実施すべき。政府・企業が排出量取引の実施に踏み切れば、国民運動の弾みもつく。
  • 7頁の原子力設備利用率について記載が追加された箇所について、意味が不明。京都メカニズムを更に活用するということだと思うが、このような文章を入れるのであれば分かるような表現にしてほしい。

  • 全体として、最終報告には賛成する。
  • コストがどのくらいかについて、最終報告のどこにも記載されていない。IPCCの報告から見ても、世界から見て日本が最も限界コストが高いことは明らか。今回の最終報告では限界必要はもっと高くなっているはず。このままでは、海外から、日本は政府の審議会を通じて簡単に追加削減が出て来ると思われる。今回の報告書では間に合わないが、この計画を実施するためにはどれほど限界コストがかかるかについて今後の課題として考えてほしい。
  • 参考資料2で、バリ会合の結果について触れているが、自分の理解とは異なる。この表現が正しいか、政府に確認して頂きたい。
  • 前々回、一部委員から国連UNDPについてのコメントがあったが、参考資料7で回答したので確認してほしい。

  • この会合は現行の目標達成計画の見直しを議論するのが目的。
  • 13頁の国民運動について、国民に働きかけるのは良いが、ここでは施策を盛り込むべき。国民運動で678万トン~1,050万トンのCOを削減できるとしているが、これはデータの入手が可能な一部の行動のみを定量化してこれだけであり、定量化できないものも合わせると、もしかすると2,000万トンから3,400万トン、全部カバーできるかもしれない。678万トンを除いて他に定量化されているもので2,000万トンは超えるが、ぎりぎり。このため、国民運動での削減は非常に重要。チームマイナス6%についても、単に国民の皆さん頑張ってくださいというだけでは環境行政をしたことにはならない。単にアイドリングストップをして下さい、買い物袋を持参して下さい、コンセントを抜いてくださいといっただけでは国民は行動しない。例えば、レジ袋を有料にするなど、施策が伴わないとダメ。
  • また、参考資料8の追補の53ページから60ページで環境省が追加対策を試算しているが、チームマイナス6%とは関係ない。30頁で農水省も国民運動に関する追加対策を記載しているが、これもチームマイナス6%とは関係ない。3月の閣議決定までに、少なくとも678万トンはチームマイナス6%を活用して、環境行政として、具体的な施策を書き込んで頂きたい。
  • 23頁の進捗管理の「加えて、」の部分で、「かつ、必要に応じて対策・施策の強化や追加を行うなど計画の進捗管理を適時適切に行うため、年度末までに検討し、具体的な方法を改訂『京都議定書目標達成計画』に明記すべきである」とある。思ったほどCO削減が進まない場合、サマータイムも含めて、速やかに検討すべき項目についても実施していくということを確認したい。

  • 22頁の結論部分の「ただし、」の部分において、各主体が取り組むことが見込み通りに進む前提となっている。各主体の取り組みが担保では対外的に通用しない。前提通りに進まない場合の考えも記載すべき。
  • 20頁の「いずれにしても、」の部分について、環境税又は新エネの記述の後に入れるべき。また、「中期的な我が国の温暖化に係る戦略を実現するという観点」とあるが、COP13などを背景に我が国では大幅な削減が目前に迫っている旨の記述も追加してほしい。更に、「「自主行動計画の拡大・強化」による相当な排出削減効果」とあるが、鉄鋼、電力では大量のCDMを海外から購入することが予定されており、適切な表現とは言えないのではないか。なお、前提が崩れた場合、第一約束期間でも速やかに検討していくとの表現が必要。

  • 22頁の結論部分が重要であり、現在の14%から6%への削減が達成可能と書いているが、どのようにして6%削減が可能なのか、中味を詳しく示さないと国民の理解が得られない。CDMの購入や森林吸収の数字の積み上げがあることを示してほしい。
  • フォローアップに関して、5頁の温室効果ガスの排出状況を示す表1について、いつまでにどこまで下がるのか、多少の重複があってもかまわないので、2010年度の目標値も盛り込んでほしい。
  • 業務・家庭部門の削減が必要とされているが、これは国民の自覚が必要であり、最終報告ではその重要性が強く示されていない。国民に対してその重要性を強調する表現にしてほしい。

  • 6%削減目標が達成可能と記載されており、評価したい。内外への強いメッセージを考えると、原案で問題ないと考える。
  • 今後は進捗管理がとても重要。23頁で「担当省庁による早期の把握・点検を推進する」とあるが、各主体が進捗を管理することが必要との表現を追加してほしい。

  • 12頁から14頁にかけて、民生部門、すなわち業務・家庭部門の対策が記載されているが、この部門の排出削減が課題となる中、省エネ法の改正、国民運動、省エネ家電普及促進フォーラムなどへの対応で取り組むことになっている。省エネ製品の開発、商品化を進めている電機・電子業界としても、それらの取り組みに政府と共に全力で取り組んでいきたい。ただし、省エネ製品は、実際にオフィスビルや商業施設、家庭に導入されて初めて効果が出る。このため、ユーザーや消費者に直接に寄与するインセンティブを与える施策を引き続き検討する余地がある。また、進捗管理について、実際に様々な機器がオフィスビルや商業施設、家庭でどのように使用されているのか、またその効果がどうなっているのかを政策的に判断するデータベース、あるいはモニタリングシステムが必要であると思う。第一約束期間にとどまらず、実態を的確に把握し政策効果を検証していくことが重要である。産業部門と違って、多種多様な業務部門や家庭部門で、そのような仕組みを構築することは難しいことだとは思うが、将来に向けて重要な課題であると考える。省エネ機器を開発、商品化した結果の貢献も、こうした仕組みにより、初めて適切に評価されるはずであり、引き続きご検討願いたい。

  • 13頁の国民運動について、「テレビ・インターネット等のマスメディアも積極的に活用しつつ」とあるが、国民が最も情報に接するのは新聞であり、新聞を追加してほしい。

  • 22頁の結果部分について、重複があるとしているが、具体的に重複分はどのくらいあるのか。
  • 報告全体について、産業界はもちろんのこと、生活者である国民が一丸となって6%削減に取り組む必要がある。そのためには何よりも国民のライフスタイルの変更・意識改革がポイントであり、国民が痛みを伴うことも含めて、政府の国民に向けた広報活動が重要。

  • 20頁の排出量取引について、賛否両論あり、自分は否定的な意見だが、これまでの議論を踏まえまとめるとすると、原案の通りなると思う。一方的な立場から様々な意見を言い出せばまとまらない。
  • 温対法改正に関する12月18日の朝日新聞の記事について、この会合のプロセスで一度も議論していない。キャップアンドトレードにもつながりかねない話であり、自主行動計画にも悪影響を及ぼす。最終報告に深く関係する内容であれば、なぜこの会合で議論を行わずに政府で検討を進めるのか。

  • 最終報告は、まとまってきたとの印象である。自主行動計画は、定量化した目標を掲げて努力してきたが、実績として目標を達成できた喜びがある。目標を更に引き上げる取り組みも行っているところであり、自主行動計画の基本的な進め方はこれで良かったと考える。化学で言えば、自主行動計画の一環として、途上国に提供出来る環境関連技術を会員企業から集め、パッケージとして提供した。今回の審議の成果を素直に評価し、これをベースに、次のステップに進むことが重要である。
  • 温対法に関する12月18日の朝日新聞の記事について、本来この場で審議すべき内容と考える。

  • この問題に関してモメンタムが高まり始めている。メディアの状況も一年前とは変わってきている。
  • 報告を作成するにあたって、メッセージ性が弱い。我々が行っていることは地球全体の中での作業であり、地球公共財の形成のための努力を行っている旨を明確に盛り込んでほしい。23頁の4.のタイトルを「京都議定書目標達成計画の強化と進捗管理について」に改めるとメッセージ性が出てくると思われる。

  • 国民運動について、国民の理解を得るため、国民一人当たり、または世帯当たり、地域当たりなど、ベースラインを示す必要がある。温暖化の問題は、一人ひとりが科学的な認識、知的な創造力を持たないと乗りきれない。
  • 運輸部門について、交通流対策は渋滞対策として非常に重要。試算の方法にもよるが、経済損失は年間12兆円、交通事故は3兆円の経済損失があると言われている。温暖化対策は社会的な副次的効果があることにも触れてほしい。
  • 技術的な進展で期待されるのは情報通信技術。これによってかなりの改善が期待される。
  • 国際的な理解を得る努力について、海外とは行政手法が異なるということ、自主行動に対する認識が異なるということを踏まえる必要がある。

  • 最終報告で取りまとめられた各施策を確実に実施していくことが大切。特に、軸のぶれない原子力政策と民生対策、国民運動が重要。サマータイムの箇所の書きぶりは問題ない。
  • 民生対策を進めていく上で重要なのは、進捗管理において、掘り下げた責任箇所をどのように作っていくのかということ。例えば、家庭での省エネは誰が責任を持つのかなど。

伊藤経済産業省大臣官房審議官(地球環境問題担当)
  • バリ島の文書についてご指摘があったが、決定文書は英語で記載されているので、英語でどのように書かれているのか紹介したい。
  • 今般新しく作成されロングターム・コーポレート・アクションに関するAWGでの先進国における書きぶりは、'Measurable,reportable and verifiable nationally appropriate mitigation commitments or actions,including quantified emission limitation and reduction objectives,'と記載されている。それから京都議定書3条9項の中の先進国の義務に関するAWGについては、IPPCの報告書に関して、'It noted the usefulness of the ranges'と、複数の'ranges'に言及している。ちなみにIPCCの報告書では、今後の削減シナリオを6つ挙げているが、その中でも特に3つについて並列的にレベル等を整理している。これが'ranges'に言及されている。その上で、'This report indicates'として今後10~15年の削減を記載しているが、'ranges'の中の一番低いレベルを達成する場合にこうなると書かれている。具体的には'in order to stabilize their concentrations in the atmosphere at the lowest levels assessed by the IPCC'と書かれている。なお、先進国の箇所でも同様に、WGが'indicates'として'lowest level'を達成するためには'would require Annex I Parties as a group to reduce emissions in range of 25-40'と書かれている。
谷津環境省大臣官房審議官
  • 日本語の表現振りについては、外務省で翻訳中である。
  • バリの結果、今後は2トラックで次期枠組み交渉を進めていく予定。一つは、条約の下での新しい特別作業部会、もう一つは、議定書の下でのこれまで2年間作業してきた作業部会である。バリでの交渉経緯を含め、意味や背景を良く分析してしっかりした交渉を進めていきたい。
徳田環境省地球温暖化対策課長
  • 多様なご意見を頂いたが、施策に今後反映できるものは反映していきたい。また、修文については、両座長、経産省とも相談をしながら考えていきたい。
  • 23頁の進捗管理について、管理だけなのか、追加対策も考慮に入れているのかとのご質問があったが、一部委員からもご指摘があったように、「必要に応じて対策、施策の強化、あるいは追加を行う」と明示しており、当然、その進捗状況をみて、そのままでやり過ごすということはあり得ず、必要な対策は講じていく。
  • 温対法に関する12月18日の朝日新聞の記事について複数の委員からご指摘があったが、現在、内部的に検討しているところである。この会合でこれまで、地球温暖化対策についてご意見を頂いているところだが、そういったご意見を踏まえながら、どういった改正が必要か、まだまだ検討している段階である。
  • 国民運動について様々なご意見を頂いたが、特に重複関連のご意見を多数頂いた。国民運動については、例えば機器の買い換えやエコドライブについて、チームマイナス6%で6つのアクションがあるが、この中に機器の買い換えやエコドライブというものがある。今回の報告書案の中では14頁、あるいは15頁に書いてあるが、そういったものとの重複はある。この他、例えば自主行動計画と中小企業の排出削減対策、ヒートアイランド対策と住宅建築物の省エネ性能の向上についても重複はあり得る。さらに公的機関の排出削減と産業部門の省エネ対策、こういったものも重複はあり得る。我々としては、そういった重複も排除して、いろいろな条件はあるが、その上で目標を達成し得ると考えている。
  • 国民運動については1,000万トンぐらい削減し得るという数字を出しているが、これはいま申し上げたように重複があることを前提としている。施策はどうなっているのかというご指摘があったが、他の施策はある。国民運動の一部としての機器対策、あるいはエコドライブについて、それぞれの施策が別途あるということであり、両方それらが相まって何千万という数字になるということ。したがって、重複を排除して国民運動だけでどれだけかということになると、これはかなり小さな数字になる。それではなかなか機運が盛り上がらないということもあり、他の施策と相まって大きな効果が出てくるのだということを示すために数字を示ししている。決して国民運動だけに対策を押しつけようということではないということをご理解いただきたい。
  • 6%の達成が危ういのではないかとのご意見については、最終報告案の中にも書いてあることだが、今回ご議論頂いた追加対策だけで、それを淡々とやっていれば達成できるとは書いてはおらず、現行の目標達成計画の既存対策を着実に実施する必要があると考えている。さらに既存対策を補強する施策というものもある。国民運動の1,000万トンを算出するのに使った6つのアクションは、クール・ビズ、ウオーム・ビズだが、それ以外のいろいろな国民運動もある。そういったものによる後押し効果の他、省エネ法やその他いろいろな施策があるが、効果を数字で示すことはなかなか難しいが、確実に効果を見込むことができる後押し効果のある施策を推進していく。そういったこととあわせて、各主体が全力で取り組めば、達成し得る数字であるというように申し上げているわけである。これについては、もちろん更に精査が必要であり、今後、各省から提出された個票をさらに精査し、その上でさらに来年初めには、社会経済活用量の見通しの新しい数字が出てくるので、それも用いて正確な見通しを出していきたい。5頁の表に2010年度の目標値を書くべきとのご指摘があったが、新しく発表される社会経済指標も入れた形でより正確な計算をし、その上で5ページの表にご指摘のような数字を書き込んでいく作業をしていきたいと考えている。
藤原経済産業省環境経済室長
  • 結論部分の達成見込みについて複数のコメントがあった。追加削減量について説明させて頂ければ、諸条件を満たした上での数字であるが、最終報告案に示された追加対策を単純に足し合わせると4,300万トンから4,800万トン。その中で相互の重複、既存対策の重複を整理して概算すると、3,500万トンから3,600万トン程度となる。したがって、中間報告で示している必要な削減不足量2,000万トンから3,400万トンは越え、6%削減目標は達成し得るとさせて頂いた。
  • 重複の事例については、産業部門における自主行動計画の深掘りは既存対策との重複はない。省エネ法の改正や国民運動については、どこにどう寄せるかという細かい話はあるが、既存対策の取り組みを促進する後押し効果がある。新規の追加対策としてネットで積み上がる対策効果が2,850~2,900万トン、後押し効果が600~700万トンと積算している。
  • 排出量取引及びそれと関連する形での自主行動計画についてご意見を頂き、事務局として出来る限りご意見を反映させて頂いた。27頁にこの会合の経緯をまとめているが、特に自主行動計画については大きなウェイトをかけてご審議頂いてきたと認識しており、そのような審議の結果を踏まえて今回の最終報告の内容でまとめさせて頂いた。
  • 進捗管理については、政府全体で行う必要があると考えている。内閣官房を含めて、政府を挙げて来年以降の体制を検討していきたい。
  • 対策コストについては、これまでも多くのご指摘を頂いてきた。個票レベルでは記載されているが、今後とも精査する必要があると考えている。
江崎資エ庁エネルギー政策企画室長
  • 6%削減目標が達成可能かについて、我々としては、現在、集まってきている効果について、どのような行動に結びつくものかを概観している。今後各省に問い合わせをして、新しいものなのか、既存のものなのかを確認することになる。現行対策と分野が重ならないものは追加効果が認められるだろうし、分野は重なるが後押し効果のあるものは現行対策の進展として計算したところ、3,400万トンとの数字は達成可能と判断した。対策が重なったから排除するとの考え方は誤解を招く可能性がある。既存の対策とたまたま同じ分野である結果、後の対策は意味がないかと言えばそのようなことはない。例えば、オフィスにおける省エネ対策を自主行動計画で行うような場合、機器の買い換えという目標は達成されているが、実際に省エネにつながるかどうかは温度調整を行い、クール・ビズやウォーム・ビズを行い、それを更に省エネ法で補強していくことで実現される。どの対策が必要でどの対策が必要ないとは言えない。そのような意味で国民運動は非常に重要な意味を持っている。我々は機器の買い換えを把握することは出来るが、買い換えられた機器が本当に理想的な使い方がされるかは把握困難である。今回の最終報告で何を行うべきかのメニューは揃った。これをやるかやらないか、これに魂を入れるのは国民運動である。
  • 我々の部署では、1月に出るマクロフレーム、長期の経済見通しを踏まえ、またこの会合で審議した対策効果を精査し、エネルギーの長期需給見通しを作成する。それが最終的には我が国のCO排出量につながっていく。
河本資エ庁省エネ・新エネ部政策課長
  • 16頁で新エネ対策が記載されているが、目標はあくまでも4,690万トンであり、これを実現するため既存対策の深掘りを実施していくが、その深掘り分の効果が129万トンということ。以前、下限値という形で数字を示したが、これは現在の新エネの足下の数字を単純に延ばしていくとそうなるということである。我々としては、4,680万トンの目標に向けて努力していくことには変わりない。
  • RPS法と固定価格制との議論については、例えばIEAの専門家がドイツの国別審査を行った際、ドイツの固定価格制度について見直すべきとの勧告も行っており、様々な意見があると認識している。
吉野資エ庁電力基盤整備課長
  • 7頁の原子力設備利用率について複数ご指摘があったが、第一約束期間における柏崎刈羽原子力発電所の停止の影響については現時点では見通せない状況。他方、今後の電源構成、または供給計画に基づいて不足する分については、1.2億トンのクレジット購入を既にコミットしている。今後、更に原子力設備利用率が下回る場合であっても、電事連として目標を達成できるよう最大限努力をする旨、この合同会合でも表明されているところ。我々としても目標達成が見込まれると認識している。

  • 現在の積算では重複を除くと大体3,400万トンをちょっと超えるぐらいとのことだが、もし6%削減目標を達成できないと30%のペナルティーを払わなければならない。いずれにしても国民が負担を強いられるという結果になるので、フォローアップをして、追加的な施策を実施し、とにかく6%削減目標を達成することが必要。
  • 国民運動について、数字が大きいだけに国民を鼓舞するのも結構だが、この数字が具体的にどういう計算をして出てきているのか。このままでは非常にフォローアップし難い。自主的取り組みなどでは、それぞれの自主取り組みをしているところで去年はどうだったのかをフォローアップするはずで、それを我々の方でもフォローアップするので、それほど簡単ではないが何とかフォローアップはできる。国民がシャワーを止めたか否かはどうやって分かるのか。このようなことも含めて今後フォローアップしていく必要がある。環境省は、どのようにしてフォローアップをしていくのか、きちんと精査してほしい。

  • 23頁の「加えて」の部分について、「年度末までに検討し」とあるが何を検討するのか、また「具体的な方法」とはどのような方法か。ここでは政策の評価・見直しを第一約束期間において行うことを含むとの説明が経産省と環境省からあったが、誤解のないようその旨を明記し、標題もそれに対応した書きぶりに修正してほしい。
  • バリ会合のAWGの39項の記載については、参考資料2では「決定した」とは書いておらず、「明記された」と書いている。このことを政府から何ら発言されないことが問題。
  • 精査した結果3,400万トンの削減が可能とのことだが、自分が概算したところ大変危ういと思う。
浅野部会長代理
  • 国民運動に関して、昔の大綱では「国民運動2%」と書かれていたが、それはおかしいと言い続けていたところである。今回の目標達成計画では、2%という漠然とした数字を止めて各項目に入るということを強調した。国民運動だけで下げるとは記載されていない。曖昧な表現にも見えるが、他の施策を行うに当たって国民の努力がないと上手くいかない場合もある。具体的な数字を計算すべきとのコメントもあったが、単体としての施策成果が、他の箇所でもこれだけ効果があるということを明記するのであれば、実害はない。
  • これまでの既存の取り組みに裏打ちされて今回の対策が加わるということが最終報告では曖昧。一部委員から既存施策との関係を整理したマトリックスを作成すべきとのコメントがあったが賛成。
  • 目標一人当たり、あるいは世帯当たりの指標を作るべきとのコメントがあったが賛同する。既に自治体の中には、地域の特徴を活かして、そのような取り組みを行っているところがある。是非、全ての自治体で取り組んでほしい。もし、温対法を改正するのであれば明示的に盛り込んでほしい。
茅委員長
  • 座長として、最終報告の取りまとめ方についてお話したい。7頁の原子力、13頁の国民運動、16頁の新エネ、22頁の今後の見通し、23頁の進捗管理など、様々な意見があった。これに対して事務局から回答があったが、委員の方々が事務局の回答で満足しているとは思っていない。自分としてこうした方が良いと思うところ、また文章として原案を練り直した方が良いところが多々ある。一方、この最終報告には制約がある。まず報告書を出すことが重要であるが、第一約束期間が始まる前に出す必要があり、内閣として閣議決定をする必要があることを踏まえると、正直なところ時間がない。したがって、各委員より頂いたご意見及び事務局の回答の全てを参考にして、自分と浅野部会長代理と事務局で精査させて頂き、最終的に取りまとめたいと考えている。委員の方々によっては、もっと会合を開催すべきとの意見もあるかもしれないが、どのタイミングになっても会議を終了できないのではないかと思う。このため、この後の修文については、自分と浅野部会長代理と事務局に任せてほしいが、異議はあるか(異議なし)。

  • 本文について異論はないが、これだけ異論が多いので委員の少数意見の資料を付けてほしい。これを読む方によって判断してもらいたい。
茅委員長
  • 委員の少数意見については、議事概要という形でまとめさせて頂き、パブリックコメントの際にも、本体資料から容易に閲覧できるようにさせて頂きたいと考えている。

3.その他

石田経済産業省産業技術環境局長
  • まず、この30回の非常に熱心な審議を経て、今日、このような形で最終取りまとめの段階に至ったことについて、両委員長を初め委員の方々の本当に熱心なご参加に心から感謝したい。中環審と産構審の合同会議という形でこの審議をずっと続けてきたが、こういう形で最終段階に至ったということは、これは非常に大きな意義があると思う。いろいろと別の評価をする方もいるかもしれないが、環境と経済を両立させながら温暖化問題に対する回答を出していかなければいけないという非常に難しいテーマについて、このような形で審議して頂いたことについて、私どもとしても非常に感謝しており、また大きな意義があったことだと思っている。
  • 今日、最終報告についていろいろご意見を頂いたが、この報告の中には盛り込まれていないものの、私どもがいろいろご意見を承っていても、非常に示唆に富んだ、考えさせられるご意見も多々あったと思う。こういったことについて、これで終わりということはなく、正にこれから正念場がいろいろ始まってくる。
  • 進捗管理についてご指摘があったが、フォローアップのプロセスの中で、この審議の過程で出して頂いた数あるご意見等も念頭に置きながら、しっかりとマイナス6%の達成に向けて取り組んでいかなければならないという思いを強くしたところである。
  • まずは年度内の目標達成計画の見直しを実現しないといけないところだが、そういう意味で、今後とも本会合の委員の皆様方にはいろいろな形でご支援、ご協力を賜らなければいけないと思っており、引き続きよろしくお願いしたい。
南川環境省地球環境局長
  • 中環審、産構審の委員に皆様には、これまで審議頂き感謝したい。我々としては、この答申を踏まえ、経産省をはじめ関係省庁と十分連携の上で、年度末を目指して京都議定書目標達成計画を作成していきたい。
  • バリのCOP13も終わり、いよいよ次期枠組みの議論も始まるところであるが、その中で日本として強い立場で物を言っていくためにも、6%削減目標の達成は極めて重要。両審議会の委員の方を含め多くの方のご協力を得て、目標達成を行っていきたい。
藤原経済産業省環境経済室長
  • 次回以降の本会合の開催については、両委員長とも相談し、また本日のご意見も参考にして、追ってご連絡差し上げたい。
  • 本日の議事概要については、数日後に委員の皆様に送付させて頂く予定である。送付後、一週間で環境省と経産省のホームページに掲載したい。

文責:事務局

 
 
最終更新日:2007年1月17日
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